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特表2022-518941ポリオールエステルおよび生物源脂肪酸から合成された潤滑基油
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-17
(54)【発明の名称】ポリオールエステルおよび生物源脂肪酸から合成された潤滑基油
(51)【国際特許分類】
   C11C 3/00 20060101AFI20220310BHJP
   C10M 105/38 20060101ALI20220310BHJP
   C10N 30/00 20060101ALN20220310BHJP
   C10N 30/06 20060101ALN20220310BHJP
   C10N 30/02 20060101ALN20220310BHJP
   C10N 30/08 20060101ALN20220310BHJP
   C10N 40/00 20060101ALN20220310BHJP
   C10N 40/08 20060101ALN20220310BHJP
   C10N 40/25 20060101ALN20220310BHJP
   C10N 30/10 20060101ALN20220310BHJP
【FI】
C11C3/00
C10M105/38 ZAB
C10N30:00 Z
C10N30:06
C10N30:02
C10N30:08
C10N40:00 Z
C10N40:08
C10N40:25
C10N30:10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544231
(86)(22)【出願日】2020-01-29
(85)【翻訳文提出日】2021-09-22
(86)【国際出願番号】 FR2020050138
(87)【国際公開番号】W WO2020157433
(87)【国際公開日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】1900786
(32)【優先日】2019-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505005522
【氏名又は名称】アルケマ フランス
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ルブラン, ステファニー
(72)【発明者】
【氏名】グラベラ, サロメ
(72)【発明者】
【氏名】ル, ギヨーム
【テーマコード(参考)】
4H059
4H104
【Fターム(参考)】
4H059BA33
4H059BB02
4H059BB03
4H059BB06
4H059BC17
4H059CA48
4H104BB34A
4H104LA01
4H104LA03
4H104LA04
4H104LA05
4H104LA20
4H104PA05
4H104PA41
4H104PA50
(57)【要約】
本発明は、少なくとも1つのポリオールと、少なくとも1つのC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む脂肪酸の混合物とのエステルに関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのポリオールと、少なくとも1つのC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む脂肪酸の混合物とのエステル。
【請求項2】
混合物が主に線状脂肪酸からなる、請求項1に記載のエステル。
【請求項3】
-C12飽和脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項1または2に記載のエステル。
【請求項4】
10-C12不飽和脂肪酸が10-ウンデシレン酸である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエステル。
【請求項5】
-C12飽和脂肪酸とC10-C12不飽和脂肪酸との重量比が、1:10~10:1である、請求項1~4のいずれか一項に記載のエステル。
【請求項6】
-C12飽和脂肪酸とC10-C12不飽和脂肪酸との重量比が、8:2~2:8である、請求項1~5のいずれか一項に記載のエステル。
【請求項7】
-C12飽和脂肪酸とC10-C12不飽和脂肪酸との重量比が、7:3である、請求項1~6のいずれか一項に記載のエステル。
【請求項8】
ポリオールと脂肪酸の混合物との重量比が少なくとも1:5である、請求項1~7のいずれか一項に記載のエステル。
【請求項9】
-C12飽和脂肪酸およびC10-C12不飽和脂肪酸が再生可能資源に由来する、請求項1~8のいずれか一項に記載のエステル。
【請求項10】
