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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-01
(54)【発明の名称】遠隔プラズマ源のための保守
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/00 20060101AFI20220325BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20220325BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20220325BHJP
【FI】
H05H1/00 A
H01L21/302 101M
H01L21/31 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021547191
(86)(22)【出願日】2020-01-23
(85)【翻訳文提出日】2021-09-10
(86)【国際出願番号】 US2020014761
(87)【国際公開番号】W WO2020167440
(87)【国際公開日】2020-08-20
(31)【優先権主張番号】16/276,320
(32)【優先日】2019-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519027693
【氏名又は名称】エーイーエス グローバル ホールディングス, プライベート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ポラック, スコット
(72)【発明者】
【氏名】ハレル, ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】マドセン, デイビッド ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】シャバリン, アンドリュー
【テーマコード(参考)】
2G084
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
2G084BB25
2G084CC12
2G084CC13
2G084FF02
2G084HH02
2G084HH11
2G084HH15
2G084HH16
2G084HH19
2G084HH23
2G084HH37
5F004AA16
5F004BA03
5F004BB12
5F004BB13
5F004BC08
5F004CA09
5F004CB05
5F004CB12
5F004CB20
5F045AA08
5F045BB08
5F045EB05
5F045EH18
5F045GB08
5F045GB11
5F045GB16
(57)【要約】
遠隔プラズマ源の保守を最適化するためのシステムおよび方法は、遠隔プラズマ源からデータを記録するステップを含む。データは、ある期間にわたる遠隔プラズマ源の1つ以上の動作特性の測定値と、システム故障事象の複数のインジケーションとを備える。本方法は、データを受信するステップと、データを分析するステップと、1つ以上の動作特性の測定値と複数のシステム故障事象との間の相関に基づいて、動作点の閾値を決定するステップとを含み得る。動作点は、特定の時間における1つ以上の動作特性の測定値を備え得る。閾値は、保留中のシステム故障事象が規定時間窓内に定義された信頼度まで確実であることを表す。本システムは、遠隔プラズマ源に予防保守を実施するための通知を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔プラズマ源保守のためのシステムであって、
遠隔プラズマ源と、
前記遠隔プラズマ源に接続され、データを記録するように構成されるデータ入手デバイスであって、前記データは、
ある期間にわたる前記遠隔プラズマ源の1つ以上の動作特性の測定値と、
システム故障事象の複数のインジケーションと
を備える、データ入手デバイスと、
コンピューティングデバイスであって、
前記データ入手デバイスから前記データを受信することと、
前記データを分析することと、
前記1つ以上の動作特性の測定値と前記複数のシステム故障事象との間の相関に基づいて、動作点の閾値を決定することであって、前記動作点は、
特定の時間における前記1つ以上の動作特性の測定値
を備え、
前記閾値は、保留中のシステム故障事象が規定時間窓内に定義された信頼度まで確実であることを表す、ことと、
前記遠隔プラズマ源に予防保守を実施するための通知を提供することと
を行うように構成される、コンピューティングデバイスと
を備える、システム。
【請求項2】
前記システムは、前記1つ以上の動作特性の1つ以上の間接的測定値を計算するように構成され、前記決定することは、前記1つ以上の計算された間接的測定値に基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記1つ以上の間接的測定値は、
プラズマおよびチャンバインピーダンスの成分と、
チャンバ壁の特性と
のうちの1つ以上のものを備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記1つ以上の動作特性は、
電流と、
電圧と、
温度と、
インピーダンスと
のうちの1つ以上のものを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記コンピューティングデバイスは、遠隔サーバである、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
複数の付加的遠隔プラズマ源と、
複数の付加的データ入手デバイスと
をさらに備え、
前記データはさらに、
前記複数の付加的遠隔プラズマ源のそれぞれからの付加的測定値と、
前記遠隔プラズマ源のそれぞれからのシステム故障の付加的インジケーションと
を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数の付加的遠隔プラズマ源のうちの少なくともいくつかは、異なる地理的場所にある、請求項8に記載のシステム。
【請求項8】
前記決定することは、機械学習プログラムによって実装される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記機械学習プログラムは、前記閾値を設定するためのアルゴリズムを自動的に開発する、請求項9に記載のシステム。
【請求項10】
前記機械学習プログラムは、ユーザから入力を受信し、前記決定することを補助する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記コンピューティングデバイスは、遠隔サーバであり、
予防保守のためのアルゴリズムが、特定の用途のための特定のタイプの遠隔プラズマ源のために、前記遠隔サーバにおいて生成され、前記システムはさらに、
ローカルで展開される遠隔プラズマ源であって、前記ローカルで展開される遠隔プラズマ源は、前記ローカルで展開される遠隔プラズマ源が前記遠隔サーバに接続されていない間に、前記特定の用途のための前記特定のタイプの遠隔プラズマ源のために前記遠隔サーバにおいて生成される予防保守のための前記アルゴリズムを動作させるように構成される、ローカルで展開される遠隔プラズマ源
を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
遠隔プラズマ源を保守するための方法であって、前記方法は、
遠隔プラズマ源からデータを記録することであって、前記データは、
ある期間にわたる前記遠隔プラズマ源の1つ以上の動作特性の測定値と、
システム故障事象の複数のインジケーションと
を備える、ことと、
前記データを受信することと、
前記データを分析することと、
前記1つ以上の動作特性の測定値と前記複数のシステム故障事象との間の相関に基づいて、動作点の閾値を決定することであって、前記動作点は、
特定の時間における前記1つ以上の動作特性の測定値
を備え、
前記閾値は、保留中のシステム故障事象が規定時間窓内に定義された信頼度まで確実であることを表す、ことと、
前記遠隔プラズマ源に予防保守を実施するための通知を提供することと
を含む、方法。
【請求項13】
前記1つ以上の動作特性の1つ以上の間接的測定値を計算することをさらに含み、前記決定することは、前記1つ以上の計算された間接的測定値に基づく、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上の間接的測定値は、
プラズマおよびチャンバインピーダンスの成分と、
チャンバ壁の特性と
のうちの1つ以上のものを備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上の動作特性は、
電流と、
電圧と、
温度と、
インピーダンスと
