(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-17
(54)【発明の名称】拡張可能な管腔ステントおよび使用方法
(51)【国際特許分類】
A61F 2/89 20130101AFI20220310BHJP
A61F 2/844 20130101ALI20220310BHJP
A61F 2/94 20130101ALI20220310BHJP
A61M 25/098 20060101ALI20220310BHJP
【FI】
A61F2/89
A61F2/844
A61F2/94
A61M25/098
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544142
(86)(22)【出願日】2020-01-31
(85)【翻訳文提出日】2021-09-09
(86)【国際出願番号】 US2020016218
(87)【国際公開番号】W WO2020160476
(87)【国際公開日】2020-08-06
(32)【優先日】2019-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506074417
【氏名又は名称】ボルトン メディカル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095832
【氏名又は名称】細田 芳徳
(74)【代理人】
【識別番号】100187850
【氏名又は名称】細田 芳弘
(72)【発明者】
【氏名】アーブフュール,サミュエル
(72)【発明者】
【氏名】ガルシア,エドゥアルド,アレハンドロ
(72)【発明者】
【氏名】ロステッター,ティモシー
(72)【発明者】
【氏名】マジェン,アイタン
(72)【発明者】
【氏名】パランジャペ,ハーシャド
(72)【発明者】
【氏名】ラッシュ,スコット,ライル
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA42
4C267AA53
4C267AA55
4C267BB06
4C267BB07
4C267BB12
4C267BB26
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4C267CC10
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4C267FF05
4C267GG02
4C267GG22
4C267GG23
4C267GG24
4C267GG32
4C267HH08
(57)【要約】
開窓が開けられた大動脈プロテーゼを分岐した動脈の分岐に連結する管腔ステントアセンブリの管腔ステントまたは管腔ステントアセンブリの軸方向の硬さ(すなわち曲げ硬さ)および放射状の硬さの少なくとも1つは、管腔ステントまたは管腔ステントアセンブリの近位端からの距離の増加に伴って低下し、それらの使用の方法は、管腔ステント、管腔ステントまたは管腔ステントもしくはステントアセンブリの少なくとも1つを含む管腔ステントシステムを、分岐した動脈内に埋め込み、分岐した動脈で、疾患状態の組織を治療的に処置する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a) 複数の放射状に拡張可能なステント構成要素、ここでそれぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、該支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列される;ならびに
b) すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結し、それにより管腔ステントを形成し、管腔ステントの連続的な管腔および近位端および遠位端を画定する複数のブリッジ、ここで管腔ステントの軸方向の硬さは、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の少なくとも1つの結果として、近位端から遠位端へと低下する、
を含む、管腔ステント。
【請求項2】
ブリッジの少なくとも一部が、それぞれの近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素の遠位頂部および近位頂部の少なくとも一部を連結する、請求項1記載の管腔ステント。
【請求項3】
ブリッジの少なくとも一部が、連続的な管腔の長手軸を横切る長手軸を有し、それにより管腔ステントが長手方向に可撓性になる、請求項1記載の管腔ステント。
【請求項4】
放射状に拡張可能なステント構成要素の放射状の硬さが、放射状に潰れた部分からの放射状の拡張に対する抵抗性を含む、請求項1記載の管腔ステント。
【請求項5】
放射状に拡張可能なステント構成要素の少なくとも一部が、ステンレス鋼、コバルト、コバルトクロム、ニチノール(Ni-Ti)、コバルト-クロム合金(605L)およびチタン(Ti)からなる群より選択される少なくとも1つの部材を含む、請求項4記載の管腔ステント。
【請求項6】
放射状に拡張可能なステント構成要素の放射状の硬さが、放射状に拡張する位置からの放射状の潰れに対する抵抗性を含む、請求項1記載の管腔ステント。
【請求項7】
放射状に拡張可能なステント構成要素の少なくとも一部が、ステンレス鋼、コバルト、コバルトクロム、ニチノール(Ni-Ti)、コバルト-クロム合金(605L)およびチタン(Ti)からなる群より選択される少なくとも1つの部材を含む、請求項6記載の管腔ステント。
【請求項8】
放射状に拡張可能なステント構成要素の少なくとも一部が、自己拡張しており、形状記憶弾性金属を含む、請求項1記載の管腔ステント。
【請求項9】
放射状に拡張可能なステント構成要素の一部が、バルーン拡張可能であり、ステンレス鋼、コバルト、コバルトクロム、ニチノール(Ni-Ti)、コバルト-クロム合金(605L)およびチタン(Ti)からなる群の少なくとも1つの部材を含む、請求項8記載の管腔ステント。
【請求項10】
形状記憶弾性金属がニチノールを含む、請求項9記載の管腔ステント。
【請求項11】
形状記憶弾性金属がニチノールである、請求項10記載の管腔ステント。
【請求項12】
管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状の硬さの低下が、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加の結果である、請求項1記載の管腔ステント。
【請求項13】
管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状の硬さの低下が、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の少なくとも一部の厚さの低下の結果である、請求項1記載の管腔ステント。
【請求項14】
管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状の硬さの低下が、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加の結果および管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の少なくとも一部の厚さの低下の結果である、請求項1記載の管腔ステント。
【請求項15】
軸方向の硬さの低下が飛び石的であり、管腔ステントの放射状の硬さが少なくとも1つの増分で変化する、請求項1記載の管腔ステント。
【請求項16】
管腔ステントの低下が、複数の増分接合点を含み、それぞれの接合点で、管腔ステントの軸方向の硬さが、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って低下する、請求項1記載の管腔ステント。
【請求項17】
管腔ステントの放射状の硬さが飛び石的であり、管腔ステントが、増分接合点をさらに含み、管腔ステントの放射状の硬さが少なくとも1つの増分で変化する、請求項1記載の管腔ステント。
【請求項18】
管腔ステントが複数の増分接合点を含み、それぞれの接合点で、管腔ステントの放射状の硬さが、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って低下する、請求項17記載の管腔ステント。
【請求項19】
管腔ステントで少なくとも1つの放射線不透過性マーカーをさらに含む、請求項18記載の管腔ステント。
【請求項20】
放射線不透過性マーカーが増分接合点の少なくとも1つである、請求項19記載の管腔ステント。
【請求項21】
a) i) 複数の放射状に拡張可能なステント構成要素、ここでそれぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、該支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位な関係で整列させられる、ならびに
ii) すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに連結し、それにより管腔ステントを形成し、管腔ステントの連続的な管腔、近位端および遠位端を画定する複数のブリッジ
を含む、管腔ステント;ならびに
b) 管腔ステントでの管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つ
を含み、それにより管腔ステントアセンブリを形成する、管腔ステントアセンブリであって、管腔ステントアセンブリは近位端および遠位端を有し、
管腔ステントアセンブリの軸方向の硬さは、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果として、管腔ステントアセンブリの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の少なくとも1つの結果として、近位端から遠位端へと低下する、
管腔ステントアセンブリ。
【請求項22】
管腔グラフト構成要素を含む、請求項21記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項23】
管腔ステントの一部がむき出しである、請求項22記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項24】
管腔グラフト構成要素が管腔ステントの遠位端から遠位に伸長する、請求項22記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項25】
管腔ステントが管腔グラフト構成要素により完全に覆われる、請求項24記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項26】
管腔グラフト構成要素で、かつ管腔ステントの遠位に少なくとも1つの放射状に拡張可能なステントをさらに含む、請求項24記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項27】
放射状に拡張可能なステントの放射状の硬さが、管腔ステントの近位端で管腔ステントの放射状の硬さよりも小さい、請求項26記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項28】
放射状に拡張可能なステントの放射状の硬さが、放射状に潰れた位置からの放射状の拡張に対する抵抗性を含む、請求項27記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項29】
放射状に拡張可能なステントの放射状の硬さが、放射状に拡張した位置からの放射状の潰れに対する抵抗性を含む、請求項27記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項30】
管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントの少なくとも1つが管腔ステントの材料と同じ材料を含む、請求項26記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項31】
管腔ステントの最も近位にある放射状に拡張可能なステント構成要素が広げられる、請求項26記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項32】
管腔ステントの長さが約10mm~約80mmの範囲であり、管腔ステントが約3~約40個の放射状に拡張可能なステント構成要素を有し、その少なくとも一部が、約3mm~約20mmの範囲の長手方向の長さを有し、それぞれが約2~約40個の支柱を含む、請求項31記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項33】
管腔ステントの遠位端の遠位にある少なくとも1つの放射状に拡張可能なステントが、2つの放射状に拡張可能なステントサブ構成要素を含み、それぞれのステントサブ構成要素が、近位頂部および遠位頂部を画定する支柱を含み、放射状に拡張可能なステントサブ構成要素が、少なくとも1つのブリッジにより連結される、請求項26記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項34】
少なくとも1つのブリッジが、放射状に拡張可能なステントの最も近位の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の遠位頂部から最も遠位の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の近位頂部まで伸長する、請求項33記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項35】
放射状に拡張可能なステントの支柱が、管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の少なくとも一部とは異なる長さを有する、請求項33記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項36】
管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントの支柱が、管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の少なくとも一部よりも長い、請求項35記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項37】
管腔ステントが、少なくとも1層のポリマー性コーティングを含む、請求項21記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項38】
ポリマー性コーティングが、管腔ステントの外側表面および管腔ステントの内側表面の少なくとも1つをコーティングする、請求項37記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項39】
ポリマー性コーティングが、管腔ステントの外側表面をコーティングする、請求項38記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項40】
ポリマー性の層が、管腔ステントの内側表面をコーティングする、請求項38記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項41】
ポリマー性コーティングが、管腔ステントの内側表面と外側表面の両方をコーティングする、請求項38記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項42】
ポリマー性の層が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびポリエステルからなる群の少なくとも一員(at least member)を含む、請求項38記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項43】
ポリマー性コーティングがPTFEを含む、請求項42記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項44】
ポリマー性コーティングがPTFEである、請求項43記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項45】
ポリマー性コーティングが、管腔ステントの内側表面および管腔ステントの外側表面をコーティングし、ポリマー性コーティングが、管腔ステントの内側表面および管腔ステントの外側表面の少なくとも1つの上に複数の層を含む、請求項44記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項46】
管腔ステントの内側表面と外側表面の両方の上に複数のポリマー性の層がある、請求項45記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項47】
管腔ステントの遠位端および近位端で、管腔ステントの遠位端と近位端の間よりも多くのポリマー性コーティングの層がある、請求項45記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項48】
管腔ステントの内側表面および外側表面上のポリマー性コーティングが連続である、請求項37記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項49】
管腔ステントが開口を画定し、ポリマー性コーティングが開口を密封する、請求項48記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項50】
管腔ステントの内側表面上のポリマー性コーティングの総厚さが、管腔ステントの外側表面上のポリマー性コーティングの総厚さよりも厚い、請求項49記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項51】
管腔ステントの内側表面上のポリマー性コーティングの総厚さが、約0.05mm~約1.0mmの範囲である、請求項49記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項52】
管腔ステントの外側表面上のポリマー性コーティングの総厚さが、約0.05mm~約1.0mmの範囲である、請求項51記載の管腔ステントアセンブリ。?
