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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-28
(54)【発明の名称】流体接続のための継手アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G01N 30/26 20060101AFI20220318BHJP
   G01N 30/60 20060101ALI20220318BHJP
   F16L 19/06 20060101ALI20220318BHJP
【FI】
G01N30/26 N
G01N30/60 P
F16L19/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021526364
(86)(22)【出願日】2018-11-14
(85)【翻訳文提出日】2021-05-13
(86)【国際出願番号】 CN2018115352
(87)【国際公開番号】W WO2020097812
(87)【国際公開日】2020-05-22
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】399117121
【氏名又は名称】アジレント・テクノロジーズ・インク
【氏名又は名称原語表記】AGILENT TECHNOLOGIES, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】シー,リィー
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト,リチャード・ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ノーマン,ウェスレー・エム.
(72)【発明者】
【氏名】グゥー,ウェンイー
【テーマコード(参考)】
3H014
【Fターム(参考)】
3H014FA04
(57)【要約】
継手アセンブリ(100)が提供される。継手アセンブリ(100)は、1つ以上の流体シールアセンブリを保持するホルダ(102)を含む。前記流体シールアセンブリは、継手(104)と、フェルール(110)と、クロマトグラフィカラムなどのチューブ(112)とを含み、必要に応じて、突出部(118)とコンプライアントシール材(120)とを含む。また、ガスクロマトグラフィ機器のための流体接続部も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
継手アセンブリであって、
1つ以上の流体シールアセンブリとホルダとを含み、
各流体シールアセンブリが、
継手ボアを画定する内部継手壁を有する継手と、
フェルールボアを画定する内部フェルール壁を有するとともに、前記継手ボア内に配置されたフェルールと、
第1のチューブ端部と第2のチューブ端部とを有するとともに、前記チューブ端部のうちの一方が前記フェルールボア内に配置されたチューブと、
を含み、前記フェルールが前記内部継手壁と前記チューブとの間で圧縮接触してシールを形成しており、
前記ホルダは、前記チューブが通過するキャビティを画定するキャビティ壁を有し、
前記流体シールアセンブリのそれぞれが前記ホルダによって保持されている、
継手アセンブリ。
【請求項2】
前記ホルダは、複数のキャビティを画定し、前記継手アセンブリは、前記キャビティを通過するチューブを含む複数の流体シールアセンブリを含む、請求項1に記載の継手アセンブリ。
【請求項3】
前記継手のそれぞれは、第1の継手端部と、第2の継手端部と、前記第1の継手端部と前記第2の継手端部との間の外部継手壁とを有し、
前記継手は、前記第1の継手端部に突出部をさらに有し、前記突出部は、突出部流路を画定し、前記突出部流路の断面積が前記チューブの断面積と略同じである、
請求項1に記載の継手アセンブリ。
【請求項4】
前記流体シールアセンブリのそれぞれは、前記突出部の周りにコンプライアントシール材を有する、請求項3に記載の継手アセンブリ。
【請求項5】
前記継手は、外部継手壁を有し、前記外部継手壁及び前記キャビティ壁は、前記継手を前記ホルダ内で保持するように構成されたインターロック形状を有する、請求項1に記載の継手アセンブリ。
【請求項6】
前記ホルダは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で形成されている、請求項1に記載の継手アセンブリ。
【請求項7】
クロマトグラフィカラムアセンブリであって、
第1のカラム端部と第2のカラム端部とを有するクロマトグラフィカラムと、
1つ以上の流体シールアセンブリであって、それぞれが
継手ボアを画定する内部継手壁を有する継手と、
フェルールボアを画定する内部フェルール壁を有するとともに、前記継手ボア内に配置されるフェルールと、
を含み、前記カラム端部のうちの一方が前記フェルールボア内に配置され、前記フェルールが前記内部継手壁と前記カラムとの間で圧縮接触してシールを形成している、前記1つ以上の流体シールアセンブリと、
前記チューブが通過するキャビティを画定するキャビティ壁を有するホルダと、
を含み、
前記流体シールアセンブリのそれぞれが前記ホルダによって保持されている、
クロマトグラフィカラムアセンブリ。
【請求項8】
前記カラムが第1のカラムであり、前記カラムアセンブリは、第2のカラムをさらに含む、請求項7に記載のカラムアセンブリ。
【請求項9】
第2の継手アセンブリをさらに含む、請求項7に記載のカラムアセンブリ。
【請求項10】
前記カラムが溶融シリカで形成されている、請求項7に記載のカラムアセンブリ。
【請求項11】
支持リングなどのカラム支持体をさらに含む、請求項7に記載のカラムアセンブリ。
【請求項12】
GC(クロマトグラフ)のカラムと流路との間に流体シールを形成する方法であって、
請求項7に記載のカラムアセンブリを準備すること、及び、
前記カラム端部のうちの一方と、(i)前記GCの注入器からの流路又は(ii)前記GCの検出器への流路との間に流体接続部を形成すること、
を含む、方法。
【請求項13】
流体接続部であって、
請求項1に記載の第1の継手アセンブリと、
前記継手アセンブリ内に配置された前記チューブ端部に流体接続される端部を有する接合流路と、
を含む、流体接続部。
【請求項14】
前記接合流路は、第2の継手アセンブリを含み、前記第2の継手アセンブリは、前記第1の継手アセンブリとともに流体シールを形成する、請求項13に記載の流体接続部。
【請求項15】
前記第1の継手アセンブリと前記接合流路との間に位置するコンプライアントシール材をさらに含む、請求項13に記載の流体接続部。
【請求項16】
前記第1の継手アセンブリは、突出部を有し、前記コンプライアントシール材は、前記突出部の周りにフィットするように構成されている、請求項15に記載の流体接続部。
【請求項17】
前記突出部は、外径及び前面を有し、前記接合流路は、前面を有し、前記突出部の前面と前記コンプライアントシール材と前記接合流路の前面とによって空隙が画定され、
前記空隙は、前記突出部から前記接合流路へと通過する流体を溜めることなく攪拌できる大きさを有する、請求項16に記載の流体接続部。
【請求項18】
前記突出部は、外径及び前面を有し、前記接合流路は、前面を有し、前記突出部の前面と前記接合流路の前面とは、前記突出部の前記外径の10%~50%の距離だけ離隔している、請求項16に記載の流体接続部。
【請求項19】
前記継手アセンブリに係合するように構成された第1の面と、流路ブロック、第2の継手アセンブリ及び中間マイクロ流体デバイスのうちの1つ以上に係合するように構成された第2の面とを有する接続ブロックをさらに備える、請求項13に記載の流体接続部。
【請求項20】
前記第1の継手アセンブリと前記接合流路の前記端部との間にシールを形成するためのクランプ力を付与するように構成された外部クランプをさらに含む、請求項13に記載の流体接続部。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、クロマトグラフィカラムの流体シールアセンブリを含む継手アセンブリに関する。また、本開示は、ガスクロマトグラフィ機器の流体接続部にも関する。
【0002】
関連出願の相互参照
なし。
【背景技術】
【0003】
ガスクロマトグラフ(GC)は、試料(サンプル)の成分を分離し、及びサンプル内の分析物の量及び種類(タイプ)を示す信号を生成することにより、気体、液体又は固体のサンプルを分析することができる。サンプルは、手動で又はサンプリング装置を用いてGCの入口に注入される。サンプルは、気体の状態でない場合、入口で気化され、及び加圧されたキャリアガスによってカラムに押し付けられる。ガスクロマトグラフィに使用される典型的なキャリアガスには、ヘリウム、水素、窒素、及び、アルゴンとメタンの混合ガスなどがある。典型的なカラム流量は、0.5ml/min~20ml/minの間で変動し、圧力は、通常、真空~150psiの範囲である。カラムは、オーブン又は他の加熱装置で加熱されるとともに、カラムの温度と相まってサンプルの分析物を分離する固定相を含む。実験室用GC機器の温度は、通常、-20℃~450℃の範囲である。また、GCのカラム及び他の部品の温度を変化させる(ramped)ことが可能である。GCカラムの温度の変化速度は、通常、約20℃/minであるが、最大で60℃/minまで上昇することがある。分離された分析物は、カラムを出た後に検出器に入り、検出器がサンプル内の分析物の量及びタイプを示す信号を生成する。加熱技術の進歩に伴い、実験室用GCの小型化や作業台空間(ベンチスペース)の縮小化が望まれている。また、検出器の分割、バックフラッシュ、ハートカットなどのニューマチック切替技術(pneumatic switching techniques)が普及するにつれて、より小さいスペースで多くの流体接続を行うことが必要とされている。
【0004】
