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特表2022-520773コンバージョンプレスのエンド保持バーアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-01
(54)【発明の名称】コンバージョンプレスのエンド保持バーアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B21D 51/44 20060101AFI20220325BHJP
   B30B 15/30 20060101ALI20220325BHJP
【FI】
B21D51/44 E
B30B15/30 107
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021546753
(86)(22)【出願日】2019-12-11
(85)【翻訳文提出日】2021-10-01
(86)【国際出願番号】 US2019065583
(87)【国際公開番号】W WO2020167368
(87)【国際公開日】2020-08-20
(31)【優先権主張番号】16/273,507
(32)【優先日】2019-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505257497
【氏名又は名称】ストール マシーナリ カンパニー,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Stolle Machinery Company,LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】特許業務法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オルブライト,スティーブン ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ウィル,ロバート ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】スタメン,デニス シー.
【テーマコード(参考)】
4E090
【Fターム(参考)】
4E090AA01
4E090AB01
4E090FA03
4E090HA01
(57)【要約】
【解決手段】保持アセンブリ150は、保持部材アセンブリ170及び移動アセンブリ190を含む。保持部材アセンブリ170は、少なくとも1つのシェル3を移送ベルトアセンブリのベルトの凹部90に選択的に保持するように構成されている。保持部材アセンブリ170は、保持部材172を含む。移動アセンブリ190は、保持部材172を、移送ベルトアセンブリの移送ベルト80から離れている第1の位置と、移送ベルトアセンブリの移送ベルト80から保持距離に配置されている第2の位置との間で移動させるように構成されている。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンバージョンプレス(10)用の保持アセンブリ(150)において、
前記コンバージョンプレス(10)は、上側ツーリングアセンブリ(31)と、下側ツーリングアセンブリ(33)と、移送ベルトアセンブリ(70)とを含んでおり、
前記上側ツーリングアセンブリ(31)は、前記下側ツーリングアセンブリ(33)から離れている第1の位置と、前記下側ツーリングアセンブリ(33)から成形距離にある第2の位置との間で移動するように構成されており、
前記上側ツーリングアセンブリ(31)及び前記下側ツーリングアセンブリ(33)は、複数のエンドレーン(34)とタブレーン(34T)とを規定しており、
前記複数のエンドレーン(34)は互いに平行に延びており、
前記タブレーン(34T)は、前記複数のエンドレーン(34)に対して概ね直交するように延びており、
前記移送ベルトアセンブリ(70)は、各エンドレーン(34)を通じて幾つかのシェル(3)を移動させるように構成されており、
前記移送ベルトアセンブリ(70)は、幾つかの移送ベルト(80)を含んでおり、
前記移送ベルトアセンブリの各移送ベルト(80)は、幾つかの凹部(90)を規定しており、
各凹部(90)はシェル(3)に対応しており、
前記移送ベルトアセンブリの各移送ベルト(30)はエンドレーン(34)を通って移き、
前記タブレーン(34T)は、シェルの凹部(90)の2×2クラスタの長さよりも長い幅を有しており、
前記保持アセンブリ(150)は、
少なくとも1つのシェル(3)を前記移送ベルトアセンブリのベルトの凹部(90)に選択的に保持するように構成された保持部材アセンブリ(170)であって、保持部材(172)を含む保持部材アセンブリ(170)と、
前記保持部材(172)を、前記移送ベルトアセンブリの移送ベルト(80)から離れている第1の位置と、前記移送ベルトアセンブリの移送ベルト(80)から保持距離に配置されている第2の位置との間で移動させるように構成された移動アセンブリ(190)と、
を備えている、保持アセンブリ。
【請求項2】
前記保持部材(172)は、延設されたアイドルバー(174)を含んでおり、
前記アイドルバー(174)は、前記移送ベルトアセンブリの少なくとも1つの移送ベルト(80)を横切って概ね直交するように延びるように構成されている、請求項1に記載の保持アセンブリ。
【請求項3】
前記移送ベルトアセンブリの移送ベルトの幾つかの凹部(90)は、概ね隣接した対で配置されており、
前記アイドルバー(174)は、前記移送ベルトアセンブリの移送ベルトの隣接する一対の凹部(90)を横切って延びるように構成されている、請求項1に記載の保持アセンブリ。
【請求項4】
前記移動アセンブリ(190)は、上側アセンブリ(192)及び下側アセンブリ(200)を含んでおり、
前記移動アセンブリの上側アセンブリ(192)は、前記上側ツーリングアセンブリ(31)に結合されるように構成されており、
前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)は、前記下側ツーリングアセンブリ(33)に動作可能に結合されるように構成されており、
前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)は、上側の第1の配置と下側の第2の配置との間で動くように構成されており、
前記保持部材(172)は、前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)に結合されており、
前記移動アセンブリの上側アセンブリ(192)は、上側の第1の位置と下側の第2の位置との間を前記上側ツーリングアセンブリ(31)と共に移動するように構成されており、
前記移動アセンブリの上側アセンブリ(192)は、前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)と係合して、前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)を前記移動アセンブリの下側アセンブリの第1の配置と前記移動アセンブリの下側アセンブリの第2の配置との間で動かすように構成されている、請求項1に記載の保持アセンブリ。
【請求項5】
前記移動アセンブリの上側アセンブリ(192)は、前記上側ツーリングアセンブリ(31)から下側に付随するように構成された、延設された幾つかの部材(194)を含んでおり、
前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)は、延設された幾つかの部材(202)と、幾つかのバイアス装置(204)とを含んでおり、
前記移動アセンブリの下側アセンブリのバイアス装置(204)は、前記下側ツーリングアセンブリ(33)に結合されており、
前記移動アセンブリの下側アセンブリの各部材(202)は、前記移動アセンブリの下側アセンブリの関連するバイアス装置(204)と係合するように構成されており、
前記移動アセンブリの下側アセンブリの各バイアス装置(204)は、前記移動アセンブリの下側アセンブリの関連する部材(202)に動作可能に結合され、前記移動アセンブリの下側アセンブリの部材(202)を第1の位置に付勢する、請求項4に記載の保持アセンブリ。
【請求項6】
前記保持部材アセンブリ(170)は、前記保持部材(172)を水平にするように構成されたレベリングアセンブリ(182)を含む、請求項5に記載の保持アセンブリ。
【請求項7】
前記保持部材(172)は、第1の端部(178)及び第2の端部(178)を有する、延設されたアイドルバー(174)を含んでおり、
前記アイドルバー(174)は、前記移送ベルトアセンブリの少なくとも1つの移送ベルト(80)を横切って直交するように構成されており、
前記レベリングアセンブリ(182)は、延設された第1の部材(184)と延設された第2の部材(186)とを含んでおり、
前記レベリングアセンブリの延設された第1の部材(184)は、前記移送ベルトアセンブリの移送ベルト(80)に隣接し、且つ前記移送ベルトアセンブリの移送ベルト(80)の長手方向軸に概ね平行に配置されるように構成されており、
前記レベリングアセンブリの延設された第2の部材(186)は、前記移送ベルトアセンブリの移送ベルト(80)に隣接し、且つ前記移送ベルトアセンブリの移送ベルト(80)の長手方向軸に概ね平行に配置されるように構成されており、
前記アイドルバーの第1の端部(178)は、前記レベリングアセンブリの延設された第1の部材(184)に結合され、
前記アイドルバーの第2の端部(180)は、前記レベリングアセンブリの延設された第2の部材(186)に結合され、
前記レベリングアセンブリの延設された第1の部材(184)は、前記移動アセンブリの下側アセンブリの少なくとも1つの部材(202)に結合されており、
前記レベリングアセンブリの延設された第2の部材(186)は、前記移動アセンブリの下側アセンブリの少なくとも1つの部材(202)に結合されている、請求項6に記載の保持アセンブリ。
