(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-30
(54)【発明の名称】ロータリーエバポレータのための封じ込め装置
(51)【国際特許分類】
B01D 3/08 20060101AFI20220323BHJP
B01D 5/00 20060101ALI20220323BHJP
F25B 39/02 20060101ALI20220323BHJP
【FI】
B01D3/08
B01D5/00 E
B01D5/00 A
F25B39/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021547373
(86)(22)【出願日】2020-02-04
(85)【翻訳文提出日】2021-08-13
(86)【国際出願番号】 EP2020052751
(87)【国際公開番号】W WO2020164972
(87)【国際公開日】2020-08-20
(32)【優先日】2019-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500287019
【氏名又は名称】レ ラボラトワール セルヴィエ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ガンダル ジャン-バプティステ
(72)【発明者】
【氏名】ベッセイア クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】オーブリー ブルーノ
(72)【発明者】
【氏名】ラペルト サミュエル
【テーマコード(参考)】
4D076
【Fターム(参考)】
4D076AA24
4D076BA01
4D076BA19
4D076BB14
4D076BC06
4D076CA08
4D076CD04
4D076CD07
4D076CD21
4D076CD22
4D076CD23
4D076CD42
4D076JA01
4D076JA03
(57)【要約】
ロータリーエバポレータのための取り外し可能な封じ込め装置であって、該封じ込め装置は、
ロータリーエバポレータ(1)の回転シャフト(3)に封止連結するための第1の端(12)と、
蒸発される混合物を受け入れるための容器(2)に封止連結するための第2の端(13)と、
前記第1および第2の封止連結端(12、13)と流体連結している本体(11)と、を含み、前記本体(11)は、蒸発される混合物の蒸発する構成成分の、前記第1および第2の端(12、13)の間での選択的通過のための弁システム(14)を含む、封じ込め装置が、開示されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータリーエバポレータのための取り外し可能な封じ込め装置であって、該封じ込め装置は、
ロータリーエバポレータ(1)の回転シャフト(3)に封止連結するための第1の端(12)と、
蒸発される混合物を受け入れるための容器(2)に封止連結するための第2の端(13)と、
前記第1および第2の封止連結端(12、13)と流体連結している本体(11)と、を含み、前記本体(11)は、蒸発される混合物の蒸発する構成成分の、前記第1および第2の端(12、13)の間での選択的通過のための弁システム(14)を含む、ことを特徴とする、封じ込め装置。
【請求項2】
前記封じ込め装置は、前記容器(2)に前記第2の連結端(13)をクランプするためのカラー(19)を含む、ことを特徴とする、請求項1に記載の封じ込め装置。
【請求項3】
前記封じ込め装置は、蒸発される混合物の蒸発する構成成分の前記第1および第2の連結端(12、13)の間での選択的な通過のための、前記弁システムの開放および閉鎖の手動制御のための手段(18)を含む、ことを特徴とする、請求項1または2に記載の封じ込め装置。
【請求項4】
前記第1および第2の連結端(12、13)並びに前記本体(11)は、金属材料から作られている、ことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の封じ込め装置。
【請求項5】
前記封じ込め装置は、プラグ弁システム(14)を含む、ことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の封じ込め装置。
【請求項6】
前記封じ込め装置は、バタフライ弁型の弁システム(14)を含む、ことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の封じ込め装置。
【請求項7】