ガスクロマトグラフは、限定されないが、実験室用GC、モバイルGC及びマイクロGCを含む様々な規模及び構成のものが利用可能である。マイクロガスクロマトグラフは、サンプルを分析する場所に持ち運ぶことが可能な低消費電力でコンパクトなGC機器である。マイクロGCは、通常、1つ以上の分析チャネルを含み、そこには、ある流量のサンプルをカラムに送り込む注入器(インジェクター)、サンプル内の分析物を分離するカラムを含むカラムアセンブリ、カラムからの分析物の量を示す信号を生成する検出器及びその他の部品が含まれる。分析チャネルは、カラム、注入器、及び/又は他の部品を加熱するために1つ以上のヒータを有している。マイクロGC機器の温度は、通常、180℃未満である。マイクロGCは、コンパクトで持ち運び可能であるが、機器のカラムと他の部品との間で複数の流体密な接続部(fluid-tight connections)を有する必要がある。
【0005】
GCにおいてチューブ間の流体接続を行う従来の方法のうちの1つは、ナット-フェルール接続(nut-ferrule connection)である。このタイプの接続は、フェルール及びナットを使用して、継手(fitting)の内部にチューブをしっかりと保持するとともに、チューブ、フェルール及び継手の間に流体密なシールを形成する。継手及びフェルールは、このようにして、様々な流路部品内の2つのチューブ間に流体密な流体接続を形成するために利用されてきた。フェルールは、分析機器及びマイクロ流体デバイスなどの小規模な流体の流れを伴う用途において利用されることが多く、そのため、キャピラリチューブ又は流体継手などのボアの小さい(小径の)導管に接合するためにサイズが調整され得る。1つの例として、フェルールを利用することで、キャピラリチューブスケールのクロマトグラフィカラムの端部を、分析検出器の一部を構成する継手若しくは分析検出器に連通する継手、又は、質量分析計などの検出器を含む分析測定装置のサンプル入口の一部を構成する継手若しくはサンプル入口に連通する継手に接合することができる。フェルールは、一般的に、金属、グラファイト又はグラファイトポリイミドなどの複合材料からなる。GCのサンプル流路に用いられるとともにフェルールに係合されるキャピラリチューブは、ポリイミドがコーティングされた溶融シリカ(fused silica)からなるものが多いが、ステンレス鋼などの金属からなるものもある。チューブ内径は、通常、0.05mmから0.55mmの範囲である。典型的なフェルールの本体は、軸対称であり、シールされるチューブが挿入される内部ボアを画定している。フェルールの少なくとも一部、すなわち、ノーズ部(nose portion)は、円錐状であることが多い。
【0006】
ナット-フェルール接続は、ガスクロマトグラフィ機器において広く使用されている。しかし、GC機器においてナット-フェルール接続を使用することには、いくつかの不利な点がある。ナット-フェルール接続の使用による1つのリスクは、チューブ間の又は継手内のデッドボリューム(流路内の空洞などの流れがない又はほとんどない容積)又は過剰な流量に起因するピークのブロードニングやテーリングが発生することである。流路における非常に小さいデッドボリュームであっても、特に、熱伝導度型検出器(TCD)のセル容積が小さいマイクロGCにおいては、GCの化学的性能に大きな影響を与える可能性がある。また、マイクロGCは、小型でコンパクトであり、実験室用GCのサイズを縮小することが望まれているところ、非常に限られたスペースでナット-フェルール接続やその分離を行うことは、ユーザーにとって不便であり、好ましくない。このことは、締め付けが過剰であることでカラムが破損したり、締め付けが不十分であることでシール不良による漏れ(リーク)が発生したりすることの原因となり得る。また、フェルールや継手にカラムが正しく取り付けられず、流路内に過剰なデッドボリュームが生じる可能性もある。隣接する継手の間に必要な最小の間隔は、これらの接続を行うためにレンチやスパナ(又は他の締結機構又は工具)を継手に装着できるかどうかに依存する。そのため、複数のカラムが設置されている場合など、特に装置内に多くの接続部がある場合には、GCの小型化が制限される。さらに、接続部の熱質量が大きくなる可能性があり、流路内にコールドスポットが生じ、サンプルがトラップされてしまうことがあり得る。
【0007】
GCにおけるチューブ間での接続を行う別の方法としては、接着剤-アダプタ接続(glue-adapter connection)がある。この方法は、通常、最高温度が実験室用GCより低いマイクロGCで使用される。接着剤-アダプタ接続を使用すると、フェルール-ナット接続を使用するよりも、ピークのブロードニングやテーリングが少なくなる。しかし、接着剤-アダプタ接続にも不利な点がある。カラムを接着した後、検出器及び/又はインジェクタは、恒久的にカラムに固定されるか、又は、分離するために少なくとも特殊な工具が必要となり、その結果、一部の部品が破損する可能性がある。結果として顧客の所有コストが高くなる。また、システムの構成要素を分離して問題点を特定することが難しくなるため、サービス性やサポート性も低い。別の不利な点は、接着プロセスが標準作業手順では上手くコントロールできず、オペレータ(作業者)のスキルに依存するために生じる。結果的に、製造性が低く、人件費も高くなる。さらに、ガス圧及び熱サイクルの影響で接着剤が劣化する。接着剤が劣化すると、デッドボリュームの増加や接続部からの漏れ(リーク)を引き起こす可能性がある。従来のマイクロGCカラムアセンブリは、現場での交換が難しく、通常、モジュール全体を工場に送り返して修理するか又は完全に交換する必要があった。
【発明の概要】
【0008】
本発明の一態様として、継手アセンブリが提供される。継手アセンブリは、1つ以上の流体シールアセンブリを含む。各流体シールアセンブリは、継手ボアを画定する内部継手壁を有する継手と、フェルールボアを画定する内部フェルール壁を有するとともに、継手ボア内に配置されたフェルールと、第1のチューブ端部と第2のチューブ端部とを有するとともに、チューブ端部のうちの一方がフェルールボア内に配置されたチューブ(クロマトグラフィカラムなど)とを含む。フェルールは、内部継手壁とチューブとの間で圧縮接触してフェルールとチューブとの間及びフェルールと継手との間にシールを形成する。継手アセンブリは、1つ以上のキャビティを画定するホルダも含む(すなわち、ホルダは、キャビティを画定する1つ以上のキャビティ壁を有する)。キャビティ壁のそれぞれは、流体シールアセンブリのうちの1つを保持するように構成される。その結果、流体シールアセンブリのそれぞれはホルダ内に保持される。本発明に係る継手アセンブリは、流路内のデッドボリュームを最小限に抑えつつ、設置が容易な流体接続部を提供する。また、本発明に係る継手アセンブリにより、隣接する継手の間の最小間隔が狭くなるので、レンチなどの締め付け工具を使用する余裕がある場所で、ユーザーは、フェルールをコントロールされた方法で締めることができる。
【0009】
別の態様として、ガスクロマトグラフィカラムアセンブリが提供される。GCカラムアセンブリは、第1のカラム端部と第2のカラム端部とを有するGCカラム(分析カラム、プレカラム、ポストカラム、ガードカラム、参照カラムなど)と、1つ以上の流体シールアセンブリとを含む。流体シールアセンブリのそれぞれは、継手と、フェルールと、カラム端部とを含む。継手は、継手ボアを画定する内部継手壁を有し、フェルールは継手ボア内に配置される。フェルールは、フェルールボアを画定する内部フェルール壁を有し、カラム端部のうちの一方は、フェルールボア内に配置される。フェルールは、内部継手壁と前記カラムとの間で圧縮接触してシールを形成する。ホルダは、キャビティを画定するキャビティ壁を有し、キャビティ壁は、流体シールアセンブリのうちの1つを保持するように構成される。その結果、流体シールアセンブリのそれぞれがホルダ内に保持される。いくつかの実施形態において、GCカラムアセンブリは、本明細書に記載されるように、第1の継手アセンブリと第2の継手アセンブリとを含み、GCカラムの第1の端部が第1の継手アセンブリの流体シールアセンブリのチューブであり、GCカラムの第2の端部が第2の継手アセンブリの流体シールアセンブリのチューブである。いくつかの実施形態において、GCカラムはプレカラムであり、カラムアセンブリは分析カラムをさらに含む。いくつかの実施形態において、GCカラムは第1のカラムであり、カラムアセンブリは第2のカラムをさらに含む。いくつかの実施形態において、GCカラムアセンブリは、プレカラムの第2の端部と分析カラムの第1の端部とを流体接続するユニオンをも含み、分析カラムの第2の端部は第2の継手アセンブリの流体シールアセンブリ内に配置される。いくつかの実施形態において、GCカラムアセンブリは、第1の端部と第2の端部とを有する参照カラムをさらに含む。第1の参照カラム端部は、第1の継手アセンブリの第2の流体シールアセンブリ内に配置される。第2の参照カラム端部は、第2の継手アセンブリの第2の流体シールアセンブリ内に配置される。
【0010】
さらに別の態様として、GCのカラムとGCの流路との間に流体シールを形成する方法が提供される。この方法は、本明細書に記載されたガスクロマトグラフィ(GC)カラムアセンブリを準備すること、及び、カラム端部のうちの一方と、(i)GCの注入器からの流路又は(ii)GCの検出器への流路との間に直接的又は間接的な流体接続部を形成することを含む。いくつかの実施形態において、第1のカラム端部と注入器からの流路との間及び/又は第2のカラム端部と検出器への流路との間に流体接続部が形成される。第1のカラム端部及び第2のカラム端部は、同じカラムの端部、又は、それぞれの他端を介して直接的又は間接的に流体接続された異なるカラムの端部であり得る。
【0011】
