(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-16
(54)【発明の名称】ロールツーロールウェブ処理システム
(51)【国際特許分類】
B65H 18/06 20060101AFI20220309BHJP
B65H 16/06 20060101ALI20220309BHJP
B65H 23/185 20060101ALI20220309BHJP
【FI】
B65H18/06
B65H16/06 B
B65H23/185
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021543328
(86)(22)【出願日】2020-01-14
(85)【翻訳文提出日】2021-09-13
(86)【国際出願番号】 IL2020050052
(87)【国際公開番号】W WO2020152670
(87)【国際公開日】2020-07-30
(32)【優先日】2019-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501005438
【氏名又は名称】オルボテック リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】521325787
【氏名又は名称】カッツ アシェル
(71)【出願人】
【識別番号】521325798
【氏名又は名称】プルバー アブラハム
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カッツ アシェル
(72)【発明者】
【氏名】プルバー アブラハム
【テーマコード(参考)】
3F052
3F055
3F105
【Fターム(参考)】
3F052AA03
3F052AB05
3F052BA14
3F052CA08
3F055AA05
3F055CA11
3F055DA01
3F105AA00
3F105AB04
3F105BA16
3F105CA02
3F105CA06
3F105CB04
3F105CB10
(57)【要約】
ロールツーロールウェブ処理システムは、ウェブ材料を供給するように作用するウェブ供給ローラと、ウェブ材料をウェブ供給ローラから受け取って、ウェブ材料を少なくとも第1ウェブ経路部分に沿って導くように作用する少なくとも1つの上流側中間ローラと、少なくとも第2ウェブ経路部分に沿って配列された処理サブシステムと、ウェブ材料を処理サブシステムから受け取って、ウェブ材料を第3ウェブ経路部分に沿って導くように作用する少なくとも1つの下流側中間ローラと、ウェブ材料を巻き取るように作用するウェブ巻取りローラと、を備え、第1、第2、及び第3ウェブ経路部分は、少なくとも1つの上流側中間ローラ、処理サブシステム、及び少なくとも1つの下流側中間ローラの内側の内容積の境界を少なくとも部分的に定め、ウェブ供給ローラ及びウェブ巻取りローラは、内容積の内に設置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロールツーロールウェブ処理システムであって、
第1回転方向に回転させられるときにウェブ材料を供給するように作用するウェブ供給ローラと、
前記ウェブ材料を前記ウェブ供給ローラから受け取って、前記ウェブ材料を少なくとも第1ウェブ経路部分に沿って導くように作用する少なくとも1つの上流側中間ローラと、
前記第1ウェブ経路部分に対して角度をなしている少なくとも第2ウェブ経路部分に沿って配列された処理サブシステムと、
前記ウェブ材料を前記処理サブシステムから受け取って、前記ウェブ材料を前記第2ウェブ経路部分に対して角度をなしている第3ウェブ経路部分に沿って導くように作用する少なくとも1つの下流側中間ローラと、
第2回転方向に回転させられるときに前記ウェブ材料を巻き取るように作用するウェブ巻取りローラと、
を備えており、
前記第1、第2、及び第3ウェブ経路部分は、前記少なくとも1つの上流側中間ローラ、前記処理サブシステム、及び前記少なくとも1つの下流側中間ローラの内側の内容積の境界を少なくとも部分的に定め、
前記ウェブ供給ローラ及び前記ウェブ巻取りローラは、前記内容積の内に設置されている、ロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項2】
前記ロールツーロールウェブ処理システムは、フレキシブルPCB生産ラインの部分を形成する、請求項1に記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項3】
前記ウェブ材料は、フレキシブルPCB基板である、請求項2に記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項4】
