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特表2022-520626ランダムアクセスのための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-31
(54)【発明の名称】ランダムアクセスのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/08 20090101AFI20220324BHJP
   H04W 84/06 20090101ALI20220324BHJP
   H04W 48/08 20090101ALI20220324BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W84/06
H04W48/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021547507
(86)(22)【出願日】2019-12-19
(85)【翻訳文提出日】2021-08-13
(86)【国際出願番号】 CN2019126707
(87)【国際公開番号】W WO2020164309
(87)【国際公開日】2020-08-20
(31)【優先権主張番号】201910115043.7
(32)【優先日】2019-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】任 斌
(72)【発明者】
【氏名】▲繆▼ ▲徳▼山
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ 韶▲輝▼
(72)【発明者】
【氏名】康 ▲紹▼莉
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA03
5K067EE02
5K067EE07
(57)【要約】
本発明の実施形態は、ランダムアクセスのための方法および装置を提供し、ランダムアクセスプロセスが衛星通信システムの要件を満たすことができないという問題を解決する。本発明の実施形態に係る前記方法は、構成メッセージ内の関連パラメータを受信および取得するステップと、物理層ランダムアクセスチャネルランダムアクセスプリアンブル(PRACHプリアンブル)シーケンスを生成するステップと、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定するステップと、前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信するステップとを含む、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含む。決定されたアップリンク送信タイミング位置に従って、端末-衛星-基地局間の相対的な伝送遅延およびマルチパスチャネル遅延が補償され、PRACHチャネルのオーバーヘッドが低減される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成メッセージ内の関連パラメータを受信および取得するステップと、
物理層ランダムアクセスチャネルランダムアクセスプリアンブル(PRACHプリアンブル)シーケンスを生成し、セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定するステップと、
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信するステップとを含み、
前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含むことを特徴とする、端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項2】
前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定するステップは、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの受信位置に対するアップリンク送信タイミング位置のタイミングアドバンスを決定するステップと、
前記構成メッセージの受信位置及びタイミングアドバンスに応じてアップリンク送信タイミング位置を決定するステップとを含むことを特徴とする、請求項1に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項3】
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの受信位置に対するアップリンク送信タイミング位置のタイミングアドバンスを決定するステップは、
端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を推定するステップと、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定するステップと、
前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定するステップとを含むことを特徴とする、請求項2に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項4】
前記相対的な伝送遅延を推定するステップは、
グローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigation Satellite System,GNSS)信号に従って前記端末の測位情報を決定し、エフェメリスを介して衛星の機能パラメータ情報を取得するステップと、
前記測位情報と衛星の機能パラメータ情報に従い、端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差を推定するステップと、
前記推定された伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を決定するステップと、ことを特徴とする、請求項3に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項5】
前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定するステップは、
相対的な伝送遅延の2倍とセルレベルタイミングアドバンスの合計を求めて、タイミングアドバンスを取得するステップを含むことを特徴とする、請求項3に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項6】
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信した後、
ランダムアクセス応答(RAR)時間ウィンドウ内でフィードバックされたRARメッセージを検出し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、RAR時間ウィンドウは、前記構成メッセージの受信位置から開始し、
フィードバックされたRARメッセージに従ってアップリンク同期を受信し、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを送信し、
フィードバックされた競合解決メッセージを受信してデコードすることを特徴とする、請求項1に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項7】
前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項8】
前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりおおきも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きいことを特徴とする、請求項7に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項9】
前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定されることを特徴とする、請求項8に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項10】
前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計従って決定されることを特徴とする、請求項9に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項11】
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信する前に、
推定されたダウンリンク周波数オフセットに従って生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行することを特徴とする、請求項1に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項12】
推定されたダウンリンク周波数オフセットに従って生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行するステップは、
周期的なダウンリンク同期信号および/または参考信号に従ってダウンリンク周波数オフセット
【数1】
を推定するステップと、
次の式に従い、生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行するステップとを含み、
【数2】
【数3】
は、PRACHプリアンブルシーケンスの時間領域信号であることを特徴とする、請求項1に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項13】
関連パラメータを含む構成メッセージを端末に送信するステップと、
セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定するステップと、
アップリンク受信タイミング位置に従い、すべての候補物理層ランダムアクセスチャネル(PRACH)時間周波数リソースで前記端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出するステップとを含み、
前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含むことを特徴とする、ネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項14】
前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定するステップは、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定するステップと、
前記構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットおよび前記構成メッセージの伝送位置に従い、アップリンク受信タイミング位置を決定するステップとを含むことを特徴とする、請求項13に記載のネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項15】
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定するステップは、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定するステップと、
セルの共通遅延情報およびセルレベルタイミングアドバンスに従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定するステップとを含むことを特徴とする、請求項14に記載のネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項16】
前記セルの共通遅延情報およびセルレベルタイミングアドバンスに従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定するステップは、
前記セル共通遅延からセルレベルタイミングアドバンスを差し引いて、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを取得するステップを含むことを特徴とする、請求項15に記載のネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項17】
端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出した後、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージを前記端末に送信するステップと、
アップリンク同期を達成した後、端末によって送信された無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを受信するステップと、
競合解決メッセージを前記端末に送信するステップとを含み、
前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含むことを特徴とする、請求項13に記載のネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項18】
前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載のネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項19】
前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きいことを特徴とする、請求項18に記載のネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項20】
前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定されることを特徴とする、請求項19に記載のネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項21】
端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従ってPRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔を決定することは、
異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計に従い、PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔を決定することを特徴とする、請求項20に記載のネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項22】
端末は、プロセッサおよびメモリを含み、ここで、プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、以下のプロセスを実行するように構成され、
構成メッセージ内の関連パラメータを受信および取得し、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含み、
物理層ランダムアクセスチャネルランダムアクセスプリアンブル(PRACHプリアンブル)シーケンスを生成し、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定し、
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信することを特徴とする、ランダムアクセスを実行するための端末。
【請求項23】
前記プロセッサは、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの受信位置に対するアップリンク送信タイミング位置のタイミングアドバンスを決定し、
前記構成メッセージの受信位置及びタイミングアドバンスに応じてアップリンク送信タイミング位置を決定することを特徴とする、請求項22に記載のランダムアクセスを実行するための端末。
【請求項24】
前記プロセッサは、
端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を推定し、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定し、
前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定することを特徴とする、請求項23に記載のランダムアクセスを実行するための端末。
【請求項25】
前記プロセッサは、
グローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigation Satellite System,GNSS)信号に従って前記端末の測位情報を決定し、エフェメリスを介して衛星の機能パラメータ情報を取得し、
前記測位情報と衛星の機能パラメータ情報に従い、端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差を推定し、
前記推定された伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を決定する。ことを特徴とする、請求項24に記載のランダムアクセスを実行するための端末。