【請求項8】
前記移動アセンブリの下側アセンブリの各バイアス装置(204)は、ばね(206)である、請求項7に記載の保持アセンブリ。
【請求項9】
前記移動アセンブリの上側アセンブリの各部材(194)は、前記レベリングアセンブリの関連する部材(184,186)と作動的に係合する、請求項7に記載の保持アセンブリ。
【請求項10】
コンバージョンプレス(10)において、
上側ツーリングアセンブリ(31)と、下側ツーリングアセンブリ(33)と、移送ベルトアセンブリ(70)と、保持アセンブリ(150)とを備えており、
前記上側ツーリングアセンブリ(31)は、前記下側ツーリングアセンブリ(33)から離れている第1の位置と、前記下側ツーリングアセンブリ(33)から成形距離に配置された第2の位置との間を移動するように構成されており、
前記上側ツーリングアセンブリ(31)及び前記下側ツーリングアセンブリ(33)は、複数のエンドレーン(34)とタブレーン(34T)とを規定しており、
前記複数のエンドレーン(34)は互いに平行に延びており、
前記タブレーン(34T)は、前記複数のエンドレーン(34)に対して概ね直交するように延びており、
前記移送ベルトアセンブリ(70)は、各エンドレーン(34)を通じて幾つかのシェル(3)を移動させるように構成されており、
前記移送ベルトアセンブリ(70)は、幾つかの移送ベルト(80)を含んでおり、
前記移送ベルトアセンブリの各移送ベルト(80)は、幾つかの凹部(90)を規定しており、各凹部はシェル(3)に対応しており、
前記移送ベルトアセンブリの各移送ベルト(30)はエンドレーン(34)を通って動き、
前記タブレーン(34T)は、シェルの凹部(90)の2×2クラスタの長さよりも長い幅を有しており、
前記保持アセンブリ(150)は、保持部材アセンブリ(170)及び移動アセンブリ(190)を含んでおり、
前記保持部材アセンブリ(170)は、少なくとも1つのシェル(3)を前記移送ベルトアセンブリのベルトの凹部(90)に選択的に保持するように構成されており、
前記保持部材アセンブリ(170)は保持部材(172)を含んでおり、
前記移動アセンブリ(190)は、前記保持部材(172)を、前記移送ベルトアセンブリの移送ベルト(80)から離れている第1の位置と、前記移送ベルトアセンブリの移送ベルト(80)から保持距離に配置されている第2の位置との間で移動させるように構成されている、コンバージョンプレス。
【請求項11】
前記保持部材(172)は、延設されたアイドルバー(174)を含んでおり、
前記アイドルバー(174)は、前記移送ベルトアセンブリの少なくとも1つの移送ベルト(80)を横切って概ね直交するように延びている、請求項10に記載のコンバージョンプレス。
【請求項12】
前記上側ツーリングアセンブリ(31)及び前記下側ツーリングアセンブリ(33)は、幾つかのかしめステーション(38)を規定しており、
前記アイドルバー(174)は、少なくとも1つのかしめステーション(38)の直ぐ隣に配置されている、請求項10に記載のコンバージョンプレス。
【請求項13】
前記上側ツーリングアセンブリ(31)及び前記下側ツーリングアセンブリ(33)は、幾つかのアイドルステーション(39)を規定しており、
前記アイドルバー(174)は、少なくとも1つのアイドルステーション(39)に配置されている、請求項10に記載のコンバージョンプレス。
【請求項14】
前記移送ベルトアセンブリの移送ベルトの幾つかの凹部(90)は、概ね隣接した対で配置されており、
前記アイドルバー(174)は、前記移送ベルトアセンブリの移送ベルトの隣接する一対の凹部(90)を横切って延びている、請求項11に記載のコンバージョンプレス。
【請求項15】
前記移動アセンブリ(190)は、上側アセンブリ(192)及び下側アセンブリ(200)を含んでおり、
前記移動アセンブリの上側アセンブリ(192)は、前記上側ツーリングアセンブリ(31)に結合されて、前記上側ツーリングアセンブリ(31)と共に移動するように構成されており、
前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)は、前記下側ツーリングアセンブリ(33)に動作可能に結合されるように構成されており、
前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)は、上側の第1の配置と下側の第2の配置との間で動くように構成されており、
前記保持部材(182)は、前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)に結合されており、
前記移動アセンブリの上側アセンブリ(192)は、上側の第1の位置と下側の第2の位置との間を前記上側ツーリングアセンブリ(31)と共に移動するように構成されており、
前記移動アセンブリの上側アセンブリ(192)は、前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)と係合して、前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)を前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)の第1の配置と前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)の第2の配置との間で動かすように構成されている、請求項10に記載のコンバージョンプレス。
【請求項16】
前記移動アセンブリの上側アセンブリ(192)は、前記上側ツーリングアセンブリ(31)から下側に付随するように構成された、延設された幾つかの部材(194)を含んでおり、
前記移動アセンブリの下側アセンブリ(200)は、延設された幾つかの部材(202)と、幾つかのバイアス装置(204)とを含んでおり、
前記移動アセンブリの下側アセンブリのバイアス装置(204)は、前記下側ツーリングアセンブリ(33)に結合されており、
前記移動アセンブリの下側アセンブリの各部材(202)は、前記移動アセンブリの下側アセンブリの関連するバイアス装置(204)と係合するように構成されており、
前記移動アセンブリの下側アセンブリの各バイアス装置(204)は、前記移動アセンブリの下側アセンブリの関連する部材(202)に動作可能に結合され、前記移動アセンブリの下側アセンブリの関連する部材(202)を第1の位置に付勢する、請求項15に記載のコンバージョンプレス。
【請求項17】
前記保持部材(170)アセンブリは、前記保持部材(172)を水平にするように構成されたレベリングアセンブリ(182)を含む、請求項16に記載のコンバージョンプレス。
【請求項18】
前記保持部材(172)は、第1の端部(178)及び第2の端部(180)を有する、延設されたアイドルバー(174)を含んでおり、
前記アイドルバー(174)は、前記移送ベルトアセンブリの少なくとも1つの移送ベルト(80)を横切って直交するように構成されており、
前記レベリングアセンブリ(182)は、延設された第1の部材(184)と延設された第2の部材(186)とを含んでおり、
前記レベリングアセンブリの延設された第1の部材(184)は、前記移送ベルトアセンブリの移送ベルト(80)に隣接し、且つ前記移送ベルトアセンブリの移送ベルト(80)の長手方向軸に概ね平行に配置されるように構成されており、
前記レベリングアセンブリの延設された第2の部材(186)は、前記移送ベルトアセンブリの移送ベルト(80)に隣接し、且つ前記移送ベルトアセンブリの移送ベルト(80)の長手方向軸に概ね平行に配置されるように構成されており、
前記アイドルバーの第1の端部(178)は、前記レベリングアセンブリの延設された第1の部材(184)に結合され、
前記アイドルバーの第2の端部(180)は、前記レベリングアセンブリの延設された第2の部材(186)に結合され、
前記レベリングアセンブリの延設された第1の部材(184)は、前記移動アセンブリの下側アセンブリのなくとも1つの部材(202)に結合されており、
前記レベリングアセンブリの延設された第2の部材(186)は、前記移動アセンブリの下側アセンブリ少なくとも1つの部材(202)に結合されている、請求項17に記載のコンバージョンプレス。
【請求項19】
前記移動アセンブリの下側アセンブリの各バイアス装置(204)は、ばね(206)である、請求項18に記載のコンバージョンプレス。
【請求項20】
前記移動アセンブリの上側アセンブリの各部材(194)は、前記レベリングアセンブリの関連する部材(184,186)と作動的に係合する、請求項18に記載のコンバージョンプレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本出願は、2019年2月12日に出願された米国特許出願第16/273,507の利益を主張するものであり、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
<技術分野>
開示及び特許請求の範囲に記載される概念は、コンバージョンシステムに関しており、より具体的には、コンバージョンプレスの移送ベルトアセンブリ用の保持アセンブリに関している。
【背景技術】
【0003】
食品や飲料などの製品を収納する金属製容器(例えば、缶)には通常、イージーオープン缶エンドが設けられており、当該缶エンドでは、プルタブがティアストリップ又は可分パネル(severable panel)に取り付けられる(例えば、リベット留めされるが、これに限定されない)。可分パネルは、缶エンドの外面(例えば、公側(public side))のスコアラインによって規定される。プルタブは、持ち上げられる及び/又は引っ張られるとスコアラインが切断されて、可分パネルが屈曲される及び/又は取り除かれることで、缶の中身を出すための開口が形成されるように構成されている。以下では、12オンスの飲料缶を例として説明する。しかしながら、開示及び特許請求の範囲に記載される概念は、12オンスの飲料缶に限定されるものではないことは理解されるであろう。