本発明の別の態様として、GCカラム及び他のチューブのための新規の流体接続部が提供される。流体接続部は、本明細書に記載された継手アセンブリと、継手アセンブリ内に配置されたチューブ端部に流体接続される端部を有する接合流路とを有する。いくつかの実施形態において、流体接続部は、継手アセンブリと接合流路との間にデッドボリュームをほとんど又は全く有さない。いくつかの実施形態において、継手アセンブリは突出部を有し、突出部の前面と接合流路の前面との間の距離は、突出部の外径の10%~50%であるか、あるいは20%~50%である。
【0012】
上記態様において、ホルダが複数のキャビティを画定してもよく、継手アセンブリは、キャビティ内に保持される複数の流体シールアセンブリを含む。流体シールアセンブリの継手のそれぞれは、第1の継手端部及び第2の継手端部と、第1の継手端部と第2の継手端部との間にある外部継手壁とを有することができ、内部継手壁は、第1の端部と第2の端部との間にある。上述の継手は、第1の継手端部に設けられた突出部と、第2の端部に設けられた開口部とをさらに有することができる。突出部は、突出部流路を画定し、突出部は、通常、外部継手壁よりも小さく(例えば、直径又は断面積が小さく)、突出部流路の断面積は、チューブの内径の断面積と略同じである。本明細書に記載された継手アセンブリは、突出部の周りにコンプライアントシール材も含むこともできる。コンプライアントシール材により、2つの継手の間で流体シールを形成することが容易になり得る。
【0013】
本装置及び方法のこれらの特徴及び利点並びに他の特徴及び利点は、添付の特許請求の範囲と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1A】例示的な継手アセンブリの図である。
図1B】例示的な継手アセンブリの図である。
図1C】例示的な継手アセンブリの図である。
図2】クロマトグラフィカラムの入口及び出口に取り付けられた第1の継手アセンブリ及び第2の継手アセンブリを有する、例示的なカラムアセンブリを示す図である。
図3A】継手アセンブリが同種の又は類似のタイプの接合継手アセンブリに接続する、例示的な継手と継手との流体接続部の図である。
図3B】継手アセンブリが同種の又は類似のタイプの接合継手アセンブリに接続する、例示的な継手と対継手との流体接続部の図である。
図3C】継手アセンブリが同種の又は類似のタイプの接合継手アセンブリに接続する、例示的な継手と継手との流体接続部の図である。
図3D】継手アセンブリが同種の又は類似のタイプの接合継手アセンブリに接続する、例示的な継手と継手との流体接続部の図である。
図4】継手アセンブリが流路ブロックに接合する、本開示による例示的な流体接続部を示す図である。
図5】継手アセンブリ、中間マイクロ流体デバイス及び流路ブロックを含む別の例示的な流体接続部を示す図である。
図6A】継手アセンブリを連結ブロックに固定する代替的な態様が示された、例示的な流体接続部の図である。
図6B】継手アセンブリを連結ブロックに固定する代替的な態様が示された、例示的な流体接続部の図である。
図6C】継手アセンブリを連結ブロックに固定する代替的な態様が示された、例示的な流体接続部の図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本教示は、添付の図面とともに読まれるときに、以下の詳細な説明から最も良く理解される。それらの特徴は必ずしも縮尺通りに描かれていない。実際的な場合、類似の参照符号は類似の特徴を示している。
【0016】
本明細書において使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであって、限定することを意図するものでないことを理解されたい。定義された用語は、定義された用語の科学技術的な意味に加えて、本教示の技術分野において一般に理解され、受け入れられているような意味を有する。
【0017】
本明細書において、「フェルール」という用語は、概して、チューブと、フェルールが嵌合(係合)する流体継手との間に流体接続を形成するように構成された任意のタイプの流体コネクタを包含する。フェルールは、通常、円錐状のノーズ部を有し、チューブの外面及び継手の円錐面とともにシールを形成する。流体接続は、通常、意図された動作圧力の特定の範囲内で流体密な状態になる(液体密封される)。いくつかの用途において、フェルール及びフェルールが接続され得るチューブは、ミリメートル単位又はマイクロメートル単位の直径を有する場合があり(キャピラリチューブ、ボアが小さいクロマトグラフィカラムなど)、その場合、フェルールは、マイクロ流体コネクタとみなされ得る。いくつかの小規模な例において、フェルールは、長さが1mm~10mmの範囲であり、最大外径が1mm~10mmの範囲であり、ボアサイズ(内径)が0.1mm~0.5mmの範囲であり得る。フェルールは、圧縮継手として動作するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、フェルールは、Norman他による米国特許出願公開第20160377203号に記載のものと同様とすることもできるし、別の利用可能なステンレス鋼フェルール又はグラファイトベスペルフェルールとすることもできる。いくつかの実施形態においては、ステンレス鋼から形成されたフェルールが好ましい。それは、熱サイクルの結果としての緩みが生じにくいからである。フェルールは、金又は銀などのコンフォーマルな材料でコーティングされてもよい。
【0018】
「継手」という用語は、概して、フェルールを受容し、フェルールの外面に流体シールを形成するように構成された任意のタイプの流体部品を包含する。流体シールの形成により、フェルールの内部ボア(又はフェルールに挿入されたチューブ)と継手の内部ボアとの間に流体経路が確立される。
【0019】
「流路」という用語は、概して、流体の流れを提供するように構成された任意の構造を指す。流路は、チューブ又は基板に形成されたチャネルであり得る。流路は、流体連通した1つ以上のチューブ又はチャネルによって形成されてもよいし、それらを含むものであってもよい。流路の形状は、多様なものとすることができ、円形断面、長方形断面、正方形断面、D字形状断面、台形断面又は他の多角形断面を含む。流路は、変化する形状(例えば、ある断面では長方形で、別の断面では台形である)で構成されてもよい。いくつかの実施形態において、使用される流路の断面積は、例えばデッドボリューム又は余分なスウェプトボリューム(swept volume)をなくすか又は減少させるために、実質的に一定である。
【0020】
「流路ブロック」という用語は、概して、流路ブロックに形成されたチャネル又は流路ブロックに支持されたチューブによってなど、1つ以上の流路を画定する構造体を包含する。いくつかの実施形態において、流路ブロックは、1つ以上の流路ブロックの流路及び/又は1つ以上の外部流路に連通したマニホールドを含む。「連結ブロック」という用語は、概して、本発明に係る流体シールアセンブリの端部及び/又は本発明に係る流体シールアセンブリのうちの1つからの流路を受容し、それを(接合相手となる)接合継手アセンブリなどのもう一方の流路に位置合わせするように構成された構造体を指す。連結ブロックは、継手アセンブリ及び/又は他の部品の支持を提供することができるとともに、そのような部品を連結ブロックに固定させる形状(features)を有することができる。いくつかの実施形態において、連結ブロックは、継手アセンブリに係合するように構成された第1の面と、第1の面に本質的に平行であり且つ第1の面に対向する第2の面とを有し、第2の面は、第2の継手アセンブリ、流路ブロック及び/又は中間マイクロ流体デバイスのうちの1つ以上に係合するように構成される。例えば、連結ブロックは、継手アセンブリの穴及び/又は継手アセンブリの継手に対応する複数の穴、例えば2つ以上の継手の位置及び/又はサイズに対応する2つ以上の穴を有することにより、継手アセンブリに係合するように構成され得る。連結ブロックは、接続部を機器に又は機器内に取り付けるための形状を提供してもよい。
【0021】
「マイクロ流体デバイス」という用語は、マイクロメートル及び/又はサブマイクロメートルの寸法の外形を有する流路ブロックを指す。マイクロ流体デバイスの外形は、特定の用途に適合させることができる。例えば、分離プロセスに使用されるマイクロ流体デバイスは、断面寸法が1μm~200μm又は断面寸法が10μm~75μmであり得るとともに、長さが0.1cm~50cmの範囲又は1cm~100cmの範囲であるチャネルを含む。マイクロ流体デバイスは、流体がマイクロ流体デバイスのチャネルを通過する際に、1つ以上のプロセス、例えばサンプル又はその成分に対する1つ以上の化学プロセスや物理プロセスを実行するために使用され得る。そのようなプロセスには、限定されないが、不純物の除去や特定量のサンプルの注入が含まれる。ある実施形態において、マイクロ流体デバイスは、複数の層を積み重ねて結合することによって作製され得る。これらの層は、層をなしたときに内部チャネルを形成する形状を含むことができ、化学エッチング、レーザ切断又は機械加工などの技術を用いて作製することができる。マイクロ流体デバイスは、シリコン、ガラス、金属、ポリイミド又は他のタイプのプラスチックなど、複数の材料で作製され得るが、これらに限られるものではない。
【0022】
本開示において、「実質的な」又は「実質的に」という用語は、当業者にとって許容可能な限界又は程度の範囲内であることを意味する。「略」及び「約」という用語は、当業者にとって許容可能な限界又は量の範囲内であることを意味する。「約」という用語は、概して、示された数字のプラス又はマイナス15%を指す。例えば、「約10」は、8.5から11.5の範囲を示すことができる。例えば、「略同じ」は、当業者が比較されているアイテムが同じであると考えることを意味する。本開示において値の範囲が記載される場合、文脈において明確な別段の指示がない限り、その範囲の上限値と下限値との間には、下限値の10分の1の単位までの介在値もまた具体的に開示されるものと理解すべきである。ある範囲内の任意の記載された値又は介在値と、その範囲内の任意の他の記載された値又は他の介在値との間のより小さい各範囲は、本発明に包含される。これらのより小さい範囲の上限値及び下限値は、独立してこの範囲中に含まれるか又は除外される場合があり、上限値及び下限値の一方若しくは両方が含まれないか又は両方が含まれる各範囲もまた、記載された範囲において特に除外された限界値を除き、本発明に包含される。記載された範囲が上限値及び下限値の一方又は両方を含む場合、それら含まれた上限値及び下限値の一方又は両方を除外した範囲もまた、本発明に含まれる。
