(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-28
(54)【発明の名称】ヘルメット用顎紐ディバイダー
(51)【国際特許分類】
A42B 3/08 20060101AFI20220318BHJP
【FI】
A42B3/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021542329
(86)(22)【出願日】2019-12-30
(85)【翻訳文提出日】2021-07-21
(86)【国際出願番号】 KR2019018728
(87)【国際公開番号】W WO2020197055
(87)【国際公開日】2020-10-01
(31)【優先権主張番号】10-2019-0033187
(32)【優先日】2019-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521305262
【氏名又は名称】エイチジェイシー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】HJC CORP.
【住所又は居所原語表記】23, Seori-ro, Idong-eup, Cheoin-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, 17127, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】特許業務法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェ,グァンムン
(72)【発明者】
【氏名】ユ,デソク
(72)【発明者】
【氏名】キム,ソンジュ
【テーマコード(参考)】
3B107
【Fターム(参考)】
3B107BA07
3B107BA08
3B107DA19
(57)【要約】
本発明はヘルメット用顎紐ディバイダーに関するものであり、本実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーは、ヘルメット(500)の側面の前部から延びた第1顎紐(200)を連結した第1支持体(100)、及び第1支持体(100)と回動可能に結合され、ヘルメット(500)の側面の後部から延びた第2顎紐(400)を連結した第2支持体(300)を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘルメットの側面の前部から延びた第1顎紐を連結した第1支持体と、
前記第1支持体と回動可能に結合され、前記ヘルメットの側面の後部から延びた第2顎紐を連結した第2支持体と、を含む、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項2】
請求項1記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記ヘルメットから前記第1支持体までの前記第1顎紐の長さ、又は前記ヘルメットから前記第2支持体までの前記第2顎紐の長さが短くなることで、前記第1支持体と前記第2支持体との間の角度が増加する、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項3】
請求項1記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記第2支持体が前記第1支持体に対して所定角度の範囲内で回動可能に結合される、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項4】
請求項3記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記第1支持体の一面に段差部を形成するように陥没部が形成され、
前記第2支持体が前記陥没部に結合され、前記第2支持体が前記第1支持体に対して特定角度を成すとき、前記第2支持体の側面が前記段差部に接触する、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項5】
請求項1記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記第1支持体及び前記第2支持体のいずれか一方に突出した突起部が形成され、
前記第1支持体及び前記第2支持体のいずれか他方に前記突起部が挿入される挿入ホールが形成される、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項6】
請求項5記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記突起部の末端にフックが形成され、前記フックが前記挿入ホールに掛かる、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項7】
請求項6記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記突起部が中心に空間を形成するように環状に突出し、一つ以上の分割区間に分割されており、
前記突起部の空間に挿入されるように円筒状に形成された保護本体と、前記分割区間に挿入されるように前記保護本体から突出した保護突出部と、を備える保護手段をさらに含む、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項8】
