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特表2022-520445コラーゲン加水分解物および無定形ゼラチンの非凝集組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-30
(54)【発明の名称】コラーゲン加水分解物および無定形ゼラチンの非凝集組成物
(51)【国際特許分類】
   A23L 33/18 20160101AFI20220323BHJP
   A23L 33/17 20160101ALI20220323BHJP
   A23K 50/40 20160101ALI20220323BHJP
   A23K 10/26 20160101ALI20220323BHJP
   A23L 29/281 20160101ALN20220323BHJP
   A23L 2/52 20060101ALN20220323BHJP
【FI】
A23L33/18
A23L33/17
A23K50/40
A23K10/26
A23L29/281
A23L2/52 101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021547470
(86)(22)【出願日】2020-02-18
(85)【翻訳文提出日】2021-08-13
(86)【国際出願番号】 EP2020054253
(87)【国際公開番号】W WO2020169612
(87)【国際公開日】2020-08-27
(31)【優先権主張番号】19157849.1
(32)【優先日】2019-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518247656
【氏名又は名称】テッセンデルロ グループ エヌ.ヴィー.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ウー, インイン
【テーマコード(参考)】
2B005
2B150
4B018
4B041
4B117
【Fターム(参考)】
2B005AA06
2B150AA06
2B150AB04
2B150CD04
2B150CD06
2B150CJ05
4B018LB01
4B018LB07
4B018LB08
4B018LB10
4B018MD02
4B018MD20
4B018MD22
4B018MD52
4B018MD94
4B018ME14
4B041LC03
4B041LD02
4B041LK03
4B041LK16
4B041LK17
4B041LK30
4B041LK50
4B041LP04
4B041LP16
4B117LC04
4B117LG05
4B117LG08
4B117LK01
4B117LK15
4B117LL01
4B117LP16
4B117LP20
(57)【要約】
本発明は、コラーゲン加水分解物および無定形ゼラチンを含む組成物に関し、当該組成物は、非凝集である。本発明は、様々な食品、より具体的にはテクスチャーを必要とする健康食品の生成において特に有用である。また本発明は、ペットフード、化粧品、または医薬品の生成に有用である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物であって、
a.45~90重量%dbのコラーゲン加水分解物と、
b.10~55重量%dbの無定形ゼラチンと、を含むことを特徴とし、
前記組成物が、非凝集であることを特徴とする、組成物。
【請求項2】
前記無定形ゼラチンが、200~650g/Lのバルク重量を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項3】
前記コラーゲン加水分解物が、300~15000Daの分子量分布を有することをさらに特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
65~100μm未満のd50を有することをさらに特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記コラーゲン加水分解物および/または前記無定形ゼラチンが、凝集形態であることをさらに特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
