(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-01
(54)【発明の名称】オブジェクト制御方法とオブジェクト制御装置、コンピュータ・プログラム、および電子装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/422 20140101AFI20220325BHJP
A63F 13/803 20140101ALI20220325BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20220325BHJP
G06F 3/04842 20220101ALI20220325BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20220325BHJP
【FI】
A63F13/422
A63F13/803
A63F13/55
G06F3/0484 120
G06F3/0481
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021536060
(86)(22)【出願日】2020-01-17
(85)【翻訳文提出日】2021-07-13
(86)【国際出願番号】 CN2020072635
(87)【国際公開番号】W WO2020168877
(87)【国際公開日】2020-08-27
(31)【優先権主張番号】201910130187.X
(32)【優先日】2019-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】514187420
【氏名又は名称】テンセント・テクノロジー・(シェンジェン)・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ホアン,シオンフェイ
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA15
5E555AA76
5E555BA20
5E555BB20
5E555BC08
5E555CA13
5E555CB12
5E555CB20
5E555CB33
5E555CB57
5E555CC01
5E555DB20
5E555DB53
5E555DC19
5E555DC21
5E555DD06
5E555EA11
5E555FA00
(57)【要約】
【要約】
オブジェクト制御方法および装置、記憶媒体、並びに電子装置を提供する。前記方法は、クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われて生成された操作指令を取得するステップ(302)と、操作指令に応答して、目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行するように制御し、目標オブジェクトが目標動作を実行している中で生じた目標角度を検出するステップ(S304)と、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して現在長押操作が行われており、且つ目標角度が現在経路に対応する第1の角度閾値に達していることを検出した場合、目標オブジェクトが目標動作を受動的に実行する状態に入るように、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整するステップ(S306)と、を含む。当該方法は、オブジェクトが目標動作を実現するように制御している過程に制御精度低下という課題が存在する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置が実行するオブジェクト制御方法であって、
クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける第1の仮想ボタン及び第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われて生成された操作指令を取得するステップであって、前記第1の仮想ボタンは、前記クライアントによって制御される目標オブジェクトの進行方向を調整するためのものであり、前記第2の仮想ボタンは、前記目標オブジェクトによる目標動作の実行をトリガするためのものである、ステップと、
前記操作指令に応答して、前記目標オブジェクトが現在経路で前記目標動作を実行するように制御し、前記目標オブジェクトが前記目標動作を実行している中で生じた目標角度を検出するステップであって、前記目標角度は、前記目標オブジェクトの進行方向と前記目標オブジェクトの滑走方向との挟角である、ステップと、
現在、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンに対して前記長押操作が行われており、且つ前記目標角度が前記現在経路に対応する第1の角度閾値に達していることを検出した場合、前記目標オブジェクトが前記目標動作を受動的に実行する状態に入るように、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整するステップであって、前記失効状態とは、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン応答論理が中止状態にあることを指す、ステップと、含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整する際に、
前記ヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおいて、前記失効状態にある前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとの表示状態が、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンに対して前記長押操作が行われているときの前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとの表示状態に一致するように、制御するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われて生成された操作指令を取得する前に、
前記現在経路の経路情報を目標分類モデルに入力するステップであって、前記目標分類モデルは、サンプルデータを用いて機械訓練を行って得られた、経路の経路情報に対応している角度閾値を特定するためのモデルであり、前記角度閾値は、経路で前記目標動作を完了するまでの所要時間が最も短い角度である、ステップと、
前記目標分類モデルの出力結果に応じて、前記現在経路に対応する前記第1の角度閾値を特定するステップとを、さらに含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記現在経路の経路情報を前記目標分類モデルに入力する前に、
N個のサンプル経路で前記目標動作を実行するときに生じたサンプルデータを取得するステップであって、前記サンプルデータは、i番目(iは、1以上、且つN以下の整数)のサンプル経路で前記目標動作を実行するときに使用した角度と、前記目標動作を完了するまでの所要時間とを含む、ステップと、
前記サンプルデータを予め構築された初期分類モデルに入力して、前記初期分類モデルの出力結果に応じて前記初期分類モデルにおけるパラメータを調整して、前記目標分類モデルを得るように訓練するステップと、を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記目標分類モデルの出力結果に応じて前記現在経路に対応する前記第1の角度閾値を特定した後、
前記クライアント側の構成インタフェースにおける角度閾値構成アイテムに対して構成操作を実行して生成された構成指令を取得するステップと、
前記構成指令に応答して、前記第1の角度閾値を調整して、調整された前記第1の角度閾値を得るステップと、さらに含む
ことを特徴とする請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整した後に、
前記目標オブジェクトが受動的に前記目標動作を実行する状態に入ると、前記現在経路に対応する摩擦抵抗力に基づいて、前記目標オブジェクトが前記目標動作を完了するまでの残り時間を特定するステップと、
前記残り時間内に前記目標オブジェクトが前記目標動作を完了するように制御するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンのボタン状態を失効状態に調整した後に、
現在、前記第1の仮想ボタンに対して長押操作が行われているが、前記第2の仮想ボタンに対して押圧操作が行われていないことを検出した場合、前記第1の仮想ボタンのボタン状態が失効状態に保持されるように制御するステップと、
現在、前記第1の仮想ボタンに対して押圧操作が行われていないが、前記第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われていることを検出した場合、前記第2の仮想ボタンのボタン状態が有効状態に回復するように制御するステップであって、前記有効状態は、前記第2の仮想ボタンのボタン応答論理が正常に回復したことを示す、ステップと、
現在、前記第1の仮想ボタン及び前記第2の仮想ボタンに対して押圧操作が行われていないことを検出した場合、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンのボタン状態が有効状態に回復するように制御するステップであって、前記有効状態は、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン応答論理が正常に回復したことを示す、ステップとをさらに含む
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
オブジェクト制御装置であって、
クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける第1の仮想ボタンおよび第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われて生成された操作指令を取得する第1の取得手段であって、前記第1の仮想ボタンは、前記クライアントによって制御される目標オブジェクトの進行方向を調整するためのものであり、前記第2の仮想ボタンは、前記目標オブジェクトによる目標動作の実行をトリガするためのものである、第1の取得手段と、
前記操作指令に応答して、前記目標オブジェクトが現在経路で前記目標動作を実行するように制御し、前記目標オブジェクトが前記目標動作を実行している中で生じた目標角度を検出する第1の制御手段であって、前記目標角度は、前記目標オブジェクトの進行方向と前記目標オブジェクトの滑走方向との挟角である、第1の制御手段と、
現在、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンに対して前記長押操作が行われており、且つ前記目標角度が前記現在経路に対応する第1の角度閾値に達していることを検出した場合、前記目標オブジェクトが前記目標動作を受動的に実行する状態に入るように、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整する第1の調整手段であって、前記失効状態とは、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン応答論理が中止状態にあることを指す、第1の調整手段とを含む
ことを特徴とする装置。
【請求項9】
前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整する際に、前記ヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおいて、前記失効状態にある前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとの表示状態が、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンに対して前記長押操作が行われているときの前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとの表示状態に一致するように、制御するための表示手段をさらに含む
ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われて生成された操作指令を取得する前に、前記現在経路の経路情報を目標分類モデルに入力するための入力手段であって、前記目標分類モデルは、サンプルデータを用いて機械訓練を行って得られた、経路の経路情報に対応する角度閾値を特定するためのモデルであり、前記角度閾値は、経路で目標動作を完了するまでの所要時間が最も短い角度である、入力手段と、
前記目標分類モデルの出力結果に応じて、前記現在経路に対応する第1の角度閾値を特定するための特定手段と、をさらに含む
ことを特徴とする請求項8または9に記載の装置。
【請求項11】
前記現在経路の経路情報を目標分類モデルに入力する前に、N個のサンプル経路で前記目標動作を実行するときに生じたサンプルデータを取得するための第2の取得手段であって、前記サンプルデータは、i番目(iは、1以上、且つN以下の整数)のサンプル経路で目標動作を実行するときに使用した角度と、目標動作を完了するまでの所要時間とを含む、第2の取得手段と、
前記サンプルデータを予め構築された初期分類モデルに入力して、前記初期分類モデルの出力結果に応じて前記初期分類モデルにおけるパラメータを調整して、前記目標分類モデルを得るように訓練する訓練手段とを含む
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記目標分類モデルの出力結果に応じて、前記現在経路に対応する前記第1の角度閾値を特定した後、前記クライアント側の構成インターフェースにおける角度閾値構成アイテムに対して構成操作を実行して生成された構成指令を取得するための第3の取得手段と、
前記構成指令に応答して、前記第1の角度閾値を調整して、調整した前記第1の角度閾値を得るための第2の調整手段と、をさらに含む
ことを特徴とする請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整した後に、現在、前記第1の仮想ボタンに対して前記長押操作が行われているが、前記第2の仮想ボタンに対して押圧操作が行われていないことを検出した場合、前記第1の仮想ボタンのボタン状態が失効状態に保持されるように制御するための第2の制御手段と、
現在、前記第1の仮想ボタンに対して押圧操作が行われていないが、前記第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われていることを検出した場合、前記第2の仮想ボタンのボタン状態が有効状態に回復するように制御するための第3の制御手段であって、前記有効状態は、前記第2の仮想ボタンのボタン応答論理が正常に回復したことを示す、第3の制御手段と
現在、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンに対して押圧操作が行われていないことを検出した場合、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン状態が有効状態に回復するように制御するための第4の制御手段であって、前記有効状態は、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン応答論理が正常に回復したことを示す、第4の制御手段と、をさらに含む
ことを特徴とする請求項8~12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
メモリとプロセッサとを含む電子装置であって、
コンピュータ・プログラムが前記メモリに記憶されており、
前記プロセッサは、前記コンピュータ・プログラムによって、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成されている
ことを特徴とする電子装置。
【請求項15】
指令を含む、コンピュータ・プログラムであって、
コンピュータにより実行されると、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年2月21日に中国専利局に提出した、出願番号が201910130187Xであり、発明の名称が「オブジェクト制御方法と装置、記憶媒体、および電子装置」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容を援用により本出願に結合する。
【0002】
本出願は、コンピュータ技術の分野に関し、特に、オブジェクト制御技術に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、レースゲームのアプリケーションにおいては、プレイヤのユーザーエクスペリエンスを豊かにするために、ゲームシーンに、異なるカーブが含まれる複数のサーキットを設ける。プレイヤは、その制御している目標オブジェクトがカーブを走行する時間を短縮するために、ヒューマンコンピュータインタラクションのためのインターフェースに設けられている制御ボタンを介して、当該目標オブジェクトがドリフト走行を実現するように制御している。
【0004】
しかしながら、プレイヤは、前記目標オブジェクトがドリフト走行を実現するように制御している過程において、目標オブジェクトが所定のドリフト角度に従ってドリフトした後に引き続き走行できるように、ドリフト走行過程における目標オブジェクトのドリフト角度を特定するように、通常、ゲーム経験により制御ボタンに対する制御操作を手動で調整する必要がある。実際の適用の場合、プレイヤが目標オブジェクトに対する制御操作に慣れていなければ、ドリフト走行操作ミスを招きがちとなり、レーシング結果に不利である。
【0005】
このように、従来技術にかかるオブジェクト制御方法では、プレイヤによる操作のレベルに対して高く要求されるため、オブジェクトがドリフト走行を実現するように制御する際の制御精度の低下という課題が存在している。
【0006】
前記課題に対して未だに有効な解決策が提案されていないことが現状であった。
【発明の概要】
【0007】
本出願の実施形態においては、少なくとも、オブジェクトが目標動作を実現するように制御している過程に存在した制御精度低下という課題を解決するように、オブジェクト制御方法および装置、記憶媒体、並びに電子装置を提供する。
【0008】
本出願における実施形態の一側面によれば、端末装置が実行するオブジェクト制御方法を提供する。具体的には、クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける、第1の仮想ボタンおよび第2の仮想ボタンに対して長押操作を行われて生成された操作指令を取得するステップであって、前記第1の仮想ボタンは、前記クライアントによって制御される目標オブジェクトの進行方向を調整するためのものであり、前記第2の仮想ボタンは、前記目標オブジェクトによる目標動作の実行をトリガするためのものであるステップと、前記操作指令に応答して、前記目標オブジェクトが現在経路で前記目標動作を実行するように制御し、前記目標オブジェクトが前記目標動作を実行している中で生じた目標角度を検出するステップであって、前記目標角度は、前記目標オブジェクトの進行方向と前記目標オブジェクトの滑走方向との挟角であるステップと、現在前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンに対して前記長押操作が行われており、且つ前記目標角度が前記現在経路に対応する第1の角度閾値に達していることを検出した場合、前記目標オブジェクトが前記目標動作を受動的に実行する状態に入るように、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整するステップであって、前記失効状態は、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン応答論理が中止状態にあることを指すステップとを含む。
