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特表2022-520547トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナおよびトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナのシンチレータから画像を取得する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-31
(54)【発明の名称】トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナおよびトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナのシンチレータから画像を取得する方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/046 20180101AFI20220324BHJP
   G01T 1/20 20060101ALI20220324BHJP
   G01T 1/00 20060101ALI20220324BHJP
【FI】
G01N23/046
G01T1/20 B
G01T1/20 F
G01T1/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021545951
(86)(22)【出願日】2020-01-31
(85)【翻訳文提出日】2021-09-13
(86)【国際出願番号】 IB2020050797
(87)【国際公開番号】W WO2020161581
(87)【国際公開日】2020-08-13
(31)【優先権主張番号】19155347.8
(32)【優先日】2019-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521345420
【氏名又は名称】マイクロテック エスアールエル
【氏名又は名称原語表記】MICROTEC S.R.L.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100165951
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 憲悟
(72)【発明者】
【氏名】マルコ ボスケッティ
(72)【発明者】
【氏名】エンリコ ウルセラ
【テーマコード(参考)】
2G001
2G188
【Fターム(参考)】
2G001AA01
2G001BA11
2G001CA01
2G001DA01
2G001DA06
2G001DA09
2G001HA07
2G001HA14
2G001PA11
2G188AA27
2G188BB02
2G188BB15
2G188CC12
2G188CC16
2G188CC20
2G188CC22
2G188DD05
2G188EE27
2G188EE37
(57)【要約】
【課題】本発明は、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ、ならびにトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナのシンチレータから画像を取得する方法に関する。
【解決手段】トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナは、ロータ(3)と、ロータ(3)に取り付けられたX線エミッタ(7)と、検出ゾーン(4)の対向する側でロータ(3)に取り付けられたX線検出器(8)と、を備える。X線検出器(8)は、少なくとも1つの発光面(10)を備えるシンチレータ(9)を備える。シンチレータ(9)は、X線が当たると、発光面(10)から可視スペクトルの光を放射する。X線検出器(8)は、複数のビデオカメラ(12)を備える。各ビデオカメラは、シンチレータ(9)のそれぞれの部分の可視スペクトルの第2画像を次々と取得するために、シンチレータ(9)の少なくとも1つの部分をフレーミングするように配置されている。この方法によれば、少なくとも2つの別個のビデオカメラ(12)は発光面(10)の各ゾーンを実質的にフレーミングする。電子処理ユニットは、ビデオカメラ(12)によって取得された全ての第2画像を組み合わせて、発光面(10)の第1画像を取得するようにプログラムされており、検出ゾーン(4)に配置された物体(6)の断層撮影再構成のために使用される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、
支持構造(2)と、
前記支持構造(2)によって支持され、前記支持構造(2)に対して回転軸を中心に回転可能なロータ(3)であって、前記ロータ(3)は、回転軸が通過する検出ゾーン(4)を囲むロータ(3)と
回転軸を中心として前記ロータ(3)を回転駆動させるために、前記ロータ(3)に接続されたモータと、
前記ロータ(3)に取り付けられたX線エミッタ(7)と、
前記X線エミッタ(7)に対して前記検出ゾーン(4)の対向する側で前記ロータ(3)に取り付けられたX線検出器(8)であって、前記X線検出器(8)は、少なくとも1つの発光面(10)を備える少なくとも1つのシンチレータ(9)を備え、前記シンチレータ(9)は、X線が当たると、前記発光面(10)から可視スペクトルの光を放射する、X線検出器(8)と、
