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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-28
(54)【発明の名称】空気清浄機
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/00 20060101AFI20220318BHJP
   A61L 9/16 20060101ALI20220318BHJP
   A61L 9/18 20060101ALI20220318BHJP
【FI】
A61L9/00 C
A61L9/16 F
A61L9/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021543336
(86)(22)【出願日】2020-01-31
(85)【翻訳文提出日】2021-09-10
(86)【国際出願番号】 IB2020050780
(87)【国際公開番号】W WO2020157713
(87)【国際公開日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】102019000001455
(32)【優先日】2019-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521325879
【氏名又は名称】ラボラトリ ファブリチ エスアールエル
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ダンドレア,アレッシオ
(72)【発明者】
【氏名】ギャニス,ピエトロ パオロ フェリーチェ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィティエロ,ヴィンチェンツォ
【テーマコード(参考)】
4C180
【Fターム(参考)】
4C180AA02
4C180AA07
4C180CC03
4C180DD09
4C180EA34X
4C180HH05
4C180HH15
4C180HH19
4C180KK01
4C180KK03
4C180KK04
4C180LL20
(57)【要約】
第1のポット(22,14)、第2のポット(24)、及び(c)空気清浄機の内側と外側との間でエアフローを生じさせるのに適切なファン(4)を含む、空気清浄機が開示される。底面(15)が設けられ、第1のポットの内側に収容される、第2のポット(24)について、第2のポットの側壁は、ポット(24)の垂直方向に延在する複数のリブ(24a)によって形成され、隣接リブは、本質的に相互に平行に配置され、隣接リブの間に、本質的にリブ(24a)の長さのスロットを生じさせる。間隔(30)は、第1のポットと、当該スロットの全長に沿って延在するのが好ましい第2のポット(24)との間で形成される。また、本発明は、空気清浄機の関連の使用に関する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)第1のポット(22,14)と、
(b)底面(15)が設けられ、前記第1のポット(22,14)の内側に収容される、第2のポット(24)であって、前記第2のポットの側壁は、前記ポット(24)の軸方向に延在する複数のリブ(24a)によって形成され、隣接リブは、本質的に相互に平行に配置され、前記隣接リブの間に、本質的に前記リブ(24a)の長さのスロットが生じ、間隔(30)は、前記第1のポット(22,14)と、少なくとも前記スロットの全長に沿って延在するのが好ましい前記第2のポット(24)との間で形成される、第2のポット(24)と、
(c)前記空気清浄機の内側と外側との間でエアフローを流すことを実行するのに適切なファン(4)と、
を備える、空気清浄機。
【請求項2】
前記ファン(4)は、前記第2のポット(24)の前記底面(15)の下に水平に設置されることを特徴とする、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
前記第2のポット(24)の前記底面(15)は、前記第2のポット(24)の前記側壁の内側の一定高さに位置し、前記リブ(24a)は、下向きに前記底面(15)を越えて延在する前記底面(15)の周りに配置され、随意に、また、前記第2のポット(24)の一部から、前記スロットに沿ってエアフローが入る前記底面(15)の少なくとも一部を形成し、前記第2のポット(24)の前記一部は、前記第2のポット(24)の前記一部に向かう前記底面(15)の上方に位置し、前記第2のポット(24)の前記一部は、前記底面(15)の下方に位置し、前記側壁の内側の前記底面(15)の下に空間を生じさせることを特徴とする、請求項1または2に記載の空気清浄機。
