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特表2022-519831家禽の脚部から骨を取るためシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-25
(54)【発明の名称】家禽の脚部から骨を取るためシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A22C 21/00 20060101AFI20220317BHJP
【FI】
A22C21/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544741
(86)(22)【出願日】2020-02-10
(85)【翻訳文提出日】2021-09-29
(86)【国際出願番号】 NL2020050072
(87)【国際公開番号】W WO2020162757
(87)【国際公開日】2020-08-13
(31)【優先権主張番号】2022550
(32)【優先日】2019-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517264096
【氏名又は名称】フードメイト ベーフェー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ストッカー,ディルク コルネリス
(72)【発明者】
【氏名】ファン デン ベルク,ジュール フローリス
(72)【発明者】
【氏名】ハゼンブルーク,デイヴィッド スコット
【テーマコード(参考)】
4B011
【Fターム(参考)】
4B011FA01
4B011FA05
(57)【要約】
少なくとも1本の骨及びその骨を取り囲む肉を含む家禽の脚部から骨を取るためのシステム及び方法。システムは、家禽の脚部を搬送経路に沿って運ぶように構成された搬送ユニットを含む。システムは脱骨ユニットも含む。脱骨ユニットは、骨を取り囲む肉を掴むように構成されかつ第1のキャリアに関連付けられたグリッパと、グリッパを開閉するように構成されかつ第2のキャリアに関連付けられたグリッパアクチュエータと、グリッパを閉じるための付勢力を提供するように構成されかつ第3のキャリアに関連付けられたグリッパテンショナとを含む。第1、第2及び第3のキャリアは、ベース部材に対して変位するように構成され、ベース部材は、搬送経路に沿って水平方向に運ばれるように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1本の骨及び前記骨を取り囲む肉を含む家禽の脚部から骨を取るためのシステムであって、
前記家禽の前記脚部を吊り下げ、かつ前記家禽の前記脚部を搬送経路に沿って運ぶように構成された搬送ユニットと、
脱骨ユニットであって、
前記骨を取り囲む前記肉を掴むように構成され、第1のキャリアに設けられたグリッパと、
前記グリッパを開閉するように構成され、第2のキャリアに設けられたグリッパアクチュエータと、
前記グリッパを閉じるための付勢力を与えるよう構成され、第3のキャリアに設けられたグリッパテンショナを含み、
前記第1のキャリア、前記第2のキャリア及び前記第3のキャリアは、ベース部材に対して変位するように構成され、前記ベース部材は前記搬送経路に沿って水平方向に運ばれるように構成される、
脱骨ユニットと、
を含むシステム。
【請求項2】
前記第1のキャリア、前記第2のキャリア及び前記第3のキャリアが、ベース部材に対して垂直方向に変位するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ベース部材が、前記第1、第2及び第3のキャリアを前記垂直方向に案内するためのリニアガイドを含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記脱骨ユニットが第1のガイドを含み、前記第1のキャリアは前記第1のガイドに追従するための第1のフォロワを含み、
前記脱骨ユニットが第2のガイドを含み、前記第2のキャリアは前記第2のガイドに追従するための第2のフォロワを含み、
前記脱骨ユニットが第3のガイドを含み、前記第3のキャリアは前記第3のガイドに追従するための第3のフォロワを含む、
請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のガイド、前記第2のガイド、及び前記第3のガイドが固定されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のガイドが第1のガイドチャネルであり、前記第2のガイドが第2のガイドチャネルであり、又は前記第3のガイドが第3のガイドチャネルである、請求項4又は5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1のガイドチャネル、前記第2のガイドチャネル、及び前記第3のガイドチャネルの少なくとも一つがガイドプレートの切り欠きとして提供される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1のガイドチャネル、前記第2のガイドチャネル、及び前記第3のガイドチャネルの少なくとも一つは、U字形の形状、又は1つ以上のガイドストリップで形成されるなど、ガイドチャネル区画として提供されることができる、請求項6又は7に記載のシステム。
【請求項9】
前記グリッパが、互いに対して回転可能であり、前記第1のキャリアに取り付けられた第1の顎部及び第2の顎部を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の顎部及び前記第2の顎部の両方が前記第1のキャリアに回転可能に取り付けられる、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記グリッパアクチュエータが、前記第1のキャリアに対する前記第2のキャリアの相対変位が前記第1の顎部を回転させるように、前記回転可能な前記第1の顎部を前記第2のキャリアに接続する第1のアームを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記グリッパアクチュエータが、前記第1のキャリアに対する前記第2のキャリアの相対変位が前記第2の顎部を回転させるように、前記回転可能な前記第2の顎部を前記第2のキャリアに接続する第2のアームを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
ばねなどの弾性部材が、前記第2のキャリアと前記第3のキャリアの間に配置される、請求項1~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
第1のモードでは前記グリッパが開かれた状態にあり、第2のモードでは前記グリッパが閉位置に付勢されるように構成される、請求項1~13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記第2のモードでは、前記弾性部材が、前記グリッパを閉じるように、前記第2のキャリアを付勢する、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記第2のモードでは、前記弾性部材の付勢力は一方では前記第3のガイドによって支持され、他方では前記グリッパによって、又は前記グリッパによって保持された前記脚部によって支持される、請求項14又は15に記載のシステム。
【請求項17】
