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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-24
(54)【発明の名称】発電機接地ストラップモジュール
(51)【国際特許分類】
   H02K 11/40 20160101AFI20220316BHJP
   H02K 5/16 20060101ALI20220316BHJP
【FI】
H02K11/40
H02K5/16 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021545469
(86)(22)【出願日】2020-01-27
(85)【翻訳文提出日】2021-08-30
(86)【国際出願番号】 US2020015141
(87)【国際公開番号】W WO2020163098
(87)【国際公開日】2020-08-13
(31)【優先権主張番号】16/267,976
(32)【優先日】2019-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】599078705
【氏名又は名称】シーメンス エナジー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003317
【氏名又は名称】特許業務法人山口・竹本知的財産事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100075166
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 巖
(74)【代理人】
【識別番号】100133167
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100169627
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 美奈
(72)【発明者】
【氏名】ガーモン,マイケル ディー.
(72)【発明者】
【氏名】イングランド,ジャスティン ナサニエル
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン,トーマス アイ.
(72)【発明者】
【氏名】マクライト,キム エム.
(72)【発明者】
【氏名】ガーナー,ティモシー ジェイ.
【テーマコード(参考)】
5H605
5H611
【Fターム(参考)】
5H605AA12
5H605BB01
5H605CC04
5H605EB30
5H611AA03
5H611BB02
5H611BB06
5H611PP07
5H611SS01
5H611UA04
5H611UA08
(57)【要約】
支持ブラケットに選択的に取付可能であり、ロータと選択的に係合可能な発電機接地モジュールが、発電機接地モジュールを支持ブラケットに選択的に取り付けるため、取付軸に沿って移動可能なプレート部材を含み、プレート部材は、第1の位置とプレート部材が支持ブラケットに対して実質的に固定される第2の位置との間で移動可能である。取付ブロックは、プレート部材に対して取付軸に沿って移動可能であり接地ストラップが取付ブロックに結合され、接地ストラップが、取付ブロックに結合され非係合位置と接地ストラップがロータに接触する係合位置との間で移動可能であり、付勢アセンブリがプレート部材及び取付ブロックに接続され取付ブロックに沿って取付ブロックをプレート部材に向かって付勢するように動作可能であり、プレート部材が第2の位置にあるときに支持ブラケットに固定的に取付され付勢アセンブリが接合位置に接地ストラップを付勢する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持ブラケットに選択的に取付可能であり、ロータと選択的に係合可能な発電機接地モジュールであって、
前記発電機接地モジュールを前記支持ブラケットに選択的に取り付けるために取付軸に沿って移動可能なプレート部材であって、第1の位置と、前記支持ブラケットに対して実質的に固定される第2の位置との間で移動可能なプレート部材と
前記プレート部材に対して前記取付軸に沿って移動可能な取付ブロックと、
前記取付ブロックに結合され、非係合位置と、前記ロータに接触する係合位置との間で移動可能な接地ストラップと、
前記プレート部材及び前記取付ブロックに接続され、前記取付ブロックを前記プレート部材に向かって取付軸に沿って付勢するように動作可能な付勢アセンブリであって、前記プレート部材が、前記第2の位置にあるときに前記支持ブラケットに固定的に取り付けられるとともに、前記接地ストラップを係合位置に付勢する、付勢アセンブリと、
を備える、発電機接地モジュール。
【請求項2】
前記取付軸が、前記ロータの半径方向軸である、請求項1に記載の発電機接地モジュール。
【請求項3】
前記取付ブロックに固定的に取り付けられ、前記第1の端部と、前記第1の端部から離間した第2の端部とを画定する取付アームをさらに備え、前記接地ストラップは、前記第1の端部および前記第2の端部に取り付けられる、請求項1に記載の発電機接地モジュール。
【請求項4】
前記取付アームは、前記第1の端部を画定する第1のアームと、前記第2の端部を画定する別個の第2のアームとを含む、請求項3に記載の発電機接地モジュール。
【請求項5】
前記第1の端部および前記第2の端部に取り付けられ、前記接地ストラップから前記取り付け方向にゼロ以外の距離だけ離間している第2の接地ストラップをさらに備える、請求項3に記載の発電機接地モジュール。
【請求項6】
前記接地ストラップおよび前記第2の接地ストラップの故障に応答して信号を生成するように配置されたセンサをさらに備える、請求項5に記載の発電機接地モジュール。
【請求項7】
前記付勢アセンブリは、前記取付ブロックが前記非係合位置と前記係合位置との間を移動するときに、前記取付ブロックに一定の付勢力を加える付勢部材を含む、請求項1に記載の発電機接地モジュール。
【請求項8】
前記付勢部材は、前記プレート部材に取り付けられたコイル状端部と、前記取付ブロックに取り付けられた自由端とを有するコイル状金属バンドを含む、請求項7に記載の発電機接地モジュール。
