(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-25
(54)【発明の名称】ペット用トレッドミル
(51)【国際特許分類】
A01K 15/02 20060101AFI20220317BHJP
【FI】
A01K15/02 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021545955
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(85)【翻訳文提出日】2021-08-03
(86)【国際出願番号】 KR2020001992
(87)【国際公開番号】W WO2020166982
(87)【国際公開日】2020-08-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0017767
(32)【優先日】2019-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518357232
【氏名又は名称】コスミック ラウンド コリア カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】パク、ボム ジン
(57)【要約】
【課題】
本発明の目的は、初めて利用するか又は適応力が落ちるペットを、自動的かつ安全に訓練させることができるペット用トレッドミルを提供することにある。
【解決手段】
本発明は、ペデスタル(pedestal)と、外周縁に駆動レールが形成されて前記ペデスタルの上部に回転可能に設置されるトレッドウィール(treadwheel)と、前記トレッドウィールの駆動レールと前記ペデスタルとの間に形成される空間を遮蔽する駆動レールのシールドと、前記駆動レールに駆動力を伝達して前記トレッドウィールを順方向又は逆方向に回転させる動力モード、及び前記動力モードで回転される前記トレッドウィールをペット自身の体重によってその反対方向に回転させる無動力モードを提供する駆動部材と、前記トレッドウィールの順方向動力モード時にペットの所定の高さの後方上昇を感知して前記駆動部材に停止信号を出力する感知センサーと、を備えることを技術的思想とする。
したがって、本発明は、動力モードでペットを所定の角度に移動させた後、無動力モードでペット自身の体重によって元の位置へ返す段階を繰り返して初めて利用するか又は適応力が落ちるペットを、歩いたり走ったりする訓練に容易に適応させることができる非常に有用な効果がある。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペデスタルと、
外周縁に駆動レールが形成され、前記ペデスタルの上部に回転可能に設置されるトレッドウィールと、
前記トレッドウィールの駆動レールと前記ペデスタルとの間に形成される空間を遮蔽する駆動レールのシールドと、
前記駆動レールに駆動力を伝達して前記トレッドウィールを順方向又は逆方向に回転させる動力モード、及び前記動力モードで回転される前記トレッドウィールをペット自身の体重によってその反対方向に回転させる無動力モードを提供する駆動部材と、
前記トレッドウィールの順方向の動力モード時にペットの所定の高さの後方上昇を感知して前記駆動部材に停止信号を出力する感知センサと、を備える
ペット用トレッドミル。
【請求項2】
前記ペデスタルは、設置空間が設けられるハウジングと、前記ハウジングの設置空間を覆うように結合され、上面にトレッドウィールの回転時に干渉しない円弧状の転がり滑走面を有するカバーとを含み、
前記駆動レールのシールドは、前記トレッドウィールの駆動レールと前記ペデスタルの転がり滑走面との間に形成される空間を遮蔽するように前記カバーの上面の前端部及び後端部にそれぞれ設けられることを特徴とする
請求項1に記載のペット用トレッドミル。
【請求項3】
前記トレッドウィールの外周縁に形成されるガイドレールと、前記ガイドレールとペデスタルとの間に形成される空間を遮蔽するガイドレールシールドと、を含み、 前記ガイドレールのシールドは、前記トレッドウィールのガイドレールとペデスタルの転がり滑走面との間に形成される空間を遮蔽するように前記カバーの上面の前端部及び後端部にそれぞれ設けられることを特徴とする
請求項2に記載のペット用トレッドミル。
【請求項4】
