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特表2022-519334モジュール式自動販売機システムおよびモジュール式自動販売機方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-23
(54)【発明の名称】モジュール式自動販売機システムおよびモジュール式自動販売機方法
(51)【国際特許分類】
   G07F 9/10 20060101AFI20220315BHJP
   G07F 11/46 20060101ALI20220315BHJP
【FI】
G07F9/10 E
G07F11/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021525566
(86)(22)【出願日】2019-01-12
(85)【翻訳文提出日】2021-05-11
(86)【国際出願番号】 US2019013390
(87)【国際公開番号】W WO2020145992
(87)【国際公開日】2020-07-16
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】100191433
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 友希
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 武
(72)【発明者】
【氏名】東田 明洋
(72)【発明者】
【氏名】五十棲 丈二
(72)【発明者】
【氏名】萩原 健太
【テーマコード(参考)】
3E044
3E046
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044FB01
3E044FB05
3E044FB20
3E046GA07
3E046HA01
(57)【要約】
販売対象商品を保持するように構成された複数のカートリッジと、カートリッジのうちの少なくとも1つを取り外し可能に格納するように構成されたドッキングステーションと、カートリッジのうちの少なくとも1つを受け取るように構成されたカートリッジポートとユーザに商品を販売するための販売ポートを含むとともに、カートリッジから商品を取り出すこと、商品の販売準備処理を実行すること、または販売ポートを介して商品を販売することのうちの少なくとも1つを実行するように構成された機構を含む自動販売機本体と、カートリッジ、ドッキングステーション、および自動販売機の動作を制御するように構成された制御回路とを含み、カートリッジは、カートリッジがドッキングステーションと自動販売機本体との間で双方向に移動することを可能にするように構成された移動機構を備えている、モジュール式自動販売機システム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール式自動販売機システムであって、
販売対象商品を保持するように構成された複数のカートリッジと、
前記カートリッジのうちの少なくとも1つを取り外し可能に格納するように構成されたドッキングステーションと、
前記カートリッジのうちの少なくとも1つを収容するように構成されたカートリッジポートと
ユーザに商品を販売するための販売ポートを含むとともに、前記カートリッジから商品を取り出すこと、商品の販売準備処理を実行すること、または前記販売ポートを介して商品を販売することのうちの少なくとも1つを実行するように構成された機構とを含む自動販売機本体と、
前記カートリッジ、前記ドッキングステーション、および前記自動販売機の動作を制御するように構成された制御回路とを備え、
前記カートリッジは、前記カートリッジが前記ドッキングステーションと前記自動販売機本体との間で双方向に移動することを可能にするように構成された移動機構を備えている、モジュール式自動販売機システム。
【請求項2】
前記カートリッジは、前記制御回路から発せられた信号に基づいて、前記ドッキングステーションと前記自動販売機本体との間で双方向に自動的に移動するように構成されている、請求項1に記載のモジュール式自動販売機システム。
【請求項3】
前記複数のカートリッジには、前記カートリッジの外部から商品にアクセスできない閉状態と、前記カートリッジから商品を取り出すことができる開状態との間で移動可能なロック可能なシャッタが設けられており、前記自動販売機本体には、前記ロック可能なシャッタを開状態と閉状態とに切り替えるシャッタ開放機構が設けられている、請求項1または2に記載のモジュール式自動販売機システム。
【請求項4】
前記カートリッジは、前記カートリッジのカートリッジ識別情報を記憶するように構成されたカートリッジ記憶部を備え、
前記自動販売機本体は、前記カートリッジが前記自動販売機本体に移動したときに前記カートリッジのカートリッジ識別情報を読み取るように構成されたIDリーダと、
前記IDリーダによって読み取られた前記カートリッジ識別情報を、前記制御回路によって記憶された許可カートリッジ識別情報のリストと比較し、前記カートリッジ識別情報が許可カートリッジ識別情報のリスト上のアイテムと一致する場合にのみ、前記カートリッジ内の前記商品が販売されることを許可するように構成された自動販売機制御回路とを備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のモジュール式自動販売機システム。
【請求項5】
前記カートリッジは、前記カートリッジが前記自動販売機本体に移動されたときに、前記カートリッジから前記自動販売機本体に前記商品を移送する商品移送機構を備えている請求項1乃至4のいずれか一項に記載のモジュール式自動販売機システム。
【請求項6】
前記制御回路は、前記モジュール式自動販売機システムの販売情報を記憶するように構成され、
前記制御回路は、前記モジュール式自動販売機システムが前記販売情報に基づいて前記商品を切らす在庫切れ予測日を計算し、前記在庫切れ予測日に基づいてカートリッジを配送する命令を出すようにさらに構成されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のモジュール式自動販売機システム。
【請求項7】
前記自動販売機は、前記自動販売機本体の位置情報と、前記複数のカートリッジの各々の現在位置情報と、前記複数のカートリッジの各々が保持する商品の種類の商品情報と、前記カートリッジ各々が保持する商品の現在数量である現在数量情報と、前記カートリッジ各々に商品が装填された日時である工場装填日時情報と、前記カートリッジ各々の商品が販売された日時である販売日時情報と、前記自動販売機本体内の商品の現在数量に関する情報である自動販売機数量情報と、前記ドッキングステーションにドッキングされたカートリッジ内の商品の現在数量に関する情報であるドッキングステーション数量情報とを含む、請求項6に記載のモジュール式自動販売機システム。
【請求項8】
商品を保持するように構成された複数のカートリッジのうちの1つであるカートリッジに販売対象商品を装填し、前記カートリッジのうちの少なくとも1つに移動機構が設けられており、
前記カートリッジのうちの少なくとも1つを取り外し可能に格納するように構成されたドッキングステーションに前記カートリッジのうちの少なくとも1つを取り外し可能に格納し、
自動販売機本体の前記カートリッジポートに前記カートリッジのうちの少なくとも1つを収容することを含み、自動販売機本体はまた、ユーザに商品を販売するための販売ポートを含むとともに、前記カートリッジから商品を取り外すこと、前記商品の販売準備処理を実行すること、または販売ポートを介して商品を販売することのうちの少なくとも1つを実行するように構成された機構とを含み、
