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特表2022-519976電子デバイス及び電子デバイスの操作方法
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  • 特表-電子デバイス及び電子デバイスの操作方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-28
(54)【発明の名称】電子デバイス及び電子デバイスの操作方法
(51)【国際特許分類】
   H04R 5/04 20060101AFI20220318BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20220318BHJP
   G06F 3/00 20060101ALI20220318BHJP
【FI】
H04R5/04 C
H04N5/66 Z
G06F3/00 W
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021532825
(86)(22)【出願日】2018-12-10
(85)【翻訳文提出日】2021-07-26
(86)【国際出願番号】 EP2018084235
(87)【国際公開番号】W WO2020119885
(87)【国際公開日】2020-06-18
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513121384
【氏名又は名称】ベステル エレクトロニク サナイー ベ ティカレト エー.エス.
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】サリアースラン ムハメット クルシャット
【テーマコード(参考)】
5C058
【Fターム(参考)】
5C058BA35
(57)【要約】
第1の電子デバイス及び第2の電子デバイス(10、20)であって、使用中にデバイス(10,20)のうちの一方が、ケーブル(50)を介してもう一方のデバイス(10、20)に送信されるビデオ及びオーディオの少なくとも1つのソースとして機能する、第1の電子デバイス及び第2の電子デバイス(10、20)が提供される。第1のデバイス(10、20)は、ケーブル(50)のケーブルコネクタ(52)が第1のデバイス(10、20)のソケットに接続されていることを検出する。第1のデバイス(10、20)は、第2のデバイス(10、20)による受信のための無線信号を送信する。その無線信号は、(i)第1のデバイス(10、20)のソケットで出力されるか、またはそのソケットに入力される信号のタイプ、及び(ii)第1のデバイス(10、20)のソケットのソケットタイプの少なくとも1つを示す。第2のデバイス(10、20)が無線信号を受信すると、第2のデバイス(10、20)は、ケーブル(50)の他端におけるケーブルコネクタ(52)が接続されるべき、第2のデバイス(10、20)の対応ソケットを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電子デバイス及び第2の電子デバイスを操作する方法であって、使用中に前記電子デバイスの1つが、もう一方の電子デバイスにケーブルを介して送信されるビデオ及びオーディオの少なくとも1つのソースとして機能し、
前記方法は、
前記ケーブルのケーブルコネクタが前記第1の電子デバイスのソケットに接続されていることを前記第1の電子デバイスの前記ソケットで検出することと、
前記ケーブルコネクタが前記第1の電子デバイスの前記ソケットに接続されていることを検出すると、前記第1の電子デバイスは、前記第2の電子デバイスによる受信のために無線信号を送信し、前記第2の電子デバイスによる受信のための無線信号は、(i)前記第1の電子デバイスの前記ソケットで出力または入力される信号のタイプ、および(ii)前記第1の電子デバイスの前記ソケットのソケットタイプの少なくとも一つを示すことと、
前記第2の電子デバイスが、前記第2の電子デバイスによる受信のための無線信号を受信すると、前記第2の電子デバイスは、前記ケーブルの他端のケーブルコネクタを接続すべき、前記第2の電子デバイスの対応するソケットを示すこととを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記ケーブルの前記他端の前記ケーブルコネクタが前記第2の電子デバイスの前記示されたソケットに接続されていることを検出すると、前記第2の電子デバイスは、前記第1の電子デバイスによる受信のために無線信号を送信し、前記第1の電子デバイスによる受信のための無線信号は、正しい接続が行われたことを示すことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記正しい接続が行われたことを示す無線信号を前記第2の電子デバイスから受信すると、前記第1の電子デバイスは、前記第2の電子デバイスによる受信のための無線信号の送信を停止することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の方法であって、前記第2の電子デバイスは、前記第2の電子デバイスの前記対応するソケットの領域における発光体を点灯することによって、前記ケーブルの前記他端の前記ケーブルコネクタが接続されるべき、前記第2の電子デバイスの前記対応するソケットを示すことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の方法であって、前記第2の電子デバイスは表示画面を有し、前記第2の電子デバイスの前記表示画面上に前記対応するソケットの位置を表示することによって、前記第2の電子デバイスは、前記ケーブルの前記他端の前記ケーブルコネクタが接続されるべき、前記第2の電子デバイスの前記対応するソケットを示すことを特徴とする方法。
【請求項6】
使用時においてケーブルを介して別のデバイスに送信またはそこから受信されるビデオ及びオーディオの少なくとも1つの、ソースおよびレシーバの少なくとも1つとして機能する電子デバイスであって、
少なくとも1つのソケットであって、使用時において前記少なくとも1つのソケットで出力または入力されるビデオ信号及びオーディオ信号の少なくとも1つを伝えるケーブルのケーブルコネクタを受けるものと、
前記ケーブルコネクタが前記ソケットに接続されていることを検出するケーブル検出器と、
