(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-01
(54)【発明の名称】スマート・ワークスペース管理システム
(51)【国際特許分類】
G06F 1/3231 20190101AFI20220325BHJP
G06F 1/3287 20190101ALI20220325BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20220325BHJP
【FI】
G06F1/3231
G06F1/3287
H02J13/00 311T
H02J13/00 301A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021539083
(86)(22)【出願日】2019-12-31
(85)【翻訳文提出日】2021-07-27
(86)【国際出願番号】 US2019069120
(87)【国際公開番号】W WO2020142525
(87)【国際公開日】2020-07-09
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521243702
【氏名又は名称】ターガス インターナショナル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Targus International LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100169823
【氏名又は名称】吉澤 雄郎
(72)【発明者】
【氏名】ロナルド デキャンプ
(72)【発明者】
【氏名】マン チュン ダン ツァン
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス アンソニー マルコフスキー
【テーマコード(参考)】
5B011
5G064
【Fターム(参考)】
5B011DA01
5B011DC07
5B011EA04
5B011EA10
5B011EB06
5B011KK01
5B011LL00
5B011LL14
5G064AA01
5G064AA04
5G064AC06
5G064AC09
5G064AC10
5G064AC11
5G064BA02
5G064BA09
5G064CB07
5G064CB08
5G064CB11
5G064CB17
5G064CB18
5G064CB21
5G064DA06
5G064DA07
5G064DA09
(57)【要約】
ワークスペースを管理するシステムを開示する。ワークスペースを管理するシステムは、対応するワーク・ステーションに配置された複数のドッキングステーションを含む。各ドッキングステーションは、ネットワーク接続及び電源を、対応するワーク・ステーションにあるコンピュータ機器に提供するように構成されている。複数のドッキングステーションにおける各ドッキングステーションは、電源入力端子、及びネットワークと通信するためのネットワークインタフェースを含む。このシステムはシステムコンピュータも含み、システムコンピュータは、複数のドッキングステーションにおける各ドッキングステーションとネットワーク経由で通信するためのシステムネットワークインタフェースを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークスペースを管理するシステムであって、
対応するワーク・ステーションに配置された複数のドッキングステーションと、
システムコンピュータとを具えたシステムにおいて、
前記ドッキングステーションの各々は、前記対応するワーク・ステーションにあるコンピュータ機器にネットワーク接続及び電源を提供し、前記複数のドッキングステーションにおける各ドッキングステーションは、
電源入力端子と、
ネットワークと通信するためのネットワークインタフェースと、
1つ以上の周辺機器と、
1つ以上のセンサデバイスとを含み、
前記システムコンピュータは、前記複数のドッキングステーションにおける各ドッキングステーションと前記ネットワーク経由で通信するためのシステムネットワークインタフェースを含み、前記システムンコンピュータは、前記複数のドッキングステーションのうち少なくとも1つのドッキングステーションからセンサデータを受信し、該センサデータを受信したことに応答して、前記1つ以上の周辺機器のうち少なくとも1つの周辺機器の出力または入力を修正するように構成されているシステム。
【請求項2】
前記受信したセンサデータは周辺光センサによって生成され、前記少なくとも1つの周辺機器はスマートライトを具えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記システムコンピュータが、前記周辺光センサから受信したデータに応答して、前記スマートライトの明度のレベルを修正するように構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記受信したセンサデータは、前記対応するワーク・ステーションにおけるユーザによる占有状態を監視して前記ユーザによる占有状態に関するセンサデータを生成するするためのセンサによって生成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記センサデバイスが周辺光センサを具えている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記システムコンピュータが、前記周辺光センサによって生成されるデータに基づいて、複数の前記対応するワーク・ステーションのうち少なくとも1つの対応するワーク・ステーションの占有状態を判定するように構成されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記システムコンピュータが、前記少なくとも1つの対応するワーク・ステーションが現在占有されていないことの判定に基づいて、前記少なくとも1つの対応するワーク・ステーションに関連する利用可能通知を生成するようにさらに構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記システムコンピュータが、前記少なくとも1つの対応するワーク・ステーションが現在占有されていないことの判定に基づいて、前記1つ以上の周辺機器のうち少なくとも1つの周辺機器を電力の取り出しから遮断するようにさらに構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記システムコンピュータが、
前記ドッキングステーションの各々に関連する位置識別子を受信し、
前記ドッキングステーションの各々からセンサデータを受信し、
前記対応するワーク・ステーションの各々の使用状態を識別する使用データを生成し、該使用データは、前記ドッキングステーションの各々から受信した前記位置識別子及び前記センサデータに基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
ワークスペースを管理するシステムであって、
対応するワーク・ステーションに配置された複数のドッキングステーションと、
システムコンピュータとを具えたシステムにおいて、
前記ドッキングステーションの各々は、前記対応するワーク・ステーションにあるコンピュータ機器にネットワーク接続及び電源を提供し、前記複数のドッキングステーションにおける各ドッキングステーションは、
電源入力端子と、
ネットワークと通信するためのネットワークインタフェースと、
1つ以上の周辺機器と、
1つ以上のセンサデバイスとを含み、
前記システムコンピュータは、前記複数のドッキングステーションにおける各ドッキングステーションと前記ネットワーク経由で通信するためのシステムネットワークインタフェースと、前記1つ以上のセンサデバイスによって生成される履歴的センサデータのデータベースとを含むシステム。
【請求項11】
前記システムコンピュータが、
前記履歴的センサデータのデータベースを分析し、
前記履歴的センサデータのデータベースを分析したことに基づいて、前記複数のドッキングステーションのうち少なくとも1つのドッキングステーションに含まれる前記1つ以上の周辺機器のうち少なくとも1つの周辺機器の出力を修正する
ように構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記履歴的センサデータベースを分析することが、前記履歴的センサデータベースに基づいて、前記複数のドッキングステーションのうち1つのドッキングステーションが配置された前記対応するワーク・ステーションが特定の期間だけ占有されにくいものと判定することを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの周辺機器の出力を修正することが、前記特定の期間中に前記少なくとも1つの周辺機器を電力の取り出しから遮断することを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記システムコンピュータが、前記対応するワーク・ステーション及び前記特定の期間に関連する利用可能通知を生成するようにさらに構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記複数のドッキングステーションの各々が位置識別子をさらに含み、該位置識別子は、前記ドッキングステーション、前記対応するワーク・ステーション、前記1つ以上の周辺機器、及び前記1つ以上のセンサデバイスの位置を識別するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記履歴的センサデータベースを分析することが、前記少なくとも1つのドッキングステーションの位置を分析することを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記複数のドッキングステーションの各々、前記1つ以上の周辺機器の各々、及び前記1つ以上のセンサデバイスの各々が位置識別子を含み、該位置識別子は、前記ドッキングステーションの各々、前記周辺機器の各々、及び前記センサデバイスの各々の位置を識別するように構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
ワークスペースを管理するシステムであって、
対応するワーク・ステーションに配置された複数のドッキングステーションと、
システムコンピュータとを具えたシステムにおいて、
前記ドッキングステーションの各々は、対応する前記ワーク・ステーションにあるコンピュータ機器にネットワーク接続及び電源を提供し、
前記複数のドッキングステーションにおける各ドッキングステーションは、
電源入力端子と、
ネットワークと通信するためのネットワークインタフェースと、
1つ以上の周辺機器と通信するための複数の周辺機器ポートと、
プロセッサとを含み、
前記プロセッサは、前記ドッキングステーションと現在通信中の前記1つ以上の周辺機器を識別して周辺機器識別情報を生成するように構成され、該周辺機器識別情報は、前記1つ以上の周辺機器の正体を示し、
前記システムコンピュータは、前記複数のドッキングステーションにおける各ドッキングステーションとネットワーク経由で通信するためのシステムネットワークインタフェースを含むシステム。
【請求項19】
前記ドッキングステーションの各々の前記プロセッサは、
前記1つ以上の周辺機器からの電力プロファイルを監視し、
前記監視される電力プロファイルとモデル電力プロファイルとの間に一致が存在するか否かを判定する
ことによって、前記1つ以上の周辺機器を識別するように構成されている、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記システムコンピュータ、及び前記ドッキングステーションの各々が、前記ドッキングステーションの各々と通信する前記識別した1つ以上の周辺機器の記録を生成するように構成されている、請求項18に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、米国特許出願第16/446440号、2019年6月19日出願により優先権を主張し、この米国特許出願は米国特許出願第16/240124号、2019年1月4日出願の一部継続出願であり、両米国特許出願はその全文を参照することによって本明細書に含める。
【背景技術】