【0004】
本明細書では、「缶エンド」は、「シェル」及び「タブ」で構成される。本明細書では、「シェル」とは、「缶ボディ」に結合されるように構成されている「缶エンド」の部分であって、「缶ボディ」は概ね閉じた空間を規定する。「タブ」とは、シェルに結合される構造体であって、スコアラインに隣接した位置でシェルに対して持ち上げられる及び/又は回転されることで、スコアラインが切断されて、缶の中身を出すための開口が生じるように構成されている。
【0005】
例示的な実施形態では、シェルとタブとは別々のプレス機で作られる。シェルは、シート状金属製品(例えば、アルミシートやスチールシート)のコイルからブランクを切り出して成形することで作られる。例示的な飲料缶シェルの場合、ブランクは概ね平らであって、概ね円形である。このような飲料缶シェルでは、シェルプレスは、ブランクの外周に隣接する環状のカウンターシンクと、缶ボディに結合するように構成されるシーミングパネル(seaming panel)とを作る。例示的な実施形態では、屈曲可能なティアパネルを規定するスコアラインのような、飲料用缶のシェルに関連する更なる構造体もシェルプレスで作られる。別の例示的な実施形態では、更なる構成要素は、後述するコンバージョンプレスで作られる。更に、タブは通常、シェルにタブをかしめる(staking)、即ち結合させる前に、コンバージョンプレスで作られる。
【0006】
一般的に、シェルプレス及びコンバージョンプレスは、ラムプレスと、動作可能な上側ツーリング及び固定される下側ツーリングを備えたツーリングアセンブリとを含んでいる。即ち、本明細書では、「ラムプレス」は、コンバージョンプレスの構成要素として特定されるアセンブリであって、その逆はない。これは、ラムプレスが通常、完全なユニットとして販売されており、それにツーリング及びその他の構成要素を追加することで、シェル/コンバージョンプレスが形成されるからである。
【0007】
ラムプレスに加えて、シェルプレス及び/又はコンバージョンプレスには、ハウジングアセンブリ又はフレームアセンブリと、ツーリングアセンブリと、幾つかのダイセットとが含まれる。ツーリングアセンブリは、幾つかの上側ツーリングアセンブリと幾つかの下側ツーリングアセンブリとを含む。公知のように、ラムプレスは、延設されたラム本体を含んでおり、それを通じて力が伝達される。上側ツーリングアセンブリは、ラムボディに結合されており、ラムボディと作動的に係合している。上側ツーリング及び下側ツーリングアセンブリは、複数のダイが結合される幾つかのマウントデバイスを含む。以後、これらのマウントデバイスを「ダイシュー(die shoe)」と呼ぶ。故に、上側ツーリングアセンブリは、上側ツーリングアセンブリ(と、ひいては上側ダイシュー及びダイと)が、下側ツーリング(と、ひいては下側ダイシュー及びダイ)から離れている上側位置と、上側ツーリングアセンブリが下側ツーリングアセンブリから成形距離にあって、それらツーリングのダイがブランクに接触して成形する第2の下側/成形位置との間で移動する。上側ツーリングアセンブリが第1の位置から第2の位置に移動した後、第1の位置に戻る往復運動は、本明細書でいうところの「サイクル」である。
【0008】
シェルプレスでは、各ダイシューはシェルダイセットを支持する(また、コンバージョンプレスでは、ダイシューは、シェルダイセット及び/又はタブダイセットを支持する)。本明細書では、「ダイセット」とは、複数のダイであって、直列に配置されており、上側ツーリングアセンブリが第2の位置にある場合に各ダイがシェル又はタブの一部を形成するように構成された複数のダイを意味する。本明細書では、各「ダイセット」は本質的に、「上側ダイ」と「下側ダイ」を含んでいる。故に、「ダイセット」の紹介を受けて、「ダイセット上段ダイ」及び「ダイセット下段ダイ」が本質的に存在することは理解される。従って、本明細書では、「ダイセット」の紹介を受けて、「ダイセット上側ダイ」及び「ダイセット下側ダイ」は「ダイセット」の一部として本質的に導入されることから、それらが具体的に紹介される必要はない。ダイセットは、ブランク/シェルが通る「レーン」を作る。即ち、本明細書では、「レーン」とは、ダイセットによって規定される経路であって、シェルが作られている際にシェルが移動する経路のことである。コンバージョンプレスでは、タブ用の1つの「ダイセット」があり、シェル用の複数の「ダイセット」がある。更に、それらのシェルダイセットは互いに実質的に同じである。即ち、例示的な実施形態では、各ダイセットは、同じ配列で配置された実質的に同じ複数のダイを含む。故に、ブランク/シェルがコンバージョンプレスを通過すると、各「レーン」は、1つのシェルを実質的に同じである「缶エンド」へと成形する。
【0009】
各シェルダイセットは、ブランク/シェルに対して幾つかの成形工程を行うように構成されている。例示的な実施形態では、個々のダイがブランク/シェルに1回の成形工程を実行する。各上側ダイには関連する下側ダイがあり、上側ダイと下側ダイが協働して成形工程を行うことは理解される。この構成では、各ダイは、「ステーション」として特定される。本明細書では、「ステーション」とは、ツーリング及び/又はレーンにおける成形ダイを含む場所、又は、「アイドル(idle)」ステーションの場所である。「アイドル」ステーションとは、ダイがない場所、又は成形工程が行われない場所である。
【0010】
更に、ブランクは、ツーリングアセンブリを通して「割り出し」される。本明細書では、「割り出しする(index)」とは、ラムプレス/ツーリングアセンブリの各サイクル中に、ブランク又は金属ストリップがツーリングアセンブリ内を所定の距離/設定された距離だけ断続的に移動することを意味する。一般的に知られているように、上側ツーリングが第2の位置から第1の位置に移動している際に、ブランク/シェルはステーション間を移動している。幾つかのプレス機では、上側ツーリングが第2の位置に向かって移動している際に、ブランク/シェルも移動する。上側ツーリングが第2の成形位置に完全に移動する前と、上側ツーリングが第2の成形位置にある間、ブランク/シェルは、「ステーション」にて移動を停止する。このように、ブランクがツーリングアセンブリを通過すると、ブランク/シェルが次第にシェルへと成形されていく。
【0011】
タブも同様の方法で作られるが、通常、金属シートに直接形成される。即ち、タブは、個別に形成された個々のブランクへと最初からカットされているわけではない。その代わりに、タブは、金属の連続シートをタブダイに通すことで製造され、タブは実質的に形成されるが、シートに結合されている。タブダイセットは、各シェルレーンのストリップに対して1列のタブを形成する。即ち、シェルレーンが3つあれば、タブダイは3列のタブを形成する。本明細書では、タブの「列」とは、タブが形成されている帯状の材料(以後、「タブストリップ」)の長手方向軸に概ね平行な線に沿って延びる一連のタブである。最終成形工程では通常、タブは、シートから切り離される間にシェルに結合される。例示的な実施形態では、タブツーリングアセンブリは、コンバージョンプレスに直に隣接している、又はコンバージョンプレスの一部となっている。
【0012】
シェルと、幾つかの実施形態ではタブとは、コンバージョンプレスに搬送される。本明細書では、「コンバージョンプレス」とは、ラムプレスと幾つかのダイアセンブリ又はダイセットとを含むアセンブリであって、タブをシェルに結合して缶エンドを作るように構成されている。シェルプレスによってシェルに対して実行される成形工程の数は、コンバージョンプレスによってシェルに対して実行される成形工程の数に影響を与える。即ち、シェルプレス又はコンバージョンプレスの何れかは、限定ではないが、ティアパネルのスコアを作るなどの特定の工程を行うように構成されている。例示的な実施形態では、コンバージョンプレスのステーションは、パネル、スコア、及び一体のリベットをシェルに形成する。シェルのリベットは、タブが結合される要素/構造である。しかしながら、別の実施形態では、リベットは、シェルプレスで形成されることは理解される。故に、通常、コンバージョンプレスにて、ブランク/シェルは、幾つかのレーンを規定するように延設されたダイセットを通って割出しする移送ベルトに供給される。
【0013】
即ち、ダウンスタッカは、単一のシェルを収容する大きさにされたキャビティ又は凹部を有する移送ベルト上に個々のシェルを供給する。例示的な実施形態では、移送ベルトは、凹部の幾つかの「列」を含んでいる。故に、本明細書では、凹部の「列」とは、一連の凹部を意味しており、「列」の各凹部の中心は、移送ベルトの長手方向軸に実質的に平行に延びる線に沿って配置される。例示的な実施形態では、各移送ベルトは、凹部の2つの列を含む。
【0014】
シェルがコンバージョンプレスの中を移動するのと同時に、タブも、コンバージョンプレスに隣接するプレス又はコンバージョンプレスで形成されて、シェルの移動方向に対してほぼ垂直に移動する。言い換えると、タブダイの列の長手方向軸は、シェルダイのレーンの長手方向軸に対してほぼ垂直に配置される。前述したように、タブは、概ね平らなシート状材料のストリップから作られる。タブストリップは、タブダイを通っており、そのため、移送ベルトの長手方向軸に対して垂直に延びる。更に、タブストリップは、移送ベルトとその中のシェルの上を超えて延びる。この構成は、以下で詳細に説明するように注目に値する。
【0015】
一般的に、コンバージョンプレスには、3つのシングルシェルレーン又は2つのダブルシェルレーンがある。故に、ラムプレスの各サイクルの間に、コンバージョンプレスは、3つ又は4つの缶エンドを作り出していた。このようなコンバージョンプレスは、「3出力」又は「4出力」のコンバージョンプレスとされる。コンバージョンプレスで作り出される缶エンドの数を増やすことが望ましい。これは、コンバージョンプレスの速度を上げること、及び/又は、コンバージョンプレスのシェルレーンの数を増やすことによって達成される。この目的のために、「6出力」コンバージョンプレス、即ち、6つのシェルレーンを備えたコンバージョンプレスが導入されている。6出力コンバージョンプレスの中には、既知のコンバージョンプレスよりも高速で動作するものがある。