前記カバーの転がり滑走面の前方に回転可能に設けられて前記ガイドレールの滑走を前方から案内するフロントガイドホイールと、前記カバーの転がり滑走面の後方に回転可能に設けられて前記ガイドレール滑走を後から案内するリアガイドホイールと、をさらに備える
請求項3に記載のペット用トレッドミル。
【請求項5】
前記カバーの転がり滑走面の前方に所定の曲率で湾曲して形成されてガイドレールの滑走を前方から案内するプロンドガイドリムと、前記カバーの滑走周面の後方に所定の曲率に湾曲して形成されてガイドレールの滑走を後方から案内するリアガイドリムと、をさらに備える
請求項2又は4に記載のペット用トレッドミル。
【請求項6】
前記ハウジングの設置空間に回転可能に設けられて駆動レールの後方から均衡を保つように案内するバランスホイールと、をさらに備え、
前記駆動部材は、前記ハウジングの設置空間に回転可能に設けられてトレッドウィールを回転させるように前記駆動レールに駆動力を伝達する駆動ホイール、及び前記駆動ホイールを駆動させるように連結される駆動モーターを含み、
前記カバーの前方には前記駆動ホイールが貫通されるように駆動ホイールホールが形成され、後方にはバランスホイールが貫通されるようにバランスホイールホールが形成されることを特徴とする
請求項2に記載のペット用のトレッドミル。
【請求項7】
前記感知センサは、0.5~2秒の周期でペットの所定の高さの後方上昇を感知することを特徴とする
請求項1に記載のペット用トレッドミル。
【請求項8】
前記トレッドウィールの内部正面にレーザービームを発散するレーザーポインタと、前記レーザーポインタをトレッドウィールの後方上部に配置する固定アームと、をさらに備え、
前記固定アームは、前記トレッドウィールの後方の上部にレーザーポインタが配置されるように固定する固定部と、前記固定部の下端部に連結されて前記トレッドウィールの後方のフレームと同一又は類似の曲率で湾曲される湾曲部と、前記湾曲部の下端部に連結されて前記ペデスタルの上面に形成されるアームホールに分離可能に結合される結合部と、を含むことを特徴とする
請求項1に記載のペット用トレッドミル。
【請求項9】
前記トレッドウィールの左右の開放部を締めくくってペットの離脱を防止するようにペデスタルに分離可能に結合される安全フェンスと、前記安全フェンスをトレッドウィールの外側に拡がらないように結束する結束バーと、をさらに備え、
前記結束バーの両側端部にはフックが形成され、該安全フェンスの外面のエッジには前記フックが結合されるようにバーホールが形成されることを特徴とする
請求項1に記載のペット用トレッドミル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、犬や猫などのペットを訓練させるためのトレッドミルに関し、より詳細には、初めて利用するか、又は適応力が落ちるペットを自動的に安全に訓練させることができるペット用トレッドミルに関する。
【背景技術】
【0002】
周知されたように、ペット用トレッドミルは、犬や猫などを含むペットを歩かせたり、走らせたりする装置であって、ペットを運動させて体重及び健康を管理する用途に広く使用されている。
【0003】
ペット用トレッドミルに関連される先行技術として、韓国公開特許第10‐2015‐0097983号公報(公開日:2015年08月27日)「ペット用ランニングマシン」及び韓国登録実用新案第0242206号公報(登録日:2001年07月30日)等が開示されている。
【0004】
上述した先行技術は、無限軌道のベルト43上をペットが歩いたり、走ったりする構成であって、初めて利用するか又は適応力の落ちるペットは、いずれの一方向にのみ進行するベルト43上を歩いたり走ったりする訓練に適応し難いという問題があった。
【0005】
すなわち、はじめて使用するか又は適応力が低下するペットは、ベルトの駆動速度に合わせて歩いたり走ったりすることができず、怯えて後じさりながら負傷することがあり、それによって訓練に適応し難いのである。
【0006】
これとは異なり、ペット用トレッドミルに関する先行技術として、韓国公開特許第10‐2016‐0088077号公報(公開日:2016年07月25日)「ペット用運動機構」が開示されており、代表請求項1を通じて技術の要旨を察してみると、「両端が開放される円筒状の回転ボディーと、前記回転ボディーの内周面に接するように位置して前記回転ボディーの回転運動の経路を案内するガイドユニットと、前記ガイドユニットの位置を所定の高さに固定する支持ユニットと、を備えることを特徴とするペット用の運動機構」に関することが分かる。
【0007】
