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2022-519282光ネットワークにおいて光信号を制御する方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-22
(54)【発明の名称】光ネットワークにおいて光信号を制御する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04J 14/02 20060101AFI20220314BHJP
   H04B 10/077 20130101ALI20220314BHJP
   H04B 10/079 20130101ALI20220314BHJP
【FI】
H04J14/02
H04B10/077
H04B10/079
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021545446
(86)(22)【出願日】2020-02-21
(85)【翻訳文提出日】2021-08-03
(86)【国際出願番号】 CN2020076088
(87)【国際公開番号】W WO2020173386
(87)【国際公開日】2020-09-03
(31)【優先権主張番号】16/284,414
(32)【優先日】2019-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】ジピン・ジアン
(72)【発明者】
【氏名】チュアンドン・リ
(72)【発明者】
【氏名】ジュホン・ジャン
【テーマコード(参考)】
5K102
【Fターム(参考)】
5K102AD01
5K102AH02
5K102AH26
5K102AH27
5K102LA52
5K102MA01
5K102MB02
5K102MC01
5K102MD01
5K102MD04
5K102MH01
5K102MH12
5K102MH22
5K102MH32
5K102PB11
5K102PC12
5K102PC16
5K102PH03
5K102PH31
5K102RB12
5K102RD26
(57)【要約】
開示されたシステム、装置、および方法は、光ネットワークにおいて光チャネル信号および光ネットワーク機器を制御することを対象とする。方法は、ディザ光チャネル信号について測定されたビット誤り率(BER)に基づいて光チャネルスペクトルを調整するステップを備える。光チャネルスペクトルは、信号基準周波数が第1の第2の信号基準周波数と第2の信号基準周波数との間で交互になるようにディザリングされる。BERは、第1および第2の信号基準周波数に離調されているディザ信号基準周波数について、別々に測定および分析される。第1の信号基準周波数でのBERと第2の信号基準周波数でのBERとの間のBER差に基づいて、光チャネルスペクトルは、光ネットワーク性能を改善するために、周波数に関してシフトされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光フィルタを有する光ネットワークにおいて光チャネル信号を制御するための方法であって、前記光チャネル信号は、光チャネルスペクトルおよび元の信号基準周波数を有し、前記方法は、
前記光フィルタを通じて、周波数に関して前記光チャネルスペクトルの交互の離調によって得られたディザ光チャネル信号を送信するステップであって、前記ディザ光チャネル信号のディザ信号基準周波数は、第1の期間中は第1の信号基準周波数に、第2の期間中は第2の信号基準周波数に離調され、前記第2の信号基準周波数は前記第1の信号基準周波数よりも高い、ステップと、
周波数に関して前記光チャネル信号の前記光チャネルスペクトルをシフトする要求を受信するステップであって、前記要求は、周波数に関する前記光チャネルスペクトルのシフトの方向の指示を備える、ステップと、
前記光フィルタの光フィルタ透過率と前記光チャネルスペクトルとの間の相対周波数オフセットを低減するために、前記受信した要求に基づいて、周波数に関して前記光チャネルスペクトルをシフトするステップと
を備える方法。
【請求項2】
前記光チャネル信号の前記光チャネルスペクトルをシフトする前記要求は、前記光チャネルスペクトルの前記元の信号基準周波数を増加させる要求、または前記光チャネルスペクトルの前記元の信号基準周波数を減少させる要求を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
周波数に関する前記光チャネルスペクトルの前記離調は、デジタル信号プロセッサによってデジタルで実行され、前記受信した要求に基づいて周波数に関して前記光チャネルスペクトルをシフトするステップは、レーザ光源によって実行される、請求項1および2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
前記光チャネルスペクトルをシフトする前記要求は、周波数調整ステップをさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記光チャネル信号はデュアルキャリア光信号の第1のキャリアであり、前記デュアルキャリア光信号は前記第1のキャリアおよび第2のキャリアを備え、
前記第2のキャリアは第2の光チャネルスペクトルを有し、
前記方法は、
周波数に関して前記第2の光チャネルスペクトルを交互に離調することによって前記第2のキャリアから得られた第2のディザキャリアを送信するステップであって、第2のディザ信号基準周波数を有する前記第2のディザ光チャネルスペクトルは、
第3の期間中は第3の信号基準周波数に、および
第4の期間中は第4の信号基準周波数に離調され、前記第4の信号基準周波数は前記第3の信号基準周波数よりも高い、ステップと、
周波数に関して前記第2のキャリアの前記第2の光チャネルスペクトルをシフトする要求を受信するステップであって、前記要求は、周波数に関して前記第2の光チャネルスペクトルのシフトの方向の指示を備える、ステップと、
前記受信した要求に基づいて、周波数に関して前記第2のキャリアの前記第2の光チャネルスペクトルをシフトするステップと
をさらに備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のキャリアおよび前記第2のキャリアは垂直にディザリングされる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
光フィルタを有する光ネットワークのための装置であって、前記装置は、
光チャネルスペクトルを有する光チャネル信号を生成するように構成されたレーザ光源と、
周波数に関して前記光チャネルスペクトルをディザリングし、ディザ信号基準周波数は
第1の期間中は第1の信号基準周波数に、および
第2の期間中は第2の信号基準周波数に離調され、前記第2の信号基準周波数は前記第1の信号基準周波数よりも高く、
周波数に関して前記光チャネルスペクトルのシフトの方向の指示を受信し、前記指示は、周波数に関してディザリングされた前記光チャネルスペクトルが前記光フィルタを通じて送信された後に受信され、
前記光フィルタの光フィルタ透過率と前記光チャネルスペクトルとの間の相対周波数オフセットを低減するための前記指示に基づいて、周波数に関して前記光チャネルスペクトルを周波数調整ステップだけシフトする
ように構成されている、プロセッサと
を備える装置。
【請求項8】
光ネットワーク内の光ネットワーク機器を制御するための方法であって、前記方法は、
ディザ光チャネル信号を受信するステップであって、前記ディザ光チャネル信号は、
第1の期間中は第1の信号基準周波数に、および
第2の期間中は第2の信号基準周波数に離調され、前記第2の信号基準周波数は前記第1の信号基準周波数よりも高い
ディザ信号基準周波数を有する、ステップと、
前記第1の期間中に前記ディザ光チャネル信号の第1のビット誤り率を、および前記第2の期間中に前記ディザ光チャネル信号の第2のビット誤り率を、測定および平均化するステップと、
前記第2のビット誤り率と前記第1のビット誤り率との間のビット誤り率差に基づいて前記光ネットワーク機器の動作を調整する要求を前記光ネットワーク機器に送信するステップと
を備える方法。
【請求項9】
前記光ネットワーク機器は送信機であり、
動作を調整する前記要求は、前記ビット誤り率差が正か負かに基づく指示を備える、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
動作を調整する前記要求は、元の信号基準周波数を増加させる要求をさらに備え、
前記元の信号基準周波数を増加させる前記要求は、前記ビット誤り率差が負であることに応答して送信される、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
動作を調整する前記要求は、元の信号基準周波数を減少させる要求をさらに備え、
前記元の信号基準周波数を減少させる前記要求は、前記ビット誤り率差が正であることに応答して送信される、
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記ディザ光チャネル信号はデュアルキャリア光信号の第1のディザキャリアであり、前記ビット誤り率差は第1のキャリアビット誤り率差であり、
前記デュアルキャリア光信号は、前記第1のディザキャリアおよび第2のディザキャリアを備え、前記第2のディザキャリアは、第3の期間中に第3の信号基準周波数に、および第4の期間中に第4の信号基準周波数に離調される第2のディザ信号基準周波数を有し、
前記方法は、
前記第3の期間中に前記ディザ光チャネル信号の第3のビット誤り率を測定および平均化するステップと、
前記第4の期間中に前記ディザ光チャネル信号の第4のビット誤り率を測定および平均化するステップと、
前記第1のキャリアビット誤り率差、
前記第4のビット誤り率と前記第3のビット誤り率との間の第2のキャリアビット誤り率差、および
前記第3のビット誤り率と前記第1のビット誤り率との間の差
に基づいて前記光ネットワーク機器の動作を調整する要求を前記光ネットワーク機器に送信するステップと
