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特表2022-519390制御されたフローティングソーラーモジュール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-23
(54)【発明の名称】制御されたフローティングソーラーモジュール
(51)【国際特許分類】
   B63B 35/00 20200101AFI20220315BHJP
【FI】
B63B35/00 T
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021569604
(86)(22)【出願日】2020-02-05
(85)【翻訳文提出日】2021-09-03
(86)【国際出願番号】 IL2020050142
(87)【国際公開番号】W WO2020161714
(87)【国際公開日】2020-08-13
(31)【優先権主張番号】62/801,747
(32)【優先日】2019-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521353322
【氏名又は名称】エクスフロート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】アルカレイ,アヴィ
(72)【発明者】
【氏名】アルカレイ,ラン
(57)【要約】
浮力モジュールが、水域内で浮力によって支持されるように構成されたベースであって、当該水域と流体連絡している空間を画定するベースと、当該空間内に受け入れられ、当該ベースに対して垂直次元を動くように、大きさが決められ適合された流体保持コンテナとを備え、当該ベースに対する当該コンテナの垂直位置が、少なくとも部分的に、当該コンテナ内の流体レベルによって決定される。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浮力モジュールであって、
水域内で浮力によって支持されるように構成されたベースであって、前記水域と流体連絡している空間を画定するベースと、
前記空間内に受け入れられ、前記ベースに対して垂直次元を動くように、大きさが決められ適合された流体保持コンテナと、を備え、
前記ベースに対する前記コンテナの垂直位置が、少なくとも部分的に、前記コンテナ内の流体レベルによって決定される、浮力モジュール。
【請求項2】
前記ベースが容器であり、前記空間が前記容器の内室である、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記容器が、外壁および内壁を備える二重壁容器であり、前記外壁と内壁との間の間隙が、液体および固体のうちの1つまたは複数を含むバラストで少なくとも部分的に満たされるように構成されている、請求項2に記載のモジュール。
【請求項4】
前記ベースが、離間した位置に配置された少なくとも2つのハルを備え、前記ハルは互いに堅固に相互接続され、前記空間は前記ハルの間に画定されている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項5】
前記ベースが、液体および固体のうちの1つまたは複数を含むバラストで少なくとも部分的に満たされている、請求項1~4のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項6】
前記コンテナの前記垂直次元における前記動きが、10~300cmの範囲である、請求項1~5のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項7】
前記ベースに連結され、ソーラーパネルをその上に枢動可能に取り付けるように構成されたマウントをさらに備え、前記ソーラーパネルが、前記マウントに対して枢動点を中心に傾斜可能である、請求項1~6のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項8】
前記コンテナの前記垂直次元における前記動きを、前記枢動点を中心にした前記ソーラーパネルの前記枢動可能な運動に変換するように構成された傾斜機構をさらに備える、請求項7に記載のモジュール。
【請求項9】
前記傾斜機構が、水平に対していずれかの側に前記ソーラーパネルを25°~75°で傾斜させるように構成されている、請求項8に記載のモジュール。
【請求項10】
前記傾斜機構が、前記ソーラーパネルの重心が前記枢動点の下または上に設置されるように構成されている、請求項9に記載のモジュール。
【請求項11】
前記傾斜機構が、ケーブルとプーリーの傾斜機構、クランク状傾斜機構、および弧状スロット傾斜機構、水中対称フレームを備えた平行四辺形、および水中非対称フレームを備えた平行四辺形、ならびにプッシュ/プルロッドのうちの1つを備える、請求項10に記載のモジュール。
【請求項12】
前記容器が、前記水域と前記内室との間に前記流体連絡を提供するように構成された1つまたは複数の開口部をさらに備え、前記1つまたは複数の開口部のうちの少なくともいくつかが、前記水域と前記内室との間の流体流量を調整するように寸法が決められている、請求項2に記載のモジュール。
【請求項13】
前記調整が、前記水域と前記内室との間の流体流量を調整するように構成された制御弁を用いることによって達成される、請求項12に記載のモジュール。
【請求項14】
前記コンテナと流体連絡している制御ユニットをさらに備え、前記制御ユニットが、前記コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成されている、請求項1~13のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項15】
前記制御ユニットと前記コンテナとの間に接続されたパイプをさらに備える、請求項14に記載のモジュール。
【請求項16】
前記パイプが、前記ベースに取り付けられ、前記コンテナの前記垂直次元における前記動きを容易にするように構成された少なくとも延伸可能な部分を有する、請求項15に記載のモジュール。
【請求項17】
前記制御ユニットが、前記流体を、前記パイプを通して前記コンテナの中に、および/または外に送るように構成されたポンプをさらに備える、請求項15または16に記載のモジュール。
【請求項18】
前記制御ユニットが、前記モジュールの地理的位置に関する黄道上の太陽の位置に少なくとも部分的に基づいて、前記コンテナ内の前記流体レベルを調節するように構成されている、請求項14~17のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項19】
システムであって、
複数の浮力モジュールであって、それぞれ
水域内で浮力によって支持されるように構成されたベースであって、前記水域と流体連絡している空間を画定するベース、および
前記空間内に受け入れられ、前記ベースに対して垂直次元を動くように、大きさが決められ適合された流体保持コンテナであって、前記ベースに対する前記コンテナの垂直位置が、少なくとも部分的に、前記コンテナ内の流体レベルに基づく、流体保持コンテナ、を備える複数の浮力モジュールと、
指定された配置で前記モジュールを堅固に相互接続するように構成されたフレーム部材を備えるフレームワークと、
前記コンテナのそれぞれと流体連絡している制御ユニットであって、前記コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成された、制御ユニットと、を備えるシステム。
【請求項20】
前記複数のモジュールが、行および列を備えるグリッドアレイフィールドに配置されている、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記ベースが容器であり、前記空間が前記容器の内室である、請求項19または20に記載のシステム。
【請求項22】
前記容器が、外壁および内壁を備える二重壁容器であり、前記外壁と内壁との間の間隙が、液体および固体のうちの1つまたは複数を含むバラストで少なくとも部分的に満たされるように構成されている、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記ベースが、離間した位置に配置された少なくとも2つのハルを備え、前記ハルは互いに堅固に相互接続され、前記空間が前記ハルの間に画定されている、請求項19または20に記載のシステム。
【請求項24】
前記ベースが、液体および固体のうちの1つまたは複数を含むバラストで少なくとも部分的に満たされている、請求項19~23のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項25】
前記コンテナの前記垂直次元における前記動きが、10~300cmの範囲である、請求項19~24のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項26】
前記ベースが、前記ベースに連結され、ソーラーパネルをその上に枢動可能に取り付けるように構成されたマウントをさらに備え、前記ソーラーパネルが、前記マウントに対して枢動点を中心に傾斜可能である、請求項19~25のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項27】
前記ベースが、前記コンテナの前記垂直次元における前記動きを、前記枢動点を中心にした前記ソーラーパネルの前記枢動可能な運動に変換するように構成された傾斜機構をさらに備える、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記傾斜機構が、水平に対していずれかの側に前記ソーラーパネルを25°~75°で傾斜させるように構成されている、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記傾斜機構が、前記ソーラーパネルの重心が前記枢動点の下または上に設置されるように構成されている、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記傾斜機構が、ケーブルとプーリーの傾斜機構、クランク状傾斜機構、および弧状スロット傾斜機構、水中対称フレームを備えた平行四辺形、ならびに水中非対称フレームおよびプッシュ/プルロッドを備えた平行四辺形のうちの1つを備える、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記容器が、前記水域と前記内室との間に前記流体連絡を提供するように構成された1つまたは複数の開口部をさらに備え、前記1つまたは複数の開口部のうちの少なくともいくつかが、前記水域と前記内室との間の流体流量を調整するように寸法が決められている、請求項21に記載のシステム。
【請求項32】
前記調整が、前記水域と前記内室との間の流体流量を調整するように構成された制御弁を用いることによって達成される、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記コンテナと流体連絡している制御ユニットをさらに備え、前記制御ユニットが、前記コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成されている、請求項19~32のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項34】
前記制御ユニットを前記コンテナのそれぞれに接続するように構成されたパイプグリッドをさらに備える、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記制御ユニットが、前記流体を、前記パイプグリッドを通して前記コンテナの中に、および/または外に送るように構成されたポンプをさらに備える、請求項33または34に記載のシステム。
【請求項36】
前記制御ユニットが、前記モジュールの地理的位置に関する黄道上の太陽の位置に少なくとも部分的に基づいて、前記コンテナ内の前記流体レベルを調節するように構成されている、請求項33~35のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項37】
前記ソーラーパネルが、一斉に傾斜するようにさらに構成されている、請求項26に記載のシステム。
【請求項38】
前記フレームワークが、前記システムを係留するように構成された1つまたは複数の線をさらに備える、請求項19に記載のシステム。
【請求項39】
前記1つまたは複数の線が、前記システムの方位角の調節を容易にするようにさらに構成されている、請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
方法であって、
複数の浮力モジュールであって、それぞれが、
水域内で浮力によって支持されるように構成されたベースであって、前記水域と流体連絡している空間を画定するベースと、
前記空間内に受け入れられ、前記ベースに対して垂直次元を動くように、大きさが決められ適合された流体保持コンテナであって、前記ベースに対する前記コンテナの垂直位置が、少なくとも部分的に、前記コンテナ内の流体レベルに基づいて決定される、流体保持コンテナと、を備える、複数の浮力モジュールを備えるシステムを提供することと、
前記コンテナのそれぞれと流体連絡している制御ユニットを提供するように構成されたフレーム部材を備えるフレームワークを使用して、指定された配置で前記モジュールを堅固に相互接続することであって、
前記制御ユニットが、前記コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成されている、相互接続することと、
