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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-22
(54)【発明の名称】流体交差防止可能な切り替え弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 11/078 20060101AFI20220314BHJP
【FI】
F16K11/078 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021517853
(86)(22)【出願日】2020-09-03
(85)【翻訳文提出日】2021-03-25
(86)【国際出願番号】 CN2020113169
(87)【国際公開番号】W WO2021128928
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】201911359137.5
(32)【優先日】2019-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521126232
【氏名又は名称】南京潤澤流体控制設備有限公司
【氏名又は名称原語表記】NANJING RUNZE FLUID CONTROL EQUIPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.9 Tianxing Road,Dongshan Street,Jiangning District,Nanjing City,Jiangsu Province 211100,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】任 大鵬
【テーマコード(参考)】
3H067
【Fターム(参考)】
3H067AA19
3H067CC02
3H067DD08
3H067DD13
3H067DD32
3H067DD45
3H067EA12
3H067EA16
3H067EB07
3H067EB12
3H067FF17
3H067GG12
3H067GG26
(57)【要約】
本発明は、流体交差防止可能な切り替え弁を開示し、前記切り替え弁は、弁体、第1の駆動ユニット及び第2の駆動ユニットを含み、弁体は、弁ヘッド、弁芯受け及び回転子弁芯を含み、弁芯受けが弁ヘッドに対して回転可能であり、回転子弁芯が弁芯受けに摺動可能に取り付けられ、回転子弁芯が弁ヘッドに密着しており、弁ヘッドには少なくとも3つの方向変更インターフェースが開けられ、回転子弁芯にはスロットが開けられ、スロットが回転子弁芯と弁ヘッドとの密着面で方向変更インターフェースに連通し、前記第1の駆動ユニットは、前記弁芯受けを回転駆動し、前記第2の駆動ユニットは前記回転子弁芯を摺動駆動することができる。本発明の流体交差防止可能な切り替え弁は、対象方向変更インターフェースに切り替える過程において、他の方向変更インターフェースと交差することにより流体が汚染されることを回避する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体交差防止可能な切り替え弁であって、
弁体、第1の駆動ユニット及び第2の駆動ユニットを含み、
前記弁体は、弁ヘッド、弁芯受け及び回転子弁芯を含み、前記弁芯受けが前記弁ヘッドに対して回転可能であり、前記回転子弁芯が前記弁芯受けに摺動可能に取り付けられ、前記回転子弁芯が前記弁ヘッドに密着しており、前記弁ヘッドには少なくとも3つの方向変更インターフェースが開けられ、前記回転子弁芯にはスロットが開けられ、前記スロットが、前記回転子弁芯と前記弁ヘッドとの密着平面で前記方向変更インターフェースに連通し、
前記第1の駆動ユニットは、前記弁芯受けを回転駆動し、前記第2の駆動ユニットは前記回転子弁芯を摺動駆動することができる、ことを特徴とする流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項2】
前記弁芯受けにはスライド溝が開けられ、前記回転子弁芯は前記スライド溝に摺動可能に接続され、前記弁ヘッドから離れた前記回転子弁芯の端面には案内溝が開けられ、前記案内溝の長手方向と前記スライド溝の長手方向とが互いに垂直であり、前記弁体は、前記弁芯受け内に回転可能に挿通され、一端が前記案内溝内に可動に収容される偏心軸をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項3】
前記偏心軸は駆動軸と接続柱を含み、前記接続柱が前記駆動軸の端部に凸設され、前記接続柱の中軸線と前記駆動軸の中軸線がずれて設置され、前記接続柱には軸受けが取り付けられ、前記軸受けが前記案内溝内に収容されている、ことを特徴とする請求項2に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項4】
前記スライド溝の長手方向が前記弁芯受けの径方向に沿って設定され、前記スロットの長手方向と前記スライド溝の長手方向とが互いに平行であり、前記スロットは前記弁芯受けの径方向に設置されている、ことを特徴とする請求項2に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項5】