【0009】
本出願における実施形態の他側面によれば、以下のオブジェクト制御装置をさらに提供する。即ち、クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける、第1の仮想ボタンおよび第2の仮想ボタンに対して、長押操作を行って生成された操作指令を取得する第1の取得手段であって、前記第1の仮想ボタンは、前記クライアントによって制御される目標オブジェクトの進行方向を調整するためのものであり、前記第2の仮想ボタンは、前記目標オブジェクトによる目標動作の実行をトリガするためのものである、第1の取得手段と、前記操作指令に応答して、前記目標オブジェクトが現在経路で前記目標動作を実行するように制御し、前記目標オブジェクトが前記目標動作を実行している中で生じた目標角度を検出する第1の制御手段であって、前記目標角度は、前記目標オブジェクトの進行方向と前記目標オブジェクトの滑走方向との挟角である、第1の制御手段と、現在、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンに対して前記長押操作が行われており、且つ前記目標角度が前記現在経路に対応する第1の角度閾値に達していることを検出した場合、前記目標オブジェクトが前記目標動作を受動的に実行する状態に入るように、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整する第1の調整手段であって、前記失効状態とは、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン応答論理が中止状態にあることを指す、第1の調整手段とを含む。
【0010】
本出願における実施形態の別の他側面によれば、コンピュータ・プログラムが記憶されている記憶媒体を提供し、当該コンピュータ・プログラムを実行することにより、前記オブジェクト制御方法が実行するように構成されている。
【0011】
本出願における実施形態の更なる他側面によれば、電子装置を提供し、当該電子装置は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されてプロセッサにより実行され得るコンピュータ・プログラムとを含み、前記プロセッサは、コンピュータ・プログラムにより前記オブジェクト制御方法を実行する。
【0012】
本出願における実施形態の別の他側面によれば、コンピュータ・プログラムを提供し、コンピュータ・プログラムは、指令を含み、コンピュータで実行されると、コンピュータに前記オブジェクト制御方法を実行させる。
【0013】
本出願の実施形態にかかるオブジェクト制御方法は、ヒューマンコンピュータインタラクションアプリのクライアントで実行されている中、クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して長押操作を行って生成された操作指令を取得した後、この操作指令に応答して、目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行するように制御し、この目標オブジェクトが目標動作を実行している中で生じた目標角度を検出する。そして、現在、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンに対して前記長押操作が行われており、且つ前記目標角度が前記現在経路に対応する第1の角度閾値に達していることを検出した場合、前記第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整する。つまり、クライアントによって制御されている目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行している中で、生じた目標角度と第1の角度閾値との相対関係を検出して、目標オブジェクトが受動的に目標動作を実行する状態に自律的に入るように制御する。よって、プレイヤのゲーム経験に依存しなくなって、プレイヤがゲーム経験によって手動で制御操作を調整して目標オブジェクトが目標動作を実行するときに必要な角度を特定することが必要なく、プレイヤの操作難しさを低減し、目標オブジェクトが目標動作を実行する時の制御正確性を向上させ、従来技術におけるプレイヤの目標オブジェクトに対する制御操作に慣れていないことによる制御の正確性低下の問題が解消される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
ここでの図面の説明は、本出願がより理解され易くするためのものであり、本出願の一部を構成している。本出願の例示的な実施形態及びその説明は、本出願を解釈するためのものであり、本出願に対する不当な限定を構成するものではない。具体的には、
【
図1】本出願の実施形態に係る好ましいオブジェクト制御方法のハードウェア環境を示す模式図である。
【
図2】本出願の実施形態に係る他の好ましいオブジェクト制御方法のハードウェア環境を示す模式図である。
【
図3】本出願の実施形態に係る好ましいオブジェクト制御方法のフローチャートである。
【
図4】本出願の実施形態に係る好ましいオブジェクト制御方法を示す模式図である。
【
図5】本出願の実施形態に係る他の好ましいオブジェクト制御方法を示す模式図である。
【
図6】本出願の実施形態に係る他の好ましいオブジェクト制御方法のフローチャートである。
【
図7】本出願の実施形態に係る別の他の好ましいオブジェクト制御方法を示す模式図である。
【
図8】本出願の実施形態に係る別の他の好ましいオブジェクト制御方法を示す模式図である。
【
図9】本出願の実施形態に係る好ましいオブジェクト制御方法における目標分類モデルを示す模式図である。
【
図10】本出願の実施形態に係る別の他の好ましいのオブジェクト制御方法における初期分類モデルを示す模式図である。
【
図11】本出願の実施形態に係る好ましいオブジェクト制御方法の構成インターフェースを示す模式図である。
【
図12】本出願の実施形態に係る好ましいオブジェクト制御装置の概略構成図である。
【
図13】本出願の実施形態に係る好ましい電子装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
当業者に本出願の発明をよりよく理解させるために、以下に、本出願の実施形態における図面に合わせて、本出願の実施形態にかかる技術案を明確且つ完全に記載する。これらの記載された実施形態は、本出願の一部の実施形態にすぎず、すべての実施形態をカバーするものではない。本出願の実施形態に基づいた当業者による進歩性に値していない他実施形態は、すべて本出願の保護範囲に該当すべきである。
【0016】
なお、本出願の明細書、特許請求の範囲、および前記図面における用語、即ち「第1」、「第2」などの記載は、特定の順序または前後順位の限定を意図せず、類似しているオブジェクトを区別するためのものである。また、このように使用される数字は、本明細書に記載の実施形態が本明細書に記載の図示または記載されたものに加えて、ほかの順序で実施されるように、適宜に交換可能であることを理解されたい。さらに、用語「含む」および「有する」およびそれらのいずれの変形も、排他的でない包含をカバーすることを意図しており、例えば、一連のステップまたは手段を含むプロセス、方法、システム、製品またはデバイスは、明記されているステップまたは手段に限る必要がなく、明記されていない、またはこれらのプロセス、方法、製品またはデバイスにとって固有なものである他のステップまたは手段を含んでいてもよい。
【0017】
本出願の実施形態の一側面によれば、オブジェクト制御方法を提供する。好適には、好ましい実施形態として、上記方法は、
図1に示すハードウェア環境に適用できるが、
図1に示すハードウェア環境に限らない。ユーザデバイス102には、ヒューマンコンピュータインタラクションが適用されるクライアントがインストールされている(
図1に示すレースゲームが適用されるクライアント)として、クライアントが作動している中、クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける第1の仮想ボタン(
図1における左下に示す方向ボタン)と第2の仮想ボタン(
図1における右下に示す動作制御ボタン)に対して長押操作を行って生成された操作指令を取得する(例えば、S102)。
【0018】
なお、ユーザデバイス102には、ヒューマンコンピュータインタラクションスクリーン104、プロセッサ106、およびメモリ108が含まれている。ヒューマンコンピュータインタラクションスクリーン104は、ヒューマンコンピュータインタラクション操作を取得するためのものである。プロセッサ106は、ヒューマンコンピュータインタラクション操作に応じて対応する操作指令を生成し、操作指令に応答して、目標オブジェクトが対応するアクションを実行するように制御するためのものである。当該目標オブジェクトは、ユーザがクライアントを介して制御する仮想オブジェクト、例えば、レースゲームアプリにおけるレーシングカーなどである。メモリ108は、前記操作指令および目標オブジェクトに関する属性情報を記憶するためのものである。
【0019】
そして、ユーザデバイス102は、ステップ104を実行してもよく、ネットワーク110を介してサーバ112に操作指令を送信する。サーバ112には、データベース114および処理エンジン116が含まれている。ステップS106のように、サーバ112は、処理エンジン116を呼び出して、前記目標オブジェクトの所在している現在経路に対応する第1の角度閾値をデータベース114から特定する。次に、サーバ112は、ステップS108を実行し、特定した第1の角度閾値をネットワーク110によってユーザデバイス102に送信し、このようにして、ユーザデバイス102は、取得された第1の角度閾値を用いてステップS110を実行して、目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行するように制御する。
【0020】