のうちの1つ以上のものを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記遠隔プラズマ源から遠隔サーバに前記データを伝送することをさらに含み、前記決定することは、前記遠隔サーバにおいて実施される、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
複数の付加的遠隔プラズマ源からデータを記録することと、
複数の付加的データ入手デバイスからデータを入手することと
をさらに含み、
前記データはさらに、
前記複数の付加的遠隔プラズマ源のそれぞれからの付加的測定値と、
前記遠隔プラズマ源のそれぞれからのシステム故障の付加的インジケーションと
を備える、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記複数の付加的遠隔プラズマ源のうちの少なくともいくつかは、異なる地理的場所にある、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記決定することは、機械学習プログラムによって実装される、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記機械学習プログラムによって、前記閾値を設定するためのアルゴリズムを自動的に開発することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記機械学習プログラムによって、ユーザから入力を受信し、前記決定することを補助することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記コンピューティングデバイスは、遠隔サーバであり、
特定の用途のための特定のタイプの遠隔プラズマ源のために、前記遠隔サーバにおいて予防保守のためのアルゴリズムを生成することと、
前記アルゴリズムをローカルで展開可能な遠隔プラズマ源に転送することと、
前記ローカルで展開可能な遠隔プラズマ源をローカルで展開することと、
予防保守のための前記アルゴリズムを動作させることであって、予防保守のための前記アルゴリズムは、前記ローカルで展開可能な遠隔プラズマ源が前記遠隔サーバに接続されていない間に、前記特定の用途のための前記特定のタイプの遠隔プラズマ源のために前記遠隔サーバにおいて生成される、ことと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項23】
遠隔プラズマ源を保守するための方法を実施するプロセッサ可読命令でエンコードされる非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体であって、前記方法は、
遠隔プラズマ源からデータを記録することであって、前記データは、
ある期間にわたる前記遠隔プラズマ源の1つ以上の動作特性の測定値と、
システム故障事象の複数のインジケーションと
を備える、ことと、
前記データを受信することと、
前記データを分析することと、
前記1つ以上の動作特性の測定値と前記複数のシステム故障事象との間の相関に基づいて、動作点の閾値を決定することであって、前記動作点は、
特定の時間における前記1つ以上の動作特性の測定値
を備え、
前記閾値は、保留中のシステム故障事象が規定時間窓内に定義された信頼度まで確実であることを表す、ことと、
前記遠隔プラズマ源に予防保守を実施するための通知を提供することと
を含む、非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項24】
前記方法はさらに、前記1つ以上の動作特性の1つ以上の間接的測定値を計算することを含み、前記決定することは、前記1つ以上の計算された間接的測定値に基づく、請求項23に記載の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項25】
前記1つ以上の間接的測定値は、
プラズマおよびチャンバインピーダンスの成分と、
チャンバ壁の特性と
のうちの1つ以上のものを備える、請求項23に記載の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項26】
前記1つ以上の動作特性は、
電流と、
電圧と、
温度と、
インピーダンスと
のうちの1つ以上のものを備える、請求項23に記載の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項27】
前記方法はさらに、前記遠隔プラズマ源から遠隔サーバに前記データを伝送することを含み、前記決定することは、前記遠隔サーバにおいて実施される、請求項23に記載の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項28】
前記方法はさらに、
複数の付加的遠隔プラズマ源からデータを記録することと、
複数の付加的データ入手デバイスからデータを入手することと
を含み、前記データはさらに、
前記複数の付加的遠隔プラズマ源のそれぞれからの付加的測定値と、
前記遠隔プラズマ源のそれぞれからのシステム故障の付加的インジケーションと
を備える、請求項23に記載の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項29】
前記複数の付加的遠隔プラズマ源のうちの少なくともいくつかは、異なる地理的場所にある、請求項28に記載の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項30】
前記決定することは、機械学習プログラムによって実装される、請求項23に記載の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項31】
前記方法はさらに、前記機械学習プログラムによって、前記閾値を設定するためのアルゴリズムを自動的に開発することを含む、請求項30に記載の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項32】
前記方法はさらに、前記機械学習プログラムによって、ユーザから入力を受信し、前記決定することを補助することを含む、請求項30に記載の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項33】
前記コンピューティングデバイスは、遠隔サーバであり、
特定の用途のための特定のタイプの遠隔プラズマ源のために、前記遠隔サーバにおいて予防保守のためのアルゴリズムを生成することと、
前記アルゴリズムをローカルで展開可能な遠隔プラズマ源に転送することと、
前記ローカルで展開可能な遠隔プラズマ源をローカルで展開することと、
予防保守のための前記アルゴリズムを動作させることであって、予防保守のための前記アルゴリズムは、前記ローカルで展開可能な遠隔プラズマ源が前記遠隔サーバに接続されていない間に、前記特定の用途のための前記特定のタイプの遠隔プラズマ源のために前記遠隔サーバにおいて生成される、ことと
をさらに含む、請求項23に記載の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、予測分析に関し、より具体的には、遠隔プラズマ源の保守を最適化するための予測分析の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体および薄膜業界では、遠隔プラズマ源(RPS)が、半導体または薄膜デバイスが加工される一次処理チャンバから遠隔でプラズマを発生させるために、多くの用途で使用される。プラズマ内の複数の機構は、RPSチャンバ壁を劣化させ得、例えば、正電荷を持つイオンの動力学的衝撃が、材料を物理的に加熱し、チャンバ壁から離れるように材料をスパッタし得る。加えて、表面反応が、材料を除去する、材料を添加する、および/またはチャンバ壁の化学性質を修飾し得る。RPSチャンバ壁が劣化するにつれて、予防保守が、チャンバ壁を清掃または面再生する、および/または交換するために要求される。
【0003】
現在のアプローチでは、RPS上の予防保守は、それが要求される性能を提供し続け得るように、規則的間隔において管理される。予防保守のためにRPSを除去することは、時として、著しい費用をもたらし得るため、予防保守間隔の間の時間を最大限にすることが要望されている。しかしながら、予防保守間隔が、過度に離れている場合、点検が要求される時点までの劣化の危険性が増加し、これは、多くの場合、予防保守よりも高価である。予防保守の時期を決めるための現在のアプローチは、最適化されていない。したがって、予防保守事象の間の時間を最適化するための方法の必要性が、当技術分野に存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の側面は、遠隔プラズマ源保守のためのシステムを提供する。本システムは、遠隔プラズマ源と、遠隔プラズマ源に接続され、データを記録するように構成される、データ入手デバイスとを備えてもよい。データは、ある期間にわたる遠隔プラズマ源の1つ以上の動作特性の測定値と、システム故障事象の複数のインジケーションとを備えてもよい。本システムはさらに、データ入手デバイスからデータを受信し、データを分析し、1つ以上の動作特性の測定値と複数のシステム故障事象との間の相関に基づいて、動作点の閾値を決定するように構成される、コンピューティングデバイスを備えてもよく、動作点は、特定の時間における1つ以上の動作特性の測定値を備え、閾値は、保留中のシステム故障事象が規定時間窓内に定義された信頼度まで確実であることを表し得る。本システムは、遠隔プラズマ源に予防保守を実施するための通知を提供してもよい。