請求項1記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記第1支持体の一面に前記第2支持体が結合され、
前記第1顎紐が前記第1支持体の他面に沿って延びる、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項9】
請求項8記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記第1支持体の一端に、一面が前記第1顎紐に接触する第1ガイド部が形成され、
前記第1ガイド部の内側に、厚さ方向に貫設された第1貫通部が形成され、
前記第1支持体の他端に、厚さ方向に貫設された第2貫通部が形成され、
前記第1顎紐が前記第1ガイド部を通って前記第1貫通部を通過した後、前記第1支持体の他面に沿って延びて前記第2貫通部を通過する、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項10】
請求項1記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記第1支持体に備えられて、前記第1顎紐を前記第1支持体に固定するロッカーをさらに含む、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項11】
請求項10記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記第1支持体の一端に、一面が前記第1顎紐に接触する第1ガイド部が形成され、
前記ロッカーが前記第1ガイド上で前記第1支持体と回動可能に結合され、前記ロッカーが前記第1支持体に対して第1角度を成すとき、前記ロッカーが前記第1顎紐を押圧し、前記ロッカーが第1支持体に対して第2角度を成すとき、前記ロッカーが前記第1顎紐を押圧しない、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項12】
請求項11記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記ロッカーが前記第1支持体と回動軸で結合され、前記回動軸からの第1距離だけ離隔した第1面と、前記回動軸から前記第1距離より小さい第2距離だけ離隔した第2面と、を含み、
前記ロッカーが前記第1支持体に対して第1角度を成すとき、前記第1面が前記第1顎紐を押圧し、前記ロッカーが前記第1支持体に対して第2角度を成すとき、前記第2面が前記第1顎紐を押圧しない、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項13】
請求項1記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記第2支持体に備えられて、前記第2顎紐に固定するホルダーをさらに含む、ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項14】
請求項13記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記第2支持体の一端に、第1バーが形成され、
前記第1バーの内側に、厚さ方向に貫設された第3貫通部が形成され、
前記ホルダーが前記第1バー及び前記第3貫通部上で前記第2支持体と回動可能に結合され、
前記ホルダーに、第2バーが形成され、
前記第2バーの内側に、厚さ方向に貫設された第4貫通部が形成され、
前記第1バーと前記第2バーとの間に前記第2顎紐が通過し、
前記第2バーが前記第1バーに近づくように前記ホルダーが前記第2支持体に対して回動したとき、前記第2顎紐が前記第2バーと前記第1バーとの間で押圧される、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項15】
請求項14記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記第2顎紐が前記第3貫通部及び前記第4貫通部を順に通過した後、前記第2バーを覆い、前記第3貫通部を通過し、
前記ヘルメットから第2支持体に位置する前記第2顎紐が引っ張られると、前記第2バーが前記第1バーに近づくように前記ホルダーを回動させ、前記第2顎紐が前記第2バーと前記第1バーとの間で押圧される、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項16】
請求項1記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記第1顎紐に対する前記第1支持体の相対的な位置を確認することができるように、所定距離ごとの標識が前記第1顎紐に存在する、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項17】
請求項3記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記1支持体の一面に、突出した回動制限部が形成され、
前記第2支持体が前記第1支持体に対して特定角度を成すとき、前記第2支持体の側面が前記回動制限部に接触する、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項18】
