IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ファミリー・セルフ・ケアの特許一覧

<>
  • 特表-分配カルーセル 図1
  • 特表-分配カルーセル 図2
  • 特表-分配カルーセル 図3
  • 特表-分配カルーセル 図4
  • 特表-分配カルーセル 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-30
(54)【発明の名称】分配カルーセル
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/32 20060101AFI20220323BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20220323BHJP
【FI】
B65D81/32 T
B65D83/00 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021529109
(86)(22)【出願日】2018-11-30
(85)【翻訳文提出日】2021-05-21
(86)【国際出願番号】 FR2018053065
(87)【国際公開番号】W WO2020109675
(87)【国際公開日】2020-06-04
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521220909
【氏名又は名称】ファミリー・セルフ・ケア
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ティト,ブリジット
(72)【発明者】
【氏名】エヴラールツ,クリストフ
【テーマコード(参考)】
3E013
【Fターム(参考)】
3E013AB10
3E013AC16
3E013AD02
3E013AD06
3E013AE02
3E013AF02
(57)【要約】
本体(10)を備える分配カルーセル(1)は、分配すべき流体を含有する、流体用の1組の貯蔵器(20、21)の1組の受け器(13)を備え、貯蔵器の中の各貯蔵器は、分配軸(X)を有する分配オリフィス(22)を備え、1組の受け器は、関連する受け器内の所定の場所に1組の貯蔵器の中の貯蔵器が配置されると、1組の貯蔵器の中の貯蔵器の分配軸が単一混合点(P)の周囲にあるサービス領域(Z)で交差するように本体内に配列される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体用の1組の貯蔵器(20、21)の1組の受け器(13)を備える本体(10)を備える分配カルーセル(1)であって、前記貯蔵器は、分配すべき流体を含有し、前記貯蔵器の中の各前記貯蔵器は、分配軸(X)を有する分配オリフィス(22)を備える分配カルーセル(1)において、前記1組の受け器は、関連する前記受け器内の所定の場所に前記1組の貯蔵器の中の前記貯蔵器が配置されると、前記1組の貯蔵器の中の前記貯蔵器の前記分配軸が単一混合点(P)の周囲にあるサービス領域(Z)内で交差するように前記本体内に配列されることを特徴とする分配カルーセル(1)。
【請求項2】
前記カルーセルを使用している間、前記混合点および前記サービス領域は、前記本体の下方に位置することを特徴とする、請求項1に記載の分配カルーセル。
【請求項3】
前記1組の受け器の中の前記受け器の各前記受け器は、流体用の前記1組の貯蔵器の中の前記貯蔵器を形成することを特徴とする、請求項1または2に記載の分配カルーセル。
【請求項4】
前記本体は直線状に伸展することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の分配カルーセル。
【請求項5】
前記本体は、概して回転形状を有することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の分配カルーセル。
【請求項6】
前記1組の受け器は、中央受け器、および前記中央受け器を取り囲んで外周に沿って分布する周辺受け器を備えることを特徴とする、請求項5に記載の分配カルーセル。
【請求項7】
さらにまた前記1組の受け器を覆う保護カバー(15)を備えることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の分配カルーセル。
【請求項8】
基部(30)を備えることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の分配カルーセル。
【請求項9】
使用中の間、容器(15)を備え、前記容器の最下部は、前記混合点または前記サービス領域の場所に位置決めされることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の分配カルーセル。
【請求項10】
前記容器は取外し可能であることを特徴とする、請求項9に記載の分配カルーセル。
【請求項11】
前記カバーは、取外し可能な前記容器を形成することを特徴とする、請求項7または10に記載の分配カルーセル。
【請求項12】
前記カルーセルの前記本体(10)の前記最下部(12)の上に前記容器(40)を取外し可能に取り付けることを特徴とする、請求項10に記載の分配カルーセル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品を、詳細には流体、および特に精油または植物油を分配するためのカルーセルに関する。