【0002】
背景
モノのインターネット(IoT:Internet of Things)及びビッグデータは、企業が、今まで想像できなかった方法で、データ・インサイト(データ洞察、データ見識)を分析し、理解し、管理し、データ・インサイトに対して行動することを可能にしつつある。
【0003】
図面のうちのいくつかの図の簡単な説明
あらゆる特定の要素または動作の説明を容易に識別するために、参照番号の最上位の数字は、当該要素を最初に紹介する図面の番号を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】一部の実施形態による、ワークスペースを管理するシステムのブロック図である。
【
図2】一部の実施形態による、
図1のシステムの一部分の例のブロック図である。
【
図3】一部の実施形態による、ダッシュボード型主ユーザインタフェース(UI)の一例の図である。
【
図4】一部の実施形態による、報告UIの一例の図である。
【
図5】一部の実施形態による、報告UIの一例の図である。
【
図6】一部の実施形態による、報告UIの一例の図である。
【
図7】一部の実施形態による、コマンドセンターUIの一例の図である。
【
図8】一部の実施形態による、ファームウェア更新UIの一例の図である。
【
図9】一部の実施形態による、報告UIの一例の図である。
【
図10】一部の実施形態による、報告UIの一例の図である。
【
図11】一部の実施形態による、ユーザ管理UIの一例の図である。
【
図12】一部の実施形態による、警報UIの一例の図である。
【
図13】一部の実施形態による、警報UIの一例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
詳細な説明
本明細書中に開示する実施形態は、ワークスペース(作業空間)レベルで収集したデータからアクショナブルな(行動につながる、役に立つ)値を捕捉し、分析し、導出することに指向している。これらの実施形態は、ワーク・ステーション(作業台)が機能している様子を正確に理解するシステム及び方法を提供する。これらのワーク・ステーションに配置されたドッキングステーション(接続架台)は、プロセッサを含むことができ、通信ネットワーク経由でシステムコンピュータに接続することができる。ワーク・ステーションにあるドッキングステーションと通信する能力は、システムコンピュータが価値ある動作を実行することを可能にする。例えば、不動産コストは事業にとって上位2つの運営費になりがちである。本明細書中に開示する実施形態は、ワークスペースにある資産(例えば、デスク(机)、ワーク・ステーション、等)が利用されている様子(例えば、どの資産が最も利用されているか)の監視を可能にし、その資産が利用されている理由または利用されていない理由を特定することを可能にする。具体的で非限定的な例として、本明細書中に開示する実施形態は、(例えば、各々がデスクを含む)2000台のワーク・ステーションを含むワークスペースが有効に利用されているか否か、あるいは、1400台のワーク・ステーションしか含まない、より小さく安価なワークスペースで十分であるか否かを判定することを可能にする。より少数のワーク・ステーションへ規模を縮小することは、不動産、ワークスペース用の備え付け家具、及び電力消費に費やす資金量を低減することによって、コストを大幅に低減することができる。
【0006】
他の事業用コストは電力消費コストである。本明細書中に開示する実施形態は、ワークスペース内で消費される電力の量をワーク・ステーションレベルで監視し、その電力が消費される様子を監視することを可能にする。非限定的な例として、(例えば、夜間の時間帯、休日、等に)使用中でない際に給電されたままであるワーク・ステーションを識別することができ、そして改善行動をとることができる。エネルギー消費コストを節減することに加えて、こうした監視は、米国の環境性能評価システム(LEED:Leadership in Energy and Environment Design)によって管理されるもののような電力消費規格に準拠するために必要な情報を事業に与えることができる。
【0007】
本明細書中に開示する実施形態は、さらに、情報技術(IT:Information Technology)従事者がワーク・ステーションのリモート(遠隔)診断及びリモート管理を実行することを可能にする。非限定的な例として、本明細書中に開示する実施形態は、リモートドックのパワーサイクル(電源遮断後再投入)及び/またはリセット、及びリモートドックのファームウェア更新を提供する。また、非限定的な例として、本明細書中に開示する実施形態は、ユーザが複数の異なるワーク・ステーション設定(コンフィグレーション)を作り出すことも可能にする。これらのワーク・ステーション設定の例は、2台のディスプレイ、マウス、及びキーボード用の第1設定、及び1台のディスプレイ、マウス、及びキーボードを有する第2設定を含むことができる。これらの設定は、システムコンピュータに接続されたワークスペース内のどのワーク・ステーションにも適用することができる。他の非限定的な例として、本明細書中に開示する実施形態は、特定のワーク・ステーションが、所定のワーク・ステーション設定用の最小限の仕様を満足する/最小限の仕様に合致することの視覚的表示を提供することができる。例えば、ワーク・ステーションが「2台ディスプレイ」ワーク・ステーションとして構成され、システムが、仕様のハードウェア(例えば、デュアル(2台)ディスプレイ、マウス、及びキーボード)の全部を検出する場合、このワーク・ステーションは、指標(例えば、緑色指標のような色分けされた指標)をユーザインタフェース上で受信することができる。他の非限定的な例として、本明細書中に開示する実施形態は、特定のワーク・ステーションが故障していること、あるいは所定のワーク・ステーション設定の最小限の仕様に合致しないことの視覚的表示を提供することができる。例えば、ワーク・ステーションが「2台ディスプレイ」ワーク・ステーションとして設定され、システムが、仕様のハードウェア(例えば、デュアルディスプレイ、マウス、及びキーボード)の必ずしも全部を検出しない場合、ワーク・ステーションは指標(例えば、赤色指標のような色分けした指標)をユーザインタフェース上で受信することができる。
【0008】
システムコンピュータはワーク・ステーションにあるドッキングステーションと通信するので、システムコンピュータは資産管理を自動化することができる。例えば、システムコンピュータは、(配線接続でも無線接続でも)ドッキングステーションに接続された周辺機器(例えば、ディスプレイ、アクセサリ、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disc Drive:ハードディスク駆動装置)、等)を記録して一覧表にすることができる。例えば、システムコンピュータは、システム内の全部の電子資産を自動的に発見するように構成することができる。システムコンピュータは、全部の電子資産を自動的に一覧表にして、(例えば、オペレーティングシステムによって提供される)電子資産毎の一意的識別子を提供するように構成することができる。システムコンピュータは、さらに、ユーザが資産の検索基準を入力して、ユーザが入力した検索基準に合致するシステム戻り値「合致」を有することを可能にすることができる(例えば、戻り値は、例えば「Dell(デル)社のディスプレイ」のような総量の一致であるべきである=システムは数値を戻す)。他の例では、システムコンピュータで受信した生成されたセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、1つ以上の機器(例えば、スマートライト、スマート・サーモスタット、等)を動的に制御することによって電力を節約するように、システムコンピュータを構成することができる。他の例として、システムコンピュータは、一覧表にした電子機器を識別する報告を生成するように構成することができる。一部の実施形態では、システムコンピュータは、現在接続されている電子資産の一覧表をファイル(例えば、コンマ区切り値(CSV:Comma Separated Value)ファイル、他の同様なフォーマット、等)にエクスポートするように構成することができる。一部の実施形態では、システムコンピュータは、資産に固有の注記を入力するためのテキストフィールド(文字列領域)を提供するように構成することができ、この注記は、この資産が接続プラグを外されて他所へ(例えば、1つのワーク・ステーションから他のワーク・ステーションへ)移動した場合に、この同じ資産に結び付いたままである。資産に結び付けることができるテキストの例は、設置日、コスト、所有部署、等を含む。システムコンピュータは、あらゆる検出した資産用のテキストフィールドをユーザが検索する(例えば、テキスト検索)ことを可能にすることができる。一部の実施形態では、システムコンピュータは、(例えば、資産の紛失を発見するために)以前に接続されていたが現在は接続されていない全部の資産をリストアップする報告を発行するように構成することができる。
【0009】
それに加えて、システムコンピュータは、周辺機器(例えば、ディスプレイ及び他のアクセサリ)の健康状態を監視することができる。こうした監視は、リアルタイムのワーク・ステーション状態追跡、ワーク・ステーションが機器の問題により使用されていないか否か、あるいは故障しているか否かを判定すること、ドッキングステーションのポートが適正に機能しているか否かを判定すること、警報、警告、通知、等を提供すること、及び温度、湿度、機器の内部温度、等のようなワークスペースの環境条件を含むことができる。
【0010】
本明細書中に開示する実施形態は、ドッキングステーションのユーザ、IT管理及びITサポート(支援)の従事者、設備及び空間の計画者(プランナー)、及び不動産管理及び変革管理(チェンジ・マネジメント)に利益をもたらすことができる。IT管理及びサポート従事者にとっては、本明細書中に開示する実施形態は、(例えば、隣室から、あるいは遠隔の大陸からの)リモート(遠隔)操作によるドッキングステーションのリセット、リモート操作によるドッキングステーションのファームウェア更新、リモート診断(例えば、ワーク・ステーションの健康診断)、接続された周辺機器の識別、及びリモート操作による交流(AC:Alternating Current)電源のオン/オフ制御及び電力イベント(事象)スケジューリング(スケジュール策定)を可能にする。設備及び空間の計画者、及び不動産管理及び変革管理にとっては、ワーク・ステーション利用を再検討することができる。これらの受益者は、データ(例えば、電力消費データ、ワーク・ステーション利用データ、等)を、大域的レベル、地域レベル(例えば、地域は複数のオフィスまたはオフィスビルを含む)、オフィスレベル(例えば、単一の建物、あるいはある地域内に複数の建物を含む構内(キャンパス))、フロア(階床)レベル(例えば、オフィス内のフロア)、区域(ゾーン)レベル(例えば、あるフロア内の区域)、部門レベル(例えば、IT部門、技術部門、人材部門、等)、デスクレベル、等で分析することができる。ウェブ・ブラウザ及び/またはモバイル機器のソフトウェア・アプリケーション用のダッシュボード画面またはグラフィカル・ユーザインタフェース(UI)を提供することができ、これらのUIは、ワークスペース内の電力消費を図示するヒートマップ(熱分布表示)を有するUIを含む。
【0011】
図1は、一部の実施形態による、ワークスペース102を管理するシステム100のブロック図である。ワークスペース102は複数のワーク・ステーション104を含み、各ワーク・ステーションはドッキングステーション106を含む。ワークスペース102は、全域レベル、オフィスレベル、フロアレベル、区域レベル、部門レベル、等にわたることができることは明らかである。
図1は、この図の複雑さを避けるために2台のワーク・ステーションしか示さないが、複数のワーク・ステーションは、任意数のワーク・ステーション104(例えば、何百台または何千台のワーク・ステーション)に及ぶ2つ以上のワーク・ステーションを含むことができることは明らかである。各ドッキングステーション106は、ワーク・ステーション104のうち対応するものにあるコンピュータ機器132へのネットワーク接続134及び電源136を提供するように構成されている。各ドッキングステーション106は、電力入力端子108、メモリ130、及びネットワーク114と通信するためのネットワークインタフェース112を含む。