-C12飽和脂肪酸およびC10-C12不飽和脂肪酸がヒマシ油に由来する、請求項3および4のいずれか一項に記載のエステル。
【請求項11】
ポリオールが、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、テトラペンタエリスリトール、マルトース、ラクトース、スクロース、ラフィノース、マルトトリオース、およびネオペンチルグリコールからなる群から選択されるかまたはそれらの混合物である、請求項1~10のいずれか一項に記載のエステル。
【請求項12】
ポリオールが再生可能資源に由来する、請求項1~11のいずれか一項に記載のエステル。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項で定義される、少なくとも1つのポリオールと、少なくとも1つのC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む脂肪酸の混合物とのエステルの、潤滑剤基剤としての使用。
【請求項14】
請求項1~12のいずれか一項で定義される、少なくとも1つのポリオールと、少なくとも1つのC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む脂肪酸の混合物とのエステルを含む、潤滑剤基剤の組成物。
【請求項15】
少なくとも1つのC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む脂肪酸の混合物を、少なくとも1つのポリオールにより、任意選択的に触媒の存在下でエステル化することを含む、エステルの調製方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法によって得られる、少なくとも1つのポリオールと、少なくとも1つのC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む脂肪酸の混合物とのエステル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリオールと脂肪酸の混合物とのエステル、その潤滑剤基剤としての使用、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、潤滑剤基剤市場は、石油起源の鉱油が優位を占めている。2008年には、欧州での潤滑剤の生産は、年間450万トンに達した。これらの潤滑剤基剤は、エンジンオイル、チェーンソーチェーン用切削油、海洋掘削用油、土木工学装置および農業機械用作動油等、様々な産業で利用されている。
【0003】
これらの鉱油は、一度使用されると、常にリサイクルされるとは限らず、地表、下水道、湖沼および河川への排出により環境汚染を引き起こす。これらの潤滑油の環境に対する潜在的な影響を考慮すると、特に潤滑剤が環境に漏出しやすい用途では、生態学的かつ生分解性潤滑剤基剤の開発が不可欠である。
【0004】
植物油および動物油の使用は、数年前から知られている。これらの油は、生態学的であるという利点を有する。しかしながら、それらは、鉱油と比較して熱安定性が低く、耐酸化性が低く、水の存在下で加水分解しやすい。
【0005】
パーム油およびポリオール(ネオペンチルグリコールまたはトリメチロールプロパンなど)に由来する生成物を含む生分解性潤滑剤組成物は、欧州特許出願第1533360号に記載されている。しかしながら、そのような組成物は、15℃~40℃の範囲の温度にのみ適している。
【0006】
したがって、この状況では、構造が好ましくは再生可能な起源の成分に由来し得、優れた潤滑特性を有し、人および環境に無害でもあるポリオールエステルを開発することが依然として必要である。
【発明の概要】
【0007】
本発明の状況において、少なくとも1つのポリオールと、少なくとも1つのC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む脂肪酸の混合物とのエステルは、潤滑剤の用途のための優れた特性を有することが観察された。
【0008】
本発明は、少なくとも一つのポリオールと、酸が再生可能資源に由来する10-ウンデシレン酸およびn-ヘプタン酸の混合物である脂肪酸の混合物とのエステルが、潤滑剤における用途のための優れた特性を有するという、発明者らによる予想外の実証から生じる。
【0009】
したがって、本発明は、少なくとも1つのポリオールと、少なくとも1つのC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む脂肪酸の混合物とのエステルに関する。
【0010】
本発明はまた、上記で定義された少なくとも1つのポリオールと、少なくとも1つのC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む線状脂肪酸の混合物とのエステルの、潤滑剤基剤としての使用に関する。
