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特表2022-520503クランプ要素を有する安全スイッチ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-30
(54)【発明の名称】クランプ要素を有する安全スイッチ装置
(51)【国際特許分類】
   B66F 17/00 20060101AFI20220323BHJP
【FI】
B66F17/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021569587
(86)(22)【出願日】2020-01-27
(85)【翻訳文提出日】2021-08-26
(86)【国際出願番号】 EP2020051887
(87)【国際公開番号】W WO2020160950
(87)【国際公開日】2020-08-13
(31)【優先権主張番号】102019103103.6
(32)【優先日】2019-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521355212
【氏名又は名称】ハーケ アンドレ
(71)【出願人】
【識別番号】521355223
【氏名又は名称】ハーケ オーリヴァー
(71)【出願人】
【識別番号】500510157
【氏名又は名称】ハーケ パトリック
(71)【出願人】
【識別番号】521353481
【氏名又は名称】ハーケ ヨーナス
(74)【代理人】
【識別番号】100154612
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】ハーケ アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】ハーケ オーリヴァー
(72)【発明者】
【氏名】ハーケ パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ハーケ ヨーナス
(57)【要約】
可動装置(2)上の安全スイッチ装置(1)において、スイッチ装置(1)は、スイッチ(4)と、バッフル(9)によって前記スイッチ(4)を外側から覆う囲いと、を有し、前記バッフル(9)が、前記囲いの分離要素として交換可能にホルダー(5)に保持されており、本発明は、前記ホルダー(5)及び/又は前記バッフル(9)が、クランプ要素(11)によって前記可動装置(2)に向かって引っ張られ、前記可動装置(2)に保持されることを提案する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動装置(2)上の安全スイッチ装置(1)であって、
スイッチ(4)と、
衝突面(9)を有し、前記スイッチ(4)を外側に向けて覆う囲いと、を有し、
前記衝突面(9)が、前記囲いの分離要素として交換可能にブラケット(5)に保持される、安全スイッチ装置において、
前記ブラケット(5)及び/又は前記衝突面(9)が、クランプ要素(11)によって前記可動装置(2)に向かって引っ張られ、前記可動装置(2)に保持されることを特徴とする安全スイッチ装置。
【請求項2】
前記衝突面(9)は湾曲形状に又は波形状にフレキシブルに変形できるように半硬質構造を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の安全スイッチ装置。
【請求項3】
前記衝突面(9)は半硬質材料で作られた2次元板材として構成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の安全スイッチ装置。
【請求項4】
前記クランプ要素(11)の2つの端部の各々が前記可動装置(2)に締め付けられている、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項5】
前記クランプ要素(11)が互いに接続した2つの端部を有し、それで前記クランプ要素(11)は閉ループとして配置されている、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項6】
前記ブラケット(5)がクランプ経路(8)を有し、前記衝突面(9)が前記クランプ経路(8)と前記可動装置(2)の間で前記ブラケット(5)に配置され、前記クランプ要素(11)が前記ブラケット(5)の前記クランプ経路(8)を通って延在する、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項7】
前記ブラケット(5)が保持経路(7)を有し、
ブラケットクランプ(10)と呼ばれるクランプ手段が当該保持経路(7)を通って延在し、それにより前記ブラケット(5)が前記ブラケットクランプ(10)により前記可動装置(2)に対して保持され、
前記衝突面(9)が、前記ブラケットクランプ(10)の力作用領域の外側で前記ブラケット(5)に配置されている、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項8】
前記ブラケット(5)自体がクランプ要素(11)を形成し、前記ブラケット(5)の2つの端部が張力装置(18)に接続している、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項9】
前記ブラケット(5)が前記衝突面(9)を受容する溝(6)を有し、当該溝(6)が下側開口からその上にある溝底部に延びる、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項10】
前記クランプ要素(11)が距離を置いて前記溝底部の下に延び、それにより前記衝突面(9)が前記溝(6)内で様々な高さ設定で適所に固定可能である、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項11】
前記ブラケット(5)が、前記ブラケット(5)の下で前記可動装置(2)に固定されたストッパ(15)に接触する、ことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項12】
前記ストッパ(15)がねじ頭により形成され、
前記ねじ(14)が前記可動装置(2)のハウジング又は車体まで延びている、ことを特徴とする請求項11に記載の安全スイッチ装置。
【請求項13】
前記衝突面(9)が下側の作動セクション(21)と、その上に延在するブラケットセクション(22)と、当該ブラケットセクション(22)と前記作動セクション(21)の間に延在する変形セクション(20)を有し、当該変形セクションは、静止位置と前記スイッチ(4)を作動させる作動位置の間で前記作動セクションの移動を可能にする、ことを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項14】
前記変形セクション(20)は前記衝突面(9)の幾何学的構造の弱化により形成される、ことを特徴とする請求項13に記載の安全スイッチ装置。
【請求項15】
前記変形セクション(20)は材料ストリップで形成され、その材料は前記作動セクション(21)の材料よりも低い曲げ剛性を有する、ことを特徴とする請求項13に記載の安全スイッチ装置。
【請求項16】
前記変形セクション(20)が機械的なジョイントを有する、ことを特徴とする請求項13に記載の安全スイッチ装置。
【請求項17】
前記クランプ要素(11)がクランプケーブル(17)として構成されている、ことを特徴とする請求項1~16のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項18】