【請求項9】
前記プレート部材に連結され、前記取付軸に沿って前記プレート部材を前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動させるように動作可能なハンドルをさらに備える、請求項1に記載の発電機接地モジュール。
【請求項10】
前記ハンドルは、前記プレート部材を前記第2の位置にロックするために、前記支持ブラケットと選択的に係合可能なロック部材を含む、請求項9に記載の発電機接地モジュール。
【請求項11】
前記プレート部材が前記第1の位置にあるときに、前記プレート部材に向かって前記取り付けブロックの変位を検出するように配置されたセンサをさらに備える、請求項1に記載の発電機接地モジュール。
【請求項12】
前記センサは、前記接地ストラップの故障に応答して起動されるように配置されたスイッチを含む、請求項11に記載の発電機接地モジュール。
【請求項13】
前記接地ストラップは、編組金属で形成される、請求項1に記載の発電機接地モジュール。
【請求項14】
支持ブラケットに選択的に取付可能であり、ロータと選択的に係合可能な発電機接地モジュールであって、前記発電機接地モジュールは、
支持ブラケットに対して取付軸に沿って移動可能な取付ブロックと、
第1の接地ストラップと、
第2の接地ストラップと、
第1の接地ストラップ及び第2の接地ストラップを前記取付ブロックに接続するように動作可能な取付アセンブリであって、前記取付ブロックが、非係合位置と、前記第1の接地ストラップが前記ロータと接触するとともに前記第2の接地ストラップが前記ロータから一定の距離を隔てる係合位置との間で移動可能な、取付アセンブリと、
前記支持ブラケット及び前記取付ブロックに接続されるとともに、前記取付ブロックを前記ロータに向かって前記取付軸に沿って付勢するように動作可能であり、前記第1の接地ストラップを前記係合位置に付勢する、付勢アセンブリと、
を備える、発電機接地モジュール。
【請求項15】
前記取付軸は、前記ロータの半径方向軸である、請求項14に記載の発電機接地モジュール。
【請求項16】
前記取付ブロックに固定して取り付けられるとともに、前記第1の端部と、前記第1の端部から離間する第2の端部とを画定する取付アームをさらに備え、前記第1の接地ストラップおよび前記第2の接地ストラップが、前記第1の端部および前記第2の端部に取り付けられるとともに、前記第1の接地ストラップから前記取り付け方向にゼロ以外の距離を隔てられた、請求項14に記載の発電機接地モジュール。
【請求項17】
前記取付アームは、前記第1の端部を画定する第1のアームと、前記第2の端部を画定する別個の第2のアームとを含む、請求項16に記載の発電機接地モジュール。
【請求項18】
前記第1の接地ストラップ及び前記第2の接地ストラップの故障に応答して信号を生成するように配置されたセンサをさらに備える、請求項14に記載の発電機接地モジュール。
【請求項19】
前記付勢アセンブリは、前記取付ブロックが前記非係合位置と前記係合位置との間を移動するときに、前記取付ブロックに一定の付勢力を加える付勢部材を含む、請求項14に記載の発電機接地モジュール。
【請求項20】
前記付勢部材は、前記プレート部材に取り付けられたコイル端部と、前記取付ブロックに取り付けられた自由端部とを有するコイル状の金属バンドを含む、請求項19に記載の発電機接地モジュール。
【請求項21】
前記プレート部材が、前記支持ブラケットに対して実質的に固定される第1の位置と第2の位置との間で、前記取付軸に沿って移動可能なプレート部材をさらに備える、請求項14に記載の発電機接地モジュール。
【請求項22】
前記プレート部材に連結されるとともに、前記取付軸に沿って前記プレート部材を前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動させるように動作可能なハンドルをさらに備える、請求項21に記載の発電機接地モジュール。
【請求項23】
前記ハンドルは、前記プレート部材を前記第2の位置にロックするために、前記支持ブラケットと選択的に係合可能なロック部材を含む、請求項22に記載の発電機接地モジュール。
【請求項24】
前記プレート部材が前記第1の位置にあるときに、前記プレート部材に向かって前記取付ブロックの変位を検出するように配置されたセンサをさらに備える、請求項21に記載の発電機接地モジュール。
【請求項25】
前記センサは、前記接地ストラップの故障に応答して起動されるように配置されたスイッチを含む、請求項24に記載の発電機接地モジュール。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、発電機接地ストラップのためのモジュール式アセンブリ、より具体的には、冗長ストラップおよびセンサを含むモジュール式接地ストラップに関する。
【背景技術】
【0002】
発電機に見られるような大きな回転軸は、運転中にシャフトまたはロータに蓄積する可能性のある電荷によるシャフトベアリングの損傷を防止するために、連続的に接地されなければならない。シャフト自体は、一対のベアリング内の油または他の適切な潤滑剤の薄膜に乗っており、それゆえ、接地電位から電気的に絶縁されている。しかし、軸に過大な電荷が蓄積すると、油膜を通して放電が発生し、ベアリングが損傷することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような放電を防止し、回転軸を接地するために、回転軸が回転するときに、軸接地装置(SGD)を回転軸に連続的に接触させて配置し、接地に放電路を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
支持ブラケットに選択的に取付可能であり、ロータと選択的に係合可能な発電機接地モジュールは、発電機接地モジュールを支持ブラケットに選択的に取り付けるために、取付軸に沿って移動可能なプレート部材を含み、プレート部材は、第1の位置と、プレート部材が支持ブラケットに対して実質的に固定される第2の位置との間で移動可能である。取付ブロックは、プレート部材に対して取付軸に沿って移動可能であり、接地ストラップが取付ブロックに結合され、接地ストラップが、取付ブロックに結合され、接地ストラップがロータに接触する非係合位置と係合位置との間で移動可能であり、付勢アセンブリが、プレート部材および取付ブロックに接続され、取付ブロックに沿って取付ブロックをプレート部材に向かって付勢するように動作可能であり、プレート部材が、第2の位置にあるときに支持ブラケットに固定的に取付され、付勢アセンブリが係合位置に接地ストラップを付勢する。
