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特表2022-519449風力発電機の設置、分離装置及びこれを用いた施工方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-24
(54)【発明の名称】風力発電機の設置、分離装置及びこれを用いた施工方法
(51)【国際特許分類】
   F03D 13/10 20160101AFI20220316BHJP
   F03D 80/50 20160101ALI20220316BHJP
   B63B 77/10 20200101ALI20220316BHJP
   B63B 81/00 20200101ALI20220316BHJP
   B63B 35/00 20200101ALI20220316BHJP
   B63B 27/08 20060101ALI20220316BHJP
   B63B 27/10 20060101ALI20220316BHJP
【FI】
F03D13/10
F03D80/50
B63B77/10
B63B81/00
B63B35/00 T
B63B27/08
B63B27/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021539579
(86)(22)【出願日】2020-01-02
(85)【翻訳文提出日】2021-07-05
(86)【国際出願番号】 KR2020000073
(87)【国際公開番号】W WO2020162665
(87)【国際公開日】2020-08-13
(31)【優先権主張番号】10-2019-0014314
(32)【優先日】2019-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521296720
【氏名又は名称】チェア,ボンチュル
【氏名又は名称原語表記】CHEA,Bongchul
【住所又は居所原語表記】Suseong-ro 244 gil 25,108dong 504ho Suwon-si Paldal-gu Gyeonggi-do 16433 (KR)
(74)【代理人】
【識別番号】100180781
【弁理士】
【氏名又は名称】安達 友和
(72)【発明者】
【氏名】チェア,ボンチュル
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA03
3H178AA40
3H178AA43
3H178BB73
3H178BB77
3H178BB79
3H178CC22
3H178CC25
3H178DD67X
(57)【要約】
風を利用して電気を生産する風力発電機を設置するにあたって、永久構造物のタワーに本発明の装置を設置し、発電機を設置、分離する方法及び装置が提示される。詳細には、風力発電機を支えるタワーに本発明の装置を設置して風力発電機の構成要素である翼とナセルを設置、分離する装置である。本発明の装置を使用することにより、風力発電機を含め、橋梁構造物の施工において従来の方法より経済的で安全に作業ができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリムな形状で、上部に風力発電機(10)または橋梁のキャップ、ガーダーを支えるタワー(20);
上記タワー(20)を中央に置き、上記タワー(20)の両側に位置し、一端は第2プーリー(51)を備え、もう一端はヒンジ(52)で構成された結合装置を備える二つのブーム(50);
鋼材であり、結合手段(41)を備えて上記タワー(20)の外面に設置され、固定または分離され、上記ブーム(50)とは上記ヒンジ(52)で結合して上記ブーム(50)の荷重をタワー(20)に伝達する支持フレーム(40);
上記タワー(20)に沿って上記支持フレーム(40)をセルフクライミングするように、上記タワー外面に締め付け作動で摩擦力で固定、または弛緩する上部グリップ装置(85)、下部グリップ装置(86)と上記の上部、下部グリップ装置を連結する第1油圧装置(81)を含む移動手段(80);
上記の上部、下部グリップ装置(85,86)は、第2結合手段(42)の作動で上記グリップ装置(85,86)の向き合う両端の間隔を締めて、または緩めて、タワー(20)の外面に固定、または分離することを特徴とするものの、