図1にはドッキングステーション112の内部に配置されているように示しているが、メモリ130はドッキングステーション106の内部にも外部にも配置することができ、有線接続または無線接続によりドッキングステーション106に接続することができる。ネットワークインタフェース112は、各ドッキングステーション106がワークスペース102内の他のドッキングステーション106と内部メッシュ・ネットワーク142内で(例えば、ブルートゥース(登録商標)ローエナジー(BLE:Bluetooth low Energy:ブルートゥース(登録商標)低電力通信)技術または他のメッシュ・ネットワーク技術により)通信することを可能にするように構成することもできる。
【0012】
システム100はシステムコンピュータ138も含み、システムコンピュータ138はシステムネットワークインタフェース116を含み、システムネットワークインタフェース116はシステムコンピュータ138がネットワーク114を通して複数のワーク・ステーション104の各々にある各ドッキングステーション106と通信することを可能にする。システムコンピュータ138は1つ以上のコンピュータ機器を含むことができ、これらのコンピュータ機器は、ワークスペース102にオンサイトで(施設内に)、クラウド・ネットワーク(例えば、
図2のアナリティクス(分析)/インハウス(組織内)サーバー214を有するクラウド)内にオフサイトで(施設外に)、インハウスITネットワーク(例えば、
図2のインハウスITネットワーク218)内に、あるいはその組合せに配置されている。システムコンピュータ138のシステム。ネットワークインタフェース116、及び各ドッキングステーション106のネットワークインタフェース112は、システムコンピュータ138がワークスペース102を種々の方法で管理することを可能にする。例えば、システムコンピュータ138は次のことができる:
・ワーク・ステーション104における電力の消費を管理し監視すること(例えば、ワーク・ステーション104における個別の機器の電力消費を捕捉して分析すること、ワーク・ステーション104における電力消費を理解して最適化すること、電源オン/オフのイベント(事象)をスケジュール(予定)すること、等)
・ワークスペースの占有状態及びスケジューリングを管理すること(例えば、ワークスペースの利用データを提供すること、ユーザが特定のワーク・ステーション104に恒久的に割り当てられないホットデスキング(Hotdesking:設備共用)環境をスケジュールすること、フレキシブルなワークスペースが機能する様子を理解すること、利用可能な空間を最大にすること、不動産コストを低減すること、等)
・無線ICタグ(RFID:Radio Frequency Identification)のような認証ツールによりワーク・ステーションのアクセス及び/またはセキュリティ(安全性)を管理すること(例えば、近接場通信または「NFC(Near Field Communication)」)
・資産を管理すること(例えば、ドッキングステーション106に接続された周辺機器の自動識別及び自動一覧表化、等)
・機器をリモート(遠隔)で管理して起動すること(例えば、IT専門職(プロフェッショナル)が、ワークスペース102を管理すること、ソフトリセット、パワーサイクル、及びファームウェア更新をリモートで実行すること、等)
・ワークスペースの安全を確保して従業員を見付けること(例えば、従業員にスケジュール(使用時間割り当て)されたワーク・ステーション104に基づいて従業員を識別して居場所を見付けること、強化されたネットワーク・セキュリティを提供すること、従業員の居場所であるワーク・ステーション104を把握すること、従業員が互いの居場所を見付けることを可能にすること、及び従業員がより効率的かつ安全に働くことを可能にすること、等)
・視覚的なヒートマップを有する管理ダッシュボード画面を生成すること(例えば、グラフィカル・ユーザ・ダッシュボード画面が、ヒートマップ化及び理解し易い図表化を用いて複雑なデータを視覚化して、リアルタイムまたは履歴的なスナップショットを示すこと、ワークスペースの高レベルの概観を迅速に把握すること、あるいは機器レベルの粒度で細部まで掘り下げること、等)
・受信したセンサデータ(例えば、光センサ、温度センサ、等)に応答して機器(例えば、ドッキングステーション、モニタ、スマート照明、スマート・サーモスタット、等)を動的に制御することによって電力を節約すること。
【0013】
システムコンピュータ138のこれらの機能、及び本明細書中に開示する他の機能を可能にするために、システムコンピュータ138は、これらの機能を実行することをシステムコンピュータ138に命令するように構成されたコンピュータコードを含むことができる。非限定的な例として、このコンピュータコードは、占有状態用のコンピュータコード126、スケジューリング用のコンピュータコード118、熱画像化(サーマルイメージング)用のコンピュータコード120、資産管理用のコンピュータコード122、システム管理用のコンピュータコード124、電力節約管理用のコンピュータコード144、及び報告及び警報用のコンピュータコード146に編成することができる。本発明の範囲から逸脱することなしに、
図1に提示する例以外のコンピュータコードの他の編成を用いることができることは、当業者にとって明らかである。以下の説明は、システムコンピュータ138が実行するように構成された機能に関するより詳細な事項を提供する。
【0014】
デスクの電力消費及び監視
【0015】
ワーク・ステーション104の各々のドッキングステーションは周辺機器ポート110を含むことができ、周辺機器ポート110は1つ以上の周辺機器(例えば、
図2のディスプレイ216及びアクセサリ212)と相互作用するように構成されている。ドッキングステーション106は、その周辺機器ポート110から取り出される電力を検出して、電力消費情報をシステムコンピュータ138に報告するように構成されている。一部の実施形態では、ドッキングステーション106は、対応するワーク・ステーション104内の他の電源(例えば、
図2のデスクトップAC及びUSB(Universal Serial Bus:ユニバーサル・シリアルバス)電源204及び/またはスマート電源202)から取り出される電力を監視するように構成することもできる。システムコンピュータ138に報告されるこの電力消費データを用いて、ワーク・ステーション104における、電力を取り出している機器、機器の電力状態(例えば、休眠状態(ハイバーネーション))、故障中の機器、及び無許可の機器の使用を識別することができる。
【0016】
ワーク・ステーション104の各々にあるドッキングステーション106による、システムコンピュータ138への電力消費情報の報告は、システムコンピュータ138が、電力消費に関する分析を、地域レベル、オフィスレベル、フロアレベル、区域レベル、デスクレベル、等で提供することを可能にする。これらの分析は、周辺機器ポート110及び他の電源(
図9参照)のポートにおける各ポートによって使用される電力の量を示すのに十分なほど詳細にすることができる。
【0017】
ワークスペースの占有状態及びスケジューリング
【0018】
ワークスペース102のワーク・ステーション104の各々にあるドッキングステーション106はセンサ128を含むことができ、センサ128は、ワーク・ステーション104のうち対応するものの、ユーザによる占有状態を監視して、ユーザによる占有状態に関するセンサデータを生成する。センサ128は有線または無線ネットワーク経由でドッキングステーション106に接続することができる。非限定的な例として、センサ128はユーザによる占有状態を確認するための赤外線センサ及び/または熱センサを含むことができる。熱センサは、ワーク・ステーション104のうち対応するものの所の周囲温度を監視して、周囲温度に関するセンサデータを生成するように構成することができる。他の非限定的な例では、センサ128が光センサを含むことができる。光センサは、所定ワークスペース102内及び/または対応するワーク・ステーション104のうちの1つのワーク・ステーション内の周辺光の量を監視するように構成することができる。センサ128の他の例は、温度センサ、湿度センサ、(例えば、ワーク・ステーション104にあるドッキングステーション106及び/または他の電源から電力が取り出される時点を検出するための)電力使用センサ、イメージセンサ(例えば、カメラ)、動きセンサ、容量センサ、(例えば、椅子内の)メカニカル(機械式)センサ、(例えば、ユーザが携行する、及び/またはコンピュータ機器132が担持するNFCデバイスのようなデバイスによって生成されるRFID署名を検出するための)無線ICタグ(RFID)センサ、センサ128または
図2のIoTセンサパック210に給電するバッテリのバッテリ充電センサ、他のセンサ、またはその組合せを含むことができる。ワーク・ステーション104の各々にあるドッキングステーション106は、位置識別子を含むこともできる。位置識別子は、ドッキングステーション106、及びワークスペース102内のワーク・ステーション104のうち対応するものの位置を識別する。
【0019】
非限定的な例では、こうした位置識別器をドッキングステーション106のメモリ130内に記憶することができる。他の非限定的な例では、こうした位置識別子がリアルタイム位置情報システム(RTLS:Real-Time Location System)を利用することができ、RTLSは、所定のドッキングステーション(及び/またはゲートウェイ、周辺機器、またはこの所定のドッキングステーション及び/またはIoTプラットフォームに関連するセンサ)の、システムコンピュータ138によるリアルタイムでの自動的な識別及び追跡を可能にすることができる。こうした実施形態では、各ドッキングステーション106がRTLSタグまたはビーコンを含むことができ、RTLSタグまたはビーコンは、ワークスペース内の固定の基準点と通信して、システムコンピュータの資産管理用のコンピュータコード122による、関連するドッキングステーションの現在位置を特定することを可能にする。
【0020】
使用する位置識別子の種類にかかわらず、各ドッキングステーション106は、ユーザによる占有状態に関するセンサデータ及び位置識別子を、ネットワーク114を通してシステムコンピュータ138へ送信するように構成されている。一部の実施形態では、センサデータ及び位置識別子を、ドッキングステーション106の各々からシステムコンピュータ138へ直接送信することができる。一部の実施形態では、センサデータ及び位置識別子を、ドッキングステーション106からネットワーク142を通してドッキングステーション106へ送信し、ドッキングステーション106のうち事前選択したものによって、ネットワーク114を通してシステムコンピュータ138へ送信することができる。
【0021】
システムコンピュータ138は、位置識別子及びセンサデータを各ドッキングステーション106から受信して、この情報を1つ以上のデータベースに記憶するように構成されている。システムコンピュータ138は、ドッキングステーション106毎のセンサ識別子及びユーザによる占有状態に関するセンサデータを提供されているので、システムコンピュータ138は、ワークスペース102内のワーク・ステーション104の各々の位置及び占有状態を特定するのに十分な情報を有し、このことは種々の有用な機能を可能にする。例えば、システムコンピュータ138は、これらの位置識別子及びセンサデータを用いて、ワーク・ステーション104が使用されている様子を示す使用データを生成するように構成することができる。ワーク・ステーション104の使用に不正が認められると、警報を発生することができる(例えば、
図12~13参照)。
【0022】
一部の実施形態では、占有状態用のコンピュータコード126は、現在ユーザによって占有されているワーク・ステーション104のうちの1つ以上、及び現在占有されていないワーク・ステーション104の位置を示す利用可能通知を生成することをシステムコンピュータ138に指示するように構成することができる(例えば、
