IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニの特許一覧

特表2022-5190282つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク
<>
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図1
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図2
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図3
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図4
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図5
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図6
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図7
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図8
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図9
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図10
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図11
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図12
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図13
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図14
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図15
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図16
  • 特表-2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-18
(54)【発明の名称】2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/10 20060101AFI20220311BHJP
   B65D 5/66 20060101ALI20220311BHJP
【FI】
B65D85/10
B65D5/66 301C
B65D5/66 311F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021542519
(86)(22)【出願日】2020-01-24
(85)【翻訳文提出日】2021-09-21
(86)【国際出願番号】 IB2020050575
(87)【国際公開番号】W WO2020152649
(87)【国際公開日】2020-07-30
(31)【優先権主張番号】102019000001127
(32)【優先日】2019-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】392003937
【氏名又は名称】ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D SOCIETA PER AZIONI
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100126848
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 昭雄
(72)【発明者】
【氏名】ロレーナ ダルフォンソ
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト ポッローニ
(72)【発明者】
【氏名】ルカ フェデリーチ
【テーマコード(参考)】
3E060
3E068
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB13
3E060BA14
3E060CC14
3E060CC17
3E060EA14
3E068AA21
3E068AB02
3E068AB03
3E068AC02
3E068BB08
3E068BB12
3E068BB17
3E068CC04
3E068CD01
3E068CD02
3E068CE01
3E068CE02
3E068DD08
3E068DD20
3E068DE01
3E068DE02
3E068DE20
3E068EE25
(57)【要約】
喫煙物品用パッケージ(1)であって、互いに隣接して配置された2つの喫煙物品群(4)と、2つの喫煙物品群(4)を取り囲む内側収容部材(2)であり、それぞれ対応する喫煙物品群(4)を出し入れするための2つの異なる別個の取り出し開口(12)を有し、さらに、前面壁(13)、2つの側壁(14)、及び/又は背面壁(15)、を含む、内側収容部材(2)と、内側収容部材(2)の周囲に配置された外側収容部材(3)であり、2つの喫煙物品群(4)を取り囲み、さらに、背面壁(17)を含む、外側収容部材(3)と、外側収容部材(3)の背面壁(17)の互いに反対側の端部に対してヒンジ結合された2つの蓋(18)であり、対応する取り出し開口(12)の開放位置と閉塞位置との間にわたって回転し、さらに、それぞれが、外側収容部材(3)の背面壁(17)に対してヒンジ結合された背面壁(23)と、2つの側壁(24)と、1つの前面壁(25)と、1つの端面壁(26)と、を含む、2つの蓋(18)と、を含む、喫煙物品用パッケージ(1)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙物品用パッケージ(1)であって、
互いに隣接して配置された2つの喫煙物品群(4)と、
前記2つの喫煙物品群(4)を取り囲む内側収容部材(2)であり、それぞれ対応する前記喫煙物品群(4)を出し入れするための2つの異なる別個の取り出し開口(12)を有し、さらに、前面壁(13)、2つの側壁(14)、及び/又は背面壁(15)、を含む、内側収容部材(2)と、
前記内側収容部材(2)の周囲に配置された外側収容部材(3)であり、前記2つの喫煙物品群(4)を取り囲み、さらに、背面壁(17)を含む、外側収容部材(3)と、
前記外側収容部材(3)の前記背面壁(17)の互いに反対側の端部に対してヒンジ結合された2つの蓋(18)であり、対応する前記取り出し開口(12)の開放位置と閉塞位置との間にわたって回転し、さらに、それぞれが、前記外側収容部材(3)の前記背面壁(17)に対してヒンジ結合された背面壁(23)と、2つの側壁(24)と、前面壁(25)と、前記前面壁(25)と前記背面壁(23)との間に介在された端面壁(26)と、を含む、2つの蓋(18)と、を含み、
前記喫煙物品用パッケージ(1)は、前記外側収容部材(3)が前面壁を有していないことを特徴とする、喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項2】
前記閉塞位置では、蓋(18)の前記前面壁(25)の端部(27)は、他方の前記蓋(18)の前記前面壁(25)の端部(28)に対して隣接しており、これにより、両方の蓋(18)の両方の前記前面壁は、前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)の全体を覆っている、請求項1に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項3】
前記外側収容部材(3)は、前記背面壁(17)と、前記背面壁(17)に対して垂直に配置された2つの側壁(19)と、を含む、請求項1又は2に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項4】
前記外側収容部材(3)の前記2つの側壁(19)は、前記内側収容部材(2)の前記2つの側壁(14)に対して接着されている、請求項3に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項5】
前記内側収容部材(2)は、前記前面壁(13)と、前記前面壁(13)に対して垂直に配置された前記2つの側壁(14)と、2つの端面壁(16)と、互いに別個のかつ離間した2つの背面壁(15)と、を含み、前記取り出し開口(12)は、対応する前記端面壁(16)内へと及び前記前面壁(13)内へと、少なくとも部分的に延びている、請求項1~4のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項6】
前記内側収容部材(2)は、前記前面壁(13)と、前記前面壁(13)に対して垂直に配置された前記2つの側壁(14)と、前記2つの側壁(14)を互いに連結する1つの単一背面壁(15)と、を含み、