請求項5記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記突起部に、ネジが結合され、
前記ネジ又は前記ネジに締結されたワッシャが前記挿入ホールに掛かる、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【請求項19】
請求項1記載のヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、
前記第1支持体と前記第2支持体が締結軸を基準に回動可能に結合される、
ヘルメット用顎紐ディバイダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヘルメット用顎紐ディバイダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ヘルメットは着用者の頭部を保護するものであり、用途によって自転車用ヘルメット、スキー用ヘルメット、バイク用ヘルメットなどがある。
【0003】
このようなヘルメットは、着用者の頭部に固定するために、顎付近で締結する構造を有する顎紐を両側に備える。ここで、顎紐はヘルメットの一側前部及び後部からそれぞれ延び、着用者の耳の下で一つに集められる。従来技術によるヘルメットにおいて、前部から延びた顎紐と後部から延びた顎紐は一つに集められた形態で固定される。よって、前部から延びた顎紐の長さと後部から延びた顎紐の長さを調節することができず、多様な頭の形状に対応し難くなり、長い顔を有する着用者においては、顎紐と耳との間に干渉が発生する。
【0004】
このような問題点を解消するために、前部から延びた顎紐と後部から延びた顎紐が一つに集められる部分に配置され、前部から延びた顎紐と後部から延びた顎紐との間の相対的な長さを調節することができるディバイダーが導入された。しかし、従来技術によるディバイダーは、一地点で前部から延びた顎紐と後部から延びた顎紐を集めるので、急激な角度変化を発生させ、顎紐がもつれるという問題点を発生させる。このように、顎紐がもつれると、顎紐と顔との間の密着性が低下するという問題点も発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1617366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するためのものである。本発明の一側面は、ヘルメット側面の前部から延びた第1顎紐を連結した第1支持体とヘルメット側面の後部から延びた第2顎紐を連結した第2支持体を別個に備え、互いが回動可能に結合されることにより、第1顎紐と第2顎紐との間の角度変化に対応することができるヘルメット用顎紐ディバイダーに関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーは、ヘルメットの側面の前部から延びた第1顎紐を連結した第1支持体、及び前記第1支持体と回動可能に結合され、前記ヘルメットの側面の後部から延びた第2顎紐を連結した第2支持体を含む。
【0008】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記ヘルメットから前記第1支持体までの前記第1顎紐の長さ、又は前記ヘルメットから前記第2支持体までの前記第2顎紐の長さが短くなれば、前記第1支持体と前記第2支持体との間の角度は増加する。
【0009】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記第2支持体は前記第1支持体に対して所定角度の範囲内で回動可能に結合される。
【0010】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記第1支持体の一面に、段差部を形成するように陥没部が形成され、前記第2支持体が前記陥没部に結合され、前記第2支持体が前記第1支持体に対して特定角度を成すとき、前記第2支持体の側面が前記段差部に接触する。
【0011】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記第1支持体及び前記第2支持体のいずれか一方に、突出した突起部が形成され、前記第1支持体及び前記第2支持体のいずれか他方に、前記突起部が挿入される挿入ホールが形成される。
【0012】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記突起部の末端にフックが形成され、前記フックが前記挿入ホールに掛かる。
【0013】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記突起部は中心に空間が形成されるように環状に突出し、一つ以上の分割区間に分割され、前記突起部の空間に挿入されるように円筒状に形成された保護本体と前記分割区間に挿入されるように前記保護本体から突出した保護突出部とを備える保護手段をさらに含む。
【0014】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記第1支持体の一面に前記第2支持体が結合され、前記第1顎紐が前記第1支持体の他面に沿って延びる。