図7)。一部の実施形態では、スケジューリング用のコンピュータコード118は、現在利用可能なワーク・ステーション104のスケジュールを生成するように構成することができる。一部の実施形態では、スケジューリング用のコンピュータコード118は、ワーク・ステーションにおけるユーザによる占有状態、及びこれらのワーク・ステーションの位置を示す使用データを分析して使用報告を生成するように構成することができる。この使用データは、UI(例えば、ウェブ・ブラウザ、モバイル機器またはコンピュータのソフトウェア・アプリケーション、等のUI)、オンライン報告、印刷した報告書、電子メール、他の報告、またはその組合せを用いて報告することができる。
【0023】
一部の実施形態では、スケジューリング用のコンピュータコード118は、上記使用データを分析して、利用可能なワーク・ステーション104及びその対応する位置の将来の見込みを示す予測利用可能性スケジュールを生成することをシステムコンピュータ138に指示するように構成することができる。利用可能なワーク・ステーション104の将来の見込みは、ワーク・ステーション104の利用可能性の過去の観測に基づいて決定することができる。非限定的な例として、1つの期間から他の期間までの(例えば、日毎の、月毎の、等の)ワーク・ステーションの使用にいくらかの相関が存在し得る。また非限定的な例として、ワーク・ステーション104の使用における季節的傾向を観測することもできる。これらの相関及び傾向を利用して、ワーク・ステーション104の将来の利用可能性を予測することができる。
【0024】
ワーク・ステーション104の使用を監視及び/または予測する能力は、オフィス空間、機器、及び電力のより効率的な使用を可能にすることができる。例えば、ワーク・ステーション104の需要を受け入れるために、より少数のワーク・ステーション104しか必要としないものと判定した場合、不動産、機器、及び/または電力コストを低減することによって節約を行うことができる。また、ワーク・ステーション104の使用を監視及び/または予測する能力は、一旦、追加的な不動産及び/または機器を取得しつつ、より多数のワーク・ステーション104が必要であることを実感すると、不十分なワーク・ステーション104のままであり続けるのではなく、ワーク・ステーション104の需要増加に備えた将来計画を可能にすることができる。
【0025】
一部の実施形態では、システムコンピュータ138は、ユーザがワーク・ステーション104を使用するために予約するユーザ予約要求を受信するように構成することができる。非限定的な例として、システムコンピュータ138は、ネットワーク114を通して1つ以上の携帯コンピュータ機器140と通信するように構成することができる。上記ユーザ予約要求は、これらの携帯コンピュータ機器140から受信することができる。例えば、従業員は、ワークスペース102に到着する前または到着した後に、個人用モバイル機器(例えば、スマートホン、タブレットコンピュータ、等)によりユーザ予約要求を送信することができる。スケジューリング用のコンピュータコード118は、ユーザ予約要求を処理して、ワーク・ステーション104のうち特定のものの予約を生成することができる。スケジューリング用のコンピュータコード118は、スケジュールを生成して、ワーク・ステーション104のうち特定のものが予約されていることを示すように構成することもできる。占有状態用のコンピュータコード126は、このスケジュールを携帯コンピュータ機器140に提供して、ユーザが自分に割り当てられたワーク・ステーション104を識別することを可能にするように構成することができる。一部の実施形態では、システムコンピュータ138は、割り当てられたワーク・ステーション104に到達するための方向、地図、または両者を携帯コンピュータ機器140に提供するように構成することができる。一部の実施形態では、システムコンピュータ138は、利用可能通知を携帯コンピュータ機器140に提供するように構成することができる。一部の実施形態では、コンピュータ機器132は、予約された特定のワーク・ステーション104にユーザが到着すると、このワーク・ステーションの占有状態を確認するように構成することができる。
【0026】
従業員の道案内及び安全
【0027】
前述したように、一部の実施形態では、システムコンピュータ138が各ドッキングステーション106またはスマート周辺機器から受信したセンサデータが、ワーク・ステーション104のうち対応するものにおけるユーザによる占有状態を示すことができる。その結果、システムコンピュータ138は、センサデータに基づく使用データを生成するように構成することができる。例えば、スケジューリング用のコンピュータコード118は、ワーク・ステーション104に現在割り当てられているユーザ、及び割り当てられたワーク・ステーション104の位置のスケジュールを生成することを、システムコンピュータ138に指示するように構成することができる。他の例では、(例えば、RTLSタグを用いた)位置識別子を含み、(例えば、ネットワーク114、占有状態用のコンピュータコード126または資産管理用のコンピュータコード122により)システムコンピュータ138と通信することができるクローズドサーキット(閉回路、閉域網)テレビジョン(CCTV:Closed Circuit Television)カメラを用いて、ユーザまたは資産を追跡することができる。例えば、こうしたCCTVカメラは顔認識ソフトウェアを含むことができ、顔認識ソフトウェアは所定ユーザの身分証明及び位置をネットワーク114経由でシステムコンピュータ138に伝えることを可能にする。一部の実施形態では、所有者アルゴリズムを用いてユーザを追跡することを支援することもできる。従って、システムコンピュータ138はユーザの位置を種々の方法で追跡することができる。
【0028】
従業員が、自分が使用すべく恒久的に割り当てられたワーク・ステーション104を持たない作業環境では、このことは、ユーザ(例えば、他の従業員、IT専門職、管理者、管理職、等)がワークスペース102内の従業員の居場所を見付けることを可能にすることができる。非限定的な例として、ユーザ管理UI1100を用意することができ、これについては以下でより詳細に説明する。見付けた従業員における不正を検出した場合、あるいは無許可のユーザの居場所を見付けた場合、システムコンピュータ138の報告及び警報用のコンピュータコード146によって警報を発生することができる(例えば、
図12~13参照)。
【0029】
一部の実施形態では、スケジューリング用のコンピュータコード118は、現在利用可能なワーク・ステーション104のスケジュール、及び現在利用可能なワーク・ステーション104の位置を生成することを、システムコンピュータ138に指示するように構成することができる。一部の実施形態では、スケジューリング用のコンピュータコード118は、使用データ(例えば、ラップトップ接続、IR(Infrared Ray:赤外線)検出、等)が、ワーク・ステーション104のうちスケジュールされた利用可能なワーク・ステーションにおけるユーザによる占有状態を示す際に、占有警報を発生することをシステムコンピュータ138に指示するように構成することができる。一部の実施形態では、スケジューリング用のコンピュータコード118は、ユーザデータを分析して、ワーク・ステーション104におけるユーザによる占有状態及び対応する位置を示す使用報告を生成することを、システムコンピュータ138に指示するように構成することができる。一部の実施形態では、スケジューリング用のコンピュータコード118は、使用データが、ワーク・ステーション104のうちスケジュールされて占有されているワーク・ステーションにおける延長された空き状態を示す際に、利用可能の警報を発生することを、システムコンピュータ138に指示するように構成することができる。
【0030】
一部の実施形態では、スケジューリング用のコンピュータコード118は、ワーク・ステーション104のうちの1つを予約するユーザ予約要求を処理し、ワーク・ステーション104のうち特定の利用可能なものの予約を生成し、スケジュールを生成して、ワーク・ステーション104のうちこの特定のものが予約されていることを示すことを、システムコンピュータ138に指示するように構成することができる。一部の実施形態では、占有状態用のコンピュータコード126は、上記使用データに基づく予約中に上記特定のワーク・ステーションのユーザによる占有状態を確認することを、システムコンピュータ138に指示するように構成することができる。
【0031】
一部の実施形態では、システムコンピュータ138は、ネットワーク114越しに携帯コンピュータ機器140と通信して、ワーク・ステーション104に現在割り当てられたスケジュール、及び割り当てられたワーク・ステーション104の位置を提供するように構成することができる。一部の実施形態では、スケジューリング用のコンピュータコード118は、特定ユーザについての質問に応答して、ワーク・ステーション104のうちユーザに割り当てられたものの位置を提供することを、システムコンピュータ138に指示するように構成することができる。一部の実施形態では、ワーク・ステーション104のうちユーザに割り当てられたワーク・ステーションの位置を、ユーザに割り当てられたワーク・ステーションの位置を示す地図を含むグラフィカル・ユーザインタフェース内に表現することができる。一部の実施形態では、安全上の理由で、NFC/RFIDデバイスを用いて、ワークスペース102の設備及び/または機器のユーザアクセス(例えば、権限付与)及び/または制御を行うことができる。
【0032】
電力節約管理
【0033】
一部の実施形態では、システムコンピュータ138の電力節約管理用のコンピュータコード144(またはシステム管理用のコンピュータコード124)を、所定のワークスペース102またはワーク・ステーション104内の周辺機器を動的に制御するように構成することができる。例えば、本明細書中に簡潔に説明するように、所定のワーク・ステーション104またはドッキングステーション106が1つ以上のセンサ128を含むことができ、これらのセンサ128は、所定のワークスペースまたはワーク・ステーション内の周辺光を測定するように構成された周辺光センサを含む。こうした光センサの出力は(例えば、ドッキングステーション106及びネットワーク114を経由して)システムコンピュータ138へ供給することができる。それに応答して、電力節約管理用のコンピュータコード144は、1つ以上のスマートライト機器(またはTV(Television:テレビジョン)、モニタ、プロジェクタ、デジタルディスプレイ、等のような光を発する機器)とネットワーク114経由で通信して、1つ以上のスマートライト機器から発する光の種類を調整することができる。一例では、1つ以上のスマートライト機器のうちの1つが、周辺光の特定の測定値をシステムコンピュータ138で受信したことに応答して、当該スマートライト機器が発する光の明度レベル、強度、または色温度を調整することができる。このようにして、利益の中で特に、電力を節約して電子機器の使用寿命を延ばすことができる。
【0034】
とりわけ、電力は、機器が必ずしも電力を必要としない際に機器に供給されることが多くあり得る(例えば、電源コンセントには接続されているがコンピュータ機器には接続されていないモニタ及び/または現在使用中でないモニタ)。非常に多数のこうした機器(例えば、建物内の何百または何千台もの機器)が電力を取り出している際に、大量の使用電力が不要及び/または無駄である。従って、電力節約用のコンピュータコード144は、所定のワークスペース102またはワーク・ステーション104内に配置された機器に供給される電力を動的に制御、最適化、及び/または節約するように構成することができ、こうした機器は、ドッキングステーション、周辺機器、センサ、モニタ、ラップトップ(コンピュータ)、等を含む。
【0035】
非限定的な例では、電力節約管理用のコンピュータコード144は、特定のワーク・ステーションに関連する機器が現在電力の供給を必要とする状態にあるか否かを、所定のワークスペースまたはワーク・ステーション内の周辺光センサによる現在の周辺光の測定値に基づいて判定することができる。例えば、測定した周辺光が所定のワークスペースまたはワーク・ステーション内の特定閾値を下回る際に、電力節約管理用のコンピュータコードは、ワークスペースまたはワーク・ステーション内の機器が使用中でないものと判定することができる。このため、電力節約管理用のコンピュータコードは、ワーク・ステーションまたはワークスペース内のいずれの機器への電力の供給も不要であるものとさらに判定する。こうしたシナリオでは、電力節約管理用のコンピュータコードは、次に、周辺光センサが所定のワーク・ステーションまたはワークスペースの占有または使用の証拠を示すまで、(周辺光センサ及び/または周辺光センサの測定値をシステムコンピュータへ送信するためのあらゆる装置以外の)こうした機器への電力のさらなる供給を遮断することができる。