100~1000μmのd50を有することをさらに特徴とする、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記コラーゲン加水分解物が、豚皮、牛皮、豚骨、および牛骨のうちの1つ以上に由来することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記ゼラチンが、豚皮、牛皮、豚骨、および牛骨のうちの1つ以上に由来することを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
45~90重量%のコラーゲン加水分解物と10~55重量%の無定形ゼラチンとをブレンドすることを含む、非凝集ゼラチン組成物を生成するプロセス。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物、およびさらなる食品、ペットフード、化粧品、または薬学的成分を含む食品、ペットフード製品、化粧品、または医薬品。
【請求項11】
菓子製品、コンビニエンス製品、乳製品、またはベーカリー製品であることを特徴とする、請求項10に記載の食品。
【請求項12】
1~15重量%の、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物を含むことを特徴とする、請求項11に記載の食品、ペットフード製品、化粧品、または医薬品。
【請求項13】
食品、ペットフード製品、化粧品、または医薬品を調製するためのプロセスであって、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物、または請求項9に記載のプロセスによって得られる組成物を使用する、好ましくは溶解することを含み、さらなる食品成分、ペットフード成分、化粧品成分、または薬学的成分と組み合わせることを含む、プロセス。
【請求項14】
菓子製品、コンビニエンス製品、乳製品、ベーカリー製品などの食品に、ペットフード製品に、化粧品に、または医薬品にテクスチャーを提供するための、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物、または請求項9に記載のプロセスによって得られる組成物の使用。
【請求項15】
テクスチャーが、硬さ、柔らかさ、脆性、ねばつき、べたつき、エアリー感などである、請求項14に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コラーゲン加水分解物および無定形ゼラチンを含む組成物に関し、当該組成物は、非凝集である。
【0002】
本発明は、様々な食品、より具体的にはテクスチャーを必要とする健康食品の生成において特に有用である。本発明はまた、テクスチャーを提供するためのペットフード製品、化粧品、または医薬品の生成においても有用である。
【背景技術】
【0003】
今日、消費者は、ますます健康的な食品を求めている。特に、コラーゲン加水分解物の健康への有益な効果が認識されており、コラーゲン加水分解物を含むコンビニエンス食品の需要はますます高まっている。同時に、消費者は、自分が食べる物を楽しみたいと考えており、重要性を増している特性の1つはテクスチャーである。しかしながら、コラーゲン加水分解物は可溶性タンパク質であるため、食品にテクスチャーを与えることができる成分ではない。コラーゲン加水分解物は、少なくともいくらかのゲル化能力を有するゼラチンとは対照的に、もはやゲル化することができない程度のゼラチンの加水分解の生成物である。コラーゲン加水分解物のこの特性は、テクスチャーが重要な役割を果たすこれらの用途での使用を制限する。特定のタイプの用途に応じて、テクスチャーは、製品の形状を維持するため、消費者にアピールし続けるように製品の安定性を維持するため、製品にある程度の硬さを提供するため、所望の官能特性および口当たりなどを製品に提供するために重要である。したがって、テクスチャーは、用途のタイプに応じて異なる意味を持ち、テクスチャーは、柔らかさ、エアリー感、ねばつき、滑らかさ、硬さなどであり得る。
【0004】
高用量のコラーゲン加水分解物を提供するための既存の解決策は、コラーゲン加水分解物をジュース、ミルク、コーヒーなどの液体製品に溶解することを含む。コラーゲン加水分解物の使用を制限するテクスチャーの規定はない。通常、テクスチャーは、各タイプの用途およびテクスチャーのニーズに合わせて特別に設計された食品テクスチャライジング成分の配合を使用することによって提供される。例えば、インスタントデンプンなどの成分を使用することができるが、これらは炭水化物を導入するため、特に特定の健康状態または食事のための配合では必ずしも望ましいとは限らない。さらに、いくつかの成分は、例えば加熱など、食品用途の調製において特定のプロセスステップを必要とする。これは、例えばビタミンなどの微量栄養素にとって不利になる可能性がある。