【0005】
本開示の別の側面は、遠隔プラズマ源の保守を最適化するための方法を提供する。本方法は、遠隔プラズマ源からデータを記録するステップを含んでもよい。データは、ある期間にわたる遠隔プラズマ源の1つ以上の動作特性の測定値と、システム故障事象の複数のインジケーションとを備えてもよい。本方法は、データを受信するステップと、データを分析するステップと、1つ以上の動作特性の測定値と複数のシステム故障事象との間の相関に基づいて、動作点の閾値を決定するステップとを含んでもよい。動作点は、特定の時間における1つ以上の動作特性の測定値を備えてもよい。閾値は、保留中のシステム故障事象が規定時間窓内に定義された信頼度まで確実であることを表し得る。本方法は、遠隔プラズマ源に予防保守を実施するための通知を提供するステップを含んでもよい。
【0006】
本開示のさらに別の側面は、遠隔プラズマ源の保守を最適化するための方法を実施するプロセッサ可読命令でエンコードされる、非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体を提供する。本方法は、遠隔プラズマ源からデータを記録するステップを含んでもよい。データは、ある期間にわたる遠隔プラズマ源の1つ以上の動作特性の測定値と、システム故障事象の複数のインジケーションとを備えてもよい。本方法は、データを受信するステップと、データを分析するステップと、1つ以上の動作特性の測定値と複数のシステム故障事象との間の相関に基づいて、動作点の閾値を決定するステップとを含んでもよい。動作点は、特定の時間における1つ以上の動作特性の測定値を備えてもよい。閾値は、保留中のシステム故障事象が規定時間窓内に定義された信頼度まで確実であることを表し得る。本方法は、遠隔プラズマ源に予防保守を実施するための通知を提供するステップを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本開示のシステム内のプラズマ処理チャンバの上流の遠隔プラズマ源を図示する、ブロック図である。
【0008】
図2図2は、本開示のシステム内のプラズマ処理チャンバの下流の遠隔プラズマ源を図示する、ブロック図である。
【0009】
図3A図3Aは、本開示による、予測分析を生成するために使用される動作特性を備える、データを描写する。
【0010】
図3B図3Bは、閾値およびシステム故障事象に関連して経時的に増加するパラメータを測定する、未加工およびフィルタ処理されたデータを描写する。
【0011】
図3C図3Cは、閾値およびシステム故障事象に関連して経時的に減少するパラメータを測定する、未加工およびフィルタ処理されたデータを描写する。
【0012】
図4図4は、N-1の公称寸法を伴う超平面によって分割されるN次元パラメータ空間を示す。
【0013】
図5図5は、本開示の予測分析システムのコンポーネントを描写する、ネットワークアーキテクチャ図である。
【0014】
図6図6は、本開示の方法を描写するフローチャートである。
【0015】
図7図7は、本開示の側面を実装するために使用され得る、コンピューティングデバイスの論理ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
単語「例示的」は、「実施例、事例、または例証としての役割を果たす」ことを意味にするために本明細書で使用される。「例示的」として本明細書に説明される任意の実施形態は、必ずしも、他の実施形態より好ましいまたは有利であるものとして解釈されるものではない。
【0017】
多数の産業用途が、半導体、薄膜デバイス、およびプラズマ処理チャンバを用いて作製される他の製品の製造で遠隔プラズマ源(RPS)を使用する。そのような用途は、典型的には、製品が加工されているプラズマ処理チャンバ(「一次処理チャンバ」)の製造プロセスにおいて上流または下流に位置付けられる、1つ以上のRPSを伴う。用途は、RPSを使用し、プロセスの間にチャンバを清掃するために使用されるフッ素または酸素ラジカルを処理チャンバの上流で発生させることを伴う。図1は、ガス源130と、一次処理チャンバ120の上流のRPS150とを有する、プラズマ処理システム100の簡単なブロック図を示す。本開示を通してより完全に説明されるであろうように、RPS150は、データ入手システム(または「データ入手デバイス」)180に接続される。データ入手システム180は、ローカルであり得るコンピューティングデバイス185および/または遠隔コンピューティングデバイス(例えば、遠隔クラウドサーバ)190を含む、1つ以上のコンピューティングデバイスに接続されてもよい。別の用途は、低エネルギーの中性ラジカルの流れを送達し、半導体層等の繊細なウエハの緩やかな表面修飾を実施するための処理チャンバの上流RPS150の使用である。
【0018】
さらに別の用途は、流出ガスの地球温暖化の潜在性を低減させるための処理チャンバの下流のプラズマベースの削減のためのRPSの使用である。例えば、いくつかの一次プラズマ処理チャンバは、半導体生成プロセスの結果として、NF、CF、およびSF等の温室効果の潜在性が高いガスを使用する。これらのガスの削減は、それらを温室効果の潜在性がはるかに低いガスまたは他の副生成物に変換するために望ましい。そのような場合において、図2に示されるRPS250等の下流RPSが、使用されてもよい。ある場合には、削減触媒流体(ある場合には、流体を蒸発させることによって産生されるガス)が、RPS250の上流の処理チャンバの流出物に添加されてもよい。そのような用途では、したがって、付加的「ガス源」が、RPS250の中に送給してもよい。RPS250は、プラズマを生成するために使用される電磁コイルを伴う線形または環状形チャンバを備えてもよい。これは、Advanced Energy Industries(Fort Collins, Colorado)によって製造された種々のRPSタイプによって実装されてもよい。図2に示されるように、RPS250はまた、データ入手システム280に接続される。示されていないが、データ入手システム280は、図1に示されるものに類似するローカルおよび/またはクラウドコンピュータに接続されてもよい。
【0019】
これらのRPS用途のそれぞれでは、種々の機構が、不要な材料をRPSの壁上に堆積させるか、または壁からの材料の不要な除去を引き起こすかのいずれかであり得る。不要な材料が堆積される場合、これらの汚染物質は、RPSプラズマチャンバの壁上に物理的に蓄積し、層を形成する、硫黄酸化物等の粉末状物質を含み得る。壁からの材料の不要な除去の場合、これは、壁に衝突し、それらを侵食する、プラズマ内のイオンによって引き起こされ得る。本劣化の機構は、本明細書では、材料を側壁から「離れるようにスパッタする」と称され得る。いくつかのRPSシステムは、エネルギーをプラズマの中に結合する一次機構として、誘導結合プラズマ(ICP)を提供するように設計されるが、しかしながら、固有の電位およびこれらの設計で形成される結果として生じる漂遊電場に起因して、ある程度の誘導結合プラズマ(CCP)もまた、存在し得る。そのようなシステムにおける容量対誘導結合の比は、圧力および電力とともに変動し得、通常、より多量の容量結合が、より高いガス圧および/またはより低い電力レベルにおいて存在する。ある用途は、より高度な容量結合の条件下で動作するようにプラズマに要求し、そのような条件では、イオンは、純ICPプラズマと比較して、より大きいエネルギーを用いて、壁に加速され、チャンバ壁の増加したスパッタリング率をもたらす。ある場合には、本スパッタリング侵食は、イオンが、RPSの周囲のコイルに対応するパターンで、すなわち、電場が集中している場所で、壁に衝突し、侵食するため、壁の撓みまたは不均等な摩耗を引き起こすと考えられ得る。
【0020】
予防保守は、壁の内側の清掃または面再生のいずれかを行うこと、または壁を除去および交換することを含むことができる。予防保守は、時間がかかり得、保守が置換を要求するとき、高価であり得る。したがって、予防保守事象の間の時間を最大限にすることが望ましくあり得る。
【0021】
しかしながら、予防保守は、システム故障を誘起する事象よりも望ましい。「システム故障」は、本開示に定義されるように、RPSコンポーネントの計画外の清掃、改修、または交換等のある種類の是正保守を要求するために十分に有意な任意の事象である。システム故障事象は、RPSがプラズマを点火することができないこと、RPSの動作の障害、またはRPSの適用機能の1つ以上の側面における有意な性能劣化を含み得る。計画外の清掃、改修、または交換を要求するシステム故障事象は、時間および金銭の両方において予防保守よりも有意に高価であり得る。システム故障事象は、RPSが典型的には、極めて敏感かつ高価な製品のより大規模な製造プロセスの一部であるため、予想外に生じるときに極めて問題になり得る。