【請求項4】
前記空気清浄機は、さらに、(d)前記第2のポット(24)の前記底面(15)と前記ファン(4)との間に配置される通気性光触媒フィルタ(20)と、(e)前記光触媒フィルタ(20)の触媒を活性化するための光源(6)とを備えることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の空気清浄機。
【請求項5】
前記空気清浄機は、さらに、空気品質を測定するためのセンサと、前記センサを管理するための制御及び通信ユニット(10)とを備え、前記センサによって検出された値に基づいて、前記空気品質を示し、前記ファン(4)の回転速度を管理することを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の空気清浄機。
【請求項6】
前記第1のポット(22,14)の前記底面(14)には、
(i)前記ポットの前記内側に向かって突出し、前記ファン(4)が前記管状部(14a)の内側に位置付けできるグリッド(14b)を含む、管状部(14a)と、
(ii)前記センサ及び前記制御ならびに通信ユニット(10)のためのケース(8)と、が設けられることを特徴とする、請求項5に記載の空気清浄機。
【請求項7】
前記空気清浄機は、さらに、
(iii)前記第1のポット(22,14)の前記底面(14)に設置され、前記管状部(14a)及び前記ケース(8)を囲む、水タンク(18)と、
(iv)前記タンク(18)に直接通じる前記第2のポット(24)の前記底面(15)に作られたチャネル(24c)と、を備えることを特徴とする、請求項6に記載の空気清浄機。
【請求項8】
前記ケース(8)及び前記第1のポット(22,14)の前記壁は、それぞれ、LED及びインターフェース(16)を設置するために、前記ケース(8)と前記第1のポット(22,14)の間に対応して設置される開口(14c,22a)を有することを特徴とする、請求項6または7に記載の空気清浄機。
【請求項9】
前記間隔(30)には、粒状マトリックス(具体的には、膨張粘土)が存在することを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の空気清浄機。
【請求項10】
前記粒状マトリックスは、UNI EN13055-2の規格の段落4.3に従って決定された8mm以上の粒子サイズ、より好ましくは、8~16mmの範囲の粒子サイズを有することを特徴とする、請求項9に記載の空気清浄機。
【請求項11】
前記第2のポット(24)はプラント(36)を備えることを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載の空気清浄機。
【請求項12】
前記第2のポット内にプラントを含み、空間の空気を浄化するために、
(I)前記ファン(4)をアクティブにすることと、
(II)前記ファン(4)の動作によって、前記間隔(30)及び前記第2のポット(24)を通って前記空気を通過させることと、
(III)前記通過後に、前記スロットに沿って前記ファン(4)に向かって前記空気を搬送させ、存在する場合、前記光触媒フィルタ(20)を通って最初に前記空気を通過させることと、
(IV)有する場合、前記第2のポット(24)及び前記間隔(30)に含まれるマトリックスによって、存在する場合、前記光触媒フィルタ(20)によって、外向きに、前記第2のポット(24)に含まれる前記プラント(36)の根によって浄化された前記空気を排出することと、随意に、
(V)前記空気品質センサによって測定された値に従って前記ファン(4)の回転速度を調整することによって、前記エアフロー(38)を管理することと、を行う、請求項1~11のいずれかに記載の空気清浄機の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自然にプラント及びプラントの培養マトリックスによって空気清浄を行う空気清浄機に関する。換気システムは、プラント及びマトリックスによって空気ろ過を最適化する。これに関連して、空気清浄機は、第1のポットと、第1のポット及びファンの内側に収容される第2のポットとを備える。
【背景技術】
【0002】
