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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-04
(54)【発明の名称】移動キャラクタ制御システム
(51)【国際特許分類】
   A63G 19/20 20060101AFI20220328BHJP
   A63G 25/00 20060101ALI20220328BHJP
【FI】
A63G19/20
A63G25/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544749
(86)(22)【出願日】2020-02-06
(85)【翻訳文提出日】2021-08-02
(86)【国際出願番号】 US2020017101
(87)【国際公開番号】W WO2020167589
(87)【国際公開日】2020-08-20
(31)【優先権主張番号】62/805,682
(32)【優先日】2019-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/683,015
(32)【優先日】2019-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】テンプル リッキー レカルド ジュニア
(57)【要約】
プラットフォームと、キャラクタアセンブリと、制御システムと、輸送アセンブリとを含む移動キャラクタ制御システム。プラットフォームは、オペレータを支持するように構成される。キャラクタアセンブリはプラットフォームに係合し、生物の動きをシミュレートするように構成された作動可能特徴を含む。制御システムは、オペレータによって制御される制御特徴から受け取られた信号に応答してキャラクタアセンブリの作動可能特徴の作動を制御するように構成される。輸送アセンブリは、プラットフォームの動きを導くように構成されるとともに、キャラクタアセンブリを支持するように構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動キャラクタ制御システムであって、
オペレータを支持するように構成されたプラットフォームと、
前記プラットフォームに係合し、生物の動きをシミュレートするように構成された作動可能特徴を含むキャラクタアセンブリと、
前記オペレータによって制御される制御特徴から受け取られた信号に応答して前記キャラクタアセンブリの前記作動可能特徴を作動させるように構成された制御システムと、
前記プラットフォームの動きを導くように構成されるとともに、前記キャラクタアセンブリを支持するように構成された輸送アセンブリと、
を備えることを特徴とする移動キャラクタ制御システム。
【請求項2】
前記作動可能特徴は、前記制御特徴から受け取られた前記信号の異なる特性に基づいて異なる方法で作動して前記作動可能特徴の異なる動作タイプを引き起こすように構成される、
請求項1に記載の移動キャラクタ制御システム。
【請求項3】
前記キャラクタアセンブリは、前記オペレータが前記作動可能特徴の動きを手動で導くことを可能にする1又は2以上の手動制御特徴を含む、
請求項1に記載の移動キャラクタ制御システム。
【請求項4】
前記1又は2以上の手動制御特徴は、スティルト、ハンドホールド、フットホールド、又はこれらのいずれかの組み合わせを含む、
請求項3に記載の移動キャラクタ制御システム。
【請求項5】
前記キャラクタアセンブリは、該キャラクタアセンブリのテーマに一致する補助効果特徴を含む、
請求項1に記載の移動キャラクタ制御システム。
【請求項6】
前記補助効果特徴は、前記キャラクタアセンブリの一部から相互作用ゾーンに向けて流体を導くように構成された噴霧ノズルを含む、
請求項5に記載の移動キャラクタ制御システム。
【請求項7】
前記制御特徴を備え、該制御特徴は、ボタン、制御パッド、ジョイスティック又はこれらの組み合わせを含む、
請求項1に記載の移動キャラクタ制御システム。
【請求項8】
前記制御特徴は、前記オペレータによって相互作用されて前記制御システムに前記信号を導くように構成される、
請求項7に記載の移動キャラクタ制御システム。
【請求項9】
前記プラットフォームが前記オペレータによって付与される手動力を介して動くことを可能にするように構成された補完的輸送装置を備える、