【0022】
RPSユニットは、電圧、電流、コイルまたは電極において駆動するAC電圧と電流との間の位相、温度、インピーダンス、および他の測定値等のリアルタイム動作特性を報告することができる。換言すると、これは、これらの特性が、それが接続されるプラズマ処理システムと相互作用するために使用され得るため、そのような特性のための複数の測定出力機構を装備してもよい。例えば、それらは、接続されたRF発生器からの発電を調整するために使用されることができる。しかしながら、本データは、多くの場合、ログファイルがRPSデバイスに接続されるユーザによって手動で開始される場合のみ収集される。本開示の実施形態では、RPSは、データ入手システムであって、RPSの複数のリアルタイム動作特性を記録するように構成される、データ入手システムを装備してもよい。RPSからの任意のタイプの測定可能な出力が、上記に説明される電圧、電流(DCまたはACのいずれか)、温度、およびインピーダンス等のデータ入手システムによって測定および記録され得ることが検討される。温度は、特に、RPSの全体を通した異なる場所において、サーミスタおよび熱電対を含む、複数のセンサにおいて測定されてもよい。温度の長期監視は、同一の製造業者によって生成されるものでさえも、異なるシステムのための初期動作温度が、製造時の温度センサにおける傾斜およびオフセットの変動に起因して高い変動性を有し得るため、本開示の予測分析を発生させることに特に重要であり得る。
【0023】
また、データ入手システムが、RPSが接続されるプラズマ処理システムのコンポーネントから他の測定可能な出力を記録し得ることも検討される。例えば、いくつかの用途では、プラズマ処理が、冷却水システムと併せて使用される。そのようなシステムの効率を最大限にするために、流率、入口および出口温度、および水圧の測定値が、得られる、または計算されてもよい。いくつかの用途では、プラズマ処理システム内で利用されるガスの特性が、測定されてもよい。これらは、ガス流率、チャンバの内側のガス圧、およびガスの実際の組成を含む。
【0024】
前述で説明されたように、データ入手システムは、多くの実施形態では、1つ以上のコンピューティングデバイスおよび/またはネットワークに接続されるように、かつその記録されたデータをそこに送信するように構成される。データ入手システムおよびそれが接続されるネットワークコンポーネントは、本開示の「予測分析システム」と称され得る。データ入手システムは、任意の測定可能な動作特性を収集、記録、および送信し得、コンピューティングデバイスにおいて実装されるシステムの予測分析コンポーネントは、それに基づいて測定パラメータを計算し得ることが検討される。これらの計算された測定パラメータ(本明細書では「間接的に導出された」パラメータとも称される)は、RPSの構成に応じて、種々の測定を含んでもよく、これらの間接的に導出されたパラメータのいくつかの実施例は、チャンバ壁厚、チャンバリアクタンス、またはプラズマおよびチャンバインピーダンスであり得る。しかしながら、計算された測定パラメータは、直接測定されず、むしろ、他の直接測定された特性から導出される、任意のメトリックを含んでもよい。別の可能性として考えられる測定値は、誘導結合と比較した、容量結合の程度である。多くのプラズマ処理用途は、誘導結合プロセスを通して稼働することを意図している。しかしながら、ある用途では、プラズマの物理学は、容量結合が優勢になり得るようなものであり、これは、容量結合がRPS壁上の材料蓄積またはRPS壁からスパッタする材料の率を増加させ得ることを含む、いくつかの理由により、望ましくない場合がある。材料は、ガスの化学性質および圧力に応じて、除去または堆積されてもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、直接測定されない、ある動作パラメータは、他の直接測定された動作特性から(すなわち、計算によって)推定されてもよい。これらは、電力送達波形の位相、およびRPS自体の壁の静電容量または厚さを含んでもよい。他の実施形態では、これらの計算された測定値は、直接測定されてもよい。
【0026】
本開示の実施形態では、データ入手システムは、経時的に特定の用途において特定のRPSの動作特性を記録してもよい。例えば、1つのデータ入手システムが、フッ素または酸素ラジカルを発生させるためのRPSに(例えば、短いケーブルを通して、またはローカルエリアネットワーク(LAN)上で)ローカルで接続されてもよい。本特定のRPSの動作特性は、経時的に収集され、予防保守事象およびシステム故障事象の発生に関連して接続されたコンピューティングデバイスによって分析されてもよい。特定の測定値とシステム故障事象との間の相関のパターンに基づいて、コンピューティングデバイスは、経時的に、システム故障事象が生じる可能性が高いときを示す、これらの動作特性のモデルを生成してもよい。ある用途では、予防保守が、少なくとも数日毎に、他では数週間毎に実施されるべきであることが公知である。RPSのオペレータがシステム故障事象を完全に回避することを所望する可能性が高いことを前提として、単一の用途のために単一のRPSから正確なモデルを生成するために十分なデータを収集することは、非常に長い時間がかかり得る。
【0027】
しかしながら、より多くのデータが、特定の用途で使用される特定のタイプのRPSについて収集されることができるほど、より迅速かつ正確に予測が行われ得る。例えば、薄膜の単一の製造業者が、フッ素または酸素ラジカルを発生させるための数十個のそのようなRPSを使用する場合、接続されたデータ入手システムは、より短い期間で予防保守およびシステム故障事象のより多くの事例を収集し得る。本開示の実施形態では、そのような動作特性は、複数の遠隔場所におけるユーザ(例えば、製造業者)から収集されてもよく、ユーザはそれぞれ、複数のRPSユニットを有してもよい。これらのRPSユニットのそれぞれからの動作特性についてのデータは、図5を参照して詳細に説明されるであろうように、それらの個別のデータ入手システムによって収集され、集中型サーバまたはクラウドサーバに送信されてもよい。サーバは、予測分析システムを実装し、より正確なモデルを生成し、システム故障事象と相関する測定された動作特性のタイプを予測してもよく、これは、システムが予防保守を実施するときについてアラートまたは推奨を生成することを可能にする。
【0028】
経時的に、特定の用途において特定のタイプのRPSについて収集および分析されるデータの量は、非常にロバストになり得るため、予測分析は、所望の信頼度まで正確になる。すなわち、本システムは、システム故障事象がある所定の期間(例えば、12時間)内に生じるであろう、特定の閾値(例えば、95%)を上回る数値的確率を計算してもよい。そのような場合において、これらの用途のためのRPSは、データを遠隔サーバに送信するのではなく、データ入手システムによってローカルコンピューティングデバイスのみと併用され得ることが検討される。データ入手システムおよびローカルコンピューティングデバイスは、複数の遠隔ユーザを伴って実装される大規模データ収集システムから導出される、内蔵アルゴリズムを装備してもよい。本内蔵アルゴリズムは、次いで、ローカルシステムが遠隔サーバに接続されることなく、予防保守アラートをローカルユーザに提供するために使用されてもよい。
【0029】
極めて正確なモデルが、特定の用途のための特定のタイプのRPSに関して動作特性の大規模データセットを分析することから導出され得るが、多くの異なる種類のRPSが存在し、それらは、多くの異なる用途のために使用される。いくつかのRPS動作特性(すなわち、温度、インピーダンス、電圧)は、1つのユニットから別のユニットへの極めて高い変動性を有し得る。例えば、同一のモデルの異なるユニットの間の温度範囲は、製造差異または動作環境に応じて、数度(例えば、摂氏5~10度)異なり得る。
【0030】
異なる種類のRPSの間の動作特性の差異は、さらに劇的であり得る。誘導結合および容量結合RPSは、例えば、各可能性として考えられる測定値が異なり得る。類似用途のために異なる製造業者によって作製されるRPSシステムも、動作特性の差異を有する。
【0031】
RPSユニットの間の差異の数およびそれらが使用され得る異なる用途の数は、指数関数的な数の最適化された予防保守閾値およびスケジュールを生成する。RPSユニットのタイプおよび用途の各組み合わせは、いずれのシステム故障事象も予防しながら、予防保守事象の間の時間を最大限にするであろう、その独自の予防保守スケジュールを有する可能性が高い。
【0032】