【請求項26】
前記プロセッサは、
相対的な伝送遅延の2倍とセルレベルタイミングアドバンスの合計を求めて、タイミングアドバンスを取得することを特徴とする、請求項24に記載のランダムアクセスを実行するための端末。
【請求項27】
前記プロセッサはさらに、
ランダムアクセス応答(RAR)時間ウィンドウ内でフィードバックされたRARメッセージを検出し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、RAR時間ウィンドウは、前記構成メッセージの受信位置から開始し、
フィードバックされたRARメッセージに従ってアップリンク同期を受信し、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを送信し、
フィードバックされた競合解決メッセージを受信してデコードすることを特徴とする、請求項22に記載のランダムアクセスを実行するための端末。
【請求項28】
前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含むことを特徴とする、請求項22に記載のランダムアクセスを実行するための端末。
【請求項29】
前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きいことを特徴とする、請求項28に記載のランダムアクセスを実行するための端末。
【請求項30】
前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定されることを特徴とする、請求項29に記載のランダムアクセスを実行するための端末。
【請求項31】
前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計従って決定されることを特徴とする、請求項30に記載のランダムアクセスを実行するための端末。
【請求項32】
前記プロセッサはさらに、
推定されたダウンリンク周波数オフセットに従って生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行することを特徴とする、請求項22に記載のランダムアクセスを実行するための端末。
【請求項33】
前記プロセッサは、
端末は、ダウンリンクタイミング同期位置推定およびダウンリンク周波数オフセット推定操作を含む、プロトコルによって事前定義されたダウンリンク同期信号および/または参考信号が配置されているフレーム構造の周期的位置に従い、ダウンリンクセル検索を実行し、ダウンリンク同期信号および/または参考信号を取得できるようにし、
周期的なダウンリンク同期信号および/または参考信号に従ってダウンリンク周波数オフセット
【数4】
を推定し、
次の式に従い、生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行し、
【数5】
ここで、
【数6】
は、PRACHプリアンブルシーケンスの時間領域信号であることを特徴とする、請求項22に記載のランダムアクセスを実行するための端末。
【請求項34】
ネットワーク側装置は、プロセッサおよびメモリを含み、ここで、プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、以下のプロセスを実行するように構成され、
関連パラメータを含む構成メッセージを端末に送信し、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含み、
前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定し、
アップリンク受信タイミング位置に従い、すべての候補物理層ランダムアクセスチャネル(PRACH)時間周波数リソースで前記端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出することを特徴とする、ランダムアクセスを実行するためのネットワーク側装置。
【請求項35】
前記ネットワーク側装置は、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定し、
前記構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットおよび前記構成メッセージの伝送位置に従い、アップリンク受信タイミング位置を決定することを特徴とする、請求項34に記載のランダムアクセスを実行するためのネットワーク側装置。
【請求項36】
前記ネットワーク側装置は、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定し、
セルの共通遅延情報およびセルレベルタイミングアドバンスに従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定することを特徴とする、請求項35に記載のランダムアクセスを実行するためのネットワーク側装置。
【請求項37】
前記ネットワーク側装置は、
前記セル共通遅延からセルレベルタイミングアドバンスを差し引いて、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを取得することを特徴とする、請求項36に記載のランダムアクセスを実行するためのネットワーク側装置。
【請求項38】
前記ネットワーク側装置はさらに、
端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出した後、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージを前記端末に送信し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、
アップリンク同期を達成した後、端末によって送信された無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを受信し、
競合解決メッセージを前記端末に送信することを特徴とする、請求項34に記載のランダムアクセスを実行するためのネットワーク側装置。
【請求項39】
前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含むことを特徴とする、請求項34に記載のランダムアクセスを実行するためのネットワーク側装置。
【請求項40】
前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きいことを特徴とする、請求項39に記載のランダムアクセスを実行するためのネットワーク側装置。
【請求項41】
前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定されることを特徴とする、請求項39に記載のランダムアクセスを実行するためのネットワーク側装置。
【請求項42】
前記ネットワーク側装置は、
異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計に従い、PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔を決定ことを特徴とする、請求項41に記載のランダムアクセスを実行するためのネットワーク側装置。
【請求項43】
コンピュータプログラムが格納されたコンピュータ記憶媒体であって、前記プログラムがプロセッサによって実行されることにより、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法または請求項13から21のいずれかに記載の方法のステップが実行される特徴とするコンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年2月14日に中国特許局に提出し、出願番号が201910115043.7であり、発明名称が「ランダムアクセスのための方法および装置」との中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
【0002】
本発明は、非地上ネットワーク(Non-terrestrial networks,NTN)技術分野に関し、特にランダムアクセスのための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
非地上ネットワーク(Non-terrestrial networks,NTN)は、従来のセルラー通信システムのセル半径よりもはるかに大きいセル半径を有する衛星通信システムを含み、大きな伝搬遅延を導入する。衛星通信システムによってカバーされるセルの特定のダウンリンクビームには、次の2種類のランダムアクセス同期遅延がある。
【0004】
1つは、共通伝送遅延である。図1に示されるように、端末1は、衛星3からGPS(Global Positioning System,全地球測位システム)信号を受信し、正確な測位を実行する。同じビーム内の衛星の信号によると、これは、衛星に最も近い位置(端子1が配置されている場所)の最小リンク遅延T1とフィーダーリンク遅延T2の合計の2倍である。つまり共通伝送遅延は2(T1 + T2)である。ここで、フィーダーリンク遅延T2は、衛星からゲートウェイステーション2へのフィーダーリンク遅延である。
【0005】
他方は、相対的な伝送遅延である。図2に示されるように、同じビームにおいて、端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星1に最も近い位置の最小リンク遅延のパスとの間の伝搬距離差d3に対応する遅延T3は、相対的な伝送遅延である。
【0006】
物理層ランダムアクセスチャネルランダムアクセスプリアンブル(PRACHプリアンブル)は、主に初期アクセスのアップリンク同期プロセスに使用されるので、設計基準として、サイクリックプレフィックス(CP)+PRACHプリアンブルシーケンス+ガードタイム(GT)の時間領域構造が採用される。ここでCPを使用して、端末-衛星-基地局間の相対的な往復伝送遅延2×T3とマルチパス伝送遅延を打ち消し、PRACHプリアンブルシーケンスへの他のアップリンク信号の干渉を回避する。GTは、端末ー衛星ー基地局間の相対的な往復伝送遅延2×T3を打ち消し、PRACHプリアンブルシーケンスが他のアップリンク信号に干渉するのを回避する。これにより、PRACHチャネルのCPオーバーヘッドが増加し、NTNシステムの伝送効率が低下する。
【0007】
NTNシステムがNR(New Radio,新無線)システムに基づく閉ループランダムアクセスを採用する場合、端末は、システムメッセージに従って端末が配置されているビームエリア内の衛星に最も近い位置の最小リンク遅延T1およびフィーダーリンク遅延T2の値を取得する。対応するランダムアクセス応答(RAR)の時間ウィンドウを計算し、適切なPRACHチャネルでPRACHプリアンブルを送信する。端末はGPS信号を介して正確な位置情報を取得できないため、端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延のパスとの間の伝搬距離差(図2に示すd3)を取得できない。つまり相対的な伝送遅延T3を取得できない。従い、PRACHプリアンブルフォーマットに含まれるCPの長さは、相対的な伝送遅延2×T3よりも長くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
要約すると、現在NRの閉ループランダムアクセスプロセスおよびNRおよびNRに基づくPRACHプリアンブルフォーマットは、衛星通信システムの要件を満たすことができない。一方では、NRに基づく閉ループランダムアクセスプロセスを再利用すると、PRACHチャネルのオーバーヘッドが増加するため、NTNシステムの伝送効率が低下する。一方、相対伝送遅延T3がPRACHプリアンブルのサイクリックプレフィックス(CP)のサイズよりも大きい場合、5G NRのPRACHプリアンブルフォーマットは再利用できない。たとえば、5GNRでサポートされる長いPRACHプリアンブルシーケンスでサポートされる最大のCP長は0.684msである。衛星システムでT3が0.684ミリ秒を超えるすべての場合について、新しいPRACHプリアンブルフォーマットを設計する必要がある。したがって、現在、NTNシステムに適したソリューションはない。
【0009】
本発明は、衛星通信システムの要件を満たすことができるランダムアクセスプロセスがないという従来問題を解決するために、ランダムアクセスのための方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様では、本発明の実施形態は、端末がランダムアクセスを実行するための方法を提供し、当該方法は、
構成メッセージ内の関連パラメータを受信および取得するステップと、
物理層ランダムアクセスチャネルランダムアクセスプリアンブル(PRACHプリアンブル)シーケンスを生成し、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定するステップと、
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信するステップとを含み、
前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含む。
【0011】
オプションの実施形態として、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定するステップは、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの受信位置に対するアップリンク送信タイミング位置のタイミングアドバンスを決定し、タイミングアドバンスするステップと、
前記構成メッセージの受信位置及びタイミングアドバンスに応じてアップリンク送信タイミング位置を決定するステップとを含む。
【0012】
オプションの実施形態として、前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの受信位置に対するアップリンク送信タイミング位置のタイミングアドバンスを決定するステップは、
端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を推定するステップと、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定するステップと、
前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定するステップとを含む。
【0013】
オプションの実施形態として、前記相対的な伝送遅延を推定するステップは、
グローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigation Satellite System,GNSS)信号に従って前記端末の測位情報を決定し、エフェメリスを介して衛星の機能パラメータ情報を取得するステップと、
前記測位情報と衛星の機能パラメータ情報に従い、端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差を推定するステップと、
前記推定された伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を決定するステップとを含む。
【0014】
オプションの実施形態として、前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定するステップは、
相対的な伝送遅延の2倍とセルレベルタイミングアドバンスの合計を求めて、タイミングアドバンスを取得する。
【0015】
オプションの実施形態として、前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信した後、
ランダムアクセス応答(RAR)時間ウィンドウ内でフィードバックされたRARメッセージを検出し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、RAR時間ウィンドウは、前記構成メッセージの受信位置から開始し、
フィードバックされたRARメッセージに従ってアップリンク同期を受信し、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを送信し、
フィードバックされた競合解決メッセージを受信してデコードする。
【0016】
オプションの実施形態として、前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含む。
【0017】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブル(PRACH Preamble)フォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりおおきも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きい。
【0018】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定される。
【0019】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計に従って決定される。
【0020】
オプションの実施形態として、前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信する前に、
推定されたダウンリンク周波数オフセットに従って生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行する。