前記X線検出器(8)に接続された電子処理ユニットであって、前記検出ゾーン(4)に配置された物体(6)の3次元構造を再構成するために、前記X線検出器(8)によって取得された第1画像を、回転軸の周りの前記ロータ(3)の複数の別個の角度位置において組み合わせるようにプログラムされている電子処理ユニットと、を備え、
前記X線検出器(8)は、前記電子処理ユニットに接続された複数のビデオカメラ(12)も備え、各ビデオカメラ(12)は、前記ロータ(3)の前記別個の角度位置のそれぞれにおいて、前記シンチレータ(9)のそれぞれの部分の可視スペクトルの第2画像を取得するために、前記シンチレータ(9)の少なくとも1つの部分をフレーミングするように配置され、
前記複数のビデオカメラのうち、少なくとも2つの別個のビデオカメラ(12)は、前記シンチレータ(9)の少なくとも1つの発光面(10)の各ゾーンを実質的にフレーミングし、前記電子処理ユニットは、前記ビデオカメラ(12)によって取得された全ての第2画像を組み合わせることによって、各第1画像を取得するようにプログラムされている、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項2】
請求項1に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、前記電子処理ユニットは、異なる前記ビデオカメラ(12)によって前記シンチレータ(9)の前記少なくとも1つの発光面(10)の各ゾーンについて取得された複数の第2画像を、足し合わせる、またはそれら平均を取る、の何れかによって、各第1画像を取得するようにプログラムされている、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、前記電子処理ユニットは、既知の特性を有する単一のセンサを使用することによって取得できる前記発光面(10)全体の画像に対応する第1画像を取得するために、第2画像を組み合わせるようにもプログラムされている、トンネル型コンピュータ断層撮影装置。
【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、第2画像が取得される瞬間に、回転軸の周りの前記ロータ(3)の角度位置を決定する手段も設けられている、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項5】
請求項4に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、前記ロータ(3)の角度位置を決定する前記手段は、前記検出ゾーン(4)に存在する1つまたは複数の固定された参照要素の既知の位置に応じて第1画像を処理することによって角度位置を決定するようにプログラムされた前記電子処理ユニットで構成されている、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、前記電子処理ユニットは、前記ロータ(3)に取り付けられて前記ビデオカメラ(12)に直接に接続された1つまたは複数のロータメインユニット、および前記ロータ(3)の回転に対して静止している1つまたは複数のステータメインユニット、の2つ以上のメインユニットに分割され、前記2つ以上のメインユニットは別個の処理を行うようにプログラムされている、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項7】
請求項1~6の何れか一項に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、各ビデオカメラ(12)は、取得センサと、前記取得センサに光学的に結合された撮影レンズ(13)と、を備え、前記撮影レンズ(13)は、前記シンチレータ(9)の前記発光面(10)にフォーカスするまたはフォーカス可能である、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項8】
請求項7に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、前記取得センサはCCDまたはCMOSセンサである、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項9】
請求項7または8に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、前記シンチレータ(9)の前記発光面(10)は平坦であり、前記撮影レンズ(13)は前記発光面(10)に対して垂直に配置された光軸を有する、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項10】
請求項1~9の何れか一項に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、前記X線検出器(8)は、主面から1つまたは複数の前記ビデオカメラ(12)まで延在する光路に沿って配置された、X線に対して保護するための角度付きミラー(14)および/または保護シールド(15)も備える、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項11】
請求項1~10の何れか一項に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、各ビデオカメラ(12)は複数の検出画素を備え、少なくとも1つのビデオカメラ(12)において、前記検出画素は、それぞれが少なくとも2つの画素を備える複数のグループにグループ化され、各グループの画素の検出は単一の読み取りに統合されている、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項12】