請求項1に記載の移動キャラクタ制御システム。
【請求項10】
前記補完的輸送装置は、油圧式モーションバーを含む、
請求項9に記載の移動キャラクタ制御システム。
【請求項11】
前記輸送アセンブリは、前記プラットフォームの動きを導く車輪の回転を引き起こすように構成された駆動装置を含む、
請求項1に記載の移動キャラクタ制御システム。
【請求項12】
車両であって、
アクチュエータによって作動してキャラクタの動きをシミュレートするように構成された構造要素を含むキャラクタアセンブリと、
前記キャラクタアセンブリ内に配置されて1又は2以上の制御特徴を含むオペレータ区画と、
前記1又は2以上の制御特徴からの入力に基づいて前記キャラクタアセンブリの前記アクチュエータを作動させるように構成された制御システムと、
前記キャラクタアセンブリを支持して動かすように構成された輸送アセンブリと、
を備えることを特徴とする車両。
【請求項13】
前記キャラクタアセンブリは、前記オペレータ区画及び前記制御特徴を完全に隠す、
請求項12に記載の車両。
【請求項14】
前記車両から離れて配置されたさらなる制御特徴を備える、
請求項12に記載の車両。
【請求項15】
前記構造要素は、前脚及び後脚を含み、前記1又は2以上の制御特徴のうちの第1の制御特徴は、前記前脚を制御するように構成され、前記1又は2以上の制御特徴のうちの第2の制御特徴は、前記後脚を制御するように構成される、
請求項12に記載の車両。
【請求項16】
前記構造要素は、頭、目及び口を含み、前記制御システムは、前記頭、前記目及び前記口を互いに無関係に動作させるように構成される、
請求項12に記載の車両。
【請求項17】
前記制御システムは、前記輸送アセンブリが前記キャラクタアセンブリを真っ直ぐに動かしていることに応答して、前記構造要素を第1の動作タイプに従って動かすように前記キャラクタアセンブリの前記アクチュエータを作動させるよう構成され、前記制御システムは、前記輸送アセンブリが前記キャラクタアセンブリを旋回させていることに応答して、前記構造要素を第2の動作タイプに従って動かすように前記アクチュエータを制御するよう構成される、
請求項12に記載の車両。
【請求項18】
輸送装置であって、
オペレータを支持するように構成されたプラットフォームと、
前記プラットフォーム上に配置されてオペレータ区画を形成し、キャラクタ構造の1又は2以上のコンポーネントを動かすように構成された1又は2以上のアクチュエータを含むキャラクタアセンブリと、
制御特徴を含み、該制御特徴からの入力に基づいて前記キャラクタアセンブリの前記1又は2以上のアクチュエータを制御するように構成された制御システムと、
前記プラットフォームを動かすように構成された輸送アセンブリと、
を備え、前記キャラクタアセンブリは、前記輸送アセンブリ上に配置される、
ことを特徴とする輸送装置。
【請求項19】
前記制御システムは、前記輸送アセンブリが前記プラットフォームを第1の速度で動かしていることに応答して、前記1又は2以上のコンポーネントを第1の動作タイプに従って動かすように前記1又は2以上のアクチュエータを制御するよう構成され、前記制御システムは、前記輸送アセンブリが前記プラットフォームを第2の速度で動かしていることに応答して、前記1又は2以上のコンポーネントを第2の動作タイプに従って動かすように前記1又は2以上のアクチュエータを制御するよう構成される、
請求項18に記載の輸送装置。
【請求項20】
前記第1の動作タイプは低速歩行に対応し、前記第2の動作タイプは疾走に対応し、前記第1の速度は前記第2の速度未満である、
請求項19に記載の輸送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2019年2月14日に出願された「移動キャラクタ制御システム(MOBILE CHARACTER CONTROL SYSTEMS)」という名称の米国仮特許出願第62/805,682号に基づく優先権及びその利益を主張するものであり、この文献はその全体が全ての目的で引用により本明細書に組み入られる。
【0002】
本開示は、一般に制御システムシステムに関し、具体的には、移動キャラクタ制御システムに関する。
【背景技術】
【0003】
