(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-29
(54)【発明の名称】ダストスキャナ
(51)【国際特許分類】
F21V 8/00 20060101AFI20220322BHJP
F21V 5/04 20060101ALI20220322BHJP
A47L 9/28 20060101ALI20220322BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220322BHJP
【FI】
F21V8/00 310
F21V5/04 600
A47L9/28 K
F21Y115:10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021570126
(86)(22)【出願日】2020-02-24
(85)【翻訳文提出日】2021-08-06
(86)【国際出願番号】 KR2020002614
(87)【国際公開番号】W WO2020175870
(87)【国際公開日】2020-09-03
(31)【優先権主張番号】10-2019-0024001
(32)【優先日】2019-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521353609
【氏名又は名称】キム、チョン ホイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、チョン ホイ
【テーマコード(参考)】
3B057
3K244
【Fターム(参考)】
3B057DE01
3K244AA04
3K244BA50
3K244CA02
3K244DA01
3K244EA08
3K244EA16
(57)【要約】
本発明は、ダストスキャナに関し、特に、掃除する領域の床に近い高さから光を照射して、床に存在する屑や埃などの各種異物が掃除作業者の視野に確然に現れるように、LED照明と、上下方向の断面が外側に向かって凸な放物面を含み、透明に形成され、内側に位置した前記LED照明から発光した光を外部に透過させる透過体と、前記LED照明と透過体との間の上端と下端を塞いで密閉させる遮断板と、を含んでなり、前記LED照明は、透過体から所定の間隔だけ離隔するように放物面の焦点に配置され、前記放物面を透過した光が上下に広がらずに床と平行に照射されることを特徴とするダストスキャナに関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LED照明(10)と、
上下方向の断面が外側に向かって凸な放物面(110)を含み、透明に形成され、内側に位置した前記LED照明(10)から発光した光を外部に透過させる透過体(100)と、
前記LED照明(10)と前記透過体(100)との間の上端と下端を塞いで密閉させる遮断板(200)と、を含んでなり、
前記LED照明(10)は、前記透過体(100)から所定の間隔だけ離隔するように前記放物面(110)の焦点に配置され、前記放物面(110)を透過した光が上下に広がらずに床と平行に照射されることを特徴とする、ダストスキャナ。
【請求項2】
前記遮断板(200)は、前記放物面(110)の最外側よりも外側に突出するように延設されることを特徴とする、請求項1に記載のダストスキャナ。
【請求項3】
前記LED照明(10)は、平面が多角形をなす内部ボディ(300)の各側面の中央に配置され、前記透過体(100)は、前記内部ボディ(300)の外側を取り囲む形で形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のダストスキャナ。
【請求項4】
前記内部ボディ(300)は、各側面に光を反射することができる反射板(310)が備えられ、
前記LED照明(10)は、前記反射板(310)の中央に貫通して設けられることを特徴とする、請求項3に記載のダストスキャナ。
【請求項5】
前記透過体(100)は、上下方向の断面が半球状をなすことを特徴とする、請求項1に記載のダストスキャナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダストスキャナに係り、特に、床に存在する小さな異物が確然に識別されて清掃の効率を向上させることができるダストスキャナに関する。
【背景技術】
【0002】
人が住居する或いは事務、作業などの業務を行う内部空間は、周期的に清掃を行うことにより、清潔かつ快適な環境を維持しなければならない。清潔にしていない環境は、肉体的な健康だけでなく、心理的にも悪い影響を与える可能性があるので、定期的な清掃は、非常に重要である。
【0003】
通常、掃除は、真空掃除機などを用いて乾燥状態の飛び散りやすい異物と埃を吸引して除去し、その後、水雑巾やスチームクリーナーなどを用いて、残っている埃、及び床に粘着されているその他の汚れをきれいに除去する方式で行われる。
【0004】
ところが、掃除の際に、真空掃除機で屑や埃などをきれいに除去したと考えて湿式掃除を行うと、意外にあちこち埃が残っていることを経験する。残っている埃は、湿式掃除の効率を低下させるが、箒や真空掃除機できれいに埃を除去することができない理由は、天井の照明の下で、床面から高く離れた視野には埃などの小さな異物はよく見えないからである。
【0005】