本開示のシステムは、RPSおよび用途の任意の組み合わせからデータを収集および記録し、それを経時的に分析し、分析に基づいて動作特性のモデルを生成し、機械学習を実装し、予防保守モデルの構造を最適化するアルゴリズムを生成する方法を提供する。機械学習を実装し、アルゴリズムを生成することの利益は、RPSユニットおよび用途の組み合わせ毎にアルゴリズムを手動で生成する必要性を排除することである。機械学習アルゴリズムが予防保守スケジュールを生成し得る方法の実施例として、「強化」タイプ学習アルゴリズムが、エンドユーザからの1つの入力を加えた動作特性について全ての収集されたデータを取り込んでもよく、そのエンドユーザは、1)「交換/清掃の準備ができている」、2)「交換/清掃の準備がほぼできている」、または3)「交換/清掃の準備ができていない」のいずれかとして、チャンバの状態を入力してもよい。アルゴリズムが、ユーザからの入力を伴う収集されたデータの残りを相関させるにつれて、「交換/清掃の準備がほぼできている」ことを示す動作特性に自動的に到達することができる。
【0033】
図3Aは、RPSから収集され、経時的に関連付けられるデータ入手システムによって報告され得る、データを描写する。グラフ310は、経時的にN個の異なるパラメータの測定値を示す。これらのパラメータは、DC電圧および電流、AC電圧、電流、および位相、空気流および温度、水流、温度、および方向、および誘導および容量結合の相対程度を含んでもよい。グラフ310は、それぞれ経時的に変動する、パラメータ1 311、パラメータ2 312、およびパラメータN 320を示す。特定の「動作点」330は、特定の時点における動作パラメータのそれぞれの値を表す。示されるように、種々のパラメータは、相互から独立して変動し、動作点330においていずれの特定の種類の相関も視覚的に伝えない、測定値を生じ得る。これらのパラメータは、単に、未加工の測定されたデータであってもよい、またはそれらは、アーチファクトを平滑化および除去する目的のために、フィルタリングおよび処理を受けてもよい。これらのパラメータはまた、限定ではないが、チャンバ内層壁厚、チャンバ内層表面状態、残りのチャンバ壁厚、プラズマ特性(例えば、電子およびイオン密度およびインピーダンス)、および予防保守または修理が要求される前に残っている時間を含み得る、間接的変数の推定値を含んでもよい。
【0034】
図3Bおよび3Cは、特定のRPSに関する全ての測定および計算されたパラメータのサブセットであり得る、特定のパラメータが、経時的に値を増加(図3B)および減少(図3C)させる、実施例を示す。未加工データ点340、350は、実際の測定または計算されたデータ点を表し、フィルタ処理および平滑化されたデータ線345、365は、種々の欠陥または異常読取値が排除された値を示す。グラフはそれぞれ、測定された期間の終了の近傍のシステム故障事象355、375、および複数のデータ点測定値が、システム故障事象が差し迫っていることを示す値に設定される、閾値線350、370を描写する。図3Bの増加する測定値および図3Cの減少する測定値は、同一の用途のための同一のRPSユニット内で検出され得る、すなわち、それらは、図3Aのパラメータ1-Nのうちのいずれかを表し得ることが検討される。本開示の予測分析システムは、相関を検出し、図3Bおよび3Cに示されるような測定値およびシステム故障事象を備える、データからモデルを生成してもよい。
【0035】
間接的に測定され得るデータ点のタイプの一実施例として、容量結合の相対的程度が、RPSチャンバおよびプラズマのインピーダンスを調査し、混合結合または容量結合によって発生されるプラズマと比較した、誘導結合プラズマのインピーダンス特性の間の閾値を確立する、実験的データまたは構成的モデルと比較することによって、決定されてもよい。容量結合の相対的程度は、具体的RPSから入手可能なデータを使用して、データ入手システムによって測定されることができる。動作特性の多くのタイプの測定値は、未加工測定値のうちのいくつかが誤ったインジケータに起因するため、未加工の測定されたデータのフィルタリングを要求する。例えば、RPSが、オンおよびオフになるとき、いくつかの測定値は、極めて高いまたは極めて低い一時的信号を生じ得るが、これらは、オン状態とオフ状態との間の遷移のアーチファクトであるため、現状を反映しない場合がある。
【0036】
しかしながら、予測データ分析システムが、システム故障事象の前の同一の期間に対応する複数のデータを受信するため、これは、その正常な軌道から大きく逸脱するデータと、そうではないデータとの間の相関を識別することができる。これは、別様に修理または点検の必要性を示さないと考えられ得る、閾値を識別することができる。
【0037】
図4に目を向けると、予測分析システム内のアルゴリズムは、超平面420からのある距離以内のN次元空間410内の点が、修理の差し迫った必要性と最も高度に相関することを示し、定義された将来の期間内の特定の信頼度を伴う必要性を予測し得る。N次元空間410は、RPSの健全性を査定するために使用され得る、RPSデータを備える。これらのデータは、平滑化する、適合させる、雑音を除去する、およびアーチファクトを除去する目的のために処理されてもよい。そのような事象が経時的に記録されるにつれて、データの間の相関は、より明確に異なる状態になり得、システム故障事象が生じる前に生じ得るエラー率の最大事例を示す。
【0038】
超平面420の「上方」に図形的に描写される、矢印430(空間430)によって識別されるN次元空間は、動作点が満足できるものであり、RPSが予防保守を必要としていない、空間を表す。超平面420の「下方」に図形的に描写される、矢印440(空間440)によって識別されるN次元空間は、動作点が満足できるものではない、空間を表す。空間440内の動作点において、RPSは、注意を要求し得る。特定の動作点450が、空間430内に示される。本特定の動作点450は、図3の動作点330と同一であり、特定の時点におけるN個のパラメータの測定値を表し得る。動作点450は、超平面420からの距離460に示される。本距離460は、閾値を設定または定義するために使用されてもよい。システム故障が生じる前に生じ得るエラー率の最大事例を相関させるアルゴリズム決定に基づいて、ユーザまたは予測分析システム自体は、初めて動作点からの距離が閾値の内側に降下するときに、予防保守が実施されるためのアラートの閾値を設定してもよい。閾値が超えられるとき、アラートが与えられてもよく、可能性として、予測分析システムによる保守のスケジューリングを含む、アクションが開始されてもよい。
【0039】
図3Aのグラフでは、図示されるもののうち、相関が視覚的に明白ではないため、保守または修理の必要性を最も強く予測するデータを正確に査定することは困難である。さらに多くのデータ点が、多くの実施形態のように、収集されるとき、人間の分析者が相関するデータを査定することは、急速に不可能になる。予測分析システムによって生成されるアルゴリズムは、事実上あらゆる測定可能な特性が査定され、システム故障事象に相関することを可能にする。結果として、予防保守アラートのための閾値は、最も正確なデータに基づいて、最も最適化されたレベルに設定されてもよい。図4では、閾値(すなわち、超平面からの最大距離)が予防保守の間の時間を最大限にするように積極的に設定され得ることが、可能性として考えられ、例えば、予測分析システムは、閾値が、予測分析システムによって事前決定または決定され得る特定の時間間隔内で複数回超えられるときに、予防保守が推奨されるが、修理が要求されないことを計算し得る。より多くの動作特性が収集されることができるほど、より多くの計算が予測分析システムによって実施され得る。しかしながら、最大限の最適化は、最大限の異なるタイプのデータを取り込むことによるだけではなく、時間ドメインにわたって繰り返してそれを取り込むことによっても達成され得る。
【0040】
図5は、本開示の予測分析システム500が実装され得る方法を示す、例示的ネットワークアーキテクチャ図である。いくつかの個々のRPSユニット501、511、521が、示され、本開示の予測分析システムが同一の製造業者によって作製されたRPSの異なるモデルを伴って実装され得ることを図示するように、それぞれ、「タイプ1、Mfr.(製造業者)A」、「タイプ2、Mfr.A」、および「タイプ3、Mfr.A」と標識される。付加的RPSユニット531および541は、同一の予測分析システムが任意の製造業者からの任意のRPSを伴って実装され得ることを図示するように、それぞれ、「タイプ4、Mfr.B」および「タイプN、Mfr.N」と標識される。とりわけ、予測および予防保守推奨を生成するためのアルゴリズムを実装する、予測分析コンポーネントは、「遠隔」予測分析コンポーネント505および「ローカル」予測分析コンポーネント515として示される。遠隔またはローカル予測分析コンポーネント505および515のいずれかとの統合は、1つ以上のデータ入手デバイス502、512、522、532、および542を通して実装される。各RPSが、1つのデータ入手デバイスに接続されるものとして描写されるが、実施形態では、1つを上回るRPSが、単一のデータ入手デバイスに接続されてもよい。
【0041】
遠隔予測分析コンポーネント505は、ロバストなサーバに位置し、複数のRPSユニットからデータを取り込むという意味で、遠隔である。遠隔予測分析コンポーネント505は、実際には、「構内に」、例えば、複数のRPSユニットを使用する半導体製造プラントにおいて展開されてもよい。遠隔予測分析コンポーネント505は、そのような場合において、LAN上にあってもよい。他の実施形態では、これは、異なる製造設備建物、または異なる都市、州、および国等の多くの遠隔地理的場所におけるRPSユニットからデータを受信し得る、インターネット上の遠隔クラウドサーバにあってもよい。
