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特表2022-520078品質制御を建設用組成物上で実施するためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-28
(54)【発明の名称】品質制御を建設用組成物上で実施するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20220318BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021546760
(86)(22)【出願日】2020-02-11
(85)【翻訳文提出日】2021-10-08
(86)【国際出願番号】 US2020017620
(87)【国際公開番号】W WO2020167731
(87)【国際公開日】2020-08-20
(31)【優先権主張番号】62/803,864
(32)【優先日】2019-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503343336
【氏名又は名称】コンストラクション リサーチ アンド テクノロジー ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Construction Research & Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Dr.-Albert-Frank-Strasse 32, D-83308 Trostberg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】カイェロ, ハメド
(72)【発明者】
【氏名】ダツコ, ジョゼフ
(72)【発明者】
【氏名】シュラグバウム, トニー
(72)【発明者】
【氏名】ヘンソン, デイビッド シー.
(72)【発明者】
【氏名】サイラー, ポール ホースト
(72)【発明者】
【氏名】ベリー, ジェフリー
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC07
(57)【要約】
例示的実施形態は、建設用組成物の品質制御を実施するためのシステムおよび方法を提供する。例示的実施形態によると、予測モデル、人工知能、機械学習アルゴリズム等が、履歴性能データおよび現在の展開情報を使用して訓練されてもよい。建設用組成物に関する種々の要件を識別する、工事用仕様、および利用可能な入力のセットに基づいて、AI/ML/モデルは、要件を満たす、またはそれに最も近似する、1つ以上の調合物を出力してもよく、建設用組成物の初期バッチが、生産されてもよい。建設用組成物の展開の間または後、組成物の性能についての情報が、受信され、AI/ML/モデルに適用されてもよい。本システムは、建設用組成物にリアルタイム更新を行い、事前に定義された容認可能変化パラメータ内において、建設用組成物の一貫性または性能を改良し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記非一過性コンピュータ可読媒体は、命令を記憶しており、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
建設用組成物に関する工事用仕様を受信することであって、前記工事用仕様は、組み合わせられた建設用組成物に関する1つ以上の性能要件を規定し、建設用混和材料は、建設用混合物に添加され、前記建設用混合物の1つ以上の性質を変化させるように構成される1つ以上の構成要素を表す、ことと、
前記建設用組成物に関する初期調合物を受信することと、
前記建設用組成物が展開される建設用用地における前記建設用組成物に関する性能、
前記建設用組成物を生産するための設備から前記建設用用地までのルートに沿った走行、
または
周囲環境条件
のうちの1つ以上のものに関する情報を受信することと、
前記工事用仕様、前記初期調合物、および前記情報を予測モデルに提供することと、
前記予測モデルを使用して、組み合わせられた混合物への少なくとも1つの修正をプログラム的に決定し、前記工事用仕様と前記建設用組成物の展開される性能の整合を改良することと、
前記少なくとも1つの修正を出力することと
を行わせる、非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項2】
混合機械類を制御し、前記出力された少なくとも1つの修正を自動的に行うための命令をさらに記憶する、請求項1に記載の媒体。
【請求項3】
前記建設用混和材料は、アスファルト混和材料、コンクリート混和材料、またはモルタル混和材料の群から選択される、請求項1に記載の媒体。
【請求項4】
前記工事用仕様は、建設用組成物の塑性または硬化性質のうちの1つ以上のものを備える、請求項1に記載の媒体。
【請求項5】
前記周囲環境条件は、前記用地または前記ルート上にある、請求項1に記載の媒体。
【請求項6】
前記情報は、リアルタイムセンサ読取値から受信される、請求項1に記載の媒体。
【請求項7】
前記少なくとも1つの修正は、前記建設用混合物を修正する、請求項1に記載の媒体。
【請求項8】
前記少なくとも1つの修正は、前記建設用混和材料を修正する、請求項1に記載の媒体。
【請求項9】
前記予測モデルは、前記設備から出発する建設用組成物のバッチ毎に起動される、請求項1に記載の媒体。
【請求項10】
前記少なくとも1つの修正は、所定の境界条件によって限定される、請求項1に記載の媒体。
【請求項11】
コンピュータ実装方法であって、
建設用組成物に関する工事用仕様を受信することであって、前記工事用仕様は、前記建設用組成物に関する1つ以上の特性を規定し、建設用混和材料は、建設用組成物が適用のために工事用地に輸送される前に、建設用混合物に添加されるように構成される1つ以上の構成要素を表す、ことと、
それぞれが所望の性能特性を前記建設用組成物に提供する複数の構成要素を備える構成要素ライブラリにアクセスすることであって、前記構成要素の第1の組み合わせは、前記工事用仕様のために実装されるための第1の建設用組成物をもたらす、ことと、
前記建設用組成物の1つ以上の測定された性質を受信することと、
前記工事用仕様、前記第1の建設用組成物、および前記1つ以上の測定された性質を人工知能に提供することと、
前記人工知能を適用し、前記構成要素ライブラリからの構成要素に基づいて、第2の建設用混和材料を発生させ、第2の建設用混和材料をもたらすことと、
前記第2の建設用混和材料を出力することと
を含む、方法。
【請求項12】
前記構成要素ライブラリは、より大きいライブラリのサブセットから成る、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記構成要素は、カテゴリに分割され、前記カテゴリは、分散剤、固化修正剤、空気制御剤、強度増加剤、加工性保持剤、およびレオロジー修正剤を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記構成要素は、その構成要素が前記性能特性に直接影響を及ぼす一次群と、その構成要素が前記性能特性に間接的に影響を及ぼす二次群とに分割される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
ユーザ用地における変化する条件に基づいて、建設用混和材料の比率または量をリアルタイムで調節することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
装置であって、
事前に定義された建設用組成物に添加されるように構成される原材料と構成要素の付加的組み合わせを選択するように構成される機械学習アルゴリズムのための論理を記憶する非一過性コンピュータ可読記憶媒体と、
ハードウェアインターフェースであって、前記ハードウェアインターフェースは、
前記建設用組成物が展開される工事用地、または
前記建設用組成物を生産するように構成される設備から前記工事用地までのルート
のうちの1つ以上のものから入力データを受信するように構成される、ハードウェアインターフェースと、
ハードウェアプロセッサ回路であって、前記ハードウェアプロセッサ回路は、
前記機械学習アルゴリズムを訓練し、前記事前に定義された建設用組成物または建設用混合物と建設用混和材料の付加的組み合わせのうちの1つ以上のものをまとめ、性能要件のセットを満たすことと、
前記機械学習アルゴリズムを適用し、第1の事前に定義された建設用組成物または建設用混合物と建設用混和材料の第1の付加的組み合わせのうちの少なくとも1つを発生させることと、
前記入力データを前記ハードウェアインターフェースから受信することであって、前記入力データは、前記第1の事前に定義された建設用組成物または前記建設用混合物と建設用混和材料の第1の付加的組み合わせに関する、ことと、
前記機械学習アルゴリズムを再適用し、第1の差異だけ前記第1の事前に定義された建設用組成物と異なる第2の建設用組成物、または第2の差異だけ前記第1の付加的組み合わせと異なる建設用混合物と建設用混和材料の第2の付加的組み合わせのうちの少なくとも1つを発生させることと、
前記第1の差異、前記第2の差異、前記第2の建設用組成物、または前記建設用混合物と建設用混和材料の第2の付加的組み合わせのうちの少なくとも1つを出力することと
を行うように構成される、ハードウェアプロセッサ回路と
を備える、装置。
【請求項17】
前記機械学習アルゴリズムは、コスト要因より性能要因を優先するように構成される、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記プロセッサはさらに、前記受信される入力データに基づいて、前記機械学習アルゴリズムを再訓練するように構成される、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
エンジニアリング要件は、加工性、圧送性、および施工性のうちの1つ以上のものを備える、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記入力データは、周囲条件、送達距離、送達時間、打設方法、または請負業者要員配置のうちの1つ以上のものを備える、請求項16に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、アスファルト、コンクリート、モルタル、および同等物等の建設用組成物の生産における改良に関する。
【背景技術】
【0002】
建設およびエンジニアリングにおいて使用されるある材料は、所望の性質を達成するためにともに混成される、原材料の組成物である。典型的には、建設用組成物は、建設用混合物原材料から成る、建設用混合物を含む。そのような建設用混合物は、工場で生産され、組み合わせられた建設用組成物の生産において使用される化学添加剤を表す、建設用混和材料を除く、組成物の全ての材料を含み得る。建設用混和材料は、建設用混和材料構成要素から成る。
【0003】
素人であれば、観念的に、ある建設用組成物(例えば、「コンクリート」)を想起し得るが、実践では、そのような建設用組成物を調合するための多くの異なる方法が存在する。例えば、建設用混合物および混和材料原材料および構成要素のタイプおよび量は、変動され得る、建設用組成物原材料および構成要素は、異なる方法を使用して、異なる程度まで混合され得る、より多いまたはより少ない水分が、使用され得る等である。異なる調合物は、異なる状況において望ましくあり得る、異なる性質をもたらし得る。
【0004】
一実施例では、第1の建設チームは、比較的に迅速に固化する、建設用組成物を要求し得る一方、第2のチームは、建設用組成物を敷設するためにより多くの時間を要求し得る。固化時間は、異なる量の水分、異なる量のセメント、異なる量の補完的合着材料、異なるセメント微粉度等を使用することによって変動され得る。
【0005】
建設用組成物は、他の理由からも、同様に変動し得る。単一場所(例えば、単一コンクリート工場)において、大規模工事のために要求される建設用組成物の全てを生産することは、多くの場合、非実践的である。代わりに、多くの異なる工場が、事業計画に寄与し得、各工場は、事業計画の過程にわたって、異なる時間において、いくつかのバッチを出荷し得る。異なる性質(例えば、より大きいまたはより小さい骨材サイズ)を有する、異なる建設用混合物原材料が、異なる工場において利用可能であり、建設用地において展開される建設用組成物間に低一貫性をもたらし得る。
【0006】
さらに、各工場における周囲条件は、異なり得、経時的に変動し得る。工場から建設地または用地までのルートは、走行時間または距離において異なり得、異なるドライバが、同一工場から異なるルートを辿り得る。各工場における作業員の専門知識も、変動し得る。したがって、建設用組成物の性質に影響を及ぼす条件のうちのいくつかのみが、生産者の制御内であることが分かる。
【0007】
これらおよび他の理由から、工事用地に送達される建設用混合物の異なるバッチは、大幅に変動し得る。しかしながら、建設用混合物のいずれかが、規定されたエンジニアリング要件を満たすことができないことは、容認不可能である。ある最小圧縮または引張強度が、要求される場合、建設用組成物を生産する工場は、要求される強度未満をもたらす、原材料および/または技法の組み合わせを選定することはできない。選定した場合、建設されている構造体は、崩壊し得る。
【0008】
これらの考慮点のため、今日生産される建設用組成物は、過剰エンジニアリングされる傾向にある。換言すると、建設用組成物の性質を調節する種々の方法が、結果として生じる建設用組成物が、建設用組成物のエンジニアリング要件を(時として、有意に)超えた性質を有するように選定される。これは、生産者(ひいては、建設された構造体の請負業者、開発者、およびエンドユーザ)に、金銭および時間を費やさせ、不必要に、原材料を無駄にする。産業専門家は、今日生産されるコンクリート混合物の80%が、本問題を被っていると推定している。
【0009】