前記ウェブ巻取りローラは、モータによって駆動される、請求項1~3のいずれか1項に記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項5】
前記ウェブ供給ローラは、パッシブ型であって、クラッチと作用可能に関連している、請求項1~4のうちのいずれかに記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項6】
ウェブ材料張力制御サブシステムを更に備える、請求項1~5のうちのいずれかに記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項7】
前記ウェブ材料張力制御サブシステムは、クラッチと、少なくとも1つのロードセルと、制御装置と、を備える、請求項6に記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項8】
少なくとも1つのウェブ材料アラインメント制御サブシステムを更に備える、請求項1~7のうちのいずれかに記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのウェブ材料アラインメント制御サブシステムは、センサと、作動装置と、制御装置と、を備える、請求項8に記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの上流側中間ローラは、第1上流側中間ローラと、第2上流側中間ローラと、を備える、請求項1~9のうちのいずれかに記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項11】
前記第1上流側中間ローラと前記第2上流側中間ローラとは、その間に前記第1ウェブ経路部分を画定する、請求項10に記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項12】
前記第2ウェブ経路部分は、前記第1ウェブ経路部分に垂直である、請求項1~11のうちのいずれかに記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの下流側中間ローラは、第1下流側中間ローラと、第2下流側中間ローラと、を備える、請求項1~12のうちのいずれかに記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項14】
前記第1下流側中間ローラと前記第2下流側中間ローラとは、その間に前記第3ウェブ経路部分を画定する、請求項12に記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項15】
前記第3ウェブ経路部分は、前記第2ウェブ経路部分に垂直である、請求項1~14のうちのいずれかに記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【請求項16】
前記モータは、ステッピングモータ又はサーボモータである、請求項4に記載のロールツーロールウェブ処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してロールツーロールウェブ処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
様々なタイプのロールツーロールウェブ処理システムが公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、特にコンパクトであるロールツーロールウェブ処理システムを提供することを追求する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、本発明の好ましい実施形態に従ってロールツーロールウェブ処理システムが提供され、該ロールツーロールウェブ処理システムは、第1回転方向に回転させられるときにウェブ材料を供給するように作用するウェブ供給ローラと、ウェブ供給ローラからウェブ材料を受け取ってウェブ材料を少なくとも第1ウェブ経路部分に沿って導くように作用する少なくとも1つの上流側中間ローラと、第1ウェブ経路部分に対して角度をなしている少なくとも第2ウェブ経路部分に沿って配列された処理サブシステムと、処理サブシステムからウェブ材料を受け取って、ウェブ材料を第2ウェブ経路部分に対して角度をなしている第3ウェブ経路部分に沿って導くように作用する少なくとも1つの下流側中間ローラと、第2回転方向に回転させられるときにウェブ材料を巻き取るように作用するウェブ巻取りローラと、を備えており、第1、第2、及び第3ウェブ経路部分は、少なくとも1つの上流側中間ローラ、処理サブシステム、及び少なくとも1つの下流側中間ローラの内側の内容積の境界を少なくとも部分的に定め、ウェブ供給ローラ及びウェブ巻取りローラは、内容積の内に設置されている。
【0006】
本発明の好ましい実施形態に従って、ロールツーロールウェブ処理システムは、フレキシブルPCB生産ラインの部分を形成する。それに加えて、ウェブ材料は、フレキシブルPCB基板である。