しかしながら、前記先行技術は、動力の提供なしにペットが回転ボディーで自ら歩いたり、走ったりしなければならないため、初めて利用するか又は適応力が落ちるペットが訓練に適応し難いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2015-0097983号公報
【特許文献2】韓国登録実用新案第0242206号公報
【特許文献3】韓国公開特許第10-2016-0088077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述したような従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、初めて利用するか、又は適応力が落ちるペットを、歩いたり走ったりする訓練に容易に適応させることができるペット用トレッドミルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために、本発明は、ペデスタル(pedestal)と、外周縁に駆動レールが形成されて前記ペデスタルの上部に回転可能に設置されるトレッドウィール(treadwheel)と、前記トレッドウィールの駆動レールと前記ペデスタルとの間に形成される空間を遮蔽する駆動レールのシールドと、前記駆動レールに駆動力を伝達して前記トレッドウィールを順方向又は逆方向に回転させる動力モード、及び前記動力モードに回転される前記トレッドウィールをペット自身の体重によってその反対方向に回転させる無動力モードを提供する駆動部材と、前記トレッドウィールの順方向動力モード時にペットの所定の高さの後方上昇を感知して前記駆動部材に停止信号を出力する感知センサーと、を備えることを特徴とする(技術的思想)。
【0011】
本発明において、前記ペデスタルは、設置空間が設けられるハウジングと、前記ハウジングの設置空間を覆うように結合され、上面にトレッドウィールの回転時に干渉しない円弧状の転がり滑走面を有するカバーと、を含み得るが、前記駆動レールのシールドは、前記トレッドウィールの駆動レールと前記ペデスタルの転がり滑走面との間に形成される空間を遮蔽するように前記カバーの上面の前端部及び後端部にそれぞれ設けられてもよい。
【0012】
ここで、前記トレッドウィールの外周縁に形成されるガイドレールと、前記ガイドレールとペデスタルとの間に形成される空間を遮蔽するガイドレールのシールドと、をさらに備えることができるが、前記ガイドレールのシールドは、前記トレッドウィールのガイドレールと前記ペデスタルの転がり滑走面との間に形成される空間に遮蔽するように、前記カバーの上面の前端部及び後端部にそれぞれ設けられる。
【0013】
前記カバーの転がり滑走面の前方に回転可能に設けられて前記ガイドレールの滑走を前方から案内するフロントガイドホイールと、前記カバーの滑走周面の後方に回転可能に備わって前記ガイドレールが滑走を後方に案内するリアガイドホイールと、をさらに備え得る。
【0014】
前記カバーの転がり滑走面の前方に所定の曲率で湾曲して形成され、ガイドレールの滑走を前方から案内するプロンドガイドリムと、前記カバーの滑走周面の後方に所定の曲率で湾曲して形成され、ガイドレールの滑走を後方から案内するリアガイドリムと、をさらに備え得る。
【0015】
ここで、前記ハウジングの設置空間に回転可能に設置されて駆動レールの後方から均衡を維持するように案内するバランスホイールと、をさらに備え得るが、前記駆動部材は、前記ハウジングの設置空間に回転可能に設置されてトレッドウィールを回転させるように前記駆動レールに駆動力を伝達する駆動ホイールと、前記駆動ホイールを駆動させるように連結される駆動モーターとを含むことができ、前記カバーの前方には前記駆動ホイールが貫通されるように駆動ホイールのホールが形成され、後方にはバランスホイールが貫通されるようにバランスホイールのホールが形成されてもよい。
【0016】
本発明において、前記感知センサーは、0.5~2秒の周期でペットの所定の高さの後方上昇を感知することが好ましい。
【0017】
本発明において、前記トレッドウィールの内部正面にレーザービームを発散するレーザーポインタと、前記レーザーポインタをトレッドウィールの後方の上部に配置する固定アームと、をさらに備え得るが、前記固定アームは、前記トレッドウィールの後方の上部にレーザーポインタが配置されるように固定する固定部と、固定部の下端部に連結されて前記トレッドウィールの後方フレームと同一又は類似の曲率で湾曲される湾曲部と、前記湾曲部の下端部に連結されて前記ペデスタルの上面に形成されるアームホールに分離可能に結合される結合部と、を含み得る。