【請求項53】
管腔ステントの内側表面上のポリマー性コーティングの総厚さが約0.2mmであり、管腔ステントの外側表面上のポリマー性コーティングの総厚さが約0.05mmである、請求項49記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項54】
管腔ステントの外側表面上のポリマー性コーティングを覆うグラフト構成要素をさらに含む、請求項45記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項55】
ポリマー性コーティングが管腔ステントの遠位端から遠位に伸長する、請求項37記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項56】
ポリマー性コーティングで、かつ管腔ステントの遠位に少なくとも1つの放射状に拡張可能なステントをさらに含む、請求項55記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項57】
放射状に拡張可能なステントの放射状の硬さが、管腔ステントの少なくとも一部よりも小さい、請求項56記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項58】
放射状に拡張可能なステントの放射状の硬さが、放射状に潰れた位置からの放射状の拡張に対する抵抗性を含む、請求項57記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項59】
放射状に拡張可能なステントの放射状の硬さが、放射状に拡張した位置からの放射状の潰れに対する抵抗性を含む、請求項57記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項60】
管腔ステントの遠位端の遠位にある放射状に拡張可能なステントの少なくとも1つが、管腔ステントの材料と同じ材料を含む、請求項56記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項61】
管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素の最も近位が広げられる、請求項60記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項62】
管腔ステントの遠位端の遠位にある少なくとも1つの放射状に拡張可能なステントが、2つの放射状に拡張可能なステントサブ構成要素を含み、それぞれの放射状に拡張可能なステントサブ構成要素が、近位頂部および遠位頂部を画定する支柱を含み、放射状に拡張可能なステントサブ構成要素が少なくとも1つのブリッジにより連結される、請求項61記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項63】
放射状に拡張可能なステントの少なくとも1つのブリッジが、放射状に拡張可能なステントの最も近位の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の遠位頂部から最も遠位の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の近位頂部へと伸長する、請求項62記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項64】
放射状に拡張可能なステントの放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の支柱が、管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の少なくとも一部のものとは異なる長さを有する、請求項62記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項65】
管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントの支柱が、管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の少なくとも一部よりも長い、請求項64記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項66】
管腔ステントの放射状の硬さが飛び石的であり、管腔ステントが増分接合点をさらに含み、管腔ステントの放射状の硬さが少なくとも1つの増分で変化する、請求項21記載の管腔ステント。
【請求項67】
管腔ステントが複数の増分接合点を含み、管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素の放射状の硬さが、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って低下する、請求項66記載の管腔ステント。
【請求項68】
管腔ステントに少なくとも1つの放射線不透過性マーカーをさらに含む、請求項67記載の管腔ステント。
【請求項69】
放射線不透過性マーカーが増分接合点の少なくとも1つにある、請求項68記載の管腔ステント。
【請求項70】
a) 複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を含む管腔ステント、ここでそれぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、該支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係に整列され、複数のブリッジはすぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結し、ここで管腔ステントの軸方向の硬さは、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果、管腔ステントの近位端から遠位端に低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の少なくとも1つの結果として低下する;ならびに
b) 管腔ステントが潰れた位置にある場合に管腔ステント内にあり、膨脹された場合に1つの末端で反対にある末端よりも大きい直径を有するバルーン
を含む、管腔ステントアセンブリ。
【請求項71】
膨脹された場合に、バルーンが、管腔ステントの近位端でより大きな直径を有する、請求項70記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項72】
膨脹された場合にバルーンの直径が飛び石的であり、バルーンが、近位直径、遠位直径および近位直径と遠位直径の間の移行領域を含む、請求項71記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項73】
バルーンがセミコンプライアントである、請求項72記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項74】
管腔ステントの放射状の硬さが、管腔ステントの近位端からの距離に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の両方の結果、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する、請求項71記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項75】
管腔ステントの放射状の硬さが飛び石的であり、管腔ステントが増分接合点をさらに含み、管腔ステントの放射状の硬さが少なくとも1つの増分で変化する、請求項70記載の管腔ステント。
【請求項76】
管腔ステントが複数の増分接合点を含み、管腔ステントの放射状の硬さが、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って低下する、請求項75記載の管腔ステント。
【請求項77】
バルーンが、管腔ステントの近位端で、管腔ステントの遠位端よりも大きな直径を有する、請求項75記載の管腔ステント。
【請求項78】
膨脹された場合にバルーンの直径が飛び石的であり、バルーンが、近位直径、遠位直径および近位直径と遠位直径の間の移行領域を含み、移行領域が、管腔ステントの増分接合点にある、請求項77記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項79】
増分接合点および移行領域の少なくとも1つに放射線不透過性マーカーをさらに含む、請求項78記載の管腔ステント。
【請求項80】
管腔ステントの近位端が、バルーンの膨脹時に広げられる、請求項79記載の管腔ステント。
【請求項81】
管腔ステントで管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つをさらに含む、請求項70記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項82】
管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つが、管腔ステントの遠位端から遠位に伸長する、請求項81記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項83】
管腔ステントの遠位にあり、かつ管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つに固定される少なくとも1つの放射状に拡張可能なステントをさらに含む、請求項82記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項84】
管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントが、管腔ステントの少なくとも一部の放射状の硬さよりも小さい放射状の硬さを有する、請求項83記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項85】
管腔ステントと管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントの間に少なくとも1つの放射線不透過性マーカーをさらに含む、請求項84記載の管腔ステント。
【請求項86】
管腔ステントの放射状の硬さが飛び石的であり、それにより管腔ステントで少なくとも1つの接合点を形成し、管腔ステントの増分接合点の少なくとも1つで第2の放射線不透過性マーカーをさらに含む、請求項85記載の管腔ステント。
【請求項87】
放射状に拡張可能なステントの放射状の硬さが、放射状に潰れた位置からの放射状の拡張に対する抵抗性である、請求項83記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項88】
管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントの少なくとも1つが、管腔ステントの材料と同じ材料を含む、請求項83記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項89】
放射状に拡張可能なステント構成要素の最も近位が、管腔ステントの近位端で広げられる、請求項83記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項90】
管腔ステントの遠位端の遠位にある少なくとも1つの放射状に拡張可能なステントが、2つの放射状に拡張可能なステントサブ構成要素を含み、それぞれの放射状に拡張可能なステントサブ構成要素が、近位頂部および遠位頂部を画定するように連結される支柱を含み、放射状に拡張可能なステントサブ構成要素が少なくとも1つのブリッジにより連結される、請求項83記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項91】
管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントが、近位頂部および遠位頂部を形成するように連結される支柱を含み、管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントの支柱が、管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の少なくとも一部よりも長い、請求項83記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項92】
放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の少なくとも1つのブリッジが、最も近位の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の遠位頂部から最も遠位の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の近位頂部に伸長するブリッジを含む、請求項91記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項93】
放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の支柱が、管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の少なくとも一部よりも大きな長さを有する、請求項92記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項94】
a) 複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を含む管腔ステント、ここでそれぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、該支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係に整列され、複数のブリッジはすぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結し、ここで管腔ステントの軸方向の硬さは、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離に伴う、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の少なくとも1つの結果として低下する;
b) 管腔ステントでの管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つ;ならびに
c) 管腔ステントが潰れた位置にある場合に管腔ステント内にあるバルーン
を含む、管腔ステントアセンブリ。
【請求項95】
バルーンが、膨脹された場合に1つの末端で、反対にある末端よりも大きな直径を有する、請求項94記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項96】
バルーンが、膨脹された場合に管腔ステントの近位端でより大きな直径を有する、請求項95記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項97】
膨脹された場合のバルーンの直径が飛び石的であり、バルーンが、近位直径、遠位直径および近位直径と遠位直径の間の移行領域を含む、請求項96記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項98】
バルーンがセミコンプライアントである、請求項97記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項99】
管腔ステントの放射状の硬さが、管腔ステントの近位端からの距離に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の両方の結果、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する、請求項94記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項100】
管腔ステントの放射状の硬さが飛び石的であり、管腔ステントが増分接合点をさらに含み、管腔ステントの放射状の硬さが少なくとも1つの増分で変化する、請求項94記載の管腔ステント。
【請求項101】
管腔ステントが複数の増分接合点を含み、管腔ステントの放射状の硬さが管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って低下する、請求項100記載の管腔ステント。
【請求項102】
バルーンが、管腔ステントの近位端で、管腔ステントの遠位端よりも大きな直径を有する、請求項100記載の管腔ステント。
【請求項103】
膨脹された場合のバルーンの直径が飛び石的であり、バルーンが、近位直径、遠位直径および近位直径と遠位直径の間の移行領域を含み、移行領域が管腔ステントの増分接合点にある、請求項102記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項104】
増分接合点で放射線不透過性マーカーをさらに含む、請求項103記載の管腔ステント。
【請求項105】
管腔ステントの近位端がバルーンの膨脹時に広げられる、請求項104記載の管腔ステント。
【請求項106】
管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つが、管腔ステントの遠位端から遠位に伸長する、請求項94記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項107】
管腔ステントの遠位にあり、かつ管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つに固定される少なくとも1つの放射状に拡張可能なステントをさらに含む、請求項106記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項108】
管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントが、管腔ステントの少なくとも一部の放射状の硬さよりも小さい放射状の硬さを有する、請求項107記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項109】
管腔ステントと管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントの間に少なくとも1つの放射線不透過性マーカーをさらに含む、請求項107記載の管腔ステント。