前記内側収容部材(2)は、端面壁を有していない、請求項1~4のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項7】
それぞれが、対応する前記取り出し開口(12)上において前記内側収容部材(2)に対して接続された2つの閉塞タブであり、前記取り出し開口(12)自体を覆わないという目的のために、持ち上げ可能なものとされた2つの閉塞タブを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項8】
少なくとも1つの前記閉塞タブは、対応する蓋(18)に対して恒久的に接続されている、請求項7に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項9】
前記喫煙物品群(4)のそれぞれは、前記内側収容部材(2)の幅の半分に等しい幅と、前記内側収容部材(2)の高さに等しい高さと、を有し、
前記2つの喫煙物品群(4)は、互いに並置して配置されているとともに、それぞれ対応する側壁(8)の領域で隣接しており、
前記2つの取り出し開口(12)は、前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)の対角線に沿った互いに反対側の頂点の領域に配置され、前記2つの取り出し開口(12)のそれぞれは、前記内側収容部材(2)の幅の半分にほぼ等しい幅を有している、請求項1~8のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項10】
前記喫煙物品群(4)のそれぞれは、前記内側収容部材(2)の幅に等しい幅と、前記内側収容部材(2)の高さの半分に等しい高さと、を有し、
前記2つの喫煙物品群(4)は、互いに上下に配置されているとともに、それぞれ対応する底面壁(9)の領域で隣接しており、
前記2つの取り出し開口(12)のそれぞれは、前記内側収容部材(2)の幅に等しい幅を有している、請求項1~8のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項11】
各蓋(18)の前記前面壁(25)は、台形形状を有し、
各蓋(18)の自由端(27、28)は、前記蓋(18)の前記前面壁(25)の側方縁(31)に対して鋭角又は鈍角を形成している、請求項1~10のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項12】
前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)には、前記取り出し開口(12)の横に配置された又は前記取り出し開口(12)どうしの間に配置された文字又は描画が設けられている、請求項1~11のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項13】
喫煙物品用パッケージ(1)であって、
第1の喫煙物品群(4)と、
第2の喫煙物品群(4)と、
前記第1の喫煙物品群(4)及び前記第2の喫煙物品群(4)を少なくとも部分的に取り囲む内側収容部材(2)であり、前面壁(13)と、背面壁(15)の少なくとも一部と、2つの側壁(14)と、を有し、さらに、前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)の領域には、前記第1の喫煙物品群(4)を出し入れするための第1の取り出し開口(12)と、前記第2の喫煙物品群(4)を出し入れするための第2の取り出し開口(12)と、が少なくとも部分的に存在している、内側収容部材(2)と、
背面壁(17)を含む外側収容部材(3)と、
前記背面壁(17)の第1縁(21)に対してヒンジ結合された第1蓋(18)、及び、前記背面壁(17)の第2縁(22)に対してヒンジ結合された第2蓋(18)であり、前記第1蓋(18)及び前記第2蓋(18)のそれぞれには、前面壁(25)と、端面壁(26)と、背面壁(23)と、が設けられ、前記第1蓋(18)及び前記第2蓋(18)のそれぞれは、使用時には、それぞれ対応する前記取り出し開口(12)を閉塞する閉塞位置と、それぞれ対応する前記取り出し開口(12)に対して出し入れを可能とする開放位置と、の間にわたって配置されるように構成された、また逆も可能であるように構成された、第1蓋(18)及び第2蓋(18)と、を含み、
前記喫煙物品用パッケージ(1)は、前記閉塞位置では、両方の蓋(18)が前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)の全体を実質的に覆っていることを特徴とする、喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)の前記外側収容部材(3)のためのブランク(34)であって、
前記それぞれ対応する蓋(18)の補強フラップを構成する2つの第1パネル(25”)と、
前記それぞれ対応する蓋(18)の前記前面壁(25)を構成するとともに、それぞれが前記第1パネル(25”)に対して隣接された、2つの第2パネル(25’)と、
前記それぞれ対応する蓋(18)の前記端面壁(26)を構成するとともに、それぞれが前記第2パネル(25’)に対して隣接された、2つの第3パネル(26’)と、
前記それぞれ対応する蓋(18)の前記背面壁(23)を構成するとともに、それぞれが前記第3パネル(26’)に対して隣接された、2つの第4パネル(23’)と、
前記外側収容部材(3)の前記背面壁(17)を構成するとともに、前記2つの第4パネル(23’)の間に配置された、第5パネル(17’)と、を含む、ブランク(34)。
【請求項15】
請求項1~5及び請求項7~13のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)の前記内側収容部材(2)のためのブランク(33)であって、
前記内側収容部材(2)の前記背面壁(15)の2つの部分を構成する、2つの第6パネル(15’)と、
前記内側収容部材(2)の前記端面壁(16)を構成するとともに、それぞれが前記第6パネル(15’)に対して隣接された、2つの第7パネル(16’)と、
前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)を構成するとともに、前記2つの第7パネル(16’)の間に介在された、第8パネル(13’)と、を含み、
前記2つの取り出し開口(12)は、前記第7パネル(16’)の領域内に及び前記第8パネル(13’)の領域内に、形成されている、ブランク(33)。
【請求項16】
請求項1~4及び請求項6~13のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)の前記内側収容部材(2)のためのブランク(33)であって、
前記内側収容部材(2)の前記側壁(14)の一部を構成する第9パネル(14”)と、
前記外側収容部材(2)の前記背面壁(15)を構成するとともに、前記第9パネル(14”)に対して並置して配置された第10パネル(15’)と、
前記内側収容部材(2)の前記2つの側壁(14)をそれぞれ構成する、2つの第11パネル(14’)と、
前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)を構成する第12パネル(13’)と、を含み、
前記第10パネル(15’)と前記第12パネル(13’)と間に、第11パネル(14’)が介在されているとともに、前記第12パネル(13’)に対して並置して、他の第11パネル(14’)が配置されている、ブランク(33)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この特許出願は、2019年1月25日付けで出願されたイタリア国特許出願第102019000001127号明細書の優先権を主張するものであり、その全体的開示内容が、参照により本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージ、及び、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランク、に関する。
【0003】
本発明は、一般性を損なうことなく以下の説明で明示的に参照されることとなる紙巻きタバコパッケージにおいて、有利に適用される。本明細書では、実際、より一般的な表現である「喫煙物品」ではなく、「紙巻きタバコ」という具体的な例を区別せずに参照するが、それによって他のタイプの物品(シガー、シガリロ、電子タバコ又はeタバコ、フィルタなどの補助製品、eタバコ用の詰替品、並びに、他のタバコ製品又は代替可能な構成要素又はタバコ代替品、など)との関連で一般性が損なわれることはない。
【背景技術】
【0004】