【0036】
他の非限定的な例では、システムコンピュータは、所定のワーク・ステーションまたはワークスペース内の機器に電力が無用に供給されていること、及び/またはこうした機器が電力を無用に取り出していることを、こうした機器が消費する電力に基づいて判定することができる。例えば、本明細書中でさらに説明するように、システムコンピュータは、当該システムコンピュータに提供される電力消費データを、ワークスペースまたはワーク・ステーション内の1つ以上の機器が現在使用中の電力の量に関して分析することができる。より具体的には、電力節約管理用のコンピュータコードは、1つ以上の機器が現在使用中の電力の量が、これらの機器が使用中であることが知られている際に、あるいはその代わりに、こうした機器が非占有状態、休止(スリープ)状態、休眠(ハイバーネート)状態、または同様な非使用状態であることが知られている際に、こうした機器が消費する電力の量と一致するか否かを、電力消費データの分析に基づいて判定することができる。次に、電力節約管理用のコンピュータコードは、こうした分析を利用して、1つ以上の機器への電力の供給を遮断すべき時点を決定して、電力が無用に使用されないことを保証することができる。
【0037】
他の非限定的な例では、電力節約管理用のコンピュータコードは、所定のワークスペース102またはワーク・ステーション104内の温度を動的に制御するように構成することができる。例えば、本明細書中に簡潔に説明するように、所定のワーク・ステーション104またはドッキングステーション106が1つ以上のセンサ128を含むことができ、センサ128は、所定のワークスペースまたはワーク・ステーション内の周囲温度を測定するように構成された温度センサ(または熱センサ)を含む。こうした温度センサの出力はシステムコンピュータ138へ供給することができる。それに応答して、電力節約管理用のコンピュータコード144は、ネットワーク114経由で1つ以上の温度制御装置(例えば、スマート・サーモスタット)と通信して、ワークスペース及び/またはワーク・ステーション内の温度を調整することができる。本明細書中では特定の周辺機器の特定例を説明するが、システムコンピュータ138が任意数の同様な機器を同様に利用することができることは明らかである。例えば、システムコンピュータ138は(湿度、二酸化炭素、等に関係する)空気品質機器、電源装置、スマート家庭用機器、等を使用することができる。
【0038】
履歴データの利用
【0039】
システムコンピュータ138は履歴データのデータベースを維持することもできる。例えば、こうした履歴データベースは、環境センサから受信したデータを、(例えば、当該センサに関連するドッキングステーションの位置識別子による)こうしたセンサの既知の位置と共に含んで、ワークスペース102内及び/または1つ以上の対応するワーク・ステーションのうち1つのワーク・ステーション内の環境因子の動的な制御を改善すること、及び/またはこうした環境因子を予測することができる。一部の実施形態では、履歴的センサデータのデータベースがセンサ毎の位置データを含むことができ、このデータベースは当該センサからのセンサデータを受信して記憶している。こうした位置データは、他のセンサ、ドッキングステーション、ワーク・ステーション、ワークスペース(例えば、オフィス、フロア、建物、等)の位置に対する所定センサの位置データを含むことができる。例えば、電力節約管理用のコンピュータコード144は、周辺光センサまたは周囲温度センサが生成した履歴データを、1年のうちの所定時期(例えば、春)、1年のうちの所定日(例えば、1月のうちの特定日)、1年のうちの特定時期中の1日の所定時間(例えば、夏季の月内の代表的な午後)、等について分析することができる。次に、システムコンピュータは、こうした分析を利用して、ワークスペース及び/またはワーク・ステーション内の環境因子の制御を改善及び/または最適化し、こうした環境因子を予測して、電力節約の増進を可能にすることができる。
【0040】
非限定的な例では、所定のワークスペース及び/またはワーク・ステーションを建物内の特定位置に配置することができ、この特定位置は午後の温度上昇に関連する(例えば、建物の西側に配置された大型窓を有するオフィス)。こうした例では、電力節約管理用のコンピュータコードは、所定のワークスペース及び/またはワーク・ステーションの付近のサーモスタットと通信して、熱の増加がワークスペース及び/またはワーク・ステーション内に発生したことを知る時点より前の最適な時刻に、冷気を供給し始めるか、あるいは暖気の供給を低減する。このようにして、システムコンピュータ138は、センサ128,位置識別子、及び/または履歴データを利用して、環境因子及びその予測に関連して電力節約を改善することができる。
【0041】
履歴データベースは、所定のワークスペース及び/またはワーク・ステーションの占有状態の判定に関係する履歴データを含むこともできる。従って、こうした履歴的占有状態データは、システムコンピュータが種々の方法で分析し利用することができる。例えば、電力節約管理用のコンピュータコードは、履歴的占有状態を分析して、所定のワークスペース及び/またはワーク・ステーションが使用された(あるいは不使用であった)履歴上の時点を特定することができる。次に、このコンピュータコードは、こうした分析を用いて、所定のワークスペース及び/またはワーク・ステーション内の機器への電力を遮断すべき時点を、ワークスペース及び/またはワーク・ステーションが履歴上不使用であった時間に(例えば、1週間の特定の曜日中、1日のうちの特定部分中、等)に定めることができる。
【0042】
システムコンピュータは、履歴的占有状態データを分析して、こうした分析から得られたインテリジェントな見識に基づいて、多数のタスクを実行することもできる。例えば、システムコンピュータは、所定のワークスペース及び/またはワーク・ステーション内の1つ以上の機器が必ずしも常に使用されていない時点の分析に基づく多数の決定を行うことができる。こうした決定は、追加的な(あるいはより少数の)ワークスペース及び/またはワーク・ステーション、機器、センサ、等の必要性に関するより多数回の、情報に基づく決断を行うこと;ワークスペース及び/またはワーク・ステーションの潜在的な利用可能性/スケジューリング;特定の機器に関する電力節約(例えば、一貫した非使用の時間中に電力の供給を遮断すること);等を可能にすることができる。特定例では、システムコンピュータが、所定ワーク・ステーションが特定の個人によって火曜日及び木曜日のみに使用されていることを判定することができる。こうした判定に基づいて、システムコンピュータは(この所定ワーク・ステーションの占有状態を他のように示すデータを受信しない限り)この所定ワーク・ステーション内の機器への電力の供給が、月曜日、水曜日、及び金曜日に遮断されることを保証することができる。同様に、システムコンピュータは、こうした情報を、スケジューリング目的、資産管理目的、等で利用することができる。
【0043】
本明細書中では、履歴データベース内の多様な種類の履歴データを利用する例を具体的に説明してきたが、履歴データベースは、本明細書中にさらに説明するように生成され追跡されるデータに関係するあらゆる種類の履歴データを含むことができ、これらの履歴データは、占有状態データ、スケジューリングデータ、熱画像化データ、資産管理データ、システム管理データ、電力節約管理データ、報告及び警報データ、等を含む。
【0044】
資産管理
【0045】
一部の実施形態では、各ドッキングステーション106が、当該ドッキングステーションを有するワーク・ステーション104に配置された対応するコンピュータ機器132の、ユーザが入力した入力を(例えば、アセット管理用のコンピュータコード122を用いて)監視するように構成されている。各ドッキングステーション106は、この監視されるユーザが入力した入力を示す情報をシステムコンピュータ138に送信することができる。また、前に説明したように、ワーク・ステーション104の利用状況、センサデータ、及び詳細な電力消費情報が、システムコンピュータ138にとって入手可能であり、これらが組み合わさって、ワーク・ステーション104で使用される資産の詳細な図式を描くことを可能にする。その結果、この情報を用いて資産の一覧表を保つことができる。また、ドッキングステーション106及び他の電源に接続された周辺機器の電力消費プロファイルを、予期される電力消費プロファイルと比較して、これらの周辺機器を識別して監視することもできる。機器の電力消費プロファイルが、予期される電力消費プロファイルから外れると、この機器が故障している、あるいは保守を必要とするものと判定することができる。また、ワーク・ステーション104のうち特定のものの使用を避けるユーザのパターンが観測された場合、ある資産が故障しているか保守を必要とするものと判定することもできる。これらの問題をIT専門職に示すための警報を発生することができる(例えば、
図12及び13参照)。
【0046】
一部の実施形態では、各ドッキングステーション106が、ドッキングステーション106と現在通信中の1つ以上の周辺機器を識別して、これらの周辺機器を識別する周辺機器識別情報を生成するように構成されている。各ドッキングステーション106は、これらの周辺機器識別情報をシステムコンピュータ138へ送信することができる。とりわけ、周辺機器は、有線接続または無線接続を用いてドッキングステーション106に接続される、あるいはドッキングステーション106と通信する装置を含むことができる。
【0047】
さらに、一部の実施形態では、各周辺機器及び/またはセンサが位置識別子を含むことができる。例えば、こうした位置識別子は、RTLSを利用して、システムコンピュータ138によるリアルタイムでのあらゆる周辺機器及び/またはセンサの自動的な識別及び追跡を可能にすることができる。こうした実施形態では、各周辺機器及び/またはセンサがRTLSタグを含むことができ、このRTLSタグは、ワークスペース102内の固定の基準点と通信して、システムコンピュータの資産管理用のコンピュータコード122によって、関連する周辺機器またはセンサの現在位置を特定することを可能にする。
【0048】
一部の実施形態では、レガシー(遺産的)ハードウェア(例えば、ドッキングステーション、センサ、周辺機器、等)を利用して、本明細書中にさらに説明する機能(例えば、占有状態、スケジューリング、資産/ユーザの追跡及び管理、電力節約、等)を、こうしたレガシー機器がシステムコンピュータ138と通信することを可能にするように構成されたファームウェアをこうした機器にロードすることによって提供することができる。同様に、種々のハードウェア変更(例えば、BLEコンポーネント(構成要素)の追加)をこうしたレガシー・ハードウェアに対して実行して、本明細書中にさらに説明する機能を与えることができる。
【0049】
リモートでの機器管理及び起動
【0050】
IT専門職に、ドッキングステーション106から受信した情報を見る能力を与えることができる(例えば、
図3~13参照)。この情報は、IT専門職が、電力消費情報を見ること(例えば、
図3~6及び9)、ユーザについての情報を得ること(例えば、
図7及び11)、ドッキングステーション及び電力管理機器をリモートで更新すること(例えば、
図8)、ワーク・ステーション104で特定のポートが使用される様子を見ること(例えば、
図9)、ワーク・ステーション104からのセンサ読み取り値を再検討すること、及び警報を受信して行動をとること(
図12及び13)を可能にすることができる。
【0051】
一部の実施形態では、システムコンピュータ138が、各ドッキングステーション106(及び
図2を参照して以下に説明するスマート電源202、及びIoTセンサパック210)の、リモートでのソフトウェアのインストール、リモートでのソフトウェアのアンインストール、及びソフトウェア更新を可能にするように構成されている。一部の実施形態では、システムコンピュータ138が、各コンピュータ機器132の、リモートでのソフトウェアのインストール、リモートでのソフトウェアのアンインストール、及びソフトウェア更新を可能にするように構成されている。一部の実施形態では、システムコンピュータ138が、各ドッキングステーション106(及び
