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▶ リムガルド スウェーデン アーベーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-24
(54)【発明の名称】中央拡張器を含むホイールロック
(51)【国際特許分類】
   B60B 3/16 20060101AFI20220316BHJP
【FI】
B60B3/16 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020568363
(86)(22)【出願日】2019-03-26
(85)【翻訳文提出日】2021-01-13
(86)【国際出願番号】 EP2019057637
(87)【国際公開番号】W WO2019233649
(87)【国際公開日】2019-12-12
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2018/064731
(32)【優先日】2018-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520476628
【氏名又は名称】リムガルド スウェーデン アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イバルソン、ラース
(72)【発明者】
【氏名】ペテルソン、カール
(57)【要約】
車両のホイールに取り付けられるようになっており、中央ボルト(3)と、拡張器(4)と、ロック機構(2、5、6)とを備えるメインモジュールが開示される。メインモジュールは、ホイールのナット又はボルトを覆うように構成されるブロック手段(12)と嵌合するように構成される。中央ボルト(3)は、螺入によってメインモジュール(1)に接続するようになっており、ホイールの回転軸線に沿って見られる、中央ボルト(3)の軸方向位置を、メインモジュール(1)に対して中央ボルト(3)を回転させることで調節できるようになっており、中央ボルト(3)の軸方向位置の調節に伴い、拡張器をホイールの径方向に拡張するようになっている。これにより、拡張器(4)は、ホイールと係合して、モジュールを上記ホイールに固定できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のホイールに取り付けられるようになっており、前記ホイールを車両に取り付けるためのナット又はボルトを覆うためのブロック手段(12)と嵌合するように構成されているメインモジュール(1)であって、
螺入によって前記メインモジュール(1)に接続するようになっている中央ボルト(3)であって、前記ホイールの回転軸線に沿って見られる、前記中央ボルト(3)の軸方向位置を、前記メインモジュール(1)に対して前記中央ボルト(3)を回転させることで調節できるようになっている、中央ボルト(3)と、
前記中央ボルト(3)に対して動作可能に接続するようになっている拡張器(4)であって、前記中央ボルト(3)の軸方向位置の調節に伴い、前記ホイールの径方向に拡張するようになっており、前記ホイールと係合して、前記モジュールを前記ホイールに固定するようになっている、拡張器(4)と、
ロック機構(2,5,6)であって、前記ロック機構によって、前記中央ボルトの前記メインモジュールに対する回転が防止されるロック状態と、前記ロック機構によって、前記中央ボルトの前記メインモジュールに対する回転が許容される開放状態とに配置されるようになっている、ロック機構(2,5,6)とを備える、メインモジュール。
【請求項2】
前記拡張器が複数の片部分を備え、前記片部分のそれぞれが、径方向に移動可能であり、前記モジュールを前記ホイールに係合させるようになっている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記拡張器が、前記中央ボルトの軸方向位置の調節に伴い、軸方向に弾性的に圧縮されるように且つ径方向に弾性的に拡張するように構成される材料を備える、請求項1に記載のモジュール。
【請求項4】
前記中央ボルトが円錐形状部(34)を備え、
前記拡張器の前記片部分のそれぞれが、前記中央ボルトの軸方向の移動に伴い、前記円錐形状部に対して摺動するように構成されて、各片部分を径方向に移動させる、テーパー面部を備える、請求項2に記載のモジュール。
【請求項5】
前記拡張器が、前記片部分を前記拡張器の中央に向かって引っ張るように構成される保持手段を更に備える、請求項4に記載のモジュール。
【請求項6】
前記拡張器が、前記ホイールに対して径方向に力を加えることで、前記モジュールを固定するように構成される、請求項1に記載のモジュール。
【請求項7】
前記拡張器が、前記ホイールのショルダと係合することで前記モジュールを固定するように構成されて、前記ホイールに対して軸方向に力を加える、請求項1に記載のモジュール。
【請求項8】
前記ブロック手段が、前記ホイールのナット又はボルトを覆うようになっている皿状部として形成され、前記メインモジュールが、前記皿状部を前記ホイールに固定するように、前記皿状部の中央孔内に嵌合するようになっている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項9】
