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特表2022-520970望ましくない植物の成長を防除する方法で使用するためのピリダジニウム化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-04
(54)【発明の名称】望ましくない植物の成長を防除する方法で使用するためのピリダジニウム化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/04 20060101AFI20220328BHJP
   C07D 403/04 20060101ALI20220328BHJP
   A01P 13/00 20060101ALI20220328BHJP
   A01N 53/00 20060101ALI20220328BHJP
   A01N 43/58 20060101ALI20220328BHJP
   A01M 21/04 20060101ALI20220328BHJP
   A01N 43/60 20060101ALI20220328BHJP
   C07F 9/6558 20060101ALI20220328BHJP
   A01N 57/24 20060101ALI20220328BHJP
【FI】
C07D401/04
C07D403/04
A01P13/00
A01N53/00
A01N43/58 A
A01M21/04 C
A01N43/60
C07F9/6558
A01N57/24 103B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021547714
(86)(22)【出願日】2020-02-04
(85)【翻訳文提出日】2021-09-29
(86)【国際出願番号】 EP2020052754
(87)【国際公開番号】W WO2020164973
(87)【国際公開日】2020-08-20
(31)【優先権主張番号】1902013.0
(32)【優先日】2019-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520222106
【氏名又は名称】シンジェンタ クロップ プロテクション アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100196405
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 邦光
(72)【発明者】
【氏名】スカット ジェームズ ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ウィレッツ ナイジェル ジェームズ
【テーマコード(参考)】
2B121
4C063
4H011
4H050
【Fターム(参考)】
2B121AA19
2B121CC05
2B121EA26
2B121FA20
4C063AA01
4C063BB01
4C063CC28
4C063CC29
4C063CC34
4C063DD12
4C063DD28
4C063EE03
4H011AB01
4H011BB09
4H011BB15
4H011DA13
4H011DD03
4H011DE15
4H050AA01
4H050AB04
(57)【要約】
殺有害生物剤、特に除草剤として有用である、式(I)
【化1】
(式中、置換基は、請求項1に定義されているとおりである)
の化合物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
(式中、
Tは、1、2又は3であり;
1及びR2は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、C3~C6シクロアルキル、C1~C6ハロアルキル、-OR7、-OR15a、-N(R6)S(O)215、-N(R6)C(O)R15、-N(R6)C(O)OR15、-N(R6)C(O)NR1617、-N(R6)CHO、-N(R7a2及び-S(O)r15からなる群から独立して選択され;
但し、R1が、-OR7、-OR15a、-N(R6)S(O)215、-N(R6)C(O)R15、-N(R6)C(O)OR15、-N(R6)C(O)NR1617、-N(R6)CHO、-N(R7a2及び-S(O)r15からなる群から選択される場合、同じ炭素原子上の前記R2は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から選択されるか;又は
1及びR2は、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、C3~C6シクロアルキル環、又はN及びOから個々に選択される1若しくは2個のヘテロ原子を含む3~6員ヘテロシクリルを形成し;
Yは、(CR1a2bmであり;
mは、1、2又は3であり;
各R1aは、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、C3~C6シクロアルキル、C1~C6ハロアルキル、-OH、-OR7、-OR15a、-NH2、-NHR7、-N(R72、-NHR15a、-NR7b7c、-N(R6)S(O)215、-N(R6)C(O)R15、-N(R6)C(O)OR15、-N(R6)C(O)NR1617、-N(R6)CHO、-N(R7a2、-S(O)r15、及び同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよいフェニル、-C1~C6アルキルNH2、-C1~C6アルキルNHR7、-C1~C6アルキルN(R72、-C1~C6アルキルC(O)OR10、-C1~C6アルキルOR10、-C1~C6アルキルC(O)NR1617、-C1~C6アルキルSR10、-C1~C6アルキルS(O)R10、-C1~C6アルキルS(O)210、-C1~C6NHC(=NH)NH2、-C1~C3アルキルフェニル(前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい)、並びに-C1~C3アルキル複素芳香族(前記複素芳香族は、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい、窒素、酸素及び硫黄から個々に選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5~10員環式又は二環式芳香族環である)からなる群から独立して選択され;
各R2bは、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、-C1~C6アルキルNH2、-C1~C6アルキルNHR7、-C1~C6アルキルN(R72、-C1~C6アルキルC(O)OR10、-C1~C6アルキルOR10、-C1~C6アルキルC(O)NR1617、-C1~C6アルキルSR10、-C1~C6アルキルS(O)R10、-C1~C6アルキルS(O)210、-C1~C6NHC(=NH)NH2、-C1~C3アルキルフェニル(前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい)、並びに-C1~C3アルキル複素芳香族(前記複素芳香族は、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい、窒素、酸素及び硫黄から個々に選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5~10員環式又は二環式芳香族環である)からなる群から独立して選択されるか;又は
1a及びR2bは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、C3~C6シクロアルキル環、又はN及びOから個々に選択される1若しくは2個のヘテロ原子を含む3~6員ヘテロシクリルを形成し;
3、R4及びR5は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-S(O)r15、C1~C6アルキル、C1~C6フルオロアルキル、C1~C6フルオロアルコキシ、C1~C6アルコキシ、C3~C6シクロアルキル及び-N(R62からなる群から独立して選択され;
各R6は、水素及びC1~C6アルキルから独立して選択され;
各R7は、C1~C6アルキル、-S(O)215、-C(O)R15、-C(O)OR15及び-C(O)NR1617からなる群から独立して選択され;
各R7aは、-S(O)215、-C(O)R15、-C(O)OR15、-C(O)NR1617及び-C(O)NR615aからなる群から独立して選択され;
7b及びR7cは、C1~C6アルキル、-S(O)r15、-C(O)R15、-C(O)OR15、-C(O)NR1617及びフェニルからなる群から独立して選択され、ここで、前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよいか;又は
