(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-17
(54)【発明の名称】工芸品の掛置き構造
(51)【国際特許分類】
F16M 11/10 20060101AFI20220310BHJP
F16M 3/00 20060101ALI20220310BHJP
F16M 11/20 20060101ALI20220310BHJP
F16M 13/00 20060101ALI20220310BHJP
F16M 13/02 20060101ALI20220310BHJP
【FI】
F16M11/10 Z
F16M3/00 Z
F16M11/20 Q
F16M11/20 R
F16M13/00 P
F16M13/02 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021554405
(86)(22)【出願日】2019-10-25
(85)【翻訳文提出日】2021-09-09
(86)【国際出願番号】 CN2019113276
(87)【国際公開番号】W WO2021077402
(87)【国際公開日】2021-04-29
(31)【優先権主張番号】201921792776.6
(32)【優先日】2019-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521406709
【氏名又は名称】蘇州伯恪文化科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SUZHOU BOKE CULTURE TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 205, Building 10 No. 1188 West Second Ring Road Shengze Town, Wujiang District Suzhou, Jiangsu 215228, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】王 明輝
(72)【発明者】
【氏名】徐 海峰
(57)【要約】
工芸品の掛置き構造は、固定枠、透明窓、支持ロッド、ブラケット、吸着部材及びエアバッグを含み、透明窓は、固定枠に設けられて工芸品を押さえ、ねじロッドは、固定枠に回動接続され、調節部材は、ねじロッドに設けられており、移動部材は、ねじロッドに螺接され、ブラケットは、固定枠に回動可能に設けられ、移動部材とブラケットとが支持ロッドによって回動接続され、固定ロッドは、横方向に固定枠に設けられ、且つ末端に固定パイプが設けられており、吸着部材は、固定パイプに設けられてそれと連通し、エアバッグには、第一接続パイプ及び第二接続パイプが設けられ、且つ第一接続パイプにバルブが設けられ、第二接続パイプにシール部材が螺接されており、接続部材は、第一接続パイプに設けられてそれと連通し、固定パイプと接続部材とがホースによって連通される。本発明は、工芸品を平らな台面に据え置き、据置き角度の調節を容易にするだけでなく、工芸品を壁面に掛け易くし、掛置きを比較的堅固にすることができ、操作が簡単で、使用勝手が良く、実用性がある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工芸品の掛置き構造であって、固定枠(1)、透明窓(2)、調節部材(7)、ねじロッド(8)、移動部材(9)、支持ロッド(10)、ブラケット(11)、固定ロッド(13)、吸着部材(15)、エアバッグ(16)、ホース(17)及び接続部材(18)を含み、
固定枠(1)内に工芸品が置かれ、透明窓(2)は、固定枠(1)に設けられており、固定枠(1)における透明窓(2)の側と反対の側には、位置規制スライド溝が鉛直に設けられており、ねじロッド(8)は、鉛直に設けられ、位置規制スライド溝内に伸入して固定枠(1)に回動接続され、調節部材(7)は、ねじロッド(8)に設けられて固定枠(1)の上方に位置し、移動部材(9)は、位置規制スライド溝内に伸入してねじロッド(8)に螺接され、ブラケット(11)は、固定枠(1)に回動可能に設けられ、移動部材(9)とブラケット(11)とが支持ロッド(10)によって回動接続され、