【請求項110】
管腔ステントの放射状の硬さが飛び石的であり、それにより管腔ステントで少なくとも1つの接合点を形成し、管腔ステントの増分接合点の少なくとも1つで第2の放射線不透過性マーカーをさらに含む、請求項109記載の管腔ステント。
【請求項111】
放射状に拡張可能なステントの放射状の硬さが、放射状に潰れた位置からの放射状の拡張に対する抵抗性である、請求項107記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項112】
管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントの少なくとも1つが、管腔ステントの材料と同じ材料を含む、請求項107記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項113】
放射状に拡張可能なステント構成要素の最も近位が、管腔ステントの近位端で広げられる(flared)、請求項107記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項114】
管腔ステントの遠位端の遠位にある少なくとも1つの放射状に拡張可能なステントが、2つの放射状に拡張可能なステントサブ構成要素を含み、それぞれの放射状に拡張可能なステントサブ構成要素が、近位頂部および遠位頂部を画定するように連結される支柱を含み、放射状に拡張可能なステントサブ構成要素が、少なくとも1つのブリッジにより連結される、請求項107記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項115】
管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントが、近位頂部および遠位頂部を形成するように連結される支柱を含み、管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントの支柱が、管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の少なくとも一部よりも長い、請求項107記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項116】
放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の少なくとも1つのブリッジが、最も近位の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の遠位頂部から最も遠位の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の近位頂部へと伸長するブリッジを含む、請求項115記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項117】
放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の支柱が、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の少なくとも一部よりも長い長さを有する、請求項116記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項118】
a) 複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を含む管腔ステント、ここでそれぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、該支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素の少なくとも一部は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で入れ子になる;ならびに
b) 管腔ステントで管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つ
を含み、それにより管腔ステントアセンブリを形成する、
管腔ステントアセンブリであって、
近位端および遠位端を有する、管腔ステントアセンブリ。
【請求項119】
それぞれの近位頂部およびそれぞれの遠位頂部の少なくとも1つで、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結する複数のブリッジをさらに含み、それにより管腔ステントを形成し、管腔ステントの連続的な管腔、近位端および遠位端を画定する、請求項118記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項120】
管腔ステントアセンブリの軸方向の硬さが、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果として、管腔ステントアセンブリの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さが、管腔ステントの近位端からの距離に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の少なくとも1つの結果として、近位端から遠位端へと低下する、請求項119記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項121】
a) i) 複数の放射状に拡張可能なステント構成要素、ここでそれぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、該支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係である、ならびに
ii) すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結する複数のブリッジを含み、それにより管腔ステントを形成し、管腔ステントの連続的な管腔、近位端および遠位端を画定する、
管腔ステント;
b) 管腔ステントでの管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つ;ならびに
c) 管腔ステントの遠位にあり、かつ管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つにより管腔ステントに連結され、それにより管腔ステントアセンブリを形成する少なくとも1つのステント
を含む、管腔ステントアセンブリであって、該管腔ステントアセンブリは管腔ステントで近位端および管腔ステントの遠位にあるステントで遠位端を有し、
ここで管腔ステントアセンブリの軸方向の硬さは、管腔ステントと管腔ステントの遠位にある少なくとも1つのステントの間の空間の結果として、管腔ステントアセンブリの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、少なくとも1つの遠位ステントの放射状の硬さよりも大きい、管腔ステントアセンブリ。
【請求項122】
放射状に拡張可能なステント構成要素の少なくとも一部が入れ子になる、請求項121記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項123】
複数の遠位ステント構成要素を含む、請求項122記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項124】
遠位ステント構成要素の少なくとも一部が入れ子になる、請求項123記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項125】
少なくとも1つの遠位ステントの放射状の硬さが、管腔ステントの放射状の硬さより小さい、請求項124記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項126】
管腔ステントのブリッジが、放射状に拡張可能なステント構成要素の1つの近位頂部の少なくとも1つを、放射状に拡張可能なステント構成要素の近位にある放射状に拡張可能なステント構成要素および放射状に拡張可能なステント構成要素の遠位にある放射状に拡張可能なステント構成要素の少なくとも1つの最も近位の近位頂部に連結する、請求項125記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項127】
管腔ステントのブリッジが、放射状に拡張可能なステント構成要素の1つの遠位頂部の少なくとも1つを、放射状に拡張可能なステント構成要素の近位にある放射状に拡張可能なステント構成要素および放射状に拡張可能なステント構成要素の遠位にある放射状に拡張可能なステント構成要素の少なくとも1つの最も近位の遠位頂部に連結する、請求項126記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項128】
管腔ステントのブリッジが、放射状に拡張可能なステント構成要素の1つの遠位頂部の少なくとも1つを、放射状に拡張可能なステント構成要素の近位にある放射状に拡張可能なステント構成要素および放射状に拡張可能なステント構成要素の遠位にある放射状に拡張可能なステント構成要素の少なくとも1つの最も近位の遠位頂部に連結する、請求項122記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項129】
a) 複数の放射状に拡張可能なステント構成要素、ここでそれぞれの放射状に拡張可能なステントは近位端および遠位端を有し、ステントの少なくとも1つは支柱を含み、該支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステントは、互いに対して相対的に近位および遠位の関係にあり、それぞれの放射状に拡張可能なステントの放射状の硬さは、その近位にあるそれぞれの放射状に拡張可能なステントの放射状の硬さよりも小さく、その遠位にあるそれぞれの放射状に拡張可能なステントの放射状の硬さよりも大きい;
b) 複数の放射状に拡張可能なステントを連結する管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つ
を含む、管腔ステントアセンブリ。
【請求項130】
放射状に拡張可能なステントの少なくとも一部が入れ子になる、請求項129記載の管腔ステントアセンブリ。
【請求項131】
a) i) 複数の放射状に拡張可能なステント構成要素、ここでそれぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、該支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列される、ならびに
ii) すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結する複数のブリッジ、ここで管腔ステントの軸方向の硬さは、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の少なくとも1つ(at least on)の結果として、管腔ステントの近位端から管腔ステント遠位端へと低下する、
;を有する管腔ステント
b) 管腔ステントでの管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つ;
c) 管腔ステントが潰れた位置にある場合に管腔ステント内にあり、膨脹された場合に1つの末端で、反対にある末端よりも大きな直径を有するバルーン;ならびに
d) 少なくとも1つの開窓を画定する開窓が開けられたステントグラフト
を含む、ステントグラフトアセンブリであって、
管腔ステントが、潰れた位置にある場合に開窓よりも小さい直径を有し、開窓内の管腔ステントの近位端を固定する直径まで拡張可能であり、管腔ステントの遠位端がステントグラフトから放射状に伸長する、
ステントグラフトアセンブリ。
【請求項132】
a) ステントグラフトシステムの開窓が開けられたステントグラフトを、被験体の分岐した動脈に送達する工程、ここで開窓が開けられたステントグラフトにより画定された開窓は分岐した動脈の近位端と整列する;
b) ステントグラフトシステムの管腔ステントを、開窓を通じて動脈分岐内に送達する工程、ここで管腔ステントは、開窓が開けられたステントグラフトの開窓で近位端および開窓が開けられたステントグラフトから放射状に外側に伸長する遠位端を有し、管腔ステントの軸方向の硬さは、管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の少なくとも1つの結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する;ならびに
c) 管腔ステントの近位端で、管腔ステントの遠位端よりも大きい直径を有する管腔ステント内のバルーンを膨脹させることにより、開窓および動脈分岐内の管腔ステントを放射状に拡張させ、それによりステントグラフトシステムを埋め込む工程
を含む、ステントグラフトシステムを埋め込む方法。
【請求項133】
管腔ステントが:
a) 複数の放射状に拡張可能なステント構成要素、ここで放射状に拡張可能なステント構成要素はそれぞれの末端で連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステントは、互いに対して相対的に近位および遠位の関係に整列され、それにより管腔ステントの連続的な管腔、近位端および遠位端を画定する管腔ステントを形成する;ならびに
b) それぞれのブリッジが相対的に近位の放射状に拡張可能なステント構成要素を、のすぐ遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素に連結する複数のブリッジを含み、
ここで管腔ステントは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って低下する軸方向の硬さを有する、請求項132記載の方法。
【請求項134】
管腔ステントの放射状の硬さが、管腔ステントの近位端からの距離に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の少なくとも1つの結果、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する、請求項132記載の方法。
【請求項135】
a) ステントグラフトシステムの開窓が開けられたステントグラフトを被験体の分岐した動脈に送達する工程、ここでステントグラフトにより画定された開窓は、分岐した動脈の近位端と整列する;
b) ステントグラフトシステムの開窓が開けられたステントアセンブリを、開窓を通じて動脈分岐に送達して、それにより管腔ステントアセンブリは開窓が開けられたステントグラフトおよび動脈分岐を架橋する工程、ここで管腔ステントアセンブリは、
i) 長手方向に整列され、管腔ステントを形成するようにブリッジにより連結される複数のステント、ここで管腔ステントの軸方向の硬さは、管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果、管腔ステントの近位端から遠位端へと減少し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の少なくとも1つの結果として、管腔ステントの近位端から遠位へと低下する、
ii) 管腔ステントの放射状の硬さよりも小さい放射状の硬さを有する、管腔ステントの遠位にある少なくとも1つのステント、ならびに
iii) 管腔ステントと管腔ステントの遠位にあるステントを連結する管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つ
を含む;ならびに
c) 管腔ステントアセンブリ内のバルーンを膨脹させることにより開窓および動脈分岐内の管腔ステントアセンブリを放射状に拡張させる工程、ここでバルーンは、膨脹される場合に管腔ステントで、管腔ステントの遠位にあるステントよりも大きな直径を有し、それによりステントグラフトシステムを埋め込む、
を含む、ステントグラフトシステムを埋め込む方法。
【請求項136】
管腔ステントの遠位にあるステントが管腔グラフト構成要素により管腔ステントに連結される、請求項135記載の方法。
【請求項137】
管腔ステントの遠位にあるステントがポリマー性コーティングにより管腔ステントに連結される、請求項135記載の方法。
【請求項138】
ポリマー性コーティングが管腔ステントおよび管腔ステントの遠位にあるステントを封入する、請求項137記載の方法。
【請求項139】
管腔ステントの遠位にあるステントおよび管腔ステントの少なくとも1つが開口を画定し、ポリマー性コーティングが、開口を密封して、管腔ステントの遠位にあるステントと管腔ステントの間の管腔空間を画定する、請求項138記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2019年2月1日に出願され、発明の名称BALLOON EXPANDABLE COVERED BRIDGING STENTの米国仮特許出願第62/800,078号の優先権を主張し、該出願はその全体において参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
ステントはしばしば、大動脈瘤などの大動脈疾患を治療する際に、ステントグラフトプロテーゼと患者の動脈分岐を架橋するために使用される。「管腔ステント」または「架橋(bridging)ステント」として知られるように、埋め込みは一般的に、潰れた状態のかかるステントを、前もって埋め込まれたステントグラフト内の開窓を通じて方向づけることを含む。管腔ステントは自己伸長し得るが、それぞれの患者の固有の解剖学的構造に適応させるために、自己伸長しない管腔ステントと組み合わせて、バルーンがしばしば使用される。例えば、必要とされる拡張の程度は、管腔ステントの長さに沿って変化し得る。また、適切な埋め込みは、放射状の拡張の力が管腔ステントの長さに沿って変化することを必要とし得、例えば前もって埋め込まれたステントグラフトの開窓でバルーン拡張可能管腔ステントを固定するためにさらなる力が必要とされ得る。これらの場合、第1のバルーンおよびそれに対して第1のバルーンがマウントされるバルーンカテーテルは、しばしば引き出されて、その以前のものよりも大きな直径のバルーンを有する第2のバルーンカテーテルと交換されなければならない。手術の際のバルーンの除去および置換は、必然的に手順を長引かせ、組織をさらに傷つけ得る。
【0003】