【0007】
本発明の好ましい実施形態に従って、ウェブ巻取りローラは、モータ、好ましくはステッピングモータ又はサーボモータによって駆動される。それに加えて又は代替として、ウェブ供給ローラは、パッシブ型であってクラッチと作用可能に関連している。
【0008】
好ましくは、ロールツーロールウェブ処理システムは、また、ウェブ材料張力制御サブシステムを含む。それに加えて、ウェブ材料張力制御サブシステムは、クラッチと、少なくとも1つのロードセルと、制御装置と、を含む。
【0009】
好ましくは、ロールツーロールウェブ処理システムは、また、少なくとも1つのウェブ材料アラインメント制御サブシステムを含む。それに加えて、少なくとも1つのウェブ材料アラインメント制御サブシステムは、センサと、作動装置と、制御装置と、を含む。
【0010】
本発明の好ましい実施形態に従って、少なくとも1つの上流側中間ローラは、第1及び第2上流側中間ローラを含む。それに加えて、第1上流側中間ローと第2上流側中間ローラとは、その間に第1ウェブ経路部分を画定する。
【0011】
本発明の好ましい実施形態に従って、第2ウェブ経路部分は、第1ウェブ経路部分に垂直である。
【0012】
好ましくは、少なくとも1つの下流側中間ローラは、第1及び第2下流側中間ローラを含む。それに加えて、第1下流側中間ローラと第2下流側中間ローラとは、その間に第3ウェブ経路部分を画定する。
【0013】
本発明の好ましい実施形態に従って、第3ウェブ経路部分は、第2ウェブ経路部分に垂直である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明は、次の図と連携して以下の詳細な説明から、より十分に理解され認識されるであろう。
【0015】
【
図1A】本発明の2つの代替的な好ましい実施形態に従って構成されて作用するロールツーロールウェブ処理システムについての簡略側面図である。
【
図1B】本発明の2つの代替的な好ましい実施形態に従って構成されて作用するロールツーロールウェブ処理システムについての簡略側面図である。
【
図2】
図1A及び1Bのロールツーロールウェブ処理システムの簡略分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここで
図1A及び1Bを参照すると、該図は、本発明の2つの好ましい実施形態に従って構成されて作用するロールツーロールウェブ処理システムを示す。
図1Aの実施形態と
図1Bの実施形態とは、以下で具体的に指摘されるようなもの以外、同じであってもよい。また
図2を参照すると、該図は、
図1A及び1B両方のロールツーロールウェブ処理システムの構造を示す。
【0017】
好ましくは、ロールツーロールウェブ処理システムは、フレキシブルPCB生産ラインの部分を形成する。
【0018】
一般的に言えば、
図1A、1B及び2に見られるように、ロールツーロールウェブ処理システムは、回転させられるときにウェブ材料110を供給するように作用するウェブ供給ローラ100を含む。
図1Aの実施形態では、ローラ100は、参照番号102によって示す方向に回転する。
図1Bの実施形態では、ローラ100は、方向102の反対の方向103に回転する。
【0019】
ロールツーロールウェブ処理システムは、また、ウェブ供給ローラ100からウェブ材料110を受け取って、ウェブ材料110を少なくとも第1ウェブ経路部分140に沿って導くように作用する少なくとも1つの上流側中間ローラ、好ましくは第1及び第2上流側中間ローラ120及び130と、レーザ処理サブシステム等であって、好ましくは真空テーブル152を含む処理サブシステム150と、を含む。その代替として、処理サブシステム150は、レーザ穿孔サブシステム又はインクジェット印刷サブシステム等のいずれか別の好適な処理システムであってもよい。真空テーブル152は、スライドテーブル等のいずれか別の好適なテーブルによって置換されてもよい。処理サブシステム150は、好ましくは、第1ウェブ経路部分140に対して角度をなしている、好ましくはそれに垂直に延在する第2ウェブ経路部分160に沿って配列されている。
【0020】
ロールツーロールウェブ処理システムは、また、ウェブ材料110を処理サブシステム150から受け取って、第2ウェブ経路部分160に対して角度をなしている、好ましくはそれに垂直である第3ウェブ経路部分190に沿ってウェブ材料110を導くように作用する少なくとも1つの下流側中間ローラ、好ましくは第1及び第2下流側中間ローラ170及び180と、矢印202によって示す第2回転方向に回転させられるときに、ウェブ材料110を巻き取るように作用するウェブ巻取りローラ200と、を含む。
【0021】
第2回転方向202は、
図1Aの方向102等の第1方向と同じであってもよく、又は、