前記クランプ要素(11)がクランプストラップとして構成されている、ことを特徴とする請求項1~17のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項19】
前記クランプ要素(11)が金属ストリップとして構成されている、ことを特徴とする請求項18に記載の安全スイッチ装置。
【請求項20】
前記クランプ要素(11)が繊維強化複合材料で作られている、ことを特徴とする請求項17~19のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項21】
前記衝突面(9)が、第1の静止位置と、前記スイッチ(4)の切り替え操作を始動させる第2の作動位置の間で前記スイッチ(4)のアクチュエータとして移動可能であり、
それにより前記衝突面(9)がその作動領域に移動すると、前記スイッチ(4)が始動され、
前記衝突面(9)が硬い衝突面として構成されており、それにより圧力が前記スイッチ(4)に対してずれた前記衝突面(9)上の位置に加わったとき、前記衝突面(9)の隣接領域も前記作動位置に移動でき、切り替え操作を始動させる、ことを特徴とする請求項1~20のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項22】
前記スイッチ(4)がスイッチストリップ又はスイッチマットとして構成されている、ことを特徴とする請求項1~21のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプレアンブル部分に従う安全スイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような安全スイッチ装置は、特許文献1から知られている。一般的な用途は、このような安全スイッチ装置を付加的な保護措置として産業車両に設置することであり、この場合産業車両は可動装置を形成する。従来の保護措置は、一方で可動装置が衝突するどんな対象物をも保護するよう機能し、しかしながら特に付加的な保護措置は、例えば人の足が可動装置の下に入ったときに人を保護するよう機能し得る。
【0003】
特許文献2は、スイッチとして上述した特許文献1において言及された構成部品を表す安全接触レールの針接触要素を開示している。安全接触レールは、その断面に導電セクション及び非導電セクションを有するゴム中空プロフィールの形式の細長いストランドを有する。ゴム中空プロフィールが変形されると、導電領域が互いに接触して、切り替えパルスを引き起こす。それぞれ、チャンネルがゴム中空プロフィールの導電領域を通って延びている。それらがゴム中空プロフィールの端部で一緒になるところで、針接触要素がまだゴム中空プロフィールから部分的に突出して切り替えパルスを評価装置に伝送できる程度に針接触要素をこれらチャンネルに挿入できる。ゴム中空プロフィールはまた、キャリアと呼ばれるT形セクションを有し、それは例えばシャッタードアに使用されるときシャッタードアの対応する凹所に挿入、締め付けられ得る。キャリアは、ゴム中空プロフィールの凹所と呼ばれる付加的なキャリアを有し、そこに必要ならば補強ワイヤ又は保持ワイヤが引かれ又は挿入され得る。
【0004】
産業車両として設計される可動装置の例は、例えば、フォークリフトトラックであり、そこでは安全スイッチ装置が例えば車体エプロン/車体パネルとして設計でき及び/又はフォークの叉に取り付けられる。
【0005】
「ペデストリアン産業車両」とも呼ばれる又は「小型トラック」と呼ばれる、特に無動力フォークリフトトラックの場合及び動力フォークリフトトラックの場合でも、オペレータはいつも車両のすぐ近くにいて、実際にこの装置と、すなわちこの産業車両のシャフトと物理的に接触している。オペレータ用の運転席を有するフォークリフトトラックとは異なり、オペレータは無動力フォークリフトトラック又はペデストリアン産業車両の後ろ又は隣りを歩く。ゆえに、オペレータの足の保護は特に重要であり、この目的のために、安全スイッチ装置が、例えばこの可動装置の駆動装置を取り囲む、オペレータに面する車両ボディの領域に配置される。これらの装置では、加えて、安全スイッチ装置は、衝突に対して保護する手段として、車両ボディの他の領域又はハウジングに及び/又はフォークの叉に搭載され得る。
【0006】
可動装置の様々な構造が、特定の構造に適合する、とりわけ問題になっているフォークリフトモデルの特定の幅及び特定の輪郭に適合する衝突面(バッフル面)を必要とする。
【0007】
衝突面を可動装置に保持するブラケットは弾性変形可能な形材から成り、形材はその変形能力のために可動装置の様々な形状にすぐに適合できる。可動装置が建物の壁や支持柱、棚装置の支持柱、荷物を積んだパレット又は同様に安定した障害物と衝突した場合、ブラケットは非常に激しく損傷し、そのため交換しなければならない。衝突面の交換と比べて、ブラケットの交換は通常、対応的に多くの時間を要する顕著により複雑な修理を構成する。通常、ブラケットは幾つかの箇所で点状に可動装置と接続しており、例えばそこにねじ留めされている。この複数の締結箇所はある量の時間を必要とする。加えて、ブラケットが障害物に対して2つの締結箇所の間で保持されている衝突の場合、弾性変形可能なブラケットが圧縮され、変形され、それによりそれが締結箇所の間で損傷するか、締結箇所から引きちぎられることが判明した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】DE202014001722U1
【特許文献2】DE4339688A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、安全スイッチ装置がその設計及び保守に関して特に効果的であるように、一般タイプの安全スイッチ装置を改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、請求項1の特徴を有する安全スイッチ装置により達成される。有利な実施形態は従属請求項に記載されている。
【0011】
言い換えれば、本発明は、ブラケット及び/又は衝突面がクランプ要素によって可動装置に向かって引っ張られ及びそこに保持されることを提案する。本発明は、保護すべき可動装置のハウジングの領域が通常は凸状に湾曲しているという考慮に基づく。サイド(側面)は多くの場合で直線であってもよい。しかしながら、日常運転において、これらの領域においてしばしば衝突が生じないことが判明した。他方で、ユーザーにより危険なのは正面領域であり、例えば前述した「小型トラック」の場合、産業車両のフォークから離れたハウジングの端部であり、当該端部には産業車両の駆動装置及びエネルギー貯蔵装置が保持されている。可動装置のユーザーにより操作されるシャフトはハウジングのこの端部にも配置されている。ゆえに、ユーザーの足がちょうどこのハウジング領域の下に入り得、それで安全スイッチ装置はこの点で特に重要且つ特に有利である。
【0012】
クランプ要素は水平に延在し、ブラケット及び/又は衝突板に作用するそのクランプ力により均一なクランプ力を生じさせる。クランプ力は関連する構成部品に、特にブラケットに及び/又は衝突板にクランプ要素の長さに沿って加えられる。ブラケットに対して、これは、障害物との斜め衝突の場合に、ブラケットは圧縮されず、それによりねじ部品(threaded fastener)などの取り付け位置から裂けない効果を有する。また衝突板に対して、この均一な接触圧力は衝突板を可動装置の輪郭(外郭)に対して最適に押圧させる。輪郭における公差はこのようにして補償される。