生活空間または作業空間における雰囲気を健康的にするために、市場では、様々な種類の空気清浄デバイスが開発されている。概して、空気清浄機は、異なる種類のフィルタを通る空気から汚染物質、毒物、粉末、VOC(揮発性有機化合物)等をなくすデバイスである。自然空気清浄機は、プラントの根または根がフィルタとして成長するマトリックスも使用するデバイスである。
【0003】
根において、毒物を生物ろ過し及びその毒物を活性的に分解する微生物がいる。例えば、米国特許出願公開第2015/0282436号明細書、米国特許第6230437号明細書、及び米国特許出願公開第2011/0154985号明細書に説明されるように、現在利用できる自然空気清浄機は、ポットに統合される換気システムによって根及び/または培養マトリックスの空気の搬送を促進する。これらのシステムでは、エアフローは、プラント及びマトリックスを含むポット内で最適化されなく、同様に、まだ十分に満足されない清浄自体においても最適化されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/0282436号明細書
【特許文献2】米国特許第6230437号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2011/0154985号明細書
【特許文献4】国際公開第2018/211307号
【特許文献5】伊国特許出願第102018000002488号明細書
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】UNI EN13055-2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、内部空間内の空気を浄化するための空気清浄機の改善を提案することである。具体的には、根まで流れる最適化されたエアフローが生じ、根が植え付けられるマトリックスを使う空気清浄機を提案することである。本発明の別の目的は、最先端の技術に対して空気清浄のレベルをさらに改善することである。本発明の以下の説明から明らかになるこれらの目的及び他の目的は、第1の請求項に定義される空気清浄機によって(正確には、以下の(a)~(c)を含む空気清浄機によって)達成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
空気清浄機は、
(a)第1のポット、
(b)底面が設けられ、第1のポットの内側に収容される、第2のポットであって、第2のポットの側壁は、ポットの軸方向に延在する複数のリブによって形成され、隣接リブは、本質的に相互に平行に配置され、隣接リブの間に、本質的にリブの長さのスロットが生じ、間隔は、第1のポットと、少なくともスロットの全長に沿って延在するのが好ましい第2のポットとの間で形成される、第2のポット、及び
(c)当該空気清浄機の内側と外側との間でエアフローを流すことを実行するのに適切なファン、
を備える。
【0008】
第1のポットのリブを伴う第2のポットの挿入により、ポットの壁の間に当該間隔が生じ、またシステムの底面に直線的に向かうスロットを通って導かれる画定されたエアフローを入れる。次に、スロットは、根が第2のポットから出ることと、間隔におけるその「拡散」とを可能にし、空気に容易に入り、根に到達する。
【0009】
ポットの軸方向は、ポットが設置される支持表面に対して垂直方向として理解されたい。
【0010】
本発明の利点がある変形では、ファンは、第2のポットの底面の下で水平に設置される。係る位置では、清浄機の内側で垂直なエアフローを生じさせる。
【0011】
本発明の好ましい変形では、第2のポットの底面は、第2のポットの側壁の内側の一定高さに位置し、リブは、下向きに底面を越えて延在する底面の周りに配置され、随意に、また、第2のポットの一部から、スロットに沿ってエアフローが入る底面の少なくとも一部を形成し、第2のポットの一部は、第2のポットの一部に向かう底面の上方に位置し、第2のポットの一部は、底面の下方に位置し、側壁の内側の底面の下に空間を生じさせる。底面の一部を形成するために、リブは、底面の内側で直線形状及び湾曲形状で下向きに続く底面の高さで分岐する。
【0012】
特に好ましい本発明の変形として、空気清浄機は、さらに、(d)第2のポットの底面とファンとの間に配置される通気性光触媒フィルタと、(e)光触媒フィルタの触媒を活性化するための光源とを備える。光触媒の添加により清浄へのさらなる寄与が増え、フィルタは、システムの自然な天然成分に対して他の化合物を分解することが可能である。好ましくは、フィルタは、第2のポットの側壁の内側の底面の下に生じる空間内で配置される。