【0021】
オプションの実施形態として、推定されたダウンリンク周波数オフセットに従って生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行することは、
端末は、ダウンリンクタイミング同期位置推定およびダウンリンク周波数オフセット推定操作を含む、プロトコルによって事前定義されたダウンリンク同期信号および/または参考信号が配置されているフレーム構造の周期的位置に従い、ダウンリンクセル検索を実行し、ダウンリンク同期信号および/または参考信号を取得できるようにし、
周期的なダウンリンク同期信号および/または参考信号に従ってダウンリンク周波数オフセット
【0022】
【数1】
【0023】
を推定し、
次の式に従い、生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行し、
【0024】
【数2】
【0025】
ここで、
【0026】
【数3】
【0027】
は、PRACHプリアンブルシーケンスの時間領域信号である。
【0028】
第2の態様では、本発明の実施形態は、ネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法を提供し、前記方法は、
関連パラメータを含む構成メッセージを端末に送信するステップと、
前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定するステップと、
アップリンク受信タイミング位置に従い、すべての候補物理層ランダムアクセスチャネル(PRACH)時間周波数リソースで前記端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出するステップとを含み、
前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含む。
【0029】
オプションの実施形態として、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定するステップは、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定するステップと、
前記構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットおよび前記構成メッセージの伝送位置に従い、アップリンク受信タイミング位置を決定するステップとを含む。
【0030】
オプションの実施形態として、前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定することは、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定することと、
セル共通遅延情報およびセルレベルタイミングアドバンスに従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定することとを含む。
【0031】
オプションの実施形態として、前記セルの共通遅延情報およびセルレベルタイミングアドバンスに従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定することは、
前記セル共通遅延からセルレベルタイミングアドバンスを差し引いて、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを取得することを含む。
【0032】
オプションの実施形態として、
端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出した後、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージを前記端末に送信し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、
アップリンク同期を達成した後、端末によって送信された無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを受信し、
競合解決メッセージを前記端末に送信する。
【0033】
オプションの実施形態として、前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含む。
【0034】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きい。
【0035】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定される。
【0036】
オプションの実施形態として、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従ってPRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔を決定することは、
異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計に従い、PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔を決定することを含む。
【0037】
第3の態様では、本発明の実施形態は、ランダムアクセスを実行するための端末を提供し、前記端末は、プロセッサおよびメモリを含み、ここで、プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、以下のプロセスを実行するように構成され、
構成メッセージ内の関連パラメータを受信および取得し、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含み、
物理層ランダムアクセスチャネルランダムアクセスプリアンブル(PRACHプリアンブル)シーケンスを生成し、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定し、
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信する。
【0038】
オプションの実施形態として、前記プロセッサは具体的に、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの受信位置に対するアップリンク送信タイミング位置のタイミングアドバンスを決定し、
前記構成メッセージの受信位置及びタイミングアドバンスに応じてアップリンク送信タイミング位置を決定する。
【0039】
オプションの実施形態として、前記プロセッサは具体的に、
端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を推定し、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定し、
前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定する。
【0040】
オプションの実施形態として、前記プロセッサは具体的に、
グローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigation Satellite System,GNSS)信号に従って前記端末の測位情報を決定し、エフェメリスを介して衛星の機能パラメータ情報を取得し、
前記測位情報と衛星の機能パラメータ情報に従い、端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差を推定し、
前記推定された伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を決定する。
【0041】
オプションの実施形態として、前記プロセッサは具体的に、
相対的な伝送遅延の2倍とセルレベルタイミングアドバンスの合計を求めて、タイミングアドバンスを取得する。
【0042】
オプションの実施形態として、前記プロセッサはさらに、
ランダムアクセス応答(RAR)時間ウィンドウ内でフィードバックされたRARメッセージを検出し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、RAR時間ウィンドウは、前記構成メッセージの受信位置から開始し、
フィードバックされたRARメッセージに従ってアップリンク同期を受信し、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを送信し、
フィードバックされた競合解決メッセージを受信してデコードする。
【0043】
オプションの実施形態として、前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含む。
【0044】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きい。
【0045】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定される。
【0046】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計に従って決定される。
【0047】
オプションの実施形態として、前記プロセッサはさらに、
推定されたダウンリンク周波数オフセットに従って生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行する。
【0048】
オプションの実施形態として、前記プロセッサは具体的に、
端末は、ダウンリンクタイミング同期位置推定およびダウンリンク周波数オフセット推定操作を含む、プロトコルによって事前定義されたダウンリンク同期信号および/または参考信号が配置されているフレーム構造の周期的位置に従い、ダウンリンクセル検索を実行し、ダウンリンク同期信号および/または参考信号を取得できるようにし、
周期的なダウンリンク同期信号および/または参考信号に従ってダウンリンク周波数オフセットを推定し、
【0049】
【数4】
【0050】
次の式に従い、生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行する:
【0051】
【数5】
【0052】
ここで、
【0053】
【数6】
【0054】
は、PRACHプリアンブルシーケンスの時間領域信号である。
【0055】
第4の態様では、本発明の実施形態は、ランダムアクセスを実行するためのネットワーク側装置を提供し、前記ネットワーク側装置は、プロセッサおよびメモリを含み、ここで、プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、以下のプロセスを実行するように構成され、
関連パラメータを含む構成メッセージを端末に送信し、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含み、
前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定し、
アップリンク受信タイミング位置に従い、すべての候補物理層ランダムアクセスチャネル(PRACH)時間周波数リソースで前記端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出する。
【0056】
オプションの実施形態として、前記ネットワーク側装置は具体的に、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定し、
前記構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットおよび前記構成メッセージの伝送位置に従い、アップリンク受信タイミング位置を決定する。
【0057】
オプションの実施形態として、前記ネットワーク側装置は具体的に、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定し、
セル共通遅延情報およびセルレベルタイミングアドバンスに従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定する。
【0058】
オプションの実施形態として、前記ネットワーク側装置は具体的に、
前記セル共通遅延からセルレベルタイミングアドバンスを差し引いて、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを取得する。
【0059】
オプションの実施形態として、前記ネットワーク側装置はさらに、
端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出した後、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージを前記端末に送信し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、
アップリンク同期を達成した後、端末によって送信された無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを受信し、
競合解決メッセージを前記端末に送信する。
【0060】
オプションの実施形態として、前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含む。
【0061】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きい。
【0062】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定される。
【0063】
オプションの実施形態として、前記ネットワーク側装置は具体的に、
異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計に従い、PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔を決定する。
【0064】
第5の態様では、本発明の実施形態は、コンピュータプログラムをその上に格納するコンピュータ記憶媒体を提供し、前記プログラムがプロセッサによって実行されると、上記の第1の態様の任意の解決策が実施される。
【0065】
第6の態様では、本発明の実施形態は、本発明の実施形態は、コンピュータプログラムをその上に格納するコンピュータ記憶媒体を提供し、プログラムがプロセッサによって実行されると、上記の第2の態様の任意の解決策が実施される。
【発明の効果】
【0066】
本発明の実施形態は、衛星通信システムNTNの開ループベースのランダムアクセスプロセスを提案する。開ループランダムアクセスプロセスでは、端末は、決定されたアップリンク送信タイミング位置に従い、端末ー衛星ー基地局間の相対送信および共通伝送遅延を補償し、PRACHプリアンブルシーケンスで短いCP長をサポートできる。決定された送信タイミング位置で事前にPRACHプリアンブルシーケンスを送信する形で相対的な伝送遅延および共通伝送遅延を補償し、それによってPRACHチャネルのオーバーヘッドを低減する。
【0067】
本発明に係る実施例や従来の技術方案をより明確に説明するために、以下に実施例を説明するために必要な図面をについて簡単に紹介する。無論、以下の説明における図面は本発明に係る実施例の一部であり、当業者は、創造性作業を行わないことを前提として、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
図1】本発明の実施形態によって提供される衛星通信システムの共通伝送遅延の概略図を示す。
図2】本発明の実施形態によって提供される衛星通信システムの相対的な伝送遅延の概略図を示す。
図3】本発明の実施形態によって提供される5G NRシステムのランダムアクセスプロセスの概略図を示す。
図4】本発明の実施形態によって提供されるランダムアクセスプロセスシステムの概略図を示す。
図5】本発明の実施形態によって提供されるランダムアクセスプロセスの時系列の概略図を示す。
図6】本発明の実施形態によって提供されるPRACHプリアンブルフォーマットの概略図を示す。
図7】本発明の実施形態によって提供されるランダムアクセスの端末の概略図を示す。
図8】本発明の実施形態によって提供されるランダムアクセスのためのネットワーク側装置の概略図を示す。
図9】本発明の実施形態によって提供される端末ランダムアクセスのための方法のフローチャートを示す。
図10】本発明の実施形態によって提供されるネットワーク側装置ランダムアクセスのための方法のフローチャートを示す。
図11】本発明の実施形態によって提供されるランダムアクセスの別の端末の概略図を示す。
図12】本発明の実施形態によって提供されるランダムアクセスのための別のネットワーク側装置の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0069】
以下では、当業者の理解を容易にするために、本出願の実施形態におけるいくつかの用語が説明される。
【0070】
本発明の実施形態では、「および/または」は、関連するオブジェクトの関連関係を説明し、例えば、Aおよび/またはBは、「Aのみ」、「AおよびBの両方」、「Bのみ」との3つの関係があり得ることを示す。記号「/」は通常、関連するオブジェクトが一種の「または」関係にあることを示す。
【0071】