ワイヤーロープ(31)、上記ワイヤーロープ(31)を巻線するウインチ(32)を含むが、上記ワイヤーロープ(31)は上記ブーム(50)の第2プーリー(51)と第1プーリー(33)を連結し、上記第1プーリー(33)と結合するフック(34)、そして風力では上記タワー(20)にタワー(20)、ナセル(11)、翼(12)をそれぞれ引き揚げるための、または、橋梁では引き揚げ体(13)を引き揚げるための引き揚げループ(35)を含む引き揚げ手段(30);
上記引き揚げ手段(30)は、上記二つのブーム(50)にそれぞれ連結設置され、上記第1プーリー(33)とフック(34)は上記タワーを中心に両側に上下移動することを特徴とするものの、
上記ブーム(50)と引き揚げ手段(30)によって引き揚げられたナセル(11)を上下左右定位置に調整して上記タワー(20)に設置する第2油圧装置(91)を備え、鋼材であり、上記支持フレーム(40)に設置される補助フレーム(90);
一方は、上記支持フレーム(40)と、もう一方は上記ブーム(50)に結合し、上記ブーム(50)の角度を調節する角度調節手段(60);を含む風力発電機の設置、分離装置。
【請求項2】
請求項1において、
重量物(71)を上記支持フレーム(40)の上に設置する、または鋼線(72)と鋼線固定装置(73)で上記支持フレーム(40)と上記タワー(20)の下部を連結する、または上記支持フレーム(40)と基礎部(21)を連結するうちのいずれかを用いて、上記風力発電機(10)を引き揚げる際、上記タワー(20)に発生するモーメントの大きさを調整するバラスト手段(70);をさらに含む風力発電機の設置、分離装置。
【請求項3】
請求項1または2の引き揚げ手段(30)において、
上記引き揚げ手段(30)のウインチ(32)は基礎部(21)、上記支持フレーム(40)、艀、ジャッキアップバージ(23)、または車両の上のいずれかに設置されることを特徴とする風力発電機の設置、分離装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タワーの上にタワーを設置し、または風力発電機及び橋梁のキャップ、コーピング、またはガーダーを設置、分離する装置で、さらに詳細にはタワーにクレーンをセルフクライミングで設置し、タワーがクレーンの引き揚げ荷重を支える構造で、海上または陸上に風力発電機及び橋梁を設置したり、風力発電機を維持管理するためにナセルと翼を設置したり、分離する装置とこれを用いた施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
代替エネルギー資源として風力を活用する発電機が多く建てられているが、風力発電機を高く設置するほど発電効率が高くなる。現在は、クレーンの容量によって風力発電機を建てる高さが決まる。
【0003】
ここで発生する問題は、発電部の重さが普通200トン~500トンで、設置位置が水面または地面から70~120メートル程度上にあるため、陸上や海上で大型装備が使われなければならないということである。そして、特に海上では風のために作業日数が少なく、良い日を待たなければならないため大型装備の待機料が多く発生している。
【0004】
大韓民国公開特許公報第10-2010-0045404号(2010.05.03)は、水深が深い海上でフロート式の海上風力発電装置を建設する装置(50)を提供したものである。海上風力を設置するためには、このような大型装備が必要であるが、風や波によって作業日数が制限されるだけでなく、作業時間と費用が多く発生するという短所がある。
【0005】
また、橋梁を設置するにあたって、橋梁のパイロン、橋脚やタワーに延長したり、設置される構造物は、それ自体の重さにより現場で鋳型、鉄筋を組み立て、コンクリートを打設する方法が多く用いられている。このような方法も、作業時間と費用が多く発生する短所がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国出願公開公報10-2010-0045404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の問題を解決するためのもので、従来のクレーンを用いて風力または橋梁を施工するにあたり、かかる費用と時間を短縮し、超高層タワーを設置して発電の効率を高めることを目標とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するための手段として、本発明はスリムな形状で、上部に風力発電機または橋梁のキャップ、ガーダーを支えるタワーとタワーを中央に置き、タワーの両側に位置し、一方は第2プーリーが備えられ、もう一方はヒンジで構成された結合装置を備える二つのブームと鋼材であり、結合手段を備えて上記タワーの外面に設置され、固定または分離され、上記ブームとは上記ヒンジで結合して上記ブームの荷重をタワーに伝える支持フレームとワイヤーロープ、上記ワイヤーロープを巻線するウインチを含むものの、上記ワイヤロープは上記ブームの第2プーリーと第1プーリーを連結し、上記第1プーリーと結合するフック、そして上記タワーに結合または分離される風力発電機または引き揚げ体を連結する引き揚げループを含む引き揚げ手段と、一方は上記支持フレームともう一方は上記ブームに結合し、上記ブームの角度を調節する角度調節手段を含む風力発電機の設置、分離装置により達成され、