また、好ましい実施形態として、前記オブジェクト制御方法は、
図2に示すハードウェア環境に適用できるが、それに限らない。同様に、ユーザデバイス102には、ヒューマンコンピュータインタラクションのクライアント(
図2に示すように、レースゲームのアプリのクライアント)がインストールされているとして、クライアントが動作している中、クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける第1の仮想ボタン(
図2における左下に示す方向ボタン)と第2の仮想ボタン(
図2における右下に示す動作制御ボタン)に対して長押操作を行って生成された操作指令を取得する(例えば、S202)。
【0021】
操作指令を取得した後の後続操作は、サーバ112とのデータやり取りを行う必要ないため、処理能力の高い独立した処理装置に適用してもよいが、それに限らない。この独立した処理装置が依然としてユーザデバイス102である場合、ユーザデバイス102内のプロセッサ106は、前記操作指令に応答して、ステップS204-S208を実行する。具体的には、目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行するように制御し、目標オブジェクトが目標動作を実行している中で生じた目標角度を検出する。そして、現在第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われており、かつ目標角度が現在経路に対応する第1の角度閾値に達していることを検出した場合、目標オブジェクトが目標動作を受動的に実行する状態に入るように、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整する。なお、前記第1の角度閾値は、ユーザデバイス102のメモリ108に予め記憶されてもよいが、それに限らない。前記記載はただ一例に過ぎず、本実施形態においてそれを限定しない。
【0022】
なお、本実施形態にかかるオブジェクト制御方法は、ヒューマンコンピュータインタラクションのクライアントが作動している中、クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して長押操作を行って生成した操作指令を取得した後、当該操作指令に応答して、前記クライアントにより制御される目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行するように制御し、当該目標オブジェクトが目標動作を実行している中で生じた目標角度を検出する。そして、現在前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンに対して前記長押操作が行われており、かつ前記目標角度が前記現在経路に対応する第1の角度閾値に達したことを検出した場合、前記第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整する。つまり、クライアントによって制御される目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行している中、生じた目標角度と第1の角度閾値との相対関係を検出して、目標オブジェクトが受動的に目標動作を実行する状態に自律的に入るように制御することにより、プレイヤのゲーム経験に依存しなくなって、プレイヤがゲーム経験により手動で制御操作を調整して目標オブジェクトが目標動作を実行する際に必要な角度を特定する必要がなく、プレイヤの操作難しさを低減し、目標オブジェクトによる目標動作の実行への制御の正確性を向上させ、従来技術における、プレイヤが目標オブジェクトに対する制御操作に慣れていないことによる制御の正確性低下の問題が解消される。
【0023】
好ましくは、本実施形態において、前記ユーザデバイスは、携帯電話、タブレット、ノートパソコン、PCなどのクライアントアプリの実行をサポートする端末装置であってもよく、それに限らない。前記サーバとユーザデバイスは、ネットワークを介してデータのやり取りを実現してもよく、それに限らない。前記ネットワークは、無線ネットワークまたは有線ネットワークを含んでもよいが、それに限らない。ここで、当該無線ネットワークには、ブルートゥース、WIFI、および他の無線通信を実現可能なネットワークを含んでもよい。前記有線ネットワークは、広域ネットワーク、メトロポリタンネットワーク、ローカルエリアネットワークを含んでもよいが、これらに限らない。前記は一例に過ぎず、本実施形態ではいずれの限定を構成していない。
【0024】
好適には、好ましい実施形態として、
図3に示すように、前記オブジェクト制御方法は、
S302:クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける第1の仮想ボタンおよび第2の仮想ボタンに対して長押操作を行って生成された操作指令を取得するステップであって、前記第1の仮想ボタンは、前記クライアントによって制御されている目標オブジェクトの進行方向を調整するためのものであり、前記第2の仮想ボタンは、前記目標オブジェクトによる目標動作の実行をトリガするためのものであるステップと、
S304:操作指令に応答して、目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行するように制御し、目標オブジェクトが目標動作を実行している中で生じた目標角度を検出するステップであって、前記目標角度は、目標オブジェクトの進行方向と目標オブジェクトの滑走方向との挟角であるステップと、
S306:第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して現在長押操作が行われており、且つ目標角度が現在経路に対応する第1の角度閾値に達していることを検出した場合、目標オブジェクトが目標動作を受動的に実行する状態に入るように、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整するステップであって、前記失効状態は、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン応答論理(応答ロジックとも呼ぶ)が中止状態にあることを示すステップと、を含む。
【0025】
好適には、本実施形態において、前記オブジェクト制御方法は、ヒューマンコンピュータインタラクションアプリのクライアントによって制御されるオブジェクトに対する自動制御を実現するためのシーンに適用してもよいが、それに限らない。例えば、当該ヒューマンコンピュータインタラクションアプリは、レースゲームアプリであってもよいが、それに限らない。当該目標オブジェクトは、対応的に、仮想キャラクタ、仮想装備、仮想車両等のレースゲームアプリでの操作される仮想オブジェクトであってもよい。前記目標動作は、レースゲームシーンにおけるドリフト走行であってもよいが、それに限らない。目標角度は、対応的に、ドリフト角度であってもよいが、それに限らない。
【0026】
つまり、目標オブジェクトが現在経路でドリフト走行を実行する場合に、本実施形態にかかる技術案によれば、当該目標オブジェクトがドリフト走行を実行している中で生じた目標角度をリアルタイムで取得して、当該目標角度と、現在経路に対応する第1の角度閾値とを比較し、比較結果が、目標角度が第1の角度閾値に達していることを示す場合、目標オブジェクトがパッシブドリフト状態に自律的に入るように、ヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン応答論理が中止状態(即ち、失効状態)になるように調整する。前記は一例に過ぎず、本実施形態ではいずれの限定を構成しない。
【0027】
なお、本実施形態において、クライアントによって制御される目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行している中、目標オブジェクトに生じた目標角度と第1の角度閾値との相対関係を検出して、目標オブジェクトが受動的に目標動作を実行する状態に自律的に入るように制御することにより、プレイヤのゲーム経験に依存しなくなり、プレイヤがゲーム経験により手動で制御操作を調整して目標オブジェクトが目標動作を実行する際に必要な角度を特定する必要がなくなり、プレイヤの操作難しさを低減し、目標オブジェクトが目標動作を実行する時の制御正確性を向上させる。
【0028】
また、本実施形態において、前記目標オブジェクトが現在経路で実行する目標動作は、レーシングシーンでのドリフト走行であってもよく、それに限らない。なお、前記ドリフト走行は、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して同時に長押操作が行われていることが検出された状態で実行がトリガされる必要がある。ここで、第1の仮想ボタンは、
図4に示す「左方向ボタン」と「右方向ボタン」のような、目標オブジェクトの進行方向を制御するための方向ボタンであってもよいが、それに限らない。第2の仮想ボタンは、
図4に示す「ドリフトスタートボタン」のような、目標オブジェクトによる目標動作の実行をトリガするためのトリガ制御ボタンであってもよいが、それに限らない。
【0029】
さらに、本実施形態において、ユーザが前記仮想ボタンに対して操作を実行することが検出された場合、対応している仮想ボタンの表示状態として、当該仮想ボタンが「操作状態」にあることを示す。
図4に示すように、ユーザが右方向ボタン(即ち、第1の仮想ボタン)に対して長押操作を行っていることが検出された場合、対応している仮想ボタンが「実線」で表示され、ユーザがドリフトスタートボタン(即ち、第2の仮想ボタン)に対して長押操作を行っていることが検出された場合、対応している仮想ボタンが「網掛け」で表示される。一方、ユーザが前記仮想ボタンに対して操作を行っていることが検出されていない場合、対応している仮想ボタンの表示状態として、当該仮想ボタンが「無操作状態」にあることを示し、
図4に示すように、左方向ボタンに対する長押操作が検出されていない場合、対応している仮想ボタンが「破線」で表示され、ドリフトスタートボタン(即ち、第2の仮想ボタン)に対する長押操作が検出されていない場合、対応している仮想ボタンが「無模様」(