複数の無線信号を送信する無線送信機とを備え、
前記電子デバイスは、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが前記ソケットに接続されている場合、(i)前記ソケットで出力または入力される信号のタイプ、及び(ii)前記ソケットのソケットタイプの少なくとも1つを示す、前記別のデバイスで受信されるための無線信号を前記無線送信機に送信させるように構成されており、それによって、前記別のデバイスは、前記別のデバイスで受信されるための無線信号を受信すると、前記ケーブルの他端のケーブルコネクタが接続されるべきである、前記別のデバイスの対応するソケットを示すことができることを特徴とする電子デバイス。
【請求項7】
請求項6に記載の電子デバイスであって、複数の無線信号を受信する無線受信機を備え、前記電子デバイスは、前記別のデバイスで正しい接続が行われたことを示す無線信号を前記別のデバイスから受けると、前記別のデバイスで受信されるための無線信号の送信を停止するように構成されていることを特徴とする電子デバイス。
【請求項8】
請求項6または7に記載の電子デバイスであって、複数の無線信号を受信する無線受信機を備え、前記電子デバイスは、前記別のデバイスから(i)前記ケーブルの前記他端の前記ケーブルコネクタが接続されている、前記別のデバイスの前記ソケットで出力または入力される信号のタイプ、及び(ii)前記ケーブルの前記他端の前記ケーブルコネクタが接続されている、前記別のデバイスの前記ソケットのソケットタイプの少なくとも1つを示す無線信号を受信すると、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが接続されるべき、前記電子デバイスの前記ソケット又は前記ソケットのうちの1つを示すように構成されていることを特徴とする電子デバイス。
【請求項9】
請求項8に記載の電子デバイスであって、前記電子デバイスは、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが接続されるべき前記電子デバイスのソケットを、前記電子デバイスの前記ソケットの領域における発光体を点灯することによって示すように構成されていることを特徴とする電子デバイス。
【請求項10】
請求項8または9に記載の電子デバイスであって、前記電子デバイスは表示画面を有し、前記電子デバイスは、前記表示画面上に前記ソケットの位置を表示することによって、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが接続されるべき、前記電子デバイスの前記ソケット又は前記ソケットのうちの1つを示すように構成されていることを特徴とする電子デバイス。
【請求項11】
使用時においてケーブルを介して別のデバイスに送信またはそこから受信されるビデオおよびオーディオの少なくとも1つの、ソースおよびレシーバの少なくとも1つとして機能する電子デバイスであって、
複数の無線信号を受信する無線受信機と、
少なくとも1つのソケットであって、使用時において前記少なくとも1つのソケットで出力またはそこに入力されるビデオ信号及びオーディオ信号の少なくとも1つを伝えるケーブルのケーブルコネクタを受けるものとを備え、
前記電子デバイスは、前記別のデバイスから(i)前記ケーブルの他端のケーブルコネクタが接続されている、前記別のデバイスのソケットで出力または入力される信号のタイプ、及び(ii)前記ケーブルの前記他端における前記ケーブルコネクタが接続されている、前記別のデバイスのソケットのソケットタイプの少なくとも1つを示す無線信号を受信すると、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが接続されるべき、前記電子デバイスの前記ソケット又は前記ソケットのうちの1つを示すように構成されていることを特徴とする電子デバイス。
【請求項12】
請求項11に記載の電子デバイスであって、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが前記電子デバイスの示されたソケットに接続されていることを検出すると、前記電子デバイスは、前記別のデバイスで受信されるための無線信号を送信するように構成されており、前記別のデバイスで受信されるための無線信号は、正しい接続が行われたことを示すことを特徴とする電子デバイス。
【請求項13】
請求項11または12に記載の電子デバイスであって、前記電子デバイスは、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが接続されるべき前記電子デバイスのソケットを、前記電子デバイスの前記ソケットの領域における発光体を点灯することによって示すように構成されていることを特徴とする電子デバイス。
【請求項14】
請求項11~13のいずれか一項に記載の電子デバイスであって、前記電子デバイスは表示画面を有し、前記電子デバイスは、前記表示画面上に前記ソケットの位置を表示することによって、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが接続されるべき、前記電子デバイスの前記ソケット又は前記ソケットのうちの1つを示すように構成されていることを特徴とする電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子デバイス並びに第1の電子デバイス及び第2の電子デバイスの操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの電子デバイスが複数のソケットを有する。オーディオ信号及び/又はビデオ信号及び/又は他の信号を送受信するために、ケーブルがソケットに接続され得る。一部のソケットは、互いに全く異なる。他のソケットは、類似しているかまたは同一であるかもしれないが、異なるタイプの信号を運ぶために用いられてもよい。オーディオ信号及び/又はビデオ信号及び/又は他の信号が、要求通りに又は必要に応じて送受信されるように、ケーブルが各デバイスの正しいソケットに接続されることを確実にすることが重要である。しかし、これはユーザーにとって難解で分かりにくい作業かもしれない。
【発明の概要】
【0003】
本明細書で開示される第1の態様によれば、第1の電子デバイス及び第2の電子デバイスを操作する方法であって、使用中に前記電子デバイスの1つが、もう一方の電子デバイスにケーブルを介して送信されるビデオ及びオーディオの少なくとも1つの発信元(source)として機能し、