【0016】
前述したように、タブダイは、帯状の材料にタブを列状に形成する。故に、タブストリップの幅は、タブの適切な数の列を収容するのに十分である。つまり、3出力コンバージョンプレスの場合、タブストリップは3列のタブを形成するのに十分な幅であり、4出力コンバージョンプレスの場合、タブストリップは4列のタブを形成するのに十分な幅であった。タブは、人間の指で操作するように構成されており、幅は約5/8インチである。従って、3出力コンバージョンプレスのタブストリップの幅は約2.542インチで、4出力コンバージョンプレスのタブストリップの幅は約3.336インチであった。更に、飲料缶の場合、シェルの直径は約2・1/16インチである。移送ベルトの凹部の列は、約2.5インチ離れて配置される(中心線から中心線まで測定)。更に、移送ベルトの凹部は長手方向に若干オフセットされる。即ち、移送ベルトの長手方向軸にほぼ垂直に延びる線は、複数のシェル/凹部の中心とは交差しない。
【0017】
これらの寸法は、前述の移送ベルトの列とタブストリップの列の構成に起因して、注目に値する。即ち、図1は、以下で説明されるように、上側ツーリングアセンブリが第2の位置にある場合、つまり、タブ4がシェル3に結合又は「かしめられて(staked)」いる場合における、タブストリップ6と2つの移送ベルト80との例示的な配置を示している。図示されているように、タブストリップ6は、移送ベルト80(2つ示されている)の上方で概ね直交して延びている。タブストリップ6と移送ベルト80との交差は、本明細書でいうところの「クロスオーバー(crossover)」である。タブストリップ6の幅と、移送ベルト80の幅と、シェル3の直径と、凹部86のオフセット配置とを所与とすると、以下に説明するように、タブ4がかしめられている際に、タブストリップ6は、4つのシェル3/凹部86のクラスタを部分的に覆う。図示されているように、左側の移送ベルト80Lの下側の2つの凹部86と、右側の移送ベルト80Rの上側の2つの凹部86とに、タブがかしめられる。見てわかるように、タブストリップ6は、左側の移送ベルト80Lの後続の(上流の)シェル3/凹部86と、右側の移送ベルト80Rの前の(下流の)シェル3/凹部86を部分的に覆っている。これらの場所は、本明細書では、「覆われるステーション」とされる。この配置では、4つの覆われるステーションはアイドルステーションである。即ち、タブストリップが邪魔になっていることから、覆われるステーションのシェル3のほとんどの領域についてダイが成形工程を実行することは不可能である。アイドルステーションでは成形工程が行われないことから、覆われるステーションにはシェル3に作用するダイはない。成形工程中に発生する振動又は他の力に起因して、アイドルステーションのシェル3は、保持されていなければ、移動するか、又は凹部86内で斜めになる可能性があるだろう。
【0018】
このため、ツーリングアセンブリは通常、覆われるステーションに保持ピンを含んでいた。保持ピンは上側ツーリングアセンブリと共に移動し、タブ4が隣接するステーションにてシェル3に結合されている際に、覆われるステーションにてシェル3と係合した。即ち、上側ツーリングアセンブリが第1の位置から第2の位置に移動すると、保持ピンが移動してアイドルステーションにてシェル3に係合した。上側ツーリングアセンブリが第2の位置にある場合、保持ピンは、アイドルステーションにてシェル3と完全に係合して、シェル3を凹部86内に維持した。これが可能であるのは、タブストリップ6がシェル3/凹部86のクラスタを部分的にしか覆っていないからである。即ち、シェル3/凹部86がタブストリップ6によって完全に覆われるならば、保持ピンはシェル3に接触できないであろう。このように、4列のタブ4を収容できるサイズのタブストリップでは、かしめステーションに隣接するアイドルステーションのシェル3は部分的にアクセス可能であって、保持ピンで係止される。
【0019】
6出力コンバージョンプレスの場合、タブストリップには、6列のタブに対応する十分な幅が必要とされる。6列タブストリップの幅は、シェル3/凹部86の2×2クラスタよりも多くを覆う。この構成では、タブストリップ6の中央付近に配置されたシェルは、全体的に覆われる。故に、保持ピンは、かしめステーションに隣接するアイドルステーションにてシェル3にアクセスできない。これは問題である。即ち、シェル3が保持されていないと、成形工程中に生じる振動やその他の力によって、シェル3が凹部86内でずれたり、斜めになったりする可能性がある。これは問題である。
【0020】
そのため、クロスオーバーにて、移送ベルトの凹部内にシェルを維持するように構成されている6出力コンバージョンプレスの保持アセンブリが必要とされている。既存のコンバージョンプレスの要素と共に動作するような保持アセンブリが更に必要とされている。
【発明の概要】
【0021】
これらの要求とその他の要求とは、開示及び特許請求の範囲に記載される概念の少なくとも1つの実施形態によって満たされ、当該実施形態は、保持部材アセンブリ及び移動アセンブリを含む保持アセンブリを提供する。保持部材アセンブリは、少なくとも1つのシェルを移送ベルトアセンブリのベルトの凹部に選択的に保持するように構成されている。保持部材アセンブリは保持部材を含む。移動アセンブリは、保持部材が移送ベルトアセンブリの移送ベルトから離れている第1の位置と、保持部材が移送ベルトアセンブリの移送ベルトから保持距離に配置されている第2の位置との間で保持部材を移動させるように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明は、添付図面と併せて読むことで、好適な実施形態に関する以下の説明から十分に理解することができる。
【0023】
図1図1は、4出力コンバージョンプレスのかしめステーションとそれに隣接するステーションの概要を示す平面図である。
図2図2は、コンバージョンプレスの模式的な側断面図である。
図3A図3Aは、コンバージョンプレスの平面図であって、分かりやすくするために上側ツーリングアセンブリは省かれている。
図3B図3Bは、コンバージョンプレスの上側ツーリングアセンブリの底面図である。
図4図4は、コンバージョンプレスの詳細を示す平面断面図である。
図5図5は、保持アセンブリの上面図であって、分かりやすくするために一部の要素は省かれている。
図6図6は、移送ベルトに隣接する保持アセンブリの等角図であって、分かりやすくするために他の要素は省かれている。
図7図7は、保持アセンブリの等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図面に示されており、以下の説明に記載されている具体的な要素は単に、開示される概念の例示的な実施形態に過ぎず、例示のためだけに非限定的な例として提供されることは理解される。従って、特定の寸法、向き、アセンブリ、使用される構成要素の数、実施形態の構成、及び本明細書に開示される実施形態のその他の物理的特性は、開示される概念の範囲に関する限定とみなされるべきではない。
【0025】
本明細書で使用される方向表現、例えば、時計回り、反時計回り、左、右、上、下、上方、下方、及びその派生語は、図示される要素の向きに関連しており、本明細書に明示されない限り請求項を限定するものではない。
【0026】
本明細書では、「ある」及び「その」の単数形は、文脈上特に明示されない限り、複数形を含む。
【0027】
本明細書では、「[動詞]するように構成された」は、特定された要素又はアセンブリが、特定された動詞を実行するように形成された、サイズ決めされた、配置された、結合された、及び/又は構成された構造を有することを意味する。例えば、「動くように構成された」部材は、別の要素に動作可能に結合されており、その部材を動かす要素を含んでいるか、或いは、当該部材は、別のやり方で別の要素又はアセンブリに応答して動くように構成されている。よって、本明細書では、「[動詞]するように構成された」は、機能ではなく構造を述べている。更に、本明細書では、「[動詞]するように構成された」は、特定された要素又はアセンブリが、特定された動詞を実行するように意図及び設計されることを意味する。よって、特定された動詞を単に実行できるだけで、特定された動詞を実行するように意図及び設計されていない要素は、「[動詞]するように構成され」ていない。
【0028】
本明細書では、「関連する」は、要素が同じアセンブリの一部である、及び/又は共に動作する、又は何らかの方法で相互に作用することを意味する。例えば、自動車は4つのタイヤと4つのハブキャップとを有する。全ての要素が自動車の部品と結合されているが、各ハブキャップは特定のタイヤと「関連する」と理解される。
【0029】
本明細書では、「結合アセンブリ」は、2つの又は2つを超えるカップリング若しくはカップリング構成要素を含む。カップリング又は結合アセンブリの構成要素は概して、同じ要素又は他の構成要素の一部ではない。よって、「結合アセンブリ」の構成要素は、以下の説明で同時に記載されないことがある。
【0030】
本明細書では、「カップリング」又は「カップリング構成要素」は、結合アセンブリの1又は複数の構成要素である。つまり、結合アセンブリは、互いに結合されるように構成された少なくとも2つの構成要素を含む。結合アセンブリの構成要素は、相互に適合可能であると理解される。例えば、結合アセンブリでは、一方のカップリング構成要素がスナップソケットである場合には、他方のカップリング構成要素はスナッププラグであって、一方のカップリング構成要素がボルトである場合には、他方のカップリング構成要素はナット又はねじ穴である。更に、要素の通路は、「カップリング」又は「カップリング構成要素」の一部である。例えば、2枚の木製のボードが、それらの通路を通って延びるナット及びボルトによって結合されているアセンブリにおいて、ナット、ボルト、及び2つの通路は夫々「カップリング」又は「カップリング構成要素」である。