乾式掃除を再び行わなければならないのは、掃除する広さが比較的狭い一般家庭では少し厄介であるものの、大きな問題にはならない。ところが、例えば大型建物の事務室のように掃除すべき区域がかなり広いながらも個数が多い場合には、清掃の効率を低下させ且つ作業時間を増やす要因になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、かかる問題点を解決するためのもので、その目的は、掃除する領域の床に近い高さから光を照射して、床に存在する屑や埃などの各種異物が掃除作業者の視野に確然に見えるようにするダストスキャナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本発明によるダストスキャナは、LED照明と、上下方向の断面が外側に向かって凸な放物面を含み、透明に形成され、内側に位置した前記LED照明から発光した光を外部に透過させる透過体と、前記LED照明と透過体との間の上端と下端を塞いで密閉させる遮断板と、を含んでなり、前記LED照明は、透過体から所定の間隔だけ離隔するように放物面の焦点に配置され、前記放物面を透過した光が上下に広がらずに床と平行に照射されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、床と平行に直進する光が低く敷かれながら遠くまで照射されるので、埃などの異物が、生成される影と反射される光を介して、掃除する作業者の視野に確然に現れる。
【0009】
これにより、広い面積を清掃するときにも局部的に清掃がされていないため再作業を行わなければならない手間を省くことができて、清掃の効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明によるダストスキャナの一例による外部構造を示す斜視図である。
【
図2】本発明によるダストスキャナの一例による内部構造を示す分解斜視図である。
【
図3】本発明によるダストスキャナの一例による構造を示す側面図である。
【
図4】本発明によるダストスキャナの一例による構造を示す平面図である。
【
図5】本発明によるダストスキャナに適用されるLED照明が放物面の焦点に備えられて光が外部に照射される状態を示す例示図である。
【
図6】本発明によるダストスキャナの一例が作動する状態を示す例示図である。
【
図7】ダストスキャナの他の一例による構造を示す斜視図である。
【
図8】ダストスキャナの他の一例による構造を示す斜視図である。
【
図9】本発明によるダストスキャナの他の一例が掃除機に適用された状態を示す例示図である。
【
図10】本発明によるダストスキャナの他の一例が掃除機に適用された状態を示す例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明では、掃除する領域の床に近い高さから光を照射して、床に存在する屑や埃などの各種異物が掃除作業者の視野に確然に現れるように、LED照明と、上下方向の断面が外側に向かって凸な放物面を含み、透明に形成され、内側に位置した前記LED照明から発光した光を外部に透過させる透過体と、前記LED照明と透過体との間の上端と下端を塞いで密閉させる遮断板と、を含んでなり、前記LED照明は、透過体から所定の間隔だけ離隔するように放物面の焦点に配置され、前記放物面を透過した光が上下に広がらずに床と平行に照射されることを特徴とする、ダストスキャナを提案する。
【0012】
本発明の権利範囲は、以下で説明する実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的要旨を逸脱することなく、当該技術分野における通常の知識を有する者によって多様に変形実施できる。
【0013】
以下、本発明のダストスキャナについて、添付された
図1乃至
図10を参照して詳細に説明する。
【0014】
本発明のダストスキャナは、
図1~
図4に示すように、直進性の良いLED照明10と、前記LED照明10から発光した光を外部に透過させる透過体100と、を含んでなり、前記透過体100は、透明に形成されてレンズの役割を果たし、
図5に示すように、上下方向の断面が外側に向かって凸な放物面110を含む。したがって、透過体100の内側に位置した前記LED照明10から発光した光は、透過体100の放物面110を透過しながら屈折して外部に照射される。
【0015】
この時、前記LED照明10と透過体100は、所定の間隔だけ離隔して配置されるので、前記LED照明10と透過体100との間の上端と下端を塞いで密閉させる遮断板200を含む。前記遮断板200は、LED照明10から発光した光がLED照明10と透過体100との間の空間の上側と下側に進んでいくことを遮断して、透過体100の外側方向にのみ光が集中するようにする役割を果たす。
【0016】
一方、本発明におけるLED照明10は、
図5に示すように、放物面110の焦点に配置される。これは、凸な放物面110の外側から内側に照射される光が放物面110の内側のいずれかの箇所に集まることを逆に利用したものであって、焦点に配置されたLED照明10から発光した光は、放物面110を透過し、上下に広がらずに床と平行に照射される。
【0017】
このように、本発明は、床と平行に直進する光が低く敷かれながら遠くまで照射されるので、屑や埃などの異物が、生成される影と反射される光を介して掃除作業者の視野に確然に現れる。これにより、広い面積を清掃するときにも局部的に清掃がされていないため再作業を行わなければならない手間を省くことができて、掃除の効率が向上する。
【0018】
前記LED照明10は、
図2及び