前記方法は、
前記ケーブルのケーブルコネクタが前記第1の電子デバイスのソケットに接続されていることを前記第1の電子デバイスの前記ソケットで検出することと、
前記ケーブルコネクタが前記第1のデバイスの前記ソケットに接続されていることを検出すると、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスによる受信のために無線信号を送信し、前記第2のデバイスによる受信のための無線信号は、(i)前記第1のデバイスの前記ソケットで出力または入力される信号のタイプ、および(ii)前記第1のデバイスの前記ソケットのソケットタイプの少なくとも一つを示すことと、
前記第2のデバイスが、前記第2のデバイスによる受信のための無線信号を受信すると、前記第2のデバイスは、前記ケーブルの他端のケーブルコネクタを接続すべき、前記第2のデバイスの対応するソケットを示すこととを特徴とする方法が提供される。
【0004】
このようにして、ユーザーは、ケーブルの一端を複数のデバイスのうちの1つのソケットに簡単に接続できる。次に、そのデバイスは、ケーブルの他端が接続されるべき、もう一方のデバイス上の正しく対応するソケットをもう一方のデバイスが示すことができるように、もう一方のデバイスに無線信号を送信することができる。これにより、ユーザーにとって、ソースデバイス及びレシーバデバイスのソケットへのケーブルの接続が大幅に簡素化される。
【0005】
場合によっては、第1のデバイスのソケットで出力または入力される信号のタイプと、第1のデバイスのそのソケットのソケットタイプは、実質的に同一であってもよい。すなわち、場合によっては、信号のタイプまたはソケットのタイプのいずれかを示せば十分である。その他の場合においては、信号のタイプとソケットのタイプの両方を示すことが必要であるかもしれないし、または、少なくともその両方を示すことが有用であるかもしれない。
【0006】
一例において、前記ケーブルの前記他端の前記ケーブルコネクタが前記第2の電子デバイスの前記示されたソケットに接続されていることを検出すると、前記第2の電子デバイスは、前記第1の電子デバイスによる受信のために無線信号を送信し、前記第1の電子デバイスによる受信のための無線信号は、正しい接続が行われたことを示している。
【0007】
一例において、前記正しい接続が行われたことを示す無線信号を前記第2の電子デバイスから受信すると、前記第1の電子デバイスは、前記第2の電子デバイスによる受信のための無線信号の送信を停止する。
【0008】
一例において、前記第2の電子デバイスは、前記第2の電子デバイスの前記対応するソケットの領域における発光体を点灯することによって、前記ケーブルの前記他端における前記ケーブルコネクタが接続されるべき前記第2の電子デバイスの対応するソケットを示す。
【0009】
一例において、前記第2の電子デバイスは表示画面を有し、前記第2の電子デバイスの前記表示画面上に前記対応するソケットの位置を表示することによって、前記第2の電子デバイスは、前記ケーブルの前記他端の前記ケーブルコネクタが接続されるべき、前記第2の電子デバイスの前記対応するソケットを示す。
【0010】
本明細書で開示される第2の態様によれば、使用時においてケーブルを介して別のデバイスに送信またはそこから受信されるビデオ及びオーディオの少なくとも1つの、ソースおよびレシーバの少なくとも1つとして機能する電子デバイスであって、
少なくとも1つのソケットであって、使用時において前記少なくとも1つのソケットで出力または入力されるビデオ信号及びオーディオ信号の少なくとも1つを伝えるケーブルのケーブルコネクタを受けるものと、
前記ケーブルコネクタが前記ソケットに接続されていることを検出するケーブル検出器と、
複数の無線信号を送信する無線送信機とを備え、
前記電子デバイスは、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが前記ソケットに接続されている場合、(i)前記ソケットで出力または入力される信号のタイプ、及び(ii)前記ソケットのソケットタイプの少なくとも1つを示す、前記別のデバイスで受信されるための無線信号を前記無線送信機に送信させるように構成されており、それによって、前記別のデバイスは、前記別のデバイスで受信されるための無線信号を受信すると、前記ケーブルの他端のケーブルコネクタが接続されるべきである、前記別のデバイスの対応するソケットを示すことができることを特徴とする電子デバイスが提供される。
【0011】
一例において、前記電子デバイスは複数の無線信号を受信する無線受信機を備え、前記電子デバイスは、前記別のデバイスで正しい接続が行われたことを示す無線信号を前記別のデバイスから受けると、前記別のデバイスで受信されるための無線信号の送信を停止するように構成されている。
【0012】
一例においては、前記電子デバイスは複数の無線信号を受信する無線受信機を備え、前記電子デバイスは、前記別のデバイスから(i)前記ケーブルの前記他端の前記ケーブルコネクタが接続されている、前記別のデバイスの前記ソケットで出力または入力される信号のタイプ、及び(ii)前記ケーブルの前記他端の前記ケーブルコネクタが接続されている、前記別のデバイスの前記ソケットのソケットタイプの少なくとも1つを示す無線信号を受信すると、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが接続されるべき、前記電子デバイスの前記ソケット又は前記ソケットのうちの1つを示すように構成されている。
【0013】
すなわち、デバイスに単一のソケットがあり、それがケーブル用の正しいソケットであるならば、そのソケットが示される。または、デバイスに複数のソケットがあるならば、ケーブル用のそれらのソケットのうち正しい1つが示される。
【0014】
一例においては、前記電子デバイスは、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが接続されるべき前記電子デバイスのソケットを、前記デバイスの前記ソケットの領域における発光体を点灯することによって示すように構成されている。
【0015】