本節は、以下で説明する本開示の様々な態様に関連し得る技術の様々な態様を読者に紹介するためのものである。本考察は、読者に背景事情を示して本開示の様々な態様のより良い理解を促す上で役立つと考えられる。従って、これらの記載は、先行技術を認めるものとしてではなく、上記の観点から読むべきものであると理解されたい。
【0004】
一般に、人形、キャラクタ、マリオネット及び/又はその他の生物は、人形遣い(puppeteer)などの実演者の行動を介して、及び/又は機械的アクチュエータを通じて動いているように見えることができる。いくつかの例では、人形遣いの動きが、人形、キャラクタ、マリオネット及び/又は生物の対応する動きを生じることができ、これによって人形、キャラクタ、マリオネット及び/又は生物が生きているとの錯覚又は印象を生み出すことができる。同様に、実演者の動きに加えて又はこれに代えて、アクチュエータ、モータ及び/又はその他の駆動装置を利用して人形、キャラクタ、マリオネット及び/又は生物の動きを引き起こすこともできる。いくつかの例では、人形、キャラクタ、マリオネット及び/又は生物の動きが実演者の能力によって制限されてしまうことがある。これに加えて又はこれに代えて、人形、キャラクタ、マリオネット及び/又は生物を見ている観客が、実演者がアクチュエータ、モータ及び/又は駆動装置を制御していることに気付いてしまい、これによって人形、キャラクタ、マリオネット及び/又は生物のリアル感が減少することもある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、当初の特許請求の範囲の主題と同一範囲のいくつかの実施形態を要約する。これらの実施形態は、特許請求する主題の範囲を限定するものではなく、むしろ本主題の可能な形態の概要を示すものにすぎない。実際には、本主題は、以下に示す実施形態と類似し得る又は異なり得る様々な形態を含むことができる。
【0006】
ある実施形態では、移動キャラクタ制御システムが、オペレータを支持するように構成されたプラットフォームと、プラットフォームに係合したキャラクタアセンブリと、制御システムと、輸送アセンブリとを含む。キャラクタアセンブリは、生物の動きをシミュレートするように構成された作動可能特徴を含む。制御システムは、オペレータによって制御される制御特徴から受け取られた信号に応答してキャラクタアセンブリの作動可能特徴の作動を制御するように構成される。輸送アセンブリは、プラットフォームの動きを導くように構成されるとともに、キャラクタアセンブリを支持するように構成される。
【0007】
全体を通じて同じ要素を同じ記号で示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、本開示のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点がより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の態様による移動キャラクタ制御システムの実施形態の斜視図である。
図2】本開示の態様による移動キャラクタ制御システムの実施形態の側面断面図である。
図3】本開示の態様による移動キャラクタ制御システムの実施形態の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の1又は2以上の具体的な実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するために、本明細書では実施の特徴を全て説明していない場合もある。あらゆる工学又は設計プロジェクトにおいて見られるようなあらゆるこのような実施の開発においては、実施によって異なり得るシステム関連及びビジネス関連の制約の順守などの開発者の個別の目的を達成するために、数多くの実施固有の決定を行わなければならないと理解されたい。さらに、このような開発努力は複雑で時間が掛かる場合もあるが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては設計、製作及び製造という日常的な取り組みであると理解されたい。
【0010】