図3には不図示)へ変更してもよい。
【0030】
好適には、本実施形態において、前記仮想ボタンのボタン状態は、有効状態や失効状態を含むが、それに限らない。ここで、前記失効状態は、仮想ボタンのボタン応答論理が中止状態にあることを示すためのものである。即ち、失効状態にある仮想ボタンに対して押圧操作(長押操作など)が行われても、バックグラウンドが当該仮想ボタンのボタン応答論理を実行しないことになる。前記有効状態は、仮想ボタンのボタン応答論理が正常にあることを示すためのものである。即ち、有効状態にある仮想ボタンに対して押圧操作(長押操作)が行われると、バックグラウンドが当該仮想ボタンのボタン応答論理を実行することになる。
【0031】
さらに、前記記載を基にして、本実施形態において、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態が失効状態に調整され、目標オブジェクトが受動的に目標動作を実行する状態に入ると、ヒューマンコンピュータインタラクションのインタフェースにおいて、失効状態にある第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとの表示状態を、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して長押操作を行っているときの表示状態に一致させるようにしてもよいが、それに限らない。つまり、目標角度が第1の角度閾値に達している場合に仮想ボタンの表示状態を保持して、ユーザが意識しない状況で目標オブジェクトが現在経路での目標動作を完了するように制御するようにしている。
【0032】
好適には、本実施形態において、目標分類モデルを用いて前記第1の角度閾値(以下に感度ともいう)を特定してもよいが、それに限らない。当該目標分類モデルは、サンプルデータを用いて機械訓練を行って得られたものであって、経路の経路情報に対応している角度閾値を特定するためのものである。角度閾値は、経路において目標動作を完了するまでの所要時間が最も短い角度である。
【0033】
さらに、本実施形態において、前記目標分類モデルにより特定された第1の角度閾値を最適化して構成してもよい。構成手段は、クライアントの構成インタフェースにおける角度閾値構成アイテムに対して構成操作を実行してもよいが、それに限らない。つまり、クライアントにログインしたユーザアカウントのそれぞれに対して、前記角度閾値構成アイテムを利用して角度閾値の柔軟な構成を実現することができ、目標オブジェクトによる目標動作の実行を制御するときの柔軟性を向上させる。
【0034】
好適には、本実施形態において、前記クライアントのバックグラウンドは、制御される目標オブジェクトの目標角度までリアルタイムに直接監視してもよいが、それに限らない。目標オブジェクトの進行方向および目標オブジェクトの滑走方向を取得した後、前記目標オブジェクトの目標角度を計算して取得してもよいが、それに限らない。
【0035】
例えば、目標オブジェクトがレースゲームアプリにおける仮想車両であるとして、対応的には、目標オブジェクトの進行方向は、仮想車両の車頭方向であってもよく、目標オブジェクトの滑走方向は、仮想車両の車体が実際にスライドする方向であってもよい。さらに、これら2つの方向を用いて、当該仮想車両がドリフト走行を実行している中で生じた目標角度を特定する。
【0036】
本実施形態において、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整した後に、以下のステップ、即ち、目標オブジェクトが受動的に目標動作を実行する状態に入ると、現在経路に対応する摩擦抵抗力に応じて、目標オブジェクトが目標動作を完了するまでの残り時間を特定するステップと、残りの時間内に、目標オブジェクトが目標動作を完了するように制御するステップとをさらに含む。
【0037】
なお、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとを同時に長押して操作指令を生成して、目標オブジェクトによる目標動作の実行を制御している間、
図5に示すように、目標オブジェクトの進行方向と直交する方向にトルクFが生じ、当該トルクFは、目標オブジェクトによる快速転舵の状態が保持されるように制御して、目標角度を段々大きくすることにより、現在経路での目標動作(ドリフト走行、言い換えれば、「Drifting」とも呼ばれる)を実現するためのものである。さらに、目標角度が第1の角度閾値に達していると、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整した後、それに伴って当該トルクFも消えてしまい、目標オブジェクトが受動的に目標動作を実行する状態(即ち、パッシブドリフト)に入る。現在経路の摩擦抵抗力によって目標オブジェクトが影響されていることに応じて、目標オブジェクトが受動的に目標動作を実行している中で当該目標動作を完了する。即ち、目標オブジェクトをドリフト走行から通常の走行状態へ変更させる。
【0038】
具体的には、
図6に示すステップS602-S608を参照して説明する。即ち、同様、レースゲームアプリのクライアントを例にして、目標オブジェクトは、クライアントにより制御されたレーシングに関与する仮想車両であり、目標動作はドリフト走行である。第1の仮想ボタンは方向ボタンであり、第2の仮想ボタンはドリフトスタートボタンであると仮定する。
【0039】
ステップS602のように、クライアントが、方向ボタン(右方向ボタンと仮定)とドリフトスタートボタンを同時に長押して生成した操作指令を取得する。当該操作指令に応答して、クライアントがステップS604を実行して、対応している仮想車両が現在経路でドリフト走行を開始するように制御する。ドリフト走行を実行している間、仮想車両の目標角度が段々に増大していく。ステップS606のように、生じた目標角度が第1の角度閾値αに達しているか否かを検出する。目標角度が第1の角度閾値αに達していないことが検出されると、ステップS604に戻り、転舵ドリフトを継続するように転舵力を保持する。目標角度が第1の角度閾値αに達していることが検出されると、ステップS608を実行して、仮想車両がパッシブドリフト状態に入るように制御する。
【0040】
ここで、前記仮想車両がドリフト走行を実行している中で生じた目標角度βは、
図7に示すように、仮想車両の進行方向(即ち車頭方向)と仮想車両の滑走方向(即ち車体実速度のベクトル方向)との挟角であってもよい。前記は一例に過ぎず、本実施形態において如何なる限定も構成しない。
【0041】
本出願にかかる実施形態によれば、クライアントによって制御される目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行している中で、目標オブジェクトが生じた目標角度と第1の角度閾値との相対関係を検出して、目標オブジェクトが受動的に目標動作を実行する状態に自律的に入るように制御することにより、プレイヤのゲーム経験に依存しなくなって、プレイヤがゲーム経験により手動で制御操作を調整して目標オブジェクトが目標動作を実行する際に必要な角度を特定する必要がなく、プレイヤの操作難しさを低減し、目標オブジェクトが目標動作を実行する時の制御正確性を向上させ、従来技術における、プレイヤが目標オブジェクトに対する制御操作に慣れていないことによる制御の正確性低下の問題が解消される。
【0042】
好ましい実施形態として、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整する場合に、
S1:ヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおいて、失効状態にある第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとの表示状態を、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われているときの表示状態に一致させるように制御するステップをさらに含む。
【0043】
なお、本実施形態において、仮想ボタンの表示状態は、ヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける仮想ボタンのUI表現によって示されてもよいが、それに限らない。ここで、前記仮想ボタンに対する操作が行われている場合に、対応している仮想ボタンの表示状態が「操作状態」となり、前記仮想ボタンに対する操作が行われていない場合に、対応している仮想ボタンの表示状態が「無操作状態」となる。
【0044】
具体的には、
図8に示すインタフェースを用いて説明する。
図8に示すように、レースゲームのアプリのクライアントを例として説明する。なお、第1の仮想ボタンは、
図8における左下隅に示す方向ボタンであってもよいが、これに限らず、「左方向ボタン」と「右方向ボタン」とを含む。第2の仮想ボタンは、
図8における右下隅に示す「ドリフトスタートボタン」であってもよいが、それに限らない。左右の親指のそれぞれが「右方向ボタン」と「ドリフトスタートボタン」に対して長押操作を行うことが検出された場合、「右方向ボタン」の表示状態が「操作状態」となり、
図8に示すように「実線」で示し、ユーザによる操作が検出されていない「左方向ボタン」の表示状態が「無操作状態」となり、
図8に示すように「破線」で示す。「ドリフトスタートボタン」の表示状態が「操作状態」となり、
図8に示すように「網掛け」で示す。
【0045】
さらに、
図8(a)に示すように、仮想車両がドリフト走行を実行している中で生じた目標角度βを検出する。ドリフト走行の実行中に生じた目標角度トルクFと摩擦抵抗力fとの相互作用に伴い、当該目標角度βが徐々に増大していく。仮想車両がドリフト走行を実行している中で生じた目標角度βが第1の角度閾値αに達していることが検出された場合、仮想車両がパッシブドリフトの状態に入るように、「右方向ボタン」と「ドリフトスタートボタン」のボタン状態を失効状態に調整する。この場合、ヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースは、