図2のスマート電源202、及びIoTセンサパック210)のリモートでのリセットを可能にするように構成されている。一部の実施形態では、システムコンピュータ138が、各コンピュータ機器132のリモートでのリセットを可能にするように構成されている。
【0052】
視覚的ヒートマップを有する管理ダッシュボード画面
【0053】
ダッシュボード画面をシステムコンピュータ138によって(例えば、システム管理用のコンピュータコード124を用いて)提供することができる。このダッシュボード画面によって提供されるUI(例えば、ウェブページ及び/またはモバイル・アプリケーション)の例を
図3~13に示す。また、ヒートマップを用いて、ワークスペース102全体を通して測定した計量値を示す。例えば、総電力消費のヒートマップ604(
図6)を提供して、ワークスペース102全体を通して電力消費が分布する様子を、詳細のレベルを変化させて、ユーザが容易かつ迅速に見て理解することを可能にすることができる。ヒートマップを用いて他の計量値を示すことができる。例えば、ワーク・ステーション106における周囲温度を、(例えば、熱画像化用のコンピュータコード120を用いて)
図6のものと同様なヒートマップを用いて示すことができる。一部の実施形態では、システムコンピュータ138が提供するヒートマップを、新たなセンサデータを用いてリアルタイムで更新することができる。一部の実施形態では、システムコンピュータ138が提供するヒートマップを、特定時点のスナップショットとすることができる。一部の実施形態では、システムコンピュータ138が、センサデータを分析して、ある時間間隔全体にわたるヒートマップ化の図表を生成することができる。一部の実施形態では、システムコンピュータ138が、センサデータを分析して、ワーク・ステーション104にある電子機器(例えば、周辺機器、他の機器、等)の表示を有するUIを生成するように構成されている。
【0054】
図2は、システム100の一部分の例のブロック図である。
図2は、ワーク・ステーション(例えば、
図1のワーク・ステーション104のうちの1つ)にあるコンピュータ機器132に、ネットワーク接続134及び電源136を介して接続されたドッキングステーション106を示す。ドッキングステーション106は(例えば、
図1の周辺機器ポート110を通して)1つ以上のアクセサリ212にも接続され、アクセサリ212は、ポインティングデバイス(例えば、マウス、トラックボール、等)、プリンタ、スキャナ、カメラ(例えば、ウェブカム(ウェブカメラ)、ビデオカメラ、等)、キーボード、マイクロホン、スピーカ、他のアクセサリ、またはその組合せを含むことができる。ドッキングステーション106は、(例えば、
図1の周辺機器ポート110を通して)1つ以上の電子ディスプレイにさらに接続されている。
【0055】
非限定的な例として、ドッキングステーション106は、100ワットの電力供給を有する高性能なスマートUSB-Cデュアル4Kドッキングステーションを含むことができる。この例では、電源136及びネットワーク接続134を、ドッキングステーション106からUSB-Cインタフェースを介してコンピュータ機器132に提供することができ、電子ディスプレイ216は4Kディスプレイを含むことができる。ドッキングステーション106は(例えば、
図1の電力入力端子108を通して)スマート電源202(例えば、4つのコンセントを有する机下取付型スマート・テーブルタップ)にも接続することができ、スマート電源202はデスクトップAC及びUSB電源204(例えば2つのコンセント及びUSB電源ポートを有する、例えば机上取付型サテライトACテーブルタップ)に接続されている。ドッキングステーション106はIoTセンサパック210にさらに接続することができ、IoTセンサパック210は、一部の実施形態では
図1のセンサ128を含むことができる。非限定的な例として、IoTセンサパック210は机下取付型センサボックスを含むことができ、このセンサボックスは複数のデータ捕捉センサ(例えば、熱センサ、赤外線センサ、動きセンサ、周囲温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、等)を含む。非限定的な具体例として、IoTセンサパック210は、ワーク・ステーション104にある、それぞれ周囲温度、湿度、及び圧力を監視するための熱センサ、湿度センサ、及び圧力センサを含んで、周囲温度、湿度、及び圧力に関するデータを生成することができる。
【0056】
ドッキングステーション106は、他のドッキングステーション106に至る組織内ITネットワーク218及び/またはメッシュ・ネットワーク142(
図1)と通信するように構成することができ、これらのネットワークは、分析/組織内サーバー214を有するクラウドと通信する。組織内ITネットワーク218と分析/組織内サーバー214を有するクラウドとが組み合わさって、システムコンピュータ138について上述した機能を実行することができる。非限定的な例として、分析/組織内サーバー214は、IT管理UI208をIT専門職のコンピュータに提供することができる。IT管理UI208は、IT専門職が、ドッキングステーション106のリモートリセット及びファームウェア更新のようなリモート・デスクトップ管理機能を実行することを可能にする。また、分析/組織内サーバー214を有するクラウドは、設備UI206を、設備/空間の計画者/不動産/変革管理のコンピュータに提供することができる。設備UI206は、ワークスペース利用報告を提供するように構成することができる。さらに、分析/組織内サーバー214を有するクラウド/組織内サーバーは、エンドユーザUI及びモバイル・ソフトウェア・アプリケーション220を(例えば、携帯コンピュータ機器140に)提供して、ワーク・ステーションの予約、従業員の道案内、周辺機器(例えば、スマート・サーモスタット)の制御、等を可能にすることができる。
【0057】
図3~13は、
図1のシステムコンピュータ138が提供することができるグラフィカル・ユーザインタフェース(UI)300、400、700、800、1100、及び1200の種々の例の画面である。これらのUIは、主ダッシュボードUI300(
図3)、報告UI400(
図4~6、9、及び10)、コマンドUI700(
図7)、ファームウェア更新UI800、ユーザ管理UI1100、及び警報UI1200を含む。これらのUI300、400、700、800、1100、及び1200の一部または全部は、システムコンピュータ138上、任意のワーク・ステーション104のコンピュータ機器132上、電子ディスプレイ216上、携帯コンピュータ機器140上、またはその組合せ上(
図1)に(例えば、ウェブ・ブラウザ、ウェブ・アプリケーション、ソフトウェア・アプリケーション、モバイル・アプリケーション、等を用いて)表示することができることは明らかである。一部の実施形態では、これらのUI300、400、700、800、1100、及び1200の一部または全部を、IT管理UI208、設備UI206、またはその両者の一部分とすることができる。一部の実施形態では、報告ネットワークの許可を有するユーザが、システムコンピュータ138自体の上で、IT部門のコンピュータ(図示せず)上で、ワークスペース102内の任意のコンピュータ機器132上で、ワークスペース102または他所に配置されたワークスペース管理コンピュータ(図示せず)上で、携帯コンピュータ機器140上で、あるいはネットワーク114と通信する他のあらゆる機器(例えば、モバイル機器)上で、UI300、400、700、800、及び1100にアクセスすることができることは明らかである。
【0058】
UI300、400、700、800、1100、及び1200の各々はUIリンク302~316を含み、UIリンク302~316は、ユーザによって選択された場合、ユーザが種々のUI300、400、700、800、1100、及び1200間を迅速かつ容易に移動(ナビゲート)することを可能にする。例えば、UI300、400、700、800、1100、及び1200は、主ダッシュボードUI300へ移動するように構成された主ダッシュボードリンク302、報告UI400へ移動するように構成された報告リンク304、コマンドセンターUI700へ移動するように構成されたコマンドセンターリンク306、警報UI1200へ移動するように構成された警報リンク308、ユーザ管理UI1100へ移動するように構成されたユーザ管理リンク310、機器管理UI(図示せず)へ移動するように構成された機器管理リンク312、位置管理UI(図示せず)へ移動するように構成された位置管理リンク314、及びファームウェア更新UI800へ移動するように構成されたファームウェア更新リンク316を含む。
【0059】
UI300、400、700、800、1100、及び1200の各々は、データ範囲変更メニュー328も含み、データ範囲変更メニュー328は、ユーザが、各ワーク・ステーション104(
図1)のドッキングステーション106から出るデータを分析することを、全地域または1つ以上の選択した地域、全オフィスまたは1つ以上の選択したオフィス、選択したオフィス内の全フロアまたは1つ以上の選択したフロア、及び1つ以上の選択したフロア、オフィス、または地域の全区域または1つ以上の選択した区域、のうちから選択して行うことを可能にするように構成されている。その結果、UI300、400、700、800、1100、及び1200は、ユーザが、示されるデータを選択した範囲に合うように狭範囲または広範囲にすることを可能にする。
【0060】
UI300、400、700、800、1100、及び1200の各々はユーザ・プロファイルの選択肢332及び設定の選択肢334をさらに含む。ユーザ・プロファイルの選択肢は、選択された場合、ユーザ・プロファイルのUI(図示せず)をユーザに提示することができる。ユーザ・プロファイルのUIは、ユーザが、ログインすること、ログアウトすること、ユーザの嗜好を設定すること、ユーザの許可をナビゲートすること、他のユーザ特有のタスクを実行すること、またはその組合せを可能にする。設定のUIは、システム100(
図1)及びUI300、400、700、800、1100、及び1200用の種々の設定の選択肢を提供することができる。
【0061】
図3は、一部の実施形態による主ダッシュボードUI300の一例の画面である。主ダッシュボードUI300は、本日消費した全電力フィールド318を含み、フィールド318はシステム100(
図1)が当日中に消費した全電力を示す。例えば、
図3は、18:15現在で702キロワット時が消費されたことを示し、本日消費された全電力フィールド318は、消費された全電力を時間の関数としてプロットして提供する。その結果、本日消費した全電力フィールド318は、ユーザが、消費された全電力の量をその日の任意の時刻に監視すること、及びその日の何時により大量またはより小量の電力が消費されたかを調べることを可能にする。
【0062】
主ダッシュボードUI300は平均電力消費フィールド320も含み、平均電力消費フィールド320はシステム100が消費した平均電力を示すように構成されている。
図3に示す例では、平均電力消費フィールド320がオフィス(例えば、オフィス位置)毎に消費した平均電力、オフィス内のフロア毎に消費した平均電力、区域(例えば、オフィスの再分割)毎に消費した平均電力、及びワーク・ステーション(例えば、
図1のワーク・ステーション104)毎に消費した平均電力を示す。なお、データ範囲変更メニュー328は、ユーザが、本日消費した全電力フィールド318及び平均電力消費フィールド320内に表示されるデータの範囲を変更することを可能にする。主ダッシュボードUI300は、警報フィールド322及びワーク・ステーション・フィールド324のような他のフィールドを含むこともでき、これらのフィールドは、それぞれ警報及びワーク・ステーション104に関する情報を提供するように構成されている。
【0063】
主ダッシュボードUI300はショートカット・フィールド330をさらに含み、ショートカット・フィールド330は、主ダッシュボードUI300のユーザが他のUIまたは他のUIの特定のサブフィールドへ迅速かつ容易に移動することを可能にするための、ユーザが選択可能なショートカットを提供するように構成されている。例えば、