前記ロック機構が、
前記中央ボルトに形成される軸方向凹部(31)と、
貫通孔(22)を有し、前記メインモジュールに回転固定されるようになっている取り外し可能ソケット(2)と、
前記貫通孔及び前記軸方向凹部を介して、前記メインモジュール内へと挿入されるようになっている取り外し可能ロックボルト(6)とを備え、
前記軸方向凹部及び前記貫通孔が、互いに一直線になるように構成され、
前記ロックボルトが、前記中央ボルトの前記ソケットに対する回転を防止するようになっている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項10】
前記取り外し可能ソケットが、前記メインモジュールの対応する凹部及び凸部(52)と係合するように構成される凹部(21b)及び凸部(21a)を備える、請求項9に記載のモジュール。
【請求項11】
前記メインモジュールに回転固定されるようになっているロックソケット(5)を更に備え、前記ロックソケットが、ロックボルトを受け入れるようになっている貫通孔と、前記取り外し可能ソケットの対応する凹部及び凸部(14)と係合するように構成される凹部及び凸部(51)とを備える、請求項9に記載のモジュール。
【請求項12】
前記ロックボルトが、鍵孔を備え、前記ロック内で鍵を回すことで動作可能である、請求項9に記載のモジュール。
【請求項13】
前記ロックボルトが、前記モジュールの表側を介して挿入され、前記モジュールの裏側と係合することによって軸方向に固定されるように構成される、請求項9に記載のモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車のホイールが無許可で取り外されるのを防止するための技術に関する。より具体的には、車のホイール用の普遍的且つ包括的なロックシステムが開示される。
【背景技術】
【0002】
車の部品、特にアルミホイールが無許可で取り外されてしまうことは、世界中で頻繁に生じている問題である。よく盗難に遭うものの例として、高い価値をもつカスタムホイールやタイヤリムがある。従って、無許可で取り外されることからホイールを保護するための装置及び技術について、大きな需要がある。
【0003】
この保護を提供するための試みが行われてきた。例えば、特許文献1及び特許文献2は、車のホイール用の盗難防止装置を開示する。これらの装置は、経験豊富な泥棒ならば比較的容易に取り外すことができることから、真に信頼性の高いホイールロックは提供されていない。本願の発明者に対して発行された特許文献3は、安全なホイールロックを提供する装置を提供する。しかしながら、この装置は大量の部品を有し、様々な車のホイールに合わせて変形させる必要がある。世界中で極めて多様な車が作られ具現化されていることを考慮すると、多くの調節をすることなくほとんどの車のホイールに合う、改善されたホイールロックシステムへの需要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第8739585号明細書
【特許文献2】米国特許第8943865号明細書
【特許文献3】米国特許第9,689,180号明細書
【発明の概要】
【0005】
本発明は、車のホイールの過半数に合う技術を提供して、ホイールが無許可で取り外されるのを防止することを目的とする。
【0006】
このため、第1の態様によれば、車両のホイールに取り付けられるようになっているメインモジュールが提供される。モジュールは、中央ボルトと、拡張器と、ロック機構とを備える。メインモジュールは、ホイールを車両に取り付けるナット又はボルトを覆うように構成されるブロック手段と嵌合するように構成される。ブロック手段は、例えば、ナット又はボルト上に配置できて、ナット又はボルトへの接近を防止するようになっている、皿形状のカバーといった個別の部品として提供されてもよい。
【0007】
中央ボルトは、螺入によってメインモジュールに接続するようになっており、中央ボルトの軸方向位置(ホイールの回転軸線に沿って見られる)を、メインモジュールに対して中央ボルトを回転させることで調節できるようになっている。この中央ボルトの軸方向移動によって、中央ボルトに対して動作可能に接続するようになっている拡張器が、少なくともホイールの径方向に拡張し、ホイールと係合して、モジュールをホイールに固定する。最後に、ロック機構は、ロック機構によって、中央ボルトのメインモジュールに対する回転が防止されるロック状態と、ロック機構によって、中央ボルトのメインモジュールに対する回転が許容される開放状態とに配置されるようになっている。
【0008】