前記弁体は、回転子摩耗部材をさらに含み、前記回転子摩耗部材は、前記スライド溝内に嵌合して取り付けられ、前記回転子弁芯は前記回転子摩耗部材に密着している、ことを特徴とする請求項2に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項6】
前記方向変更インターフェースは、前記弁ヘッドの周方向に均等に分布しており、前記弁ヘッドの中心において流体が流入する共通インターフェースが前記弁ヘッドの軸方向に沿って開けられ、前記共通インターフェースは前記スロットに連通可能である、ことを特徴とする請求項1に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項7】
前記弁体は弁座をさらに含み、前記弁ヘッドが前記弁座の一端に取り付けられ、前記弁座が前記弁芯受けの外部に套設され、前記弁芯受けが前記弁座に対して回転可能である、ことを特徴とする請求項2に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項8】
前記弁体は平面軸受けと弾性部材をさらに含み、前記弁芯受けには当接面が形成され、前記平面軸受けが前記弁芯受けの外部に套設され、前記弾性部材が前記平面軸受けと前記当接面との間に伸縮可能に設置され、前記平面軸受けの一端面が前記弁座の一端の内側壁に当接する、ことを特徴とする請求項7に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項9】
ハウジングをさらに含み、前記弁体は前記ハウジングの一端に取り付けられ、前記第1の駆動ユニット及び前記第2の駆動ユニットはともに前記ハウジング内に取り付けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項10】
前記第1の駆動ユニットは、第1の駆動モータと第1の減速機構を含み、前記第1の駆動モータが前記第1の減速機構の動力入力端子に接続され、前記第1の減速機構の動力出力端子が前記弁芯受けに接続され、前記第2の駆動ユニットは、第2の駆動モータと第2の減速機構を含み、前記第2の駆動モータが前記第2の減速機構の動力出力端子に接続され、前記第2の減速機構の動力出力端子が前記第1の駆動ユニットを回転可能に貫通して前記偏心軸に接続される、ことを特徴とする請求項9に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体制御設備の技術分野に関し、特に流体交差防止可能な切り替え弁に関する。
【背景技術】
【0002】
サンプラーは、医薬品分析、環境モニタリング、検査と検疫などの多くの分野に広く使用されており、分析対象サンプルや試薬の種類が多い場合、サンプラーは、通常、方向変更弁と組み合わせて使用する必要があるが、従来の方向変更弁は、インターフェースを切り替える過程において、非対象インターフェースと接触する場合が多く、その結果、非対象インターフェースに残留された流体が検出対象サンプルと接触してサンプルを汚染し、試験分析の正確性に悪影響を与えてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上を鑑み、給液口を切り替えるときに他の給液口の流体による汚染を受けない流体交差防止可能な切り替え弁を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明では、その技術的課題を解決するために使用される技術案は以下のとおりである。流体交差防止可能な切り替え弁であって、
弁体、第1の駆動ユニット及び第2の駆動ユニットを含み、
前記弁体は、弁ヘッド、弁芯受け及び回転子弁芯を含み、前記弁芯受けが前記弁ヘッドに対して回転可能であり、前記回転子弁芯が前記弁芯受けに摺動可能に取り付けられ、前記回転子弁芯が前記弁ヘッドに密着しており、前記弁ヘッドには少なくとも3つの方向変更インターフェースが開けられ、前記回転子弁芯にはスロットが開けられ、前記スロットが、前記回転子弁芯と前記弁ヘッドとの密着平面で前記方向変更インターフェースに連通し、
前記第1の駆動ユニットは、前記弁芯受けを回転駆動し、前記第2の駆動ユニットは前記回転子弁芯を摺動駆動することができる。
【0005】
さらに、前記弁芯受けにはスライド溝が開けられ、前記回転子弁芯は前記スライド溝に摺動可能に接続され、前記弁ヘッドから離れた前記回転子弁芯の端面には案内溝が開けられ、前記案内溝の長手方向と前記スライド溝の長手方向とが互いに垂直であり、前記弁体は、前記弁芯受け内に回転可能に挿通され、一端が前記案内溝内に可動に収容される偏心軸をさらに含む。
【0006】
さらに、前記偏心軸は駆動軸と接続柱を含み、前記接続柱が前記駆動軸の端部に凸設され、前記接続柱の中軸線と前記駆動軸の中軸線がずれて設置され、前記接続柱には軸受けが取り付けられ、前記軸受けが前記案内溝内に収容されている。
【0007】
さらに、前記スライド溝の長手方向が前記弁芯受けの径方向に沿って設定され、前記スロットの長手方向と前記スライド溝の長手方向とが互いに平行であり、前記スロットは前記弁芯受けの径方向に設置されている。
【0008】
さらに、前記弁体は、回転子摩耗部材をさらに含み、前記回転子摩耗部材は、前記スライド溝内に嵌合して取り付けられ、前記回転子弁芯は前記回転子摩耗部材に密着している。
【0009】