本発明の実施形態では、端末は、無線通信機能を備えた装置であり、屋内または屋外、ハンドヘルドまたは車載を含む陸上に展開することができる。または、水上(船など)に配備することもできる。または、空中(たとえば、飛行機、気球、衛星など)に展開することもできる。前記端末は、携帯電話(mobile phone)、パッド(pad)、無線トランシーバー機能を備えたコンピューター、仮想現実(virtual reality,VR)端末、拡張現実(augmented reality,AR)端末、産業用制御(industrial control)の無線端末、自己運転(self driving)の無線端末、遠隔医療(remote medical)の無線端末、スマートグリッド(smart grid)の無線端末、輸送安全(transportation safety)の無線端末、スマートシティ(smart city)の無線端末、スマートホーム(smart home)の無線端末などであり得る。または、さまざまなフォーマットのUE、モバイルステーション(mobile station,MS)、端末装置(terminal device)の場合がある。
【0072】
ネットワーク側装置は、基地局、5GのgNB、無線ネットワークコントローラ(radio network controller,RNC)、ノードB(node B,NB)、基地局コントローラー(base station controller,BSC)、基地局トランシーバーステーション(base transceiver station,BTS)、ホーム基地局(たとえば、ホーム進化ノードB(home evolved nodeB)またはホームノードB(home node B,HNB))、ベースバンドユニット(BaseBand Unit,BBU)、送受信ポイント(transmitting and receiving point,TRP)、送信ポイント((transmitting point,TP)、モバイルスイッチングセンターなどを含むがこれらに限定されない。本発明の基地局は、将来登場する可能性のある他の通信システムの端末に無線通信機能を提供する装置でもある。
【0073】
本発明の目的、技術的解決策および利点をより明確にするために、本発明は、添付の図を参照して以下にさらに詳細に示される。明らかに、記載された実施形態は、本出願の実施形態の一部に過ぎず、すべての実施形態ではない。本発明の実施形態に基づいて、創造的な作業なしに当業者によって得られた他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に関係する。
【0074】
5G NRシステムにおけるランダムアクセスプロセスが図3に示すように、これには主に次のプロセスが含まれる。
【0075】
ステップ0:基地局は、構成メッセージ1を送信し、UEは構成メッセージ1を受信し、構成メッセージ1中の関連パラメータを取得する。
【0076】
ランダムアクセスプロセスを実行する前に、基地局は、システム情報ブロック(SIB1)メッセージを介して上記の関連パラメータをUEに送信し、当該関連パラメータは、SSBインデックス集合と、PRACH時間周波数リソースと、PRACHプリアンブルフォーマットと、PRACHプリアンブルシーケンス集合のパラメータとを含む。
【0077】
UEは、SIB1メッセージを介して、SSBインデックス集合と、PRACH時間周波数リソースと、PRACHプリアンブルフォーマットと、PRACHプリアンブルシーケンス集合のパラメータとを取得する。
【0078】
ステップ1:UEは、メッセージ1を基地局に送信する。
【0079】
UEは、取得された構成メッセージ1の関連パラメータに従ってPRACHプリアンブルシーケンスを生成し、選択されたPRACH時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信する。ここで、PRACH時間周波数リソース候補集合は、SIB1メッセージにより通知され、UEは、SIB1メッセージによって通知されたPRACH時間周波数リソース候補集合から1つのリソースを等しい確率でランダムに選出する。
【0080】
基地局は、すべての候補PRACH時間周波数リソースでプリアンブルシーケンスを検出する。基地局がプリアンブルシーケンスを検出すると、PDCCH/PDSCHを介して対応するRAR情報をフィードバックする。RAR情報は、当該UEのアップリンクタイミングアドバンス調整、およびUEのメッセージ3の送信をスケジューリングするためのアップリンクグラントを含む。
【0081】
プリアンブルシーケンスを送信した後、UEは、1つのRAR時間ウィンドウ内でダウンリンクPDCCH/PDSCHチャネルによってフィードバックされたRARメッセージを検出する。対応するRARメッセージが検出された場合、それは、UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルシーケンスが基地局によって検出されたことを意味する。
【0082】
ステップ3:UEは、メッセージ3を基地局に送信する。
【0083】
当該UEは、RARメッセージにおけるアップリンクタイミングアドバンス調整に従ってアップリンク同期を受信し、アップリンクグラントに従い、PUSCHチャネル上でメッセージ3(例えば、上位層のRRC接続要求メッセージを運ぶ)を送信する。
【0084】
ステップ4:基地局は、メッセージ4をUEに送信する。
【0085】
メッセージ3に含まれるUE IDを受信および解析した後、基地局は、PDSCHチャネル上でメッセージ4を送信する。UEは、PDSCHチャネルでメッセージ4に含まれる競合解決メッセージを受信してデコードし、競合解決が成功した後、4ステップのランダムアクセスプロセスを完了する。
【0086】
5G NRシステムにおけるランダムアクセスプロセスにおいて、UEがアップリンクPRACHを送信するためのアップリンクタイミングの基準点は、UEの構成メッセージのダウンリンク受信タイミングである。基地局のダウンリンク送信タイミングとアップリンク受信タイミングの間の無線伝搬遅延は、最大一方向伝送遅延と最大マルチパス遅延の累積合計の2倍であるため、PRACHのCP長は、共通伝送遅延と相対的な伝送遅延の累積合計以上である必要がある。PRACHが配置されているスロットの次のスロットのアップリンクまたはダウンリンクチャネルには、相対的な伝送遅延を打ち消すためのCPが含まれているため、PRACHのGT長は共通伝送遅延以上である必要がある。
【0087】
NTNがNRベースの閉ループランダムアクセスを採用する場合:プリアンブルフォーマットに含まれるCP長さは、他のアップリンク信号へのPRACHプリアンブルシーケンスの干渉を回避するために、相対的な伝送遅延2*T3よりも大きくなければならない。これにより、PRACHチャネルのCPオーバーヘッドが増加し、NTNシステムの伝送効率が低下する。
【0088】
本発明は、NTNシステムに適用されるランダムアクセスプロセスを提案する。既存の5G NRシステムの閉ループランダムアクセスプロセスとは異なり、本発明は開ループランダムアクセスプロセスを使用する。ランダムアクセスプロセスを実行する前に、端末は、受信した構成メッセージのセルの共通遅延情報に基づいてアップリンク送信タイミング位置を決定し、事前にPRACHプリアンブルシーケンスを送信するのと同等のアップリンク送信モーメントを調整する。事前送信モーメントは、決定されたアップリンク送信タイミング位置であり、前記アップリンク送信タイミング位置は、セルの共通遅延情報に従って決定され、衛星ビームで覆われたセルからの異なる位置にある端末と衛星に最も近い位置にある端末との間の相対的な伝送遅延を補償することができ、セル内のすべての端末のアップリンク送信タイミング位置が同じであることを保証する。同時に、アップリンクで送信されるRACHプリアンブルシーケンスのGTを介した端末ー衛星ー基地局間の共通伝送遅延を打ち消す必要はなく、サポートできるPRACHプリアンブルシーケンスのCPの全長は小さく、PRACHチャネルのオーバーヘッドを削減し、NTNシステムの伝送効率を向上させる。
【0089】
図4に示されるように、本発明の実施形態におけるランダムアクセスのためのシステムは、端末400と、ネットワーク側装置401を含む。
【0090】
端末400は、構成メッセージ内の関連パラメータを受信および取得するように構成され、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含み、
物理層ランダムアクセスチャネルランダムアクセスプリアンブル(PRACHプリアンブル)シーケンスを生成し、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定し、
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信する。
【0091】
ネットワーク側装置401は、関連パラメータを含む構成メッセージを端末に送信するように構成され、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含み、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定し、アップリンク受信タイミング位置に従い、すべての候補物理層ランダムアクセスチャネル(PRACH)時間周波数リソースで前記端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出する。
【0092】
ランダムアクセスプロセスを実行する前に、ネットワーク側装置は、システム情報ブロック(SIB1)(System Information Block)メッセージを介して端末に関連パラメータを含む構成メッセージを送信し、端末は、SIB1メッセージを介して、構成メッセージを受信し、構成メッセージ内の関連パラメータを取得する。
【0093】
上記関連パラメータは、セルの共通遅延情報と、同期信号ブロックSSB(Synchronization signal Block)インデックス集合と、PRACH時間周波数リソースと、PRACHプリアンブルフォーマットと、PRACHプリアンブルシーケンス集合のパラメータとを含む。
【0094】
ここで、本出願の実施形態におけるセルの共通遅延情報は、NTNシステムがセルの特定のダウンリンクビームエリアをカバーするときに存在し得るランダムアクセス同期遅延であり、前記セルの共通遅延情報は、システムブロードキャストメッセージに従って取得された端末が配置されているビームエリアの共通伝送遅延である。ここで、当該システムブロードキャストメッセージは、衛星を介して送信されたブロードキャストメッセージ、または、ネットワーク側装置を介して送信されたブロードキャストメッセージであり得る。
【0095】
ネットワーク側装置が前記セルの共通遅延情報を決定するための方法は、以下の通りである。
【0096】
ネットワーク側装置は、同じビーム内の衛星の星について、衛星に最も近い地理的位置での端末が衛星と通信することにより発生した最小リンク遅延T1と、衛星とネットワーク側装置間で生成されるフィーダーリンク遅延T2と従って、ブロードキャストセル共通遅延を取得し、前記ブロードキャストセル共通遅延は2(T1+T2)である。前記最小リンク遅延T1は、図1のユーザーリンクT1に対応する。フィーダーリンク遅延T2は、図1のフィーダーリンクT2に対応する。図1のネットワーク側装置は、ゲートウェイステーション2であるが、特定の実施形態にすぎない。本発明の実施形態におけるネットワーク側装置は、ゲートウェイステーションまたは基地局を含むが、ゲートウェイステーションまたは基地局に限定されない。
【0097】
本発明の実施形態では、NTNシステムがセルの特定のダウンリンクビームエリアをカバーする場合、2つのタイプのランダムアクセス同期遅延があり、アップリンク送信タイミング位置が決定される。ここで、1つのタイプのランダムアクセス同期遅延は、前記セルの共通遅延情報を受信することにより、NTNシステムがセルの特定のダウンリンクビームエリアをカバーしていると、端末が判断したときに存在する共通伝送遅延である。他のタイプのランダムアクセス同期遅延は、端末のユーザーリンク伝搬パスと同じカバレッジセル内の衛星に最も近い地理的位置での最小リンク遅延のパスとの間の伝搬距離差に対応する遅延である。ここで、前記伝搬距離の差は、図3のd3に対応する。
【0098】
具体的には、端末は次の2つの情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定する。
【0099】
一部は、端末がネットワーク側装置から受信した関連パラメータのセルの共通遅延情報である。
【0100】
他の部分は、端末自体の測位情報と衛星の機能パラメータに従って端末によって推定される相対的な伝送遅延である。
【0101】
したがって、端末は、セルの共通遅延情報および前記相対的な伝送遅延に従い、構成メッセージの受信位置に対するアップリンク送信タイミング位置のタイミングアドバンスを決定する。端末のアップリンク送信タイミング位置は、本発明の実施形態のNTNシステムに存在する共通伝送遅延および相対的な伝送遅延に従い、NRシステムのランダムアクセスプロセスと比較して調整されるという事実を考慮して、上記共通伝送遅延と相対的な伝送遅延の合計を満たすGP + CPの長さを設計する必要はなく、アップリンク送信モーメントを進めるだけで済む。NRシステムと比較して、CPの長さが短く、PRACHチャネルのオーバーヘッドが小さく、NTNシステムの伝送効率が向上する。
【0102】
一方では、端末は、前記セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを調整する。一方、端末は、自身の測位情報に従い、ユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を推定する。端末は、前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定する。
【0103】
具体的には、端末は次のようにタイミングアドバンスを決定する。
【0104】
1)端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を推定する。
【0105】
本発明の実施形態では、端末は、グローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigation Satellite System,GNSS)信号に従って前記端末の測位情報を決定し、エフェメリスを介して衛星の機能パラメータ情報を取得し、前記測位情報と衛星の機能パラメータ情報に従い、端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差を推定し、前記推定された伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を決定する。
【0106】
2)セルの共通遅延情報に従い、ブロードキャストセル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスToffsetを決定する。式は次のとおりである。
offset=2(T1+T2)-floor(2(T1+T2)/TSF)×TSF
ここで、2(T1+T2)はセルの共通遅延情報を表し、TSFはスロットの時間長を表し、floor(.)は切り捨て操作を表し、Toffsetの基本単位はTsである。
【0107】
【数7】
【0108】
3)前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定する。
【0109】
具体的には、相対的な伝送遅延の2倍とセルレベルタイミングアドバンスの合計を求めて、タイミングアドバンスを取得する。式は次のとおりである。
TA=2*T3+Toffset
ここで、NTAはタイミングアドバンスであり、T3は相対的な伝送遅延である。
【0110】
本発明の実施形態は、上記の方法を使用して、送信されるPRACHプリアンブルシーケンスのアップリンク送信タイミング位置を決定する。同時に、本発明の実施形態では、端末が前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信する前に、さらに、
推定されたダウンリンク周波数オフセットに従って生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行する。
【0111】
具体的には、端末は、ダウンリンクタイミング同期位置推定およびダウンリンク周波数オフセット推定操作を含む、プロトコルによって事前定義されたダウンリンク同期信号および/または参考信号が配置されているフレーム構造の周期的位置に従い、ダウンリンクセル検索を実行し、ダウンリンク同期信号および/または参考信号を取得できるようにする。
【0112】
端末の移動方向が一定期間続くことを考慮すると、周期的なダウンリンク同期信号および/または参考信号に従ってダウンリンク周波数オフセット
【0113】
【数8】
【0114】
を推定することができる。
【0115】
次の式に従い、生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行する。
【0116】
【数9】
【0117】
ここで、
【0118】
【数10】
【0119】
は、PRACHプリアンブルシーケンスの時間領域信号である。
【0120】
要約すると、端末は、PRACHプリアンブルシーケンスのアップリンク送信モーメントを調整し、送信されるPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行した後、前記アップリンクタイミング位置に対応する時間周波数リソース上でPRACHプリアンブルシーケンスを送信する。
【0121】