前記封じ込め装置は、前記受け入れ容器(2)に封止連結するための前記第2の連結端(13)に連結するための第1の部分(21)、および、前記回転シャフト(3)に前記封じ込め装置(10)を連結するようになった径を備える第2の部分(22)を含む、ことを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の封じ込め装置。
【請求項8】
前記本体(11)は、封止連結されることができる少なくとも2つの構成要素であって、前記2つの構成要素の各々は前記第1および第2の連結端(12、13)の1つを含む、少なくとも2つの構成要素、および、前記本体(11)の前記2つの構成要素の間での蒸発される前記混合物の蒸発する構成成分の選択的な通過のための弁システム(14)の組立体の形態である、ことを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の封じ込め装置。
【請求項9】
前記封じ込め装置は、前記封じ込め装置(10)が前記ロータリーエバポレータに連結されているときに、前記封じ込め装置(10)の端の1つを掃除するための掃除流体のための出口(23)を含む、ことを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の封じ込め装置。
【請求項10】
前記第2の連結端(13)は、前記受け入れ容器(2)に過圧が生じるときに、圧力を減少させるように構成された安全弁(28)を含む、ことを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載の封じ込め装置。
【請求項11】
蒸発される混合物を受け入れるための容器(2)を回転させるための回転シャフト(3)を含むロータリーエバポレータにおいて、該ロータリーエバポレータは、前記回転シャフト(3)と前記受け入れ容器(2)の間に、請求項1~10のいずれか1項に記載の封じ込め装置(10)を含む、ことを特徴とする、ロータリーエバポレータ。
【請求項12】
前記ロータリーエバポレータは、蒸発された構成成分を回収するための容器(9)、および、前記冷凍器(5)と前記回収容器(9)の間に配置された弁装置(26)を含む、ことを特徴とする、請求項11に記載のロータリーエバポレータ。
【請求項13】
前記ロータリーエバポレータは、冷凍器(5)、および、蒸発された構成成分を回収する回収容器(9)を含み、前記回収容器(9)は、真空連結部(27)を含む、ことを特徴とする、請求項11または12に記載のロータリーエバポレータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、物質の封じ込め、および、封じ込めることが必要である物質の蒸発に関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、ロータリーエバポレータのための封じ込め装置、および、かかる封じ込め装置を含むロータリーエバポレータに関する。
【背景技術】
【0003】
封じ込めとは、空間に、例えば、容器に若しくはクリーンルームに閉じ込められた物質が外気と接触することを回避するために物質を維持することを意味する。
【0004】
有機化学の分野では、ロータリーエバポレータを使用することが慣用であり、ロータリーエバポレータの原理は、混合物から溶媒を取り除くために、圧力によって、沸点を下げることに基づいている。溶媒を蒸発させることによって、関心のある生成物を含む溶液を濃縮し、乾燥させることによってこの生成物を分離することが可能になる。
【0005】
蒸発されるこの混合物は、容器、一般的には、フラスコに配置されており、フラスコは、フラスコを回転させるためのモータに結合された駆動シャフトに連結されている。回転シャフト自体は、液体を冷凍させるために入口および出口を備え、ロータリーエバポレータを真空下に置くための弁が搭載されている冷凍器に連結されている。蒸発する溶媒は、冷凍器に差し向けられ、冷凍器で、溶媒は、回収容器に収集される前に凝縮する。蒸発を加速させるために、フラスコは、一般的に、加熱されるために湯煎に浸漬されている。
【0006】
蒸発後に残っている生成物を回収するために、フラスコは、ロータリーエバポレータから取り外される。
【0007】
しかしながら、フラスコの封じ込めは、例えば、安全の目的で、真空下が必要とされる。なぜならば、関心のある生成物を制御された雰囲気中で取り扱い、或いは、関心のある生成物の経済的価値のために、取り扱い誤差に関連した生成物の損失を回避することが必要であるからである。
【0008】
ロータリーエバポレータ上での蒸発作動を封じ込めることは、フラスコの容積が数リットルを直ぐに越えるので達成が容易でない。これは、ロータリーエバポレータの寸法が、フュームカップボード中に、或いは、アイソレータ中にフラスコを封じ込めることと急速に相容れなくなるからである。
【0009】