また、それぞれの患者の固有の解剖学的構造は典型的に、管腔ステントの設計に関係なく、特に潰れた位置からの管腔ステントの拡張の程度で、埋め込みの際にカスタマイズすることを必要とする。より具体的に、放射状および長手方向の両方の硬さは、分岐ステントグラフトの長さに沿って変化する必要があり得、それにより埋め込みの際に大きな精度を必要とし得る。しかしながら、一般的に利用可能な分岐ステントグラフトは、放射状の硬さおよび長手方向の可撓性において制限され、そのため、埋め込まれたプロテーゼの開窓に適切に適合し、患者の解剖学的構造に適用させるために手術の前または手術の間にさえも注意深く選択されなければならない。誤った管腔ステントを選択することは、いったん展開されると、ステントは一般的に除去および取り換えができないことにおいて問題であり得、さらに悲惨なものになり得る。
【0004】
したがって、上述の問題を克服または最小化する大動脈治療のシステムおよび方法のための必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
発明の概要
本発明は一般的に、管腔ステント、ならびに管腔ステントアセンブリおよび管腔ステントシステムに関する。本発明はまた一般的に、管腔ステントを埋め込む方法、ならびに管腔ステントアセンブリおよび管腔ステントシステムを埋め込む方法に関する。
【0006】
一態様において、本発明は、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を含む管腔ステントに関し、それぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ここでステント構成要素の少なくとも1つは、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結される支柱を含み、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列される。複数のブリッジは、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結し、それにより管腔ステントを形成し、管腔ステントの連続的な管腔ならびに近位端および遠位端を画定し、ここで管腔ステントの軸方向の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたる、それを「連結する」とも称されるブリッジの数の低下の結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素のステントの厚さの低下の少なくとも1つの結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する。
【0007】
別の環境において、発明は、管腔ステントならびに管腔ステントで管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つを含む管腔ステントアセンブリに関する。管腔ステントは、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を含み、それぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ステントの少なくとも1つは支柱を含み、ここで該支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列される。管腔ステントの複数のブリッジは、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結し、それにより管腔ステントを形成し、管腔ステントの近位端および遠位端で連続的な管腔を画定し、ここで管腔ステントの軸方向の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素のステントの厚さの低下の少なくとも1つの結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する。管腔ステントアセンブリは、管腔ステントで管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つをさらに含み、それにより管腔ステントアセンブリを形成する。
【0008】
さらに別の態様において、本発明は、管腔ステントならびに管腔ステントが潰れた位置にある場合に管腔ステント内にあり、膨脹された場合に1つの末端および反対にある末端でより大きな直径を有する、バルーンを含む管腔ステントアセンブリに関する。管腔ステントは複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を含み、それぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、該支柱は、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結される反対にある末端を含み、それにより近位頂部および遠位頂部を形成する。放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列され、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結する複数のブリッジを有し、ここで管腔ステントの軸方向の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素のステントの厚さの低下の少なくとも1つの結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する。バルーンは、管腔ステントが潰れた状態にある場合に管腔ステント内にあり、膨脹された場合に、1つの末端で、反対にある末端よりも大きな直径を有する。
【0009】
さらに別の態様において、本発明は、管腔ステント、管腔ステントで管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つを含み、それにより管腔ステントアセンブリを形成する管腔ステントアセンブリに関し、ここで管腔ステントアセンブリは近位端および遠位端を有し、バルーンは、管腔ステントが潰れた位置にある場合に管腔ステント内にあり、膨脹された場合に、1つの末端および反対にある末端でより大きな直径を有する。管腔ステントは、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を含み、それぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、支柱は、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結される反対にある末端を含み、それにより近位頂部および遠位頂部を形成する。放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列され、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結する複数のブリッジを有し、ここで管腔ステントの軸方向の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素のステントの厚さの低下の少なくとも1つの結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する。バルーンは、管腔ステントが潰れた状態にある場合に管腔ステント内にあり、膨脹された場合に、1つの末端で、反対にある末端よりも大きな直径を有する。
【0010】
別の態様において、本発明は、管腔ステントアセンブリを含むステントグラフトシステムに関し、管腔ステントアセンブリは、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を有する管腔ステントを含み、放射状に拡張可能なステント構成要素は近接の末端(approximately an end)および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、ここで支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列され、複数のブリッジは、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結し、管腔ステントの軸方向の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素のステントの厚さの低下の少なくとも1つの結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する。複数のブリッジは、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結する。管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つは管腔ステントにある。バルーンは、管腔ステントが潰れた位置にある場合に管腔ステント内にあり、膨脹された場合に、1つの末端および反対にある末端で、より大きな直径を有する。
【0011】
なお別の態様において、本発明は、管腔ステントならびに管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つを含む管腔ステントアセンブリに関する。管腔ステントは、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を含み、それぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、ここで支柱は反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は、相対的に近位および遠位の関係で互いに対して入れ子になる。複数のブリッジは、それぞれの近位頂部およびそれぞれの遠位頂部の少なくとも1つで、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結し、それにより管腔ステントを形成し、管腔ステントの連続的な管腔、近位端および遠位端を画定する。管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つは管腔ステントにあり、それにより管腔ステントアセンブリを形成し、ここで管腔ステントアセンブリは近位端および遠位端を有する。
【0012】
さらに別の態様において、本発明は、少なくとも1つの管腔ステント、管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つならびに管腔ステントの遠位にある少なくとも1つのステントを含む管腔ステントアセンブリに関する。管腔ステントは、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を含み、それぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、ここで支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は互いに対して相対的に近位および遠位の関係にある。複数のブリッジは、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結し、それにより管腔ステントを形成し、管腔ステントの連続的な管腔、近位端および遠位端を画定する。管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つは管腔ステントにある。少なくとも1つのステントは、管腔ステントの遠位にあり、管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つにより管腔ステントに連結され、それにより管腔ステントアセンブリを形成し、管腔ステントアセンブリは、管腔ステントで近位端および管腔ステントの遠位にあるステントで遠位端を有する。管腔ステントアセンブリの軸方向の硬さは、管腔ステントと管腔ステントの遠位にある少なくとも1つのステントの間の空間の結果として、管腔ステントアセンブリの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、少なくとも1つの遠位ステントの放射状の硬さよりも大きくなる。
【0013】
なおさらに別の態様において、本発明は、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を含む。それぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は近位端および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、ここで支柱は反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係にある。それぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素の放射状の硬さは、その近位にあるそれぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素の硬さよりも小さく、その遠位にあるそれぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素の硬さよりも大きい。管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つは、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を連結する。
【0014】
さらに別の態様において、本発明は、管腔ステントアセンブリを含むステントグラフトアセンブリに関し、管腔ステントアセンブリは管腔ステントを含み、管腔ステントは複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、ここで支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列され、複数のブリッジは、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結し、管腔ステントの軸方向の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素のステントの厚さの低下の少なくとも1つの結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する。複数のブリッジは、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結する。管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つは管腔ステントにある。バルーンは、管腔ステントが潰れた位置にある場合に管腔ステント内にある。管腔ステントシステムの開窓が開けられたステントグラフトは、少なくとも1つの開窓を画定し、ここで管腔ステントは、潰れた位置にある場合に開窓よりも小さい直径を有し、管腔ステントの近位端を開窓内に固定する直径まで拡張可能であり、それにより管腔ステントの遠位端はステントグラフトから放射状に伸長する。
【0015】
なおさらに別の態様において、本発明は、ステントグラフトシステムの開窓が開けられたステントグラフトを被験体の分岐した動脈に送達する工程を含むステントグラフトシステムを埋め込む方法に関し、ここで開窓が開けられたステントグラフトにより画定される開窓は、分岐動脈の近位端と共にある。管腔ステントシステムの管腔ステントは、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列され、複数のブリッジは、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結し、管腔ステントの軸方向の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素のステントの厚さの低下の少なくとも1つの結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する。ステントグラフトシステムの管腔ステントは、少なくとも部分的に開窓を通じて動脈分岐に送達され、ここで管腔ステントは開窓が開けられたステントグラフトの開窓で近位端および開窓が開けられたステントグラフトから外側に放射状に伸長する遠位端を有する。管腔ステントは、管腔ステントの近位端および管腔ステントの遠位端でより大きな直径を有する管腔ステント内でバルーンを膨らませることにより、開窓および動脈分岐内で放射状に拡張され、それによりステントグラフトシステムを埋め込む。
【0016】
なお別の態様において、発明は、ステントグラフトシステムの開窓が開けられたステントグラフトを被験体の分岐動脈に送達する工程を含む、ステントグラフトシステムを埋め込む方法に関し、ここで開窓が開けられたステントグラフトにより画定される開窓は、分岐動脈の近位端と整列する。ステントグラフトシステムの管腔ステントアセンブリは、少なくとも部分的に開窓を通じて動脈分岐に送達され、管腔ステントアセンブリはそれにより開窓が開けられたステントグラフトと動脈分岐を架橋する。管腔ステントアセンブリは、管腔ステントを形成するように長手方向に整列されブリッジにより連結される複数のステントを含み、ここで管腔ステントの軸方向の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素のステントの厚さの低下の少なくとも1つの結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する。管腔ステントの遠位にある少なくとも1つのステントは、管腔ステントの硬さよりも小さい放射状の硬さを有し、管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つは、管腔ステントと管腔ステントの遠位にあるステントを連結する。管腔ステントアセンブリは、管腔ステントアセンブリ内でバルーンを膨らませることにより開窓および動脈分岐内で放射状に拡張され、ここでバルーンは、膨脹された場合に管腔ステントの遠位にあるステントよりも管腔ステントでより大きな直径を有し、それによりステントグラフトシステムを埋め込む。
【0017】
本発明はいくつかの利点を有する。例えば、管腔の放射状の硬さおよび軸方向の硬さを変化させることまたはステントを架橋することにより、医師は、管腔ステントの遠位端に対して、放射状に硬い管腔ステントの近位部分を、開窓が開けられたステントグラフトプロテーゼの開窓が開けられた開口内に配置し得、それによりステントグラフトプロテーゼでより良い密封を可能にし得、少なくとも一態様において、開窓の両方の側面上に漏刻構成を形成することにより、管腔ステントが開窓から取り除かれる可能性を低減し得る。同時に、放射状の硬さが管腔ステントの近位部分に対して低い管腔ステントの遠位部分は、標的化された脈管の内側に配置され得、それにより適切な放射状の支持を維持し得、結果的に、脈管内で軸方向の可撓性を可能にしながら、血栓形成により脈管が塞がれる可能性を低減し得る。