図1Bの方向103等の第1方向と反対の方向であってもよいことがわかる。第1及び第2方向の両方が、時計回り又は逆時計回り方向のいずれかであってもよいことが更にわかる。
【0022】
第1、第2、及び第3ウェブ経路部分140、160、及び190は、それぞれ、ローラ120及び130、処理システム150、並びにローラ170及び180の内側にほぼ長方形形状の内容積210の境界を少なくとも部分的に定めることと、ウェブ供給ローラ100及びウェブ巻取りローラ200は、内容積210の内側に設置されていることと、が本発明の実施形態の具体的な特徴である。
【0023】
ここで特に
図2に戻ると、
図1A、1B、及び2のロールツーロールウェブ処理システムは、好ましくは剛性シャシー300上に支持されて、該剛性シャシー上にローラ100、120、130、170、180、及び200だけでなく、処理サブシステム150の真空テーブル152が取り付けられていることにより、内容積210は、ほぼ長方形の内容積であることが見て取れる。内部容積210は、
図2において破線で示されている。
【0024】
ウェブ供給ローラ100は、好ましくは、Tidland拡張シャフトであり、これは、オクラホマ州、Oklahoma CityにあるMaxcess International,Inc(http://www.maxcessintl.com/core-shafts/tidland-great-expansion-shaft)から商業的に入手可能であり、そして、好ましくはMaxcess(http://www.maxcessintl.com/magnetic-particle-clutches-and-brakes)から商業的に入手可能な磁性粒子クラッチ等のクラッチ310を備える。方向102又は103のウェブ供給ローラ100の回転は、ウェブ巻取りローラ200の方向202の回転の結果として、そこからウェブ材料110を引くことによって生成され、該ウェブ巻取りローラの回転は、モータ320、好ましくはサーボモータのステッピングモータによって駆動される。ウェブ巻取りローラ200は、好ましくは、Maxcess International,Inc(http://www.maxcessintl.com/core-shafts/tidland-great-expansion-shaft)から商業的に入手可能な拡張シャフトである。
【0025】
ウェブ材料110は、フレキシブルPC(FPC)材料(すなわち、銅張り積層PI(ポリイミド)膜又はPET(ポリエステル)膜)等のいずれかの好適なウェブ材料であってもよい。好ましくは、ウェブ材料110は、フレキシブルPCB基板である。中間ローラ120、130、170、及び180は、好ましくは、Maxcess International,Inc(http://www.maxcessintl.com/webex-all-products)から商業的に入手可能な駆動又は不動アイドラローラである。
【0026】
上流側中間ローラ120及び130は、好ましくはロードセル330及び340と作用可能に関連しており、該ロードセルは、クラッチ310と協働し、制御装置355によって制御される。クラッチ310、ロードセル330及び340、並びに制御装置355が、集合的にウェブ材料張力制御サブシステムと呼ばれ、該制御サブシステムは、好ましくは、Maxcess International,Inc(http://www.maxcessintl.com/tension-and-torque-controls/magpowr-cygnus-tension-control)から商業的に入手可能である。典型的には、ロールツーロールウェブ処理システムは、また、センサ361、作動装置362、及び制御装置363を含むウェブ材料アラインメント制御サブシステム360と、センサ371、作動装置372、及び制御装置373から構成されたウェブ材料整列制御サブシステム370と、を含む。ウェブ材料アラインメント制御サブシステム360及び370は、好ましくは、Maxcess International,Inc(http://www.maxcessintl.com/fife)から商業的に入手可能である。
【0027】
ウェブ材料アラインメント制御サブシステム360は、好ましくは下流側中間ローラ170と作用可能に関連している。ウェブ材料アラインメント制御サブシステム370は、好ましくは、ウェブ供給ローラ100と、並びに上流側中間ローラ120及び130と作用可能に関連することにより、それらは相互に整列させられる。
【0028】
当業者であれば、本発明は、上記及び図中に具体的に示され説明されてきたものによっては限定されず、むしろ、本発明は、先行技術の範囲内ではない、本発明の修正として本明細書に記載された様々な特徴の組合せ及び部分的組合せの両方を含むことがわかるであろう。
【国際調査報告】