制御回路を使用して、前記カートリッジ、前記ドッキングステーション、および自動販売機の動作を制御し、
移動機構を使用して前記カートリッジを前記ドッキングステーションと前記自動販売機本体との間で双方向に移動させることを含むモジュール式自動販売機方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、モジュール式自動販売機システムおよびモジュール式自動販売機方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動販売機は現代社会においてはどこにでもあるもので、感謝の意を持ったユーザによる代金投入と所望のアイテム選択によって、あらゆる種類の商品をユーザに販売する。現代の自動販売機というと、信頼性があり、便利であり、様々な機能で利用可能である。例えば、調理済み食品、飲料、印刷物、衣料品等の包装品を販売する機種がある。また、原料の混合物から作られた飲料や、さらには調理食品等の、より複雑な商品を調製し販売することができるモデルもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第20060293784A1号(「US’784号」)
【特許文献2】米国特許出願公開第20120006204A1号(「US’204号」)
【0004】
US’784号は、自動販売モジュールからなる自動分配販売システムを開示している。モジュールは、連結されたキャリアを備えたコンベヤと、要求に応じてキャリアからアイテムを自動装填・自動積み降ろしするための機構および制御システムとを有する。また、プロセッサと、センサと、コンベヤおよび他の機構を移動させるための制御装置と、キャリアおよび内容物識別バーコードスキャナと、人マシンインタフェースと、ステータスインジケータと、モジュール内のシリアルインタフェースと、システムローカルエリアネットワークとからなるコントローラも開示される。コントローラは、リアルタイムで、すべてのキャリアおよびその内容物の在庫およびステータスを維持管理する。モジュールは、プロバイダによってアクセス可能な一方の側と、ユーザによってアクセス可能な他方の側とを有する外側エンクロージャを有し、キャリアへの内容物の装填は、半自動的にまたは自動的に実行される。このような動作は、バーコードの読み取りに基づいてコントローラによって実行される。モジュールは、同じコンベヤに取り付けられバーコードラベルによって識別され得る異なるキャリアを内部に有してもよい。コントローラは、バーコード情報を読み取ることによって各キャリアを識別し、適切な内容物を各キャリアに入れる。
【0005】
US’204号は、飲料用の原料を収容するように構成された少なくとも1つのキャニスタと、自動販売機内の複数のモジュール式販売スペースのいずれか1つに摺動可能に接続するように構成された接続機構とを含む再充填可能な販売モジュールを開示している。少なくとも1つのキャニスタは、原料カートリッジをキャニスタに結合するように構成された「ポカ除け」補充接続部を備え、「ポカ除け」補充接続部は、キャニスタのタイプを原料カートリッジのタイプに適合させる。自動販売機は、複数のモジュール式販売スペースと、複数の再充填可能な販売モジュールとを含む。
【0006】
しかしながら、上記の例に開示されたような従来の技術では、自動販売機を補充する作業は、セキュリティ、速度、廃棄物、および効率の点で多くの欠点を有する。したがって、自動販売機システムの分野において、特に自動販売機の補充作業に関して改善の余地が残っている。
【発明の概要】
【0007】
上記から、自動販売機を補充するための既存の構成を改善するモジュール式自動販売機システムを有することが望ましいことが分かる。このため、本発明者らはモジュール式自動販売機システムを提案し、そのモジュール式自動販売機システムは、販売対象商品を保持するように構成された複数のカートリッジと、カートリッジのうちの少なくとも1つを取り外し可能に格納するように構成されたドッキングステーションと、カートリッジのうちの少なくとも1つを受け取るように構成されたカートリッジポートと、ユーザに商品を販売するための販売ポートを含むとともに、カートリッジから商品を取り外すこと、商品の販売準備処理を実行すること、または販売ポートを介して商品を販売することのうちの少なくとも1つを実行するように構成された機構を含む自動販売機本体と、カートリッジ、ドッキングステーション、および自動販売機本体の動作を制御するように構成された制御回路とを含み、カートリッジは、カートリッジがドッキングステーションと自動販売機本体との間で双方向に移動することを可能にするように構成された移動機構を備えている。
【0008】
上記のモジュール式自動販売機システムでは、システムが、販売対象商品を保持するように構成された複数のカートリッジと、カートリッジのうちの少なくとも1つを取り外し可能に格納するように構成されたドッキングステーションと、カートリッジのうちの少なくとも1つを受け取るように構成されたカートリッジポートとユーザに商品を販売するための販売ポートを含むとともに、カートリッジから商品を取り出すこと、商品の販売準備処理を実行すること、または販売ポートを介して商品を販売することのうちの少なくとも1つを実行するように構成されたロボットを含む自動販売機本体と、カートリッジ、ドッキングステーション、および自動販売機の動作を制御するように構成された制御回路とを備えているため、また、特に、カートリッジが、ドッキングステーションと自動販売機本体との間で双方向に移動することを可能にするように構成された移動機構を備えているため、自動販売機本体に商品を補充する作業が、より効率的かつ確実に実行される。例えば、自動販売機本体のカートリッジポートにセットされた第1のカートリッジにおいて商品が在庫切れになった場合、第1のカートリッジの移動機構は、第1のカートリッジが自動販売機本体からドッキングステーションに移動することを可能にする。また、商品がフルにストックされた第2のカートリッジの移動機構は、第2のカートリッジがドッキングステーションから自動販売機本体に移動することを可能にする。このようにして、自動販売機本体には、商品が高効率かつ安全に補充される。
【0009】
本開示のモジュール式自動販売機方法は、商品を保持するように構成された複数のカートリッジのうちの1つであるカートリッジに販売対象商品を装填し、カートリッジに移動機構が設けられており、カートリッジのうちの少なくとも1つを取り外し可能に格納するように構成されたドッキングステーションに、カートリッジのうち少なくとも1つを格納し、カートリッジのうちの少なくとも1つを自動販売機本体のカートリッジポートに受け入れ、自動販売機本体は、ユーザに商品を販売するための販売ポートも含むとともに、カートリッジから商品を取り出すこと、商品の販売準備処理を実行すること、または販売ポートを介して商品を販売することのうちの少なくとも1つを実行するように構成された機構も含み、さらに、制御回路を使用してカートリッジ、ドッキングステーション、および自動販売機の動作を制御し、移動機構を使用してカートリッジをドッキングステーションと自動販売機本体との間で双方向に移動させることを含む。上記の方法は、上記のモジュール式自動販売機システムと同様の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の特定の実施形態による、モジュール式自動販売機システムの全体図である。