【0018】
埋め込みの際に管腔ステントの近位端でより大きな直径を有するバルーンを選択的に含むことは、第1のバルーンを除去するためおよびそれを第2のバルーンで置き換えて管腔ステントの近位端を優先的に広げるための必要性を最小化するかまたは排除する。これは、全体的な手順の時間要件を低減し、患者への外傷を低減する。マーカーバンド位置および構成を使用して、より大きいおよびより小さい拡張した直径を有するバルーンの移行領域の位置と共に、ステントの近位端および遠位端を示し得、それにより医師および開窓内の管腔ステントの配置を補助し得、ステントの広がった領域が、開窓が開けられたステントグラフト内の開窓開口と適切にかみ合うことを確実にし得る。また任意に、医師が覆われたステントを使用して、次いで覆われていない自己拡張ステントを分岐点の領域中に展開する現在の手順とは反対に、本発明の管腔ステントの遠位部分は、覆われないままにされ得、それにより分岐脈管または分岐点のいずれかへの血流を妨げることなく、二又に分かれた脈管内で管腔ステントが使用されることを可能にし得る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図面の簡単な説明
【
図1-1】
図1は、近位端からの距離の増加に伴って、軸方向の硬さが低下する本発明の管腔ステントの一態様の側面(レーザーカット平面パターン)図である。
図1Aは、近位および遠位頂部を画定する管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の接合点を示す、
図1の詳細である。
【
図1-2】
図1Bは、本発明の管腔ステントにより画定される管腔を示す線1B-1Bに沿って得られた
図1の断面図である。
図1Cは、管腔ステントのそれぞれの近位および遠位の放射状に拡張可能なステントの遠位頂部と近位頂部の間のブリッジを示す、
図1の詳細である。
【
図1-3】
図1Dは、管腔ステントの軸方向の可撓性を示す、
図1に示される管腔ステントの態様の側面図である。
【
図2】
図2は、潰れた位置にある
図1の管腔ステントの側面図である。
【
図3】
図3は、潰れた位置にあり、その中に潰れたバルーンがある
図1の管腔ステントの側面図である。
【
図4】
図4は、バルーンの膨脹後の
図1の管腔ステントの側面図である。
【
図5】
図5は、本発明の管腔ステントの別の態様の側面図であり、放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う、管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱長さの増加の結果として、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って低下する。
【
図6】
図6は、潰れた位置にある場合の
図5の管腔ステントの側面図である。
【
図7】
図7は、反対にある末端で遭遇し、近位頂部および遠位頂部を画定する支柱で作製されるステントの側面図である。
図7Aは、
図7のステントの支柱の断面を示す、線7A-7Aに沿って得られた端面図である。
図7Bは、その用語が本明細書において使用される場合に支柱の「厚さ」を示す幅Wおよび支柱の「厚さ」とは異なる深さDを示す、
図7Aの詳細である。
【
図8】
図8は、本発明の管腔ステントの別の態様の側面図であり、ここで管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う軸方向の硬さの低下は接合点で飛び石的(stepped)である。
【
図9】
図9は、本発明の管腔ステントのさらに別の態様の側面図であり、ここで管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状の硬さの低下は飛び石的である。
【
図10】
図10は、本発明の管腔ステントアセンブリの一態様の側面図であり、ここで本発明の管腔ステントは、内側表面を管腔グラフト構成要素で覆われる。
図10Aは、管腔グラフト構成要素が管腔ステントアセンブリの管腔ステント構成要素内にあることを示す、線10A-10Aに沿って得られた
図10の管腔ステントアセンブリの断面図である。
【
図11】
図11は本発明の管腔ステントアセンブリの別の態様の側面図であり、ここで最も近位の放射状に拡張可能なステント構成要素は、管腔ステントアセンブリの管腔グラフト構成要素の遠位端を超えて伸長する。
【
図12】
図12は、本発明のさらに別の管腔ステントアセンブリの側面図であり、ここで管腔ステント構成要素は、近位端からの距離の増加に伴う軸方向の硬さの低下を示し、管腔グラフト構成要素は、管腔ステント構成要素から遠位に伸長し、管腔ステント構成要素を複数の遠位の放射状に拡張するステントに連結する。
【
図13】
図13は、本発明のさらに別の管腔ステントアセンブリの側面図であり、ここで管腔ステント構成要素は、近位端からの距離の増加に伴う放射状の硬さの低下を示し、管腔グラフト構成要素は、管腔ステント構成要素から遠位に伸長し、管腔ステント構成要素を複数の遠位の放射状に拡張するステントに連結する。
【
図14】
図14は、本発明のなおさらに別の管腔ステントアセンブリの側面図であり、ここで遠位ステントは、放射状に拡張するステント構成要素のペアを含み、遠位ステントの支柱は、管腔ステント構成要素の支柱よりも長い。
【
図15】
図15は、本発明の管腔ステントアセンブリの別の態様の側面図であり、ここでポリマー性コーティングは、管腔ステントアセンブリの管腔ステントを覆い、管腔ステントは、管腔ステントアセンブリの近位端からの距離の増加に伴う軸方向の硬さの低下を示す。
図15Aは、線15A-15Aに沿って得られた
図15の本発明の管腔ステントアセンブリの断面図であり、この態様において、ポリマー性コーティングは、管腔ステント構成要素の内側表面と外側表面の両方を覆うことを示す。
【
図16】
図16は、本発明の管腔ステントアセンブリの別の態様の側面図であり、ポリマー性コーティングは管腔ステントと遠位ステントを連結する。
【
図17】
図17は、本発明の管腔ステントアセンブリのさらに別の態様の側面図であり、ここで管腔ステントは、ポリマー性コーティングによりに連結される遠位ステントの支柱よりも短い支柱を有する。
【
図18】
図18は、本発明の管腔ステントアセンブリの態様における使用に適したバルーンの側面図であり、ここでバルーンは、膨脹された場合にバルーンの近位端で、遠位端よりも大きな直径を有する。
【
図19-1】
図19は、本発明の管腔ステントアセンブリの別の態様の側面図であり、ここで
図18に示されるバルーンは、管腔ステントおよび管腔ステントアセンブリの遠位ステントの内側で膨脹される。
【
図19-2】
図19Aは、
図19の管腔ステントの詳細である。
図19Bは、開窓が開けられたステントグラフトの開窓内での放射状の拡張後の
図19の管腔ステントアセンブリの側面図である。
【
図20】
図20は、本発明の管腔ステントアセンブリのさらに別の態様の側面図であり、ここで管腔ステントは、管腔ステントアセンブリの近位端からの硬さの増加に伴う軸方向の硬さの低下を示し、ポリマー性コーティングは、管腔ステントと管腔ステントアセンブリの遠位ステントを連結する。
図20Aは、線20A-20Aに沿って得られた
図20の管腔ステントアセンブリの断面図である。
【
図21】
図21は、本発明の管腔ステントのさらに別の態様であり、ここで管腔ステントの放射状に拡張するステント構成要素は、入れ子になり、近位頂部および遠位頂部で架橋され、管腔ステントの軸方向の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って低下する。
【
図22】
図22は、本発明の管腔ステントのさらに別の態様であり、ここで管腔ステントの放射状に拡張するステント構成要素は、入れ子になり、近位頂部のみで架橋され、管腔ステントは、管腔ステントアセンブリの近位端からの距離の増加に伴う軸方向の硬さの低下を示す。
【
図23】
図23は、本発明の管腔ステントのなおさらに別の態様であり、ここで管腔ステントの放射状に拡張するステント構成要素は、入れ子になり、遠位頂部のみで架橋され、管腔ステントは、管腔ステントアセンブリの近位端からの距離の増加に伴って軸方向の硬さの低下を示す。
【
図24】
図24は、本発明の管腔ステントアセンブリの別の態様であり、ここで管腔ステントの放射状に拡張するステント構成要素の一部は、入れ子にならず、放射状に拡張するステント構成要素の別の部分は入れ子になり、さらに、入れ子になって、ポリマー性コーティングにより互いに対しておよび管腔ステントに対して連結される遠位ステントを含み、遠位ステントは、管腔ステントアセンブリの管腔ステントに対して、軸方向の硬さおよび放射状の硬さの低下の少なくとも1つを示す。
【
図25】
図25は、本発明の管腔ステントアセンブリの別の態様の側面図であり、ここで入れ子にならない複数のステントは、集合的に、管腔ステントアセンブリの近位端からの距離の増加に伴う放射状の硬さの低下を示し、放射状に拡張するステントはポリマー性コーティングにより連結される。
【
図26】
図26は、本発明の管腔ステントアセンブリの別の態様の側面図であり、ここで入れ子になる複数のステントは、集合的に、管腔ステントアセンブリの近位端からの距離の増加に伴う放射状の硬さの低下を示し、放射状に拡張するステントは、ポリマー性コーティングにより連結される。
【
図27】
図27は、本発明の管腔架橋ステントおよび開窓が開けられたステントグラフトを含む本発明の別の管腔ステントアセンブリのさらに別の態様であり、ここで潰れた位置にあるバルーンは、管腔架橋ステント内にあり、管腔ステントアセンブリの管腔ステントは、被験体内に埋め込まれた開窓が開けられたステントグラフトの開窓内に埋め込まれている。
【
図28】
図28は、バルーンの膨張、それにより管腔ステントアセンブリの管腔ステントを開窓が開けられたステントグラフトの開窓内に固定した後の
図27に示される管腔ステントアセンブリの側面図である。
【
図29】
図29は、本発明のステントグラフト送達システムの一態様の分解した側面図である。
【
図30】
図30Aは、
図29に示されるが集合された形態であるステントグラフト送達システムの側面図であり、本発明のステントグラフト送達システムのステントグラフトを含むイントロデューサーシースは、患者の動脈瘤に送達されている。
図30Bは、ステントグラフト送達デバイスに沿ったイントロデューサーシースの近位引き込み、それによりステントグラフト送達システムのワイヤにより放射状に収縮された位置に保持されるステントグラフトを暴露した後の
図30Aのステントグラフト送達システムの側面図である。
図30Cは、ワイヤにより連結される場合にステントグラフトを部分的に放射状に収縮された位置に保持する、ひもからのワイヤの部分的な引き込み後の
図30Aおよび10Bに示されるステントグラフト送達システムの側面図であり、ステントグラフトの残りは放射状に拡張された位置にある。
図30Dは、ステントグラフトからのワイヤの完全な引き込み後の
図30A~30Cに示されるグラフトプロテーゼ送達システムの側面図であり、ステントグラフトは、その全体の長さに沿った放射状に拡張された位置にある。
図30Eは、動脈瘤に埋め込まれないステントグラフト送達システムの残りの引き込み後の
図30A~30Dに示されるステントグラフト送達システムの側面図であり、患者の動脈瘤でのステントグラフトの埋め込みが完了している。
【
図31】
図31は、管腔ステントアセンブリ内でのバルーンの膨脹後の
図30Eの本発明の分岐管腔ステントアセンブリの詳細である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
発明の詳細な説明
本発明の特徴および他の詳細は、本発明の工程としてまたは本発明の部分の組合せとしてのいずれにしても、本発明では、特許請求の範囲においてより具体的に記載され指摘される。本発明の特定の態様は、例示により示され、本発明の限定として示されないことが理解される。本発明の原理的な特徴は、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の態様において使用され得る。
【0021】
本発明は一般的に、管腔ステント、管腔ステントアセンブリおよび管腔ステントシステムに関する。本発明はまた、管腔ステント、ステントグラフトアセンブリおよび管腔ステントシステムを分岐動脈に埋め込み、分岐動脈で疾患組織を治療する方法に関する。管腔ステントは、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素ならびにすぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結する複数のブリッジを含む。一態様において、管腔ステントの軸方向の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたる、「連結する」とも称される、ブリッジの数の低下の結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、管腔ステントの放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素のステントの厚さの低下の少なくとも1つの結果として、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する。
【0022】
管腔ステントアセンブリは、一態様において、本発明の管腔ステントならびに管腔ステントでの管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つを含む。別の態様において、管腔ステントアセンブリは、本発明の管腔ステント、管腔ステントでの管腔グラフト構成要素およびポリマー性の層の少なくとも1つ、ならびに管腔ステントが潰れた位置にある場合に管腔ステント内にあり、膨脹された場合に1つの末端で反対にある末端よりも大きな直径を有するバルーンを含む。本発明の管腔ステントシステムは、別の態様において、本発明からの管腔ステント、管腔ステントでの管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つ、管腔ステントが潰れた位置にある場合に管腔ステント内にあり、膨脹された場合に1つの末端で反対にある末端よりも大きな直径を有するバルーン、ならびに少なくとも1つの開窓を画定する開窓が開けられたステントグラフトを含み、ここで管腔ステントは、潰れた位置にある場合に開窓よりも小さい直径を有し、開窓内の管腔ステントの近位端を固定する直径まで拡張可能であり、管腔ステントの遠位端は、ステントグラフトから放射状に伸長する。
【0023】
本発明の方法の一態様は、管腔ステントシステムの開窓が開けられたステントグラフトを分岐動脈まで送達する工程、ステントグラフ(graph)システムの管腔ステントを、開窓が開けられたステントグラフトの開窓を通じて少なくとも部分的に送達する工程、および開窓内で管腔ステントの近位端を放射状に拡張させる工程、ならびに管腔ステント内でバルーンを膨張させることにより患者の動脈分岐内で管腔ステントの遠位端を拡張させる工程を含む。別の態様において、該方法は、管腔ステントを形成するように長手方向に整列され、ブリッジにより連結される複数のステントを含む管腔ステントアセンブリを送達する工程を含み、管腔ステントの遠位にあるステントは、放射状のステントの硬さよりも小さい放射状の硬さを有し、管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つは管腔ステントおよび管腔ステントの遠位にあるステントを連結する。管腔ステントは、開窓が開けられたグラフトの開窓内および患者の動脈分岐内で、管腔ステントアセンブリ内でバルーンを膨張させることにより、およびバルーンが膨脹された場合に管腔ステントの遠位よりも管腔ステントで大きな直径を有する場合、放射状に拡張され、それによりステントグラフ(graph)システムを埋め込む。
【0024】
図1は、本発明の管腔ステントを表す。管腔ステント10は、近位端12および遠位端14を含み、放射状に拡張可能なステント構成要素16で構成される。それぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素16の支柱18は、互いに対して反対にある近位端20および遠位端22を含む。
図1Aに示されるように、支柱16のそれぞれの近位端20は、支柱16の遠位端22と同様に連結され、それにより近位頂部24および遠位頂部26を形成する。放射状に拡張可能なステント構成要素16は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列され、管腔ステント10の近位端12から管腔ステント10の遠位端14へと伸長する。
【0025】
図1に戻って参照すると、放射状に拡張可能なステント構成要素16は、
図1の線1B-1Bに沿って得られた断面である
図1Bに示されるように、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素16の間のブリッジ28により互いに対して連結され、それにより管腔ステント10を形成し管腔ステント10の近位端12から遠位端14まで伸長する連続的な管腔30を画定する。
【0026】
図1に示される態様において、ブリッジ28の少なくとも一部は、それぞれの近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素16の遠位頂部26および近位頂部24の少なくとも一部を連結する。しかしながら、示されない他の態様において、ブリッジ28は、それぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素16の支柱18ですぐ遠位および近位の放射状に拡張可能なステント構成要素16を連結し得るか、または放射状に拡張可能なステント構成要素16の遠位頂部26もしくは近位頂部24と、それぞれのすぐ遠位もしくはすぐ近位の放射状に拡張可能なステント構成要素16の支柱18の間を連結し得ることが理解される。これも示されない別の態様において、1つの放射状に拡張可能なステント構成要素の頂部は、それぞれの遠位および近位の放射状に拡張可能なステント構成要素の近位頂部と遠位頂部の間で入れ子になり得、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の間またはこれらの構成要素の頂部と支柱の間でブリッジにより連結され得る。