端末は、前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信する。
【0122】
具体的には、端末は、受信したSIB1メッセージに従ってPRACHプリアンブルシーケンスの時間周波数リソース候補集合を取得し、端末は、前記時間周波数リソース候補集合から1つの時間周波数リソースを等しい確率でランダムに選出して、上記アップリンクタイミング位置に対応する時間周波数リソースとする。当該対応する時間周波数リソースでネットワーク側装置にPRACHプリアンブルシーケンスを送信する。
【0123】
ネットワーク側装置は、アップリンクで送信されたPRACHプリアンブルシーケンスを受信する前に、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定し、決定されたアップリンク受信タイミング位置で、すべての候補物理層ランダムアクセスチャネル(PRACH)時間周波数リソースに対して、前記端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスをテストする。
【0124】
具体的には、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定することは、具体的に:
1)前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットBTAを決定する。
【0125】
セルの共通遅延情報に従い、ブロードキャストセル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスToffset決定する。式は次のとおりである。
offset=2(T1+T2)-floor(2(T1+T2)/TSF)×TSF
ここで、2(T1+T2)はセルの共通遅延情報を表し、TSFはスロットの時間長を表し、floor(.)は切り捨て操作を表し、Toffsetの基本単位はTsである。
【0126】
【数11】
【0127】
セル共通遅延情報およびセルレベルタイミングアドバンスに従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットBTAを決定する。
【0128】
具体的には、前記ブロードキャストセル共通遅延からセルレベルタイミングアドバンスToffsetを差し引いて、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットBTAを取得する。式は次のとおりである。
TA=2(T1+T2)- Toffset
【0129】
2)前記構成メッセージの伝送位置およびタイミングアドバンスに従い、アップリンク送信タイミング位置を決定する。
【0130】
アップリンク受信タイミング位置を決定した後、ネットワーク側装置は、すべての候補物理層ランダムアクセスチャネル(PRACH)時間周波数リソースについて、前記端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出する。具体的には、ネットワーク側装置が端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出するプロセスは、PRACHプリアンブルシーケンスからCPを除去するプロセスである。本発明の実施形態では、PRACHプリアンブルシーケンスのCP長さは、共通伝送遅延を打ち消すために使用される必要がないので、本発明の実施形態におけるCP長さは、先行技術に従って決定されたCP長さとは異なる。したがって、本発明の実施形態におけるCP除去操作は、本実施形態におけるプリアンブルフォーマットのCP長に基づくCP除去操作である。
【0131】
本発明の一実施形態では、NTNシステムに基づくランダムアクセスプロセスにおける端末とネットワーク側装置の送受信の時系列関係は、図3に示すとおりである。以下では、セル共通遅延2(T1+T2)、相対的な伝送遅延T3、およびセルレベルタイミングアドバンスToffsetの特定の機能を、図5を参照して説明する。
【0132】
第一に、NTNシステムの端末およびネットワーク側装置のタイミングアドバンスを確立するための基本原理は、以下のように与えられる。
【0133】
端末のダウンリンクでは、フレーム、サブフレーム、およびスロットのインデックスを含む、受信されたダウンリンクインデックスが、現在のサブフレームインデックスとして使用される。端末がランダムアクセスプロセスで初めてアップリンク信号フレーム同期を達成するとき、相対的な伝送遅延を補足することにより、セルの共通遅延と一致する。つまり、衛星からのセルの最短共通距離のアップリンク送信タイミング位置がベンチマークとして使用され、セル内のすべての端末からの信号がネットワーク側装置に到達するまでの時間は、セルの共通距離に従う。このとき、セル内のすべての端末は同じアップリンクサブフレームインデックスを持っている。
【0134】
ランダムアクセス応答
【0135】
この実施形態におけるNTNシステムに基づくランダムアクセスシステムは、ゲートウェイステーションBS、端末UE1、および端末UE2を含む。端末UE2は、セル内のゲートウェイステーションBSから最短距離を有する端末であり、UE1はセル内の任意のUEである。UE側とBS側のタイミング関係は次のとおりである。
【0136】
1)ゲートウェイステーションは、Tモーメントでダウンリンク同期チャネル/信号を送信し、構成メッセージ内の関連パラメータを端末に送信する。
【0137】
具体的には、当該ダウンリンク同期チャネル/信号は、SIB1メッセージであり得る。
【0138】
2)セル内のBSに最も近い端末UE2は、Tモーメントで前記構成メッセージを受信し、ここで、(T-T)=(T+T)であり、端末UE1は、Tモーメントで前記構成メッセージを受信する。ここで、(T-T)=(T+T)+Tである。
【0139】
すなわち、端末UE2は、ゲートウェイステーションが送信するTモーメントに対してT+Tだけ遅延される。ここで、Tは、衛星に最も近い位置の最小リンク遅延であり、Tは、フィーダーリンク遅延である。端末UE1は、ゲートウェイステーションが送信するTモーメントに対して、T+T+Tだけ遅延している。
【0140】
3)端末UE1は、TモーメントでPRACHプリアンブルを送信し、ここで、Tモーメントに対する時間アドバンスは、NTAである。
【0141】
4)ゲートウェイステーションBSは、TモーメントでPRACH前文を検出し、ここで、Tモーメントに対するTモーメントの伝搬遅延は、(T-T)= (T+T)+Tであり、Tモーメントに対するTモーメントの伝搬遅延は(T-T)=2(T+T)-Toffsetである。
ここで、Toffsetは、セルレベルタイミングアドバンスであり、特定の計算方法は上記のとおりであり、ここでは繰り返さない。
【0142】
次に、Tモーメントに対するTモーメントの遅延は、以下のとおりである。
(T-T)=-NTA=-(2T+Toffset)、ここでマイナス記号は、PRACHプリアンブルがTモーメントで事前に送信されていることを示す。BSは、TモーメントでPRACHプリアンブルを検出し、モーメントTDに対するTモーメントの伝搬遅延は、T-T=(T1+T2)+T3である。
【0143】
上記の各モーメント間の関係に従って、Tモーメントに対するTモーメントの伝搬遅延は、以下のとおりである。
(T-T)=2(T+T)-Toffset
【0144】
基地局端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出した後、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージを前記端末に送信し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、
ここで、ネットワーク側装置のダウンリンクサブフレームおよびアップリンクサブフレームは、同じサブフレームインデックス値(index)を維持する。
【0145】
ネットワーク側装置の参考アップリンクサブフレームインデックスと、ネットワーク側装置によって実際に受信されたアップリンクサブフレームインデックスとの間には、1つの共通オフセットBTAがあり、例えば、上記の式に示されるようなBTA=2(T1+T2)- Toffsetである。
【0146】
PRACHプリアンブルシーケンスを送信した後、端末は、ランダムアクセス応答(RAR)時間ウィンドウ内でフィードバックされたRARメッセージを検出し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、フィードバックされたRARメッセージに従ってアップリンク同期を受信し、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを送信する。
【0147】
ここで、RAR時間ウィンドウは、前記構成メッセージの受信位置を開始点とし、当該開始点位置は、端末が受信したセルの共通遅延情報に従って決定される。
【0148】
ネットワーク側装置は、アップリンク同期を達成した後に、端末によって送信された無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを受信し、競合解決メッセージを前記端末に送信する。
【0149】
端末フィードバックされた競合解決メッセージを受信してデコードする。
【0150】
要約すると、ランダムアクセスシステムにおける端末とネットワーク側装置との間のランダムアクセスプロセスの確立は、本発明の実施形態の前述の方法を介して完了する。端末のダウンリンクでは、受信したダウンリンクフレームインデックス、サブフレームインデックスおよびスロットインデックスを、現在のサブフレームインデックス(index)として使用する。端末がランダムアクセスプロセスで初めてアップリンク信号フレーム同期を達成するとき、相対的な伝送遅延を補足することにより、セルの共通遅延と一致する。つまり、衛星からのセルの最短共通距離のアップリンク送信タイミング位置がベンチマークとして使用され、セル内のすべての端末からの信号がネットワーク側の装置に到達するまでの時間は、セルの共通距離に従う。そして、本発明の実施形態で提供される方法は、1つの衛星ビームによってカバーされるセル内のすべての端末が同じアップリンクサブフレームインデックスを有することを保証することができる。
【0151】
同時に、本発明の実施形態においてネットワーク側装置によって送信される構成メッセージのPRACHプリアンブルフォーマットは、従来技術のPRACHプリアンブルフォーマットとは異なる。
【0152】
現在、Rel-15 NRは、2つの長さのPRACHプリアンブルフォーマットをサポートする。
【0153】
次の表1と表2は、それぞれ5GNRでサポートされている長いPRACHシーケンスと短いPRACHシーケンスに対応するPRACHシーケンスのCP長さを示す。表4と表5から、最大CP長は0.684ミリ秒であることがわかる。
【0154】
【表1】
【0155】
【表2】
【0156】
図2に示すように、d1=35786km、固定セル半径
【0157】
【数12】
【0158】
の場合、最大相対距離差d3 = d2 - d1および相対的な伝送遅延T3の値は、表3のとおりである。
【0159】
【表3】
【0160】
表1に示されている相対的な伝送遅延T3がPRACHのサイクリックプレフィックス(CP)のサイズよりも小さい場合は、5G NRのPRACHプリアンブルフォーマットを再利用できる。衛星システムでT3が0.684msを超えるすべての場合について、新しいPRACHフォーマットを設計する必要がある。
【0161】
ただし、本発明では、上記の遅延を打ち消すためにCPとGTの長さを使用する必要はなく、CPの長さは最大単方向伝送遅延と最大マルチパス伝送遅延の累積合計の2倍を超える必要はない。およびGTの長さは最大単方向伝送遅延の2倍を超える必要はなく、CPの長さを短縮し、PRACHチャネルのオーバーヘッドを削減する。
【0162】
具体的には、前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きい。
【0163】
同時に、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定される。例えば、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計従って決定される。
【0164】
本発明の実施形態におけるPRACHプリアンブルフォーマットの設計思想は以下の通りである。
【0165】
CPの長さとGTの長さは両方とも、ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延との3種類の遅延の合計よりも大きくする必要がある。
【0166】
サブキャリア間隔(SCS)は、Zadoff-chuシーケンスの限定された集合TypeAに従っており、NTNシステムの最大ドップラー周波数オフセットよりも大きくする必要がある。
【0167】
プリアンブルシーケンスの長さは、PRACHの検出とリンクバジェットの性能によって異なる。
【0168】
本発明の実施形態におけるPRACHプリアンブルフォーマットは、1000km/h以上の端末の移動速度をサポートすることができる。たとえば、端末ユーザーが飛行機で使用すると、端末の移動速度は1000km/hに達する可能性がある。
【0169】
例として1000km/hの移動速度をとると、PRACHプリアンブルフォーマットで占有されるSCSのサイズは、以下の要因に従って決定される。
【0170】
1)上記の速度の端末は、通常の搬送周波数で+/- 27khzのドップラー周波数偏移を得ることができる。
【0171】
2)端末がランダムアクセスプロセスで最初の信号同期を取得した後、+/1khzの残留周波数オフセットがある。
【0172】
3)PRACHプリアンブルを送信するプロセスでの衛星の動きに起因する端末によって引き起こされるドップラー周波数オフセットは約0.4kHzである。
【0173】
4)Zadoff-chuシーケンスの制限された集合TypeAの条件下で、当該サブキャリア間隔が許容できるドップラー周波数オフセット範囲は、[-SCS、+ SCS]である。
【0174】
ここで、PRACHプリアンブルシーケンスは、ザドフチュー(Zadoff-chu)シーケンスの周期的バイアスによって生成される。上記の要因に従って、本発明の実施形態で使用されるPRACHプリアンブルシーケンスは、無制限集合および限定集合タイプAをサポートする、長さ839のZadofchuシーケンスである。したがって、本発明の実施形態で設計されたPRACHプリアンブルシーケンスは、[- 30、+ 30]のドップラー周波数オフセット範囲を許容でき、1000km/hの速度で端末によって引き起こされる+/-27khzのドップラー周波数オフセットを許容できる。および、初期信号同期後に発生した+/1khzの残留周波数オフセット、および衛星の動きによって発生した約0.4khzのドップラー周波数オフセット。したがって、本発明の実施形態では、サブキャリア間隔は30khzであり、20個の物理リソースブロック(PRB)を占有し、すなわち、サブキャリア間隔によって占有される期間は、T_OFDM = 1/30KHz = 33.33usである。
【0175】
同時に、PRACHプリアンブルフォーマットで占有されるサイクリックプレフィックス(CP)の長さは、以下の要因に従って決定される。
1)端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延。
2)GPS測位エラーによって導入される遅延。
3)端末ダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延。
4)PRACHプリアンブルが送信されたときにPRACHプリアンブルで実行される周波数オフセット事前補正によって引き起こされる遅延。
【0176】
本発明の実施において、設計されたCP=5×T_OFDM =166.7usであり、CPは、ランダムアクセスプロセスにおいて最大6kmの衛星移動距離によって引き起こされる20usの遅延を許容することができる。
【0177】
本発明の実施形態によって提供される特定のPRACHプリアンブルフォーマットが図6に示されている。
サブキャリア間隔30khz,CP=5×T_OFDM = 166.7us、
プリアンブルシーケンス長=5×T_OFDM = 166.7us、
ガードタイムGT=5×T_OFDM = 166.7us、
PRACHの全長=166.7us+ 166.7us+ 166.7us = 500us = 0.5ms。
【0178】
図7に示すように、本発明の実施形態によって提供されるランダムアクセスを実行するための端末は、プロセッサ700、メモリ701、およびトランシーバ702を含む。
【0179】
プロセッサ700は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ701は、プロセッサ700が動作する際に利用するデータを記憶することができる。送受信機702は、プロセッサ700の制御の下でデータを送受信する。
【0180】
バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバスおよびブリッジを含み得、特に、プロセッサ700によって表される1つ以上のプロセッサの様々な回路およびメモリ701によって表されるメモリをリンクし得る。さらに、周辺装置、電圧調整器、電力管理回路などのさまざまな他の回路をリンクすることができ、これらはすべて当技術分野でよく知られており、したがって、本明細書では再度さらに説明しない。バスインターフェイスはインターフェイスを提供する。プロセッサ700は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ701は、プロセッサ700が動作する際に利用するデータを記憶することができる。