ヒンジ式蓋を有した硬質紙巻きタバコパッケージは、製造が容易であるため、また、使いやすくて実用的であるため、さらに、内部の紙巻きタバコを良好に保護するため、現在市場で最も人気のある紙巻きタバコパッケージである。ヒンジ式蓋を有した硬質紙巻きタバコパッケージは、金属ペーパーシートによって包装された紙巻きタバコ群からなる内側包装部材と、この内側包装部材を収容した硬質の外側ケーシングと、を含む。内側包装部材は、初期的には完全に閉塞されており、紙巻きタバコパッケージの最初の開封時に除去されこれにより封入された紙巻きタバコを内側包装部材から取り出すことを可能とする使い捨て式引き剥がし部分(「プル」と称される)によって閉塞され得る紙巻きタバコ用取り出し開口を有している。それ以外にも、再配置可能な接着剤を使用して内側包装部材に接続された再利用可能な閉塞ラベル(「すなわち、「開閉」タイプ)によって、閉塞することができる。公知の硬質パッケージでは、外側ケーシングは、開放した上端を有したカップ形状の容器と、同様にカップ形状とされ、その容器に対してヒンジ結合されていて、容器自体に関する開放位置と閉塞位置との間にわたって回転する蓋と、から構成されている。透明なプラスチック製包装シート(通常は、セロハン(登録商標)又はポリプロピレン)を、外側包装部材の周囲に巻き付け、このシートを熱シールすることで、タバコの水分及び香りが保持される。また、二連式の硬質紙巻きタバコパッケージ、すなわち、互いに並置された又は互いに重ね合わされた2つの紙巻きタバコパッケージが、公知である。二連式の紙巻きタバコパッケージは、通常、前面壁と、背面壁と、分割部材によって2つに分割された収容空間を規定する2つの側壁と、を含むカップ本体を含む。この場合、各収容空間は、カップ本体に対してヒンジ結合された独自の蓋を有している。典型的には、紙巻きタバコ群(内側包装部材によって囲まれていても囲まれていなくてもよい)が、一方の隔室内に集められ、他方の隔室内には、使用済みの紙巻きタバコが、又は、ライターなどの付属品が、集められ、あるいは、別の紙巻きタバコ群(内側包装部材によって囲まれていても囲まれていなくてもよい)が集められる。この場合、一方の隔室内に集められた紙巻きタバコ群は、他方の隔室内に集められた紙巻きタバコ群とは異なるタイプの紙巻きタバコ(例えば、フレーバー付きの紙巻きタバコ)を含んでいてもよい。
【0005】
現在施行されているタバコ製品指令は、紙巻きタバコパッケージの外側の前面壁及び背面壁の少なくとも26%が、喫煙の危険性に関する健康上の警告を示す写真及び文字によって覆われなければならないことを、要求している。さらに、同指令は、タバコ製品の外側の包装部材に宣伝要素及び誤解を招く要素を使用することを禁止している。
【0006】
したがって、公知のタイプのパッケージは、宣伝用のメッセージ及び/又は画像を使用するために利用可能な表面積が少ないという欠点を有している。実際、現在のパッケージでは、カップ本体から突出したカラー部の表面上だけにしか、宣伝用のメッセージ及び/又は画像を使用することができず、蓋を開けた時しか見ることができない。
【発明の概要】
【0007】
したがって、本発明の目的は、従来技術における欠点が無くかつ製造が容易で経済的な、2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージと、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランクと、を提供することである。
【0008】
本発明によれば、添付の請求項において主張するような、2つのヒンジ式蓋を有した喫煙物品用硬質パッケージと、そのような喫煙物品用硬質パッケージを製造するためのブランクと、が提供される。
【0009】
以下、本発明について、そのいくつかの非限定的な実施形態を図示している添付図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明に従って製造された、両方の蓋が閉塞位置とされた第1実施形態による紙巻きタバコパッケージを示す正面からの斜視図である。
図2図2は、両方の蓋が閉塞位置とされた図1の紙巻きタバコパッケージを示す背面からの斜視図である。
図3図3は、一方の蓋が開放位置とされた図1の紙巻きタバコパッケージを示す正面からの斜視図である。
図4図4は、他方の蓋が開放位置とされた図3の紙巻きタバコパッケージを示す正面からの斜視図である。
図5図5は、2つの蓋のうちの一方が開放位置とされた第2実施形態による紙巻きタバコパッケージを示す正面からの斜視図である。
図6図6は、一方の蓋が開放位置とされた第3実施形態による紙巻きタバコパッケージを示す正面からの斜視図である。
図7図7は、内側包装部材内に封入された紙巻きタバコ群を示す斜視図である。
図8図8は、図1図4に示す第1実施形態によるパッケージの内側収容部材を作製するために使用されるブランクを示す平面図である。
図9図9は、図1図4に示す第1実施形態によるパッケージの外側収容部材を作製するために使用されるブランクを示す平面図である。
図10図10は、図5に示す第2実施形態によるパッケージの内側収容部材を作製するために使用されるブランクを示す平面図である。
図11図11は、図5に示す第2実施形態によるパッケージの外側収容部材を作製するために使用されるブランクを示す平面図である。
図12図12は、図6に示す第3実施形態によるパッケージの内側収容部材を作製するために使用されるブランクを示す平面図である。
図13図13は、図6に示す第3実施形態によるパッケージの外側収容部材を作製するために使用されるブランクを示す平面図である。
図14図14は、図8及び図10のブランクの代替品をなすパッケージの内側収容部材を作製するために使用されるブランクの各実施形態を示す平面図である。
図15図15は、図8及び図10のブランクの代替品をなすパッケージの内側収容部材を作製するために使用されるブランクの各実施形態を示す平面図である。
図16図16は、図8及び図10のブランクの代替品をなすパッケージの内側収容部材を作製するために使用されるブランクの各実施形態を示す平面図である。
図17図17は、図8と同様の内側収容部材を作製するためのブランクに関する追加的な実施形態を示す平面図であって、閉塞タブが使用されている。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1では、参照符号1は、紙巻きタバコパッケージを全体的に示している。パッケージ1内に収容される紙巻きタバコは、例えば、HNB紙巻きタバコ(ヒート・ノット・バーンの頭文字、すなわち、タバコが加熱されて燃焼しない紙巻きタバコ)、あるいは、高さが低減された紙巻きタバコ、とすることができる。紙巻きタバコパッケージ1は、実質的に矩形の平行六面体形状を有している。
【0012】
「幅」という用語は、背面壁に対して平行に測定されたかつ側壁に対して垂直に測定された寸法を意味する。
【0013】
「高さ」という用語は、背面壁に対して平行に測定されたかつ端面壁に対して垂直に(閉塞状態のパッケージ)測定された寸法を意味する。
【0014】
紙巻きタバコパッケージ1は、内側収容部材2(図3図6において見ることができる)と、好ましくは通常の厚紙又は硬質の厚紙から形成された外側収容部材3(図1図6において見ることができる)と、を含む。
【0015】
2つの紙巻きタバコ群4が、内側収容部材2の内部に配置される。紙巻きタバコ群4のそれぞれは、好ましくは、それぞれ対応する内側包装部材5によって取り囲まれる(図7に示すように)。
【0016】
紙巻きタバコ群4は、それぞれ、1つの前面壁6と、1つの背面壁7と、2つの側壁8と、1つの底面壁9と、1つの頂面壁10と、を有している。紙巻きタバコ群4の前面壁6及び頂面壁10には、紙巻きタバコを取り出すための開口11が存在している。2つの紙巻きタバコ群4は、互いに隣接して配置される。特に、2つの紙巻きタバコ群4は、互いに対して180°回転しているようにして配置される。「隣接する」という用語は、2つの紙巻きタバコ群4が互いに並置して配置されることを意味する(例えば、図3図5に示す実施形態のように)、あるいは、互いに上下に配置されることを意味する(例えば、図6に示す実施形態のように)。言い換えれば、「互いに並置される」という用語は、2つの紙巻きタバコ群4が互いに横に並べて配置され、それぞれ対応する側壁8に対して隣接していることを意味する。他方、2つの紙巻きタバコ群4が互いに上下に配置される時には、それらは、紙巻きタバコ群4の底面壁9どうしのところで隣接しており、2つの紙巻きタバコ群4は、互いに対して180°回転している。紙巻きタバコ群4は、少なくとも部分的に、それらを取り囲む内側収容部材2の内部に配置される。特に、紙巻きタバコ群4は、内側収容部材2によって完全に取り囲まれる。紙巻きタバコ群4は、好ましくは、紙巻きタバコの香り及び新鮮さを保持するように密封される。
【0017】
内側収容部材2は、それぞれ対応する紙巻きタバコ群4を出し入れするための2つの異なる別個の取り出し開口12を有している。紙巻きタバコ群4が内側収容部材2内に配置された時には、紙巻きタバコ群が出し入れ可能であるように、紙巻きタバコ群4の開口11は、内側収容部材2の取り出し開口12のところに配置されなければならない。内側収容部材2は、前面壁13、この前面壁13に対して垂直に配置された2つの側壁14、及び/又は、背面壁15(又は、背面壁15の少なくとも一部)、を含む。2つの取り出し開口12は、内側収容部材2の少なくとも前面壁13上に形成されており、取り出し開口を介して、それぞれ対応する紙巻きタバコ群4を出し入れすることができる。
【0018】