1つの解決法は、蒸発をクリーンルーム中で実行することにあるが、ロータリーエバポレータをクリーンルーム中に導入することは、交差汚染またはバクテリア汚染のリスクを解決することを意図した掃除が手業を必要とするので、困難である。加えて、かかる設備は複雑かつ高価である。
【発明の概要】
【0010】
したがって、本発明の目的は、これらの欠点を治癒し、特に、蒸発される混合物を収容する容器が蒸発後にロータリーエバポレータから取り外されるときに、関心のある生成物の封じ込めを保証しながら、関心のある生成物を回収するために、ロータリーエバポレータによって混合物を蒸発させるための装置を提案することである。
【0011】
したがって、ロータリーエバポレータのための取り外し可能な封じ込め装置であって、該封じ込め装置は、ロータリーエバポレータの回転シャフトに封止連結するための第1の端と、蒸発される混合物を受け入れるための容器に封止連結するための第2の端と、前記第1および第2の封止連結端と流体連結している本体と、を含み、前記本体は、蒸発される混合物の蒸発する構成成分の、前記第1および第2の端の間での選択的通過のための弁システムを含む、ことを特徴とする、封じ込め装置が、提案される。
【0012】
前記封じ込め装置は、好ましくは、前記容器に前記第2の連結端をクランプするためのカラーを含む。
【0013】
1つの特徴によれば、前記封じ込め装置は、蒸発される混合物の蒸発する構成成分の前記第1および第2の連結端間での選択的な通過のための、前記弁システムの開放および閉鎖の手動制御のための手段を含むことができる。
【0014】
前記第1および第2の連結端並びに前記本体は、好ましくは、金属材料から作られている。
【0015】
1つの実施形態によれば、前記封じ込め装置は、プラグ弁システムを含む。
【0016】
もう1つの実施形態によれば、前記封じ込め装置は、バタフライ弁型の弁システムを含む。
【0017】
有利には、前記取り外し可能な封じ込め装置は、前記受け入れ容器に封止連結するための前記第2の連結端に連結するための第1の部分、および、前記回転シャフトに前記封じ込め装置を連結するようになった径を備える第2の部分を含む。
【0018】
代替的な実施形態によれば、前記本体は、封止連結されることができる少なくとも2つの構成要素であって、前記2つの構成要素の各々は前記第1および第2の連結端の1つを含む、少なくとも2つの構成要素、および、前記本体の前記2つの構成要素の間での蒸発される前記混合物の蒸発する構成成分の選択的な通過のための弁システムの組立体の形態である。
【0019】
好ましくは、前記封じ込め装置は、前記封じ込め装置が前記ロータリーエバポレータに連結されているときに、前記封じ込め装置の端の1つを掃除するための掃除流体のための出口を含む。
【0020】
好ましくは、前記第2の連結端は、前記受け入れ容器に過圧が生じるときに、圧力を減少させるように構成された安全弁を含む。
【0021】
本発明はまた、蒸発される混合物を受け入れるために容器を回転させるための回転シャフトを含むロータリーエバポレータに関する。
【0022】
さらに、前記ロータリーエバポレータは、前記回転シャフトと前記受け入れ容器の間に、前記封じ込め装置を含む。
【0023】
好ましくは、前記ロータリーエバポレータは、蒸発された構成成分を回収するための容器、および、前記冷凍器と前記回収容器の間に配置された弁装置を含む。
【0024】
好ましくは。前記ロータリーエバポレータは、冷凍器、および、蒸発された構成成分を回収する回収容器を含み、前記回収容器は、真空連結部を含む。
【0025】
その他の目的、利点、および、特徴は、純粋に例示のために与えられ、添付の図面を参照してなされる以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の1つの実施形態による封じ込め装置を含むロータリーエバポレータを概略的に示している。
【
図2】本発明の1つの実施形態による封じ込め装置の斜視図である。
【
図3】
図2に示されている封じ込め装置、および、蒸発される混合物を受け入れるための容器によって形成された組立体を示している。
【
図4】本発明のもう1つの実施形態による封じ込め装置を含むロータリーエバポレータを概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、混合物の複数の構成成分を分離するようになっており、全体的な参照番号1によって指示されているロータリーエバポレータを示している。
【0028】
ロータリーエバポレータ1は、図示されているように、好ましくは、フラスコである蒸発される混合物を受け入れるための容器2を含む。有利には、受け入れ容器2は、加熱浴に浸漬されている。
【0029】
回転シャフト3が、モータユニット4に結合されており、蒸発される混合物を受け入れる容器の回転駆動を提供する。