図8(b)に示すように、「右方向ボタン」と「ドリフトスタートボタン」の表示状態が、長押操作に対応している「操作状態」、即ち「右方向ボタン」が「実線」で示され、「ドリフトスタートボタン」が「網掛け」で示される。つまり、「右方向ボタン」と「ドリフトスタートボタン」のボタン状態を失効状態に調整すると、その表示状態がそのままに保持される。
【0046】
本出願にかかる実施形態によれば、目標角度が第1の角度閾値に達している場合に、失効状態にある第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとの表示状態を、仮想ボタンに対して長押操作が行われているときの表示状態に一致させるように保持して、ユーザが意識せずに、目標オブジェクトが現在経路で目標動作を完了するように制御する。これにより、ユーザが意識せずに、第1の角度閾値に従って現在経路での目標動作の実行を自律的に完了し、ユーザ操作の操作難しさを低減し、操作に慣れていないことによるミスを回避することができる。
【0047】
好ましい実施形態として、クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われて生成された操作指令を取得する前に、
S1:現在経路の経路情報を目標分類モデルに入力するステップであって、目標分類モデルは、サンプルデータを用いて機械訓練を行って得られたモデルであり、経路の経路情報に対応している角度閾値を特定するためのものであり、角度閾値は、経路で目標動作を完了するまでの所要時間が最も短い角度である、ステップと、
S2:目標分類モデルの出力結果に応じて、現在経路に対応する第1の角度閾値を特定するステップと、をさらに含む。
【0048】
なお、本実施形態において、前記目標分類モデルは、現在経路情報に基づいて現在経路の走行難しさを分類するために用いてもよいが、それに限らない。また、分類結果に応じて現在経路に対応している第1の角度閾値を特定し、当該第1の角度閾値を出力結果として出力する。ここで、当該第1の角度閾値は、目標オブジェクトが現在経路を通過するためのプレイヤによる制御の感度を示すために用いるが、それに限らない。
【0049】
ここで、前記目標分類モデルは、
図9に示すように、現在経路の経路情報に基づいて現在経路の走行難しさを分類してもよく、目標分類モデル900により現在経路の経路特徴(
図9に示す経路特徴1~k)を抽出するステップを含んでもよいが、それに限らない。なお、当該経路特徴は、カーブ角度、カーブ長さ、摩擦抵抗力などを含むが、これに限らない。前記経路特徴をデータベース902に記憶する。そして、ディープウェブ904における埋め込み関数904-2とニューラルネットワーク層904-4により、前記データベース902における現在経路の経路特徴をディープラーニングし、分類器906を介して当該現在経路の走行難しさの属している分類レベルを特定する。さらに、当該分類レベルに応じた角度閾値を現在経路に対応している第1の角度閾値として取得して、出力結果908を得る。ここで、前記第1の角度閾値は、前記分類レベルに対応する経路で目標動作を完了するまでの所要時間が最も短い角度である。
【0050】
好適には、本実施形態において、現在経路の経路情報を目標分類モデルに入力する前に、以下のステップ、即ち、N個のサンプル経路で目標動作を実行している中で生じたサンプルデータを取得するステップであって、前記サンプルデータは、i(iは1以上且つN以下の整数)番目のサンプル経路で目標動作を実行するときに用いる角度、及び目標動作を完了するまでの所要時間を含む、ステップと、予め構築された初期分類モデルにサンプルデータを入力し、初期分類モデルの出力結果に応じて初期分類モデルにおけるパラメータを調整して、目標分類モデルを得るように訓練するステップとを含む。
【0051】
具体的に
図10に示す例を参照しながら説明する。予め初期分類モデルを構築し、N個のサンプル経路で目標動作を実行する中で生じたサンプルデータを取得すると仮定する。ここで、前記サンプルデータは、各サンプル経路で目標動作を実行するときに用いる角度、及び目標動作を完了するまでの所要時間を含むが、それらに限らない。なお、前記角度は、サンプル経路で目標動作を実行するときの[角度min、角度max]、及びその対応している所要時間を含むが、それに限らない。さらに、例えば、カーブ角度、カーブ長さ、摩擦抵抗力などを含めて前記サンプル経路の経路特徴を取得する。
【0052】
さらに、前記N個のサンプル経路の経路特徴およびサンプルデータに対してディープラーニングする。サンプル経路1を例にすると、サンプル経路1の経路特徴(
図10に示す経路特徴1~k)、及びその対応しているサンプルデータ1を取得してデータベース1002に記憶し、前記経路特徴1~k及びサンプルデータ1をディープウェブ1004に入力し、ディープウェブ1004における埋め込み関数1004-2及びニューラルネットワーク層1004-4により、前記サンプル経路1の経路特徴及びサンプルデータ1をディープラーニングし、分類器1006を介して出力結果1008を得る。出力結果1008のフィードバックを利用して、初期分類モデルにおけるディープウェブ1004のパラメータを調整して最適化を行って、結果が絞られた目標分類モデルを取得するように訓練する。当該目標分類モデルを用いて各経路で目標動作を実行するための最適角度閾値を特定するようにする。
【0053】
本出願に係る実施形態において、当該目標分類モデルを用いて現在経路で目標動作を実行するときの最適角度閾値を特定するように、現在経路の経路情報を目標分類モデルに入力する。それにより、目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行する時間が短縮され、目標オブジェクトによる目標動作の実行への制御の正確性を向上させる。
【0054】
好適には、目標分類モデルの出力結果に応じて現在経路に対応する第1の角度閾値を特定した後、以下のステップ、即ち、
S1:クライアント側の構成インタフェースにおける角度閾値構成アイテムに対して構成操作を実行して生成された構成指令を取得するステップと、
S2:構成指令に応答して、第1の角度閾値を調整し、調整した第1の角度閾値を得るステップと、を含む。
【0055】
具体的に
図11を参照しながら説明する。同様に、前記実施形態における、第1の角度閾値を特定する方法を例にして、目標分類モデルに基づいて第1の角度閾値を特定した後に、ヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースに構成インタフェースを表示してもよいが、それに限らない。当該構成インタフェースは、
図11に示す「角度閾値」のような角度閾値構成アイテムを含んでもよい。さらに、角度閾値構成アイテムのパラメータ値αに対して構成操作を実行して生成された構成指令を取得して、目標分類モデルにより特定された第1の角度閾値の構成最適化が実現される。
【0056】
本出願にかかる実施形態によれば、目標分類モデルの出力結果に応じて現在経路に対応する第1の角度閾値を特定した後に、構成インタフェースにおける角度閾値構成アイテムに対して構成操作を実行して生成された構成指令を取得し、当該構成指令に従って第1の角度閾値をさらに最適化するように調整を行って、調整された第1の角度閾値をプレイヤの操作習慣に合わせるようにする。それにより、プレイヤによっては異なる第1の角度閾値が柔軟に調整され、オブジェクト制御の柔軟性が向上される。
【0057】
好適には、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整した後に、以下のステップ、即ち、
1)現在、第1の仮想ボタンに対して長押操作が行われており、第2の仮想ボタンに対して押圧操作が行われていないことを検出した場合、第1の仮想ボタンのボタン状態が失効状態に保持されるように制御するステップと、
2)現在、第1の仮想ボタンに対して押圧操作が行われていないが、第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われていることを検出した場合、第2の仮想ボタンのボタン状態が有効状態に回復するように制御するステップであって、前記有効状態は、第2の仮想ボタンのボタン応答論理が正常に回復したことを示す、ステップと、
3)現在、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとに対して押圧操作が行われていないことを検出した場合、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態が有効状態に回復するように制御するステップであって、前記有効状態は、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン応答論理が正常に回復したことを示す、ステップとを、さらに含む。
【0058】
なお、本実施形態において、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整した後、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン応答論理を回復するために、2つのボタンへの押圧を解除(即ち、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して押圧操作を引き続き行わず)してもよいが、それに限らない。
【0059】
また、ユーザが第1の仮想ボタンに対して引き続き長押操作を行い、第2の仮想ボタンに対して押圧を解除した(即ち押圧操作を引き続き行わず)ことを検出した場合、第1の仮想ボタンのボタン状態が失効状態に保持されるように制御する。それにより、ユーザが短時間で意識せずに目標動作を完了するようにする。一方、ユーザが第1の仮想ボタンに対して押圧を解除し(即ち、押圧操作を引き続き行わず)、第2の仮想ボタンに対して引き続き長押操作を行っていることを検出した場合、第2の仮想ボタンがユーザ操作に再応答して快速再起動して、次回の目標動作を実行可能な起動時間が短縮できるように第2の仮想ボタンのボタン応答論理を回復する。