【0013】
触覚スイッチが使用されるとき、衝突面は、スイッチのアクチュエータとして機能し、好ましくは第1のいわゆる静止位置とスイッチの切り替え操作を始動させる第2のいわゆる作動位置の間で移動可能であり、それにより衝突面がその作動位置に移動したときにスイッチは始動される。この移動は衝突面自体の弾性変形によって可能になる。それに代えて又は衝突面の弾性変形に加えて、衝突面が移動できるように、衝突面の移動可能な設置が例えばヒンジと同様に与えられてもよい。圧力がスイッチに対してずれた衝突面の位置に加わったとき、衝突面の隣接領域も作動位置に移動でき、触覚スイッチの切り替え工程を始動させることを保証するために、衝突面は十分硬く設計されている。
【0014】
硬い衝突面の、可動装置の様々な構成への適用、例えば関連する設計モデルのそれぞれの輪郭プロフィール及びそれぞれの幅への適用により、別個の衝突面を製造することが必要になり、また衝突面の経済効率に悪影響を及ぼす、というのも多数の様々な衝突板バージョンが必要となるからである。前述した交差が輪郭の形状に関して生じる場合、これは衝突板の確実な保持を弱め得る。ゆえに、衝突面を完全に硬く作らない、すなわち装置の特定の幾何学形状に適合された特別形状部品として作らず、本発明の文脈内で半硬質と呼ばれる衝突面のための材料を使用すると有利である。
【0015】
一方で半硬質衝突は、すなわち硬いと呼ぶべきものであり、というのもそれは、圧力が加わった位置でのみ変形する例えばフィルム、布などの可撓性材料から成らないからである。しかしながら、圧力をスイッチからずれた位置に加えると、衝突面の隣接領域も移動し、したがって作動位置に移動でき、感圧触覚スイッチの切り替え工程を始動させる。ゆえに、衝突面との接触は、衝突面により隠されている-触覚スイッチが配置されているところで直接生じる必要は無い。そのため、衝突面は硬い、すなわちハード要素のように挙動する。
【0016】
前述した触覚スイッチに代えて又はこれらに加えて、非接触スイッチ、例えば容量近接スイッチが使用できる。非接触スイッチのために、衝突面はスイッチのための囲いの一部として機能し、それを機械的な影響又は他の影響から保護する。半硬質の衝突面が硬い基準・程度はこの場合、スイッチを作動させるために使用されず、衝突面に寸法安定性を与えるために使用され、それによりその保護効果が保証され、所望でない変形が例えば所望でない隙間の創出によって防がれる。
【0017】
しかしながら、衝突面は、他方で-及び同時に-可撓性とも呼ばれ、というのもそれが数デシメートルの長さにわたるカーブを形成するように変形でき、例えばU形プロフィールに湾曲できるからである。したがって、それは直線で延在できるだけでなく、同様にして車体パネル、例えばリアパネルが、特定の可動装置の表面、例えば、装置のハウジング領域又は車体領域又は装置との衝突から保護すべき領域に対して押圧される。
【0018】
この可撓性によって、多数の様々なタイプ又はモデルの可動装置で標準化された衝突面を使用することが可能となる、たとえそれらが安全スイッチ装置が取り付けられるところで異なる形状のハウジング又は車体を有していたとしても。というのもその可撓性のために、通常、衝突面が問題なくこれらの異なる表面幾何学形状にフィットできるからである。
【0019】
したがって、衝突面は最初に、例えば特定の断面幾何学形状を備えたストリップ材料の形態であってもよい。それは、以下により詳細に説明する、触覚スイッチを作動させるいわゆるスイッチ突起又はいわゆる変形セクションを有してもよい。可動装置の特定の状況は、第一にそれらのハウジング又は車体の形状により、第二に安全スイッチ装置のブラケットが配置されている高さにより、第三に衝突板が終端する下層表面、すなわち地面隙間が設定される下層表面の上の高さにより、決定される。この特定の状況に適合するなかで、ストリップ材料は大きさに合わせて切断され、それによってそれは半製品として機能し、そこから所望の衝突板が切断により創出される。3つの上述したパラメータに関して関連する装置の特定の状況に適合される3次元形状の衝突板に比べて、衝突板の特に経済的な製造がこの結果として可能になる。これは、安全スイッチ装置の配置と、交換部品としての衝突板の供給の両方に関連する。
【0020】
経済的に特に有利に、衝突面が所望の半硬質材料の2次元の滑らかなストリップ材料又は板材からブランクとして製造できる。したがって、所望の衝突面がこの板材の標準化された市販のシートから切断でき、よって非常に短い時間内に、衝突面が例えば交換部品として広大な倉庫保管を必要とせずに提供され得る。特別なプロフィールを有する前述したストリップ材料と比べて、連続的に同一な材料厚さを有するこの滑らかな材料は特に経済的な材料として入手可能である。触覚スイッチと共に使用するためスイッチ突起を交換するために、また滑らかな材料を使用したときに、強い力が特定の場所でスイッチに作用するのを保証し、例えば、スイッチストリップ又はスイッチマットの場合にスイッチ操作を作動させるために、複数の分離要素(別個の要素)が、衝突面とスイッチの間に配置できる。例えば、ブラケットに吊るされてブラケットから下方に垂れ下がる丸いロッドであって、このようにしてスイッチと衝突面の間に延在するロッドが使用できる。
【0021】
前述したスイッチストリップ又はスイッチマットはスイッチの有利な設計を示す、というのもその構造に依存して、それらは可動装置の一部の任意の所望の長さを知覚的に覆い、それにより単一の構成部品として設置でき、単一のケーブル接続によりコントローラーに接続できる、すなわちそれらは組み立てるのに比較的少ない努力を必要とするからである。このような触覚スイッチの代わりとして又はそれに加えて、複数の分離スイッチが互いに接続してもよい。特に、或る構成部品幾何学形状、例えばスイッチストリップ又はスイッチマットを設置するのが困難な低い曲率半径を有する輪郭の場合、分離スイッチを設置すると有利である。例えば、触覚スイッチは互いに隣接して隙間なく設置でき、又は非接触近接スイッチ、例えば容量性スイッチが使用でき、それらは、それらの検出領域のために互いから離間して設置でき、それにもかかわらず可動装置の長い部分を隙間なく触覚的に覆うことができる。
【0022】
本提案は、ハウジング又は車体が通常は直線的な又は凸状の分厚い周囲輪郭を有し、凹状の場所を全く有しないという考察に基づく。ゆえに、衝突面は変形でき、クランプ要素によって可動装置のそれぞれの周囲輪郭に対して押圧され得る。このようにして、最初に2次元パネルブランクが例えば弓形に、全体的にU形湾曲輪郭に変形され、フォークリフトトラック、「小型トラック」などの前述した車体エプロンを形成することができる。
【0023】
衝突面は、同様に可撓性を有するクランプ要素によって可動装置に締結される。それは、それが衝突面を越えて延びる限り、すなわち可動装置から離れた側で延びる限り、衝突面を取り囲む。それ自体の可撓性のために、クランプ要素は周囲輪郭のコースに適合でき、その際、衝突面もこのコースに同様に追従して可動装置に適合し、それで衝突面は可動装置にクランプにより固定される。クランプはクランプ要素を解放することで解除され、それで衝突面は今では取り外すことができ、例えばそれが損傷した後に交換できる。
【0024】
クランプ要素は、例えばその2つの端部で可動装置に固定できる。それに代えて、クランプ要素を閉ループの態様で配置することもできる。
【0025】