さらに、前記方向変更インターフェースは、前記弁ヘッドの周方向に均等に分布しており、前記弁ヘッドの中心において流体が流入する共通インターフェースが前記弁ヘッドの軸方向に沿って開けられ、前記共通インターフェースは前記スロットに連通可能である。
【0010】
さらに、前記弁体は弁座をさらに含み、前記弁ヘッドが前記弁座の一端に取り付けられ、前記弁座が前記弁芯受けの外部に套設され、前記弁芯受けが前記弁座に対して回転可能である。
【0011】
さらに、前記弁体は平面軸受けと弾性部材をさらに含み、前記弁芯受けには当接面が形成され、前記平面軸受けが前記弁芯受けの外部に套設され、前記弾性部材が前記平面軸受けと前記当接面との間に伸縮可能に設置され、前記平面軸受けの一端面が前記弁座の一端の内側壁に当接する。
【0012】
さらに、前記流体交差防止可能な切り替え弁は、ハウジングをさらに含み、前記弁体は前記ハウジングの一端に取り付けられ、前記第1の駆動ユニット及び前記第2の駆動ユニットはともに前記ハウジング内に取り付けられる。
【0013】
さらに、前記第1の駆動ユニットは、第1の駆動モータと第1の減速機構を含み、前記第1の駆動モータが前記第1の減速機構の動力入力端子に接続され、前記第1の減速機構の動力出力端子が前記弁芯受けに接続され、前記第2の駆動ユニットは、第2の駆動モータと第2の減速機構を含み、前記第2の駆動モータが前記第2の減速機構の動力出力端子に接続され、前記第2の減速機構の動力出力端子が前記第1の駆動ユニットを回転可能に貫通して前記偏心軸に接続される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。本発明による流体交差防止可能な切り替え弁では、回転子弁芯を摺動させることにより、スロットと現在の方向変更インターフェースとの連通を遮断し、次に、弁芯受けを回転させることにより、スロットが他の方向変更インターフェースを迂回し、さらに、回転子弁芯を摺動させることにより、スロットが対象方向変更インターフェースに連通し、このように、対象方向変更インターフェースを切り替える過程において、他の方向変更インターフェースと交差して流体が汚染されることを回避できる。
【0015】
以下、図面及び実施例を参照しながら本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の流体交差防止可能な切り替え弁の斜視図である。
図2図1に示す流体交差防止可能な切り替え弁の別の斜視図(ハウジングを省略)である。
図3図1に示す流体交差防止可能な切り替え弁の弁体の部分分解図である。
図4図1に示す流体交差防止可能な切り替え弁の弁体の別の視点からの部分分解図である。
図5図3に示す弁体の駆動軸の斜視図である。
図6図3に示す弁体の駆動軸と回転子弁芯との接続構造の模式図である。
図7図2に示す流体交差防止可能な切り替え弁の第1の駆動手段の分解図である。
図8図2に示す流体交差防止可能な切り替え弁の第2の駆動手段の部分分解図(接続軸を省略)である。
図9図1に示す流体交差防止可能な切り替え弁の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。これらの図は簡素化された模式図であり、本発明の基本構造を模式的に説明するものに過ぎず、したがって、本発明に関連する構成だけを示す。
【0018】
図1図2に示すように、本発明は、流体流路の切り替え及び流体流量の制御用の流体交差防止可能な切り替え弁を提供し、この流体交差防止可能な切り替え弁は、ハウジング10、ハウジング10の一端に取り付けられた弁体20、及びハウジング10の内部に取り付けられた第1の駆動ユニット30と第2の駆動ユニット40を含む。前記流体は、液体又は気体であってもよいし、気液混合物であってもよく、ここでは限定しない。
【0019】
図3図4に示すように、弁体20は、弁ヘッド21、弁ヘッド21に対して回転可能な弁芯受け22、及び弁芯受け22に摺動可能に取り付けられた回転子弁芯23を含み、弁ヘッド21には、複数の方向変更インターフェース211が開けられ、回転子弁芯23にはスロット231が開けられる。使用する際に、弁ヘッド21に対して弁芯受け22を回転させることにより、回転子弁芯23は同期して回転させられ、さらにスロット231がいずれかの方向変更インターフェース211に連通し、それにより、流体流路切り替えの機能が実現され、回転子弁芯23を摺動させることにより、スロット231と方向変更インターフェース211との連通面積を変えることができ、それにより、流体流量を制御する機能が実現され、さまざまな場合の使用に対応でき、広く使用されている。
【0020】
弁ヘッド21は略円柱状構造をしており、弁ヘッド21の中心において共通インターフェース212が弁ヘッド21の軸方向に沿って開けられ、複数の方向変更インターフェース211は、弁ヘッド21の周方向において弁ヘッド21に均等に分布しており、方向変更インターフェース211及び共通インターフェース212はともに弁ヘッド21の対向する両端面を貫通し、且つ方向変更インターフェース211の、弁芯受け22に近い弁ヘッド21の端面を貫通する開口と、共通インターフェース212の、弁芯受け22に近い弁ヘッド21の端面を貫通する開口との間の距離が等しい。使用する際に、流体が共通インターフェース212を介して流入し、スロット231を流れた後、方向変更インターフェース211を介して流出する。また、図9に示すように、方向変更インターフェース211はすべて傾斜して設置され、方向変更インターフェース211の中軸線と共通インターフェース212の中軸線とが夾角αをなし、ここで、30°≦α≦60°であり、本実施形態では、α=45°である。