【0042】
ローカル予測分析コンポーネント515は、対照的に、ローカルPCまたはサーバ上で起動されてもよく、1つまたはごくわずかなRPSユニットのための予測分析アルゴリズムおよび予防保守警告を実装してもよい。ローカル予測分析コンポーネント515は、外部コンピューティングデバイス、またはデータ入手デバイスと互換性があるインターフェース、プロセッサ、およびメモリを伴って一意に設計されるもの等のデータ入手デバイスと統合されるコンピューティングデバイスで、実装され得ることが検討される。
【0043】
データ入手デバイス502、512、522、532、および542はそれぞれ、その関連付けられるRPSから収集および/または測定されるデータの種類を定義する、特定のプロトコルを実装してもよい。異なるRPSユニットが、異なるセンサを装備し、別様に他のものと異なるように構成されてもよく、これは、測定されることが可能であるデータのタイプを決定付け得る。異なるプロトコル503、513、523、533、543は、それら自体が、それらの関連付けられるRPSユニットによって起動されている異なるアプリケーションに従って変更され得る。すなわち、タイプ1プロトコル503は、プロトコル「1A」、「1B」、「1C」等の異なる反復を有し得る。
【0044】
いったんデータが特定のプロトコルの下でデータ入手デバイスによって入手されると、データは、ローカルデータベース550、遠隔データベース570、または両方のいずれかに伝送されてもよい。データ入手デバイス502、512、522、532、および542は、データがこれらの個々のユニットのそれぞれによって遠隔データベース570に伝送され得ることを図示するように、群化され、555において遠隔データベース570に論理的に接続されて示される。各個々のデータ入手デバイスは、異なる地理的場所にあってもよい。異なるプロトコルを介して入手されるデータは、データベース550、570内で一様な様式で処理され得るように、異なるタイプの入手されたデータを体系化する、統一プロトコル548を通して統合または同化されてもよい。
【0045】
遠隔予測分析コンポーネント505を参照すると、データベース570は、経時的に入手および記憶される多くの大規模データセットを備え得ることが検討される。これらは、ビッグデータコンポーネント572として描写され、パターンを明らかにするように分析され、予測分析コンポーネントの他の側面を実装するために使用され得る、大量の未加工データを表す。本ビッグデータコンポーネント572は、SQL等の関係データベース管理システムを含む、市販のツールを通して実装され得る、データベース/データ管理コンポーネント571を通して編成および管理されてもよい。
【0046】
遠隔データベース570は、データを分析エンジン580に供給するように構成される。分析エンジン580は、サーバ上で実行されてもよく、いくつかのアプリケーションを備えてもよい。これらのアプリケーションは、データ科学コンポーネント584と、データエンジニアリングコンポーネント585とを含んでもよい。これらはそれぞれ、データ科学者およびデータエンジニアが、データを操作し、閾値等の入力を提供し、アルゴリズムを生成することを補助するためのツールおよびインターフェースを備えてもよい。分析エンジン580はまた、特定のRPSユニットおよびアプリケーションのための具体的予防保守アルゴリズムを生成し得る、アプリケーション開発コンポーネント581を備えてもよい。いったん開発されると、具体的アプリケーションのためのアルゴリズムは、ローカル予測分析コンポーネント515、またはそれらのアプリケーションのために使用されることになる個々のRPSユニットさえも用いて、展開されてもよい。それらの展開されたRPSユニットは、独立して起動してもよく、RPSユニット内に直接実装されるローカルアルゴリズムを有する、ローカルまたは遠隔予測分析コンポーネントへの接続を要求しなくてもよい。実施形態では、ローカル予測分析コンポーネント515は、RPSユニット自体内になくてもよいが、RPSユニットおよび接続されたローカル予測分析コンポーネント515は、遠隔予測分析コンポーネント505へのいずれの接続も伴わずに独立して起動してもよい。モデル開発コンポーネント582は、ビッグデータの分析に基づいて、ある期間で数学的確率を伴って生じる事象の可能性のモデルを生成してもよい。アプリケーション開発コンポーネント581およびモデル開発コンポーネント582は、機械学習プログラムを通して実装され得ることが検討される。
【0047】
アプリケーションおよびモデルを生成するために使用され得る、大規模データセットにより、データ可視化が、使用可能な洞察をデータ科学者およびデータエンジニア等のユーザに提供するために有益である。分析エンジン580は、したがって、グラフ、チャート、および他の可視化ツールとのグラフィカルユーザインターフェースとして実装され得る、ビッグデータ可視化コンポーネント583を備えてもよい。
【0048】
ローカル予測分析エンジン560は、遠隔予測分析エンジン580と類似する多くのコンポーネントおよび機能を備えてもよいが、より小規模で実装され、1つ以上のアタッチされたRPSのエンドユーザのために設計されてもよい。示されるように、ローカル分析エンジン560のアプリケーション構成コンポーネント561は、ローカルデータベース550内に収集されたデータを使用し、接続されたRPSのための予測保守スケジュールを生成する、および/または動作させてもよい。アプリケーション構成コンポーネント561は、遠隔予測分析コンポーネント515上に最初に生成される動作を実装するために使用されてもよく、ローカル構成を調節し、ローカル閾値を設定するために使用されてもよい。ローカルデータ可視化コンポーネント562は、実際のアラート563、分析564、およびKPI(キー性能インジケータ)565を(例えば、グラフィカルユーザインターフェース上で)ユーザに示してもよい。
【0049】
図6は、本開示の実施形態を実装するために実施され得る方法のステップを示す、フローチャート600である。方法のステップは、本発明の範囲から逸脱することなく、入れ替えられることができる。本方法は、最初に、ステップ601において、遠隔プラズマ源からデータを記録するステップを含んでもよい。データは、ある期間にわたる遠隔プラズマ源の1つ以上の動作特性の測定値と、システム故障事象の複数のインジケーションとを備えてもよい。本方法は、次いで、ステップ602において、データを受信するステップと、ステップ603において、データを分析するステップとを含んでもよい。本方法は、ステップ604において、1つ以上の動作特性の測定値と複数のシステム故障事象との間の相関に基づいて、動作点の閾値を決定するステップを含んでもよい。動作点は、特定の時間における1つ以上の動作特性の測定値を備えてもよい。閾値は、保留中のシステム故障事象が規定時間窓内に定義された信頼度まで確実であることを表し得る。本方法は、次いで、ステップ605において、遠隔プラズマ源に予防保守を実施するための通知を提供するステップを含んでもよい。
【0050】
本明細書に説明されるシステムおよび方法は、本明細書に説明される具体的物理的デバイスに加えて、コンピュータシステムで実装されることができる。図7は、デバイスに本開示の側面および/または方法論のうちのいずれか1つ以上のものを実施または実行させるために、その内側で命令のセットが実行され得る、コンピュータシステム700の一実施形態の略図表現を示す。図5におけるローカルコンピュータ560および遠隔サーバ580は、コンピュータシステム700の2つの実装である。図7におけるコンポーネントは、実施例にすぎず、任意のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、内蔵論理コンポーネント、または本開示の特定の実施形態を実装する2つ以上のそのようなコンポーネントの組み合わせの使用または機能性の範囲を限定しない。図示されるコンポーネントのうちのいくつかまたは全ては、コンピュータシステム700の一部であり得る。例えば、コンピュータシステム700は、2つのみの非限定的実施例を挙げると、汎用コンピュータ(例えば、ラップトップコンピュータ)または内蔵論理デバイス(例えば、FPGA)であり得る。
【0051】