【0181】
本発明に係る実施例により開示されたフローチャートは、プロセッサ700に適用することができるか、または、プロセッサ700により実現される。実現の間、周波数ドメインにおける拡散伝送流れにおける各々ステップは、プロセッサ700内のハードウェアの論理集積回路またはソフトウェア形式の指令により完成されることができる。プロセッサ700は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、専用集積回路、フィールドプログラマブル・ゲートアレイまたはたのプログラマブルロジック・デバイス、ディスクリート・ゲートまたはトランジスタロジック・デバイス、ディスクリート・ハードウェアコンポネントであることができ、本発明に係る実施例により開示した各々方法、ステップ及びロジックブロック図を実現・執行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサまたはいずれのノーマルプロセッサなどであることができる。本発明に係る実施例に開示された方法のステップを参照すれば、ハードウェアプロセッサにより直接に執行して完成するか、または、プロセッサ内のハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせにより執行されて完成することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムメモリ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ,プログラマブルリードオンリーメモリまたは電気的消去可能プログラマブルメモリ、レジスタなど本分野のよく知られる記憶媒体に格納されることができる。当該記憶媒体はメモリ701に位置し、プロセッサ700はメモリ701に格納される情報を読み出して、そのハードウェアと協働して信号処理のフローを完成する。
【0182】
ここで、プロセッサ700は、メモリ701内のプログラムを読み取り、以下のプロセスを実行するように構成され、
構成メッセージ内の関連パラメータを受信および取得し、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含み、
物理層ランダムアクセスチャネルランダムアクセスプリアンブル(PRACHプリアンブル)シーケンスを生成し、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定し、
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信する。
【0183】
オプションの実施形態として、前記プロセッサは具体的に、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの受信位置に対するアップリンク送信タイミング位置のタイミングアドバンスを決定し、
前記構成メッセージの受信位置及びタイミングアドバンスに応じてアップリンク送信タイミング位置を決定する。
【0184】
オプションの実施形態として、前記プロセッサは具体的に、
端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を推定し、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定し、
前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定する。
【0185】
オプションの実施形態として、前記プロセッサは具体的に、
グローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigation Satellite System,GNSS)信号に従って前記端末の測位情報を決定し、エフェメリスを介して衛星の機能パラメータ情報を取得し、
前記測位情報と衛星の機能パラメータ情報に従い、端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差を推定し、
前記推定された伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を決定する。
【0186】
オプションの実施形態として、前記プロセッサは具体的に、
相対的な伝送遅延の2倍とセルレベルタイミングアドバンスの合計を求めて、タイミングアドバンスを取得する。
【0187】
オプションの実施形態として、前記プロセッサはさらに、
ランダムアクセス応答(RAR)時間ウィンドウ内でフィードバックされたRARメッセージを検出し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、RAR時間ウィンドウは、前記構成メッセージの受信位置から開始し、
フィードバックされたRARメッセージに従ってアップリンク同期を受信し、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを送信し、
フィードバックされた競合解決メッセージを受信してデコードする。
【0188】
オプションの実施形態として、前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含む。
【0189】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きい。
【0190】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定される。
【0191】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計従って決定される。
【0192】
オプションの実施形態として、前記プロセッサはさらに、
推定されたダウンリンク周波数オフセットに従って生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行する。
【0193】
オプションの実施形態として、前記プロセッサは具体的に、
端末は、ダウンリンクタイミング同期位置推定およびダウンリンク周波数オフセット推定操作を含む、プロトコルによって事前定義されたダウンリンク同期信号および/または参考信号が配置されているフレーム構造の周期的位置に従い、ダウンリンクセル検索を実行し、ダウンリンク同期信号および/または参考信号を取得できるようにし、
周期的なダウンリンク同期信号および/または参考信号に従ってダウンリンク周波数オフセット
【0194】
【数13】
【0195】
を推定し、
次の式に従い、生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行する:
【0196】
【数14】
【0197】
ここで、
【0198】
【数15】
【0199】
は、PRACHプリアンブルシーケンスの時間領域信号である。
【0200】
図8に示されるように、本発明の実施形態によって提供されるランダムアクセスを実行するためのネットワーク側装置は、プロセッサ800、メモリ801、およびトランシーバ802を含む。
【0201】
プロセッサ800は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ801は、プロセッサ800が動作する際に利用するデータを記憶することができる。送受信機802は、プロセッサ800の制御の下でデータを送受信する。
【0202】
バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバスおよびブリッジを含み得、特に、プロセッサ800によって表される1つ以上のプロセッサの様々な回路およびメモリ801によって表されるメモリをリンクし得る。さらに、周辺装置、電圧調整器、電力管理回路などのさまざまな他の回路をリンクすることができ、これらはすべて当技術分野でよく知られており、したがって、本明細書では再度さらに説明しない。バスインターフェイスはインターフェイスを提供する。プロセッサ800は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ801は、プロセッサ800が動作する際に利用するデータを記憶することができる。
【0203】
本発明に係る実施例により開示されたフローチャートは、プロセッサ800に適用することができるか、または、プロセッサ800により実現される。実現の間、周波数ドメインにおける拡散伝送流れにおける各々ステップは、プロセッサ800内のハードウェアの論理集積回路またはソフトウェア形式の指令により完成されることができる。プロセッサ800は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、専用集積回路、フィールドプログラマブル・ゲートアレイまたはたのプログラマブルロジック・デバイス、ディスクリート・ゲートまたはトランジスタロジック・デバイス、ディスクリート・ハードウェアコンポネントであることができ、本発明に係る実施例により開示した各々方法、ステップ及びロジックブロック図を実現・執行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサまたはいずれのノーマルプロセッサなどであることができる。本発明に係る実施例に開示された方法のステップを参照すれば、ハードウェアプロセッサにより直接に執行して完成するか、または、プロセッサ内のハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせにより執行されて完成することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムメモリ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ,プログラマブルリードオンリーメモリまたは電気的消去可能プログラマブルメモリ、レジスタなど本分野のよく知られる記憶媒体に格納されることができる。当該記憶媒体はメモリ801に位置し、プロセッサ800はメモリ801に格納される情報を読み出して、そのハードウェアと協働して信号処理のフローを完成する。
【0204】
ここで、プロセッサ800は、メモリ801内のプログラムを読み取り、以下のプロセスを実行するように構成され、
関連パラメータを含む構成メッセージを端末に送信し、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含み、
前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定し、
アップリンク受信タイミング位置に従い、すべての候補物理層ランダムアクセスチャネル(PRACH)時間周波数リソースで前記端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出する。
【0205】
オプションの実施形態として、前記ネットワーク側装置は具体的に、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定し、
前記構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットおよび前記構成メッセージの伝送位置に従い、アップリンク受信タイミング位置を決定する。
【0206】
オプションの実施形態として、前記ネットワーク側装置は具体的に、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定し、
セル共通遅延情報およびセルレベルタイミングアドバンスに従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定する。
【0207】
オプションの実施形態として、前記ネットワーク側装置は具体的に、
前記セル共通遅延からセルレベルタイミングアドバンスを差し引いて、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを取得する。
【0208】
オプションの実施形態として、前記ネットワーク側装置はさらに、
端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出した後、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージを前記端末に送信し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、
アップリンク同期を達成した後、端末によって送信された無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを受信し、
競合解決メッセージを前記端末に送信する。
【0209】
オプションの実施形態として、前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含む。
【0210】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きい。
【0211】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定される。
【0212】
オプションの実施形態として、前記ネットワーク側装置は具体的に、
異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計に従い、PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔を決定する。
【0213】
図11に示されるように、本発明の実施形態は、ランダムアクセスを実行するための端末別の端末をさらに提供する。当該端末は、
構成メッセージ内の関連パラメータを受信および取得するように構成された受信モジュール110であって、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含む、前記するように構成された受信モジュール110と、
物理層ランダムアクセスチャネルランダムアクセスプリアンブル(PRACHプリアンブル)シーケンスを生成し、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定するように構成されたタイミング位置決定モジュール111と、
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信するように構成された送信モジュール112とを含む。
【0214】
オプションの実施形態として、前記タイミング位置決定モジュールは具体的に、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの受信位置に対するアップリンク送信タイミング位置のタイミングアドバンスを決定し、
前記構成メッセージの受信位置及びタイミングアドバンスに応じてアップリンク送信タイミング位置を決定する。
【0215】
オプションの実施形態として、前記タイミング位置決定モジュールは具体的に、
端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を推定し、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定し、
前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定する。
【0216】
オプションの実施形態として、前記タイミング位置決定モジュールは具体的に、
グローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigation Satellite System,GNSS)信号に従って前記端末の測位情報を決定し、エフェメリスを介して衛星の機能パラメータ情報を取得し、
前記測位情報と衛星の機能パラメータ情報に従い、端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差を推定し、
前記推定された伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を決定する。
【0217】
オプションの実施形態として、前記タイミング位置決定モジュールは具体的に、
相対的な伝送遅延の2倍とセルレベルタイミングアドバンスの合計を求めて、タイミングアドバンスを取得する。
【0218】
オプションの実施形態として、前記タイミング位置決定モジュールはさらに、
ランダムアクセス応答(RAR)時間ウィンドウ内でフィードバックされたRARメッセージを検出し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、RAR時間ウィンドウは、前記構成メッセージの受信位置から開始し、
フィードバックされたRARメッセージに従ってアップリンク同期を受信し、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを送信し、
フィードバックされた競合解決メッセージを受信してデコードする。
【0219】
オプションの実施形態として、前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含む。
【0220】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりおおきも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きい。