請求項1~11の何れか一項に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、前記X線検出器(8)は、前記発光面(10)によって放射された光を前記ビデオカメラ(12)にフォーカスさせるために、前記発光面(10)に結合された1つまたは複数のレンズも備える、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項13】
請求項1~12の何れか一項に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、前記ビデオカメラ(12)は冷却される、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項14】
請求項1~13の何れか一項に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、前記シンチレータ(9)の前記発光面(10)は、前記X線エミッタ(7)に向いている、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項15】
請求項1~13の何れか一項に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、前記シンチレータ(9)は2つの結合された平坦なシンチレータ本体(11)を備え、前記シンチレータ本体(11)は、それぞれ、発光面(10)を画定し、2つの前記発光面(10)は、一方が前記X線エミッタ(7)に向かい、他方が逆方向に向き、少なくとも2つの別個のビデオカメラ(12)は、各発光面(10)の各ゾーンをフレーミングし、前記電子処理ユニットは、前記ビデオカメラ(12)によって取得された全ての第2画像を組み合わせることによって、各第1画像を取得するようにプログラムされている、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項16】
請求項15に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、前記複数のビデオカメラ(12)の第1グループのビデオカメラ(12)は、それぞれ、一方の発光面(10)の少なくとも1つのゾーンをフレーミングするように配置されており、前記複数のビデオカメラ(12)の第2グループのビデオカメラ(12)は、それぞれ、他方の発光面(10)の少なくとも1つのゾーンをフレーミングするように配置されている、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項17】
請求項1~16の何れか一項に記載のトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナであって、物体(6)を搬送する搬送装置(5)も備え、前記搬送装置(5)は、回転軸を中心とする前記ロータ(3)の回転中に、物体(6)を前記回転軸に平行にフィードするために、前記検出ゾーン(4)を通して取り付けられる、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ。
【請求項18】
トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ(1)のシンチレータ(9)から画像を取得する方法であって、前記シンチレータ(9)の発光面(10)は、前記シンチレータ(9)にX線が当たると可視スペクトルの光を放射し、前記方法は、作動のステップとして、
画像が取得されなければならない前記シンチレータ(9)の前記発光面(10)の実質的に各ゾーンに対して、少なくとも2つの別個のビデオカメラ(12)で前記ゾーンをフレーミングするステップと、
前記シンチレータ(9)の前記発光面(10)の各ゾーンをフレーミングする各ビデオカメラ(12)で、前記ゾーンの第2画像を生成するステップと、
前記シンチレータ(9)全体を表す単一の第1画像を取得するために、電子処理ユニットを用いて、第2画像を組み合わせるステップと、を含む方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、前記第2画像を組み合わせるステップは、前記シンチレータ(9)の前記発光面(10)の各ゾーンについて、前記ゾーンに関連する第2画像を足し合わせる作動のステップ、または前記ゾーンに関連する第2画像の平均を取る作動のステップの、何れかを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ、ならびにトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナのシンチレータから画像を取得する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
既知のように、断層撮影スキャナは、使用されるX線検出器の技術に関して、主に2つのファミリーに大別されるる。すなわち、リニアセンサ(モノラインまたはマルチラインとすることができる)を備える断層撮影スキャナと、パネルセンサを備える断層撮影スキャナと、である。
【0003】