【0023】
他に定義がなされていない場合、本明細書で使用されている全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様又は同等の任意の方法及び材料も、本教示の実施又は試験において使用することができるが、いくつかの例示的な方法及び材料がここで説明される。本明細書で言及されている全ての特許及び出版物は、参照により明示的に本明細書に組み込まれるものとする。
【0024】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、「一つの(a, an)」及び「その(the)」という用語は、文脈において明確な別段の指示がない限り、単数の対象物及び複数の対象物の双方を含む。したがって、例えば、「構成要素」は、1つの構成要素及び複数の構成要素を含む。「第1の」継手アセンブリ及び「第2の」継手アセンブリ(又は他の「第1の」要素及び「第2の」要素)という用語は、異なる要素を区別する用語であって、数量的な限界を与える用語ではなく、第1の要素及び第2の要素を有するデバイスは、別段の指示がない限り、第3の要素、第4の要素、第5の要素などをも有することができる。
【0025】
本開示の観点から、本教示を踏まえて方法を実施できることに留意されたい。さらに、種々の構成要素、材料、構造及びパラメータは説明及び例示としてのみ含まれており、制限する意味は全くない。本開示の観点から、本教示は、添付の特許請求の範囲内にとどまりながら、他の適用例において実現することができ、これらの適用例を実現するための構成要素、材料、構造及び装置を決定することができる。
【0026】
本発明に係る装置及び方法は、工場内で継手アセンブリをカラム端部に取り付けることにより、エンドユーザーによるGCカラムアセンブリの設置及び交換を容易にする。工場内で継手アセンブリをカラムアセンブリに予め取り付けておくことにより、エンドユーザーは、カラムアセンブリを機器の注入器又は他の部品に対して(いくつかの実施形態においては1つの締結具のみを締めることだけで)より容易にシールすることが可能になるとともに、カラムアセンブリを検出器に対して(いくつかの実施形態においては1つの締結具のみを用いて)シールすることがより容易になり、カラムアセンブリを現場で交換することが可能かつ簡単になる。いくつかの実施形態において、継手アセンブリは、低熱質量であり、これにより、流路内におけるコールドスポット、ひいては、分析物の熱ディスクリミネーション(thermal discrimination of analytes)を回避するのに役立つ。
【0027】
「継手アセンブリ(Fitting assembly)」
図1Aには、例示的な継手アセンブリの断面図が示されている。継手アセンブリ100は、継手(fitting)104を保持する1つ以上のキャビティ132を有するホルダ102を含む。ホルダ102は、金属やプラスチックなどの任意の適した材料からなり、継手を流れる又は継手を囲む流体の温度がどのような温度になるかに応じて選択され得る。いくつかの実施形態において、ホルダが250℃未満の温度に晒される場合、ホルダは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのポリマから形成される。一実施形態において、ホルダは、12mm~80mmの長さ又は24mm~40mmの長さ、約4mm~約64mmの幅又は約8mm~約32mmの幅、及び、約2mm~約32mmの厚さ又は約4mm~約16mmの厚さなど、任意の適した寸法を有することができる。例えば、いくつかの実施形態において、ホルダは、約32mmの長さ、約16mmの幅、約8mmの厚さを有する。ホルダは、流体シールアセンブリを保持するための所望の数のキャビティ、例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又はそれ以上のキャビティを有することができる。いくつかの実施形態において、ホルダは、4個又は5個のキャビティを有しており、4個又は5個の流体シールアセンブリを保持する。ホルダは、連結ブロック又は他のGC部品の恒久的な接続部又は他の形状を収容する切り欠き部(cut-away portion)を有することができる。
【0028】
ホルダ内のキャビティ及び継手の外壁は、円形、長方形、正方形又は任意の所望の断面形状とすることができる(ただし、従来の機械加工を用いる場合、円形が最も容易に製造することができ、他の断面形状と比較して、流体シールアセンブリをキャビティに挿入する際の位置合わせに必要な労力が少なくて済む)。キャビティは、1つ以上のキャビティ壁によって画定されており、カラム又は他のチューブはキャビティを通過する。キャビティ壁は、例えばインターロック形状(interlocking features)又はねじ山(threads)を有することにより、外部継手壁に相互連結するように構成され得る。インターロック形状は、突起部や凹部が重なり合うこと又は協働することで互いに係合する形状を含む。ホルダは、継手を適所にしっかりと保持し、意図的な試みによってのみ継手が取り外され得るように構成され得る。あるいは、ホルダ102のキャビティ壁がインターロック形状を有さず、ホルダ102は、別の方法で継手104を保持するように構成される。例えば、継手は、ホルダの前面に位置し、及び、副次的なワイヤフォーム又は他の単純なクランプなどのホルダ部品により、ホルダの前面上に保持され及び整列させられることができる。いくつかの実施形態において、キャビティは、カラム又は他のチューブが通過する経路を提供する一方、ホルダの他の構成要素は、継手を方向付けて保持することができる。したがって、ホルダは、継手を保持するとともに、クランプ機構からの圧力を継手に伝達してシールを形成するように構成され得るものであり、また、継手は、キャビティ内にあってもよいし、なくてもよい。
【0029】
各継手104は、中心軸を包囲するとともに継手ボア108を画定する内部継手壁106を有し、フェルール110は、継手ボア108内に配置され得る。継手は、通常、第1の継手端部と第2の継手端部とを有し、これら継手端部の間には継手壁が延在している。継手は、直径が1mm~10mm又は2mm~4mmなどの寸法を有し得るが、継手は、キャピラリチューブの内径、外径又は他の因子に基づいてサイズ調整され得る。フェルールは、中心軸とフェルールボアとを有し、カラム112又は他のチューブは、フェルール110のフェルールボアを通って延びる。フェルールのシール領域は、内部継手壁106の円錐面107とカラム112との間で圧縮接触している。継手104は、ステンレス鋼などの金属、又は、継手の変形やねじ山のかじりを生じさせることなくシールをサポートする硬さを有する他の材料からなるのが好ましい。継手104は、ナット116のねじ領域に噛み合うねじ領域114も有してもよい。継手104は、フェルールを受容する開口部とは反対側の端部に突出部118を有してもよい。突出部の端部又は前面では流体が出口124を通って継手104から流出する。
【0030】
いくつかの実施形態において、突出部118は、Oリング120の形態を有した弾性のある本質的に流体不浸透性な材料などで形成されたコンプライアントシール材によって包囲される。コンプライアントシール材は、継手の端部に適した任意の形状であり得る。例えば、コンプライアントシール材は、トロイダル形状のOリング、断面が長方形のガスケット、金属製のガスケット又は別のタイプのコンプライアント材であり得る。一実施形態において、コンプライアントシール材はフルオロエラストマー製であり得る。突出部118は、コンプライアントシール材120を位置合わせすることができ、コンプライアントシール材120は、継手104に接合された対向する継手又は他の流路部品とともに流体シールを形成する。コンプライアントシール材120は、突出部118とともに径方向のシールを形成し、同時に、継手104及び対向する継手とともに軸方向のシールを形成する。また、他のシール方向が採用され得ることも考えられる。コンプライアントシール材120には、使用される温度と、キャリアガスと、注入されている分析物又は溶媒とに応じて様々なゴムが使用され得る。例えばフッ素ポリマ、ブナN又はEPDMであり、極端な事例では、コンプライアントなオーバめっきが施された金属製とすることができる。コンプライアントシール材は、Oリングの材料が許容する場合には、化学的に不活性なコーティング剤でコーティングされてもよい。この突出部118は、コンプライアントシール材120を位置合わせし、組み立て時にコンプライアントシール材120を継手104に保持するのに役立ち、コンプライアントシール材120の表面積の大部分をサンプル流路の外側に保持することができ、これにより、カラム112を通過するサンプルとコンプライアントシール材120との間の化学相互作用が低減される。突出部118の長さは、継手104が(接合相手となる)接合継手又は他の流路部品に対してシールされたときに、流路内のデッドボリュームをなくため、突出部118の端部と接合継手又は他の部品の表面との間に十分に小さい隙間が存在するように設計されるべきである。但し、隙間は、流体が隙間を移動する際に流体を撹拌することのできる大きさとすべきである。コンプライアントシール材がOリングの形態であるいくつかの実施形態において、Oリングは、流体密なシールを形成するために、15~25%又は20%程度圧縮される必要がある。あるいは、Oリングの代わりに平板状又は円筒状のガスケットがコンプライアントシール材として使用されることも可能であり、その場合には所望の圧縮率が異なり得る。
【0031】
