(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-23
(54)【発明の名称】閉鎖可能カフを具備する可撓性ホース、そのための製造方法、およびそれを含むデバイス
(51)【国際特許分類】
F16L 3/10 20060101AFI20220315BHJP
A61M 16/08 20060101ALI20220315BHJP
【FI】
F16L3/10 Z
A61M16/08 300Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531873
(86)(22)【出願日】2019-01-30
(85)【翻訳文提出日】2021-08-02
(86)【国際出願番号】 CN2019073889
(87)【国際公開番号】W WO2020154946
(87)【国際公開日】2020-08-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521241111
【氏名又は名称】ヴィンセント メディカル(ドングアン)テクノロジー シーオー.,エルティーディー.
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】フー,クオック フー
(72)【発明者】
【氏名】コウ,ミン ファイ
(72)【発明者】
【氏名】チュー,チン サウ
(72)【発明者】
【氏名】マオ,チャン ビン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ルン シン
(72)【発明者】
【氏名】フー,ウェイ フォン
【テーマコード(参考)】
3H023
【Fターム(参考)】
3H023AA03
3H023AB02
3H023AB07
3H023AD15
3H023AD38
(57)【要約】
【解決手段】
閉鎖可能カフを具備する可撓性ホース、そのための製造方法、およびそれを含むデバイス。可撓性ホース(20)は、1本の中空管(24)と閉鎖カフ(22)を有する。可撓性ホース(20)を製造するための方法は、1本の可撓性管(24)を提供する工程と、閉鎖可能カフ(22)を提供する工程と、閉鎖可能カフ(22)を、閉鎖カフ位置で中空管(24)と位置合わせする工程と、閉鎖カフ位置において、1本の中空管(24)の周りで閉鎖可能カフ(22)を閉鎖することによって、閉鎖可能カフ(22)を1本の中空管(24)に取り付ける工程であって、それによって、閉鎖カフ(22)を有する可撓性ホース(20)を形成する、工程と、を有する。方法は、1本の中空管(24)に、閉鎖可能カフ(22)をねじ留めする工程を含まない。デバイスはまた、そのような可撓性ホース(20)を含んでもよい。可撓性ホース(20)、および関連する製造方法は、可撓性ホースとカフとの間のより確実で均一な結合を提供することができ、可撓性ホースを作り出すために使用される、可撓性ホース材料の量を減らすことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性ホースであって、
A)1本の中空管と、
B)閉鎖カフと、を含む、可撓性ホース。
【請求項2】
前記中空管が、プラスチックを含む、請求項1に記載の可撓性ホース。
【請求項3】
前記中空管が、
A)中空管内面と、
B)中空管内面の反対側の中空管外面であって、ここで、前記中空管外面は螺旋状リブを含む、中空管外面と、を含む、請求項1-2のいずれか1項に記載の可撓性ホース
【請求項4】
前記閉鎖カフが、閉鎖カフ内面と、前記閉鎖カフ内面の反対側の閉鎖カフ外面とを含み、そして、ここで、前記閉鎖カフ内面が、螺旋状ねじ山を含む、または、ここで、前記螺旋状ねじ山が、連続的な螺旋状ねじ山である、または、ここで、前記螺旋状ねじ山が、起伏のある螺旋状ねじ山であり、そして、ここで、前記螺旋状ねじ山が、前記螺旋状リブに対して相補的である、請求項3に記載の可撓性ホース。
【請求項5】
前記螺旋状リブが、その中にワイヤをさらに含む、請求項3に記載の可撓性ホース。
【請求項6】
前記閉鎖カフが、マルチピースカフ、ヒンジ付きカフ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1-5のいずれか1項に記載の可撓性ホース。
【請求項7】
前記閉鎖カフが、スナップフィット式閉鎖、ポストホール式閉鎖、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される閉鎖か、スナップフィット式閉鎖、ポストホール式閉鎖、およびその組み合わせか、を含む、請求項1-6のいずれか1項に記載の可撓性ホース。
【請求項8】
第2の閉鎖カフをさらに含み、ここで、前記第2の閉鎖カフは、前記閉鎖カフから遠位にある、請求項1-7のいずれか1項に記載の可撓性ホース。
【請求項9】
前記閉鎖カフに取り付けられた、コネクタ、またはオーバーモールドされた端部ピース、をさらに含む、請求項1-8のいずれか1項に記載の可撓性ホース。
【請求項10】
前記閉鎖カフが、ブレードをさらに含む、請求項1-9のいずれか1項に記載の可撓性ホース。
【請求項11】
可撓性ホースを製造するための方法であって、前記方法は、
A)1本の中空管を提供する工程と、
B)閉鎖可能カフを提供する工程と、
C)前記閉鎖可能カフを、閉鎖カフ位置で前記中空管と位置合わせする工程と、
D)前記閉鎖カフ位置において前記1本の中空管の周りで前記閉鎖可能カフを閉鎖することによって、前記閉鎖可能カフを前記1本の中空管に取り付ける工程であって、それによって、前記閉鎖カフを含む1本の中空間を形成する、工程と、を含み、ここで、前記方法は、前記1本の中空管に、前記閉鎖可能カフをねじ留めする工程を含まない、方法。