前記システムを水域内に配備することと、を含む方法。
【請求項41】
前記相互接続が、行および列を備えるグリッドアレイフィールド内の前記複数のモジュールを相互接続することを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記ベースが容器であり、前記空間が前記容器の内室である、請求項40または41に記載の方法。
【請求項43】
前記容器が、外壁および内壁を備える二重壁容器であり、前記外壁と内壁との間の間隙が、液体および固体のうちの1つまたは複数を含むバラストで少なくとも部分的に満たされるように構成されている、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記ベースが、離間した位置に配置された少なくとも2つのハルを備え、前記ハルが互いに堅固に相互接続され、前記空間が前記ハルの間に画定されている、請求項40または41に記載の方法。
【請求項45】
前記ベースが、液体および固体のうちの1つまたは複数を含むバラストで少なくとも部分的に満たされている、請求項40~44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記コンテナの垂直次元における前記動きが、10~300cmの範囲である、請求項40~45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記ベースが、前記ベースに連結され、ソーラーパネルをその上に枢動可能に取り付けるように構成されたマウントをさらに備え、前記ソーラーパネルが、前記マウントに対して枢動点を中心に傾斜可能である、請求項40~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記ベースが、前記コンテナの垂直次元における前記動きを、前記枢動点を中心にした前記ソーラーパネルの前記枢動可能な運動に変換するように構成された傾斜機構をさらに備える、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記傾斜機構が、水平に対していずれかの側に前記ソーラーパネルを25°~75°で傾斜させるように構成されている、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記傾斜機構が、前記ソーラーパネルの重心が前記枢動点の下または上に設置されるように構成されている、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記傾斜機構が、ケーブルとプーリーの傾斜機構、クランク状傾斜機構、および弧状スロット傾斜機構、水中対称フレームを備えた平行四辺形、ならびに水中非対称フレームおよびプッシュ/プルロッドを備えた平行四辺形のうちの1つを備える、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記容器が、前記水域と前記内室との間に前記流体連絡を提供するように構成された1つまたは複数の開口部をさらに備え、前記1つまたは複数の開口部のうちの少なくともいくつかが、前記水域と前記内室との間の流体流量を調整するように寸法が決められている、請求項42に記載の方法。
【請求項53】
前記調整が、前記水域と前記内室との間の流体流量を調整するように構成された制御弁を用いることによって達成される、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記システムが、前記コンテナと流体連絡している制御ユニットをさらに備え、前記制御ユニットが、前記コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成されている、請求項40~53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記システムが、前記制御ユニットを前記コンテナのそれぞれに接続するように構成されたパイプグリッドをさらに備える、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記制御ユニットが、前記流体を、前記パイプグリッドを通して前記コンテナの中に、および/または外に送るように構成されたポンプをさらに備える、請求項54または55に記載の方法。
【請求項57】
前記制御ユニットが、前記モジュールの地理的位置に関する黄道上の太陽の位置に少なくとも部分的に基づいて、前記コンテナ内の前記流体レベルを調節するように構成されている、請求項54~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記ソーラーパネルが、一斉に傾斜するようにさらに構成されている、請求項47に記載の方法。
【請求項59】
前記フレームワークが、前記システムを係留するように構成された1つまたは複数の線をさらに備える、請求項40に記載の方法。
【請求項60】
前記1つまたは複数の線が、前記システムの方位角の調節を容易にするようにさらに構成されている、請求項59に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年2月6日に出願された「FLOATING SOLAR PANEL MODULE」と題された米国仮特許出願第62/801,747号からの優先権の利益を主張し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、そのいくつかの実施形態において、太陽光発電システムの分野に関し、より具体的には、限定的ではないが、太陽光発電システム用のフローティングソーラーパネルモジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
太陽光エネルギーは、クリーンで無尽蔵の天然資源であり、最も有望な再生可能エネルギー技術のうちの1つである。全世界のエネルギーを持続可能とする大きな一歩として必要なのは、地球に1年間に到達する太陽放射のごく一部だけであろう。しかしながら、太陽光発電所が、従来の発電所と同じ発電能力と供給安定性を提供するために必要な土地は、非常に大面積である。
【0004】
したがって、利用可能な表面積を効率的に利用するために、太陽光発電を湖、人工貯水池、および/または海に移すことで、土地利用を改善し、一方で、人間の居住空間と農業用の土地を維持し、例えば、他の産業用途に指定された空間を利用することによって、自然保護区を保護することもできるであろう。それゆえに、近年、フローティングソーラーアレイが大きな関心を呼んでいる。
【0005】
関連技術の前述の例およびそれに関連する限定は、例証的であり、排他的ではないことが意図される。関連技術の他の制限は、本明細書を読み、図を検討すれば、当業者には明らかになるであろう。
【発明の概要】
【0006】
以下の実施形態およびその態様は、範囲を限定するものではなく、例示的かつ例証的であることを意味するシステム、ツール、および方法と併せて説明および図示される。
【0007】
一実施形態では、水域内で浮力によって支持されるように構成されたベースであって、当該水域と流体連絡している空間を画定するベースと、当該空間内に受け入れられ、当該ベースに対して垂直次元を動くように、大きさが決められ適合された流体保持コンテナとを備える浮力モジュールであって、当該ベースに対する当該コンテナの垂直位置が、少なくとも部分的に、当該コンテナ内の流体レベルによって決定される、浮力モジュールとが提供される。
【0008】
いくつかの実施形態では、当該ベースは容器であり、当該空間は当該容器の内室である。
【0009】
いくつかの実施形態では、当該容器が、外壁および内壁を備える二重壁容器であり、当該外壁と内壁との間の間隙が、液体および固体のうちの1つまたは複数を含むバラストで少なくとも部分的に満たされるように構成されている。
【0010】
いくつかの実施形態では、当該ベースが、離間した位置に配置された少なくとも2つのハルを備え、当該ハルは互いに堅固に相互接続され、当該空間は当該ハルの間に画定されている。
【0011】
いくつかの実施形態では、当該ベースが、液体および固体のうちの1つまたは複数を含むバラストで少なくとも部分的に満たされている。
【0012】
いくつかの実施形態では、当該コンテナの垂直次元における当該動きが、10~300cmの範囲である。
【0013】
いくつかの実施形態では、モジュールが、当該ベースに連結され、ソーラーパネルをその上に枢動可能に取り付けるように構成されたマウントをさらに備え、当該ソーラーパネルが、当該マウントに対して枢動点を中心に傾斜可能である。
【0014】
いくつかの実施形態では、モジュールが、当該コンテナの垂直次元における当該動きを、当該枢動点を中心にした当該ソーラーパネルの当該枢動可能な運動に変換するように構成された傾斜機構をさらに備える。
【0015】
いくつかの実施形態では、当該傾斜機構が、水平に対して、当該ソーラーパネルを片側または両側のいずれかに25°~75°で傾斜させるように構成されている。
【0016】
いくつかの実施形態では、当該傾斜機構が、当該ソーラーパネルの重心が当該枢動点の下または上に設置されるように構成されている。
【0017】
いくつかの実施形態では、当該傾斜機構が、ケーブルとプーリーの傾斜機構、クランク状傾斜機構、および弧状スロット傾斜機構、水中対称フレームを備えた平行四辺形、ならびに水中非対称フレームおよびプッシュ/プルロッドを備えた平行四辺形のうちの1つを備える。
【0018】
いくつかの実施形態では、当該容器が、当該水域と当該内室との間に当該流体連絡を提供するように構成された1つまたは複数の開口部をさらに備え、当該1つまたは複数の開口部のうちの少なくともいくつかが、当該水域と当該内室との間の流体流量を調整するように寸法が決められている。
【0019】
いくつかの実施形態では、当該調整が、当該水域と当該内室との間の流体流量を調整するように構成された制御弁を用いることによって達成されている。
【0020】
いくつかの実施形態では、モジュールが、当該コンテナと流体連絡している制御ユニットをさらに備え、制御ユニットが、当該コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成されている。
【0021】
いくつかの実施形態では、モジュールが、当該制御ユニットと当該コンテナとの間に接続されたパイプをさらに備える。
【0022】
いくつかの実施形態では、当該パイプが、当該ベースに取り付けられ、当該コンテナの垂直次元における当該動きを容易にするように構成された少なくとも延伸可能な部分を有する。
【0023】
いくつかの実施形態では、当該制御ユニットが、当該流体を、当該パイプを通して当該コンテナの中に、および/または外に送るように構成されたポンプをさらに備える。
【0024】
いくつかの実施形態では、当該制御ユニットが、モジュールの地理的位置に関する黄道上の太陽の位置に少なくとも部分的に基づいて、当該コンテナ内の当該流体レベルを調節するように構成されている。
【0025】
一実施形態では、水域内で浮力によって支持されるように構成された各ベースであって、当該水域と流体連絡している空間を画定する各ベースと、当該空間内に受け入れられ、当該ベースに対して垂直次元を動くように、大きさが決められ適合された流体保持コンテナと、を備える複数の浮力モジュールであって、当該ベースに対する当該コンテナの垂直位置が、少なくとも部分的に当該コンテナ内の流体レベルに基づく、複数の浮力モジュール、指定された配置で当該モジュールを堅固に相互接続するように構成されたフレーム部材を備えるフレームワーク、ならびに当該コンテナのそれぞれと流体連絡している制御ユニットであって、当該コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成された制御ユニットを、備えるシステムがさらに提供される。
【0026】
いくつかの実施形態では、当該複数のモジュールが、行および列を備えるグリッドアレイフィールドに配置されている。
【0027】
いくつかの実施形態では、当該ベースは容器であり、当該空間は当該容器の内室である。
【0028】
いくつかの実施形態では、当該容器が、外壁および内壁を備える二重壁容器であり、当該外壁と内壁との間の間隙が、液体および固体のうちの1つまたは複数を含むバラストで少なくとも部分的に満たされるように構成されている。
【0029】
いくつかの実施形態では、当該ベースが、離間した位置に配置された少なくとも2つのハルを備え、当該ハルは互いに堅固に相互接続され、当該空間は当該ハルの間に画定されている。
【0030】
いくつかの実施形態では、当該ベースが、液体および固体のうちの1つまたは複数を含むバラストで少なくとも部分的に満たされている。
【0031】
いくつかの実施形態では、当該コンテナの垂直次元における当該動きが、10~300cmの範囲である。
【0032】
いくつかの実施形態では、当該ベースが、当該ベースに連結され、ソーラーパネルをその上に枢動可能に取り付けるように構成されたマウントをさらに備え、当該ソーラーパネルが、当該マウントに対して枢動点を中心に傾斜可能である。
【0033】
いくつかの実施形態では、当該ベースが、当該コンテナの垂直次元における当該動きを、当該枢動点を中心にした当該ソーラーパネルの当該枢動可能な運動に変換するように構成された傾斜機構をさらに備える。
【0034】
いくつかの実施形態では、当該傾斜機構が、水平に対していずれかの側に当該ソーラーパネルを25°~75°で傾斜させるように構成されている。
【0035】
いくつかの実施形態では、当該傾斜機構が、当該ソーラーパネルの重心が当該枢動点の下または上に設置されるように構成されている。