【0011】
本発明はまた、上記で定義された少なくとも1つのポリオールと、少なくとも1つのC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む線状脂肪酸の混合物とのエステルを含む潤滑剤基剤組成物に関する。
【0012】
本発明はまた、少なくとも1つのC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む線状脂肪酸の混合物を、少なくとも1つのポリオールにより、任意選択的に触媒の存在下でエステル化することを含む、エステルの調製方法に関する。
【0013】
本発明はまた、上記で定義された方法によって得られた、少なくとも1つのポリオールと、少なくとも1つのC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む線状脂肪酸の混合物とのエステルに関する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
少なくとも1つのポリオールと、再生可能起源の脂肪酸の混合物とのエステル、例えばエリスリトールと、酸がn-ヘプタン酸および10-ウンデシレン酸の混合物(例えば、Arkema製のOleris(登録商標)C7およびC11:1の混合物)である脂肪酸の混合物とのエステルから合成される、本発明による潤滑剤基剤組成物によって、以下の実施例に詳細に記載されるように、アルコールがバイオベースでない通常のエステル、例えばトリメチロールプロパンよりも高い熱安定性、酸化安定性、および粘度指数による特性を達成することができる。
【0015】
したがって、本発明は、良好な熱安定性、より良好な酸化安定性および非常に良好な潤滑特性を示す特定の潤滑剤基油組成物を提供する。「生分解性」という用語は、本明細書では、例えば細菌、真菌および藻類などの自然環境に生きている微生物によって、より小さく、汚染の少ない分子に変換され得る分子から形成される化合物を示すために使用される。この分解の最終結果は、一般に、水、二酸化炭素またはメタンで構成される。
【0016】
「再生可能資源由来」または「バイオベース」である材料、化合物、または成分は、再生可能な天然の材料、化合物または成分を意味すると理解され、そのストックは、人間の時間の尺度での短期間にわたり再構成することができる。これらは、特に動物起源または植物起源の原料である。「再生可能起源の原料」または「バイオベース原料」という用語は、バイオベースの炭素または再生可能起源の炭素を含む材料を意味する。具体的には、化石材料に由来する材料とは異なり、再生可能な原料から構成される材料は、炭素14(14C)を含んでいる。「再生可能起源の炭素含有量」または「バイオベース炭素の含有量」は、規格ASTM D 6866(ASTM D 6866-06)およびASTM D 7026(ASTM D 7026-04)の適用によって決定される。
【0017】
流体の粘度は、それが流れている間にその分子の内部摺動に耐える抵抗を意味する。粘度は、基準温度に対して与えられる。m/sで表される動粘度は、以下の式:υ=η/ρを使用して計算され、式中、
ηは、Pa・s単位の動的粘度であり、
ρは、kg/m単位の流体の密度である。
【0018】
動粘度は、ストークス(St)またはセンチストークス(cSt)でも表される。
【0019】
動粘度は、規格ISO 3104に従って測定される。
【0020】
酸化安定性は、酸素誘導時間および酸素誘導温度の2つの測定によって決定することができる。酸素誘導時間および酸素誘導温度は、規格ISO 11357-6:2018に従って示差走査熱量計(DSC)で測定することができる。
【0021】
生成物の流動点は、生成物が依然として流れる最低温度である。流動点は、規格ISO 3016に従って測定される。
【0022】
粘度指数(VI)(単位なし)は、所与の温度範囲、通常40℃~100℃にわたる油の粘度の変化率を示す。粘度指数は、材料の40℃~100℃での動粘度勾配として定義することができる。粘度指数が低い(100未満)場合、流体は、比較的大きな温度による粘度の変動を示す。粘度指数が高い(150超)場合、流体は、温度による粘度の変化が比較的小さい。様々な用途において、高いまたは非常に高い粘度指数が好ましい。粘度指数は、規格ASTM D 2270に記載の試験方法に従って測定される。
【0023】
エステル
本発明によるエステルは、少なくとも1つのポリオールと、少なくとも1つのC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む脂肪酸の混合物とから形成される。
【0024】
一実施形態により、本発明によるエステルは、モノエステル、ジエステル、トリエステルおよびテトラエステルであり得る。
【0025】