前記第3のモードでは、前記グリッパが閉位置に保たれるように構成される、請求項14~16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記第3のモードでは、前記弾性部材の前記付勢力が前記グリッパに加えられない、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記第2のガイドチャネルが、前記第2のフォロワが遊びを伴って案内され、前記第2のキャリアが前記付勢力を前記第3のキャリアから前記グリッパに伝達するために前記第1及び前記第3のキャリアに対して垂直に移動することを可能にする少なくとも1つの区画を含む、請求項6又は請求項6に従属する限りの請求項7~18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
大腿骨、脛骨及びそれらの骨を取り囲む肉を含む家禽の前記脚部をプレカットするためのシステムであって、
前記家禽の脚部を足首の関節を起点として吊り下げ、かつ前記家禽の前記脚部を搬送経路に沿って運ぶように構成された少なくとも1つのシャックルを含む搬送ユニットと、
プレカットユニットであって、
膝関節又はその近くで前記肉をカットするように構成されたカッティングユニットと、
前記大腿骨の周りで前記肉を把持するように構成された把持器であって、第1の位置又は第2の位置に置かれるように構成された2つの把持顎部を含み、前記第1の位置では、前記脚部を受け入れるために前記顎部は離され、前記第2の位置では、前記脚部を位置決めされた状態に維持するために前記顎部は閉じられ、前記顎部は、前記膝関節の下の前記大腿骨を取り囲む肉を把持するように位置決めされ、前記把持器は、前記シャックルと同期して前記把持器を動かすように構成された把持器コンベヤに取り付けられる、把持器と、
を含むプレカットユニットと、
を含むシステム。
【請求項21】
前記把持顎部がそれぞれ把持棒部を含み、前記把持棒部は前記第2の位置で実質的に平行である、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記第2の位置では、前記把持棒部は非水平位置にあり、前記脚の後側よりも前記脚の前側の方が低い、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記シャックルと前記把持器の両方を同期して回転させるように構成された回転器をさらに含む、請求項20~22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
家禽の脚部を処理するためのシステムであって、
前記家禽の前記脚部を吊り下げるように構成された搬送システムと、
前記搬送システムから吊り下げられた各前記家禽の前記脚部の長さを測定するように構成された測定システムと、
肉をカットするように構成され、カッティング装置のプレカットシステムに対して前記家禽の前記脚部の高さを調整するための高さ調整ユニットを含む、請求項20~23のいずれか一項に記載のプレカットシステムと、
請求項1~19のいずれか一項に記載の脱骨システムと
を含むシステム。
【請求項25】
少なくとも1本の骨及び前記骨を取り囲む肉を含む家禽の脚部から骨を取るための方法であって、
吊り下げられた家禽の脚部を搬送経路に沿って運ぶことと、
第1のキャリアに関連付けられたグリッパを用いて、前記骨を取り囲む前記肉を掴むことと、
前記第1のキャリアに対して第2のキャリアに関連付けられたグリッパアクチュエータを動かすことによって、前記脚部の周りで前記グリッパの閉鎖を作動させることと、
前記第1のキャリアに対して第3のキャリアを動かすことによって前記第3のキャリアに関連付けられたグリッパテンショナによって前記グリッパを閉じるための付勢力を定めることと、
を含む方法。
【請求項26】
前記第1のキャリア、前記第2のキャリア、及び前記第3のキャリアが、ベース部材に対して垂直方向に変位するように構成され、前記ベース部材は前記搬送経路に沿って水平方向に運ばれるように構成される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のキャリアの第1のフォロワを第1のガイドに追従させることによって前記第1のキャリアを移動することと、
前記第2のキャリアの第2のフォロワを第2のガイドに追従させることによって前記第2のキャリアを移動することと、
前記第3のキャリアの第3のフォロワを第3のガイドに追従させることによって前記第3のキャリアを移動することと、
を含む、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のガイド、前記第2のガイド、及び前記第3のガイドが定まった姿勢にある、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第2のキャリアを前記第1のキャリアに向かって移動させることによって前記グリッパを閉じることを含む、請求項25~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記付勢力を定めることが、前記第2のキャリアと前記第3のキャリアの間にばねなどの弾性部材を含めることを含む、請求項25~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記グリッパを閉じるように作動するために前記第2のキャリアを付勢することを含む、請求項25~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記弾性部材の付勢力が、一方では前記第3のガイドによって支持され、他方では前記グリッパによって、又は前記グリッパによって保持された前記脚部によって支持される、請求項27に従属する限りの請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記付勢力を前記第3のキャリアから前記グリッパに伝達するために、前記第2のキャリアが前記第1のキャリア及び前記第3のキャリアに対して自由に移動することを可能にすることを含む、請求項31又は32に記載の方法。
【請求項34】
前記グリッパを閉位置に置くように保つことを含む、請求項25~33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記弾性部材の前記付勢力が前記グリッパに加えられない、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記骨を取り囲む前記肉を掴む前に、前記骨を取り囲む前記肉をプレカットして、掴み位置又はその近くに切込みを設けることを含む、請求項25~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記肉をプレカットする前に、前記肉をプレカットするために使用されるカッティング装置に対して前記家禽の脚部の高さを調整することを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記高さを調整することを可能にするために前記家禽の脚部の長さを測定することを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
大腿骨、脛骨及びそれらの骨を取り囲む肉を含む家禽の脚部をプレカットするための方法であって、
a)搬送ユニットのシャックルから前記脚部を吊り下げることと、
b)把持器が開位置にある間、前記把持器によって前記脚部を受け入れることと、
c)前記大腿骨を取り囲む前記肉を把持するために前記把持器を閉じることと、
d)前記把持器を前記閉位置に維持する一方で前記把持器を前記シャックルと同期して移動させる間、カッティングユニットを通過するように前記脚部を移動させ、前記肉をカットすることと、
e)前記脚部を解放するために前記把持器を開くことと、
を含む方法。
【請求項40】
前記ステップd)の後、
f)前記シャックル及び前記把持器の両方を同期して回転させることと、
g)前記把持器を前記閉位置に維持する一方で前記把持器を前記シャックルと同期して移動させる間、第2のカッティングユニットを通過するように前記脚部を移動させ、前記肉をカットすることと、