【0036】
いくつかの実施形態では、当該傾斜機構が、ケーブルとプーリーの傾斜機構、クランク状傾斜機構、および弧状スロット傾斜機構、水中対称フレームを備えた平行四辺形、ならびに水中非対称フレームおよびプッシュ/プルロッドを備えた平行四辺形のうちの1つを備える。
【0037】
いくつかの実施形態では、当該容器が、当該水域と当該内室との間に当該流体連絡を提供するように構成された1つまたは複数の開口部をさらに備え、当該1つまたは複数の開口部のうちの少なくともいくつかが、当該水域と当該内室との間の流体流量を調整するように寸法が決められている。
【0038】
いくつかの実施形態では、当該調整が、当該水域と当該内室との間の流体流量を調整するように構成された制御弁を用いることによって達成される。
【0039】
いくつかの実施形態では、システムが、当該コンテナと流体連絡している制御ユニットをさらに備え、制御ユニットが、当該コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成されている。
【0040】
いくつかの実施形態では、システムが、当該制御ユニットを当該コンテナのそれぞれに接続するように構成されたパイプグリッドをさらに備える。
【0041】
いくつかの実施形態では、当該制御ユニットが、当該流体を、当該パイプグリッドを通して当該コンテナの中に、および/または外に送るように構成されたポンプをさらに備える。
【0042】
いくつかの実施形態では、当該制御ユニットが、モジュールの地理的位置に関する黄道上の太陽の位置に少なくとも部分的に基づいて、当該コンテナ内の当該流体レベルを調節するように構成されている。
【0043】
いくつかの実施形態では、当該ソーラーパネルが、一斉に傾斜するようにさらに構成されている。
【0044】
いくつかの実施形態では、当該フレームワークが、当該システムを係留するように構成された1つまたは複数の線をさらに備える。
【0045】
いくつかの実施形態では、当該1つまたは複数の線が、当該システムの方位角の調節を容易にするようにさらに構成されている。
【0046】
一実施形態では、水域内で浮力によって支持されるように構成された各ベースであって、当該水域と流体連絡している空間を画定する各ベース、および当該空間内に受け入れられ、当該ベースに対して垂直次元を動くように、大きさが決められ適合された流体保持コンテナであって、当該ベースに対する当該コンテナの垂直位置が、少なくとも部分的に当該コンテナ内の流体レベルに基づいて決定される、流体保持コンテナを備える複数の浮力モジュールを備えるシステムを提供することと、当該コンテナのそれぞれと流体連絡している制御ユニットであって、当該コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成された制御ユニットを、提供するように構成されたフレーム部材を備えるフレームワークを用いて、当該モジュールを指定された配置で堅固に相互接続することと、当該システムを水域に配備することと、を含む方法がさらに提供される。
【0047】
いくつかの実施形態では、当該相互接続が、行および列を備えるグリッドアレイフィールド内の当該複数のモジュールを相互接続することを含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、当該ベースは容器であり、当該空間は当該容器の内室である。
【0049】
いくつかの実施形態では、当該容器が、外壁および内壁を備える二重壁容器であり、当該外壁と内壁との間の間隙が、液体および固体のうちの1つまたは複数を含むバラストで少なくとも部分的に満たされるように構成されている。
【0050】
いくつかの実施形態では、当該ベースが、離間した位置に配置された少なくとも2つのハルを備え、当該ハルは互いに堅固に相互接続され、当該空間は当該ハルの間に画定されている。
【0051】
いくつかの実施形態では、当該ベースが、液体および固体のうちの1つまたは複数を含むバラストで少なくとも部分的に満たされている。
【0052】
いくつかの実施形態では、当該コンテナの垂直次元における当該動きが、10~300cmの範囲である。
【0053】
いくつかの実施形態では、当該ベースが、当該ベースに連結され、ソーラーパネルをその上に枢動可能に取り付けるように構成されたマウントをさらに備え、当該ソーラーパネルが、当該マウントに対して枢動点を中心に傾斜可能である。
【0054】
いくつかの実施形態では、当該ベースが、当該コンテナの垂直次元における当該動きを、当該枢動点を中心にした当該ソーラーパネルの当該枢動可能な運動に変換するように構成された傾斜機構をさらに備える。
【0055】
いくつかの実施形態では、当該傾斜機構が、水平に対していずれかの側に当該ソーラーパネルを25°~75°で傾斜させるように構成されている。
【0056】
いくつかの実施形態では、当該傾斜機構が、当該ソーラーパネルの重心が当該枢動点の下または上に設置されるように構成されている。
【0057】
いくつかの実施形態では、当該傾斜機構が、ケーブルとプーリーの傾斜機構、クランク状傾斜機構、および弧状スロット傾斜機構、水中対称フレームを備えた平行四辺形、ならびに水中非対称フレームおよびプッシュ/プルロッドを備えた平行四辺形のうちの1つを備える。
【0058】
いくつかの実施形態では、当該容器が、当該水域と当該内室との間に当該流体連絡を提供するように構成された1つまたは複数の開口部をさらに備え、当該1つまたは複数の開口部のうちの少なくともいくつかが、当該水域と当該内室との間の流体流量を調整するように寸法が決められている。
【0059】
いくつかの実施形態では、当該調整が、当該水域と当該内室との間の流体流量を調整するように構成された制御弁を用いることによって達成される。
【0060】
いくつかの実施形態では、当該システムが、当該コンテナと流体連絡している制御ユニットをさらに備え、制御ユニットが、当該コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成されている。
【0061】
いくつかの実施形態では、当該システムが、当該制御ユニットを当該コンテナのそれぞれに接続するように構成されたパイプグリッドをさらに備える。
【0062】
いくつかの実施形態では、当該制御ユニットが、当該流体を、当該パイプグリッドを通して当該コンテナの中に、および/または外に送るように構成されたポンプをさらに備える。
【0063】
いくつかの実施形態では、当該制御ユニットが、モジュールの地理的位置に関する黄道上の太陽の位置に少なくとも部分的に基づいて、当該コンテナ内の当該流体レベルを調節するように構成されている。
【0064】
いくつかの実施形態では、当該ソーラーパネルが、一斉に傾斜するようにさらに構成されている。
【0065】
いくつかの実施形態では、当該フレームワークが、当該システムを係留するように構成された1つまたは複数の線をさらに備える。
【0066】
いくつかの実施形態では、当該1つまたは複数の線が、当該システムの方位角の調節を容易にするようにさらに構成されている。
【0067】
上記の例示的な態様および実施形態に加えて、さらなる態様および実施形態は、図を参照することによって、および以下の詳細な説明を検討することによって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0068】
例示的な実施形態が、参照図に示されている。図に示されているコンポーネントおよび特徴の寸法は、概して、表示の便宜と明確さのために選択されており、必ずしも縮尺どおりに示されていない。図は以下のとおりである。
図1A-1D】本発明のいくつかの実施形態による、フローティングソーラーパネルモジュールの一例を示す。
図2A】いくつかの実施形態による、フローティングソーラーパネルモジュールの第1の例示的なベースおよびコンテナを示す。
図2B-2D】いくつかの実施形態による、フローティングソーラーパネルモジュールの第2の例示的なベースを示す。
図3A-3B】本発明のいくつかの実施形態による、フローティングソーラーパネルモジュールのベースの例示的な底部閉鎖体を示す。
図4A-4D】本発明のいくつかの実施形態による、例示的なマウントを示す。
図5A-5B】本発明のいくつかの実施形態による、例示的なソーラーパネル支持フレームの概略図である。
図6A-6D】本発明のいくつかの実施形態による、例示的なコンテナを示す。
図7A-7C】本発明のいくつかの実施形態による、コンテナの動きを容易にするためのコンテナガイドを示す。
図8A-8B】本発明のいくつかの実施形態による、コンテナ内の流体レベルの選択的調節を概略的に示す。
図9A-9D】本発明のいくつかの実施形態による、例示的な傾斜機構を概略的に示す。
図10A-10D】本発明のいくつかの実施形態による、フローティングソーラーパネルモジュールのアレイフィールドを備えるシステムを示す。
図11A-11C】本発明のいくつかの実施形態による、フローティングソーラーパネルモジュールを備えるシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0069】
海、湖、または貯水池などの水域に配備するように構成されたフローティングモジュールが本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、フローティングモジュールがフローティングパネルモジュールである。いくつかの実施形態では、パネルモジュールがソーラーパネルを備える。いくつかの実施形態では、追跡または他の回転運動を必要とするパネルが、1つまたは複数のアンテナおよび/または他の要素を備える。本明細書に開示されるフローティングモジュールは、様々な可動要素で作動可能であり得るが、説明を簡単にするために、この時点から、フローティングソーラーパネルモジュールのみに言及する。いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所でより詳細に説明されるように、本モジュールが、例えば、日中の異なる時刻で、ソーラーパネルを太陽に向けさせるために、ソーラーパネルの傾斜角の遠隔調節を提供する。いくつかの実施形態では、本モジュールが、油圧、空気圧、サーボおよび/または他の高精度の電気モーター、または任意の同様のタイプの機構を用いる必要のない単純な静水圧傾斜調節機構を備える。いくつかの実施形態では、静水圧傾斜調節機構が、モジュールに接続された流体供給ラインを介して、遠隔で制御および操作することができる。いくつかの実施形態では、本発明の傾斜機構が、例えば、周囲の風の状態および波の頻発によって引き起こされるソーラーパネルの傾斜角の急激な変化を緩和するように構成されている。いくつかの実施形態では、本発明の傾斜機構が、効率が最適である角度にパネルを傾斜させることによって、パネルの効率を最適化するように構成されている。いくつかの実施形態では、本発明が、両面パネルを用いることによって、例えば、そのようなパネルの裏側を遮光するトルク管を持たないことによって、パネルの効率を最適化するように構成されている。いくつかの実施形態では、本発明の傾斜機構が、複数の軸を中心にパネルを傾斜させることによってパネルの効率を最適化するように構成され、第1の軸を中心に傾斜されたパネルが第2の軸を中心に傾斜させたパネル上に影を落とさないように、軸は互いに特定の距離で離間されている(例えば、バックトラッキング)。
【0070】
また、水域に配備するように構成された、本発明の相互接続されたフローティングソーラーパネルモジュールのアレイフィールドを備えるシステムも開示されている。いくつかの実施形態では、本システムの個々のモジュールが、周囲の風、波、および同様の条件に耐えることができるように、堅固に相互接続され得る。いくつかの実施形態では、本システムが、アレイ内のいくつかまたは多数のソーラーパネルの傾斜角を個別にまたは一斉に調節するように構成され得る。いくつかの実施形態では、本システムが、例えば、太陽の方向、風、周囲条件、または季節の変化に応じて、水域内のシステムの方位を調節するように構成され得る。
【0071】
したがって、本発明の潜在的な利点は、傾斜調節可能であり、メンテナンスが少なくて済み、効率的にモジュールのアレイフィールドの一部として作動する、フローティングソーラーパネルモジュールを提供するという点である。本モジュールは、可動部品の数が最小限であり、占有面積が比較的小さく、製造が安価であり、さらに、保管、輸送、および現場での組み立てが容易である。
【0072】
フローティングモジュールを堅固に相互接続するように構成されたフレーム部材を備えるフレームワークを備える水域に置かれたモジュールのアレイの潜在的な利点は、アレイが水域のわずかな割合を覆い、したがって太陽光の減少および/または水面からの酸素吸収の効果が、相互接続されたフロートで構築されたシステムと比較して大幅に小さくなるという点である。
【0073】
いくつかの実施形態では、本発明が、ベースを備える。いくつかの実施形態では、ベースが、水域内で浮力によって支持されるように構成された、ハルのような2つ以上のセクションを備える。いくつかの実施形態では、ハルが、例えば、実質的に垂直な次元でのコンテナの動きを可能にする方法で可動コンテナを受け入れるための空間をそれらの間に作成するように、例えば共に離間した配置で相互接続されている。
【0074】