【背景技術】
【0002】
芳香性流体などの一定数の流体、たとえば精油は、バイアルとも呼ばれる小型貯蔵器で分配され、バイアルまたは貯蔵器は、特有の精油を含有する。たとえば、国際公開第90/03192号という文書は、そのような芳香性流体を含有および維持すること意図する小型貯蔵器について記述しており、前記小型貯蔵器は、検量された芳香性流体液滴を分配する分配オリフィスを含有する円筒形状を下側部分に、および点滴機器を形成するために弾性的に変形可能な可撓性エラストマーから作られたキャップを前記小型貯蔵器の上部先端に有する。この文書では、異なる貯蔵器をカルーセルの受け器の中に整列させるように位置決めする。1組の貯蔵器の下方に容器を位置決めして、これらの貯蔵器から精油の液滴を受け取る。しかしながら、分配中に液滴は、互いに分離した容器の中に落ちる。その結果として、これらの液滴の混合物を作り出すために、混合機器が必要である。これは、そのような混合物を作り出すのをより複雑にするという不利な点を有し、混合機器を洗浄および無菌化するという要件を課す可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第90/03192号
【特許文献2】欧州特許第18305576号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の1つの目的は、上記で提示した不利な点を有することなく簡単な方法で混合物に基づき組成物を作り出すことを可能にする分配カルーセルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、本発明は、分配すべき流体を含有する、流体用の1組の貯蔵器の1組の受け器を備える本体を備える分配カルーセルを想定し、貯蔵器の中の各貯蔵器は、分配軸を有する分配オリフィスを備え、1組の受け器は、関連する受け器内の所定の場所に1組の貯蔵器の中の貯蔵器が配置されると、1組の貯蔵器の中の貯蔵器の分配軸が、単一混合点の周囲にあるサービス領域内で交差するように本体内に配列される。
【0006】
有利には、しかし任意選択で、本発明によるカルーセルは、以下の技術的特性のうち少なくとも1つを有する。
-カルーセルを使用している間、混合点およびサービス領域は、本体の下方に位置する。
-1組の受け器の中の受け器の各受け器は、流体用の1組の貯蔵器の中の貯蔵器を形成する。
-本体は直線状に伸展する。
-本体は、概して回転形状を有する。
-1組の受け器は、中央受け器、および中央受け器を取り囲んで外周に沿って分布する周辺受け器を備える。
-カルーセルはまた、1組の受け器を覆う保護カバーを備える。
-カルーセルは基部を備える。
-基部は容器を備え、容器の最下部は、混合点またはサービス領域の場所に位置決めされる。
-容器は取外し可能である。
-カバーは、取外し可能な容器を形成する。および
-本体の最下部の上に容器を取外し可能に取り付ける。
【0007】
本発明の他の特徴および利点は、本発明の実施形態についての以下の記述を読むと明らかになるであろう。付属書類には図面を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明による分配カルーセルの実施形態の3次元図である。
図2図1のカルーセルの側面図である。
図3図1のカルーセルの上面図である。
図4図1のカルーセルの横断面図である。
図5図1のカルーセルの実施形態の変形形態の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
さらに非常に明快にするために、すべての図で同一要素または類似する要素を同一参照番号で識別する。
【0010】
図1図4を参照して、本発明による分配カルーセル1の実施形態について記述する。
【0011】
本発明による分配カルーセル1は、本体10を備え、この場合、概して回転形状を、詳細には円錐台形形状を有する。本体10は、上部カバー11および最下部12を備える。1組の受け器13は、本体10の中に嵌合する。ここに示すように、1組の受け器は、中央受け器、および外周に沿って配列された1組の周辺受け器を備える。図1図4には、中央受け器を取り囲んで外周の全面にわたり一様に分布する8つの周辺受け器13が存在し、中央受け器は、周辺受け器13よりも大きい。受け器13は、下側部分で最下部12により、上側部分でカバー11により範囲を定められる。いくつかの変形実施形態によれば、受け器の各々は、本体10を形成する材料により、本体10の断面の全長にわたり範囲を定められる特有の形状を、たとえば回転形状、平行六面体の形状、または多角形の形状を伴う中空容積である。
【0012】
1組の受け器13の中の受け器13は、流体用の1組の貯蔵器20、21の中の流体用貯蔵器20、21をそれぞれ受け入れるように配列される。この場合、流体用貯蔵器20、21は、精油もしくは植物油、または異なる粘度の他の流体を含有する貯蔵器であり、各貯蔵器20、21は、精油もしくは植物油、または異なる流体を含有する。貯蔵器20、21は、回転形状を、たとえば円筒形または円錐台形の形状を伴う、たとえばそれ自体が公知の標準的バイアルであり、逆円錐台形形状は、有用な容積を最適化できるという利点を有する。貯蔵器20、21は、分配軸Xを有する分配オリフィス22を下側部分に備える。上側部分では、貯蔵器20、21は、それ自体が公知の方法で膜(図示せず)により閉じられる。各貯蔵器20、21は、関連する受け器13の中に受け入れられ、関連する受け器13にさまざまな公知の手段で固定される、たとえば、最下部12に当接する。