【0031】
本明細書では、「締結具」は、2つ以上の要素を結合するように構成された別個の構成要素である。よって、例えば、ボルトは「締結具」であるが、さねはぎ(tongue-and-groove)継ぎは「締結具」ではない。つまり、さねはぎ要素は、結合されている要素の一部であって、別個の構成要素ではない。
【0032】
本明細書では、2つ以上の部品又は構成要素が「結合される」という表現は、リンクが発生する限り、それらの部品が、直接的、又は間接的に、即ち、1つ以上の中間部品又は構成要素を介して、共に接合される又は動作することを意味する。本明細書では、「直接結合される」は、2つの要素が互いに直接接触することを意味する。本明細書では、「固定的に結合される」又は「固定される」は、2つの構成要素が、互いに対して一定の向きを維持しながら移動するように結合されることを意味する。本明細書では、「調節可能に固定される」は、2つの構成要素が互いに一定の全体的な向き又は位置を維持しながら1つのものとして移動するように結合し、限られた範囲又は1つの軸を中心に動くことができることを意味する。例えば、ドアノブはドアに対して「調節可能に固定」されており、ドアノブは回転可能であるが、通常、ドアノブはドアに対して1つの位置に固定される。更に、リトラクタブルペンのカートリッジ(ペン先及びインクタンク)は、ハウジングに対して「調節可能に固定」されており、カートリッジは収納位置と伸長位置の間を移動するが、ハウジングに対する姿勢は概ね維持される。従って、2つの要素が結合されると、これらの要素の全ての部分が結合される。しかしながら、第1の要素の特定の部分が第2の要素に結合される、例えば、車軸の第1の端部が第1の車輪に結合されるというような記載は、第1の要素の特定の部分が、第1の要素の他の部分に比べて第2の要素により近く配置されることを意味する。更に、重力によってのみ別の物体上の適所に載置されている物体は、上側の物体がそれ以外の方法でほぼ適所に保持されない限り、下側の物体に「結合」されていない。つまり、例えば、テーブル上の本はテーブルに結合されていないが、テーブルに糊付けされた本はテーブルに結合されている。
【0033】
本明細書では、「着脱可能に結合される」又は「一時的に結合される」という表現は、ある構成要素が別の構成要素に実質的に一時的に結合されることを意味する。つまり、2つの構成要素は、構成要素どうしの接合又は分離が容易であり、構成要素にダメージを及ぼさないように結合される。例えば、限られた数の、容易にアクセス可能な締結具、即ち、アクセスが難しくない締結具によって相互に固定された2つの構成要素は、「着脱可能に結合され」ており、溶接された、又はアクセスが困難な締結具によって接合された2つの構成要素は、「着脱可能に結合され」ていない。「アクセスが困難な締結具」は、締結具へのアクセス前に1又は複数の他の構成要素を取り外す必要がある締結具のことであり、「他の構成要素」は、限定はされないが、例えばドアなどのアクセス手段ではない。
【0034】
本明細書では、「動作可能に結合される」は、第1の位置と第2の位置の間で、又は第1の配置と第2の配置の間で動作可能な複数の要素又はアセンブリが、第1の要素が一方の位置/配置から他方の位置/配置に動き、第2の要素も両者の位置/配置間で動くように結合されることを意味する。なお、逆が成り立たないように、第1の要素が別の要素に「動作可能に結合され」てもよい。
【0035】
本明細書では、「機能的に結合される」は、幾つかの要素又はアセンブリが互いに結合されており、その結果、1つの要素/アセンブリの特徴及び/又は機能が他の要素/アセンブリによって連絡され、又は使用可能であることを意味する。例えば、延長コードの特性は、電気を伝達する機能である。2本の延長コードが「機能的に結合される」場合、2本の延長コードは、電気が両方の延長コードを通って伝達できるように結合される。別の例では、データ通信の特徴を有する2つの無線ルーターは、両方のルーターを介してデータが通信可能であるように互いに繋がっている(物理的には互いに結合されていない)場合、「機能的に結合される」。
【0036】
本明細書では、2つの又は2つを超える部品又は構成要素が相互に「係合する」という表現は、それらの要素が、直接的に、或いは、1又は複数の中間要素若しくは構成要素を介して相互に力を及ぼすこと、又は付勢することを意味する。更に、移動する部品について、本明細書では、移動する部品は、ある位置から別の位置への移動中に別の要素に「係合し」てよく、及び/又は、一旦記載された位置に至ると別の要素に「係合し」てよい。故に、「要素Aは、要素の第1の位置に移動すると、要素Bに係合する」と、「要素Aは、要素の第1の位置にあると、要素Bに係合する」とは等価の表現であり、この表現は、要素Aは、要素の第1の位置に移動する間に要素Bに係合する、及び/又は要素の第1の位置にある間、要素Bに係合することを意味すると理解される。
【0037】
本明細書では、「作動的に係合する」は、「係合し、動かす」ことを意味する。つまり、「作動的に係合する」は、動作可能又は回転可能な第2の構成要素を動かすように構成された第1の構成要素について使用される場合、第1の構成要素が、第2の構成要素を動かすために十分な力を加えることを意味する。例えば、ねじ回しは、ねじと接触させて配置できる。力がねじ回しに加えられないと、ねじ回しは、単にねじに「一時的に結合される」だけである。軸方向の力がねじ回しに加えられると、ねじ回しがねじに押しつけられて、ねじに「係合する」。しかしながら、回転力がねじ回しに加えられると、ねじ回しは、ねじに「作動的に係合し」て、ねじを回転させる。更に、電子部品の場合、「作動的に係合する」とは、ある部品が制御信号又は電流によって別の部品を制御することを意味する。
【0038】
本明細書では、「一時的に配置される」は、第1の要素を分離すること又はそれ以外の形で操作することなく第1の要素/アセンブリを動かせるように、第1の要素又はアセンブリが第2の要素又はアセンブリにあることを意味する。例えば、テーブルに単に載っている本、即ち、テーブルに糊付け又は固定されていない本は、テーブルに「一時的に配置される」。
【0039】
本明細書では、「対応する」は、2つの構造構成要素が相互に類似したサイズと形状を有し、最小摩擦量で結合できることを示す。故に、部材に「対応する」開口は、その部材が最小摩擦量で開口を通過できるように、部材よりも僅かに大きいサイズを有する。この定義は、2つの構成要素が「ぴったりと」嵌まる場合には変更される。かかる状況では、構成要素間の寸法差が更に小さくなることで、摩擦量が増加する。開口を画定する要素及び/又は開口に挿入される構成要素が、変形可能又は圧縮可能な材料から作られている場合、開口は、開口に挿入される構成要素よりも僅かに小さくてよい。表面、形状、及び線に関して、2つ以上の「対応する」表面、形状、又は線はほぼ同一のサイズ、形状、及び輪郭を有する。
【0040】
本明細書では、「移動経路」又は「経路」は、移動する要素に関連して使用される場合、移動中に要素が通る空間を含む。よって、移動する要素は、「移動経路」又は「経路」を本質的に有する。更に、「移動経路」又は「経路」は、識別可能な1つの構造体における、別の物体に対する全体としての動きに関連している。例えば、道路が完全に滑らかである仮定すると、自動車の回転する車輪(識別可能な構造体)は、自動車の車体(別の物体)に対してほとんど移動しない。即ち、車輪は全体として、例えば隣接するフェンダーに対して位置を変えない。故に、回転する車輪には、自動車の車体に対する「移動経路」又は「経路」はない。逆に、その車輪の空気吸入弁(識別可能な構造体)には、自動車の車体に対する「移動経路」又は「経路」がある。つまり、車輪が回転して動いている間、吸気弁全体は、自動車の車体に対して移動する。
【0041】
本明細書では、「一体型」という文言は、単一の片又はユニットとして作製されている構成要素を意味する。つまり、別個に作製された後に互いにユニットとして結合された複数の片を含む構成要素は、「一体型」構成要素又は「一体型」構造体ではない。
【0042】
本明細書では、「幾つかの」という用語は、1又はそれを超える整数(即ち、複数)を意味する。即ち、例えば、「幾つかの要素」という語句は、1つの要素又は複数の要素を意味する。「幾つかの[x]」は、単一の[x]を含むことに特に留意のこと。
【0043】
本明細書では、「[x]が第1の位置と第2の位置との間を移動する」、又は「[y]が、第1の位置と第2の位置との間で[x]を移動させるように構成される」という表現において、「[x]」は、要素又はアセンブリの名称である。更に、[x]が複数の位置の間で移動する要素又はアセンブリである場合、「その」という代名詞は、「[x]」、即ち、「その」という代名詞の後に言及される要素又はアセンブリを意味する。
【0044】
本明細書では、円状体又は円柱体の「径方向側面/面」は、その中心又は中心を通る高さ線の周りに延びる、或いは、その中心又は中心を通る高さ線を囲む側面/面である。本明細書では、円状体又は円柱体の「軸方向側面/面」は、円柱の中心を通る高さ線にほぼ垂直に延びる平面内に延びる面である。つまり、一般的には、円柱状スープ缶の場合、「径方向側面/面」は略円状側壁であり、「軸方向側面/面」はスープ缶の頂部と底部である。更に、本明細書では、「径方向に延びる」は、半径方向に延びる、又は、半径方向線に沿って延びることを意味する。即ち、例えば、「径方向に延びる」線は、円又は円柱の中心から径方向側面/面へ向けて延びる。更に、本明細書では、「軸方向に延びる」は、軸方向に延びる、又は、軸線に沿って延びることを意味する。即ち、例えば、「軸方向に延びる」線は、円柱の底部から円柱の頂部へ向かって、円柱の長手方向中心軸と略平行に延びる。
【0045】
本明細書では、「略曲線状」は、複数の曲線部、曲線部及び平坦部の組合せ、或いは、相互に角度を成すように配置されて曲線を形成する複数の平坦部又はセグメントを有する要素である。
【0046】