いくつかの実施形態では、ハルが、例えば水域の、流体レベルに対するハルの所望の浮遊高度および方向を達成し、風および/または潮流が強い状態などでの混乱後には、そのような所望の浮遊高度および方向を取り戻すように、浮力とバラストのシステムを組み合わせる。例えば、いくつかの実施形態では、ハルは中空であり、いくつかの実施形態では、ハルが、所望のバラストを提供するために、水、別の液体、または固体物質を、完全にまたは部分的に満たすように構成されている。いくつかの実施形態では、ベースが、コンテナに隣接して置かれている。いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所でより詳細に説明されるように、1つまたは複数のベースが複数のコンテナの間に散在している。いくつかの実施形態では、ベースはコンテナから分離可能である。
【0075】
図1A~1Dは、例示的な本発明のフローティングソーラーパネルモジュールを、側面図(図1A)、正面図(図1B)、および斜視図(図1C~1D)で示している。モジュール100は、いくつかの実施形態では、ベース110を備える。ベース110が、水域内で浮力によって支持されるように構成された、単一の容器を、またはいくつかの実施形態では2つ以上のセクションを、備え得る。いくつかの実施形態では、モジュール100が、ベース110に連結された、例えばマウント130などの、1つまたは複数のマウントを備える。いくつかの実施形態では、マウント130が、ベース110の上部に接続されている。ソーラーパネル160を保持するソーラーパネル支持フレーム170が、水平に対する支持フレーム170の傾斜角の調節を可能にするように、マウント130に枢動可能に取り付けられ得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、コンテナ140が、ベース110の浸水した内室内に受け入れられる。ベース110が2つ以上のセクションを備える実施形態では、コンテナ140が、ベース110の離間したセクション間の空間内に受け入れられ得る。いずれの場合も、コンテナ140が、ベース110に対して垂直次元で動くように構成されている。いくつかの実施形態では、コンテナ140が、10~300cmの範囲で垂直に動くように構成されている。いくつかの実施形態では、コンテナが、流体保持コンテナである。いくつかの実施形態では、コンテナ140の垂直位置が、コンテナ140内の流体レベルを選択的に調節することによって調節され得る。いくつかの実施形態では、傾斜機構が、支持フレーム170とコンテナ140とを作動可能に接続し、ベース110に対するコンテナ140の垂直位置の変化が、支持フレーム170したがってソーラーパネル160の、水平面(X軸)に対する傾斜角の変化に変換される(例えば、図9Bおよび9C;α、α’)。
【0077】
いくつかの実施形態では、コンテナ140内の液体の重量が、破壊的な外力(風など)に対してコンテナ140および/またはモジュール全体の位置を維持するのに役立つ平衡効果をさらに提供する。いくつかの実施形態では、コンテナ140の浮力が、コンテナ140の位置を維持し、破壊的な外力(風など)に対してモジュール全体の平衡を保つ。いくつかの実施形態では、コンテナ140の浮力が、コンテナ140が水中に押し込まれるのを防ぎ、一方、コンテナ140の重量が、コンテナ140が水から引き出されるのを防ぐ。
【0078】
図2Aは、一実施形態によるベースおよびコンテナの例示的な実施形態を示している。いくつかの実施形態では、ベース110が、ハル102などの2つ以上のセクションを備え得る。ハル102が、図1Aのコンテナ140などの可動コンテナを受け入れるための空間108を、実質的に垂直な次元でコンテナ140の動きを可能にする方法で作成するように、例えば共に離間した配置で相互接続され得る。
【0079】
いくつかの実施形態では、各ハル102が、水域内で浮力によって支持されるように構成されている。いくつかの実施形態では、ハル102の浮力レベルおよび安定性の特性が、少なくとも部分的に、ハル102の寸法、体積、および占有面積のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。いくつかの実施形態では、ハル102が、水域の水面レベルに対するハル102の所望の浮遊高度および方向を達成し、風および/または潮流が強い状態などでの混乱後には、そのような所望の浮遊高度および方向を取り戻すように、浮力とバラストのシステムを組み合わせる。例えば、ハル102が、所望のバラストを提供するために、水、別の液体、または固体物質を、完全にまたは部分的に満たすように構成された、中空のハルであり得る。他の実施形態では、ハル102が、中実の、部分的にのみ中空の、または完全に中空のハルであり得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、ハル102のそれぞれが、1つまたは複数の締結方法を用いて、各ハル102の上部の周りに取り付けアーム104が取り付けられるように構成されている。いくつかの実施形態では、各ハル102が、取り付けアーム104と一体的に形成されている。いくつかの実施形態では、各ハル102の上部の周りにそれぞれ置かれた2つの取り付けアーム104が、上記のように、画定されて離間し並べられた配置のハル102を備える堅固なベース110を作成するように、例えば、1つまたは複数の相互接続器106を使用して互いに堅固に相互接続するように構成されている。いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、取り付けアーム104および相互接続器106のうちの1つまたは複数が、ベース102の封止部と一体である。
【0081】
図2B~2Dは、本発明の別の例示的なベース110を、斜視図(図2B)、側面図(図2C)、および上面図(図2D)で示している。いくつかの実施形態では、ベース110が、内室118を有し、水域内で浮力によって支持されるように構成された容器を画定する。いくつかの実施形態では、ベース110の浮力レベルおよび安定性の特性が、少なくとも部分的に、ベース110の寸法、体積、および占有面積のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。いくつかの実施形態では、ベース110が、水域の水面レベルに対するベース110の所望の浮遊高度および方向を達成し、風および/または潮流が強い状態などでの混乱後には、そのような所望の浮遊高度および方向を取り戻すように、浮力とバラストのシステムを組み合わせる。
【0082】
例示的な実施形態では、ベース110が、外壁112および内壁114を備える二重壁構造を備え得て、外壁と内壁との間の間隙116が、バラストをベース110に提供するように、少なくとも部分的に浸水するように構成されている。他の実施形態では、ベース110が、1つまたは複数の追加のバラストおよび/または他のタイプのバラストを備え得る。ベース110が、様々なタイプのポリマーなどの任意の適切な材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、ベース110が、射出成形、真空成形、および/または同様の方法などを用いて製造され得る。いくつかの実施形態では、ベース110が、保管および輸送を支援するために、入れ子または積み重ねを容易にするように形づくられ得る。
【0083】
いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、内室118が、内室118内の水位が、水域の水面レベルによって実質的に決定されるように、ベース110の外側の水域と流体連絡するように構成され得る。
【0084】
いくつかの実施形態では、ベース110が、底が開いた容器を画定し得て、ベース/容器110の底部開口部が、閉鎖体で覆われ得る。図3A~3Dは、ベース110の底部を覆うように構成された例示的な底部閉鎖体125を、上面斜視図(図3A)および底面斜視図(図3B)の図で示している。いくつかの実施形態では、底部閉鎖体125が、ベース110内に適合するように構成された1つまたは複数の隆起した支持部139を備える。いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、底部閉鎖体125が、内室118と水域との間の流体連絡を可能にするように構成された開口部122のような、開口部を備え得る。
【0085】
図4A~4Dは、例示的なマウント130を、上面斜視図(図4A)、底面斜視図(図4B)、および側面図(図4C)で示している。いくつかの実施形態では、マウント130が、例えば、複数の留め具を用いて、ベース110の上部に取り付けるように構成され得る。いくつかの実施形態では、マウント130が、ベース110に封止係合で接続し、接続が、ベース110の内部への液体の流出に対する封止を提供する。いくつかの実施形態では、マウント130が、図1Aおよび1Dの支持フレーム170などのソーラーパネル支持フレームを枢動可能に取り付けるように構成された1つまたは複数の支持ポスト132を備える。
【0086】
いくつかの実施形態では、例えば、図4B、4C、および4Dで示されるように、マウント130が、ベース110および/またはハル102を封止するように構成されている。いくつかの実施形態では、マウント130が、ベース110および/またはハル102上に固定するように構成されたショルダー133を備える。いくつかの実施形態では、マウント130が、コンテナ140に適合する大きさの開口部137を備える。いくつかの実施形態では、コンテナ140が、マウント130の開口部137を通って動くことができる。
【0087】
通常、ソーラーパネルは、太陽電池が透明な前面カバーと保護背面層との間にラミネートされて、フレーム内の写真と同様に構成されており、ラミネート体が、周囲が長方形で実質的に平坦な金属フレーム内に取り付けられている。したがって、いくつかの実施形態では、ソーラーパネル160が、図1A~1Dに示されるような支持フレーム170に取り付けられ得る。
【0088】
図5A~5Bは、本発明と併せて使用され得る例示的なソーラーパネル支持フレーム170の概略図である。
【0089】
図5Aに示されるようないくつかの実施形態では、フレーム170の動きが、パネルおよびフレーム170の重量によって軸172に加えられる力を変化させる。いくつかの実施形態では、フレーム170および/またはパネルの重心が、枢軸に関して調節可能である。いくつかの実施形態では、例えば5Bに示されるように、枢軸を中心に重心を調節することが、妨害する力を動的に排除する。
【0090】
いくつかの実施形態では、支持フレーム170が、例えば、支持フレーム170の中央の長手方向軸に沿って枢動点を提供することができる水平長手方向シャフトを備え得る。いくつかの実施形態では、枢動点が、フレーム170がそれを中心に回転する回転軸を備える。いくつかの実施形態では、支持フレーム170の動きが、モジュール100に対する支持フレーム170の重心の位置を変化させる。いくつかの実施形態では、支持フレーム170の重心が、枢軸に関して調節可能である。
【0091】
支持フレーム170および/またはパネルの重心が調節可能であるという潜在的な利点は、支持フレーム170および/またはパネルに加えられる1つまたは複数の外力が、一部および/または全部、支持フレーム170および/またはパネルの重心によって打ち消されることができるように、重心が調節され得るという点である。いくつかの実施形態では、支持フレーム170および/またはパネルの重心が、支持フレーム170および/またはパネルに作用する外力を考慮することによって調節される。
【0092】
いくつかの実施形態では、支持フレーム170が、図1Aのマウント130などのマウント、または取り付けアーム104に枢動可能に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、支持フレーム170がそれを中心に枢動する枢動点が、支持フレーム170と同じ平面上に設置され得る。いくつかの実施形態では、支持フレーム170がそれを中心に枢動する枢動点が、支持フレーム170の平面の下に設置され得る。他の実施形態では、枢動点が、支持フレーム170の重心を下げ、それによって、軸172の周りに自己センタリング効果を生み出すように、支持フレーム170の平面の上に設置され得る。
【0093】
支持フレーム170の重心と同じ高さを有する枢動点の潜在的な利点は、支持フレーム170と位置合わせされていない枢動点に加えられる同様の力に関連して、枢動点に加えられる支持フレーム170の重量によって引き起こされる動的モーメントを排除することにある。
【0094】
図6A~6Dは、本発明の例示的なコンテナ140を、上面斜視図(図6A)、底面斜視図(図6B)、側面図(図6C)、および上面図(図6D)で示している。いくつかの実施形態では、コンテナ140が、ベース110の内室118(図2B)または空間108(図2A)内に受け入れられ、ベース110に対して垂直次元で摺動するように寸法が決められた流体用のレセプタクルを画定する。
【0095】
図7A~7Cは、コンテナ140に取り付けられ、ベース110の内壁114に対してスライドし、内室118内のコンテナ140の垂直の動きに位置合わせ、垂直の動きを容易にするように構成され得る例示的なコンテナガイド148を示す。いくつかの実施形態では、コンテナガイド148が、コンテナ140の受容空間を画定し、例えばベース110の内壁にある垂直スロットを1つまたは複数受け入れる誘導のもと、コンテナ140の制御された垂直の動きを容易にする、複数のスライドレール149、例えば2~6のスライドレール149を備え得る。
【0096】