【0018】
本発明において、前記トレッドウィールの左右開放部を締めくくってペットの離脱を防止するようにペデスタルに分離可能に結合される安全フェンスと、前記安全フェンスをトレッドウィールの外側に拡がらないように結束する結束バーと、をさらに備え得るが、前記結束バーの両側端部にはフックが形成され、前記安全フェンスの外面のエッジには前記フックが結合されるようにバーホールが形成されてもよい。
【発明の効果】
【0019】
上述した解決手段で具現化される本発明によると、動力モードでペットを所定の角度に移動させた後、無動力モードでペット自身の体重によって元の位置へ返す段階を繰り返して初めて利用するか又は適応力が落ちるペットを、歩いたり走ったりする訓練に容易に適応させることができる非常に有用な効果がある。
【0020】
特に、上述した解決手段で具現化される本発明によれば、駆動レールのシールド及びガイドレールのシールドによって駆動レール及びガイドレール、並びにペデスタルの間の空間が遮蔽され、子供の指や足指が挟まらないように遮断するため、傷害を防止することができ、感知センサーがトレッドウィールで歩いたり走ったりせずに、もじもじしたり停止したりするペットの過度な後方上昇を感知して駆動部材を停止させるから、ペットの転覆又は離脱などによる傷害を防止することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図3】本発明の実施形態によるペデスタルと安全フェンスの分解斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態によるペデスタルの斜視図である。
【
図5】本発明の実施形態によるペデスタルの分解斜視図である。
【
図6】本発明の実施形態による駆動レールのシールド及びガイドレールのシールドの要部を示す斜視図である。
【
図7】本発明の他の実施形態によるレーザーポインタの結合斜視図である。
【
図8】本発明の他の実施形態によるレーザーポインタの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を十分に理解するために、本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照して説明する。
【0023】
本発明の実施形態は、多様な形態に変形されることがあり、本発明の範囲が以下で詳しく説明する実施形態に限定されるものと解釈されてはならない。本実施形態は、当業界で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0024】
したがって、図面で表現される構成要素の形状などは、より明確に説明を強調するために誇張して表現されることがある。各図において同一の構成は、同一の参照符号で示す場合があることに留意すべきである。なお、本発明の要旨を不必要にあいまいにすることができると判断される公知技術の機能及び構成に関する詳細な説明は省略する。
【0025】
説明に先立って、図面に示されるX軸は「前後方向」を意味し、Y軸は「左右方向」を意味し、Z軸は「上下方向」を意味していることを明らかにしておく。
【0026】
本発明のペット用トレッドミルは、ペデスタル10と、外周縁に駆動レール21が形成されてペデスタル10の上部に回転可能に設置されるトレッドウィール20と、トレッドウィール20の駆動レール21とペデスタル10との間に形成される空間を遮蔽する駆動レールのシールド138と、トレッドウィール20の左右開放部Sを締めくくってペットの離脱を防止する安全フェンス30と、駆動レール21に駆動力を伝達してトレッドウィール20を順方向又は逆方向に回転させる動力モード、及び前記動力モードで回転されるトレッドウィール20をペット自身の体重によってその反対方向に回転させる無動力モードを提供する駆動部材40と、トレッドウィール20の順方向の動力モード時にペットの逆転を感知して駆動部材40に停止信号を出力する感知センサー60と、を備える。
【0027】
ペデスタル10は、本発明の支持台としてトレッドウィール20及び安全フェンス30を安全に支え、内部には駆動部材40及びバランス部材70を収容することになる。
図4及び
図5を参照すると、ペデスタル10は、設置空間111が設けられるハウジング110、及びハウジング110の設置空間111を覆うカバー130を含む。