一例においては、前記電子デバイスは表示画面を有し、前記電子デバイスは、前記表示画面上に前記ソケットの位置を表示することによって、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが接続されるべき、前記電子デバイスの前記ソケット又は前記ソケットのうちの1つを示すように構成されている。
【0016】
本明細書で開示される第3の態様によれば、使用時においてケーブルを介して別のデバイスに送信またはそこから受信されるビデオおよびオーディオの少なくとも1つの、ソースおよびレシーバの少なくとも1つとして機能する電子デバイスであって、
複数の無線信号を受信する無線受信機と、
少なくとも1つのソケットであって、使用時において前記少なくとも1つのソケットで出力またはそこに入力されるビデオ信号及びオーディオ信号の少なくとも1つを伝えるケーブルのケーブルコネクタを受けるものとを備え、
前記電子デバイスは、前記別のデバイスから(i)前記ケーブルの他端のケーブルコネクタが接続されている、前記別のデバイスのソケットで出力または入力される信号のタイプ、及び(ii)前記ケーブルの前記他端における前記ケーブルコネクタが接続されている、前記別のデバイスのソケットのソケットタイプの少なくとも1つを示す無線信号を受信すると、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが接続されるべき、前記電子デバイスの前記ソケット又は前記ソケットのうちの1つを示すように構成されていることを特徴とする電子デバイスが提供される。
【0017】
すなわち、デバイスに単一のソケットがあり、それがケーブル用の正しいソケットであるならば、そのソケットが示される。または、デバイスに複数のソケットがあるならば、ケーブル用のそれらのソケットのうち正しい1つが示される。
【0018】
一例においては、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが前記電子デバイスの示されたソケットに接続されていることを検出すると、前記電子デバイスは、前記別のデバイスで受信されるための無線信号を送信するように構成されており、前記別のデバイスで受信されるための無線信号は、正しい接続が行われたことを示す。
【0019】
一例においては、前記電子デバイスは、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが接続されるべき前記電子デバイスのソケットを、前記電子デバイスの前記ソケットの領域における発光体を点灯することによって示すように構成されている。
【0020】
一例においては、前記電子デバイスは表示画面を有し、前記電子デバイスは、前記表示画面上に前記ソケットの位置を表示することによって、前記ケーブルの前記ケーブルコネクタが接続されるべき、前記電子デバイスの前記ソケット又は前記ソケットのうちの1つを示すように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本開示の理解を促し、かつ、実施形態がどのように実施されうるかを示すために、例として以下の添付図面が参照される。
【0022】
図1】本開示の実施形態に係る第1の電子デバイス及び第2の電子デバイスの例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
すでに述べたように、多くの電子デバイスが複数のソケットを有する。オーディオ信号及び/又はビデオ信号及び/又は他の信号を送受信するために、ケーブルがソケットに接続され得る。通常、あるデバイスが別のデバイスの信号源として作動し、例えばオーディオ信号及び/又はビデオ信号及び/又は他の信号などを、典型的には受信デバイスでの再生や他の用途のために、その別のデバイスに送る。ケーブルが、ソースデバイス(信号源のデバイス)及び受信デバイスの正しいソケットに接続されることを確実にすることが重要である。しかし、これはユーザーにとって難解で分かりにくい作業かもしれない。
【0024】
それを例示すると、多くの家庭用電気機器及び他の電子デバイスは、ビデオ信号及びオーディオ信号及び/又は他の信号を送受信するための複数のソケットを有する。一部のソケット/ケーブルはビデオ用であり、一部はオーディオ用であるかもしれないが、これらのソケット及びケーブルの対応するコネクタは、同じタイプであるかもしれない。さらには、ケーブルがビデオ信号を伝えるためのものだったとしても、そのケーブルを通して送られるビデオ信号は、特定の規格に準拠するかもしれないし、特定のタイプのものであるかもしれない。また、デバイスの種々のソケットは、種々の規格またはタイプに対応するだろう。同様の問題はオーディオ信号にも起こる。さらには、例えば特定のビデオ規格またはタイプにおいては、ビデオ信号の種々のコンポーネント(例えば、種々の色すなわち色成分)を伝送するために複数のケーブルの接続が必要かもしれない。同様に、オーディオ信号については、例えば、ステレオ設定の場合は左と右でケーブルが異なり、5.1システムの場合はフロント左、フロント右、リア左、リア右、センター、サブウーファーでケーブルが異なるかもしれない。さらには、他のデータを伝送するため又はネットワークに接続するためのケーブルのソケットなどの、ビデオやオーディオの送受信以外の他の目的のためのソケットがあるかもしれない。ケーブルは異なるタイプの信号を伝送するために使用されるものという事実にも関わらず、ケーブルのコネクタ、従ってデバイスのソケットについても、類似していたり、場合によっては同一であることが一般的である。
【0025】
具体例としては、それに限定されないが、一般的なタイプのコネクタ及びソケットは、RCAすなわちフォノコネクタ及びソケットであり、複数の異なるタイプの信号を出入力するために用いられる。具体例としては、ここでも例示するためであり限定されないが、テレビは、Y、Pb、Pr用の別個のソケット(すなわち、アナログコンポーネントビデオ信号用の3つの別個のソケット);R、G、B用の別個のソケット(すなわち、アナログRGBビデオ信号用の3つの別個のソケット);オーディオ入力用の左ソケット及びオーディオ入力用の右ソケット;CVBSオーディオ入力用の右ソケット及びCVBSオーディオ入力用の左ソケットというCVBS(コンポジットビデオ信号)用の別個のソケット;オーディオ出力用左ソケット及びオーディオ出力用右ソケット;サブウーファー出力用の別個のソケット;SPDIF(ソニー/フィリップスデジタルインターフェースフォーマット)出入力用の別個のソケット、などを有し得る。これらのソケットは、一見すると似ていることが多い。実際、これらのソケットは、すべてRCAすなわちフォノソケットであることが多い。