図3のショートカット・フィールド330は、新規ユーザを追加するショートカット、ユーザを編集するショートカット、NFCをユーザにリンクするショートカット、ワーク・ステーションを関連付けるショートカット、警報を構成するショートカット、及び通知を設定するショートカットを含む。
【0064】
主ダッシュボードUI300は探索フィールド326をさらに含み、探索フィールド326は、ユーザが選択可能な命令へのリンクを提供し、ユーザはこれらの命令に従ってシステム100の動作を指示する。例えば、
図3の探索フィールド326は、オフィスを追加する方法を学習するため、ワーク・ステーションを追加する方法を学習するため、及び電力を節約すべくスケジュールされた動作を設定する方法を学習するための、ユーザが選択可能なリンクを示す。
【0065】
図4は、一部の実施形態による報告UI400の画面の例である。報告UI400は、ユーザが
図1のシステム100に関する報告を生成することを可能にするように構成されている。例えば、報告UI400は、電力消費、使用継続時間、(例えば、
図1のセンサ128及び/または
図2のIoTセンサパック210によって収集した)センサデータ、ドックポート使用、警報、他の報告、またはその組合せについての報告を生成して提示するように構成されている。報告UI400は、テンプレート・フィールド402、種類フィールド404、及び報告フィールド406を含む。テンプレート・フィールド402は、テンプレート・フィールド402内の迅速生成の選択肢をユーザが選択したことに応答して、報告を迅速に生成するように構成されている。
【0066】
種類フィールド404は、生成する報告の種類をユーザが(例えば、テンプレート・フィールド402内の迅速生成の選択肢を用いて)選択することを可能にするように構成されている。例えば、
図4の種類フィールド404は、電力消費報告、使用継続時間報告、センサ報告、及びドックポート使用報告のうちからユーザが選択することを可能にする。
図4の報告UI400は、電力消費報告フィールド408及び電力消費上位のワーク・ステーション・フィールド410を示し、これらのフィールドは、ユーザがテンプレート・フィールド402の迅速生成の選択肢を選択し、電力消費報告の選択肢を種類フィールド404から選択したことに応答して生成されている。
図4の電力消費報告フィールド408は、選択された累計電力消費の選択肢412を示し、この選択肢は、消費した全電力、1時間当たりに消費した平均電力、及びその日全体を通して累計した電力消費を時間の関数としてプロットしたものを、消費報告フィールド408に示させる。以下の
図5は報告UI400を示し、報告UI400は電力消費報告フィールド408を含み、ここでは累計電力消費の選択肢412の代わりに1時間毎の電力消費の選択肢414が選択されている。
【0067】
電力消費上位のワーク・ステーション・フィールド410は、電力消費が上位のワーク・ステーション104(
図1)を(例えば、最大電力を消費するものからより少ない電力を消費するものの順に)示し、これらのワーク・ステーション104が消費する全電力、全電力のうちドッキングステーション(
図1及び2)のコンセント及びスマート電源202(
図2)(例えば、GPO1、GPO2、GPO3、等)の種々のコンセントから消費された量、ワーク・ステーション104が配置されたオフィス、フロア、及び区域、及びユーザのうちワーク・ステーション104を割り当てられたユーザを示す。上位電力消費ワーク・ステーション・フィールド410は、ユーザがワーク・ステーション104のうち特定のものを検索して、ワーク・ステーション104のうちこの特定のものに関する電力消費情報を集めることを可能にするための検索バーを提供することもできる。
【0068】
報告UI400の報告フィールド406は、電力消費報告、使用継続時間報告、警報報告、センサ報告、及びドックポート使用報告を生成するためのユーザが選択可能な選択肢を提供するように構成されている。以下の
図6はヒートマップ・フィールド602を示し、ヒートマップ・フィールド602は全電力消費のヒートマップ604を含み、全電力消費のヒートマップ604は、報告フィールド406内の電力消費報告の選択肢をユーザが選択することに応答して提供することができる。
【0069】
図5は、一部の実施形態による報告UI400の一例の画面である。
図5の報告UI00は、電力消費報告フィールド408の毎時の電力消費の選択肢414が選択されていることを除いて
図4の報告UI400と同じであり、この選択肢は、当日中の毎時の電力消費を時間の関数としてプロットしたものを電力消費報告フィールド408に表示させる。
【0070】
図6は、一部の実施形態による報告UI400の一例の画面である。
図6はヒートマップ・フィールド602を示し、ヒートマップ・フィールド602は、報告フィールド406内の電力消費報告の選択肢をユーザが選択したことに応答して、報告UI400によって提供することができる。全電力消費のヒートマップ604は、ワークスペース102(
図1)の少なくとも一部分の地図を含み、この地図は、ワーク・ステーション104を示し、可変サイズのヒートインジケータ(熱指標)606を含んで、ワーク・ステーション104の各々で消費される電力の総量を示す。
図6に示す例では、円形ヒートインジケータ606のサイズが大きいほど、ワーク・ステーション104で消費される全電力が大きいことを示し、逆に、円形ヒートインジケータ606のサイズが小さいほど、ワーク・ステーション104で消費される全電力が小さいことを示す。ヒートマップ・フィールド602は、より大きい、あるいはより小さい電力がワーク・ステーション104で消費されているワークスペース102内の領域をユーザが図形的に見ることを可能にし、このことは(例えば、配置がより望ましくないこと、機器が貧弱に機能すること、等により)使用されていないワーク・ステーション104、及び不適切に使用されている(例えば、過大な電力を使用している、このことは機器の故障または無許可の機器の使用を示し得る)ワーク・ステーション104の正確な知識を与えることができる。
【0071】
なお、一部の実施形態では、円形でなく、異なる形状(例えば、卵形、正方形、長方形、三角形、五角形、八角形、他の多角形、他の形状、またはその組合せ)を有するヒートインジケータを使用することができる。また、ある形状の上記サイズ以外の他の何らかのインジケータをヒートマップ・フィールド602内に用いることもできる。例えば、色の変化をヒートマップ・フィールド602上で用いて、例えば電力消費の変化を示すことができる。
【0072】
なお、本明細書中では、ヒートマップを用いて、消費される全電力以外の計量を示すこともできる。例えば、ヒートマップを用いて、ワーク・ステーション104の占有の時間、ワーク・ステーション104における温度、ワーク・ステーション104における湿度、ワーク・ステーション104におけるバックアップ・バッテリのバッテリ充電、他の計量、またはその組合せを示すことができる。
【0073】
図7に、一部の実施形態によるコマンドセンターUI700の一例の画面を示す。コマンドセンターUI700は、選択した(例えば、データ範囲変更メニュー328を用いて選択した)領域についてのワーク・ステーションの構成を示すように構成されている。コマンドセンターUI700はワーク・ステーション配置フィールド706を含み、ワーク・ステーション配置フィールド706はワーク・ステーション配置情報を提供するように構成されている。コマンドセンターUI700は地図画面の選択肢702及びリスト画面の選択肢704も含み、これらの選択肢は、ワーク・ステーション配置フィールド706に、ワーク・ステーション情報を、それぞれ地図形式及びリスト形式で提示させるように構成されている。
図7の例では地図画面の選択肢702が選択され、従ってワーク・ステーション配置フィールド706は地図形式で示され、ワークスペース102の選択した部分の地図を含む。ワークスペース102の選択した部分のワーク・ステーション104が、ワーク・ステーション配置フィールド706内に示されている。
【0074】
コマンドセンターUI700は、選択した領域内のワーク・ステーション104の数、利用可能なワーク・ステーション104の数、使用中のワーク・ステーション104の数、及びオフ状態であるワーク・ステーション104の数を示すように構成されている。一部の実施形態では、ワーク・ステーション配置フィールド706内に示すワーク・ステーション104を色分けして、どのワーク・ステーション104が利用可能であるか、使用中/オン状態であるか、及びオフ状態であるかを示すことができる。リスト画面の選択肢704が選択されている場合、同様な情報がリスト形式で(例えば、ワーク・ステーション104のリストが対応する状態と共に)提示される。
【0075】
コマンドセンターUI700は制御パネル・フィールド708も含み、制御パネル・フィールド708はシステム100用の種々の制御パネルへのリンクを含む。例えば、
図7の制御パネル・フィールド708はオフィス制御パネルの選択肢を含み、オフィス制御パネルの選択肢は、ユーザによって選択されると、選択されたオフィス用の制御パネルを提示する。また、制御パネル・フィールド708はフロア制御パネルの選択肢も含み、フロア制御パネルの選択肢は、ユーザによって選択されると、選択されたフロア用の制御パネルを提示する。さらに、制御パネル・フィールド708は区域制御パネルを含み、区域制御パネルは、ユーザによって選択されると、選択された区域用の制御パネルを提示する。従って、制御パネル・フィールド708は、ワーク・ステーション104の全体にわたる制御を、オフィスレベルで、フロアレベルで、あるいは区域レベルでユーザに提供する。
【0076】
図8は、一部の実施形態によるファームウェア更新UI800の一例の画面である。ファームウェア更新UI800は、ワークスペース102(
図1)の各ワーク・ステーション104のドッキングステーション106のファームウェアのリモート更新をユーザが実行することを可能にするように構成されている。ファームウェア更新UI800は、機器更新の最新バージョン、有効な更新プロセスの回数、スケジュールされた更新プロセスの回数、ワークスペース102内の選択した(例えば、データ範囲変更メニュー328を用いて選択した)領域内の更新を受ける資格のあるドッキングステーション106の数、この選択した領域内で現在更新中のドッキングステーション106の数、及びこの選択した領域内で更新されたドッキングステーション106の数を示すようにも構成されている。
【0077】
一部の実施形態では、ファームウェア更新UI800が制御センター更新の選択肢802を含み、制御センター更新の選択肢802は、ユーザによって選択されると、制御センター(例えば、システムコンピュータ138)のファームウェア及び/またはソフトウェアを更新する。一部の実施形態では、ファームウェア更新UI800がドッキングステーション更新の選択肢804を含み、ドッキングステーション更新の選択肢804は、ユーザによって選択されると、上記選択した領域のドッキングステーション106上で動作中のファームウェア及び/またはソフトウェアを更新するように構成されている。一部の実施形態では、ファームウェア更新UI800がPMD(Power Management Device)更新の選択肢806(電源管理装置を更新する選択肢806)を含み、PMD更新の選択肢806は、システム100(
図1)内の1つ以上のPMD上で動作中のファームウェア及び/またはソフトウェアを更新するように構成されている。一部の実施形態では、ファームウェア更新UI800がセンサ更新の選択肢808を含み、センサ更新の選択肢808は、上記選択した領域内のセンサ128(
図1)及び/またはIoTセンサパック210(
図2)のファームウェア及び/またはソフトウェアを更新するように構成されている。図示していないが、ファームウェア更新UI800は周辺機器更新の選択肢を含むこともでき、周辺機器更新の選択肢は周辺機器のファームウェア及び/またはソフトウェアを更新するように構成されている。一部の実施形態では、ファームウェア更新UI800が選択ワーク・ステーション・フィールド810を含み、選択ワーク・ステーション・フィールド810は選択されているワーク・ステーション104を示すように構成されている。リスト画面の選択肢812及び地図画面の選択肢814は、選択ワーク・ステーション・フィールド810の、リスト画面及び地図画面のうちのそれぞれをユーザが選択することを可能にする。