を含む、請求項39に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、家禽の脚又は脚部から骨を取るための方法及びシステムに関する。より具体的には、本発明は、家禽の大腿部から骨を取るための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
家禽の脚又は脚部から肉を自動的に収集することが知られている。一般的に、肉はグリッパ又はダイヤフラムなどの機械的手段によって骨から剥ぎ取られる。これらのグリッパ又はダイヤフラムは、剥ぎ取りプロセスのために直線的に動かすことができる。
【0003】
しかしながら、グリッパ又はダイヤフラムの動きの正確さ及び骨に加えられる力の正確さを達成するのは困難であり得る。グリッパが肉をしっかりと掴みすぎると、骨が砕ける危険性が生じる。グリッパが肉を弱く掴みすぎると、肉の収集が不完全になる危険性が生じる。
【0004】
したがって、自動処理ステップを、より確実に、そして屠殺された家禽から収集された肉製品のより高い収量で実行することを可能にするために、既知の脚の脱骨方法を改善する必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発明の概要
したがって、本発明の目的は、家禽の脚又は脚部から肉を収集するための改良されたシステム及び方法を提案することである。より広い意味で、本発明の目的は、従来技術の不利な点の少なくとも1つを克服又は低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様によれば、少なくとも1本の骨及びその骨を取り囲む肉を含む家禽の脚部から骨を取るためのシステムが提供される。脚部は、大腿部及び下脚を含むことができる。脚部は大腿部又は下脚であることも可能である。
【0007】
このシステムは、家禽の脚部をそこから吊り下げるように、及び家禽の脚部を搬送経路に沿って運ぶように構成された搬送ユニットを含む。搬送ユニットは、頭上搬送ユニットであり得る。搬送ユニットは、搬送チェーンであることができる。搬送ユニットは、そこから家禽の脚部を吊り下げるための1つ又は複数のシャックルを含むことができる。家禽の脚は、例えば、足首の関節によってシャックルから吊り下げることができる。
【0008】
システムは脱骨ユニットも含む。脱骨ユニットは、骨を取り囲む肉を掴むように構成されたグリッパを含み、グリッパは第1のキャリアに設けられている。脱骨ユニットは、グリッパを開閉するように構成されたグリッパアクチュエータを含み、グリッパアクチュエータは、第2のキャリアに設けられている。脱骨ユニットは、グリッパを閉じるための付勢力を提供するように構成されたグリッパテンショナを含み、グリッパテンショナは、第3のキャリアに設けられている。第1、第2及び第3のキャリアは、ベース部材に対して垂直方向に変位するように構成されている。ベース部材は、搬送経路に沿って水平方向に運ばれるように構成されている。グリッパは、例えば膝関節又はその近くで、骨の周りの脚部を掴むために開くことができる。グリッパは、肉を骨から引き離すために閉じることができる。グリッパアクチュエータは、グリッパの開閉を作動する。グリッパテンショナは、グリッパを閉じるための付勢力を選択的に提供することができる。したがって、グリッパを付勢力で又は付勢力なしで選択的に閉じることができる非常に柔軟なシステムが提供される。また、グリッパを閉じる付勢力の大きさは、第1のキャリアに対する第3のキャリアの動きによって調整することができる。
【0009】
任意選択的に、ベース部材は、第1、第2、及び第3のキャリアを垂直方向に案内するためのリニアガイドを含む。リニアガイドは、例えば2本のガイドバーを含むことができる。したがって、第1、第2、及び第3のキャリアは、搬送経路に沿って水平方向に同期して運ばれている間、垂直方向に独立して容易に変位させることができる。ベース部材は、エンドレスベルトの一部であり得、好ましくは搬送ユニットと同期して移動する。
【0010】
任意選択的に、脱骨ユニットは第1のガイドを含み、第1のキャリアは、第1のガイドに追従するための第1のフォロワを含む。任意選択的に、脱骨ユニットは第2のガイドを含み、第2のキャリアは、第2のガイドに追従するための第2のフォロワを含む。任意選択的に、脱骨ユニットは第3のガイドを含み、第3のキャリアは、第3のガイドに追従するための第3のフォロワを含む。キャリアごとに個別のガイドを提供することにより、キャリアの相互移動を簡単かつ効率的に実現することができる。任意選択的に、第1、第2、及び第3のガイドは固定されている。したがって、ガイドは簡単に提供することができる。
【0011】
任意選択的に、第1のガイドは第1のガイドチャネルであり、及び/又は第2のガイドは第2のガイドチャネルであり、及び/又は第3のガイドは第3のガイドチャネルである。
【0012】
任意選択的に、脱骨システムは、第1、第2、及び/又は第3のガイドチャネルの少なくとも一部を含むガイドプレートを含む。好ましくは、第1、第2及び第3のガイドチャネルの少なくとも一部は、ガイドプレートの切り欠きとして提供される。好ましくは、複数のガイドプレートが提供され、一緒になって、第1、第2、及び第3のガイドチャネルを形成する。したがって、簡単な方法で、第1、第2及び第3のガイドを提供することができる。また、ガイドプレートの1つ又は複数を交換することにより、脱骨システムの動作を簡単に変更することができる。第1、第2及び/又は第3のガイドチャネルはまた、U字形のプロファイル、又は1つ若しくは複数のガイドストリップで形成されるなど、ガイドチャネル区画として提供することもできる。
【0013】
任意選択的に、グリッパは、互いに対して回転可能であり、第1のキャリアに取り付けられた第1の顎部及び第2の顎部を含む。第1の顎部及び/又は第2の顎部は、骨を損傷することなく顎部が骨の周りで完全に閉じることを可能にするための切り欠きを含むことができる。好ましくは、第1の顎部及び第2の顎部の両方が、第1のキャリアに回転可能に取り付けられる。第1及び第2の顎部は共通の回転軸を有することが可能である。
【0014】
任意選択的に、グリッパアクチュエータは、回転可能な第1の顎部を第2のキャリアに接続する第1のアームを含み、その結果、第1のキャリアに対する第2のキャリアの相対変位が第1の顎部を回転させる。第1のアームは、第2のキャリアが第1のキャリアに近づくと、第1の顎部が閉位置に向かって回転するように構成することができる。好ましくは、グリッパアクチュエータは、回転可能な第2の顎部を第2のキャリアに接続する第2のアームを含み、その結果、第1のキャリアに対する第2のキャリアの相対変位が第2の顎部を回転させる。第2のアームは、第2のキャリアが第1のキャリアに近づくと、第2の顎部が閉位置に向かって回転するように構成することができる。第1の顎部が開閉するための作動が第1の顎部から第2の顎部に伝達されるように、第1の顎部が第2の顎部に結合されることも可能である。第1及び第2の顎部は、例えば、顎部を同期して回転させるための噛み合いギアセクションを含むことができる。
【0015】
任意選択的に、ばねなどの弾性部材が、第2のキャリアと第3のキャリアとの間に挿入される。弾性部材は、第2のキャリアを第3のキャリアから強制的に遠ざけるように構成することができる。或いは、弾性部材は、第2のキャリアを第3のキャリアに強制的に引き寄せるように構成することができる。したがって、第1のキャリアと第3のキャリアとの間の距離を制御することによって付勢力を制御することができる。
【0016】