固定ロッド(13)は、横方向に固定枠(1)に設けられ、且つ末端に固定パイプ(14)が設けられており、吸着部材(15)は、固定パイプ(14)に設けられてそれと連通し、且つ吸着部材(15)は、取付面に吸着されており、エアバッグ(16)には、第一接続パイプ(19)及び第二接続パイプ(21)が設けられ、且つ第一接続パイプ(19)にバルブ(20)が設けられ、第二接続パイプ(21)にシール部材(22)が螺接されており、接続部材(18)は、第一接続パイプ(19)に設けられてそれと連通し、固定パイプ(14)と接続部材(18)とがホース(17)によって連通される、ことを特徴とする工芸品の掛置き構造。
【請求項2】
固定枠(1)には、掛け孔(6)が更に設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の工芸品の掛置き構造。
【請求項3】
掛け孔(6)は、その数が4組であり、固定枠(1)の四隅に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の工芸品の掛置き構造。
【請求項4】
位置決め部材(3)及び締付部材(5)を更に含み、
固定枠(1)には、位置決め溝(4)が設けられ、位置決め部材(3)は、透明窓(2)に設けられて位置決め溝(4)内に挿入されており、位置決め部材(3)には、ねじ孔が設けられ、固定枠(1)には、ねじ溝が対応して設けられ、位置決め部材(3)と固定枠(1)とが締付部材(5)によって螺接される、ことを特徴とする請求項1に記載の工芸品の掛置き構造。
【請求項5】
締付部材(5)は、ボルトである、ことを特徴とする請求項4に記載の工芸品の掛置き構造。
【請求項6】
滑り止めパッド(12)を更に含み、滑り止めパッド(12)は、ブラケット(11)に設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の工芸品の掛置き構造。
【請求項7】
滑り止めパッド(12)は、ゴム材料製である、ことを特徴とする請求項6に記載の工芸品の掛置き構造。
【請求項8】
吸着部材(15)は、吸盤である、ことを特徴とする請求項1に記載の工芸品の掛置き構造。
【請求項9】
吸着部材(15)は、その数が4つであり、固定枠(1)の四隅に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の工芸品の掛置き構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工芸品の分野に関し、特に工芸品の掛置き構造に関する。
【背景技術】
【0002】
工芸品とは、手芸製品であり、即ち原材料又は半製品を手動又は機械で加工した芸術的価値のある製品である。工芸品は、生活に由来するが、生活よりも高い価値を生み出しており、それは、人々の知恵の結晶であり、人類の創造性及び芸術性を十分に体現しており、人類にとっては、貴重な宝物になっている。
【0003】
紙製工芸品又はエンボス工芸品を載置する際、固定枠によって固定することが多いが、工芸品を机面への据置きから壁面への掛置きに切り替えるには、固定枠を交換する必要があり、逆の場合、同様に、固定枠を交換する必要があり、使用勝手が悪い。そして、工芸品の据置きの際は、その傾斜角度の調整が不便であり、工芸品の掛置きの際は面倒であり、改善する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
(一)発明目的
背景技術に存在する技術的問題を解決するために、本発明は、工芸品を平らな台面に据え置き、据置き角度の調節を容易にするだけでなく、工芸品を壁面に掛け易くし、掛置きを比較的堅固にすることができ、操作が簡単で、使用勝手が良く、実用性のある工芸品の掛置き構造を提案する。
【0005】
(二)解決手段
本発明は、工芸品の掛置き構造であって、固定枠、透明窓、調節部材、ねじロッド、移動部材、支持ロッド、ブラケット、固定ロッド、吸着部材、エアバッグ、ホース及び接続部材を含み、