をさらに備える、請求項8から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のディザキャリアおよび前記第2のディザキャリアは垂直にディザリングされる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ディザ光チャネル信号は、光フィルタを通じて伝播した後に受信される、請求項8から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記光ネットワーク機器は前記光フィルタであり、
前記光ネットワーク機器の動作を調整する前記要求は、前記ビット誤り率が正または負であるという指示をさらに備える、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
光ネットワークのための装置であって、前記装置は、
ディザ光チャネル信号を受信するように構成された光検出器であって、前記ディザ光チャネル信号は、
第1の期間中は第1の信号基準周波数に、および
第2の期間中は第2の信号基準周波数に離調され、前記第2の信号基準周波数は前記第1の信号基準周波数よりも高い
ディザ信号基準周波数を有する、光検出器と、
前記第1の期間中の平均化された第1のビット誤り率、および前記第2の期間中の平均化された第2のビット誤り率を判定し、
前記第2のビット誤り率と前記第1のビット誤り率との間のビット誤り率差に基づいて、前記光ネットワーク機器の動作を調整する要求を生成して前記光ネットワーク機器に送信する
ように構成されたプロセッサと
を備える装置。
【請求項17】
前記光ネットワーク機器は送信機であり、前記光ネットワーク機器の動作を調整する前記要求は、前記光チャネル信号の光チャネルスペクトルを調整する要求を備える、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記光チャネルスペクトルを調整する前記要求は、前記光チャネルスペクトルの元の信号基準周波数を増加させる要求を備え、前記元の信号基準周波数を増加させる前記要求は、前記ビット誤り率差が負であることに応答して生成される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記光チャネルスペクトルを調整する前記要求は、前記光チャネルスペクトルの前記元の信号基準周波数を減少させる要求を備え、前記元の信号基準周波数を減少させる前記要求は、前記ビット誤り率差が正であることに応答して生成される、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記光チャネルスペクトルを調整する前記要求は、前記ビット誤り率差が正または負であることの指示を備える、請求項17から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記光ネットワーク機器は光フィルタであり、前記光ネットワーク機器の動作を調整する前記要求は、前記ビット誤り率差が正か負かに基づいている、請求項16から20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記光チャネル信号はデュアルキャリア光信号の第1のキャリアであり、前記ディザ光チャネル信号は前記第1のディザキャリアであり、前記ビット誤り率差は前記第1のキャリアビット誤り率差であり、
前記光検出器は、前記第1のディザキャリアおよび第2のディザキャリアを受信するようにさらに構成されており、前記第2のディザキャリアは、第3の期間中は第3の信号基準周波数に、および第4の期間中は第4の信号基準周波数に離調されるディザ信号基準周波数を有し、前記第4の信号基準周波数は前記第3の信号基準周波数よりも高く、
前記プロセッサは、
前記第3の期間中の平均化された第3のビット誤り率および前記第4の期間中の平均化された第4のビット誤り率を判定し、
前記第1のキャリアビット誤り率差、
前記第4のビット誤り率と前記第3のビット誤り率との間の第2のキャリアビット誤り率差、および
前記第3のビット誤り率と前記第1のビット誤り率との間の差
に基づいて、前記光ネットワーク機器の動作を調整する要求を生成して前記光ネットワーク機器に送信する
ようにさらに構成されている、
請求項16から21のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年2月25日に出願され、「Methods and Apparatuses for Controlling Optical Signals in Optical Networks(光ネットワークにおいて光信号を制御する方法および装置)」と題された、米国特許出願第16/284,414号明細書の優先権の利益を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般に、光ネットワークの分野に関し、具体的には、光ネットワークにおける光信号の性能を改善することに関する。
【背景技術】
【0003】
たとえば高密度波長分割多重(DWDM)ネットワークなどの典型的な光ネットワークは、複数の光チャネル信号を送信する。これらの光チャネル信号の各々は、光フィルタなどの様々な光ネットワーク要素を通じて伝播しなければならない。
【0004】
容量の増加およびより高いデータレートの送信に対する現在の需要を満たすために、信号ボーレートを可能な限り高くする必要がある。より高いボーレートは、光チャネル信号間のより狭くより安定した保護帯域を用いて達成され得る。しかしながら、光ネットワーク要素は、温度変化、製造欠陥、および光ネットワーク要素の透過率と送信光チャネル信号のスペクトルとの間の相対周波数オフセットを生じる可能性がある他の様々な要因の影響を受けやすい。このような相対周波数オフセットの例は、光フィルタ透過率と送信光チャネル信号の光チャネルスペクトルとの間の相対周波数オフセットを含む。これらの相対周波数オフセットは、光チャネル信号間の保護帯域を変更してボーレートを低下させ、これにより、光ネットワークのスループット性能を損なう可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
本開示の目的は、光ネットワークの性能を改善するために光チャネル信号を制御するための技術を提供することである。本明細書に開示される装置、方法、およびシステムは、光ネットワーク性能を改善するために、光フィルタ透過率と送信光チャネル信号の光チャネルスペクトルとの間の相対周波数オフセットを低減することを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的にしたがって、本開示の様々な態様は、周波数に関してディザ光チャネル信号を送信および受信するため、ならびに測定されたビット誤り率に基づいて光ネットワーク機器を調整することによって光信号を制御するための方法、システム、および装置を提供する。
【0007】
測定されたビット誤り率に基づいて、受信機は、光チャネルスペクトルが調整される必要があるか否かを判定するように構成されている。光チャネルスペクトルは、より高いまたは低い周波数に向けてシフトすることによって、周波数に関してシフトされ得る。相対周波数オフセットを低減するために、元の信号基準周波数を増加または減少させるように要求され得る。送信機は、光チャネル信号の元の信号基準周波数を増加させるか、または元の信号基準周波数を減少させるように命令される。
【0008】
同時に、または代わりに、光フィルタは、相対周波数オフセットを低減するために、フィルタ基準周波数を増加または減少させることによって光フィルタ透過率をシフトするように命令され得る。
【0009】
この目的にしたがって、本開示の態様は、光ネットワークにおいて光チャネル信号を制御するための方法であって、光チャネル信号は、光チャネルスペクトルおよび元の信号基準周波数を有する、方法を提供する。方法は、周波数に関して光チャネルスペクトルの交互の離調によって得られたディザ光チャネル信号を送信するステップであって、ディザ光チャネル信号のディザ信号基準周波数は、第1の期間中は第1の信号基準周波数に、第2の期間中は第2の信号基準周波数に離調され、第1の信号基準周波数は第2の信号基準周波数よりも低い、ステップを備える。方法は、周波数に関して光チャネル信号の光チャネルスペクトルをシフトする要求を受信するステップであって、要求は、周波数に関する光チャネルスペクトルのシフトの方向の指示を備える、ステップと、受信した要求に基づいて、周波数に関して光チャネルスペクトルをシフトするステップとを、さらに備える。
【0010】
光チャネル信号の光チャネルスペクトルをシフトする要求は、光チャネルスペクトルの元の信号基準周波数を増加させる要求、または光チャネルスペクトルの元の信号基準周波数を減少させる要求を備え得る。周波数に関する光チャネルスペクトルの離調は、デジタル信号プロセッサによって、またはレーザ光源の離調によって、デジタルで実行され得る。周波数に関する光チャネルスペクトルの離調は、デジタル信号プロセッサによってデジタルで実行され得、受信した要求に基づいて周波数に関して光チャネルスペクトルをシフトするステップは、レーザ光源によって実行され得る。光チャネルスペクトルをシフトする要求は、周波数調整ステップをさらに備え得る。
【0011】
方法は、第2のビット誤り率と第1のビット誤り率との間のビット誤り率差に基づいて光チャネル信号の光チャネルスペクトルを調整する要求を受信するステップを、さらに備え得る。第1のビット誤り率は、第1の期間中に測定および平均化され得、第2のビット誤り率は、第2の期間中に測定および平均化され得る。方法は、受信した要求に基づいて、光チャネル信号の光チャネルスペクトルを調整するステップをさらに備える。
【0012】
光チャネル信号の光チャネルスペクトルを調整する要求は、光チャネルスペクトルの元の信号基準周波数を増加させる要求、または光チャネルスペクトルの元の信号基準周波数を減少させる要求を備え得る。元の信号基準周波数を増加させる要求は、ビット誤り率差が負であることに応答して受信され得、元の信号基準周波数を減少させる要求は、ビット誤り率差が正であることに応答して受信され得る。光チャネルスペクトルを調整する要求は、周波数調整ステップをさらに備え得る。第1の期間および第2の期間は、監視期間中に繰り返され得る。
【0013】