【0015】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記第1支持体の一端に、一面が前記第1顎紐と接触する第1ガイド部が形成され、前記第1ガイド部の内側に、厚さ方向に貫設された第1貫通部が形成され、前記第1支持体の他端に、厚さ方向に貫設された第2貫通部が形成され、前記第1顎紐が前記第1ガイド部を通って前記第1貫通部を通過した後、前記第1支持体の他面に沿って延びてから前記第2貫通部を通過する。
【0016】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーは、前記第1支持体に備えられ、前記第1顎紐を前記第1支持体に固定するロッカーをさらに含む。
【0017】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記第1支持体の一端に、一面が前記第1顎紐と接触する第1ガイド部が形成され、前記ロッカーが前記第1ガイド上で前記第1支持体と回動可能に結合され、前記ロッカーが前記第1支持体に対して第1角度を成すとき、前記ロッカーは前記第1顎紐を押圧し、前記ロッカーが前記第1支持体に対して第2角度を成すとき、前記ロッカーは前記第1顎紐を押圧しない。
【0018】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記ロッカーは、前記第1支持体と回動軸を介して結合され、前記回動軸から第1距離だけ離隔した第1面及び前記回動軸から前記第1距離より小さい第2距離だけ離隔した第2面を含み、前記ロッカーが前記第1支持体に対して第1角度を成すとき、前記第1面は前記第1顎紐を押圧し、前記ロッカーが前記第1支持体に対して第2角度を成すとき、前記第2面は前記第1顎紐を押圧しない。
【0019】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーは、前記第2支持体に備えられ、前記第2顎紐を前記第2支持体に固定するホルダーをさらに含む。
【0020】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記第2支持体の一端に、第1バーが形成され、前記第1バーの内側に、厚さ方向に貫設された第3貫通部が形成され、前記ホルダーが前記第1バー及び前記第3貫通部上に配置され、前記第2支持体と回動可能に結合され、前記ホルダーの一端に、第2バーが形成され、前記第2バーの内側に、厚さ方向に貫設された第4貫通部が形成され、前記第1バーと前記第2バーとの間の空間を前記第2顎紐が通過し、前記第2バーが前記第1バーに近づくように前記ホルダーが前記第2支持体に対して回動すれば、前記第2顎紐が前記第2バーと前記第1バーとの間で押圧される。
【0021】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記第2顎紐は前記第3貫通部及び前記第4貫通部を順に通過した後、前記第2バーを覆い、ついで前記第3貫通部を通過し、前記ヘルメットから第2支持体に位置する前記第2顎紐が引っ張られると、前記第2バーが前記第1バーに近づくように前記ホルダーを回動させ、前記第2顎紐が前記第2バーと前記第1バーとの間で押圧される。
【0022】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記第1顎紐に対する前記第1支持体の相対的な位置を確認することができるように、所定距離ごとに標識が前記第1顎紐に存在する。
【0023】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記1支持体の一面に、突出した回動制限部が形成され、前記第2支持体が前記第1支持体に対して特定角度を成すとき、前記第2支持体の側面が前記回動制限部に接触する。
【0024】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記突起部に、ネジが結合され、前記ネジ又は前記ネジに締結されたワッシャが前記挿入ホールに掛かる。
【0025】
また、本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーにおいて、前記第1支持体と前記第2支持体が締結軸を基準に回動可能に結合される。
【0026】
本発明の特徴及び利点は添付図面に基づく以下の詳細な説明によって、より明らかになるであろう。
【0027】
詳細な説明に先立ち、本明細書及び請求範囲に使用された用語や単語は、通常的又は辞書的な意味として解釈されず、発明者が自身の発明を最良の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義することができるという原則に従って本発明の技術的思想に合う意味及び概念に解釈されなければならない。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、ヘルメット側面の前部から延びた第1顎紐を連結した第1支持体とヘルメット側面の後部から延びた第2顎紐を連結した第2支持体とが別個に備えられ、互いが回動可能に結合されるので、着用者がディバイダーを任意の位置に配置しても、第1顎紐と第2顎紐との間の角度変化によって第1支持体と第2支持体が回動するので、第1顎紐又は第2顎紐がもつれることを防止できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーが適用されたヘルメットの斜視図である。