【0013】
利点をもたらすように、本発明に従った空気清浄機は、さらに、空気品質を測定するためのセンサと、センサを管理するための制御及び通信ユニットとを含み、センサによって検出された値に基づいて、空気品質を示し、ファンの回転速度を管理する。これらの構成要素は、システムを自律及び自動にさせるために適切である。
【0014】
好ましくは、第1のポットは、以下の(i)~(iv)が設けられた底面を含む。底面は、
(i)ポットの内側に向かって突出し、ファンがこの管状部の内側に位置付けできるグリッドを含む、管状部と、
(ii)センサ及び制御ならびに通信ユニットのためのケースと、が設けられている。
【0015】
本発明のさらなる実施形態では、管状部及びケースを有する本発明に従った清浄機は、好ましくはさらに、
(iii)第1のポットの底面に設置され、管状部及びケースを囲む、水タンクと、
(iv)タンクに直接通じる第2のポットの底面に作られたチャネルと、
が設けられている。
【0016】
水タンクは、(第2のポットの内側に接続する関連のあるロープもしくは毛細管及び/または水を根に供給するための間隔が設けられる場合)システムの自動潅水のために及び/または過剰な水の収集のために使用できる。チャネルの存在は、水流を導くのに役立つ。
【0017】
ケースは、利点をもたらすように、ユーザにシステムの状態の情報を伝えるインターフェースによって閉じる空気清浄機の外部ポットの凹部であり、すなわち、好ましくは、第1のポットのケース及び壁は、それぞれ、第1のポットのケースと壁との間で一致して設置される開口を有し、ユーザ及び場合により光ディフューザと通信するためにLED及びインターフェースを位置付ける。
【0018】
利点をもたらすように、蓋は、空気品質を分析するために、外気がセンサチャンバに入ることを可能にする一連の斜めの切り込みが設けられている。切り込みは、外側から流入するいずれかの水から電子部品を保護するが、正確なエアフローを保証するための格子系で利点をもたらすように設計されている。
【0019】
本発明のかなり好ましい変形では、間隔では、粒状マトリックス(具体的には、膨張粘土)は、UNI EN13055-2の規格の段落4.3に従って決定された8mm以上の粒子サイズ、より好ましくは、8~16mmの範囲の粒子サイズを有する。この粒状マトリックスは、第2のポットのリブと同様の偏向板の機能を有し、隙間を通って根が貫通できる。これらの特徴により、偏向板として働く微小体の間に作られたチャネル(隙間)にも見られる根への良好な空気流動及び良好なアクセスを可能にする。
【0020】
示される清浄システムは2つのステージによって特徴付けられ、全体的に自然の第1のステージは、プラント及びその根装置から成り、第2のステージは、光触媒フィルタ(具体的には、二酸化チタン(TiO)で処理され、UVAタイプの紫外線LED光で活性化されるセラミックハニカムフィルタ(SiO))から成る。
【0021】
清浄システムの活性の中核の1つはプラントである。実際には、プラントは、その揮発性部(葉)を通るだけではなく、根装置も通る空気中に存在する有害な化学物質を除去する能力を有し、培養基質と相互作用する。プラントのこの下側領域では、生化学過程では、外気中に存在する有害物質を妨げる及び劣化/変質を可能にし、空気を浄化する。
【0022】
本発明に従ったシステムは、一般的な室内用プラントのこの自然の特性を改善させ、より効果的にするように設計されている。
【0023】
根装置を通るより大きいエアフロー及び一定のエアフローを確実にするために、空気清浄機の上部は、全エリア及び空エリアを慎重に較正することによって設計されている。
【0024】
重要な要素は中央最上部であり、それは第2のリブポットであり、プラントが収容されている。最上部は一定間隔に配置される一連のリブによって特徴付けられ、リブはプラントを最適位置に維持し、エアフローの通路及び根の成長に必要な空間を残す。
【0025】
中央最上部とポットの内壁との間に間隔が生じ、間隔は、利点をもたらすように、不活性物質(例えば、膨張粘土)で満たされ、第1のろ過ステージ(プラント)と第2のろ過ステージ(光触媒フィルタ)との間で空気供給を調整する機能を有し、空気供給を均衡させ、エアフローをかなり増加させる。
【0026】