【請求項12】
前記1本の中空管における位置、前記閉鎖可能カフにおける位置、および、それらの組み合わせ、からなる群から選択される接着位置に、接着剤を適用する工程をさらに含み、前記接着剤を適用する工程が、前記取り付ける工程の前に生じる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
A)第2の閉鎖可能カフを提供する工程と、
B)前記第2の閉鎖可能カフを、前記閉鎖カフ位置から遠位の第2の閉鎖可能カフ位置で前記中空管と位置合わせする工程と、
C)前記1本の中空管の周りで前記第2の閉鎖可能カフを閉鎖することによって、前記第2の閉鎖可能カフ位置において、前記第2の閉鎖可能カフを前記1本の中空管に取り付ける工程であって、それによって、第2の閉鎖カフを含む1本の中空管を形成する、工程と、をさらに含み、ここで、前記取り付ける工程は、前記1本の中空管に、前記第2の閉鎖可能カフをねじ留めすることを含まない、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
コネクタ、またはオーバーモールドされた端部ピースを、前記閉鎖カフに取り付ける工程をさらに含む、請求項11-13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記コネクタまたは前記オーバーモールドされた端部ピースを、末端に取り付ける工程をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
押出しを介して中空管を形成する工程と、押出しを介して成型されたリブを同時に形成する工程と、をさらに含み、ここで、前記成型されたリブは前記中空管に一体的に形成される、請求項11-15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
ブレードを有する閉鎖可能カフを提供する工程と、前記ブレードを螺旋状リブと位置合わせする工程と、前記ブレードがワイヤと接触するように、前記ブレードで螺旋状リブを切断する工程と、をさらに含む、請求項11-16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
請求項1-10のいずれか1項に記載の可撓性ホース、または請求項11-17のいずれか1項に記載の方法で製造された可撓性ホースを含む、デバイス。
【請求項19】
前記デバイスが、人工呼吸器、電気掃除機、 衣類スチーマ、呼吸用加湿デバイス、通気呼吸デバイス、麻酔呼吸デバイス、外科用吹送デバイス、およびそれらの組み合わせ、からなる群から選択される、請求項18に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は可撓性ホースの分野、その製造、そしてそのためのデバイスおよびシステムに関する。より具体的には、本発明は、その端部にカフを有する可撓性ホースの分野、その製造、およびそのためのデバイスおよびシステムに関係する。
【背景技術】
【0002】
1以上の端部にカフを有する可撓性ホースは、電気掃除機のデバイスの業界、医療用デバイスの業界、液体ポンピングの業界、自動車産業、工業用ヘアードライヤの業界、工業用スチーム洗浄の業界などの多くの業界において、既知である。これらの可撓性ホースは、要望に応じて、高圧スチーム、大気圧スチーム、真空からなどのいずれをも運ぶように意図され得る。さらに、これらの可撓性ホースは、要望に応じて、ガス、液体、および/または真空を運ぶように意図され得る。管が可撓性を有しかつ強靭になるという両方を可能にするために、これらの管はしばしば、プラスチック、一般に熱可塑性のものから形成される。特定の可撓性ホース、およびそのような可撓性ホースを製造するための方法は、既知である。
【0003】
しかし、管自体のまさにその可撓性は、特に管が取り外し可能な管である場合に、たびたび、接続先のデバイスとの密封シーリングを形成できないことを意味する。したがって、一般に、可撓性管は、硬質プラスチックカフを1以上の端部に含み、その後、コネクタに取り付けられ、または取り外し可能に取り付けられ、該コネクタは、例えば、オーバーモールドされた端部ピースでもあるかもしれず、その後にデバイスに接続する。コネクタは、成形されて、接着されて、溶接されて、ロックされて、および/またはその他の方法で、カフに取り付けられる。一般に、可撓性ホースは、可撓性ホースがより硬質のプラスチックに接続する点で破損し、それが圧力の損失、漏れなどを引き起こし得ることが知られている。
【0004】
したがって、多くの場合、カフは、より硬質のプラスチックが可撓性ホースに取り付けられる点の周りの負荷を低下させている。これは、可撓性ホースの動きによって生じる負荷を、可撓性ホースのより大きな表面面積に分散させ、これによって、ある特定の点における可撓性ホースの破砕、または破損の可能性を低下させる。カフは、一般に、可撓性ホース材料よりも変形が少ないより硬質のプラスチックから形成され、従って、コネクタ、またはオーバーモールドされた端部ピースに取り付き、または取り外し可能に取り付いて、確実かつ密封状態のシーリングを可能にする。しかし、このためには、可撓性ホースがカフの両端部から突出する必要があり、従って、末端において、コネクタ、またはオーバーモールドされた端部ピースは、密封状態のシーリングを確実にするように、可撓性ホースに結合され得る。コネクタ、またはオーバーモールドされた端部ピースはまた、デバイスとの確実かつ密封状態のシーリングを形成するためにデバイスにも接続するかもしれない。例えば、2017年10月10日に公開されて、Plastiflex Groupに譲渡された、Kaye等の米国特許第9,784,387B2号を参照。