光チャネル信号は、デュアルキャリア光信号の第1のキャリアであり得、デュアルキャリア光信号は、第1のキャリアおよび第2のキャリアを備える。第2のキャリアは、第2の光チャネルスペクトルおよび第2の元の信号基準周波数を有し得る。方法は、周波数に関して第2の光チャネルスペクトルを交互に離調することによって第2のキャリアから得られた第2のディザキャリアを送信するステップであって、第2のディザ信号基準周波数を有する第2のディザ光チャネルスペクトルは、第3の期間中は第3の信号基準周波数に、第4の期間中は第4の信号基準周波数に離調される、ステップと、周波数に関して第2のキャリアの第2の光チャネルスペクトルをシフトする要求を受信するステップであって、要求は、周波数に関して第2の光チャネルスペクトルのシフトの方向の指示を備える、ステップと、受信した要求に基づいて、周波数に関して第2のキャリアの第2の光チャネルスペクトルをシフトするステップとを、さらに備え得る。第3の信号基準周波数は、第2の元の信号基準周波数よりも低くてもよい。第4の信号基準周波数は、第2の元の信号基準周波数よりも高くてもよい。第4の信号基準周波数は、第3の信号基準周波数よりも高くてもよい。
【0014】
第1のキャリアの第1のディザリング期間は、第2のキャリアの第2のディザリング期間とは異なってもよい。第1のキャリアおよび第2のキャリアは、垂直にディザリングされ得る。
【0015】
本開示の別の態様によれば、光ネットワークのための装置が提供される。装置は、光チャネルスペクトルを有する光チャネル信号を生成するように構成されたレーザ光源と、プロセッサとを備える。プロセッサは、周波数に関して光チャネルスペクトルをディザリングするように構成されている。ディザ光チャネル信号は、ディザ光チャネルスペクトルを有する。ディザ信号基準周波数は、第1の期間中は第1の信号基準周波数に、第2の期間中は第2の信号基準周波数に離調され、第2の信号基準周波数は第1の信号基準周波数よりも高い。プロセッサはまた、周波数に関する光チャネルスペクトルのシフトの方向の指示を受信し、周波数調整ステップだけ、指示に基づいて周波数に関して光チャネルスペクトルをシフトするようにも構成されている。
【0016】
本開示の追加の態様によれば、光ネットワーク内の光ネットワーク機器を制御するための方法が提供される。方法は、ディザ光チャネル信号を受信するステップを備える。ディザ光チャネル信号は、周波数に関して光チャネルスペクトルをディザリングすることによって、光チャネル信号から取得され得る。ディザ光チャネル信号は、第1の期間中は第1の信号基準周波数に、第2の期間中は第2の信号基準周波数に離調され、第2の信号基準周波数は第1の信号基準周波数よりも高い、ディザ信号基準周波数を有する。方法は、第1の期間中にディザ光チャネル信号の第1のビット誤り率を測定および平均化するステップと、第2の期間中にディザ光チャネル信号の第2のビット誤り率を測定および平均化するステップとを、さらに備える。方法は、第2のビット誤り率と第1のビット誤り率との間のビット誤り率差に基づいて光ネットワーク機器の動作を調整する要求を光ネットワーク機器に送信するステップをさらに備える。
【0017】
光ネットワーク機器は、送信機であってもよい。光ネットワーク機器の動作を調整する要求は、光チャネル信号の光チャネルスペクトルを調整する要求をさらに備え得る。動作を調整する要求は、ビット誤り率差が正または負であることに基づく指示を備え得る。光ネットワーク機器の動作を調整する要求は、元の信号基準周波数を増加させる要求を備え得、元の信号基準周波数を増加させる要求は、ビット誤り率差が負であることに応答して送信され得る。光ネットワーク機器の動作を調整する要求は、元の信号基準周波数を減少させる要求を備え得、元の信号基準周波数を減少させる要求は、ビット誤り率差が正であることに応答して送信され得る。
【0018】
ディザ光チャネル信号は、デュアルキャリア光信号の第1のディザキャリアであってもよく、ビット誤り率差は第1のキャリアビット誤り率差であってもよい。デュアルキャリア光信号は、第1のディザキャリアおよび第2のディザキャリアを備え得る。第2のディザキャリアは、周波数に関してディザリングされ得る。第2のディザキャリアは、第3の期間中に第3の信号基準周波数に、および第4の期間中に第4の信号基準周波数に離調される、第2のディザ信号基準周波数を有し得る。
【0019】
光チャネル信号の光チャネルスペクトルを調整する要求は、第4のビット誤り率と第3のビット誤り率との間の第2のビット誤り率差にさらに基づき得る。第3のビット誤り率は、第2のディザキャリア基準周波数が第3の信号基準周波数に離調されたときに測定および平均化され得、第4のビット誤り率は、第2のディザキャリア基準周波数が第4の信号基準周波数に離調されたときに測定および平均化され得る。
【0020】
方法は、第3の期間中にディザ光チャネル信号の第3のビット誤り率、第4の期間中にディザ光チャネル信号の第4のビット誤り率を測定および平均化するステップと、光ネットワーク機器の動作を調整する要求を光ネットワーク機器に送信するステップとを、さらに備え得る。光ネットワーク機器の動作を調整する要求は、第1のキャリアビット誤り率差、第4のビット誤り率と第3のビット誤り率との間の第2のキャリアビット誤り率差、および第3のビット誤り率と第1のビット誤り率との間の差に基づき得る。第1のディザキャリアおよび第2のディザキャリアは、垂直にディザリングされ得る。
【0021】
ディザ光チャネル信号は、光フィルタを通じて伝播した後に受信され得る。光ネットワーク機器は光フィルタであってもよく、光ネットワーク機器の動作を調整する要求は、光フィルタ基準周波数を増加または減少させることによって光フィルタの光フィルタ透過率をシフトする要求をさらに備え得る。光ネットワーク機器の動作を調整する要求は、ビット誤り率差が正または負であることに基づき得る。光ネットワーク機器の動作を調整する要求は、ビット誤り率が正または負であることの指示を備え得る。本開示の別の態様によれば、光ネットワークのための別の装置が提供される。装置は、ディザ光チャネル信号を受信するように構成された光検出器と、プロセッサとを備える。ディザ光チャネル信号は、第1の期間中は第1の信号基準周波数に、第2の期間中は第2の信号基準周波数に離調され、第2の信号基準周波数は第1の信号基準周波数よりも高い、ディザ信号基準周波数を有する。プロセッサは、第1の期間中の平均化された第1のビット誤り率および第2の期間中の平均化された第2のビット誤り率を判定し、第2のビット誤り率と第1のビット誤り率との間のビット誤り率差に基づいて光ネットワーク機器の動作を調整する要求を生成して光ネットワーク機器に送信するように、構成されている。
【0022】
光ネットワーク機器は、送信機であってもよい。光ネットワーク機器の動作を調整する要求は、光チャネル信号の光チャネルスペクトルを調整する要求を備え得る。光チャネル信号の光チャネルスペクトルを調整する要求は、ビット誤り率差が正または負であることに基づき得る。光チャネルスペクトルを調整する要求は、光チャネルスペクトルの元の信号基準周波数を増加させる要求、または光チャネルスペクトルの元の信号基準周波数を減少させる要求を備え得る。元の信号基準周波数を増加させる要求は、ビット誤り率差が負であることに応答して生成され得る。元の信号基準周波数を減少させる要求は、ビット誤り率差が正であることに応答して生成され得る。光チャネルスペクトルを調整する要求は、ビット誤り率差が正または負であることの指示を備え得る。光チャネルスペクトルを調整する要求は、周波数に関する光チャネルスペクトルのシフトの方向の指示を備え得る。
【0023】
光ネットワーク機器は光フィルタであってもよく、動作を調整する要求は、光フィルタ基準周波数を増加または減少させることによって周波数に関して光フィルタ透過率をシフトする要求を備え得る。光ネットワーク機器の動作を調整する要求は、ビット誤り率差が正または負であることに基づき得る。光チャネル信号はデュアルキャリア光信号の第1のキャリアであり得、ディザ光チャネル信号は第1のディザキャリアであり得、ビット誤り率差は第1のキャリアビット誤り率差であり得る。光検出器は、第1のディザキャリアおよび第2のディザキャリアを受信するようにさらに構成されてもよく、第2のディザキャリアは、第3の期間中に第3の信号基準周波数に、および第4の期間中に第4の信号基準周波数に離調されるディザ信号基準周波数を有してもよく、第4の信号基準周波数は第3の信号基準周波数よりも高い。プロセッサは、第3の期間中の平均化された第3のビット誤り率および第4の期間中の平均化された第4のビット誤り率を判定し、第1のキャリアビット誤り率差、第4のビット誤り率と第3のビット誤り率との間の第2のキャリアビット誤り率差、および第3のビット誤り率と第1のビット誤り率との間の差に基づいて、光ネットワーク機器の動作を調整する要求を生成して光ネットワーク機器に送信するように、さらに構成されてもよい。
【0024】
本開示の追加の態様によれば、光ネットワークにおいて光チャネル信号を制御するための方法であって、光チャネル信号は、光チャネルスペクトルおよび元の信号基準周波数を有する、方法が提供される。方法は、周波数に関して光チャネルスペクトルの離調によって得られたディザ光チャネル信号を送信するステップであって、ディザ光チャネル信号は、第1の期間中は第1の信号基準周波数に離調され、第1の信号基準周波数は元の信号基準周波数よりも低く、および第2の期間中は第2の信号基準周波数に離調され、第2の信号基準周波数は元の信号基準周波数よりも高い、ディザ信号基準周波数を有する、ステップを備える。方法は、周波数に関して光チャネル信号の光チャネルスペクトルをシフトする要求を受信するステップであって、要求は、周波数に関する光チャネルスペクトルのシフトの方向の指示を備える、ステップと、受信した要求に基づいて、周波数に関して光チャネルスペクトルをシフトするステップとを、さらに備える。
【0025】
本開示の特徴および利点は、添付の図面と組み合わせて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】(従来技術)光ネットワークのブロック図を示す。