それにもかかわらず、建設用組成物を使用する請負業者の目標は、必ずしも、使用される原材料または混合技法の観点からではなく、建設用組成物の性能の観点から、類似するバッチ間の一貫性を達成することである。例えば、請負業者は、各バッチが一貫した固化時間を有することをより懸念する可能性が高く、これは、混合物の水分含有量を調節することによって、補完的合着材料のパーセンテージを変更することによって、または所望の周囲温度が達成されるまで、建設用組成物の展開を待機することによって、達成され得る。建設用組成物の他の性質(例えば、強度、美観的品質、スランプ等)が、悪影響を及ぼされない限り、所望の固化時間を達成する特定の方法は、あまり懸念されない。
【0010】
したがって、建設用組成物=各バッチの原材料または混合技法におけるある程度の変動は、各バッチの性能が、一貫し、エンジニアリング要件を満たす限り、容認され得る。これは、コストを削減し、そのような建設用組成物を生産するために使用される建設用組成物原材料の量を低減させる機会をもたらす。残念ながら、最も先進の専門家でさえ、様々な利用可能な入力、工場および建設用地における急速に変化する条件、および建設用混合物の性能に影響を及ぼし得る、他の要因を考慮することはできない。故に、これらの建設用組成物は、不必要に過剰エンジニアリングされ続ける。
【0011】
さらに、ある状況では、基本建設用混合物は、集合的に、時として、建設用混和材料とも称される、付加的材料によって補完され得る。付加的材料はそれぞれ、特定の性能特性を仕上げられた組み合わせに付与するように選択され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、非一過性コンピュータ可読媒体であって、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに、建設用組成物に関する工事用仕様を受信させ、工事用仕様が、組み合わせられた建設用組成物に関する1つ以上の性能要件を規定し、建設用混和材料が、建設用混合物に添加され、建設用混合物の1つ以上の性質を変化させるように構成される、1つ以上の構成要素を表し、建設用組成物に関する初期調合物を受信させ、建設用組成物が展開される、建設用用地における、建設用組成物に関する性能、建設用組成物を生産するための設備から建設用用地までのルートに沿った走行、または周囲環境条件のうちの1つ以上のものに関する情報を受信させ、工事用仕様、初期調合物、および情報を予測モデルに提供させ、予測モデルを使用して、組み合わせられた混合物への少なくとも1つの修正をプログラム的に決定し、工事用仕様と建設用組成物の展開される性能の整合を改良させ、少なくとも1つの修正を出力させる、命令を記憶する、非一過性コンピュータ可読媒体を含む。
【0013】
本発明はさらに、混合機械類を制御し、出力された少なくとも1つの修正を自動的に行うための命令をさらに記憶する、本明細書に説明される媒体のいずれかを含む。
【0014】
本発さらに、建設用混和材料が、アスファルト混和材料、コンクリート混和材料、またはモルタル混和材料の群から選択される、本明細書に説明される媒体のいずれかを含む。
【0015】
本発明はさらに、工事用仕様が、建設用組成物の塑性または硬化性質のうちの1つ以上のものを備える、本明細書に説明される媒体のいずれかを含む。
【0016】
本発明はさらに、周囲環境条件が、用地またはルート上にある、本明細書に説明される媒体のいずれかを含む。
【0017】
本発明はさらに、情報が、リアルタイムセンサ読取値から受信される、本明細書に説明される媒体のいずれかを含む。
【0018】
本発明はさらに、少なくとも1つの修正が、建設用混合物を修正する、本明細書に説明される媒体のいずれかを含む。
【0019】
本発明はさらに、少なくとも1つの修正が、建設用混和材料を修正する、本明細書に説明される媒体のいずれかを含む。
【0020】
本発明はさらに、予測モデルが、設備から出発する建設用組成物のバッチ毎に起動される、本明細書に説明される媒体のいずれかを含む。
【0021】
本発明はさらに、少なくとも1つの修正が、所定の境界条件によって限定される、本明細書に説明される媒体のいずれかを含む。
【0022】
本発明はさらに、コンピュータ実装方法であって、建設用組成物に関する工事用仕様を受信するステップであって、工事用仕様が、建設用組成物に関する1つ以上の特性を規定し、建設用混和材料が、建設用組成物が適用のために工事用地に輸送される前に、建設用混合物に添加されるように構成される、1つ以上の構成要素を表す、ステップと、それぞれ、所望の性能特性を建設用組成物に提供する、複数の構成要素を備える、構成要素ライブラリにアクセスするステップであって、構成要素の第1の組み合わせが、工事用仕様のために実装されるための第1の建設用組成物をもたらす、ステップと、建設用組成物の1つ以上の測定された性質を受信するステップと、工事用仕様、第1の建設用組成物、および1つ以上の測定された性質を人工知能に提供するステップと、人工知能を適用し、構成要素ライブラリからの構成要素に基づいて、第2の建設用混和材料を発生させ、第2の建設用混和材料をもたらすステップと、第2の建設用混和材料を出力するステップとを含む、コンピュータ実装方法を含む。
【0023】
本発明はさらに、構成要素ライブラリが、より大きいライブラリのサブセットから成る、本明細書に説明される方法のいずれかを含む。
【0024】
本発明はさらに、構成要素が、カテゴリに分割され、カテゴリが、分散剤、固化修正剤、空気制御剤、強度増加剤、加工性保持剤、およびレオロジー修正剤を備える、本明細書に説明される方法のいずれかを含む。
【0025】
本発明はさらに、構成要素が、その構成要素が性能特性に直接影響を及ぼす、一次群と、その構成要素が性能特性に間接的に影響を及ぼす、二次群とに分割される、本明細書に説明される方法のいずれかを含む。
【0026】
本発明はさらに、ユーザ用地における変化する条件に基づいて、建設用混和材料の比率または量をリアルタイムで調節するステップをさらに含む、本明細書に説明される方法のいずれかを含む。
【0027】
本発明はさらに、装置であって、事前に定義された建設用組成物に添加されるように構成される、原材料と構成要素の付加的組み合わせを選択するように構成される、機械学習アルゴリズムのための論理を記憶する、非一過性コンピュータ可読記憶媒体と、建設用組成物が展開される、工事用地、または建設用組成物を生産するように構成される設備から工事用地までのルートのうちの1つ以上のものから入力データを受信するように構成される、ハードウェアインターフェースと、機械学習アルゴリズムを訓練し、事前に定義された建設用組成物または建設用混合物と建設用混和材料の付加的組み合わせのうちの1つ以上のものをまとめ、性能要件のセットを満たし、機械学習アルゴリズムを適用し、第1の事前に定義された建設用組成物または建設用混合物と建設用混和材料の第1の付加的組み合わせのうちの少なくとも1つを発生させ、入力データをハードウェアインターフェースから受信し、入力データが、第1の事前に定義された建設用組成物または建設用混合物と建設用混和材料の第1の付加的組み合わせに関し、機械学習アルゴリズムを再適用し、第1の差異だけ第1の事前に定義された建設用組成物と異なる、第2の建設用組成物、または第2の差異だけ第1の付加的組み合わせと異なる、建設用混合物と建設用混和材料の第2の付加的組み合わせのうちの少なくとも1つを発生させ、第1の差異、第2の差異、第2の建設用組成物、または建設用混合物と建設用混和材料の第2の付加的組み合わせのうちの少なくとも1つを出力するように構成される、ハードウェアプロセッサ回路とを備える、装置を含む。
【0028】
本発明はさらに、機械学習アルゴリズムが、コスト要因より性能要因を優先するように構成される、本明細書に説明される装置のいずれかを含む。
【0029】
本発明はさらに、プロセッサがさらに、受信される入力データに基づいて、機械学習アルゴリズムを再訓練するように構成される、本明細書に説明される装置のいずれかを含む。
【0030】
本発明はさらに、エンジニアリング要件が、加工性、圧送性、および施工性のうちの1つ以上のものを備える、本明細書に説明される装置のいずれかを含む。
【0031】
本発明はさらに、入力データが、周囲条件、送達距離、送達時間、打設方法、または請負業者要員配置のうちの1つ以上のものを備える、本明細書に説明される装置のいずれかを含む。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、例示的実施形態と併用するために好適な環境を描写する。
【0033】
図2図2は、工事用仕様として例示的実施形態と併用するために好適な例示的データ構造を描写する。
【0034】
図3A図3Aは、要件の修正可能パラメータおよびソースと、要件によって定義される、またはパラメータへの調節によって影響され得る、建設用組成物性質の例示的マッピングを描写する。
【0035】
図3B図3Bは、例示的所望の性能パラメータと、建設用組成物の対応する性質のマッピングを描写する。
【0036】
図3C図3Cは、修正可能変数と、修正可能変数の変更によって影響される、建設用組成物性質の例示的マッピングを描写する。
【0037】
図4図4は、最適化論理への入力および最適化論理によって発生される対応する出力を描写する、例示的入力/出力仕様である。
【0038】
図5図5は、例示的実施形態による、図1の環境内のデバイスの種々のハードウェアおよびデジタルコンポーネントを描写する、ブロック図である。
【0039】
図6A図6Aは、環境のデジタルコンポーネント間の情報の例示的交換を説明する、データフロー図である。
【0040】
図6B図6Bは、例示的実施形態による、重要な動作を図示する、フローチャートである。
【0041】
図7図7は、例示的実施形態と併用するために好適な例示的コンピューティングシステムを描写する。
【0042】
図8図8は、例示的実施形態と併用するために好適な例示的ネットワーク環境を描写する。
【発明を実施するための形態】
【0043】
上記に説明されるように、建設用組成物原料の可用性または性能に影響を及ぼし得る、他の変数を考慮しながら、エンジニアリング事業計画の全ての種々の要件を満たすように、建設用組成物を調合することは、困難であり得る。所与の事業計画のための建設用組成物原材料割合の最適セットの開発は、設計されている材料の性質の高レベルの熟知度、事業計画の必要性および詳細の好ましい特性のセットへの変換、および現場で利用可能な原材料の熟知度を要求する。
【0044】
従来、1つの解決策は、既知の性能範囲を有する、少数の建設用組成物を開発し、利用可能な限定された数のオプションの中から選択することであった。しかしながら、本アプローチは、いくつかの限界を有する。第1に、建設用組成物は、工事用地に存在するであろう、条件のために最適に調合されない場合がある。第2に、元々の調合物において使用される建設用組成物原材料が、特定の生産者に利用可能ではない場合があって、これは、生産者が、異なる建設用組成物を使用するか、または建設用組成物を変更し、未知または予測不能結果をもたらすかのいずれかを要求するであろう。第3に、生産者が、そのエンジニアリング要件の全てを満たすために、限定された数のオプションのみから選択し得るため、これらの組成物は、様々な要件を超えるように設計され得、そのうちのいくつかは、特定の事業計画に適用されない場合があり、これは、上記に議論される、「過剰最適化」問題につながる。
【0045】
別の可能性は、広範な実験プロセスを始動させ、いくつかの建設用組成物を生成し、それらを意図される工事用地において遭遇されるであろうものに類似する条件において展開し、それらを硬化させ、その特性を測定することである。これは、時間およびコストの観点から、法外となる傾向にある。さらに、そのようなプログラムを開発および評価するために要求される専門知識は、全ての生産設備において利用可能ではない場合がある。なおもさらに、そのような手順は、組成物が実際の事業計画全体を通して展開されるにつれて、変化する条件または性能検証を考慮しないであろう。
【0046】
いずれのオプションでも、あらゆる可能性として考えられる建設用組成物が、可能性として、生産および実験されることができないため、最適建設用組成物を達成することは、困難または不可能である。さらに、これらの手順は、建設用組成物のコストを考慮せずに、建設用組成物の性能に焦点を当てる傾向にある。
【0047】
建設用混和材料の使用は、建設用組成物の性能特性を微調整する能力の観点から、利点を提供し、典型的には、生産用地において、建設用混合物に添加される。これは、変化する条件または組み合わせられた建設用組成物において観察される変動性を迅速に考慮することを困難にし得る。
【0048】
例示的実施形態は、建設用混和材料(コンクリート、アスファルト、モルタル等のための建設用混和材料等)を調合および評価するための技法を提供することによって、これらおよび他の問題に対処する。例示的実施形態によると、予測モデル、人工知能、機械学習アルゴリズム等が、履歴性能データを使用して訓練されてもよい(現在展開されているコンクリートに関する最近のデータおよび性能評価で補完されてもよい)。
【0049】
例示的実施形態によると、予測モデル、人工知能、機械学習アルゴリズム等が、履歴性能データを使用して訓練されてもよい(現在展開されているコンクリートに関する最近のデータおよび性能評価で補完されてもよい)。
【0050】
いったんモデル、AI、またはアルゴリズムが、訓練されると、工事用仕様を表す、データ構造が、受信されてもよい。構造は、随意に、優先され得る、建設用組成物(すなわち、基本建設用混合物および建設用混和材料をともに)に関する種々の要件を含んでもよい。さらに、利用可能な入力(例えば、原材料、混合技法等)のセットが、アクセスされてもよい。これらの入力は、要件を満たす、またはそれに最も近似する、1つ以上の組み合わせを出力し得る、モデル、AI、またはアルゴリズムに提供されてもよい。出力は、建設用混合物を構成する原材料のリスト、原材料の量または比率、建設用混和材料構成要素の量または比率、および調合物を混合および生成するために使用される、任意の混合技法を規定してもよい。
【0051】
モデル、AI、またはアルゴリズムの一部として、またはそれと別個に、調合物は、シミュレーションに提供され、その性能を推定または予測してもよい(展開時および/またはその後経時的に)。
【0052】