【
図2】本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの作動過程を示す平面図である。
【
図3】本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの作動過程を示す平面図である。
【
図4a】本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの斜視図である。
【
図4b】本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの分解斜視図である。
【
図5a】本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの斜視図である。
【
図5b】本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの分解斜視図である。
【
図6a】
図4aのA-A’線についての断面図である。
【
図6b】
図4aのA-A’線についての断面図である。
【
図7a】
図4aのB-B’線についての断面図である。
【
図7b】
図4aのB-B’線についての断面図である。
【
図8】本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーに第1及び第2顎紐が適用された状態を示す斜視図である。
【
図9】本発明の他の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの斜視図である。
【
図10】本発明の他の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの平面図である。
【
図11】本発明のさらに他の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの断面図である。
【
図12】本発明のさらに他の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の目的、特定の利点及び新規の特徴は添付図面に基づく以下の詳細な説明と好ましい実施例からより明らかになるであろう。本明細書で、各図の構成要素に符号を付するに際して、同じ構成要素は、たとえ他の図に表示されても、できるだけ同じ符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、「第1」、「第2」などの用語は一の構成要素を他の構成要素と区別するために使われるものであり、構成要素が前記用語によって制限されるものではない。以下、本発明の説明において、本発明の要旨を不必要にあいまいにする可能性がある関連の公知技術についての詳細な説明は省略する。
【0031】
以下、添付図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0032】
図1は本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーが適用されたヘルメットの斜視図、
図2及び
図3は本発明の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの作動過程を示す平面図である。
【0033】
図1~
図3に示したように、本実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーは、ヘルメット500の側面の前部から延びた第1顎紐200を連結した第1支持体100、及び第1支持体100と回動可能に結合され、ヘルメット500の側面の後部から延びた第2顎紐400を連結した第2支持体300を含む。
【0034】
本実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーは、ヘルメット500の側面の前部から延びた第1顎紐200とヘルメット500の側面の後部から延びた第2顎紐400を着用者の耳の下で一つに集めるという役割を果たす。ここで、本実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーは、第1顎紐200に連結された第1支持体100と、第2顎紐400に連結された第2支持体300とを含む。
【0035】
基本的に、第1支持体100と第2支持体300は互いに回動可能に結合される。ここで、
図2及び
図3に示したように、第1顎紐200に対する第1支持体100の相対的な位置はロッカー160で調節することができ、第2顎紐400に対する第2支持体300の相対的な位置はホルダー330で調節することができる。すなわち、ヘルメット500から第1支持体100までの第1顎紐200の長さとヘルメット500から第2支持体300までの第2顎紐400の長さを調節することが可能である。このように、第1顎紐200の長さ又は第2顎紐400の長さを調節すれば、第1顎紐200と第2顎紐400との間の角度が変化するので、第1支持体100と第2支持体300との間の角度も変化する。例えば、ヘルメット500から第1支持体100までの第1顎紐200の長さ、又はヘルメット500から第2支持体300までの第2顎紐400の長さが短くなれば(
図2―>