7b及びR7cは、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、N、O及びSから個々に選択される1個の追加のヘテロ原子を任意に含む4~6員ヘテロシクリル環を形成し;
Aは、1、2、3又は4個の窒素原子を含む6員ヘテロアリールであり、ここで、前記ヘテロアリールは、同じであるか又は異なり得る1、2、3又は4個のR8置換基によって任意に置換されていてもよく;
ここで、Aが1又は2個の置換基によって置換されている場合、各R8は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、-NH2、-NHR7、-N(R72、-OH、-OR7、-S(O)r15、-NR6S(O)215、-C(O)OR10、-C(O)R15、-C(O)NR1617、-S(O)2NR1617、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C3~C6シクロアルキル、C3~C6ハロシクロアルキル、C3~C6シクロアルコキシ、C2~C6アルケニル、C2~C6ハロアルケニル、C2~C6アルキニル、C1~C3アルコキシC1~C3アルキル-、ヒドロキシC1~C6アルキル-、C1~C3アルコキシC1~C3アルコキシ-、C1~C6ハロアルコキシ、C1~C3ハロアルコキシC1~C3アルキル-、C3~C6アルケニルオキシ、C3~C6アルキニルオキシ、N-C3~C6シクロアルキルアミノ、-C(R6)=NOR6、フェニル、N及びOから個々に選択される1又は2個のヘテロ原子を含む3~6員ヘテロシクリル、並びにN、O及びSから個々に選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5又は6員ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、ここで、前記フェニル、ヘテロシクリル又はヘテロアリールは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよいか;又は
Aが3又は4個の置換基によって置換されている場合、各R8は、ハロゲン、-NH2、-NHR7、-N(R72、-OH、-OR7、-C(O)NR1617、-S(O)2NR1617、C1~C6アルキル及びC1~C6ハロアルキルからなる群から独立して選択され;及び
各R9は、OH、ハロゲン、シアノ、-N(R62、C1~C4アルキル、C1~C4アルコキシ、C1~C4ハロアルキル及びC1~C4ハロアルコキシからなる群から独立して選択され;
Xは、-C(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R40)-、-C(O)N(R42)O-、-C(O)N(R40)N(R40)-、-C(O)N(R40)C(O)-、-C(O)N(R40)C(O)N(R40)-、-C(O)N(R40)C(R462C(O)N(R40)-、-C(O)N(R40)C(R462C(O)N(R40)C(R462C(O)N(R40)-、-C(=NR41)-、-C(R40)=NO-、-C(=NR41)N(R40)-、-C(S)-、-C(S)N(R40)-、-N(R43)-、-N(R42)O-、-N(R43)N(R43)-、-N(R40)C(O)-、-N(R40)C(S)-、-N(R40)S(O)2-、-N(R40)C(O)O-、-N(R40)P(O)(R44)-、-N(R40)P(O)(R44)O-、-N(R40)C(=NR41)-、-N(R40)S(O)(=NR40)-、-N(R40)S(O)-、-N(R40)C(O)S-、-N(R40)C(O)N(R40)-、-N(R40)S(O)2N(R40)-、-N(R40)C(S)N(R40)-、-N(R40)C(=NR41)N(R40)-、-N(R40)P(O)(R44)N(R40)-、-N(R40)C(O)N(R40)C(O)-、-N(R40)N(R40)C(O)-、-O-、-OC(O)-、-OC(O)O-、-OC(O)N(R40)-、-ON(R42)-、-ON=C(R40)-、-ON(R42)C(O)-、-OP(O)(R44)-、-OP(O)(R44)O-、-OP(O)(R44)N(R40)-、-OSi(R402-、-OSi(R402O-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、-S(O)2N(R40)-、-SC(O)N(R40)-、-S(O)N(R40)-、-S(O)(=NR40)-、-S(=NR402-、-S(O)(=NR40)N(R40)-、-S(=NR40)-、-P(O)(R44)-、-P(O)(R44)N(R40)-、-P(O)(R44)O-、-C(=CR452-、-CR45=CR45-(E異性体及びZ異性体)、-C≡C-、-Si(R402-及び-Si(R402O-からなる群から選択され;
40は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、C1~C3アルコキシC1~C3アルキルからなる群から選択され;
41は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、C1~C6アルキルアミノ、ジ-C1~C6アルキルアミノ、シアノからなる群から選択され;
42は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシC1~C3アルキル、C1~C6アルキルカルボニル、C1~C6アルコキシカルボニル、C1~C6アルキルスルホニルからなる群から選択され;
43は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、C1~C3アルコキシC1~C3アルキル、C1~C6アルキルカルボニル、C1~C6アルコキシカルボニル及びC1~C6アルキルスルホニルからなる群から選択され;
44は、水素、C1~C6アルキル、OH、C1~C6アルコキシ、C1~C6アルコキシC1~C3アルキル、NH2、及びC1~C6アルキルアミノ、ジ-C1~C6アルキルアミノからなる群から選択され;
45は、水素、ハロゲン及びC1~C6アルキルからなる群から選択され;
46は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、C1~C6アルコキシC1~C3アルキル、-C1~C6アルキルNH2、-C1~C6アルキルNHR7、-C1~C6アルキルN(R72、-C1~C6アルキルC(O)OR10、-C1~C6アルキルOR10、-C1~C6アルキルC(O)NR1617、-C1~C6アルキルSR10、-C1~C6アルキルS(O)R10、-C1~C6アルキルS(O)210、-C1~C6NHC(=NH)NH2、-C1~C3アルキルC1~C3アルコキシ、-C1~C3アルキルフェニル(前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい)、並びに-C1~C3アルキル複素芳香族(前記複素芳香族は、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい、窒素、酸素及び硫黄から個々に選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5~10員環式又は二環式芳香族環である)からなる群から選択され;
Zは、-C(O)OR10、-OH、-CH2OH、-CHO、-C(O)NHOR11、-C(O)NHCN、-OC(O)NHOR11、-OC(O)NHCN、-NR6C(O)NHOR11、-NR6C(O)NHCN、-C(O)NHS(O)212、-OC(O)NHS(O)212、-NR6C(O)NHS(O)212、-S(O)2OR10、-OS(O)2OR10、-NR6S(O)2OR10、-NR6S(O)OR10、-NHS(O)214、-S(O)OR10、-OS(O)OR10、-S(O)2NHCN、-S(O)2NHC(O)R18、-S(O)2NHS(O)212、-OS(O)2NHCN、-OS(O)2NHS(O)212、-OS(O)2NHC(O)R18、-NR6S(O)2NHCN、-NR6S(O)2NHC(O)R18、-N(OH)C(O)R15、-ONHC(O)R15、-NR6S(O)2NHS(O)212、-P(O)(R13)(OR10)、-P(O)H(OR10)、-OP(O)(R13)(OR10)、-NR6P(O)(R13)(OR10)及びテトラゾールからなる群から選択され;
10は、水素、C1~C6アルキル、フェニル及びベンジルからなる群から選択され、ここで、前記フェニル又はベンジルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよく;
11は、水素、C1~C6アルキル及びフェニルからなる群から選択され、ここで、前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよく;