他の態様によれば、前述の態様に係るメインモジュールと同様に構成されうるメインモジュールが提供される。メインモジュールは、囲み構造内に嵌合するように構成されてもよい。ロックモジュールとも呼ばれるメインモジュールは、螺入によってロックモジュールに接続するようになっている中央ボルトを備えてもよく、中央ボルトの回転軸線に沿って見られる、中央ボルトの軸方向位置を、ロックモジュールに対して中央ボルトを回転させることで調節できるようになっている。ロックモジュールは、中央ボルトに対して動作可能に接続するようになっている拡張器を更に備えてもよく、拡張器は、中央ボルトの軸方向位置の調節に伴い、中央ボルトの軸方向に対して径方向に拡張するようになっており、拡張器は、囲み構造と係合して、モジュールを上記の構造に固定するようになっている。また、ロックモジュールは、ロック機構によって、中央ボルトのロックモジュールに対する回転が防止されるロック状態と、ロック機構によって、中央ボルトのロックモジュールに対する回転が許容される開放状態とに配置されるようになっている、ロック機構を備えてもよい。
【0009】
囲み構造は、例えば、ロックモジュールをその内部に固く固定して、接近を阻止又は防止できるようになっている、開口部又は凹部であってもよい。こうした開口部の例には、例えば、車両用の給油注入口や、補給ステーションにある燃料供給器といった、収容タンクの注入口がある。
【0010】
ブロック手段は、ボルトヘッド及び/又はラグナットへの接近を制限、限定又は阻止するようになっている、保護ケース又はカバー手段として理解されてもよく、このため、許可の無い人物がボルト/ラグナットを緩めてホイールを取り外すことを妨害、又は少なくとも困難にする。ブロック手段は、個別の部品としてメインモジュールに取り付けられてもよく、好適には、ホイールのボルト/ナットの全てを覆うように配置されてもよい。また、ブロック手段は、メインモジュールがホイールに取り付けられた際に、ブロック手段をメインモジュールに対して固定する、又は動かなくさせるようになっている、係合手段、又は係合構造を備えてもよい。このようにして、メインモジュールは、ブロック手段がホイールから取り外されることを防止できる。メインモジュールは、例えば、ブロック手段をホイールに向かって押す、又はクランプするようになっていてもよい。ブロック手段の例には、凸部、ショルダ及び凹部といった、形態嵌合構造や相互係合構造が含まれる。
【0011】
一態様によれば、ブロック手段は、メインモジュールの一体部品を形成してもよい。ブロック手段は、例えば、ホイールのナット又はボルトを覆うようになっている複数の要素を備えてもよく、好適には、ホイールのボルト/ナットの位置に対応するパターン内に配置されてもよい。
【0012】
上記の態様のいずれかに係る中央ボルトは、メインモジュールの材料内に直接、又はメインモジュール内に固定されたソケット又はスペーサを介して間接的に、螺入されてもよい。ソケットを用いる場合、ソケットは、メインモジュールの残りの部品の材料よりも高い安定性及び機械的強度をもつ材料から形成されてもよい。ねじ山は、ねじ山における回転の際に、中央ボルトがホイールの回転軸線に沿って移動するように配向されてもよい。この回転は、例えば、中央ボルトと嵌合する鍵又はレンチによって実現されてもよい。
【0013】
拡張器は、モジュールを、メインモジュールが固定される構造に固定するように配置される。これは、例えば、車両のホイール又は給油注入口であってもよい。この固定は、例えば、メインモジュールの周囲と係合するように中央ボルトの軸方向移動によって動作する、機械的手段によって実現されてもよい。機械的手段は、例えば、中央ボルトが回転すると、ホイールの径方向に拡張するように構成されてもよく、拡張器と囲み材との締まり嵌め又は圧入を実現する。また、拡張器は軸方向にも移動してもよく、これにより、メインモジュールを、例えばホイールに対してクランプできる。このように、モジュールは、中央ボルトを締めることで固く固定できる。
【0014】
モジュールが、例えば上記のように中央ボルトを締めることで設置され固定されている場合に、ロック機構は、そのロック状態に設定されて、無許可の存在がロック装置を取り外すこと、延いてはホイールのナット/ボルト又は給油口への接近を防止してもよい。ロック機構は、中央ボルトがメインモジュール内で回される又は回転するのを防止するように構成されてもよい。これは多くの手法で実現されてもよく、その幾つかを、図面の詳細な説明と関連して更に詳細に考察している。一例では、ロック機構は、中央ボルト及びメインモジュールに固定でき、それら2つの間の回転移動を防止するボルトを備えてもよい。ロック機構のボルトは、例えば、中央ボルト及びメインモジュールにおける対応する面と係合する平坦面を有して、ボルトが回転しないようにしてもよい。ロック機構は、ロック状態において、例えば、メインモジュールの裏側と係合するように構成されるワッシャによって、ホイールに対して、軸方向に固定されてもよい。ロック機構を開放状態に設定するために、ワッシャは、メインモジュール及び、中央ボルトから取り外されたボルトとの係合から解放されるように、回転してもよい。或いは、又は追加で、ロック機構は、径方向に移動して中央ボルトと係合することで、中央ボルトの回転を防止し、ロック機構をモジュールに軸方向で固定できるロックピン又はボールを備えてもよい。ロック機構を解放するために、ロックピン又はロックボールは格納することができる。
【0015】
ロック機構は、幾つかの例では、例えば、Assa Desmo+又はAbloy camlockといった、鍵によって動作するロックであってもよい。
【0016】