【0026】
別の一般的なコネクタは、HDMI(登録商標)(高精細度マルチメディアインターフェイス)コネクタである。HDMI(登録商標)コネクタは、デジタルオーディオ、デジタルビデオ、又はデジタルオーディオ及びデジタルビデオの両方、並びに種々の目的のための制御信号のような、任意の他の信号を伝送するために用いられる。実際、異なる規格のHDMI(登録商標)コネクタが数多くあり、それらは種々のサイズであり、異なる数のピン及び様々なピンの配置を有する。
【0027】
つまり、ユーザーがケーブルをデバイスに接続しようとするときに、ユーザーが正しいソケットを識別するのは難しく、混乱する可能性がある。また、デバイスの位置によっては、ケーブルを接続しようとするときにデバイスのソケットが見えにくいかもしれない。デバイスは、例えば、ソケットが容易に見えないような、部屋の高いところまたは壁の近くにあるかもしれない。
【0028】
これを解決するために、本開示の実施形態の例に従う概要においては、ケーブルがデバイスに接続されると、そのデバイスは、別のデバイスによって受信される信号を無線で送信する。その信号は、そのソケットで出力されるかまたはそのソケットに入力できる信号のタイプ、またはそのソケットのタイプの少なくとも1つを示す。その別のデバイスは無線信号を受信すると、ケーブルの他端が接続されるべき、その別のデバイス上の正しく対応するソケットをユーザーに示すことができる。従って、この点についてユーザーがすべき全てのことは、ケーブルを一方のデバイスのソケットに接続するだけであり、するともう一方のデバイスは、ケーブルの他端が接続されるべき正しく対応するソケットを自動的に表示するかまたは、それを促される。
【0029】
図1を参照すると、同図は本開示の実施形態に係る2つの電子デバイス10、20の例を概略的に示す。
【0030】
デバイス10、20のそれぞれは、例えば、テレビ、ディスプレイ画面またはパネル、セットトップボックス、PVR(パーソナルビデオレコーダー、DVRすなわちデジタルビデオレコーダーとしても知られる)、DVDプレーヤー、ブルーレイプレーヤー、パーソナルコンピューティングデバイス(ノート型コンピューター、デスクトップ型コンピューター、またはタブレット型コンピューターなど)、家庭用ゲーム機、携帯電話(いわゆる「スマートフォン」を含む)、メディアプレーヤー、ラウドスピーカー、サラウンドサウンドプロセッサすなわちホームシアターシステムなどを含む、様々な種類のものであってよい。典型的には、デバイス10、20の一方はある種類のデバイスであり、デバイス10、20の他方は別の種類のデバイスである。典型的には、デバイス10、20の一方は、電子デバイス10、20の他方の信号源として機能する。ある実施態様においては、同じデバイス10、20が、いくつかの信号の信号源および他の信号の受信機であってもよい。
【0031】
例えば、限定するものではないが、ユーザーは、テレビをセットトップボックス、PVR、及びサラウンドサウンドプロセッサすなわちホームシアターシステムに接続していてもよい。5.1サウンドシステムでは、サラウンドサウンドプロセッサすなわちホームシアターシステムを6つのラウドスピーカー(フロント左、フロント右、センター、リア左、リア右、サブウーファー)に、順次接続する必要がある。ビデオ及びオーディオのためにこれら全てのデバイスを接続するには、種々のデバイス間を接続する多数のケーブルを必要とする。これらの様々な接続については、種々のデバイスのソケット及びケーブルの対応コネクタは、それらが異なる信号(例えば、左オーディオ及び右オーディオのそれぞれ)または異なるタイプの信号(例えば、ビデオ及びオーディオのそれぞれ)を伝送しているとしても、同一であってもよい。場合によっては、信号は、特定のセットアップに応じて、デバイスからの信号出力またはデバイスへの信号入力であってもよい。
【0032】
デバイス10、20のそれぞれは、コンピュータプログラムまたはソフトウェアの格納と処理、およびデータの格納と処理などを行う、プロセッサ、データストレージ、ワーキングメモリなどの12、22を有する。いくつかの例では、本明細書に記載される方法は、プロセッサなどの12、22の制御下で実施される。
【0033】
デバイス10、20の少なくとも一方は、無線信号をもう一方の電子デバイス10、20に送信する無線送信機を有し、デバイス10、20の他方は、無線信号をもう一方の電子デバイス10、20から受信する無線受信機を有する。いくつかの例では、デバイス10、20のそれぞれは、無線信号40を送受信するための無線送受信機14、24を有する。一般に、無線送受信機14、24は、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、赤外線、ZigBee(登録商標)、またはその他のローカル無線通信技術を含む、種々の無線技術のうちの1つまたは複数を使用して、無線信号40を互いに送信することができる。無線信号40は、デバイス10、20間で直接送信されてもよく、または、例えば、各デバイス10、20が接続されている無線ルータ等を使用して、無線ローカルエリアネットワーク(無線LAN)などのネットワークを介して送信されてもよい。
【0034】
デバイス10、20のそれぞれは、各端部に対応のコネクタ52を有するケーブル50を接続することができる少なくとも1つのソケット16、18、26、28を有する。典型的な実施態様では、デバイス10、20のそれぞれは、それぞれのケーブルコネクタを受けるための複数のソケット16、18、26、28を有する。図示の概略例では、各デバイス10、20は、あるタイプ(本例では、RCAすなわちフォノタイプ)の5つのソケット16、26及び別のタイプ(本例では、HDMI(登録商標)タイプ)のさらなる1つのソケット18、28を有するとして示されている。しかし、よく理解されているように、ある特定のデバイス10、20については、ソケットの数は増減し得るし、ソケットのタイプも増減し得る。一部の例においては、全てのソケットが同じタイプのものであり得る。他の例においては、3つ以上の異なるタイプのソケットがあってもよい。
【0035】