【0021】
弁芯受け22は略円柱状構造をしており、弁ヘッド21に近い弁芯受け22の端面にはスライド溝221が開けられ、スライド溝221は長円形構造であり、スライド溝221の長手方向が弁芯受け22の径方向に沿って設定される。回転子弁芯23は長円形構造をしており、回転子弁芯23がスライド溝221と嵌合し、回転子弁芯23の長さがスライド溝221の長さ未満であり、それにより、回転子弁芯23はスライド溝221の長手方向に沿って摺動できるが、弁芯受け22に対して回転不能である。スロット231は弁ヘッド21に近い回転子弁芯23の端面に開けられ、スロット231の長手方向とスライド溝221の長手方向とが互いに平行であり、スロット231が弁芯受け22の径方向に沿って設定される。
【0022】
一特定実施形態では、弁体20は固定子24と回転子摩耗部材25をさらに含む。固定子24はディスク状構造をしており、弁ヘッド21の一端に取り外し可能に固定して取り付けられ、回転子弁芯23と固定子24が密着して密着平面が形成され、回転子弁芯23は固定子24に対して回転可能であり、固定子24では、貫通孔が方向変更インターフェース211及び共通インターフェース212の両方に対応して開けられ、前記貫通孔は対応する方向変更インターフェース211又は共通インターフェース212に連通し、即ち、方向変更インターフェース211及び共通インターフェース212はいずれも前記密着平面を貫通する。使用する際に、スロット231は、固定子24の貫通孔を介して、方向変更インターフェース211及び共通インターフェース212との連通を実現する。回転子摩耗部材25は長円形構造をしており、且つスライド溝221内に嵌合して取り付けられ、回転子弁芯23は回転子摩耗部材25に密着しており、且つ回転子摩耗部材25に対して回転可能である。固定子24及び回転子摩耗部材25はともに耐摩耗材料で製造され、それにより、回転子弁芯23が動くときに上記の両方が深刻に摩損されることを回避し、流体のシール性を確保し、漏れを防止する。本実施形態では、固定子24及び回転子摩耗部材25の材料はともにサファイアである。弁ヘッド21には固定子24が取り付けられるため、固定子24が優れた耐摩耗性を有することを確保すればよく、このため、弁ヘッド21の生産コストを効果的に削減できる。また、固定子24が深刻に摩損された場合、固定子24だけを交換すればよく、生産コストをさらに節約する。さらに、固定子24と回転子弁芯23との密着面が平面であり、球形接触面に比べて、平面がより加工されやすく、しかも、固定子24と回転子弁芯23との密着性を確保し、流体の方向を変更するときの流体の漏れを防止する。
【0023】
また、固定子24と回転子弁芯23との密着平面が、弁ヘッド21と弁芯受け22との対向する両端面の間に位置し、即ち、固定子24の下端面が弁ヘッド21の下端面に凸設され、回転子弁芯23の上端面が弁芯受け22の上端面に凸設され、このように、固定子24と回転子弁芯23が常に接触し、両方の密着が不十分であることによりシール性の低下を招くことを回避する。なお、示されていない他の実施形態では、固定子24及び回転子摩耗部材25はともに省略してもよく、このような場合、回転子弁芯23の両端面はそれぞれ弁ヘッド21の端面及びスライド溝221の溝底壁に密着する。
【0024】
図5図6に示すように、一特定実施形態では、弁体20は、弁芯受け22内に回転可能に挿通され、中軸線が弁芯受け22の中軸線と同軸に設置され、一端がスライド溝221内に延在している駆動軸26をさらに含む。また、弁ヘッド21から離れた回転子弁芯23の端面には案内溝232が開けられ、案内溝232は長円形構造をしており、案内溝232の長手方向とスライド溝221の長手方向とが互いに垂直である。駆動軸26の端部では、駆動軸26の軸方向に沿って接続柱261が凸設され、接続柱261の中軸線と駆動軸26の中軸線とがずれて設置され、接続柱261には軸受け262が取り付けられ、軸受け262は案内溝232内に可動に収容される。ここで、駆動軸26及び接続柱261は共同で偏心軸を構成する。
【0025】
駆動軸26が弁芯受け22に対してスムーズに回転できるように、駆動軸26と弁芯受け22との間には弁芯軸受け263が取り付けられる。
【0026】
使用する際に、駆動軸26が弁芯受け22に対して回転し、軸受け262を駆動軸26の中軸線周りに回転駆動し、軸受け262が案内溝232のうち距離が小さい2つの対向溝壁のうちのいずれかの一方に当接するまで回転すると、軸受け262は、回転子弁芯23をスライド溝221の長手方向に押動して摺動させ、それにより、スロット231の径方向位置が調整され、一方、弁芯受け22を回転させると、回転子弁芯23は同期して回転させられ、それにより、スロット231の周方向位置が調整される。
【0027】
本実施形態では、接続柱261には軸受け262が取り付けられることにより、回転子弁芯23が軸受け262による押動作用を受けてスライド溝221に沿って摺動するときに、軸受け262の外輪が案内溝232の溝壁上を転動し、それにより、接続柱261と回転子弁芯23との間の摩擦力が減少し、回転子弁芯23を押動して移動させることに有利である。なお、示されていない他の実施形態では、軸受け262は省略してもよく、このような場合、回転子弁芯23が接続柱261による案内溝232の溝壁への押動作用により摺動する。