一実施例によれば、拡張器は複数の片部分を備えてもよく、片部分のそれぞれは、径方向に移動可能であり、モジュールを囲み構造に係合させるようになっている。一例では、各片部分は、中央ボルトの軸方向の移動に伴い、中央ボルトの対応するテーパー面又は円錐形状面上を摺動するように構成される、テーパー面を備えてもよい。このように、中央ボルトのテーパー面と片部分のテーパー面とは、中央ボルトの軸方向移動を片部分の径方向移動と軸方向移動との組み合わせへと変換するように、連動してもよい。このようにして、拡張器は、中央ボルトが締まると、リム又はホイールに対して径方向に圧入されて、同時に、メインモジュールを、例えばホイール又は給油注入口に向かって押すことができる。幾つかの例では、片部分は、中央ボルトの周囲に配置される円形状のワッシャの一部を形成してもよい。
【0017】
一実施例によれば、拡張器は、中央ボルトの軸方向位置の調節に伴い、軸方向に弾性的に圧縮されるように且つ径方向に弾性的に拡張するように構成される材料を備える。拡張器は、この実施例によれば、例えば、中央ボルトの回転に伴い、中央ボルトの端部とメインモジュールの裏側(すなわち、モジュールの、装着時にホイールに面する側)との間で圧縮されるように配置される、ワッシャ又はプレートであってもよい。拡張器をこのように圧縮することで、同時に、横方向又は径方向に拡張して、リム、ホイール又は給油口へと圧入される。弾性材料の例には、例えばゴムといったポリマー材料が含まれる。
【0018】
一実施例によれば、拡張器は、片部分を拡張器の中央に向かって引っ張るように構成される保持手段を備えてもよい。保持手段は、例えば、環状の片部分をまとめて押し付けるように環状の片部分の外縁を取り囲み、モジュールが取り外される際に環状の片部分が落下するのを防止するゴムバンドとして形成されてもよい。片部分の外縁には、保持手段を収容するための溝が設けられてもよい。溝は、囲み構造と係合する接触面に配置されて、圧入による損傷から保持手段を保護するようになっていてもよい。
【0019】
拡張器は、中央ボルトの軸方向移動と連動して、モジュールを、例えば、軸方向、径方向又はそれら両方の組み合わせに作用する力によって、ホイールに締結するようになっていてもよいことが理解されよう。径方向の係合は、上記のような拡張器の径方向の拡張によって実現されてもよく、その一方で、軸方向の係合は、拡張器を、例えばホイール又は給油注入口のショルダと係合させることによって実現されてもよい。後者の場合、拡張器は、ショルダの後ろに挿入されて、格納されないように径方向に拡張してもよい。
【0020】
一実施例によれば、ブロック手段は、ホイールのナット又はボルトを覆うようになっている皿状部として形成されてもよい。メインモジュールは、この場合、皿状部をホイールに固定するように、皿状部の中央孔に嵌合するようになっていてもよい。
【0021】
一実施例によれば、ロック機構は、中央ボルトに形成される軸方向凹部又はロック孔と、貫通孔を有し、メインモジュールに回転固定されるようになっている取り外し可能ソケットと、貫通孔及び軸方向凹部を介して、メインモジュール内へと挿入されるようになっている取り外し可能ロックボルト又はロックとを備えてもよい。軸方向凹部及び貫通孔は、互いに一直線になるように構成されてもよく、ロックボルトは、中央ボルトのソケットに対する回転を防止するようになっていてもよい。
【0022】
一実施例によれば、取り外し可能ソケットは、メインモジュールの、「特定のパターン」とも呼ばれる対応する凹部及び凸部と係合するように構成される、歯部及び平坦領域とも呼ばれる凹部及び凸部を備えてもよい。これにより、ソケットは、取り外し可能(すなわち、軸方向に取り外される)になると共に、メインモジュールに回転固定されるようになる。
【0023】
一実施例によれば、モジュールは、メインモジュールに回転固定されるようになっているロックソケットを更に備えてもよく、ロックソケットは、ロックボルトを受け入れるようになっている内部ねじ山と、取り外し可能ソケットの凹部及び凸部の対応するパターンと係合するように構成されるパターンを形成する凹部及び凸部とを備える。ロックソケットは、中央ボルトの回転を防止するように、ロックボルトと共に使用されてもよい。
【0024】
一実施例によれば、ロックボルトは、(ホイールに面していない)モジュールの表側を介して挿入され、(ホイールに面する)装置の裏側と係合することで軸方向に固定されるように構成されてもよい。
【0025】
本発明の上記及び追加の目的、特徴及び利点が、添付の図面を参照して、以下の例示的且つ非限定の詳細な説明によってより深く理解されよう。図面では、特に記載のない限り、同様の参照番号が同様の要素に対して用いられよう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、一実施例に係るブロック手段と嵌合したメインモジュールの斜視図である。
図2図2は、図1のメインモジュールの側面図であり、ブロック手段の断面を示す。
図3図3は、一実施例に係るメインモジュールの斜視図である。
図4A図4A図4Eは、メインモジュール(ロック構成要素とも称される)1を示す。図4Aは斜視図である。
図4B図4A図4Eは、メインモジュール(ロック構成要素とも称される)1を示す。図4Bは上面図である。