AI、モデル、またはアルゴリズムの出力に基づいて(潜在的に、シミュレーションデータによって補完される)、出力された建設用組成物の性能特性が、表示されてもよい。いくつかの実施形態では、組成物毎に異なる、それらの特性のみが、表示されてもよい。いくつかの実施形態では、元々の工事用仕様によって規定されないが、組成物間で異なる、パラメータが、表示されてもよい。性能に加え、組成物のコストもまた、推定されてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、(他の可能性の中でもとりわけ)性能、コスト、または性能とコストの加重された組み合わせ別にランク付けされてもよい。
【0053】
ユーザは、事業計画において使用するための建設用組成物のうちの1つを選択してもよい。いくつかの実施形態では、最適建設用組成物が、自動的に選択されてもよい(性能および/またはコストの加重された組み合わせに基づいて)。随意に、本システムは、混合機械類を制御し、建設用組成物を生産してもよい(例えば、混合機械類に、建設のために規定された量または比率で原材料を入手および混合させるように構成される、命令を伝送することによって)。いくつかの実施形態では、基本建設用混合物および建設用混和材料は、生産設備(例えば、コンクリート工場)において別個に生成され、工事用地に別個に出荷されてもよい。工事用地では、基本建設用混合物および建設用混和材料は、所望に応じて、組み合わせられてもよい。本実施形態は、請負業者が、現場の条件および組み合わせられた建設用組成物の観察される性能(例えば、以前の混合されたバッチから)に応じて、より多いまたはより少ない建設用混和材料を使用することを可能にする。さらなる実施形態では、基本建設用混合物は、生産設備において生成され、工事用地に出荷されてもよく、(別個に)建設用混和材料のための構成要素は、組み合わせられていない形態で工事用地に出荷されてもよい。これは、建設用混和材料の組成物が、建設用混和材料の各構成要素と関連付けられる個々の性能特性がより細かく制御され得るように、バッチ毎に変動されることを可能にする。
【0054】
いくつかの実施形態では、AI/モデル/MLアルゴリズムおよび/またはシミュレーションは、提案される建設用組成物を評価する(その独自の建設用組成物を提案するのではなく)ために展開されてもよい。提案される建設用組成物の特性または推定される性能は、表示されてもよく、容認可能であると判断される場合、本システムは、混合機械類を制御し、建設用組成物(および/または建設用混合物および/または建設用混和材料)を生産してもよい。
【0055】
建設用組成物が最初に展開された後と、その後の連続バッチ間とにおいて、品質制御プロセスが、実施されてもよい。品質制御プロセスは、展開される前、間、または後に、建設用組成物の性能に関するフィードバックを受信することを伴い得る。フィードバックは、センサ、請負業者報告、天候データベース、渋滞報告等のソースから生じてもよい。本情報に基づいて、品質制御プロセスは、新しいデータ、元々の性能要件、および建設用組成物に行われ得る変更に関する任意の限界に照らして、建設用組成物を再評価してもよい。品質制御プロセスは、同一工場からの連続バッチおよび異なる工場からのバッチが、前のバッチの性能および変化する条件に照らして、改良された一貫性および性能要件へのより良好な準拠を呈するように、建設用組成物への推奨される変更(例えば、建設用混合物、建設用混和材料、または建設用組成物への変更)を出力してもよい。
【0056】
これらの品質制御実施形態は、初期建設用組成物がAIモデルを使用して設計される、上記に説明される実施形態と併せて、または別個に、展開されてもよい。例えば、事前に定義された建設用組成物が、使用されてもよい、またはAIモデルの補助を伴わずに生成される、新しい建設用組成物が、展開されてもよい。建設用組成物の性能に関するセンサデータおよび他の情報が、収集されてもよく、AI/ML/モデルは、建設用組成物への変更に関する推奨を行うように実行されてもよい。
【0057】
これらの実施形態は、上記に説明される提案される従来の解決策に優るいくつかの利点を提供する。
【0058】
第1に、例示的実施形態は、より多くの変数が、建設用組成物を設計および更新するプロセスにおいて考慮され得るため、最適化された建設用組成物割合のセットに達する能力がより優れている。さらに、異なるパラメータが、改良された組み合わせまたは相乗効果が識別され得るように、相互に対して加重されることができる。コストは、要因と見なされ得るため、結果として生じる解決策は、あまり高価ではなく、過剰エンジニアリングを受けにくくあり得る。
【0059】
第2に、例示的実施形態は、複数の異なる性能所望について建設用組成物を迅速に最適化することができる。建設用組成物の変更に関する影響は、複数の異なる性能変数を横断して直ちに評価されることができ、従来のシナリオにおいてこれらのトレードオフを評価することは、典型的には、有意な時間周期にわたって、複数の実験を要求するであろう。
【0060】
第3に、既存の建設用組成物は、変化する条件(例えば、異なる利用可能な原材料、工事用地または工事用地までのルートの途中において変化する条件等)に基づいて、迅速に再最適化されることができる。これは、従来の方法と比較して、改良された品質制御およびより一貫した生産物を可能にする。
【0061】
第4に、建設用混和材料は、展開の時点で、または生産用地において、調合および/または添加されるように構成され得るため、異なるバッチ間の変動性は、有意に低減されることができる。
【0062】
第5に、個々の生産設備が、連続バッチ間で同一品質制御プロセスおよびAI/ML/モデルを使用し得るため、および異なる生産設備が、同一QCプロセスおよびAI/ML/モデルを使用し得るため、建設用組成物の各バッチの一貫性は、改良されることができる(特に、異なる生産設備が、建設用組成物への調節を行う異なる専門家に依存する状況と比較して)。さらに、プログラム的に駆動されるQCプロセスの使用は、一貫したプロトコルが、経時的に使用され、所与の生産設備において、および異なる生産設備間で調節を行うことを確実にする。
【0063】
以下の実施形態の説明は、特に、本発明の異なる側面の特徴および教示を説明するための番号を参照して、非限定的代表的実施例を提供する。説明される実施形態は、別個に、または、実施形態の説明からの他の実施形態と組み合わせて、実装が可能であるものとして認識されるべきである。実施形態の説明は、具体的に網羅されないが、実施形態の説明を熟読した当業者の知識内である、他の実装が、本発明の用途と一貫すると理解されるであろうような範囲までの本発明の理解を促進するはずである。
【0064】
例示的実施形態は、特定の実施例(建設用組成物、特に、コンクリート混合物および建設用混和材料)に関連して説明されるが、本発明は、これらの実施例に限定されないことに留意されたい。
【0065】
図1は、例示的実施形態による、建設用組成物環境100を図示する。
【0066】
高レベルでは、建設用組成物生産プロセスが、エンジニア、建築士、技術的専門家等の群102から開始する。専門家102は、技術的要件104の形態における、混合物に関する要求されるパラメータを設定する。例えば、コンクリートの場合、建築士は、仕上げられたコンクリートに関するある美観的性質(色、テクスチャ等)を要求し得る。エンジニアは、構造計画、適用可能な建築基準法等を評価し、強度、耐久性、安定性等の観点から、要件を規定してもよい。技術的専門家(例えば、コンクリートを展開する際の専門家)は、加工性、固化時間、および粘度等、展開されるにつれた建設用組成物の挙動に関連する要求される性質を規定してもよい。
【0067】
技術的要件104は、建設用組成物工場108において実装されてもよい。建設用組成物工場108は、建設用混合物を形成するために組み合わせられ得る、原材料を貯蔵する、原材料サイロ110を含んでもよい。原材料の実施例は、セメント、粗および細骨材、および補完的合着材料(SCM)を含む。原材料はまた、水分を含んでもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、建設用組成物において使用される建設用混合物は、付加的材料によって補完されてもよい。例えば、コンクリート(建設用組成物118の実施例)は、概して、主要な一般的建設用混合物114と、仕上げられたコンクリートの種々の性質を変化させる、建設用混和材料116とから形成される。建設用混和材料116は、例えば、分散剤、固化修正剤(例えば、遅延剤および加速剤)、空気制御剤(例えば、空気同伴剤および脱同伴剤)、強度修正剤、加工性保持性修正剤、およびレオロジー修正剤を含んでもよい。これらの原材料はまた、個々に、または組み合わせて、原材料サイロ110内に存在してもよい。
【0069】
サイロ110からの原材料は、混合設備112内で混合されてもよい。混合設備112は、コンピュータコントローラによって制御可能な混合機械類を含んでもよく、建設用混合物114、建設用混和材料116、および/または仕上げられた建設用組成物118を生産してもよい。
【0070】
いったん混合されると、仕上げられた建設用組成物118は、コンクリートトラック等の輸送手段126の中に装填されてもよい。輸送手段126は、建設用組成物118を、ルート128を介して、工事用地130まで搬送してもよく、そこで、建設用組成物118は、展開されるであろう。異なる建設用組成物工場108は、必然的に、工事用地130までの異なるルート128を使用する必要があるであろう。さらに、異なる輸送手段126は、単一建設用組成物工場108から単一工事用地130まで、異なるルート128を辿り得る。
【0071】
例示的実施形態によると、混合された建設用組成物118を工事用地130に輸送する代わりに、建設用組成物工場108における混合設備112が、建設用混合物114および建設用混和材料116を別個に混合および出荷してもよい。建設用混合物114および建設用混和材料116のための正しい割合が、次いで、工事用地130において決定されてもよく、現場のミキサ138は、建設用混合物114および建設用混和材料116を組み合わせ、最終建設用組成物118を生産してもよい。本実施形態では、より多いまたはより少ない建設用混和材料が、必要に応じて、添加されてもよい。故に、建設用混和材料116が、最終建設用組成物118のいくつかの性質のみを調節するように構成される場合、現場の工事用地における請負業者132は、建設用混和材料116の未加工原料を直接工事用地130において混合する必要なく、添加されるべき正しい量を決定することができる(したがって、比較的に単純な建設用混和材料に関して説明される次の実施形態と比較して、工事用地130において費やされる時間量および労力を低減させる)。
【0072】
別の実施形態では、建設用混合物114は、建設用組成物工場における混合設備112によって、混合され、工事用地130に出荷されてもよく、建設用混和材料116のための原材料は、建設用組成物工場108においてまとめられるが、そこでは混合されなくてもよい。原材料116は、工事用地に送られてもよく、そこで、請負業者サーバ134(別個に、または生産者サーバ106の助けを借りて)が、建設用混和材料116内に含まれるべき原材料の正しい量または割合を決定するために使用されてもよい。建設用混和材料116は、次いで、ミキサ138を使用して、送達された原材料から生成されてもよく、したがって、生成された建設用混和材料116および建設用の送達された混合物114は、ミキサ138において組み合わせられてもよい。本実施形態は、建設用混和材料116の組成物のはるかに細かい制御を可能にし、これは、請負業者132が、コンクリート組成物118に関するバッチ間変動性を低減させることに役立ち得る。
【0073】
工事用地130は、請負業者132によって監督されてもよい。請負業者132は、各建設用組成物工場108から送達される建設用組成物118の各バッチが、一貫した品質であって、工事の要件を満たすことを確実にする責任があり得る。請負業者132が、特定のバッチが、その規格を満たさない、または何らかの点において欠陥であることを決定する場合、請負業者132は、バッチを否認し、それを建設用組成物工場108に戻し得る。
【0074】
例示的実施形態は、環境100全体を通した場所においてリソースを展開することによって、建設用組成物生産プロセスを改良する。
【0075】
例えば、生産者サーバ106が、建設用組成物工場108に提供されてもよい。生産者サーバ106は、建設用混合物114、建設用混和材料116、および/または最終建設用組成物118を最適化するための最適化論理122をホストしてもよい。最適化論理122は、異なる利用可能な原材料を原材料サイロ110から選択し、その量または相対的割合、パーセンテージ、または比率を定義することが可能であり得る。利用可能な材料が、構成要素ライブラリ124内に表され得、これは、材料を識別し得、性能パラメータに関する材料の影響、材料が原材料の濃度を満たすことの任意の証明等の材料についてのさらなる情報を含んでもよい。
【0076】
最適化論理122は、人工知能、機械学習を含んでもよい。最適化論理122は、人工知能、機械学習アルゴリズム(例えば、ニューラルネットワーク、教師付き学習プロセス、教師なし学習プロセス、強化学習プロセス等)、予測モデル等を含んでもよい。最適化論理122は、履歴または現在のデータを含み得る、標識された訓練データを使用して訓練されてもよい。訓練データは、建設用組成物の成分および組成物の測定された性質を識別してもよい。十分な訓練データを前提として、最適化論理122は、種々の原材料および構成要素が、標的性能パラメータを達成するためにともに混合され得る方法を学習し得る。
【0077】
技術的要件104を満たす、生産物118を識別するために、生産者サーバ106は、技術的要件104を定式化し、それらを最適化論理122が処理し得る方法において表す、データ構造であり得る、工事用仕様120にアクセスしてもよい。
【0078】