【0005】
別の構造では、発電機接地モジュールは、支持ブラケットに選択的に取付可能であり、ロータと選択的に係合可能であり、支持ブラケットに対して取付軸に沿って移動可能な取付ブロックと、第1の接地ストラップと、第2の接地ストラップと、第1の接地ストラップと第2の接地ストラップとを取付ブロックに接続するように動作可能な取付アセンブリとを含み、取付ブロックは、非係合位置と、第1の接地ストラップがロータと接触し、第2の接地ストラップがロータと離間する係合位置との間で移動可能である。付勢アセンブリは、支持ブラケットおよび取付ブロックに接続され、取付ブロックをロータに向かって取付軸に沿って付勢するように動作可能であり、付勢アセンブリは、第1の接地ストラップを係合位置に付勢する。
【0006】
別の構成では、発電機接地モジュールは、支持ブラケットに選択的に取付可能であり、ロータと選択的に係合可能であり、発電機接地モジュールは、プレート部材と、取付ブロックと、第1の接地ストラップと、第2の接地ストラップと、プレート部材および取付ブロックに接続され、取付ブロックおよびプレート部材を互いに付勢する一定の付勢力を発生させる付勢アセンブリとを含む。取付アセンブリは、第1の接地ストラップ及び第2の接地ストラップを取付ブロックに接続するように動作可能である。ハンドル、プレート部材、取付ブロック、第1の接地ストラップ、第2の接地ストラップ、付勢アセンブリ、取付アセンブリ、およびハンドルは、自由位置から、第1の接地ストラップがロータに接触する接触位置への取付軸に沿ったユニットとして移動可能であり、付勢アセンブリが、第1の接地ストラップおよびロータと係合する第1の付勢力を生成し、取付アセンブリが、第1の付勢力と平衡する第2の付勢力を生成し、第1の接地ストラップの故障が、第2の付勢力を低減し、第2の接地ストラップを動かして、ロータと係合する、ロック位置まで移動可能である。
【0007】
別の構成では、発電機接地モジュールを設置する方法は、第1の接地ストラップおよび第2の接地ストラップを取付ブロックに取り付け、取付ブロックをプレート部材に取り付け、取付ブロックを付勢部材でプレート部材に向かって付勢し、第1の接地ストラップ、第2の接地ストラップ、取付ブロック、プレート部材、およびユニットを画定する付勢部材を備える。本方法は、ユニットを固定支持ブラケットに取り付けるステップをさらに含み、ユニットは、支持ブラケットに対して取付軸に沿って移動可能であり、ユニットを、第1の取付ストラップがロータと係合し、取付ブロックに第1の付勢力を加えて取付ブロックを板部材から離れるように付勢する係合位置に移動させ、取付ブロックに第2の付勢力を付与するステップと、付勢部材と共に取付ブロックに第2の付勢力を加えるステップと、第2の付勢力と第1の付勢力とが互いに平衡する。
【0008】
付勢部材は、第2の付勢力を生じさせ、第2の付勢力は、ユニットが係合位置と非係合位置との間にあるとき、一定である。
【0009】
また、この方法は、第1の接地ストラップ及び第2の接地ストラップの一方又は両方の故障に応じて、係合位置から取付ブロックの動きを感知するステップを含んでもよい。
【0010】
この方法は、ハンドルをプレート部材に接続するステップと、取付軸に沿ってハンドルを移動させてプレート部材を係止位置に位置決めすることにより、取付軸に沿ってプレート部材を移動させるステップと、取付軸を中心としてハンドルを回転させてプレート部材をブロック部材に固定的に取り付けるステップとを更に含むことができる。
【0011】
以上のことは、当業者が以下の詳細な説明をより良く理解することができるように、本開示の技術的特徴をむしろ概説した。以下、開示の更なる特徴及び利点を、特許請求の範囲の主題を形成するものとして説明する。当業者は、本開示の同じ目的を実行するために、他の構造を修正または設計するための基礎として開示される概念および特定の実施形態を容易に使用することができることを理解するであろう。また、当業者は、そのような同等の構成が、その最も広い形態で開示の精神および範囲から逸脱しないことを実現するであろう。
【0012】
また、以下の詳細な説明に着手する前に、特定の用語及び語句に対する種々の定義が、この明細書の全体にわたって提供され、当業者であれば、そのような定義は、ほとんどではないとしても、多くの場合、先行する場合、並びにそのような定義された用語及び語句の将来の使用に適用されることが理解されるであろうことを理解されたい。用語によっては、多種多様な実施形態を含むことがあるが、特許請求の範囲は、これらの用語を特定の実施形態に明示的に限定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】発電機ロータの側面図である。
図2図1のロータに隣接する静止部品に取り付けられた発電機接地ストラップモジュールの斜視図である。
図3図2の発電機接地ストラップモジュールの斜視図である。
図4図3の発電機接地ストラップモジュール用の支持ブラケットの斜視図である。
図5図4の支持ブラケットの一部の斜視図である。
図6図3の接地ストラップモジュールの一部の斜視図である。
図7図3の接地ストラップモジュールのハンドルの斜視図である。
図8図3の接地ストラップモジュールの付勢アセンブリの斜視図である。
図9図3の接地ストラップモジュールのプレート部材の斜視図である。
図10図11のライン10-10に沿って切り取られた図9のプレート部材の断面図である。
図11図9のプレート部材の別の斜視図である。
図12図3の接地ストラップモジュールの取付ブロックの斜視図である。
図13図12の取付ブロックの別の斜視図である。
図14図3の接地ストラップモジュールの取付アーム及び接地ストラップアセンブリの斜視図である。
図15図3の接地ストラップモジュールの部分的アセンブリの斜視図である。