図2】本開示の特定の態様による、モジュール式自動販売機システムのカートリッジを示す図である。
図3】本開示の特定の態様による、モジュール式自動販売機システムを使用する供給および配送の概略図である。
図4】本開示の特定の実施形態による、販売情報の一例を示す図である。
図5】本開示の特定の実施形態による、カートリッジとドッキングステーションとの間、およびカートリッジと自動販売機本体との間の接続処理の一例を示す図である。
図6】本開示の特定の実施形態による、カートリッジがドッキングステーションにドッキングするときに実行されるカートリッジドッキングステーション検証処理の例を示す図である。
図7】本発明の特定の実施形態による、自動販売機本体にカートリッジが装填されたときに実行されるカートリッジ自動販売機本体検証処理の一例を示す図である。
図8】本開示の特定の実施形態による、在庫切れ予測日計算処理の例を示す図である。
図9】本開示の特定の態様による、カートリッジの代替的な実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書に記載される材料、方法、および例は、単に例示的であって限定の意図はない。図面では、同様の参照符号は幾つかの図を通して同一または対応の部品を指す。
【0012】
さらに、本明細書で使用される際に、「1つの(a)」、「1つの(an)」等の語は、別途記載がない限り「1つ以上」の意味を含む。図面は概して、別途明記されない限り一定の寸法に限定されるわけではない。
【0013】
最初に、モジュール式自動販売機システムの主要アイテムの基本的な物理的構成について、図1および図2を参照して説明する。本開示の特定の実施形態による、モジュール式自動販売機システムの全体図である。モジュール式自動販売機システム1は、販売対象商品を保持するように構成されたカートリッジ2と、複数のカートリッジ2を取り外し可能に格納するように構成されたドッキングステーション4と、自動販売機本体6と、カートリッジ2、ドッキングステーション4、および自動販売機本体6の動作を制御するように構成された制御回路8とを含む。
【0014】
自動販売機本体6は、カートリッジ2のIDを読み取り、他のユニット等と通信する読取・通信装置(IDリーダ)61と、カートリッジ2を受容してクランプするカートリッジポート62と、自動販売動作を制御する販売制御回路63と、ユーザに商品を販売する販売ポート64と、ユーザ等からの代金や指示を受け付けるユーザインタフェース66と、カートリッジポート62に装着されたカートリッジ2から商品を取り出し、商品の販売準備処理を行い、販売ポート64を介して商品を販売するロボット(機構、シャッタ開放機構)68とを備えている。
【0015】
ドッキングステーション4は、カートリッジ2をそれぞれクランプするための複数のクランパ40と、クランプされた(ドッキングされた)カートリッジ2に電力を供給するための電力・通信接続部42と、ドッキングされたカートリッジ2に温水および冷水または気体(例えば、空気)などのアメニティを供給するためのアメニティ供給部44と、カートリッジ2のIDを読み取り、他のユニット等と通信するための読取・通信装置(IDリーダ)46と、カートリッジ2内の温度を制御するための温度コントローラ48と、広告コントローラ49とを含む。カートリッジ2、ドッキングステーション4、および自動販売機本体6の動作を制御する制御回路8は、以下のためのメモリ80を含み、メモリ80は、モジュール式自動販売機システム1の位置、カートリッジ2の位置、商品の在庫レベル、商品の種類、商品の所要保管条件、商品の販売準備処理等の情報を記憶するとともに、商品の在庫レベル、在庫切れ予測日、配送ルート、配送予定、最適補給時期等を計算する演算部82を実行する。
【0016】
図2に示すように、各カートリッジ2は、本体20と、カートリッジ内の商品の温度を制御する温度コントローラ21と、ドッキングステーション4および自動販売機本体6との間でカートリッジを移動可能にする移動機構22と、広告等を表示するために使用される広告面23と、自動販売機本体6のロボット68に商品を供給するための供給ポート24と、供給ポート24を開閉するためのシャッタ26と、カートリッジのID(カートリッジ識別情報)、装填された商品の種類、および商品の残量等を記憶するためのカートリッジ記憶部25と、クランプされるためのクランパ受け部27と、シャッタ26をロックするためのロック28と、電力および通信を受けるための電力・通信受信接続部290と、アメニティを受けるためのアメニティ受容接続部292とを含むモジュール構成を有している。移動機構22は、車輪220と、車輪220を駆動するモータ(アクチュエータ)222と、位置情報を制御回路8に与える位置決め装置224と、カートリッジ2の移動を制御する移動制御部226と、カートリッジ2の識別情報(カートリッジID)を記録するID記録部228とを備えている。
【0017】
シャッタ26は、カートリッジ2の外部から商品にアクセスすることができない閉状態と、カートリッジ2から商品を取り出すことができる開状態との間で移動可能なロック可能なシャッタである。ロック28は、自動販売機本体6にカートリッジ2が適切にセットされ、工場3(図3参照)においてカートリッジ2に商品を装填する際にのみ、シャッタ26を開状態に移動させることができるように構成されている。ロック28およびシャッタ26の動作の詳細については後述する。
【0018】
カートリッジ2は、中間包装を必要とせずに商品を直接保持するように構成され得る。これにより、廃棄物等が低減される。明らかに、カートリッジ2の内側の正確な構成は、販売対象商品のタイプに依存するが、固定または可動の棚、箱、ラックなどを含んでもよい。また、カートリッジ2は、ドッキングステーションにドッキングされていない場合や、自動販売機本体に装填されていない場合でも、電力を必要とする電気部品等に電力を供給するために必要に応じてバッテリ等を備えていてもよい。
【0019】
次に、モジュール式自動販売機システム1の基本的な動作について説明する。図3は、モジュール式自動販売機システム1をサプライチェーン全体として示している。工場3は、販売対象商品が製造され、包装され、準備され、カートリッジ2に装填される場所である。販売対象商品は、特に限定はなく、典型的には、食品、飲料、印刷物、衣類等の、自動販売機によって販売される商品を含む。
【0020】
飲料または食品の販売に特に適したモジュール式自動販売機システムについて説明する。飲料の場合、ユーザは、典型的には、そのような飲料を美味しく消費するために特定の温度を要求し、したがって、飲料の適切な温度制御が必要とされる。また、ユーザが、例えば、夏に冷たい飲料の提供を要求する場合があるが、夏に熱い飲料の提供を要求する場合もある。食品の場合、モジュール式自動販売機システム1は、例えば、ヌードルと温水、米とカレー、フライドライス等の主成分を含む食事を販売するのに特に適している。
【0021】