【0028】
一特定実施形態では、弁体20は弁座27をさらに含み、弁座27は、両端が開口した略スリーブ状構造をしており、弁ヘッド21が弁座27の一端に固定して取り付けられ、弁座27が弁芯受け22の外部に套設され、弁芯受け22が弁座27に対して回転可能であり、弁座27の他端がハウジング10に固定して接続される。弁ヘッド21と弁座27はボルト271を介して固定して接続され、シール性を高めるために、弁芯受け22の外側壁と弁座27の内側壁との間にはシール部材272が介在しており、なお、シール部材272はシリコーンやゴムなどのシール材料で製造される。
【0029】
一特定実施形態では、弁体20は、平面軸受け28と弾性部材29をさらに含み、平面軸受け28及び弾性部材29はともに弁座27の内部に収容されている。具体的には、弁芯受け22は、互いに接続されたベース222と連結棒223を含み、ベース222及び連結棒223はともに円柱状構造であり、且つベース222の直径が連結棒223の直径よりも大きく、スライド溝221は、連結棒223から離れたベース222の端面に開けられ、ベース222において当接面(未図示)がスライド溝221の端面に対向して形成される。平面軸受け28は連結棒223の外部に套設され、弾性部材29は平面軸受け28と前記当接面との間に伸縮可能に設置され、このように、弾性部材29の一端は平面軸受けに弾性的に当接し、弾性部材29の他端は平面軸受け28の一端面に弾性的に当接し、さらに平面軸受け28の他端面は弾性部材29による弾性作用により弁座27の一端の内側壁に当接する。弾性部材29は、所定の位置に取り付けられると圧縮され、弁芯受け22に付勢し、回転子弁芯23と固定子24との当接面を互いに密着させ、シールの作用をさらに果たし、また、平面軸受け28を設置することにより、弁芯受け22が弁座27に対してスムーズに回転できることを確保する。
【0030】
本実施形態では、弾性部材29は連結棒223の外部に套設された皿ばねであり、なお、弾性部材29は、たとえばステンレス鋼シートや銅シートなど、剛性及び弾性を有する素子であってもよく、ここでは限定しない。
【0031】
一特定実施形態では、方向変更インターフェース211は12個あり、上記2つの方向変更インターフェース211の間のほかのインターフェース211と交差することなく、現在スロット231に連通している方向変更インターフェース211を対象方向変更インターフェース211に切り替える必要がある場合、まず、回転子弁芯23を摺動させてスロット231と方向変更インターフェース211との連通を遮断し、次に、弁芯受け22を回転させて、スロット231を対象方向変更インターフェース211に対応するように回転させ、最後に、回転子弁芯23を再度摺動させて、スロット231と対象方向変更インターフェース211とを連通させればよく、交差することなく切り替えて連通させることができ、それにより、方向変更インターフェース211を切り替えるときに、非対象方向変更インターフェース211がスロット231と交差することにより流体が汚染されることを回避する。また、回転子弁芯23のスライド溝221における摺動距離を調整することにより、スロット231と方向変更インターフェース211との連通面積を制御し、さらに流体流量を制御することができる。なお、方向変更インターフェース211を切り替える機能を達成させるために、方向変更インターフェース211は少なくとも3つである。
【0032】
本実施形態では、スロット231は、毎回1つの方向変更インターフェース211にのみ連通でき、なお、示されていない他の実施形態では、スロット231は、毎回複数の方向変更インターフェース211に同時に連通してもよく、且つスロット231に連通している複数の方向変更インターフェース211は互いに隣接してもよく、他の方向変更インターフェース211により離間されてもよく、具体的な連通の形態は、スロット231の形状に応じて決まり、ここでは限定しない。
【0033】
図7図9に示すように、第1の駆動ユニット30は、弁芯受け22を弁ヘッド21に対して回転駆動し、第2の駆動ユニット40は、回転子弁芯23を弁芯受け22に対して摺動駆動する。
【0034】
第1の駆動ユニット30は、第1の駆動モータ31と第1の減速機構32を含み、第1の減速機構32は、第1のギアボックス321、第1のリングギア322、第1の主遊星ギア323、第1の主遊星キャリア324、第1の副遊星ギア325及び第1の副遊星キャリア326を含み、第1のギアボックス321が、ハウジング10内に固定して取り付けられ、第1のリングギア322が第1のギアボックス321内に固定して取り付けられ、第1の主遊星ギア323が第1の主遊星キャリア324に取り付けられ、第1の主遊星ギア323が第1のリングギア322と第1の駆動モータ31の出力軸との間に位置し、第1の主遊星ギア323が、第1のリングギア322及び第1の駆動モータ31の出力軸の外部に套設されたギアのすべてと噛み合い、第1の副遊星ギア325が第1の副遊星キャリア326に取り付けられ、第1の副遊星ギア325が第1のリングギア322と第1の副遊星キャリア326の中心軸との間に位置し、第1の副遊星ギア325が、第1のリングギア322及び第1の副遊星キャリア326の中心軸の外部に套設されたギアのすべてと噛み合い、第1の副遊星キャリア326の中心軸が弁芯受け22に接続される。具体的には、第1の副遊星キャリア326の中心軸は連結棒223の外部に套設され、第1の副遊星キャリア326は連結棒223に摺動可能に係合接続され、つまり、第1の副遊星キャリア326は連結棒223を回転駆動することができ、連結棒223は第1の副遊星キャリア326に対して弁芯受け22の軸方向に摺動可能であり、このように、固定子24が摩損されると、弁芯受け22は、弾性部材29による弾力作用により軸方向に移動して、固定子24と回転子弁芯23とを緊密に密着させることができる。