【0221】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定される。
【0222】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計従って決定される。
【0223】
オプションの実施形態として、前記タイミング位置決定モジュールはさらに、
推定されたダウンリンク周波数オフセットに従って生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行する。
【0224】
オプションの実施形態として、前記タイミング位置決定モジュールは具体的に、
端末は、ダウンリンクタイミング同期位置推定およびダウンリンク周波数オフセット推定操作を含む、プロトコルによって事前定義されたダウンリンク同期信号および/または参考信号が配置されているフレーム構造の周期的位置に従い、ダウンリンクセル検索を実行し、ダウンリンク同期信号および/または参考信号を取得できるようにし、
周期的なダウンリンク同期信号および/または参考信号に従ってダウンリンク周波数オフセット
【0225】
【数16】
【0226】
を推定し、
次の式に従い、生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行する:
【0227】
【数17】
【0228】
ここで、
【0229】
【数18】
【0230】
は、PRACHプリアンブルシーケンスの時間領域信号である。
【0231】
図12に示すように、本発明の実施形態は、ランダムアクセスを実行するための別のネットワーク側装置をさらに提供する。当該別のネットワーク側装置は、
関連パラメータを含む構成メッセージを端末に送信するように構成された送信モジュール121であって、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含む、前記するように構成された送信モジュール121と、
前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定するように構成されたタイミング位置決定モジュール122と、
アップリンク受信タイミング位置に従い、すべての候補物理層ランダムアクセスチャネル(PRACH)時間周波数リソースで前記端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出するように構成された検出モジュール123とを含む。
【0232】
オプションの実施形態として、前記タイミング位置決定モジュールは具体的に、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定し、
前記構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットおよび前記構成メッセージの伝送位置に従い、アップリンク受信タイミング位置を決定する。
【0233】
オプションの実施形態として、前記タイミング位置決定モジュールは具体的に、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定し、
セル共通遅延情報およびセルレベルタイミングアドバンスに従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定する。
【0234】
オプションの実施形態として、前記タイミング位置決定モジュールは具体的に、
前記セル共通遅延からセルレベルタイミングアドバンスを差し引いて、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを取得する。
【0235】
オプションの実施形態として、前記タイミング位置決定モジュールはさらに、
端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出した後、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージを前記端末に送信し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、
アップリンク同期を達成した後、端末によって送信された無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを受信し、
競合解決メッセージを前記端末に送信する。
【0236】
オプションの実施形態として、前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含む。
【0237】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含む。前記複数のCPの持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きい。
【0238】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定される。
【0239】
オプションの実施形態として、前記タイミング位置決定モジュールは具体的に、
異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計に従い、PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔を決定する。
【0240】
本発明の実施形態は読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該読み取り可能な記憶媒体は、不揮発性記憶媒体であり、前記読み取り可能な記憶媒体は、不揮発性の読み取り可能な記憶媒体であり、プログラムコードを含み、前記プログラムコードがコンピューティング装置上で実行される場合、前記プログラムコードは、コンピューティング装置が以下のステップを実行するように構成され、
構成メッセージ内の関連パラメータを受信および取得し、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含み、
物理層ランダムアクセスチャネルランダムアクセスプリアンブル(PRACHプリアンブル)シーケンスを生成し、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定し、
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信する。
【0241】
本発明の実施形態は読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該読み取り可能な記憶媒体は、不揮発性記憶媒体であり、前記読み取り可能な記憶媒体は、不揮発性の読み取り可能な記憶媒体であり、プログラムコードを含み、前記プログラムコードがコンピューティング装置上で実行される場合、前記プログラムコードは、コンピューティング装置が以下のステップを実行するように構成され、
関連パラメータを含む構成メッセージを端末に送信し、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含み、
前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定し、
アップリンク受信タイミング位置に従い、すべての候補物理層ランダムアクセスチャネル(PRACH)時間周波数リソースで前記端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出する。
【0242】
同じ本発明の思想に従って、本発明の実施形態は、端末がランダムアクセスを実行するための方法をさらに提供する。この方法に対応する端末は、本発明の実施形態のランダムアクセスシステムにおける端末であり、問題を解決するためのこの方法の原理は、端末の原理と類似しているので、この方法の実施は、システム、およびその繰り返しの説明は、ここでは省略される。
【0243】
図9を参考すると、本発明の一実施形態において端末がランダムアクセスを実行するための方法は、以下のステップを含む。
【0244】
ステップ901:構成メッセージ内の関連パラメータを受信および取得し、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含む。
【0245】
ステップ902:物理層ランダムアクセスチャネルランダムアクセスプリアンブル(PRACHプリアンブル)シーケンスを生成し、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定する。
【0246】
ステップ903:前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信する。
【0247】
オプションの実施形態として、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定するステップは、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの受信位置に対するアップリンク送信タイミング位置のタイミングアドバンスを決定するステップと、
前記構成メッセージの受信位置及びタイミングアドバンスに応じてアップリンク送信タイミング位置を決定するステップとを含む。
【0248】
オプションの実施形態として、前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの受信位置に対するアップリンク送信タイミング位置のタイミングアドバンスを決定するステップは、
端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を推定するステップと、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定するステップと、
前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定するステップとを含む。
【0249】
オプションの実施形態として、前記相対的な伝送遅延を推定するステップは、
グローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigation Satellite System,GNSS)信号に従って前記端末の測位情報を決定し、エフェメリスを介して衛星の機能パラメータ情報を取得するステップと、
前記測位情報と衛星の機能パラメータ情報に従い、端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差を推定するステップと、
前記推定された伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を決定するステップとを含む。
【0250】
オプションの実施形態として、前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定するステップは、
相対的な伝送遅延の2倍とセルレベルタイミングアドバンスの合計を求めて、タイミングアドバンスを取得するステップを含む。
【0251】
オプションの実施形態として、前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信した後、さらに、
ランダムアクセス応答(RAR)時間ウィンドウ内でフィードバックされたRARメッセージを検出し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、RAR時間ウィンドウは、前記構成メッセージの受信位置から開始し、
フィードバックされたRARメッセージに従ってアップリンク同期を受信し、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを送信し、
フィードバックされた競合解決メッセージを受信してデコードする。
【0252】
オプションの実施形態として、前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含む。
【0253】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガード時間GTとを含む前記複数のCPの合計持続時間およびGTの長さは、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計より大きい。
【0254】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定される。
【0255】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計従って決定される。
【0256】
オプションの実施形態として、前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信する前に、さらに、
推定されたダウンリンク周波数オフセットに従って生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行する。
【0257】
オプションの実施形態として、推定されたダウンリンク周波数オフセットに従って生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行することは、具体的に、
端末は、ダウンリンクタイミング同期位置推定およびダウンリンク周波数オフセット推定操作を含む、プロトコルによって事前定義されたダウンリンク同期信号および/または参考信号が配置されているフレーム構造の周期的位置に従い、ダウンリンクセル検索を実行し、ダウンリンク同期信号および/または参考信号を取得できるようにし、
周期的なダウンリンク同期信号および/または参考信号に従ってダウンリンク周波数オフセット
【0258】
【数19】
【0259】
を推定し、
次の式に従い、生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行する:
【0260】
【数20】
【0261】
ここで、
【0262】
【数21】
【0263】
は、PRACHプリアンブルシーケンスの時間領域信号である。
【0264】
同じ本発明の思想に従って、本発明の実施形態は、ネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法をさらに提供する。この方法に対応するネットワーク側装置は、本発明の実施形態のランダムアクセスシステムにおけるネットワーク側装置であり、問題を解決するためのこの方法の原理は、装置の原理と同様であるため、この方法の実施は、システムの実施を参考することができ、その繰り返しの説明はここでは省略される。
【0265】
図10に示すように、本発明の実施形態によって提供されるネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法は以下のステップを含む。
【0266】
ステップ1001:関連パラメータを含む構成メッセージを端末に送信し、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含む。
【0267】
ステップ1002:前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定する。
【0268】
ステップ1003:アップリンク受信タイミング位置に従い、すべての候補物理層ランダムアクセスチャネル(PRACH)時間周波数リソースで前記端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出する。
【0269】
オプションの実施形態として、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定するステップは、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定するステップと、
前記構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットおよび前記構成メッセージの伝送位置に従い、アップリンク受信タイミング位置を決定するステップとを含む。
【0270】
オプションの実施形態として、前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定するステップは、
セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定するステップと、
セル共通遅延情報およびセルレベルタイミングアドバンスに従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定するステップとを含む。
【0271】
オプションの実施形態として、前記セルの共通遅延情報およびセルレベルタイミングアドバンスに従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定するステップは、
前記セル共通遅延からセルレベルタイミングアドバンスを差し引いて、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを取得するステップを含む。
【0272】
オプションの実施形態として、さらに、
端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出した後、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージを前記端末に送信し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、