工場3からの商品が装填されたカートリッジ2は、配送トラック31に積載され、モジュール式自動販売機システム1の各ユニットが配置されている販売現場(場所)に輸送される。配送トラック31で工場3から発送されるカートリッジ2内の商品の種類および数量は、商品が配送されるモジュール式自動販売機システム1の現在の在庫レベル、および過去の販売に基づく予想消耗率などの情報に基づいて決定されてもよい。制御回路8のメモリ80は、場所、商品の数量、商品の種類、必要な保管条件、販売準備処理などの販売情報90を記憶する(販売情報90の詳細な内容および使用例については、図4および後述の説明を参照)。制御回路8の演算部82は、販売情報90に基づいて、商品の数量、在庫切れ予測日、配送経路、配送予定、最適補給時期等の演算処理を行う。次に、制御回路8は、適切な種類および数量の商品がトラック31に積載され、トラック31が適切な配送ルートに従うように命令を出す。工場3およびトラック31における自動化のレベルに応じて、このプロセス全体が自動的に実行されてもよく、または、人間のオペレータに命令を出して、完全自動化ではないアクションを実行させてもよい。トラック31は、例えば、人間の運転者によって運転される従来のトラック、または配達ルート指示に自律的に従うことができる自動誘導車両(AGV)であってもよい。
【0022】
制御回路8は、CPU、メモリ、入出力インタフェース等のアイテムから構成され、ネットワークを介してモジュール式自動販売機システム1内の各ユニットにリンクされたコンピュータ等の別個のユニットとして図1および図3に概略的に示されている。制御回路8を用いて、通信は、無線で、または有線接続を介して実行され得る。制御回路8は、自動販売機本体6、ドッキングステーション4、またはカートリッジ2などのモジュール式自動販売機システム1のユニットの一部として構成され得る。あるいは、制御回路8を分割して、制御回路8の各機能の一部が異なるユニットで実行されるようにしてもよい。
【0023】
図3に示すように、配送トラック31が、商品の販売場所に到着すると、制御回路8は、適切な商品が装填されたカートリッジ2を荷降ろししてドッキングステーション4に移動させる命令を出す。また、制御回路8は、ドッキングステーション4にドッキングされた空または使用済みのカートリッジ2を配送トラック31に移動させ、補充、リサイクル等のために工場3に戻すように命令を出してもよい。カートリッジ2の、配送トラック31への、および配送トラック31からの積載と荷降ろしは、制御回路8からの命令に基づいて制御される配送トラック31の積載および荷下ろし装置によって完全に自動的に実行されてもよく、または、人間のオペレータに命令を出して、完全自動化ではない動作を支援して実行されてもよい。
【0024】
カートリッジ2がドッキングステーション4および自動販売機本体6の適切な範囲内に入ると、制御回路8からの命令に基づいて、移動制御部226による制御を介して、移動機構22は、カートリッジ2がドッキングステーション4の空きスペースの正面の位置に移動するように動作する(この処理の詳細については後述する)。次に、移動制御部226による制御を介して、移動機構22は、カートリッジ2がドッキングステーション4上のクランパ40と位置合わせされるように動作し、次いで、カートリッジ2は、クランプ位置にくるまでドッキングステーション4に向かって移動される。次に、ドッキングステーションのクランパ40が作動して、カートリッジ2のクランパ受け部27をクランプすることにより、カートリッジ2を所定位置にクランプする。カートリッジ2の移動は、カートリッジ2の位置決め装置224とドッキングステーション4の読取・通信装置(IDリーダ)46との間の位置情報の交換に基づいて実行されてもよい。位置決め装置224は、位置決め情報を取得するためにGPS等の既知の位置決め技術を使用するユニットであってよい。あるいは、位置決め装置224は、カメラおよび画像処理ユニットを使用して、ArUcoコードなどの位置マーカを認識することで位置決め情報を取得してもよい。カートリッジ2またはドッキングステーション4の少なくとも一方にガイドレール等が設けられてもよく、その結果、ドッキングステーション4に対するカートリッジ2の大まかな位置決めが実行されると、カートリッジ2がガイドレール2によって案内されながら移動することで、最終的な位置決めが達成され得る。
【0025】
ドッキングステーション4内にカートリッジ2をクランプすることによって、ドッキングステーション4の電力・通信接続部42がカートリッジ2の電力・通信受信接続部290に接続されることによって、ドッキングステーション4からカートリッジ2に電力が供給され得る。温水および冷水または気体(例えば、空気)等のアメニティは、カートリッジ2のアメニティ受容接続部292に接続されているドッキングステーション4のアメニティ供給部44によって供給されてもよい。これにより、カートリッジ2に長期電源ユニットを装備する必要なく、ユーザが消費するのに最適な状態で、カートリッジ2が商品を販売し続けることが可能になる。ID記録部228からカートリッジ2のIDを取得し、このIDに関連付けられた情報を確認することにより、ドッキグステーション4は、カートリッジ2を、カートリッジ内に装填された商品に最適な状態に保つことができる。例えば、冷たく保つ必要がある商品については、ドッキングステーション4の冷却部484(図1参照)は、冷水や気体(例えば、空気)等の冷却剤を提供し、これがカートリッジ2の内部を冷却するように作用する。一方、暖かく、または熱く保つことが必要な商品については、加熱部482(図1参照)は、カートリッジ2の内部を暖める温水や気体(例えば、空気)等の加熱剤を供給する。冷却剤や加熱剤の供給の切り替えは、電磁弁等の切替機構(図示せず)によって行われてもよい。なお、ドッキングステーション4によるカートリッジ2のIDの確認処理の詳細については後述する。
【0026】
また、カートリッジ2には、加熱部210および冷却部212(図2参照)を含む温度コントローラ21が設けられている。温度コントローラ21は、これらの部位を用いて、カートリッジがドッキングステーション4にドッキングされていない間、または自動販売機本体6に装填されていない間、カートリッジ2内の商品の温度を制御する。加熱部210および冷却部212は、カートリッジ2内の温度を変化させるための能動的手段を備えていてもよいし、カートリッジ2がドッキングステーション4にドッキングされるか、または自動販売機本体6にセットされるまでできるだけ長く温度を維持するように作用する受動的手段を使用してもよい。
【0027】
カートリッジ2がドッキングステーション4にドッキングされている間、広告コントローラ49は、カートリッジ2の広告面23を制御して、例えば、モジュール式自動販売機システム1によって販売対象商品の広告、または販売対象商品とは無関係の広告を表示してもよい。何個のカートリッジがドッキングステーション4にドッキングされるかに応じて、複数の広告面23を組み合わせて単一の画像を形成してもよい。すなわち、複数のカートリッジ2の各広告面23は、広告の一部を表示することができる。
【0028】
このようにして、販売対象商品の効果的かつ効率的な販売促進が常に行われる。広告面23の構成は、特に限定されず、例えば、LCDやLED表示装置であってもよい。
【0029】
自動販売機本体6で販売対象商品がなくなると、制御回路8は、現在カートリッジポート62に装填されているカートリッジ2が自動販売機本体6からドッキングステーション4に移動するように命令を出す。この命令に基づいて、カートリッジ2の移動機構22が動作し、カートリッジ2を自動販売機本体6のカートリッジポート62からドッキングステーション4に移動させる。次に、空の(使用済みの)カートリッジは、上述のようにドッキングステーション4にドッキングし、空のカートリッジ2を工場3に戻すために配送トラック31が到着するまで待機する。
【0030】