カラム112は、金属製又は溶融シリカ製のキャピラリカラムであり得る。溶融シリカ製の場合、外面にポリアミドコーティング又は他のコーティングが施されてもよい。いくつかの実施形態において、カラムの内径は、0.05mm~0.55mmであり、カラムの外径は、通常、0.25mm~0.8mmである。
【0032】
継手の内部継手壁106は、フェルール110とともにシールを形成するように構成された円錐面107を有する。従来のナット-フェルール接続とは対照的に、本発明に係る継手アセンブリは、ガス漏れ及びエンドユーザーによる再締め付けなどの不利な点をなくす。これは、継手アセンブリが、エンドユーザーによってではなく、工場内で及び/又は規定され且つ繰り返し可能なプロセスによって作製されることが一因であり、エンドユーザーの能力に起因する変動や漏れの影響を受けない。継手の内側とフェルールの外側の適切な角度は、例えば、Norman他による米国特許出願公開第20160377203号において開示されている角度が選択され得る。
【0033】
また、フェルール110は、カラム112の外面とともにシールを形成する。フェルールは、通常、第1のフェルール端部と第2のフェルール端部とを有し、第1のフェルール端部と第2のフェルール端部との間に内部フェルール壁があり、内部フェルール壁に対向して外部フェルール壁がある。フェルールは、例えば本明細書に記載されているナットのような任意の適切な手段によって継手ボア内で保持され得る。あるいは、フェルールは、後部が内部フェルール壁に対して圧入される(すなわち、締まり嵌めで取り付けられる)ように構成(すなわち、サイズ及び形状が決定)されてもよい。圧入保持器や一体型キャッチ機構などのフェルールを保持する他の手段が利用されてもよい。
【0034】
ナット116又は他の締結具は、継手の大きい方の開口に挿入され、フェルール110を圧縮してカラム112とフェルール110と継手壁106の内部円錐面107との間にシールを形成するように調節される。ナット116は、レンチを用いて締め付けることができる。あるいは、フェルール110は、継手に圧入されてもよく、これにより、ナットが不要になる。圧入の場合、フェルールの後端部の外径は、圧入を容易にするために、継手の後部の内径に対して適切なサイズとされる。いくつかの実施形態において、ナット又は他の締結具は、継手アセンブリの熱サイクル中のフェルールの緩みをなくすことが好ましい。カラムとフェルールとの接続は、再現性を高めるとともに、エンドユーザーが小さな部品を精密に組み立てる必要がないように、工場内で行うことができる。カラム112は、通常、フェルール110から少しの距離だけ突出する。継手の内部には、カラム112のこの部分を収容するための小さな凹部122が設けられている。サンプルが流れる継手の出口124の内径(又は非円形状の最長寸法)は、バンドブロードニングを避けるためにカラム112の内径と同等である。継手は、継手と分析物との間の相互作用を避けるために不活性化されてもよい。継手は、金属、又はシール中に継手の変形を避ける他の硬質な材料で形成されるのが好ましい。継手は、フェルールよりも硬質な材料で形成されるのが好ましく、又は、フェルールの外面にコンフォーマルコーティングが存在する場合、継手は、コンフォーマルコーティングよりも硬質な材料で形成されるのが好ましい。
【0035】
図1Bは、例示的な継手アセンブリの分解図を示しており、また、継手アセンブリの製造方法をも示している。ナット116及びフェルール110は、カラム112上でスライドさせられる。ナットは、その後、継手104にねじ嵌合される。いくつかの実施形態において、継手114及びナット116は、継手に対してナットを回転させることを容易にするためにレンチフラット134、135を有する。その後、継手104は、ホルダ102に対してスライド挿入又は圧入される。いくつかの実施形態において、ホルダ102及び継手104は、継手をホルダに保持するように構成された1つ以上の相互連結形状(interconnecting features)を有する。例えば、ホルダは、キャビティ132の内壁にレッジ部(ledge)126を有することができ、継手は、対応するリッジ部(ridge)130とリップ部(lip)128とを外部継手壁に有することができる。いくつかの実施形態において、リップ部128とリッジ部130との間の距離は、レッジ部126の高さ(段差高さ)より大きく、例えば、約10%大きい。これにより、カラムアセンブリの加熱中に継手とホルダとの間の熱膨張差が生じた場合であっても、継手がホルダに圧入され、及び保持された状態を維持することが可能になる。また、ホルダ102は、継手がホルダ内で浮くことができるように、及び/又は、継手のリッジ部130がキャビティ132にスリップフィットして拘束されるように、継手104を保持するように構成され得る。このような構成により、継手の端部同士の位置合わせが容易になり、及び/又は、複数の継手がホルダ内に保持される実施形態においては継手の接合が並行して行われる。いくつかの実施形態において、ホルダ102は、キャビティ132に向かって又はキャビティ132の沿って延びるリリーフスロット136を有してもよい。このようにすると、継手104をホルダ102のキャビティ132に挿入する前にカラム112を継手104に取り付けることが容易になる。継手をホルダ102に圧入する前にカラム112を継手104に取り付けることで、継手の間隔を狭くすることが可能になり、継手アセンブリの熱質量を低減して高速加熱とコールドスポットの最小化を図ることができる。継手104がホルダ102に圧入された後にカラム112を取り付ける場合には、フェルールを圧縮するナットを締め付けるためのレンチ又は他の工具ためのスペースが各継手の間に必要になり、継手アセンブリが大きくなる。継手をホルダ102に圧入する前にカラム112を継手104に取り付けることは、本発明に係る装置及び方法の重要な利点である。また、リリーフスロット136は、継手104がホルダに圧入されている間、ホルダ102の柔軟な変形(flex)を可能にする。これにより、組み立て中にホルダ及び継手にかかるストレスが低減される。継手がホルダに設置又は圧入されると、コンプライアントシール材120が継手104の端部、好ましくは、突出部118の周りに設置される。あるいは、コンプライアントシール材120は、(接続相手となる)接合継手アセンブリに接続される直前に継手に設置されたり、後述する連結ブロック414における所定の場所や凹部に設置されたりすることも可能である。
【0036】
図1Cは、ホルダ102によってしっかりと保持された2つの継手104を有する継手アセンブリを示している。いくつかの実施形態において、ホルダは、継手アセンブリをGCの他の部品に対してシールするのに十分な力をホルダ102に与えるための締結具用のクリアランスホール(ばか穴)138又はねじ穴も含む。いくつかの実施形態において、締結具は、ホルダに取り付けられたキャプティブファスナであってもよい。
【0037】
本発明に係る継手アセンブリの利点の1つは、エンドユーザーが複数のカラム端部を機器の流路部品に別々のステップで締結する必要がないことである。流体シールアセンブリは予め組み立てられており、継手アセンブリをシールするために顧客によって最終的に必要とされる締結具及び/又はクランプ機構が最小限で済むため、継手を近接した間隔で配置することができ、エンドユーザーによるカラムの取り付けに影響を与えない。また、これにより、継手アセンブリの熱質量を低減することもできる。
【0038】
「1つ以上の継手アセンブリを含むカラムアセンブリ」
本開示はまた、マイクロGC、実験室用GC、モバイルGC又はその他のGCなどのGC機器において使用される新規のカラムアセンブリを提供する。カラムアセンブリは、1つ以上のクロマトグラフィカラムを、カラム(複数の場合もある)の使用を容易にする支持体及び/又は他の構造体とともに含む。例えば、カラムアセンブリは、1つ以上のカラムが巻かれる支持リング(a support ring)を含むことができる。カラムのいくつかの例としては、サンプル内で分析物を分離するのに用いられる固定相を含む分析カラム、分析カラムに到達する前に汚染物質を捕捉することによって分析カラムを汚染物質から保護することができるガードカラム、又は、2つの点の間の導管として機能するが、分析物とカラムの内面との相互作用を低減するために不活性コーティングを有し得るカラムがある。さらに、プレカラムが流路において他のカラムの前にあり、ポストカラムが流路において他のカラムの後にある。これらは、固定相コーティングを有してもよいし、有さなくてもよい。カラムアセンブリは、複数のカラムが集まるユニオンを保持することもできる。ユニオンは、2つ以上のカラムが流体的に結合される単純なユニオンでもよいし、複数のカラムが集まるとともに、例えば一種のニューマチック切替(a type of pneumatic switching)を実施するためにキャリアガスがサンプル流れに追加されるパージドユニオン(a purged union)でもよい。ニューマチック切替の例には、ミッドカラムのバックフラッシング、ポストカラムのバックフラッシング及びプレカラムのバックフラッシングが含まれるが、これらに限定されない。カラムアセンブリは、複数の分析カラムも有することができ、並列に接続されている場合にはサンプルはそれらの間で分割されることができ、直列に接続されている場合にはサンプルは両方のカラムを通過することができる。
【0039】
また、カラムアセンブリは、リファレンスカラム(参照カラム)を含むことができる。リファレンスカラムは、分析カラムと並列に配置され、両者は、他の部品と流体密の状態で接続される。リファレンスカラムは、バックググラウンドシグナル因子を分析物の信号から区別することを容易にすることができる。
【0040】
リファレンスカラムを有すること、及び/又は、バックフラッシング、検出器の分割若しくは他の任意のタイプのニューマチック切替手段の実施が可能であるということは、カラムアセンブリをGCの流路の他の部品に流体接続するときに、複数の流体接続部が形成され得ることを意味する。複数の接続部がある場合、カラムの端部に本発明に係る継手アセンブリのうちの1つ以上を有するカラムアセンブリを設けることで、従来の手法に比べて多くの利点及び効率性が得られる。