【0009】
また、重量物を上記支持フレームの上に設置する、または鋼線と鋼線固定装置で上記支持フレームと上記タワーの下部を連結する、または上記支持フレームと基礎部を連結するうちのいずれかを用いて、上記風力発電機を引き揚げる際、上記タワーに発生するモーメントの大きさを調整するバラスト手段をさらに含み、引き揚げ手段のウインチは基礎部、上記支持フレーム、艀、ジャッキアップバージ、または車両の上のいずれかに設置されることを特徴とし、支持フレームを上記のタワー外面に固定、または弛緩させる作動でタワー外面に固定する上部グリップ装置、下部グリップ装置と上記の上部、下部グリップ装置を連結する第1油圧装置を含む移動手段をさらに含み、ブームと引き揚げ手段により引き揚げられたナセルを上下左右定位置に調整し、上記タワーに設置する第2油圧装置を備え、鋼材であり、上記支持フレームに設置される補助フレームをさらに含めて達成される。
【0010】
また、上記風力発電機設置、分離装置を用いてナセルを長さ方向にブームと並べる、または上記の並行方向と直角方向になるように位置し、上記ナセルに引き揚げ手段を結合して上記ナセルを引き揚げる段階、上記ブームの角度を調整して上記ナセルをタワーの上端に設置し、上記ナセルをブーム方向と並べる段階、翼に引き揚げ手段を結合する段階、上記翼を垂直に引き揚げる段階、上記翼を垂直状態でナセルと一つずつ結合する段階を含む風力発電機の設置方法と、そして上記風力発電機の設置、分離装置を用いてブームの方向をナセルと並べる段階、ナセルから上記翼を分離して一つずつ下降する段階、上記ナセルをブーム方向と並べる、または並べた方向と直角になるように位置を調整する段階、上記ナセルに引き揚げ手段を締結する段階と上記ナセルを引き揚げ、上記ブームの角度を調整し、ワイヤーを巻き上げてナセルを下降する段階を含めて達成される。
【0011】
また、上記風力発電機の設置、分離装置を用いて、橋梁のタワーに上記風力発電機の設置、分離装置を結合し、上記タワーに沿ってセルフクライミングで上下に移動する段階と、上記風力発電機の設置、分離装置を用いてタワーの上端にもう一方のタワー、キャップまたはガーダーを引き揚げて設置または解体して下に降ろす段階を含む風力発電機の設置、分離装置を用いた橋梁の設置及び解体方法を用いて達成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の装置を用いれば、
【0013】
1.風力及び橋梁の建設時間が短縮される。
【0014】
2.装備の価格が安い。一般的なクレーンに比べて構造がシンプルなため、
【0015】
3.風力の維持管理と風力の設置、解体及び橋梁の設置、解体の工事費が非常に安くなる。
【0016】
4.永久構造物のタワーを用いるため、高さの制限なく設置及び解体工事が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の装置が設置された風力タワーの例示図である。
【0018】
図2図2は、本発明の装置を用いてナセルを設置、解体する例示図である。
図3図3は、本発明の装置を用いてナセルを設置、解体する例示図である。
図4図4は、本発明の装置を用いてナセルを設置、解体する例示図である。
図5図5は、本発明の装置を用いてナセルを設置、解体する例示図である。
図6図6は、本発明のバランスを取るための多様なバラスト手段を示す例示図である。
図7図7は、本発明の装置を用いて翼を設置、解体する例示図である。
図8図8は、本発明の装置で橋梁を設置、解体する例示図である。
図9図9は、本発明のセルフクライミング装置を示す例示図である。
図10図10は、本発明のセルフクライミング装置を示す例示図である。
図11図11は、本発明のセルフクライミング装置を示す例示図である。
図12図12は、タワーの上にタワーを設置する装置を示す例示図である。