図2】(従来技術)三段再構成可能光アドドロップマルチプレクサノードのブロック図を示す。
図3】本開示の様々な実施形態による、光リンクを示す。
図4】本開示の様々な実施形態による、相対周波数オフセットを示す。
図5】本開示の様々な実施形態による、送信機周波数オフセットの関数として測定されたビット誤り率(BER)の一例を示す。
図6】本開示の様々な実施形態による、ディザ光チャネル信号を示す。
図7】本開示の様々な実施形態による、時間の関数としてのディザ光チャネル信号のディザ信号基準周波数を示す。
図8】本開示の様々な実施形態による、光ネットワークにおいて光チャネル信号を制御するための方法を示すフローチャートを示す。
図9】本開示の様々な実施形態による、光ネットワーク機器を制御するための方法を示すフローチャートを示す。
図10】本開示の様々な実施形態による、光チャネル信号の信号基準周波数の調整の実験結果を示す。
図11】本開示の様々な実施形態による、いくつかのカスケード波長選択スイッチ(WSS)を通じて伝播した光チャネル信号の信号基準周波数の調整の実験結果を示す。
図12】本開示の様々な実施形態による、いくつかのWSSを通じて伝播して調整された光チャネル信号の測定された光信号対雑音比(OSNR)ペナルティを示す。
図13A】本開示の様々な実施形態による、デュアルキャリア光信号および光フィルタ透過率を示す。
図13B】本開示の様々な実施形態による、時間の関数としての第1のディザキャリア信号の第1のキャリア基準周波数および第2のディザキャリア信号の第2のキャリア基準周波数を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付の図面および対応する説明を通して、類似の特徴は類似の参照符号によって識別されることが理解されるべきである。さらに、図面および以下の説明は例示のみを目的としていること、ならびにこのような開示は請求項の範囲を限定するように意図していないこともまた、理解されるべきである。
【0028】
本開示は、現在の先端技術の欠点に対処するためのシステム、方法、および装置を対象とする。本開示は、光チャネルスペクトルと光フィルタ透過率との間の相対周波数オフセットを低減し、より高い信号ボーレートを可能にし、したがって光ネットワークのスループット性能を改善することを目的とするシステム、装置、および方法について記載する。
【0029】
本明細書で使用される際に、用語「約」または「およそ」は、公称値から±10%の変動を指す。このような変動は、具体的に減給されるか否かにかかわらず、本明細書で提供される所与の値に常に含まれることが、理解されるべきである。
【0030】
本明細書で言及される光ネットワーク機器は、能動または受動の少なくとも一方の光ネットワーク構成要素の1つ以上を備える。これらの構成要素またはモジュールは、典型的には、光ファイバ、光増幅器、光フィルタ、WSS、光リンク、アレイ導波路格子、レーザ光源、送信機、および受信機を含むがこれらに限定されない、光ネットワークの要素である。
【0031】
本開示を通して、用語「光チャネル信号」は、特定のキャリア周波数の変調された光信号、つまり光リンクで搬送される信号を指す。同様に、用語「送信光チャネル信号」は、光送信機によって光リンクに送信される光チャネル信号を指す。用語「受信光チャネル信号」は、光受信機によって受信された、光リンクを通じて伝播した後の光チャネル信号を指す。
【0032】
加えて、以下で開示されるように、信号基準周波数は、互いに一致しても異なってもよい、信号キャリア周波数、信号中心周波数、および光チャネルスペクトルの最大値の周波数のうちの少なくとも1つを指す。光チャネルスペクトルが周波数位置に関してシフトされるとき、信号基準周波数も相応にシフトすることが、理解されるべきである。さらに、以下で論じられるように、フィルタ基準周波数は、互いに一致しても異なってもよい、光フィルタ中心周波数および光フィルタ透過率の最大値(ピーク)の周波数のうちの少なくとも1つを指す。光フィルタ透過率が周波数に関してシフトされるとき、フィルタ基準周波数は周波数に関してシフトすることが理解されるべきである。
【0033】
別途規定されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、記載される実施形態が属する分野の当業者によって般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0034】
ここで図面を参照すると、図1(従来技術)は、代表的な光ネットワーク100のブロック図を示す。一般に、光ネットワーク100は複数のノード/要素を備え、各ノードは、たとえば再構成可能光アドドロップマルチプレクサ(ROADM)10などの光アドドロップマルチプレクサを含み得る。ROADM10は、少なくとも1つの波長選択スイッチ(WSS)を含み得る。光ネットワーク100はまた、(簡略化のために省略されている)1つ以上のレーザ光源ならびに増幅ノードも含み得る。
【0035】
光ネットワーク100は一般に、たとえば国際電気通信連合電気通信標準化部門(ITU-T)周波数グリッドなどの周波数グリッドガイドラインにしたがって、各光チャネル信号がチャネル帯域幅および信号中心周波数によって特徴付けられている、複数の光チャネル信号を送信するように設計されている。
【0036】
各光チャネル信号は、光チャネルスペクトルを有する。2つの隣接する光チャネル信号のチャネル中心周波数は、周波数間隔によって分離されている。2つの隣接する光チャネル信号を分離する保護帯域は、光チャネルスペクトルによって定義される。
【0037】
図1に戻ると、ROADM10は、1つ以上の光フィルタを備え得る。非限定的な例として、ROADM10のWSSは、WSSによってルーティングされた光チャネル信号のための光フィルタとして機能し得る。これらの光フィルタの各々は、光フィルタ透過率およびフィルタ帯域幅によって特徴付けられ得る。
【0038】
図2は、三段ROADMノード200のブロック図を示す。ROADMノード200は、WSS222、223、224、225、226、227(本明細書ではまとめてWSS220とも呼ばれる)、受信機Rx212、214、216、および送信機Tx213、215、217を備える。送信機213、215、217は、たとえば、レーザ光源(図示せず)を含み得る。
【0039】
ROADMノード200は、複数の光チャネル信号を有する1つ以上のDWDM信号202、204、206を受信するように構成されている。1つ以上の光チャネル信号が、受信機212、214、216でDWDM信号202、204、206からドロップされ得る。WSS220は、DWDM信号202、204、206から1つ以上の光チャネル信号を選択するために、光フィルタとして機能し得る。ROADMノード200はまた、送信機213、215、217によって生成された1つ以上の光チャネル信号を追加するとともに、光チャネル信号の通過を可能にするようにも構成され得る。光フィルタとして機能するWSS220はまた、送信機213、215、217によって生成された後に、光チャネル信号をフィルタリングしてもよい。
【0040】
ドロップされた光チャネル信号は、光領域から電気領域に変換されてもよく、追加された光チャネル信号は、電気領域から光領域に変換されてもよい。そうでなければ、光チャネル信号は、光領域を通じて切り換えまたは通過される。
【0041】
上述のように、光チャネル信号および信号基準周波数は一般に、たとえばITU-T周波数グリッド仕様などの周波数グリッドガイドラインによって定義される。しかしながら、温度、製造誤差、および送信機制御誤差のうちの任意の1つ以上の変化などの様々な要因が、ITU-Tグリッド周波数から送信機213、215、217によって発せられた、光チャネルスペクトルの離調、ならびに信号周波数の離調をもたらし得る。
【0042】
さらに、温度変化、製造誤差、および制御誤差の多くのうちのいずれか1つはまた、光フィルタの性能を損なう可能性がある。これらの要因は、光フィルタ透過率の離調およびITU-Tグリッド周波数からのフィルタ周波数の離調をもたらし得る。
【0043】
光チャネルスペクトルおよび光フィルタ透過率のうちの少なくとも1つの離調が相対周波数オフセットをもたらし得ることは、理解されるだろう。これらの相対周波数オフセットは、光フィルタ、および光チャネル信号を発する送信機の一方または両方に起因して発生し得る。たとえば、送信機213、215、217で使用されるレーザ光源のレーザ中心周波数(またはレーザピーク周波数)の精度は、通常、±2.5GHzの精度で指定される。WSS220のフィルタ中心周波数もまた、±2.5GHzの精度で指定される。しかしながら、レーザ中心周波数およびフィルタ中心周波数は両方とも、異なる周波数方向に離調(すなわち、ドリフト)され得る。言い換えると、レーザ中心周波数は増加してフィルタ中心周波数は減少してもよく、逆でもよい。これらの離調問題は、信号中心周波数とフィルタ中心周波数との間に少なくとも数GHzの相対周波数オフセットをもたらす可能性がある。
【0044】
このような相対周波数オフセットは、光ネットワークの性能を著しく損なう可能性がある。上述のように、相対周波数オフセットは、光チャネル信号間により大きな保護帯域を必要とする場合があり、その結果、より低い信号ボーレートをもたらす。従来技術の光ネットワークでは、相対周波数オフセットの望ましくない影響を考慮して、追加の保護帯域が実装され得る。しかしながら、保護帯域に割り当てられた帯域幅はデータ送信に使用できないため、このような保護帯域の使用は、スペクトル帯域幅の非効率的な使用をもたらす。
【0045】
開示された実施形態は、光信号送信中に光チャネルスペクトルと光フィルタ透過率との間で発生し得る相対周波数オフセットを軽減するように構成された実装を対象とする方法およびシステムを提供する。
【0046】
光チャネルスペクトルと光フィルタ透過率との間の相対周波数オフセットは、信号基準周波数とフィルタ基準周波数との間の相対周波数オフセットに対応することが、理解されるべきである。両方とも、本明細書では相対周波数オフセットと呼ばれる。
【0047】
本明細書では基準周波数および相対周波数オフセットについて論じられるが、本明細書で論じられる実施形態は、当該技術分野で既知の周波数波長変換を使用して、中心波長および相対波長オフセットに等しく適用され得ることも、理解されるべきである。