第1ファミリーの断層撮影スキャナは、主に医療分野で使用される。第2ファミリーの断層撮影スキャナと比較して、第1ファミリーの断層撮影スキャナは、解像度がより低いが、取得頻度はより高い。
【0004】
対照的に、第2ファミリーの断層撮影スキャナは、産業界で多用される。第1ファミリーの断層撮影スキャナと比較すると、第2ファミリーの断層撮影スキャナは、解像度がより高く、また取得頻度が低い。それらは、視野が限られている。
【0005】
両方のタイプのセンサは、非常に高価である。センサのコストが、コンピュータ断層撮影スキャナの全体のコストの半分以上を占めることも多い。
【0006】
本発明は、産業用途の断層撮影スキャナ、特にトンネル型断層撮影スキャナに関して開発された。これらの断層撮影スキャナにおいて、物体の断層撮影検査は、物体が断層撮影スキャナの検出ゾーンを通って連続的に(多くの場合、比較的高い送り速度で)送られている間に実行される。
【0007】
物体の内部構造の正しい断層撮影再構成を取得するためには、比較的小さい取得ステップで、物体自体のX線画像を様々な角度位置から、少なくとも物体を中心とした180°の回転(第2の180°は対称である)について取得する必要があることを考慮する。そうすると、産業用途において生じる主な課題は、取得面が大きく、マルチラインシステムの取得頻度に等しい取得頻度を有し、にもかかわらず従来技術よりもはるかに低コストの断層撮影スキャナの製造を成功させることである。
【0008】
現在のところ、従来技術のセンサの全ては、センサに当たるX線(Xフォトン)を可視スペクトルの光フォトンに変換できるシンチレータ材料の使用に基づいている。シンチレータ材料製の複数のセルからなるパネルは、検出ゾーンを通過したX線を途中で捉えるように配置されている。そのパネルは、フォトダイオードのパネル(または光を電気に変換することができる他の装置)に結合された、可視光フォトンが放射される発光面を備える。特に、シンチレータパネルの各セルには、通常、フォトダイオードが設けられている。
【0009】
次いで、フォトダイオードによって生成されたアナログ電気信号は、デジタル信号に変換され、処理のために処理ユニット(通常、コンピュータ)に搬送される。
【0010】
従来技術の検出器の最も高価な構成要素は、非常に多数のフォトダイオードから高周波数データを収集するシステムである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
これに関連して、本発明の基礎となる技術的目的は、上述の欠点を克服するトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ、およびトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナのシンチレータから画像を取得する方法を提供することである。
【0012】
特に、本発明の技術的目的は、大きな取得面を使用し、従来技術のマルチラインシステムの取得頻度に等しい取得頻度を有し、従来技術のマルチラインシステムに等しい取得周波数を有し、従来技術のものよりも低コストのトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ、およびトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナのシンチレータから画像を取得する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
示された技術的な目的およびねらいは、実質的に、添付の特許請求の範囲の記載にしたがって、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナおよびトンネルコンピュータ断層撮影スキャナのシンチレータから画像を取得する方法によって達成される。
【0014】
本発明の更なる特徴および利点は、添付の図面を参照する、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナの複数の好適で非限定的な実施形態に関する詳細な説明、およびトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナのシンチレータから画像を取得する方法に関する詳細な説明においてより明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明により製造されたコンピュータ断層撮影スキャナの概略的な正面図である。
図2図1の断層撮影スキャナのロータのみを示す概略的な透過正面図である。
図3】本発明による断層撮影スキャナの一部であるX線検出器の第1実施形態の概略図である。
図4】本発明による断層撮影スキャナの一部であるX線検出器の第2実施形態の概略図である。
図5】本発明による断層撮影スキャナの一部であるX線検出器の第3実施形態の概略図である。
図6】本発明による断層撮影スキャナの一部であるX線検出器の第4実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
上述の図面を参照すると、符号1は、本発明によるトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ1の全体を示す。
【0017】
本発明によるトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ1は、まず、ステータとして機能する支持構造2と、支持構造2によって支持されるロータ3と、支持構造2に対して回転軸を中心としてロータ3を回転駆動させるために、ロータ3に接続されたモータ(図示せず)と、を備える。ロータ3の内部には、回転軸が通過する検出ゾーン4がある。