図16】係合位置にある図3の接地ストラップモジュールの一部の側面図である。
図17図3の発電機接地ストラップモジュールの一部の斜視図である。
図18】第1の構成における図3の発電機接地ストラップモジュールの一部の斜視図である。
図19】第2の構成における図3の発電機接地ストラップモジュールの一部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の任意の実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その出願において、以下の説明に記載される、または以下の図面に図示される構成の詳細および構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態で実施することが可能であり、様々な方法で実行ないし実施することができる。また、本明細書に使用されている用語及び用語は、説明の目的のためのものであり、限定的なものとみなすべきではないことを理解すべきである。
【0015】
ここで、システム及び方法に関連する種々の技術を、図面を参照して説明する。ここで、同様の符号は、全体を通して同様の要素を表す。以下に議論される図面、および本特許文書において本開示の原理を記述するために使用される様々な実施形態は、単に説明のためのものであり、開示の範囲を制限するために何らかの方法で解釈されるべきではない。本開示の原理は、適切に配置された任意の装置において実施され得ることを当業者は理解するであろう。あるシステム要素によって実行されるとして記載される機能性は、複数の要素によって実行されてもよいことを理解されたい。同様に、例えば、素子は、複数の素子によって実行されるものとして記載される機能性を実行するように構成されてもよい。本出願の多数の革新的教示を、例示的非限定的実施形態を参照して説明する。
【0016】
また、本明細書で使用される用語または語句は、いくつかの例において明示的に限定されない限り、広く解釈されるべきであることを理解すべきである。例えば、「含有する」、「有する」、および「含む」という用語、ならびにそれらの派生物は、限定するものではないが、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明確に指示しない限り、同様に複数形を含むことを意図する。さらに、本明細書で使用される「および/または」という用語は、関連する列挙された項目の1つまたは複数の可能な組み合わせのいずれかおよびすべてを指し、包含する。「または」という用語は、意味および/または文脈が明確に指示しない限り、包含する。「関連する」および「それに関連する」という語句、ならびにそれらの派生物は、以下を包含する、包含する、相互接続する、含む、内部に収容する、接続する、連結する、またはそれと結合する、または通信可能である、協働する、インターリーブする、近接する、結合する、またはそれらと結合する、または有する。
【0017】
また、用語「第1」、「第2」、「第3」などは、本明細書では、様々な要素、情報、機能、または作用を指すために使用されてもよいが、これらの要素、情報、機能、または作用は、これらの用語によって制限されてはならない。むしろ、これらの数字形容詞は、互いに異なる要素、情報、機能又は作用を区別するために使用される。例えば、第1の要素、情報、機能、または動作は、第2の要素、情報、機能、または動作と称することができ、同様に、第2の要素、情報、機能、または動作は、本開示の範囲から逸脱することなく、第1の要素、情報、機能、または動作と称することができる。
【0018】
加えて、「隣接する」という用語は、要素が、さらなる要素に比較的近いが、接触していないことを意味してもよい。または、他の文脈が明確に示されない限り、要素がさらなる部分に接触していることを意味してもよい。さらに、「基礎とする」という用語は、特に明示的に記載されない限り、少なくとも部分的に、「基礎とする」ことを意図している。用語「ほぼ」または「実質的に」または同様の用語は、その寸法に対する通常の産業界の製造公差内にある値の変動をカバーすることを意図している。利用可能な業界標準がなければ、特に記載がない限り、20%の変動はこれらの用語の意味に入るであろう。
【0019】
図1は、化石燃料燃焼プラント、原子力プラント等の大規模発電で一般的に使用されるタイプの発電機ロータ10を示す。ロータ10は、1つまたは複数の巻線を規定するためにコイルが配置される細長い中央部分15を含む。各端部は、巻線の端部を支持および固定するように配置された保持リング20を含む。ロータ10は、中央部15を越えて両方向に延びており、ベアリングがロータ10と係合して回転するベアリング面25、ならびにロータ10の適切な動作に必要な他の表面および特徴を規定する。ロータ10をガスタービンエンジン、蒸気タービン、水力タービン、風力タービン等の他の回転機器に接続するために、各端部に一つ以上のカップリング30が設けられている。固定子、及び他の固定部品35は、ロータ10を取り囲み、回転子動作中は実質的に静止したままである。
【0020】
図2を参照すると、斜視端面図は、ロータ10の近くに配置され、2つの支持ブラケット40の1つにそれぞれ取り付けられた2つの発電機接地モジュール45(発電機接地ストラップモジュールと呼ばれることもある)を含む、固定部品35に取り付けられた2つの支持ブラケット40をより良く例示している。固定部品35は、ベアリングハウジング、固定子ハウジング、発電機ハウジング、シールハウジング等であってもよい。明らかなように、単一の発電機接地モジュール45、又は必要とされる場合があるように2つ以上の接地モジュール45を一端に採用することもできるし、又はロータ10の両端を採用することもできる。
【0021】
図3は、図2の支持ブラケット40及び発電機接地モジュール45の1つを示す。図3に図示され、より良く図4に図示されているように、支持ブラケット40は、取付プレート50と、取付プレート50に取り付けられた支持ブラケット55とを含む。取付プレート50は、第1の端部に、細長い長方形部分60と、2つのより小さい長方形延長部65とを含む。より小さい長方形の延長部65は、固定部品35への取付プレート50の取り付けを容易にする締結具70を受け入れるように配置されている。取付プレート50が取り付けられなければならない固定部品35の配置に応じて、取付プレート50に他の形状または配置を使用することができる。