12は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6アルコキシ、-OH、-N(R62及びフェニルからなる群から選択され、ここで、前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよく;
13は、-OH、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ及びフェニルからなる群から選択され;
14は、C1~C6ハロアルキルであり;
15は、C1~C6アルキル及びフェニルからなる群から選択され、ここで、前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよく;
15aは、フェニルであり、ここで、前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよく;
16及びR17は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から独立して選択されるか;又は
16及びR17は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、N、O及びSから個々に選択される1個の追加のヘテロ原子を任意に含む4~6員ヘテロシクリル環を形成し;
18は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6アルコキシ、-N(R62及びフェニルからなる群から選択され、ここで、前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよく;
rは、0、1又は2である)
の化合物又はその農学的に許容可能な塩若しくは両性イオン種。
【請求項2】
1及びR2は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
mは、1又は2である、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
3、R4及びR5は、水素、C1~C6アルキル及びC1~C6アルコキシからなる群から独立して選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
3、R4及びR5は、水素である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
Aは、以下の式A-I~A-VII
【化2】
(式中、波線は、式(I)の化合物に対する結合点を定義し、pは、0、1又は2であり、且つR8は、請求項1に定義されているとおりである)
からなる群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
Aは、以下の式A-I~A-V
【化3】
(式中、波線は、式(I)の化合物に対する結合点を定義し、pは、0、1又は2であり、且つR8は、請求項1に定義されているとおりである)
からなる群から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
各R8は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、-NH2、-NHR7、-N(R72、-OH、-OR7、-S(O)r15、-NR6S(O)215、-C(O)OR10、-C(O)R15、-C(O)NR1617、-S(O)2NR1617、C1~C6アルキル及びC1~C6ハロアルキルからなる群から独立して選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
各R8は、クロロ、フルオロ、シアノ、-NH2、-NMe2、-OMe、-S(O)2Me、-C(O)NHMe、-C(O)NMe2、メチル及びトリフルオロメチルからなる群から独立して選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
Aは、式A-I~A-Vからなる群から選択され、且つPは、0である、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
Zは、-C(O)OR10、-C(O)NHS(O)212、-S(O)2OR10及び-P(O)(R13)(OR10)からなる群から選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
Zは、-C(O)OH又は-S(O)2OHである、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
除草的に有効な量の、請求項1~12のいずれか一項に記載の式(I)の化合物を含む農芸化学組成物。
【請求項14】
少なくとも1種の追加の有効成分及び/又は農芸化学的に許容可能な希釈剤若しくはキャリアをさらに含む、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
望ましくない植物の成長を防除する方法であって、請求項1~12のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又は請求項13若しくは14に記載の除草性組成物を、望ましくない植物又はその生息地に適用する工程を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除草的に活性なピリダジン誘導体並びにこのような誘導体の調製に用いられるプロセス及び中間体に関する。本発明は、このような誘導体を含む除草組成物並びに望ましくない植物の成長の防除におけるこのような化合物及び組成物の使用、特に有用な植物の作物での雑草の防除における使用にさらに及ぶ。
【発明の概要】
【0002】
本発明は、本明細書に定義されている式(I)のピリダジン誘導体が意外なほどに良好な除草活性を示すという知見に基づく。従って、本発明によれば、式(I):
【化1】
(式中、
Tは、1、2又は3であり;
1及びR2は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、C3~C6シクロアルキル、C1~C6ハロアルキル、-OR7、-OR15a、-N(R6)S(O)215、-N(R6)C(O)R15、-N(R6)C(O)OR15、-N(R6)C(O)NR1617、-N(R6)CHO、-N(R7a2及び-S(O)r15からなる群から独立して選択され;
但し、R1が、-OR7、-OR15a、-N(R6)S(O)215、-N(R6)C(O)R15、-N(R6)C(O)OR15、-N(R6)C(O)NR1617、-N(R6)CHO、-N(R7a2及び-S(O)r15からなる群から選択される場合、同じ炭素原子上のR2は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から選択されるか;又は
1及びR2は、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、C3~C6シクロアルキル環、又はN及びOから個々に選択される1若しくは2個のヘテロ原子を含む3~6員ヘテロシクリルを形成し;
Yは、(CR1a2bmであり;
mは、1、2又は3であり;
各R1aは、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、C3~C6シクロアルキル、C1~C6ハロアルキル、-OH、-OR7、-OR15a、-NH2、-NHR7、-N(R72、-NHR15a、-NR7b7c、-N(R6)S(O)215、-N(R6)C(O)R15、-N(R6)C(O)OR15、-N(R6)C(O)NR1617、-N(R6)CHO、-N(R7a2、-S(O)r15、及び同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよいフェニル、-C1~C6アルキルNH2、-C1~C6アルキルNHR7、-C1~C6アルキルN(R72、-C1~C6アルキルC(O)OR10、-C1~C6アルキルOR10、-C1~C6アルキルC(O)NR1617、-C1~C6アルキルSR10、-C1~C6アルキルS(O)R10、-C1~C6アルキルS(O)210、-C1~C6NHC(=NH)NH2、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい-C1~C3アルキルフェニル、並びに同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい、窒素、酸素及び硫黄から個々に選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5~10員環式又は二環式芳香族環である-C1~C3アルキル複素芳香族からなる群から独立して選択され;