【0048】
図3は、本明細書に記載されるように、本開示の実施形態による、送信機350および受信機360を有する光リンク300を示す。図示されるように、送信光チャネル信号は、送信機350によって生成される。受信光チャネル信号は、光フィルタ355を通じて伝播した後に、受信機360で受信され、これはいくつかの実施形態ではコヒーレント受信機であってもよい。
【0049】
送信機350は、光チャネル信号を発するように構成されたレーザ光源352と、デジタル信号プロセッサ(DSP)354などのプロセッサとを有し得る。受信機360は、光チャネル信号を受信するように構成された光検出器362と、受信機プロセッサ364とを有し得る。送信機350および受信機360はまた、図3には示されない、たとえばデジタル-アナログ変換器(DAC)、ドライバ、および電気光学(EO)変調器など、他の構成要素も有し得る。
【0050】
図4は、本開示の様々な実施形態による、相対周波数オフセット440を示す。図4は、送信機350によって送信された送信光チャネル信号の光チャネルスペクトル410と、光フィルタ355の光フィルタ透過率430とを示す。光チャネルスペクトル410および光フィルタ透過率430は、相対周波数オフセット440によって互いに離調される。図4はまた、光チャネル信号の信号基準周波数420およびフィルタ基準周波数435も示す。図示される実施形態では、信号基準周波数420は信号中心周波数であり、フィルタ基準周波数435はフィルタ中心周波数である。光チャネルスペクトル410および光フィルタ透過率430の振幅は、例示のみを目的として図4に示されることに留意すべきである。
【0051】
非対称フィルタリングは、光チャネルスペクトル410が光フィルタ透過率430と比較してシフトされたときに発生する。スペクトル410および透過率430がオフセットされる量は、相対周波数オフセット440と呼ばれる(本明細書では周波数オフセット440とも呼ばれる)。このような非対称フィルタリングは、たとえば周波数オフセット440がゼロであるときなど、非対称フィルタリングのない送信と比較してより高いペナルティをもたらす可能性がある。例示的な図4では、光チャネルスペクトル410の幅は、光フィルタ透過率430の幅とほぼ同じである。したがって、相対周波数オフセット440は、光ネットワークにおける信号送信の障害を引き起こす可能性がある。したがって、相対周波数オフセット440は低減される必要がある。
【0052】
本開示によって提示される実施形態では、受信機360などの受信機は、受信光チャネル信号のビット誤り率(BER)を測定するように構成されることが可能である。
【0053】
図5は、送信機周波数オフセットの関数として測定されたBER500の一例を示す。本明細書で言及される送信機周波数オフセットは、送信光チャネル信号の中心周波数とその公称値との間の周波数差である。図5で提供される送信光チャネル信号の中心周波数の公称値は、製造元の設定にしたがって、レーザ光源によって最初に発せられた光チャネル信号のスペクトルの中心周波数であった。
【0054】
図5に示されるBER測定では、光信号は、34ギガボー(Gbaud)16直交振幅変調(QAM)コヒーレント信号であった。WSSの使用を通じて実装される光フィルタを使用した。測定中、光フィルタ透過率は周波数に関して安定しており、したがって図5は、周波数オフセット440の関数としてのBER500も示す。
【0055】
図5は、BER500が一般に、周波数オフセット440の絶対値の増加とともに増加することを示している。BER500は、周波数オフセット440がほぼ0であるときに最小BER505を有する。この特定の測定では、光チャネルスペクトル410は、最初に(送信光チャネル信号の中心周波数の公称値で)光フィルタ透過率430からから離調された。光チャネルスペクトル410のこの初期離調は、最小BER505と比較して、ゼロ送信機周波数オフセットでより高いBERをもたらす。
【0056】
たとえば、フィルタ基準周波数435が安定しており、周波数オフセット440が負である場合、BERは信号基準周波数420の増加とともに減少536する。しかしながら、フィルタ基準周波数435が安定しており、周波数オフセット440が正である場合、BERは信号基準周波数420の増加とともに増加537する。
【0057】
本明細書に記載されるシステムおよび方法は、BERを最小限に抑えるために、またはこれを許容可能なレベルまで低減するために、(図5に示されるように)周波数オフセット440に関してBER500の挙動を使用する。開示された実施形態は、光チャネルスペクトル410および信号基準周波数420の信号目標基準周波数に向けた離調を可能にし、こうして周波数オフセット440をほぼ0(または少なくとも閾値未満)まで低減する。
【0058】
本明細書で言及されるように、信号目標基準周波数は、BER500が最も低いとき、信号基準周波数420の値にほぼ等しい。図5を参照すると、信号目標基準周波数は、BER最小値505を提供する信号基準周波数420である。図4も参照すると、信号目標基準周波数はフィルタ基準周波数435に対応し、したがって、光フィルタ透過率430および光チャネルスペクトル410の両方が対称である場合、ゼロ周波数オフセット440を提供する。
【0059】
光ネットワークにおける信号送信の障害を低減するために、本発明の実施形態は、非対称フィルタリングを低減するのに役立つことができる。非対称フィルタリングは、その信号基準周波数420(たとえば、信号中心周波数)が信号目標基準周波数に向かってシフトされるように光チャネルスペクトル410をシフトすることによって低減されることが可能である。信号基準周波数420が信号目標基準周波数と一致するとき、BERはその最小値505に到達するはずである。
【0060】
受信機360は、光チャネルスペクトル410、したがって信号基準周波数420も、より低い周波数またはより高い周波数に向けて離調される必要があるか否かを判定するように構成されている。言い換えると、受信機360は、信号基準周波数420を増加させる必要があるか減少させる必要があるかを判定するように構成されている。受信機360はその後、送信機350に、この情報、および光チャネルスペクトル410をシフトする要求を送信する。
【0061】
光チャネルスペクトル410をシフトする要求に加えて、送信機350はまた、周波数調整ステップの値を受信機360から受信してもよい。あるいは、送信機350は、以下で詳述されるように、所定の周波数調整ステップを有してもよい。受信機360から受信した命令を用いて段階的に信号基準周波数420をシフトすることによって、送信機350は、BERを低減し、信号目標基準周波数にほぼ等しい元の信号基準周波数の送信を達成するように構成されている。
【0062】
信号基準周波数420が増加させられる必要があるか減少させられる必要があるかを判定するために、受信機360は、信号基準周波数420を上回る周波数および下回る周波数でBERを測定するように構成されている。
【0063】
再び図4および図5を参照し、信号光スペクトル410は元来元の信号基準周波数520を有すると仮定すると、受信機360は、受信光チャネル信号が第1の信号基準周波数521に離調されるとBER1(本明細書では「第1のBER」とも呼ばれる)を測定し、受信光チャネル信号が第2の信号基準周波数522に離調されるとBER2(本明細書では「第2のBER」とも呼ばれる)を測定するように構成されている。次いで、受信機360は、BER2とBER1との間の判定された差、またはその逆に基づいて、光チャネルスペクトル410、したがって元の信号基準周波数520も、より高い周波数またはより低い周波数にシフトされる必要があるか否かを判定するように構成されている。元の信号基準周波数520、第1の信号基準周波数521、および第2の信号基準周波数522は、送信機周波数オフセットに対するBERのグラフ依存性の対応する点を参照して図5に示されることに留意すべきである。
【0064】
フィルタ基準周波数435のドリフトは、通常、(たとえば、数分程度の)遅いプロセスであることに留意すべきである。受信機360は、それぞれ第1の信号基準周波数521または第2の信号基準周波数522に向かう信号基準周波数420の減少または増加が相対周波数オフセット440の増加または減少に対応するように、BERを測定し得る。フィルタ基準周波数435は、BER測定の間、安定していると想定される。
【0065】
元の信号基準周波数が、元の信号基準周波数の増加とともにBERが増加するようになっている場合には、BER2-BER1は正である。BER2-BER1が正である場合、相対周波数オフセット440は、元の信号基準周波数を低減させることによって低減され得る。元の信号基準周波数が、元の信号基準周波数の増加とともにBERが減少するようになっている場合には、BER2-BER1は負である。BER2-BER1が負である場合、相対周波数オフセット440は、元の信号基準周波数を増加させることによって低減され得る。
【0066】
元の信号基準周波数520について図5に示される実施形態では、受信機350は、周波数オフセットを低減するために、送信光チャネル信号の元の信号基準周波数520がより低い周波数に向かってシフトされる必要があると判定されるだろう。
【0067】
本技術によれば、受信機360においてBER1およびBER2を判定するために、送信機350は、ディザ光チャネル信号を送信するように構成されている。
【0068】
図6は、本明細書に記載される技術の実施形態による、光チャネル信号のディザリングを示す。図6は、光フィルタ透過率630およびフィルタ基準周波数635も示す。
【0069】
本明細書で言及されるように、光チャネル信号のディザリングは、反復的な方法で、より低い周波数とより高い周波数との間で元の光チャネルスペクトル610から光チャネルスペクトルを交互に離調するように構成されている。
【0070】