クランプ要素の引き締めによって衝突面が確実に保持される一方、クランプ要素を緩めることで衝突面を組み立てられる又は交換できる。例えば、連続的に直接可能なクランプロック又は偏心クランプロック若しくはトグルレバークランプロックが張力装置(クランプ装置)として使用でき、クランプ要素を選択的に緩めたり締めたりできる。引っ張り力を吸収しこの力を伝達するために、クランプ要素は張力強く(in a tension-resistant manner)構成されており、他には可動装置の特定の輪郭プロフィールに適合できるように弾性変形可能である。クランプ要素に接続している張力装置は調節可能に構成され、その設定に依存してクランプ要素を緩めたり締めたりできる。
【0026】
クランプ要素がブラケット内で延在するおかげで、クランプ要素の隠された及び対応的に保護された配置が可能になる。この目的のために、ブラケットは、クランプ要素を受容するいわゆるクランプ経路(クランプチャネル)を有する。衝突面がクランプ経路と可動装置の間にあるように、このクランプ経路はブラケット内に配置されている。クランプ要素により加えられるクランプ力は、それゆえ、衝突面を可動装置の方向に押圧する押圧力を生じさせる。これは一方で半硬質の衝突板を変形させるために使用され、またそれを可動装置の輪郭に適合させるために使用される。加えて、クランプ要素を緩めた後、衝突板の特に簡単且つ素早い交換が可能であるように、衝突板はそれによりクランプによって固定される。
【0027】
同様に、ブラケットは可動装置に保持できる:この場合、クランプ要素が、保持経路と呼ばれるブラケットの経路を通って延在する。その構造設計に関して、この保持経路は前述したクランプ経路から分離している必要はない。しかしながら、その位置に関して、それはクランプ経路とは異なる、というのもそれが衝突板を適所に固定する機能を有さず、むしろ衝突板がクランプ力の作用する領域の外側にあるように、それがブラケット内で延在するからである。ゆえに、保持経路内のクランプ要素はブラケットを可動装置に対して押圧するよう機能する。
【0028】
しかしながら、1つの実施形態では、保持経路及びクランプ経路は単一の経路として形成されてもよく、それによりそこを通って延在するクランプ要素は第一に衝突板をブラケットに固定し、第二にブラケットを可動装置に対して押圧もする。
【0029】
1つの実施形態では、ブラケットを可動装置に保持するために付加的なクランプ要素は使用されず、むしろブラケット自体がクランプ要素を形成する。この場合、ブラケットの2つの端部は、共通のクランプ装置によって又は別個のクランプ装置によってクランプ装置に接続され、ブラケット内で張力を増大させて、ブラケットを可動装置に対して押圧する。別個の保持経路が必要とされないために、ブラケットは有利には単一の構成部品として構成でき、特に、有利には小さい断面積を有し、それで例えば安全スイッチ装置の特に平坦な構造が可能になる。
【0030】
衝突面は、例えば形状フィットロック手段(形状拘束手段)によって、様々な方法でブラケットに保持され得る。このような場合、クランプ要素は衝突面をその輪郭形状で保持して、それをブラケットからの望まれない取り外しから保護するよう機能する。しかしながら、衝突面がこのような形状フィットロック手段を用いずに保持され、それで形状フィットロックを可能にするよう構成される必要がない場合、特に有利である。ゆえに、ブラケットは有利には衝突面を受容する溝を有し、それで衝突面はこの溝に挿入でき、次いでこの位置でクランプ要素によって保持できる。溝は下側開口からその上にある溝底部まで延び、それで衝突面は下から溝に挿入できる。
【0031】
上述した実施形態では、クランプ要素は有利には溝の下に距離を置いて延びることができる。結局、衝突面が溝底部の頂部まで溝の中に完全に押し込まれなくても、衝突面をクランプ要素によって溝内に確実に保持することが可能である。しかしながら、衝突面は場合によっては溝内で高めに配置されてもよく、それにより衝突面は異なる高さ設定で固定できる。対応的に、衝突面の底部縁と、可動装置が位置する床の間の地面隙間は調節できる。
【0032】
多くの場合、可動装置、例えばフォークリフトや上述の「小型トラック」のハウジングや車体は、下方に及び内側に延在する。ブラケットがクランプ要素の影響下で下方に滑り落ちるのを防止するために、クランプ力を生じさせるために、ブラケットの下に可動装置に適所に固定され、ブラケットが接触するストッパが有利には備えられる。
【0033】
ストッパの特に経済的な構造はねじであり、それによりねじ頭がストッパを形成する。ねじはハウジングに又は可動装置の車体に直接ねじ込まれてもよく、又はそれは貫通穴を通って延在し、ナットによって内部に固定されてもよい。
【0034】
やはりブラケット自体は有利にはクランプ要素によって可動装置に固定されてもよい。このクランプ要素はブラケットクランプと呼ばれる。ブラケットクランプの操作モードは前述したクランプ要素のために構成され、やはりブラケットのための利点は衝突面の構造における利点と同様である。すなわち、ブラケットは特定の可動装置に具体的に適合される必要は無く、代わりに、ブラケットは例えば、様々な可動装置の様々な周囲輪郭に適用できるようにフレキシブルに変形可能であるプロフィールストリップとして構成されてもよい。ブラケットのこのような構造によって、衝突面は、ブラケットクランプのクランプ力が加わる領域の外側でブラケット内に配置される。したがって、衝突面を選択的に設置し、又はこの目的のためにブラケットクランプを緩める必要なくそれを取り外すことが可能である。
【0035】
衝突面の静止位置とその作動位置の間の衝突面の可動性を促進するために、衝突面は垂直方向に3つの異なる領域を有してもよい:衝突面がスイッチからずれた箇所で押されたとしてもスイッチの作動を保証するために、下側作動セクションが比較的硬い。上側ブラケットセクションは、衝突面をブラケットにしっかりと固定する機能を有する。ゆえに、ブラケットセクションはやはり有利には比較的硬い構造を有し、例えば作動セクションと同じ材料で作られてもよい。他方で、変形セクションがブラケットセクションと作動セクションの間に延在しており、この変形セクションにおける衝突面はより敏速に変形できるように意図的に構成されており、それにより作動セクションの可動性が向上する。
【0036】
変形セクションは、例えば衝突面の材料を弱化することで創出でき、それで経済的に有利な板材が使用できる、それはそれぞれの必要な幾何学形状に適合するように切断される-例えば異なる形状の可動装置の場合、それぞれの車体に適合するように切断される。その後、変形セクションは材料を除去する加工工程によって創出される。材料の厚さが変えられない場合、多数の穴が板材の曲げ剛性を減少させ得る。又は線のフライス加工などにより、材料の厚さを所望の変形セクションの領域で減少させることができる。
【0037】
変形セクションの領域での前述した材料の弱化は、衝突面の幾何学的構造の弱化を意味する。しかしながら、例えば波形断面プロフィールが、すなわちこの領域でのその曲げ剛性を減少させることで、衝突面の幾何学的構造の弱化を実現できる。幾何学的構造の弱化の場合、衝突面の全ての3つの領域を同一の材料で作ることができる。
【0038】
それに代えて、変形セクションは、作動セクションの材料とは異なる材料ストリップであって、対照的に低めの曲げ剛性を有する、すなわち柔らかめの材料を意味する材料ストリップによって形成されてもよい。
【0039】
更なる変形例では、変形セクションは、機械的なジョイントを有してもよい。例えば、ジョイントが定められたヒンジ軸を有するヒンジのように構成されず、複数の垂直に指向したコイルチェーン(丸いリンクチェーン)によって形成されており、互いに結合したチェーンリンクが大いに自由な可動性を可能にするために、衝突面の湾曲した輪郭への問題の無い適合が可能になる。これらチェーンの各々は比較的短く構成でき、例えばたった2つ又は3つのチェーンリンクを有してもよい。