アップリンク同期を達成した後、端末によって送信された無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを受信し、
競合解決メッセージを前記端末に送信する。
【0273】
オプションの実施形態として、前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含む。
【0274】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガード時間GTとを含む。前記複数のCPの持続時間およびGTの持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計より大きい。
【0275】
オプションの実施形態として、前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定される。
【0276】
オプションの実施形態として、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従ってPRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔を決定するステップは、
異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計に従い、PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔を決定するステップを含む。
【0277】
以上は本発明の実施形態の方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフロー図および/またはブロック図によって、本発明を記述した。理解すべきことは、コンピュータプログラム指令によって、フロー図および/またはブロック図における各フローおよび/またはブロックと、フロー図および/またはブロック図におけるフローおよび/またはブロックの結合を実現できる。プロセッサはこれらのコンピュータプログラム指令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込み式処理装置、または、他のプログラム可能なデータ処理装置設備の処理装置器に提供でき、コンピュータまたは、他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサは、これらのコンピュータプログラム指令を実行し、フロー図における一つまたは、複数のフローおよび/またはブロック図における一つまたは、複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0278】
これに対応して、ハードウェアおよび/またはソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)を使用して、本出願を実施することもできる。さらに、本出願は、コンピュータ使用可能またはコンピュータ可読記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形をとることができ、これは、命令実行によって使用または使用される媒体に実装されたコンピュータ使用可能またはコンピュータ可読プログラムコードを有するシステム命令実行システムと組み合わせて使用される。本出願のコンテキストでは、コンピュータ使用可能またはコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイス、またはそれらの組み合わせで使用するためのプログラムを格納、保存、通信、送信、または送信できる任意の媒体である可能性がある。
【0279】
明らかに、当業者は、本出願の精神および範囲から逸脱することなく、本出願に様々な変更および修正を加えることができる。このように、本出願のこれらの修正および変形が本出願およびそれらの同等技術の特許請求の範囲内にある場合、本出願はこれらの修正および変形も含むことを意図する。
【符号の説明】
【0280】
1 端末
2 ゲートウェイステーション
3 衛星
110 受信モジュール
111 タイミング位置決定モジュール
112 送信モジュール
121 送信モジュール
122 タイミング位置決定モジュール
123 検出モジュール
400 端末
401 ネットワーク側装置
700 プロセッサ
701 メモリ
702 送受信機
800 プロセッサ
801 メモリ
802 送受信機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2021-08-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成メッセージ内の関連パラメータを受信および取得するステップと、
物理層ランダムアクセスチャネルランダムアクセスプリアンブル(PRACHプリアンブル)シーケンスを生成し、セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定するステップと、
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースで前記PRACHプリアンブルシーケンスを送信するステップとを含み、
前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含むことを特徴とする、端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項2】
前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定するステップは、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの受信位置に対するアップリンク送信タイミング位置のタイミングアドバンスを決定するステップと、
前記構成メッセージの受信位置及び前記タイミングアドバンスに応じて前記アップリンク送信タイミング位置を決定するステップとを含むことを特徴とする、請求項1に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項3】
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの受信位置に対するアップリンク送信タイミング位置のタイミングアドバンスを決定するステップは、
端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を推定するステップと、
前記セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定するステップと、
前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定するステップとを含むことを特徴とする、請求項2に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項4】
前記相対的な伝送遅延を推定するステップは、
グローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigation Satellite System,GNSS)信号に従って前記端末の測位情報を決定し、エフェメリスを介して衛星の機能パラメータ情報を取得するステップと、
前記測位情報と前記衛星の機能パラメータ情報に従い、前記端末のユーザーリンク伝搬パスと衛星に最も近い位置の最小リンク遅延パスとの間の伝搬距離差を推定するステップと、
前記推定された伝搬距離差に対応する相対的な伝送遅延を決定するステップと、ことを特徴とする、請求項3に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項5】
前記相対的な伝送遅延とセルレベルタイミングアドバンスに従ってタイミングアドバンスを決定するステップは、
前記相対的な伝送遅延の2倍と前記セルレベルタイミングアドバンスの合計を求めて、前記タイミングアドバンスを取得するステップを含むことを特徴とする、請求項3に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項6】
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースで前記PRACHプリアンブルシーケンスを送信した後、
ランダムアクセス応答(RAR)時間ウィンドウ内でフィードバックされたRARメッセージを検出し、前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含み、前記RAR時間ウィンドウは、前記構成メッセージの受信位置から開始し、
フィードバックされたRARメッセージに従ってアップリンク同期を受信し、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを送信し、
フィードバックされた前記競合解決メッセージを受信してデコードすることを特徴とする、請求項1に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項7】
前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含み、
前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定され、
前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計従って決定されることを特徴とする、請求項1に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項8】
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信する前に、
推定されたダウンリンク周波数オフセットに従って生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行し、
推定されたダウンリンク周波数オフセットに従って生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行するステップは、
周期的なダウンリンク同期信号および/または参考信号に従ってダウンリンク周波数オフセット
【数1】
を推定するステップと、
次の式に従い、生成されたPRACHプリアンブルシーケンスに対して周波数オフセット事前補償を実行するステップとを含み、
【数2】
【数3】
は、PRACHプリアンブルシーケンスの時間領域信号であることを特徴とする、請求項1に記載の端末がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項9】
関連パラメータを含む構成メッセージを端末に送信するステップと、
セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定するステップと、
アップリンク受信タイミング位置に従い、すべての候補物理層ランダムアクセスチャネル(PRACH)時間周波数リソースで前記端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出するステップとを含み、
前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含むことを特徴とする、ネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項10】
前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定するステップは、
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定するステップと、
前記構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットおよび前記構成メッセージの伝送位置に従い、前記アップリンク受信タイミング位置を決定するステップとを含むことを特徴とする、請求項に記載のネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項11】
前記セルの共通遅延情報に従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定するステップは、
前記セルの共通遅延情報に従い、セル共通遅延とスロットの整数倍との間の偏差のセルレベルのタイミングアドバンスを決定するステップと、
前記セルの共通遅延情報および前記セルレベルタイミングアドバンスに従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定するステップとを含み、
前記セルの共通遅延情報およびセルレベルタイミングアドバンスに従い、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを決定するステップは、
前記セル共通遅延からセルレベルタイミングアドバンスを差し引いて、構成メッセージの伝送位置に対するアップリンク受信タイミング位置のオフセットを取得するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載のネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項12】
端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出した後、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージを前記端末に送信するステップと、
アップリンク同期を達成した後、端末によって送信された無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)メッセージを受信するステップと、
競合解決メッセージを前記端末に送信するステップとを含み、
前記RARメッセージは、アップリンクタイミングアドバンス調整と、アップリンクグラントとを含むことを特徴とする、請求項に記載のネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項13】
前記構成メッセージは、PRACHプリアンブルフォーマットをさらに含み、
前記PRACHプリアンブルフォーマットは、複数のサイクリックプレフィックス(CP)と、プリアンブルシーケンスと、ガードタイム(GT)とを含み、前記複数のCPの持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記ガードタイム(GT)の合計持続時間は、端末ランダムアクセスプロセスにおける衛星の移動距離によって導入される伝送遅延、GPS測位エラーによって導入される遅延およびダウンリンク初期同期プロセスにおけるタイミング推定エラーによって導入される遅延の合計よりも大きく、
前記PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔は、端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従って決定され、
端末によってサポートされるドップラー周波数オフセット範囲に従ってPRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔を決定することは、
異なる移動速度での端末に対応するドップラー周波数オフセット範囲、および/または、端末との初期同期後の残留周波数オフセットと構成メッセージの伝送プロセスでの衛星の移動によって引き起こされるドップラー周波数オフセットの合計に従い、PRACHプリアンブルシーケンスによって占有されるサブキャリア間隔を決定することを特徴とする、請求項1に記載のネットワーク側装置がランダムアクセスを実行するための方法。
【請求項14】
端末は、プロセッサおよびメモリを含み、ここで、プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、以下のプロセスを実行するように構成され、
構成メッセージ内の関連パラメータを受信および取得し、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含み、
物理層ランダムアクセスチャネルランダムアクセスプリアンブル(PRACHプリアンブル)シーケンスを生成し、前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク送信タイミング位置を決定し、
前記アップリンク送信タイミング位置に対応する時間周波数リソースでPRACHプリアンブルシーケンスを送信することを特徴とする、ランダムアクセスを実行するための端末。
【請求項15】
ネットワーク側装置は、プロセッサおよびメモリを含み、ここで、プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、以下のプロセスを実行するように構成され、
関連パラメータを含む構成メッセージを端末に送信し、前記関連パラメータは、セルの共通遅延情報を含み、
前記セルの共通遅延情報に従ってアップリンク受信タイミング位置を決定し、
アップリンク受信タイミング位置に従い、すべての候補物理層ランダムアクセスチャネル(PRACH)時間周波数リソースで前記端末によって伝送されたPRACHプリアンブルシーケンスを検出することを特徴とする、ランダムアクセスを実行するためのネットワーク側装置。
【国際調査報告】