各R2bは、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、-C1~C6アルキルNH2、-C1~C6アルキルNHR7、-C1~C6アルキルN(R72、-C1~C6アルキルC(O)OR10、-C1~C6アルキルOR10、-C1~C6アルキルC(O)NR1617、-C1~C6アルキルSR10、-C1~C6アルキルS(O)R10、-C1~C6アルキルS(O)210、-C1~C6NHC(=NH)NH2、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい-C1~C3アルキルフェニル、並びに同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい、窒素、酸素及び硫黄から個々に選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5~10員環式又は二環式芳香族環である-C1~C3アルキル複素芳香族からなる群から独立して選択されるか;又は
1a及びR2bは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、C3~C6シクロアルキル環、又はN及びOから個々に選択される1若しくは2個のヘテロ原子を含む3~6員ヘテロシクリルを形成し;
3、R4及びR5は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-S(O)r15、C1~C6アルキル、C1~C6フルオロアルキル、C1~C6フルオロアルコキシ、C1~C6アルコキシ、C3~C6シクロアルキル及び-N(R62からなる群から独立して選択され;
各R6は、水素及びC1~C6アルキルから独立して選択され;
各R7は、C1~C6アルキル、-S(O)215、-C(O)R15、-C(O)OR15及び-C(O)NR1617からなる群から独立して選択され;
各R7aは、-S(O)215、-C(O)R15、-C(O)OR15、-C(O)NR1617及び-C(O)NR615aからなる群から独立して選択され;
7b及びR7cは、C1~C6アルキル、-S(O)r15、-C(O)R15、-C(O)OR15、-C(O)NR1617及びフェニルからなる群から独立して選択され、ここで、前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に選択により置換されていてもよいか;又は
7b及びR7cは、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、N、O及びSから個々に選択される1個の追加のヘテロ原子を任意に含む4~6員ヘテロシクリル環を形成し;
Aは、1、2、3又は4個の窒素原子を含む6員ヘテロアリールであり、ここで、ヘテロアリールは、同じであるか又は異なり得る1、2、3又は4個のR8置換基によって任意に置換されていてもよく、
ここで、Aが1又は2個の置換基によって置換されている場合、各R8は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、-NH2、-NHR7、-N(R72、-OH、-OR7、-S(O)r15、-NR6S(O)215、-C(O)OR10、-C(O)R15、-C(O)NR1617、-S(O)2NR1617、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C3~C6シクロアルキル、C3~C6ハロシクロアルキル、C3~C6シクロアルコキシ、C2~C6アルケニル、C2~C6ハロアルケニル、C2~C6アルキニル、C1~C3アルコキシC1~C3アルキル-、ヒドロキシC1~C6アルキル-、C1~C3アルコキシC1~C3アルコキシ-、C1~C6ハロアルコキシ、C1~C3ハロアルコキシC1~C3アルキル-、C3~C6アルケニルオキシ、C3~C6アルキニルオキシ、N-C3~C6シクロアルキルアミノ、-C(R6)=NOR6、フェニル、N及びOから個々に選択される1又は2個のヘテロ原子を含む3~6員ヘテロシクリル、並びにN、O及びSから個々に選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5又は6員ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、ここで、前記フェニル、ヘテロシクリル又はヘテロアリールは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよいか;又は
Aが3又は4個の置換基によって置換されている場合、各R8は、ハロゲン、-NH2、-NHR7、-N(R72、-OH、-OR7、-C(O)NR1617、-S(O)2NR1617、C1~C6アルキル及びC1~C6ハロアルキルからなる群から独立して選択され;及び
各R9は、OH、ハロゲン、シアノ、-N(R62、C1~C4アルキル、C1~C4アルコキシ、C1~C4ハロアルキル及びC1~C4ハロアルコキシからなる群から独立して選択され;
Xは、-C(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R40)-、-C(O)N(R42)O-、-C(O)N(R40)N(R40)-、-C(O)N(R40)C(O)-、-C(O)N(R40)C(O)N(R40)-、-C(O)N(R40)C(R462C(O)N(R40)-、-C(O)N(R40)C(R462C(O)N(R40)C(R462C(O)N(R40)-、-C(=NR41)-、-C(R40)=NO-、-C(=NR41)N(R40)-、-C(S)-、-C(S)N(R40)-、-N(R43)-、-N(R42)O-、-N(R43)N(R43)-、-N(R40)C(O)-、-N(R40)C(S)-、-N(R40)S(O)2-、-N(R40)C(O)O-、-N(R40)P(O)(R44)-、-N(R40)P(O)(R44)O-、-N(R40)C(=NR41)-、-N(R40)S(O)(=NR40)-、-N(R40)S(O)-、-N(R40)C(O)S-、-N(R40)C(O)N(R40)-、-N(R40)S(O)2N(R40)-、-N(R40)C(S)N(R40)-、-N(R40)C(=NR41)N(R40)-、-N(R40)P(O)(R44)N(R40)-、-N(R40)C(O)N(R40)C(O)-、-N(R40)N(R40)C(O)-、-O-、-OC(O)-、-OC(O)O-、-OC(O)N(R40)-、-ON(R42)-、-ON=C(R40)-、-ON(R42)C(O)-、-OP(O)(R44)-、-OP(O)(R44)O-、-OP(O)(R44)N(R40)-、-OSi(R402-、-OSi(R402O-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、-S(O)2N(R40)-、-SC(O)N(R40)-、-S(O)N(R40)-、-S(O)(=NR40)-、-S(=NR402-、-S(O)(=NR40)N(R40)-、-S(=NR40)-、-P(O)(R44)-、-P(O)(R44)N(R40)-、-P(O)(R44)O-、-C(=CR452-、-CR45=CR45-(E体及びZ体)、-C≡C-、-Si(R402-及び-Si(R402O-からなる群から選択され;
40は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、C1~C3アルコキシC1~C3アルキルからなる群から選択され;
41は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、C1~C6アルキルアミノ、ジ-C1~C6アルキルアミノ、シアノからなる群から選択され;
42は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシC1~C3アルキル、C1~C6アルキルカルボニル、C1~C6アルコキシカルボニル、C1~C6アルキルスルホニルからなる群から選択され;
43は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、C1~C3アルコキシC1~C3アルキル、C1~C6アルキルカルボニル、C1~C6アルコキシカルボニル及びC1~C6アルキルスルホニルからなる群から選択され;
44は、水素、C1~C6アルキル、OH、C1~C6アルコキシ、C1~C6アルコキシC1~C3アルキル、NH2、C1~C6アルキルアミノ及びジ-C1~C6アルキルアミノからなる群から選択され;
45は、水素、ハロゲン及びC1~C6アルキルからなる群から選択され;
