(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-24
(54)【発明の名称】積み重ね可能なモジュール式プランタ
(51)【国際特許分類】
A01G 9/02 20180101AFI20220316BHJP
B65D 21/02 20060101ALI20220316BHJP
【FI】
A01G9/02 B
B65D21/02 301
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021569594
(86)(22)【出願日】2020-02-07
(85)【翻訳文提出日】2021-08-06
(86)【国際出願番号】 GB2020000011
(87)【国際公開番号】W WO2020161461
(87)【国際公開日】2020-08-13
(32)【優先日】2019-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521353469
【氏名又は名称】サビン,リチャード アレキサンダー
(71)【出願人】
【識別番号】521353470
【氏名又は名称】フレミング,マーク アンドリュー
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】特許業務法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サビン,リチャード アレキサンダー
(72)【発明者】
【氏名】フレミング,マーク アンドリュー
【テーマコード(参考)】
2B327
3E006
【Fターム(参考)】
2B327NC02
2B327NC12
2B327NC21
2B327ND01
2B327NE01
2B327NE02
2B327QA05
2B327QB01
2B327QB11
2B327RA05
2B327RA21
2B327RA25
3E006AA00
3E006BA01
3E006DA02
3E006DA03
3E006DA06
3E006DB08
3E006FA02
(57)【要約】
本発明は、積み重ね可能なモジュール式プランタ1に関する。プランタ1は、a)生育培地および植物を受容するように適合された基部および4つの側壁を有する開口頂部植物ボックス(10)であって、第1の幅を有する、開口頂部植物ボックス(10)と、b)頂部ボックスの第1の幅よりも広い第2の幅を有する、開口頂部ボックスの基部の下の灌注ボックス(20)であって、灌水流体を充填するように適合された、灌水ボックス(20)と、c)灌水ボックスの中へ排出する灌水流体を受容するように適合された、灌水ボックスの上の開口頂部ボックスの片側の開口頂部ホッパ(30)と、d)過剰な灌水流体が通って流れることができる、灌水ボックスのオーバーフロードレイン開口(60)と、e)一方のプランタを他方のプランタの上に積み重ねるための手段(50A、50B)と、を有する。使用に際して、一方のプランタが他方のプランタの上に積み重ねられたときに、過剰な灌水が、オーバーフロー開口から下のプランタのホッパの中へ流れることができる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積み重ね可能なモジュール式プランタであって、
a)生育培地および植物を受容するように適合された基部および4つの側壁を有する開口頂部植物ボックスであって、第1の幅を有する、開口頂部ボックスと、
b)前記頂部ボックスの第1の幅よりも広い第2の幅を有する、前記開口頂部ボックス基部の下の灌水ボックスであって、潅水流体を充填するように適合された、灌水ボックスと、
c)前記灌水ボックスの中へ排出する潅水流体を受容するように適合された、前記灌水ボックスの上の前記開口頂部ボックスの片側の開口頂部ホッパと、
d)過剰な潅水流体が通って流れることができる、前記灌水ボックスのオーバーフロードレイン開口と、
e)一方のプランタを他方のプランタの上に積み重ねるための手段と、を備え、
使用に際して、一方のプランタが他方のプランタの上に積み重ねられたときに、過剰な潅水が、前記オーバーフロー開口から前記下のプランタの前記ホッパの中へ流れることができる、積み重ね可能なモジュール式プランタ。
【請求項2】
前記開口頂部ボックスおよび前記ホッパの前記幅が、前記灌水ボックスの前記幅に実質的に等しい、請求項1に記載のプランタ。
【請求項3】