本明細書では、「板状体」又は「板状部材」は、概ね薄い要素であって、対向しており、広くて概ね平行な表面、即ち、板状部材の平面と、広い平行な表面の間で延びるより細い端面とを含んでいる。即ち、本明細書では、「板状」要素が2つの対向する平面を有することが本質的である。外周、そして端面は、例えば長方形の板状部材の場合のように概ね真っ直ぐな部分を含んでよく、又は円盤の場合のように曲ってよく、又は他の任意の形状を有してよい。
【0047】
本明細書では、境界を共有する任意の隣接範囲、例えば、0%~5%と5%~10%、或いは、0.05インチ~0.10インチと0.001インチ~0.05インチに関して、より低い範囲の上限、即ち先の例の低い範囲では5%及び0.05インチは、その特定されている境界よりも僅かに小さいことを意味する。即ち、先の例では、0%~5%の範囲は0%~4.999999%を意味し、0.001インチ~0.05インチの範囲は0.001インチ~0.04999999インチを意味する。
【0048】
本明細書では、「上向きに付随する」とは、別の要素から上向きに概ね垂直に延びる要素を意味する。
【0049】
本明細書では、「缶」及び「容器」という用語は、任意の既知の又は適切な容器を指すためにほぼ置換可能に使用され、中身(限定ではなく、例えば、液体、食品やその他の適切な物質)を収容するように構成され、限定ではないが、ビールやソーダ缶などの飲料缶だけでなく食料缶も明確に含む。
【0050】
本明細書では、「缶ボディ」は、底部と、付随する、又は上向きに付随する側壁とを有する。「缶ボディ」は一体型である。この構成では、「缶ボディ」は概ね閉じた空間を規定する。故に、「缶ボディ」、即ち底部及び側壁は、外面及び内面も含む。従って、例えば、「缶ボディ」は、側壁内面及び側壁外面を含む。
【0051】
本明細書では、金属を「成形」するとは、金属製の構造体の形状を変えることを意味する。
【0052】
本明細書では、「成形距離」とは、2つのダイの間の距離であって、ダイの少なくとも一部がダイの間の材料に接触してそれを成形するのに十分な狭い距離のことである。
【0053】
本明細書では、「[要素、点、又は軸]を中心に配置される」、又は「[要素、点、又は軸]を中心に延びる」、又は「[要素、点、又は軸]を中心に[X]度」などの表現における「中心に」は、それを中心に囲う、延びる、又は測定されることを意味する。測定値に関連して又はそれに類似した状況で使用される場合、「約」は、「おおよそ」、即ち、当業者によって理解される、測定値に関する近似的な範囲を意味する。
【0054】
本明細書では、「延設された」要素は、延出方向に延びる長手方向軸及び/又は長手方向線を本質的に含む。
【0055】
本明細書では、「一般的に」は、当業者によって理解されるように、修飾される用語に関連して「一般的な方法で」を意味する。
【0056】
本明細書では、「実質的に」は、当業者によって理解されるように、修飾される用語に関連して「ほとんど」を意味する。
【0057】
本明細書では、「にて」は、当業者によって理解されるように、修飾される用語に関連して位置及びその近傍を意味する。
【0058】
本明細書では、「長手方向軸と実質的に一致する作用線」とは、作用線と長手方向軸が実質的に同一の広がりを持つ(co-extensive)ことを意味する。
【0059】
後述するように、ブランク1、シェル3、及び/又はタブストリップ6は、後述するコンバージョンプレス10のレーン34を通って移動する。本明細書では、ブランク1、シェル3、及び/又はタブストリップ6がコンバージョンプレス10に入る場所は、レーンの「上流側」の端である。逆に、「下流側」の端は、缶エンド5又はタブストリップ6からのスクラップがレーンから出るところである。
【0060】
本明細書では、「飲料」缶/容器は、ビール又は炭酸飲料、例えば、「ソーダ」又は「ポップ」のような飲料を入れるための構造を持つ容器を意味する。公知のように、このような容器には約12オンスの液体が入っているものがあるが、他にも同様な容量のものが知られている。このような容器は、人の手で保持されるように構成されており、1又は2人分の量が含まれている。従って、牛乳用のガロン容器やコーヒー用のサモワールは、飲料を入れてはいるものの、本明細書で言う「飲料」容器ではない。また、「飲料」は形容詞として使用されており、例えば、「飲料缶」コンバージョンプレスは、「飲料」缶用の缶エンドを作るために構成されたコンバージョンプレスを意味する。
【0061】
本明細書では、「6出力コンバージョンプレス」とは、6列のタブを収容するのに十分な幅を有するシングルタブストリップを含むコンバージョンプレスを意味する。
【0062】
本明細書では、移送ベルトにおけるシェル及び/又はシェルの凹部の「2×2クラスタ」とは、長さと幅を有する領域を意味しており、長さは、移送ベルトのシェル/シェルの凹部の最上流側の端と最下流側の端によって定義され、シェル/シェルの凹部の中心は概ね長方形又は台形のパターンで配置され、シェル/シェルの凹部は互いに直ぐ隣に配置され、即ち、それらの間に他のシェル/シェルの凹部は配置されない。シェル/シェルの凹部は、例示的な実施形態では、互いにオフセットされていることは理解される。即ち、シェル/シェルの凹部に関して本明細書で使用される場合、「オフセット」は、移送ベルトの長手方向軸にほぼ直交して延びる線が、複数のシェル/凹部の中心と交差しないことを意味する。
【0063】
図2乃至4に示すように、コンバージョンプレス10、例示的な実施形態では、飲料缶コンバージョンプレス10は、金属ブランク1及び/又は金属シート(図示せず)を缶エンド5に成形するように構成されている。以下の開示では、概ね円形の缶エンド5に成形される概ね円形のブランク1を例として用いる。この形状は例示的なものであり、ブランク1/缶エンド5は任意の形状であってよいことは理解される。例示的な実施形態では、最初にブランク1は、アルミニウム、鋼、或いは、アルミニウム及び/又は鋼の合金などの金属シートから切り出される。更に、例示的な実施形態では、ブランク1は、「シェル」3に成形されるか又は部分的に成形される。公知のように、本明細書では、「シェル」とは、限定ではないがセンターパネルやカウンターシンクなどの幾つかの構造を有するが、タブ4を含まないブランクを意味する。図示された実施形態では、シェル3がコンバージョンプレス10に提供される。図示されていない別の実施形態では、コンバージョンプレス10は、金属シートからブランク1を切り出して、ブランクをシェル3に成形する。本明細書では、シェル3にタブ4が結合されると、シェル3は「缶エンド」5となる。
【0064】
コンバージョンプレス10は、ハウジング/フレームアセンブリ12(以下、「ハウジングアセンブリ」12)と、ラムプレス14(図2)と、ツーリングセット20と、移送ベルトアセンブリ70とを含む。ハウジングアセンブリ12は、コンバージョンプレス10の他の要素を支持するように構成される。概して、ラムプレス14の具体的な詳細は、ラムプレス14が、延設されたラム本体16(図2)を含んでおり、このラム本体16は、往復運動で移動し、以下に説明するように、複数の成形ステーションで金属を成形するのに十分な力を加えるように構成されていることに留意する以外には、本開示には関係ない。公知のように、ラムプレス14は、ラム本体16を介してその力を加える。故に、ラム本体16は、ラム本体16の長手方向軸に実質的に揃っている作用線に沿って力を加えるように構成されている。更に、ラム本体16は、以下に説明するように、幾つかのツーリングアセンブリ30、例示的な実施形態では上側ダイアセンブリ40に(例示的な実施形態では間接的に)結合するように構成されている。例示的な構成では、ラム本体16は、ツーリングアセンブリ30の概ね上方に配置され、以下に説明するように、第2の位置へと上側ダイアセンブリ40を下方に移動させる。
【0065】
即ち、本明細書で使用される用語は、以下の通りである:「ツーリングセット20」は、幾つかの上側ダイシュー24と、幾つかの下側ダイシュー28と、幾つかの「ツーリングアセンブリ30」とを含む。即ち、「ツーリングセット」とは、基本的には、コンバージョンプレス10が異なるタイプの缶エンド5を作るように構成されている場合に、ラムプレス14で交換される又は交換できる全ての要素を意味する。各「ツーリングアセンブリ30」は、「上側ツーリングアセンブリ31」と「下側ツーリングアセンブリ33」とを含む。上側/下側ダイアセンブリ40,50の各々は、「ダイセット」32の上側/下側ダイを含む。開示されている実施形態では、各「上側ツーリングアセンブリ31」は、ハウジングアセンブリ12に動作可能に結合され、ラムプレス14と作動的に係合し、そして、「上側ツーリングアセンブリ31」及びそれに結合された要素が、関連する「下側ツーリングアセンブリ33」及びそれに結合された要素から離れている第1の位置と、「上側ツーリングアセンブリ31」及びそれに結合された要素が、関連する「下側ツーリングアセンブリ33」及びそれに結合された要素から成形距離に配置された第2の位置との間で移動するように構成されている。更に、各「上側ツーリングアセンブリ31」は、上側ダイシュー24の1つと上側ダイアセンブリ40とを含む。同様に、各「下側ツーリングアセンブリ33」は、下側ダイシュー28の1つと、下側ダイアセンブリ50とを含む。即ち、本明細書では、上側ダイシュー24及び下側ダイシュー28は、集合的にツーリングセット20の一部として認識され、個別には、上側ツーリングアセンブリ31/下側ツーリングアセンブリ33の一部として認識される。更に、各上側ダイアセンブリ40は、関連する下側ダイアセンブリ50を有しており、即ち、互いに対向して配置される上側ダイアセンブリ及び下側ダイアセンブリは関連しており、本明細書では、後述するように、「ダイセット32」としてまとめて認識される。
【0066】