最適化論理122は、フロントエンドにおいて適用され、初期建設用混合物114または建設用混和材料116を識別してもよい。最適化論理122はまた、または代替として、バックエンド(建設用組成物118が生産された後)において適用され、建設用混合物114または建設用混和材料116を建設用組成物の連続バッチ間でリアルタイムで修正してもよい。この目的を達成するために、センサが、他の可能性の中でもとりわけ、輸送手段126上に、ルート128に沿って、または工事用地130に展開されてもよい。センサは、センサデータ136を発生させてもよく、これは、生産者サーバ106に提供されてもよい。センサは、例えば、加速度計(例えば、ルート128の起伏度を測定するため)、温度計(周囲温度を測定するため)、気圧計、湿度計等を含んでもよい。センサデータ136は、最適化論理122にフィードされてもよく、これは、(例えば)使用されることになる建設用混和材料116の次のバッチにおいて使用されるための材料を調節してもよい。同様に、請負業者138は、工事用地130条件または送達された建設用組成物118についての情報(例えば、「固化時間が短すぎる」、「粘度が高すぎる」等)を手動で入力してもよい。本情報はまた、建設用組成物または建設用混和材料が請負業者のフィードバックを考慮するように改変され得るように、請負業者サーバ134を介して、最適化論理122に提供されてもよい。
【0079】
工事用仕様120、最適化論理122、および構成要素ライブラリ124はまた、または代替として、請負業者サーバ134にホストされ、請負業者サーバ134が修正を建設用混和材料116に行うことを可能にしてもよい。本実施形態では、センサデータ136および手動入力138は、請負業者サーバ134によって受信され、考慮されてもよい。
【0080】
図2は、工事用仕様120を表す、データ構造の実施例を描写する。例示的工事用仕様120は、具体的変数を特定の順序において含むが、当業者は、より多い、より少ない、または異なる変数が、用途に応じて使用されてもよいことを認識するであろう。値が、変数に関して規定されない場合、デフォルト値(例えば、事前に定義された最小値、平均値等)が、使用されてもよい。変数に関する値は、定質的に、定量的に、または両方で表されてもよい。
【0081】
値は、最小または最大値、容認可能値の範囲等として規定されてもよい。値は、他の性能特性に対する特定の性能特性の重要度を示す、加重または優先順位と関連付けられてもよい。加重または優先順位は、性能特性が重要ではない、または優先されるべきではないことを示す、ゼロであってもよい。
【0082】
工事用仕様120は、建設用組成物のフレッシュ性質202に関連するパラメータを規定してもよい。フレッシュ性質は、フレッシュな(すなわち、非硬化)建設用組成物の性質を指す。フレッシュ性質の実施例は、加工性204、加工性保持性206、空気含有量208、安定性210、均一性212、粘度214、施工性216、および固化時間218を含む。
【0083】
工事用仕様120はさらに、建設用組成物の強度220に関する要件を規定してもよい。建設用組成物の強度は、種々の方法で測定されてもよく、別個のパラメータが、(例えば)圧縮強度222、撓曲強度224、および引張強度226のために提供されてもよい。
【0084】
工事用仕様120は、建設用組成物の外観228に関する定量的または定質的測定値を規定してもよい。外観228は、仕上げられた建設用組成物の色またはテクスチャ等の特徴を規定してもよい。
【0085】
工事用仕様120はさらに、コストまたは経済性パラメータ230を規定してもよい。コストまたは経済性230は、未加工原料のコストによって定義されてもよく、随意に、輸送コスト、展開コスト、混合コスト、または建設用組成物の価値に影響を及ぼす他のコストを考慮してもよい。
【0086】
工事用仕様120は、耐久性特性232を規定してもよい。耐久性特性232の実施例は、耐凍結または解凍性234、スケーリング236、薬品侵食238、研磨240、または収縮242を含む。
【0087】
工事用仕様120はさらに、地盤上スラブ性質および使用活性度244を規定してもよい。そのような活性度の実施例は、建設性の容易性または労力246、タイミング248(生産物が硬化または硬質化するまでの時間量等)、および建築主価値250を説明し得る。
【0088】
最適化論理122を補助するために、マッピングが、要件または性能特性から、それらの要件または性能特性に影響を及ぼす、変数に提供されてもよい。変数は、生産者(使用される骨材または水分の量、または輸送手段によって使用されるルート等)によって直接影響され得る、変数、および生産者(周囲天候条件または法令要件等)の直接制御下にないが、それにもかかわらず、混合物の予期される性能を決定する際に考慮されなければならない、変数を含んでもよい。図3Aは、要件の修正可能パラメータおよびソースと、要件によって定義される、またはパラメータへの調節によって影響され得る、建設用混合物性質の例示的マッピングを描写する。さらに、ある場合には、性能要件(施工性または耐亀裂性等)が、生産者の制御下において、構成要素によって間接的に影響され得る。
【0089】
上記に記載されるように、建設用混合物および/または建設用混和材料のための原材料は、構成要素ライブラリ124から選択されてもよい。本実施例では、構成要素は、表1および2にさらに詳細に説明されるように、分散剤、固化修正剤、空気制御剤等のカテゴリに分割される。図4は、最適化論理122への入力および最適化論理122によって発生される対応する出力を描写する、例示的入力/出力仕様である。
【0090】
上記に記載されるように、最適化論理122は、工事用仕様120を考慮してもよい。最適化論理122はさらに、仕上げられた建設用組成物を生成するために使用され得る、利用可能な材料402(または建設用混合物、建設用混和材料、または建設用混合物と建設用混和材料の組み合わせ)を考慮してもよい。利用可能な材料402は、原材料404(例えば、原材料サイロ内の利用可能な材料)、利用可能な事前に混合された建設用混和材料406、および/または利用可能な構成要素を用いて新しく生成され得る、建設用混和材料408を含んでもよい。新しい建設用混和材料408を生成するために使用される構成要素は、構成要素ライブラリ410に規定されてもよく、これは、建設用混和材料408のために利用可能な建設用混和材料構成要素、および建設用混和材料構成要素の含有によって影響され得る、仕上げられた生産物の任意の性質を規定する。410と類似するライブラリが、初期建設用混合物を作製するために使用される原材料404のために提供されてもよい。
【0091】
最適化論理122は、利用可能な材料402の中から選択してもよく、および/または図3A-3Cに描写されるマッピング等の建設用混合物/混和材料/組成物マッピング412に基づいて、調節を材料に行ってもよい。マッピングは、1つ以上の調節可能変数(例えば、利用可能な材料402の量)の調節が性能パラメータ(例えば、工事用仕様120に規定されるパラメータ)に影響を及ぼす程度を規定してもよい。
【0092】
最適化論理122は、リアルタイムセンサデータ414および/または請負業者入力416を考慮してもよい。センサデータ414および/または請負業者入力416は、先験的に性能パラメータに影響を及ぼすものとして捉えられ得る。換言すると、リアルタイムセンサデータ414および請負業者入力416は、前提として捉えられ得る(非調節可能であり得る)、変数に関する値を規定し得、利用可能な材料402に関する値は、先験的データについて最適化され得る。
【0093】
最適化論理122への入力に基づいて、最適化論理122は、建設用混合物調合物418を出力してもよい。建設用混合物調合物は、調合物中に含まれるべき原材料420に関する識別子、原材料420毎の比率/量/パーセンテージ422、および任意の適用可能な混合技法424または要件を含んでもよい。本情報に基づいて、最適化論理122は、随意に、識別された建設用混合物が、混合機器によって自動的に生産され得るように、混合機器(および/または原料が、手動で取得され、次いで、混合機器に提供され得るように、原材料目録)のための命令を発生させてもよい。
【0094】
元々の調合物を調合することに加え、最適化論理122は、調合物の異なるバッチ間の変更を推奨するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、それらの変更に関する限界417が、規定されてもよい(そのような限界は、事前に決定されてもよい、または工事毎ベースで用途特有の要件を考慮するようにユーザによって打ち込まれてもよい)。最適化論理122が、既存の調合物への変更を推奨するために使用される場合、最適化論理122は、調合物を限界417によって事前に規定されたパラメータ内で最適化してもよい。
【0095】
いくつかの実施形態では、限界417は、超えることができない、ハード限界であってもよい。これらの実施形態では、最適化論理122は、限界417によって事前に規定されたパラメータ内で変更を行うように限定され得る。他の実施形態では、限界417は、他の限界と相対的であってもよく、および/またはある条件下では超えられてもよい(例えば、調合物の強度は、コスト節約が、ある量を上回り、強度が、第2の最小閾値を下回り得ない場合のみ、第1の閾値を下回り得る)。
【0096】
最適化論理122は、利用可能な原材料402、リアルタイムセンサデータ414、および/または請負業者入力416を前提として、工事用仕様120の要件を最良に満たす、調合物を表す、単一建設用組成物調合物418を出力してもよい。代替として、最適化論理122は、異なる方法において要件を平衡させる、複数の候補建設用混和材料調合物418を出力してもよい。
【0097】
最適化論理122が品質制御プロセスの一部として採用される、いくつかの実施形態では、本段階における最適化論理122の出力は、組成物の全体ではなく、混合物への1つ以上の推奨される変更であってもよい。これらの実施形態では、最適化論理122は、修正を出力してもよい。例えば、最適化論理122は、元々の組成物において使用された元々の量またはタイプの材料と、新しい組成物内の元々の原材料に取って代わる新しい量またはタイプの材料とを出力してもよい。新しい材料が、既存の材料に取って代わらずに添加されるべき場合、または古い材料が、取って代わられずに、除去されるべき場合、本情報は、最適化論理122によって出力されてもよい。最適化論理122の出力は、推奨される変更を示す、グラフィカルユーザインターフェース内に反映されてもよい、遠隔場所に伝送されてもよい、または非一過性コンピュータ可読媒体内に記憶されてもよい。
【0098】
品質制御プロセスでは、最適化論理122は、単一の推奨される変更を出力してもよい。代替として、複数の異なる変更が、類似結果をもたらすために行われ得る場合、最適化論理122は、複数の異なる変更の比較を出力してもよく、随意に、元々の性能要件に最も近似するであろう変更、同一または異なる生産設備からのバッチ間で最も一貫性を確実にするであろう変更、またはこれらの要因の組み合わせに基づいて、その推奨をランク付けしてもよい。
【0099】
いくつかの実施形態では、建設用混合物および建設用混和材料418は、異なるコストに関して類似結果を達成し得、これは、種々の組成物を要約するディスプレイ内でフラグされ得る。いくつかの実施形態では、建設用組成物(基本建設用混合物および建設用混和材料)の性能は、最適化論理122が、これらの要件を満たすことができないが、コストがより少ない、混合物よりも、工事用仕様120の性能要件を満たす、混合物を優先的に推奨するように、建設用組成物のコストより優先されてもよい。
【0100】
いくつかの実施形態では、性能要件は、平衡が性能とコストとの間で保たれ得るように、コストより高い程度に加重されてもよい。例えば、建設用組成物は、容認可能量の性能劣化が許可される前に、ある最小レベルのコスト節約を達成する必要があり得る。
【0101】
最適化論理122は、識別された建設用組成物418(組み合わせられた建設用混合物および建設用混和材料を表す)毎に、組成物の予測される性能426を出力してもよい。予測される性能426は、工事用仕様120に規定されるパラメータに関する推定される値を規定してもよい、または工事用仕様に規定されないパラメータを含んでもよい(特に、異なる混合物418が、規定されないパラメータの観点から異なる場合)。予測される性能426は、履歴データに基づいてもよく、および/または決定された混合物418の仮想シミュレーションから取得されるデータに基づいてもよい。
【0102】
最適化論理122はさらに、各組成物418の推定されるコスト428を出力してもよい(随意に、組み合わせられた組成物418を構成する、成分である建設用混合物および/または建設用混和材料のための別個のコスト推定値を出力してもよい)。推定されるコスト428は、利用可能な材料408のコスト、材料を混合するために採用される任意の特殊技法、輸送手段のコスト、および/または建設用組成物を展開するための請負業者のチームのためのコストから導出されてもよい。
【0103】
最適化論理122は、種々のコンポーネントを含んでもよく、図5のブロック図内にさらに詳細に描写されるように、環境100全体を通して入力を受信してもよい。
【0104】
上記に記載されるように、建設用組成物設計プロセスは、建築士、技術的専門家、またはエンジニアのチームから開始してもよい。これらのユーザは、設計者サーバ510にアクセスしてもよく、これは、ユーザが技術的要件を工事用仕様120の中に打ち込むことを可能にする、ユーザインターフェースをサポートする、アプリケーションを含んでもよい。工事用仕様120は、設計者サーバ510上の記憶装置512(例えば、HDD、SSD等)内に記憶されてもよい。いくつかの実施形態では、工事用仕様120は、特殊目的アプリケーションにおいて設計される、特殊目的カスタムドキュメントであってもよい。その他では、工事用仕様120は、キーワードまたは所定の識別子を使用して性能要件を識別する、XMLドキュメント、文書処理ドキュメント、またはスプレッドシート等のフォーマットされたドキュメントであってもよい。この場合、生産者サーバ106は、要件を最適化論理122による処理のために好適なデータ構造の中にロードするために、受信に応じて、工事用仕様120を解析してもよい。
【0105】