【0040】
1つの実施形態では、クランプ要素はクランプケーブルとして設計され得る。これはクランプ要素の費用効率の高い構造を可能にする、というのも多様な材料及び様々な直径から作られ、様々な荷重能力を有するケーブルが市販されており、したがって経済的に入手可能だからである。例えばいわゆるねじ締め金具(ターンバックル)やシュラウドテンショナーなどの、クランプケーブルの接続を可能にする様々なクランプ要素もやはり市場で市販されている。
【0041】
別な実施形態では、クランプ要素はクランプストラップとして構成されてもよい。その広めの断面のため、ブラケットに又は衝突面に作用するクランプ力は大面積にわたって配分され、それにより構成部品への負荷が減少した表面圧力のために減少される。
【0042】
クランプストラップは、例えばはんだ付け又は溶接によるそれぞれのクランプ要素の問題の無い接続を可能にする例えば金属ストリップとして構成されてもよい。又はクランプストラップは繊維強化複合材料のストリップとして構成されてもよく、それによりそれは低い重量で非常に高い引張荷重能力を有し、腐食しない材料で作られる。
【0043】
本発明に従う安全スイッチ装置の実施形態を純粋に電気的な概略図に基づいて以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】移動可能な、すなわち駆動される可動装置の領域を通る垂直断面図であって、そこに設置された安全スイッチ装置の第1の実施形態を含む図である。
図2図1の可動装置及び安全スイッチ装置を通る水平断面図である。
図3】第2の実施形態を通る図1と同様の垂直断面図である。
図4】クランプ要素の異なる配置を示す平面図である。
図5図4のクランプ要素の斜視図である。
図6】クランプ要素の異なる配置を示す平面図である。
図7図6のクランプ要素の斜視図である。
図8】クランプ要素の異なる配置を示す平面図である。
図9図8のクランプ要素の斜視図である。
図10】衝突面の異なる実施形態のセクションを通る断面図である。
図11】衝突面の異なる実施形態のセクションを通る断面図である。
図12】衝突面の異なる実施形態のセクションを通る断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1は、可動装置2上にエプロンの態様で配置された安全スイッチ装置1を通る垂直断面図を示す。この実施形態では、可動装置2は動力産業車両として、すなわちペデストリアン産業トラック又はいわゆる「小型トラック」として構成され、したがって走行車輪3を有する。図面は、走行車輪3用の電気駆動モーターを収容するハウジングを示し、そこには、充電式バッテリーの形式の電気エネルギー貯蔵装置も配置されている。
【0046】
図面には示されていないのは、可動装置2から左に斜め上方に延在し、ハンドルで終端するシャフトである。一方で、複数の制御要素がハンドルに収容されており、産業車両のフォークをモーター駆動式に上下に移動させ、また走行車輪3に作用する産業車両の駆動モーターに影響を与える。さらに、走行車輪3はこのシャフトにより操縦されてもよい。シャフトを有する可動装置2のこの端部は装置2の後端又は後側とも呼ばれる。
【0047】
またもや図面には示されていないのは、ハウジングから右に延びており、高さを調節可能で、パレットを受容する機能を有するいわゆるフォークである。フォークは、可動装置2のいわゆる正面に具備されている。
【0048】
安全スイッチ装置1は、スイッチストリップ又は細長くて比較的細いスイッチマットとして構成されたスイッチ4を有する。このようなスイッチ4の様々な実施形態が、当該分野で知られており、それらの構造の様々な可能性を詳細に議論する必要は無い。スイッチ4が触覚スイッチとして構成される場合、それは圧力に反応し、それで或る圧力が加わるとそれは切り替え状態を変更する。スイッチ4が非接触近接スイッチとして構成される場合、障害物が衝突面9に接触する前にそれは有利に障害物を検出する。
【0049】
安全回路が切り替え状態の変化を評価するように、スイッチ4は安全回路に接続している。例えば、光学又は音響警告信号が後で出力されてもよい。又は、例えば装置2の速度を減少させ又は装置2にブレーキをかけ完全に停止させるために、装置2の駆動部又はブレーキ装置が影響されてもよい。
【0050】
産業車両の後側に、すなわち装置2の後側に、プラスチック製のプロフィールストリップとして構成されたブラケット5がある。ブラケット5は、下方に開口した溝6及び保持経路7及びクランプ経路8を有する。衝突面9が溝6に挿入されており、この実施形態では、スイッチ4に接触する。衝突の場合には、衝突面9が損傷し、それによりスイッチ4を損傷から保護する。スイッチ4に比べて、衝突面9は安価な要素であり、さらに少ない作業努力で交換できる。
【0051】
図示の実施形態では、スイッチ4は、非接触近接スイッチとして、例えば容量性スイッチとして構成されてもよい。この場合、衝突面9は純粋に機械的な保護機能をもたらし、ハウジングの一部として、機械的な作用からスイッチ4を保護し、場合によっては火花、飛散する液体、降雨などの天候の要素などの他の望まれない影響からもそれを保護する。非接触近接スイッチの検出領域が最適に利用され、衝突面9を越えてできるだけ遠くに延びるように、衝突面9はスイッチ4に当接する。
【0052】
しかしながら、この実施形態とは異なり、特にスイッチ4が圧力に反応する触覚スイッチとして展開されるとき、衝突面9はスイッチ4から幾らか距離をおいて延在してもよい。その距離は、さもなければ例えば凸凹なガタつく表面上を運転するときに衝突面9の移動によって引き起こされ得る、スイッチ4の偶然の作動を回避するのに役立つ。
【0053】
例えば装置2がバックしているとき、衝突面9は障害物と、例えばユーザーの足と接触し、接触がスイッチ4に圧力を加え、遅くとも衝突面9とスイッチ4の間の前述した小さい距離を乗り越えた後、圧力がその時触覚スイッチ4を作動させる。しかしながら、スイッチ4が非接触近接スイッチとして構成される場合、足が衝突面9に触れたとき、前述した足は既にスイッチ4の検出領域に到達している。スイッチ4の構成にかかわらず、スイッチ4はどんな場合でもその切り替え状態を変え、それで関連するコントローラーで評価される切り替え信号が公知の態様で生成される。例えば切り替え信号によって始動されると、コントローラーは走行車輪3の電気駆動をすぐにスイッチオフでき、場合によっては可動装置2が障害物から自動的に遠ざかるように、短い走行距離、例えば10cmの間これまでの走行方向を逆転できる。
【0054】
図1の実施形態では、衝突面9は溝6にできるだけ奥に、すなわち溝底部まで挿入されていない。結局、地面隙間Bで指定され、二重矢印で図1において示される距離が、衝突面9の下縁と、装置2がその走行車輪3で載っている地面の間に設けられる。この地面隙間Bは、ブラケット5が装置に設置される高さの粗調整又はプリセットの態様で影響を及ぼされる。地面隙間Bの微調整は、どれだけ衝突面9が溝6内に挿入されるかを調整することで行われる。
【0055】