ディザ光チャネル信号600を取得するために、光チャネルスペクトル610は、送信機350によって、周波数に関してディザリングされる。言い換えると、ディザ光チャネル信号600、したがってディザ信号基準周波数620も取得するために、光チャネルスペクトル610は、振幅δf(たとえば、第1の信号基準周波数521に到達する信号基準周波数)をディザリングすることによってより低い周波数に、および振幅δf(たとえば、第2の信号基準周波数522に到達する信号基準周波数)をディザリングすることによってより高い周波数に、連続的かつ反復的に離調される。
【0071】
図6に示されるように、ディザリング振幅δfは、光チャネルスペクトル610に適用されるディザリングの振幅であり、第2の信号基準周波数522と元の信号基準周波数520との間の周波数差に対応する。第2の基準周波数f1522と第1の信号基準周波数f2521との間の差は、およそ2*δfであり得る。たとえば、代表的なディザリング振幅δfは、およそ100MHzであり得る。
【0072】
図6を参照すると、光チャネルスペクトル610がディザリング振幅δfによってより低い周波数に離調されると、光チャネルスペクトル610は負に離調された光チャネルスペクトル611になる。光チャネルスペクトル610がディザリング振幅δfによってより高い周波数に離調されると、光チャネルスペクトル610は正に離調された光チャネルスペクトル612になる。
【0073】
図7は、本明細書に記載される技術の実施形態による、時間の関数としてのディザ光チャネル信号600のディザ信号基準周波数620を示す。
【0074】
ディザ信号基準周波数620は、第1の基準周波数f1521と第2の信号基準周波数f2522との間でディザリング(交番)する。
【0075】
上述のように、第2の基準周波数f1522と第1の信号基準周波数f2521との間の差は、およそ2δfであり、
f1=fc-δf (1)
f2=fc+δf (2)
ここで、fcは元の信号基準周波数520である。
【0076】
対応する関数は、より短い波長λSとより長い波長λLとの間で変動する信号中心波長λcに使用され得ることが、理解されるべきである。
【0077】
光チャネルスペクトル610はディザリングされ、したがって信号基準周波数fc520とともに離調されることもまた、理解されるべきである。光チャネルスペクトル610のディザリングは、負に離調された光チャネルスペクトル611および正に離調された光チャネルスペクトル612によって図6に示されている。
【0078】
再び図5~7を参照すると、第1の期間731中、信号基準周波数は、第1の信号基準周波数521に同調させられる。第2の期間732の間、信号基準周波数は、第2の信号基準周波数522に同調させられる。図示される実施形態では、第1の信号基準周波数521は、第2の信号基準周波数522よりも低い。上述のように、第1の信号基準周波数521は、ディザリング振幅δfだけ元の信号基準周波数520よりも低くてもよく、第2の信号基準周波数522はディザリング振幅δfだけ元の信号基準周波数520よりも高くてもよい。
【0079】
ディザリング期間734の間、ディザ信号基準周波数620は、第1の期間731中は第1の基準周波数f1521に離調され、第2の期間732中は第2の信号基準周波数f2522に離調される。図7に示されるように、ディザリング期間734は、第1の期間731および第2の期間732の両方を備える。ディザリング期間734は、たとえば、0.01秒(1/(100Hz)に対応する)であってもよい。ディザリング期間734は、監視期間中、0.01秒ごとに繰り返される。第1の期間731は、第2の期間732とほぼ等しくてもよい。
【0080】
周波数ディザリングによって誘発されるペナルティを回避するために、第1の信号基準周波数521と第2の信号基準周波数522との間の最大スルーレートが、たとえば受信機360の特性によって定義され得る。遷移期間733の持続時間は、受信機360が追加のペナルティなしで周波数変化を追跡し得るように選択され得る。非限定的な例として、第1の期間731は8ミリ秒であってもよく、遷移期間733は1ミリ秒であってもよい。信号基準周波数620の離調の高い周期性(たとえば、ディザリング期間734が0.01秒である)を提供し、同時に追加のペナルティを低減するために、異なる長さの第1の期間731および遷移期間733が使用され得ることは、理解されるべきである。
【0081】
周波数ディザリングは、監視期間の間、継続し得る。監視期間は、いくつかのディザリング期間734よりも長い。監視期間は、たとえば、数秒または数分であってもよい。
【0082】
測定の精度を向上させ、BER測定に対する雑音の影響を低減するために、BERは、監視期間中に複数回測定され、結果が平均化される。たとえば、第1のBER(BER1)が第1の期間731中に複数回測定され、その後平均化される。第2のBER(BER2)が第2の期間732中に複数回測定され、その後平均化されてもよい。
【0083】
図8は、本明細書に記載される技術の実施形態による、光ネットワークにおいて光チャネル信号を制御するための方法800を示すフローチャートを示す。
【0084】
送信機350は、元の光チャネル信号を生成805し、次いでディザ光チャネル信号600を生成810する。送信機350は、ディザ光チャネル信号600が、第1の期間731中に第1の信号基準周波数521を有し、第2の期間732の間に第2の信号基準周波数522を有するように、周波数ディザリングを光チャネル信号に適用する。このような周波数離調パターンが繰り返され、周波数ディザリングは監視期間の間、継続する。この監視期間中、送信機350は、ディザ光チャネル信号600を光リンクに送信820する。
【0085】
言い換えると、ディザ信号基準周波数は、第1の信号基準周波数521と第2の信号基準周波数522との間で交番(振動)する。
【0086】
周波数ディザリングは、送信機350内に配置されたレーザ光源352によって実行され得る。光チャネルスペクトル、したがってレーザ基準周波数(たとえば、レーザ中心周波数およびレーザピーク周波数のいずれかまたは両方)も、たとえば、レーザ光源352に印加される電流を変化させることによって、温度を変化させることによって、または当該技術分野で既知のその他の方法を使用して、離調され得る。レーザ基準周波数は、第1の信号基準周波数521と第2の信号基準周波数522との間でディザリングされるように、連続的かつ反復的に離調され得る。あるいは、周波数ディザリングは、送信機のDSP354を周波数離調することによって、デジタルで実行されてもよい。
【0087】
監視期間が終了825した後、送信機350は、BER差に基づいて送信光チャネル信号の元の光チャネルスペクトルを調整する要求357を受信機360から受信830するように構成されている。BER差は、第2のBER(BER2)と第1のBER(BER1)との間の差として決定され、第1のBERは第1の期間731中に測定および平均化され、第2のBERは第2の期間732中に測定および平均化された。
【0088】
光チャネルスペクトルを調整する要求は、光チャネルスペクトルをシフトする要求であってもよい。光チャネルスペクトルをシフトする要求は、周波数に関する光チャネルスペクトルのシフトの方向の指示、または同様に、元の信号基準周波数のシフトの方向の指示を含み得る。周波数に関する光チャネルスペクトルのシフト、および同じ方向の周波数に関する元の信号基準周波数のシフトは、BERに対して同じ効果を提供することが、理解されるべきである。
【0089】
周波数に関する光チャネルスペクトルのシフト(または元の信号基準周波数のシフト)の方向は、より高い周波数に向かう光チャネルスペクトルのシフト(または元の信号基準周波数のシフト)に対応して、正であり得る。周波数に関する光チャネルスペクトルのシフト(または元の信号基準周波数のシフト)の方向は、より低い周波数に向かう光チャネルスペクトルのシフト(または元の信号基準周波数のシフト)に対応して、負であり得る。
【0090】
たとえば、シフトの方向の指示は、シフトが正であるか負であるか、または光チャネルスペクトル(または元の信号基準周波数)がシフトされるべきでないかを送信機350が決定できるようにする、任意の指示であり得る。光チャネルスペクトルを調整する要求は、受信機360によって決定されたBER差が正か負かの指示を含み得る。
【0091】
光チャネルスペクトルを調整する要求は、元の信号基準周波数520をより高い周波数またはより低い周波数にシフトする要求を含み得る。図5およびそこに示される元の信号基準周波数520のBERを参照すると、送信機350は、元の信号基準周波数520を減少させる要求を受信することになる。
【0092】
受信した要求に応答して、送信機350は、受信機360から受信した命令357に応じて、周波数調整ステップΔfだけ、元の信号基準周波数520をシフト840させる。
【0093】
周波数調整ステップΔfは、送信機350で予め決定されるか、(たとえば元の信号基準周波数を同調させる要求とともに)受信機360から送信されるか、またはディザリング振幅δfに基づいて送信機350で決定されてもよい。
【0094】
たとえば、周波数調整ステップは、ディザリング振幅δfとほぼ等しくてもよく、あるいはディザリング振幅δfよりも長いかまたは短くてもよい。周波数調整ステップΔfは、2つのディザ振幅2δfとほぼ等しくてもよい。周波数調整ステップΔfは、たとえば、およそ0.1GHzまたはおよそ0.2GHzであってもよい。
【0095】
受信機360から命令を受信した後、送信機350は、光チャネルスペクトル610をシフトさせる。送信機350は、元の信号基準周波数520を周波数調整ステップΔfだけ調整された信号基準周波数533にシフトする。
【0096】
用語「元の信号基準周波数」は、本明細書では、周波数ディザリングなしで、またはその前に送信機350によって生成された光チャネル信号(本明細書では「元の光チャネル信号」とも呼ばれる)の信号基準周波数を指すために使用されることに、留意すべきである。受信機360から受信した要求に基づいて、送信機350は、元の信号基準周波数を周波数調整ステップだけ調整された信号基準周波数に向けてシフトし得る。この調整された信号基準周波数は、次の周波数調整のための新しい元の信号基準周波数になる。BER差に基づく周波数調整ステップを用いた周波数調整は、元の信号基準周波数が信号目標基準周波数とほぼ等しくなるまで繰り返されてもよい。