前記潅水ボックスの深さが、前記開口頂部ボックスの深さよりも浅く、それによって、下にあるプランタの前記頂部開口から成長する植物が、上にあるプランタの灌水ボックスの前を通過することができる、請求項1または2に記載のプランタ。
【請求項4】
前記開口頂部ボックスの前側壁が、前記ボックスの頂面から前記灌水ボックスへと内方にテーパ状である、請求項1、2、または3に記載のプランタ。
【請求項5】
前記開口頂部ボックスの前壁の頂縁部が、前記開口頂部ボックスの後壁の前記頂縁部よりも低い、請求項1~4のいずれかに記載のプランタ。
【請求項6】
前記開口頂部ボックスの後面が、前記灌水ボックスの前記後面と実質的に面一である、請求項1~5のいずれかに記載のプランタ。
【請求項7】
フレームが、前記プランタの両側に提供され、前記フレームが、一方のプランタを他方のプランタの上に積み重ねることを可能にするための手段を提供する、請求項1~6のいずれかに記載のプランタ。
【請求項8】
前記フレームが、他方のプランタの隣接フレームの凹部で係合する突出部を含む、請求項7に記載のプランタ。
【請求項9】
単一の積み重ねられたプランタを横並びの関係で接続するために、クリップが提供されている、請求項1~8のいずれかに記載のプランタ。
【請求項10】
前記クリップが、一方のプランタの前記フレームを他方の隣接プランタの前記フレームに接続する、請求項9に記載のプランタ。
【請求項11】
前記頂部開口面植物ボックスおよび灌水ボックスが、親開口頂部対面ボックスから形成され、上の開口頂部植物ボックスおよび下の灌水ボックスを作成するために前記親開口ボックスの前記頂部開口面と底部との間に床を有し、前記ホッパが、前記親開口ボックスの一方の端部と、前記親開口ボックスの前記一方の端部から離間され、かつ前記床から上方へ延在している仕切りとの間に提供され、前記植物ボックスが、前記仕切りと、前記親開口ボックスの他方の端部と、前記床との間に形成されている、請求項1~10のいずれかに記載のプランタ。
【請求項12】
前記開口ボックスの前記他方の端部と前記仕切りとの間に前記床が延在し、前記ホッパの前記底部と、潅水流体が通過することができる前記灌水ボックスの前記頂部との間に開口を残している、請求項11に記載のプランタ。
【請求項13】
前記親ボックスの対向する側壁が、内方にテーパ状である、請求項11または12に記載のプランタ。
【請求項14】
一方の側壁が、前記オーバーフロードレイン開口を形成する開口を含む、請求項11、12、または13に記載のプランタ。
【請求項15】
側部フレームが、前記一方側壁と協働して、下に積み重ねられたプランタの前記ホッパの中へ潅水流体を指向するためのチャネルを作成する、請求項7に従属する請求項14に記載のプランタ。
【請求項16】
前記ホッパが、任意の生育培地または植物の残骸を前記ホッパから清掃除去することを可能にするためのフィルタをその開口部に有する、取り外し可能なファンネルセクションを含む、請求項1~15のいずれかに記載のプランタ。
【請求項17】
前記灌水ボックス内の潅水流体のレベルを決定するために、ゲージが提供される、請求項1~16のいずれかに記載のプランタ。
【請求項18】
前記ゲージが、フロート制御される、請求項17に記載のプランタ。
【請求項19】
1つ以上のウィックを受容して、潅水流体を前記植物ボックスの生育培地に送給するために、前記植物ボックスと前記灌水ボックスとの間に1つ以上の開口が提供される、請求項1~18のいずれかに記載のプランタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モジュール式の積み重ね可能なプランタに関する。
【0002】
本発明によれば、積み重ね可能なモジュール式プランタが提供され、該プランタは、
a)生育培地および植物を受容するように適合された基部および4つの側壁を有する開口頂部植物ボックスであって、第1の幅を有する、開口頂部ボックスと、
b)頂部ボックスの第1の幅よりも広い第2の幅を有する、開口頂部ボックス基部の下の灌水ボックスであって、潅水流体を充填するように適合された、灌水ボックスと、
c)灌水ボックスの中へ排出する潅水流体を受容するように適合された、灌水ボックスの上の開口頂部ボックスの片側の開口頂部ホッパと、
d)過剰な潅水流体が通って流れることができる、灌水ボックスのオーバーフロードレイン開口と、
e)一方のプランタを他方のプランタの上に積み重ねるための手段と、を備え、
使用に際して、一方のプランタが他方のプランタの上に積み重ねられたときに、過剰な潅水が、オーバーフロー開口から下のプランタのホッパの中へ流れることができる。