保持経路7は溝6の上に延びている。クランプケーブル(締め付けケーブル)が保持経路7を通って延び、ブラケット5を所望の位置で装置2に保持するクランプ要素として機能する。クランプケーブルはしたがってブラケットクランプ10と呼ばれる。装置2に接触しているブラケット5の表面は、滑らないように又は摩擦が生じ易いように構成される。その場合、ブラケットクランプ10だけがブラケット5を装置2に保持するよう機能する。それに代えて、例えばブラケット5のこの表面の粘着性構造によって、ブラケットが装置2に粘着式に固定されてもよい。使用される接着剤の強度に応じて、それは、ブラケットクランプ10のクランプ力に加えて、ブラケット5が滑落するのを防止する機能を有し、又はそれはブラケット5を締め付ける機能を有し、この場合、安全機能がブラケットクランプ10に追加され、例えば、特に装置の車体が曲がっている領域においてブラケット5が装置2から望まれずに外れることを回避する。
【0056】
同様にクランプケーブルとして構成されるクランプ要素11が、クランプ経路8を通って延びる。クランプ経路8は溝6の高さと同じ高さに、正確に言うと溝6の後に位置し、それでクランプ要素11によって、衝突面9はクランプ作用によって溝6に保持される。図示の実施形態では、溝6と衝突面9の補完断面プロフィールは設けられていない。それは、衝突面9の溝6への形状拘束保持(形状嵌合保持)を形成するよう作用する。このようにして、衝突面9は溝6に連続的に深く挿入でき、様々な地面隙間Bに対応的に調節される。
【0057】
図2は、ブラケットクランプ10の高さで図1の装置を通る水平断面を示す。ここで、装置2のハウジングがその後側から2つの車両側面に湾曲して推移していることが分かる。ブラケット5はカーブの進路に追従し、その細長いプロフィールの2つの端部の各々に端部キャップ12を有する。端部キャップ12は、概略的に示されたねじ14の援助により装置2に締め付けられている。ゆえにスイッチ4は、2つの端部キャップ12によって両側面で、ブラケット5によって頂部にて、装置2によって正面で及び衝突面9によって後部にて形成された囲いの中に配置されている。日常運転において、スイッチの下からスイッチ4に動作が加えられないので、スイッチ4の最長の可能な耐用年数を促進するために、スイッチ4はこの囲い内に十分保護されて配置されている。
【0058】
ブラケットクランプ10は、その2つの端部の各々により端部キャップ12内で終端している。ブラケットクランプ10を締め付けられるための多数の考えられる可能性の幾つかを図4~12を参照して以下で説明する。ブラケットクランプ10と同様のことがクランプ要素11にも当てはまる:ブラケットクランプ10と同様に、それ(クランプ要素11)は2つの端部キャップ12まで延び、同様にして締め付けられる。
【0059】
図3は、可動装置2上の安全スイッチ装置1の第2の実施形態を通る図1と類似の垂直断面を示す。この装置2もまた、走行車輪3を有する車両として構成されている。しかしながら、可動装置2のハウジング又は車体は、図1の実施形態のように後側で垂直に延びておらず、その代わり、車体は下方向に内側に延在しており、すなわち底面に向かって延び、正面(フロント)に向かって湾曲している。例えば、ハウジングは3次元的に湾曲してもよい。ブラケットクランプ10によってブラケット5に適用されるクランプ力は、それゆえ底面に向かって有効な低い力成分をも有する。ブラケット5が機器2のハウジング上で下方に望まれずにスライドしないことを保証するために、ストッパ15がブラケット5の下に備えられており、複数のねじ14により可動装置2に固定されている。
【0060】
図3の実施形態では、ストッパ15は、ブラケット5の全長に沿って延在する細長いストリップとして構成されている。それに代えて、2以上の対応的に短いストリップが使用でき、その各々はブラケット5の一部に沿ってのみ延在する。図示の実施形態の更なる代替として、例えば各ねじ頭がストッパ15を構成するように、ねじ14を外側から装置2の車体にねじ留めすることで、ねじ14自体がそれぞれのストッパ15を形成してもよい。
【0061】
さらに、図1の実施形態から発展して、図3の実施形態では、衝突面9はスイッチ4に面するその表面に複数のスイッチ突起16を具備している。この実施形態では、スイッチ4はスイッチストリップ又はスイッチマットとして構成され、多数の個々の切り替え要素を有する。切り替え要素は、互いに接触することで導電性の方法で互いに接続している。2つのこれら切り替え要素が互いに引き離されると、電気接続が中断され、それはスイッチ4の切り替え操作を示す。スイッチ突起16が特定の位置でスイッチ4に力を加えるため、安全スイッチ装置1の高感度の応答が保証される。衝突面9がスイッチ4に接触する比較的低い接触圧力の場合でさえ、スイッチ突起16は衝突面9をスイッチ4に比較的高い表面圧力で作用させ、それで2つの隣接する切り替え要素が確実に互いから分離される。
【0062】
図示の実施形態とは異なり、スイッチ突起16のない衝突面9を使用することも可能である。それにも関わらずスイッチ4の確実な始動を保証するために、複数のロッド又は同様な要素がブラケット5から吊るされ、衝突面9とスイッチ4の間に延在してもよく、それで結局スイッチ4への点状の又は直線的な力作用が実現される。
【0063】
図4は、概略的な平面図にて、例えばブラケットクランプ10として又はクランプ要素11として機能するクランプケーブル17の配置を示す。閉ループの態様で、クランプケーブル17は例えば車両の後部の周りに延び、クランプケーブル17の2つの自由端は、例えばいわゆるねじ締め金具(ターンバックル)やシュラウドテンショナーなどの実際に知られた共通の張力装置18で締め付けられる。この張力装置18の反対側の端部の間の距離は対応的に調節でき、結局、クランプケーブル17は選択的に締め付けられる又は緩められる。図1及び3の実施形態における装置2に関して、これは、クランプケーブル17を外側から、すなわちブラケット5から又は端部キャップ12から装置2の内側に又はそこに位置する張力装置18に案内するために、複数の穴が車体に導入されることを意味する。
【0064】
図5は、図4に対応する斜視図において、クランプケーブル17及び張力装置18が同じ高さにある平面上で延びることを示す。
【0065】
図6は、図4に類似の表現において、閉ループの態様で延びず、逆に開いた略C形状であって、その端部の各々で張力装置18にて保持されたクランプケーブル17、張力装置18及び特に純粋に概略的に示されているそれらの向きを示す。例えば、張力装置18は装置2の車体に固定でき、水平な作用方向に整列される。図1及び3の実施形態に関して、しかしながら、2つの張力装置18がそれぞれ、それぞれの端部キャップ12に固定的に設置されてもよい。
【0066】
図7は、図6に一致する斜視図を示す。これからクランプケーブル17がその端部にて下方に屈折しており、張力装置18が直立の作用方向を有するように対応的に配置されていることが分かる。例えば、それらは比較的狭い、直立の端部キャップ12に収容でき、衝突面9をブラケット5内に保持する。しかしながら、ブラケット5自体がクランプケーブル17によって保持される場合、張力装置18は、可動装置2に、例えばそのハウジングに固定される。
【0067】
図8は、一方では-すなわち平面図において-図6と同様にやはりC形状に延在するクランプケーブル17を示す。しかしながら、他方で、その配置は図4の配置と同様に閉ループの態様で敷設されている。ゆえに、クランプケーブル17の2つの端部は単一の張力装置18に接続しており、反対側ではクランプケーブル17は偏向ローラ19の周りに案内されている。
【0068】