46は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、C1~C6アルコキシC1~C3アルキル、-C1~C6アルキルNH2、-C1~C6アルキルNHR7、-C1~C6アルキルN(R72、-C1~C6アルキルC(O)OR10、-C1~C6アルキルOR10、-C1~C6アルキルC(O)NR1617、-C1~C6アルキルSR10、-C1~C6アルキルS(O)R10、-C1~C6アルキルS(O)210、-C1~C6NHC(=NH)NH2、-C1~C3アルキルC1~C3アルコキシ、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい-C1~C3アルキルフェニル、並びに同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい、窒素、酸素及び硫黄から個々に選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5~10員環式又は二環式芳香族環である-C1~C3アルキル複素芳香族からなる群から選択され;
Zは、-C(O)OR10、-OH、-CH2OH、-CHO、-C(O)NHOR11、-C(O)NHCN、-OC(O)NHOR11、-OC(O)NHCN、-NR6C(O)NHOR11、-NR6C(O)NHCN、-C(O)NHS(O)212、-OC(O)NHS(O)212、-NR6C(O)NHS(O)212、-S(O)2OR10、-OS(O)2OR10、-NR6S(O)2OR10、-NR6S(O)OR10、-NHS(O)214、-S(O)OR10、-OS(O)OR10、-S(O)2NHCN、-S(O)2NHC(O)R18、-S(O)2NHS(O)212、-OS(O)2NHCN、-OS(O)2NHS(O)212、-OS(O)2NHC(O)R18、-NR6S(O)2NHCN、-NR6S(O)2NHC(O)R18、-N(OH)C(O)R15、-ONHC(O)R15、-NR6S(O)2NHS(O)212、-P(O)(R13)(OR10)、-P(O)H(OR10)、-OP(O)(R13)(OR10)、-NR6P(O)(R13)(OR10)及びテトラゾールからなる群から選択され;
10は、水素、C1~C6アルキル、フェニル及びベンジルからなる群から選択され、ここで、前記フェニル又はベンジルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよく;
11は、水素、C1~C6アルキル及びフェニルからなる群から選択され、ここで、前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよく;
12は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6アルコキシ、-OH、-N(R62及びフェニルからなる群から選択され、ここで、前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよく;
13は、-OH、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ及びフェニルからなる群から選択され;
14は、C1~C6ハロアルキルであり;
15は、C1~C6アルキル及びフェニルからなる群から選択され、ここで、前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてよく;
15aは、フェニルであり、ここで、前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよく;
16及びR17は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から独立して選択されるか;又は
16及びR17は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、N、O及びSから個々に選択される1個の追加のヘテロ原子を任意に含む4~6員ヘテロシクリル環を形成し;
18は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6アルコキシ、-N(R62及びフェニルからなる群から選択され、ここで、前記フェニルは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよく;及び
rは、0、1又は2である)
の化合物又はその農学的に許容可能な塩若しくは両性イオン種が提供される。
【0003】
本発明に係る第2の態様によれば、除草的に有効な量の式(I)の化合物を含む農芸化学組成物が提供される。このような農業用組成物は、少なくとも1種の追加の有効成分及び/又は農芸化学的に許容可能な希釈剤若しくはキャリアをさらに含み得る。
【0004】
本発明の第3の態様によれば、望ましくない植物の成長を防除又は予防する方法であって、除草的に有効な量の式(I)の化合物又はこの化合物を有効成分として含む組成物は、植物、その一部又はその生息地に適用される、方法が提供される。
【0005】
本発明の第4の態様によれば、除草剤としての式(I)の化合物の使用が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書において用いられる場合、「ハロゲン」又は「ハロ」という用語は、フッ素(フルオロ)、塩素(クロロ)、臭素(ブロモ)又はヨウ素(ヨード)、好ましくはフッ素、塩素又は臭素を指す。
【0007】
本明細書において用いられる場合、シアノは、-CN基を意味する。
【0008】
本明細書において用いられる場合、ヒドロキシは、-OH基を意味する。
【0009】
本明細書において用いられる場合、ニトロは、-NO2基を意味する。
【0010】
本明細書において用いられる場合、「C1~C6アルキル」という用語は、炭素及び水素原子のみから構成され、不飽和を含まず、1~6個の炭素原子を有し、且つ単結合によって分子の残部に結合している直鎖又は分岐鎖炭化水素鎖ラジカルを指す。C1~C4アルキル及びC1~C2アルキルは、相応に解釈されるべきである。C1~C6アルキルの例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル(イソプロピル)、n-ブチル及び1-ジメチルエチル(t-ブチル)が挙げられる。
【0011】
本明細書において用いられる場合、「C1~C6アルコキシ」という用語は、一般に上記に定義されているとおり、RaがC1~C6アルキル基である式-ORaの基を指す。C1~C4アルコキシは、相応に解釈されるべきである。C1-4アルコキシの例としては、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ及びt-ブトキシが挙げられる。
【0012】
本明細書において用いられる場合、「C1~C6ハロアルキル」という用語は、1個以上の同じであるか又は異なるハロゲン原子によって置換されている、一般に上記に定義されているC1~C6アルキル基を指す。C1~C4ハロアルキルは、相応に解釈されるべきである。C1~C6ハロアルキルの例としては、これらに限定されないが、クロロメチル、フルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル及び2,2,2-トリフルオロエチルが挙げられる。
【0013】
本明細書において用いられる場合、「C2~C6アルケニル」という用語は、炭素及び水素原子のみから構成され、(E)又は(Z)立体構成のいずれかであり得る少なくとも1つの二重結合を含み、2~6個の炭素原子を有し、単結合によって分子の残部に結合している直鎖又は分岐鎖炭化水素鎖ラジカル基を指す。C2~C4アルケニルは、相応に解釈されるべきである。C2~C6アルケニルの例としては、これらに限定されないが、プロプ-1-エニル、アリル(プロプ-2-エニル)及びブタ-1-エニルが挙げられる。
【0014】
本明細書において用いられる場合、「C2~C6ハロアルケニル」という用語は、1個以上の同じであるか又は異なるハロゲン原子によって置換されている、一般に上記に定義されているC2~C6アルケニル基を指す。C2~C6ハロアルケニルの例としては、これらに限定されないが、クロロエチレン、フルオロエチレン、1,1-ジフルオロエチレン、1,1-ジクロロエチレン及び1,1,2-トリクロロエチレンが挙げられる。
【0015】
本明細書において用いられる場合、「C2~C6アルキニル」という用語は、炭素及び水素原子のみから構成され、少なくとも1つの三重結合を含み、2~6個の炭素原子を有し、且つ単結合によって分子の残部に結合している直鎖又は分岐鎖炭化水素鎖ラジカル基を指す。C2~C4アルキニルは、相応に解釈されるべきである。C2~C6アルキニルの例としては、これらに限定されないが、プロプ-1-イニル、プロパルギル(プロプ-2-イニル)及びブタ-1-イニルが挙げられる。
【0016】
本明細書において用いられる場合、「C1~C6ハロアルコキシ」という用語は、1個以上の同じであるか又は異なるハロゲン原子によって置換されている、上記に定義されているC1~C6アルコキシ基を指す。C1~C4ハロアルコキシは、相応に解釈されるべきである。C1~C6ハロアルコキシの例としては、これらに限定されないが、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、フルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ及びトリフルオロエトキシが挙げられる。