【0003】
好ましくは、開口頂部ボックスおよびホッパの幅が、灌水ボックスの幅に実質的に等しい。
【0004】
好ましくは、灌水ボックスの深さが、開口頂部ボックスの深さよりも浅く、それによって、下のプランタの開口頂部から成長する植物が、上のプランタの灌水ボックスの前を通過することができる。好ましくは、開口頂部ボックスの前側壁が、ボックスの頂面から灌水ボックスへと内方にテーパ状である。好ましくは、開口頂部ボックスの前壁の頂縁部が、開口頂部ボックスの後壁の頂縁部よりも低い。好ましくは、開口頂部ボックスの後面が、灌水ボックスの後面と実質的に面一である。
【0005】
好ましくは、フレームがプランタの両側に提供され、該フレームが、一方のプランタを他方のプランタの上に積み重ねることを可能にするための手段を提供する。好ましくは、フレームが他方のプランタの隣接フレームの凹部で係合する突出部を含む。
【0006】
好ましくは、単一の積み重ねられたプランタを横並びの関係で接続するために、クリップが提供される。クリップは、一方のプランタ上のフレームを他方の隣接するプランタのフレームに接続し得る。
【0007】
一実施形態では、頂部開口面植物ボックスおよび灌水ボックスは、親開口頂部対面ボックスから形成され、上の開口頂部植物ボックスおよび下の灌水ボックスを作成するために親開口ボックスの頂部開口面と底部との間に床を有し、該ホッパは、親開口ボックスの一方の端部と、親開口ボックスの該一方の端部から離間され、かつ床から上方へ延在している仕切りとの間に提供され、該植物ボックスは、仕切りと、親開口ボックスの他方の端部と、床との間に形成されている。好ましくは、開口ボックスの該他方の端部と仕切りとの間に床が延在し、ホッパの底部と、潅水流体が通過することができる灌水ボックスの頂部との間に開口を残している。
【0008】
好ましくは、親ボックスの対向する側壁は、内方にテーパ状である。好ましくは、一方の側壁が、該オーバーフロードレイン開口を形成する開口を含む。好ましくは、側部フレームが、該一方の側壁と協働して、下に積み重ねられたプランタのホッパの中へ潅水流体を指向するためのチャネルを作成する。
【0009】
好ましくは、ホッパが、任意の生育培地または植物の残骸をホッパから清掃除去することを可能にするためのフィルタをその開口部に有する、取り外し可能なファンネルセクションを含む。
【0010】
好ましくは、灌水ボックス内の潅水流体のレベルを決定するために、ゲージが提供される。ゲージは、フロート制御され得る。
【0011】
好ましくは、1つ以上のウィックを受容して、潅水流体を植物ボックスの生育培地に送給するために、植物ボックスと灌水ボックスとの間に1つ以上の開口が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を、添付図面を参照しながら説明する。
【
図2】上下に積み重ねられた一対のプランタの斜視図を示す。
【
図4】オーバーフロー開口および灌水ボックスの充填を示す断面図を示す。
【0013】
図面の
図1および
図2を参照すると、積み重ね可能なモジュール式プランタ1が示されている。プランタ1は、基部11と、2つの対向する側壁12、13と、前側壁14および後側壁15と、を有する、開口頂部植物ボックス10を有する。ボックス10の頂面16は、開口している。頂部植物ボックス10は、生育培地および植物を受容するように適合されている。開口頂部ボックスは、第1の幅「A」を有する。前側壁14は、ボックスの頂面から灌水ボックス20へと内方にテーパ状である(下記を参照されたい)。
【0014】
灌水ボックス20は、頂部ボックス第1の幅「A」よりも広い第2の幅「B」を有する、開口頂部ボックス10の基部の下に提供されている。灌水ボックス20は、潅水流体を充填するように適合されている。ボックス20は、前壁21と、側壁22、23と、後壁24と、封止された基部25と、を有する。
【0015】
灌水ボックス20の深さは、開口頂部ボックスの深さよりも浅く、それによって、下のプランタの開口頂部16から成長する植物「P」が、上のプランタの灌水ボックス前壁20の前方を通過することができる(
図2を参照されたい)。これをさらに容易にするために、開口頂部ボックスの前壁14の頂縁部は、開口頂部ボックスの後壁15の頂縁部よりも低い。
【0016】
開口頂部ボックスの後面15は、灌水ボックス20の後壁24と実質的に面一である。
【0017】