次に、制御回路8は、適切な商品を保持するカートリッジ2がドッキングステーション4から自動販売機本体6のカートリッジポート62に移動するように命令を出す。詳細には、ドッキングステーション4は、上述したクランプ手順(電源、アメニティ等を遮断することを含む)を逆にすることによって、カートリッジ2のクランプを解除する。次に、制御回路8からの命令に基づいて、カートリッジ2は自動販売機本体6のカートリッジポート62の正面の位置に移動する。移動機構22は、カートリッジ2がカートリッジポート62と整列するように動作し、次いで、カートリッジ2は、クランプ位置にくるまでカートリッジポート62内に移動される。次に、自動販売機本体6のクランパ622が作動し、カートリッジ2のクランパ受け部27をクランプすることにより、カートリッジ2を所定位置にクランプする。カートリッジ2の装填は、カートリッジ2の位置決め装置224と自動販売機本体6の読取・通信装置61との間で位置情報を交換することによって行われ得る。ドッキングステーション4と同様に、カートリッジ2またはカートリッジポート62の少なくとも一方にガイドレールなどを設けて、カートリッジポート62に対するカートリッジ2の大まかな位置決めが行われた後に、ガイドレールによって案内されながらカートリッジ2が移動することによって最終位置決めを達成することができるようにすることもできる。
【0031】
カートリッジポート62にクランプされると、カートリッジ2には、自動販売機本体6から電力およびアメニティが供給される(電源ポートなどのアイテムは図示されていない)。ドッキングステーション4にカートリッジ2がドッキングされた場合と同様に、ID記録部228からカートリッジ2のIDが取得され、カートリッジIDに関連付けられた情報を確認することにより、自動販売機本体6は、カートリッジ2を、カートリッジ内に装填された商品に最適な状態に維持することができる。自動販売機本体6によるカートリッジ2のIDの確認処理の詳細については後述する。
【0032】
この時点まで、カートリッジ2のシャッタ26は、カートリッジ2の供給ポート24が閉じられるように位置決めされ、ロック28は、シャッタ26が移動できないように作動されている。こうすれば、誰かがカートリッジ2から商品を盗むこと、またはカートリッジ2に異物が挿入されることは不可能であり、これはセキュリティの観点から望ましい。次に、自動販売機本体6のカートリッジポート62にカートリッジ2が装填された状態で、システムは、ユーザが商品を販売したいときまで待機する。
【0033】
商品の販売を希望するユーザは、自動販売機本体6のユーザインタフェース66で所望の商品を選択する。選択された商品に基づいて、販売制御回路63は、選択された商品が自動販売機本体6の販売ポート64を介して販売されるように、販売機本体6のロボット68を制御する。詳細には、最初に、カートリッジ2のロック28が、シャッタ26が動くことができるように解除される。ロック28は、自動販売機本体6の機械装置を介して操作される機械式ロックであってもよいし、自動販売機本体6や制御回路8等から送信される信号を介して操作される電子ロックであってもよい。次に、ロボット68の駆動シャッタ開閉アーム(開閉機構)682(図1参照)のモータ686(図1参照)がカートリッジ2のシャッタ26を閉位置から開位置に移動させる。次に、販売制御回路63は、商品取扱装置684(図1参照)を制御して、選択された商品をカートリッジ2から取り出し、商品の販売準備処理を実行し、販売ポート64を介して商品を販売する。缶飲料のような単純な商品の場合、販売準備処理は単に、販売ポート64を介してユーザに販売される正しい配向に商品を配向させることである。あるいは、ヌードルと温水の主成分を伴う食事等の、より複雑な商品の場合、調理処理は、ユーザによって選択された新鮮な食事を調理するために、成分を切る、混合する、加熱する等を含み得る。各場合において、最終工程は、販売ポート64を介して製品を販売することである。
【0034】
以上の処理は、カートリッジ2内の全ての商品が販売されるまで、ユーザが商品を選択するたびに繰り返される。カートリッジ2に装填された商品の量は、カートリッジメモリ25に記憶され、商品が販売されるたびに更新され、制御回路8に送られる。あるいは、商品の数量は、自動販売機本体6に設けられたメモリ(図示せず)に記憶され、商品が販売されるたびに更新され、制御回路8に送られてもよい。あるいは、商品の数量は、制御回路8によって完全に管理され、メモリ80に記憶され、自動販売機本体6によって販売動作が実行された回数に基づいて更新されてもよい。次に、カートリッジ2内の商品の数量に関する情報に基づいて、カートリッジ2が空であると制御回路8が判断すると、制御回路8は、カートリッジ2が自動販売機本体6からドッキングステーション4に移動するように命令を出す。自動販売機本体6からドッキングステーション4へのカートリッジ2の移動は、ドッキングステーション4から自動販売機本体6へ移動するカートリッジ2の説明と同様に行われる。
【0035】
使用済みカートリッジ2がカートリッジポート62から出ると、制御回路8は、商品が装填されたカートリッジ2がドッキングステーション4から自動販売機本体6に移動するように命令を出す。カートリッジ2の移動は、カートリッジ2のようなユニットがその領域で動作していることを通行人に警告するためにマークされ得る所定の経路に沿って実行され得る。また、カートリッジ2は、順次移動することができ(すなわち、使用済みカートリッジ2は、自動販売機本体6からドッキングステーション4に移動することができ、次いで、フル状態のカートリッジ2は、ドッキングステーション4から自動販売機本体6に移動することができる)、その結果、移動するカートリッジ2によって占有される面積はわずかである。あるいは、カートリッジ2は、自動販売機本体6での商品の補充に必要な時間を短縮するために同時に移動してもよい(すなわち、使用済みカートリッジ2が自動販売機本体6からドッキングステーション4に移動している間に、フル状態のカートリッジ2がドッキングステーション4から自動販売機本体6に移動し始めてもよい)。
【0036】
さらに、カートリッジ2はまた、単一のグループで一緒に移動するように構成されてもよい。例えば、複数のカートリッジ2を、結合ブラケット(図示せず)によって物理的に結合することができ、次いで、結合されたカートリッジ2のグループを、グループ内の第1のカートリッジ2の位置に基づいて制御することができる。
【0037】
あるいは、グループ内の複数のカートリッジ2の相対位置は、位置の通信を介して位置を調整することによって、物理的リンクなしで維持することができる。このようにして、カートリッジ2は、ドッキングステーション4とトラック31との間を効率的に移動する。
【0038】
上記の説明では、移動中のカートリッジ2の位置は、例えば、カメラで認識されるGPSやArUcoマーカ等の公知の技術を用いて画像処理を行うことにより決定されてもよい。モジュール式自動販売機システム1はまた、カートリッジ2が移動し始める前に障害物または人が近くにいないことを確認するための適切な監視および安全装置(図示せず)を備えてもよい。同様に、システムは、カートリッジ2が移動している間に障害物または人が近傍に入った場合に、カートリッジ2を停止するように構成されてもよい。モジュール式自動販売機システム1はまた、カートリッジ2が移動中であるか、または移動開始しつつあることを付近の人々に警告するように、オーディオまたはビジュアルディスプレイの形態で警告を発するように構成されてもよい。
【0039】
次に、モジュール式自動販売機システム1の動作を、補充中に発生する処理に関してより詳細に説明する。特に、正しい商品が装填されたカートリッジ2が装填されたことを検証する処理について説明する。
【0040】