【0005】
より具体的には、医療業界は、例えば、CPAP(持続気道内陽圧)システム、酸素増強システム、加湿された呼吸回路、加熱された呼吸回路、通気呼吸システム、麻酔呼吸システム、外科用の吹送システム、呼吸用給湿機システムなどにおいて、可撓性ホースを利用する。これらの可撓性ホースは、たびたび、カフの内部で、内側にねじ山加工が施されたねじに対して相補的な、螺旋状の外部リブを有する。場合によっては、カフは、内側にねじ山加工が施されたねじ、およびねじ山加工が施されていないカフポーションの組み合わせを有していてもよい。螺旋状の外部リブは、可撓性ホースと同じ材料、または別の材料から形成されてもよく、そしてたびたび、可撓性ホースの剛性および/または耐久性を改善するのに役立つ。さらに、螺旋状の外部リブは、1以上のワイヤをその中に含み、例えば、電気を通したり、センサとして機能したり、制御シグナルを提供したりする。その後、ねじ山加工が施されたカフは、一般に、ねじ留めすることによって可撓性ホースに取り付けられる。場合によっては、可撓性ホースにねじ留めする前に、接着剤が、可撓性ホースの端部および/またはカフの端部に適用される。その後、接着剤が、可撓性ホースをカフに結合する。
【0006】
しかし、コネクタ、またはオーバーモールドされた端部ピースと結合するために、可撓性ホースの末端がカフを超えて突出する必要性は、可撓性ホース材料の余剰分を必要とすることが確認されている。さらに、接着剤が、可撓性ホースにねじ留めする前に、可撓性ホースの端部および/またはカフの端部に適用されると、接着剤がカフと可撓性ホースとの間に不均一に適用される結果となり得、不均一なシーリング、または接着剤としては不完全なシーリングまでもが引き起こされ得ることが確認されている。
【0007】
従って、可撓性ホースとカフとの間のより確実で均一な結合を提供するための、可撓性ホース、および関連する製造方法の必要性が残っていることが確認されている。さらに、可撓性ホースを作り出すために使用される、可撓性ホース材料の量を減らす必要性が存在する。
【発明の概要】
【0008】
本発明の実施形態は、1本の中空管と閉鎖カフとを有する、可撓性ホースに関する。本発明の別の実施形態は、可撓性ホースを製造するための方法に関し、該方法は、1本の可撓性管を提供する工程と、閉鎖可能カフを提供する工程と、閉鎖可能カフを、閉鎖カフ位置で中空管と位置合わせする工程と、閉鎖カフ位置において1本の中空管の周りで閉鎖可能カフを閉鎖することによって、閉鎖可能カフを1本の中空管に取り付ける工程であって、それによって、閉鎖カフを有する可撓性ホースを形成する、工程と、を含む。方法は、1本の中空管に、閉鎖可能カフをねじ留めする工程を含まない。
【0009】
デバイスはまた、本明細書に記載される、可撓性ホースを含んでもよい。
【0010】
理論による限定を意図することなく、本発明は、本明細書において、改善された可撓性管ならびに改善された製造方法を提供すると考えられる。本発明の可撓性ホースは、可撓性ホースと閉鎖カフとの間に、より均一でより正確に適用された結合を有し得ると考えられる。また、本明細書の本方法は、中空管に閉鎖可能カフを、より正確に配置し得るおよび/または取り付け得ると考えられる。また、本製造方法は、廃棄される可撓性ホース材料の減少という結果を導き得ると考えられる。また、本発明は、製造の時間および/または複雑性の量を著しく低下させ得ると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の可撓性ホースと閉鎖可能カフの実施形態についての、部分的に切り取られた側面図を示す。
【
図2】
図1の中空管と閉鎖可能カフが互いに取り付けられる時の、それらの実施形態についての、側面図を示す。
【
図3】複数のカフポーションから形成される閉鎖可能カフ内面に、連続的な螺旋状ねじ山を有する、閉鎖可能カフの斜視図を示す。
【
図4】末端に閉鎖カフを有する中空管を有する、本発明の可撓性ホースの実施形態についての、部分的側面図を示す。
【
図5】各末端に閉鎖カフを有する1本の中空管を具備する可撓性ホースを有する、本発明の実施形態についての、部分的側面図を示す。
【
図6】閉鎖可能カフ内面と閉鎖可能カフ外面を有するマルチピースカフのカフポーションの側面図を示す。
【0012】
本明細書のこれらの図は、例示を目的とするものにすぎず、正確な縮尺で描かれているわけではない。
【発明を実施するための形態】
【0013】
他に別段の提示がない限り、本明細書のすべてのテストは、25℃の室温とテスト温度、および海面上大気圧(1 atm.)を含む、標準条件で実行され、そして、すべての測定はメートル単位で行われる。さらに、本明細書のすべてのパーセント、比などは、他に別段の指示がない限り、重量によるものである。
【0014】
本明細書に使用される場合、特許請求の範囲で使用される「含む(comprising)」とう用語は、その後に列挙される請求項要素に、排他的に制限されるとは解釈されるべきではなく、また本用語は、本発明の範囲から逸脱することなく、他の請求項要素、工程なども含まれ得ることを示す。本用語は、列挙される機能、要素、工程、構成要素などの存在を指定するように解釈されるが、1以上の他の機能、要素、工程、構成要素など、またはそれらの群の存在を排除するものではない。