本発明による脂肪酸の混合物は、好ましくは再生可能資源に由来する。本発明による脂肪酸の混合物は、好ましくは、植物または動物起源の線状または分岐鎖である。
【0026】
本発明による脂肪酸の混合物は、好ましくは主に線状脂肪酸からなる。好ましくは、本発明による脂肪酸の混合物は、脂肪酸の混合物の重量に対して少なくとも50重量%、より好ましくは50重量%~70重量%、さらにより好ましくは少なくとも70重量%の線状脂肪酸からなる。より好ましくは、脂肪酸の混合物は、100%の線状脂肪酸からなる。
【0027】
好ましくは、線状脂肪酸は、合成された潤滑剤基剤の粘度指数を上げ、その熱安定性を改善することができ、主に石油産業に由来する分岐鎖酸よりも容易に生分解される。
【0028】
本発明による脂肪酸の混合物は、好ましくはヒマシ油、ココナッツ油、綿実油、脱水ヒマシ油、大豆油、トール油、ナタネ油、ヒマワリ油、アマニ油、パーム油、桐油、オイチシカ油、ベニバナ油、オリーブ油、木油、トウモロコシ油、カボチャ油、ブドウ種子油、ホホバ油、ゴマ油、クルミ油、ヘーゼルナッツ油、アーモンド油、シアバター、マカダミア油、アルファルファ油、ライ麦油、ピーナッツ油、コプラ油、またはアルガン油に由来する。
【0029】
「油に由来する」脂肪酸または脂肪酸の混合物とは、油中に存在する脂肪酸、および/または化学変換の最後に得ることができる脂肪酸を意味すると理解される。例えば、ヘプタン酸および/または10-ウンデシレン酸は、ヒマシ油から、典型的には、ヒマシ油のエステル交換反応から生じるリシノール酸メチルの熱分解の工程によって得ることができる。
【0030】
好ましくは、本発明によるC-C12飽和脂肪酸は、ペンタン酸、イソ吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸、n-ヘプタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、クエン酸、テトラヒドロフラン-2,5-ジカルボン酸、テトラヒドロフラン-3,5-ジカルボン酸、アゼライン酸、ウンデカン二酸、およびドデカン二酸からなる群から選択される。
【0031】
好ましくは、本発明によるC-C12飽和脂肪酸は、n-ヘプタン酸、より好ましくはOleris(登録商標)n-ヘプタン酸(ARKEMA)である。
【0032】
好ましくは、n-ヘプタン酸はヒマシ油に由来する。
【0033】
好ましくは、本発明によるC10-C12不飽和脂肪酸は、10-ウンデシレン酸およびドデカ-2-エン二酸からなる群から選択される。
【0034】
好ましくは、本発明によるC10-C12不飽和脂肪酸は、10-ウンデシレン酸、より好ましくはOleris(登録商標)ウンデシレン酸(ARKEMA)である。
【0035】
好ましくは、10-ウンデシレン酸はヒマシ油に由来する。
【0036】
本発明によるC-C12飽和脂肪酸とC10-C12不飽和脂肪酸との重量比は、1:10~10:1、好ましくは8:2~2:8、より好ましくは7:3である。
【0037】
本発明によるポリオールは、当業者に周知の任意のポリオールから選択することができる。本発明によるポリオールは、石油化学起源のものであっても、再生可能資源に由来するものであってもよい。
【0038】
好ましくは、本発明によるポリオールは、いくつかのヒドロキシル基を含有する有機化合物である。
【0039】
一実施形態によれば、ポリオールは、ヒドロキシル基以外の官能基を含有する化合物を指さない。
【0040】
本発明によるポリオールは、好ましくは、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、テトラペンタエリスリトールおよびネオペンチルグリコール、またはそれらの混合物からなる群から選択される。
【0041】
本発明による再生可能資源に由来するポリオールは、好ましくは生分解性である。本発明による再生可能資源に由来するポリオールは、糖ポリオールであってもよい。典型的には、糖ポリオールは、一般化学式C2n+2に対応し、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物である。
【0042】
好ましくは、糖ポリオールは、単糖類、二糖類および三糖類からなる群から選択される。
【0043】
好ましくは、本発明による単糖は、エリスリトール、キシロース、アラビノース、リボース、ソルビトール、ソルビタン、グルコース、ソルボース、フルクトース、キシリトールおよびマンニトールからなる群から選択され、より好ましくはキシロース、アラビノース、リボース、グルコース、ソルボースおよびフルクトースからなる群から選択される。
【0044】
好ましくは、本発明による二糖は、マルトース、ラクトースおよびスクロースからなる群から選択される。
【0045】
本発明による三糖は、好ましくは、ラフィノース、マルトトリオースおよび水素化デンプン加水分解物からなる群から選択される。