このシステムを用いて、プラントの成長している根は間隔に入り込み、したがって、プラントの良好な成長及び浄化能力の改善を確実にする。
【0027】
発明者によって行われた研究では、この第1のフィルタリングステージは、特に、VOC(揮発性有機化合物)の減少において効果的であることが留意されている。
【0028】
第2のステージでは、空気清浄機は光触媒フィルタを収容し、光触媒フィルタは、例えば、セラミックハニカムフィルタ、140mmの直径から成り、二酸化チタン(TiO)ナノ粒子で浸漬被覆され、4つのUVA LEDによって活性化される。当業者が一般知識で容易に識別できる他のフィルタを想像できる。
【0029】
光触媒反応は自然過程である。光がミネラル(二酸化チタン-TiO-一般的なミネラル等)に衝突し、有機物質を安全及び瞬時に酸化及び分解し、水蒸気及び二酸化炭素を形成する化学過程を活性化する。
【0030】
換気システムによって搬送される空気の全ては、最終的に、この第2のフィルタリングステージを通過し、ウイルス、バクテリア、及び臭気の除去を保証する。
【0031】
係るフィルタは摩耗の影響を受けない、係るフィルタを交換する必要はないが、フィルタを洗浄するために、流水でフィルタを簡単に洗う必要がある。
【0032】
プラントとの光触媒反応の組み合わせは、浄化性能のかなりの改善を保証する。
【0033】
本発明に従った空気清浄機は、利点をもたらすように完全に自動化された強制換気システム(好ましくは、水平に設置されるファンによって特徴付けられる強制換気システム)により、最初にプラントの根装置に向かい、次に光触媒フィルタに向かうように、外気をフィルタリングシステムの内側に搬送し、次に、外気がシステムから流れ出て、例えば、ポットの下縁に沿って位置する開口から流れ出る。
【0034】
最上部のスロットは以下の機能を有する。
-可能な限り土の溢流を回避する。
-根が成長し、粒状物質で満たされる間隔に「入り込む」ことを可能にする。浄化能力を増加させる。
-プラントを適切に含む。
-例えば、本願と同じ出願人の氏名の国際公開第2018/211307号の特許文献に説明されている、穴があるポットよりもかなり多くなるように空気流動が増加し、したがって、上記の利点に加えて、光触媒フィルタへのより大きい空気流動及び多い空気供給が生じる主な利点がある。
-根部を空気にかなり多く露出することを可能にし、自然な空気偏向板(粒状物質がある間隔を参照する)により内側に搬送される空気とのこれらの露出部の相互作用は、プラントのろ過容量を増加させる。
-システムの内側の空気率を均衡させることを可能にする間隔を通ってエアフローを増加させる。粒状物質の形状の偏向板により、空気が導かれ、土の通気性を均衡させる。このように、プラントと光触媒フィルタとの間に均等に分配される空気供給を有するシステムが作られる。
【0035】
本発明のさらなる態様は、第2のポット内にプラントを含み、空間の空気を浄化するための本発明に従った空気清浄機の以下の(I)~(V)の使用に関する。
(I)当該ファンを起動すること、
(II)当該ファンの動作によって、間隔及び当該第2のポットを通って空気を通過させること、
(III)通過後に、当該スロットに沿って当該ファンに向かって空気を搬送させ、存在する場合、当該光触媒フィルタを通って最初に空気を通過させること、
(IV)有する場合、第2のポット及び間隔に含まれるマトリックスによって、存在する場合、光触媒フィルタによって、外向きに、第2のポットに含まれるプラントの根によって浄化された空気を排出すること、随意に、
(V)空気品質センサによって測定された値に従ってファンの回転速度を調整することによって、エアフローを管理すること。
【0036】
本発明の一態様に関して説明される特徴は、変更すべきところは変更して、本発明の他の態様に移行され得る。
【0037】
本発明の実施形態の変形及びさらなる目的及び利点は、図面を参照して、以下に説明される。本発明の実施形態の変形は従属請求項の目的である。本発明に従った空気清浄機及びそのユーザの使用の好ましい実行上の例の説明は、例示的方式及び非限定方式だけで与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明に従った空気清浄機の第1の実施形態の変形の分解図である。
図2a】組み立てられた状態の図1の空気清浄機の側面図を示す。
図2b図2aの組み立てられた空気清浄機を断面図で示す。