図4C図4A図4Eは、メインモジュール(ロック構成要素とも称される)1を示す。図4Cは底面図である。
図4D図4A図4Eは、メインモジュール(ロック構成要素とも称される)1を示す。図4Dは側面図である。
図4E図4A図4Eは、メインモジュール(ロック構成要素とも称される)1を示す。図4Eは断面図である。
図4F図4A図4Eは、メインモジュール(ロック構成要素とも称される)1を示す。図4F図4Bの詳細である。 メインモジュール1が、その中央に配置されて、中央ボルト3(図6に示す)及びねじソケット5(図8に示す)を収容する開口部15を備えてもよい。メインモジュールの開口部15は、ねじソケット5の上方リムのパターン51と一致するパターン14をその内周に含むソケットを有する(図9に示す)。 メインモジュール1は、車のホイールに取り付けられるボルトのラグナットヘッドを覆う、多数の径方向延在要素12を備えてもよい。メインモジュール1は、様々な大きさの中央孔直径をもつ様々なリムに合うように調節される縁部又は角部13を備える中央部品16を有する。角部13は、リム上に直接置かれてもよいし、リムと角部との間にスペーサがあってもよい。角部13は、様々なリムと合うように、延在部(提示されている図には示さない)も有してもよい。また、メインモジュール1は、様々なハブキャップのそれぞれに対して調節される空間10と、ハブキャップをその場所に固定する隆起部11とをも有する。
図5A図5A図5Cは、ロックキャップ又はロックソケットを示す。図5Aは断面図である。
図5B図5A図5Cは、ロックキャップ又はロックソケットを示す。図5Bは上面図である。
図5C図5A図5Cは、ロックキャップ又はロックソケットを示す。図5Cは斜視図である。ロックキャップ2は、円筒状部品23と、ロックの内部(図9に示す)と同じ大きさ及び形状をもつ孔22を有する円形状部品21とを有する。円形状部品21の外側リムは、例えば延在歯部21a及び、歯部の間の平坦領域21bといった、多数の凸部及び凹部を備える歯部パターンを有する。
図6A図6A図6Cは、一実施例に係る中央ボルト3を示す。図6Aは側面図である。
図6B図6A図6Cは、一実施例に係る中央ボルト3を示す。図6Bは上面図である。
図6C図6A図6Cは、一実施例に係る中央ボルト3を示す。図6Cは斜視図である。 中央ボルト3は、ねじ付き外部32と、ロックの形状をした孔31又は凹部とを有し、ロックを孔の中へと挿入できるようになっている。ねじ付き外部32は、ねじ止めによってねじソケット5(図8に示す)に螺着される(すなわち、中央ボルトのねじ付き外部32は、ねじソケットのねじ山と一致する)。中央ボルト3は、傾斜した縁部34を有する横方向円形状延在部を有し、拡張器4(図7)の面45と接触する。
図7A図7A図7Cは、拡張器の一例を示す。図7Aは側面図である。、
図7B図7A図7Cは、拡張器の一例を示す。図7Bは上面図である。
図7C図7A図7Cは、拡張器の一例を示す。図7Cは斜視図である。この実施例における4つの拡張器部分4によって、円形状の拡張器全体が形成される。拡張器部分の数は、1つ(完全な円形)から任意の実現可能な数まで変動してもよい。拡張器は、ゴム、金属又は他の材料から作られてもよい。拡張器部分は、リムの内側における隆起部の後ろに嵌合する隆起部41を有する。しかしながら、幾つかの場合、リムの内側の形状に応じて、拡張器部分は隆起部を有さなくてもよい。拡張器部分は、中央部品領域16(図4に示す)上で摺動するように構成される平坦上部領域42を有する。内周43が、中央ボルト3(図6に示す)に向かうように構成される。拡張器部分は、完全な円形の拡張器を形成するように、(ゴムバンド又はワイヤといった)保持手段又は取付手段によってまとめて保持されてもよい。領域44が、取付手段を保持するように構成されてもよい。拡張器の面45は、中央ボルト3の面34と接触してもよい。面34が傾斜していることから、中央ボルトを内方に(ホイールに向かって)ねじ止めすることによって、拡張器の片部分が径方向に移動することがある。拡張器が弾性材料から形成されている場合、中央ボルトの移動によって、拡張器が径方向に拡張することがある。
図8A図8A図8Cは、一実施例に係る「ねじソケット」5を示す。図8Aは断面図である。
図8B図8A図8Cは、一実施例に係る「ねじソケット」5を示す。図8Bは上面図である。
図8C図8A図8Cは、一実施例に係る「ねじソケット」5を示す。図8Cは斜視図である。ねじソケットは、ねじ付き内部53を含む円筒状部品を有する。ねじ付き内部は、図6に示す中央ボルト3のねじ付き外部32と一致する。ねじソケット5は、外部パターン51を含む上方リムを有する。パターン52は、メインモジュールのソケットのパターン14(図4に示す)と一致する。ねじソケットは、その内側に溝52を有し、図6に示すロックキャップ2のパターン21と一致する。
図9図9は、装着時の装置の一実施例の斜視図である。この図は、メインモジュール1、メインモジュールのソケット14a、ロックキャップ2、ねじソケット5、及びロック6を示す。
図10図10は、装着時の装置の実施例の断面図である。これらの図は、メインモジュール1、ロックキャップ2、中央ボルト3、拡張器4、ねじソケット5、及びロック6を示す。