任意選択的に、システムは、第1のモードではグリッパが開いた状態にあり、第2のモードではグリッパが閉位置に付勢されるように構成される。第2のモードでは、グリッパを閉じるように作動するために、弾性部材は第2のキャリアを付勢することができる。弾性部材は、グリッパを閉じるために、第2のキャリアを第1のキャリアに向けて付勢することができる。第2のモードでは、弾性部材の付勢力は、一方では第3のガイドによって支持され、他方ではグリッパ(又はグリッパによって保持される脚)によって支持される。任意選択的に、システムは、第3のモードでグリッパが閉位置に強制されるように構成される。第3のモードでは、弾性部材の付勢力はグリッパに加えられない。代わりに、第2のキャリアがグリッパを強制的に閉じる。
【0017】
任意選択的に、第2のガイドチャネルは、第2のフォロワが遊びを伴って案内され、第2のキャリアが第1及び第3のキャリアに対して垂直に移動することを可能にする少なくとも1つのセクションを含む。第2のモードでは、遊びにより、第2のキャリアは第1及び第3のキャリアに対して移動して、付勢力を第3のキャリアからグリッパに伝達することができる。
【0018】
一態様によれば、家禽の脚を処理するためのシステムが提供される。このシステムは、家禽の脚部をそこから吊り下げるように構成された搬送システムを含む。このシステムは、搬送システムから吊り下げられた各家禽の脚の長さを測定するために配置された測定システムを含む。このシステムは、肉をカットするように構成されたプレカットシステムであって、例えば測定システムによって実行された測定に基づいて、カッティング装置のプレカットシステムに対して家禽の脚の高さを調整するための高さ調整ユニットを含むプレカットシステムを含む。このシステムは、上記のような脱骨システムを含む。プレカットにより、簡単かつ効率的な脱骨が可能になる。高さ調整ユニットにより、正確なプレカットが可能になる。
【0019】
一態様によれば、少なくとも1本の骨及び骨を取り囲む肉を含む家禽の脚部から骨を取るための方法が提供される。この方法は、吊り下げられた家禽の脚部を搬送経路に沿って運ぶことを含む。この方法はまた、第1のキャリアに関連付けられたグリッパを用いて、骨を取り囲む肉を掴むことを含む。この方法はまた、第1のキャリアに対して第2のキャリアに関連付けられたグリッパアクチュエータを動かすことによって、脚部の周りでグリッパの閉鎖を作動させることを含む。この方法はまた、第1のキャリアに対して第3のキャリアを動かすことによって、第3のキャリアに関連付けられたグリッパテンショナによってグリッパを閉じるための付勢力を定めることを含む。したがって、グリッパを付勢力で又は付勢力なしで選択的に閉じることができる非常に柔軟な方法が提供される。また、グリッパを閉じる付勢力の大きさは、第1のキャリアに対する第3のキャリアの動きによって調整することができる。
【0020】
任意選択的に、第1、第2、及び第3のキャリアは、ベース部材に対して垂直方向に変位するように構成され、ベース部材は、搬送経路に沿って水平方向に運ばれるように構成される。したがって、単純な構造を使用することができる。
【0021】
任意選択的に、この方法は、第1のキャリアの第1のフォロワを第1のガイドに追従させることによって第1のキャリアを移動すること、第2のキャリアの第2のフォロワを第2のガイドに追従させることによって第2のキャリアを移動すること、及び第3のキャリアの第3のフォロワを第3のガイドに追従させることによって第3のキャリアを移動することを含む。したがって、キャリアの移動は簡単に実現される。任意選択的に、第1、第2、及び第3のガイドは固定されている。
【0022】
任意選択的に、この方法は、第2のキャリアを第1のキャリアに向かって移動させることによってグリッパを閉じることを含む。
【0023】
任意選択的に、付勢力を定めることは、第2のキャリアと第3のキャリアとの間にばねなどの弾性部材を含めることを含む。したがって、付勢力は簡単な方法で提供することができる。
【0024】
任意選択的に、この方法は、グリッパを作動させて閉じるように第2のキャリアを付勢することを含む。したがって、グリッパは付勢力で閉じることができる。任意選択的に、弾性部材の付勢力は、一方では第3のガイドによって支持され、他方ではグリッパ、又はグリッパによって保持される脚によって支持される。したがって、付勢力は、グリッパを閉じるために効率的に適用される。
【0025】
任意選択的に、この方法は、付勢力を第3のキャリアからグリッパに伝達するために、第2のキャリアが第1及び第3のキャリアに対して自由に移動することを可能にすることを含む。したがって、付勢力は簡単にグリッパに伝達される。
【0026】
任意選択的に、この方法は、グリッパを強制的に閉位置に置くことを含む。したがって、グリッパを閉じるように付勢する代わりに、弾性部材の付勢力がグリッパに加えられない中でグリッパをしっかりと閉じることができる。
【0027】
任意選択的に、この方法は、骨を取り囲む肉を掴む前に、骨を取り囲む肉をプレカットして、掴み位置又はその近くで切込みを提供することを含む。したがって、脱骨はより簡単かつ効率的に実行することができる。任意選択的に、この方法は、肉をプレカットする前に、肉をプレカットするために使用されるカッティング装置に対して家禽の脚部の高さを調整することを含む。したがって、プレカットは、例えば膝関節又はその近くで、家禽の脚部の解剖学的構造に対して正確な位置で実行することができる。任意選択的に、この方法は、高さを調整することを可能にするために家禽の脚部の長さを測定することを含む。例えば、脚部全体の長さ、又は例えばシャックルから膝関節までの長さを測定することができる。
【0028】
上記のように、家禽の脚を処理するためのシステムは、プレカットシステムを含むことができる。そのようなプレカットシステムも同様に改善できることが見出された。したがって、本明細書の脱骨システム及び方法とは別の主題として、改良されたプレカットシステム及び方法も記載されている。
【0029】
したがって、大腿骨、脛骨、及びそれらの骨を取り囲む肉を含む家禽の脚部をプレカットするためのシステムを提供することができる。このシステムは、家禽の脚部を足首関節を起点にしてそこから吊り下げ、家禽の脚部を搬送経路に沿って運ぶように構成された少なくとも1つのシャックルを含む搬送ユニットを含む。このシステムは、プレカットユニットも含む。プレカットユニットは、膝関節又はその近くで肉をカットするように構成されたカッティングユニットを含む。カッティングユニットは、膝の1つ又は複数の側で、例えば2つの反対側で肉をカットするように構成することができる。膝関節又はその近くで肉をプレカットすることにより、例えば脱骨がより簡単になる。プレカットユニットは、大腿骨の周囲の肉を把持するように構成された把持器をさらに含む。把持器は、第1又は第2の位置に選択的に置かれるように構成された2つの把持顎部を含む。第1の開位置では、脚部を受け入れる又は解放するために、顎部は離されている。第2の閉位置では、脚部を位置決めされた状態に維持するために顎部は閉じている。したがって、カッティングユニットによってカットされている間、脚を適切に位置決めされた状態に維持することができる。把持顎部は、膝関節の下の大腿骨を取り囲む肉を把持するように位置決めされる。これにより、脚部をしっかりと維持することができる。把持器は、シャックルと同期して把持器を動かすように構成された把持器コンベヤに取り付けられる。したがって、把持器は、脚部を受け入れるために開位置にあることができる。次に、把持器は閉じられ、把持器を閉じた状態に維持しながら、脚部は肉をカットするためにカッティングユニットを通過させられる。次に、把持器を再び開いて脚部を解放することができる。
【0030】
任意選択的に、把持顎部はそれぞれ把持棒部を含む。把持棒部は、脚部を効率的に定位置に維持することができる。任意選択的に、棒部は第2の位置で実質的に平行である。したがって、脚部のサイズは、脚部を所定の位置に維持する把持器の能力にほとんど影響を与えない。また、このように、把持器は脚部を特定の位置に強制するのではなく、脚部をシャックルから自然に吊り下げることを可能にする。任意選択的に、第2の位置では、把持棒部は非水平位置にあり、脚の後側よりも脚の前側の方が低い。傾斜した把持棒部は、大腿骨の周りの肉の一般的な分布を考慮に入れて、大腿部の肉の効率的な把持を可能にする。