【0046】
より好ましくは、本発明による糖ポリオールは、エリスリトールである。
【0047】
本発明によるポリオールは、好ましくは、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、テトラペンタエリスリトール、マルトース、ラクトース、スクロース、ラフィノース、マルトトリオースおよびネオペンチルグリコールまたはそれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、テトラペンタエリスリトールおよびネオペンチルグリコールまたはそれらの混合物からなる群から選択される。
【0048】
一実施形態によれば、本発明による糖ポリオールは、糖の水素化によって得られる。
【0049】
好ましくは、ポリオールと脂肪酸の混合物との重量比は、1:4~1:10の範囲である。より好ましくは、ポリオールと脂肪酸の混合物との重量比は、約1:5である。
【0050】
好ましくは、本発明によるエステルは、150℃で示差走査熱量計にて測定された、2時間を超える酸素誘導時間を有する。
【0051】
好ましくは、本発明によるエステルは、示差走査熱量計にて測定された、200℃を超える酸素誘導温度を有する。
【0052】
好ましくは、本発明によるエステルは、規格ISO 3104に従って測定された、40℃での14~30mm/s、および/または100℃での6mm/s未満の動粘度を有する。
【0053】
好ましくは、本発明によるエステルは、-20℃未満の流動点を有する。
【0054】
方法
好ましくは、本発明によるエステル化方法は、少なくとも1つの本発明によるC-C12飽和脂肪酸および少なくとも1つのC10-C12不飽和脂肪酸を含む脂肪酸の過剰な混合物の存在下で、少なくとも1つの本発明によるポリオールを、触媒を用いて、または用いないでエステル化する工程を含む。
【0055】
本発明によるエステル化工程は、好ましくは140℃~250℃の温度で0.5~12時間、好ましくは1~10時間、より好ましくは2~8時間行われる。
【0056】
本発明によるエステル化工程は、好ましくは不活性雰囲気下で行われる。
【0057】
本発明によるエステル化工程は、好ましくは30mmHg~760mmHgの圧力範囲で行われる。
【0058】
本発明によるエステル化方法は、アルミナ、シリカゲル、ゼオライト、活性炭、および粘土などの吸収剤を添加する工程を含み得る。
【0059】
本発明による方法は、水および塩基を添加して残留有機酸および無機酸を同時に中和し、かつ/または触媒を加水分解する工程をさらに含み得る。この場合、本発明による方法は、使用された水を加熱および減圧下に置くことによって除去する工程を含み得る。
【0060】
本発明による方法はまた、エステル化反応に使用された余分な酸混合物の大部分を含有する、エステル混合物の固体を濾過する工程を含み得る。
【0061】
本発明による方法は、蒸気抽出によって、または任意の他の蒸留方法によって余分な酸を除去し、ポリオールを反応器へ再循環させる工程を含み得る。好ましくは、本発明による方法によって得られた化合物は、減圧蒸留によって未反応の酸が取り除かれる。蒸留は、好ましくは減圧下で15~60分間行う。蒸留は、さらに好ましくは140℃~180℃の温度で行う。蒸留工程後に残存する遊離酸の量は、エポキシエステルでの処理、石灰、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩または塩基性アルミナなどの任意の適切なアルカリ材料での中和によって減少させることができる。エポキシエステルによる処理を行う場合、2回目の減圧蒸留を行って、余分なエポキシエステルを除去してもよい。アルカリ処理を行う場合には、水による洗浄を行って、余分な未反応アルカリ材料を除去してもよい。
【0062】
本発明による方法は、最終濾過中に抽出されたエステルからあらゆる残留固形材料を除去する工程を含み得る。
【0063】
好ましくは、本発明による脂肪酸混合物は、本発明によるエステルを形成する反応において、使用されるポリオールの量に対して約10~50mol%、好ましくは約10~30mol%超過して存在する。
【0064】
本発明による方法は、触媒の存在下で行うことができる。触媒は、当業者に周知の任意のエステル化反応用触媒であり得る。好ましくは、触媒は、塩化スズ、硫酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、スルホコハク酸、塩酸、リン酸、亜鉛系、銅系、スズ系、チタン系、ジルコニウム系またはタングステン系の触媒;アルカリ金属塩、例えば水酸化ナトリウムもしくはカリウム、炭酸ナトリウムもしくはカリウム、ナトリウムもしくはカリウムエトキシド、ナトリウムもしくはカリウムメトキシド、ゼオライトおよび酸性イオン交換体、またはそれらの混合物からなる群から選択される。