【0017】
本明細書において用いられる場合、「C1~C3ハロアルコキシC1~C3アルキル」という用語は、一般に上記に定義されているとおりRbがC1~C3ハロアルキル基であり、及び一般に上記に定義されているとおりRaがC1~C3アルキレン基である式Rb-O-Ra-の基を指す。
【0018】
本明細書において用いられる場合、「C1~C3アルコキシC1~C3アルキル」という用語は、一般に上記に定義されているとおりRbがC1~C3アルキル基であり、及び一般に上記に定義されているとおりRaがC1~C3アルキレン基である式Rb-O-Ra-の基を指す。
【0019】
本明細書において用いられる場合、「C1~C3アルコキシC1~C3アルコキシ-」という用語は、一般に上記に定義されているとおりRbがC1~C3アルキル基であり、及び一般に上記に定義されているとおりRaがC1~C3アルキレン基である式Rb-O-Ra-O-の基を指す。
【0020】
本明細書において用いられる場合、「C3~C6アルケニルオキシ」という用語は、一般に上記に定義されているとおりRaがC3~C6アルケニル基である式-ORaの基を指す。
【0021】
本明細書において用いられる場合、「C3~C6アルキニルオキシ」という用語は、一般に上記に定義されているとおりRaがC3~C6アルキニル基である式-ORaの基を指す。
【0022】
本明細書において用いられる場合、「ヒドロキシC1~C6アルキル」という用語は、1個以上のヒドロキシ基によって置換されている、一般に上記に定義されているC1~C6アルキル基を指す。
【0023】
本明細書において用いられる場合、「C1~C6アルキルカルボニル」という用語は、Raが上記において一般に定義されているC1~C6アルキル基である、式-C(O)Raの基を指す。
【0024】
本明細書において用いられる場合、「C1~C6アルコキシカルボニル」という用語は、Raが上記において一般に定義されているC1~C6アルキル基である、式-C(O)ORaの基を指す。
【0025】
本明細書において用いられる場合、「アミノカルボニル」という用語は、式-C(O)NH2の基を指す。
【0026】
本明細書において用いられる場合、「C1~C6アルキルアミノカルボニル」という用語は、Raが上記において一般に定義されているC1~C6アルキル基である、式-C(O)NHRaの基を指す。
【0027】
本明細書において用いられる場合、「C3~C6シクロアルキル」という用語は、飽和又は部分飽和であり、且つ3~6個の炭素原子を含有する安定な単環式環基を指す。C3~C4シクロアルキルは、相応に解釈されるべきである。C3~C6シクロアルキルの例としては、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが挙げられる。
【0028】
本明細書において用いられる場合、「C3~C6ハロシクロアルキル」という用語は、1個以上の同じであるか又は異なるハロゲン原子によって置換されている、一般に上記に定義されているC3~C6シクロアルキル基を指す。C3~C4ハロシクロアルキルは、相応に解釈されるべきである。
【0029】
本明細書において用いられる場合、「C3~C6シクロアルコキシ」という用語は、一般に上記に定義されているとおりRaがC3~C6シクロアルキル基である式-ORaの基を指す。
【0030】
本明細書において用いられる場合、別段の定めがある場合を除き、「ヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5又は6員単環式芳香族環を指す。ヘテロアリール基は、炭素原子又はヘテロ原子を介して分子の残部に結合し得る。ヘテロアリールの例としては、フリル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジル又はピリジルが挙げられる。
【0031】
本明細書において用いられる場合、別段の定めがある場合を除き、「ヘテロシクリル」又は「複素環式」という用語は、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む安定な4~6員非芳香族単環式環基を指す。ヘテロシクリル基は、炭素原子又はヘテロ原子を介して分子の残部に結合し得る。ヘテロシクリルの例としては、これらに限定されないが、ピロリニル、ピロリジル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロイソキサゾリル、ジオキソラニル、モルホリニル又はδ-ラクタミルが挙げられる。
【0032】
式(I)の化合物中における1個以上の場合により不斉の炭素原子の存在は、その化合物が、キラル異性形態、すなわち鏡像異性形態又はジアステレオ異性形態で生じ得ることを意味する。また、アストロプ異性体は、単結合に係る回転の制限の結果として生じ得る。式(I)は、すべてのこれらの可能性のある異性形態及びその混合物を含むことが意図されている。本発明は、式(I)の化合物に係るすべてのこれらの可能性のある異性形態及びその混合物を含む。同様に、式(I)は、存在する場合、すべての可能性のある互変異性体(ラクタム-ラクチム互変異性及びケト-エノール互変異性を含む)を含むことが意図されている。本発明は、式(I)の化合物に係るすべての可能性のある互変異性形態を含む。同様に、二置換されたアルケンが存在する場合、これらは、E若しくはZ形態で又はいずれかの割合における両方の混合物として存在し得る。本発明は、式(I)の化合物について、すべてのこれらの可能な異性形態及びその混合物を含む。
【0033】
式(I)の化合物は、農学的に許容可能な塩、双性イオン又は双性イオンの農学的に許容可能な塩として存在し得る。本発明は、このような農学的に許容可能な塩、双性イオン及びすべての割合でのその混合物のすべてを包含する。
【0034】
例えば、Zが酸性プロトンを含む式(I)の化合物は、以下に示す双性イオン(式(I-I)の化合物)又は酸の農学的に許容可能な塩(式(I-II)の化合物):
【化2】
(式中、Yは、農学的に許容可能なアニオンを表し、且つj及びkは、アニオンYのそれぞれの電荷に応じて1、2又は3から選択され得る整数を表す)
として存在し得る。
【0035】
式(I)の化合物は、以下に示す双性イオンの農学的に許容可能な塩(式(I-III)の化合物):
【化3】
(式中、Yは、農学的に許容可能なアニオンを表し、Mは、農学的に許容可能なカチオン(ピリダジニウムカチオンに追加して)を表し、且つ整数j、k及びqは、アニオンYのそれぞれ及びカチオンMのそれぞれの電荷に応じて1、2又は3から選択される)
としても存在し得る。
【0036】
アニオンYによって表される本発明の好適な農学的に許容可能な塩としては、これらに限定されないが、クロリド、ブロミド、ヨージド、フッ化物、2-ナフタレンスルホネート、アセテート、アジペート、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、アスパルテート、ベンゼンスルホネート、ベンゾエート、バイカーボネート、バイスルフェート、バイタルテート、ブチルスルフェート、ブチルスルホネート、ブチレート、カンフォレート、カンシレート、カプレート、カプロエート、カプリレート、カーボネート、シトレート、ジホスフェート、エデテート、エジシレート、エナンテート、エタンジスルホネート、エタンスルホネート、エチルスルフェート、ホルメート、フマレート、グルセプテート、グルコネート、グルコロネート、グルタメート、グリセロホスフェート、ヘプタデカノエート、ヘキサデカノエート、ヒドロキシド、ヒドロキシナフトエート、イセチオネート、ラクテート、ラクトビオネート、ラウレート、マレエート、マレエート、マンデレート、メシレート、メタンジスルホネート、メチルスルフェート、ムケート、ミリステート、ナプシレート、ナイトレート、ノナデカノエート、オクタデカノエート、オキサレート、ペラルゴネート、ペンタデカノエート、パークロレート、ホスフェート、プロピオネート、プロプルスルフェート、プロプルスルホネート、コハク酸塩、スルフェート、タルタレート、トシレート、トリデシレート、トリフルオロアセテート、ウンデシリネート及びバレレートが挙げられる。
【0037】