【0031】
任意選択的に、プレカットシステムは、シャックルと把持器の両方を同期して回転させるように構成された回転器をさらに含む。同期回転により、脚部はシャックルに対して適切な位置に確実に維持される。ここで、同期回転は、シャックルの回転と把持器の回転との間のわずかな位相差、例えば回転中常に15度、好ましくは10度の回転を超えないわずかな位相差を許容することが理解されよう。回転器の後に、例えば先のカッティングユニットによって形成された切込みに対して90度で、1つ又は複数の第2の切込みを形成するための第2のカッティングユニットが続くことができる。
【0032】
また、大腿骨、脛骨、及びそれらの骨を取り囲む肉を含む家禽の脚部をプレカットする方法も提供される。この方法は、搬送ユニットのシャックルから脚部を吊り下げることを含む。大腿骨を取り囲む肉は、2つの把持顎部を含む把持器によって把持される。最初に、把持器は脚部を受け入れるために開位置にある。次に、把持器は閉じられ、把持器を閉じた状態に維持しながら、脚部は肉をカットするためにカッティングユニットを通過させられる。ここで、把持器はシャックルと同期して動かされる。次に、把持器を再び開いて脚部を解放することができる。
【0033】
システムの観点から言及されたすべての特徴及びオプションは、方法に等しく適用され、逆もまた同様であることが理解されよう。上記の態様、特徴、及びオプションのいずれか1つ又は複数を組み合わせることができることも明らかである。
【0034】
図面の簡単な説明
次に、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して詳細に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】脱骨システムの概略図である。
図2】脱骨システムの概略図である。
図3】脱骨システムの概略図である。
図4】家禽処理システムの概略図である。
図5】プレカットシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
詳細な説明
図1は、家禽の脚部、特に、少なくとも1本の骨及び骨を取り囲む肉を含む脚部、例えば、大腿部及び下脚を含む家禽の脚、又は家禽の大腿部、又は家禽の下脚を含む家禽の脚などから骨を取るためのシステム1の概略図を示す。
【0037】
システム1は、家禽の脚部をそこから吊り下げ、家禽の脚部を搬送経路に沿って搬送方向Aに運ぶように構成された搬送ユニット2を含む。この例では、搬送ユニット2は頭上搬送ユニットである。ここで、搬送ユニット2は、搬送チェーン4である。搬送ユニット2は、家禽の脚部をそこから吊り下げるための複数のシャックル6を含む。家禽の脚は、例えば、シャックル6のフック8から、例えば脚の足首関節によって、吊り下げることができる。
【0038】
システム1はまた、1つ又は複数の脱骨ユニット10を含む脱骨システム9を含む。脱骨ユニット10は、骨の周囲の肉を掴むように構成されたグリッパ12を含む。ここで、グリッパ12は、第1の顎部14及び第2の顎部16を含む。ここで、顎部14、16は、回動アクスル18の周りで互いに対して回転可能である。この例では、第1の顎部14は、顎部14を回動アクスル18に接続する第1の顎部プレート20を含む。この例では、第2の顎部16は、顎部16を回動アクスル18に接続する第2の顎部プレート22を含む。第1及び第2の顎部14、16は、回動アクスル18を介して第1のキャリア24に取り付けられる。したがって、グリッパ12は、第1のキャリア24に取り付けられる。第1の顎部14及び/又は第2の顎部16は、骨を損傷することなく、顎部が骨の周りで完全に閉じることを可能にするための切り欠きを含むことができる。
【0039】
脱骨ユニット10は、グリッパ12を開閉するように構成されたグリッパアクチュエータ26を含む。グリッパアクチュエータ26は、第2のキャリア28に関連付けられる。この例では、グリッパアクチュエータ26は、回転可能な第1の顎部14を第2のキャリア28に接続する第1のアーム30を含む。この例では、グリッパアクチュエータ26は、回転可能な第2の顎部16を第2のキャリア28に接続する第2のアーム32も含む。第1のアーム30は、第1の顎部14に回動可能に接続され、第2のキャリア28に回動可能に接続される。第2のアーム32は、第2の顎部16に回動可能に接続され、第2のキャリア28に回動可能に接続される。第1のキャリア24に対する第2のキャリア28の相対変位が、第1及び第2の顎部14、16を回動アクスル18の周りで回転させることは明らかである。第2のキャリア28が第1のキャリア24に近づくと、顎部14、16は、閉位置に向かって回転する。開閉する第1の顎部の作動が第1の顎部から第2の顎部に伝達されるように、第1の顎部が第2の顎部に結合されることもまた可能であることが理解されよう。第1及び第2の顎部は、例えば、それら顎部を同期して回転させるための噛み合いギアセクションを含むことができる。このような場合、第2のアームは省略することができる。
【0040】
脱骨ユニット10は、グリッパ12を閉じるための付勢力を提供するように構成されたグリッパテンショナ34を含む。グリッパテンショナ34は、第3のキャリア36に関連付けられている。この例では、ばねなどの弾性部材38が第2のキャリア28と第3のキャリア36との間に挿入されている。ここで、弾性部材38は、第2のキャリア28を第3のキャリア36から強制的に遠ざけるように構成されている。
【0041】
図1では、第1のキャリア24、第2のキャリア28、及び第3のキャリア36は、ベース部材40に対して垂直変位するように構成されている。この例では、ベース部材40は、第1のキャリア24、第2のキャリア28、及び第3のキャリア36を垂直方向Bに案内するためのリニアガイド42を含む。ここでは、リニアガイド42は、2つのガイドバー44を含む。キャリア24、28、36は、例えば、ガイドバー44に沿ってスライドするためのスライドベアリングを含むことができる。かくして、第1のキャリア24、第2のキャリア28、及び第3のキャリア36は、独立して垂直方向に容易に変位させることができる。
【0042】
ベース部材40は、搬送経路に沿って水平方向Aに運ばれるように構成されている。これに対して、ベース部材は、エンドレスベルトなどの脱骨コンベヤ46に、又はその一部に取り付けることができる。この例では、脱骨システム9は、エンドレスベルトに組み付けられた複数の脱骨ユニット10を含む(明確にするために隣接する脱骨ユニットのベース部材40のみ部分的に描かれている)。脱骨コンベヤ46は、脱骨ユニット10を搬送ユニット2と同期して搬送方向Aに移動させるように構成されている。したがって、所定のシャックル6から吊り下げられた家禽の脚は、関連する脱骨ユニット10と同期して搬送方向Aに移動する。したがって、第1のキャリア24、第2のキャリア28、及び第3のキャリア36は、搬送経路に沿って水平方向に同期して運ばれながら、垂直方向に独立して容易に変位されることができる。
【0043】