図6A~6Dに戻ると、いくつかの実施形態では、コンテナ140が、コンテナ140の開口部142を介して、遠隔地から空にされ、かつ/または水などの流体で満たされるように構成され得る。いくつかの実施形態では、開口部142が、吐出口144(図6Bに見られる)を備え得る。コンテナ140が、様々なタイプのポリマーなどの任意の適切な材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、コンテナ140が、射出成形、真空成形、および/または同様の方法などを用いて製造され得る。いくつかの実施形態では、コンテナ140が、保管および/または輸送を支援するために、入れ子または積み重ねを容易にするように形づくられ得る。
【0097】
いくつかの実施形態では、開口部142が、コンテナ140の壁のうちの任意の1つまたは複数に置くことができる。いくつかの実施形態では、流体が、その端部がコンテナ140の底部に締結された可撓性パイプを用いて、側壁、コンテナ140の上部、およびコンテナ140の下部のうちのいずれか1つまたは複数を介して、コンテナ140を満たし、かつ/またはコンテナ140から排出される。
【0098】
上記のように、ベース110の内室118が、ベース110を取り巻く水域と流体連絡しており、その結果、内室118内の流体レベルは、水域の水面レベルに実質的に等しい。図2Aに見られるセクションを複数備えるベース110の場合、空間108は周囲の水域内に設置されている。
【0099】
したがって、いくつかの実施形態では、コンテナ140が、場合によっては、内室118または空間108内で浮力によって支持されるように構成され、コンテナ140の浮力高さが、コンテナ140内の流体レベルによって決定され得る。いくつかの実施形態では、コンテナ140内の流体レベルを変化させることによって、コンテナ140の浮力高さは調節され得る。いくつかの実施形態では、コンテナ140は、場合によっては、その最高位置で、コンテナ140の上部が、ベース110の上部より上に延伸し得るように、内室118または空間108内を摺動し得る。
【0100】
図8A~8Bは、内室118(図8A)または空間108(図8B)を有するベース110の状況内での、コンテナ140内の流体レベルの選択的調節を概略的に示している。いくつかの実施形態では、吐出口144が、例えば、遠隔地から流体を供給するように構成された、剛性パイプ150を備える流体導管供給システムに接続され得る。剛性パイプ150の末端が、開口部120(図1A、1C、1Dおよび2Aにも示されている)を通してベース110に挿入され得る。ベース110内で、剛性パイプ150が、ベース110に対するコンテナ140の垂直の動きを可能にしながら、コンテナ140に流体を供給するように構成された可撓性セクション148に接続され得る。剛性パイプ150を介してコンテナ140に供給またはコンテナ140から除去される流体量が、コンテナ140内の流体のレベルを決定し、ベース110内のコンテナ140の浮力に影響を与える。コンテナ140に出入りする流体量の制御された流れが、コンテナ140の浮力に制御可能に影響を及ぼし、図9Aおよび9Bに示されるように、ベース110に対するコンテナ140の制御可能な垂直の動きをもたらす。
【0101】
図9A~9Bは、コンテナ140の垂直運動を支持フレーム170の傾斜角の変化に変換するように構成された例示的な傾斜機構を概略的に示している。図9Bでは、コンテナ140が、流体で最大限に満たされ、その結果、ベース110に対するその浮力レベルが、その最低レベルにあり、これが、水平に対して第1の方向の最大傾斜角に変換される。図9Cでは、コンテナ140が、流体で最小限に満たされ、その結果、ベース110に対するその浮力レベルが、その最高レベルにあり、これが、水平に対して反対方向の最大傾斜角に変換される。したがって、コンテナ140内の流体レベルを制御することによって、この範囲内ですべての傾斜角を達成することができる。
【0102】
いくつかの実施形態では、本発明の傾斜機構が、支持フレーム170を、0°から水平に対していずれかの側で、例えばモジュール100の前面および背面で、25°~75°まで傾斜させるように構成することができる。いくつかの実施形態では、支持フレーム170の0°から25°~75°のそのような傾斜は片側のみで、例えばモジュール100の前面または背面で行われる。
【0103】
図9Aは、ケーブルとプーリーの傾斜機構の例示的な実施形態を概略的に示している。ケーブル900が、上下の点900a、900bでコンテナ140に、枢動点135の両側の2つの対向する点で支持フレーム170に、接続されている。次に、ケーブル900が、プーリー、例えばプーリー902a、902bを介して、ベース110の底部領域に配線されている。したがって、コンテナ140の上方への垂直方向の動きが、接続点900aを介してケーブル900に引っ張り力を及ぼし、一方、コンテナ140の下方への動きが、接続点900bを介してケーブル900に反対の引っ張り力を及ぼす。いずれの場合も、ケーブル900に関していずれかの方法で及ぼされる引っ張り力が、支持フレーム170の枢動に変換される。ケーブル/プーリーの配置が、コンテナ140の垂直方向の動きを引っ張り力に変換するので、旋回運動への変換は、より円滑で、機械的なたるみおよび遊びが少ないことが期待される。いくつかの実施形態では、コンテナ140が、円滑な作動および自己センタリング力を確実にするために、滑車902aの実質的に上方に設置され得る。
【0104】
いくつかの実施形態では、図9B~9Cに示される別の例示的な傾斜機構は、支持フレーム170に連結された傾斜クランクブラケット173と、クランクブラケット173に第1の枢動点172aで接続され、コンテナ140に第2の枢動点172bで接続されたリンクロッド172と、を備えるクランク状の配置を備え得る。
【0105】
図9Dは、コンテナ140の垂直運動を支持フレーム170の回転運動に変換するために用いられ得る傾斜機構の別の例示的な実施形態を示している。例えば、支持フレーム170が、弧状のガイドスロット138を備える1つまたは複数のブラケット175を備え得て、コンテナ140が、ガイドスロット138内にはめ込まれたガイドピン135に作動可能に接続され得る。したがって、いくつかの実施形態では、コンテナ140の垂直次元の動きが、フレーム170の角度の動きに変換される。いくつかの実施形態では、傾斜機構が、コンテナ140および支持フレーム170のうちの1つまたは複数に連結されたロッドのプッシュプル機構を備える。いくつかの実施形態では、ロッドを押すことおよび/または引くことが、コンテナ140に対するフレーム170の位置を変化させた。
【0106】
いくつかの実施形態では、内室118が、内室118内の水位が、水域の水面レベルによって実質的に決定されるように、ベース110の外側の水域と流体連絡するように構成され得る。いくつかの実施形態では、内室118の流体連絡が、例えば、内室118の側面および/または底部領域の1つまたは複数の開口部によって提供され得る。いくつかの実施形態では、そのような開口部が、本明細書の他の場所でより詳細に説明されているように、ソーラーパネルの傾斜角に影響を及ぼし得る、内室118内のいずれの急激な流体レベルの変化も回避するように、内室118と水域との間の制御された流体の流れを提供するように寸法決定され得る。いくつかの実施形態では、これらの開口部のうちの1つまたは複数が、水域との制御された流体通信を提供するために、制御弁および/または同様の装置を備え得る。
【0107】
いくつかの実施形態では、ベース110が、底が開いた容器を画定し得て、ベース/容器110の底部開口部が、閉鎖体で覆われ得る。いくつかの実施形態では、底部閉鎖体125が、ベース110内に適合するように構成された1つまたは複数の隆起した支持部139を備える。
【0108】
いくつかの実施形態では、底部閉鎖体125が、内室118と水域との間の流体連絡を可能にするように構成された、開口部122などの開口部を備え得る。いくつかの実施形態では、開口部122が、内室118内のいずれの急激な流体レベルの変化も回避するように、内室118と水域との間の制御された流体の流れを提供するように寸法決定され得る。いくつかの実施形態では、底部閉鎖体125が、水域と流体連絡している制御弁および/または同様の装置を備え得る。
【0109】
図10A~10Cは、本発明のソーラーパネルモジュール100(図1A~1D)のアレイフィールド190を備えるシステムを示している。いくつかの実施形態では、本発明のアレイフィールド190が、いくつかの組み立てスキームによって配置された、例えば行列に配置された、複数のモジュール100を備え得る。通常、フィールドは一般的に長方形または正方形の形状をとることになるが、そのような形状は必要とされない。いくつかの実施形態では、アレイフィールド190が、それが設置される水域の領域形状に適合し得るように、不規則な形状をとることができる。
【0110】
いくつかの実施形態では、アレイフィールド190内のモジュール100が、剛性フレームシステム220を用いて相互接続され得る。いくつかの実施形態では、アレイフィールド内の2つ以上のモジュール100が、流体連絡下であり得て、各モジュール100内のそれぞれのコンテナ140内の流体レベルが、流体連絡しているすべてのモジュール100間で連絡し得る。いくつかの実施形態では、そのような流体連絡が、行、列、対角線、および/またはアレイフィールド190全体にわたって行われ得る。いくつかの実施形態では、そのような流体連絡が、連絡中のモジュール100内のそれぞれのコンテナ140内の流体圧力および/または流体レベルを実質的に等しくするように機能する。
【0111】
いくつかの実施形態では、ベース110/102および/またはコンテナ140が、ベース110/102およびコンテナ140の行列を形成する。いくつかの実施形態では、ベース110/102および/またはコンテナが、パターンを形成するように互いに対して置かれている。いくつかの実施形態では、ベース110/102および/またはコンテナ140の置かれたものの特定のパターンが、行列の全体にわたって特定の浮力レベルに連絡し、いくつかの実施形態では、特定のパターンが、支持フレーム170および/またはパネルの特定の傾斜パターンを生成する。
【0112】
いくつかの実施形態では、相互接続器220が、風、波、および/または潮流に起因する動きに耐えるように構成され得る。いくつかの実施形態では、システムが、最大50cmの波高および最大400cmの波長の波条件に耐えるように設計され得る。したがって、図10Aに示されるように、不均一な水面レベルを引き起こす波の状態において、本システムは、全体として、それらが波の中で波打ち上下するとき、個々のモジュールの重量を支えるように構成され得る。上記のように、ベース110が、不均一な水位状態での内室118内の急激な流体レベルの変化を回避するように、内室118と水域との間の制御された流体の流れのために構成されている。
【0113】
いくつかの実施形態では、本発明のアレイフィールドは、閉じた流体を満たす/排出するシステムを備え得て、流体が、アレイ内で1つまたは複数のコンテナ140から他のコンテナ140に移送され得る。例えば、アレイ内のいくらか(例えば、半分)のモジュールが、反転させられ得て、その結果、アレイの半分について、コンテナ140をより多くの流体で満たすことで、第1の方向での傾斜運動をもたらし、第2の半分について、コンテナ140を空にすることで、同じ第1の方向での傾斜運動をもたらす。したがって、閉鎖系アレイ内の流体をコンテナ140の第1の半分から第2の半分に移送することによって、アレイ190内のすべてのソーラーパネルの同じ方向における協調的な傾斜の動きが達成される。
【0114】
いくつかの実施形態では、アレイフィールド190内のモジュール100が、システムが配備されることになる水域の環境の波状況に応じて、間隔を空けられ得る。したがって、例えば、モジュールの互いに対する間隔が、特定の使用環境で最も遭遇しやすい波の状況下で、ロール、ピッチ、ヨー、波打ち、うねり、および揺れを最小限に抑えるように個別に調整され得る。
【0115】
いくつかの実施形態では、本発明のアレイフィールド190が、フィールド面積に対するソーラーパネルの異なる地表被覆率(GCR)を達成するように構成され得る。
【0116】
いくつかの実施形態では、本発明のフィールド190が、モジュールおよび/またはパネルの2つ以上の列の間の距離を調節することによって、ソーラーパネルのGCRを調節するように構成され得る。いくつかの実施形態では、2つ以上の列の間の距離が、GCR値が最大になるように調節される。いくつかの実施形態では、2つ以上の列の間の距離と関連するGCRが、太陽光源の特定の方向について、パネルの列が別のパネルの列に影を落とさないように調節可能である。いくつかの実施形態では、両面ソーラーパネルを使用する場合、低減されたGCRが、効率および産出量を増大させる。
【0117】
いくつかの実施形態では、アレイフィールド190内のソーラーパネル160が、例えば、アレイフィールド190の各列に沿って、一斉に動くように相互接続され得る。いくつかの実施形態では、アレイフィールド190内のソーラーパネル列が、一斉に同調して動くように相互接続され得る。
【0118】
いくつかの実施形態では、パイプ150の供給グリッドが、図8を参照して上で説明したように、各コンテナ140への流体供給を可能にするために、アレイフィールド190内の各モジュールに接続され得る。
【0119】
いくつかの実施形態では、供給される流体が、添加剤、サプリメント、および/または濾過された流体のうちの1つまたは複数を含有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、流体が、流体の凍結、流体内の細菌の増殖を防止するように、かつ/または流体システム内のミネラル沈着の防止するように構成された添加剤を含む。
【0120】