【0097】
用語「離調」、「離調された」、「離調する」は、本明細書では、光チャネル信号の信号基準周波数のディザリングに関して使用されることにも留意すべきである。用語「シフト」、「シフトされた」、「シフトする」は、本明細書では、受信機から命令を受信した後の、送信機による周波数調整ステップの適用に関して使用される。元の信号基準周波数をシフトすることおよびディザリング時の光チャネル信号の離調によって、元の信号基準周波数を増加または減少させることは、当該技術分野で既知のものと同じ技術を使用して実行され得ることが、理解されるべきである。
【0098】
たとえば、元の信号基準周波数520のシフトおよび離調のうちの1つ以上は、送信機350内に配置されたレーザによって実行され得る。光チャネルスペクトル、したがってレーザ基準周波数も、たとえば、電流、温度の変化を使用して、またはレーザ基準周波数をシフトさせるための当該技術分野で既知の別の方法を使用して、シフト、離調、またはその両方を行われ得る。あるいは、光チャネルスペクトル、したがって元の信号基準周波数520も、送信機350内に配置されたDSP354を使用して、デジタルでシフトおよび離調のうちの1つを行われてもよい。
【0099】
たとえば、光チャネル信号の周波数ディザリングはデジタルで行われてもよく、その一方で元の信号基準周波数520は、受信機350から要求を受信した後に、送信機350内に配置されたレーザ光源352によってシフトされてもよい。
【0100】
図9は、本明細書に記載される技術の実施形態による、光ネットワーク機器を制御するための方法900を示すフローチャートを示す。受信機360は、たとえば光検出器362において、ディザ光チャネル信号620を受信910する。受信機360はその後、BERを測定920する。たとえば、BERは、受信機プロセッサ364によって決定されてもよい。
【0101】
BERは、信号基準周波数520が第1の信号基準周波数521(BER1)または第2の信号基準周波数522(BER2)に離調されるたびに測定920される。これらの測定は、受信機360がBER1およびBER2の値を互いに別々に測定および収集し得るように、周波数ディザリングと同期して実行される。
【0102】
受信機360に信号基準周波数の変化を通知するために、異なる技術が使用され得る。たとえば、送信機350は、第1の信号基準周波数521から第2の信号基準周波数522に、およびその逆に離調する基準周波数に関する情報を付加ビットで受信機360に送信してもよい。
【0103】
信号基準周波数が第1の信号基準周波数521から第2の信号基準周波数522に、およびその逆に離調されたことを検出するために、コヒーレント受信機360における局部発振器周波数オフセット(LOFO)コヒーレント検出も使用され得る。
【0104】
受信機360は、信号対雑音比を改善するために、監視期間中に各々複数回測定されたBER1およびBER2の値を別々に平均化930する。BER値を平均化することで、BER測定における自然な変動を平滑化するのに役立ち得る。
【0105】
各監視期間について、平均BER1および平均BER2から平均BER差ΔBERが得られる。
ΔBER=BER2-BER1 (3)
ここで、BER2は第2の期間732中に計算された平均BER、BER1は第1の期間731中に計算された平均BERである。
【0106】
次に、BER差ΔBERが分析される。受信機360がBER差ΔBERは正である、すなわちΔBER>0と判定935した場合、信号基準周波数520は信号目標基準周波数よりも高い。したがって、ΔBERが正(ΔBER>0)である場合、受信機360は、光チャネルスペクトル610を、したがって元の信号基準周波数520もより低い周波数にシフトする要求を生成940する。受信機360はその後、BERを低減するために、生成された要求(命令)を送信機350に送信960する。
【0107】
受信機360がBER差ΔBERは負である、すなわちΔBER<0と判定935した場合、相対周波数オフセットは負である。信号基準周波数は、信号目標基準周波数よりも低い。したがって、ΔBER<0の場合、受信機360は、光チャネルスペクトル610を、したがって元の信号基準周波数520もより高い周波数にシフトする要求を生成950する。受信機はその後、BERを低減するために、生成された要求を送信機350に送信960する。
【0108】
上述のように、受信機360から送信機350によって受信された要求は、周波数調整ステップΔfの値を含み得る。
【0109】
命令(生成された要求)357が受信機360から送信機350に送られてもよく、信号基準周波数520は、BERが最小化されるまで、1つの周波数調整ステップΔfだけ次々とシフトされる。
【0110】
いくつかの実施形態では、受信機360は、ΔBERの少なくとも1つの値を収集および記憶970するように構成され得る。ΔBER値の収集および記憶は、受信機360がBER差ΔBER(現在)の現在の値をBER差ΔBER(以前)の以前の値と、すなわち以前の監視期間中に測定されたBER差と比較932することを可能にし得る。たとえば、ΔBER(現在)がΔBER(以前)とは異なる符号を有し、ΔBER(現在)の絶対値がΔBER(以前)の絶対値よりも小さい場合には、受信機360は、いかなる要求も送信機350に送るのを控えることができる。
【0111】
いくつかの実施形態では、受信機350はまた、受信機350に命令を送るべきか控えるべきかを決定するために、ΔBER(現在)を所定の最小BERと比較してもよい。
【0112】
いくつかの実施形態では、受信機360は、相対的なBER変化γを決定するように構成され得る。
【数1】
【0113】
たとえば、受信機360は、相対的なBER変化を所定の閾値相対BER変化THと比較し得る。たとえば、γ>=THの場合、受信機360は、信号基準周波数520を減少させるように送信機350に命令し得る。γ<=-THの場合、受信機360は、信号基準周波数520を増加させるように送信機350に命令し得る。-TH<γ<THの場合、受信機360は、信号基準周波数520を変更するように送信機350に命令するのを控え得る。
【0114】
少なくとも1つの実施形態では、受信機360はまた、光フィルタの動作を調整するように、光フィルタのコントローラに命令し得る。光フィルタは、BERを低減するために、光フィルタ基準周波数435、635を増加または減少させることによって光フィルタ透過率430、630をシフトするように要求され得る。光フィルタのコントローラに送信された要求は、周波数に関する光フィルタ透過率430、630のシフトの方向を指示し得る。要求は、光フィルタ基準周波数435の所望の増加または減少の指示を備え得る。要求は、決定されたBER差が正か負かの指示であってもよい。このような技術は、光リンク300内に1つの光フィルタがある場合に実用的であり得る。送信光チャネル信号を調整するように送信機350に命令することに加えて、光フィルタのコントローラに命令することも行われ得る。
【0115】
図10は、本明細書に記載される技術の実施形態にしたがって得られた、BERを最小化するための信号基準周波数520の調整の実験結果を示す。図10は、第1の実験1010で測定されたBERおよび第2の実験1020で測定されたBERを示す。第1の実験1010において、信号基準周波数520を最初に意図的に約-5GHzにオフセットした。第2の実験1020では、信号基準周波数520を最初に意図的に約+5GHzにオフセットした。
【0116】
受信機360から受信した要求に応答して、元の信号基準周波数520を送信機350で周波数調整ステップΔfだけシフトするたびにBERを測定した。本明細書に開示される実施形態は、受信光チャネル信号のBERを首尾よく低減することを可能にした。
【0117】
開示された実施形態は、光信号がいくつかの光フィルタを通過しなければならないときに使用され得る。フィルタ基準周波数の平均に関して、BERおよび信号基準周波数の周波数オフセットを低減することが可能である。
【0118】
図11は、本明細書に記載される技術の実施形態による、いくつかのカスケードWSSを通じて伝播した光チャネル信号の信号基準周波数の調整の実験結果を示す。ディザ光チャネル信号を、送信機350からいくつかのカスケードWSSを通じて受信機360に送信した。測定されたBER差に基づいて、本明細書に記載されるように、受信機360は、信号基準周波数520をシフトするように送信機350に命令した。
【0119】
図11は、送信機周波数オフセットの関数として測定されたQ値1100を示す。元の信号基準周波数520がシフトされるたびにQ値1100を測定した。ディザ光チャネル信号は、6WSS(曲線1106)、8WSS(曲線1108)、10WSS(曲線1110)、12WSS(曲線1112)、および14WSS(曲線1106)を通じて伝播した。図11は、光リンク300がいくつかの光フィルタを有するとき、本明細書に開示される実施形態が光チャネルスペクトル610を、したがって信号基準周波数520も調整することを可能にし得ることを示している。
【0120】
図12は、いくつかのWSSを通じて伝播し、本明細書に記載される技術の実施形態にしたがって調整された後の受信光チャネル信号について測定された、OSNRペナルティを示す。OSNRペナルティは、ディザ光チャネル信号が伝播するカスケードWSSの量(6、8、および10)に関して示されている。
【0121】
送信光チャネル信号の信号基準周波数を、公称送信機周波数から-2.5GHz(曲線1210)および+2.5GHz(曲線1220)だけ最初にオフセットした。信号基準周波数520とカスケードWSSのフィルタ基準周波数の平均との間をゼロ周波数オフセットにして曲線1230を測定した。破線の曲線1240は、本明細書に記載される技術による送信光チャネル信号の信号基準周波数の調整の後の受信光チャネル信号のOSNRペナルティを表す。
【0122】
図12は、最初に離調された信号基準周波数が、したがって最初に離調された光チャネルスペクトルも、OSNRペナルティを低減するために、本明細書に記載される技術の実施形態にしたがって調整され得ることを示している。調整後の受信光チャネル信号について測定されたOSNRペナルティ1240のレベルは、送信光チャネル信号の周波数オフセットがほぼゼロだったときに測定されたOSNRペナルティ1230とほぼ一致する。