コンピュータシステム700は、3つの非限定的実施例を挙げると、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、またはFPGA等の少なくともプロセッサ701を含む。コンピュータシステム700はまた、両方ともバス740を介して相互および他のコンポーネントと通信する、メモリ703と、記憶装置708とを備えてもよい。バス740はまた、ディスプレイ732、1つ以上の入力デバイス733(例えば、キーパッド、キーボード、マウス、スタイラス等を含み得る)、1つ以上の出力デバイス734、1つ以上の記憶デバイス735、および種々の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体736を、相互と、およびプロセッサ701、メモリ703、および記憶装置708のうちの1つ以上のものとリンクしてもよい。これらの要素の全ては、直接、または1つ以上のインターフェースまたはアダプタを介して、バス740とインターフェースをとってもよい。例えば、種々の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体736は、記憶媒体インターフェース726を介して、バス740とインターフェースをとることができる。コンピュータシステム700は、限定ではないが、1つ以上の集積回路(IC)、プリント回路基板(PCB)、モバイルハンドヘルドデバイス(携帯電話またはPDA等)、ラップトップまたはノートブックコンピュータ、分散型コンピュータシステム、コンピューティンググリッド、またはサーバを含む、任意の好適な物理的形態を有してもよい。
【0052】
プロセッサ701(または中央処理ユニット(CPU))は、随意に、命令、データ、またはコンピュータアドレスの一時的ローカル記憶のためのキャッシュメモリユニット702を含有する。プロセッサ701は、少なくとも1つの非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体上に記憶されるコンピュータ可読命令の実行を補助するように構成される。プロセッサ701は、1つ以上のグラフィック処理ユニット(GPU)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、GPUは、機械学習AI(人工知能)プログラムを実行するために使用されてもよい。コンピュータシステム700は、メモリ703、記憶装置708、記憶デバイス735、および/または記憶媒体736(例えば、読取専用メモリ(ROM))等の1つ以上の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体で具現化されるソフトウェアを実行するプロセッサ701の結果として機能性を提供してもよい。例えば、図6の方法600は、1つ以上の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体で具現化されてもよい。非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体は、方法600等の特定の実施形態を実装するソフトウェアを記憶してもよく、プロセッサ701は、ソフトウェアを実行してもよい。メモリ703は、ソフトウェアを、1つ以上の他の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体(大容量記憶デバイス735、736等)から、またはネットワークインターフェース720等の好適なインターフェースを通して1つ以上の他の源から読み取ってもよい。ソフトウェアは、プロセッサ701に、本明細書に説明または図示される1つ以上のプロセス、または1つ以上のプロセスの1つ以上のステップを実施させてもよい。そのようなプロセスまたはステップを実施することは、メモリ703内に記憶されるデータ構造を定義し、データ構造をソフトウェアによってダイレクトされるように修正することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、FPGAは、本開示に説明されるような機能性(例えば、方法600)を実施するための命令を記憶することができる。他の実施形態では、ファームウェアは、本開示に説明されるような機能性(例えば、方法600)を実施するための命令を含む。
【0053】
メモリ703は、限定ではないが、ランダムアクセスメモリコンポーネント(例えば、RAM704)(例えば、静的RAM「SRAM」、動的RAM「DRAM」等)、読取専用コンポーネント(例えば、ROM705)、およびそれらの任意の組み合わせを含む、種々のコンポーネント(例えば、非一過性の有形プロセッサ可読記憶媒体)を含んでもよい。ROM705は、データおよび命令を、単指向性に、プロセッサ701に通信するように作用してもよく、RAM704は、データおよび命令を、双指向性に、プロセッサ701と通信するように作用してもよい。ROM705およびRAM704は、下記に説明される任意の好適な非一過性の有形プロセッサ可読記憶媒体を含んでもよい。いくつかの事例では、ROM705およびRAM704は、方法600を実施するための非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体を含む。一実施例では、起動の間等に、コンピュータシステム700内の要素間で情報を伝達することに役立つ基本ルーチンを含む、基本入力/出力システム706(BIOS)が、メモリ703内に記憶されてもよい。
【0054】
固定記憶装置708は、随意に、記憶制御ユニット707を通して、双指向性に、プロセッサ701に接続される。固定記憶装置708は、付加的データ記憶容量を提供し、また、本明細書に説明される任意の好適な非一過性の有形コンピュータ可読媒体を含んでもよい。記憶装置708は、オペレーティングシステム709、EXEC710(実行可能ファイル)、データ711、APIアプリケーション712(アプリケーションプログラム)、および同等物を記憶するために使用されてもよい。例えば、固定記憶装置708は、図5に説明されるように、データの記憶のために実装され得る。多くの場合、常時ではないが、記憶装置708は、一次記憶装置(例えば、メモリ703)より低速の二次記憶媒体(ハードディスク等)である。記憶装置708はまた、光ディスクドライブ、固体メモリデバイス(例えば、フラッシュベースのシステム)、または上記のいずれかの組み合わせを含むことができる。記憶装置708内の情報は、適切な場合、メモリ703内の仮想メモリとして組み込まれてもよい。
【0055】
一実施例では、記憶デバイス735は、記憶デバイスインターフェース725を介して、コンピュータシステム700と(例えば、外部ポートコネクタ(図示せず)を介して)可撤性にインターフェースをとられてもよい。特に、記憶デバイス735および関連付けられる機械可読媒体は、機械可読命令、データ構造、プログラムモジュール、および/またはコンピュータシステム700のための他のデータの不揮発性および/または揮発性記憶を提供してもよい。一実施例では、ソフトウェアは、完全にまたは部分的に、記憶デバイス735上の機械可読媒体内に常駐してもよい。別の実施例では、ソフトウェアは、完全にまたは部分的に、プロセッサ701内に常駐してもよい。
【0056】
バス740は、種々のサブシステムを接続する。本明細書では、バスの参照は、適切な場合、共通機能を果たす、1つ以上のデジタル信号線を包含してもよい。バス740は、限定ではないが、種々のバスアーキテクチャのいずれかを使用する、メモリバス、メモリコントローラ、周辺バス、ローカルバス、およびそれらの任意の組み合わせを含む、いくつかのタイプのバス構造のうちのいずれかであってもよい。限定ではなく、実施例として、そのようなアーキテクチャは、業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、拡張ISA(EISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソシエーションローカルバス(VLB)、周辺コンポーネントインターコネクト(PCI)バス、PCI-エクスプレス(PCI-X)バス、アクセラレーテッドグラフィックスポート(AGP)バス、ハイパートランスポート(HTX)バス、シリアルアドバンスドテクノロジーアタッチメント(SATA)バス、およびそれらの任意の組み合わせを含む。
【0057】
コンピュータシステム700はまた、入力デバイス733を含んでもよい。一実施例では、コンピュータシステム700のユーザは、入力デバイス733を介して、コマンドおよび/または他の情報をコンピュータシステム700に入力してもよい。入力デバイス733の実施例は、限定ではないが、英数字入力デバイス(例えば、キーボード)、ポインティングデバイス(例えば、マウスまたはタッチパッド)、タッチパッド、ジョイスティック、ゲームパッド、オーディオ入力デバイス(例えば、マイクロホン、音声応答システム等)、光学スキャナ、ビデオまたは静止画像捕捉デバイス(例えば、カメラ)、およびそれらの任意の組み合わせを含む。入力デバイス733は、限定ではないが、シリアル、パラレル、ゲームポート、USB、FIREWIRE(登録商標)、THUNDERBOLT(登録商標)、または上記の任意の組み合わせを含む、種々の入力インターフェース723(例えば、入力インターフェース723)のいずれかを介して、バス740に対してインターフェースをとられてもよい。
【0058】