【0018】
有利には、好適な実施形態において、物体6を搬送する搬送装置5(断層撮影スキャナ1の一部であっても、なくてもよい)は、回転軸を中心とするロータ3の回転中に、物体6を回転軸に平行にフィードするために、検出ゾーン4を通して取り付けられる。好適には、少なくとも検出ゾーン4において、物体6を搬送する搬送装置5は、放射線不透過性でない材料製である。
【0019】
また、断層撮影スキャナ1は、検出ゾーン4の対向する側でロータ3に取り付けられた、X線エミッタ7およびX線検出器8を備える。
【0020】
X線エミッタ7は、その目的に適した任意の種類のものとすることができる。(それ自体公知であり、したがって詳細には説明しない。)
【0021】
既知の方法において、X線検出器8は、X線検出器8に当たるX線の強度を、X線が通過した材料の密度のマップを表す可視スペクトルの画像に変換することができる。これは、典型的には、グレースケールで示すことができる画像である。この画像において、より明るい色合いはより低い濃度値に対応する。より暗い色合いはより高い濃度値に対応する。画像はまた、通常、各画素において、検出可能な無負荷強度と比較した、測定中に検出された光強度の減衰として定義される。これは、以下に定義される第1画像および第2画像に対しても適用されると理解される必要がある。
【0022】
次に、電子処理ユニット(図示せず)は、X線検出器8に接続され、検出ゾーンに配置された物体6の3次元構造を再構成するために、X線検出器8から取得された第1画像を、回転軸の周りのロータ3の複数の別個の角度位置において組み合わせるようにプログラムされている。本発明に関連して、定義メイン画像または第1画像とは、シンチレータ全体によって放射される可視光を表す全体像を指す。
【0023】
X線検出器8は、少なくとも1つのシンチレータ9を備える。シンチレータ9は、既知の方法で、並んで配置されたセルの2次元マトリックスを備える。セルは、それぞれ、シンチレーション材料を含み、X線遮蔽材料製の薄い壁によって隣接するセルから分離されている。
【0024】
シンチレータ9は、その外面の部分に相当する少なくとも1つの発光面10を画定する。シンチレータ9は、X線が当たると(添付の図において、X線のビームが長い破線で表される)、発光面10から、断層画像を作成するために使用する必要のある可視スペクトルの光を放射する。
【0025】
有利には、シンチレータ9全体とその発光面10の両方は、平坦である。しかしながら、両者は、相互に斜めで配置された2つ以上の部分から構成されていてもよい(図5)。
【0026】
一般に、発光面10は、X線エミッタ7(図5)の方、または対向する側の方(図3および図4)、の何れかに向くことができる。後者は従来技術の断層撮影スキャナにおいて通常採用される解決策である。しかしながら、発光面10が、X線がシンチレータ9に当たる面と一致する前者の解決策は、ほとんどのシンチレータ材料が可視光に対して部分的にのみ透明であるという事実を考慮して考案されている。その結果、X線とシンチレータ9との相互作用によって生成される光がシンチレータ9自体によって吸収されるリスクを低減するために、限定された厚さでしか、それらを製造することができない。同時に、厚さが薄すぎると、入射X線のかなりの割合を途中で捉えることができない。シンチレータ9によって放射される光をX線源と同じ側で使用する解決策(図5)は、システムの効率性を高める。なぜなら、Xフォトンの大部分は、シンチレータ9の材料の第1層によって途中で捉えられ、発光面10から出る前に通過しなければならないシンチレータ9がより少ないためである。(可視光フォトンは全ての方向に放射されることに留意されたい)。出願人が実施したいくつかの試験によって、このようにして、他の条件が同じであれば、ほぼ二倍の使用可能な光の強度を取得可能であると実証された。
【0027】
しかしながら、実施形態に応じて、シンチレータ9の片側のみに配置されるただ1つの発光面10、またはシンチレータ9の2つの対向する側(すなわち、シンチレータ9の各セルの2つの側)に配置される2つの発光面10があってもよい。特に、より複雑な実施形態(図6)において、シンチレータ9は2つの平坦なシンチレータ本体11を備える。これらのシンチレータ本体11は、それぞれの延伸面に平行に相互に結合されている。シンチレータ本体11は、それぞれ、発光面10を画定する。特に、2つの発光面10は、一方がX線エミッタ7に向かい、他方が逆方向に向いている。各シンチレータ本体11は、シンチレータ9全体と同じようにセルに分割されている。2つのシンチレータ本体11は、対応するセルが相互に整列するように結合されている。
【0028】
このようにして、両面から放射された光を検出することによって、同じ物体6の2つの鏡面像を取得することができる。なお、X線エミッタ7と反対向きの発光面10を観察することによって作成される画像は、主にエネルギーがより高いXフォトンによって形成される。これは、エネルギーがより低いXフォトンは、一般に、X線エミッタ7と同じ側に配置されたシンチレータ本体11によって阻止されるためである。いくつかの実施形態においては、2つのシンチレータ本体11の間にX線フィルタ材料(例えば、アルミニウムまたは銅)のシートを介在させることによって、検出されたX線フォトンの電磁スペクトルをさらに区別することも可能である。異なるエネルギーを有するXフォトンに基づいて2つの画像を使用する原理は、「デュアルエネルギー」センサで使用されるものと同じである。これによって、測定される材料の組成の区別を向上させることができる。