【0060】
本出願にかかる実施形態によれば、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整した後、ユーザの仮想ボタンに対する異なる操作方式(例えば押圧や押圧解除)に応じて、仮想ボタンが異なる操作論理を実行するように制御して、ボタン操作機能を拡張する効果が実現される。
【0061】
なお、前記各方法の実施形態を簡単に記載するために、一連の動作の組み合わせとして述べたが、本出願が上記記載された動作順序により制限されないことは、当業者にとって自明なことである。なぜならば、本出願に基づいて、いくつかのステップは、他の順序または同時に行われてもよいからである。次に、明細書に記載された実施形態は、いずれも好ましい実施形態に該当し、係る動作およびモジュールは、必ずしも本出願に必須なものとは限らないことは、当業者にとって理解すべきある。
【0062】
本出願における実施形態の他の態様によれば、前記オブジェクト制御方法を実施するためのオブジェクト制御装置をさらに提供する。
図12に示すように、当該装置は、
1)クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける、第1の仮想ボタン及び第2の仮想ボタンに対して長押操作を行って生成された操作指令を取得する第1の取得手段1202であって、第1の仮想ボタンは、クライアントによって制御されるオブジェクトの進行方向を調整するためのものであり、第2の仮想ボタンは、オブジェクトによる目標動作の実行をトリガするためのものである、第1の取得手段1202と、
2)操作指令に応答して、目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行するように制御し、目標オブジェクトが目標動作を実行している中で生じた目標角度を検出する第1の制御手段1204であって、前記目標角度は、目標オブジェクトの進行方向と目標オブジェクトの滑走方向との挟角である、第1の制御手段1204と、
3)現在、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われており、かつ目標角度が現在経路に対応する第1の角度閾値に達していることを検出した場合、目標オブジェクトが目標動作を受動的に実行する状態に入るように、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整する第1の調整手段1206であって、前記失効状態は、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン応答論理が中止状態にあることを示す、第1の調整手段1206と、を含む。
【0063】
好ましい実施形態として、前記装置は、
1)第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンのボタン状態を失効状態に調整する際に、ヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおいて、失効状態にある第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとの表示状態が、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われているときに第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとの表示状態に一致するように、制御するための表示手段をさらに含む。
【0064】
本出願にかかる実施形態によれば、目標角度が第1の角度閾値に達している場合に、失効状態にある第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとの表示状態を制御して、長押操作が行われているときの仮想ボタンのボタン標識による表示状態に一致するように保持し、ユーザが意識せずに、目標オブジェクトが現在経路で目標動作を完了するように制御する。それにより、ユーザが意識せずに第1の角度閾値に従って現在経路での目標動作の実行を自律的に完了することが実現され、ユーザ操作の操作難しさを低減し、操作に慣れていないことによるミスを回避することができる。
【0065】
好ましい実施形態として、前記装置は
1)クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われて生成された操作指令を取得する前に、現在経路の経路情報を目標分類モデルに入力する入力手段であって、目標分類モデルは、サンプルデータを用いて機械訓練を行って得られた、経路の経路情報に対応する角度閾値を特定するためのモデルであり、角度閾値は、経路で目標動作を完了するまでの所要時間が最も短い角度である、入力手段と、
2)目標分類モデルの出力結果に応じて、現在経路に対応する第1の角度閾値を特定するための特定手段と、をさらに含む。
【0066】
好適には、本実施形態において、前記装置は、
1)現在経路の経路情報を目標分類モデルに入力する前に、N個のサンプル経路で目標動作を実行するときに生じたサンプルデータを取得するための第2の取得部であって、前記サンプルデータは、i番目(iは1以上且つN以下の整数)のサンプル経路で目標動作を実行するときに用いた角度と、目標動作を完了するまでの所要時間とを含む、第2の取得部と、
2)サンプルデータを予め構築した初期分類モデルに入力し、初期分類モデルの出力結果に応じて初期分類モデルにおけるパラメータを調整して、目標分類モデルを得るように訓練する訓練手段と、を含む。
【0067】
本出願にかかる実施形態によれば、現在経路の経路情報を目標分類モデルに入力して、当該目標分類モデルを用いて現在経路で目標動作を実行するときの最適角度閾値を特定するようにしている。それにより、目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行するための時間が短縮され、目標オブジェクトによる目標動作の実行への制御の正確性を向上させる。
【0068】
好ましい実施形態として、前記装置は、
1)目標分類モデルの出力結果に応じて、現在経路に対応する第1の角度閾値を特定した後、クライアント側の構成インタフェースにおける角度閾値構成アイテムに対して構成操作を実行して生成された構成指令を取得するための第3の取得部と、
2)構成指令に応答して、第1の角度閾値を調整して、調整した第1の角度閾値を得る第2の調整手段と、をさらに含む。
【0069】
本出願にかかる実施形態によれば、目標分類モデルの出力結果に応じて現在経路に対応する第1の角度閾値を特定した後、構成インタフェースにおける角度閾値構成アイテムに対して構成操作を実行して生成された構成指令を取得し、当該構成指令に従って第1の角度閾値をさらに最適化するように調整を行って、調整した第1の角度閾値をプレイヤの操作習慣に合わせる。それにより、プレイヤによっては異なる第1の角度閾値が柔軟に調整され、オブジェクト制御の柔軟性が向上される。
【0070】
好ましい実施形態として、前記装置は、
1)第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整した後に、現在、第1の仮想ボタンに対して長押操作が行われているが、第2の仮想ボタンに対して押圧操作が行われていないことを検出した場合、第1の仮想ボタンのボタン状態が失効状態に保持されるように制御するための第2の制御手段と、
2)現在、第1の仮想ボタンに対して押圧操作が行われていないが、第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われていることを検出した場合、第2の仮想ボタンのボタン状態が有効状態に回復するように制御するための第3の制御手段であって、前記有効状態は、第2の仮想ボタンのボタン応答論理が正常に回復したことを示す、第3の制御手段と、
3)現在、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して押圧操作が行われていないことを検出した場合、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン状態が有効状態に回復するように制御するための第4の制御手段であって、前記有効状態は、前記第1の仮想ボタンと前記第2の仮想ボタンとのボタン応答論理が正常に回復したことを示す、第4の制御手段と、をさらに含む。
【0071】
本出願にかかる実施形態によれば、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整した後に、ユーザの仮想ボタンに対する異なる操作方式(例えば押圧や押圧解除)に応じて、仮想ボタンが異なる操作論理を実行するように制御して、ボタン操作機能を拡張する効果が実現される。
【0072】
本出願における実施形態の別の他の態様によれば、前記オブジェクト制御方法を実施するための電子装置をさらに提供する。
図13に示すように、当該電子装置は、メモリ1302と、プロセッサ1304とを備え、当該メモリ1302にはコンピュータ・プログラムが記憶されており、プロセッサ1304は、コンピュータ・プログラムにより前記いずれかの方法実施形態におけるステップが実行されるように構成される。
【0073】
好適には、本実施形態において、前記電子装置は、コンピュータネットワークにおける複数のネットワークデバイスのうちの少なくとも1つに位置してもよい。
【0074】
好適には、本実施形態において、前記プロセッサは、コンピュータ・プログラムにより、以下のステップ、即ち、
S1:クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける、第1の仮想ボタンおよび第2の仮想ボタンに対して長押操作を行って生成された操作指令を取得するステップであって、第1の仮想ボタンは、クライアントによって制御されるオブジェクトの進行方向を調整するためのものであり、第2の仮想ボタンは、オブジェクトによる目標動作の実行をトリガするためのものである、ステップと、