【0022】
支持部材55は、実質的にL字形であり、取付板50に取り付ける取付部75と、説明するように発電機接地モジュール45を支持する取付部75に対して約90度に向けられた支持部80とを含む。引き続き図4を参照すると、取付部75は、支持部材55の取付プレート50への取り付けを容易にする締結具90を受け入れるような大きさのスロット85又は他の開口を含む。締結具90は、代わりに、取付プレート50を通過し、必要に応じて固定部品35に係合して、取付プレート50および支持部材55の固定部品35への取り付けを完了することができる。他の構成では、取付板50を取り付ける留め具70は、固定部品35に取り付けられる足底留め具であり、取付板50と固定部品35との間にダボ又は他の位置合わせ部材が設けられて、取付板50と支持部材55との所望の位置安定性を提供する。
【0023】
支持部材55の支持部80は、第1の表面100から第2の表面105まで支持部80を通過する円形の開口部95と、支持部80も通過する第1のスロット110とを含んでいる。取付軸線115は、円形アパーチャ95の中心線に沿って延びるものとして定義される。図5を参照すると、支持部分0の第2の表面105は、支持部80を部分的に貫通し、第1のスロット110の長さに等しい直径を有する、より大きな円形の座ぐり120を含む。第2のスロット125は、第1のスロット110に対して直角に配置され、第1のスロット110と同じ長さを有し、座ぐり120の表面から支持部80を部分的に貫通して延在する。
【0024】
一対のガイドロッド130も、図4及び図5において見ることができる。ガイドロッド130は、第1の表面100に取り付けられ、第1の表面100から離れ、かつ第2の表面105から離れる方向に、取り付け軸115に平行に延在する。図示の構造では、締結具135は、他の取付機構が可能であると共に、各ロッド130を支持部材55の支持部80に取り付ける。
【0025】
また、図4および図5には、スイッチ140またはマイクロスイッチの形態であるセンサ140も見られる。スイッチ140は、取付部75に固定的に取り付けられ、スイッチ140から作動可能な位置まで延びる作動アーム145を含んでいる。これについては、後述する。
【0026】
図6を参照すると、発電機接地モジュール45は、取付軸115に沿って延在するハンドル150(図3に完全に図示されている)、プレート部材155、取付ブロック160、付勢アセンブリ165、接地ストラップアセンブリ170、および取付アーム175を含む。図7に示すハンドル150は、シャフト180と、シャフト180の一端に固定的に取り付けられた把持部185と、第1のピン190と、第2のピン195と、付勢要素200と、係止部材205とを含む。把持部185は、ユーザが必要に応じてハンドル150及び発電機接地モジュール45を操作できるように、ユーザが容易に把持できるような寸法及び形状とされている。第1のピン190は、シャフト180の第2の端部付近のシャフト180を通過し、シャフト180に対して固定される。ロールピン又はソリッドピンは、所望に応じて採用することができ、溶接、はんだ付け、ろう付け、接着剤、摩擦等を含む任意の適切な配置を用いて固定される。第2のピン195は、把持部185と第1のピン190との間のポイントでシャフト180を通過し、第1のピン190とほぼ同様にシャフト180に対して固定される。第2のピン195は、第1のピン190に対して直角に配置されるが、必要に応じて他の角度で配置することができる。さらに、第1のピン190は、第1のスロット110及び第2のスロット125の長さ以下の長さを有する。
【0027】
溝208は、第1のピン190から第1の距離を置いてシャフト180の周囲に形成される。溝208は、ロック部材205を受け入れるように寸法決めされ、形状が決められており、これは、図示された構造のCクリップ210を含む。Cクリップ210、および/またはワッシャーのような別の部材は、Cクリップ210と第1ピン190との間のシャフト180上に配置されるコイルばね215を含む付勢要素200のための第1のストップを規定する。他の構造では、コイルばね215の代わりに他の構成要素を使用することができる。例えば、他の構造は、ベルヴィルワッシャのスタックから形成されたベルヴィルスプリングを使用してもよく、他の構成要素を使用してさらに他の構造を使用してもよい。
【0028】
図8に最もよく示されている付勢アセンブリ165は、コイル状の金属バンドから形成された2つの別個のバネ220を含んでいる。各バネ220は、コイル状部分225、延長部分230、および自由端235をコイル状部分225に向かって引っ張る傾向のある付勢力を生成するバネ220を伴う自由端235を含む。コイル状金属バンドをバネ220として使用することにより、各バネ220の付勢力は、コイル状部分225からの自由端235の距離(すなわち、延長部分230の長さ)にかかわらず、実質的に一定(プラスまたはマイナス10パーセント)である。もちろん、付勢力は、コイル状金属バンドの全長のわずかなパーセンテージがコイル状部分225と自由端235との間に延在する場合に最も一定である。例えば、好ましい構造では、各スプリング220の延長部分230は、コイル状部分225に配置されたスプリング220の少なくとも8~10インチ(203~255mm)とともに、1~3インチ(25~75mm)の間に延在する。したがって、コイル状部分225は、延長部分230よりも金属バンドの約2倍から10倍の間を含む。別の構成では、コイル状部分225は、約12巻の完全なコイルを含み、完全に後退した位置と完全に伸長した位置との間で付勢アセンブリ165を移動させるために1巻だけが必要である。この構成は、予想されるすべての動作点において実質的に一定の付勢力を保証する。
【0029】