設計者サーバ510は、ネットワークインターフェース514(例えば、無線カード、有線接続等)を使用して、工事用仕様120を生産者サーバ106に伝送してもよい。工事用仕様120は、LAN、WAN、またはインターネット等のネットワーク526を経由して、伝送されてもよい。
【0106】
工事用仕様120は、生産者サーバ106上の対応するネットワークインターフェース528によって受信され、生産者サーバ106のメモリ530内に記憶されてもよい。メモリ530もまた、最適化論理122を保持してもよく、これは、入力として、工事用仕様120の性能要件を受け取り、出力として、性能要件を満たす、またはそれに最も近似する、建設用組成物を識別する、1つ以上の建設用組成物仕様を提供するように構成される、モデルまたはアルゴリズム540を含んでもよい。モデル540は、例えば、機械学習アルゴリズム、人工ニューラルネットワーク、予測モデル、ルールおよび対応するトリガ出力のセット等であってもよい。
【0107】
本文脈では、データ駆動式モデル、好ましくは、データ駆動式機械学習モデルまたは単純データ駆動式モデルは、本システムの動力学または物理化学プロセスを反映させる、訓練データセットに従ってパラメータ化された数学的モデルを指す。訓練されていない数学的モデルは、反応動力学または物理化学プロセスを反映させない、モデルを指し、例えば、訓練されていない数学的モデルは、実験的観察に基づいて科学的一般化を提供する、物理的法則から導出されない。故に、動力学または物理化学性質は、訓練されていない数学的モデルには内在しない場合がある。訓練されていないモデルは、そのような性質を反映させない。個別の訓練データセットを用いた特徴エンジニアリングおよび訓練は、訓練されていない数学的モデルのパラメータ化を可能にする。そのような訓練の結果は、単に、データ駆動式モデル、好ましくは、訓練プロセスの結果として、好ましくは、訓練プロセスのみの結果として、動力学または物理化学性質を反映させる、データ駆動式機械学習モデルとなる。
【0108】
モデル540は、履歴訓練データ532を使用して訓練されてもよい。訓練データ532は、以前に生産された建設用組成物および建設用組成物に関する対応する測定された性能結果を含む、標識された訓練データを含んでもよい。訓練データ532はまた、実際または仮説建設用組成物に関する性能パラメータを推定する、シミュレーションデータを含んでもよい。訓練データ532は、他の可能性の中でもとりわけ、実験、シミュレーションを通して、または実世界の工事用地上に展開される混合物のバージョンの測定によって、取得されてもよい。
【0109】
モデルまたはアルゴリズム540は、訓練論理534を介して、訓練データを使用して訓練されてもよい。訓練論理534は、使用されているモデルまたはアルゴリズム540のタイプに特定のものであってもよい。例えば、モデルまたはアルゴリズム540が、遺伝子アルゴリズムである場合、訓練論理534は、ある世代における最も好適な候補を選択するためのヒューリスティックおよび次世代の候補を生産するための遺伝子演算子を含んでもよい。モデルまたはアルゴリズム540が、ニューラルネットワークである場合、訓練論理534は、好適な伝搬関数を含んでもよい。訓練論理534は、モデルまたはアルゴリズム540の訓練のための初期加重および/または初期構造を定義してもよい。訓練論理534の他の実施例は、クラスタリング関数、ロジスティック回帰関数、時系列分析のための時系列パラメータ、決定木構造等を含む。
【0110】
訓練データ532は、所与の建設用組成物のための全ての関連性能パラメータ(例えば、図2に示されるそれらのパラメータ)を含んでもよい、またはそのようなパラメータのサブセットのみを含んでもよい。パラメータのサブセットのみが、訓練データ532内の所与のエントリ内に含まれるとき、訓練論理534は、利用可能なデータに関するモデル/アルゴリズム540のある部分のみを訓練するように構成されてもよい、または欠測データを類似実施例またはシミュレーションから外挿するように構成されてもよい。
【0111】
訓練論理532は、加重またはランク付けを種々の性能パラメータに割り当てるように構成されてもよい。加重またはランク付けは、事前に決定されてもよい(例えば、エンジニアまたは専門家によって規定される)、または訓練データ532に基づいて、訓練論理532によって割り当てられてもよい。いくつかの実施形態では、訓練論理534は、性能パラメータのうちの1つとして、組成物のコストを考慮するが、組成物のコストよりも建設用組成物の性能を優先するように構成されてもよい。
【0112】
最適化論理122はまた、再訓練論理536を含んでもよい。履歴訓練データ532に作用する、訓練論理534と対照的に、再訓練論理は、新しく受信された情報(例えば、訓練データ532内に反映され得ない、センサ516または請負業者サーバ134からの情報)に基づいて、モデルまたはアルゴリズム540をオンザフライで適合させるように構成されてもよい。再訓練論理536は、適切に訓練されたモデルが、限定されたデータに照らして、急速に変化しないはずであるという仮定の下、初期訓練プロセスよりゆっくりとまたは保守的にモデルまたはアルゴリズム540を適合させるように構成されてもよい。適合の速度は、ユーザが、それに対して新しいデータが考慮される範囲を修正し得るように、調節可能であってもよい。適合の速度はまた、ある状況では、自動的に変更されてもよい。例えば、送達されたコンクリートのバッチが、容認不可能である、またはある性能パラメータを満たさないことを示す、フィードバックが、請負業者サーバ134から受信される場合、高速適合が、要求される可能性が高く、モデルまたはアルゴリズム540は、直ちに調節されるべきである。
【0113】
モデルまたはアルゴリズム540は、部分的に、建設用組成物への特定の変更が性能パラメータに影響を及ぼす可能性が高い程度を定義する、変数およびマッピング538に基づいて、構築されてもよい。例示的変数およびマッピングは、図3A-3Cに描写される。
【0114】
所与の建設用混合物または建設用混和材料内に含まれるために利用可能な原材料を決定するとき、最適化論理122は、構成要素ライブラリ124を参考にしてもよい。構成要素ライブラリ124は、いくつかのエントリ544から成ってもよく、それぞれ、所与の化学546または他の材料と関連付けられる。建設用混合物および建設用混和材料から成る生産物の場合、別個の構成要素ライブラリ124が、建設用混合物および建設用混和材料のために提供されてもよい。
【0115】
構成要素ライブラリ124は、当該建設用混和材料を作製するために使用され得る、化学物質546の完全なセットを含んでもよい、またはそのような化学物質546のサブセットのみを含んでもよい。構成要素のより小さい具体的セットの選択は、用途毎に最良に好適なものの目的に合わせられることができる。個々の化学物質546または他の個々の材料の代わりに、構成要素ライブラリ124内のエントリ544は、いくつかの材料の組成物(ある化学的組み合わせのための既知の相乗効果を維持する)、または今日公知であるような仕上げられた生産物であってもよい。構成要素が、単一材料であるとき、特定の材料の選択は、現場で利用可能な材料の有意な最大濃度を利用するように行われてもよい。
【0116】
構成要素を個々の化学物質に基づかせることは、量および比率が、用途、材料セット、または高または低アルカリセメントまたは高温または低温温度等の条件毎に変動およびカスタマイズされることを可能にする。構成要素の量および比率はまた、条件または材料が変化するにつれて、顧客用地内でスライド式に持続的に調節されることができる。
【0117】
各化学物質は、基本性能属性(例えば、「強度」、「固化修正」等)を表す、カテゴリ548、およびその化学物質が性能属性に影響を及ぼす程度(例えば、「強度を増加させる」または「固化時間を加速させる」)を説明する、機能550によってカテゴリ化されることができる。化学物質はさらに、一次および二次クラス552に分離されてもよく、一次クラス化学物質は、その一次目的(または主要効果)として、機能550を修正することを有する。二次クラス化学物質は、意図される機能550(例えば、ある他の機能に関してより大きい影響を有する)を実施するために意図されなくてもよいが、副次的影響として作用し得る。表1は、種々の化学物質に適用され得る、例示的属性、機能、およびクラスのリストを提供する。
【表1】
【0118】
上記のカテゴリ毎の化学的性質選択肢の好適な実施例が、下記の表2に提供される。他の化学的性質選択肢もまた、使用されてもよく、カテゴリは、下記に提供される実施例に限定されない。
【表2】
【0119】
随意に、エントリ544は、構成要素が適しているであろうことの任意の証明554(例えば、C494証明)を識別してもよい。さらに、エントリ544は、付加的詳細556(例えば、利用可能である、または推奨される、化学物質546の濃度、混合推奨等)を規定してもよい。
【0120】
最適化論理122はさらに、識別された建設用混和材料(または組成物)毎に、建設用混和材料のコスト、建設用混和材料の推定される性能、および規定または非規定性能パラメータに関する混和材料間の比較を提供してもよい。これらのアイテムは、シミュレーション論理542を使用して、建設用混和材料の性能をシミュレートすることによって識別されてもよい。シミュレーション論理542は、最適化論理122によって出力された建設用混和材料を使用して建築士/エンジニア/技術的専門家によって設計されている、構造体のモデルを構築してもよい。シミュレーション論理542は、類似建設用混和材料に関する履歴性能情報および/または数学的モデルに基づいて、工事用仕様に規定されるパラメータ(および工事用仕様に規定され得ないが、建設用混和材料の性能に関連し得る、他のパラメータ)に関して建設用混和材料の性能を評価してもよい。
【0121】
シミュレーションに基づいて、シミュレーション論理542は、性能およびコストの観点から異なる建設用混和材料を比較する、報告を出力および/または表示してもよい。いくつかの実施形態では、建設用混和材料間で異なる、それらの性能パラメータのみが、出力または表示されてもよい。いくつかの実施形態では、最適化論理122は、建設用混和材料間で異なるが、工事用仕様120に規定されなかった、性能パラメータに基づいて、比較を評価および表示してもよい。故に、最適化論理122によって出力された建設用混和材料が、規定された性能要件およびコストの観点から類似すると考えられる場合、これらの類似建設用混和材料は、そうでなければ検討されていなかったであろう、他の要因に基づいて、区別されてもよい。
【0122】
いったん特定の建設用組成物調合物が、決定または選択されると、生産者サーバ106は、建設用組成物工場における混合デバイス560を制御し、建設用組成物を生産してもよい。例えば、混合デバイス560は、命令に基づいて混合機械類を動作させることが可能である、コントローラ562を含んでもよい。コントローラ562は、原材料サイロからの原材料の展開を制御してもよい、または混合デバイス560に手動で添加されるための要求される量の原材料を出力してもよい。いったん原材料が、混合デバイス560に添加されると、コントローラ562は、規定された時間量にわたって(および潜在的に、規定された電力で、または規定された混合パターンにおいて)、ミキサをアクティブ化してもよい。
【0123】
生産者サーバ106は、コントローラ562が、最適化論理122によって規定された調合物に従って、上記のアクティビティを行うための命令を発生させてもよい。例えば、コントローラ562は、生産者サーバ106がアクティビティを行うためのコントローラ562の機能を呼び出すことを可能にする、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)をエクスポーズしてもよい。生産者サーバ106は、好適な命令または機能呼出を発生させ、命令/コールを、生産者サーバのインターフェース558を介して、混合デバイス560のインターフェース564に伝送してもよい。インターフェース558、564は、直接、有線または無線通信を介して通信してもよく、および/またはネットワークを介して通信してもよい。
【0124】
建設用混合物、混和材料、および/または組成物のバッチが、作製され、請負業者に出荷されるにつれて、生産者サーバ106は、さらなるフィードバックをセンサ516および/または請負業者サーバ134から受信してもよい。本情報は、生産物が、現在の条件および/または測定された性能を説明するリアルタイムフィードバックに基づいて、修正または再調合されることを可能にし得る。例えば、請負業者は、請負業者サーバ134のメモリ504内に性能報告506を発生させてもよい。性能報告は、請負業者からの定量的測定(例えば、請負業者によって使用されるセンサによって出力される)および/または定質的査定を規定してもよい。性能報告506は、キーボード、マイクロホン(音声入力のため)、データポート等の1つ以上の入力/出力デバイス502を介して、請負業者サーバ134の中に打ち込まれてもよい。性能報告は、ネットワークインターフェース508を介して、生産者サーバ106に伝送されてもよい。
【0125】
同様に、性能データおよび/または周囲条件についての詳細も、1つ以上の展開されるセンサ516から生産者サーバに伝送されてもよい。センサ516は、例えば、混合物を工事用地に運ぶ輸送車両上に、工事用地自体に、または工場から工事用地までのルートに沿った構造体上に展開されてもよい。
【0126】
センサ516は、加速度計、風速計、湿度計、光度計等の測定デバイス518を含んでもよい。測定デバイスからの測定値は、直接、ネットワークインターフェース524を介して、生産者サーバ106に伝送されてもよい、またはセンサ516のメモリ520内に記憶されるバッファ522内に集約されてもよい。所定の時間量、所定の数の読取値後、またはメモリ520があるレベルまで充填されると、バッファされたデータは、生産者サーバ106に伝送されてもよい。
【0127】