人形、マリオネット、又はその他の自動フィギュア(例えば、キャラクタ)を利用することで、架空のものであるはずのキャラクタ又は生物が生きている又は活動しているとの錯覚をもたらすことができる。例えば、実演者は、自身の動きを介して人形の動きを引き起こすことができる。実演者は、人形の動きを模倣又は実行して人形が生きているとの錯覚を生み出すように人形の特徴(例えば、頭、腕、脚及び/又は口)を動かすことができる。これに加えて又はこれに代えて、遠隔的に又は人形にごく接近した実演者によって人形の動きを引き起こすアクチュエータ、モータ及び/又はその他の駆動装置を介して人形を制御することもできる。残念ながら、実演者は、人形のいくつかの部分又は部品しか制御できない場合があるので、実演者によって引き起こされる人形の動きが制限されてしまうこともある。また、いくつかの例では、実演者が自身の動きを介して、又はアクチュエータに関連する制御を介して人形の動きを導いていることに観客の誰かが気付いてしまう場合もある。なお、本開示では、全体を通じて、自律的な動きの錯覚をもたらすように制御される独自の動きを有することができる人形又はその他のフィギュアを示すために、キャラクタ、人形、マリオネット、アニメーション特徴及び自動フィギュアという用語を同義的に利用する。
【0011】
本開示の実施形態は、人形又はマリオネットの動きを制御する及び/又はこのような制御を作動させる実演者の能力を隠すことができる改善されたキャラクタ制御システムに関する。例えば、本開示は、オペレータが生物又はキャラクタに似た特徴によって隠されながらキャラクタアセンブリの動きを制御することを可能にする移動キャラクタ制御システムに関する。例えば、この移動キャラクタ制御システムは、キャラクタアセンブリを支持することができるカート、台車、ホイールシャーシ、及び/又は別の好適な可搬フレームを含むことができる。キャラクタアセンブリは、生物又はキャラクタに似た構造要素又は特徴、これらの要素又は特徴の動きを制御するためのアクチュエータ(例えば、電気モータ、油圧モータ)、アクチュエータを作動又は停止させるための自動制御特徴(例えば、ボタン、ハンドル、ジョイスティック、ペダル)、要素又は特徴の動きを制御するための手動制御特徴(例えば、スティルト(stilts)、ハンドホールド(handholds)、フットホールド(footholds))、補助的特徴、及びこれらのいずれかの組み合わせを含むことができる。従って、オペレータは、移動キャラクタ制御システム内に又は移動キャラクタ制御システムから離れて位置又は着座して、生物又はキャラクタの生きているような動きをシミュレートするようにキャラクタアセンブリの動きを制御することができる。
【0012】
図面を参照すると、図1は、本開示の実施形態による移動キャラクタ制御システム10の実施形態の斜視図である。図1の例示的な実施形態に示すように、移動キャラクタ制御システム10は、輸送アセンブリ12及びキャラクタアセンブリ14を含む。輸送アセンブリ12は、移動キャラクタ制御システム10の動きを可能にするように構成された車輪16を含むことができる。他の実施形態では、輸送アセンブリ12が、コンベヤ、軌道システム、又は移動キャラクタ制御システム10の動きを駆動するように構成された他のいずれかの好適なコンポーネントを含むことができる。いくつかの実施形態では、輸送アセンブリ12が、所定の経路に沿って移動キャラクタ制御システム10の動きを導く軌道18に沿って移動キャラクタ制御システム10を導くことができる。他の実施形態では、輸送アセンブリ12が、いずれかの好適な経路に沿った移動キャラクタ制御システム10の動きを可能にすることができ、例えばこれをオペレータによって制御することができる。いくつかの実施形態では、オペレータが、移動キャラクタ制御システム10の区画20内に位置又は着座することができる。他の実施形態では、オペレータを移動キャラクタ制御システム10から離れて配置して、遠隔制御システム22を介して移動キャラクタ制御システム10の動作を制御するように構成することができる。
【0013】