【0035】
作動する際に、第1の駆動モータ31が回転して、第1の主遊星ギア323を回転駆動し、さらに第1の主遊星キャリア324を回転駆動し、第1の副遊星ギア325が第1の主遊星キャリア324により回転駆動され、第1の副遊星キャリア326を回転駆動し、さらに弁芯受け22を回転駆動し、それにより、二段減速が実現される。なお、第1の主遊星ギア323は第1の駆動ユニット30の動力入力端子、第1の副遊星キャリア326は第1の駆動ユニット30の動力出力端子として機能する。
【0036】
第2の駆動ユニット40は、弁体20から離れた第1の駆動ユニット30の一方側に位置し、第2の駆動ユニット40は、第2の駆動モータ41と第2の減速機構42を含み、第2の減速機構42は第2のギアボックス421、第2のリングギア422、第2の主遊星ギア423、第2の主遊星キャリア424、第2の副遊星ギア425及び第2の副遊星キャリア426を含み、第2のギアボックス421がハウジング10内に固定して取り付けられ、第2のリングギア422が第2のギアボックス421内に固定して取り付けられ、第2の主遊星ギア423が第2の主遊星キャリア424に取り付けられ、第2の主遊星ギア423が第2のリングギア422と第2の駆動モータ422の出力軸との間に位置し、第2の主遊星ギア423が、第2のリングギア422及び第2の駆動モータ41の出力軸の外部に套設されたギアのすべてと噛み合い、第2の副遊星ギア425が第2の副遊星キャリア426に取り付けられ、第2の副遊星ギア425が第2のリングギア422、及び第2の副遊星キャリア426の中心軸の外部に套設されたギアのすべてと噛み合い、第2の副遊星キャリア426の中心軸には、第1の駆動ユニット30を回転可能に挿通して駆動軸26に接続する接続軸427が接続される。また、弁芯受け22が軸方向に沿って移動することと連携するために、接続軸427と駆動軸26は同様に摺動可能に係合接続され、つまり、接続軸427は駆動軸26を回転駆動することができ、駆動軸26は接続軸427に対して軸方向に沿って移動可能である。
【0037】
作動する際に、第2の駆動モータ41が回転して、第2の主遊星ギア423を回転駆動し、さらに第2の主遊星キャリア424を回転駆動し、第2の副遊星ギア425が第2の主遊星キャリア424により回転駆動され、第2の副遊星キャリア426を回転駆動し、さらに駆動軸26を接続軸427により回転駆動し、最後に回転子弁芯23を摺動させ、そして、二段減速が実現される。なお、第2の主遊星ギア423は第2の駆動ユニット40の動力入力端子、接続軸427は第2の駆動ユニット40の動力出力端子として機能する。
【0038】
なお、示されていない他の実施形態では、弁芯受け22を回転駆動する第1の駆動ユニット30はギア駆動ユニットであってもよく、具体的には、前記ギア駆動ユニットはギアを含み、前記ギアが弁芯受け22の一方側に設置され、弁芯受け22の外周面と噛み合うか、又は、第1の駆動ユニット30はベルト駆動ユニットであってもよく、前記ベルト駆動ユニットはベルトを含み、前記ベルトが弁芯受け22の外部に套設されて弁芯受け22を回転駆動する。また、回転子弁芯23を摺動駆動する第2の駆動ユニット40はシリンダにより実現されてもよく、具体的には、シリンダは弁芯受け22に取り付けられ、回転子弁芯23は前記シリンダの延出端に接続され、前記シリンダの伸縮動作により回転子弁芯23が摺動駆動される。
【0039】
本発明による流体交差防止可能な切り替え弁では、弁ヘッド21に対して弁芯受け22を回転させると、流体流路を切り替える機能を達成し、弁芯受け22に対して回転子弁芯23を摺動させると、流体流量を制御する機能を達成し、弁芯受け22と回転子弁芯23との共同作動により、交差することなく切り替えて連通させる機能を実現でき、このように、構造をコンパクトにするとともに、流体汚染の発生を回避する。
【0040】
以上の本発明の好適実施例であり、上述で説明した内容に基づいて、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、さまざまな変更及び修正を行うことができる。本発明の技術的範囲は、明細書の内容に制限されず、特許請求の範囲により定められるものとする。
【0041】
図中のパーツの名称及び番号はそれぞれ以下のとおりである。
【符号の説明】
【0042】
10 ハウジング
20 弁体
21 弁ヘッド
211 方向変更インターフェース
212 共通インターフェース
22 弁芯受け
221 スライド溝
222 ベース
223 連結棒
23 回転子弁芯
231 スロット
232 案内溝
24 固定子
25 回転子摩耗部材
26 駆動軸
261 接続柱
262 軸受け
263 弁芯軸受け
27 弁座
271 ボルト
272 シール部材
28 平面軸受け