【0065】
使用
本発明によるエステルは、好ましくは、そのまま潤滑剤基剤または潤滑剤基油として使用される。
【0066】
本発明によるエステルは、他の基油、例えば鉱油、高度に精製された鉱油、ポリアルファオレフィン(PAO)、ポリアルキレングリコール(PAG)、リン酸エステル、シリコーン油、ジエステル、ポリイソブチレンおよびポリオールエステルなどとの混合物として使用することもできる。
【0067】
特に、本発明によるエステルは、潤滑剤基剤組成物の調製に有用である。本発明による潤滑剤基剤組成物は、あらゆる種類の産業において、特に自動車用潤滑剤として、金属加工油として、作動油として、タービン油として、または航空機油として使用することができる。
【0068】
好ましくは、本発明による組成物は、エステルの総量に対して80重量%以上のテトラエステルの含有量を含み得る。より好ましくは、組成物は、エステルの総量に対して93重量%以上のテトラエステルの含有量を含み得る。
【0069】
本発明による組成物は、本発明によるエステルに加えて、1つ以上の添加剤を含んでもよい。好ましくは、添加剤は、抗酸化剤、熱安定性向上剤、腐食抑制剤、金属不活性化剤、潤滑添加剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、洗浄剤、分散剤、消泡剤、耐摩耗剤、および極圧添加剤からなる群から選択される。
【0070】
好ましくは、本発明による組成物中の添加剤の量は、潤滑剤基剤組成物の総重量に対して10重量%、好ましくは8重量%、より好ましくは5重量%を超えない。
【0071】
好ましくは、使用される抗酸化剤の量は、潤滑剤基剤組成物の総重量に対して0.01%~5%である。
【0072】
好ましくは、腐食抑制剤の量は、潤滑剤基剤組成物の総重量に対して0.01重量%~5重量%である。
【0073】
好ましくは、金属不活性化剤の量は、潤滑剤基剤組成物の総重量に対して0.001重量%~0.5重量%である。
【0074】
好ましくは、潤滑添加剤の量は、潤滑剤基剤組成物の総重量に対して0.5重量%~5重量%である。
【0075】
好ましくは、粘度指数向上剤の量は、潤滑剤基剤組成物の総重量に対して0.01重量%~2重量%である。
【0076】
好ましくは、流動点降下剤の量は、潤滑剤基剤組成物の総重量に対して0.01重量%~2重量%である。
【0077】
好ましくは、洗浄剤の量は、潤滑剤基剤組成物の総重量に対して0.1重量%~5重量%である。
【0078】
好ましくは、分散剤の量は、潤滑剤基剤組成物の総重量に対して0.1重量%~5重量%である。
【0079】
好ましくは、消泡剤の量は、潤滑剤基剤組成物の総重量に対して0.01重量%~2重量%である。
【0080】
好ましくは、耐摩耗剤の量は、潤滑剤基剤組成物の総重量に対して0.01重量%~2重量%である。
【0081】
好ましくは、極圧添加剤の量は、潤滑剤基剤組成物の総重量に対して0.1重量%~2重量%である。
【0082】
抗酸化剤および熱安定性向上剤は、当業者に周知の任意の抗酸化剤および熱安定性向上剤から選択することができる。例として、抗酸化剤および熱安定性向上剤は、以下からなる群から選択することができる。
・フェニル基またはナフチル基が、例えば、N,N’-ジフェニルフェニレンジアミン、p-オクチルジフェニルアミン、p,p-ジオクチルジフェニルアミン、N-フェニルナフチルアミン、N-フェニル-2-ナフチルアミン、N-(p-ドデシル)フェニル-2-ナフチルアミン、ジ-1-ナフチルアミン、およびジ-2-ナフチルアミン基で置換され得る、ジフェニルアミン、ジナフチルアミン、フェニルナフチルアミン;
・フェノタジン、例えばN-アルキルフェノチアジン;
・イミノ(ビスベンジル);および
・ヒンダードフェノール、例えば6-(t-ブチル)フェノール、2,6-ジ(t-ブチル)フェノール、4-メチル-2,6-ジ(t-ブチル)フェノール、4,4’-メチレンビス(2,6-ジ(t-ブチル)フェノール)。
【0083】
金属不活性化剤は、当業者に周知の任意の金属不活性化剤から選択することができる。例として、金属不活性化剤は、イミダゾール、ベンズアミダゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、2,5-ジメルカプトチアジアゾール、サリチリデン-プロピレンジアミン、ピラゾール、ベンゾトリアゾール、トルトリアゾール、2-メチルベンズアミダゾール、3,5-ジメチルピラゾール、およびメチレンビス(ベンゾトリアゾール)からなる群から選択することができる。金属不活性化剤または腐食抑制剤の他の例としては、以下が挙げられる。
・有機酸およびそのエステル、金属塩および無水物、例えば、N-オレイルサルコシン、ソルビタンモノオレエート、ナフテン酸鉛、ドデセニルコハク酸およびその部分エステルおよびアミド、ならびに4-ノニルフェノキシ酢酸;