図9~11は、プレート部材155を図3に図示されるよりも詳細に示す。図示するように、プレート部材155は、付勢アセンブリ取付台240と、一対のガイドロッド孔245と、第1のハンドル孔250とを含む。付勢アセンブリ取付部240は、付勢アセンブリ165のコイル状金属バネ220のうちの1つを受け入れるようにそれぞれ配置された2つの凹部255を含む。より具体的には、凹部255は、コイル状部分225を保持し、それをコイル状に維持すると同時に、自由端235および延長部分230がプレート部材155から延びることを可能にするように配置される。いくつかの構成では、付勢アセンブリ取付部240は、凹部255からのコイル状部分225の望ましくない除去を抑制するために凹部255を覆う阻止要素を含んでもよい。
【0030】
ガイドロッド孔245は、ガイドロッド130を受け入れるような大きさのほぼ直線状の孔であり、一方、プレート部材155がガイドロッド130に沿って自由に動くことを可能にする。図10に最もよく示されている第1のハンドル孔250は、ハンドル150のコイルばね215の一部を受け入れるような大きさの大きな座ぐり260を含んでいる。第3のスロット265は、座グリ260の反対側の表面に形成され、第1のピン190を受け入れるような寸法にされている。
【0031】
図9及び図11に図示されているガイドねじ270は、プレート部材155と螺合し、プレート部材155に対して固定されている。ガイドねじ270は、頭部275を含む細長いねじと、ねじ部285に隣接する肩部280とを含む。肩部280は、ブッシュ290又はプレート部材155と係合又は部分的に固定して、ブッシュ290をプレート部材155に取り付け、プレート部材155に対するその位置を少なくとも部分的に固定するように配置されている。他の構成では、ブッシュ290及び/又はガイドねじ270は、一片として形成され、プレート部材155の一部として形成され、及び/又はプレート部材155に永久的に固着される。
【0032】
取付ブロック160は、図12および図13に最もよく示されており、2つのガイドロッド孔295、第2のハンドル孔300、およびベアリング孔305を含んでいる。ガイドロッド孔295は、ガイドロッド130を受け入れ、ガイドロッド130に対する取付ブロック160の自由な動きを可能にするような大きさのほぼ真っ直ぐな孔である。
【0033】
ベアリング孔305は、取付ブロック160を通過する直線状の孔であり、図12に示すベアリング部材310を受け入れるような寸法にされている。ベアリング部材310は、取付ブロック160にボルト止めされるか、さもなければ、取付ブロック160に対してその位置を固定するために取り付けられる。ベアリング部材310は、好ましくは、取付ブロック160のプレート部材155に対する移動のために、ガイドねじ270と密接に係合するインサートまたは内側部品315を含む。インサート315は、所望の位置合わせを維持しながら所望の直線移動を可能にするブッシング、リニアベアリング、または軟質パッキングであってもよい。
【0034】
第2のハンドル孔300は、シャフト180の通過を可能にするサイズの貫通孔と、第2のピン195の通過を可能にするサイズの第4のスロット320とを含む。第4のスロット320は、取付ブロック160を通過する。図13に図示されるように、座ぐり325を設けて、第4のスロット320のエリア内の取付ブロック160の厚さを減少させることができる。
【0035】
2つの取付開口330は、取付ブロック160の両側に設けられ、コイル状金属バネ220の自由端235を取付ブロック160に取り付ける締結具335を受け入れるように配置される。図示の構造では、ねじ付き開口部330が採用されている。しかしながら、他の構造は、必要に応じて他の取付機構を採用してもよい。
【0036】
図14に図示されるように、取付アーム175は、取付ブロック160とベアリング部材310との間で取付ブロック160に取り付けられ、取付ブロック160から延びて、第1の端部340および第2の端部345を画定する。取付アーム175は、実質的に弓形であり、銅、真鍮、青銅、鋼、またはアルミニウムなどの金属材料から形成される。図示の構造は、一体型取付アーム175を含むが、他の構造は、必要に応じて、取付アームを画定する2つ以上の部品を採用してもよい。取付アーム175および接地ストラップアセンブリ170は、接地ストラップアセンブリ170がロータ10に係合されるとき、接地ストラップアセンブリ170のみがロータ10に接触することを保証する長さおよびサイズを有する。取付アーム175は、発電機接地モジュール45の位置又は構成にかかわらず、ロータ10から離間したままである。
【0037】
接地ストラップアセンブリ170は、銅、真鍮、青銅、鋼、またはアルミニウムなどの編組金属材料から形成されることが好ましい。1つの構造において、接地ストラップ材料の長さは、2つの自由端部350が取付アーム175の第1の端部340に隣接して配置され、ループ端部355が取付アーム175の第2の端部345に隣接して配置されるように、それ自体に折り畳まれる。取付アーム175の第1の端340は、折り畳まれた接地ストラップ材料の両自由端350に係合する第1のクランプ360を含む。第2の端部345は、ループ355の前で接地ストラップアセンブリ170のトップストラップ370と係合する第2のクランプ365を含む。このように接地ストラップ材料を取り付けると、2つの別個の接地ストラップ370、375が互いに隣接することになる。さらに、第1の接地ストラップ375が貫通して着用するか、さもなければ故障した場合、第2の接地ストラップ370は、取付アーム175内に依然としてしっかりと取り付けられ、所望の接触圧力でロータ10と係合することができるであろう。取付アーム175、第1のクランプ360、および第2のクランプ365は、協働して、接地ストラップアセンブリ170を支持する取付アセンブリを画定する。
【0038】
支持ブラケット40を組み立てるために、ユーザはまず、取付プレート50を固定部品35に取り付ける。図2に最もよく示されているように、2つのファスナ70は、取付プレート50の一端を固定部品35に取り付ける。固定部品35から延びる円形の突出部380は、取付プレート50の反対側の端部と係合し、取付プレート50の位置を維持するためのダボとして動作する。ガイドロッド130およびセンサ140を含む支持部材55は、固定部品35に取り付けられる前または後のいずれかで、取付プレート50に取り付けられる。このアセンブリは、発電機接地モジュール45全体を必要に応じて配置または取り外すことができ、特別なツール、プロセス、または手順を必要としないで、取付ポイントを提供する。