【0041】
図2は、クロマトグラフィカラム210及び220の入口(注入器側)とカラム210及び222の出口(検出器側)にそれぞれ第1の継手アセンブリ202及び第2の継手アセンブリ204が取り付けられたカラムアセンブリ200を示している。図2に示される例示的なカラムアセンブリ200は、支持リング206の中間部に取り付けられた(ただし、別の場所に取り付けることもできる)パージドユニオン208を使用してのミッドカラムのバックフラッシング機能を有している。カラムアセンブリ200は、サンプルが最初に注入されるプレカラム220を含む。分析物は、プレカラム220を通って分析カラム222へ移動する一方、後に溶出する化合物はプレカラム220内に残る。所望のタイミングでバックフラッシュが行われることで、プレカラム220を通る流れが反転し、プレカラム内に残っている不純物又は分析物を逆流させて注入器を通して廃棄する。注入器側の入口継手アセンブリ202は、4つの流体シールアセンブリを含む一方、検出器側の出口継手アセンブリ204は、2つの流体シールアセンブリを含む。リファレンスカラム210の入口端は、入口継手アセンブリ202の流体シールアセンブリのうちの1つの流体シールアセンブリ216のカラムであり、リファレンスカラム210の出口端は、出口継手アセンブリ204の流体シールアセンブリのうちの1つの流体シールアセンブリ218のカラムである。プレカラム220への入口は、入口継手アセンブリ202の流体シールアセンブリ229のカラムであり、プレカラム220の出口は、パージドユニオン208に取り付けられている。分析カラム222への入口は、パージドユニオン208に取り付けられており、分析カラム222の出口は、出口継手アセンブリ204の流体シールアセンブリ230のカラムである。キャリアガスライン225への入口は、入口継手アセンブリ202の流体シールアセンブリ224のカラムであり、キャリアガスライン225の出口は、パージドユニオン208に取り付けられている。継手アセンブリは、他の機能のために流体シールアセンブリを含むことができる。入口継手アセンブリ202は、バックフラッシュされた分析物が通過することができる第4の流体シールアセンブリ226を含む。本明細書に記載された装置及び方法は、多種多様のカラムアセンブリとともに使用することができるため、図2に示される配置は、開示された継手アセンブリの使用の一例にすぎない。例えば、継手アセンブリは、より多くの又はより少ないカラム、異なるタイプのカラム、より多くの又はより少ないパージドユニオン、及び/又は、図2に示される配置との他の相違を有するカラムアセンブリとともに使用され得る。さらに、本明細書に記載された継手アセンブリは、ほとんどの又は全てのカラム入口を構成する入口継手アセンブリとして、又は、出口継手アセンブリとして構成され得る。あるいは、継手アセンブリは、一般的な用途のために構成することができ、入口や出口を特定する必要はない。入口及び出口接続部は、1つの継手アセンブリにまとめることも、複数の継手アセンブリの間で分割することも可能であり、例えば、いくつかの継手アセンブリが、注入器側と検出器側の両方の接続部を有する場合がある。カラム210、220及び222は、支持リング206に巻かれた状態で示されているが、1つ以上のカラムを支持する他の方法も考えられる。1つのカラムアセンブリに複数のカラムがあることに加えて、GCが複数のカラムアセンブリも含むこともできる。この場合、より多くの支持リングや継手アセンブリが必要になる可能性があるが、汚染する可能性がより高くなった場合に、マルチカラム配置を有する機器内の個々のカラムを容易に交換することができるという利点がある。
【0042】
本開示はまた、製造者からエンドユーザーへの輸送がより容易なユニークなパッケージ化されたカラムアセンブリを提供する。パッケージ化されたカラムアセンブリは、本明細書に記載されたGCカラムアセンブリと、カラム支持体に取り外し可能に取り付けられた1つ以上の継手アセンブリ支持体とを含み、継手アセンブリは、継手アセンブリ支持体に取り外し可能に取り付けられている。パッケージ化されたカラムアセンブリは、カラムアセンブリを包囲して保護するパッケージング、及び/又は、カラムアセンブリをGCに設置するための説明書を含むことができる。また、支持リング206は、入口継手アセンブリ及び出口継手アセンブリのための支持体を有することができる(図示せず)。これらの支持体は、恒久的なものであってもよく、取り外し可能なものであってもよい(例えば、支持体は、カラムの尾部への損傷を避けるためにカラムの出荷及び/又は取り扱い中に使用され得る)。これらの支持体により、継手アセンブリを互いに独立して接合するGC部品に位置合わせすることができるように、継手アセンブリ間の位置にある程度の柔軟性を持たせることができる。
【0043】
「2つの継手アセンブリを用いた流体接続」
本発明の継手アセンブリは、多くのタイプのカラム、他のチューブ、マイクロ流体デバイス、並びに、入口、注入器及び検出器などのGC部品の間で、複数のタイプの直接的又は間接的な流体接続を行うために使用され得る。第1の例として、継手と継手との流体接続が提供され、そこでは、本開示による継手アセンブリが、同じ若しくは同様のタイプの(接合相手となる)接合継手又は異なるタイプの継手とともに流体接続部に配置され又は保持される。例示的な流体接続部300が図3Aに断面図で示されている。図3Bには、継手を流体接続する前の同じ装置が示されており、図3Cには、等角図として示されている。ここに示される実施形態において、(例えば、カラム303の出口にある)第1の継手アセンブリ302は、(例えば、検出器の入口にある)第2の継手アセンブリ304と接合して流体接続を形成する。接合相手となる検出器側の継手アセンブリ304のチューブ305は、例えば、検出器に直接的に接続され得る。
【0044】
連結ブロック306は、一方の継手アセンブリ302からの継手を、他方の継手アセンブリ304からの接合継手に位置合わせするために使用される。連結ブロックは、シールを形成するために必要な温度及び力に耐えることができる材料、好ましくは金属又はプラスチックから作製されるべきである。連結ブロックは、加熱中に、シールを損なう可能性のある2つの部品間の熱膨張差を回避するため、接合する継手アセンブリのホルダの熱膨張率(CTE)と同等のCTEを有するべきである。連結ブロック306は、GC機器のハウジング若しくはGC機器の表面又は別の表面に固定することができる。連結ブロックは、ハウジングに拘束され得るが、ハウジングに対して浮かせることも許容され得る。継手の外部継手壁310は、連結ブロック306の接続穴308に滑合するように構成される。これにより、1つの継手アセンブリ302からの継手312、ひいては流体シールアセンブリが、(接合相手となる)接合継手アセンブリ304の接合継手314及び流体シールアセンブリに位置合わせされる。継手の外部継手壁310以外の形状を位置合わせに使用することも可能であり、例えば、継手アセンブリのホルダ316及び318の形状が、継手アセンブリ間の位置合わせを提供することができる。但し、滑合による継手の位置合わせは、累積公差が最小で良好な精度を提供する。あるいは、継手アセンブリの一方のホルダを厚くして当該一方のホルダのキャビティが継手の端部を超えて延びるようにすることで、接合相手側の流体シールアセンブリ用の位置合わせ穴を形成し、及び、連結ブロックの機能を2つのホルダのうちの1つに統合することによって別個の連結ブロックを必要としないようにすることも可能である。
【0045】
継手、ホルダ、コンプライアントシール材及び連結ブロックは、第1の継手312の突出部313の流路309と第2の継手314の流路311との間にデッドボリュームがほとんど存在させないか又は全く存在させないように協働する。コンプライアントシール材307が存在する、突出部313の前面315(図3B)と第2の継手314の前面317(図3B)との間に介在する空隙301(図3Aを参照)において、この空隙は、空隙の範囲全体にわたって攪拌(かき混ぜ)が行われるように十分に開いている。この空隙が過度に狭くなると、流路309から流路311へと移動する流体の撹拌が妨げられる。その結果、空隙301を通過したサンプルの分析においてピークのテーリングやブロードニングが発生する。空隙が大きすぎると、サンプルがこの部分(容積部)に溜まってしまう可能性がある。コンプライアントシール材307と継手312、314との間の狭い隙間は、次第に小さくなると考えられるが、空隙301を通過するサンプル内の任意の分析物の凝縮点(複数の場合もある)を超える温度が維持される間、本発明に係る装置及び方法は、高いクロマトグラフ能率を有する。いくつかの実施形態において、突出部313の前面315と接合継手314の正面317との間の距離は、突出部の外径の10%~50%又は20%~50%である。
【0046】
突出部の長さ、連結ブロックの厚さ及び継手がホルダの面を超えて延在する量は、突出部の先端と接合継手の正面との間に流体の撹拌のための十分な空間を残しながら、コンプライアントシール材が十分に圧縮されるように(Oリングが用いられた場合には通常約20%圧縮されるように)構成される。いくつかの実施形態において、各継手アセンブリのホルダが連結ブロックに突き当たる(bottoms out on the connection block)ことで漏れのないシールを行う際のコンプライアントシール材の圧縮を制限する。他の実施形態においては、継手アセンブリの他の形状が、コンプライアントシール材の圧縮制限を提供することができる。さらに、本発明に係る装置及び方法は、設定された力が継手アセンブリを互いシールするために使用され、これによって、コンプライアントシール材の圧縮量を特定(指定)するように構成され得る。コンプライアントシール材は、継手の軸に沿って圧縮されるとともに、継手の突出部の外壁に向かって径方向に圧縮される。いくつかの実施形態において、突出部の形状は、円錐状、又は、コンプライアントシール材が圧縮されたときに空隙を最小にする代替的な形状である。