図11図11は、装着時の装置の実施例の断面図である。これらの図は、メインモジュール1、ロックキャップ2、中央ボルト3、拡張器4、ねじソケット5、及びロック6を示す。
図12図12は、中央ボルト3と、中央ボルト3をメインモジュール1内に固定するためのロック機構6(装着されていない)とを備える、一実施例に係る装置の斜視図である。
図13図13は、中央ボルト3内に挿入され、ソケット5を介してメインモジュール1に取り付けられたロック機構6を示す、一実施例に係る装置の斜視図である。
図14図14は、ロック機構6(挿入されていない)が、スプライン構造によって中央ボルト3と合致できる例を示す、一実施例に係る装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1及び図2は、車両(不図示)のホイールのナット又はボルト20を覆うためのブロック手段12と嵌合するようになっているメインモジュール1を備える、本発明の一実施例を示す。メインモジュール1は、ホイールの径方向に拡張するように構成されて、ホイールと係合することでモジュール1をホイールに固定する拡張器4を備えてもよい。拡張器4は、中央ボルト(図1及び図2に示さない)に動作可能に接続されるようになっていてもよく、中央ボルトは、メインモジュール1内に螺入されて、ホイールの回転軸線に沿って見られる中央ボルトの軸方向位置を、メインモジュール1に対して中央ボルトを回転させることで調節できるようになっていてもよい。中央ボルトの軸方向位置の調節によって、拡張器4が径方向に拡張されてもよい。メインモジュール1は、車両のホイールに取り付けられているように示されているが、本開示に係るメインモジュールは、例えば、収容タンクの注入口、車両の給油注入口、及び補給ステーションにある燃料供給器への接近を阻止又は防止するためといった、他の目的や文脈にも採用されてもよいことが理解されよう。これらの適用について、メインモジュール1は、ブロック手段12なしで使用されてもよく、メインモジュール1が嵌合する注入口又は囲み構造と係合できる大きさ及び形状をもつ拡張器が設けられてもよい。
【0028】
図1及び図2に示す本実施例において、メインモジュールは、ホイールのナット又はボルト20を覆うようになっている皿状部として形成される、個別のブロック手段12と共に用いられるように構成されてもよい。メインモジュール1は、ブロック手段12の内周縁部25と係合するように構成されるショルダ26を備え、メインモジュール1が、取り付けられた際に、ブロック手段12をホイールに向かって軸方向に押すようになっていてもよい。
【0029】
図3は、図1及び図2を参照して説明した実施例と同様に構成されうる、一実施例に係るメインモジュール1を示す。図3のメインモジュール1は、拡張器の片部分4を、片部分4が径方向に拡張し且つ軸方向に移動するように、メインモジュール1の傾いた面に向かって押すように配置される平坦端部を有する、中央ボルト3を備える。メインモジュール1は、例えば、燃料タンクへの無許可の接近を防止するように、車両の給油口といった孔又は導管内に配置されてもよい。
【0030】
図4A図4Fに代替の設計が開示され、ブロック手段12がメインモジュール1の一体部品を形成する、メインモジュール1を示す。図1及び図2に示す実施例と比較すると、本例のブロック手段12は個別の部品として提供されていない。また、ブロック手段12は、そのそれぞれがラグナット又はボルト12それぞれを覆うように構成されている、複数の径方向延在要素12を備えてもよい。ブロック手段以外に、以下に説明されるロック機構2,5,6、中央ボルト3、及び中央ボルト3と連動する拡張器も、図1図3と関連して開示される実施例に適用可能である。
【0031】
例えば図4A図4Fに示すように、中央ボルト3は、メインモジュール1の材料内に直接、又は例えばねじソケット5を介して間接的に、開口部15内に螺入されてもよい。この特定の例では、中央ボルトは、ねじソケット5の外側とメインモジュール1内との間に一致するパターンを形成する凹部及び凸部51によって、メインモジュール内に装着されるねじソケット5を介して、メインモジュールに接続されてもよい。
【0032】
中央ボルト3は、ねじソケット5のねじ山53内へと螺入されて、ロックソケット又はロックキャップ2によってロックされてもよい。こうしたロックソケット2を、図5A図5Cに開示する。ロックソケット2は、図8A図8Cに示すねじソケット5内の対応する構造52と一致する凸部21a及び凹部21bを備えてもよい。このように、一致する特定のパターン及びねじ山を用いることで、図1図11に示すようなメインモジュール1、ロックソケット2、及び中央ボルト3を共に組み立てることができる。
【0033】
図6A図6Cは、ねじソケット5のねじ付き内部53と一致するねじ付き外面32を含む円筒状部品を備える、中央ボルト3の一例を示す。中央ボルト3は、メインモジュール1内で中央ボルト3を締めるための鍵又はレンチを受け入れ、その装着位置に中央ボルト3を固定するロック機構を受け入れる、孔又は凹部31を更に備える。提示される図に示すように、中央ボルト3は、テーパー又は円錐形状のリム34も備え、拡張器4が、中央ボルト3の回転及び軸方向への移動に伴い、リム34に対して、径方向に摺動し拡張しうる。