固定枠内に工芸品が置かれ、透明窓は、固定枠に設けられており、固定枠における透明窓の側と反対の側には、位置規制スライド溝が鉛直に設けられており、ねじロッドは、鉛直に設けられ、位置規制スライド溝内に伸入して固定枠に回動接続され、調節部材は、ねじロッドに設けられて固定枠の上方に位置し、移動部材は、位置規制スライド溝内に伸入してねじロッドに螺接され、ブラケットは、固定枠に回動可能に設けられ、移動部材とブラケットとが支持ロッドによって回動接続され、
固定ロッドは、横方向に固定枠に設けられ、且つ末端に固定パイプが設けられており、吸着部材は、固定パイプに設けられてそれと連通し、且つ吸着部材は、取付面に吸着されており、エアバッグには、第一接続パイプ及び第二接続パイプが設けられ、且つ第一接続パイプにバルブが設けられ、第二接続パイプにシール部材が螺接されており、接続部材は、第一接続パイプに設けられてそれと連通し、固定パイプと接続部材とがホースによって連通される、工芸品の掛置き構造を提案している。
【0006】
好ましくは、固定枠には、掛け孔が更に設けられている。
【0007】
好ましくは、掛け孔は、その数が4組であり、固定枠の四隅に位置する。
【0008】
好ましくは、位置決め部材及び締付部材を更に含み、
固定枠には、位置決め溝が設けられ、位置決め部材は、透明窓に設けられて位置決め溝内に挿入されており、位置決め部材には、ねじ孔が設けられ、固定枠には、ねじ溝が対応して設けられ、位置決め部材と固定枠とが締付部材によって螺接される。
【0009】
好ましくは、締付部材は、ボルトである。
【0010】
好ましくは、滑り止めパッドを更に含み、滑り止めパッドは、ブラケットに設けられている。
【0011】
好ましくは、滑り止めパッドは、ゴム材料製である。
【0012】
好ましくは、吸着部材は、吸盤である。
【0013】
好ましくは、吸着部材は、その数が4つであり、固定枠の四隅に位置する。
【0014】
本発明の上記解決手段は、次の有益な技術的効果を有する。
調節部材を回動してねじロッドを水平方向に周回させ、移動部材は、鉛直下方向に運動し、支持ロッドとブラケットとの間は一定の夾角をなすようになり、このとき、ブラケットを台面に載置することが可能となり、平らな台面に工芸品を載置し易くなるだけでなく、装置の傾斜角度の調整も容易であり、観賞及び据置きに有利である。
装置を壁面に掛ける必要がある場合、装置に圧力を加えて吸着部材を壁面に吸着させ、このとき、バルブを開き、吸着部材内の気体は、萎んだエアバッグ内に入り込み、吸着部材内が負圧状態とされ、吸着部材の吸着効果が大幅に向上され、工芸品の落下が効果的に回避されるとともに、装置の取り付け及び取り外しが容易であり、操作が簡単で、使用勝手が良く、省手間となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明による工芸品の掛置き構造の構造模式図である。
【
図2】
図2は、本発明による工芸品の掛置き構造の正面図である。
【
図3】
図3は、本発明による工芸品の掛置き構造の背面図である。
【
図4】
図4は、本発明による工芸品の掛置き構造における固定枠の構造模式図である(支持ロッド及びブラケットは、収納状態にある)。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の目的、解決手段及び利点をより明確及び明瞭にするために、以下、具体的な実施形態を挙げて図面を参照しながら、本発明を更に詳しく説明する。理解すべきなのは、これらの説明は、例示的なものに過ぎず、本発明の範囲を制限するものではない。なお、以下の説明では、本発明の概念が不必要に混淆されないように、公知構造及び技術についての説明を省略している。
【0017】
図1~4示すように、本発明による工芸品の掛置き構造は、固定枠1、透明窓2、調節部材7、ねじロッド8、移動部材9、支持ロッド10、ブラケット11、固定ロッド13、吸着部材15、エアバッグ16、ホース17及び接続部材18を含み、
固定枠1には、載置溝が設けられており、固定枠1内に工芸品が置かれ、透明窓2は、固定枠1に設けられており、固定枠1における透明窓2の側と反対の側には、位置規制スライド溝が鉛直に設けられており、ねじロッド8は、鉛直に設けられ、位置規制スライド溝内に伸入して固定枠1に回動接続され、調節部材7は、ねじロッド8に設けられて固定枠1の上方に位置し、移動部材9は、位置規制スライド溝内に伸入してねじロッド8に螺接され、ブラケット11は、固定枠1に回動可能に設けられ、移動部材9とブラケット11とが支持ロッド10によって回動接続され、