図3】培養マトリックス及びプラントが設けられた図2bの図の空気清浄機を示し、清浄機の内側のエアフローを示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1は、本発明に従った空気清浄機の実施形態の変形の分解図である。底面を起点として、金属、プラスチック、または木材(ブナ材等)等の様々な材料から作ることができる基部2が存在している。基部2において、システム全体の残りが、4つの穴2aに挿入される(例えば、基部2に付けられる)ねじによって拘束される。下部では、基部2は、電力ケーブル(図示しない)の保管を可能にする基部2の外周囲にギザギザを有する。
【0040】
基部2において、水平位置に配置されるが、空気清浄機の軸方向に空気渦を生じさせるファン4が存在する。騒音を最小にするように設計された140mmの直径及び25mmの高さを有する12Vのファンは、ファン4として選ぶことができる。ファンの最大回転数は1500rpm(+/-10%)である。理想的状態のファンの最大流量は133.7m/hである。ファンの最大騒音放射は25.8dB(A)である。図2b及び図3を参照して示されるように、ファン4により、外気は、システム内に搬送され、中央最上部24及び間隔30を通過する。
【0041】
ファン4の上方に、LED UVAボード6(紫外線タイプAの発光ダイオード)が存在する。すなわち、その光線により、光触媒フィルタ20の活性化を可能にする4つのUVA LEDを収容する電子ボードが存在する。
【0042】
次に、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)から作られた電子閉鎖装置8が設けられ、2つのねじによって電子部品全体の閉鎖システムを表す。
【0043】
電子ボード10は、LEDシステム、電力コネクタ、及びリセットボタンに加えて、製品の中枢部を表し、電子ボード10は、温度センサ、湿度センサ、VOC(揮発性有機化合物)センサ、CO(一酸化炭素)センサ、CO(二酸化炭素)センサ、PM2.5(2.5μm未満の平均空気動力学的直径を有する粒子物質)センサ、及び近接性センサを保管する。電子ボード10は、また、システムをリモートで管理するためのWi-Fiモジュール、Bluetoothモジュール、マイクロコントローラから成る接続システムを有する。
【0044】
半透明材料から作られた光ディフューザ12は、LED光線を拡散及び増幅することが可能である。その主要特長に加えて、両側に、空気品質の分析のために、外気がセンサチャンバに入ることを可能にする一連の斜めの切り込みが設けられている。切り込みは、外側から流入するいずれかの水から電子部品を保護するが、正確なエアフローを保証するための格子系で設計されている。
【0045】
ここでABSから作られたカーカス底面14は、全ての製品技術が搭載される支持部である。カーカス底面14は、ハニカム光触媒フィルタ20、前述に示した構成要素8ならびに構成要素10のための蓋16、UVA LEDボード6、ファン4、及び空間14cの内部に、光ディフューザ12、電子ボード10、ならびに電子閉鎖装置8を収容する。
【0046】
蓋16はバイオプラスチックから作られ、製品インターフェースを表す。後部に設置される一連のLEDにより、光コードによって空気品質をユーザに伝える。
【0047】
カーカス14において、バイオプラスチックから作られ、約1.5リットルの水を収容するタンク18として働く別の円環形カーカスが設置される。タンク18は、カーカス14の円筒状部または管状部14aを囲み、カーカス14はグリッド14bを備え、グリッド14bは、ファン4の翼から保護し、同時にエアフローが入る光触媒フィルタ20のための支持部としての役割を果たす。
【0048】
ハニカムフィルタ20は、セラミックスポンジ(SiO)から作られ、140mmの直径を有し、二酸化チタン(TiO)ナノ粒子によって浸漬被覆(浸水によるコーティング)が行われ、光触媒反応のために使用される。
【0049】
ここまで説明した全てのものは、蓋16によって閉じることができる開口22aを有するポット(側壁22及び底面14から成る)の内側で基部2に収容される。
【0050】