図5には図示されないが、品質制御プロセスに関する情報はまた、公的に入手可能またはプライベートなソース等の他のソースから生じてもよい。そのようなソースは、天候報告をホストする天候データベース、渋滞報告等を含み得る。本情報は、現在の条件(例えば、「現在、晴れており、気温は75度です」)を反映させてもよい、または次の出荷が輸送および/または展開されることが予期される時間における条件に関する予測を反映してもよい(例えば、「次の出荷は、ラッシュ時に出発し、場所XおよびYにおいて、ルートに沿って渋滞があり、総走行時間をZ増加させることが予期されます」、または「周囲温度は、次のバッチが展開されることが予期される時間に、5度増加することが予期され、湿度は、工事用地において25%増加することが予期されます」)。
【0128】
上記に記載されるように、建設用混合物/混和材料を調合および生成する、生産者サーバ106の代替として、またはそれに加え、これらのタスクのいくつかまたは全ては、請負業者サーバ134によって工事用地において実施されてもよい。故に、生産者サーバ106に位置するように図5に描写されるデジタルコンポーネントのいくつかまたは全てはまた、または代替として、請負業者サーバ134に位置してもよい。これは、請負業者サーバ134が、独立して、建設用混合物および/または混和材料調合物を生成することを可能にする。代替として、または加えて、コンポーネントは、生産者サーバ106にホストされてもよく、請負業者サーバ134は、ネットワーク526を経由して、生産者サーバ106と通信し、生産者サーバ106が、請負業者サーバ134によって提供される入力を使用して、建設用混合物および/または混和材料を発生または修正することを要求してもよい。さらに、混合機械類が、工事用地において現場で利用可能である場合、請負業者サーバ134は、混和材料および/または建設用混合物のための原料を工事用地において現場で混合するために、機械類のための命令を発生させ、および/または別様に、機械類を制御する、上記に説明される機能性を実施してもよい。
【0129】
いくつかの実施形態では、最適化論理122の単一セットが、複数の生産および/または工事用地間で共有されてもよい。例えば、最適化論理122の中央セットが、単一生産用地にホストされてもよく(または単一ユニットとして機能し得るが、種々のコンポーネントは、種々の用地間に分散される)、最適化論理122の中央セットは、他の場所におけるコンピューティングデバイスによって使用可能であるように、ネットワーク526を介してアクセス可能であってもよい。いくつかの実施形態では、最適化論理122は、生産または工事用地にホストされる必要は全くなく、むしろ、第三者によってもたらされてもよい(例えば、クラウドベースのサービスとして)。最適化論理の共有セット(または、少なくとも共有モデルまたはアルゴリズム540)をもたらすことによって、品質制御プロセスは、生産および工事用地間で一貫して実施され、より一貫した変更のセットが各バッチ反復において行われることを確実にすることができる。
【0130】
さらに、最適化論理122は、初期調合物を生成するために使用される必要はない。初期調合物が、すでに存在し、および/または展開されている場合、最適化論理122は、品質制御プロセスを既存の調合物上で実施するために使用されてもよく、品質制御プロセスは、性能および/または一貫性のために、後続バッチへの変更を推奨する。
【0131】
設計者サーバ510、請負業者サーバ134、センサ516、および生産者サーバ106間のデータの交換は、図6Aに描写されるデータフロー図にさらに詳細に説明される。
【0132】
最初に、生産者サーバおよび/または請負業者サーバは、訓練プロセス602を始動させてもよい。上記に説明される訓練論理は、履歴データを参考にし、工事用仕様における性能要件を前提として、建設用混合物、混和材料、および/または組成物を最適化するためのモデルまたはアルゴリズムを構築してもよい。
【0133】
次に、工事用仕様120が、設計者サーバから生産者サーバに伝送されてもよい。工事用仕様120はまた、請負業者サーバが、建設用混和材料を調合するとき、利用可能な性能要件を有するように、請負業者サーバに回送されてもよい。
【0134】
工事用仕様120を受信することに応答して、生産者サーバは、建設用混合物調合物プロセス604を始動させてもよく、これは、アルゴリズムのモデルを受信された工事用仕様120に適用し、工事用仕様の要件を満たす、またはそれに最も近似する、1つ以上の好適な建設用混合物を発生させる。
【0135】
複数の建設用混合物が、発生される場合、本システムは、建設用混合物の比較を出力し、1つが選択されることを可能にしてもよい。いったん標的建設用混合物が、識別されると、生産者サーバは、混合物生産プロセス606を始動させてもよく、これは、識別された混合物を生産するための命令を発生させ、および/または混合機械類を制御することを伴い得る。
【0136】
いったん混合されると、生産者サーバは、建設用混合物生産プロセス606において生成された基本建設用混合物を工事用地に発送607してもよい。
【0137】
ある場合には、建設用混合物は、その性質が、次いで、建設用混和材料によって修正される、汎用建設用混合物であってもよい。建設用混和材料生成プロセスの間、センサデータ136が、随意に、読み取られ、考慮されるべき周囲条件を識別してもよい。センサデータ136および工事用仕様120の要件に基づいて、本システムは、建設用混和材料調合物プロセス608を始動させ、建設用混和材料調合物を発生させてもよい(建設用組成物調合物プロセス604と同様であるが、異なる原材料を用いる可能性が高い)。描写される実施形態では、生産者サーバは、609において、調合された建設用混和材料を作製するために使用される構成要素を工事用地に発送する。別の実施形態では、建設用混和材料は、建設用混合物調合物と同一工場において生成され、次いで、完成された建設用混和材料として、工事用地に発送されてもよい。なおもさらなる実施形態では、混合物および混和材料は、生産用地において組み合わせられ、粉末またはスラリーとして工事用地に出荷されてもよい(その場合、ステップ610、612、および/または614は、工事用地において請負業者サーバによってではなく、生産設備において生産者サーバによって実施されてもよい)。
【0138】
請負業者サーバは、次いで、建設用混和材料生産プロセス610を始動させ、建設用混和材料を生成してもよい(建設用混合物生産プロセス606に類似するが、工事用地において生じる)。建設用混和材料は、直接、建設用混合物に添加されてもよい、または別個に生成され、後の時間に、建設用混合物に添加されてもよい。
【0139】
612では、請負業者サーバは、建設用混合物および建設用混和材料がともに混合される、組み合わせられた建設用組成物生産プロセスを始動させてもよい。これは、混合機械類を動作させ、建設用混合物および建設用混和材料を組み合わせることを伴い得る。
【0140】
建設用混合物の送達の間または後、請負業者サーバは、センサからの入力および/または性能報告506を受信してもよい。本データは、請負業者サーバが、バッチ間の建設用混和材料調合物を更新することを可能にする、リアルタイムフィードバックを提供し得、これは、工事が履行されるにつれて、建設用混合物の一貫性、性能、および/またはコストを改良し得る。本データに応答して、請負業者サーバは、610において生成された建設用混和材料を更新する、品質制御、再調合、または再訓練プロセスを実施してもよい。更新されたデータは、最適化プロセスに提供されてもよく、これは、モデルまたはアルゴリズムを更新し得る、または、代替として、センサおよび/または請負業者サーバによって提供される新しいデータとともに、既存のモデルまたはアルゴリズムを再適用し得る。
【0141】
これらの作用は、図6Bに示されるフローチャートに関連してさらに詳細に説明される。図6Bのブロックは、(例えば)生産者サーバ、請負業者サーバ、両方における実行のために非一過性コンピュータ可読媒体上に記憶される、または生産者サーバと請負業者サーバとの間に分裂される、論理650または命令として実装されてもよい。
【0142】
処理は、システムが訓練データを受信する、ブロック652から開始してもよい。訓練データは、建設用組成物(基本建設用混合物および建設用混和材料を含む)を識別する、履歴データと、組成物が展開されたときに測定された、関連付けられる性能結果とを含んでもよい。周囲条件、場所等についての情報もまた、履歴データの一部として提供されてもよい。訓練データはまた、または代替として、仮説または実際の組成物上で実施されるコンピュータシミュレーションの結果として受信される、シミュレーションデータを含んでもよい。
【0143】
訓練データは、種々の性能パラメータと関連付けられてもよい。ブロック608では、それらのパラメータと関連付けられる優先順位が、設定される、またはパラメータの加重を調節することによって調節されてもよい。例えば、建設用組成物のコストは、性能パラメータと比較して、優先度が下げられてもよい。ユーザはまた、種々のパラメータの相対的性能を規定してもよい(例えば、強度および耐久性は、審美性より重要である)。
【0144】
訓練データおよび規定された優先順位に基づいて、モデルまたはアルゴリズムが、ブロック654において、訓練論理によって訓練されてもよい。訓練は、訓練条件のセットが満たされるまで、実施されてもよい。例えば、訓練データのセットは、訓練されたモデルまたはアルゴリズムの性能を試験するために備えて保持されてもよい。モデルまたはアルゴリズムは、留保された訓練データ上で試験され、モデルまたはアルゴリズムが、性能特性に基づいて、適切な調合物を発生させるかどうかを決定してもよい(「適切な」調合物は、その材料割合が訓練データ内で定義された組成物から閾値量の差異内に該当する、建設用混合物および/または建設用混和材料と見なされるであろう)。
【0145】
ブロック656において、本システムが、モデルが十分に訓練されていることを決定する場合、処理は、ブロック568に進んでもよい。該当しない場合、処理は、ブロック652に戻り得、本システムは、付加的訓練データをモデルまたはアルゴリズムの中に組み込んでもよい。
【0146】
本システムは、手動オーバーライドを含む、いくつかの異なるモードで動作することが可能であり得る。「評価」モードでは、本システムは、入力として、初期組成物および1つ以上の提案される再調合物または修正を受け取り、再調合物または修正の性能評価を行ってもよい。「調合」モードでは、本システムは、要件のセット(例えば、工事用仕様)および初期組成物を受け取り、要件を満たし、またはそれに近似し、および/または性能の観点から、バッチ間一貫性を維持する、再調合物(または組成物のセット)または修正(または修正のセット)を発生させる。
【0147】
本システムが、ブロック568において、評価モードにある場合、処理は、ブロック660に進んでもよく、本システムは、初期建設用組成物および1つ以上の提案される修正を受信してもよい。建設用混合物は、インターフェースを介して、入力されてもよい(例えば、識別された原材料の量または割合を規定することによって)、またはデータ構造内で識別された仕上げられた仕様として、受信されてもよい。建設用組成物は、最適化論理によって発生されていてもよい、または別個に受信されていてもよい。単一修正が、評価のために受信されてもよい、または複数の修正が、評価および比較のために受信されてもよい。
【0148】
ブロック662では、本システムは、随意に、前述のシミュレーション論理を使用して、シミュレーションを元々の建設用組成物に行ってもよい。本初期シミュレーションは、1つ以上の再調合物との比較のために、性能パラメータのベースラインセットを確立してもよい。代替として、または加えて、本システムは、建設用組成物が最適化論理によって最初に発生されたときからの結果等、以前に行われたシミュレーション結果を受信してもよい。
【0149】
初期建設用組成物は、ブロック660において受信される修正に従って再調合されてもよく、シミュレーションが、再調合/修正された建設用組成物に行われ、再調合物に関する性能パラメータを識別してもよい。
【0150】
シミュレーションの出力は、ブロック664において推定される、性能特性、コストパラメータ等のセットであってもよい。代替として、または加えて、出力は、評価されている再調合物と元々の建設用組成物との間の特性、コストパラメータ等における差異の形態であってもよい。
【0151】
ブロック666では、本システムは、複数の修正/再調合物が比較のために提出されたかどうかを決定する。該当しない場合、本システムは、ブロック664において決定された、推定される値を出力する(ブロック668において)。これは、推定される値をメモリ内に記憶する、値をネットワーク上で伝送する、および/または値をディスプレイ上に表示することを伴い得る。随意に、本システムは、性能および/または使用される材料の観点から、再調合物と初期コンクリート組成物を比較してもよい。
【0152】
再調合物が、生産プロセスの一部として、評価のために提出された場合、ブロック670において、本システムは、評価される再調合物を生成するための承認を要求してもよい。承認が、ブロック670において受信される場合、処理は、ブロック672に進み、本システムは、混合機器に、上記に記載されるように、再調合を生成し、および/または材料の再調合されたセットを工事用地に発送するように命令する。
【0153】
ブロック666に戻ると、複数の再調合物が、評価された場合、本システムは、ブロック674において、評価の比較を出力してもよい。比較は、各再調合物の並列概要を提供してもよく、再調合物の種々の性能特性における差異をハイライトしてもよい。随意に、本システムは、再調合物と元々の建設用組成物を比較してもよい。いくつかの実施形態では、性能特性は全て、比較のために示されてもよい。その他では、建設用組成物間で異なる性能特性のみが、示される、または強調されてもよい。なおもさらに、元々の評価要求の一部として規定されなかった性能特性が、それらが相互に異なる場合、考慮および表示されてもよい。いくつかの実施形態では、非規定性能特性は、規定された性能特性が、同一または所定の閾値量未満だけ異なる(したがって、比較的に類似する再調合物が他の理由から区別されることを可能にする)場合のみ、考慮されてもよい。
【0154】
比較に基づいて、本システムは、ブロック676において、再調合物のうちの1つの選択を受信してもよい(ユーザから、または種々のパラメータの重要性の加重に基づいてプログラム的に)。処理は、次いで、ブロック672に進んでもよく、本システムは、上記に説明されるように、選択された再調合物を混合するか、または建設用混和材料のための構成要素を工事用地に発送するかのいずれかを行ってもよい。