典型的には、各ソケット16、18、26、28は、特定の信号を伝送するためのものであり、他の信号を伝送するためのものではないが、場合によっては、セットアップに応じて、特定のソケット16、18、26、28を種々のタイプの信号に用いてもよい。例えば、デバイス10、20がテレビである場合、コンポジットビデオ信号のY信号、Pb信号、Pr信号をそれぞれ伝送するための3つのソケット、及び/又は、アナログRGBビデオ信号のR、G、Bをそれぞれ伝送するための3つのソケットがあってもよい。いずれの場合でも、例えば、DVDプレーヤー又はセットトップボックスなどから受信され得る。例えばDVDプレーヤー又はセットトップボックスなどからオーディオを受信するために、左右のオーディオ入力用の別個のソケットがあってもよい。対応するラウドスピーカーに通されることを目的とした、左右のオーディオ出力用の別個のソケット、又は5.1もしくは7.1オーディオのための異なるアナログオーディオ信号用の別個のソケットがあってもよい。CVBSオーディオ入力用の右ソケット及びCVBSオーディオ入力用の左ソケットというCVBS(コンポジットビデオ信号)入力用のソケットがあってもよい。いくつかの例においては、そのようなソケットはすべて、RCAすなわちフォノコネクタを受けるためのRCAすなわちフォノソケットであるかもしれない。例えば、デジタル5.1オーディオ信号をサラウンドサウンドプロセッサ/アンプに伝えるためのSPDIF接続用のソケットもあるかもしれない。SDI(シリアルデジタルインターフェイス)、DVI(デジタルビジュアルインターフェイス)、HDMI(登録商標)(高精細度マルチメディアインターフェイス)、ディスプレイポート、Ethernet(登録商標)などのうちの1つまたは複数のためのソケットがあるかもしれない。
【0036】
前述のように、本開示の実施形態の例に従う概要においては、ケーブル50が、あるデバイス10、20のソケット16、18,26,28に接続されると、そのデバイス10、20の無線送受信機14、24は、もう一方のデバイス10、20の無線送受信機14、24によって受信される信号を無線で送信する。その信号は、そのソケット16,18,26,28で出力されるか、またはそのソケット16,18,26,28に入力できる信号のタイプ、または第1のデバイス10、20のソケット16,18,26,28のタイプの少なくとも1つを示す。もう一方のデバイス10、20は、無線信号を受信すると、ケーブル50の他端が接続されるべき、もう一方のデバイス10、20の正しく対応するソケット16,18,26,28をユーザーに示すことができる。
【0037】
示され得る信号のタイプは、例えば「ビデオ」または「オーディオ」と同じくらいシンプルで広いものであってもよい。代わりに又はさらに、示され得る信号のタイプは、より具体的であってもよい。
【0038】
例えば、信号のタイプは、アナログ左ステレオオーディオ信号若しくはアナログ右ステレオオーディオ信号、又は、2.1、5.1若しくは7.1オーディオなどのアナログ信号の特定の1つを示してもよい。
【0039】
別の例としては、信号のタイプは、例えばデジタル5.1オーディオ信号又はデジタル7.1オーディオ信号などの、デジタルオーディオ信号を示してもよい。デジタル5.1オーディオ信号の例には、ドルビーデジタル、ドルビープロロジックII、DTS、SDDS、及びTHX(及び7.1オーディオの拡張など)に準拠した信号が含まれる。
【0040】
別の例としては、信号のタイプは、アナログビデオ信号を示していてもよく、例えば、コンポジットビデオ信号、Sビデオ信号、コンポーネントビデオ信号、またはVGAフォーマットビデオ信号のうちの1つなど、特定のアナログビデオ信号を示していてもよい。そのような信号の異なるコンポーネント又はチャネルのためにデバイス10、20に異なるソケット16、18、26、28がある場合、信号のタイプは、特定のコンポーネントまたはチャネルを示していてもよい(例えば、アナログコンポーネントビデオ信号のY、Pb、Pr、又はアナログRGBビデオ信号のR、G、Bなど)。
【0041】
別の例としては、信号のタイプは、例えばデジタル光オーディオ信号またはデジタル電気オーディオ信号などの、デジタルビデオ信号を示してもよい。信号のタイプはより具体的であってもよく、例えば、SDI、DVI、HDMI(登録商標)、又はディスプレイポートなどの信号を示してもよい。
【0042】
いずれの場合も、信号のタイプは、そのデバイス10、20について、信号が「イン」であるかどうか(すなわち、そのデバイス10、20で受信されることを意図されている)、または「アウト」であるかどうか(すなわち、そのデバイス10、20によって送信されることを意図されている)を示してもよい。
【0043】
示され得るソケットのタイプは、例えば、HDMI(登録商標)、光(例えば、オーディオ用のTOSLINKすなわちSPDIF)、同軸(例えば、RCAすなわちフォノ)、DVI、ディスプレイポート、Ethernet(登録商標)などであってもよい。
【0044】
場合によっては、デバイスのソケットで出力される信号のタイプと、デバイスのそのソケットのソケットタイプは、実質的に同一であってもよい。すなわち、場合によっては、信号のタイプまたはソケットのタイプのいずれかを示せば十分である。その他の場合においては、信号のタイプとソケットのタイプの両方を示すことが必要であるかもしれないし、または、それら両方を示すことが少なくとも有用であるかもしれない。
【0045】
具体例としては、一部のソケットタイプについては、信号のタイプが(少なくとももしかすると)常に同じであるかまたは、基盤となる技術により、ソケットまたはそのドライバなどが上り信号または下り信号にかまわず処理するため、信号がビデオ、オーディオ、シグナル伝達などであるかどうかは問題にならない。このようなソケットタイプは、例えば、DVI,ディスプレイポート、Ethernet(登録商標)、及びUSBを含む。このようなソケットについては、「ソケットのタイプ」を示すだけで十分であろうし、「信号のタイプ」を示す必要はない。
【0046】
一方、信号タイプ情報が重要なソケットがある。具体的な例は、ソケットがRCAすなわちフォノタイプの場合である。上述のように、RCAすなわちフォノコネクタ及びソケットは、複数の異なる種類の信号を出入力するために用いられる。
【0047】