【0039】
図15を参照すると、発電機接地モジュール45を組み立てるために、ユーザは、まずロック部材205をシャフト180上に位置し、付勢要素200をロック部材205に隣接して配置する。次いで、プレート部材155は、付勢要素200がプレート部材155の第1のハンドルボア250の座ぐり260内に少なくとも部分的に静止する状態でシャフト180上に配置される。次いで、プレート部材155が片側の第1ピン190と反対側の付勢要素200及びロック部材205との間にトラップされるように、第1ピン190がシャフト180内に位置決めされる。次いで、取付ブロック160は、図15に示すように、シャフト180が第2のハンドル孔300を通過するように位置決めされる。次いで、第2のピン195は、シャフト180内に配置されるか、または既にシャフト180内に配置され、第2のハンドル孔300を自由に通過した。次に、把持部185をシャフト180の端部に固着して、ハンドル150の発電機接地モジュール45への組立を完了する。把持部185及び第1のピン190が一旦所定の位置にあると、ハンドル150、プレート部材155、及び取付ブロック160は互いに接続され、少なくとも把持部185及び/又は第1のピン190を取り外さないと分離することができない。
【0040】
次に、金属コイルばね220がそれぞれの凹部255内に配置され、自由端235が取付開口部330に向かって延在し、取付ブロック160に結合される。いったん取り付けされると、金属コイルばね220は、付勢アセンブリ165を画定し、取付ブロック160をプレート部材155に向かって引っ張る傾向のある付勢力を発生する。好ましい構造では、ねじを切ったファスナは、他の取付機構(例えば、ピン、リベット、接着剤、溶接、はんだ付け、ろう付けなど)が可能な状態で、自由端235を取付ブロック160に取り付ける。
【0041】
発電機接地モジュール45の組立を完了するために、ワイヤ405と、2つの端部コネクタ410と、2つの締結具415とを含む導体400が、一方の端部では取付ブロック160に、他方の端部ではプレート部材155に取り付けられる。図16に最もよく示されている導体400は、動作中、取付ブロック160とプレート部材155との間の電気的接続を保証する。
【0042】
接地ストラップアセンブリ170は、図14に関して説明したように、取付アーム175に取り付けられる。次いで、取付アーム175が取付ブロック160に隣接して位置決めされ、ベアリング部材310がベアリング孔305に挿入され、取付アーム175がその間に挟まれる。ベアリング部材310は、取付アーム175および接地ストラップアセンブリ170も取付ブロック160に取り付けるファスナで、取付ブロック160に固定的に取り付けられる。好ましい構造では、取付アーム175は、ベアリング部材310の通過を可能にする開口およびベアリング部材310を取り付けるために使用される任意のファスナを含む。次いで、ガイドねじ270は、ベアリング部材310およびブッシュ290を通して挿入され、プレート部材155にねじ込まれる。ガイドねじ270は、取付ブロック160のプレート部材155に対する移動のためのガイドを提供する。
【0043】
アセンブリを完了するために、発電機接地モジュール45は、図3に図示されているように、ガイドロッド130をプレート部材155内のガイドロッド孔245、295及び取付ブロック160に通すことによって支持ブラケット40に取り付けられる。
【0044】
アセンブリを補助または単純化するために、ユーザは、まずハンドル150を操作して、発電機接地モジュール45を第1の構成(図17および18に示される)に構成してから、発電機接地モジュール45をガイドロッド130上に配置する。第1の構成では、ハンドル150の第2のピン195は、第4のスロット320と位置合わせされ、第4のスロット320を通過し、次いで、ハンドル150を回転させて、ハンドル150の位置をロックする。図17に図示されるように、この位置において、第2のピン195は、座ぐり325内に配置されるが、第4のスロット320に対して90度回転され、取付ブロック160に対して付勢される。第1のピン190は、第1のピン190およびシャフト180がプレート部材155の表面下に延在しないように、第2のスロット125内に配置される。この構成では、取付ブロック160およびプレート部材155がそれらの最大分離距離になるように、取付ブロック160全体が第2のピン195と把持部185との間でロックされる。この位置では、接地ストラップ370、375は、ロータ10からできるだけ遠くに引っ込められ、付勢アセンブリ165は完全に伸長される。
【0045】
この第1の構成では、発電機接地モジュール45がガイドロッド130上に配置され、プレート部材155が自由にスライドして支持部材55の支持部80に接触する。この構成もまた、第1のピン190を第1のスロット110に予め整列させることが好都合であり、これにより、使用者は、第1のピン190を第1のスロット110を通って移動させるために、シャフト180を単に支持部材55に向かって押すことができる。
【0046】
図19に示す第2の、すなわち動作構成では、ハンドル150の第2のピン195は、把持部185と取付ブロック160との間に配置される。この位置では、付勢アセンブリ165は、プレート部材155と取付ブロック160とを可能な限り近い位置に引っ張り、それによって付勢アセンブリ165を最も後退した位置に引っ張る。ブッシング290およびコイルばね215の一方は、取付ブロック160とプレート部材155との間に配置され、いずれもプレート部材155および取付ブロック160の両方と係合して、任意の追加の動きを停止し、取付ブロック160とプレート部材155との間の最も近い位置を規定する。
【0047】
発電機接地モジュール45を第1の構成から第2の構成または動作構成に移動させるために、ユーザは、第1の構成において発電機接地モジュール45を第1の位置に配置し、プレート部材155が支持部材55に接触するまでガイドロッド130上に配置する。
【0048】