また、ポットは自然空気清浄機で成長するプラントの根のマトリックス用のコンテナとしての役割を果たす、本発明の中心部の一部(正確には、最上部24)を受ける。また、最上部はバイオプラスチックから作られ、最上部はプラントを収容し、より大きいエアフローがシステムに入ることが可能になる。リブ24aの間でスロットを生じさせる一定間隔で設置される一連のリブ24aによって特徴付けられる。示される例では、リブ(すなわち、棒状要素)24aは、相互から分離しているリング24bの周りに垂直位置に配置され、最上部24の全周囲の周りに及び最上部24の高さ全体を横断して延在する一連の本質的に平行なスロットの並びを生じさせる2つの隣接リブの間の間隔毎にスロットを形成する。最上部24の内側の一定高さにおいて、タンク18に直接通じる4つのドレインチャネル24cが設けられた底面15が存在し、したがって、システムの電子部品に水が入り込むことなく、底面15の上に及びタンク18の中に最上部の下部に存在する過剰水が排水することを可能にする。空気は、スロットの全長に沿って通過でき、底面15の上側の最上部24の一部から、底面15の下側の最上部24の一部まで通過し、リブ24aは底面15の外周に設置され、底面15の外周はリング24bと本質的に一致する。最上部24の直径はカーカス14の円筒部14aの直径よりも大きい。これにより、2つの構成要素の間に、水がタンクに直接流れることも可能にする約1cmの開口が生じる(この開口は、望ましくない上方からのプラントの起こり得る散水のために設けられている)。
【0051】
半透明プラスチック材料から作られた自己散水キャップ26及びキャップ26によって収容される浮き28は、システムを完全にする。浮き28はプラスチック及び展伸材から作られ、タンクの水位をマークする。
【0052】
図2aは、組み立てられた状態の図1の空気清浄機の側面図を示す。ポットから出てくる空気の通路のためのポット及び基部2の両方の間に空きスペースを残すように、ポットは基部2に付けられる。蓋16は、電子ボードを含む開口22a(可視でない)を閉じる。また、浮き28に留意されたい。
【0053】
図2bは、図2aの組み立てられた空気清浄機を断面図で示す。最上部24及び光触媒フィルタ20は、フィルタの各々の穴及び最上部24のリブ24aの間のスロットによって生じる通路により空気に浸透可能である。間隔30はポット22の内壁と最上部24との間に観察され、この間隔30を通って上方から及び最上部24のスロットからポットに入るエアフローを指向することを可能にする。システムの内側に生じるエアフローは図3から明らかである。
【0054】
図3は、培養マトリックス及びプラント36が設けられた図2bの図の空気清浄機を示し、清浄機の内側のエアフロー38を示す。間隔30は、不活性展伸材の中に生じる細孔により空気流動を可能にする不活性展伸材で満たされる。例えば、まだ公開されていない出願日2018年2月8日の同じ出願人の伊国特許出願第102018000002488号明細書の特許出願に説明されるように、最上部24は、間隔30と同じ展伸材によって下部32において満たされ、目的のために特に適切な土によって上部34において満たされる。土は、土及び粒子サイズ0.5~10mmの粒状物質を含む有機物質の混合物を含む。再び、上方は展伸材の層である。プラント36は、最上部24のスロットを横断し、間隔30に到達もする根を成長させる。間隔30を通過する空気は、効率的な自然空気清浄を提供する根に容易に到達する。ファン4が起動し、矢印38の方向に続く空気は、間隔30及び最上部24に入り、それらの中に含まれる関連マトリックスを通過し、次に、最上部24の底面15に向かって及びスロットに沿って搬送される根に到達し、空気は、底面15の下方の最上部24の一部を通過し、UVA LEDボード6によって活性化される光触媒フィルタ20を通過し、これらの全ては下方のファン4の動作によってもたらされる。空気経路38は、清浄機の軸方向に進む。
【0055】
提示される空気清浄機は、植物浄化原理に基づいて革新的な自然空気清浄システムを、センサによる高度な空気監視システムと組み合わせるスマートポットであり、これらの全てはアプリケーションによって管理される。
【0056】
清浄機は、また、1.5リットルの容量を有するタンクから成るパッシブな自己散水システムと、毛管現象によってプラントが必要量の水を吸収することを可能にする2つのコードとが設けられている。ポットの上部には半透明材料のキャップが存在し、キャップから、浮きによって水位を見ることができる。
【0057】
本発明は、様々な実施形態の変形に関連して提示及び説明されている。主題を熟知している当業者には、発生し得る変化及び変形、同様の材料、サイズ、異なる設計形状は、本発明の概念から及び添付の「特許請求の範囲」によって定義される保護の範囲から除外されないことは明らかである。
図1
図2a
図2b
図3
【国際調査報告】