【0047】
いくつかの実施形態において、継手アセンブリ302、304及び連結ブロック306は、単一の締結具によって固定され、連結ブロック及びホルダは、単一の締結具によって固定されるように構成される。一例として、連結ブロックは、その第1の面及び第2の面に、クリアランスホール(ばか穴)、ねじ穴、及び/又は、位置合わせのための形状(凹部、ピン又は窪みなど)を有することができる。例えば、図3C及び図3Dにおいて、締結具320は、継手アセンブリホルダ316のクリアランスホールを通過し、連結ブロック306のクリアランスホール324を通過し、及び接合継手アセンブリホルダ318のねじ穴326にねじ嵌合する。この締結具を締め付けることで、継手アセンブリ302からのコンプライアントシール材307が、接合継手アセンブリ304からの継手の端部に対して押し付けられて、気密性の高いシールが形成される。あるいは、各継手アセンブリは、ねじ穴を有する連結ブロックにねじ嵌合する独自の締結具を有してもよい。クランプやバンドのような、継手アセンブリを固定するとともにOリングを圧縮するための他の機構が使用されてもよい。選択された機構は、継手アセンブリの熱サイクル中に緩みにくいものであるべきであり、且つ、アセンブリに大きな熱質量を追加するべきではない。第2の継手アセンブリは、コンプライアントシール材を有しても有さなくてもよいし、継手の端部に突出部を有しても有さなくてもよい。この流体接続部300の第2の継手アセンブリ304に突出部が存在する場合、この突出部は、2つの継手アセンブリの間で接続部が形成されたときに、接続相手となる継手312のコンプライアントシール材307の内径の中に滑り込むように(例えば、そのようなサイズや形状を有することによって)構成され得る。第2の継手アセンブリが突出部を有する場合、コンプライアントシール材を保持する継手の突出部は、追加の突出部に対応するためにより短いものとなる。コンプライアントシール材を保持する継手のみに突出部を設けることの利点は、突出部をより長くしてコンプライアントシール材(例えば、Oリング)を適所により良好に保持することができること、及び、組み立て時にコンプライアントシール材が2つの突出部の間に挟まれないことである。連結ブロック306は、連結ブロックをGC機器に固定するように構成された1つ以上の突起又は形状を含むことができる。例えば、連結ブロック306は、連結ブロックと継手アセンブリ302、304との係合を妨げることなく、連結ブロックを機器のハウジングに(締結具などによって)固定するように構成されたフランジ330、328を含む。これらは、アセンブリからの熱質量又は熱損失を大幅に増加させないように設計されるべきである。
【0048】
「流路ブロックを用いた流体接続」
本発明に係る継手アセンブリの有利な使用の別の例が図4に示される流体接続部400に示されている。継手アセンブリ402は、流路ブロック404に嵌合する。ガスクロマトグラフィ装置において、流路ブロック404は、多くの場合、サンプルをカラムに押し流すキャリアガスをカラムアセンブリ及び/又は注入器に接続するため、バックフラッシングの圧力源を提供するためのキャリアガスをカラムアセンブリに接続するため、及び/又は、ニューマチックコントロースバルブ(pneumatically controlled valves)のためのガスを注入器(中間マイクロ流体デバイスとして後述する)に接続するために使用される。また、継手と流路ブロックとの接続は、サンプル入口(ユーザがサンプルをGCに注入する場所)を、注入器(中間マイクロ流体デバイスとして後述する)を介してカラムに接続するか、又は、直接的にカラムに接続することが可能である。既述のように、継手アセンブリ402は、複数の継手をその中に有することができ、流路ブロック404は、同様に複数の流路を有することができる。
【0049】
図4に示される実施形態において、流路ブロック404は、チューブホルダ406を有しており、(複数の)チューブ408がチューブホルダ406から突出している。これらのチューブ408は、接着、溶接、ろう付けなどの任意の方法で流路ブロック404に取り付けられ得る。金属チューブ(例えばステンレス鋼製チューブ)は、継手が使用されない場合、溶接又はろう付けされるのが一般的である。非金属チューブ、例えば、溶融シリカ製チューブやPEEK製チューブは、ポリマからなる外面を有しており、継手及びフェルールがこれらのチューブを保持していない場合には、エポキシ、ポリウレタン又はアクリルなどの接着剤が使用されることが多いが、これは、温度及び化学的応用空間に大きく依存する。コンプライアントシール材(例えば、Oリング)410は、チューブ408の端部の周りに、好ましくは、流路ブロック404の凹部412内に設置される。連結ブロック414は、継手の外部継手壁424と連結ブロック414の対応する穴とを使用して継手アセンブリ402を位置合わせする役割を果たすが、他の位置合わせ方法も考えられる。流路ブロック側では、連結ブロック及び/又は流路ブロック上に配置されたピン又は他の位置合わせ形状が流路ブロックを連結ブロックに位置合わせする。例えば、流路ブロックの外縁部が連結ブロックと凹部において位置合わせされ得る。連結ブロック414において、流路ブロック404に接合する表面と継手418が存在する凹部との間にはデッドボリュームが最小の流路416が提供される。いくつかの実施形態において、これは、流路416が流路ブロック404におけるチューブ408の直径若しくは断面又はカラム420の直径若しくは断面にぴったりと合致する直径又は断面を有することによって容易に行える。厚さTは、継手又はホルダのフランジが連結ブロックに突き当たる前に、シールを行うための適切な量のコンプライアントシール材の圧縮(Oリングを利用する場合には通常約20%の圧縮)がなされるように、継手の嵌合部(mating features)の長さに合わせて選択又は決定される。
【0050】
いくつかの実施形態において、連結ブロック414は、継手418のために構成された凹部の厚さTより大きい厚さTを有しており、これにより、継手が連結ブロック414を貫通して流路ブロック404に直接的に嵌合しないようになっている。これにより、いくつかの流体接続部において、(より詳細には後述するように)中間マイクロ流体デバイスを含めることができるようになる。TとTとのこの差により、1つの継手アセンブリが2つ以上のタイプの接続に関与したり、2つ以上の他の部品に接合したりすることが可能になる。例として、連結ブロックは、流路ブロック及び中間マイクロ流体デバイスの双方に係合するように構成されることができ、連結ブロックは、マイクロ流体デバイスを受容する凹部を有し、凹部は、流路ブロックを係合するための表面によって少なくとも部分的に挟まれる。あるいは、中間マイクロ流体デバイスのための追加のスペースが望ましくない場合、継手アセンブリの継手が位置する連結ブロックにおける凹部が連結ブロックを貫通してもよく、この場合、流路ブロックにおけるコンプライアントシール材及び凹部をなくすことができる。それは、継手アセンブリのコンプライアントシール材が流路ブロックに対して直接的にシールすることができるからである。あるいは、中間マイクロ流体デバイスがいくつかの部品の間にあることが好ましい場合、凹部は、連結ブロックではなく、その代わりに、流路ブロック又は継手アセンブリのホルダに組み込まれるようにしてもよい。
【0051】
「流路ブロック及び中間マイクロ流体デバイスを用いた流体接続」
本発明に係る継手アセンブリの使用の別の例が図5に示されており、この例では、流路ブロック504と継手アセンブリ506との間に中間マイクロ流体デバイス502が配置されている。マイクロ流体デバイス502は、制限部(restrictions)、サンプルループ又は他の要素を組み込むためにマイクロ流体デバイス502に統合された流路チャネル508を有することができ、流路ブロック504の流路と継手アセンブリ506の流路とが互いにオフセットされていることがある(ここで示されるように軸が直接的に位置合わせされて(一致して)いない)。いくつかの実施形態において、マイクロ流体デバイス502は、第1の端部と第2の端部とを有する非直線状流路を有しており、第1の端部は、継手の流路に位置合わせされ、第2の端部は、流路ブロックの流路に位置合わせされる。また、マイクロ流体デバイス502は、マイクロ流体デバイス502に統合されたニューマチックバルブを有することもでき、流路ブロック504又は継手アセンブリ506のいずれかからの接続のうちの一部は、それらのバルブを作動させる加圧ガスを提供するために使用され得る。マイクロ流体デバイス502は、金属、ガラス、プラスチック又は他の材料から作製された層状の結合されたデバイスであり得る。中間マイクロ流体デバイスが使用され得る一例としては、カラムの入口で継手アセンブリに嵌合する注入器がある。マイクロGCの注入器は、一般に、バルブ、サンプルループ及び制限部を有し、適切な量の流れをサンプル入口から分析カラムの入口又はプレカラムに分配する。
【0052】
代替形態として、継手アセンブリ506は、介在する連結ブロック510なしでマイクロ流体デバイス502又は他の流路ブロック504に接続することができる。この場合、クランプ及び圧縮リミッタ並びに位置合わせ形状が、継手とマイクロ流体チャネルの開口との間の流体シール及び適切な位置決めを行うために含まれ得る。
【0053】
「複数の流体接続部を有する継手アセンブリ」
上述したように、いくつかの実施形態の利点は、1つの継手アセンブリが、異なるタイプの接続部を有する複数のタイプの流路部品に接合できることである。図6Aは、継手アセンブリ606を連結ブロック608に固定する代替的な方法を示している。連結ブロック608は、外部クランプ、すなわち、継手アセンブリのホルダを通過しない継手アセンブリ606の外部のクランプを含む。外部クランプはクランプ力を付与する例示的な方法であり、他のものは以下に記載され、及び/又は、本開示に照らして選択され得る。