可能な実施形態(例えば、図3図5に示す)によれば、内側収容部材2は、また、前面壁13及び各背面壁15に対して垂直に配置された2つの端面壁16を含む。内側収容部材2の端面壁16が存在する場合には、各取り出し開口12は、また、それぞれ対応する端面壁16へと部分的に延びている。すなわち、この場合、各取り出し開口12は、図3図5に示すように、前面壁13及び端面壁16へと、少なくとも部分的に延びている。この実施形態では、2つの背面壁15を、2つの端面壁16に対して接続することができ、背面壁は、好ましくは、分離され、離間して配置されている。したがって、この実施形態では、内側収容部材2の2つの背面壁15は、それぞれ対応する端面壁16に対して垂直に配置された2つのパネルのようにして、形成されている。これに代えて、背面壁15は、単一とすることもでき、2つの端面壁16の一方に対して接続することができる。
【0019】
外側収容部材3は、内側収容部材2の周囲に配置され、互いに隣接して配置された2つの紙巻きタバコ群4を取り囲む。外側収容部材3は、背面壁17と、2つの蓋18と、を含む。外側収容部材3は、前面壁を欠いている(すなわち、有していない)。
【0020】
可能な一実施形態によれば、外側収容部材3は、また、存在する場合には、外側収容部材3内における内側収容部材2の収容性を向上させる2つの側壁19を含んでもよい。特に、外側収容部材3の側壁19は、外側収容部材3の背面壁17に対して垂直に配置されている。したがって、この実施形態によれば、外側収容部材3は、背面壁17と、2つの側壁19と、だけを含む。外側収容部材3の2つの側壁19は、内側収容部材2の2つの側壁14に対して接着することができ、これにより、内側収容部材2と外側収容部材3との間の相対移動を防止する。
【0021】
図2に示すように、2つの蓋18は、それぞれ対応するヒンジ21、22に沿って、外側収容部材3の背面壁17の両端部に対してヒンジ結合されている。言い換えれば、一方の蓋18は、背面壁17の縁21に対して(すなわち、ヒンジ21に沿って)ヒンジ結合されており、他方の蓋18は、背面壁17の他方の縁22に対して(すなわち、ヒンジ22に沿って)ヒンジ結合されている。蓋18は、内側収容部材2の対応する取り出し開口12に関する開放位置と閉塞位置との間にわたって、回転することができる。開放位置では、蓋18は、それぞれ対応する取り出し開口12に対して出し入れを可能とし、他方、閉塞位置では、蓋18は、それぞれ対応する取り出し開口12を閉塞する。各蓋18は、実質的に矩形の平行六面体形状を有し、カップ状である。蓋18は、それぞれ、外側収容部材3の背面壁17に対してヒンジ結合された背面壁23と、2つの側壁24と、前面壁25と、前面壁25と背面壁23との間に介在された端面壁26と、を含む。
【0022】
図1に示すように、両方の蓋18が閉塞位置にある時には、両方の蓋は、内側収容部材2の前面壁13の全体を実質的に覆っている。言い換えれば、閉塞位置では、蓋18の前面壁25の自由端27は、他方の蓋18の前面壁25の自由端28に対して隣接しており、このため、両方の蓋18の前面壁25は、内側収容部材2の前面壁13の全体を実質的に覆っている。内側収容部材2の前面壁13の一方の半分は、蓋18によって覆われ、内側収容部材2の前面壁13の他方の半分は、他方の蓋18によって覆われている。
【0023】
図1図4及び図6に示すように、2つの蓋18は、紙巻きタバコ群4内に配置された紙巻きタバコの長手方向の延長線に対して実質的に垂直な方向に延びるそれぞれ対応する自由端27及び28を有してもよい。言い換えれば、2つの蓋18は、それぞれの蓋18の端面壁26に対して平行な方向に延びるそれぞれ対応する自由端27及び28を有している。したがって、各蓋18の前面壁25は、矩形形状を有している。
【0024】
図5に示すように、2つの蓋18は、紙巻きタバコ群4内に配置された紙巻きタバコの長手方向の延長線に対して実質的に横断して延びるそれぞれ対応する自由端27及び28を有してもよい。言い換えれば、2つの蓋18は、それぞれの蓋18の端面壁26に対して傾斜した方向に延びるそれぞれ対応する自由端27及び28を有している。したがって、各蓋18の前面壁25は、矩形形状を有している。特に、各蓋18の自由端27又は28は、その蓋18自体の前面壁25の側方縁31(それぞれ、同じ蓋18の前面壁25と側壁24との間)に対して、鋭角又は鈍角を形成する。
【0025】
第1実施形態によれば、内側包装部材5は、熱シール可能なシートを折り曲げて溶着することにより、作製することができる(図7)。この第1実施形態では、各内側包装部材5は、紙巻きタバコ用の取り出し開口11と、開口11を開閉するために移動可能とされた再配置可能な閉塞タブ(図7には図示されていない)と、を含む。第2実施形態によれば、内側包装部材5は、包装材料(例えば、厚紙、あるいは、紙の層からなる多層)から形成されたブランクを折り曲げることによって、作製することができる。この第2実施形態では、各内側包装部材5は、紙巻きタバコのための取り出し開口11と、必要であれば、開口11を開閉するために移動可能とされた再配置可能な閉塞タブと、を含む。
【0026】
したがって、内側包装部材5が熱シール可能なシートから形成されている場合も、また、内側包装部材5が包装材料のブランクから形成されている場合も、紙巻きタバコパッケージ1は、2つの閉塞タブ50を含んでもよい。各閉塞タブは、対応する取り出し開口12の上方において内側収容部材2に対して接続することができ、持ち上げることによって取り出し開口12自体を露出させることができる(図17)、あるいは、内側包装部材5に対して接続することができる(図示しない実施形態)。閉塞タブ50は、再利用可能(すなわち、「開閉」タイプ)であり、再配置可能な接着剤を使用して内側収容部材2又は内側包装部材5に対して接続される。加えて、閉塞タブ50は、それぞれ対応する蓋18に対して(対応する端部フラップ50aのところで)恒久的に接続することができる(有利には、蓋18の開閉に伴って、閉塞ラベル50が剥離/再取付される)。
【0027】
加えて、追加的な実施形態によれば、内側包装部材5は、包装材料シート(例えば、スズ箔)を折り曲げることによって作製することができ、この包装部材5は、喫煙者が手動で切り離し得る部分であって、紙巻きタバコを取り出すための開口を包装部材5内に生成する部分を含む。この実施形態では、パッケージは、いかなる閉塞タブをも含まない。
【0028】
紙巻きタバコ群4が、第1タイプの包装部材5を有し得ること(例えば、包装部材5は、熱シール可能な材料シートから作製することができる、あるいは、包装材料又はスズ箔から形成されたブランクから作製することができる)、そして、他の紙巻きタバコ群4が、異なるタイプの包装部材5を有し得ることは、理解されよう。
【0029】
図1図5に示す可能な実施形態によれば、紙巻きタバコ群4のそれぞれは、内側収容部材2の幅の半分に等しい幅(すなわち、紙巻きタバコの長手方向の延長線に対して垂直な方向において測定された寸法)と、内側収容部材2の高さに等しい高さ(すなわち、紙巻きタバコの長手方向の延長線の方向において測定された寸法)と、を有していてもよい。この場合、2つの紙巻きタバコ群4は、他方に対して並置して配置され、それぞれ対応する側壁8に対して隣接する。2つの紙巻きタバコ群4が180°回転した際には、2つの取り出し開口12は、内側収容部材2の前面壁13の対角線に沿った互いに反対側の頂点に配置される。各取り出し開口12は、内側収容部材2の幅に対してほぼ等しい幅を有している。
【0030】
図6に示す可能な代替的な実施形態によれば、紙巻きタバコ群4のそれぞれは、内側収容部材2の幅に等しい幅(すなわち、紙巻きタバコの長手方向の延長線に対して垂直な方向において測定された寸法)と、内側収容部材2の高さの半分に等しい高さ(すなわち、紙巻きタバコの長手方向の延長線の方向において測定された寸法)と、を有している。この場合、2つの紙巻きタバコ群4は、互いに上下に配置され、それぞれの端面壁9又は10の領域において隣接している。特に、2つの紙巻きタバコ群4は、紙巻きタバコ群4のそれぞれの底面壁9のところで隣接している。図6に見られるように、2つの取り出し開口12は、内側収容部材2の幅とほぼ等しい幅を有している。したがって、この実施形態によれば、内側収容部材2は、端面壁16を有していない。
【0031】
紙巻きタバコパッケージ1は、好ましくは、内側収容部材2の少なくとも前面壁13上に、文字又は描画を有するものとする。特に、文字又は描画は、取り出し開口12の横に配置される、あるいは、2つの取り出し開口12の間に配置される。
【0032】
追加的な実施形態によれば、内側収容部材2には、また、少なくとも1対の爪32(図8図10、及び図12に示す)を設けることができる。爪32は、内側収容部材2から側方に突出することで、それぞれ対応する蓋18の側壁24に対して係合し、これにより、それぞれ対応する蓋18を閉塞位置に維持する。
【0033】
図8図13は、内側収容部材2を作製するためのブランク33、及び、外側収容部材3を作製するためのブランク34、を示している。
【0034】