【0030】
回転シャフト3の上には冷凍器5が搭載され、冷凍器5は、有利には、冷凍液のための入口5および出口6、並びに、真空下で作動を実行するための開口部8を備える。
【0031】
加えて、回収容器9が、回転シャフト3と冷凍器5の間に配置されている。
【0032】
ロータリーエバポレータ1はまた、回転シャフト3と受け入れ容器2の間に配置された取り外し可能な閉じ込め装置10を含む。
【0033】
図2でわかるように、取り外し可能な封じ込め装置10は、本体11、並びに、第1の連結端12および第2の連結端13を含む。この例では、第1の連結端12および第2の連結端13は、各々、連結端12、13に溶接された連結ピースによって、本体11に連結されており、連結ピースは、連結端12、13および本体11に連結されている。
【0034】
第1の連結端12は、ロータリーエバポレータ10の回転シャフト3に封じ込め装置10を連結するようになっており、封止された連結部を提供するように構成されている。
【0035】
第2の連結端13は、蒸発される混合物を受け入れるための容器2に封じ込め装置10を連結するようになっており、また、封止された連結部を提供するように構成されている。
【0036】
封止された連結とは、蒸発される混合物の蒸発する構成成分が、受け入れ容器2から封じ込め装置に、および、封じ込め装置10から回転シャフト3に、ロータリーエバポレータ1の外側に漏れることなく通ることを可能にすることを意味する。この例では、蒸発する構成成分は、溶媒である。
【0037】
本体は、第1および第2の連結端12、13と流体連結しており、弁システム14を含む。示されている例では、弁システム14は、プラグ弁システムである。
【0038】
プラグ弁システム14は、蒸発される混合物の蒸発する構成成分を選択的に通過させるために、第1の連結部12と第2の連結部13の間に配置されている。
【0039】
このようにして、受け入れ容器2に収容されている蒸発される混合物の蒸発する構成成分は、冷凍器5に差し向けられ、冷凍器5で、蒸発する構成成分は、回収容器9に収集される前に凝縮する。
【0040】
受け入れ容器2と回転シャフト3の間の流体連結を可能にする封じ込め装置10の内径は、有利には、ロータリーエバポレータ1によって蒸発速度に適合されるようになる。
【0041】
示されている例では、封じ込め装置10は、単一のプラグ弁システム14、特に、球形プラグを含む。
【0042】
代替例によれば、弁システム14は、円錐形プラグシステム、バタフライ弁、或いは、特に蒸発する構成成分の流量に適合された、任意の他の適当な弁システムであるようにすることが可能であろう。
【0043】
第1の端12および第2の端13、並びに、本体11は、有利には、金属材料に、好ましくはステンレス鋼に選択されるであろう。
【0044】
示されている例では、本体11は、実質的に円筒形であり、弁システム14の両側に配置され、例えばボルトによって、本体11上の本体11に連結するための第1および第2の端に連結する連結ピースをクランプすることを可能にする2つのフランジ15および16を含む。
【0045】
加えて、ストラット17が、本体11を中心決めする。
【0046】
さらに、封じ込め装置10は、第1の連結端12と第2の連結端13の間で蒸発される混合物の蒸発する構成成分を選択的に通過させるために、弁システム14の開放および閉鎖を手動制御するための手段18を含むことができる。この手動制御手段18は、例えば、グリップを含む。
【0047】
図3は、封じ込め装置10および受け入れ容器2によって形成された組立体を示している。
【0048】
示されているように、封じ込め装置10は、受け入れ容器2上に第2の連結端13をクランプすることによって第2の連結端13と受け入れ容器2の間の連結を補強するためのクランプカラー19を含むことができる。
【0049】
さらに、封じ込め装置10が取り外し可能なカップリング20含むようにすることが可能であろう。
【0050】
有利には、取り外し可能なカップリング20は、第1の連結端12に取り外し可能なカップリング20を連結するための第1の部分21、および、封じ込め装置10が連結されなければならないロータリーエバポレータ1の回転シャフト3に連結するための第2の部分22を含む。取り外し可能なカップリング20の第2の部分22の径は、かくして、連結を可能にするために回転シャフト3の径に適合されることができる。これは、適当なカップリングを単に付加することによって、複数のロータリーエバポレータプロファイル、特に、回転シャフトの複数の径上で同じ封じ込め装置10を使用することができるという利点を有する。
【0051】