【0155】
ブロック658において、本システムが、「再調合」モードにある場合、処理は、工事用仕様または性能要件のセットが受信され得る、ブロック678に進んでもよい。ブロック679では、本システムはまた、再調合されている以前の建設用組成物を受信し、再調合物のための材料のベースラインセットを確立してもよい。随意に、本システムは、本システムが、再調合物の性能特性を工事用仕様の要件により良好に合致させるように試み得るように、および/または本システムが、建設用組成物の異なるバッチ間の一貫性を維持するように試み得るように、元々の建設用組成物に関する性能特性(例えば、シミュレーションデータ、性能評価、センサ等に基づく)を受信してもよい。
【0156】
ブロック680では、本システムは、利用可能な材料がブロック678に記載されるパラメータに影響を及ぼす程度を説明する、入力のセット、変数、またはマッピングにアクセスしてもよい(本情報はまた、または代替として、モデル/AI/MLアルゴリズムの中に組み込まれてもよい)。
【0157】
ブロック681では、本システムは、限界のセットにアクセスしてもよい。いくつかの状況では、バッチ間で過度な程度まで建設用組成物を変化させることを回避することが望ましくあり得る。限界は、再調合物が元々の建設用組成物から変動し得る最大量を識別してもよく(例えば、性能および/または含まれる材料の観点から)、および/または各バッチが以前のバッチから(例えば、再調合物毎に)変動し得る最大量を識別してもよい。限界は、事前に決定された絶対量またはパーセンテージであってもよく、および/またはユーザインターフェースを介して、(例えば、エンジニア、専門家、建築士、請負業者、生産者等のユーザによって)規定されてもよい。
【0158】
ブロック682では、本システムは、人工知能、機械学習アルゴリズム、またはモデルを適用し、ブロック678において受信されるパラメータに基づいて、再調合物を発生させてもよい。最適化論理は、アルゴリズムまたはモデルを適用し、上記に説明されるように、1つ以上の出力された再調合物を発生させてもよい。再調合物は、建設用混合物、建設用混和材料、または両方の再調合物であってもよい。いくつかの実施形態では、本システムは、再調合が必要なく、次のバッチが前のバッチと同一様式で生産されるべきであることを決定してもよい。
【0159】
いくつかの実施形態では、AI/ML/モデルは、高速停止コマンドが受信されるまで、持続ベースで適用されることが可能であり得る。これらの実施形態では、最適化論理は、所定の反復回数にわたって、所定の時間周期にわたって、または決定された建設用組成物の特性が工事用仕様の所定の閾値マージン内に該当するまで、AI/ML/モデルに起動され続け得る。他の停止条件もまた、適用されてもよい。
【0160】
停止条件が、満たされた後、処理は、本システムがブロック682において発生された再調合物を評価すべきかどうかを決定する、ブロック684に進んでもよい。該当する場合、処理は、ブロック662に戻り得、本システムは、シミュレーションを再調合される建設用組成物に行ってもよい。該当しない場合、処理は、再調合物が出力され得る(例えば、ネットワーク、メモリ、またはディスプレイに)、ブロック686に進んでもよい。再調合物は、使用のために(または単一組成物が承認され得る場合)選択されてもよく、処理は、再調合物が混合のために送られ得る、および/または再調合物のための材料が工事用地に分配され得る、ブロック672に進んでもよい。
【0161】
前述の方法は、コンピュータ可読媒体上の命令として、またはコンピューティングアーキテクチャの一部として具現化されてもよい。図7は、前述のような種々の実施形態を実装するために好適な例示的コンピューティングアーキテクチャ700の実施形態を図示する。一実施形態では、コンピューティングアーキテクチャ700は、コンピュータ701等の電子デバイスを備えてもよい、またはその一部として実装されてもよい。実施形態は、本状況に限定されない。
【0162】
本願で使用されるように、用語「システム」および「デジタルコンポーネント」は、ハードウェア、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、または実行ファイル内のソフトウェアのいずれかのコンピュータ関連エンティティを指すものと意図され、その実施例は、例示的コンピューティングアーキテクチャ700によって提供される。例えば、コンポーネントは、限定ではないが、プロセッサ上で起動するプロセス、プロセッサ、ハードディスクドライブ、複数の記憶ドライブ(光学および/または磁気記憶媒体)、オブジェクト、実行ファイル、実行のスレッド、プログラム、および/またはコンピュータであることができる。例証として、サーバおよびサーバ上で起動するアプリケーションは両方とも、デジタルコンポーネントであることができる。1つ以上のデジタルコンポーネントは、プロセスおよび/または実行のスレッド内に常駐することができ、デジタルコンポーネントは、1つのコンピュータ上に局在される、および/または2つまたはそれを上回るコンピュータ間に分散されることができる。さらに、デジタルコンポーネントは、種々のタイプの通信媒体によって相互に通信可能に結合され、動作を強調させてもよい。協調は、情報の一方向または双方向交換を伴ってもよい。例えば、デジタルコンポーネントは、通信媒体を経由して信号通信の形態で情報を通信してもよい。情報は、種々の信号ラインに配分される信号として実装されることができる。そのような配分では、各メッセージは、信号である。しかしながら、さらなる実施形態は、代替として、データメッセージを採用してもよい。そのようなデータメッセージは、種々の接続を横断して送信されてもよい。例示的接続は、パラレルインターフェース、シリアルインターフェース、およびバスインターフェースを含む。
【0163】
コンピューティングアーキテクチャ700は、1つ以上のプロセッサ、マルチコアプロセッサ、コプロセッサ、メモリユニット、チップセット、コントローラ、周辺機器、インターフェース、発振器、タイミングデバイス、ビデオカード、オーディオカード、マルチメディア入力/出力(I/O)コンポーネント、電力供給源等の種々の共通コンピューティング要素を含む。しかしながら、実施形態は、コンピューティングアーキテクチャ700による実装に限定されない。
【0164】
図7に示されるように、コンピューティングアーキテクチャ700は、処理ユニット702と、システムメモリ704と、システムバス706とを備える。処理ユニット702は、種々の市販のプロセッサのいずれかであることができ、限定ではないが、AMD(登録商標) Athlon(登録商標)、Duron(登録商標)、およびOpteron(登録商標) プロセッサ、ARM(登録商標) アプリケーション、内蔵およびセキュアプロセッサ、IBM(登録商標)およびMotorola(登録商標) DragonBall(登録商標)、およびPowerPC(登録商標) プロセッサ、IBMおよびSony(登録商標) Cellプロセッサ、Intel(登録商標) Celeron(登録商標)、Core(2) Duo(登録商標)、Itanium(登録商標)、Pentium(登録商標)、Xeon(登録商標)、およびXScale(登録商標) プロセッサ、および類似プロセッサを含む。デュアルマイクロプロセッサ、マルチコアプロセッサ、および他のマルチプロセッサアーキテクチャもまた、処理ユニット702として採用されてもよい。
【0165】
システムバス706は、限定ではないが、システムメモリ704を含む、システムコンポーネントのためのインターフェースを処理ユニット702に提供する。システムバス706は、種々の市販のバスアーキテクチャのいずれかを使用して、メモリバス(メモリコントローラの有無を問わず)、周辺バス、およびローカルバスにさらに相互接続し得る、いくつかのタイプのバス構造のいずれかであることができる。インターフェースアダプタは、スロットアーキテクチャを介して、システムバス706に接続してもよい。例示的スロットアーキテクチャは、限定ではないが、Accelerated Graphics Port(AGP)、Card Bus、(Extended)Industry Standard Architecture((E)ISA)、Micro Channel Architecture(MCA)、NuBus、Peripheral Component Interconnect(Extended)(PCI(X))、PCI Express、Personal Computer Memory Card International Association(PCMCIA)、および同等物を含んでもよい。
【0166】
コンピューティングアーキテクチャ700は、種々の製造品を備えてもよい、または実装してもよい。製造品は、論理を記憶するためのコンピュータ可読記憶媒体を備えてもよい。コンピュータ可読記憶媒体の実施例は、電子データを記憶可能な任意の有形媒体を含んでもよく、揮発性メモリまたは不揮発性メモリ、リムーバブルまたは非リムーバブルメモリ、消去可能または非消去可能メモリ、書込可能または再書込可能メモリ等を含む。論理の実施例は、ソースコード、コンパイルコード、解釈コード、実行可能コード、静的コード、動的コード、オブジェクト指向コード、視覚的コード、および同等物等の任意の好適なタイプのコードを使用して実装される、実行可能コンピュータプログラム命令を含んでもよい。実施形態はまた、少なくとも部分的に、非一過性コンピュータ可読媒体内または上に含有される、命令として実装されてもよく、これは、1つ以上のプロセッサによって読み取られ、実行され、本明細書に説明される動作の実施を可能にしてもよい。
【0167】
システムメモリ704は、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、動的RAM(DRAM)、Double-Data-Rate DRAM(DDRAM)、同期DRAM(SDRAM)、静的RAM(SRAM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、強誘電体ポリマーメモリ等のポリマーメモリ、オーボニックメモリ、位相変化または強誘電体メモリ、シリコン-酸化膜-窒化膜-酸化膜-シリコン(SONOS)メモリ、磁気または光学カード、Redundant Arrays of Independent Disks(RAID)ドライブ等のデバイスのアレイ、ソリッドステートメモリデバイス(例えば、USBメモリ、ソリッドステートドライブ(SSD)、および情報を記憶するために好適な任意の他のタイプの記憶媒体等、1つ以上のより高速のメモリユニットの形態で種々のタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。図7に示される図示される実施形態では、システムメモリ704は、不揮発性メモリ708および/または揮発性メモリ710を含むことができる。基本入力/出力システム(BIOS)は、不揮発性メモリ708内に記憶されることができる。
【0168】
コンピューティングアーキテクチャ700は、1つ以上のより低速のメモリユニットの形態で種々のタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、内部(または外部)ハードディスクドライブ(HDD)712と、リムーバブル磁気ディスク716から読み取り、そこに書き込むための磁気フロッピー(登録商標)ディスクドライブ(FDD)714と、リムーバブル光ディスク720(例えば、CD-ROMまたはDVD)から読み取る、またはそこに書き込むための光ディスクドライブ718とを含む。HDD712、FDD714、および光ディスクドライブ720は、それぞれ、HDDインターフェース722、FDDインターフェース724、および光学ドライブインターフェース726によって、システムバス706に接続されることができる。外部ドライブ実装のためのHDDインターフェース722は、ユニバーサルシリアルバス(USB)およびIEEE694インターフェース技術の少なくとも一方または両方を含むことができる。
【0169】
ドライブおよび関連付けられたコンピュータ可読媒体は、データ、データ構造、コンピュータ実行可能命令等の揮発性および/または不揮発性記憶装置を提供する。例えば、いくつかのプログラムモジュールは、オペレーティングシステム728と、1つ以上のアプリケーションプログラム730と、他のプログラムモジュール732と、プログラムデータ734とを含む、ドライブおよびメモリユニット708、712内に記憶されることができる。一実施形態では、1つ以上のアプリケーションプログラム730、他のプログラムモジュール732、およびプログラムデータ734は、例えば、メッセージングシステム500の種々のアプリケーションおよび/またはコンポーネントを含むことができる。
【0170】
ユーザは、1つ以上の有線/無線入力デバイス、例えば、キーボード736およびマウス738等のポインティングデバイスを通して、コマンドおよび情報をコンピュータ701の中に打ち込むことができる。他の入力デバイスは、マイクロホン、赤外線(IR)遠隔制御、無線周波数(RF)遠隔制御、ゲームパッド、スタイラスペン、カードリーダ、ドングル、指紋読取機、グローブ、グラフィックタブレット、ジョイスティック、キーボード、網膜読取機、タッチスクリーン(例えば、容量、抵抗等)、トラックボール、トラックパッド、センサ、スタイラス、および同等物を含んでもよい。これらおよび他の入力デバイスは、多くの場合、システムバス706に結合される、入力デバイスインターフェース740を通して、処理ユニット702に接続されるが、パラレルポート、IEEE694シリアルポート、ゲームポート、USBポート、IRインターフェース等の他のインターフェースによっても接続されることができる。
【0171】
モニタ742または他のタイプのディスプレイデバイスもまた、ビデオアダプタ744等のインターフェースを介して、システムバス706に接続される。モニタ742は、コンピュータ701の内部または外部にあってもよい。モニタ742に加え、コンピュータは、典型的には、スピーカ、プリンタ等の他の周辺出力デバイスを含む。