図1において、脱骨システム9は、第1のガイド48を含み、第1のキャリア24は、第1のガイド48に追従するための第1のフォロワ50を含む。ここで、第1のガイド48は、上部及び下部ガイド壁48A、48Bを有するガイドチャネルである。ここで、第1のフォロワ50は、第1のキャリア24に取り付けられた回転可能な第1のフォロワホイールである。図1では、第1のフォロワ50は薄く描かれており、それは第1のキャリア24の背後に取り付けられているからである。第1のフォロワ50が第1のガイド48に追従するとき、第1のキャリアは、第1のガイド48の局所的な垂直位置に応じて、搬送方向Aに運ばれている間に上下に移動できることは理解されよう。図1では、脱骨システム9は第2のガイド52を含み、第2のキャリア28は、第2のガイド52に追従するための第2のフォロワ54を含む。ここで、第2のガイド52は、上部及び下部のガイド壁52A、52Bを有するガイドチャネルである。ここで、第2のフォロワ54は、第2のキャリア28に取り付けられた回転可能な第2のフォロワホイールである。図1では、第2のフォロワ54は薄く描かれており、それは第2のキャリア28の背後に取り付けられているからである。第2のフォロワ54が第2のガイド52に追従するとき、第2のキャリアは、第2のガイド52の局所的な垂直位置に応じて、搬送方向Aに運ばれている間に上下に移動できることは理解されよう。図1では、脱骨システム9は、第3のガイド56を含み、第3のキャリア36は、第3のガイド56に追従するための第3のフォロワ58を含む。ここで、第3のガイド56は、上部及び下部ガイド壁56A、56Bを有するガイドチャネルである。ここで、第3のフォロワ58は、第3のキャリア36に取り付けられた回転可能な第3のフォロワホイールである。図1では、第3のフォロワ58は薄く描かれており、それは第3のキャリア36の背後に取り付けられているからである。第3のフォロワ58が第3のガイド56に追従するとき、第3のキャリアは、第3のガイド56の局所的な垂直位置に応じて、搬送方向Aに運ばれている間に上下に移動できることは理解されよう。
【0044】
図2は、図1に関連して記載された脱骨システム1の概略図を示している。図2では、複数の脱骨ユニット10が、搬送経路に沿って増分位置に示されている。使用中、脱骨ユニット10は、搬送ユニット2の複数のシャックル6と同期して、運搬方向Aに運ばれる。図2では、下脚D及び大腿部Tを含む家禽の脚Lが、足首関節によって各シャックルから吊り下げられている。
【0045】
図2では、脱骨ユニット10は、搬送方向Aに沿って連続した位置i~viiで示されている。個々の脱骨ユニット10は、搬送方向に運ばれている間、位置i~viiを連続して通過することが理解されよう。第1のフォロワ50は、第1のガイドチャネル48内にある。第2のフォロワ54は、第2のガイドチャネル52内にある。第3のフォロワ58は、第3のガイドチャネル56内にある。
【0046】
この例では、位置iにおいて、脚Lはグリッパ12の近くで吊り下げられる一方、顎部14及び16は開位置にある。脚Lは、効率的な脱骨を可能にするために、膝関節の近くでプレカットされ得る。脚Lの高さ位置は、例えば膝関節がグリッパ12と整列するように、事前に調整されていてもよい。このため、脚の長さ及び/又は膝関節の位置を決定するために、脚の長さ測定システムが脱骨システム1に先行し得る。また、高さ調整システムが、脚の高さ位置を調整するために脱骨システム1に先行し得る。シャックル6は、シャックルに対する脚Lの吊り下げ高さを調整するための手段を含み得ることが理解されよう。脚Lの高さは、例えば、脚の膝関節が顎部14、16に対して適切に配置されるように調整され得る。ここで、弾性部材38は位置iにおいて付勢されていない状態にあるが、これは必須ではない。
【0047】
位置iから位置iiに行くとき、この例では、第3のガイドチャネル56は傾斜している、すなわち上向きにずれている。第3のガイドチャネル56と第2のガイドチャネル52との間の距離は減少する。結果として、弾性部材38は圧縮され、第1のキャリア24から第2のキャリア28に付勢力を提供する。第2のフォロワ54は第2のガイドチャネル上部壁52Aに押し付けられ、第3のフォロワは第3のガイドチャネル下部壁56Bに押し付けられる。第1のキャリア24に力は加えられないので、第1のフォロワ50は、重力下で第1のガイドチャネル下部壁48Bに当接し得る。
【0048】
位置iiから位置iiiに行くとき、この例では、第2のガイドチャネル52も傾斜している。第2のガイドチャネル52と第1のガイドチャネル48との間の距離は減少する。その結果、第2のキャリア28が第1のキャリア24に向かって移動し、グリッパ12は脚Lの周りで閉じられる。ここで、第3のキャリア36と第2のキャリア28との間の距離は維持され、したがって付勢力は維持される。
【0049】
位置iiiから位置ivに行くとき、この例では、第2のガイドチャネル52は傾斜したままである。第2のガイドチャネル52と第1のガイドチャネル48との間の距離はさらに減少する。結果として、第2のキャリア28はさらに第1のキャリア24に向かって移動し、グリッパ12は脚Lの周りでさらに閉じられる。この例では、位置iiから位置ivに移動するにつれ、第2のガイドチャネル52が広がることが注目される。したがって、第2のフォロワ54は、実質的な遊びを伴って第2のガイドチャネル内に含まれる。位置ivで、グリッパは脚Lの骨の周りで完全に閉じていることが分かる。第2のガイドチャネル52の遊びにより、第2のフォロワ54は弾性部材38の付勢力に抗して下向きに押されることができる。したがって、グリッパ12は、弾性部材38によって提供される付勢力で脚Lの周りで閉じられる。これは、骨の厚さの変化を許容する。これはまた、顎部14、16と骨との間の強制的な接触を可能にし、それにより骨からの肉の効率的な掻き取りを可能にする。これはまた、グリッパ12の閉鎖力が弾性部材38によって制限されるので、骨の損傷を回避することを可能にする。
【0050】
位置ivから位置vに行くとき、第1のガイドチャネル48は下降する、すなわち下向きにずれる。したがって、第1のキャリア24は下向きに移動する。その結果、骨の周りで付勢されて閉じられたグリッパ12が下向きに移動され、肉を大腿部の骨から引き離す。第2のガイドチャネル52及び第3のガイドチャネル56もまた下降し、第2のキャリア28及び第3のキャリア36が同様に下向きに移動することを可能にする。ここで、第2のガイドチャネル52は、グリッパが付勢されて閉じたままであることができるように、依然として広げられている。
【0051】
位置vから位置viに行くとき、この例では、第2のガイドチャネル52と第1のガイドチャネルとの間の距離は、グリッパ12が再び開かれるように増加する。位置viから位置viiに行くとき、この例では、第3のガイドチャネルと第2のガイドチャネルとの間の距離は増加し、その結果、弾性部材38による付勢力が除去されるか、又は少なくとも減少する。
【0052】
図2の例では、第1のガイドプレート60が提供されている。第1のガイドプレート60は、位置i~iiiに関連する第1のガイドチャネル48、第2のガイドチャネル52、及び第3のガイドチャネル56の部分を含む。ここでは、第2のガイドプレート62が提供されている。第2のガイドプレート62は、位置iv及びvに関連する第1のガイドチャネル48、第2のガイドチャネル52、及び第3のガイドチャネル56の部分を含む。ここでは、第3のガイドプレート64が提供される。第3のガイドプレート64は、位置vi及びviiに関連付けられた第1のガイドチャネル48、第2のガイドチャネル52、及び第3のガイドチャネル56の部分を含む。したがって、ガイドプレート60、62、64は一緒になって、第1のガイドチャネル48、第2のガイドチャネル52、及び第3のガイドチャネル56を形成する。ガイドプレートは固定して配置される。ガイドプレートの1つ又は複数を交換することにより、第1のキャリア24、第2のキャリア28、及び第3のキャリア36の相対的な動きを容易に変更することができる。したがって、脱骨システム1の動作は容易に変更することができる。したがって、脱骨システム1の動作を異なる要件に対して変更することは簡単であり得る。
【0053】