図10Cを参照すると、本発明のアレイフィールド190を安定化および保護するために用いられる係留アプローチが、概略上面平面図に示されている。長方形のフィールド形状をとることで、本発明の係留および固定システムが、長方形の4分割区画の4つの角のそれぞれに対して1つまたは複数の走行線240を使用し得る。線240が、アレイから外向きに延在して、例えば、岸にあるアンカーポイント、係留ブイなどに到達し得る。いくつかの実施形態では、線240が、例えば年間の異なる季節を通して、または異なる海または風の状態で、太陽の方位追跡のために有益であり得るので、アレイの異なる方位角への横方向の移動を容易するように、プーリーシステム、ウインチシステム、および/または同様のシステムに接続され得る。
【0121】
いくつかの実施形態では、図10Dに示されるように、本発明の係留および固定システムが、アレイの回転位置決めを容易にするように、2つ以上の線250、260が反対方向にアレイに巻きつく、水平の「ヨーヨー」のような配置を備え得る。したがって、環境因子(例えば、風)によってアレイに加えられる回転力が、第1の線(例えば、線250)を緩めることになり、一方、第2の線(例えば、線260)には張力を生じさせることになる。回転力が除去されると、張力をかけられた線260が、アレイ190を元の方向に戻すことになる。いくつかの実施形態では、線250、260が、アレイ190を所望の位置に回転させるために使用され得る。いくつかの実施形態では、そのような回転位置決めが、アレイ190を両側で180度を超えて回転させることを可能にし得る。
【0122】
いくつかの実施形態では、本発明のシステムが、例えば、岸に設置され得る制御ユニットを備え得る。制御ユニットが、必要に応じて、パイプ150を介してコンテナ140に供給およびコンテナ140を空にすることによって、コンテナ140内の流体レベルを遠隔から制御および調節するように構成された、複数のポンプおよび弁に接続され得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のポンプが、液体を、コンテナ1140/140の中に、および/または外に液体をポンプで送り出すように構成されている。
【0123】
いくつかの実施形態では、システムが、モジュールの2つ以上のグループを備え、各グループの支持フレーム170が、異なる方向に回転する。したがって、1つのグループについては、コンテナを満たす流体が、第1の方向への支持フレーム170の傾斜をもたらし、第2のグループについては、コンテナを満たす流体が、第2の方向への支持フレーム170の傾斜をもたらす。いくつかの実施形態では、コンテナは、コンテナの1つのグループから空にする流体が、コンテナの第2のグループを満たすために使用されるのと同じ流体であるように、流体連絡している。
【0124】
いくつかの実施形態では、システムの異なる部分が、連絡コンテナが互いに同じレベルの流体を備えるように、流体連絡している。いくつかの実施形態では、流体連絡している部分が、システム内のコンテナのうちの1つまたは複数の列、システム内のコンテナの列の一部、およびシステム内のコンテナの1つまたは複数のパターンである。
【0125】
いくつかの実施形態では、システムが、コンテナのうちの1つまたは複数と流体連絡している1つまたは複数の追加の液体源を備える。いくつかの実施形態では、追加の液体源が、液体を1つまたは複数のコンテナに一様な速度で流し得る。いくつかの実施形態では、追加の液体源が、システムの複数のコンテナの流量を調節するように構成されている。いくつかの実施形態では、追加の液体源は、パネルのフレームが同じ角度および/または同じ速度で傾斜するように、システムの複数のコンテナの流量を調節するように構成されている。
【0126】
傾斜機構
本発明のいくつかの実施形態による、フローティングソーラーパネルモジュールを備えるシステムを示す図11A、11B、および11Cへの参照を行う。
【0127】
いくつかの実施形態では、支持フレーム1170/170の角度が、コンテナ1140/140の高さに従って、かつベース1114/110/102の周囲の流体レベル1116に関連して調節される。いくつかの実施形態では、コンテナ1140/140の高さが、コンテナ1140/140の垂直軸上の運動範囲、支持フレーム1170/170の回転運動範囲、傾斜機構の摩擦レベル、コンテナ1140/140の体積、コンテナ1140/140の重量、およびコンテナ1140/140の軸方向長さの関数としてのコンテナの円周のうちの1つまたは複数の変更によって、調節可能である。
【0128】
いくつかの実施形態では、支持フレーム1170/170が、1つまたは複数のケーブル1102/1104を介してコンテナに連結されている。いくつかの実施形態では、支持フレーム1170/170が、1つまたは複数のケーブル1102/1104を使って、ヒンジによってコンテナ1140に取り付けられている。いくつかの実施形態では、ベース1114/110/102および/またはコンテナ1140/140が、ベースフレーム1120に連結されている。いくつかの実施形態では、ベースフレーム1120が、ベース1114/110/102を介して支持フレーム1170/170に連結されている。
【0129】
いくつかの実施形態では、ベースフレーム1120が、支持フレーム1170/170の動きの平衡を保つように構成されている。いくつかの実施形態では、ベースフレーム1120が、支持フレーム1170/170に平行である。いくつかの実施形態では、ベースフレーム1120が、ベース1114/110/102に連結されたロッド1126を備える。いくつかの実施形態では、ベースフレーム1120が、1つまたは複数のヒンジ1124によって、ロッド1126および/またはベース1114/110/102に連結された可動部分1128を備える。いくつかの実施形態では、可動部分1128が、ヒンジ1124を中心に回転する。
【0130】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のケーブル1104は、一方のケーブルの部分1104-1が一方の端でコンテナ1140/140に、ケーブルの部分1104-1の第2の端でベースフレーム1120に、連結されるように、コンテナ1140/140の2つ以上の端部から延在する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のケーブル1104は、一方のケーブルの部分1104-2が一方の端でコンテナ1140/140に、ケーブルの部分1104-2の第2の端でフレーム1170/170に、連結されるように、コンテナ1140/140の2つ以上の端部から延在する。
【0131】
いくつかの実施形態では、ケーブル1102/1104内の張力は、コンテナが機械的に不均衡である場合、例えばコンテナ1140/140の浮力と、コンテナ1140/140およびその中の流体の重力とが不均衡である場合、発生する。いくつかの実施形態では、機械的に不平衡状態の間、コンテナ1140/140は、コンテナ1140/140に作用する力が平衡に達するまで、モジュール1100/110/100の動きに対応して、少なくとも部分的に、垂直に動くことになる。いくつかの実施形態では、コンテナに作用する力は、ベース1114/110/102の動きによって抽出された力、重力および浮力、ならびに気流によって生成されるような外力のうちの1つまたは複数を備える。いくつかの実施形態では、コンテナ1140/140内の流体が、コンテナ1140/140を押し下げる。いくつかの実施形態では、コンテナ1140/140内の流体の重量が、コンテナ1140/140の浮力と平衡する。
【0132】
いくつかの実施形態では、コンテナに作用する力の平衡が、液体がコンテナに入るおよび/またはコンテナから出る速度を制御することによって制御可能である。いくつかの実施形態では、コンテナからの液体の追加または除去が、コンテナおよび/またはモジュール1100/110/100を平衡させるのに必要な力を増加または減少させる。したがって、いくつかの実施形態では、コンテナに入るかつ/または出る液体の量を制御することが、モジュール1100/110/100の支持フレーム1170/170の角度を制御する。
【0133】
いくつかの実施形態では、コンテナの動きが、流体レベル1116を横切るコンテナの断面積と相関している。図11A~11Cに示されるようないくつかの実施形態では、コンテナ1140/140が、コンテナ1140/140の長さにわたって各レベル1118を満たすために必要な液体の量が同じでないように構成された円錐形を備える。いくつかの実施形態では、コンテナ1140/140の長さを満たすのに必要な液体の量が、コンテナ1140/140の一端から他端へ増加する。いくつかの実施形態では、コンテナ1140/140の長さを満たすのに必要な液体の量が、コンテナの第1の端部からコンテナの中央部まで増加し、次にコンテナ1140/140の第2の端部まで減少し始める。
【0134】
いくつかの実施形態では、コンテナの垂直方向の動きが、コンテナ内の液体体積の変化速度に対応する。いくつかの実施形態では、第1の位置1から第2の位置2へのコンテナの垂直に動く速度が、コンテナに出入りする流量および/またはコンテナ内の液体の体積変化の関数として、例えば、以下の式によって示すように、表現することができる。
【数1】
【0135】
ここで、ΔZは、第1の位置ポイント1と第2の位置ポイント2との間のコンテナの高さの差を備え、ΔVは、第1の位置ポイント1と第2の位置ポイント2との間のコンテナ内の流体量の差を備え、FlowRateは、コンテナの中および/または外への流体の流れの速度を備え、vはcm/秒で測定されるコンテナの動く速度を備える。いくつかの実施形態では、上記の式は単純化されており、流体レベル1116に対するコンテナの高さの変化によって生じる、コンテナの重量の変化によるvへの影響は含まない。
【0136】
いくつかの実施形態では、第1の位置ポイント1から第2の位置ポイント2へのコンテナの垂直に動く速度vは、ポイント1からポイント2の間で変化するコンテナの重量の関数である。いくつかの実施形態では、第1の位置ポイント1から第2の位置ポイント2へのコンテナの垂直の動きは、コンテナ内の液体の体積変化の関数である。いくつかの実施形態では、コンテナ内の液体体積変化の関数は非線形である。いくつかの実施形態では、位置ポイント1および2の両方で、水の中および水の外でのコンテナの重量を測定し、両方の測定値を垂直速度計算で統合することが適切である。重量の差が、少なくとも、位置ポイント1および2のそれぞれで中空のままである流体レベル1116より下のコンテナの内室の一部に、対応する。いくつかの実施形態では、浮力対重量の力の平衡を維持するために必要とされる、液体で満たされていない、流体レベル1116より下のコンテナの部分が、ポイント1からポイント2に、またはその逆に動く同じコンテナ内で変化する。このような動きでは、重力と浮力の大きさの違いが、平衡を達成するために増加または減少し得る、コンテナ内の液体の体積によって、釣合いがとられる。したがって、コンテナ内の液体の体積変化とともに、コンテナが、加えられた力の下で、および/またはコンテナ内の液体体積変化により、垂直に動く。いくつかの実施形態では、したがって、そのような動く速度の計算は、少なくとも部分的に、コンテナ1140/140内の液体体積の変化に依存する。いくつかの実施形態では、コンテナの同じでない部分、例えば、流体レベル1116の上下の部分の、変化する重量を考慮した、垂直に動く速度vが、以下の式によって表される。
【数2】
【0137】
ここで、M、Mは、第1の位置ポイント1および第2の位置ポイント2における、流体レベル1116より上のコンテナの部分の質量であり、ρwは、流体の密度である。
【0138】
いくつかの実施形態では、角速度が、垂直速度、ならびに回転軸と垂直の動きによって力が加えられる点との間の長さから、導き出される。
【数3】
ここで、rは、回転軸と、ケーブルが接続されている点、例えば、それぞれ図11Aおよび11Bに示されているような点1130-1/1130-2、との間の距離である。
【0139】
いくつかの実施形態では、支持フレーム1170/170の位置を変更するために必要な力の量は、モジュール1100/110/100内で作用する内力およびモジュール1100/110/100に加えられる外力から導き出される。
【0140】
いくつかの実施形態では、内力が、モジュール1100/100の相互作用する部分間の摩擦と、その回転軸に対するフレーム1170/170の重心の位置によって生じる力と、を含む。いくつかの実施形態では、重心がその回転軸の上に置かれた場合、支持フレーム1170/170が傾斜し、モジュール1100/110/100の側に転倒する可能性がある。いくつかの実施形態では、より大きな天使の場合、支持フレーム1170/170の転倒への力が増大し得る。いくつかの実施形態では、重心がその回転軸の下に置かれ、それに他の力が加えられていない場合、支持フレーム1170/170が、水平状態に到達するように傾斜する。
【0141】
いくつかの実施形態では、モジュール1100/110/100に加えられる外力が、おもに支持フレーム1170/170に加えられる風力を含む。いくつかの実施形態では、モジュール1100/110/100に及ぼされる外力が、保守要員、モジュール1100/110/100上で休む鳥などの動物、沈殿剤、および波によってモジュール1100/110/100に加えられる水が浴びせられる力などの、システムへの動的な重量付加を含む。
【0142】