【0029】
本発明の主たる革新的な態様によれば、X線検出器8は、電子処理ユニットに接続された複数のビデオカメラ12も備える。各ビデオカメラ12は、取得センサ(図示せず)と、取得センサに光学的に結合された撮影レンズ13と、を備える。撮影レンズ13は、ビデオカメラ12が観察すべきシンチレータ9の発光面10にフォーカスする(またはフォーカス可能である)。(好適には、撮影レンズ13は、発光面10に対して垂直に配置された光軸を有する。)
【0030】
有利には、ビデオカメラ12のための既知の技術によれば、取得センサはCCDまたはCMOSセンサである。しかしながら、必要に応じて、他のタイプのセンサ、新世代のセンサでさえも使用することができる。ビデオカメラ12において通常使用されるCCDまたはCMOSセンサーは、非常に高い取得頻度で、数百万の画素からデータを取得することができる。同時に、この種のセンサはこの動作を効率的に行うことができるが、断層撮影スキャナ1を作成するためにカバーしなければならないサイズ(すなわちシンチレータ9の表面と比較して)に比べて、それらの表面は非常に小さい。しかしながら、シンチレータ9を適切な距離からファインダ内にフレーミングするレンズを備えるビデオカメラ12は、かなり大きなゾーンをフレーミングすることも可能であり、サイズの違いを補うことができる。
【0031】
したがって、各ビデオカメラ12は、発光面10(または複数の発光面10のうちの1つの発光面10)においてシンチレータ9の少なくとも1つの部分をフレーミングするように配置されている。具体的には、各ビデオカメラ12が、シンチレータ9の特定部分に対応する発光面10のゾーンの、可視スペクトルの画像を次々と取得するために使用される。本発明に関連して、各ビデオカメラ12によって取得された個々の画像は、動作画像または第2画像として定義される。有利には、メイン画像の処理が要求される角度位置にロータ3があるたびに、動作画像が取得される。
【0032】
また、本発明の主たる革新的な態様によれば、シンチレータ9の各部分は、シンチレータ9の各部分に対して、単一のビデオカメラ12で達成することができたよりも多くの量のフォトンを収集するように、少なくとも2つの別個のビデオカメラ12によってフレーミングされる。実際には、シンチレータ9によって放射された可視光を、フォトダイオードを使用する現行の解決策のように直接結合を用いるのではなく、ある程度離れて配置されたレンズを用いて集めることによって、シンチレータ9から出てくる光フォトンの大部分がレンズに向かわず、したがって分散されるという欠点がある。これにより、ビデオカメラ12で検出可能な信号が非常に弱くなり、したがって、信号対干渉比が減少する。
【0033】
少なくとも産業界においては、ビデオカメラ12で検出可能な信号の強度を増大させるために、従来技術の断層撮影スキャナよりも高い電力および電圧を有するX線エミッタの使用、高利得および低ノイズのビデオカメラ12の使用、熱ノイズの影響を低減するために冷却されるビデオカメラ12の使用、または1つまたは複数のレンズを発光面10に結合する等、発光面10によって放射された光をビデオカメラ12にフォーカスさせるために他の装置も使用することができる。
【0034】
さらに、より多くの光を収集するために、絞りが非常に開放された(例えば、f/0.95など、f/1未満の絞り開口値を有する)レンズを使用することも可能である。これらのレンズは非常に狭い被写界深度を有することを留意すべきである。しかしながら、フレーミングされた発光面10の部分が、平坦で、ビデオカメラ12のレンズの光軸に直交していれば、それは問題ではない。実際に、このようにして、必要な被写界深度をゼロにすることさえできる。
【0035】
以下のことに留意されたい。すなわち、発光面10が1つのみである場合は、発光面10の同じゾーンを複数回フレーミングすることによって、シンチレータ9の同じ部分を複数回フレーミングできる。一方、2つの対向する発光面10(図6)がある場合、一方の発光面10の一方、他方の発光面10の他方の、フレーミングする2つのビデオカメラ12を使用しても、シンチレータ9の同じ部分を2回フレーミングできる。(図6では、一方の発光面10の2つのビデオカメラ12と、他方の発光面10の2つのビデオカメラ12によって、各部分が4回フレーミングされる。)
【0036】
次に、電子処理ユニットは、ビデオカメラ12によって取得された全ての第2画像を組み合わせることによって、特に、有利には、異なるビデオカメラ12がシンチレータ9の各部分について取得する複数の第2画像を、足し合わせる、またはそれらの平均を取る、の何れかによって、各第1画像を取得するようにプログラムされている。
【0037】
検出されるべき画像がシンチレータ9の平面に生成されるという事実のおかげで、起こり得る曖昧さなしに、異なる点に配置されたビデオカメラ12で画像を取得することが可能である。実際に、シンチレータ9によって多様な方向に送られる光の量は、異なっていてもよいが、シンチレータ9の各セルに当たるXフォトンの数には常に比例する。したがって、ビデオカメラ12による検出は、各ビデオカメラ12で「無負荷」の画像を取得することによって、すなわち、検出ゾーン4内に物体6がない状態(または搬送装置5のような恒久的に存在する物体6のみがある状態)で取得し、次いで測定された信号の無負荷で取得された信号に対する比を減衰として考慮することによって、容易に均等化することができる。