・脂肪族および脂環式の第一級、第二級および第三級アミン、ならびに有機酸および無機酸のアミン塩、例えば油可溶型アルキルアンモニウムカルボキシレート;
・窒素含有複素環式化合物、例えば、チアジアゾール、置換イミダゾリン、およびオキサゾリン;
・キノリン、キノンおよびアントラキノン;
・没食子酸プロピル;
・ジノニルナフタレンスルホン酸バリウム;
・アルケニルコハク酸無水物または酸、ジチオカルバメート、ジチオホスフェートのエステルおよびアミドの誘導体、;
・アルキル酸ホスフェートのアミン塩およびその誘導体。
【0084】
潤滑添加剤は、当業者に周知の任意の潤滑添加剤から選択することができる。潤滑添加剤の例として、脂肪酸の長鎖誘導体、および天然油、例えばエステル、アミン、アミド、イミダゾリンおよびホウ酸塩を挙げることができる。
【0085】
粘度指数向上剤は、当業者に周知の任意の粘度指数向上剤から選択することができる。粘度向上剤の例として、ポリメタクリレート、ビニルピロリドンおよびメタクリレートの共重合体、ポリブテンおよびスチレン-アクリレート共重合体を挙げることができる。
【0086】
流動点降下剤は、当業者に周知の任意の流動点降下剤から選択することができる。流動点降下剤の例として、メタクリレート-エチレン-酢酸ビニルターポリマーなどのポリメタクリレート;アルキル化ナフタレン誘導体;およびナフタレンまたはフェノール類を用いた尿素触媒フリーデルクラフツ縮合の生成物を挙げることができる。
【0087】
洗浄剤および分散剤は、当業者に周知の任意の洗浄剤および分散剤から選択することができる。洗浄剤および分散剤の例として、ポリブテニルコハク酸アミド;ポリブテニルホスホン酸誘導体;長鎖アルキルで置換された芳香族スルホン酸およびその塩;ならびにアルキルスルフィド、アルキルフェノールおよびアルキルフェノールとアルデヒドとの縮合生成物の金属塩を挙げることができる。
【0088】
消泡剤は、当業者に周知の任意の消泡剤から選択することができる。消泡剤の例として、シリコーンおよび特定のアクリレートのポリマーを挙げることができる。
【0089】
耐摩耗剤および極圧添加剤は、任意の耐摩耗剤および極圧添加剤から選択することができる。耐摩耗剤および極圧添加剤の例として、以下のものが挙げられ得る。
硫化脂肪酸および脂肪酸エステル、例えば硫化オクチルタレート;
硫化テルペン;
硫化オレフィン;
有機ポリスルフィド;
アミンホスフェート、アルキル酸ホスフェート、ジアルキルホスフェート、アミンジチオホスフェート、トリアルキルおよびトリアリールホスホロチオネート、トリアルキルおよびトリアリールホスフィン、ならびにジアルキルホスファイト、例えば、リン酸モノヘキシルエステルのアミン塩、ジノニルナフタレンスルホネートのアミン塩、トリフェニルホスフェート、トリナフチルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェートおよびフェニルフェニルホスフェート、ナフチルジフェニルホスフェート、トリフェニルホスホロチオネートを含む有機リン誘導体;
ジチオカルバメート、例えばジアルキルジチオカルバミン酸アンチモン;
塩素化および/またはフッ素化炭化水素およびザンセート。
【0090】
本発明を、以下の非限定的な実施例を用いてさらに説明する。
【実施例
【0091】
本発明者らは、潤滑剤に適用するための本発明によるエステルの特性を研究した。
【0092】
1.エステルの調製
5つの試料を試験する。
・エリスリトールと、n-ヘプタン酸および10-ウンデシレン酸の混合物とのエステル(本発明によるエステル);
・トリメチロールプロパンとn-ヘプタン酸とのエステル(比較例1);
・トリメチロールプロパンと10-ウンデシレン酸とのエステル(比較例2);
・トリメチロールプロパンと不飽和脂肪酸のエステル(比較例3-市販品PRIOLUBE 2044(登録商標)、CRODA製);
・ペンタエリスリトールと線状脂肪酸のエステル(比較例4-市販品NYCOBASE(登録商標)8410、NYCO製);
・ペンタエリスリトールと分岐鎖脂肪酸のエステル(比較例5-市販品NYCOBASE(登録商標)1060X、NYCO製)。
【0093】
本発明によるエステル:エリスリトールと、過剰モルの酸を有するヘプタン酸およびウンデシレン酸の混合物とのテトラエステルの合成
撹拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素導入口を備えた250ml三つ口フラスコに、エリスリトール(16.4g、0.13mol)、n-ヘプタン酸(64.3g、0.49mol)および10-ウンデシレン酸(27.8g、0.15mol)を70/30の重量比で入れる。
【0094】