いくつかの実施形態では、モジュール1100/110/100および/または支持フレーム1170/170の動きを制御および/または監視するために、モジュール1100/100は、モーメント、すなわちコンテナの力に、回転軸の枢動点1112/172a/172bに対するシャフトの長さ(例えば、図11Aに示す支持フレーム1170/170の長さL)を掛けたものが、モジュール1100/110/100および/または支持フレーム1170/170に及ぼされる外力と内力との合計よりも大きくなるように、構造化されている。いくつかの実施形態では、モジュール1100/110/100の動きが複数の歯車タイプによって制御される場合について、同じプロセスを計算することができる。いくつかの実施形態では、複数の歯車タイプが、コンテナの垂直方向の動きを支持フレーム1170/170の角度の動きに変換するように構成されている。
【0143】
いくつかの実施形態では、コンテナ1140/140および/またはコンテナ1140/140の浮力および/またはコンテナ1140/140内の水の重量を使用することにより、支持フレーム1170/170に引き出される回転力を相殺することができる。いくつかの実施形態では、おもな外部回転力が、風によって支持フレーム1170/170に加えられる。いくつかの実施形態では、コンテナ1140/140が、1つまたは複数のケーブルおよび/またはロッドを介して支持フレーム1170/170に連結され、その結果、支持フレーム1170/170に加えられる外力がコンテナ1140/140に加えられ、コンテナ1140/140の浮力または重量によって相殺され、それにより、支持フレーム1170/170の過度の動きを防止する。
【0144】
いくつかの実施形態では、コンテナ1140/140の浮力および/またはコンテナの重力が、力の平衡を維持するために、風の強さおよび/または方向の変化に従って、変化する。これらの力の変化が、枢動点1112/172a/172bに回転の応力が加えられることなく、フレーム1170/170に風によって加えられる回転力を直接相殺する。いくつかの実施形態では、モジュール1100/110/100の位置が、モジュール1100/110/100が、フレーム1170/170の所望の角度で機械的に平衡しているように、変化する風速の影響を相殺し、回転反力(例えば、モジュールに作用する線形力と区別するために)が、モジュール1100/110/100の別の位置、例えば枢動点1112/172a/172bを圧迫しないように調節される。
【0145】
いくつかの実施形態では、風の力が、支持フレーム1170/170の望ましくない動きの原因となる。いくつかの実施形態では、風の力により、支持フレーム1170/170が動き、その結果、支持フレーム1170/170が所望の角度に置かれない。このような場合、支持フレーム1170/ 170に連結されたコンテナ1140/140が、水位1116に対して垂直に動き、これが、結果として、浮力と重量の力の平衡が崩れる原因となり、望ましくない動きとは反対の方向の動的な力をもたらす。いくつかの実施形態では、浮力および重量のこれらの動的な力の大きさが、その所望の位置からの支持フレーム1170/170の角度の変化に対応する。例えば、所望の位置に対して支持フレーム1170/170の角度の増加をもたらし、それによってコンテナ1140/140を水中に押し下げる力に関して、コンテナの対抗する浮力が、フレーム1170/170がその所望する位置から押し出されるのと同程度に、大きさに増大する。いくつかの実施形態では、そのような動的減衰力が、フレーム1170/170を所望の位置での平衡に押し戻す。
【0146】
いくつかの実施形態では、コンテナ1140/140が浮く流体レベル1116に平行であるコンテナ1140/140の断面が、所望の位置で平衡を維持するように作用する浮力および重量の力の大きさを定義する。いくつかの実施形態では、コンテナ1140/140の形状が、コンテナ1140/140の断面が垂直に動く範囲に沿って変化するように構造化されている。いくつかの実施形態では、コンテナ1140/140が、コンテナ1140/140の横断面の面積が、浮力および重量が風力に対抗するのに十分であるように構成されている。
【0147】
いくつかの実施形態では、各コンテナ1140/140において、横断面の面積が、本発明のいくつかの実施形態の所望の垂直方向の運動範囲に応じて調節される。例えば、図11Bに示される図では、垂直の動きの範囲(例えば1cm)の各繰り返しセクションで生成される浮力および重量の力の大きさが、支持フレーム1170/170が水平で、かつ/または流体レベル1116に平行である間は、垂直に動く範囲の中央部で最大となる。
【0148】
いくつかの実施形態では、コンテナ1140/140によって達成される減衰力のほかに、モジュールが、追加される、望ましくない力を減衰する機構を備える。いくつかの実施形態では、モジュールが、力減衰機構を備える。例えば、いくつかの実施形態では、機構が、追加のバケツ、バッグ、またはコンテナのうちの1つまたは複数を備える。
【0149】
いくつかの実施形態では、図11Cによって示される例示的な実施形態のように、モジュール1150/1100/110/100が、1つまたは複数の追加のコンテナ1108を備える。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の追加のコンテナ1108が、支持フレーム1170/170に、その1つまたは複数の端部で連結されている。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の追加のコンテナ1108が、支持フレーム1170/170に、1つまたは複数のケーブル1122を介して連結されている。
【0150】
いくつかの実施形態では、追加のコンテナ1108が、流体で満たされるように構成された内室を備える。いくつかの実施形態では、追加のコンテナ1108が、追加のコンテナ1108の内室と水域との間の流体連絡を提供するように構成された1つまたは複数の開口1110を備える。いくつかの実施形態では、
コンテナ1108に出入りする流体の流れが、装置1110の大きさによって決定される。いくつかの実施形態では、フレーム1170/170の所望の速度が、コンテナ1108を垂直に上向きまたは下向きに動かし、水域からの水を、水位1116でのコンテナ1108の断面に応じた特定の速度で、コンテナに流入またはコンテナから流出させる。いくつかの実施形態では、装置1110が、フレーム1170/170の所望の、通常は遅い速度によってもたらされる、制限されない水の流れを可能にするように大きさが決められている。
【0151】
いくつかの実施形態では、モジュール1150/1100/110/100に作用する外力が、フレーム1170/170を、所望されるよりも速い速度で、その所望の位置から押し動かす。いくつかの実施形態では、そのような望ましくない速度に関して、装置1110を介して許容される抑制された流れのため、1つまたは複数の開口1110を通った追加のコンテナ1108の中へのかつ/または外への流体の流れが、平衡を維持するのに不十分である。したがって、水位1116より上のコンテナ1108内に水の蓄積、または水位1116より下のコンテナ1108内に流体が空の部分のいずれかが、生成される。どちらの場合も、生成される浮力または重量の力が、望ましくない動きの反対方向にあり、追加の減衰力として使用され得る。いくつかの実施形態では、コンテナ1140/140の望ましくない動きおよびそれらによって生成される対抗する力、重量の力および浮力と同様に、コンテナ1108によって生成される減衰力の大きさが、望ましくない平面の速度が高いほど強くなる。それにより、いくつかの実施形態では、支持フレーム1170/170の所望の位置に対する支持フレーム1170/170の位置の角度が、所望されないより高い速度で増加する場合、同時に、追加コンテナ1108によってモジュール1150/1100/110/100に加えられる対抗する力が、増大する。いくつかの実施形態では、例えば、11Dに示されるように、フレーム1170/170の両側にコンテナ1108を有することにより、所望のフレーム速度よりも高い速度で生成された追加の重量のみを利用することが可能になる。望ましくない速度の対処により、フレームのいずれかの側で、コンテナ1108内の水が、水位1116より上に蓄積し、ケーブル1122を介してフレームを所望の位置に引き戻す同等の減衰力を生成する。
【0152】
本発明の様々な実施形態の説明は、例示の目的で提示されたが、網羅的であること、または開示された実施形態に限定されることを意図したものではない。説明された実施形態の範囲および趣旨から逸脱することなく、多くの修正および変形が当業者には明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、実際の応用、もしくは市場で見られる技術に対する技術的改善を最もよく説明するために、または当業者以外の人が本明細書で開示される実施形態を理解できるように選択されたものである。

図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図11C
【手続補正書】
【提出日】2021-11-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浮力モジュールであって、
水域内で浮力によって支持されるように構成された、少なくとも1つのベースと、
前記少なくとも1つのベースと接続されるために、前記少なくとも1つのベースに対して垂直次元を動くように、大きさが決められ適合された、少なくとも1つの流体保持コンテナと、を備え、
前記ベースに対する前記少なくとも1つの流体保持コンテナの垂直位置が、少なくとも部分的に、前記少なくとも1つの流体保持コンテナ内の流体レベルによって決定される、浮力モジュール。
【請求項2】
以下の、(a)前記少なくとも1つのベースは、その中の空間を画定し、さらに、前記少なくとも1つの流体保持コンテナは、前記空間内に受け入れられるように大きさが決められ適合されている、(b)前記少なくとも1つのベースは容器であり、前記空間は前記容器の内室であり、さらに、前記容器が、外壁および内壁を含む二重壁容器であり、前記外壁と内壁との間の間隙が、液体、固体、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つを含むバラストで少なくとも部分的に満たされるように構成されている、(c)それらの任意の組み合わせ、のうちの少なくとも1つが真であることが保持されている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記少なくとも1つのベースが、離間した位置に配置された少なくとも2つのハル備え、前記ハルが互いに堅固に相互接続され、前記少なくとも1つの流体保持コンテナが前記ハルの間に配置され、さらに、前記ハルが、中実の、少なくとも部分的に中空の、完全に中空のハルおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つからなる、請求項に記載のモジュール。
【請求項4】
以下の、(a)記少なくとも1つのベースが、液体、固体、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つ含むバラストで少なくとも部分的に満たされている、(b)前記ベースは前記水域と流体連絡している、(c)それらの任意の組み合わせ、のうちの少なくとも1つが真であることが保持されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項5】
前記少なくとも1つのベースの内部への液体の流出に対する封止係合において、前記少なくとも1つのベースに連結され、少なくとも1つのソーラーパネルをその上に枢動可能に取り付けるように構成された、少なくとも1つのマウントをさらに備え、前記ソーラーパネルが、前記マウントに対して枢動点を中心に傾斜可能であり、前記マウントが、前記少なくとも1つのコンテナに適合し、前記垂直次元における前記動きを可能にするように、大きさおよび形状が決められた少なくとも1つの開口部を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項6】
前記少なくとも1つの流体保持コンテナの前記垂直次元における前記動きを、前記枢動点を中心とした前記少なくとも1つのソーラーパネルの前記枢動可能な動きに変換するように構成された傾斜機構をさらに有し、さらに、前記傾斜機構が、太陽の方向、風、周囲状態、季節の変化、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択された、少なくとも1つに応じて、前記少なくとも1つのソーラーパネルを、水平に対していずれかの側へ25°~75°で傾斜させるように構成され、さらに、前記傾斜機構が、前記ソーラーパネルの重心が前記枢動点の下または上に設置されるように構成されている、請求項4に記載のモジュール。
【請求項7】