開口頂部ホッパ30は、潅水流体を受容するように適合された灌水ボックス20の上の開口頂部ボックス10の片側にある。好ましくは、開口頂部ボックス10およびホッパ30の幅は、ホッパ内の流体を直下の灌水ボックス20の中へ排出するように、灌水ボックス20の幅に実質的に等しい。ホッパは、例えばじょうろまたは水道管のノズルを使用して、灌水ボックス20を充填するために使用される。
【0018】
図3に示すように、頂部開口面植物ボックス10および灌水ボックス20は、親開口頂部対面ボックス40から形成され、上の開口頂部植物ボックスおよび下の灌水ボックスを作成するために親開口ボックスの頂部開口面と底部との間に床41を有し、該ホッパ30は、親開口ボックスの一方の端部42と、親開口ボックスの該一方の端部から離間され、かつ床41から上方へ延在している仕切り43との間に提供されることが好ましい。したがって、植物ボックス10は、仕切り43と、親開口ボックスの他方の端部44と、床との間に形成されている。好ましくは、親開口ボックスの該他方の端部44と仕切り43との間に床41が延在し、ホッパの底部と、潅水流体が通過することができる灌水ボックスの頂部との間に開口45を残している。好ましくは、親ボックスの対向する側壁42、44が、親ボックスの底部に向かって内方にテーパ状である。
【0019】
一対のフレーム50A、50Bは、プランタ1の両側に提供され、該フレームは、一方のプランタを他方のプランタの上に積み重ねることを可能にするための手段を提供する。フレームは、他方のプランタの隣接フレームの凹部52で係合する突出部51を含む。
【0020】
好ましくは、単一の積み重ねられたプランタを横並びに接続するために、クリップ(図示せず)も提供される。クリップは、一方のプランタ上のフレームを他方の隣接するプランタのフレームに接続し得る。フレーム50A、50Bは、一方のプランタを他方のプランタの上に積み重ねるための手段を提供する。
【0021】
灌水ボックスには、過剰な潅水流体が通って流れることができるオーバーフロードレイン開口60が提供されている。親ボックス40の側壁42(灌水ボックス20の側壁22)には、ドレイン開口が提供されている。フレーム50Aは、対向する壁53A、53Bを有し、該壁は、側壁42(灌水ボックス20の側壁22)と協働して、下に積み重ねられたプランタのホッパの中へ潅水流体を指向するためのチャネルを作成する(矢印を参照されたい)。したがって、使用に際して、一方のプランタが他方のプランタの上に積み重ねられたときに、オーバーフロー開口から流れることができる過剰な潅水は、下のプランタのホッパの中へ流れることができる。
【0022】
好ましくは、1つ以上のウィック60を受容して、潅水流体を植物ボックスの生育培地に送給するために、1つ以上の開口が植物ボックスと灌水ボックスとの間の床41に1つ以上の開口46が提供される。
【0023】
好ましくは、灌水ボックス内の潅水流体のレベルを決定するために、ゲージ70が提供される。ゲージは、フロート制御され得る。
【0024】
好ましくは、ホッパ30が、任意の生育培地または植物の残骸をホッパから清掃除去することを可能にするためのフィルタ32(
図4を参照されたい)を有する、取り外し可能なファンネルセクション31を含む。植物をプランタに植えるとき、またはそこからで取り除くときに、ファンネルセクション31が本来の位置にない場合、生育培地(例えば、土)がホッパの中へ落ちる傾向がある。ファンネルセクション31は、フィルタに至り、次いで、潅水流体をホッパの中へ漏出させる、孔33を有し得る。ファンネルセクション31は、それおよびそのフィルタ32を洗浄することを可能にするために取り外し可能である。これは、灌水ボックスを残骸で汚れていない状態に保つ。
【0025】
ユーザは、いくつかのプランタを購入し、それらを垂直にかつ横並び関係の両方で積み重ねて、植物を成長させるための所望の領域を作成することができると想定される。プランタは、いくらかの高さに積み重ねられ、かつ自立型であり得るが、所望に応じて、切り欠き80において固定具(
図1を参照されたい)を使用して、構造強度をより高くするための垂直面にプランタを固定することができる。
【0026】
本発明は、具体的に説明されているものと異なる形態をとり得る。例えば、頂部植物ボックス10、灌水ボックス20、およびホッパ30は、
図3に示すように親ボックス40から形成されるのではなく、共に接合された3つの別個の部品とすることができる。
【0027】
さらなる修正例が、本発明の趣旨を逸脱することなく、当業者に明らかになるであろう。
【国際調査報告】