図3参照)、第1顎紐200と第2顎紐400との間の角度が増加するので、第1支持体100と第2支持体300との間の角度が増加する(θ1―>θ2)。反対に、ヘルメット500から第1支持体100までの第1顎紐200の長さ、又はヘルメット500から第2支持体300までの第2顎紐400の長さが長くなれば(
図3―>
図2参照)、第1顎紐200と第2顎紐400との間の角度が減少するので、第1支持体100と第2支持体300との間の角度が減少する(θ2―>θ1)。上述したように、第1顎紐200の長さ又は第2顎紐400の長さによって、第1顎紐200と第2顎紐400との間の角度が変化しても、変化した第1顎紐200と第2顎紐400との間の角度に対応して第1支持体100と第2支持体300との間の角度が変化することにより、第1顎紐200や第2顎紐400がもつれることを防止できる。
【0036】
図4及び
図5を参照して第1及び第2支持体100、300をより具体的に見れば、第1支持体100の一面と第2支持体300の一面が互いに向き合うように配置され、第2支持体300の一面には突出した突起部310が形成され、第1支持体100には突起部310が挿入されるように厚さ方向に貫設された挿入ホール120が形成される(
図5b参照)。すなわち、第2支持体300の突起部310が第1支持体100の挿入ホール120に挿入され、第1支持体100と第2支持体300は互いに回動可能に結合される。具体的に、突起部310の末端にフック315が形成されており、突起部310が挿入ホール120を貫通すれば、突起部310のフック315が挿入ホール120の末端に掛かる(
図5a参照)。このように、突起部310のフック315が挿入ホール120に掛かることで、第1支持体100と第2支持体300が勝手に分離するのを防止できる。一方、上述した説明では、第2支持体300に突起部310が形成され、第1支持体100に挿入ホール120が形成されるものとして記述したが、これに限定されるものではなく、第1支持体100に突起部310が形成され、第2支持体300に挿入ホール120が形成されてもよい。
【0037】
さらに、突起部310に保護手段320が挿入される。ここで、突起部310は中心に空間317が形成されるように環状に突出し、一つ以上の分割区間319に分割されている(
図5b参照)。ここで、保護手段320は、突起部310の空間317に挿入されるように円筒状に形成された保護本体323、及び分割区間319に挿入されるように保護本体323から放射状に突出した保護突出部325を含む。よって、突起部310の空間317に保護本体323が挿入され、分割区間319に保護突出部325を挿入することにより、保護手段320は突起部310に結合される。突起部310に結合された保護手段320はボンディング又はネジを介して突起部310に固定される。このような保護手段320は突起部310(特に、フック315)の破損を防止し、フック315が挿入ホール120から勝手に分離することを防止する役割を果たす。
【0038】
一方、第2支持体300は第1支持体100に対して所定角度の範囲内でのみ回動可能に結合される。具体的に、第1支持体100の一面には段差部115を形成するように陥没部110が形成される(
図4b参照)。また、第2支持体300は陥没部110に回動可能に結合され、第2支持体300が第1支持体100に対して特定角度を成すとき、第2支持体300の側面が段差部115に接触するので、第2支持体300が回動することを防止できる。すなわち、第1支持体100に形成された段差部115によって、第2支持体300の回動可能角度を制限することができる。より具体的に、段差部115は、第2支持体300の一側面と向き合う第1段差部115aと第2支持体300の他側面と向き合う第2段差部115bとを含むことができる。ここで、第2支持体300が一方向に回動すれば(
図2参照)、第2支持体300の一側面が第1段差部115aと接触して第2支持体300の回動が制限される。また、第2支持体300が他方向に回動すれば(
図3参照)、第2支持体300の他側面が第2段差部115bと接触して第2支持体300の回動が制限される。一方、第2支持体300が第1支持体100に対して回動可能な所定角度の範囲を例えば50度~80度とすることができる。ただ、50度~80度という所定角度の範囲は例示的なものであり、本発明の権利範囲がこれに限定されないというのは言うまでもない。
【0039】
さらに、第1支持体100は、第1顎紐200を第1支持体100に固定するロッカー160を備えることができる(
図2及び
図3参照)。具体的に、
図4a及び
図4bに示したように、第1支持体100の一端には、一面が第1顎紐200と接触する第1ガイド部130が形成される。また、ロッカー160は第1ガイド部130上に配置され、第1支持体100と回動可能に結合される。よって、
図6aに示したように、ロッカー160は第1支持体100に対して回動し、ロッカー160が第1支持体100に対して第1角度を成すとき、ロッカー160は第1顎紐200を押圧して、第1顎紐200が第1支持体100に固定される。一方、
図6bに示したように、ロッカー160が第1支持体100に対して第2角度を成すとき、ロッカー160は第1顎紐200を押圧せず、第1顎紐200が第1支持体100に対して固定されず、自由に移動する。例えば、ロッカー160が第1支持体100に対して180度を成すとき(