また、特定のデバイス10、20での具体的な実施においては、同じRCAソケットを、例えば、CVBSビデオまたはYPbPr信号のYに使用してもよい。そのような場合、ソケットタイプ情報を送信することに加えて、信号タイプ情報がデバイス10、20によって送信されるべきである。このようにして、もう一方のデバイス10、20は、ケーブル50の他端のための正しいソケットを示すことができる。
【0048】
別の例として、ケーブルがステレオ左用かステレオ右用か、または、5.1サウンドシステムのセンター、フロント左、フロント右、リア左、リア右、及びサブウーファー用かなどを示すために、アナログオーディオケーブルでは、従来、異なる色を使用している(例えば、ケーブルまたはコネクタにカラーバンディングする(色帯をつける)または他の色でマーキングなどをする)。各ケーブルの端部には同じ色が使用されており、ケーブルの一端が入力端であり、ケーブルの他端が出力端であるという区別はない。このような場合、例えばユーザーがソースデバイス(セットトップボックスなど)のオーディオ出力にケーブルを接続すると、受信デバイス(テレビなど)は、オーディオ出力ソケットではなく、ユーザーが正しく接続できるように、対応するオーディオ入力ソケットを表示する必要がある。このような場合に、信号タイプ情報が送信される。
【0049】
これをさらに例示するために、例えば、まずユーザーが、ケーブル50をサラウンドサウンドプロセッサすなわちホームシアターシステムの右オーディオ入力のRCAソケットに接続するものとする。サラウンドサウンドプロセッサすなわちホームシアターシステムは、テレビなどの他のデバイスによる受信のために、「アナログオーディオ入力、RCAソケットを介した右チャネル」などの情報を送信して、信号のタイプ及びケーブルの一端が接続されているソケットのタイプを示すべきである(あるいは、同じように「アナログオーディオ出力、RCAソケットを介した右チャネル」などの情報を送信して、信号のタイプ及びケーブルの他端が接続されるべきソケットのタイプを示すべきである)。テレビが無線信号を受信すると、テレビは、ユーザーがテレビに正しく接続できるように、右のオーディオ出力RCAソケットを示す。これにより、ユーザーが「誤った」すなわち正しくない色のケーブルを使用している場合でも(例えば、通常、右チャネルに赤が使用され、左チャネルに白が使用されているならば、左チャネルに赤、右チャネルに白を使用している)、ユーザーは正しい接続を行うことができる。
【0050】
別の例として、知られているように、DVI信号は、DVIソケットまたはHDMI(登録商標)ソケットを介して送信することができる。このような場合、それぞれのデバイス10、20のソケットの可用性によっては、ソースデバイス10、20が信号のタイプが「DVI」であることを示すだけでは不十分かもしれない。例えば、ユーザーはDVI信号を出力するために、ソースデバイスのHDMI(登録商標)ソケットを使用しているかもしれない。このような場合、ソースデバイスによって受信デバイスに送信される情報は、「HDMI(登録商標)ソケットからのDVI信号」などの情報を示すべきである。すると、受信デバイスは、ユーザーがケーブルの他端を接続するべきHDMI(登録商標)ソケットを示すことができる。
【0051】
上述のように、ケーブル50が、あるデバイス10、20のソケット16、18,26,28に接続されると、そのデバイス10、20の無線送受信機14、24は、もう一方のデバイス10、20の無線送受信機14、24によって受信される信号を無線で送信する。デバイス10、20は、任意の適切な構成によって、ケーブル50がソケット16、18、26、28に接続されたことを検出してもよい。例えば、ソケット16、18、26、28は、ケーブル50がソケット16、18、26、28に接続されたことを検出する機械スイッチまたは光検出器などの形態のケーブル検出器を含んでもよい。各ソケット16、18、26、28について、デバイス10、20は、ソケットのタイプ及び各ソケット16、18、26、28で受信されるかまたはそこから送信される信号のタイプの一方または両方を示す情報を格納する。
【0052】
次に、ケーブル検出器の出力は、この例においては、デバイス10、20のプロセッサなどの12、22によって使用され、デバイス10、20の無線送受信機14、24に、もう一方のデバイス10、20によって受信される対応する適切な信号を送信させる。上述のように、その信号は、そのソケット16,18,26,28で出力されるかまたはそのソケット16,18,26,28に入力できる信号のタイプ、及び第1のデバイス10、20のソケット16,18,26,28のタイプの少なくとも1つを示す。
【0053】
もう一方のデバイス10、20は、無線信号を受信すると、ケーブル50の他端が接続されるべき、もう一方のデバイス10、20上の正しく対応するソケット16,18,26,28をユーザーに示すことができる。この表示については複数の例が可能である。
【0054】
例えば、図面に概略的に示されているように、デバイス10、20の一方または両方は、1つもしくは複数のソケット16、26またはソケット16、26それぞれに、インジケータ(指示器)30を備えていてもよい。図1の例では、各デバイス10、20は、各ソケット16、18、26、28にインジケータ30を有する。インジケータ30は、光を放出するための光源であり、それぞれが、例えば、小型の電球、LEDなどであってよい。各インジケータ30は、対応するソケット16、18、26、28の近くに配置されている。必要に応じて、ソケット30を示すために、インジケータ30を点灯させることができる。
【0055】
別の例として、ソケット16、18、26、28の特定の1つがケーブル50の接続用に示される場合に、デバイス10、20の一方または両方は、ソケット16、18、26、28のグラフィック表示が示され得る表示画面を有してもよい。ケーブル50の他端が接続されるべきソケット16、18、26、28の特定の1つは、他のソケットとは異なる色を使用してソケットを強調することによって、及び/又は、点滅するアイコン効果などによって示されてもよい。例えば、テレビ及び他のデバイスを含むいくつかのデバイス10、20は、この目的のために使用することができるディスプレイ画面をすでに有している。
【0056】