キャラクタアセンブリ14は、特定の生物又はキャラクタ(例えば、アンドロイド、猫、恐竜、或いは別の有機体又は活動体(animated being))に似たキャラクタフレーム24を含むことができる。いくつかの実施形態では、キャラクタアセンブリ14を取り替えることによって移動キャラクタ制御システム10が複数の生物又はキャラクタに似ることができるように、キャラクタアセンブリ14を輸送アセンブリ12に取り外し可能に結合することができる。図1の例示的な実施形態に示すように、キャラクタアセンブリ14は、頭28、前脚30(又は腕)、後脚32、尾34、目36、口38及び/又はその他の好適な特徴などの作動可能特徴26を含むことができる。作動可能特徴26は、アクチュエータ40及び/又は手動制御装置42(例えば、スティルト、ハンドホールド、フットホールド)を介して制御することができる。移動キャラクタ制御システム10は、アクチュエータ40を作動、制御及び/又は停止するように構成できる様々なコントロール46(例えば、ボタン、ハンドル、ジョイスティック、制御パッド)及び/又は遠隔制御システム22にアクチュエータ40を通信可能に結合する制御システム44をさらに含むことができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、移動キャラクタ制御システム10が、キャラクタアセンブリ14のテーマに一致する付属物又はその他の特徴とすることができる補助的特徴48を含む。例えば、補助的特徴48は、キャラクタアセンブリ14の口38からゲストが位置することができる相互作用ゾーン52及び/又は別の好適な位置に向けて流体流を導くように構成できる噴霧ノズル50を含むことができる。補助的特徴48は、キャラクタアセンブリ14の一部を形成することも、及び/又はキャラクタアセンブリ14から独立した特徴とすることもできる。
【0015】
図2は、輸送アセンブリ12、キャラクタアセンブリ14及び補助的特徴48の特徴及び制御をさらに詳述する移動キャラクタ制御システム10の側面断面図である。例えば、キャラクタアセンブリ14は、輸送アセンブリ12のプラットフォーム70(例えば、フレーム)を介して輸送アセンブリ12上に配置し、又は輸送アセンブリ12に別様に結合することができる。キャラクタアセンブリ14は、オペレータ74のための座席72を含むことができる区画20を少なくとも部分的に形成することができる。換言すれば、キャラクタアセンブリ14は、ゲストがオペレータ74を見ることができず、従って移動キャラクタ制御システム10が生命体、有機体又はその他の活動体(例えば、怪物、ロボット又はアンドロイド)であると思い込むようにオペレータ74を包囲し、及び/又は相互作用ゾーン52内のゲストの視野から隠すことができる。
【0016】
図2の例示的な実施形態に示すように、区画20は、オペレータ74が作動可能特徴26を作動させることを可能にする様々なコントロール46を含むことができる操舵機構76(例えば、ハンドル)を含む。操舵機構76は、作動可能特徴26との間で信号を送受信することができる制御システム44に通信可能に結合することができる。さらに、制御システム44は、輸送アセンブリ12を介して移動キャラクタ制御システム10の動きを導くように構成された駆動装置78(例えば、モータ)に結合することができる。例えば、駆動装置78は、車輪16、及び/又は移動キャラクタ制御システム10の動きを引き起こす他の好適なコンポーネントの動きを制御するように構成することができる。いくつかの実施形態では、制御システム44が、オペレータ74が駆動装置78を制御し、又は駆動装置78に電力を供給することによって車輪16を回転させて移動キャラクタ制御システム10の動きを引き起こすことを可能にするペダル80に通信可能に結合することもできる。
【0017】
制御システム44は、作動可能特徴26の動き及び/又は制御を可能にするアクチュエータ40にさらに通信可能に結合することができる。図2の例示的な実施形態に示すように、キャラクタアセンブリ14は、前脚30の動きを制御するように構成された第1のアクチュエータ82を含む。いくつかの実施形態では、第1のアクチュエータ82を、前脚30を往復運動の形で動かしてキャラクタ又は生物の動きをシミュレートするように構成することができる。第1のアクチュエータ82は、車輪16の動きに応答して、及び/又はオペレータ74によって作動したコントロール46のうちの1つによって制御システム44に向けられた制御信号に応答して前脚30を動かすことができる。同様に、キャラクタアセンブリ14は、後脚32を動かすように構成された第2のアクチュエータ84を含む。いくつかの実施形態では、第2のアクチュエータ84を、後脚32を往復運動の形で動かしてキャラクタ又は生物の動きをシミュレートするように構成することができる。第2のアクチュエータ84は、車輪16の動きに応答して、及び/又はオペレータ74によって作動したコントロール46のうちの1つによって制御システム44に向けられた制御信号に応答して後脚32を動かすことができる。