図6a参照)、ロッカー160は第1顎紐200を押圧することができ、ロッカー160が第1支持体100に対して90度を成すとき(
図6b参照)、ロッカー160は第1顎紐200を押圧することができない。より具体的に、ロッカー160が第1支持体100と回動軸163を介して結合されるとき、ロッカー160が回動軸163から距離が異なる二つの面165、167を含むので、ロッカー160が回動することにより、第1顎紐200を押圧することができたり、押圧することができなかったりする。すなわち、ロッカー160は、回動軸163から第1距離だけ離隔した第1面165と、回動軸163から第1距離より小さい第2距離だけ離隔した第2面167とを含むことができる(
図6a及び
図6bの拡大図参照)。よって、ロッカー160が第1支持体100に対して第1角度(例えば180度)を成すとき(
図6aの拡大図参照)、回動軸163から相対的に遠い第1面165は第1ガイド部130とともに第1顎紐200を押圧する。一方、ロッカー160が第1支持体100に対して第2角度(例えば、90度)を成すとき(
図6bの拡大図参照)、回動軸163から相対的に近い第2面167は第1ガイド部130とともに第1顎紐200を押圧しない。結局、着用者はロッカー160を第1支持体100に回動させて第1顎紐200を第1支持体100に固定するか、移動可能にすることにより、第1顎紐200の長さを調節する。一方、第1支持体100は、ロッカー160が第1支持体100に対して第1角度(例えば、180度)を成すとき(
図6a参照)、ロッカー160を停止させるストッパー170を形成してもよい。ここで、ストッパー170は第1ガイド部130に並んで配置され、第1顎紐200はストッパー170と第1ガイド部130との間を通過できる。
【0040】
また、第2支持体300は、第2顎紐400を第2支持体300に固定するホルダー330を備えてもよい(
図2及び
図3参照)。具体的に、
図4a及び
図4bに示したように、第2支持体300の一端には、第1バー340が形成され、第1バー340の内側に、厚さ方向に貫設された第3貫通部345が形成される。また、ホルダー330の末端には、第2バー350が形成され、第2バー350の内側に、厚さ方向に貫設された第4貫通部355が形成される。このようなホルダー330は第1バー340及び第3貫通部345上で第2支持体300と回動可能に結合される。ここで、
図7a及び
図7bに示したように、第2支持体300の第1バー340とホルダー330の第2バー350との間に第2顎紐400が通過し、第2バー350が第1バー340に近づくようにホルダー330を第2支持体300に対して回動すれば(
図7a参照)、第2顎紐400を第2バー350と第1バー340との間に押圧して、固定することができる。より具体的に、第2顎紐400は第3貫通部345及び第4貫通部355を通過した後、第2バー350を覆い、ついで第3貫通部345を通過する。ここで、ヘルメット500から第2支持体300に位置する第2顎紐400(最初に第3貫通部345を通過する前の第2顎紐400)が引っ張られると、第2バー350が第1バー340に近づくようにホルダー330を回動できるので、第2顎紐400が第2バー350と第1バー340との間に押圧されて、固定される。一般に、
図7aに示したように、顎紐が締結されれば、ヘルメット500から第2支持体300までの第2顎紐400に所与の張力が印加される。このような第2顎紐400の張力によって、第2バー350が第1バー340に引っ張られ、第2顎紐400は第2バー350と第1バー340との間に押圧されて固定される。反対に、
図7bに示したように、第2バー350が第1バー340から遠ざかるようにホルダー330を第2支持体300に対して回動すれば、第2顎紐400は第2バー350と第1バー340との間に押圧されず、自由に移動可能である。よって、着用者は第2バー350が第1バー340から遠ざかるようにホルダー330を回動させて第2顎紐400の長さを調整できる。
【0041】
一方、第1支持体100の一面に第2支持体300が結合されるとき、第1支持体100の他面は着用者の皮膚と向き合うように配置される。よって、
図8に示したように、着用者の皮膚にプラスチックなどから形成された第1支持体100が直接接触することを防止するために、第1支持体100の他面に沿って第1顎紐200を延ばすことができる。結果として、着用者の皮膚には第1支持体100の他面ではない第1顎紐200が接触し、着用者の汗を第1顎紐200で吸収することができる。第1顎紐200を第1支持体100の他面に沿って延ばすために、第1支持体100には第1ガイド部130、第1貫通部140及び第2貫通部150などが形成されてもよい。具体的に、第1支持体100の一端には、一面が第1顎紐200と接触する第1ガイド部130が形成され、第1ガイド部130の内側に、厚さ方向に貫設された第1貫通部140が形成される。また、第1支持体100の他端には厚さ方向に貫設された第2貫通部150が形成される。よって、第1顎紐200は第1ガイド部130を通って第1貫通部140を通過した後、第1支持体100の他面に沿って延びてから第2貫通部150を通過する。すなわち、第1顎紐200は第1支持体100の両端に形成された第1貫通部140及び第2貫通部150を通過して第1支持体100に連結されるとともに第1支持体100の他面に沿って延びる。