図13図13はウインチの設置位置を示す例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例による風力発電機の設置、分離装置及びこれを用いた施工方法について添付図面を参照し、詳細に説明すると次のとおりである。
【0020】
図1ないし図2は、本発明に伴う装置がタワー(20)に設置され、タワー(20)に設置された本発明の装置で風力発電機(10)のナセル(11)または翼(12)に対する設置、分離を例示する。
【0021】
支持フレーム(40)は、鋼材を含めて構成され、結合手段(41)を備えてタワー(20)に結合し、風力発電機(10)または橋梁キャップとガーダーを引き揚げる際、ブーム(50)を支え、引き揚げ荷重をタワー(20)に伝える。
【0022】
ここで、結合手段(41)は、ボルトとナットまたは油圧または電動で作動する装置からなることが望ましく、摩擦力またはピン固定タイプでタワー(20)に固定され、支持フレーム(40)が上下に移動する際には、タワー(20)と分離することが望ましい。
【0023】
ブーム(50)は、一端にヒンジ(52)が備えられ、支持フレーム(40)と結合し、もう一端には第2プーリー(51)が設置され、ワイヤーロープの進行方向を変え、連結された多数のワイヤーで風力発電機(10)を引き揚げ、この際に発生した荷重を支持フレーム(40)に伝える。
ブーム(50)は、中央にタワー(20)を置き、両側に設置されることが望ましい。
【0024】
ここで、ブーム(50)は、鋼材からなる中空の長方形タイプまたは鋼棒からなるアングル(未図示)を含み、部材に生じる内部モーメントの大きさにより断面の大きさを異にすることができる。
【0025】
また、ブームは、折りたたみ式が可能であり、一端に油圧設備と鋼線が設置され、ヘビーリフティングの方法で発電機を引き揚げる装置を含めることができる。(図面未図示)
【0026】
角度調節手段(60)は、一端はブーム(50)にヒンジで結合し、もう一端は支持フレーム(40)にヒンジで結合することが望ましい。
【0027】
ここで、角度調節手段(60)は、油圧シリンダーからなり、油圧シリンダーの作動によってブームの角度が変わることが望ましい。
【0028】
もう一つのタイプの角度調節手段は、一般的なクレーンで使用する装置で、鋼棒と鋼線を組み合わせてブームと支持フレームを連結し、ウインチシステムで駆動するものを含む。(図面未図示)
【0029】
引き揚げ手段(30)は、ワイヤーロープ(31)を巻線するウインチ(32)とワイヤーロープ(31)と連結された第1プーリー(33)と第1プーリー(33)と結合されたフック(34)、フック(34)と連結された引き揚げループ(35)を含めて構成される。
【0030】
ここで、引き揚げループ(35)は、ナセル(11)と翼(12)をフック(34)につなぐ役割をし、ナセル(11)と連結装置には鋼材、ワイヤー、ロープ、シャックル、ループ、またはボルトナットのいずれかを含めて構成される。
【0031】
図3ないし図4は、ナセル(11)の方向をブーム(50)と平行方向または直角方向に設置、分離を例示する。
【0032】
ナセル(11)の引き揚げ方向は、ブーム(50)の引き揚げ能力、ナセル(11)の重さと現場の条件に従うことが望ましい。
【0033】
ここで、ナセル(11)の引き揚げは、重量物の引き揚げの一例として、ナセルの代わりにタワー、または橋梁のキャップ構造物やガーダーを据え置くことができる。
【0034】
図5は、ナセル(11)を設置する際、補助フレーム(90)の使用を例示する。
【0035】
補助フレーム(90)は、第2油圧装置(91)を備えて鋼材で製作することが望ましく、支持フレーム(40)に設置され、ナセル(11)を設置する際、ナセル(11)を支持し、ナセル(11)の位置を上下左右に精密に調整するのに使用される。
【0036】
また、補助フレーム(90)には、ナセル(11)を移動する際に発生する摩擦を減らすパッドまたは装置を含む方がナセル(11)の動きを容易にすることができる。
【0037】
図6の(a)(b)(c)は、多様なバラスト手段(70)とウインチ(32)を配置する例示図である。
【0038】
バラスト手段(70)は、ナセル(11)のような引き揚げ物を二つのブーム(50)と引き揚げ手段(30)で引き揚げる際、タワー(20)に発生するモーメントを軽減する役割をする。
【0039】
図(a)は一つのバラスト手段(70)の例であり、鋼線(72)と鋼線固定装置(73)を用いて支持フレーム(40)と基礎部(21)を連結する。鋼線固定装置(73)は、ボルト及びナットまたは油圧設備を活用して鋼線(72)の両端を固定することができる。そして、ウインチ(32)は、支持フレーム(40)と分離して基礎部(21)に設置できる。