図9は、図8のクランプケーブル17の配置を示す斜視図である。偏向ローラ19のために、クランプケーブル17は1つの平面上だけでなく、2つの異なる平面上にも延びる。これは、クランプケーブル17がブラケットクランプ10として又はクランプ要素11として機能するかどうかに依存して、ブラケット5の又は衝突面9の特に確実な大面積の固定のために使用できる。又は同じクランプケーブル17が、保持経路7を通って及びクランプ経路8を通って2つの異なる平面で案内されてもよく、それにより同じクランプケーブル17の異なる部分が一方でブラケットクランプ10として機能し、他方でクランプ要素11として機能する。
【0069】
図4~9はそれぞれ、クランプ要素としてのクランプケーブル17を示す。これとは対照的に、ブラケット5自体がクランプ要素を又はクランプ要素の少なくとも一部を形成することも可能である。例えば、張力装置18はブラケット5の2つの端部に接続できる。又は、その際図4~8に対応して、共通の張力装置18まで延びる又は図6に従って各ケーブルのための別個の張力装置18に接続するクランプケーブル17が、ブラケット5の2つの端部に接続できる。
【0070】
図10~12はそれぞれ、衝突面9の3つの異なる実施形態のための部分断面図を示す。衝突面9はそれぞれの場合に図示のセクションを越えて上方向及び下方向に延在する。本発明に従う安全スイッチ装置1の衝突面9は、すなわち半硬質に構成され、すなわちそれは変形可能であり、例えば図2に示される装置2の車体の湾曲した輪郭に、したがってブラケット5の湾曲した輪郭に追従し得る。他方で、しかしながら、圧力がスイッチ4に関してずれた、例えばスイッチ4の上又は下にある衝突面9の位置に加わったときに、衝突面9への圧力がスイッチ4の作動を導くように、衝突面9は硬い。
【0071】
例えばそれ自体を溝6の外に加工することで衝突面9がブラケット5から外れずに、衝突面9のこの半硬質の構成を考慮して衝突面9の可動性を保証するために、図10~12の実施形態に示される変形セクション20が備えられる。変形セクション20はジョイント(継手、結合部)又はヒンジと同様に作用する。変形セクション20の領域では、衝突面9は減少した固有の剛性を有する。ゆえに、変形セクション20は有利にはブラケット5の下に近くに設置でき、それでその下に位置する衝突面9の領域は、スイッチ4の作動のために有利な所望の剛性を有する。それゆえ、衝突面9のこの領域は作動セクション21と呼ばれる。変形セクション20の上に、衝突面9は変形セクション20よりもより硬い材料又はより硬直した材料を有し、それで衝突面9のブラケット5へのしっかりした保持が保証され、衝突面9のこの領域はブラケットセクション22と呼ばれる。
【0072】
図10の実施形態では、衝突面9は同じ材料厚さを有する同じ材料から連続的に形成されている。その曲げ剛性に関して、変形セクション20を形成するために、衝突面9は幾何学的構造の強度低下部を有する。これは衝突面9の波形進行によって創出される。
【0073】
図11は、一方で作動セクション21及びブラケットセクション22が、他方で変形セクション20が異なる材料で作られた衝突面9を示す。変形セクション20の材料は比較的柔らかく、すなわち低めの曲げ剛性を有する。図11の衝突面9は、例えば2つの異なる材料の共押し出しによって製造でき、それによりこれら2つの材料の機械的に負荷をかける、永続的な結合が保証される。
【0074】
図12は、変形セクション20が作動セクション21とブラケットセクション22を互いに接続する機械的ジョイントとして構成されている衝突面9を示す。純粋に一例として、上下に配置され、互いに繋がれた3つのチェーンリンクが示されており、それらは対応的に非常に短いチェーンを形成する。複数のこれらチェーンは、それぞれ互いから離間しており、衝突面9の幅に沿って互いに隣接して配置されている。衝突面9が図2から見られるブラケット5のカーブに追従したとしても、変形セクション20のこの構造は、衝突面9の作動セクション21の問題ない及び応力のない可動性を可能にする。
【符号の説明】
【0075】
1 安全スイッチ装置
2 装置
3 走行車輪
4 スイッチ
5 ブラケット
6 溝
7 保持経路
8 クランプ経路
9 衝突領域 - B=地面隙間
10 ブラケットクランプ
11 クランプ要素
12 端部キャップ
14 ねじ
15 ストッパ
16 スイッチ突起
17 クランプケーブル
18 張力装置
19 偏向ローラ
20 変形セクション
21 作動セクション
22 ブラケットセクション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2020-12-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
衝突面を可動装置に保持するブラケットは弾性変形可能な形材から成り、形材はその変形能力のために可動装置の様々な形状にすぐに適合できる。可動装置が建物の壁や支持柱、棚装置の支持柱、荷物を積んだパレット又は同様に安定した障害物と衝突した場合、ブラケットは非常に激しく損傷し、そのため交換しなければならない。衝突面の交換と比べて、ブラケットの交換は通常、対応的に多くの時間を要する顕著により複雑な修理を構成する。通常、ブラケットは幾つかの箇所で点状に可動装置と接続しており、例えばそこにねじ留めされている。この複数の締結箇所はある量の時間を必要とする。加えて、ブラケットが障害物に対して2つの締結箇所の間で保持されている衝突の場合、弾性変形可能なブラケットが圧縮され、変形され、それによりそれが締結箇所の間で損傷するか、締結箇所から引きちぎられることが判明した。
特許文献3は、自動ブレーキ装置として構成された車両のための安全装置を開示している。回路装置が以下の要素を有する:感知装置が車両の後端の領域でブラケット内に配置されている。作動要素が感知装置と接触しており、垂直に吊り下げられた板に接続しており、当該板及び作動要素は揺動自在に吊り下げられている。逆進行の間、板が障害物に接触し、車両の正面に向かって前方に揺れざるを得ない場合、車両のドアの開放がドア接触スイッチに作用を及ぼすのと同様に、作動要素と感知要素の接触は遮断され、それによりこの感知装置が作動され、切り替えパルスを、したがって車両の自動ブレーキを始動させる。しかしながら、吊り下げられた板が前進行の間に地面に接触した場合、それは作動要素及び感知要素及びそのブラケットと共に反対方向に揺れることができ又は持ち上げられ、それにより作動要素は感知要素に接触したままであり、感知要素は作動されず、ブレーキ動作は始動されない。この場合、重力に加えて引張ばねが板、作動要素、感知要素及びそのブラケットを元の位置に引き戻す。前述した要素は、車両フレームに溶接された又はねじ留めされたアンカープロフィールによって及び枢動ボルトによって車両に取り付けられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
【特許文献1】DE202014001722U1
【特許文献2】DE4339688A1
【特許文献3】DE3824637A1
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