図8及び図10は、図1図5に示すパッケージの内側収容部材2を作製するための可能なブランク33を示している。図に示すように、ブランク33は、内側収容部材2の背面壁15の一部を構成するパネル15’と、収容部材2の端面壁16を構成するパネル16’と、内側収容部材2の前面壁13を構成するパネル13’と、内側収容部材2の他方の端面壁16を構成する追加的なパネル16’と、内側収容部材2の背面壁15の追加的な部分を構成する追加的なパネル15’と、をこの順に含んでいる。各パネル15’は、それぞれ対応する折り曲げ線35によって、後続のパネル及び/又は直前のパネルに対して、接続されている(図8及び図10では、折り曲げ線35は、実質的に鉛直方向で示されている、すなわち、内部に収容される紙巻きタバコ群4の延長線に対して横切る方向の延長線を有するものとして示されている)。ブランク33は、また、内側収容部材2の側壁14を構成する2つのパネル14’を含む。パネル14’は、折り曲げ線35に対して実質的に直交して延びる折り曲げ線36によって、互いに反対側の縁のところでパネル13’に対して接続されている。前面壁13を規定する折り曲げ線36のところには、存在する場合には、爪32が形成される。また、ブランク33は、好ましくは、4つのパネル14”を含む。パネル14”は、他のパネル16”から両側にそれぞれ延びている。パネル14”は、パネル16”と対応するパネル14’との間の相対位置を維持するための、すなわち、それぞれ対応する端面壁16とそれぞれ対応する側壁14との間の相対位置を維持するための、フィンを構成する。パネル14”には、好ましくは、接着剤が設けられる。パネル14”は、折り曲げ線35に対して実質的に垂直な折り曲げ線38によって、互いに反対側の縁のところでそれぞれ対応するパネル16’に対して接続されている。折り曲げ線36及び38は、実質的に互いに位置合わせされている。各パネル14”は、切り込み線39によって、特に切断線によって、隣接するパネル14’から分離されている。パネル13’上には、及び、対応するパネル16’上には、2つの取り出し開口12が形成されている。パネル13’の中央に対して実質的に面している取り出し開口12の2つの縁40は、使用時にそれぞれ対応する蓋18の各自由端27、28に対して平行となるような、折り曲げ線36に対しての向き(すなわち、傾斜)を有している。したがって、図8のブランク33は、折り曲げ線36(すなわち、内側収容部材2の前面壁13の縁)に対しての、取り出し開口12の縁40の傾斜という点において、図10のブランク33とは実質的に相違している。図8では、縁40は、折り曲げ線36に対して実質的に垂直である。他方、図10では、縁40は、折り曲げ線36を横断しており、すなわち傾斜しており、その折り曲げ線36に対して鋭角又は鈍角を形成している。
【0035】
要約すると、図8及び図10に示すブランク33は、内側収容部材2の背面壁15の2つの部分を構成する2つのパネル15’と、内側収容部材2の端面壁16を構成する2つのパネル16’(それぞれが、パネル15’に対して隣接している)と、内側収容部材2の前面壁13を構成するパネル13’(2つの第7パネル16’の間に介在されている)と、を含む。2つの取り出し開口12は、2つのパネル16’上に、及び、他のパネル13’上に、形成されている。
【0036】
図14図17を参照すると、内側収容部材2を作製するために、ブランク33の追加的な実施形態が示されている。
【0037】
図14のブランク33は、折り曲げ線によって互いに反対側の縁のところでそれぞれ対応するパネル14’に接続されかつ切り込み線によってそれぞれ対応するパネル16’から分離されているパネル14”という点においてのみ、図8のブランク33と相違している。
【0038】
図15のブランク33は、パネル14”のサイズにおいて、図14のブランク33と相違している、すなわち、図15のブランク33のパネル14”は、パネルの対の間において異なるサイズを有している。この実施形態では、ブランク33は、有利には、廃棄材料を発生させることなく帯状材料から形成することができる。加えて、図15のブランク33は、開口12の形状という点において、図14のブランク33と相違している。
【0039】
図17のブランク33は、開口12の形状という点において、及び、2つの閉塞タブ50の存在という点において、図8のブランク33と相違している。
【0040】
図8図10図14、及び図15のブランク33を参照すると、パッケージが2つの閉塞タブを含んでいる場合には、それら閉塞タブは、好ましくは、内側収容部材2に再配置可能な接着剤によって固定されることとなる(図17に示すのと同様の態様で)。
【0041】
図16のブランク33は、開口12の形状という点において、並びに、背面壁を形成することを意図されたパネル15’のサイズ及び端面壁16を形成することを意図されたパネル16’のサイズという点において、図15のブランク33と相違している。ブランク33のこの実施形態も、また、有利には、廃棄材料を発生させることなく帯状材料から形成することができる。
【0042】
その上、開口12が他の実施形態よりも大きいことにより、このブランク33は、2つの可能な閉塞タブ50が内側包装部材5に対して固定され、内側収容部材2に対しては固定されないパッケージを作製するのに、特に好適である。
【0043】
図12は、図6に示す実施形態による紙巻きタバコパッケージ1の内側収容部材2を作製するためのブランク33を示している。この実施形態によれば、ブランク33は、内側収容部材2の側壁14の一部を構成するパネル14”と、内側収容部材2の背面壁15を構成するパネル15’と、内側収容部材2の他方の側壁14を構成する追加的なパネル14’と、内側収容部材2の前面壁13を構成するパネル13’と、側壁14の他の部分を構成するパネル14’と、を含む。特に、この最後のパネル14’は、パネル14”と重ね合わされ、パネル14”に対して接着される。ブランク33の各パネル14”、14’、13’は、それぞれ対応する折り曲げ線41によって、後続のパネル及び/又は直前のパネルに対して、接続されている。内側収容部材2の前面壁13を規定する折り曲げ線41のところでは、存在する場合には、爪32が形成されている。
【0044】
要約すると、図12に示すブランク33は、内側収容部材2の側壁14の一部を構成するパネル14”と、内側収容部材2の背面壁15を構成するパネル15’(パネル14”に対して並置して配置されている)と、内側収容部材2の前面壁13を構成するパネル13’と、内側収容部材2の2つの側壁14のそれぞれを構成する2つのパネル14’と、を含む。パネル14’は、第2パネル15’と第3パネル13’との間に介在されており、他方、第1パネル14’は、第3パネル13’に対して並置して配置されている。
【0045】
図9図11、及び図13は、外側収容部材3のためのブランク34を示している。
【0046】
外側収容部材3のブランク34は、蓋18の前面壁25の補強フラップを構成するパネル25”と、蓋18の前面壁25を構成するパネル25’と、蓋18の端面壁26を構成するパネル26’と、蓋18の背面壁23を構成するパネル23’と、外側収容部材3の背面壁17を構成するパネル17’と、他方の蓋18の背面壁23を構成する追加的なパネル23’と、他方の蓋18の端面壁26を構成する追加的なパネル26’と、他方の蓋18の前面壁25を構成する追加的なパネル25’と、他方の蓋18の前面壁25の補強フラップを構成するパネル25”と、をこの順に含んでいる。
【0047】
ブランク34の各パネルは、それぞれ対応する折り曲げ線42によって、後続のパネル及び/又は直前のパネルに対して、接続されている。図9及び図13では、折り曲げ線42は、実質的に鉛直方向で示されている、すなわち、内部に収容される紙巻きタバコ群4の延長線に対して横切る方向の延長線を有するものとして示されている。
【0048】
2つの蓋18の補強フラップ25”は、各蓋18のそれぞれ対応する前面壁25の内部に補強構造を構築するために、パネル25’と重ね合わされるように構成され(すなわち、それぞれ対応する折り曲げ線42に沿って180°だけ折り曲げられるように構成され)、パネル25’に対して接着されるように構成されている。
【0049】
図9又は図13のブランク34は、他の折り曲げ線42に対しての、パネル25’、25”の間に介在する折り曲げ線42の傾斜という点において、図11のブランク34と実質的に相違している。特に、2つの折り曲げ線42は、蓋18の前面壁25の側方縁31に対して傾斜している。傾斜した2つの折り曲げ線42は、2つの補強フラップ25”がパネル25’に対して折り曲げられた時には、それぞれ、蓋18の自由端27又は28を形成する。前面壁17を規定する2つの折り曲げ線42のところには、特に切断線(任意選択的)などの切り込み線43を有した部分が設けられてもよい。
【0050】
図9図11、及び図13に示すように、パネル25’の互いに反対側の縁のところには、蓋18の側壁24を構成する2つのパネル24’がそれぞれ延びている。パネル25’は、折り曲げ線44によって他のパネル24’に対して接続されている。折り曲げ線44は、実質的に、蓋18の前面壁25の側方縁31を形成する。
【0051】
パネル24”は、2つのパネル23の互いに反対側の縁から延びており、前者は、パネル26”とともに、パネル23’、25’、26’の間の相対位置を維持するための、すなわち各蓋18のそれぞれ対応する背面壁23、前面壁25、及び端面壁26の間の相対位置を維持するための、フィンを構成する。パネル24”は、パネル23’の互いに反対側の縁のところに延びており、他の折り曲げ線42に対して実質的に垂直な折り曲げ線45によって、パネル23’に対して接続されている。これに対し、パネル24”及び26”は、パネル26’及び23’の間に配置されたそれぞれ対応する折り曲げ線42と実質的に位置合わせされた折り曲げ線46によって互いに接続されている。パネル24’は、蓋18の対応するパネル24”に対して重ね合わされて接着され、パネル26’は、蓋18の対応するパネル26”に対して重ね合わされて接着される。