前記傾斜機構が、(a)ケーブルとプーリーの傾斜機構であって、i)前記少なくとも1つの流体保持コンテナの上部に連結された少なくとも1つの第1のケーブルと、(ii)前記少なくとも1つの流体保持コンテナの底部に連結された少なくとも1つの第2のケーブルとを備え、前記少なくとも1つの第1のケーブルおよび前記少なくとも1つの第2のケーブルが、前記少なくとも1つのソーラーパネルに、その2つの対向する端部で連結され、その結果、前記少なくとも1つの流体保持コンテナの前記垂直方向の動きが、引っ張り力を、少なくとも1つの第1のケーブル、少なくとも1つの第2のケーブル、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択された少なくとも1つのものに及ぼし、前記少なくとも1つのソーラーパネルの旋回運動をもたらす、ケーブルとプーリーの傾斜機構、(b)クランク状の傾斜機構、(c)弧状スロット傾斜機構であって、弧状のガイドスロットを有する1つまたは複数のブラケットを含む、前記少なくとも1つの太陽電池パネルと連絡している少なくとも1つの支持フレームを備え、前記少なくとも1つの流体保持コンテナが、前記ガイドスロット内にはめ込まれた少なくとも1つのガイドピンと連絡しており、その結果、したがって、少なくとも1つの流体保持コンテナの前記垂直次元における前記動きが、前記支持フレームおよび前記少なくとも1つのソーラーパネルの角運動に変換される、弧状スロット傾斜機構(d)水中対称フレームを備えた平行四辺形、(e)水中非対称フレームおよびプッシュ/プルロッドを備えた平行四辺形、ならびにそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの機構を含む、請求項6に記載のモジュール。
【請求項8】
前記少なくとも1つの流体保持コンテナと流体連絡する制御ユニットをさらに備え、前記制御ユニットが、前記少なくとも1つの流体保持コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成され、さらに以下の、(a)前記モジュールが、前記制御ユニットと前記少なくとも1つの流体保持コンテナとの間に接続された少なくとも1つのパイプをさらに備える、(b)前記制御ユニットが、前記流体を、前記少なくとも1つのパイプを通して、前記少なくとも1つの流体保持コンテナの中に、および/または外に送るように構成された少なくとも1つのポンプをさらに備える、(c)前記制御ユニットが、前記モジュールの地理的位置に関する黄道上の太陽の位置に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの流体保持コンテナ内の前記流体レベルを調節するように構成されている、(d)前記モジュールが、少なくとも1本のパイプをさらに備え、前記パイプが、前記少なくとも1つの流体保持コンテナの最下部に取り付けられ、前記少なくとも1つの流体保持コンテナの前記垂直次元における前記支援の動きを妨害しないために少なくとも1つの可撓性部分を有する、(e)前記モジュールが、閉じた流体を満たす/排出するシステム内に、少なくとも1つのポンプをさらに備え、流体が、前記少なくとも1つの流体保持コンテナから別の流体保持コンテナに移送され得る、および(f)それらの任意の組み合わせ、のうちの少なくとも1つが真に保たれている、請求項1~6のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項9】
システムであって、
それぞれ、
水域内で浮力によって支持されるように構成された、少なくとも1つのベース、および
前記少なくとも1つのベースと接続されるように大きさが決められ、前記少なくとも1つのベースに対して垂直次元を動くように適合された、少なくとも1つの流体保持コンテナであって、前記少なくとも1つのベースに対する前記少なくとも1つの流体保持コンテナの垂直位置が、少なくとも部分的に、前記少なくとも1つの流体保持コンテナ内の流体レベルに基づく、少なくとも1つの流体保持コンテナ、を備える複数の浮力モジュールと、
指定された配置で、前記複数の浮力モジュールからの少なくとも1つのモジュールの前記ベースのうちの少なくとも2つを堅固に相互接続するように構成されたフレーム部材を含むフレームワークと、
前記少なくとも1つの流体保持コンテナのそれぞれと流体連絡している制御ユニットであって、前記少なくとも1つの流体保持コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成された、制御ユニットと、を備えるシステム。
【請求項10】
前記複数のモジュールが、少なくとも1つの行および少なくとも1つの列を備えるグリッドアレイフィールドに配置されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
以下の、(a)前記少なくとも1つのベースが、その中の空間を画定し、さらに、前記少なくとも1つの流体保持コンテナが、前記空間内に受け入れられるように大きさが決められ適合されている、(b)前記少なくとも1つのベースは容器であり、前記空間は前記容器の内室であり、さらに、前記容器が、外壁および内壁を含む二重壁容器であり、前記外壁と内壁との間の間隙が、液体、固体、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つを含むバラストで少なくとも部分的に満たされるように構成されている、(c)それらの任意の組み合わせ、のうちの少なくとも1つが真であることが保持されている、請求項9または10に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つのベースが、離間した位置に配置された少なくとも2つのハルを備え、前記ハルが互いに堅固に相互接続され、前記空間が前記ハルの間に配置され、さらに、前記ハルが、中実の、少なくとも部分的に中空の、完全に中空のハルおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つからなる、請求項9~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
以下の、(a)ベースが、液体、固体、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つを含むバラストで少なくとも部分的に満たされている、(b)前記ベースは前記水域と流体連絡している、(c)それらの任意の組み合わせ、のうちの前記少なくとも1つが真であることが保持されている、請求項9~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つのベースが、前記少なくとも1つのベースの内部への液体の流出に対する封止係合において、前記少なくとも1つのベースに連結され、少なくとも1つのソーラーパネルをその上に枢動可能に取り付けるように構成された、マウントをさらに備え、前記少なくとも1つのソーラーパネルが、前記マウントに対して枢動点を中心に傾斜可能であり、前記マウントが、前記少なくとも1つのコンテナに適合し、前記垂直次元における前記動きを可能にするように、大きさおよび形状が決められた少なくとも1つの開口部を含む、請求項9~13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つのベースが、前記少なくとも1つの流体保持コンテナの前記垂直次元における前記動きを、前記枢動点を中心とした前記少なくとも1つのソーラーパネルの前記枢動可能な動きに変換するように構成された傾斜機構をさらに有し、さらに、前記傾斜機構が、前記少なくとも1つのソーラーパネルを、水平に対していずれかの側へ25°~75°で傾斜させるように構成され、さらに、前記傾斜機構が、前記ソーラーパネルの重心が前記枢動点の下または上に設置されるように構成されている、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記傾斜機構が、(a)ケーブルとプーリーの傾斜機構であって、i)前記少なくとも1つの流体保持コンテナの上部に連結された少なくとも1つの第1のケーブルと、(ii)前記少なくとも1つの流体保持コンテナの底部に連結された少なくとも1つの第2のケーブルとを備え、前記少なくとも1つの第1のケーブルおよび前記少なくとも1つの第2のケーブルが、前記少なくとも1つのソーラーパネルに、その2つの対向する端部で連結され、その結果、前記少なくとも1つの流体保持コンテナの前記垂直方向の動きが、引っ張り力を、少なくとも1つの第1のケーブル、少なくとも1つの第2のケーブル、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択された少なくとも1つのものに及ぼし、前記少なくとも1つのソーラーパネルの旋回運動をもたらす、ケーブルとプーリーの傾斜機構、(b)クランク状の傾斜機構、(c)弧状スロット傾斜機構であって、弧状のガイドスロットを有する1つまたは複数のブラケットを含む、前記少なくとも1つの太陽電池パネルと連絡している少なくとも1つの支持フレームを備え、前記少なくとも1つの流体保持コンテナが、前記ガイドスロット内にはめ込まれた少なくとも1つのガイドピンと連絡しており、その結果、したがって、少なくとも1つの流体保持コンテナの前記垂直次元における前記動きが、前記支持フレームおよび前記少なくとも1つのソーラーパネルの角運動に変換される、弧状スロット傾斜機構、(d)水中対称フレームを備えた平行四辺形、(e)水中非対称フレームおよびプッシュ/プルロッドを備えた平行四辺形、ならびにそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの機構を含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの流体保持コンテナと流体連絡する制御ユニットをさらに備え、前記制御ユニットが、前記少なくとも1つの流体保持コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成され、さらに以下の、(a)前記モジュールが、前記制御ユニットと前記少なくとも1つの流体保持コンテナとの間に接続された少なくとも1つのパイプをさらに備える、(b)前記制御ユニットが、前記流体を、前記少なくとも1つのパイプを通して、前記少なくとも1つの流体保持コンテナの中に、および/または外に送るように構成された少なくとも1つのポンプをさらに備える、(c)前記制御ユニットが、前記モジュールの地理的位置に関する黄道上の太陽の位置に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの流体保持コンテナ内の前記流体レベルを調節するように構成される、(d)前記モジュールが、少なくとも1本のパイプをさらに備え、前記パイプが、前記少なくとも1つの流体保持コンテナの最下部に取り付けられる、(e)前記モジュールが、閉じた流体を満たす/排出するシステム内に、少なくとも1つのポンプをさらに備え、流体が、前記少なくとも1つの流体保持コンテナから別の流体保持コンテナに移送され得る、および(f)それらの任意の組み合わせ、のうちの少なくとも1つが真に保たれている、請求項9~16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
以下の、(a)前記少なくとも1つのソーラーパネルが、一斉に傾斜するようにさらに構成されている、(b)前記フレームワークが、前記システムを係留するように構成された1つまたは複数の線をさらに備える、(c)前記1つまたは複数の線が、前記システムの方位角の調節を容易にするためにさらに構成されている、(d)前記システムが、閉じた流体を満たす/排出するシステム内に少なくとも1つのポンプをさらに備え、流体が、前記少なくとも1つの流体保持コンテナから別の流体保持コンテナに移送され得る、(e)それらの任意の組み合わせ、のうちの少なくとも1つが真に保たれている、請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
(a)前記フレームワークから外向きに延伸し、岸にある固定ポイント、係留ブイ、係留および固定システムならびにそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つに到達する、少なくとも1つの線、(b)前記フレームワークの回転位置決めを容易にするように、反対方向に前記フレームに巻きつく2つ以上の線を備え、前記フレームワークに回転力が加えられたときに、前記2つ以上のラインのうちの少なくとも1つを緩め、同時に第2のラインに張力を生じさせる、少なくとも1つの水平の「ヨーヨー」のような係留および固定配置、(c)それらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つをさらに含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項20】
前記少なくとも1つの流体保持コンテナの変化する重量を考慮した、垂直に動く速度v が、以下の式、
によって表され、
、M は、第1の位置ポイント1および第2の位置ポイント2における、流体レベルより上の前記少なくとも1つの流体保持コンテナの部分の質量であり、ρwは、流体の密度である、請求項9に記載のシステム。
【請求項21】
少なくとも1つの追加のコンテナを含む少なくとも1つの力減衰機構であって、前記少なくとも1つの追加のコンテナが、前記フレームワークに連結され、前記少なくとも1つの追加のコンテナが、前記少なくとも1つの追加のコンテナと水域との間の流体連絡を提供するように構成された1つまたは複数の開口を含む、少なくとも1つの力減衰機構を、さらに備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項22】
方法であって、
(a)請求項8~21のいずれか一項よるシステムを提供することと、
(b)指定された配置で前記少なくとも1つのモジュールの少なくとも2つのベースを堅固に相互接続すること
(c)制御ユニットであって、前記少なくとも1つの流体保持コンテナ内の流体レベルを選択的に調節するように構成された前記制御ユニットを、前記少なくとも流体保持コンテナと流体接続することと、
(d)前記システムを水域に配備することと、を含む方法。
【国際調査報告】