【0015】
本明細書に使用される場合、説明や請求項における、第1の、第2の、第3のなどの任意の用語は、類似の要素間で区別を行うために使用されるのみであり、必ずしも順次的または時系列的順序を必要とするものを説明するためのものではない。当技術分野の当業者であれば、これらの用語が、適切な状況下で交換可能であり得ることをさらに理解する。
【0016】
本明細書に使用される場合、「閉鎖カフ」と、「閉鎖可能カフ」などのその変形は、開状態であるか、あるいは大きな直径を有するかのいずれかであるカフであり、後に中空管と位置合わせ、および/または中空管上に配置され、その後に管の周りで閉鎖される。したがって、閉鎖可能カフは、閉鎖可能カフを取り付けるアクションが異なるため、中空管上で摺動される、または中空管にねじ留めされるかのいずれかであるカフとは異なる。特に、閉鎖可能カフは、中空管に取り付けられると、直径および/または形状を変化させて、閉鎖カフを形成する。対照的に、中空管上で摺動される、または中空管にねじ留めされるカフは、常に有意に同じままである直径を有する。本明細書のある実施形態では、閉鎖カフ/閉鎖可能カフは、中空管にねじ留めされないか、あるいは、中空管上で摺動されない、中空管上にねじ留めされない、またはその組み合わせである。本明細書に使用される場合、「閉鎖カフ」、「閉鎖可能カフ」という用語とそれらの変形は、実質的に置き換え可能であるが、その特定の時点での閉鎖可能な/閉鎖されたカフの状態を示すためにどちらか一方が選ばれているだけであると、意図される。
【0017】
本発明は、1本の中空管と閉鎖カフとを有する、可撓性ホースに関する。本明細書の可撓性ホースは、例えば押出し、射出成形、真空成形、およびその組み合わせ、あるいは押出し、およびその組み合わなどの、当技術分野において既知の多くの様々な方法によって製造され得る。1本の中空管は、数センチメートルから何百メートル、またはそれ以上、およびその間の任意の長さの、望ましい任意の長さであってもよい。可撓性ホースは、射出成形または真空成形などを介して特定の長さに製造されてもよく、あるいは押出し処理などの連続処理で製造されてもよく、製造工程中直ちに、または後の時点で、望ましい長さに切断されてもよい。
【0018】
中空管および/または可撓性ホースは、少なくとも単一のルーメン、または要望に応じて、複数のルーメン、または約1~約5のルーメン、または約1~約3のルーメン、または1つのルーメン、または2つのルーメン、または3つのルーメン、を含んでもよい。複数のルーメンが存在する場合、要望に応じて、複数のルーメンは同心的であってもよく、あるいは非同心的であってもよい。一般に、中空管と、そのようなものを作るための方法とは、当技術分野で周知である。例えば、2002年8月13日に公開され、Vital Signs, Inc. Totawa,NJ,USAに譲渡された、WoelfulおよびBrittenの米国特許第6,431,218B1号を参照。
【0019】
本明細書のある実施形態では、中空管は、プラスチック、樹脂、金属、炭素繊維、およびその組み合わせ、またはプラスチック、樹脂、金属、およびその組み合わせ、またはプラスチック、金属、およびその組み合わせ、または熱可塑性物質、ワイヤ、およびその組み合わせ、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、メタロセンポリエチレン、ワイヤ、ポリオレフィンエラストマ、およびその組み合わせ、を含んでもよい。
【0020】
本明細書のある実施形態では、中空管は、医療用の用途と製品における使用のための、ISO10993に準じて承認されている材料を含む。本明細書のある実施形態では、中空管は、中空管外面と、中空管外面の反対側の中空管内面とを含む。一般に、中空管によって搬送される、あるいは運ばれるガス、真空、液体などは、中空管内面の内部に存在するであろう。
【0021】
本明細書のある実施形態では、中空管外面は螺旋状リブをその上に含む。本明細書のある実施形態では、螺旋状リブは、押出しによって製造されるか、または、中空管が製造されると同時に押出しによって製造される。例えば、1984年12月25日に公表され、Automation Industries, Inc.Greenwich,CT,USAに譲渡された、米国特許第4,490,575号を参照。別の実施形態では、螺旋状リブは、別々に生産され、そして中空管の初期の製造後に、中空管外面に付加される。本明細書のある実施形態では、螺旋状リブは、ワイヤ、または複数のワイヤを含む。本明細書のある実施形態では、螺旋状リブは、その中に、ワイヤ、または複数のワイヤを含む。本明細書のある実施形態では、螺旋状リブは、センサを含む。本明細書のある実施形態では、螺旋状リブは、その中に、センサを含む。
【0022】
本明細書のある実施形態では、螺旋状リブは、プラスチック、樹脂、金属、炭素繊維、およびその組み合わせ、またはプラスチック、樹脂、金属、およびその組み合わせ、またはプラスチック、金属、およびその組み合わせ、または熱可塑性物質、金属、およびその組み合わせ、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、メタロセンポリエチレン、金属、およびその組み合わせ、またはポリプロピレン、ワイヤ、およびその組み合わせ、から形成されてもよい。本明細書のある実施形態では、螺旋状リブは、医療用の用途と製品における使用のための、ISO10993に準じて承認されている材料を含む。
【0023】