【0172】
コンピュータ701は、遠隔コンピュータ744等の1つ以上の遠隔コンピュータへの有線および/または無線通信を介して、論理接続を使用して、ネットワーク化された環境内で動作してもよい。遠隔コンピュータ744は、ワークステーション、サーバコンピュータ、ルータ、パーソナルコンピュータ、ポータブルコンピュータ、マイクロプロセッサベースのエンターテインメント器具、ピアデバイス、または他の共通ネットワークノードであることができ、典型的には、コンピュータ701に関して説明される要素の多くまたは全てを含むが、簡潔にする目的のために、メモリ/記憶デバイス746のみが、図示される。描写される論理接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)748および/またはより大きいネットワーク、例えば、広域ネットワーク(WAN)750への有線/無線コネクティビティを含む。そのようなLANおよびWANネットワーキング環境は、オフィスおよび企業において一般的であって、イントラネット等の企業全体のコンピュータネットワークを促進し、その全ては、グローバル通信ネットワーク、例えば、インターネットに接続してもよい。
【0173】
LANネットワーキング環境内で使用されるとき、コンピュータ701は、有線および/または無線通信ネットワークインターフェースまたはアダプタ752を通して、LAN748に接続される。アダプタ752は、LAN748への有線および/または無線通信を促進することができ、これはまた、アダプタ752の無線機能性と通信するためのその上に配置される無線アクセスポイントを含んでもよい。
【0174】
WANネットワーキング環境内で使用されるとき、コンピュータ701は、モデム754を含むことができる、またはWAN750上の通信サーバに接続される、またはインターネットを経由して等、WAN750を経由して通信を確立するための他の手段を有する。内部または外部にあって、有線および/または無線デバイスであり得る、モデム754は、入力デバイスインターフェース740を介して、システムバス706に接続する。ネットワーク化された環境では、コンピュータ701またはその一部に関して描写されるプログラムモジュールは、遠隔メモリ/記憶デバイス746内に記憶されることができる。示されるネットワーク接続は、例示的であって、通信リンクをコンピュータ間に確立する他の手段も、使用されることができることを理解されたい。
【0175】
コンピュータ701は、無線通信内に動作可能に配置される無線デバイス等のIEEE802規格群(例えば、IEEE802.13無線通信変調技法)を使用して、有線および無線デバイスまたはエンティティと通信するように動作可能である。これは、とりわけ、少なくともWi-Fi(またはWireless Fidelity)、WiMax、およびBluetooth(登録商標)無線技術を含む。したがって、通信は、従来のネットワークと同様の所定の構造、または単に、少なくとも2つのデバイス間のアドホック通信であることができる。Wi-Fiネットワークは、IEEE802.13x(a、b、g、n等)と呼ばれる無線技術を使用して、セキュアで信頼性のある高速無線コネクティビティを提供する。Wi-Fiネットワークは、コンピュータを相互に、インターネットに、および有線ネットワーク(IEEE802.3関連媒体および機能を使用する)に接続するために使用されることができる。
【0176】
図8は、前述のような種々の実施形態を実装するために好適な例示的通信アーキテクチャ800を描写するブロック図である。通信アーキテクチャ800は、送信機、受信機、送受信機、無線、ネットワークインターフェース、ベースバンドプロセッサ、アンテナ、増幅器、フィルタ、電力供給源等の種々の一般的通信要素を含む。しかしながら、実施形態は、通信アーキテクチャ800による実装に限定されない。
【0177】
図8に示されるように、通信アーキテクチャ800は、1つ以上のクライアント802と、サーバ804とを含む。クライアント802は、クライアントデバイス510を実装してもよい。サーバ804は、サーバデバイス526を実装してもよい。クライアント802およびサーバ804は、クッキーおよび/または関連付けられたコンテキスト情報等の情報を個別のクライアント802およびサーバ804にローカルに記憶するために採用され得る、1つ以上の個別のクライアントデータ記憶装置806と、サーバデータ記憶装置808とに動作可能に接続される。
【0178】
クライアント802およびサーバ804は、通信フレームワーク810を使用して、相互間で情報を通信してもよい。通信フレームワーク810は、任意の周知の通信技法およびプロトコルを実装してもよい。通信フレームワーク810は、パケット交換ネットワーク(例えば、インターネット等のパブリックネットワーク、企業イントラネット等のプライベートネットワーク等)、回路交換ネットワーク(例えば、公共交換電話ネットワーク)、またはパケット交換ネットワークおよび回路交換ネットワーク(好適なゲートウェイおよびトランスレータを伴う)の組み合わせとして実装されてもよい。
【0179】
通信フレームワーク810は、通信ネットワークに承認、通信、および接続するために配列される、種々のネットワークインターフェースを実装してもよい。ネットワークインターフェースは、入力出力インターフェースの特殊形態と見なされ得る。ネットワークインターフェースは、限定ではないが、直接接続、Ethernet(登録商標)(例えば、シック、シン、ツイストペア10/100/1000 Base T、および同等物)、トークンリング、無線ネットワークインターフェース、セルラーネットワークインターフェース、IEEE802.8a-xネットワークインターフェース、IEEE802.16ネットワークインターフェース、IEEE802.20ネットワークインターフェース、および同等物を含む、接続プロトコルを採用してもよい。さらに、複数のネットワークインターフェースが、種々の通信ネットワークタイプに従事するために使用されてもよい。例えば、複数のネットワークインターフェースは、ブロードキャスト、マルチキャスト、およびユニキャストネットワークを経由した通信を可能にするために採用されてもよい。処理要件が、より高速およびより多くの容量を決定付ける場合、分散型ネットワークコントローラアーキテクチャも同様に、採用され、クライアント802およびサーバ804によって要求される通信帯域幅をプール、負荷バランス、および別様に増加させてもよい。通信ネットワークは、有線および/または無線ネットワークの任意の1つおよび組み合わせであってもよく、限定ではないが、直接相互接続、固着されるカスタム接続、プライベートネットワーク(例えば、企業イントラネット)、パブリックネットワーク(例えば、インターネット)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、都市規模ネットワーク(MAN)、Operating Missions as Node on the Internet(OMNI)、広域ネットワーク(WAN)、無線ネットワーク、セルラーネットワーク、および他の通信ネットワークを含む。
【0180】
上記に説明されるデバイスのデジタルコンポーネントおよび特徴は、離散回路網、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理ゲート、および/または単一チップアーキテクチャの任意の組み合わせを使用して実装されてもよい。さらに、本デバイスの特徴は、マイクロコントローラ、プログラマブル論理アレイ、および/またはマイクロプロセッサ、または好適に適切である場合、前述の任意の組み合わせを使用して実装されてもよい。ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェア要素は、集合的に、または個々に、本明細書では、「論理」または「回路」と称され得ることに留意されたい。
【0181】
上記に説明されるブロック図に示される例示的デバイスは、多くの潜在的実装の1つの機能的説明的実施例を表し得ることを理解されたい。故に、付随の図に描写されるブロック機能の分割、省略、または含有は、これらの機能を実装するためのハードウェアコンポーネント、回路、ソフトウェア、および/または要素が、実施形態において、必ずしも、分割される、省略される、または含まれるであろうことを推測するものではない。
【0182】
少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体は、実行されると、システムに、本明細書に説明されるコンピュータ実装方法のいずれかを実施させる、命令を含んでもよい。
【0183】
いくつかの実施形態は、その派生語とともに、表現「一実施形態」または「ある実施形態」を使用して説明され得る。これらの用語は、実施形態と関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。明細書内の種々の場所における語句「一実施形態では」の表出は、必ずしも、全て同一実施形態を参照するわけではない。さらに、別様に注記されない限り、上記に説明される特徴は、任意の組み合わせにおいてともに使用可能であると認識される。したがって、別個に議論される任意の特徴は、特徴が相互に非互換性であることが述べられない限り、相互に組み合わせて採用されてもよい。
【0184】
本明細書で使用される表記および専門用語を全般的に参照して、本明細書における詳細な説明は、コンピュータまたはコンピュータのネットワーク上で実行されるプログラムプロシージャの観点から提示され得る。これらのプロシージャ記述および表現は、その研究の内容を他の当業者に最も効果的に伝達するために当業者によって使用される。
【0185】
プロシージャは、ここでは、概して、所望の結果につながる動作の首尾一貫したシーケンスであると考えられる。これらの動作は、物理的数量の物理的操作を要求するものである。通常、必ずしもではないが、これらの数量は、貯蔵される、転送される、組み合わせられる、比較される、および別様に操作されることが可能な電気、磁気、または光学信号の形態をとる。時として、主に、一般的使用の理由から、これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数字、または同等物で参照することが便宜的であることが証明されている。しかしながら、これらおよび類似用語の全てが、適切な物理的数量と関連付けられるべきではなく、単に、それらの数量に適用される便宜的標識であることに留意されたい。
【0186】
さらに、行われる操作は、多くの場合、一般にヒトオペレータによって行われる知能的動作と関連付けられる、追加または比較等の用語で参照される。ヒトオペレータのそのような能力は、必要ではなく、または大部分の場合、1つ以上の実施形態の一部を形成する、本明細書に説明される動作のいずれかでは、望ましくない。むしろ、動作は、機械動作である。種々の実施形態の動作を行うための有用な機械は、汎用デジタルコンピュータまたは類似デバイスを含む。
【0187】
いくつかの実施形態は、その派生語とともに、表現「結合される」および「接続される」を使用して説明され得る。これらの用語は、必ずしも、相互に同意語として意図されない。例えば、いくつかの実施形態は、2つ以上の要素が相互に直接物理的または電気的に接触することを示すために、用語「接続される」および/または「結合される」を使用して説明され得る。しかしながら、用語「結合される」はまた、2つ以上の要素が相互に直接接触しないが、依然として相互に協働または相互作用することを意味し得る。
【0188】
種々の実施形態はまた、これらの動作を行うための装置またはシステムに関する。本装置は、要求される目的のために特別に構築されてもよい、またはコンピュータ内に記憶されるコンピュータプログラムによって選択的にアクティブ化または再構成されるような汎用コンピュータを備えてもよい。本明細書に提示されるプロシージャは、本質的に、特定のコンピュータまたは他の装置に関連しない。種々の汎用機械が、本明細書の教示に従って書き込まれるプログラムと併用されてもよい、または要求される方法ステップを行うために、より特殊な装置を構築することが便宜的であることが証明され得る。種々のこれらの機械のために要求される構造は、所与の説明から明白となるであろう。
【0189】
要約は、読者が技術的開示の本質を迅速に確認することを可能にするために提供されることを強調されたい。請求項の範囲または意味を解釈または限定するために使用されないであろうという理解を伴って思量されたい。加えて、前述の詳細な説明では、種々の特徴は、本開示を簡潔にする目的のために、単一実施形態においてともに群化されることが分かる。本開示の方法は、請求される実施形態が各請求項に明示的に列挙されるより多くの特徴を要求することの意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の請求項が反映するように、本発明の主題は、単一の開示される実施形態の全てに満たない特徴にある。したがって、以下の請求項は、本明細書では詳細な説明の中に組み込まれ、各請求項は、それ自体が別個の実施形態を表す。添付の請求項では、用語「~を含む」および「in which」は、それぞれ、個別の用語「~を備える」および「wherein」の平易な英語均等物として使用される。さらに、用語「第1」、「第2」、「第3」等は、単に、標識として使用され、数値要件をそのオブジェクトに課すことを意図するものではない。
【0190】
上記に説明されたものは、開示されるアーキテクチャの実施例を含む。当然ながら、デジタルコンポーネントおよび/または方法論の全ての想定可能な組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者は、多くのさらなる組み合わせおよび順列が可能性として考えられることを認識し得る。故に、新規アーキテクチャは、添付の請求項の精神および範囲内にある、全てのそのような改変、修正、および変形例を包含することが意図される。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
【国際調査報告】