一般に、第1のモードでは、グリッパは開位置にあることが理解されよう。第2のモードでは、グリッパは閉位置に付勢される。任意選択の第3のモードでは、グリッパは、弾性部材によって提供されるよりも大きな力で閉位置に強制することができる。第1、第2及び第3のモードは、搬送方向に沿った異なる位置に適用することができる。第1のモードでは、グリッパが開位置に維持されるように、第1のガイドと第2のガイドとの間の距離が選択される。第1のモードでは、閉じるためにグリッパに付勢力は適用されない。付勢部材は、第3のキャリアと第2のキャリアとの間に力を適用する。第1のモードでは、第2のガイドは、付勢力が第2のガイドによって吸収されるように構成することができる。第2のモードでは、第2のガイドは、付勢力が第2のガイドによって吸収されないように構成することができる。代わりに、グリッパを閉位置に付勢するために付勢力がグリッパに伝達される。第3のモードでは、第1のガイドと第2のガイドとの間の距離は、グリッパが閉位置に置かれるように選択される。その場合、付勢部材はグリッパに付勢力を加えない。
【0054】
実施例では、第1及び第2のモード、並びに任意選択の第3のモードは、第2及び第3、並びに第1のガイドチャネルの境界面を適切に配置することによって達成できることが理解されよう。
【0055】
上記の例では、第1のチャネル下部壁48Bと第2のチャネル上部壁52Aとの間の距離が、グリッパが(例えば重力によって)開位置に強制されるような距離である場合、第1のモードを達成することができる。その状況では、第3のチャネル下部壁56Bと第2のチャネル上部壁52Aとの間の距離は、弾性部材が第3のフォロワ58を第3のチャネル下部壁56Bに押し付け、第2のフォロワ54を第2のチャネル上部壁52Aに押し付けるような距離である可能性がある。したがって、いずれの付勢力も、第2のガイドチャネル52によって吸収される。第1のモードはまた、第1のチャネル上部壁48Aと第3のチャネル下部壁56Bとの間の距離が大きすぎてグリッパを閉位置に付勢できない場合にも達成することができる。
【0056】
上記の例では、第1のチャネル上部壁48Aと第3のチャネル下部壁56Bとの間の距離が弾性部材38が圧縮されるような距離であるのと同時に、第1のチャネル上部壁48Aと第2のチャネル下部壁52Bとの間の距離が第2のフォロワ54が第2のチャネル下部壁52Bに当接しないような距離である場合、第2のモードを達成することができる。第1のチャネル上部壁48Aと第3のチャネル下部壁56Bとの間の距離を調整することによって、グリッパを閉じる付勢力の大きさを選択できることが理解されよう。
【0057】
上記の例では、第1のチャネル上部壁48Aと第2のチャネル下部壁52Bとの間の距離が、第1のフォロワ50が第1のチャネル上部壁48Aに当接し、第2のフォロワ54が第2のチャネル下部壁52Bに当接し、この間グリッパが閉位置にある(例えば、脚部に対して閉じている)ような距離である場合、第3のモードを達成することができる。
【0058】
図3は、例示的な脱骨システム1の概略図を示している。図3は、図1及び2を考慮して記載した複数の脱骨ユニット10を示している。この例では、Iにおいて家禽の脚Lが脱骨システムに提供される。ここで、脚Lは、膝の高さの脚の周囲の切開がすでになされた状態で提供される。ステージIIで、グリッパ12が膝関節で大腿部の肉を掴み、肉を下向きに引っ張る。ステージIIIで、グリッパ12が開き、脚Lが、ここでは約90度回転される。次に、グリッパ12は上方に動かされ、再び閉じて、大腿部の骨に沿って再び掻く。ステージIVで、グリッパ12は開き、上方に動かされ、再び閉じて、大腿部の骨に沿って再び掻く。ステージVで、グリッパ12は再び開き、上方に動かされ、再び閉じ、股関節の下まで大腿部の骨に沿って再び掻き、肉をぴんと張った状態に引っ張る。ステージVIで、第1のカッティングユニット66が股関節の下の大腿部の肉をカットする。ステージVIIで、グリッパ12は開き、上方に動かされ、再び閉じて、大腿部の骨を掴み、ぴんと張った状態に引っ張る。ステージVIIIで、第2のカッティングユニット68が下脚から大腿部の骨をカットする。ステージIXで、大腿部の骨が確実に排出されるようにグリッパは開かれる。
【0059】
図4は、下脚及び大腿部を含む脚Lなどの家禽の脚又は脚部を処理するためのシステム100の概略図を示す。システム100は、家禽の脚部をそこから吊り下げ、家禽の脚部を搬送経路に沿って搬送方向Aに運ぶように構成された搬送システム101を含む。この例では、家禽の脚は足首関節によってシャックルから吊り下げられている。この例では、搬送システム101は、複数のシャックル6を含む頭上搬送システムである。システム100は、家禽の脚を受け入れるように構成された受け入れシステム102を含む。家禽の脚は、手動で、又は自動化された方法でシャックルから吊り下げることができる。この例では、受け入れシステム102から、搬送システム101は、家禽の脚を測定システム104に運ぶ。測定システム104は、各脚の長さを測定するように構成されている。ここで、測定システム104は、シャックルに対する膝関節の位置を測定する。測定システム104から、この例の搬送システムは、家禽の脚をプレカットシステム106に運ぶ。ここで、プレカットシステムは、骨から肉を容易に掻き取ることができるように、膝関節の近くで肉、及び任意選択的に腱をカットするように構成される。この例では、高さ調整ユニット108が、プレカットシステム106のナイフ(例えば、回転ナイフ)などのカッティング装置に対する家禽の脚の高さを調整するために提供される。高さ調整ユニット108は、例えば測定システム104によって実行された測定に基づいて、脚の膝関節がカッティング装置に対して所定の高さになるように、例えば家禽の脚の高さを調整することができる。プレカットシステム106から、この例の搬送システムは、家禽の脚を脱骨ユニット110に運ぶ。脱骨ユニット110は、図3の脱骨システム1など、上に記載したような脱骨システム1として配置することができる。脱骨システムの搬送ユニット2は、例えば搬送システム101の一部であることができる。この例の脱骨ユニット110は、下脚の骨に肉を残したまま、大腿部から骨を取り除く。脱骨ユニット110はまた、必要に応じて、1つ又は複数の高さ調整ユニットを備えることができることが理解されよう。
【0060】
図5は、例えば図4のプレカットシステム106として使用される、プレカットシステム200の概略例を示している。プレカットシステム200は、大腿骨、脛骨、及びそれらの骨を取り囲む肉を含む家禽の脚部をプレカットするように構成されている。したがって、家禽の脚部は、大腿部T及び下脚Dを含む。システム200は、家禽の脚部をそこから吊り下げ、家禽の脚部を搬送経路に沿って搬送方向Aに運ぶように構成された搬送ユニット202を含む。この例では、家禽の脚は足首関節によってシャックル6から吊り下げられている。この例では、搬送ユニット202は、複数のシャックル6を含む頭上搬送システムである。
【0061】
システム200はまた、プレカットユニット204を含む。この例では、プレカットユニット204は、膝関節又はその近くで肉をカットするように構成された第1のカッティングユニット206Aを含む。ここで、第1のカッティングユニットは、膝の2つの反対側で肉をカットするための2つのナイフ、ここでは回転ナイフを含む。この例では、プレカットユニット204はまた、膝関節又はその近くで肉をカットするように構成された第2のカッティングユニット206Bを含む。ここで、第2のカッティングユニットは、膝の2つの反対側で肉をカットするための2つのナイフ、ここでは回転ナイフを含む。
【0062】