【0018】
ある実施形態では、制御システム44が、制御入力及び/又はセンサ入力の組み合わせに基づいてアクチュエータを異なるシーケンス及び態様(例えば、動作タイプ)で協調させるように構成及び/又はプログラムされる。なお、異なる動作タイプは、空間内の異なる一連の位置として説明することができる異なる動作プロファイルを含む。単に特定の動作タイプの速度を高めることは、異なる動作タイプとはみなされない。例えば、制御システム44は、よりリアルな動き及び動作タイプ間の遷移をもたらすために、操舵機構74の回転、移動方向及び移動速度などを考慮して、作動可能特徴26(例えば、頭28、前脚30(又は腕)、後脚32、尾34、目36、口38、及び/又はその他の好適な特徴)の動きの組み合わせを提供することができる。具体的には、例えば輸送アセンブリ12が移動していない間に操舵機構74がある方向に回転した場合、アクチュエータは、異なる種類の物理的活動又は動作タイプ(例えば、キャラクタの脚及び足を引きずること)をシミュレートする第1の態様で動作することができる。輸送アセンブリ12が移動している間に操舵機構74が回転した場合には、別のタイプの動きをもたらす(例えば、キャラクタの脚及び足が歩いていることをシミュレートする)第2の態様の動作を採用することができる。同様に、速度を考慮してさらなる異なるタイプ又は態様の動きをもたらすこともできる。例えば、高い速度は疾走(gallop)に似た作動を引き起こすことができ、低い速度は低速歩行に似た作動を引き起こすことができる。これらは、単に速度が異なる同じタイプの動きではない。さらに、反転動作及び前進動作は、素早い後戻り又は全速前進に似た異なるタイプの作動を引き起こすことができる。本実施形態によれば、後退は、前進する動きの単なる反転に終わるものではない。同様に、上述したように、旋回中にある方向に動くことは、単に静止中の旋回と同じ動きをもたらすものではない。これらの制御構成及び制御プログラムの技術的利点は、観客を所望の錯覚に引き込むよりリアルで没入的なシステムを含む。
【0019】
さらに、キャラクタアセンブリ14は、頭28、目36及び/又は口38を動かすように構成された第3のアクチュエータ86を含むことができる。図2に示す実施形態には、頭28、目36及び口38を制御する第3のアクチュエータ86を示しているが、他の実施形態では、キャラクタアセンブリ14が、頭28、目36及び口38を個別に又は互いに無関係に制御するさらなるアクチュエータ40を含むことができる。さらに、キャラクタアセンブリ14は、尾34を動かすように構成することができる第4のアクチュエータ88を含む。第3のアクチュエータ86及び/又は第4のアクチュエータ88は、オペレータ74がコントロール46のうちの1つ又は2つ以上を介して作動又は制御することができる。他の実施形態では、第3のアクチュエータ86及び/又は第4のアクチュエータ88を、メモリ90に記憶されて制御システム44のプロセッサ92によって実行される予めプログラムされたシーケンスを介して作動させることができる。例えば、コントロール46は、オペレータ74がキャラクタアセンブリ14をアイドル状態に入れて、キャラクタアセンブリ14の作動可能特徴26の動きが所定の又は予めプログラムされたシーケンスに従うことを可能にすることができる。アイドル状態は、オペレータ74による作動時に、及び/又は閾値非作動時間(例えば、30秒の期間にわたるコントロール46の非作動)後に、キャラクタアセンブリ14の制御面(例えば、制御システム44)が入る制御状態として定義することができる。例えば、オペレータ74は、コントロール46を作動させてキャラクタアセンブリ14をアイドル状態に入れ、オペレータ74によるさらなる相互作用を伴わない動きを可能にすることができる。これに加えて又はこれに代えて、制御システム44が、オペレータ74が所定の時間間隔(例えば、10秒、20秒、30秒)内にコントロール46に関与しなかったことを検出し、自動的にキャラクタアセンブリ74をアイドル状態に入れることもできる。
【0020】