29 弾性部材
30 第1の駆動ユニット
31 第1の駆動モータ
32 第1の減速機構
321 第1のギアボックス
322 第1のリングギア
323 第1の主遊星ギア
324 第1の主遊星キャリア
325 第1の副遊星ギア
326 第1の副遊星キャリア
40 第2の駆動ユニット
41 第2の駆動モータ
42 第2の減速機構
421 第2のギアボックス
422 第2のリングギア
423 第2の主遊星ギア
424 第2の主遊星キャリア
425 第2の副遊星ギア
426 第2の副遊星キャリア
427 接続軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2021-03-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
さらに、前記第1の駆動ユニットは、第1の駆動モータと第1の減速機構を含み、前記第1の駆動モータが前記第1の減速機構の動力入力端子に接続され、前記第1の減速機構の動力出力端子が前記弁芯受けに接続され、前記第2の駆動ユニットは、第2の駆動モータと第2の減速機構を含み、前記第2の駆動モータが前記第2の減速機構の動力力端子に接続され、前記第2の減速機構の動力出力端子が前記第1の駆動ユニットを回転可能に貫通して前記偏心軸に接続される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
一特定実施形態では、弁体20は、平面軸受け28と弾性部材29をさらに含み、平面軸受け28及び弾性部材29はともに弁座27の内部に収容されている。具体的には、弁芯受け22は、互いに接続されたベース222と連結棒223を含み、ベース222及び連結棒223はともに円柱状構造であり、且つベース222の直径が連結棒223の直径よりも大きく、スライド溝221は、連結棒223から離れたベース222の端面に開けられ、ベース222において当接面(未図示)がスライド溝221の端面に対向して形成される。平面軸受け28は連結棒223の外部に套設され、弾性部材29は平面軸受け28と前記当接面との間に伸縮可能に設置され、このように、弾性部材29の一端は当接面に弾性的に当接し、弾性部材29の他端は平面軸受け28の一端面に弾性的に当接し、さらに平面軸受け28の他端面は弾性部材29による弾性作用により弁座27の一端の内側壁に当接する。弾性部材29は、所定の位置に取り付けられると圧縮され、弁芯受け22に付勢し、回転子弁芯23と固定子24との当接面を互いに密着させ、シールの作用をさらに果たし、また、平面軸受け28を設置することにより、弁芯受け22が弁座27に対してスムーズに回転できることを確保する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
第1の駆動ユニット30は、第1の駆動モータ31と第1の減速機構32を含み、第1の減速機構32は、第1のギアボックス321、第1のリングギア322、第1の主遊星ギア323、第1の主遊星キャリア324、第1の副遊星ギア325及び第1の副遊星キャリア326を含み、第1のギアボックス321が、ハウジング10内に固定して取り付けられ、第1のリングギア322が第1のギアボックス321内に固定して取り付けられ、第1の主遊星ギア323が第1の主遊星キャリア324に取り付けられ、第1の主遊星ギア323が第1のリングギア322と第1の駆動モータ31の出力軸との間に位置し、第1の主遊星ギア323が、第1のリングギア322及び第1の駆動モータ31の出力軸の外部に套設されたギアのすべてと噛み合い、第1の副遊星ギア325が第1の副遊星キャリア326に取り付けられ、第1の副遊星ギア325が第1のリングギア322と第1の主遊星キャリア324の中心軸との間に位置し、第1の副遊星ギア325が、第1のリングギア322及び第1の主遊星キャリア324の中心軸の外部に套設されたギアのすべてと噛み合い、第1の副遊星キャリア326の中心軸が弁芯受け22に接続される。具体的には、第1の副遊星キャリア326の中心軸は連結棒223の外部に套設され、第1の副遊星キャリア326は連結棒223に摺動可能に係合接続され、つまり、第1の副遊星キャリア326は連結棒223を回転駆動することができ、連結棒223は第1の副遊星キャリア326に対して弁芯受け22の軸方向に摺動可能であり、このように、固定子24が摩損されると、弁芯受け22は、弾性部材29による弾力作用により軸方向に移動して、固定子24と回転子弁芯23とを緊密に密着させることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