Mによって表される好適なカチオンとしては、これらに限定されないが、金属、アミンの共役酸及び有機カチオンが挙げられる。好適な金属の例としては、アルミニウム、カルシウム、セシウム、銅、リチウム、マグネシウム、マンガン、カリウム、ナトリウム、鉄及び亜鉛が挙げられる。好適なアミンの例としては、アリルアミン、アンモニア、アミルアミン、アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、ブテニル-2-アミン、ブチルアミン、ブチルエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、デシルアミン、ジアミルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、ジエチレントリアミン、ジヘプチルアミン、ジヘキシルアミン、ジイソアミルアミン、ジイソプロピルアミン、ジメチルアミン、ジオクチルアミン、ジプロパノールアミン、ジプロパルギルアミン、ジプロピルアミン、ドデシルアミン、エタノールアミン、エチルアミン、エチルブチルアミン、エチレンジアミン、エチルヘプチルアミン、エチルオクチルアミン、エチルプロパノールアミン、ヘプタデシルアミン、ヘプチルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘキセニル-2-アミン、ヘキシルアミン、ヘキシルヘプチルアミン、ヘキシルオクチルアミン、ヒスチジン、インドリン、イソアミルアミン、イソブタノールアミン、イソブチルアミン、イソプロパノールアミン、イソプロピルアミン、リシン、メグルミン、メトキシエチルアミン、メチルアミン、メチルブチルアミン、メチルエチルアミン、メチルヘキシルアミン、メチルイソプロピルアミン、メチルノニルアミン、メチルオクタデシルアミン、メチルペンタデシルアミン、モルホリン、N,N-ジエチルエタノールアミン、N-メチルピペラジン、ノニルアミン、オクタデシルアミン、オクチルアミン、オレイルアミン、ペンタデシルアミン、ペンテニル-2-アミン、フェノキシエチルアミン、ピコリン、ピペラジン、ピペリジン、プロパノールアミン、プロピルアミン、プロピレンジアミン、ピリジン、ピロリジン、sec-ブチルアミン、ステアリルアミン、タローアミン、テトラデシルアミン、トリブチルアミン、トリデシルアミン、トリメチルアミン、トリヘプチルアミン、トリヘキシルアミン、トリイソブチルアミン、トリイソデシルアミン、トリイソプロピルアミン、トリメチルアミン、トリペンチルアミン、トリプロピルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン及びウンデシルアミンが挙げられる。好適な有機カチオンの例としては、ベンジルトリブチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリフェニルホスホニウム、コリン、テトラブチルアンモニウム、テトラブチルホスホニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラメチルホスホニウム、テトラプロプルアンモニウム、テトラプロプルホスホニウム、トリブチルスルホニウム、トリブチルスルホキソニウム、トリエチルスルホニウム、トリエチルスルホキソニウム、トリメチルスルホニウム、トリメチルスルホキソニウム、トリプロプルスルホニウム及びトリプロプルスルホキソニウムが挙げられる。
【0038】
Zが酸性プロトンを含む好ましい式(I)の化合物は、(I-I)又は(I-II)のいずれかとして表され得る。式(I-II)の化合物について、Yがクロリド、ブロミド、ヨージド、ヒドロキシド、バイカーボネート、アセテート、トリフルオロアセテート、硫酸水素塩、メチルスルフェート、トシレート及びナイトレートであり、ここで、j及びkは、それぞれ独立して、1又は2である。式(I-II)の化合物について、Yがカーボネート及びスルフェートであり、ここで、jが2であり、且つkが1である場合及びYがホスフェートであり、ここで、jが3であり、且つkが1である場合にも塩が重要である。
【0039】
適切な場合、式(I)の化合物は、N-オキシドの形態でもあり得る(及び/又はそれとして用いられ得る)。
【0040】
以下のリストは、本発明に係る式(I)の化合物を参照して、置換基m、r、T、A、X、Z、R1、R2、R1a、R2b、R3、R4、R5、R6、R7、R7a、R7b、R7c、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R15a、R16、R17及びR18に対する好ましい定義を含む定義を提供する。これらの置換基のいずれか1つについて、以下に示される定義のいずれかは、以下又は本明細書の他の箇所に示されるいずれかの他の置換基のいずれかの定義と組み合わされ得る。
【0041】
好ましくは、Tは、1又は2、より好ましくは2である。
【0042】
好ましくは、R1は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6フルオロアルキル、-OR7及び-N(R7a2からなる群から選択される。より好ましくは、R1は、水素及びOR7からなる群から選択される。さらにより好ましくは、R1は、水素又はC1~C6アルキルである。さらにより好ましくは、R1は、水素又はメチルである。最も好ましくは、R1は、水素である。
【0043】
好ましくは、R2は、水素又はC1~C6アルキルである。より好ましくは、R2は、水素又はメチルである。最も好ましくは、R2は、水素である。
【0044】
1及びR2が、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、C3~C6シクロアルキル環又は3~6員ヘテロシクリルを形成する場合、好ましくは、R1及びR2は、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、シクロプロピル環を形成する。
【0045】
一実施形態において、R1及びR2は、水素である。
【0046】
Yは、(CR1a2bmである。
【0047】
mは、1、2又は3である。好ましくは、mは、1又は2である。より好ましくは、mは、1である。
【0048】
好ましくは、R1aは、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、C3~C6シクロアルキル、C1~C6ハロアルキル、-OH、-OR7、-OR15a、-N(R6)S(O)215、-N(R6)C(O)R15、-N(R6)C(O)OR15、-N(R6)C(O)NR1617、-N(R6)CHO、-NH2、-NHR7、-N(R7a2及び-S(O)r15並びに以下:
【化4】
の1つからなる群から選択される。
【0049】
より好ましくは、各R1aは、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、C3~C6シクロアルキル、C1~C6ハロアルキル、-OH、-OR7、-OR15a、-N(R6)S(O)215、-N(R6)C(O)R15、-N(R6)C(O)OR15、-N(R6)C(O)NR1617、-N(R6)CHO、-NH2、-NHR7、-N(R7a2及び-S(O)r15からなる群から選択される。さらにより好ましくは、R1aは、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6フルオロアルキル、-OH、-NH2及び-NHR7からなる群から選択される。さらにより好ましくは、R1aは、水素、C1~C6アルキル、-OH及び-NH2からなる群から選択される。さらにより好ましくは、R1aは、水素及びC1~C6アルキル、特に水素及びメチルからなる群から選択される。最も好ましくは、R1aは、水素である。
【0050】
好ましくは、R2bは、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル及び以下:
【化5】
の1つからなる群から選択される。
【0051】
より好ましくは、各R2bは、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル及びC1~C6フルオロアルキルからなる群から独立して選択される。さらにより好ましくは、各R2bは、水素及びC1~C6アルキルからなる群から独立して選択される。さらにより好ましくは、R2bは、水素及びメチルからなる群から独立して選択される。最も好ましくは、R2bは、水素である。
【0052】
代わりに、各R1a及びR2bは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、C3~C6シクロアルキル環を形成する。好ましくは、この場合、各R1a及びR2bは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、シクロプロピル環を形成する。
【0053】
好ましくは、R1aが、-OH、-OR7、-OR15a、-N(R6)S(O)215、-N(R6)C(O)R15、-N(R6)C(O)OR15、-N(R6)C(O)NR1617、-N(R6)CHO、-NH2、-NHR7、-NHR15a、-N(R72、-N(R7a2、-NR7b7c及び-S(O)r15からなる群から選択される場合、同じ炭素原子に結合しているR2bは、水素及びC1~C6アルキルからなる群から選択される。
【0054】