理論による限定を意図することなく、螺旋状リブは、可撓性ホースおよび/または中空管の、構造的安定性、耐破砕性(crush resistance)(別名、ハブ強度、フープ強度など)、および/または他の物理特性を高め得ると考えられる。理論による限定を意図することなく、螺旋状リブはまた、その中のワイヤおよび/またはセンサを、損傷から保護し得るとも考えられる。
【0024】
本明細書の閉鎖カフは、カフを取り付るのに、中空管にねじ留めされることがなく、および/または、中空管上で摺動されることがない。対照的に、閉鎖カフは、形状を変更し、そして中空管の周りで閉鎖する。閉鎖可能カフは、マルチピースカフ、ヒンジ付きカフ、およびその組み合わせ、またはマルチピースカフ、ヒンジ付きカフ、およびその組み合わせであってもよい。そのため、本明細書のある実施形態では、閉鎖カフ/閉鎖可能カフは、複数の別のピース、または約2のピース~約6のピース、または約2のピース~約4のピース、を含むマルチピースカフであり、これらのピースは、閉鎖カフを形成するように、中空管の周りに一緒に取り付けられる。
【0025】
本明細書のある実施形態では、閉鎖カフは、ヒンジ(複数可)を介して接続される2以上のカフポーションを有する単一のピースから形成される、ヒンジ付きカフである。中空管にヒンジ付きカフを取り付けるためには、カフポーションは纏められ、それによって、ヒンジ(複数可)を、閉鎖カフを形成するように曲げるおよび/または回転させる。
【0026】
本明細書のある実施形態では、閉鎖カフは、閉鎖カフ内面と、閉鎖カフ内面の反対側の閉鎖カフ外面とを含む。閉鎖カフ内面は、中空管、または中空管外面に、接触するおよび/または近接している。閉鎖カフ外面は、中空管から離れているおよび/または遠位にある。
【0027】
本明細書のある実施形態では、閉鎖可能カフ、または閉鎖カフは、閉鎖可能カフ/閉鎖カフを中空管に取り付けるのに役立つ閉鎖を含む。該閉鎖は、スナップフィット式閉鎖、ポストホール式閉鎖、収縮可能な閉鎖、溶接による閉鎖、接着剤による閉鎖、およびその組み合わせ、またはスナップフィット式閉鎖、ポストホール式閉鎖、およびその組み合わせ、の群から選択されてもよい。理論による限定を意図することなく、そのような閉鎖は、閉鎖カフが中空管から、非意図的分離状態に陥らないようにすることを確実にするのに役立つと考えられる。
【0028】
一般に、1本の中空管は、中空管が終結する、少なくとも1つの末端を有するだろう。閉鎖カフは、一般に、末端であり得る閉鎖カフ位置に位置するだろう。本明細書のある実施形態では、可撓性ホースは、末端と、末端に取り付けられた閉鎖カフとを含む。本明細書のある実施形態では、可撓性ホースは、複数の末端を含む。本明細書のある実施形態では、可撓性ホースは、複数の末端に取り付けられた閉鎖カフ、または各末端に取り付けられた閉鎖カフを含む。本明細書のある実施形態では、可撓性ホースは、約1の末端~約10の末端、または約2の末端~約5の末端、または約2の末端~約4の末端、または約2の末端~約3の末端、を含む。本明細書のある実施形態では、可撓性ホースは、第2の閉鎖カフを含み、そして、第2の閉鎖カフは、閉鎖カフの遠位にある。
【0029】
本明細書のある実施形態では、中空管は螺旋状リブを含み、閉鎖カフ内面は螺旋状ねじ山を含む。螺旋状ねじ山は、中空管外面の螺旋状リブに対して相補的である。本明細書のある実施形態では、螺旋状ねじ山は、連続的な螺旋状ねじ山である。本明細書のある実施形態では、螺旋状ねじ山は、起伏のある螺旋状ねじ山である。
【0030】
本明細書のある実施形態は、閉鎖カフに取り付けられた、または恒久的に取り付けられた、オーバーモールドされた(overmoulded)端部ピースをさらに含む。オーバーモールドされた端部ピースは、一般に、エンジン、ブロワー、医療用デバイス、スチームデバイス、真空システム、ベンチレータ、麻酔ステーション、CPAPマシン、給湿機チャンバ、ネブライザ、マスク、気管内チューブ、フィルタ、吸引マシン、酸素濃縮器、吹送デバイス、およびその組み合わせ、または医療機器、真空システム、ベンチレータ、給湿機、給湿機水用チャンバ、吹送デバイス、およびその組み合わせ、またはCPAP(持続的気道陽圧)システム、酸素増強システム、呼吸回路、麻酔システム、外科用吹送システム、給湿機、給湿機水用チャンバ、吹送デバイス、およびその組み合わせ、または呼吸回路、給湿機水用チャンバ、吹送デバイス、およびその組み合わせ、の群からなどのデバイスに接続する、または取り外し可能に接続する。本明細書のある実施形態では、呼吸回路は、加湿された呼吸回路、加熱された呼吸回路、およびその組み合わせの群から選択される。
【0031】
本明細書のある実施形態では、オーバーモールドされた端部ピースは、シーリング(seal)、または密封シーリング、または水密シーリング、または気密シーリング、またはその組み合わせ、を形成するように、閉鎖カフおよび/または可撓性管に永久に取り付けられてもよい。
【0032】
本明細書のある実施形態では、中空管は、閉鎖カフの末端を過ぎて延在せず、実際は閉鎖カフ内で終結する。そのような実施形態では、オーバーモールドされた端部ピースは、シーリング、または密封シーリング、または水密シーリング、真空密封シーリング、気密シーリング、またはその組み合わせ、を形成するように、閉鎖カフに永久に取り付けられてもよい。本明細書のある実施形態では、閉鎖カフは、電気的インターフェースを含む。本明細書のある実施形態では、コネクタ、またはオーバーモールドされた端部ピース、またはポートは、電気的インターフェースを含む。閉鎖カフにおける電気的インターフェースは、例えば、螺旋状リブのワイヤ、センサなどと、コネクタまたはオーバーモールドされた端部ピース内の電気的インターフェースとの間の、リンクとして機能し得る。本明細書のある実施形態では、電気的コネクタは、例えば、特にワイヤが電熱線として機能する場合に、ワイヤのための電源として機能し得る。