特定の実施形態では、コンピュータシステム700がネットワーク730に接続されると、コンピュータシステム700は、ネットワーク730に接続されるモバイルデバイスおよび企業システム等の他のデバイスと通信してもよい。コンピュータシステム700へおよびそこからの通信は、ネットワークインターフェース720を通して送信されてもよい。例えば、ネットワークインターフェース720は、着信通信(他のデバイスからの要求または応答等)を1つ以上のパケット(インターネットプロトコル(IP)パケット等)の形態でネットワーク730から受信してもよく、コンピュータシステム700は、処理のために、着信通信をメモリ703内に記憶してもよい。コンピュータシステム700は、同様に、発信通信(他のデバイスへの要求または応答等)を1つ以上のパケットの形態でメモリ703内に記憶し、ネットワークインターフェース720からネットワーク730に通信してもよい。プロセッサ701は、処理のために、メモリ703内に記憶されるこれらの通信パケットにアクセスしてもよい。
【0059】
ネットワークインターフェース720の実施例は、限定ではないが、ネットワークインターフェースカード、モデム、およびそれらの任意の組み合わせを含む。ネットワーク730またはネットワーク区画730の実施例は、限定ではないが、広域ネットワーク(WAN)(例えば、インターネット、企業ネットワーク)、ローカルエリアネットワーク(LAN)(例えば、オフィス、建物、キャンパス、または他の比較的に小さい地理的空間と関連付けられるネットワーク)、電話ネットワーク、2つのコンピューティングデバイス間の直接接続、およびそれらの任意の組み合わせを含む。ネットワーク730等のネットワークは、有線および/または無線通信モードを採用してもよい。一般に、任意のネットワークトポロジが、使用されてもよい。
【0060】
情報およびデータは、ディスプレイ732を通して表示されることができる。ディスプレイ732の実施例は、限定ではないが、液晶ディスプレイ(LCD)、有機液晶ディスプレイ(OLED)、ブラウン管(CRT)、プラズマディスプレイ、およびそれらの任意の組み合わせを含む。ディスプレイ732は、バス740を介して、プロセッサ701、メモリ703、および固定記憶装置708、および入力デバイス733等の他のデバイスとインターフェースをとることができる。ディスプレイ732は、ビデオインターフェース722を介して、バス740にリンクされ、ディスプレイ732とバス740との間のデータの転送は、グラフィック制御721を介して、制御されることができる。
【0061】
ディスプレイ732に加えて、コンピュータシステム700は、限定ではないが、オーディオスピーカ、プリンタ、およびそれらの任意の組み合わせを含む、1つ以上の他の周辺出力デバイス734を含んでもよい。そのような周辺出力デバイスは、出力インターフェース724を介して、バス740に接続されてもよい。出力インターフェース724の実施例は、限定ではないが、シリアルポート、パラレル接続、USBポート、FIREWIRE(登録商標)ポート、THUNDERBOLT(登録商標)ポート、およびそれらの任意の組み合わせを含む。
【0062】
加えて、または代替として、コンピュータシステム700は、ソフトウェアの代わりに、またはそれとともに、本明細書に説明または図示される1つ以上のプロセスまたは1つ以上のプロセスの1つ以上のステップを実行するように動作し得る、回路内に有線接続または別様に具現化される論理の結果として、機能性を提供してもよい。本開示におけるソフトウェアの参照は、論理を包含してもよく、論理の参照は、ソフトウェアを包含してもよい。さらに、非一過性の有形コンピュータ可読媒体の参照は、適切な場合、実行のためのソフトウェアを記憶する回路(IC等)、実行のための論理を具現化する回路、または両方を包含してもよい。本開示は、ハードウェア、ソフトウェア、または両方の任意の好適な組み合わせを包含する。
【0063】
当業者は、情報および信号が種々の異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを理解するであろう。例えば、上記の説明の全体を通して参照され得る、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または粒子、光学場または粒子、またはそれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0064】
本明細書内では、同一参照文字は、端末、信号線、ワイヤ等、およびその対応する信号を指すために使用される。この点において、用語「信号」、「ワイヤ」、「接続」、「端末」、および「ピン」は、随時、本明細書内で同義的に使用されてもよい。また、用語「信号」、「ワイヤ」、または同等物は、1つ以上の信号、例えば、単一ワイヤを通した単一ビットの伝達または複数の並列ワイヤを通した複数の並列ビットの伝達を表し得ることを理解されたい。さらに、各ワイヤまたは信号は、場合によって、信号またはワイヤによって接続される2つ以上のコンポーネント間の双方向通信を表してもよい。
【0065】
当業者はさらに、本明細書に開示される実施形態に関連して説明される、種々の例証的論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせとして実装され得ることを理解するであろう。ハードウェアおよびソフトウェアの本互換性を明確に図示するために、種々の例証的コンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップは、概して、その機能性の観点から上記に説明されている。そのような機能性がハードウェアまたはソフトウェアとして実装されるかどうかは、全体的システムに課される特定の用途および設計制約に依存する。当業者は、説明される機能性を特定の用途毎に様々な方法で実装してもよいが、そのような実装決定は、本発明の範囲からの逸脱を生じさせるものとして解釈されるべきではない。
【0066】
本明細書に開示される実施形態に関連して説明される、種々の例証的論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、または本明細書に説明される機能を実施するように設計されているそれらの任意の組み合わせを用いて、実装または実施されてもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPコア、または任意の他のそのような構成と併せた、DSPおよびマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、1つ以上のマイクロプロセッサの組み合わせとして実装されてもよい。
【0067】
本明細書に開示される実施形態(例えば、方法600)に関連して説明される方法またはアルゴリズムのステップは、直接、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、デジタル論理デバイスとして実装されるソフトウェアモジュール、またはこれらの組み合わせで具現化されてもよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野において公知である任意の他の形態の非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体内に常駐してもよい。例示的な非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサが、情報を非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体から読み出し、情報をそこに書き込み得るように、プロセッサに結合される。代替として、非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサと一体型であってもよい。プロセッサおよび非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体は、ASIC内に常駐してもよい。ASICは、ユーザ端末内に常駐してもよい。代替として、プロセッサおよび非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体は、ユーザ端末内の離散コンポーネントとして常駐してもよい。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールは、いったんソフトウェアモジュールでプログラムされると、FPGA内のもの等のデジタル論理コンポーネントとして実装されてもよい。
【0068】
開示される実施形態の前述の説明は、任意の当業者が、本開示を作製または使用することを可能にするために提供される。これらの実施形態への種々の修正は、当業者に容易に明白となり、本明細書に定義された一般的原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施形態に適用されてもよい。したがって、本開示は、本明細書に示される実施形態に限定されることを意図しておらず、本明細書に開示される原理および新規特徴と一貫した最広範囲が与えられることになる。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】