図4は、制御回路8によって記憶される販売情報90の一例を示す。販売情報90は、自動販売機本体の位置情報と、複数のカートリッジ各々の現在位置情報と、複数のカートリッジのそれぞれが保持する商品の種類の商品情報と、各カートリッジが保持する商品の現在数量である現在数量情報と、各カートリッジに商品が装填された日付である工場装填日情報と、各カートリッジ内の商品のそれぞれが販売された日付である販売日情報と、自動販売機本体内の商品の現在数量に関する情報である自動販売機数量情報と、ドッキングステーションにドッキングされたカートリッジ内の商品の現在数量に関する情報であるドッキングステーション数量情報とを含む。
【0041】
工場3でカートリッジ2に商品が装填されると(図3参照)、そのカートリッジ2に対応する販売情報がオペレータ等によって制御回路8に入力される。例えば、図4に示すように、カートリッジ2毎にカートリッジ情報901が入力される。カートリッジ情報901は、カートリッジの固有の識別番号であるカートリッジID905(カートリッジ識別情報)、現在位置情報(カートリッジの現在位置の情報)、商品名(カートリッジが保有する商品の種類)、現在数量(カートリッジが保有する商品の現在数量)、および工場装填日(カートリッジに商品が装填された日付)を含む。カートリッジ情報901はまた、商品に使用される供給包装のタイプ(カップまたは缶など)などの情報を含んでもよい。また、工場3では、カートリッジ2のシャッタ26のロック28を解除するためのユニークキー(例えば、デジタルキー、図示せず)が設定されている。
【0042】
制御回路8はまた、自動販売機本体6およびドッキングステーション4に関連する自動販売機情報902を記憶する。自動販売機情報902は、自動販売機本体6の固有の識別番号である機械IDと、場所(自動販売機本体6および対応するドッキングステーション4の場所)と、商品名(その場所で販売される商品の名称)と、自動販売機数量(その自動販売機本体6内の商品の数量)と、ドッキングステーション数量(そのドッキングステーション4内の商品の数量)と、在庫切れ予測日904(自動販売機本体6およびドッキングステーション4が品切れになると予想される場合)とを含む。在庫切れ予測日904の計算方法の詳細については後述する。
【0043】
また、制御回路8は、所与のモジュール式自動販売機システム1(自動販売機本体6)から商品を販売することが許可されるカートリッジ2のリストを指定する許可カートリッジリスト903を記憶する。
【0044】
以上の情報を用いてモジュール式自動販売機システム1で行われる検証処理について、図5図7を参照して説明する。
【0045】
図5は、カートリッジ2とドッキングステーション4との接続処理、およびカートリッジ2と自動販売機本体6との接続処理の一例を示す図である。この処理は、商品が装填されたカートリッジ2が工場3からドッキングステーション4や自動販売機本体6に配送される際に行われる。
【0046】
まず、S100で、所定の場所(オフィス、公園、駅等)に設置された自動販売機本体6に販売する商品を、カートリッジ2に装填する(例えば、工場3で)。次に、S102で、ドッキングステーション4および自動販売機本体6と通信可能な範囲内でカートリッジ2を搬送する。次に、S104で、制御回路8は、自動販売機本体6にカートリッジ2がセットされているか否かを確認するための通信を行う。自動販売機本体6にカートリッジ2がセットされている場合には、処理はS106に進み、カートリッジ2がドッキングステーション4にドッキングされ(上記参照)、ドッキングステーション4に接続される。次に、S108で、カートリッジドッキングステーション検証処理を行い、適切なカートリッジ2が接続されていることを検証し、商品名およびその商品に適した保管条件(保管温度等)等の情報(図示せず)を取得する。カートリッジドッキングステーション検証処理の詳細は、図6を参照されたい。
【0047】
カートリッジドッキングステーション検証処理が完了すると、S110で、S108で取得した情報に基づいて、ドッキングステーション4は、カートリッジ2内の商品が良好な状態に維持されるように、カートリッジ2に適切なアメニティを供給する。次に、S112で、制御回路8は、自動販売機本体6にカートリッジ2がセットされているか否かをチェックする。答えが「YES」であれば、S112の処理が繰り返される。
【0048】
S112で「NO」の場合は、処理はS114に進み、制御回路8は、カートリッジ2をドッキングステーション4から自動販売機本体6に移動させ、自動販売機本体6に接続するように命令を出す。自動販売機本体6に接続すると、S116で、自動販売機本体検証処理を行い、自動販売機本体6に適切なカートリッジ2が接続されていることを検証し、商品名およびその商品に適した保管条件(保管温度等)等の情報(図示せず)を取得する。カートリッジ自動販売機本体検証処理の詳細については、図7を参照されたい。
【0049】
カートリッジ自動販売機本体検証処理が完了すると、S118で、カートリッジ2のシャッタ26が開状態に変更される。次に、S120で、商品をカートリッジ2から自動販売機本体6に移送し、要求に応じてユーザに販売する。
【0050】
図6は、上述のようにカートリッジ2がドッキングステーション4にドッキングしたときに実行されるカートリッジドッキングステーション検証処理を示す。ドッキングステーション4にドッキングすると、S200で、制御回路8は、例えば、カートリッジ2のカートリッジ記憶部25からカートリッジIDを受信するドッキングステーション4の読取・通信装置46(IDリーダ)によって、カートリッジ2のカートリッジID(カートリッジ識別情報)を取得する。次に、S202で、カートリッジ2が許可カートリッジリスト903上のカートリッジ2と一致するか否かを判定する処理を行う。許可カートリッジリスト903のカートリッジ2と一致しないと判定された場合、S204で、システム管理者等にエラー報告を行う。
【0051】
一方、S202で、カートリッジ2が許可カートリッジリスト903上のカートリッジ2と一致すると判定された場合、S206で、ドッキングステーション4は、工場3のカートリッジ2に設定されたキーをカートリッジ2に送信する。S208で、ドッキングステーション4によって送信されたキーがカートリッジ2の正しいキーであるかどうかが判定される。ドッキングステーション4によって送信されたキーがカートリッジ2の正しいキーではないと判定された場合、S210で、キーが正しくないことを示すメッセージがドッキングステーション4に送信され、ドッキングステーション4は処理を終了する。次に、S212で、システム管理者等にエラー報告を行う。
【0052】
一方、S208で、ドッキングステーション4から送信されたキーがカートリッジ2の正しいキーであると判定された場合、処理はS214に進み、ドッキングステーション4は、商品名およびその商品に適した保管条件(保管温度等)等の情報を取得する。次に、処理は図5のS110に進む。
【0053】
図7は、上記のようにしてカートリッジ2が自動販売機本体6にセットされた場合に行われるカートリッジ自動販売機本体検証処理を示す図である。自動販売機本体6にセットされると、S300で、制御回路8はカートリッジ2のカートリッジID(カートリッジ識別情報)を、例えば、カートリッジ2のカートリッジ記憶部25から受け取った自動販売機本体6の読取・通信装置61(IDリーダ)により取得する。次に、S302で、カートリッジ2が許可カートリッジリスト903上のカートリッジ2と一致するか否かを判定する処理を行う。すなわち、自動販売機本体6の自動販売機制御回路63は、カートリッジ2のカートリッジIDと、制御回路8に記憶されている許可カートリッジリスト903とを比較する。カートリッジ2が許可カートリッジリスト903のカートリッジ2と一致しないと判定された場合、S304で、システム管理者等にエラー報告を行う。