【0005】
したがって、タンパク質強化用途を提供すると同時に、いくつかの食品テクスチャライジング成分を含む広範な配合を使用または開発する必要なしに、様々な食品用途で様々なテクスチャーを簡単に得ることができる1つの解決策が必要である。本発明は、そのような解決策を提供する。
[発明の概要]
【0006】
本発明は、第1の態様において、
a.組成物の乾燥量基準(重量%db)で45~90重量%のコラーゲン加水分解物と、
b.10~55重量%dbの無定形ゼラチンと、を含み、
組成物が、非凝集であることを特徴とする、組成物に関する。
【0007】
本発明は、さらなる態様において、45~90重量%のコラーゲン加水分解物と10~55重量%の無定形ゼラチンとをブレンドすることを含む、本発明の組成物を作製するためのプロセスに関する。
【0008】
さらに別の態様では、本発明は、本発明の組成物、ならびにさらなる食品成分、ペットフード成分、化粧品成分、または薬学的成分を含む食品、ペットフード製品、化粧品、または医薬品に関する。
【0009】
さらに別の態様では、本発明は、食品に様々なテクスチャーを提供するための本発明の第1の態様の組成物の使用に関する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、第1の態様において、
a.45~90重量%dbのコラーゲン加水分解物と、
b.10~55重量%dbの無定形ゼラチンと、を含み、
組成物が、非凝集であることを特徴とする、組成物に関する。
【0011】
好ましくは、本発明のゼラチン組成物は、50~90重量%、より好ましくは55~85重量%db、さらにより好ましくは60~80%db、さらにより好ましくは60~75重量%db、なおもさらにより好ましくは60~70重量%db、なおもさらにより好ましくは60~65重量%dbのコラーゲン加水分解物を含む。
【0012】
好ましくはさらに、本発明のゼラチン組成物は、15~50重量%db、より好ましくは20~45重量%db、さらにより好ましくは25~40重量%、さらにより好ましくは30~40重量%、なおもさらにより好ましくは35~40重量%の無定形ゼラチンを含む。
【0013】
本発明の文脈において、無定形ゼラチンとは、95%以上、好ましくは98%以上、好ましくは99%以上の無定形比率を有するゼラチンを意味する。無定形ゼラチンはまた、冷溶性ゼラチンまたはインスタントゼラチンとも呼ばれ、標準的な(結晶性)ゼラチンと比較して、室温の水などの冷水に溶解することができる。無定形ゼラチンは、例えばドラム乾燥によって生成することができる。
【0014】
コラーゲンは動物とヒトにおける結合組織の主成分である。コラーゲンは、互いに巻きついて3重らせんを形成し、次に、細長い原繊維を形成するアミノ酸の鎖からなる。これは主に腱、靭帯および皮膚のような繊維組織に見られる。また、これは骨、歯、角膜、軟骨、椎間板および血管にも見られる。工業的処理のためのコラーゲンは、多くの場合、皮膚および/または骨に由来する。コラーゲンは、コラーゲンの非可逆的、部分的な加水分解によって得られるゼラチンを生成するために処理され得る。食品用公定化学品集(Food Chemical Codex)によれば、ゼラチンは、魚類および家禽を含む動物の皮膚、骨、および結合組織の主要なタンパク質成分であるコラーゲンの酸、アルカリ、または酵素的加水分解から得られる生成物として定義される。ゼラチンは、通常、ゲル強度(ゼラチンは、ゼラチンの特性に応じて様々な強度のゲルを形成する能力を有する)、および温かい溶液中でのある特定の粘度を特徴とする。このゼラチンを、コラーゲン加水分解物を生成するためにより短いタンパク質鎖にさらに加水分解することができ、ゲルを形成する能力を失い、周囲温度で水にさえ可溶になる。加水分解は、例えば酵素処理によって行うことができる。
【0015】