いくつかの実施形態では、オペレータ74が手動で作動可能特徴26を制御することもできる。例えば、キャラクタアセンブリ14は、作動可能特徴26の動きを生じるためにオペレータ74が物理的に動かす手動コントロール42(例えば、スティルト、ハンドホールド)を含む。手動コントロール42は、オペレータ74の動きを模倣し、又はオペレータ74の動きに応答して別様に動くことによって、キャラクタアセンブリ14がより実物そっくりに動くことを可能にすることができる。いずれにせよ、キャラクタアセンブリ14は、アクチュエータ40及び/又は手動コントロール42を介して動いて、キャラクタが有機体であるとの、又は別様に生命を有するとの錯覚又は知覚を生み出すように構成することができる。
【0021】
さらに、キャラクタアセンブリ14は、二次キャラクタ96を有する伸縮スタンド(telescoping stand)として描くことができる補助的特徴48を含む。いくつかの実施形態では、二次キャラクタを相互作用ゾーン52内のゲストの視野に入るようにキャラクタアセンブリ14の障壁100を越えて及び/又はその上方に動かす第5のアクチュエータ98によって伸縮スタンドを制御することができる。第5のアクチュエータ98は、オペレータ74によるコントロール46のうちの1つの作動に応答して伸縮スタンドを作動させて第2のキャラクタ96の動きを導くことができる制御システム44に通信可能に結合することができる。他の実施形態では、補助的特徴48が、キャラクタの一部(例えば、背中)の伸び(craning)又はその他の動きをシミュレートするように構成された伸縮スタンドを含むことができる。さらなる実施形態では、補助的特徴48が、植物、支柱、サドル、及び/又はキャラクタアセンブリ14のテーマに一致する別の好適な特徴を含むことができる。
【0022】
上述したように、キャラクタアセンブリ14は、噴霧ノズル50のための流体を供給する流体タンク102に結合された噴霧ノズル50を含むこともできる。いくつかの実施形態では、第6のアクチュエータ104(例えば、ポンプ)が、流体タンク102からキャラクタアセンブリ14の口38の外へ流体を導くことができる。従って、第6のアクチュエータ104は、制御システム44に通信可能に結合されて、オペレータ74によるコントロール46のうちの1つの作動に応答して流体タンク102から流体を導くことができる。いくつかの実施形態では、噴霧ノズル50を補助的特徴48に組み込んで、キャラクタアセンブリ14の口38から流体を導くことに加えて又はこれに代えて補助的特徴から流体が導かれることを可能にすることもできる。
【0023】
キャラクタアセンブリ14及び/又は輸送アセンブリ12は、油圧流体及び/又は油圧を利用して移動キャラクタ制御システム10の動きを可能にすることができる油圧式モーションバーなどの二次的又は補完的(secondary or supplemental)輸送装置106をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、二次的又は補完的輸送装置106を、輸送アセンブリ12のプラットフォーム70を上昇及び/又は下降させて車輪16の動きを制御するように構成することができる。例えば、オペレータ74は、プラットフォーム70の位置を、地面及び/又は軌道18に沿った車輪16の転動を可能にする所定の高さに手動で上昇させることにより、移動キャラクタ制御システム10をオペレータ74が押せるように又は転がせるようにすることができる。また、オペレータ74は、二次的又は補完的輸送装置106を利用してプラットフォーム70を(例えば、地面に対する所定の高さよりも低い)さらなる所定の高さに下降させることによって、移動キャラクタ制御システム10の動きを阻止することもできる。換言すれば、プラットフォームを地面及び/又は別の表面上に位置付けて、移動キャラクタ制御システム10及び車輪16の動きを阻止することができる。従って、移動キャラクタ制御システム10は、駆動装置78及び/又は二次的又は補完的輸送装置106のいずれかを介して動きに関与することができる。
【0024】