【0038】
幾何学的観点から、重ね合わされたゾーンの画像を取得するために複数のビデオカメラ12が使用される場合、各ビデオカメラ12によって取得された画像の画素間の正しい関連付け(したがって、シンチレータ9の正しいセルとの正しい関連付け)を可能にする初期校正が必要である。これは例えば、2つのステップで行うことができる。すなわち、(a)シンチレータ9の上に配置されたチェス盤または他のパターンの画像を取得することによって、各ピクセルを平面の点に一意にマッピング可能にする、ビデオカメラ12の校正のための典型的な手順を適用可能にするステップ。(b)物体6(例えば、相互に既知の位置に配置された、例えば1mmの既知の直径を有する鋼球のグループ)を走査することによって、全てのビデオカメラ12の信号の組み合わせによって取得された再構成が、可及的に正確な球体を供給することを保証するように、または、同等に、各ビデオカメラ12の画像で識別された球体の逆投影が、空間の同じ点に収束することを保証するように、システムの幾何学的パラメータを最適化するステップ。
【0039】
実施形態に応じて、各ビデオカメラ12は、発光面10全体(図3図4、および図6)、またはその部分のみ(図5では、発光面10が、相互に斜めである2つの部分から構成されている)のいずれかを、フレーミングすることができる。
【0040】
好適な実施形態において、後続の断層撮影再構成の作動を容易にするために、有利には、電子処理ユニットは、従来技術の特徴を有する単一のセンサを使用することによって取得できる発光面10全体の画像に対応する第1画像を取得するような方法で、第2画像を組み合わせるようにプログラムされている。多様なビデオカメラ12から受信された画像が与えられると、断層撮影の反転を進めるために、あたかもそれが単一の仮想センサによって取得されたかのように、実際には仮想画像を生成することが好適である。再作成される仮想センサのパラメータの定義(カーブする、または平坦、解像度、広がり)は、任意でよいが、ビデオカメラ12によって測定されるものと可及的に類似することが好適である。Katsevich (Katsevich, Alexander “Theoretically exact filtered backprojection-type inversion algorithm for spiral CT「理論的に厳密にフィルタ処理されたスパイラルCT用逆投影型反転アルゴリズム」”, SIAM Journal on Applied Mathematics 62.6 (2002): 2012-2026)によって提案されたような、いくつかの既知の断層撮影の反転アルゴリズムでは、必要な最初の作動の1つは、センサが複数の特別な曲線に沿って配置された場合に読み取ったであろう値の計算を必要とする「前方高さのリビニング(forward height rebinning)」であることに留意する。その場合、第1画像生成中に再作成される仮想センサの画素が、アルゴリズムの最初のステップで必要なものと一致することが有利であろう。
【0041】
従来技術の断層撮影スキャナに関するのと同様に、本発明による符号6に関しても、第2画像が取得される瞬間に、回転軸の周りのロータ3の角度位置を決定する手段が設けられている。(実際には、断層撮影再構成は、取得された各第1画像によって参照される角度位置を正確に知ることによってのみ可能である)。(ロータ3の正確な動きに基づいて)角度位置を決定する従来技術の手段に関して、詳細は述べない。本発明の革新的な実施形態において、ロータ3の角度位置を決定する手段は、角度位置を決定するようにもプログラムされた電子処理ユニットで構成されている。電子処理ユニットは、検出ゾーン4に存在する1つまたは複数の固定された参照要素の既知の位置に応じて、第1画像を処理する。この実施形態は、角度位置に関する情報を取得するためのデジタル入力を有さないビデオカメラ12を使用する場合に、特に有用である。提案された解決策は、角度位置を計算するために、特に搬送システムによって、検出ゾーン4の複数の既知の特徴によってシンチレータ9上に(したがって第1画像に)生成される画像を使用することからなる。例えば、物体6を搬送する搬送装置5のコンベアベルトのために存在し得る支持面を使用することが可能である。それは、X線に整列されると、画像に非常にシャープな明暗エッジを作成する平面を画定する。これらの参照要素によって生成される画像の経時的な勾配を観察することによって、(例えば、勾配/フレームグラフ上の放物線の最大点を計算することによって)平面が光線と整列するフレームを、フレームの少なくとも1/10に等しい精度で推定することが可能である。
【0042】
ロータ3の角度位置を決定するこの方法に関して、本出願人は、分割出願を提出することによってさえ、独立した保護を進める権利を留保する。
【0043】
比較的高速で回転するロータ3と、システムの静的部分(支持構造2)との間の通信システムは、複雑となる可能性があって、高価であり、非常に高いデータ通信帯域を提供することができない。したがって、電子処理ユニットを、ステータ部分とロータ3との間で分割された別個の処理を行うようにプログラムされた2つ以上のメインユニットに分割することが有利である。特に、ロータ3に取り付けられてビデオカメラ12に直接に接続された1つまたは複数のロータメインユニットと、ロータ3の回転に対して静止している1つまたは複数のステータメインユニットと、が存在できる。特に、ローターメインユニットが、1つまたは複数のビデオカメラ12の内部に直接に存在することが有利な場合がある。