図6Aに示される外部クランプは、クランプアーム602と、固定支持ロッド604と、締結具(fastener)607とを有する。クランプアーム602は、固定支持ロッド604と一体化することもできるし、一方の側が支持ロッド604の下に配置される別個のピースとすることもできる。締結具607は、クランプアーム602を他方の側で固定する。片側が開放されたクランプアーム(図6Bにおいて分解図で詳細に示されている)を有することで、クランプアームを取り外す機能を維持したまま、連結ブロックにいくつかの恒久的な継手やチューブを統合することが可能になる。サンプルがGC入口から入る場所(例えば、ユーザーがサンプルをGCの流路に注入する場所)で恒久的な接続が望まれる場合がある。この恒久的な接続は、代替的に、ここに示される接合相手となる接合流路ブロック610に統合することも可能である。この実施形態の利点には、継手アセンブリ全体にわたる力の分配がより均等になること、コンプライアントシール材を適切かつ本質的に等しい量だけ圧縮すること、及び、接合する継手の間の平行性が確保されることが含まれる。継手アセンブリ全体にわたって複数の締結具を分散配置することでコンプライアントシール材を実質的に均一に圧縮することも可能である。但し、この場合、ユーザーが接続時に複数の締結具を締め付ける必要があり、継手アセンブリ及び連結ブロックの熱質量が増加する可能性がある。
【0054】
恒久的な接続を有する連結ブロックの分解図が図6B及び図6Cに示されている。中間マイクロ流体デバイス612は、(継手アセンブリ側から見て)継手アセンブリ606の右側の2つの継手614、616の間に含まれており、継手アセンブリ606の左側の2つの継手618、620の間にはマイクロ流体デバイスが挿入されていない。継手アセンブリの左側の継手618、620は、流路ブロック610に直接的に嵌合する。中間マイクロ流体デバイス612を連結ブロック608に位置合わせするための凹部622は図6Cで見ることができる。また、流路ブロック610及び連結ブロックを位置決めするピン624が示されており、流路ブロック610に示された締結具626は、2つの部品の間の回転を阻止する。あるいは、他の位置決め方法や位置合わせ方法が使用されてもよい。
【0055】
外部クランプとホルダに挿入される締結具とは、本明細書に記載された流体接続部にクランプ力を付与する方法の例である。締結具と同様に、外部クランプは、クランプ力をホルダに付与し、その後、間接的に継手に付与してシールを形成することができる。モータ、空気圧デバイス又は他のシステムなどを本装置に追加することにより、このクランプ力を付与する代替の方法を含めることも考えられる。
【0056】
連結ブロック、チューブ、継手及びサンプルに接触する他の任意の部品は、サンプル内の分析物と部品の表面との相互作用を低減するようにコーティング又は処理(例えば、不活性化)され得る。例えば、サンプルに接触する表面には、Ultimetal(商標)又はUltra Inert(商標)の化学的不活性化処理を施すことができる。
【0057】
「例示的な実施形態」
本明細書で開示されている主題により提供される例示的な実施形態には以下のものが含まれる。但し、これらに限定されるものではない。
【0058】
実施形態1.継手アセンブリであって、1つ以上の流体シールアセンブリとホルダとを含み、各流体シールアセンブリは、継手ボアを画定する内部継手壁を有する継手と、フェルールボアを画定する内部フェルール壁を有するとともに、継手ボア内に配置されるフェルールと、第1のチューブ端部と第2のチューブ端部とを有するとともに、チューブ端部のうちの一方が前記フェルールボア内に配置されるチューブとを含み、前記フェルールが内部継手壁とチューブとの間で圧縮接触してシールを形成しており、前記ホルダは、キャビティを画定するキャビティ壁を含み、キャビティ壁のそれぞれが前記流体シールアセンブリのうちの1つを保持するように構成されており、前記流体シールアセンブリのそれぞれが前記ホルダによって保持されている。
【0059】
実施形態2.実施形態1に記載の継手アセンブリであって、前記ホルダは、複数のキャビティを画定し、前記継手アセンブリは、前記キャビティ内に保持された複数の流体シールアセンブリを含む。
【0060】
実施形態3.実施形態1又は2に記載の継手アセンブリであって、継手のそれぞれは、第1の継手端部と、第2の継手端部と、前記第1の継手端部と前記第2の継手端部との間の外部継手壁とを有し、前記継手は、前記第1の継手端部に突出部をさらに有し、前記突出部は、突出部流路を画定し、前記突出部流路の断面積が前記チューブの断面積と略同じである。
【0061】
実施形態4.請求項3に記載の継手アセンブリであって、前記流体シールアセンブリのそれぞれは、前記突出部の周りにコンプライアントシール材をさらに含む。
【0062】
実施形態5.実施形態1~4のいずれか1つに記載の継手アセンブリであって、前記継手は外部継手壁を有し、前記外部継手壁及び前記キャビティ壁は、前記継手を前記ホルダ内で保持するように構成されたインターロック形状を有する。
【0063】
実施形態6.実施形態1~5のいずれか1つに記載の継手アセンブリであって、前記ホルダは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で形成されている。
【0064】
実施形態7.クロマトグラフィカラムアセンブリであって、第1のカラム端部と第2のカラム端部とを有するクロマトグラフィカラムを含む。前記流体シールアセンブリのそれぞれは、継手ボアを画定する内部継手壁を有する継手と、フェルールボアを画定する内部フェルール壁を有するとともに、前記継手ボア内に配置されるフェルールとを含み、前記カラム端部のうちの一方が前記フェルールボア内に配置され、前記フェルールが前記内部継手壁と前記カラムとの間で圧縮接触してシールを形成する。また、前記クロマトグラフィカラムアセンブリは、キャビティを画定するキャビティ壁を有するホルダを含み、チューブが前記キャビティを通過する。前記流体シールアセンブリのそれぞれは、前記ホルダ内に保持されている。
【0065】
実施形態8.実施形態7に記載のカラムアセンブリであって、前記カラムが第1のカラムであり、前記カラムアセンブリは第2のカラムをさらに含む。
【0066】
実施形態9.実施形態7又は8に記載のカラムアセンブリであって、第2の継手アセンブリをさらに含む。
【0067】
実施形態10.実施形態7~9のいずれか1つに記載のカラムアセンブリであって、前記カラムが溶融シリカで形成されている。
【0068】
実施形態11.実施形態7~10のいずれか1つに記載のカラムアセンブリであって、支持リング等のカラム支持体をさらに含む。
【0069】
実施形態12.GCのカラムと流路との間に流体シールを形成する方法であって、実施形態7~11のいずれか1つに記載のカラムアセンブリなどの本明細書に記載されたようなカラムアセンブリを準備すること、及び、前記カラム端部のうちの一方と、(i)GCの注入器からの流路又は(ii)GCの検出器への流路との間に流体接続部を形成することを含む。
【0070】
実施形態13.流体接続部であって、実施形態1~6のいずれか1つに記載又は本開示の他の箇所に記載された第1の継手アセンブリと、継手アセンブリ内に配置されたチューブ端部に流体接続される端部を有する接合流路と含む。
【0071】
実施形態14.実施形態13に記載の流体接続部であって、前記接合流路は、第2の継手アセンブリを含み、前記第2の継手アセンブリは、前記第1の継手アセンブリとともに流体シールを形成する。
【0072】
実施形態15.実施形態13又は14に記載の流体接続部であって、前記第1の継手アセンブリと前記接合流路との間に位置するコンプライアントシール材をさらに含む。
【0073】
実施形態16.実施形態15に記載の流体接続部であって、前記第1の継手アセンブリは突出部を有し、前記コンプライアントシール材は、前記突出部の周りにフィットするように構成されている。
【0074】
実施形態17.実施形態16に記載の流体接続部であって、前記突出部は外径及びと前面を有し、前記接合流路は前面を有し、前記突出部の前面、前記コンプライアントシール材及び前記接合流路の前面とによって空隙が画定され、前記空洞は、流体が空隙内に溜まることなく、前記突出部から前記接合流路へと通過する流体を溜めることなく撹拌できる大きさを有する。
【0075】
実施形態18.実施形態16に記載の流体接続部であって。前記突出部外径及び正面を有し、前記接合流路は前面を有し、前記突出部の前面と前記接合流路の前面とは、前記突出部の外径の10%~50%又は20%~50%の距離だけ離隔している。
【0076】
実施形態19.実施形態13~18のいずれか1つに記載の流体接続部であって、前記継手アセンブリに係合するように構成された第1の面と、流路ブロック、第2の継手アセンブリ及び中間マイクロ流体デバイスのうちの1つ以上に係合するように構成された第2の面とを有する接続ブロックをさらに含む。
【0077】
実施形態20.実施形態13~19のいずれかに記載の流体接続部であって、前記第1の継手アセンブリと前記接合流路の端部との間にシールを形成するためのクランプ力を付与するように構成された外部クランプをさらに含む。
【0078】
例示的又は好ましい実施形態の上記説明は、実施形態によって定義される本発明を限定するものではなく例示したものとして解釈されるべきである。容易に理解されるように、上述した特徴の数多の変形及び組み合わせを、実施形態において記載した本発明から逸脱することなく利用することができる。そのような変形は、本発明の範囲からの逸脱とはみなされず、全てのそのような変形は、以下の実施形態の範囲内に含まれることが意図される。本明細書に引用した全ての参考文献は、引用することによりその全体が本明細の一部をなすものとする。
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6A
図6B
図6C
【国際調査報告】