例示的な実施形態では、ツーリングセットの上側マウント22は、ラムプレス14/ラム本体16に結合、直接結合、又は固定されており、それと共に移動する。言い換えると、ラム本体16は、上側ダイアセンブリ40と作動的に係合している。ツーリングセットの下側マウント26は、ハウジングアセンブリ12に結合、直接結合、又は固定されており、実質的に静止している。各上側ダイシュー24は、ツーリングセットの上側マウント22に結合、直接結合、又は固定されており、それと共に移動する。下側ダイシュー28は、ツーリングセットの下側マウント26に結合、直接結合、又は固定されており、実質的に静止している。各上側ダイアセンブリ40は、上側ダイシュー24に結合、直接結合、又は固定されており、それと共に移動する。各下側ダイアセンブリ50は、下側ダイシュー28に結合、直接結合、又は固定されており、実質的に静止している。このようにして、ツーリングセット20、ツーリングアセンブリ30、及びダイセット32(後述)は、ブランク1/シェル3を作るように構成されている。この構成では、上側ダイアセンブリ40は、上側ダイアセンブリ40が関連する下側ダイアセンブリ50から離れている第1の位置と、上側ダイアセンブリ40が関連する下側ダイアセンブリ50から成形距離に配置される第2の位置との間で移動するように構成されている。上側ダイアセンブリ40が第2の位置にある場合、対向する一対のダイ36’,36”は成形距離だけ離れており、それらの間にあるブランク1にはそれらで成形工程が行われることは理解される。
【0067】
ツーリングセット20は、複数のシェルダイセット32とタブダイセット35とを含む。シェル3を作るように構成されている各ツーリングアセンブリ30は、幾つかのシェルダイセット32を含み、各シェルダイセット32は、少なくとも1つの延設されたシェルレーン34を規定する。本明細書では、「シェルレーン」34とは、直列に配置されており、ブランク1/シェル3が通過して成形される一連のダイ36’,36”(後述する)を意味する。ツーリングセット20はまた、タブを作るように構成されている1つのツーリングアセンブリ30を含む。これは、タブツーリングアセンブリ30’であり、タブ上側ツーリングアセンブリ31’とタブ下側ツーリングアセンブリ33’とタブダイセット35とを含む。タブダイセット35は、タブ上側ダイアセンブリ40’及びタブ下側ダイアセンブリ50’を含む。タブダイセットは、延設されたタブレーン34Tを規定する。
【0068】
上述の定義に加えて、本明細書では、「ダイセット」32は、対向するダイ36’,36”、即ち上側ダイ36’及び下側ダイ36”の複数の対を含んでおり、ダイ36’,36”の各対が成形ステーション38を規定する。例示的な実施形態では、対向するダイ36’,36”の複数の対は、直列に且つ実質的に直線状に配置される。
【0069】
更に、各成形ステーション38は、ブランク1/シェル3に対して幾つかの成形工程を行う。例示的な実施形態では、各成形ステーション38は、ブランク1/シェル3に対して単一の成形工程を行う。更に、ある成形ステーション38は、各シェル3にタブ4をかしめるように構成されている。以下、このステーションを「かしめステーション38」とする。更に、シェル3、タブ4、又は缶エンド45に対して成形動作がなされないアイドルステーション39が、各かしめステーション38に隣接して設けられている。アイドルステーション39は、かしめステーション38に対して上流、下流、又はそれら両方に配置される。
【0070】
上述したように、各ツーリングアセンブリ30は、上側ツーリングアセンブリ31と下側ツーリングアセンブリ33とを含む。各上側ツーリングアセンブリ31は、上側ダイシュー24の1つと、上側ダイアセンブリ40,40’とを含む。各下側ツーリングアセンブリ33は、下側ダイシュー28の1つと、下側ダイアセンブリ50,50’とを含む。公知のように、各上側ダイアセンブリ40は、上側ダイシュー24に結合、直接結合、固定、又は一時的に結合されており、そして、各下側ダイアセンブリ50は、下側ダイシュー28に結合、直接結合、固定、又は一時的に結合されている。更に、ダイ36’,36”は夫々、上側ダイシュー24/下側ダイシュー28に結合、直接結合、固定、又は一時的に結合されている。
【0071】
移送ベルトアセンブリ70は、複数のブランク1/シェル3をツーリングセット20/ツーリングアセンブリ30を通して移動させるように構成されている。即ち、移送ベルトアセンブリ70は、各上側ツーリングアセンブリ31と下側ツーリングアセンブリ33との間において複数のシェルを移動させるように構成されている。移送ベルトアセンブリ70は、割出し駆動アセンブリ72と幾つかの移送ベルト80とを含む。割出し駆動アセンブリ72は、各移送ベルト80に動作可能に結合された出力シャフト74を含む。例示的な実施形態では、全ての移送ベルト80は、単一の割出し駆動アセンブリ72によって駆動される。上述したように、「割出し」動作とは、ラムプレス14/ツーリングアセンブリ30の各サイクル中に、割出し駆動アセンブリ72が出力シャフト74を回転させて、移送ベルト80を所定の/設定された距離だけ移動させることを意味する。即ち、通常、割出し駆動アセンブリ72が出力シャフト74を回転させて、移送ベルト80が動く。例示的な実施形態では、割出し駆動アセンブリ72の動作及び移送ベルト80の動きは、上側ダイアセンブリ40が第2の位置から第1の位置に移動している場合に制限される。即ち、上側ダイアセンブリ40が下側ツーリングアセンブリ50から離れていく際に、移送ベルト80が動く。別の例示的な実施形態では、割出し駆動アセンブリ72の動作及び移送ベルト80の動きは、上側ダイアセンブリ40が第1の位置から第2の位置に向かう最初の動作の間に生じる。全ての実施形態において、割出し駆動アセンブリ72の動作及び移送ベルト80の動きは、上側ダイアセンブリ40が第2の位置にある時間の前に、そして、その間において停止する。故に、ブランク1/シェル3は成形工程中には移動しない。
【0072】
例示的な実施形態では、3つの移送ベルト80があり、後述するように、側方の第1の移送ベルト80Aと、中央の第2の移送ベルト80Bと、側方の第3の移送ベルト80Cとがある。移送ベルト80は実質的に同じであって、一般的な移送ベルト80が以下で説明される。移送ベルト80は、端部(符号なし)を有する延設された本体82を含んでおり、それら端部は、移送ベルト本体82が延設されたループを形成するように、互いに結合、直接結合、又は固定されている。即ち、移送ベルト本体82は、ループ状にされた場合でも、中心線又は長手方向軸84(以下、「長手方向軸」84)を有している。例示的な実施形態では、各移送ベルト80、即ち、各移送ベルト本体82は、限定ではないがネオプレンゴムのような弾性材料から作られている。移送ベルト本体82は、複数の凹部86を含んでいる。各移送ベルト本体の凹部は、ブランク1/シェル3に対応した大きさ及び形状にされており、以後、ブランク1/シェル3は同じ大きさであるとする。即ち、各凹部86内に1つのシェル3/ブランク1が収まる。凹部86は、移送ベルト本体の長手方向軸84と概ね平行に延びる幾つかの列90で配置される。以下では、本明細書では、集合的な用語「凹部の列90」は「列」を意味し、適切な符号は、「86」ではなく「90」である。即ち、符号「86」は、個々の凹部86を特定するのに対して、符号「90」は、凹部の列90を特定する。例示的な実施形態では、各移送ベルト80は、凹部の限定された数の列90を含む。即ち、各移送ベルト80は、概ね隣接している凹部の対の2つの列90を含み、凹部の各列90は、移送ベルト本体の長手方向軸84の両側に配置される。図に示されているように、例示的な実施形態では、2つの列の凹部90は、長手方向に互いにオフセットしている。本明細書では、このような配置の一対の凹部90を、「移送ベルトアセンブリ移送ベルト凹部のオフセット隣接対」90とする。
【0073】
公知のように、限定ではないが、アルミニウムシートなどの帯状の材料がタブダイセット35を通って、そこでタブダイがタブ4の列を作る。帯状の材料の幅は、タブダイレーン34Tと実質的に同じであり、以下では、タブダイレーン34Tの幅とタブストリップ6の幅は同じであるとみなす。帯状の材料、即ちタブストリップ6の長手方向軸は、各移送ベルトの本体の長手方向軸84に対して概ね垂直に延びており、且つ概ね垂直に移動する。更に、例示的な実施形態では、タブストリップ6は、各移送ベルトの本体82を超えて又はその上方に配置される。この構成では、タブストリップ6は、先に定義したような「クロスオーバー」を生じる。6出力コンバージョンプレス10では、各クロスオーバーの面積は、シェル3/凹部86の2×2クラスタよりも大きい。
【0074】
この構成では、タブ4がシェル3にかしめられる時点で、各移送ベルト80上の少なくとも2つのシェル3(かしめられているシェルを除く)は、クロスオーバーにてタブストリップ6の下に位置することになる。上述したように、この構成では、上側ツーリングアセンブリ31から下向きに延びるような保持ピン又は同様の構造体は、かしめステーション38に隣接するアイドルステーション39にてシェル3に係合することはできない。
【0075】
図5乃至7に示すように、保持アセンブリ150は、かしめステーション38に隣接するアイドルステーション39において、少なくとも1つのシェル3を移送ベルトの凹部86に選択的に保持するように構成されている。保持アセンブリ150は、保持部材アセンブリ170と移動アセンブリ190とを含む。保持部材アセンブリ170は、少なくとも1つのシェル3を移送ベルトの凹部86に選択的に保持するように構成されている。例示的な実施形態では、図示されているように、保持部材アセンブリ170、ひいては保持アセンブリ150は、1つのシェル3を、又は別の実施形態では2つのシェル3を夫々移送ベルトの凹部86に保持するように構成されている。即ち、1つのシェル3が移送ベルトの各凹部86に保持されて、保持部材アセンブリ170は、各シェル3を移送ベルトの関連する凹部86に保持する。移動アセンブリ190は、以下で説明するように、保持部材172が移送ベルトアセンブリの移送ベルト80から離れている第1の位置と、保持部材172が移送ベルトアセンブリの移送ベルト80から保持距離に配置されている第2の位置との間で保持部材172を移動させるように構成されている。本明細書では、「保持距離」は十分に短い距離であって、シェル3又は缶エンド5が移送ベルトの凹部86から抜け出る、又は移送ベルトの凹部86に対して斜めになる場合に、移送ベルトの凹部86に配置されたシェル3又は缶エンド5が保持部材172に接触するような距離を意味する。