【0044】
図3に示すように、発光面10がX線エミッタ7と対向する側に配置されているいくつかの実施形態において、X線検出器8は、発光面10からビデオカメラ12まで延在する光路に沿って配置された、X線に対して保護するための角度付きミラー14および/または保護シールド15(例えば、鉛ガラス)も備える。
【0045】
実際には、シンチレータ9に当たるXフォトンの大部分は、光に変換されず、その経路上を進む。もしビデオカメラ12がシンチレータ9の直後に配置されていたら、それらはダメージを受けただろう。保護シールド15もしくは(X線の方向に対する)角度付きミラー14、またはその両方を介在させることにより、この問題を回避することができる。角度付きミラー14を使用することによって、ビデオカメラ12を、それらをはるかに遮蔽し易い横方向の位置に配置することができる。また、角度付きミラー14の配置によって、ビデオカメラ12と回転中心との間の距離を制限することもできる。ビデオカメラ12、およびそれに関連する全てのもの(レンズ、ケーブル、コネクタ、支持体、シールド)が受ける遠心力は、回転中心からの距離に直線的に依存し、速度が同じであるために、これが重要である。生成され得る遠心力がより大きいほど、強力な(高価な)構成要素を使用する必要性がより大きくなり、設計がより複雑になる。
【0046】
そうでなければ、ビデオカメラ12がX線エミッタ7に面する発光面10を観察する解決策の場合には、ミラーまたはシールドは不要である。なぜなら、X線のダイレクトビームが当たるのを防止するために、ビデオカメラ12を単に横方向に配置することができる(図5)ためであり、また、いずれにしてもビデオカメラ12の位置が回転中心からそれほど遠くないであろうと考えるためである。
【0047】
また、ビデオカメラ12の感度を高めることをねらいとして、いくつかの実施形態では、少なくとも1つのビデオカメラ12において、検出画素(各ビデオカメラ12は複数の検出画素を備え-百万単位で番号付けされる)は、それぞれが少なくとも2つの画素を備える複数のグループにグループ化されている。各グループの画素の検出は、単一の読み取りに統合される。このようにして、各個別の出力画素のサイズを仮想的に増大させることが可能であり、したがって、より多くの光子を収集する。例えば、辺が2×2、3×3、4×4…N×Nの正方形パターンに基づいて、画素をグループ化することができる。技術的には、ビニングを用いて、または画像を処理するコンピュータ上のソフトウェアを介して、ビデオカメラ12自体の内部でこれを行うことができる。フレーミングされるゾーン(発光面10)を、各々が2つ以上のビデオカメラ12によってカバーされるサブゾーンに分割することによって、各ビデオカメラ12が、各々が多数の統一された実画素に対応する少数の仮想画素を有する出力を供給する場合でさえ、大きなゾーンを高解像度でカバーすることも可能である。
【0048】
次に、トンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ1のシンチレータ9から画像を取得する方法について説明する。方法は、構造的な観点から上述したX線検出器8で行われる複数の作動ステップを備える。適用可能であれば、断層撮影スキャナ1を参照して説明した内容は、この方法にも有効であると考えなければならない。その逆も同様である。
【0049】
まず、この方法は、その画像が取得されなければならないシンチレータ9の各部分に対して、少なくとも2つの別個のビデオカメラ12で、発光面10の同じゾーンをフレーミングするステップと、続いて、シンチレータ9の発光面の各ゾーンをフレーミングする各ビデオカメラ12で、ゾーンの第2画像を生成するステップと、を含む。
【0050】
次に、シンチレータ9全体を表す単一の第1画像を取得するために、電子処理ユニットを用いて、シンチレータ9の多様な部分について取得された第2画像を組み合わせるステップがある。
【0051】
好適な実施形態において、第2画像を組み合わせるステップは、シンチレータ9の発光面10の各ゾーンについて、そのゾーンに関連する第2画像を足し合わせる作動のステップ、またはそのゾーンに関連する第2画像の平均を取る作動のステップの、何れかを含む。
【0052】
本発明は重要な利点をもたらす。
【0053】
実際に、本発明のおかげで、従来技術のマルチラインシステムに等しい取得頻度を有し、従来技術のものよりも低コストであり、大きな取得面を使用するトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ1を提供すること、またそのトンネル型コンピュータ断層撮影スキャナ1のシンチレータ9から画像を取得する方法を提供することが可能になった。
【0054】
最後に、本発明は比較的容易に製造することができて、本発明の実施に関連するコストでさえもそれほど高くないことに留意されたい。
【0055】
上述した本発明は、複数の方法で変更させて適合させることができる。それによって、上述した本発明が、本発明の概念の範囲から逸脱することはない。
【0056】
全ての詳細は、技術的に同等の他の要素で置き換えることができる。使用される材料、ならびに多様な構成要素の形状および寸法は、要件に応じて変更することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】