【0040】
図(b)は、また別のバラスト手段(70)であり、コンクリートブロックを含む重量物(71)を用い、重量物(71)を支持フレーム(40)に設置してナセル(11)を引き揚げる際にタワー(20)の安定性を確保する例示図である。
【0041】
ここで、ウインチ(32)を支持フレーム(40)に設置して利用できる。
【0042】
図(c)は、また別のバラスト手段(70)であり、鋼線(72)と鋼線固定装置(73)を使う上で、支持フレーム(40)とタワー(20)の下端を連結する例示図である。そして、ウインチ(32)とバラスト手段(70)を別々に分離して作動する方法を例示する。
【0043】
ここで、また別のバラスト手段(図面未図示)として、重量物(71)は支持フレーム(40)に設置し、ウインチ(32)は基礎部(21)に設置する方法も可能である。
【0044】
図7は、本発明の装置を用いて風力発電機の翼(12)を設置、分離する例である。
【0045】
翼(12)は、引き揚げ手段(30)の引き揚げループ(35)を用いて翼(12)の両側を持ち上げて垂直方向に引き揚げ、ナセル(11)と結合または分離することが望ましい。
【0046】
ここで、翼(12)は、垂直方向に下から上に設置することが望ましい。
【0047】
図8 は、本発明の実施例であり、本発明の装置を用いて橋梁のタワー(ピアもしくは主塔)にプレキャストで製作されたキャップまたはコーピングを設置する例である。
【0048】
ここで、PCでできたキャップの代わりにPCでできたタワーを延長するか、キャップを設置した後、キャップの間にガーダーを設置することができる。
【0049】
また、古い橋梁において、橋梁のタワー(ピアまたはパイロン)に沿って本発明の装置でセルフクライミングしてタワーの上部に上り、橋梁のキャップとタワーをブロック単位に切って二つのブーム(50)を用いて解体することができる。
【0050】
図9は、本発明の装置を用いてタワーに沿ってセルフクライミングした例である。
【0051】
移動手段(80)は、支持フレーム(40)をタワーに沿ってセルフクライミングできるようにする。
【0052】
移動手段(80)の構成要素として、上部グリップ装置(85)、下部グリップ装置(86)と第1油圧装置(81)がある。
【0053】
上部グリップ装置(85)と下部グリップ装置(86)は、作動方式は同じであり、位置が異なるのが特徴である。
【0054】
上下グリップ装置(85,86)は、タワー(20)の変化する直径に合わせて、タワー(20)の外面に摩擦力を与えられるように、第2ヒンジ(43)と第2結合手段(42)を含むことが望ましい。
【0055】
第2結合手段(42)は、電動または油圧でねじ線に沿ってボルトを締める方式や、油圧シリンダー方式で上下グリップ装置(85,86)を締めたり緩めたりする方式が望ましい。
【0056】
上下グリップ装置(85,86)がタワー(20)の外面に密着して設置されるように、上下グリップ装置(85,86)には第2ヒンジ(43)を含むことが望ましい。
【0057】
ここで、上下グリップ装置(85,86)とタワー(20)の外面の間の摩擦力を高め、タワー(20)の外面にある塗装の損傷を防ぐための弾性体またはポリマー材質の物体(図面未図示)が設置されることが望ましい。
【0058】
図10は、本発明のセルフクライミングのまた別の例である。
【0059】
図9との違いは、第1油圧装置(81)が支持フレーム(40)に直接結合された例である。支持フレーム(40)は、結合手段(41)と第3ヒンジ(44)を含めて設置することができる。
【0060】
結合手段(41)は、電動または油圧でねじ線に沿ってボルトを締める方式や、油圧シリンダーを作動して支持フレーム(40)を締めたり緩めたりする方式が望ましい。
【0061】
支持フレーム(40)は、タワー(20)の外面に密着して設置されるように、支持フレーム(40)に第3ヒンジ(44)を含むことが望ましい。
【0062】
図11は、本発明のまた別のセルフクライミング装置の例である。
【0063】
本発明装置は、タワー(20)に沿ってケーブル(83)が設置される。ケーブルの一端には、固定装置(82)が設けられることが望ましい。
【0064】
ここで、固定装置(82)は、プーリー(未図示)を含めてタワーの上端またはナセル(11)の内部に設置することができ、ケーブル(83)が連結されることが望ましい。
【0065】
ケーブル(83)の一方には、第3油圧装置(84)が設置され、ケーブルに沿って本発明の装置をセルフクライミングすることができる。