【0028】
ハウジング110は、上部が開放された中空状に形成され、内部に設置空間111が設けられ、この設置空間111には駆動部材40及び後述するバランス部材70が設けられる。そして、設置空間111の前後両側には、
図5に示すように、ホイールブラケット112が設けられ、後述する駆動部材40の駆動ホイール45及びバランス部材70のバランスホイール71が回転可能に設置される。
【0029】
カバー130は、
図5に示すように、所定の曲率で湾曲される板材状に形成されてハウジング110の開放される設置空間111を覆うが、このようなカバー130の上面には、トレッドウィール20と同じ中心を有し、トレッドウィール20の回転時、外周縁に干渉されないように若干大きい円弧状の転がり滑走面131が形成される。
【0030】
カバー130の前方の両側には駆動ホイールのホール132が形成されて駆動ホイール45が貫通され、後方の両側にはバランスホイールのホール133が形成されてバランスホイール71が貫通される。
【0031】
カバー130の転がり滑走面131の前方の中央には、トレッドウィール20の中心を向くように、フロントホイールのアクスル134aが設けられ、このフロントホイールのアクスル134aには、フロントガイドのホイール314が回転可能に連結されて後述するガイドレール22の左右両側面の滑走をペデスタル10の前方から案内するようになる。そして、カバー130の転がり滑走面131の前方の中央にはフロントガイドリム136が所定の曲率で湾曲されるように形成され、ガイドレール22の滑走をペデスタル10の前方から案内するようになる。
【0032】
カバー130の転がり滑走面131の後方の中央には、トレッドウィール20の中心を向くようにリアホイールアクスル135aが設けられ、このリアホイールエクスル135bには、リアガイドホイール135が回転可能に連結され、後述するトレッドウィール20のガイドレール22の左右の両側面の滑走をペデスタル10の後方から案内するようになる。そして、カバー130の転がり滑走面131の後方の中央には、リアガイドリム137が所定の曲率で湾曲して形成され、ガイドレール22の滑走をペデスタル10の後方から案内するようになる。
【0033】
特に、カバー130の上面の前端部及び後端部の左右両側には駆動レールのシールド138が一体に設けられ、トレッドウィール20の駆動レール21とペデスタル10の転がり滑走面131との間に形成される空間を遮蔽し、カバー130の上面の前端部及び後端部の中央にはガイドレールのシールド139が一体に設けられ、トレッドウィール20のガイドレール22とペデスタル10の転がり滑走面131との間に形成される空間を遮蔽するようになる。このような駆動レールのシールド138及びガイドレールのシールド139は、駆動レール21とペデスタル10との間に形成される空間に子供の指や足指が挟まらないように防止することができるだけでなく、埃又は異物の流入によるトレッドウィールの誤作動などを防止することができる。
【0034】
トレッドウィール20は、左右につながって通るように円筒状に形成され、内部でペットが歩いたり走ったりする構成であって、このようなトレッドウィール20は、
図1及び
図2に示すように大略円筒状に形成されてペデスタル10の上部に回転可能に設置される。
【0035】
そして、トレッドウィール20の外周縁には1つ以上の駆動レール21が形成されて駆動部材40の駆動によって回転されるが、このような駆動レール21は、
図1及び
図3に示すように、トレッドウィール20の左右両側のエッジにそれぞれ形成されるのが好ましく、これにより、トレッドウィール20の駆動時に作動の安定性を確保することができる。
【0036】
また、トレッドウィール20の外周縁には1つ以上のガイドレール22が形成されるが、このようなガイドレール22は、上述した駆動レール21とは異なり、駆動部材40の駆動力が伝達されないものの、回転するトレッドウィール20が左右流動の発生時に、フロントガイドホイール134、フロントガイドリム136、リアガイドホイール135及びリアガイドリム137に案内されてトレッドウィール20の回転時の安定性を向上させることができる。
【0037】
安全フェンス30は、トレッドウィール20の左右に連通される開放部Sを締めくくってトレッドウィール20を利用するペットの離脱を防止する構成であって、このような安全フェンスは、
図1及び