プレカットユニット204は、大腿骨を取り囲む肉を把持するように構成された把持器208をさらに含む。この例では、把持器208は、第1又は第2の位置に選択的に置かれるように構成された2つの把持顎部210A、210Bを含む。第1の開位置では、顎部210A、210Bは、脚部を受け入れる又は解放するために離間されている。第2の閉位置では、脚部を位置決めされた状態に維持するために、顎部210A、210Bは閉じられている。したがって、脚は、カッティングユニット206A又は206Bによってカットされている間、適切に位置決めされた状態に維持することができる。把持顎部210A、210Bは、膝関節の下の大腿骨を取り囲む肉を把持するように位置決めされる。これにより、脚部をしっかりと維持することができる。この例では、把持顎部210A、210Bはそれぞれ、ベース214に対して回動軸212A、212Bの周りで回動可能に取り付けられている。
【0063】
この例では、把持顎部210A、210Bはそれぞれ、把持棒部216A、216Bを含む。把持棒部216A、216Bは、脚部を所定の位置に効率的に維持することができる。ここで、棒部216A、216Bは、第2の位置で実質的に平行である。したがって、脚部のサイズは、脚部を所定の位置に維持する把持器の能力にほとんど影響を与えない。また、このように、把持器は脚部を特定の位置に強制するのではなく、脚部がシャックルから自然に吊り下がることを可能にする。図5の例では、把持棒部216A、216Bは、非水平位置に取り付けられており、脚の後側Rよりも脚の前側Fの方が低い。傾斜した把持棒部216A、216Bは、大腿骨の周りの肉の一般的な分布を考慮に入れて、大腿部の肉の効率的な把持を可能にする。
【0064】
把持顎部210A、210Bはそれぞれ、ベース214に回動可能に取り付けられている。ベース214は、シャックル6と同期して把持器208を移動するように構成された把持器コンベヤ218に取り付けられている。
【0065】
プレカットシステム200は、以下のように作動することができる。把持器208は、受け入れ位置P1で脚部を受け入れるための開位置にあることができる。任意選択的に、脚部は、最初に、把持棒部216A、216Bとの衝突を回避するために把持器208の邪魔にならない所に提供され、大腿部が把持棒部の間に置かれるまで搬送方向Aに直交する方向において把持棒部216A、216Bの間に移動される。次に、把持器を閉じて、脚部の大腿部の肉を把持する。次に、シャックル6と把持器208を搬送方向Aに同期して移動する。したがって、脚部は、位置P2で第1のカッティングユニット206Aを通過して移動する。そこで、把持器208が閉位置に維持されている間に肉がカットされる。この例では、第1のカッティングユニット206Aは、反対の第1の切込みC1及び第2の切込みC2を形成する。位置P3に、回転器220が配置される。回転器220において、シャックル6と把持器208の両方が同期して回転される。これに対して、ベース214は、例えばブロック215を介して、コンベヤ218に回転可能に取り付けられている。同期回転は、脚部がシャックルに対して適切な位置に維持されることを確実にする。この例では、脚部は垂直軸を中心に90度超回転される。次に、シャックル6と把持器208は、搬送方向Aにおいて同期運動を継続する。したがって、脚部は、位置P4で第2のカッティングユニット206Bを通過して移動する。そこで、把持器208が閉位置に維持されている間に肉がカットされる。この例では、第2のカッティングユニット206Bは、反対の第3の切込みC3及び第4の切込みC4を形成する。第2のカッティングユニット206Bによって形成された切込みは、この例では、第1のカッティングユニット206Aによってカットされていない側にあることが明らかであろう。したがって、ここで脚は膝の周囲全体でカットされる。位置P5で、把持器208は、脚部を解放するために再び開かれる。任意選択的に、脚部は、把持棒部216A、216Bとの衝突を回避するために、搬送方向Aに直交する方向に把持器208の邪魔にならない所に移動することができる。
【0066】
搬送方向におけるシャックル6及び把持器208の動きは、好ましくは、停止のない連続的な動きであることが理解されよう。したがって、効率的なプレカットが得られる。脚部は、シャックルと把持器が動き続けている間に、プレカットシステムに提供され、プレカットシステムから取り出されることができる。
【0067】
図5の例では、脚部の膝の垂直位置を第1及び/又は第2のカッティングユニットに整列させるように、シャックルの高さを調整するための高さ調整ユニットが含まれていることが理解されよう。本明細書中、本発明は、本発明の実施形態の特定の例を参照して記載される。しかしながら、本発明の本質から逸脱することなく、本明細書において様々な修正及び変更を行うことができることは明らかであろう。明確化及び簡潔な記載のために、特徴は、同じ又は別個の実施形態の一部として本明細書に記載されるが、これらの別個の実施形態に記載される特徴のすべて又はいくつかの組み合わせを有する代替の実施形態も想定される。
【0068】
例では、弾性部材は、第2のキャリアを第3のキャリアから強制的に遠ざけるように構成されている。弾性部材が、第2のキャリアを強制的に第3のキャリアに引き寄せるように構成されることも可能である。このような場合、第3のキャリアは第2のキャリアの上に配置することができる。
【0069】
図3の例に関して、ステージの詳細なセットが記載される。ステップの異なる順序又は数を適用できることが理解されよう。例えば、大腿部は第1のカッティングユニットに到達する前に4回掻かれる。大腿部を1回、2回、3回、又は任意の適切な数だけ掻くことも可能である。図3の例では、脚は2度の掻き取りステップの間に1度回転される。掻き取りステップの間に脚を一回より多く回転させることもできることが理解されよう。図3には、2つのカッティングユニットが示されている。他の数のカッティングユニットも同様に可能であることが理解されよう。
【0070】
例では、大腿部と下脚を含む家禽の脚の処理が示されている。このシステム及び方法は、下脚に、又は大腿部に同様に適用できることが理解されよう。例では、大腿部だけから骨が取られる。大腿部と下脚の両方から骨を取ることも可能であることが理解されよう。
【0071】
図2及び3の例では、複数のガイドプレートが提供され、一緒になって第1、第2、及び第3のガイドチャネルを形成する。ガイドプレート内のガイドチャネルの形状は、必要に応じて容易に変更できることが理解されよう。したがって、簡単な方法で、第1、第2及び第3のガイドを提供することができる。したがって、脱骨システムの動作は、例えば下脚から骨を取るために、簡単に変更することができる。
【0072】
ガイドプレートの代わりに、又はガイドプレートに加えて、例えばガイドチャネル区画を使用することによって、ガイドチャネルを形成することもできることが理解されよう。ガイドチャネル区画は、例えば、U字形のプロファイルによって、又は例えば、2つの(例えば、上部と下部の)ガイドストリップのセットによって形成することができる。ガイドチャネル区画は、例えば、ガイドチャネル区画の1つ又は複数を整列し直すだけで剥ぎ取りプロセスを変更できるように、調整可能に取り付けることができる。しかしながら、他の修正、変更、及び代替も可能である。したがって、明細書、図面、及び例は、限定的ではなく、例示的に考慮されるべきである。
【0073】
明確化及び簡潔な記載のために、特徴は、同じ又は別個の実施形態の一部として本明細書に記載されるが、本発明の範囲は、記載される特徴のすべて又はいくつかの組み合わせを有する実施形態を含み得ることが理解される。
【0074】
請求項において、括弧の間に配置されたいずれの参照記号も、請求項を制限するものとして解釈されないものとする。「含む」という語は、請求項に記載されているもの以外の特徴又はステップの存在を排除しない。さらに、「1つの(a)」及び「1つの(an)」という語は、「1つだけ」に限定されると解釈されるべきではなく、代わりに「少なくとも1つ」を意味するために使用され、複数を排除するものではない。特定の措置が相互に異なる請求項に記載されているという単なる事実は、これらの措置の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】