【0033】
図面を見ると、
図1は、本発明の可撓性ホース(20)と閉鎖可能カフ(22)の実施形態についての、部分的に切り取られた側面図を示す。可撓性ホース(20)は、1本の中空管(24)を含み、1本の中空管(24)は末端(26)で終結する。
図1の中空管(24)は、中空管外面(28)、ならびに、中空管外面(28)の反対側で、切り取られた図を通して見えるようになっている、中空管内面(30)を含む。また、部分的に切り取られた図では螺旋状リブ(32)が確認でき、これは中空管外面(28)の周りに巻き付く。また、
図1ではワイヤ(34)が見え、これはセンサとしても機能し得る。しかし、本明細書で議論される通り、複数のワイヤ、センサなどは、螺旋状リブ、または中空管の他の場所に存在してもよい。
【0034】
閉鎖可能カフ(22)はヒンジ(36)を含み、ヒンジ(36)は2つのカフポーション(38)と(38’)を接続する。中空管(24)に閉鎖可能カフ(22)を取り付けるために、カフポーション(38)と(38’)が閉鎖される時、ヒンジ(36)は曲がる。閉鎖可能カフ(22)はまた、ポスト(40)と、対応する穴部(42)とを含む。中空管(24)に閉鎖可能カフ(22)を取り付けるためにカフポーション(38)と(38’)が閉鎖される時。ポスト(40)は、穴部(42)に入って、カフポーション(38)と(38’)を、一緒に、位置合わせするおよび/または維持するのに役立つ。カフポーション(38)と(38’)はまた、異なるブロック(46)から形成される、起伏のある螺旋状ねじ山(44)を含み、これらの異なるブロックは、それ自身、カフポーション(38)と(38’)の中に成形される。起伏のある螺旋状ねじ山(44)は、閉鎖可能カフ(22)が中空管(24)の周りに取り付けられ、そしてそこで閉じられる時、螺旋状リブ(32)に対して相補的である。
【0035】
閉鎖可能カフはまた、閉鎖可能カフ内面(48)と、閉鎖可能カフ内面(48)の反対側の閉鎖可能カフ外面(50)とを含む。起伏のある螺旋状ねじ山(44)とブロック(46)とは、すべて閉鎖可能カフ内面(48)に位置する。
【0036】
図2を見ると、この図面は、
図1の中空管(24)と閉鎖可能カフ(22)が互いに取り付けられる時の、それらの実施形態についての、側面図を示す。そのため、本明細書の方法のある実施形態では、接着剤(52)は、カフポーション(38)と(38’)とに、特定の接着位置(54)で、提供され、そして適用される。接着剤(52)は、特に望ましい接着位置(54)で、特に十分な量で提供されてもよく、その結果、シーリング、または密封シーリング、または気密シーリング、水密シーリング、またはその組み合わせ、を、中空管(24)と閉鎖可能カフ(22)および/またはカフポーション(38)および(38’)との間に形成する。
【0037】
理論による限定を意図することなく、
図1と
図2のカフポーション(38)と(38’)はそこに接着剤を適用する時には開状態なので、製造業者にとっては、十分な接着剤を、特定の、望ましい接着位置に提供するのが容易かつ実用的であり、閉鎖可能カフが中空管に取り付けられる時には毎回、確実にシーリングが形成されるようになる。対照的に、以前の製造方法では、接着剤が中空管の末端に適用され、次に、通常の(例えば、既に閉状態の)カフが中空管にねじ留めされ、各場合のシーリングの完全性は、接着剤、中空管、および通常のカフが互いに様々に相互作用するために、異なってしまう。それ故に、中空管に通常のカフをねじ留めする時には、シーリング、または密封シーリング、または水密シーリング、または気密シーリング、が確実に、毎回形成されることが、不可能である。さらに、シリコーンゲルなどの極度に粘性のある接着剤が利用されると、中空管に通常のカフをねじ留めするのは困難であるかもしれない、というのは、中空管はかなりの可撓性を有し、必要なトルクが中空管に損傷を与える可能性があるからである。しかし、本明細書の方法は、接着剤を適用し、その後にカフを中空管にねじ留めする際に引き起こされる、非均一的かつ不完全なシーリング問題を回避すると考えられる。従って、
図2では、末端(26)が閉鎖カフ(22)から突出してはいるが、そのような特徴は、許容可能なシーリングを確実にするのに全く必要ではないかもしれないと考えられる。
【0038】
図2では、ブロック(46)が螺旋状リブ(32)に対して相補的であると確認され得るのと同じように、起伏のある螺旋状ねじ山(44)は螺旋状リブ(32)に対して相補的であることは、明白である。ポスト(40)はその後、カフポーション(38)と(38’)とが閉鎖されて、閉鎖可能カフ(22)が中空管(24)に取り付けられると、対応する穴部(42)に嵌る。接着剤(52)はまた、互いに、ならびに中空管(24)へと取り付けられた、カフポーション(38)と(38’)を維持するのに役立ち得る。
【0039】
閉鎖カフ(22)は、閉鎖カフ位置(55)で中空管(24)と位置合わせされ、このことは、製造業者が閉鎖カフ(22)を取り付けようとする、中空管(24)上の意図される位置を示す。
【0040】