1つまたは複数のケーブル50をデバイス10、20に接続するプロセスに先立ってまたはその一部として、デバイス10、20は、デバイス10、20が互いに適切な無線信号を送信できるように、互いに登録してもよい。例えば、デバイス10、20は、それらが互いに十分に近接したときに、互いに位置を特定し、対にされることができるように、「検出」モードにあるように構成され得る。このため、デバイス10、20は、検出モードになると無線検出信号を送信してもよく、また、無線検出信号を送信している他のデバイスから受信した無線検出信号に反応することができる。このような機能は、Bluetooth(登録商標)デバイスなどで利用できる。
【0057】
代わりに又はさらに、ケーブル50が接続されたデバイス10、20によって送信される無線信号は、実質的に、信号を受信する他の互換性のあるデバイスによって受信可能であるように送信されてもよい。互換性のあるデバイスが信号を受信すると、デバイスは、ケーブル50の他端が接続されるべきソケットを示すために、上記のように動作してもよい。
【0058】
前述のように、ケーブル50が接続された第1のデバイスであるデバイス10、20が、ケーブル50が接続されたソケットのタイプ及びそのソケットに存在する信号のタイプの少なくとも1つを示す無線信号を送信すると、無線信号を受信した第2のデバイス10、20は、ケーブル50の他端が接続されるべき、第2のデバイス10、20のソケットを示すことができる。一例では、ケーブル50が第2のデバイス10、20の示されたソケットに接続されると、第2のデバイス10、20はこれを検出し、無線信号を第1のデバイス10、20に送信して、正しい接続が行われたことを示す。次に、第1のデバイス10、20は、ケーブル50が接続されているソケットのタイプおよび第1のデバイス10、20のソケットに存在する信号のタイプのうちの少なくとも1つを示す信号の送信を停止することができる。代わりに又はさらに、第1のデバイス10、20は、特定の期間のみ信号を送信するように構成されてもよく、または信号を特定の回数だけ送信するように構成されてもよい。
【0059】
第2のデバイス10、20が、ケーブル50の他端が接続されるべき適切なソケットを有していない場合、第2のデバイス10、20は、これをユーザーに示すことができる。例えば、第2のデバイス10、20は、第1のデバイス10、20によって示されるタイプに対応する適切なタイプのソケットを有しているかもしれないが、第2のデバイス10、20のそのタイプのソケットはすべて、すでに使用されているかもしれない。別の例として、第2のデバイス10、20は、第1のデバイス10、20によって示されるタイプのソケットを有さないかもしれない。第2のデバイス10、20が表示画面を有するならば、例えば、その表示画面に警告メッセージを提示することによって、又は例えば赤色の警告灯などを点滅させることによって、これをユーザーに示すことができる。別の例として、第2のデバイス10、20は、第1のデバイス10、20によって受信される対応する無線信号を無線で送信することによって、ユーザーに対してこれを示すことができる。次に、第1のデバイス10、20は、第2のデバイス10、20に適切な(空き)ソケットがないことをユーザーに示すことができる。この場合も、第1のデバイス10、20が表示画面を有する場合、第1のデバイス10、20は、ユーザーに対して何らかの警告を表示画面に提示することができる。別の例として、第1のデバイス10、20は、例えば、赤色の警告灯などを点滅させることによってこれを示してもよい。これは、ケーブル50の第1の端部が接続された第1のデバイス10、20のソケットに関連する警告灯であってもよい。
【0060】
なお、本明細書中に記載される処理装置または処理システムまたは回路は、実際には、単一のチップもしくは集積回路、または複数のチップもしくは集積回路によって提供されてもよく、任意で、チップセット、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、グラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)などとして設けられてもよい。チップまたは複数のチップは、少なくとも一つのデータプロセッサ、少なくとも一つのデジタル・シグナル・プロセッサ、ベースバンド回路および無線周波数回路のうちの少なくとも一つを実装するための回路(ならびに場合によりファームウェア)を備え、これらは実施形態にしたがって動作するよう構成可能である。この点、例示的実施形態は、(不揮発性)メモリに格納されプロセッサによって実行可能なコンピュータソフトウェア、またはハードウェア、または有形的に格納されたソフトウェアおよびハードウェア(および有形的に格納されたファームウェア)の組み合わせによって、少なくとも部分的に実装されてもよい。
【0061】
本明細書には、データ記憶用のデータ記憶装置が記載される。これは、単一の装置または複数の装置によって設けられてもよい。適切な装置としては、例えば、ハードディスクおよび不揮発性半導体メモリが挙げられる(例えば、ソリッドステートドライブすなわちSSDを含む)。
【0062】
図面を参照して本明細書に記載された実施形態の少なくともいくつかの態様は、処理システムまたは処理装置によって実行されるコンピュータプロセスを含むが、本発明は、本発明を実施可能なコンピュータプログラム、特に通信手段(carrier)上または内のコンピュータプログラムにも及ぶ。このプログラムの形式は、非一時的なソースコード、オブジェクトコード、部分的にコンパイルされた形式の中間ソースコード及びオブジェクトコード、またはその他任意の本発明に従った処理の実施に使用するのに適切な非一時的形式であってよい。通信手段は、プログラムを搬送可能な任意の実体または装置であってよい。例えば、通信手段は、ソリッドステートドライブ(SSD)または他の半導体ベースのRAM、例えばCD-ROMまたは半導体ROMなどのROM、例えばフロッピーディスクまたはハードディスクなどの磁気記録媒体、光学メモリ装置一般などの記憶媒体を含んでもよい。
【0063】
本明細書に記載される例は、本発明の実施形態の説明的事例として理解されるべきである。別の実施形態および事例も想定される。任意の一例または実施形態に関連して記載された任意の特徴は、単独で、または他の特徴と組み合わせて用いてもよい。さらに、任意の一例または実施形態に関連して記載された任意の特徴は、他の例もしくは実施形態の少なくとも一つの特徴と組み合わせて、または他の例もしくは実施形態と組み合わせて用いてもよい。さらに、本明細書に記載されない等価物および変形も、請求項に定義される本発明の範囲内で用いてもよい。
図1
【国際調査報告】