【0076】
保持部材アセンブリ170は、保持部材172とレベリングアセンブリ182とを含む。図示しない実施形態では、保持部材172は、弾性部材、幾つかのフインガー、網状構造体、又は張力部材を含むが、これらに限定されない。図示されている実施形態では、保持部材172は、延設されたアイドルバー(idle bar)174である。アイドルバー174は、少なくとも1つの移送ベルト80を横切って垂直に、即ち横方向に延びるのに十分な長さを有する本体176を有する。アイドルバーの本体176は、第1の端部178と第2の端部180とを有する。アイドルバーの本体176は、レベリングアセンブリ182に結合、直接結合、又は固定される。アイドルバー174、及び/又はアイドルバーの本体176は、アイドルバー174が移送ベルトアセンブリの移送ベルト80から離れている上側の第1の位置と、アイドルバー174が移送ベルトアセンブリの移送ベルト80から保持距離に配置される第2の位置との間を移動するように構成される。更に、アイドルバー174は、移送ベルトアセンブリの少なくとも1つの移送ベルト80を横切って概ね直交して延びるように構成される。例示的な実施形態では、アイドルバー174は、移送ベルトアセンブリの移送ベルトの隣接する一対の凹部90を横切って延びるように構成される。更に、別の例示的な実施形態では、アイドルバー174は、移送ベルトアセンブリの移送ベルトにおけるオフセットされた隣接する一対の凹部90を横切って延びるように構成される。
【0077】
レベリングアセンブリ182は、保持部材172を水平にするように構成されている。即ち、レベリングアセンブリ182は、アイドルバーの本体176を概ね水平方向に維持するように構成されており、即ち、アイドルバーの本体176の長手方向軸は概ね水平なままである。レベリングアセンブリ182は、延設された第1の部材184と、延設された第2の部材186とを含む。レベリングアセンブリの第1の部材184及び第2の部材186は、保持部材172と共に移動する。故に、レベリングアセンブリの第1の部材184及び第2の部材186は、上側の第1の位置と下側の第2の位置との間を移動する。
【0078】
レベリングアセンブリの第1の部材184は、延設された本体185を含んでおり、本体185は、移送ベルトアセンブリの移送ベルト80に隣接して、且つ、移送ベルトアセンブリの移送ベルト80の長手方向軸に概ね平行に配置されるように構成されている。同様に、レベリングアセンブリの第2の部材186は、延設された本体187を含んでおり、本体187は、移送ベルトアセンブリの移送ベルト80に隣接して、且つ、移送ベルトアセンブリの移送ベルト80の長手方向軸に概ね平行に配置されるように構成されている。レベリングアセンブリの延設された第1の部材184とレベリングアセンブリの延設された第2の部材186とは、移送ベルトアセンブリの移送ベルト80の両側に配置される。アイドルバーの第1の端部178は、レベリングアセンブリの延設された第1の部材184に結合、直接結合、又は固定される。アイドルバーの第2の端部180は、レベリングアセンブリの延設された第2の部材186に結合、直接結合、又は固定される。レベリングアセンブリの延設された第1の部材184は、移動アセンブリの少なくとも1つの下側アセンブリ部材202(後述する)に結合、直接結合、又は固定される。レベリングアセンブリの延設された第2の部材186は、移動アセンブリの少なくとも1つの下側アセンブリ部材202に結合、直接結合、又は固定される。
【0079】
移動アセンブリ190は、例示的な実施形態では、上側アセンブリ192と下側アセンブリ200とを含む。移動アセンブリの上側アセンブリ192は、上側ツーリングアセンブリ31に結合されており、上側ツーリングアセンブリ31と共に移動するように構成されている。図示されているように、移動アセンブリの上側アセンブリ192は、延設された幾つかの部材194を含んでおり、それら部材194は、上側ツーリングアセンブリ31から下側に付随するように構成されている。即ち、移動アセンブリの上側アセンブリ部材194は、上側ツーリングアセンブリ31に結合、直接結合、又は固定される。移動アセンブリの上側アセンブリ部材194は、上側ツーリングアセンブリ31が第1の位置から第2の位置に移動する際に、移動アセンブリの上側アセンブリ部材194が移動アセンブリの下側アセンブリ200及び/又は関連するレベリング部材184,186に作動的に係合するように配置される。
【0080】
移動アセンブリの下側アセンブリ200は、下側ツーリングアセンブリ33に動作可能に結合されるように構成されている。本明細書では、アセンブリの要素が別の要素に動作可能に結合されている場合、そのアセンブリがその別の要素に動作可能に結合されていると言えることは理解される。移動アセンブリの下側アセンブリ200は、上側の第1の配置と下側の第2の配置との間で動くように構成されている。第1の配置では、移動アセンブリの下側アセンブリ200は、レベリングアセンブリの延設された第1の部材184とレベリングアセンブリの延設された第2の部材186とを第1の位置に配置するように構成されている。第2の配置では、移動アセンブリの下側アセンブリ200は、レベリングアセンブリの延設された第1の部材184とレベリングアセンブリの延設された第2の部材186とを第2の位置に配置するように構成されている。
【0081】
例示的な実施形態では、移動アセンブリの下側アセンブリ200は、延設された幾つかの部材202と、幾つかのバイアス装置204とを含む。図示されているように、移動アセンブリの下側アセンブリのバイアス装置204は、ばね206である。移動アセンブリの下側アセンブリのバイアス装置204は、下側ツーリングアセンブリ33のポケット(符号なし)に配置される。即ち、移動アセンブリの下側アセンブリのバイアス装置204は、下側ツーリングアセンブリ33に結合、直接結合、又は固定される。移動アセンブリの下側アセンブリ部材202は、移動アセンブリの下側アセンブリの関連するバイアス装置204と係合するように構成される。移動アセンブリの下側アセンブリ部材202は、例示的な実施形態では、フランジ(図示せず)又は他のばねマウントを有する細長いロッド208である。移動アセンブリの下側アセンブリ部材202はまた、上側の第1の位置と下側の第2の位置の間を移動する。
【0082】
つまり、移動アセンブリの下側アセンブリのバイアス装置204は、ポケットに配置される。移動アセンブリの下側アセンブリ部材202はポケットに動作可能に配置され、移動アセンブリの下側アセンブリのバイアス装置204は、移動アセンブリの下側アセンブリ部材202とポケットとの間にある。この構成では、移動アセンブリの下側アセンブリバイアスの装置204は、移動アセンブリの下側アセンブリ部材202と作動的に係合し、それを第1の位置に付勢する。移動アセンブリの下側アセンブリ部材202は、レベリングアセンブリの第1の部材184と第2の部材186とに結合、直接結合、又は固定される。即ち、図示されているように、移動アセンブリの4つの下側アセンブリ部材202があって、レベリングアセンブリの第1の部材184と第2の部材186の各々に2つが結合される。故に、レベリングアセンブリの第1の部材184と第2の部材186とは、移動アセンブリの下側アセンブリ部材202と共に移動し、それらの第1の位置に付勢される。更に、保持部材172、図示されているようにアイドルバー174は、レベリングアセンブリの第1の部材184と第2の部材186に結合、直接結合、又は固定される。故に、保持部材172もその第1の位置に付勢される。
【0083】
運転時には、移動アセンブリの上側アセンブリ部材194は、移動アセンブリの下側アセンブリ部材202と、及び/又は、レベリングアセンブリの第1の部材184及び第2の部材186と整列する。この構成では、上側ツーリングアセンブリ31が第1の位置から第2の位置に移動すると、移動アセンブリの上側アセンブリ部材194が、移動アセンブリの下側アセンブリ部材202と、及び/又は、レベリングアセンブリの第1の部材184及び第2の部材186と作動的に係合することで、移動アセンブリの下側アセンブリ200が第1の配置から第2の配置に動くことになる。上側ツーリングアセンブリ31が第2の位置から第1の位置に移動すると、移動アセンブリの下側アセンブリのバイアス装置204の付勢力により、移動アセンブリの下側アセンブリ部材202が、及び/又は、レベリングアセンブリの第1の部材184及び第2の部材186が第1の位置に移動する。故に、保持部材172は、上側ツーリングアセンブリ31がその第1の位置と第2の位置の間を循環するのに伴って、第1の位置と第2の位置の間を循環する。
【0084】
発明の具体的な実施形態が詳細に説明されたが、本開示の全体的な教示に照らしてそれらの詳細に対する様々な修正及び代替がなされ得ることは当業者には理解されるであろう。従って、開示された特定の構成は、例示であることのみを意図されており、添付の特許請求の範囲及びその任意の且つ全ての均等物の全範囲として与えられる本発明の範囲に対する限定ではない。しかしながら、請求項1の前文にある「シェルの凹部の2×2クラスタの長さよりも長い幅を有するタブレーン」という用語は、このような要素の構成が、シェル3を移送ベルト80上の所定の位置に維持するための保持ピンの使用を妨げるという点で、請求項に命、意味及び活力を与えるために必要であることに留意のこと。即ち、この要素は保持アセンブリ170の一部ではないが、保持アセンブリ170を必要とさせるのはこの構成である。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】