図3は、移動キャラクタ制御システム10の実施形態の上面図である。具体的には、図3には、オペレータ74が作動可能特徴26を作動、停止又は別様に制御するために利用できる様々なコントロール46を示す。また、図3には、オペレータ74がキャラクタアセンブリ14の動きを手動で制御するために装着又は別様に利用できる手動制御装置42も示す。例えば、図3の例示的な実施形態に示すように、操舵機構76(例えば、ハンドル)は、第1のボタン120、第2のボタン122、制御パッド124及び/又はジョイスティック126などの様々なコントロール46を含むことができる。オペレータ74は、第1のボタン120及び/又は第2のボタン122を押圧して様々な作動可能特徴26間の制御を切り替え、及び/又は作動可能特徴26を作動させることができる。いくつかの実施形態では、オペレータ74が、制御パッド124及び/又はジョイスティック126を利用して、頭28、前脚30(又は腕)、後脚32、尾34、目36、口38、及び/又はキャラクタアセンブリ13のその他の好適な特徴の位置を調整することができる。さらに、第1のボタン120、第2のボタン122、制御パッド124及び/又はジョイスティック126を利用して、補助的特徴48及び/又は噴霧ノズル50を制御することもできる。
【0025】
キャラクタアセンブリ14は、移動キャラクタ制御システム10の動きを制御するためのペダル80及び操舵機構76をさらに含むことができる。例えば、オペレータ74は、ペダル80を押圧して移動キャラクタ制御システム10の動きを導き又は阻止することができ、操舵機構76を利用して移動キャラクタ制御システム10の動きの方向を制御することができる。これに加えて又はこれに代えて、オペレータ74は、二次的又は補完的輸送装置106を利用して(例えば、プラットフォーム70を上昇及び/又は下降させる油圧式リフトを介して)移動キャラクタ制御システム10の動きを引き起こすこともできる。
【0026】
図3の例示的な実施形態に示すように、オペレータ74は、スティルト130、ハンドホールド132又はその他の手動コントロールを利用して、頭28、前脚30(又は腕)、後脚32、尾34、目36、口38、及び/又はキャラクタアセンブリ14のその他の好適な特徴の動きを調整することもできる。従って、オペレータ74の動きがキャラクタアセンブリ14の様々な特徴に伝わってキャラクタの動きをシミュレートすることができる。
【0027】
上述したように、他の実施形態では、オペレータ74がキャラクタアセンブリ14の区画20内に位置するのではなく、オペレータ74が遠隔的に移動キャラクタ制御システム10を制御することができる。このような実施形態では、オペレータ74が、キャラクタアセンブリ14から離れた位置からオペレータ74がキャラクタアセンブリ14の動きをシミュレートできるようにするコントロール46を含む遠隔制御システム22を使用することができる。従って、遠隔制御システム22は、制御システム44と無線で通信してコントロール46と作動可能特徴26との間の通信を可能にすることができる。いずれにせよ、移動キャラクタ制御システム10は、キャラクタの動きをシミュレートし、移動キャラクタ制御システム10を見ているゲストに真に迫った体験を提供して、ゲストの楽しみを向上させることができる。
【0028】
本明細書では、開示する実施形態のいくつかの特徴のみを図示し説明したが、当業者には多くの修正及び変更が思い浮かぶであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の実際の趣旨に該当する全てのこのような修正及び変更を含むものであると理解されたい。
【0029】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0030】
10 移動キャラクタ制御システム
12 輸送アセンブリ
14 キャラクタアセンブリ
16 車輪
20 区画
26 作動可能特徴
28 頭
30 前脚
32 後脚
34 尾
36 目
38 口
40 アクチュエータ
42 手動制御装置
44 制御システム
48 補助的特徴
50 噴霧ノズル
52 相互作用ゾーン
70 プラットフォーム
72 座席
74 オペレータ
76 操舵機構
78 駆動装置
80 ペダル
82 第1のアクチュエータ
84 第2のアクチュエータ
86 第3のアクチュエータ
88 第4のアクチュエータ
90 メモリ
92 プロセッサ
100 障壁
102 流体タンク
104 第6のアクチュエータ
図1
図2
図3
【国際調査報告】