【0034】
拡張器4は、中央ボルト3の周囲に配置される複数の環状片部分から形成されてもよく、ボルトのテーパー面34と、拡張器の内縁にある対応する面43とが、互いに摺動するようになっている。こうした環状片部分4の一例を、図7A図7C及び図10に示す。円形状の片部分は、例えばゴムバンドといった保持手段によってまとめて保持されてもよく、片部分は、まとめられて円形状に押し付けられる。保持手段は、環状片部分の外縁の周囲に走る溝44内に配置されてもよい。当業者には、部品をまとめることが可能な他の手法も理解される。こうした他の手法には、例えばワイヤが含まれてもよい。一実施例によれば、拡張器は4つの片部分から構成されるが、任意の数の片部分を選択することが可能である。
【0035】
或いは、拡張器4は、軸方向への圧縮によって径方向に拡張する弾性材料から形成されてもよい(提示されている図には示されない)。こうした材料は、例えばゴムであってもよいし、幾つかの実施例では、1つの円形状の部品として提供されてもよい。拡張器の材料が金属の場合、拡張器は、好適には、必要な柔軟性を得られるように複数の片部分から作られる。
【0036】
メインモジュール1と、中央ボルト3と、拡張器4とを備える組み立てられた装置は、リム内へと挿入されてもよい。装置を特定のリムの大きさ及び形状に合わせるように、スペーサといった追加のモジュールが提供されてもよい。本例では、図4Aに示すメインモジュール1の底の角部13が、リムとの唯一の接点であってもよい。図11に示す装着位置では、要素12がリム上のラグナットを覆っている。
【0037】
装置をホイールに締結するように、ねじ工具又は鍵を中央ボルトのロック孔31に配置してもよい(この道具は、好適にはロックと同じ形状をもつ)。この工具を回すことで、中央ボルトが更に外方にねじられる(中央ボルトのねじ付き外部32が、ねじソケットのねじ付き内部53に対して動く)。そして、拡張器4の面44と接触している中央ボルトの面34によって、1つ又は複数の拡張器4が中央から外方へと押し進められて移動する。同時に、拡張器の面42が、メインモジュール1の面16上を摺動する。拡張器4を拡張させることによって、拡張器の隆起部41が、ホイールリムの中央の真下で押し進められてもよい。リムの中央の設計が隆起空間又はショルダを有している場合、拡張器4の隆起部41によって、装置が、リムの中央の軸方向裏側に締結されてもよい。
【0038】
モジュールがリム内に締結されている場合、ロックキャップ2がねじソケット5内に配置されてもよく、ねじソケット5のパターン51とロックキャップ2のパターン21とを共に嵌合させる。また、ロックキャップ2の孔22及び中央ボルト3の孔31も、ロック6を孔内へと嵌合することを可能とするように一直線であるべきである。ロックは、中央ボルト3とねじソケット5との間における、いずれの方向へのいずれの回転も防止するように挿入されてもよい。
【0039】
ロックのヘッドが空間23内に置かれてもよい。ロックは、中央ボルト3の回転を防止すると同時に固く装置に取り付けることができる、ロック状態へと設定されてもよい。これは、例えば、ロックシリンダ6の端部によって配置されて、中央ボルト3内の孔31を通過しないように回転するディスクによって、又は径方向に移動するように配置されて中央ボルト3と係合する、ロックピン又はロックボール(不図示)によって、実現されてもよい。ロックピン又はロックボールは、ロックが開放状態に戻された時に解放されて、ロックを中央ボルト3から引き抜くことができるようにしてもよい。
【0040】
最後に、ハブキャップがモジュールの上部に配置されてもよい。様々な設計に合うロック装置を提供するために、空間10及び隆起部は様々な形状及び大きさをもつ。
【0041】
ロック6は、例えば、Desmo及びDesmo+シリーズのAssa Abloyのシリンダロックであってもよいが、他のロックも使用できる。ロックは、鍵を回すことで動作可能であってもよい。他の実施例では、ロックは電子的に動作可能である。ロックは、リモートコントローラによって、又はスマートフォンを介して動作可能であってもよい。
【0042】
しかしながら、上記の実施例が、本発明の概念を示す単なる例であることが理解されよう。他の例示的な実施例も、等しく想定可能である。ここで、図12図14を参照して、その一部を以下に説明する。
【0043】
図12は、図1図11を参照して説明した実施例と同様に構成されうる、一実施例に係る装置の斜視図である。装置は、メインモジュール1又は中央部品を形成する本体と、ホイールのナット又はボルトを少なくとも部分的に覆うためのブロック手段12とを備えてもよい。ブロック手段は、複数のケース又は要素12の形態であってもよいし、単一の皿状部又はワッシャ形状の要素の形態であってもよい。また、一実施例では、ブロック手段12は装置の一部を形成していない。代わりに、メインモジュール1が、ブロック手段12に解放可能に取り付けられる又は嵌合されるように構成されてもよい。
【0044】