【0052】
パネル26”は、切り込み線47によって特に切断線によって、それぞれ隣接するパネル26’、24’に対して分離されている。切り込み線47は、互いに対して垂直に配置された2つの切り込み線を含む。一方の切り込み線は、パネル26’及び26”の間に配置され、他方の切り込み線は、パネル24’及び26”の間に配置されている。パネル19’は、パネル17’の互いに反対側の2つの縁からそれぞれ延びており、前者は、外側収容部材3の側壁19を構成する。パネル19’は、折り曲げ線48によってそれぞれ対応するパネル17’に対して接続されている。折り曲げ線48は、他の折り曲げ線44と実質的に位置合わせされている。
【0053】
要約すると、ブランク34は、各蓋18の補強フラップを構成する2つのパネル25”と、各蓋18の前面壁25を構成する2つのパネル25’(それぞれが、パネル25”に対して隣接している)と、各蓋18の端面壁26を構成する2つのパネル26’(それぞれが、第2パネル25’に対して隣接している)と、各蓋18の背面壁23を構成する2つのパネル23’(それぞれが、第3パネル26’に対して隣接している)と、外側収容部材3の背面壁17を構成するパネル17’(2つの第4パネル23’の間に介在されている)と、を含む。
【0054】
上述した紙巻きタバコパッケージ1は、複数の利点を有している。
【0055】
主に、紙巻きタバコパッケージ1は、公知のパッケージと比較して、宣伝用のメッセージ及び画像を適用するために利用可能な、より大きな表面積を有している。実際、公知のパッケージでは、カップ本体から突出していて蓋18を開けた時に見えるカラーの表面上だけにしか、宣伝用のメッセージ及び/又は画像を適用することができない。対照的に、当該の紙巻きタバコパッケージ1では、宣伝用のメッセージ及び画像を、内側収容部材2の前面壁13全体に対して適用することができる。このように、ブランク33、34を製造するための材料の消費量をほぼ不変に維持しつつ、かつ、紙巻きタバコ群4を組み立てるために利用可能な空間を最大限に利用しながら、宣伝用のメッセージ及び画像を適用するために利用できる表面積が、大幅に増大する。
【0056】
一方の紙巻きタバコ群4が、他方の紙巻きタバコ群4に対して逆向きに配置されてもよいことは、理解されよう。この場合、喫煙者は、一方の紙巻きタバコ群4については、例えばタバコ側から取り出すこととなり、他方の紙巻きタバコ群4については、例えばフィルタ側から取り出すこととなる。
【0057】
紙巻きタバコパッケージ1は、また、蓋18を、ひいてはそれぞれ対応する取り出し開口12を、一度に1つずつ(すなわち、同時にではなく)開封することができ、その結果、開封されない方の紙巻きタバコ群4の鮮度が、より良好に保持されるという利点を有している。言い換えれば、蓋18のうちの一方を開放することにより、他方の紙巻きタバコ群4を閉塞状態に維持しつつ、所与の紙巻きタバコ群4のみに対して排他的に出し入れすることができる。したがって、複数の紙巻きタバコ群4に対して、互いに独立的に出し入れすることができる。よって、開封されずに後で消費されることとなる紙巻きタバコ群4は、その新鮮さ及び香りを保持する。これは、閉塞タブが蓋18に対して恒久的に接続されているパッケージでは、より一層重要である。
【0058】
喫煙者がそれでも両方の蓋を開放することを要望したとしても、上述したパッケージ1は、各蓋18の前面壁25によって支持されて、実質的に水平方向に配置されることにより、より大きな安定性を可能とする。特に、図6に示す実施形態は、両方の蓋18を開放することにより、紙巻きタバコパッケージ1を、ボックス、ケース、又は卓上ディスプレイ、として使用し得るという利点を有している。実際、2つの蓋18を同時に開放することにより、それらの蓋を支持ポイントとして使用することができ、これにより、パッケージを開放状態に維持しつつ、紙巻きタバコを取り出すために出し入れ可能とする。
【0059】
上述したパッケージ1の別の利点は、ブランク33及び34を作製するために使用される材料の量が、公知の硬質パッケージの場合と同様であることである。
【0060】
加えて、本発明の対象をなす紙巻きタバコパッケージ1は、製造が容易で経済的である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2020-11-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
ヒンジ式蓋を有した硬質紙巻きタバコパッケージは、製造が容易であるため、また、使いやすくて実用的であるため、さらに、内部の紙巻きタバコを良好に保護するため、現在市場で最も人気のある紙巻きタバコパッケージである。ヒンジ式蓋を有した硬質紙巻きタバコパッケージは、金属ペーパーシートによって包装された紙巻きタバコ群からなる内側包装部材と、この内側包装部材を収容した硬質の外側ケーシングと、を含む。内側包装部材は、初期的には完全に閉塞されており、紙巻きタバコパッケージの最初の開封時に除去されこれにより封入された紙巻きタバコを内側包装部材から取り出すことを可能とする使い捨て式引き剥がし部分(「プル」と称される)によって閉塞され得る紙巻きタバコ用取り出し開口を有している。それ以外にも、再配置可能な接着剤を使用して内側包装部材に接続された再利用可能な閉塞ラベル(「すなわち、「開閉」タイプ)によって、閉塞することができる。公知の硬質パッケージでは、外側ケーシングは、開放した上端を有したカップ形状の容器と、同様にカップ形状とされ、その容器に対してヒンジ結合されていて、容器自体に関する開放位置と閉塞位置との間にわたって回転する蓋と、から構成されている。透明なプラスチック製包装シート(通常は、セロハン(登録商標)又はポリプロピレン)を、外側包装部材の周囲に巻き付け、このシートを熱シールすることで、タバコの水分及び香りが保持される。また、二連式の硬質紙巻きタバコパッケージ、すなわち、互いに並置された又は互いに重ね合わされた2つの紙巻きタバコパッケージが、例えば、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3により、公知である。二連式の紙巻きタバコパッケージは、通常、前面壁と、背面壁と、分割部材によって2つに分割された収容空間を規定する2つの側壁と、を含むカップ本体を含む。この場合、各収容空間は、カップ本体に対してヒンジ結合された独自の蓋を有している。典型的には、紙巻きタバコ群(内側包装部材によって囲まれていても囲まれていなくてもよい)が、一方の隔室内に集められ、他方の隔室内には、使用済みの紙巻きタバコが、又は、ライターなどの付属品が、集められ、あるいは、別の紙巻きタバコ群(内側包装部材によって囲まれていても囲まれていなくてもよい)が集められる。この場合、一方の隔室内に集められた紙巻きタバコ群は、他方の隔室内に集められた紙巻きタバコ群とは異なるタイプの紙巻きタバコ(例えば、フレーバー付きの紙巻きタバコ)を含んでいてもよい。
これに代えて、特許文献4及び特許文献5により、単一の紙巻きタバコ群を収容した収容本体を含む紙巻きタバコパッケージが公知である。収容本体は、収容本体の長手方向両端部に設けられた2つのヒンジ式蓋を含み、これにより、両端から同一区画に対してのアクセスが可能とされている。よって、ユーザは、タバコプラグによって紙巻きタバコを把持することができ、紙巻きタバコのフィルタプラグの汚染を防止することができる。加えて、特許文献6によって開示されたパッケージの収容本体は、前面壁を有していない。
[先行技術文献]
[特許文献]
【特許文献1】米国特許出願公開第2017/0113865号
【特許文献2】米国特許第5,074,412号
【特許文献3】国際公開第99/43576号
【特許文献4】中国実用新案第205633344号
【特許文献5】中国実用新案第2488869号明細書
【特許文献6】中国実用新案第2488869号明細書
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
図1図1は、本発明に従って製造された、両方の蓋が閉塞位置とされた第1実施形態による紙巻きタバコパッケージを示す正面からの斜視図である。
図2図2は、両方の蓋が閉塞位置とされた図1の紙巻きタバコパッケージを示す背面からの斜視図である。
図3図3は、一方の蓋が開放位置とされた図1の紙巻きタバコパッケージを示す正面からの斜視図である。
図4図4は、他方の蓋が開放位置とされた図3の紙巻きタバコパッケージを示す正面からの斜視図である。
図5図5は、2つの蓋のうちの一方が開放位置とされた第2実施形態による紙巻きタバコパッケージを示す正面からの斜視図である。
図6図6は、一方の蓋が開放位置とされた第3実施形態による紙巻きタバコパッケージを示す正面からの斜視図であり、これは、本発明の一部ではない。
図7図7は、内側包装部材内に封入された紙巻きタバコ群を示す斜視図である。
図8図8は、図1図4に示す第1実施形態によるパッケージの内側収容部材を作製するために使用されるブランクを示す平面図である。