【0027】
図1Cに示されるものなどの一態様において、ブリッジ28の少なくとも一部は、長手軸33に横切る長手軸32を有する。長手軸33は、管腔ステント10の放射状に拡張可能なステント構成要素16により画定される連続的な管腔30の管腔ステント10の長手軸34に対して平行である。ブリッジ28のこの方向づけ(orientation)の結果として、管腔ステント10は軸方向に可撓性である。
【0028】
図1Dに見られ得るように、管腔ステント10の近位端12に垂直な軸34は、
図1Dに示されるように、管腔ステント10の撓曲(flexation)により管腔ステント10の遠位端14に垂直な、軸48'、48”のそれぞれと可変の角度A'、A”を有し得る。この撓曲は、本明細書において、「軸方向の可撓性」または「曲げ可撓性」として参照される。本明細書で定義されるように、「軸方向の硬さ」または「曲げ硬さ」は軸方向の撓曲に対する抵抗性を意味する。
【0029】
本発明の管腔ステント10は、
図1の態様に示されるように、放射状に拡張された位置にあり、直径D'を有する。
図2において、
図1に示されるように管腔ステント10は、潰れた位置で示され、ここで管腔ステント10の直径D”は、放射状に潰れた位置にある場合、管腔ステント10の直径D'よりも小さい。一態様において、放射状に拡張可能なステント構成要素16は、
図2に示される放射状に潰れた位置から
図1に示される放射状に拡張された位置までの放射状の拡張に対して抵抗性を示す。この態様において、放射状に拡張可能なステント構成要素16の放射状の拡張は、
図3に示されるように、管腔ステント10が潰れた位置にある場合に管腔ステント10内に配置されるバルーン36により影響を受ける。バルーン36は、管腔ステント10の近位端12に位置する近位端38および管腔ステント10の遠位端14に位置する遠位端40を含む。バルーンカテーテル42は、バルーン36の遠位端40から伸長し、管腔ステント10の埋め込みの際に適切な供給源44からの流体をバルーンに方向づけることによりバルーン36を膨張させるために使用される。流体供給源44からバルーンカテーテル42を通る流体の方向付けによるバルーン36の膨張は、
図4に示されるように、管腔ステント10の拡張された位置までの放射状の拡張を引き起こす。この態様において、放射状に拡張可能なステント構成要素16は、ステンレス鋼、コバルト(Co)、ニチノール(Ni-Ti)、コバルト-クロム合金(605L)およびチタン(Ti)からなる群より選択される少なくとも1つの部材などの適切な材料により作製される。
【0030】
別の態様において、放射状に拡張可能なステント構成要素16の放射状の硬さは、放射状に拡張された位置からの放射状の潰れに対する抵抗性を含む。この態様において、管腔ステント10の放射状に拡張可能なステント構成要素16の少なくとも一部は、ステンレス鋼、コバルト(Co)、ニチノール(Ni-Ti)、コバルト-クロム合金(605L)およびチタン(Ti)からなる群より選択される少なくとも1つの部材を含む。さらに別の態様において、放射状に拡張可能なステント構成要素16は、ニチノールなどの形状記憶弾性金属を含む。特定の態様において、放射状に拡張可能なステント構成要素16の形状記憶弾性金属はニチノールを含む。別の特定の態様において、放射状に拡張可能なステント構成要素16の形状記憶弾性金属はニチノールである。さらに別の態様において、管腔ステント10の放射状に拡張可能なステント構成要素16の一部は、ニチノールなどの形状記憶弾性金属を含むかまたはそれで形成され、自己拡張しており、放射状に拡張可能なステント構成要素16の別の部分はバルーン拡張可能であり、例えばステンレス鋼、コバルト(Co)、ニチノール(Ni-Ti)、コバルト-クロム合金(605L)およびチタン(Ti)からなる群より選択される少なくとも1つの部材で形成される。
【0031】
「放射状の拡張性」は、本明細書で定義される場合、管腔ステント10などの伸長した物体の長手軸に対して垂直な寸法を、
図3に示される潰れた位置から
図4に示される膨脹された位置まで膨脹される場合に増加させる能力を意味する。自己拡張ステントは、それらがバルーンに固定されない限り、拡張するためにバルーンを必要としない。
【0032】
「放射状の収縮性(radial-contractability)」は、本明細書で定義される場合、放射状の拡張性と反対のことを意味する。
【0033】
「放射状の硬さ」は、本明細書で定義される場合、放射状に拡張可能なステント構成要素の直径の放射状の拡張および放射状の収縮の少なくとも1つに対する抵抗性を意味する。
【0034】
一態様において、本発明の管腔ステント10は、管腔ステント10の近位端12から遠位端14へと低下する軸方向の硬さを有する。近位端12から遠位端14への管腔ステント10の長手方向の長さに沿った軸方向の硬さの低減の機構は、当該技術分野で公知の任意の適切な機構の結果であり得る。
図1に示される一態様において、管腔ステント10の近位端12から遠位端14への軸方向の硬さの低下は、管腔ステント10の近位端からの距離の増加に伴った放射状に拡張可能なステント構成要素16にわたるブリッジ28の数の低下の結果である。
【0035】
別の態様において、管腔ステント50の放射状の硬さは、当該技術分野において公知の任意の適切な機構の結果として、管腔ステント50の近位端52からの距離の増加に伴って低下する。例えば管腔ステント50が拡張した位置で示される
図5に示されるように、管腔ステント50の近位端52から遠位端56の方への距離の増加に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素16の支柱の長さLの増加は、近位端52からの距離の増加に伴う放射状の硬さの低下を生じる。具体的に、L'はL”よりも大きく、管腔ステント50の近位端52から遠位端56の方への距離の増加に伴って、漸進的にそうであり得る。
図6は、潰れた位置にある管腔ステント50の側面図である。
【0036】
示されないなお別の態様において、ステント構成要素の近位端からの距離の増加に伴う放射状の硬さの低下は、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の少なくとも一部の厚さの低下の結果である。例えば、
図7は放射状に拡張可能なステント58である。
図7Aは、線7A-7Aに沿って得られた
図7に示される放射状に拡張可能なステント58の断面である。
図7Bは、放射状に拡張可能なステント58の1つの支柱60の断面の詳細である。支柱の「厚さ」は、本明細書で参照される場合、管腔ステントまたは放射状に拡張可能なステントの放射状に拡張可能なステント構成要素について参照がなされようとなされまいと、
図7にも示される深さDとは反対に、
図7に示される管腔ステントにより画定される管腔に接する(tangential to)面の支柱の幅Wを意味する。
【0037】
示されない他の態様において、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状の硬さの低下は、管腔ステントの近位端からの距離に伴う、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の両方の結果である。これも示されないさらに別の態様において、管腔ステントは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果としての、軸方向の硬さの低下、ならびに管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の少なくとも1つの結果としての、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状の硬さの低下の両方を示す。別の態様において、管腔ステントは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果としての軸方向の硬さの低下、ならびに管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う、放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の両方の結果としての、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴う放射状の硬さの低下の両方を示す。
【0038】
軸方向の硬さおよび放射状の硬さのいずれかまたは両方の低下は、漸進的または飛び石的であり得る。漸進的または飛び石的のいずれにせよ、軸方向または放射状のいずれかの硬さの低下は、特定の態様において、かかる漸進に沿ったかかる軸方向または放射状の硬さの増加により中断されない。例えば、放射状の硬さの低下の漸進は、漸進的にも低下する放射状の硬さを有さない管腔グラフトまたはポリマー性コーティングによりステントが連結されるという事実に関わらず、一連の放射状に拡張するステントに沿って連続的または飛び石的であり得る。
【0039】
一態様において、管腔ステントの軸方向の硬さおよび放射状の硬さの少なくとも1つは飛び石的である。例えば、一態様において、管腔ステント62は、
図8に示されるように、ブリッジ66の数が放射状に拡張するステント構成要素68の間で変化する増分接合点(incremental juncture)64を含み、管腔ステント62の軸方向の硬さは、管腔ステント62の近位端70からの距離の増加に伴って、放射状に拡張可能なステント構成要素68の間のブリッジ66の数の低下の結果として、管腔ステント62の近位端70と遠位端72の間の増加において変化する。別の態様において、管腔ステント74の放射状の硬さは、
図9に示されるようにすぐ近位の放射状に拡張可能なステント構成要素77およびすぐ遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素78の支柱76の長さの増加、ならびにすぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さ(または
図7Bに関して上述される「幅W」)の低下のいずれかまたは両方により段階的(in step)に低下し、そのいずれもが、接合点80の近位にある放射状の硬さと接合点80の遠位にある放射状の硬さの間の接合点80を確立するために使用され得る。本発明の管腔ステントは、軸方向の硬さ、放射状の硬さまたはその両方において、複数の増分接合点を含み得、ここで管腔ステントの軸方向または放射状の硬さは、最も近位の接合点の近位で、接合点の間でおよび最も遠位の接合点の遠位で一定である。
図9にも示されるように、放射状マーカー82は、管腔ステント74の接合点80などの管腔ステント74で固定され得る。
【0040】
さらに別の態様において、本発明は、上述のものなどの管腔ステントを含む管腔ステントアセンブリに関し、管腔ステントは、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を有し、それぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は、近位端および遠位端を有し、ステント構成要素の少なくとも1つは支柱を含み、ここで支柱は、反対にある末端を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、放射状に拡張可能なステント構成要素は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列され、複数のブリッジは、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素を互いに対して連結し、それにより管腔ステントを形成し、管腔ステントの連続的な管腔ならびに近位端および遠位端を画定し、管腔ステントの軸方向の硬さおよび放射状の硬さの少なくとも1つは、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下する。この態様において、管腔ステントアセンブリはさらに、管腔ステントで管腔グラフト構成要素およびポリマーコーティングの少なくとも1つを含む。
【0041】
例えば、
図10に示されるように、管腔ステントアセンブリ82は、管腔ステント86で管腔グラフト構成要素84を含む。管腔ステントアセンブリは近位端83および遠位端85を含む。管腔ステント86は近位端87および遠位端87bを含む。
図10に示され得るように、管腔ステント86の放射状に拡張可能なステント構成要素の間のブリッジの数は、管腔ステント86の近位端87aから遠位端87bへの距離の増加に伴って低下する。
図10Aは、線10A-10Aに沿って得られた
図10の断面である。ここに示されるように、管腔グラフト構成要素は、この態様において、管腔ステント82として画定される管腔88内にある。他の態様においては必ずしもそうではないが、管腔グラフト構成要素84は、管腔ステント80の遠位端87bから遠位に伸長する。
【0042】
図11に示される別の態様において、管腔ステントアセンブリ89は、近位端91および遠位端92を有する管腔ステント90を含み、ここで管腔ステント90の一部は、遠位端92でむき出しである。示されない別の態様において、管腔ステントは、管腔グラフト構成要素により外側を完全に覆われる。
【0043】
図12に示される別の態様において、管腔ステントアセンブリ94は、近位端95aおよび遠位端95bを有し、管腔ステント100の遠位端98から遠位に伸長する管腔グラフト構成要素96を含み、さらに管腔グラフト構成要素96で、管腔ステント100の遠位に少なくとも1つの放射状に拡張可能なステント102を含む。特定の一態様において、管腔ステント100の軸方向の硬さは、管腔ステント100からの距離の増加に伴って、近位端95aから遠位端95bへの距離の増加に伴うブリッジの数の、例えば8から4~2までの低下の結果として、管腔ステント100の近位端104から遠位端98への距離の増加に伴って低下する。軸方向の硬さはまた、管腔ステント100と遠位ステント102の間、および遠位ステント102の間の距離Dの増加の結果として低下し得る。特定の一態様において、管腔ステント100の放射状の硬さは、管腔ステント100の近位端104から遠位端98へと低下する。かかる一態様において、管腔ステントアセンブリ94の放射状の硬さは、管腔ステントの近位端104から管腔ステント100の遠位端98への距離の増加に伴って低下する。別の態様において、管腔ステント100の放射状の硬さは、管腔ステント100の近位端104から遠位端98まで一定である。この態様において、管腔ステント100の遠位にある放射状に拡張可能なステント102の放射状の硬さは、管腔ステント100の放射状に拡張可能なステント構成要素106の少なくとも一部の硬さより低い。特定の一態様において、管腔ステント100の遠位にある放射状に拡張可能なステント102の放射状の硬さは、管腔ステント100の最も遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素106の放射状の硬さより低い。別の態様において、放射状に拡張可能なステント102の放射状の硬さは、管腔ステント100の近位端104で管腔ステント100の放射状の硬さより低い。
【0044】
放射状に拡張可能なステント102の放射状の硬さは、放射状に潰れた位置からの放射状の拡張に対する抵抗性、もしくは放射状に拡張された位置からの放射状の潰れに対する抵抗性またはその両方を含み得ることが理解される。また、
図12に示される管腔ステント100の遠位にある放射状に拡張可能なステント102の少なくとも1つは、管腔ステント100のものと同じ材料もしくは構成を含み得るかまたは管腔ステント100のものとは異なる材料もしくは構成であり得る。
【0045】
図13に示される別の態様において、管腔ステントアセンブリ110は、近位端111および遠位端113を有し、近位端114および遠位端116を有する管腔ステント112を含む。管腔グラフト構成要素118は、管腔ステント114の遠位端116から遠位に伸長する。管腔ステント112の支柱120は、管腔ステント112の近位端144から遠位端116へと漸進的により長くなる。放射状に拡張可能なステント122は、管腔ステント112の遠位端116の遠位にあり、2つの放射状に拡張可能なステントサブ構成要素124、126を含む。それぞれのステントサブ構成要素124、126は、近位頂部130および遠位頂部132を画定する支柱128を含み、ブリッジ134により連結される。代替的な態様において、1つより多くの放射状に拡張可能なステントが使用され得ることが理解される。管腔ステント112の遠位端116の遠位にある少なくとも1つの放射状に拡張可能なステント122が放射状に拡張可能なステント構成要素124、126を含む態様において、それぞれの放射状に拡張可能なステントにおいて2つより多くの放射状に拡張可能なステントサブ構成要素が使用され得ることも理解される。特定の一態様において、かつ
図13に示されるように、ブリッジ134は、放射状に拡張可能なステント122の最も近位の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素124の遠位頂部130から、最も遠位の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素126の近位頂部132へと伸長する。
【0046】
管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステントの支柱は、管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素の長さとは異なる長さを有し得ることがさらに理解される。例えば、
図14に示されるように、近位端131aおよび131bを有する本発明の管腔ステントアセンブリ133は、管腔ステント138の放射状に拡張可能なステント構成要素142の支柱140よりも長くあり得る、管腔ステント138の遠位にある放射状に拡張可能なステント136の支柱134を含み、それにより管腔ステント138の遠位にある放射状に拡張可能なステント136の放射状の硬さを、管腔ステント138の放射状に拡張可能なステント構成要素142の放射状の硬さより低くする。
【0047】
図15および15Aに示されるなお別の態様において、管腔ステントアセンブリ146は、近位端150および遠位端152を有する管腔ステント148を含む。管腔ステントアセンブリ146はさらに、ポリマーコーティング154を含む。
図15の線15A-15Aに沿って得られた管腔ステントアセンブリ146の断面である
図15Aに見られ得るように、ポリマー性コーティング154は、管腔ステント146の外側表面158および管腔ステント146の内側表面156をコーティングする。他の態様において、ポリマー性コーティング154は、管腔ステント148の外側表面158および内側表面156の1つのみをコーティングし得る。