【0042】
また、
図8に示したように、第1顎紐200に対する第1支持体100の相対的な位置を確認することができるように、所定距離ごとの標識210が第1顎紐200に存在してもよい。例えば、第1顎紐200にはドット(dot)状の標識210が一定距離ごとに存在するので、着用者は第1顎紐200に対する第1支持体100の相対的な位置を確認できる。よって、着用者は標識210を確認しながら第1支持体100の位置を調節でき、ヘルメット500から第1支持体100までの第1顎紐200の長さを調節できる。
【0043】
発明の実施のための形態
図9は本発明の他の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの斜視図、
図10は本発明の他の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの平面図である。
【0044】
上述した実施例では第2支持体300が段差部115によって第1支持体100に対して所定角度の範囲内でのみ回動できると説明したが(
図4b参照)、必ずしも段差部115が形成されなくてもよい。例えば、
図9及び
図10に示したように、第1支持体100の一面には突出した回動制限部117が形成されてもよい(
図9参照)。また、第2支持体300は回動制限部117内にて第1支持体100に結合され、第2支持体300が第1支持体100に対して特定角度を成すとき、第2支持体300の側面が回動制限部117に接触して、第2支持体300の回動を防止することができる。すなわち、第1支持体100に形成された回動制限部117によって、第2支持体300の回動可能角度を制限することができる。
【0045】
図11及び
図12は本発明のさらに他の実施例によるヘルメット用顎紐ディバイダーの断面図である。
【0046】
上述した実施例では突起部310の末端にフック315が形成され、フック315が挿入ホール120の末端に掛かるものとして説明したが(
図5a参照)、必ずしもフック315が用いられなくてもよい。例えば、
図11に示したように、突起部310を挿入ホール120に挿入した後、突起部310の末端にネジ327を結合することができる。また、ネジ327にはワッシャ329を締結することができ、このようなワッシャ329が挿入ホール120に掛かることにより、第1支持体100と第2支持体300が勝手に分離しない。ただ、必ずしもワッシャ329がネジ327に締結されなくてもよいし、ネジ327自体(例えば、ネジ327のヘッド)が挿入ホール120に掛かってもよい。
【0047】
また、必ずしも第2支持体300に突起部310が形成され、第1支持体100に挿入ホール120が形成されなくてもよい。例えば、
図12に示したように、第1支持体100と第2支持体300の互いに接触する面が平らであってもよいし、第1支持体100と第2支持体300は締結軸326を基準に回動可能に結合されてもよい。ここで、締結軸326は、例えばワッシャ329を締結したネジ327であってもよいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、弾性素材など、第1及び第2支持体100、300を回動可能に結合することができる全ての締結構造を採用することができる。
【0048】
上述した説明で、ヘルメット500の一側面(左側面)に存在する第1及び第2顎紐200、400、第1及び第2支持体100、300について説明したが、ヘルメット500の反対側面(右側面)にも同じ構成が存在するというのは言うまでもない。
【0049】
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明はこれに限定されず、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有する者によってその変形や改良が可能であるというのは明らかであろう。
【0050】
本発明の単純な変形乃至変更はいずれも本発明の領域に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は添付の特許請求の範囲によって明確になるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明はヘルメット側面の前部から延びた第1顎紐を連結した第1支持体とヘルメット側面の後部から延びた第2顎紐を連結した第2支持体とが別個に備えられ、互いに回動可能に結合されることにより、第1顎紐と第2顎紐との間の角度変化に対応することができる。
【符号の説明】
【0052】
100 第1支持体
110 陥没部
115 段差部
115a 第1段差部
115b 第2段差部
117 回動制限部
120 挿入ホール
130 第1ガイド部
140 第1貫通部
150 第2貫通部
160 ロッカー
163 回動軸
165 第1面
167 第2面
170 ストッパー
200 第1顎紐
210 標識
300 第2支持体
310 突起部
315 フック
317 空間
319 分割区間
320 保護手段
323 保護本体
325 保護突出部
326 締結軸
327 ネジ
329 ワッシャ
330 ホルダー
340 第1バー
345 第3貫通部
350 第2バー
355 第4貫通部
400 第2顎紐
500 ヘルメット
θ1、θ2 第1支持体と第2支持体との間の角度
【国際調査報告】