【0054】
一方、S302で、カートリッジ2が許可カートリッジリスト903上のカートリッジ2と一致すると判定された場合、S306で、自動販売機本体6は、工場3でカートリッジ2に設定されたキーをカートリッジ2に送信する。S308で、自動販売機本体6から送信されたキーがカートリッジ2の正しいキーであるか否かを判定する。自動販売機本体6から送信されたキーがカートリッジ2の正しいキーではないと判定された場合、S310で、自動販売機本体6に正しくない旨のメッセージを送信し、自動販売機本体6は処理を終了する。次に、S312で、システム管理者等にエラー報告が出される。
【0055】
一方、S308で、自販機本体6から送信されたキーがカートリッジ2の正しいキーであると判定された場合、処理はS314に進み、自販機本体6は、商品名およびその商品に適した保管条件(保管温度等)等の情報を取得する。次に、S316で、装填されたカートリッジ2が正しいカートリッジ2であることが確認されたので、シャッタ26のロック28が解除され、カートリッジ2内の商品の販売が許可される。
【0056】
言い換えると、自動販売機本体6の自動販売機制御回路63は、読取・通信装置61(IDリーダ)によって読み取られたカートリッジID(カートリッジ識別情報)を許可カートリッジリスト903(制御回路8によって記憶された許可カートリッジ識別情報のリスト)と比較し、カートリッジID(カートリッジ識別情報)が許可カートリッジ識別情報のリスト上のアイテムと一致する場合にのみ、カートリッジ2内の商品が販売されることを許可するように構成される。S316の後、処理は図5のS118に進む。
【0057】
次に、図8を参照して、在庫切れ予測日計算処理について説明する。制御回路8は、自動販売機本体6の位置情報、複数のカートリッジ2の各々の現在位置情報、複数のカートリッジ2の各々が保持する商品の種類の商品情報、各カートリッジ2が保持する商品の現在数量である現在数量情報、各カートリッジに商品が装填された日付である工場装填日情報、各カートリッジ2の商品が販売された日付である販売日付情報、自動販売機本体6内の商品の現在数量に関する情報である自動販売機数量情報、ドッキングステーション4にドッキングされたカートリッジ2内の商品の現在数量に関する情報であるドッキングステーション数量情報を含む販売情報90を記憶するように構成されている。
【0058】
図8のS400で、制御回路8は販売情報90を取得する。次に、S402で、販売情報90に基づいて、制御回路8は、モジュール式自動販売機システム1が販売情報に基づいて商品を切らす在庫切れ予測日を計算する。
【0059】
次に、S404で、制御回路8は、計算された在庫切れ予測日を指定閾値日と比較する。在庫切れ予測日が指定閾値日より前である場合、処理はS400に戻る。一方、在庫切れ予測日が指定閾値日以降である場合、処理はS406に進み、制御回路8は、在庫切れ予測日に基づいてカートリッジ2を配送するように、すなわち、適切な商品が装填されたカートリッジ2を、モジュール式自動販売機システム1が配設された適切な場所に配送するように、命令を出す。
【0060】
上の記載では、本開示の目的の例示的実施形態を開示および説明している。当業者に理解されるように、本開示の目的は、その趣旨または本質的な特性を逸脱することなく他の特定の形で具現化され得る。したがって、本開示は例示的であることを意図しており、本開示の目的および請求項の範囲を限定するものではない。
【0061】
上の教示を考慮すると、本開示の多くの変形および変更が可能である。それゆえ、添付の請求項の範囲内で、本明細書で具体的に説明されたやり方以外で開示が実践され得ることが理解されるはずである。
【0062】
次に、モジュール式自動販売機システム1の代替の例示的な実施形態について説明する。
【0063】
上記の実施形態では、図1に示すように、ドッキングステーション4は、自動販売機本体6付近に配設され、カートリッジポート2の、ドッキングステーション4と自動販売機本体6との間の双方向の移動を容易にする。しかし、自動販売機本体6付近にドッキングステーション4を配設することは、両者の間でカートリッジ2の移動が可能であり且つ種々のユニット間で通信が行われ得れば必須ではない。例えば、自動販売機本体6へのユーザのアクセスを改善するために、ドッキングステーション4を、ユーザがアクセスできない店舗等に設けてもよい。こうすれば、ユーザが遮られるのは、カートリッジ2がドッキングステーション4と自動販売機本体6との間を移動しているときにのみとなる。
【0064】
図9は、カートリッジの代替実施形態であるカートリッジ2Aを示す。カートリッジ2Aは、カートリッジ2と同様であり、本体20、シャッタ26、ホイール220等を備えている(他の要素は図9から省略されている)。
【0065】
また、カートリッジ2Aには、商品移送機構294が設けられている。例えば、図9に示す実施形態では、商品移送機構294はスロープであって、シャッタ26が開くと、商品100がスロープを滑り落ちて自動販売機本体6に入るように配設されている。商品移送機構294の構成はスロープに限定されず、ロボットアーム、プッシャ、コンベヤベルトなどの商品を移送するための能動手段を含んでもよい。カートリッジ2Aに商品移送機構294を設けることにより、自動販売機本体6の構成をより簡単かつ安価にすることができる。
【0066】
上記の実施形態では、カートリッジは、カートリッジ2のクランパ受け部27をクランプするドッキングステーション4または自動販売機本体6上のクランパによって、ドッキングステーション4または自動販売機本体6にクランプされる。しかし、この構成を逆にして、クランプ機構の能動部分がカートリッジ上にあり、機構のクランプ部分がドッキングステーションまたは自動販売機本体上にあるようにしてもよい。代替的に、クランプ機構の能動部分を、カートリッジと、ドッキングステーションまたは自動販売機本体の両方に設けてもよい。
【0067】
上記の実施形態では、カートリッジ2の移動機構22によるカートリッジの移動は、例えばGPSに基づいて完全に自動化されるが、カートリッジの移動を、オペレータによって、移動機構22を用いてカートリッジ2の移動を支援して実行してもよい。例えば、制御回路8は、紙のプリントアウトまたは携帯端末のディスプレイ等によって、オペレータに、カートリッジ2を移動させることに関する命令を出してもよい。
【0068】
上記の実施形態では、制御回路8は、自動販売機本体6から販売対象商品が切れたときに、現在自動販売機本体6のカートリッジポート62に装填されているカートリッジ2を、自動販売機本体6からドッキングステーション4に移動させるように命令を出す。しかし、このような命令をカートリッジ2に出すタイミングはこれに限定されない。例えば、制御回路8は、現在カートリッジポート62に装填されているカートリッジ2が、カートリッジ2の商品が切れた(またはカートリッジ2から自動販売機本体6に移送された)ときすぐに、または自動販売機本体6に残っている商品の量が指定レベルに達したときに、自動販売機本体6からドッキングステーション4に移動するように命令を出してもよい。
【0069】