【0066】
ここで、支持フレーム(40)にはまた別のプーリー(未図示)が設置され、タワーまたはナセルに設置されたプーリー(未図示)とワイヤーで連結され、ウインチの作動で本発明の装置をセルフクライミングできる。
【0067】
図12は、本発明の装置を用いて複数のタワーを連続して設置する装置の例示図である。
【0068】
二つのブーム(50)の間には、タワー用グリップ装置(100)が設置される。タワー用グリップ装置(100)とブーム(50)の間の結合方式は、ヒンジで連結され、ブーム(50)が上下方向に作動する際、タワー用グリップ装置は方向を一定に保つようになる。
【0069】
タワー用グリップ装置(100)は、第3油圧装置(93)を含むのが特徴である。複数の第3油圧装(93)は、タワーの外面を密着して締めて固定することが望ましく、この際、塗装の破損を防ぐためにタッチパッド(95)が設置されるのが特徴である。
【0070】
タッチパッド(95)は、タワーの形状に沿って設置されることが望ましく、鋼材とゴム材質、弾性体またはポリマー材質の物体が結合されるのが特徴である。
【0071】
断面A-Aは、タワー用グリップ装置(100)の断面を示す例示である。
【0072】
断面B-B & C-Cは、上部、下部グリップ装置(85,86)のまた別の例示である。
【0073】
上下グリップ装置(85,86)は、タワーの外面を密着して締める第4油圧装置(94)を含むことが望ましい。
【0074】
第4油圧装置の一端には、タッチパッド(95)を備え、タワーの塗装破損を防ぎ、摩擦力を高めることが望ましい。
【0075】
図13の(f)と(g)は、本発明の構成要素のうち、ウインチの設置例示図である。
【0076】
図(f)では、ウインチ(32)が基礎部(21)に設置され、基礎部(21)は鋼材フレーム(番号未明記)で製作され、タワー(20)の外面に設置される例示図である。
【0077】
ここで、ウインチ(32)は、基礎部(21)に結合され、基礎部はタワーに固定されることが望ましい。
【0078】
図(g)は、ウインチをジャッキアップバージ(23)の上に設置した例である。
【0079】
本発明の装置を用いて海上に風力発電機を設置する際に使用することが望ましい。
【0080】
図2ないし図4では、本発明の装置を用いて風力発電機を設置または解体する方法を図示する。
【0081】
ナセル(11)を設置または解体するためには、二つのブーム(50)の位置をナセルと平行にするか、直角方向に配置することが望ましい。
【0082】
二つのブーム(50)でナセル(11)を引き揚げた後、角度調節手段(60)を用いてブームを上下方向に作動させると、ナセルが一方向に移動するようになるが、この際、ナセルをタワー(20)の中心側に移動して設置する方式や、タワー(20)の外に移動して解体する方式がある。
【0083】
図7は、翼(12)を設置する方法であり、本発明の装置を活用して翼(12)を垂直に立てたまま設置、または解体することが望ましい。
【0084】
図8は、本発明の装置を活用して橋梁のタワーまたはキャップ構造物を設置、解体する方法であり、二つのブーム(50)と引き揚げ手段(30)を用いて橋梁のタワーまたはキャップ構造物を連結して引き揚げた後、角度調節手段(60)によりブームを上下方向に作動し、橋梁の構成要素を移動設置または解体する方法である。
【符号の説明】
【0085】
10: 風力発電機
11: ナセル
12: 翼
13: 引き揚げ体
20: タワー
21: 基礎部
23: ジャッキアップバージ
30: 引き揚げ手段
31: ワイヤーロープ
32: ウインチ
33: 第1プーリー
34: フック
35: 引き揚げループ
40: 支持フレーム
41: 結合手段
42: 第2結合手段
43: 第2ヒンジ
44: 第3ヒンジ
50: ブーム
51: 第2プーリー
52: ヒンジ
60: 角度調節手段
70: バラスト手段
71: 重量物
72: 鋼線
73: 鋼線固定装置
80: 移動手段
81: 第1油圧装置
85: 上部グリップ装置
86: 下部グリップ装置
90: 補助フレーム
92: 第2油圧装置
93: 第3油圧装置
94: 第4油
95: タッチパッド
100: タワー用グリップ装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6(a)】
図6(b)】
図6(c)】
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】