本体は、ホイールのハブに配置されるように構成され、ホイールの回転軸線がメインモジュールの中央を通過し、ボルト又はナットのケース12が、回転軸線から径方向外方に延在するようになっている。
【0045】
装置は、中央ボルト3が、装置がホイールに固定又はロックされている状態と、装置をホイールから取り外すことができる状態との間で、その軸方向位置が変動できるように配置されうる、中央凹部又は孔を更に備えてもよい。ロック状態は、例えば、前述の実施例に関連して上述したように、中央ボルト3のリム又は縁部36が、ホイール又はリムを軸方向にクランプできるようにすること、又は、中央ボルト3によって、拡張器4を径方向に拡張して、ホイール又はリムに対して、径方向に圧入できるようにすることによって、実現されてもよい。一例では、中央ボルト3は、メインモジュール1内に(直接的又はソケットを介して間接的に)螺入されて、ボルト3の軸方向位置を、ねじ山においてボルト3を回転させることで調節できるようになっていてもよい。
【0046】
提示されている図に示すように、中央ボルト3には、中央ボルト3の、メインモジュール1に対する更なる回転移動を防止するために、ロック機構6を受け入れる又は収容するように構成されうる、凹部又は貫通孔31が設けられてもよい。凹部又は貫通孔31は、ボルト3の中央に配置されてもよく、好適には、ホイールの回転軸線と一直線であってもよい。また、凹部又は貫通孔31の内壁には、ロック機構6が中央ボルト3内に挿入された際に、ロック機構6が中央ボルト3内で回転するのを防止するようにロック機構6を中央ボルト3内で固定するようになっている、ロック機構6と係合するためのロック構造が設けられてもよい。これは、例えば、中央ボルト3内に複数の凹部及び凸部31を形成し、ロック機構内の対応する構造と係合させることで、実現されてもよい。図12に提示されている例では、スプライン構造35を形成する隆起部又は歯部が、ロック機構6と中央ボルト6とを合致させるために使用されてもよい。
【0047】
ロック機構6は、ロック機構6とメインモジュール1との角度又は回転の対応を維持するために、メインモジュール1と合致できる第1部品65を備えてもよい。これは、例えば、回転対称ではない、メインモジュール1内の対応する構造に嵌合しうる外周によって、実現されてもよい。図12に示す例では、ロック機構には、メインモジュール1内の同様の縁部と係合して、メインモジュール1内での回転固定を実現するように構成される、真っ直ぐ又は平坦な縁部61が設けられてもよい。また、ロック機構6は、上述のように中央ボルト6と合致できる第2部品66を備えてもよい。提示されている例では、第2部品66は、中央ボルト3のスプライン構造35と合致して、ロック機構が中央ボルト6内に挿入された際に、ロック機構6と中央ボルト6との角度対応を維持するように構成されるスプライン構造62を備えてもよい。このようにして、中央ボルト3は、ロック機構6によって伝達されるトルクを通して、メインモジュール1に回転固定されてもよい。
【0048】
ロック機構6は、ロック状態において、ロック機構6を装置に固定するための軸方向ロック手段を更に備えてもよい。ロック手段は、例えば、径方向に移動でき、中央ボルト3と係合して、ロック機構6が取り外されるのを防止する、ピン又はボールから形成されてもよい。図12では、ロックシリンダ64によって作動でき、中央ボルト6内でロック機構を固定するボール63を備える一例を示す。
【0049】
図13は、図12に示す装置と同様に構成されうる装置の、他の斜視図である。現在の図面において、ロック機構は中央ボルト6内に挿入されている。また、図13は、メインモジュール1の凹部又は貫通孔内に挿入され、中央ボルト3とメインモジュール1との係合を強化しうるソケット2の位置も示す。ソケット2は、メインモジュール1内の対応する構造と係合する真っ直ぐ又は平坦な縁部24によって、メインモジュール1内に回転嵌合又は鍵嵌合してもよい。また、ソケット2の内周には、ロック機構6とメインモジュール1との角度又は回転の対応を維持するために、ロック機構6の第1部品65の同様な縁部61と係合するように構成される、真っ直ぐ又は平坦な縁部が設けられてもよい。
【0050】
図14は、図12及び図13に示す装置と同様に構成されうる、一実施例に係る装置の断面である。提示されている図では、ねじソケット5の構造の一例を示す。ねじソケット5は、上述のようにメインモジュール内に回転固定され、中央ボルト3を螺入できるねじ山を備えてもよい。中央ボルト3とメインモジュール1との相対回転移動は、ソケット2(及び延いてはメインモジュール1)を係合するための縁部又はリム61を有する第1部品66と、中央ボルト3と係合するための第2部品66とを備えるロック機構6を挿入することで、防止又は妨害されてもよい。
【0051】
装置は、様々な種類の材料から製造されてもよいが、アルミニウム及び鋼が好適な材料である。
【0052】
上記では、主に、限定された数の例を参照して、本発明を説明した。しかしながら、当業者によって既に理解されているように、上記に開示したもの以外の例も、添付のクレームによって定義されるように、発明概念の範囲内で等しく可能である。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】