固定ロッド13は、横方向に固定枠1に設けられ、且つ末端に固定パイプ14が設けられており、吸着部材15は、固定パイプ14に設けられてそれと連通し、且つ吸着部材15は、取付面に吸着されており、エアバッグ16には、第一接続パイプ19及び第二接続パイプ21が設けられ、且つ第一接続パイプ19にバルブ20が設けられ、第二接続パイプ21にシール部材22が螺接されており、接続部材18は、第一接続パイプ19に設けられてそれと連通し、固定パイプ14と接続部材18とがホース17によって連通される。
【0018】
1つの選択的な実施例において、固定枠1には、掛け孔6が更に設けられており、掛け孔6は、その数が4組であり、固定枠1の四隅に位置する。
【0019】
1つの選択的な実施例において、位置決め部材3及び締付部材5を更に含み、固定枠1には、位置決め溝4が設けられ、位置決め部材3は、透明窓2に設けられて位置決め溝4内に挿入されており、位置決め部材3には、ねじ孔が設けられ、固定枠1には、ねじ溝が対応して設けられ、位置決め部材3と固定枠1とが締付部材5によって螺接され、締付部材5は、ボルトである。こうして、透明窓2の取り付け及び取り外しは容易となり、使用に有利である。
【0020】
1つの選択的な実施例において、滑り止めパッド12を更に含み、滑り止めパッド12は、ブラケット11に設けられており、滑り止めパッド12は、ゴム材料製である。
【0021】
1つの選択的な実施例において、吸着部材15は、吸盤であり、吸着部材15は、その数が4つであり、固定枠1の四隅に位置する。こうして、固定効果が大幅に向上される。
【0022】
本発明では、使用の際、絵画のような工芸品(主にエンボス工芸品)を固定枠1内に載置してから、透明窓2を固定枠1に取り付けるようにし、鑑賞に影響を与えることなく、絵画のような工芸品を保護することができる。
【0023】
装置を机面等の平らな台面に載置する必要がある場合、調節部材7を回動してねじロッド8を水平方向に周回させ、移動部材9は、鉛直下方向に運動し、支持ロッド10は、それとともに運動し、支持ロッド10とブラケット11との間は一定の夾角をなすようになり、このとき、ブラケット11を台面に載置することが可能となり、平らな台面に工芸品を載置し易くなるだけでなく、装置の傾斜角度の調整も容易であり、観賞及び据置きに有利である。
【0024】
装置を壁面に掛ける必要がある場合、まず、支持ロッド10及びブラケット11を収納し、次に、エアバッグ16を握ってその内部の気体を排出させ、このとき、バルブ20を閉じてシール部材22を締め、その後、装置に圧力を加えて吸着部材15を壁面に吸着させ、このとき、バルブ20を開き、吸着部材15内の気体は、萎んだエアバッグ16内に入り込み、吸着部材15内が負圧状態とされ、吸着部材15の吸着効果が大幅に向上され、工芸品の落下が効果的に回避されるとともに、装置の取り付け及び取り外しが容易であり、操作が簡単で、使用勝手が良く、省手間となる。
【0025】
理解されたいのは、本発明の上記具体的な実施形態は、あくまでも本発明の原理を例示的に説明又は解釈するためのものに過ぎず、本発明に対する制限を構成しない。したがって、本発明の精神及び範囲から逸脱ことなく行われた修正、同等的置換、改良等は、全て本発明の保護範囲内に含まれるべきである。なお、本発明の添付の特許請求の範囲は、添付の特許請求の範囲及び境界、又はこれらの範囲及び境界の同等の形態内の全ての変更及び修正例をカバーすることを意図している。
【符号の説明】
【0026】
1 固定枠、2 透明窓、3 位置決め部材、4 位置決め溝、5 締付部材、6 掛け孔、7 調節部材、8 ねじロッド、9 移動部材、10 支持ロッド、11 ブラケット、12 滑り止めパッド、13 固定ロッド、14 固定パイプ、15 吸着部材、16 エアバッグ、17 ホース、18 接続部材、19 第一接続パイプ、20 バルブ、21 第二接続パイプ、22 シール部材
【国際調査報告】