図8に示す選択ワーク・ステーション・フィールドは地図画面モードであり、従って全地域、全オフィス、全フロア、及び全区域内のワーク・ステーション104の地図を示す。
【0078】
一部の実施形態では、ファームウェア更新UI800が動作フィールド816を含み、動作フィールド816は、ユーザが、ドッキングステーション用の新たな更新プロセスを迅速かつ容易に開始すること、及びドッキングステーション用の新たな更新プロセスをユーザが選定した時点にスケジュールすることを可能にする。
【0079】
図9は、一部の実施形態による報告UI400の例の画面である。
図9の報告UI400はドックポート使用フィールド902を示し、ドックポート使用フィールド902は、種類フィールド404におけるドックポート報告の選択肢の選択及びテンプレート・フィールド402における迅速生成の選択肢の選択に応答して表示される。ドックポート使用フィールド902は、ワーク・ステーション104(
図1)のうち選択したもののドッキングステーション106の各周辺機器ポート110が使用されていた1時間当たりの時間量を示すように構成されている。非限定的な例として、選択したワーク・ステーション104のドッキングステーション106は、USBポート1、USBポート2、USBポート3、USBポート4(給電)、イーサネット(登録商標)、HDMI(High Definition Multimedia Interface:高精細(解像)度マルチメディア・インタフェース)ポート1、ディスプレイポート1、HDMIポート2、ディスプレイポート2、USB-Cポート1、ラップトップ接続、及びDC(Direct Current:直流)出力3.5mmポートを含む。
図9のドックポート使用フィールド902には、その日の1時間毎にこれらのポートが使用中であった時間量を色分け方式を用いて示して、その日の1時間毎の、0分間、1分間、10分間、20分間、30分間、40分間、50分間、または60分間のいずれかの使用を示す。
【0080】
ドックポート使用フィールド902は、選択したワーク・ステーション104を割り当てられたユーザ(例えば、ユーザ1)の位置(例えば、オフィス1、フロア1、区域1)、ドッキングステーションの状態(例えば、バックアップ・ドック)、及び選択したワーク・ステーション104(例えば、ワーク・ステーション1)のイーサネット(登録商標)速度(例えば、1秒当たり1,000メガビット(Mbps))を示す。
【0081】
図10は、一部の実施形態による報告UI400の例の画面である。
図10の報告UI400は、センサ読み取り値フィールド1002及びワーク・ステーション・センサ状態フィールド1004を示し、これらのフィールドは、種類フィールド404におけるセンサ報告の選択肢の選択、及びテンプレート・フィールド402における迅速生成の選択肢の選択に応答して表示される。センサ読み取り値フィールド1002は、
図1のワーク・ステーション104において取得した(例えば、センサ128(
図1)によって取得した、及び/またはIoTセンサパック210(
図2)において取得した)センサ読み取り値に関する情報をユーザが見ることを可能にする。非限定的な例として、センサ読み取り値フィールド1002は、温度の読み取り値、湿度の読み取り値、占有状態の読み取り値、センサバッテリ(例えば、センサ128及び/またはIoTセンサパック210用のバッテリ)のバッテリ充電状態の読み取り値、及び各読み取り値の長時間にわたるプロットを、選択したワーク・ステーション104について示すように構成されている。
【0082】
ワーク・ステーション・センサ状態フィールド1004は、選択した(例えば、データ範囲変更メニュー328を用いて選択した)ワーク・ステーションのリストにあるセンサの状態を示すように構成されている。非限定的な例として、ワーク・ステーション・センサ状態フィールド1004は、各ワーク・ステーション104の温度、湿度、占有状態、センサバッテリの充電状態、オフィス、フロア、及び区域、及び各ワーク・ステーション104に割り当てられたユーザをリストアップするように構成することができる。
【0083】
図11は、一部の実施形態によるユーザ管理UI1100の例の画面である。ユーザ管理UI1100は、
図1のワークスペース102内の選択した(例えば、データ範囲変更メニュー328を用いて選択した)領域内のユーザの管理を可能にするように構成されている。ユーザ管理UI1100は、選択した領域内の有効ユーザの数、無効ユーザ(例えば、システム100から除外されている以前のユーザ)の数、管理者である有効ユーザの数、管理職である有効ユーザの数、エンドユーザ(末端利用者)である有効ユーザの数、(例えば、ワーク・ステーション104にある、及びオフィス、会議室、他の設備、等の入口にあるNFCセンサと相互作用するために)割り当てられたNFCカードを有する有効ユーザの数、NFCカードのない有効ユーザの数、ワーク・ステーションを割り当てられた有効ユーザの数、及びワーク・ステーションを割り当てられていないユーザの数を示すように構成されている。
【0084】
ユーザ管理UI1100は、ユーザリスト・フィールド及び動作フィールド1104を含む。ユーザリスト・フィールド1102は、ディスプレイ名、ユーザ名、指定、役職(例えば、エンドユーザ、管理職、IT専門職、等)、ワーク・ステーション104の状態(例えば、ワーク・ステーション104の識別情報、位置、割り当て/非割り当て状態、及び予約/非予約状態)、及びNFCカード割り当て状態(例えば、「はい」はNFCカードが割り当てられている。「いいえ」はNFCカードが割り当てられていない)を、上記選択した領域内のユーザ毎に表示するように構成されている。ユーザリスト・フィールド1102は、特定ユーザの検索を可能にする検索フィールドも含む。ユーザリスト・フィールド1102内に表示されるリストは、ディスプレイ名、ユーザ名、指定、役職、ワーク・ステーション状態、及びNFCカード割り当て状態によってソート(並べ替え)可能にすることができる。
【0085】
動作フィールド1104は、ユーザ管理に関する操作を実行するためのインタフェースへのリンクを含む。非限定的な例として、動作フィールド104は、「新規ユーザを生成する」リンクを含み、「新規ユーザを生成する」リンクは、システム100を利用することができる新規ユーザをシステム100内に生成することを可能にするUIへ移動するように構成されている。また非限定的な例として、動作フィールド1104は「複数の新規ユーザを生成する」リンクを含み、「複数の新規ユーザを生成する」リンクは、コンマ区切り値(CSV)の使用により複数の新規ユーザの生成を可能にするUIへ移動することを可能にする。他の非限定的な例として、動作フィールド1104は「ユーザを編集する」リンクを含み、「ユーザを編集する」リンクは、既存ユーザの詳細事項に対して行う編集を可能にするUIへ移動するように構成されている。更なる非限定な例として、動作フィールド1104は「ユーザを無効にする」リンクを含み、「ユーザを無効化する」リンクは、既存のユーザのうちの1人以上に対する無効化を可能にするUIへ移動するように構成されている。他の非限定的な例として、動作フィールド1104は「NFCカードをユーザにリンクする」リンクを含み、「NFCカードをユーザにリンクする」リンクは、NFCカードを特定ユーザに割り当てることを可能にするUIへ移動するように構成されている。
【0086】
図12は、一部の実施形態による警報UI1200の例の画面である。警報UI1200は、
図1のシステム100に影響を与えることの警報をユーザが見て行動をとることを可能にするように構成されている。これらの警報は、緊急警報(例えば、通信接続の喪失、ワークスペース102の内部温度、エスカレートする警報、等)、警告(例えば(センサバッテリの)バッテリレベル、電力消費、使用継続時間、無許可のアクセス、周囲センサ閾値の警報、等)、及び通知(例えば、新たな更新の通知、オーバーライド(上書き)イベントの通知、等)を含むことができる。警報UI1200は警報表示フィールド1214を含み、警報表示フィールド1214は、選択した(例えば、データ範囲変更メニュー328を用いて選択した)領域に対する警報を表示するように構成されている。
【0087】
警報表示フィールド1214内に表示される警報は、(
図12に示すように)ユーザが地図画面の選択肢1208を選択したことに応答して地図画面内に表示することができ、あるいは(
図13に示すように)リスト画面の選択肢1210を選択したことに応答してリスト画面内に表示することができる。地図画面では、警報表示フィールド1214は、当該警報に関連する問題が見付かったワークスペース102内の位置に警報リンク1212を表示するように構成することができる。これらの警報リンク1212は、ユーザによって選択された場合、当該警報に関連する、あるいは当該警報をエスカレートさせ(て緊急警報に至らせ)る特定の問題に対する行動をユーザがとることを可能にするように設計されたUIへ移動させる。
【0088】
警報表示フィールド1214内に表示される警報は、緊急警報フィールド1202、警告フィールド1204、及び通知フィールド1206内の選択肢をユーザが選択することによって縮小することができる。緊急警報フィールド1202は、接続喪失の選択肢、内部温度の選択肢、及びエスカレートした警報のフィールドを含む。緊急警報フィールド1202内のこれらの選択肢は、選択した領域の全警報のうち対応する部分集合のみを警報表示フィールド1214に表示させる。例えば、緊急警報フィールド1202内の接続喪失をユーザが選択することは、通信接続喪失(例えば、ネットワーク停止、等)に関係する警報のみを警報表示フィールド1214に表示させる。また、非限定的な例として、緊急警報フィールド1202内の内部温度の選択肢をユーザが選択することは、内部温度に関係する警報のみを警報表示フィールド1214に表示させる。
図12の例では、緊急警報フィールド1202、警告フィールド1204、または通知フィールド1206内の選択肢のいずれも選択されておらず、従って、警報表示フィールド1214は選択した領域内のすべての警報を表示している。
【0089】
警告フィールド1204は、バッテリレベルの選択肢、電力消費の選択肢、使用継続時間の選択肢、無許可のアクセスの選択肢、及び周囲センサ閾値の選択肢を含む。警告フィールド1204のこれらの選択肢をユーザが選択することは、それぞれ(例えば、センサ128、IoTセンサパック210、等の)バッテリレベル、電力消費、使用継続時間、無許可のアクセス、及び周囲センサ閾値に関係する警報のみを警報表示フィールド1214に表示させる。通知フィールド1206は、新規更新入手可能の選択肢及びオーバーライド・イベントの選択肢を含む。通知フィールド1206のこれらの選択肢をユーザが選択することは、それぞれ入手可能イベント及びオーバーライド・イベントに関係する警報のみを警報表示フィールド1214に表示させる。
【0090】
図13は、一部の実施形態による警報UI1200の例の画面である。
図13の例では、緊急警報フィールド1202の緊急警報の選択肢が選択されており、従って、警報表示フィールド1214は選択した領域内で緊急警報として分類された警報のみを表示している。また、
図13の例では、リスト画面の選択肢1210が選択されており、従って、警報表示フィールド1214内の警報はリスト画面内に表示されている。このリスト画面は、表示されている警報毎に、警報の記述、警報の時刻、警報が発生したオフィス、警報が発生したオフィス内のフロア、警報が発生したフロア内の区域、及び警報が発生したフロア内の区域を含む。リスト画面は、エスカレートの選択肢1302及び警報リンク1212も警報毎に含む。エスカレートの選択肢1302は、ユーザによって選択された場合、対応する警報を緊急警報にエスカレートさせるように構成されている。警報リンク1212は、対応する警報の問題に対する行動をとるためのUIへ移動するように構成されている。
【0091】
本発明の範囲から逸脱することなしに、開示された実施形態に種々の変更を加えることができることは、当業者にとって明らかである。従って、保護される発明の範囲は以下の特許請求の範囲のみに基づいて定まるべきである。
【国際調査報告】