発電機接地モジュール45をロータ10と動作可能な係合状態に移動させる(すなわち、ストラップ370、375とロータ10との間の所望の接触圧力に係合する)ために、ユーザは、図17及び図18に図示された第1の構成において発電機接地モジュール45から開始する。この構成では、シャフト180は、第1のピン190が第1のスロット110と整合するように位置決めされる。第2のピン195は、第1のピン190に対して90度の角度で配向されることが好ましく、シャフト180を適切に配向させるガイドとして使用することができる。次にユーザは、シャフト180をプレート部材155に向かって押し込む。係止部材205およびスプリング215は、プレート部材155を支持部材55の支持部80と係合するように押し込む。更なる圧力によって、コイルばね215がプレート部材155に対して圧縮され、使用者は、第1のピン190が第1のスロット110を通過し、支持部80の座ぐり120内に配置されるまで、シャフト180を押すことができる。次に、ユーザは、第1のピン190が第2のスロット125に係合し、コイルスプリング215がプレート部材155を支持部材55に対して保持するように、シャフト180を90度回転させる。また、ハンドル150の回転は、第2のピン195を第4のスロット320に位置合わせし、これにより、第2のピン195が第4のスロット320を通過するときに、付勢アセンブリ165が、所望の一定の付勢力で取付ブロック160をプレート部材155に向かって引っ張ることができる。しかし、取付ブロック160が完全に引っ込められた位置(すなわち、図19に示される第2の構成)に達する前に、接地ストラップアセンブリ170は、ロータ10に接触し、付勢力に対抗する力を取付アーム175内に生成する。これらの力が均衡されると、発電機接地モジュール45は、図16に示すように、接地ストラップアセンブリ170が所望の接触圧力でロータ10に接触する動作位置に到達する。動作位置において、取付ブロック160は、依然として、スイッチ140の作動アーム145からゼロ以外の距離だけ離間している。
【0049】
接地ストラップ170がロータ10に接触すると、接地経路が完全に確立される。接地経路は、接地ストラップ170で始まり、取付アーム175に流れ込む。取付アーム175から、任意の電流が取付ブロック160に流れ、導体400を通ってプレート部材155に流れ、最後に支持部材55に流れ込む。支持部材55は、ファスナ又は付加的なワイヤによって固定部品35に接地することができ、又は接地経路はワイヤを介して監視用の電流測定装置に続行することができる。
【0050】
作動中、ロータ10は、ストラップ375が故障する点までロータ10に接触する接地ストラップ375を摩耗させる傾向がある。接地ストラップアセンブリ170の配置は、第1のストラップ375の故障時にロータ10と係合する第2の接地ストラップ370を提供する。第1の接地ストラップ375は、取付アーム175と付勢アセンブリ165との間の力のバランスによって維持される位置でロータ10と係合する。第1の接地ストラップ375が故障すると、所望の接触圧力が維持されなくなるにつれて、取付アーム175によって生成される力が低下する。付勢アセンブリ165によって生成される付勢力は、一定のままであり、したがって、第2の接地ストラップ370がロータ10に接触し、付勢アセンブリ165および取付アーム175によって生成される力が再び平衡状態になるまで、取付ブロック160をプレート部材155に向かって移動させる。
【0051】
図16を参照すると、取付ブロック160のプレート部材155に向かう動きを測定することができ、またはその動きの指標を提供することができる。例えば、取付ブロック160の上方のガイドねじ270の長さは、第1の接地ストラップ375が故障したことを示す測定値のいかなる増加も伴って、定期的に測定され得る。他の構造では、ガイドねじ270は、両方の接地ストラップ370、375が無傷の場合に、取付ブロック160の下に隠される色帯を含むことができる。着色されたストリップは、第1の接地ストラップ375の故障時に見えるようになるであろう。2つ目の色は、両方のストラップ370、375が故障した時を示すために設けることができる。
【0052】
上述のように、センサ140は、スイッチ140の形態で提供され、両方の接地ストラップ370、375が故障した時を示すために使用することができる。第2の接地ストラップ370が故障すると、付勢アセンブリ165は、取付ブロック160をプレート部材155に向かって完全に後退位置に引っ張る。この位置では、取付ブロック160は、スイッチ140の作動アーム145に接触して作動する。スイッチ140は、両方の接地ストラップ370、375が故障したという作動アーム145の作動時に、インジケータ(例えば、ライト、アラームなどの可聴装置などの視覚装置)または制御システムに接続され、即時の表示を提供することができる。
【0053】
別の構成では、センサ140は、位置変化を正確に測定できるRVDTまたはLVDTなどの位置測定センサを含む。これらのセンサ140は、第1の接地ストラップ375および第2の接地ストラップ370の故障を示すために、位置が一定量以上変化したときに信号を提供することができ、さらに他の構成において、ホール効果センサなどの非接触センサを使用して、取付ブロック160のプレート部材155に対する移動を検出することができる。
【0054】
本開示の例示的な実施形態について詳細に説明したが、本明細書に開示される種々の変更、代替、変形、および改良を、その最も広範な形態における開示の精神および範囲から逸脱することなく行うことができることを当業者は理解するであろう。
【0055】
本出願における説明のいずれも、いかなる特定の要素、ステップ、行為又は機能も、クレームの範囲に含まれなければならない必須の要素であることを意味するものと読み替えるべきではない。特許主題の範囲は、許容されるクレームによってのみ規定される。さらに、これらのクレームのいずれも、正確な語「用語」に部分的な語が続く場合を除き、手段プラス機能クレーム構成を呼び出すことを意図したものではない。




図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【国際調査報告】