水の理論量が安定するまで、反応混合物を窒素雰囲気下にて210℃で5時間加熱した。次いで、ジルコニウムテトラブタノラート(1.35g、ブタノール中80%、反応物の総重量の1重量%)を反応器にバッチ式で添加する。アセンブリを190℃で最大減圧下に2時間30分間段階的に入れ、余分な未反応酸を留去し、生成物82.8gを得る。
【0095】
活性化塩基性アルミナによる下流処理を粗反応生成物に対して行い、0.02mgKOH/gの酸価を有する油を得る。
【0096】
生成物の動粘度、粘度指数(VI)および流動点を評価し、表2に報告する。
【0097】
生成物の化学組成をガスクロマトグラフィーによって、テトラエステル93.6%、アンヒドロエステル4.8%、およびトリエステル0.1%、と確立した。
【0098】
比較例1:トリメチロールプロパンと、過剰モルの酸を有するn-ヘプタン酸とのエステルの合成
トリメチロールプロパン(53.8g、0.4mol)およびn-ヘプタン酸(181.5g、1.38mol)を、撹拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素導入口を備えた500mlの三口フラスコに入れる。水の理論量が安定するまで、反応混合物を窒素雰囲気下にて185℃で3時間加熱した。次いで、ジルコニウムテトラブタノラート(1.5g、ブタノール中80%、反応物の総重量の0.5重量%)を反応器にバッチ式で添加する。アセンブリを185℃で最大減圧下に3時間30分間段階的に入れ、余分な未反応酸を留去し、生成物187.4gを得る。活性化塩基性アルミナによる下流処理を粗反応生成物に対して行い、0.1mgKOH/gの酸価を有する油を得る。生成物の化学組成をガスクロマトグラフィーによって、トリメチロールプロパントリヘプタノアート98.8%およびトリメチロールプロパンジヘプタノアート0.03%、と確立した。
【0099】
比較例2:過剰モルの酸を有する10-ウンデシレン酸のトリメチロールプロパンエステルの合成
トリメチロールプロパン(40.4g、0.30mol)および10-ウンデシレン酸(218g、1.17mol)を、撹拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素導入口を備えた500ml三つ口フラスコに入れる。水の理論量が安定するまで、反応混合物を窒素雰囲気下にて185℃で3時間加熱した。次いで、ジルコニウムテトラブタノラート(3.2g、ブタノール中80%、反応物の総重量の1重量%)を反応器にバッチ式で添加する。アセンブリを185℃で最大減圧下に3時間30分間段階的に入れ、超過の未反応酸を留去し、生成物195.3gを得る。
【0100】
活性化塩基性アルミナによる下流処理を粗反応生成物に対して行い、1.8mgKOH/gの酸価を有する油を得る。生成物の化学組成をガスクロマトグラフィーによって、トリメチロールプロパントリウンデシレナート98.3%およびトリメチロールプロパンジウンデシレナート0.99%、と確立した。
【0101】
2.耐酸化性の測定
酸化安定性は、酸素誘導時間および酸素誘導温度の2つを測定することによって決定される。酸素誘導時間および酸素誘導温度は、示差走査熱量計(DSC)で測定される。
【0102】
酸素誘導時間の測定のために、試料を150℃に加熱した後、一定温度に保持する。次いで、これを酸化性雰囲気に曝露する。酸素と接触してから酸化が始まるまでの時間が、酸素誘導時間である。
【0103】
酸素誘導温度の測定のために、酸化性雰囲気下、反応が始まるまで一定の加熱速度で試料を加熱する。酸素誘導温度は、酸化反応が始まる温度である。
【0104】
結果を以下の表1に示す。
【0105】
測定値は、3つの試料の150℃での酸素誘導時間が同程度であることを示している。本発明によるエステルは、比較例1および2よりも高い酸素誘導温度を有する。したがって、本発明によるエステルは、非バイオベースアルコールから合成された通常のエステルよりも良好な耐酸化特性を有する。
【0106】
3.動粘度の測定値
動粘度は、規格ISO 3104に従って40℃および100℃で測定した。
【0107】
結果をmm/s単位で表示し、以下の表2に示す。
【0108】
4.粘度指数の測定値
粘度指数(単位なし)は、規格ASTM D 2270に記載の試験方法に従って測定される。結果を以下の表2に示す。
【0109】
5.流動点の測定値
℃単位で表示される流動点は、規格ISO 3016に従って測定される。結果を以下の表2に示す。
【0110】
これらの実施例は、再生可能起源の物質から合成された本発明によるエステルが、40℃および100℃での最も低い動粘度、および最も高い粘度指数を有することを示し、これは本発明による潤滑剤基剤が、温度安定粘度を有することを意味する。
【0111】
本発明の潤滑剤基剤は、石油産業に由来するアルコールおよび線状または分岐鎖の不飽和脂肪酸から合成された比較例のものと比較して、最も低い流動点を示す。
【国際調査報告】