【0123】
開示された実施形態は、デュアルキャリア光信号送信に適用され得る。デュアルキャリア送信は、1つのチャネルとして束ねられた2つのキャリアを送信することによって達成される。2つのキャリアは、その間に縮小された間隔を有する。
【0124】
図13Aは、本明細書に記載される技術の実施形態による、1つのチャネルとして束ねられた2つのキャリアを有するデュアルキャリア光信号1300を示す。第1のキャリア1310および第2のキャリア1320は、1つのチャネルで送信され、光フィルタ透過率1330を有する1つの光フィルタによってフィルタリングされる。たとえば、第1のキャリア1310および第2のキャリア1320は、1つの400Gbpsチャネルを形成するための2つの200Gbps信号であってもよい。
【0125】
図13Bは、本明細書に記載される技術の実施形態による、第1のディザキャリアにおける時間の関数としての第1のキャリア基準周波数1315、および第2のディザキャリアにおける時間の関数としての第2のキャリア基準周波数1325を示す。2つのキャリアの検出の間の干渉を回避するために、ディザリングは垂直に適用され得る。2つのキャリア1310、1320は、異なるディザリング期間を有し得る。第1のキャリア1310の第1のディザリング期間1311は、第2のキャリア1320の第2のディザリング期間1321とは異なってもよい。たとえば、図13Bに示されるように、ディザリング周波数ステップは、より頻繁に第2のキャリア1320に適用されてもよい。たとえば、一方のキャリア信号は0.01秒の第1のディザリング期間1311を有してもよく、他方のキャリア信号は、0.005秒の第2のディザリング期間1321を有してもよい。
【0126】
周波数ディザリングは、異なる期間1317、1327、1318、1328を有する第1のキャリア1310および第2のキャリア1320に適用され得る。たとえば、第1の期間1317および第2の期間1318は、図13Bに示されるように、第2のキャリア1320に適用されるディザリングのための第3の期間1327および第4の期間1328と比較して、第1のキャリア1310に適用されるディザリングの方が長くてもよい。
【0127】
本明細書に記載される周波数ディザリングは、デュアルキャリア光信号送信におけるクロストークとフィルタリングとのバランスを取るために使用され得る。開示された実施形態は、別々に各キャリア1310、1320の、およびデュアルキャリア光信号1300の送信障害を低減することを可能にする。
【0128】
受信機360は、監視期間中に、第1のキャリア1310のBER(第1のBERおよび第2のBER)および第2のキャリア1320のBER(第3のBERおよび第4のBER)を複数回別々に測定し得る。第3のBERは第3の期間1327中に測定および平均化されてもよく、第4のBERは第4の期間1328中に測定および平均化されてもよい。
【0129】
受信機360はその後、上述の技術にしたがって、各キャリア1310、1320について、第1のキャリア1310の第1の光チャネルスペクトルおよび第2のキャリア1320の第2の光チャネルスペクトルを別々にシフトすべきか否かを判定し得る。受信機360はその後、周波数に関して第1のキャリア1310の第1の光チャネルスペクトルおよび第2のキャリア1320の第2の光チャネルスペクトルをシフトする要求を送信機350に送ってもよい。要求は、周波数に関して、第1のキャリア1310の第1の光チャネルスペクトルのシフトの方向および第2のキャリア1320の第2の光チャネルスペクトルのシフトの方向の指示のうちの少なくとも1つを備え得る。
【0130】
第1のキャリア1310の第1の光チャネルスペクトルをシフトするか否か、およびどのようにシフトするか、ならびに第2のキャリア1320の第2の光チャネルスペクトルをシフトするか否か、およびどのようにシフトするかの判定に加えて、第1のキャリア1310について測定されたBERの値が、第2のキャリア1320について測定されたBERの値と比較され得る。2つのキャリアについてのBERのこのような比較は、デュアルキャリア光信号送信におけるクロストークとフィルタリングの両方のバランスを取るのに役立ち得る。
【0131】
受信機360は、第1のキャリア1310のBERの値(たとえば、第1のBER、第2のBER、またはこれらの平均)と第2のキャリア1320のBERの値(たとえば、第3のBER、第4のBER、またはこれらの平均)との間の差を判定し、これらを比較し得る。たとえば、受信機360は、第1のBERと第3のBERとの間の差を判定してもよい。あるいは、受信機360は、第1のキャリア1310のBERの平均値と第2のキャリア1320のBERの平均値との間の差を判定し、光ネットワーク機器の動作を調整する要求を生成するときにこれを使用してもよい。
【0132】
第1のキャリア1310のBERの平均値と第2のキャリア1320のBERの平均値との間で判定された差が閾値キャリアBER差よりも高く第1のキャリア1310のBERおよび第2のキャリア1320のBERが各々閾値キャリアBERよりも高い場合には、受信機360は、第1のキャリア1310および第2のキャリア1320を調整するように送信機350に要求し得る。このような差がほぼ閾値キャリアBER差以下であり、第1のキャリア1310のBERおよび第2のキャリア1320のBERが各々ほぼ閾値キャリアBER以下である場合には、受信機360は送信機350に要求を送るのを控えてもよい。
【0133】
当業者は、上述の実施形態において、非対称フィルタリングの影響が軽減されることを理解するだろう。非対称フィルタリングは、光信号が光フィルタ透過率から(相対周波数オフセットだけ)オフセットされたスペクトルを有するときに発生し得る。光信号スペクトルおよび光透過率が送信時間に一致した場合でも、送信中に信号スペクトルのシフトがあり得る。これらのシフトは、システムの展開中に完全にモデル化されることが不可能なので、非対称フィルタリングを軽減する動的な方法が本明細書で提供される。光フィルタ透過率と信号スペクトルとの間の不一致は、受信機で測定され得るBERをもたらす。受信機は、BERを測定することができ、次いで送信機が光信号をディザリングし始めることを要求することができる。信号のディザリングの結果、信号は一連の異なる信号基準周波数で送信される。これは、光信号スペクトルの位置をわずかにシフトさせる効果を有する。ディザリングが進むにつれて、光信号スペクトルは、フィルタ透過率とより一致するようになり得る。このプロセスの間、受信機は、BERの変化を観察することができる。受信機は、受信した信号が最小のBER、または少なくとも閾値未満のBERを有するときに、送信機に通知することができる。いくつかの実施形態では、受信機はまた、信号をディザリングすべき方向を送信機に示すこともできる。ディザリングプロセス中に送信された信号は、ディザ信号と呼ばれてもよく、これはディザ信号基準周波数を有し得る。
【0134】
本明細書に記載される技術は、1つの光チャネル内に任意の数のキャリアを有する光信号送信に、同じように適用され得る。複数のキャリアのディザリングは、キャリア間の干渉を回避するために、垂直に適用され得る。
【0135】
本明細書に記載される方法は、コンピュータ実行可能命令が記憶された非一時的コンピュータ可読媒体を使用して完全にまたは部分的に実施され得ることが、理解されるべきである。プロセッサによって実行されると、コンピュータ実行可能命令はプロセッサに、方法を完全にまたは部分的に実行させる。
【0136】
開示された方法および装置の動作および機能は、ハードウェアベース、ソフトウェアベース、ファームウェアベースの要素、およびこれらの組合せによって達成され得ることが、理解されるべきである。このような動作の代替形態は、決して本開示の範囲を限定するものではない。
【0137】
本明細書に提示された実施形態および原理は特定の特徴、構造、および実施形態を参照して説明されてきたが、このような開示から逸脱することなく様々な修正および組合せがなされ得ることが明らかであることもまた、理解されるべきである。したがって、本明細書および本図面は、添付の特許請求の範囲によって規定される原理の例示として単にみなされるべきであり、本開示の範囲内に含まれるありとあらゆる修正、変形、組合せ、または均等物を包含すると考えられる。
【符号の説明】
【0138】
10 再構成可能光アドドロップマルチプレクサ(ROADM)
100 光ネットワーク
200 三段ROADMノード
202、204、206 DWDM信号
220、222、223、224、225、226、227 WSS
212、214、216、360 受信機
213、215、217、350 送信機
300 光リンク
352 レーザ光源
354 デジタル信号プロセッサ(DSP)
355 光フィルタ
357 命令
362 光検出器
364 受信機プロセッサ
410、610、611 光チャネルスペクトル
420信号基準周波数
430、630、1330 光フィルタ透過率
435、635 フィルタ基準周波数
440 相対周波数オフセット
500 BER
505 最小BER
520 元の信号基準周波数
521 第1の信号基準周波数
522 第2の信号基準周波数
600 ディザ光チャネル信号
620 ディザ信号基準周波数
731、1317 第1の期間
732、1318 第2の期間
733 遷移期間
734 ディザリング期間
1010 第1の実験
1020 第2の実験
1100 Q値
1106、1108、1110、1112、1210、1220、1230、1240 曲線
1300 デュアルキャリア光信号
1310 第1のキャリア
1311 第1のディザリング期間
1315 第1のキャリア基準周波数
1320 第2のキャリア
1321 第2のディザリング期間
1325 第2のキャリア基準周波数
1327 第3の期間
1328 第4の期間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
【国際調査報告】