図9図9は、図1図4に示す第1実施形態によるパッケージの外側収容部材を作製するために使用されるブランクを示す平面図である。
図10図10は、図5に示す第2実施形態によるパッケージの内側収容部材を作製するために使用されるブランクを示す平面図である。
図11図11は、図5に示す第2実施形態によるパッケージの外側収容部材を作製するために使用されるブランクを示す平面図である。
図12図12は、図6に示す第3実施形態によるパッケージの内側収容部材を作製するために使用されるブランクを示す平面図であり、これは、本発明の一部ではない。
図13図13は、図6に示す第3実施形態によるパッケージの外側収容部材を作製するために使用されるブランクを示す平面図であり、これは、本発明の一部ではない。
図14図14図16は、図8及び図10のブランクの代替品をなすパッケージの内側収容部材を作製するために使用されるブランクの各実施形態を示す平面図である。
図15図14図16は、図8及び図10のブランクの代替品をなすパッケージの内側収容部材を作製するために使用されるブランクの各実施形態を示す平面図である。
図16図14図16は、図8及び図10のブランクの代替品をなすパッケージの内側収容部材を作製するために使用されるブランクの各実施形態を示す平面図である。
図17図17は、図8と同様の内側収容部材を作製するためのブランクに関する追加的な実施形態を示す平面図であって、閉塞タブが使用されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
図6に示す可能な代替的な実施形態によれば、これは本発明の一部ではないが、紙巻きタバコ群4のそれぞれは、内側収容部材2の幅に等しい幅(すなわち、紙巻きタバコの長手方向の延長線に対して垂直な方向において測定された寸法)と、内側収容部材2の高さの半分に等しい高さ(すなわち、紙巻きタバコの長手方向の延長線の方向において測定された寸法)と、を有している。この場合、2つの紙巻きタバコ群4は、互いに上下に配置され、それぞれの端面壁9又は10の領域において隣接している。特に、2つの紙巻きタバコ群4は、紙巻きタバコ群4のそれぞれの底面壁9のところで隣接している。図6に見られるように、2つの取り出し開口12は、内側収容部材2の幅とほぼ等しい幅を有している。したがって、この実施形態によれば、内側収容部材2は、端面壁16を有していない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
図8図13は、内側収容部材2を作製するためのブランク33、及び、外側収容部材3を作製するためのブランク34、を示している。図12は、内側収容部材2を作製するためのブランク33に関し、図13は、外側収容部材3を作製するためのブランク34に関するが、これらは、本発明の一部ではない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙物品用パッケージ(1)であって、
互いに隣接して配置された2つの喫煙物品群(4)と、
前記2つの喫煙物品群(4)を取り囲む内側収容部材(2)であり、それぞれ対応する前記喫煙物品群(4)を出し入れするための2つの異なる別個の取り出し開口(12)を有し、さらに、前面壁(13)、2つの側壁(14)、及び/又は背面壁(15)、を含む、内側収容部材(2)と、
前記内側収容部材(2)の周囲に配置された外側収容部材(3)であり、前記2つの喫煙物品群(4)を取り囲み、さらに、背面壁(17)を含み、そして、前面壁を有していない、外側収容部材(3)と、
前記外側収容部材(3)の前記背面壁(17)の互いに反対側の端部に対してヒンジ結合された2つの蓋(18)であり、対応する前記取り出し開口(12)の開放位置と閉塞位置との間にわたって回転し、さらに、それぞれが、前記外側収容部材(3)の前記背面壁(17)に対してヒンジ結合された背面壁(23)と、2つの側壁(24)と、前面壁(25)と、前記前面壁(25)と前記背面壁(23)との間に介在された端面壁(26)と、を含む、2つの蓋(18)と、を含み、
前記喫煙物品用パッケージ(1)は、
前記2つの喫煙物品群(4)が、互いに並置して配置されているとともに、それぞれ対応する側壁(8)の領域で隣接していること、及び、
前記2つの取り出し開口(12)が、前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)の対角線に沿った互いに反対側の頂点の領域に配置されていること、を特徴とする、喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項2】
前記閉塞位置では、蓋(18)の前記前面壁(25)の端部(27)は、他方の前記蓋(18)の前記前面壁(25)の端部(28)に対して隣接しており、これにより、両方の蓋(18)の両方の前記前面壁は、前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)の全体を覆っている、請求項1に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項3】
前記外側収容部材(3)は、前記背面壁(17)と、前記背面壁(17)に対して垂直に配置された2つの側壁(19)と、を含む、請求項1又は2に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項4】
前記外側収容部材(3)の前記2つの側壁(19)は、前記内側収容部材(2)の前記2つの側壁(14)に対して接着されている、請求項3に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項5】
前記内側収容部材(2)は、前記前面壁(13)と、前記前面壁(13)に対して垂直に配置された前記2つの側壁(14)と、2つの端面壁(16)と、互いに別個のかつ離間した2つの背面壁(15)と、を含み、前記取り出し開口(12)は、対応する前記端面壁(16)内へと及び前記前面壁(13)内へと、少なくとも部分的に延びている、請求項1~4のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項6】
それぞれが、対応する前記取り出し開口(12)上において前記内側収容部材(2)に対して接続された2つの閉塞タブであり、前記取り出し開口(12)自体を覆わないという目的のために、持ち上げ可能なものとされた2つの閉塞タブを含む、請求項1~のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項7】
少なくとも1つの前記閉塞タブは、対応する蓋(18)に対して恒久的に接続されている、請求項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項8】
前記喫煙物品群(4)のそれぞれは、前記内側収容部材(2)の幅の半分に等しい幅と、前記内側収容部材(2)の高さに等しい高さと、を有し、
前記2つの取り出し開口(12)のそれぞれは、前記内側収容部材(2)の幅の半分に等しい幅を有している、請求項1~のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項9】
各蓋(18)の前記前面壁(25)は、台形形状を有し、
各蓋(18)の自由端(27、28)は、前記蓋(18)の前記前面壁(25)の側方縁(31)に対して鋭角又は鈍角を形成している、請求項1~のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項10】
前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)には、前記取り出し開口(12)の横に配置された又は前記取り出し開口(12)どうしの間に配置された文字又は描画が設けられている、請求項1~のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項11】
記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)の領域には、1の喫煙物品群(4)を出し入れするための第1の取り出し開口(12)と、第2の喫煙物品群(4)を出し入れするための第2の取り出し開口(12)と、が少なくとも部分的に存在し、
第1蓋(18)は、前記背面壁(17)の第1縁(21)に対してヒンジ結合され及び、第2蓋(18)は、前記背面壁(17)の第2縁(22)に対してヒンジ結合され前記第1蓋(18)及び前記第2蓋(18)のそれぞれには、前記前面壁(25)と、前記端面壁(26)と、前記背面壁(23)と、が設けられ、前記第1蓋(18)及び前記第2蓋(18)のそれぞれは、使用時には、それぞれ対応する前記取り出し開口(12)を閉塞する前記閉塞位置と、それぞれ対応する前記取り出し開口(12)に対してのアクセスを可能とする前記開放位置と、の間にわたって配置されるように構成され、
前記閉塞位置では、両方の蓋(18)が前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)の全体を覆っている、請求項1~10のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)の前記外側収容部材(3)を形成するためのブランク(34)であって、