好ましくは、ロータリーエバポレータ1の蒸発回路は、封じ込め装置が開放位置にあるときに、流体入口24を通して生成物の導入を可能にするための開口部8によって静的真空下に置かれることができる。
【0052】
エバポレータが作動中であるときに、弁システム14は、閉鎖されている。混合物の蒸発後に受け入れ容器1に残っている生成物を回収するために、取り外し可能である受け入れ容器2および封じ込め装置10によって形成された組立体は、エバポレータから取り外される。このようにして、残っている生成物は、外気から隔絶される。
【0053】
次いで、受け入れ容器2および封じ込め装置10によって形成された組立体だけを、フュームカップボード、アイソレータ、または、クリーンリームに移送することが可能である。
【0054】
もう1つの実施形態によれば、封じ込め装置10を、封止連結されることができる少なくとも2つの独立した構成要素からなる組立体の形態であるようにすることが可能になる。前記2つの構成要素の一方は、受け入れ容器2に連結するための第1の端12を含み、前記2つの構成要素の他方は、回転シャフト3に連結するための第2の端13を含む。これらの構成要素は各々、有利には、本体の2つの構成要素の間での、蒸発される混合物の蒸発する構成成分の選択的な通過のための弁システム14を含む。
【0055】
この実施形態では、蒸発が終わったときに、各々の構成要素の弁システム14を閉鎖し、2つの構成要素を分離することができる。このようにして、外気から、蒸発後受け入れ容器2に残っている生成物、および、ロータリーエバポレータの残りの蒸発回路の両方を隔絶することが可能である。
【0056】
また、封じ込め装置10が、ロータリーエバポレータ1から封じ込め装置10を取り外す必要なくして、弁システム14を閉鎖した後に所定位置で封じ込め装置10の端の一方を掃除するための手段を含むことを考えることができるであろう。
【0057】
これに関して、
図2に示されているように、封じ込め装置10は、掃除流体出口23を含むことができる。
【0058】
好ましくは、冷凍器5および回収容器9は各々、それぞれ、掃除流体入口24および25を含むことを考えることができる。
図1では、掃除流体入口24および25は、
図2で封じ込め装置10の掃除流体出口23が閉鎖されているように、閉鎖されて示されている。
【0059】
有利には、掃除流体出口23は、好ましくは、弁システム14、ここでは、球形プラグ弁システムと、第1の連結端12の間に配置されている。
【0060】
このようにして、弁システム14を閉鎖し、予め、例えば可撓管によって、封じ込め装置10の掃除流体出口23を回収容器9の掃除流体入口25と連結した後に、冷凍器5の掃除流体入口24に掃除流体を供給することが可能である。
【0061】
真空下で吸引される掃除流体は、次いで、第1の連結端12から掃除流体出口23まで通過することによって、有利にはロータリーエバポレータ1の回転シャフト3の下流側に配置された、掃除流体入口24から回収容器9まで流れる。
【0062】
すすぎ液は、有利には、蒸発される混合物の溶媒と同じ溶媒であるとして選択されるであろう。
【0063】
封じ込め装置10の一部のパージ、および、ロータリーエバポレータ1の供給回路の一部の掃除が、かくして実行されることができる。かかる掃除により、弁システムが閉鎖される封じ込め装置10によって形成された組立体、および、受け入れ容器2がロータリーエバポレータ1から取り外されるときに、外部環境の汚染を回避することを可能にする。
【0064】
図1に示されているように、ロータリーエバポレータ1はまた、好ましくは、冷凍器5と回収容器9の間に配置された弁装置26を含む。
【0065】
有利には、弁装置26は、冷凍器5のシャフト内に掃除流体が吸引されることを回避するために、掃除ステップ中に閉鎖されるようになる。
【0066】
好ましくは、回収装置9は、掃除ステップ中に、掃除流体入口24から回収容器9までの掃除流体の通過を容易にし、改善するための、
図4に示されているような真空連結部27をさらに含むであろう。
【0067】
さらに、組立てを確実にし、過圧のいかなるリスクをも回避するために、封じ込め装置10はまた、
図2に示されている安全弁28を含むことができるであろう。
【0068】
好ましくは、安全弁28は、第2の連結端13上に配置されており、第2の連結端13が連結されている受け入れ容器2に過圧が生じた場合に圧力を減少させることができるように構成されている。
【0069】
弁28は、封じ込め装置10が連結されている受け入れ容器2に過圧が生じるのを回避することを可能にする。これは、所定位置にある封じ込め装置10の掃除中、および、関心のある生成物を収容するフラスコが、関心のある生成物が排出され、包装される場所に輸送されるときに、特に有利である。
【国際調査報告】