【0048】
ポリマーコーティング154は、少なくとも1つのポリマーの層を含む。一態様において、ポリマー性コーティングは、延伸PTFE (ePTFE)などのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレンテレフタレート、eSPUN PTFE、FEP、PU(ポリウレタン)、シリコーン、PU結合触媒を有するePTFEおよびFEP結合触媒を有するePTFEからなる群の少なくとも1つの構成メンバーを含む。特定の態様において、ポリマー性コーティング154はePTFEを含む。さらにより特定の態様において、ポリマー性コーティング154はePTFEである。
【0049】
別の態様において、ポリマー性コーティング154は、管腔ステント146の内側表面156および管腔ステント146の外側表面158をコーティングし、管腔ステント146の内側表面156および管腔ステント146の外側表面158の少なくとも1つ上に複数の層を含む。特定の態様において、ポリマー性コーティング154は、管腔ステント158の内側表面156と外側表面の両方上に複数のポリマー層を含む。なお別の態様において、管腔ステント148の遠位端152および近位端150の少なくとも1つには、管腔ステント148の遠位端152と近位端150の間よりも多くのポリマー性コーティングの層がある。なお別の態様において、管腔ステント146の遠位端152および近位端150の両方には、管腔ステント146の遠位端152と近位端150の間より多くのポリマー性コーティング154のポリマーの層がある。
【0050】
なお別の態様において、管腔ステント146の内側表面158および外側表面158上のポリマー性コーティング154は連続である。かかる一態様において、管腔ステント146は開口160を画定し、ポリマー性コーティング154は開口を密封する。さらに別の態様において、管腔ステントの内側表面156上のポリマー性コーティング154の総厚さは、管腔ステント148の外側表面158上のポリマー性コーティング154の総厚さより大きい。かかる一態様において、管腔ステント148の内側表面156上のポリマー性コーティング154の総厚さは、約0.001mm~約0.1mmの範囲である。別のかかる態様において、管腔ステント148の外側表面158上のポリマーコーティング154の総厚さは、約0.001mm~約0.1mmの範囲である。特定の態様において、管腔ステント148の内側表面156上のポリマーコーティング154の総厚さは、0.001mm~0.1mmの範囲であり得、管腔ステント148の外側表面158上のポリマーコーティング154の総厚さは0.001mm~0.15mmの範囲であり得る。
【0051】
示されないさらに別の態様において、ポリマー性コーティング154は、管腔ステント148の内側表面156、外側表面158を覆う。
図15および15Aに示される特定の一態様において、管腔ステントの外側表面156および内側表面156の両方。任意におよび示されずに、グラフト構成要素が存在し得、管腔ステント148の外側表面158上のポリマーコーティング154を覆う。少なくとも一態様において、ポリマー性コーティング154の近位端162および遠位端164は、管腔ステント148の近位端150と遠位端152の間の放射状の拡張を優先的に防ぐように作製される。少なくとも一態様において、ポリマー性コーティング154の近位端162および遠位端164において、ポリマー性コーティング154の近位端162および遠位端164の間よりも多くのポリマー性の層でポリマー性コーティング154を形成することにより、「ドッグボニング(dog-boning)」としても知られるかかる放射状の拡張は、ほとんどまたは完全に回避され得る。この特定の態様の利益は、埋め込みの際に、管腔ステントアセンブリ146が埋め込まれている周辺の分岐動脈に損傷を与える可能性が、放射状の拡張の際に低減されるということである。
【0052】
一態様において、
図16に示されるように、本発明の管腔ステントアセンブリ165は、管腔ステント170の遠位端168から遠位に伸長するポリマー性コーティング166を含む。放射状に拡張可能なステント172は、管腔ステント170の遠位にあり、ポリマー性コーティング166にもある。この態様において、放射状に拡張可能なステント172の放射状の硬さは、管腔ステント170の少なくとも一部の放射状の硬さよりも小さい。以前に説明されるように、放射状に拡張可能なステント172の放射状の硬さは、放射状に潰れた位置からの放射状の拡張に対する抵抗性、放射状に拡張された位置からの放射状の潰れに対する抵抗性またはその両方を含み得る。さらにおよび以前に記載されるように、管腔ステント170の遠位端168の遠位にある放射状に拡張可能なステント172の少なくとも1つは、管腔ステント170のものと同じ材料構成で形成され得る。示されないが、管腔ステント170の近位端175で放射状に拡張可能なステント構成要素174の最も近位のものは広げられ得る。別の態様においておよび上でも説明されるように、管腔ステント170の遠位端168の遠位にある放射状に拡張可能なステント172の少なくとも1つは、2つの放射状に拡張可能なステントサブ構成要素176、178を含み得、それぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素176、178は、近位頂部および遠位頂部182、184を画定する支柱180を含み、ここで放射状に拡張可能なステントサブ構成要素176、178は、少なくとも1つのブリッジ186により連結される。かかる態様において、放射状に拡張可能なステント172の少なくとも1つのブリッジ186は、放射状に拡張可能なステント172の最も近位の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素176の遠位頂部184から最も遠位の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素178の近位頂部182へと伸長し得る。この態様において、管腔ステント170の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素174を連結するブリッジ187よりも少ない放射状に拡張可能なステント172の放射状に拡張可能なステントサブ構成要素176、178を連結するブリッジ186があるので、管腔ステントアセンブリ165の軸方向の硬さは、管腔ステントアセンブリ165の近位端183に対して管腔ステントアセンブリ165の遠位端185で低下する。管腔ステント170は管腔ステント170の遠位端168の遠位にある任意の放射状に拡張可能なステント172の長さL'よりも大きい長手方向の長さLを有するので、管腔ステントアセンブリ165の軸方向の硬さも、管腔ステントアセンブリの近位端183よりも遠位端185でより低い。
【0053】
別の態様において、放射状に拡張可能なステントの支柱は、管腔ステントの放射状に拡張可能なステント構成要素の少なくとも一部の長さとは異なる長さを有し得る。例えば
図17に示されるように、本発明の管腔ステントアセンブリ190は、近位端191aおよび191bを有し、管腔ステント194の遠位にある放射状に拡張可能なステント192を含み、ここで管腔ステント192の支柱196は、管腔ステント194の放射状に拡張可能なステント構成要素200の支柱198の少なくとも一部よりも長い。一態様において、管腔ステント194の軸方向および放射状の硬さの少なくとも1つは飛び石的であり、ここで管腔ステント194はさらに、上述の以前の態様に関して記載される増分接合点を含み、管腔ステント194の軸方向の硬さおよび放射状の硬さの少なくとも1つは、少なくとも1つの増分接合点において変化する。より特定の態様において、管腔ステント194は複数の増分接合点を含み、管腔ステント194の放射状に拡張可能なステント構成要素200の放射状の硬さは、管腔ステント194の近位端202からの距離の増加に伴って低下する。なお別の態様においておよび以前の態様に関してさらに上記されるように、管腔ステントアセンブリ194は、管腔ステント190の複数の増分接合点205の少なくとも1つなどの管腔ステント190に、少なくとも1つの放射線不透過性マーカー204を含み得る。
【0054】
管腔ステント194の遠位端244の遠位にある少なくとも1つの放射状に拡張可能なステント192は、2つの放射状に拡張可能なステントサブ構成要素246、248を含み、それぞれの放射状に拡張可能なステントサブ構成要素246、248は、遠位頂部252および近位頂部254を画定するように連結される支柱250を含み、ここで放射状に拡張可能なステントサブ構成要素246、248は、少なくとも1つのブリッジ256により連結される。少なくとも一態様において、ブリッジ256は、管腔ステントアセンブリ190の長手軸258を横切って伸長する。示されずに以前に記載されるとおりである別の態様において、放射状に拡張可能なステントサブ構成要素の支柱は、管腔ステント198の放射状に拡張可能なステント構成要素200の長さより大きい長さまたはその厚さより小さい厚さの少なくとも1つを有する。
【0055】
さらに別の態様において、本発明の管腔ステントアセンブリは、
図18において単独で示され、膨脹されたバルーン206を含む。バルーン206は、カテーテル207により、示されない流体供給源に連結される。バルーン206は、膨脹された場合、近位端207で、遠位端210での直径D'よりも大きい直径Dを有する。
図19に示されるように、バルーン206は管腔ステント208内に配置される。管腔ステントアセンブリ208は、近位端210および遠位端212を有し、少なくとも部分的に、管腔ステント209および管腔ステントの遠位にある複数の放射状に拡張可能なステント211で構成される。管腔ステント209は、近位端213および遠位端215ならびに放射状に拡張可能なステント構成要素214を含み、それぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素214は近位端216および遠位端218を有し、ここでステント構成要素214の少なくとも1つは支柱220を含む。
図19Aに示されるように、支柱220は、反対にある末端221、222を含み、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結され、それにより近位頂部224および遠位頂部226を形成する。放射状に拡張可能なステント構成要素214は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列され、すぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素214の間の複数のブリッジ228により互いに対して連結される。管腔ステントアセンブリ208はまた、管腔ステント209の遠位にある放射状に拡張可能なステント229、管腔ステントでの管腔グラフト構成要素(示さず)およびポリマー性コーティング230の少なくとも1つ、ならびに潰れた位置(示さず)にある場合に管腔ステントアセンブリ208内のバルーン206を含む。バルーン206は、膨脹された場合、管腔ステントの近位端207でより大きな直径Dを有する。上述のように、バルーン206の直径D、D'は、近位端207と遠位端210の間の距離に伴って飛び石的であり得、バルーン206は、近位直径D、遠位直径D'および近位直径Dと遠位直径D'の間の移行領域(transition area)232を含む。バルーン206は、セミコンプライアント(semi-compliant)材料などの任意の適切な材料で作製され得る。放射線不透過性マーカー234はバルーン206に固定され、マーカー235は、管腔ステントアセンブリ208の接合領域236で管腔ステント209に固定される。バルーン206の移行領域232は移行長さ(transition length)Tを有する。
【0056】
この態様において、管腔ステント209の軸方向の硬さは、放射状に拡張可能なステント構成要素211にわたるブリッジ228の数の低下によるなど、適切な手段により近位端213から遠位端215へと低下する。放射状の硬さはまた、放射状に拡張可能なステント構成要素211の支柱228の長さの増加および管腔ステント209の近位端213からの距離に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素211の支柱228の厚さの低下などによる、適切な手段により、管腔ステント209の近位端213からの距離の増加に伴って低下し得る。かかる一態様において、管腔ステント209の軸方向の硬さおよび放射状の硬さの少なくとも1つは飛び石的であり、ここで管腔ステント209はさらに増加接合236を含み、管腔ステント209の放射状の硬さは、少なくとも1つの増分において変化する。かかる一態様において、管腔ステント209は、複数の増分接合点(示さず)を含み、ここで管腔ステント209の軸方向の硬さおよび放射状の硬さの少なくとも1つは、管腔ステント209の近位端213からの距離の増加に伴って低下する。
【0057】
図19に示されるように、バルーン206の近位端206aは、管腔ステントアセンブリ208の近位端210に対して最も近くにあり、バルーン206bの遠位端は、管腔ステントアセンブリ208の遠位端212の最も近くにある。膨脹の際に、バルーン206は、管腔ステントアセンブリ208の遠位端212よりも管腔ステントアセンブリ208の近位端210で、管腔ステントの内側表面に対してより大きな放射状の膨張力を発揮し、それにより
図19の像(phantom)において示され、下記の
図27、28および31に示されるように、管腔ステントアセンブリ208が配置されている開窓が開けられたステントグラフト238中の開窓で適用されるものなどの管腔ステント209でのいくつかの収縮力なしで、管腔ステントが、遠位端212よりも近位端210でより大きな外側直径を有するようになる。例えば
図19Bに示されるように、開窓が開けられたステントグラフト238の開窓240内のバルーン206の膨張は、開窓240のいずれかの面上で、管腔ステント209の残部に対して、開窓240で管腔ステント209の収縮を引き起こす。一態様において、バルーンがステントの遠位端から突出していない場合に管腔ステントアセンブリ208の遠位端212の過剰な放射状の拡張を防ぎ、それによりステントの遠位端およびバルーンが過剰に膨張することを維持し、結果的に管腔ステントアセンブリ208が埋め込まれている脈管分岐に対する損傷を防ぐために、さらなるポリマーの層がバルーン206の遠位端206bに含まれる。
【0058】
一態様において、この態様における管腔ステント209の遠位にある放射状に拡張可能なステント229は、管腔ステント209のものよりも低い軸方向の硬さおよび放射状の硬さの少なくとも1つを有する。特定の一態様において、少なくとも1つの放射線不透過性マーカー234が、管腔グラフト構成要素(示さず)または管腔ステント209と管腔ステント209の遠位にある放射状に拡張可能なステント229の間のポリマー性コーティング230に固定される。この態様において、1つの変化において、管腔ステントアセンブリ208は、管腔ステント230で放射状の硬さの変化を含み、放射状の硬さは飛び石的であり、それにより管腔ステント209で接合点238を形成し、管腔ステント209の少なくとも1つの増分接合点236で第2の放射線不透過性マーカー234をさらに含む。
【0059】
より以前の態様に関して上述されるように、放射状に拡張可能なステント229の放射状の硬さは、放射状に潰れた位置からの放射状の拡張に対する抵抗性であり得る。別の態様において、管腔ステントの遠位にある放射状に拡張可能なステント229中の材料は、管腔ステント209のものと同じ材料で作製され得る。示されないかかる態様において、放射状に拡張可能なステント構成要素の最も近位は、以下に記載されるように、埋め込みの際に管腔ステントの近位端で広げられ得る。
【0060】
さらに別の態様において、本発明は、そのいずれかまたは組み合わせがまとめて表示される管腔ステントおよび管腔ステントでのポリマー性コーティングを含む管腔ステントアセンブリである。
図20および20Aに示されるこの態様において、
図12において同様に示されるように、管腔ステントアセンブリ250は、近位端251および遠位端253を有し、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素254を有する管腔ステント252を含む。しかしながら
図20および20Bにおいて、
図12の管腔グラフト構成要素96は、管腔ステント252の内側表面258および外側表面269の裏打ちをする(line)ポリマー性コーティング256で置き換えられる。
【0061】
図21に示される
図1の態様の1つの変形において、管腔ステント260は、近位端261および遠位端263を有し、入れ子になる放射状に拡張可能なステント構成要素262の少なくとも一部を含む。この態様において、放射状に拡張可能なステント構成要素262は、隣接する放射状に拡張可能なステント構成要素262のそれぞれの近位頂部266とそれぞれの遠位頂部268の間に伸長するブリッジ264により連結され得る。
図22に示されるものなどの別の態様において、管腔ステント265は、近位端265aおよび遠位端265bを含み、放射状に拡張可能なステント構成要素269および近位頂部274のみの間に伸長するブリッジ270で作製される。
図23に示されるなお別の態様において、管腔ステント273は、近位端273aおよび遠位端273bを有し、最も近くにある近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素271の遠位頂部267のみの間のブリッジ272により連結される放射状に拡張可能なステント構成要素271を含む。
図24に示されるものなどのさらに別の態様において、近位端283aおよび遠位端283bを含む管腔ステントアセンブリ278において、入れ子になった放射状に拡張可能なステント構成要素282の近位頂部282aおよび遠位頂部282bの組合せが連結され得る。任意に、放射状に拡張可能なステント構成要素282の間のブリッジ284の数は、管腔ステントの近位端からの距離に伴って低下する。かかる態様においてまたは別の態様において、管腔ステントアセンブリ278は、入れ子になる遠位ステント280を含み得るが、ここで管腔ステント287の放射状に拡張可能なステント構成要素282は入れ子になってもならなくてもよい。より具体的に、
図24に示されるものなどの一態様において、放射状に拡張するステント構成要素282の入れ子の程度は、管腔ステントアセンブリ278の近位端283から遠位端283bへの距離の増加に伴って低下し、それにより管腔ステントアセンブリ278の軸方向の硬さ(または「曲げ硬さ」)は近位端283からの距離の増加に伴って低下する。S型ブリッジ285aおよび285bは、