本発明の目的のためのコラーゲン加水分解物は、好ましくは、300~15000Da、好ましくは500~10000Da、好ましくは600~10000Da、好ましくは700~10000Da、好ましくは800~10000Da、好ましくは900~10000Da、好ましくは1000~10000Da、好ましくは1500~10000Da、好ましくは1700~9000Da、好ましくは2000~7000Da、好ましくは2000~5000Da、より好ましくは2500~4500Da、さらにより好ましくは2700~4000Da、なおもさらにより好ましくは2800~3800Daの平均分子量分布(ゲル浸透クロマトグラフィー(較正ビヒクル(calibration vehicle)として、異なる分子量のポリスチレンスルホン酸塩またはコラーゲン分子鎖フラグメントなどの直鎖ポリマーを使用するサイズ排除クロマトグラフィー)によって測定された平均分子量(Mw))を有する。上記のように、コラーゲン加水分解物は、ゼラチンとは異なり、ゲルを形成する能力を有しない。
【0016】
上記のように、本発明の組成物は非凝集であり、すなわちそれは実質的に非凝集であり、すなわち少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも85重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、さらにより好ましくは少なくとも95重量%、さらにより好ましくは少なくとも99重量%、最も好ましくは100重量%は非凝集である。これは、組成物、すなわち本明細書で定義されるコラーゲン加水分解物とゼラチンとの混合物が、より大きな粒子を生成するために特定の方法(例えば、凝集、造粒、圧縮など)で処理されないことを意味する。しかしながら、別々の成分が凝集形態で提供されている可能性がある。したがって、コラーゲン加水分解物は、凝集形態であり得、それが、本発明の組成物を生成するために無定形ゼラチンと混合される前に凝集されていることを意味する。またさらに、無定形ゼラチンは、凝集形態であり得る。
【0017】
タンパク質加水分解物は、粉末形態で、非凝集であり得る。次いで、タンパク質加水分解物はさらに、それが65~100μm未満、好ましくは70~90μmのd50を有することを特徴とする。または、タンパク質加水分解物は、凝集形態であり得る。次いで、タンパク質加水分解物はさらに、100~1000μm、好ましくは110~800μm、より好ましくは120~600μm、さらにより好ましくは130~500μm、なおもさらにより好ましくは140~400μm、なおもさらにより好ましくは150~300μm、なおもさらにより好ましくは160~250μm、なおもさらにより好ましくは170~250μm、最も好ましくは170~200μmのd50粒径を有することを特徴とする。本説明において、d50は、粒子の体積分率の50%が示されたd50値よりも大きく、50%が示されたd50値よりも小さい粒径を意味する。これは、標準ソフトウェアを使用してBeckman Coulter粒径分析装置でレーザー回折によって乾燥製品上で測定される。
【0018】
ゼラチンは、65~100μm未満、好ましくは70~90μmのd50を有し得る。またはゼラチンは、凝集形態であり得、100~1000μm、好ましくは110~800μm、より好ましくは120~600μm、さらにより好ましくは130~500μm、なおもさらにより好ましくは140~400μm、なおもさらにより好ましくは150~300μm、なおもさらにより好ましくは160~250μm、なおもさらにより好ましくは170~250μm、最も好ましくは170~200μmのd50粒径を有することをさらに特徴とする。
【0019】
同様に、本発明の組成物は、65~100μm未満、好ましくは70~90μmのd50を有し得る。または本発明の組成物は、100~1000μm、好ましくは110~800μm、より好ましくは120~600μm、さらにより好ましくは130~500μm、なおもさらにより好ましくは140~400μm、なおもさらにより好ましくは150~300μm、なおもさらにより好ましくは160~250μm、なおもさらにより好ましくは170~250μm、最も好ましくは170~200μmのd50粒径を有することを特徴とし得る。
【0020】
好ましくは、ゼラチンは、200~最大650g/L、より好ましくは200~最大640g/L、より好ましくは200~最大620g/L、より好ましくは220~600g/L、さらにより好ましくは250~550g/L、なおもさらにより好ましくは300~500g/L、なおもさらにより好ましくは350~450g/Lの嵩密度または嵩重量を特徴とする。
【0021】
さらに、本発明の組成物は、好ましくは2~8重量%、好ましくは3~6重量%、より好ましくは4~5重量%の水分含有量を有する。
【0022】
本発明はさらに、45~90重量%のコラーゲン加水分解物と10~55重量%の無定形ゼラチンとをブレンドすることを含む、非凝集ゼラチン組成物を生成するためのプロセスに関する。