第2の駆動ユニット40は、弁体20から離れた第1の駆動ユニット30の一方側に位置し、第2の駆動ユニット40は、第2の駆動モータ41と第2の減速機構42を含み、第2の減速機構42は第2のギアボックス421、第2のリングギア422、第2の主遊星ギア423、第2の主遊星キャリア424、第2の副遊星ギア425及び第2の副遊星キャリア426を含み、第2のギアボックス421がハウジング10内に固定して取り付けられ、第2のリングギア422が第2のギアボックス421内に固定して取り付けられ、第2の主遊星ギア423が第2の主遊星キャリア424に取り付けられ、第2の主遊星ギア423が第2のリングギア422と第2の駆動モータ41の出力軸との間に位置し、第2の主遊星ギア423が、第2のリングギア422及び第2の駆動モータ41の出力軸の外部に套設されたギアのすべてと噛み合い、第2の副遊星ギア425が第2の副遊星キャリア426に取り付けられ、第2の副遊星ギア425が第2のリングギア422、及び第2の主遊星キャリア424の中心軸の外部に套設されたギアのすべてと噛み合い、第2の副遊星キャリア426の中心軸には、第1の駆動ユニット30を回転可能に挿通して駆動軸26に接続する接続軸427が接続される。また、弁芯受け22が軸方向に沿って移動することと連携するために、接続軸427と駆動軸26は同様に摺動可能に係合接続され、つまり、接続軸427は駆動軸26を回転駆動することができ、駆動軸26は接続軸427に対して軸方向に沿って移動可能である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体交差防止可能な切り替え弁であって、
弁体、第1の駆動ユニット及び第2の駆動ユニットを含み、
前記弁体は、弁ヘッド、弁芯受け及び回転子弁芯を含み、前記弁芯受けが前記弁ヘッドに対して回転可能であり、前記回転子弁芯が前記弁芯受けに摺動可能に取り付けられ、前記回転子弁芯が前記弁ヘッドに密着しており、前記弁ヘッドには少なくとも3つの方向変更インターフェースが開けられ、前記回転子弁芯にはスロットが開けられ、前記スロットが、前記回転子弁芯と前記弁ヘッドとの密着平面で前記方向変更インターフェースに連通し、
前記第1の駆動ユニットは、前記弁芯受けを回転駆動し、前記第2の駆動ユニットは前記回転子弁芯を摺動駆動することができる、ことを特徴とする流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項2】
前記弁芯受けにはスライド溝が開けられ、前記回転子弁芯は前記スライド溝に摺動可能に接続され、前記弁ヘッドから離れた前記回転子弁芯の端面には案内溝が開けられ、前記案内溝の長手方向と前記スライド溝の長手方向とが互いに垂直であり、前記弁体は、前記弁芯受け内に回転可能に挿通され、一端が前記案内溝内に可動に収容される偏心軸をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項3】
前記偏心軸は駆動軸と接続柱を含み、前記接続柱が前記駆動軸の端部に凸設され、前記接続柱の中軸線と前記駆動軸の中軸線がずれて設置され、前記接続柱には軸受けが取り付けられ、前記軸受けが前記案内溝内に収容されている、ことを特徴とする請求項2に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項4】
前記スライド溝の長手方向が前記弁芯受けの径方向に沿って設定され、前記スロットの長手方向と前記スライド溝の長手方向とが互いに平行であり、前記スロットは前記弁芯受けの径方向に設置されている、ことを特徴とする請求項2に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項5】
前記弁体は、回転子摩耗部材をさらに含み、前記回転子摩耗部材は、前記スライド溝内に嵌合して取り付けられ、前記回転子弁芯は前記回転子摩耗部材に密着している、ことを特徴とする請求項2に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項6】
前記方向変更インターフェースは、前記弁ヘッドの周方向に均等に分布しており、前記弁ヘッドの中心において流体が流入する共通インターフェースが前記弁ヘッドの軸方向に沿って開けられ、前記共通インターフェースは前記スロットに連通可能である、ことを特徴とする請求項1に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項7】
前記弁体は弁座をさらに含み、前記弁ヘッドが前記弁座の一端に取り付けられ、前記弁座が前記弁芯受けの外部に套設され、前記弁芯受けが前記弁座に対して回転可能である、ことを特徴とする請求項2に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項8】
前記弁体は平面軸受けと弾性部材をさらに含み、前記弁芯受けには当接面が形成され、前記平面軸受けが前記弁芯受けの外部に套設され、前記弾性部材が前記平面軸受けと前記当接面との間に伸縮可能に設置され、前記平面軸受けの一端面が前記弁座の一端の内側壁に当接する、ことを特徴とする請求項7に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項9】
ハウジングをさらに含み、前記弁体は前記ハウジングの一端に取り付けられ、前記第1の駆動ユニット及び前記第2の駆動ユニットはともに前記ハウジング内に取り付けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【請求項10】
前記第1の駆動ユニットは、第1の駆動モータと第1の減速機構を含み、前記第1の駆動モータが前記第1の減速機構の動力入力端子に接続され、前記第1の減速機構の動力出力端子が前記弁芯受けに接続され、前記第2の駆動ユニットは、第2の駆動モータと第2の減速機構を含み、前記第2の駆動モータが前記第2の減速機構の動力力端子に接続され、前記第2の減速機構の動力出力端子が前記第1の駆動ユニットを回転可能に貫通して前記偏心軸に接続される、ことを特徴とする請求項9に記載の流体交差防止可能な切り替え弁。
【国際調査報告】