図2に示すように、格子形状のグリル(grille)状に形成され、空気の流れを円滑にし、トレッドウィール20で歩いたり走ったりするペットの外観を視覚的に容易に観察することができる。
【0038】
図1及び
図2を参照すると、安全フェンス30は、ペデスタル10の左右両側の上端にそれぞれ結合されて、トレッドウィール20の左右に連通される開放部Sの下部を締めくくるようになる。選択的に、安全フェンス30は、トレッドウィール20の左右に連通される開放部Sの上部又は中央を締めくくることができる。
【0039】
図3を参照すると、安全フェンス30は、ペデスタル10の左右両側の上部に分離可能に結合されるが、このためには、安全ペンス30の下部には、平らで長く形成される結合凸部31が設けられ、ペデスタル10の上部には、安全ピンス30の結合凸部31が分離可能に結合するように、細長く形成される結合凹部140が設けられる。
【0040】
そして、両側の安全フェンス30は、結束バー80によってトレッドウィール20の外側方向に拡がらないように結束される。結束バー80は、所定の長さからなる棒状に形成され、その両側の端部には鉤状のフック81が一体に設けられる。すなわち、結束バー80のフック(hook)81は、両側の安全フェンス30の外面のエッジにそれぞれ形成されるバーホール(bar hole)32に結合されて両側の安全フェンス30を結束するのである。
【0041】
なお、安全フェンス30の外面の一側には、入力及び作動状態などを表示するディスプレイ装置50が設置されるが、このようなディスプレイ装置50は、ユーザーのハンドタッチ(hand touch)が可能なタッチスクリーン(touch screen)で実装される。ディスプレイ装置50は、ペデスタル10の設置空間11に設置されるPCB基板(図示せず)と電気的に連結される。例えば、ディスプレイ装置50は、駆動部材40の駆動信号に応じて制御部から出力される制御信号を文字や数字又は図形などで表示するものである。
【0042】
ここで、PCB基板には受信部が実装され、リモートコントローラから遠隔で出力される制御信号を受信することができる。選択的に、PCB基板には通信部が実装され、携帯端末機にブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)、ジグビー(Zig bee)、NFC(Near Field Communication、近接場通信)、ワイファイ(WiFi)などを含む近距離無線通信で連結される。
【0043】
ディスプレイ装置50の一側には、トレッドウィール20の内部正面にレーザービーム51aを発散するレーザーポインタ51が設けられる。
図1及び
図2を参照すると、レーザーポインタ51は、トレッドウィール20の回転速度に連動されて複数のレーザービーム51aを交互に発散することができる。例えば、複数のレーザービーム51aのうち、いずれか1つが発散を停止すると、他の1つが順番を変えて発散する方式である。これにより、レーザーポインタ51は、トレーニング(訓練)時にレーザービーム51aを追っていくペットの好奇心を誘導して適応能力を有用に引き出すことができる。
【0044】
駆動部材40は、トレッドウィール20をある一方向に回転させる動力モードと、ペット自身の体重によってトレッドウィール20を他の方向に回転させる無動力モードとを提供する構成であって、このような駆動部材40は、トレッドウィール20を回転させるように駆動レール21に駆動力を伝達する駆動ホイール45と、駆動ホイール45を駆動させる駆動モーター(図示せず)と、を含む。
【0045】
駆動ホイール45は、設置空間11の前方ホイールブラケットに設置されてトレッドウィール20の駆動レール21に摩擦される構成であり、このような駆動ホイール45の駆動により発生される駆動力は、駆動レール21と摩擦されてトレッドウィール20を回転させる。
図5を参照すると、駆動ホイール45は、トレッドウィール20の両側の駆動レール21にそれぞれ摩擦されるように左右ワンペアからなり、駆動ホイールシャフト46に連結される。ここで、駆動ホイール45は摩擦力に優れている合成樹脂材質からなり、駆動力の伝達を最大化することが好ましい。
【0046】