上記の実施形態では、広告面23は電子ディスプレイであるが、取り外し可能なフィルム、ステッカーなどをカートリッジの表面に適用して、広告面として機能させることができる。このような除去可能なフィルム、ステッカー等では、電子ディスプレイと同様の効果が得られるが、より単純で安価である。
【0070】
上記の実施形態では、カートリッジ2のシャッタ26を開くための開放機構は、ロボット68の開閉アーム682である。しかし、代替的な実施形態では、シャッタ26を開く機構の少なくとも一部がカートリッジ側に設けられてもよく、自動販売機本体は、カートリッジに信号を送信してシャッタを開くように動作させるように構成されてもよい。これにより、自動販売機本体の構成を簡素化し、安価にすることができる。
【0071】
上記の実施形態では、販売情報90は、例えば、新たなカートリッジが適時に配送され得るように、在庫切れ予測日を計算するために使用される。販売情報90はまた、販売された商品に関連するトレーサビリティ情報を提供するために使用されてもよい。例えば、各商品の販売日が販売情報90に記憶されているので、システム管理者は、特定の商品が何処で何時販売(販売)されたかの経過を追うことがより容易になる。これは、例えば、特定の商品を購入したユーザに当って連絡を取ることが必要であった製品リコールの場合に特に有用である。
【0072】
開示の主な内容とその利益を以下に要約する。
【0073】
モジュール式自動販売機システム1は、販売対象商品を保持するように構成された複数のカートリッジと、カートリッジのうちの少なくとも1つを取り外し可能に格納するように構成されたドッキングステーションと、カートリッジのうちの少なくとも1つを受け取るように構成されたカートリッジポートとユーザに商品を販売するための販売ポートを含むとともに、カートリッジから商品を取り出すこと、商品の販売準備処理を実行すること、または販売ポートを介して商品を販売することのうちの少なくとも1つを実行するように構成された機構を含む自動販売機本体と、カートリッジ、ドッキングステーション、および自動販売機の動作を制御するように構成された制御回路とを含み、カートリッジは、カートリッジがドッキングステーションと自動販売機本体との間で双方向に移動することを可能にするように構成された移動機構を備えている。
【0074】
また、カートリッジ2には、ドッキングステーション4および自動販売機本体6との間で移動可能に構成された移動機構22が設けられているので、自動販売機本体6に商品を補充する作業がより効率的に行われる。例えば、自動販売機本体6のカートリッジポート62にセットされた第1のカートリッジ2において商品が品切れになった場合、第1のカートリッジ2の移動機構22は、第1のカートリッジ2が自動販売機本体6からドッキングステーション4に移動することを可能にする。また、商品がフルにストックされた第2のカートリッジ2の移動機構22は、第2のカートリッジ2をドッキングステーション4から自動販売機本体6に移動させることができる。このようにして、自動販売機本体には、商品が高効率で補充される。
【0075】
カートリッジ2は、制御回路8から発せられる信号に基づいて、ドッキングステーション4と自動販売機本体6との間で双方向に自動的に移動するように構成され得る。このようにして、商品の補充を高度に安全かつ効率的な方法で行うことができる。例えば、自動販売機本体6は、オペレータがいるときだけでなく、いつでも補充することができる。
【0076】
また、カートリッジ2には、カートリッジ外部から商品にアクセスできない閉状態と、カートリッジから商品を取り出すことができる開状態との間で移動可能なロック可能なシャッタ26が設けられていてもよく、自動販売機本体6には、ロック可能なシャッタ26を開状態と閉状態とに切り替えるシャッタ開放機構(ロボット68、シャッタ開閉アーム682)が設けられていてもよい。これにより、モジュール式自動販売機システム1のセキュリティが向上するとともに、カートリッジ2と自動販売機本体6との間で効率的に商品を受け渡すことができる。
【0077】
また、カートリッジ2は、カートリッジ2のカートリッジID(カートリッジ識別情報)を記憶するカートリッジ記憶部25を備えていてもよく、自動販売機本体は、カートリッジ2が自動販売機本体6に移動したときにカートリッジ2のカートリッジID(カートリッジ識別情報)を読み取る読取・通信装置61(IDリーダ)と、読取・通信装置61(IDリーダ)によって読み取られたカートリッジID(カートリッジ識別情報)と、制御回路8によって記憶された許可カートリッジリスト903(許可カートリッジ識別情報のリスト)とを比較し、カートリッジID(カートリッジ識別情報)が許可カートリッジリスト903上のアイテムと一致する場合にのみカートリッジ2内の商品を販売することを許可するように構成された販売制御回路63とを備えていてもよい。
【0078】
これにより、モジュール式自動販売機システム1(自動販売機本体6)では、適切な商品のみを確実に販売することができる。
【0079】
また、カートリッジ2には、カートリッジ2が自動販売機本体6に移動されたときに、カートリッジ2から自動販売機本体6に商品を移送する商品移送機構94が設けられていてもよい。
【0080】
これにより、自動販売機本体6の構成を簡易かつ安価にすることができる。
【0081】
さらに、制御回路8は、自動販売機本体の位置情報、複数のカートリッジ各々の現在位置情報、複数のカートリッジ各々によって保持される商品の種類の商品情報、各カートリッジによって保持される商品の現在数量である現在数量情報、各カートリッジに商品が装填された日付である工場装填日情報、各カートリッジの商品が販売された日付である販売日付情報、自動販売機本体内の商品の現在数量に関する情報である自動販売機量情報、ドッキングステーションにドッキングされたカートリッジ内の商品の現在数量に関する情報であるドッキングステーション数量情報を含む自動販売機情報90を記憶するように構成されてもよく、制御回路は、自動販売機システムが販売情報に基づいて商品を切らす在庫切れ予測日を計算し、在庫切れ予測日付に基づいてカートリッジ2を配送するように命令を出すようにさらに構成されてもよい。
【0082】
このようにして、モジュール式自動販売機システム1が常に適切な商品ストック状態であることを保証することが可能である。
【符号の説明】
【0083】
1:モジュール式自動販売機システム、100:商品、2:カートリッジ、20:本体、21:温度コントローラ、210:加熱部、212:冷却部、22:移動機構、220:車輪、222:モータ、224:位置決め装置、226:移動制御回路、24:供給ポート、25:カートリッジ記憶部、26:シャッタ、27:クランパ受け部、28:ロック、290:電力・通信受信接続部、294:商品移送機構、3:工場、31:トラック、4:ドッキングステーション、40:クランパ、42:電力・通信接続部、44:アメニティ供給部、46:読取・通信装置(IDリーダ)、48:温度コントローラ、482:加熱部、484:冷却部、49:広告コントローラ、6:自動販売機本体、60:本体、62:カートリッジポート、622:クランパ、64:販売ポート、66:ユーザインタフェース、68:ロボット(機構、シャッタ開放機構)、682:シャッタ開閉アーム(シャッタ開放機構)、684:商品取扱装置、686:モータ、61:読取・通信装置(IDリーダ)、63:販売制御回路、8:制御回路、80:メモリ、82:演算部、90:販売情報、901:カートリッジ情報、902:自動販売機情報、903:許可リスト情報、904:在庫切れ予測日
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】