前記それぞれ対応する蓋(18)の補強フラップを構成する2つの第1パネル(25”)と、
前記それぞれ対応する蓋(18)の前記前面壁(25)を構成するとともに、それぞれが前記第1パネル(25”)に対して隣接された、2つの第2パネル(25’)と、
前記それぞれ対応する蓋(18)の前記端面壁(26)を構成するとともに、それぞれが前記第2パネル(25’)に対して隣接された、2つの第3パネル(26’)と、
前記それぞれ対応する蓋(18)の前記背面壁(23)を構成するとともに、それぞれが前記第3パネル(26’)に対して隣接された、2つの第4パネル(23’)と、
前記外側収容部材(3)の前記背面壁(17)を構成するとともに、前記2つの第4パネル(23’)の間に配置された、第5パネル(17’)と、を含む、ブランク(34)。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)の前記内側収容部材(2)を形成するためのブランク(33)であって、
前記内側収容部材(2)の前記背面壁(15)の2つの部分を構成する、2つの第6パネル(15’)と、
前記内側収容部材(2)の前記端面壁(16)を構成するとともに、それぞれが前記第6パネル(15’)に対して隣接された、2つの第7パネル(16’)と、
前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)を構成するとともに、前記2つの第7パネル(16’)の間に介在された、第8パネル(13’)と、を含み、
前記2つの取り出し開口(12)は、前記第7パネル(16’)の領域内に及び前記第8パネル(13’)の領域内に、形成され、前記2つの取り出し開口(12)は、前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)の対角線に沿った互いに反対側の頂点の領域に形成されている、ブランク(33)。
【手続補正書】
【提出日】2021-02-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙物品用パッケージ(1)であって、
互いに隣接して配置された2つの喫煙物品群(4)と、
前記2つの喫煙物品群(4)を取り囲む内側収容部材(2)であり、それぞれ対応する前記喫煙物品群(4)を出し入れするための2つの異なる別個の取り出し開口(12)を有し、さらに、前面壁(13)と、2つの側壁(14)と、任意選択的に背面壁(15)と、を含む、内側収容部材(2)と、
前記内側収容部材(2)の周囲に配置された外側収容部材(3)であり、前記2つの喫煙物品群(4)を取り囲み、さらに、背面壁(17)を含み、そして、前面壁を有していない、外側収容部材(3)と、
前記外側収容部材(3)の前記背面壁(17)の互いに反対側の端部に対してヒンジ結合された2つの蓋(18)であり、対応する前記取り出し開口(12)の開放位置と閉塞位置との間にわたって回転し、さらに、それぞれが、前記外側収容部材(3)の前記背面壁(17)に対してヒンジ結合された背面壁(23)と、2つの側壁(24)と、前面壁(25)と、前記前面壁(25)と前記背面壁(23)との間に介在された端面壁(26)と、を含む、2つの蓋(18)と、を含み、
前記喫煙物品用パッケージ(1)は、
前記喫煙物品群(4)のそれぞれが、前記内側収容部材(2)の幅の半分に等しい幅と、前記内側収容部材(2)の高さに等しい高さと、を有していること、
前記2つの喫煙物品群(4)が、互いに並置して配置されているとともに、それぞれ対応する側壁(8)の領域で隣接していること、及び、
前記2つの取り出し開口(12)が、前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)の対角線に沿った互いに反対側の頂点の領域に配置され、前記2つの取り出し開口(12)のそれぞれが、前記内側収容部材(2)の幅の半分にほぼ等しい幅を有していること、を特徴とする、喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項2】
前記閉塞位置では、蓋(18)の前記前面壁(25)の端部(27)は、他方の前記蓋(18)の前記前面壁(25)の端部(28)に対して隣接しており、これにより、両方の蓋(18)の両方の前記前面壁は、前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)の全体を覆っている、請求項1に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項3】
前記外側収容部材(3)は、前記背面壁(17)と、前記背面壁(17)に対して垂直に配置された2つの側壁(19)と、を含む、請求項1又は2に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項4】
前記外側収容部材(3)の前記2つの側壁(19)は、前記内側収容部材(2)の前記2つの側壁(14)に対して接着されている、請求項3に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項5】
前記内側収容部材(2)は、前記前面壁(13)と、前記前面壁(13)に対して垂直に配置された前記2つの側壁(14)と、2つの端面壁(16)と、互いに別個のかつ離間した2つの背面壁(15)と、を含み、前記取り出し開口(12)は、対応する前記端面壁(16)内へと及び前記前面壁(13)内へと、少なくとも部分的に延びている、請求項1~4のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項6】
それぞれが、対応する前記取り出し開口(12)上において前記内側収容部材(2)に対して接続された2つの閉塞タブであり、前記取り出し開口(12)自体を覆わないという目的のために、持ち上げ可能なものとされた2つの閉塞タブを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項7】
少なくとも1つの前記閉塞タブは、対応する蓋(18)に対して恒久的に接続されている、請求項6に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項8】
各蓋(18)の前記前面壁(25)は、台形形状を有し、
各蓋(18)の自由端(27、28)は、前記蓋(18)の前記前面壁(25)の側方縁(31)に対して鋭角又は鈍角を形成している、請求項1~のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項9】
前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)には、前記取り出し開口(12)の横に配置された又は前記取り出し開口(12)どうしの間に配置された文字又は描画が設けられている、請求項1~のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項10】
前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)の領域には、第1の喫煙物品群(4)を出し入れするための第1の取り出し開口(12)と、第2の喫煙物品群(4)を出し入れするための第2の取り出し開口(12)と、が少なくとも部分的に存在し、
第1蓋(18)は、前記背面壁(17)の第1縁(21)に対してヒンジ結合され、及び、第2蓋(18)は、前記背面壁(17)の第2縁(22)に対してヒンジ結合され、前記第1蓋(18)及び前記第2蓋(18)のそれぞれには、前記前面壁(25)と、前記端面壁(26)と、前記背面壁(23)と、が設けられ、前記第1蓋(18)及び前記第2蓋(18)のそれぞれは、使用時には、それぞれ対応する前記取り出し開口(12)を閉塞する前記閉塞位置と、それぞれ対応する前記取り出し開口(12)に対して出し入れを可能とする前記開放位置と、の間にわたって配置されるように構成され、
前記閉塞位置では、両方の蓋(18)が前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)の全体を覆っている、請求項1~のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の喫煙物品用パッケージ(1)の前記内側収容部材(2)を形成するためのブランク(33)であって、
前記内側収容部材(2)の前記背面壁(15)の2つの部分を構成する、2つの第1パネル(15’)と、
前記内側収容部材(2)の前記端面壁(16)を構成するとともに、それぞれが前記第1パネル(15’)に対して隣接された、2つの第2パネル(16’)と、
前記内側収容部材(2)の前記前面壁(13)を構成するとともに、前記2つの第2パネル(16’)の間に介在された、第3パネル(13’)と、を含み、
前記2つの取り出し開口(12)は、前記第2パネル(16’)の領域内に及び前記第3パネル(13’)の領域内に、形成され
前記2つの取り出し開口(12)は、前記第3パネル(13’)の対角線に沿った互いに反対側の頂点の領域に配置され、前記2つの取り出し開口(12)のそれぞれは、前記第3パネル(13’)の幅の半分にほぼ等しい幅を有している、ブランク(33)。
【国際調査報告】