駆動モーター41は、駆動ホイール45に近接されるようにペデスタル10の設置空間11に設置されて動力を発生させる構成であって、このような駆動モーターは、ベルト(図示せず)とプーリー(図示せず)によって駆動ホイール45に駆動力を伝達するように連結される。ここで、駆動モーター41は、BLDCモーター(brushless DC‐motor)で実施されることが好ましい。BLDCモーターは、制御が容易であり、作動騒音が少なく、電磁両立性に優れている長所があるため、トレッドウィール20の初期回転速度をペットの種類に適合するように低速で減速して出力することができる。 また、BLDCモーターは、動力の遮断時にペット自身の体重によるトレッドウィール20の逆回転を実現することができる。
【0047】
一方、本発明は、駆動部材40によるトレッドウィール20の駆動時に前後及び左右の均衡を維持するバランス部材70と、をさらに備える。
【0048】
バランス部材70は、トレッドウィール20の両側の駆動レール21に沿って滑走するワンペアのバランスホイール71と、バランスホイール71を連結するバランスホイールシャフト72と、を含む。 ここで、バランスホイール71は、駆動ホイール45の材質とは異なって摩擦力の低い合成樹脂材質からなり、トレッドウィール20の回転時の駆動力の損失を最小化するのが好ましい。
【0049】
感知センサ60は、トレッドウィール20の順方向動力モード時にペットの所定の高さの後方上昇を感知する構成であって、このような感知センサ60は安全フェンス30の後方一側に設置され、トレッドウィール20の順方向動力モード時、回転速度に合わせて歩いたり走ったりせずに、もじもじしたり停止したりして後方に上昇するペットを感知し、このように感知される信号を駆動部材40に出力して停止させるため、トレッドウィール20の後方への過度な上昇によるペットの転覆又は離脱等による負傷を防止することができる。
【0050】
ここで、感知センサ60は、0.5~2秒の周期で信号を感知することが好ましいが、このような理由は、歩いたり飛んだりするときにペットの尾又は脚などの部位にちょっとずつ感知されるエラーを防止できるからである。
【0051】
このように構成される本発明の作用を添付の図面を参照して詳しく説明する。
【0052】
まず、トレッドウィール20の内部にペットを載せて緊張しないように保護者が宥めた後、駆動モーター41を駆動させれば、ベルトとプーリー駆動ホイール45が一体に回転される。
【0053】
次いで、トレッドウィール20は、駆動ホイール45に摩擦される駆動レール21の動きに応じて逆方向(R、
図2参照)に回転されて上述した動力モードをなすようになる。このとき、バランスホイール71は、駆動レール21の後方の下部を支持してトレッドウィール20の前後及び左右のバランスを維持するようになる。
【0054】
次に、駆動モーター41の駆動を停止して無動力モードをなせば、トレッドウィール20は回転慣性により直ちに停止せずに徐々に回転してから、トレッドウィール20内部にあるペット自身の体重により順方向(F、
図2参照)に回転するようになる。
【0055】
すなわち、トレッドウィール20は、動力モードで逆回転(R)されてペットを所定の角度に移動させる一方、無動力モードではペット自身の体重によって順回転(F)されて元の位置へ返すのである。
【0056】
上述した動力モードと無動力モードは、ペットの訓練目的や適応力によって自動コース、散歩コース、訓練コース、遊びコース及び自由コースなどに区分することができる。
【0057】
例えば、自動コースは、トレッドウィール20の内部に載せられたペットが位置する基準点(0°)からトレッドウィール20を6RPMの速度で逆方向60°に回転させる動力モード後に、トレッドウィール20の順回転によってペットを基準点に位置させる無動力モードを2回繰り返す第1段階と、基準点0°からトレッドウィール20を6RPMの速度で逆方向90°回転させる動力モード後に、トレッドウィール20の順回転によってペットが基準点に位置させる無動力モードを2回繰り返す第2段階と、基準点0°からトレッドウィール20を、6RPMの速度で逆方向120°に回転させる動力モード後にトレッドウィール20の順回転によってペットを基準点へ位置させる無動力モードを2回繰り返す第3段階と、トレッドウィール20を48秒の間に6RPMの速度からスタートして30RPMまで順方向に徐々に加速回転させる第4段階と、トレッドウィール20を30RPMの速度を維持して順方向に10分の間に回転させる第5段階と、トレッドウィール20を48秒の間に30RPMの速度からスタートして0(zero)RPMまで順方向に徐々に減速回転させる第6段階と、の順序に進行される。
【0058】