【0023】
本発明はさらに、本発明のプロセスによって得られるコラーゲン加水分解物および無定形ゼラチンを含む組成物に関する。
【0024】
本発明はさらに、本発明のゼラチン組成物およびさらなる食品成分を含む食品に関する。本発明のゼラチン組成物は、その健康上の利点で知られている大量のコラーゲン加水分解物を提供すると同時に、異なるテクスチャーの可能性を提供することにより、様々な食品での使用に有利である。本組成物は、加熱を必要とせずに容易に溶解するなど、様々な食品用途におけるその使いやすさのためにさらに有利である。これは、温度に敏感な成分、特にビタミンなどの栄養素が保存されるという点で特に有利であり、食品の栄養価を最大化するのに役立ち、消費者にとって有益である。
【0025】
食品は、例えば、スムージー、スナック、ジュース、ゼリー、スプレッド、スポーツ飲料などの飲料、ミルク、植物性ミルク、プロテインシェイク、乳製品デザート、アイスクリーム、氷菓、ムース、プロテインバー、チーズケーキなどのケーキであり得る。上記の食品の成分は当業者によく知られており、通常、果物、野菜、ビタミン、フレーバーなどが含まれる。異なる用途で本発明の組成物を使用することによって得ることができるテクスチャーの可能性は、シルキー感、滑らかさ、柔らかさ、ねばつき、軽さ、エアリー感、硬さ、歯ごたえ、クリーミーさ、粘度など多様である。これにより、多くの異なる用途で健康的なコラーゲン加水分解物を提供できる。
【0026】
食品は、製造プロセス中に組成物を添加することによって、あるいは本発明の組成物の個々の成分は依然として所望のテクスチャライジング効果を提供するため、製造プロセス中にそれらを添加することによって調製することができる。しかしながら、好ましくは、食品は、食品の製造プロセス中に本発明の組成物としてコラーゲン加水分解物および無定形ゼラチンを添加することによって調製される。
【0027】
本発明はさらに、本発明のゼラチン組成物およびさらなるペットフード成分を含むペットフード製品に関する。ペットフード製品は、例えば、ドライペットフード、ウェットペットフードであり得る。
【0028】
本発明はさらに、本発明のゼラチン組成物およびさらなる薬学的成分を含む医薬品に関する。医薬品は、例えば、錠剤、シロップであり得る。
【0029】
本発明はさらに、本発明のゼラチン組成物およびさらなる化粧品成分を含む化粧品に関する。化粧品は、例えば、ハンドクリームまたはフットクリーム、ボディミルク、スキンケア製品、アイケア製品、ヘアケア製品であり得る。
【0030】
本発明はさらに、食品、ペットフード製品、化粧品、または医薬品を調製するためのプロセスに関し、このプロセスは、本発明の組成物を使用すること、好ましくは溶解することを含み、このプロセスは、さらなる食品、ペットフード、化粧品、または薬学的成分とそれぞれ組み合わせることを含む。溶解は、水中、または食品もしくはペットフード製品の調製に使用される任意の他の液体成分中で行うことができる。好ましくは、溶解は、剪断、より好ましくは高剪断を使用して行われる。さらなる成分との組み合わせは、混合、振とう、撹拌、圧縮、打錠、成形などによって行うことができる。
【0031】
さらなる態様では、本発明は、食品、ペットフード製品、化粧品、または医薬品にテクスチャーを提供するための本発明の組成物の使用に関する。食品は、例えば、菓子製品、コンビニエンス製品、乳製品、ベーカリー製品などである。
【0032】
テクスチャーとは、特定の食品、ペットフード、化粧品、または医薬品に応じて、硬さ、柔らかさ、脆性、ねばつき、べたつき、エアリー感などを意味する。
【0033】
本発明は、以下の非限定的な実施例によって説明される。
【実施例
【0034】
実施例1:アップルシナモンスナック
以下の材料が提供される:
・20℃のアップルジュース200mL
・シナモンパウダー小さじ1
・海塩ひとつまみ
・50重量%のコラーゲン加水分解物(PB LeinerのSolugel(登録商標))と50重量%の無定形ゼラチン(PB LeinerのCryogel(登録商標))とのブレンド30g。
【0035】
アップルジュース、シナモン、および塩をボウルに注ぐ。コラーゲン加水分解物と無定形ゼラチンとのブレンドを、混合物が濃厚で滑らかになるまで、手で泡だて器でかき混ぜながらゆっくりと加える。次いで、混合物を所望の形状のシリコーン型に注ぎ、冷蔵庫に30分間入れて、混合物を固化させる。
【国際調査報告】