図24に示される入れ子にならない放射状に拡張可能なステント構成要素の間、または示されない、入れ子になったすぐ遠位および近位の放射状に拡張可能なステントの支柱の間のいずれかで、管腔ステント287の放射状に拡張可能なステント構成要素282の支柱を架橋して、それにより軸方向の硬さおよび放射状の硬さの少なくとも1つを制御し得る。
【0062】
図25に示される別の態様において、管腔ステントアセンブリ282は、入れ子にならない放射状に拡張可能なステント286の管腔ステント284を含み、ここで放射状に拡張可能なステント286は、ポリマー性コーティング288により連結される。この態様において、軸方向の硬さおよび放射状の硬さのいずれかまたは両方は、管腔ステントアセンブリ282の近位端290から遠位端292への距離の増加に伴って、互いに対する放射状に拡張可能なステント286の軸方向および放射状の硬さの低下のそれぞれのいずれかまたは両方の低下のいずれかの結果として低下し得ることが理解される。
【0063】
図26に示されるさらに別の態様において、管腔ステントアセンブリ294は、近位端296および遠位端298ならびに複数の放射状に拡張可能なステント300を含む。それぞれの放射状に拡張可能なステント300は近位端302および遠位端304を含む。放射状に拡張可能なステント300は支柱306を含む。支柱306は、互いに対し連結されて近位および遠位頂部を形成する反対にある末端を含む。放射状に拡張可能なステント300は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係にある。それぞれの放射状に拡張可能なステント310の放射状の硬さは、その近位にあるそれぞれの放射状に拡張可能なステント310のものよりも小さく、その遠位にあるそれぞれの放射状に拡張可能なステント310のものよりも大きい。放射状に拡張可能なステント310は、管腔グラフト構成要素(示さず)およびポリマー性コーティング312の少なくとも1つにより連結される。放射状に拡張可能なステント310は、近位端296から遠位端298への距離の増加に伴って、漸減的に互いに対して入れ子になる。
【0064】
なお別の態様において、本発明は管腔ステントアセンブリの別の態様である。
図27および28に示されるように、分岐動脈315内に部分的に埋め込まれるように示される管腔ステントアセンブリ314は、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素318およびすぐ近位および遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素318を互いに対して連結する複数のブリッジ320を有する管腔ステント316を含む。放射状に拡張可能なステント構成要素318はそれぞれ支柱320を含み、ここで支柱は、それぞれの反対にある末端で互いに対して連結される反対にある末端を含み、それにより以前に記載された頂部と同様に、近位頂部322および遠位頂部324を形成する。放射状に拡張可能なステント構成要素318は、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列され、遠位頂部324および近位頂部322でブリッジ320により連結される。放射状に拡張可能な遠位ステント326は、管腔ステント316に対して遠位に配置される。管腔グラフト構成要素(示さず)およびポリマー性コーティング328の少なくとも1つは管腔ステントにある。バルーン330は、
図27に示されるように、管腔ステント316が潰れた位置にある場合に管腔ステント316内に伸長し、
図28に示されるように膨張される場合に、近位端で、遠位端よりも大きな直径を有する。開窓が開けられたステントグラフト332は少なくとも1つの開窓334を画定し、ここで管腔ステント316は近位端335で、
図27に示される潰れた位置にある場合に開窓334よりも小さい直径を有し、管腔ステント316を開窓334内に固定する直径まで拡張可能であり、管腔ステントアセンブリ314の遠位端336は、
図28に示されるように、開窓が開けられたステントグラフト332から分岐動脈315の分岐338へと放射状に伸長する。
【0065】
図29は、本発明のステントグラフト送達システムの別の態様の分解された側面図である。下記のように、ステントグラフト送達システム410は、関連のある教示がその全体において参照により援用される2018年2月23日に出願されたPCT/US2018/019342の教示に基づく。より具体的に、ステントグラフト送達システム410は、近位端414および遠位端416を有するガイドワイヤカテーテル412を含む。近位ハンドル418は、ガイドワイヤカテーテル412の近位端414に固定される。ノーズコーン420は、ガイドワイヤカテーテル412の遠位端416に固定される。ワイヤ422は、近位端424および遠位端426を含む。ワイヤ422は、例えばニチノールもしくはいくつかの他の形状記憶合金またはステンレス鋼を含む、当該技術分野で公知であるものなどの適切な材料で作製され得る。ワイヤ422は、患者の大動脈瘤への進行の際に患者を傷つけないように十分に可撓性である。ワイヤハンドル428は、ワイヤ422の近位端424で固定される。イントロデューサーシース430は、近位端432および遠位端434を含み、遠位ハンドル436は、イントロデューサーシース430の近位端432に固定される。ステントグラフト438は、関連のある教示がその全体において参照により本明細書に援用されるPCT/US2018/019342に記載されるように近位端440、遠位端442、管腔グラフト構成要素444、管腔グラフト構成要素444に沿って分布するステント446、およびひも448を含む。
【0066】
図30Aは、
図30に示されるステントグラフト送達システム410の組み合された側面図であり、ここでステントグラフト438は、イントロデューサーシース430の遠位端434内に装填されており、PCT/US2018/019342において議論されるようにひも448の末端でループ450を通して、および安定化アンカーループ453を通して通されるワイヤ422により少なくとも部分的に放射状に収縮される。一態様において、ステントグラフト438は開窓439を含む。本発明の方法において、ステントグラフト送達システム410は、患者の動脈瘤452に進められる。
図30Aに示される一態様において、イントロデューサーシース430は、動脈瘤部位452に進められて、それによりステントグラフト438を動脈瘤452に配置する。
図30Bに見られ得るように、遠位ハンドル436は、矢印460で示される近位方向で、近位ハンドル418の方へと引き込まれ、それにより動脈瘤452でステントグラフト438からイントロデューサーシース430を引き込む。
図30Bに見られ得るように、イントロデューサーシース430の引き込みに関わらず、ステントグラフト438は、ステントグラフト438に沿って長手方向に分布されるステント446の支柱を横切るひも448のひもループ450を通って伸長するワイヤ422により、放射状に収縮された位置に保持される。しかしながら、代替的な態様において、ステントグラフト送達システム410は、動脈内で動脈瘤452の遠位にある位置へと進められ得、ここでステントグラフト438は、矢印462により示される遠位方向で近位ハンドル418およびワイヤハンドル428の遠位ハンドル436に向かう進行により、動脈瘤452にへと方向づけられ、それにより放射状に収縮されたステントグラフト418を、イントロデューサーシース430から動脈瘤452へと方向づけることが理解される。
【0067】
ステントグラフト438の動脈瘤452にわたる位置への方向付け、ならびに動脈瘤452でのステントグラフト438の少なくとも部分的な回転および軸方向の整列の後、ワイヤ422は、ひものループ450からおよびアンカーループ453から部分的に引き込まれる。矢印460により示される方向の近位ハンドル418に向かうワイヤハンドル428の近位引き込みは、
図30Cに見られ得る。ワイヤ422の連続引き込みは、ワイヤ422を、ひも448の全ての縫合糸ループ450およびアンカーループ453から引き抜き、それによりステントグラフト438が、
図30Bに示されるその放射状に収縮した状態から
図30Dに示される放射状に拡張した状態へと完全に拡張することが可能になる。一態様において、ステントグラフト438は、開窓439を通る動脈分岐454への分岐プロテーゼ456のその後の配置のために、開窓439が動脈分岐454と適切に整列されるように配置される。その後、ステントグラフト438は動脈瘤内に完全に埋め込まれ、ステントグラフト送達デバイス410の残りは、
図30Eに示されるようにステントグラフト438および患者から引き込まれ、それにより本発明の方法による患者の動脈瘤部位452の治療が完了される。
【0068】
本発明のステントグラフトシステムおよび方法により埋め込まれる脈管プロテーゼは、例えば経大腿アクセスにより埋め込まれ得る。本発明の脈管プロテーゼ内に方向づけられるさらなる分岐プロテーゼは、例えば大動脈上部(supraaortic vessel)アクセスにより(例えば分岐動脈を通って)、または経大腿アクセスもしくは末梢血管などの主要血管のいくつかの他の1つまたは複数の分岐からのアクセスにより埋め込まれ得る。
【0069】
ステントグラフトシステムを埋め込む方法において、ステントグラフトシステムの開窓が開けられたステントグラフトは、被験体において分岐した動脈に送達され、ここで開窓が開けられたステントグラフトにより画定される開窓は、分岐した動脈の近位端と整列する。管腔ステントまたは管腔ステントアセンブリは、開窓を通って動脈分岐に送達され、ここで管腔ステントまたは管腔ステントアセンブリの管腔ステントは、
図30Eに示されるように、開窓が開けられたステントグラフトの開窓で近位端および開窓が開けられたステントグラフトから放射状に外側に伸長する遠位端を有する。管腔ステントは、管腔ステントの近位端で、管腔ステントの遠位端よりも大きな直径を有する管腔ステント内でバルーンを膨張させることにより、開窓および動脈分岐内で放射状に拡張され、それにより、
図27、28および31において上に示されるように、ステントグラフトシステムを埋め込む。
【0070】
一態様において、本発明の方法により埋め込まれるステントグラフトシステムの管腔ステントは、上に詳細に記載されるように、複数の放射状に拡張可能なステント構成要素を含み、ここで放射状に拡張可能なステント構成要素は、それぞれの末端で連結され、それにより近位頂部および遠位頂部を形成し、ここで放射状に拡張可能なステントは、互いに対して相対的に近位および遠位の関係で整列され、それにより管腔ステントの連続的な管腔(continuous luminal)、近位端および遠位端を画定する管腔ステントを形成する。この態様における管腔ステントはまた、そのそれぞれが比較的に近位の放射状に拡張可能なステント構成要素を、すぐ遠位の放射状に拡張可能なステント構成要素に連結する複数のブリッジを含み、ここで管腔ステントは、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って低下する軸方向の硬さおよび放射状の硬さの少なくとも1つを有する。かかる一態様において、管腔ステントの軸方向の硬さは、放射状に拡張可能なステント構成要素にわたるブリッジの数の低下の結果、管腔ステントの近位端から遠位端へと低下し、および任意にまたは代替的に、放射状の硬さは、管腔ステントの近位端からの距離に伴う放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の長さの増加および放射状に拡張可能なステント構成要素の支柱の厚さの低下の少なくとも1つにより、管腔ステントの近位端からの距離の増加に伴って低下する。この全ては上に詳細に記載される。
【0071】
本発明のステントグラフトシステムを埋め込む方法の別の態様において、上に詳細に記載されるものなどのステントグラフトシステムの開窓が開けられたステントグラフトは、被験体の分岐した動脈へと送達され、ここで開窓が開けられたステントグラフトにより画定される開窓は、患者の分岐した動脈の近位端と整列される。ステントグラフトシステムの管腔ステントアセンブリは、少なくとも部分的に開窓を通って動脈分岐へと送達され、管腔ステントアセンブリはそれにより、開窓が開けられたステントグラフトと動脈分岐を架橋し、管腔ステントアセンブリは、長手方向に整列され、ブリッジにより連結されて管腔ステントを形成する複数のステントを含む。管腔ステントの遠位にある少なくとも1つのステントは、管腔ステントのものよりも小さい放射状の硬さを有する。管腔グラフト構成要素およびポリマー性コーティングの少なくとも1つは、管腔ステントと管腔ステントの遠位にあるステントを連結する。管腔ステントアセンブリは、バルーンを管腔ステントアセンブリ内で膨張させることにより動脈分岐の開窓内で放射状に拡張され、ここでバルーンは、膨脹される場合に、管腔ステントで、管腔ステントの遠位にあるステントよりも大きな直径を有し、それにより管腔ステントを開窓内に固定し、ステントグラフトシステムを埋め込む。それらの全ては上に詳細に記載される。
【0072】
本発明の一態様において、管腔ステントの遠位にあるステントは、管腔グラフト構成要素により管腔ステントに連結される。別の態様において、管腔ステントの遠位にあるステントは、ポリマー性コーティングにより管腔ステントに連結される。さらに別の態様において、ポリマー性コーティングは、管腔ステントおよび管腔ステントの遠位にあるステントを包む。さらに別の態様において、管腔ステントの遠位にあるステントおよび管腔ステントの少なくとも1つは開口を画定し、ポリマー性コーティングは開口を密封し、管腔ステントの遠位にあるステントと管腔ステントの間で管腔空間を画定する。それらの全ては上に詳細に記載される。
【0073】
図31に示されるものなど、開窓が開けられたステントグラフト内で一旦放射状に拡張されると、管腔ステントアセンブリ500は、近位端504で広げられる管腔ステント502を含む。近位端504で広げることは、以前に記載されるように、管腔ステントアセンブリ500内でのバルーンの膨張により得られ得、一方で近位端504は、例えば管腔ステントアセンブリ500の近位端504を開窓が開けられたステントグラフト508の開窓506内に固定するために、被験体の分岐した動脈496に前もって埋め込まれた開窓が開けられたステントグラフト508の開窓506内にある。
図31に見られ得るように、管腔ステントアセンブリ500の近位端504はポリマー性コーティング510により覆われ、一方で管腔ステント502は、管腔ステントアセンブリ500の遠位端512で暴露されるかまたはむき出しである。
【0074】
特定の一態様において、管腔ステントのそれぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素は、約10mm~約80mmの範囲の長手方向の長さを有し、管腔ステントは約3~約40個の放射状に拡張可能なステント構成要素を有し、それらの少なくとも一部は、約3mm~約20mmの範囲の長手方向の長さを有し、それぞれは約2~約4個の支柱を含むが、約40個ほどに多くの支柱がそれぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素を構成し得る。また、放射状に拡張可能なステント構成要素の少なくとも一部は、管腔ステントの長手軸に沿って、約2.5mmの長手方向の長さを有し得、例えば放射状に拡張可能なステント構成要素とそれぞれの放射状に拡張可能なステント構成要素の間の距離は約0.2mmであり得る。この態様または他の態様において、管腔ステントの総長さは、例えば約2mm~約5mmの範囲であり得、例えばここで管腔ステントの4個の放射状に拡張可能なステント構成要素があり、放射状に拡張可能なステント構成要素1個当たりの支柱の数は6である。本明細書において引用される全ての特許、公開された出願および参照文献の関連のある教示は、それらの全体において参照により援用される。米国特許第8,292,943号;第7,763,063号;第8,308,790号;第8,070,790号;第8,740,963号;第8,007,605号;第9,320,631号;第8,062,349号;第9,198,786号;第8,062,345号;第9,561,124号;第9,173,755号;第8,449,595号;第8,636,788号;第9,333,104号;第9,408,734号;第9,408,735号;第8,500,792号;第9,220,617号;第9,364,314号;第9,101,506号;第8,998,970号;第9,554,929号;第9,439,751号;第9,592,112号;第9,655,712号、第9,827,123号、第9,877,857号、第9,907,686号;米国特許出願第14/575,673号;第15/166,818号;第15/167,055号;第14/272,818号;第14/861,479号;第15/478,424号;第15/478,737号;第15/587,664号;第15/604,032号;第15/672,404号;第15/816,772号;第15/839,272号;第15/417,467号;第PCT/US2017/025844;PCT/US2017/025849;PCT/US2017/025912;PCT/US2017/034223およびPCT/US2017/046062の関連のある教示も、それらの全体において参照により援用される。
【0075】
以下の公開された出願:2019年8月1日に公開されたUS 2019/0231568;2019年8月1日に公開されたUS 2019/0231514;2019年4月9日に公開されたUS 2019/0231571;2019年8月15日に公開されたUS 2019/0247178;2019年8月15日に公開されたUS 2019/0247213;2019年8月15日に公開されたUS 2019/0247179;2019年9月5日に公開されたUS 2019/0269498;2019年9月5日に公開されたUS 2019/0269537;2019年9月5日に公開されたUS 2019/0269537;2019年9月19日に公開されたUS 2019/0282355;および2019年10月24日に公開されたUS 2019/0321207の全ての関連のある教示も、それらの全体において参照により援用される。
【0076】
均等物
例示態様が特に示され、記載されるが、添付の特許請求の範囲により組み込まれる態様の範囲から逸脱することなく、形態および詳細における種々の変更が本発明においてなされ得ることが当業者に理解されよう。
【国際調査報告】