図4に示すように、平面が多角形をなす内部ボディ300の各側面に配置され、平面視にて様々な角度で光を照射して異物を確認することができる。一例として、内部ボディ300は、平面視にて三角形、四角形、五角形、六角形などの多角形の形状を成すことができ、各側面にLED照明10を備えることができる。このとき、LED照明10は、内部ボディ300の各側面の中央に配置されることで、上下方向に照射される角度を同一にすることが好ましい。
【0019】
前記透過体100は、放物面110の高さが内部ボディ300の高さと同一になるように形成されることが好ましく、このように上下方向にのみ光が広がることを防止するので、360°の全方位に対して光が照射できるように内部ボディ300の外側を取り囲む形で形成されることが好ましい。すなわち、
図2及び
図4に示すように、透過体100は、リング状をなして、左右方向には光が制限なく照射されて広い範囲で遠くまで光が照射されるようにすることができる。
【0020】
このように360°の全方位に対して光が照射される本発明のダストスキャナは、掃除機などの掃除器具とは別に設けられ、
図6に示すように、本発明のダストスキャナを中心に全方位の底に存在する異物を清掃の前に確認することができる。
【0021】
前記内部ボディ300は、
図2乃至
図4、
図5の(a)に示すように、各側面に光を反射しうる反射板310を備えることができる。これは、少量でも、LED照明10から発光して透過体100に向かう光の一部が反射されて戻ってくることができるので、これを再び反射させて外部に向かって光をより集中させるためである。このとき、前記LED照明10は、反射板310の中央に貫通して設けられることにより、LED照明10を中心に一定の範囲内で戻ってくる光を全て反射させる。
【0022】
また、内部ボディ300の側面には、
図5の(b)に示すように漏斗状をなしながら狭い直径側がLED照明10を包み込むように備えられ、内側面が光を反射することができる反射鏡320を備えることができる。反射鏡320は、上述した反射板310と同様に、一部反射されて戻ってくる光を反射させて、外部に向かって光が集中するようにする役割を果たす。
【0023】
一方、前記透過体100は、
図5に示すように、外側面は凸な放物面110で構成され、内側面は外側面と同様に外側に向かって凸に形成され、「凸メニスカスレンズ」の形態を成すことができるのはもとより、外側面と反対に内側に向かって凸に形成されて「両面凸レンズ」の形態を成すこともできる。
【0024】
また、前記透過体100は、内側面が平面をなすように形成されて「平面凸レンズ」の形態を成すことができる。つまり、前記透過体100は、上下方向の断面が半球状を成すことができる。この場合は、前記2つの形態よりも透過体100の製作コストを削減することができ、内部ボディ300を取り囲む形で透過体100を形成するとき、一定以上の耐久性を確保することができるという効果を得ることができる。
【0025】
一方、前記遮断板200は、LED照明10と透過体100との間のみから発生する光を遮断することもできるが、
図1~
図3、
図5に示すように、透過体100を通過した光に対する直進性の向上のために、放物面110の最外郭の箇所と同一であるか或いはそれよりも外側まで延設できる。これは、前記LED照明10から発光した光が透過体100の上端と下端で屈折するが、屈折した光の一部は床と平行に照射されず、上方又は下方に広がることができるので、これを防止するためである。
【0026】
本発明は、
図1~
図3に示すように板状を成して地面に設けられ、上側にLED照明10付きの内部ボディ300及びこれを取り囲む透過体100が備えられる下部ケース400を含むことができる。また、前記下部ケース400の上面には遮断板200が設けられ、前記遮断板200の上面には内部ボディ300と透過体100を備えることができる。
【0027】
前記内部ボディ300と透過体100の上端には、下部ケース400の上面に配置された遮断板200に対応する遮断板200を設けることができ、当該遮断板200の上側には、内部に乾電池などの電源供給手段510を含み、外側にLED照明10のオン/オフが可能なスイッチ520が備えられる上部ケース500を設けることができる。
【0028】
また、図示してはいないが、前記上部ケース500は、外部のコンセントから電源の供給を受けてLED照明10に電源を供給する制御部になることができる。前記制御部は、電源制御手段が備えられる場合と、電源制御手段が備えられない場合の両方に適用でき、電源をLED照明10へ伝達する役割に加えて、ユーザの選択または所定のルールに基づいて多数のLED照明10のオンオフ時間、オンオフ順序、照度などを調節することができる。
【0029】
一方、本発明は、一例として、埃などの異物が実質的に吸引される掃除機のヘッドや水雑巾などに適用でき、この時、掃除機のヘッド構造上、360°の全方位に対して光が照射されるようにLED照明10を備え難いだけでなく、掃除機のヘッドが向かう方向に対してのみ光が照射されるようにして異物を確認することが効果的である。
【0030】
したがって、前記透過体100は、LED照明10の前方外側から所定の範囲に発光する光を透過させるために、LED照明10との配置形態が、平面視において、
図7及び
図8に示されているように扇形の形状を成すことが好ましく、前記LED照明10は、
図9及び
図10に示されているように掃除機のヘッドに前方を向くように備えられることが好ましい。
【符号の説明】
【0031】
A 掃除機
10 LED照明
100 透過体
110 放物面
200 遮断板
300 内部ボディ
310 反射板
320 反射鏡
400 下部ケース
500 上部ケース
510 電源供給手段
520 スイッチ
【国際調査報告】