S2:操作指令に応答して、目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行するように制御し、目標オブジェクトが目標動作を実行している中で生じた目標角度を検出するステップであって、目標角度は、目標オブジェクトの進行方向と目標オブジェクトの滑走方向との挟角である、ステップと、
S3:現在、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して長押操作が行われており、且つ目標角度が現在経路に対応する第1の角度閾値に達していることを検出した場合、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態を失効状態に調整して、目標オブジェクトが目標動作を受動的に実行する状態に入るようにするステップであって、失効状態は、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン応答論理が中止状態にあることを示す、ステップと、を実行するように構成されてもよい。
【0075】
好適には、当業者が理解するように、
図13に示された構成は、ただ模式的な例に過ぎず、電子装置はスマートフォン(例えば、Android携帯、iOS携帯など)、タブレット、パームトップ、およびモバイルインターネットデバイス(MobileInternetDevices、MID)、PADなどの端末デバイスであってもよい。
図13は、前記電子装置の構成を限定するものではない。例えば、電子装置は、
図13に示すものよりも多いまたは少ないコンポーネント(例えば、ネットワークインタフェースなど)を含んでもよく、
図13に示すものとは異なる構成を有してもよい。
【0076】
ここで、メモリ1302は、ソフトウェアプログラム及びモジュール、例えば本明細書の実施形態に係るオブジェクト制御方法及び装置に対応するプログラムコマンド/モジュールを記憶するものであり、プロセッサ1304は、メモリ1302に記憶されているソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することにより、様々な機能アプリケーション及びデータ処理、即ち前記オブジェクト制御方法を実行する。メモリ1302は、高速ランダムアクセスメモリを含んでいてもよく、1つまたは複数の磁気記憶装置、フラッシュメモリ、または他の不揮発性固体メモリのような不揮発性メモリを含んでいてもよい。いくつかの例において、メモリ1302は、プロセッサ1304に対して遠隔に配置されたメモリをさらに含んでもよく、これらの遠隔メモリは、ネットワークを介して端末に接続可能である。前記ネットワークの例は、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク、およびそれらの組み合わせを含んでもよいが、それらに限らない。なお、メモリ1302は、具体的には、操作指令、第1の角度閾値、目標角度などの情報を記憶するために用いるが、それらに限らない。一例として、
図13に示すように、前記メモリ1302には、前記オブジェクト制御装置における抽出手段1102、判定手段1104、生成手段1106、および処理手段1108が含まれてもよいが、それらに限らない。また、前記オブジェクト制御装置における他のモジュール手段が含まれてもよいが、それに限られず、ここで、詳細な説明を省略する。
【0077】
好適には、前記伝送装置1306は、1つのネットワークを介してデータを受送信するためのものである。前記ネットワークの具体例は、有線ネットワークおよび無線ネットワークを含んでもよい。一実施形態では、伝送装置1306は、ネットワークケーブルを介して他のネットワークデバイスとルータに接続して、インターネットまたはローカルエリアネットワークと通信可能なネットワークアダプタ(NetworkInterfaceController、NIC)を含む。一実施形態では、伝送装置1306は、無線方式によってインターネットと通信するための無線周波数(RadioFrequency、RF)モジュールである。
【0078】
また、前記電子装置は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェース及び目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行する画面を表示するディスプレイ1308と、前記電子装置における各モジュール部品を接続するための接続バス1310と、をさらに含む。
【0079】
本出願にかかる実施形態の別の他の態様によれば、記憶媒体を提供する。当該記憶媒体にはコンピュータ・プログラムが記憶されており、コンピュータ・プログラムは、実行されるときに前記いずれかの方法実施形態におけるステップが実行されるように構成される。
【0080】
好適には、本実施形態において、前記記憶媒体は、以下のステップを実行するためのコンピュータ・プログラムを記憶するように設置される。即ち、
S1:クライアントに表示されたヒューマンコンピュータインタラクションのインターフェースにおける第1の仮想ボタンおよび第2の仮想ボタンに対して長押操作を行って生成された操作指令を取得するステップであって、第1の仮想ボタンは、前記クライアントによって制御される目標オブジェクトの進行方向を調整するためのものであり、前記第2の仮想ボタンは、前記目標オブジェクトによる目標動作の実行をトリガするためのものである、ステップと、
S2:操作指令に応答して、目標オブジェクトが現在経路で目標動作を実行するように制御し、目標オブジェクトが目標動作を実行している中で生じた目標角度を検出するステップであって、目標角度は、目標オブジェクトの進行方向と目標オブジェクトの滑走方向との挟角である、ステップと、
S3:第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンに対して現在長押操作が行われており、且つ目標角度が現在経路に対応する第1の角度閾値に達していることを検出した場合、目標オブジェクトが目標動作を受動的に実行する状態に入るように、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンとのボタン状態が失効状態に調整するステップであって、失効状態とは、第1の仮想ボタンと第2の仮想ボタンのボタン応答論理が中止状態にあることを指す、ステップと、を含む。
【0081】
好適には、本実施形態において、前記実施形態の種々の方法の全部又は一部のステップは、プログラムによって、端末装置における関連ハードウェアを指示して完成させてもよく、当該プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。記憶媒体は、フラッシュディスク、読み取り専用メモリ(Read-OnlyMemory)、ランダムアクセスメモリ(RandomAcsecsMemory、RAM)、磁気ディスクまたは光ディスクなどを含んでもよいことは、当業者にとって自明なものである。
【0082】
前記本出願における実施形態の番号はあくまで説明のためのものであり、実施形態の優劣を示すものではない。
【0083】
前記実施形態の統合された手段をソフトウェア機能手段として実現し、独立した製品として販売または使用する場合、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶してもよい。このような理解に基づいて、本出願の技術案は本質的に、または従来技術に貢献する部分、または当該技術案の全部もしくは一部がソフトウェア製品の形態で具現化されてもよい。当該コンピュータソフトウェア製品は、本出願の様々な実施形態によって記載される方法のステップの全部もしくは一部を、1つまたは複数のコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスなどとすることができる)に実行させるためのいくつかの指令を含む記憶媒体に記憶される。
【0084】
本出願の前記実施形態において、各実施形態の説明はそれ自体に焦点を合わせている。一実施形態で詳細に説明されていない部分については、他の実施形態の関連説明を参照することができる。
【0085】
当業者が理解できるように、本出願が提供されたいくつかの実施形態において、開示されたクライアントは、その他の方法によって実現されることができる。なお、その記載された装置の実施形態は、例示的なものにすぎず、例えば、手段の区分は、単なる論理機能の区分であり、実際の実装時には、さらなる区分があってもよく、例えば、複数の手段またはコンポーネントが結合されてもよいし、別のシステムに統合されてもよいし、いくつかの特徴が無視されてもよいし、実行されなくてもよい。一方、表示または検討される相互間の結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェース、手段またはモジュールを介して間接結合または通信接続とすることができ、電気的または他の形態としてもよい。
【0086】
分離部材として説明した前述手段は、物理的に分離されていてもよいし、物理的に分離されていなくてもよく、手段として表示される部品は、物理的な手段であってもよいし、物理的な手段でなくてもよく、つまり、1箇所にあってもよいし、複数のネットワーク手段に分散されていてもよい。実際の必要に応じてその一部または全部の手段を選択することにより、本実施形態の目的を達成することができる。
【0087】
また、本出願の各実施形態における各機能手段は、1つの処理手段に統合してもよいし、各手段が個別に物理的に存在していてもよいし、2つ以上の手段が1つの手段に統合してもよい。前記統合された手段は、ハードウェアの形態で実現されてもよいし、ソフトウェア機能手段の形態で実現されてもよい。
【0088】
以上の説明は本出願の好ましい実施形態にすぎない。指摘すべきこととして、当業者にとって、本出願の構想から逸脱しない前提で、さらに、若干の変形及び改良を行ってもよく、これらはいずれも本出願の保護範囲に該当すべきである。
【国際調査報告】