【0013】
変形実施形態では、貯蔵器20、21は、たとえば、より詳細な情報を得るために参照してよい欧州特許第18305576号明細書という文書に記述されるような二重チャンバ貯蔵器である。
【0014】
別の変形実施形態では、受け器13は、この場合、本発明による分配カルーセル1の中に直接に組み入れられる貯蔵器20、21を形成する。
【0015】
図4に示すように、1組の受け器13の中の受け器13は、貯蔵器20、21の関連する受け器13内に貯蔵器20、21が据え付けられると、前記貯蔵器20、21の分配軸Xが単一混合点と呼ばれる地点Pの周囲に範囲を定められる容積に対応するサービス領域Z内に位置する地点で二つずつ交差するように向きを合わせられ、たとえば、サービス領域Zは、おおよそ1mm~10mmの間の、好ましくは1mm未満の最大寸法を有する球形または卵形の容積により範囲を定められる。最適には、前記貯蔵器20、21の分配軸Xは、単一混合点Pで交差する。このようにして、貯蔵器20、21の分配オリフィス22を通して分配された異なる精油または植物油の混合物は、ミキサを構成する機器を必要とせず自然な方法で単一混合点Pまたはサービス領域Zの場所で作り出される。このようにして、本発明による分配カルーセル1は、そのような混合機器を用いて分注することを可能にし、そのような混合機器は、通常は追加動作を必要とし、一方では2つの混合物の間に洗浄および無菌化するという要件を導入する。単一混合点Pまたはサービス領域Zは、本発明による分配カルーセル1の本体10の最下部12と対向して、最下部12から距離を置いて位置決めされ、本発明による分配カルーセル1が使用中の間、単一混合点Pまたはサービス領域Zは、本体10の下方に位置することに留意されたい。
【0016】
変形実施形態によれば、本発明による分配カルーセル1は、細長い形状を有する本体10を備え、したがって、本体10は直線状に伸展し、受け器13は、本体10に沿って互いにすぐ隣に整列して位置決めされる。
【0017】
任意選択で、本発明による分配カルーセル1はまた、1組の受け器13を覆う保護カバー15を備える。保護するために、カバー11の反対側に伸展するように、本体10の上側部分に保護カバー15を据え付ける。取外し可能なように、または連結するように、本体10に保護カバー15を搭載することができ、その結果、受け器13内で貯蔵器20、21を受け入れる場合、これらの貯蔵器20、21を個々に交換するために、これらの貯蔵器20、21にアクセスできるようになる。変形実施形態では、たとえば圧着することにより、本発明による分配カルーセル1の本体10に保護カバー15を取外しできないように搭載する。いかなる場合でも、保護カバー15の1つの役割は、ユーザが本発明による分配カルーセル1を取り扱っているときに貯蔵器20、21の上側部分、すなわち膜を保護することであり、それにより、関連する貯蔵器の内容物の一部分を意図せずに分配するのをトリガする、膜とのいかなる不注意な接触も防止する。
【0018】
たった今記述した、本発明による分配カルーセル1は、分配機械の中に挿入されることが意図される。
【0019】
図5に例示する別の変形実施形態によれば、本発明による分配カルーセル1は、使用しているときに、本発明による分配カルーセル1を無菌化可能にする固定された基部30を備え、これにより、本発明による分配カルーセル1を直接に手作業で使用可能になる。基部30は、本体10を受け入れるための支持物31を備える。詳細には、支持物31は、この目的のために最下部12と協働する。それに加えて、基部30は、支持物31から距離を置いて配置された、支持物31に強固に接続されたベースプレート32を備える。
【0020】
変形実施形態によれば、カルーセル1および固定された基部30は、(たとえば、クリップで留めることにより)取外し可能なように互いに取り付けられる。これにより有利には、たとえば、貯蔵器20、21がからの場合、およびカルーセル1が貯蔵器20、21に固定されている(したがって、受け器13は貯蔵器20、21を形成する)場合、同じ固定された基部30を使用している間に同じタイプの別のカルーセルと本発明による分配カルーセル1を交換することが可能になる。
【0021】
本発明による分配カルーセル1は、使用中の間に貯蔵器20、21から流体の混合物を受け取ることが意図される容器40を備える。このために、単一混合点Pまたはサービス領域Zの場所に容器の最下部41を置くように容器40を位置決めする。この場合、容器40は基部30に組み込まれる。変形形態では、容器40は取外し可能である。別の変形形態では、取外し可能なバージョンの保護カバー15は、容器40を形成する。追加の変形形態では、たとえばクリップで留める、またはねじで取り付けることにより、本発明による分配カルーセル1の本体10の最下部12上に取外し可能なように容器40を取り付ける。
【0022】
当然のことながら、いずれの方法でも本発明の範囲を逸脱することなく本発明に対して多くの修正を行うことが可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】