オプションとして、猫の訓練時に、レーザーポインター51からトレッドウィール20の内部正面へレーザービームを発散することができ、これにより、猫の訓練時に興味を引き出して適応能力を向上させることができる。
【0059】
上述した過程により、無動力モードでペット自身の体重によって順回転(F)されてペットが元の位置にいるとき、駆動部材40で駆動ホイール45を駆動させると、トレッドウィール20は順方向に回転される動力モードをなすようになるため、ペットは、トレッドウィール20内で歩いたり走ったりしながら訓練を行うようになる。
【0060】
このとき、ペットがトレッドウィール20の回転速度に合わせて歩いたり走ったりせずに、もじもじしたり停止したりすると、トレッドウィール20の後方に過度に上昇するが、感知センサー60は、このようなペットを感知して駆動部材40に停止信号を出力し、このような停止信号によって駆動部材40は、トレッドウィール20の駆動を停止させるようになる。
【0061】
一方、
図7及び
図8は、本発明の他の実施形態を示す図として、
図7は、ペデスタル10にレーザーポインタ51が固定アーム90で結合される状態を示す斜視図であり、
図8は、ペデスタル10からレーザーポインタ51及び固定アーム90が分離される状態を示す斜視図である。
【0062】
本発明の他の実施形態は、ペデスタル10と着脱可能に結合されてレーザーポインタ51を固定する固定アーム90と、をさらに備える。
【0063】
固定アーム90は、トレッドウィール20の後方上部にレーザーポインタ51が配置されるように固定する固定部91と、固定部91の下端部に連結されてトレッドウィール20の後方フレームと同一又は類似の曲率で湾曲した湾曲部92と、湾曲部92の下端部に連結され、ペデスタル10の上面に形成されるアームホール150に分離可能に結合される結合部93と、を含む。
【0064】
上述した固定部91、湾曲部92及び結合部93を含む固定アーム90は、1つの鋼線を折り曲げて左右両側に対称に配置し、固定部91でレーザーポインタ51を固定した後、結合部93をペデスタル10のアームホール150に嵌めて結合する。これにより、レーザーポインタ51は、トレッドウィール20の後方上部に配置されて歩いたり走ったりするペットの干渉を防止し、湾曲部92はトレッドウィール20のフレームと同一又は類似の曲率で湾曲して形成され、トレッドウィール20の内部や外部に突出していないため、
図7に示すように全体的に統一された美感を演出するようになる。
【0065】
オプションとして、固定アーム90は、合成樹脂材によって一体に成形されてレーザーポインタ51を固定することができる。
【0066】
以上で説明した本発明の実施形態は、例としてのものに過ぎず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、このことから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点をよく理解することができる。
【0067】
したがって、本発明は、前記の詳細な説明で言及されている形態のみに限定されるものではないことがよく理解できるであろう。
【0068】
したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されるべきである。なお、本発明は、添付の請求の範囲によって定義される本発明の技術的思想と、その範囲内にある全ての変形物、均等物及び代替物を含むものと理解されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、初めて利用するか、又は適応力が落ちるペットを自動的かつ安全に訓練させることができるペット用トレッドミルに関する。
【0070】
ペットが歩いたり走ったりすることができるように回転可能に設置されるトレッドウィールを順方向又は逆方向に回転させる動力モードと、前記動力モードで回転される前記トレッドウィールをペット自身の体重によってその反対方向に回転させる無動力モードを提供し、動力モードでペットを所定の角度に移動させた後、無動力モードにおいてペット自身を体重によって元の位置へ返す段階を繰り返し、初めて利用するか又は適応力が落ちるペットが、歩いたり走ったりするように訓練することができるようになるため、産業上利用可能である。
【符号の説明】
【0071】
10:ペデスタル
20:トレッドウィール
30:安全フェンス
40:駆動部材
50:ディスプレイ装置
60:感知センサー
70:バランス部材
80:結束バー
90:固定アーム
S:開放部
【国際調査報告】