言い換えれば、本発明は、ブラケット及び/又は衝突面がクランプ要素によって可動装置に向かって引っ張られ及びそこに保持されることを提案する。この保持は前述した特許文献3においては提供されておらず、そこではむしろスイッチ装置の従来の操作条件を開示しており、誤った始動動作を回避するために、ブラケットを感知装置と共に車両フレーム及び/又はアンカープロフィールから取り外すことができることが開示されている。本発明は、クランプ要素によってブラケット及び/又は衝突面を可動装置に引き寄せ、さらに保持するというその提案において、保護すべき可動装置のハウジングの領域が通常は凸状に湾曲しているという考慮に基づく。サイド(側面)は多くの場合で直線であってもよい。しかしながら、日常運転において、これらの領域においてしばしば衝突が生じないことが判明した。他方で、ユーザーにより危険なのは正面領域であり、例えば前述した「小型トラック」の場合、産業車両のフォークから離れたハウジングの端部であり、当該端部には産業車両の駆動装置及びエネルギー貯蔵装置が保持されている。可動装置のユーザーにより操作されるシャフトはハウジングのこの端部にも配置されている。ゆえに、ユーザーの足がちょうどこのハウジング領域の下に入り得、それで安全スイッチ装置はこの点で特に重要且つ特に有利である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動装置(2)上の安全スイッチ装置(1)であって、
スイッチ(4)と、
衝突面(9)を有し、前記スイッチ(4)を外側に向けて覆う囲いと、を有し、
前記衝突面(9)が、前記囲いの分離要素として交換可能にブラケット(5)に保持される、安全スイッチ装置において、
前記ブラケット(5)及び/又は前記衝突面(9)が、張力強いクランプ要素(11)によって前記可動装置(2)に向かって引っ張られ、前記クランプ要素(11)によって前記衝突面の確実な保持が可能であるように前記可動装置(2)に保持され
前記クランプ要素(11)は、前記可動装置(2)の輪郭プロフィールに適合できるように弾性変形可能であることを特徴とする安全スイッチ装置。
【請求項2】
前記衝突面(9)は湾曲形状に又は波形状にフレキシブルに変形できるように半硬質構造を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の安全スイッチ装置。
【請求項3】
前記衝突面(9)は半硬質材料で作られた2次元板材として構成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の安全スイッチ装置。
【請求項4】
前記クランプ要素(11)の2つの端部の各々が前記可動装置(2)に締め付けられている、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項5】
前記クランプ要素(11)が互いに接続した2つの端部を有し、それで前記クランプ要素(11)は閉ループとして配置されている、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項6】
前記ブラケット(5)がクランプ経路(8)を有し、前記衝突面(9)が前記クランプ経路(8)と前記可動装置(2)の間で前記ブラケット(5)に配置され、前記クランプ要素(11)が前記ブラケット(5)の前記クランプ経路(8)を通って延在する、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項7】
前記ブラケット(5)が保持経路(7)を有し、
ブラケットクランプ(10)と呼ばれるクランプ手段が当該保持経路(7)を通って延在し、それにより前記ブラケット(5)が前記ブラケットクランプ(10)により前記可動装置(2)に対して保持され、
前記衝突面(9)が、前記ブラケットクランプ(10)の力作用領域の外側で前記ブラケット(5)に配置されている、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項8】
前記ブラケット(5)自体がクランプ要素(11)を形成し、前記ブラケット(5)の2つの端部が張力装置(18)に接続している、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項9】
前記ブラケット(5)が前記衝突面(9)を受容する溝(6)を有し、当該溝(6)が下側開口からその上にある溝底部に延びる、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項10】
前記クランプ要素(11)が距離を置いて前記溝底部の下に延び、それにより前記衝突面(9)が前記溝(6)内で様々な高さ設定で適所に固定可能である、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項11】
前記ブラケット(5)が、前記ブラケット(5)の下で前記可動装置(2)に固定されたストッパ(15)に接触する、ことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項12】
前記ストッパ(15)がねじ頭により形成され、
前記ねじ(14)が前記可動装置(2)のハウジング又は車体まで延びている、ことを特徴とする請求項11に記載の安全スイッチ装置。
【請求項13】
前記衝突面(9)が下側の作動セクション(21)と、その上に延在するブラケットセクション(22)と、当該ブラケットセクション(22)と前記作動セクション(21)の間に延在する変形セクション(20)を有し、当該変形セクションは、静止位置と前記スイッチ(4)を作動させる作動位置の間で前記作動セクションの移動を可能にする、ことを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項14】
前記変形セクション(20)は前記衝突面(9)の幾何学的構造の弱化により形成される、ことを特徴とする請求項13に記載の安全スイッチ装置。
【請求項15】
前記変形セクション(20)は材料ストリップで形成され、その材料は前記作動セクション(21)の材料よりも低い曲げ剛性を有する、ことを特徴とする請求項13に記載の安全スイッチ装置。
【請求項16】
前記変形セクション(20)が機械的なジョイントを有する、ことを特徴とする請求項13に記載の安全スイッチ装置。
【請求項17】
前記クランプ要素(11)がクランプケーブル(17)として構成されている、ことを特徴とする請求項1~16のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項18】
前記クランプ要素(11)がクランプストラップとして構成されている、ことを特徴とする請求項1~17のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項19】
前記クランプ要素(11)が金属ストリップとして構成されている、ことを特徴とする請求項18に記載の安全スイッチ装置。
【請求項20】
前記クランプ要素(11)が繊維強化複合材料で作られている、ことを特徴とする請求項17~19のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項21】
前記衝突面(9)が、第1の静止位置と、前記スイッチ(4)の切り替え操作を始動させる第2の作動位置の間で前記スイッチ(4)のアクチュエータとして移動可能であり、
それにより前記衝突面(9)がその作動領域に移動すると、前記スイッチ(4)が始動され、
前記衝突面(9)が硬い衝突面として構成されており、それにより圧力が前記スイッチ(4)に対してずれた前記衝突面(9)上の位置に加わったとき、前記衝突面(9)の隣接領域も前記作動位置に移動でき、切り替え操作を始動させる、ことを特徴とする請求項1~20のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【請求項22】
前記スイッチ(4)がスイッチストリップ又はスイッチマットとして構成されている、ことを特徴とする請求項1~21のいずれか一項に記載の安全スイッチ装置。
【国際調査報告】