図3は、複数のカフポーション(38)と(38’)から形成される閉鎖可能カフ内面(48)に、連続的な螺旋状ねじ山を有する、閉鎖可能カフ(22)の斜視図を示し、したがって、これはマルチピースカフ(57)である。カフポーション(38)と(38’)はまた、それぞれの別のカフポーション(38)と(38’)上に、スナップフィット式閉鎖(58)の相補的ポーションを含む。スナップフィット式閉鎖(58)は、スナップフィット式閉鎖(58)の対応する穴部(58)に嵌り、カフポーション(38)と(38’)とを閉鎖し、そしてそれらを一体化する。閉鎖可能カフ(22)はまた、電気的インターフェース(60)を有し、電気的インターフェース(60)は、例えばワイヤ(
図1の(34)を参照)、および/または螺旋状リブ内のセンサ(
図1の(32)を参照)、および/またはオーバーモールドされた端部ピース(
図4の(62)を参照)内の電気的インターフェース(60)に、直接的にまたは間接的に接続されてもよい。
図1-2のヒンジ付き閉鎖可能カフのように、マルチピース閉鎖可能カフ(22)はまた、製造業者が、十分な接着剤を、特定の、望ましい接着位置に提供することを可能にし、その結果、閉鎖可能カフが中空管に取り付けられる時に、望ましいシーリングがより均一に、確実に形成されるようになる。
【0041】
図4は、末端(26)に閉鎖カフ(22)を有する中空管(24)を有する、本発明の可撓性ホース(20)の実施形態についての、部分的側面図を示す。閉鎖カフ(22)は、オーバーモールドされた端部ピース(62)にさらに取り付けられる。オーバーモールドされた端部ピース(62)は、閉鎖カフ(22)上に直接形成および/または成形されてもよく、あるいは、その上に、例えば、接着剤、超音波溶接などを利用することによって取り付けられてもよい。オーバーモールドされた端部ピースはまた、特に、
図2に見られるように、末端(26)が閉鎖カフ(24)から突出する場合には、例えば、中空管(24)の末端(26)に直接取り付けられてもよい。オーバーモールドされた端部ピース(62)はまた、中空管の内部に動作可能に接続される、ポート(64)を含む。ポート(64)は、例えば、サーモスタット、給湿機、ベンチレータ、吹送デバイス等などの追加的デバイスに、直接(または動作可能に)接続してもよい。本明細書のある実施形態では、ポート(64)は、センサが可撓性ホース(20)のルーメン(66)に入ることを可能にする。
【0042】
図5は、各末端(26)に閉鎖カフ(22)を有する1本の中空管(24)を具備する可撓性ホース(20)を有する、本発明の実施形態についての、部分的側面図を示す。本実施形態では、第2の閉鎖カフ(22’)は、閉鎖カフ(22)から遠位にある。
【0043】
図6は、閉鎖可能カフ内面(48)と閉鎖可能カフ外面(50)を有するマルチピースカフ(57)のカフポーション(38)の側面図を示す。カフポーション(38)はまた、螺旋状ねじ山(68)を含み、螺旋状ねじ山(68)は、螺旋状リブ(例えば
図1の(32)を参照)に対して相補的である。螺旋状ねじ山(68)の間に、複数のブレード(70)が位置する。閉鎖可能カフ(38)が中空管(
図1の(24)を参照)の末端(
図1の(26)を参照)に取り付けられ、十分な力で中空管(
図1の(24)を参照)に対して圧迫されると、ブレード(70)は、螺旋状リブ(
図1の(32)を参照)を通って切断して、ワイヤ(
図1の(34)を参照)に接触し、それによって、ワイヤ(
図1の(34)を参照)をブレード(70)に動作可能に接続する電気接続を作り出す。
【0044】
ブレード(70)は、ブレードワイヤ(72)に接続され、ブレードワイヤ(72)は、ブレード(70)と電気的インターフェース(60)との間に電気接続を形成する。電気的インターフェース(60)はその後、オーバーモールドされた端部ピース(
図4の(62)を参照)および/またはポート(64)に、直接的にまたは間接的にのいずれかで、動作可能に接続してもよい。本明細書のある実施形態では、電気的インターフェース、オーバーモールドされた端部ピース、および/またはポートは、マシン、または他のデバイスに動作可能に接続されてもよい。
【0045】
ブレードワイヤ(72)は、要望に応じて、閉鎖可能カフ内面(48)、閉鎖可能カフ外面(50)のいずれかにあってもよく、あるいは閉鎖可能カフ(32)の材料内に埋め込まれていてもよい。理論による限定を意図することなく、
図6のものなどの実施形態は、人が螺旋状リブのワイヤと閉鎖可能カフ上の電気的インターフェースとの間の電気接続を、別途半田付けする必要性をなくすため、著しく迅速化された製造を可能にし得ると考えられる。
【0046】
本明細書のある実施形態では、閉鎖可能カフは、少なくとも1つのブレード、または複数のブレード、または約2のブレード~約4のブレード、または約2のブレード~約3のブレード、または約2のブレード、を含む。本明細書のある実施形態では、閉鎖可能カフが複数のブレードを含む場合には、可撓性ホースは、等しい数の別の螺旋状リブを含み、その各々がその中に少なくとも1つのワイヤを含む。複数のワイヤがある場合、本明細書のある実施形態では、各ワイヤは、他のワイヤと電気的に異なる。
【0047】
製造方法
本明細書のある実施形態では、本発明は、可撓性ホースを製造するための方法に関し、該方法は、1本の中空管を提供する工程と、閉鎖可能カフを提供する工程と、閉鎖可能カフを、閉鎖カフ位置で中空管と位置合わせする工程と、閉鎖カフを中空管に取り付ける工程と、を有する。取り付ける行程は、閉鎖可能カフ位置において、1本の中空管の周りで閉鎖可能カフを閉鎖することによって達成され、それによって、閉鎖カフを有する1本の中空管を形成する。しかし、そうする際に、本明細書の方法は、閉鎖可能(または閉鎖)カフを1本の中空管にねじ留めする工程を含まない、というのも、このことは、カフを中空管にねじ留めする必要性を回避するという、本発明の目的を無効にし得るからである。
【0048】
本明細書のある実施形態では、方法は、閉鎖可能カフが1本の中空管に取り付けられる、取り付ける工程の前に、接着剤を接着位置に適用する工程をさらに含む。本明細書のある実施形態では、接着位置は、1本の中空管における位置、閉鎖可能カフにおける位置、および、その組み合わせ、の群から選択される。理論による限定を意図することなく、本明細書の、中空管に閉鎖可能カフを取り付ける方法は、スミアリング(smearing)、接着剤の不正確な配分、および接着剤が中空管の末端に最初に適用され、次に、カフが中空管にねじ留めされる時に生じ得る、不完全なシーリング形成などの、潜在的問題を回避すると考えられる。代替的に、本方法はまた、接着剤が通常の、リング様カフの部分に最初に適用され、次に、カフが中空管にねじ留めされる時に生じ得る、類似の問題を回避すると考えられる。方法が適用位置への精確な接着剤適用を可能にし、そして、接着剤が接着位置から大きく動くことがない可能性を高めるため、本方法は、より一貫した接着、より均一のシーリング、品質管理の改善、望ましいシーリング形成に必要な接着剤の量の低下、他の組み立て工程では許容されない接着剤の使用、および/または組み立て工程、特にカフ組み立て工程の簡素化を提供すると考えられる。
【0049】
本明細書のある実施形態では、可撓性ホースは、1を上回る閉鎖可能カフを含む。したがって、本明細書における製造の方法の実施形態はまた、第2の閉鎖可能カフを提供する工程と、第2の閉鎖可能カフを、閉鎖カフ位置より遠位の第2の閉鎖可能カフ位置で中空管と位置合わせする工程と、第2の閉鎖可能カフを、第2の閉鎖可能カフ位置で1本の中空管に取り付ける工程と、を含む。第2の閉鎖可能カフを中空管に取り付ける工程は、1本の中空管の周りで第2の閉鎖可能カフを閉鎖し、第2の閉鎖カフを含む1本の中空管を形成することによって、達成されてもよい。上に説明される(第1の)閉鎖カフのように、取り付ける工程は、1本の中空管に第2の閉鎖可能カフをねじ留めすることを特に含まない。
【0050】
本発明のある実施形態では、方法は、コネクタ、またはオーバーモールドされた端部ピースを、閉鎖カフに取り付ける工程をさらに含む。コネクタ、またはオーバーモールドされた端部ピースは、例えば、コネクタ、またはオーバーモールドされた端部ピースを、直接閉鎖カフに成形することによって、コネクタ、またはオーバーモールドされた端部ピースと、閉鎖カフとの間に、接着剤を利用することによって、コネクタ、またはオーバーモールドされた端部ピースを、閉鎖カフに圧入することによって、コネクタ、またはオーバーモールドされた端部ピースを、閉鎖カフに超音波によってシーリングすることによって、およびその組み合わせ、あるいは、オーバーモールドされた端部ピースを閉鎖カフに直接成形することによって、閉鎖カフに取り付けられてもよい。
【0051】
当業者であれば、押出しを介して同時に中空管を形成すること、押出しを介して成型されたリブを形成することなどの、例えば本明細書に既に記載された方法によって、中空管が形成され得ることを理解する。例えば、1984年12月25日に公開され、Automation Industries, Inc.に譲渡された、Kutnyakの米国特許第4,490,575号を参照。一般に、成型されたリブは、中空管と、または中空管外面に、一体的に形成され、そして、その中に、例えば、ワイヤ、または複数のワイヤ、および/またはセンサを含んでもよい。
【0052】
デバイス
本明細書の可撓性ホースは、ガス、水、または真空を、ある場所から別の場所へ移動させる、実質的にいずれのタイプのデバイスとも接続され得る。そのようなデバイスの非限定的な例は、電気掃除機の業界、医療用デバイスの業界、液体ポンピングの業界、自動車産業、工業用ヘアードライヤの業界、工業用スチーム洗浄の業界などにおいて、既知のものを含む。より具体的には、本明細書の実施形態では、本明細書のデバイスは、例えば、人工呼吸器、電気掃除機、衣類スチーマ、ベンチレータ、給湿機、給湿機水用チャンバ、ネブライザ、マスク、気管内チューブ、吹送デバイス、およびその組み合わせであってもよい。
【0053】
本明細書のある実施形態では、本明細書の製造する方法は、ブレードを有する閉鎖可能カフを提供する工程と、ブレードを螺旋状リブと位置合わせする工程と、ブレードがワイヤと接触するように、ブレードで螺旋状リブを切断する工程と、をさらに含む。本発明は、螺旋状リブのワイヤを、電気的インターフェースに、別途手半田付けする必要性を排除し得ると考えられる。また、この製造工程改善は、製造原価、製造時間を著しく低下させ、そして、生産工程のヒトの関与によるバラツキを低下させると考えられる。
【0054】
上記が、本発明を実行され得る例を示し、そして説明するのみであり、そして、修正および/または変更が、本発明の趣旨から逸脱することなくなされ得ることが、理解されるべきである。
【0055】
また、明瞭さのために別個の実施形態の内容に記載される本発明の特定の特徴は、単一の実施形態における組み合わせで提供されてもよいことが理解されるべきである。逆に、簡潔さのために単一の実施形態の文脈で記載されている本発明の様々な特徴も、別個に、あるいは任意の適切な副次的組み合わせで提供され得る。
【0056】
先行技術としての関連性および/または利用可能性を特に認めてはいないが、本明細書に引用されるすべての参考文献は、別段の明記がない限り、その全体が参照によって組み込まれる。
【国際調査報告】