好ましくは、R3、R4及びR5は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6フルオロアルキル、C1~C6フルオロアルコキシ、C1~C6アルコキシ、C3~C6シクロアルキル及び-N(R62からなる群から独立して選択される。より好ましくは、R3、R4及びR5は、水素、C1~C6アルキル及びC1~C6アルコキシからなる群から独立して選択される。さらにより好ましくは、R3、R4及びR5は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から独立して選択される。さらにより好ましくは、R3、R4及びR5は、水素及びメチルからなる群から独立して選択される。最も好ましくは、R3、R4及びR5は、水素である。
【0055】
好ましくは、各R6は、水素及びメチルから独立して選択される。
【0056】
好ましくは、各R7は、C1~C6アルキル、-C(O)R15及び-C(O)NR1617からなる群から独立して選択される。より好ましくは、各R7は、C1~C6アルキルである。最も好ましくは、各R7は、メチルである。
【0057】
好ましくは、各R7aは、独立して、-C(O)R15又は-C(O)NR1617である。
【0058】
好ましくは、R7b及びR7cは、C1~C6アルキル、-C(O)R15及び-C(O)NR1617からなる群から独立して選択される。より好ましくは、R7b及びR7cは、C1~C6アルキルである。最も好ましくは、R7b及びR7cは、メチルである。
【0059】
Aは、1、2、3又は4個の窒素原子を含む6員ヘテロアリールであり、ここで、ヘテロアリールは、可能な場合、同じであるか又は異なり得る1、2、3又は4個のR8置換基によって任意に置換されていてもよい。
【0060】
好ましくは、Aは、1、2、3又は4個の窒素原子を含む6員ヘテロアリールであり、ここで、ヘテロアリールは、可能な場合、同じであるか又は異なり得る1又は2個のR8置換基によって任意に置換されていてもよい。
【0061】
より好ましくは、Aは、1又は2個の窒素原子を含む6員ヘテロアリールであり、ここで、ヘテロアリールは、同じであるか又は異なり得る1又は2個のR8置換基によって任意に置換されていてもよい。
【0062】
さらにより好ましくは、Aは、以下の式A-I~A-VII
【化6】
(式中、波線は、式(I)の化合物に対する結合点を定義し、且つPは、0、1又は2である)
からなる群から選択される。
【0063】
さらにより好ましくは、Aは、以下の式A-I~A-V
【化7】
(式中、波線は、式(I)の化合物に対する結合点を定義し、且つPは、0、1又は2である)
からなる群から選択される。
【0064】
また、さらにより好ましくは、Aは、式A-I~A-Vからなる群から選択され、且つPは、0又は1である。
【0065】
最も好ましくは、Aは式A-I~A-Vからなる群から選択され、且つpは0である。
【0066】
Aが1又は2個の置換基によって置換されている場合、各R8は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、-NH2、-NHR7、-N(R72、-OH、-OR7、-S(O)r15、-NR6S(O)215、-C(O)OR10、-C(O)R15、-C(O)NR1617、-S(O)2NR1617、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C3~C6シクロアルキル、C3~C6ハロシクロアルキル、C3~C6シクロアルコキシ、C2~C6アルケニル、C2~C6ハロアルケニル、C2~C6アルキニル、C1~C3アルコキシC1~C3アルキル-、ヒドロキシC1~C6アルキル-、C1~C3アルコキシC1~C3アルコキシ-、C1~C6ハロアルコキシ、C1~C3ハロアルコキシC1~C3アルキル-、C3~C6アルケニルオキシ、C3~C6アルキニルオキシ、-C(R6)=NOR6、フェニル及びN、O及びSから個々に選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5又は6員ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、ここで、前記フェニル又はヘテロアリールは、同じであるか又は異なり得る1、2又は3個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい。
【0067】
好ましくは、Aが1又は2個の置換基によって置換されている場合、各R8は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、-NH2、-NHR7、-N(R72、-OH、-OR7、-S(O)r15、-NR6S(O)215、-C(O)OR10、-C(O)R15、-C(O)NR1617、-S(O)2NR1617、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C3~C6シクロアルキル、C1~C3アルコキシC1~C3アルキル-、ヒドロキシC1~C6アルキル-、C1~C3アルコキシC1~C3アルコキシ-、C1~C6ハロアルコキシ、フェニル及び1又は2個の窒素原子を含む6員ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、ここで、前記フェニル又はヘテロアリールは、同じであるか又は異なり得る1又は2個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい。
【0068】
より好ましくは、Aが1又は2個の置換基によって置換されている場合、各R8は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、-NH2、-NHR7、-N(R72、-OH、-OR7、-S(O)r15、-NR6S(O)215、-C(O)OR10、-C(O)R15、-C(O)NR1617、-S(O)2NR1617、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C3~C6シクロアルキル、ヒドロキシC1~C6アルキル-、C1~C6ハロアルコキシ及び1又は2個の窒素原子を含む6員ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、ここで、前記ヘテロアリールは、1個のR9置換基によって任意に置換されていてもよい。
【0069】
さらにより好ましくは、Aが1又は2個の置換基によって置換されている場合、各R8は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、-NH2、-NHR7、-N(R72、-OH、-OR7、-S(O)r15、-NR6S(O)215、-C(O)OR10、-C(O)R15、-C(O)NR1617、-S(O)2NR1617、C1~C6アルキル及びC1~C6ハロアルキルからなる群から独立して選択される。
【0070】
さらにより好ましくは、Aが1又は2個の置換基によって置換されている場合、各R8は、クロロ、フルオロ、シアノ、-NH2、-NMe2、-OH、-OMe、-S(O)2Me、-C(O)OMe、-C(O)OH、-C(O)Me、-C(O)NH2、-C(O)NHMe、-C(O)NMe2、メチル及びトリフルオロメチルからなる群から独立して選択される。
【0071】
最も好ましくは、Aが1又は2個の置換基によって置換されている場合、各R8は、クロロ、フルオロ、シアノ、-NH2、-NHMe2、-OMe、-S(O)2Me、-C(O)NHMe、-C(O)NMe2、メチル及びトリフルオロメチルからなる群から独立して選択される。
【0072】
代わりに、Aが3又は4個の置換基によって置換されている場合、各R8は、-NH2、-NHR7、-N(R72、-OH、-OR7、-C(O)NR1617、-S(O)2NR1617、C1~C6アルキル及びC1~C6ハロアルキルからなる群から独立して選択される。好ましくは、各R8は、-NH2、-NHR7、-N(R72、-OH、-OR7、C1~C6アルキル及びC1~C6ハロアルキルからなる群から独立して選択される。より好ましくは、各R8は、-NH2、-NHR7、-OR7、C1~C6アルキル及びC1~C6ハロアルキルからなる群から独立して選択される。さらにより好ましくは、各R8は、C1~C6アルキル及びC1~C6ハロアルキルからなる群から独立して選択される。
【0073】
各R9は、ハロゲン、シアノ、-N(R62、C1~C4アルキル、C1~C4アルコキシ、C1~C4ハロアルキル及びC1~C4ハロアルコキシからなる群から独立して選択される。好ましくは、各R9は、ハロゲン、C1~C4アルキル、C1~C4アルコキシ及びC1~C4ハロアルキルからなる群から独立して選択される。より好ましくは、各R9は、ハロゲン及びC1~C4アルキルからなる群から独立して選択される。
【0074】
明確化を目的として、Xとして選択される部分は、以下の表に示す構造式で表すことができる。
【0075】


【0076】
好ましくは、Xは、-C(O)-、-C(O)N(R40)-、-O-、-S(O)-、-S(O)2-、-S(O)2N(R40)-、-N(R40)C(O)-、-N(R40)S(O)2-及び-N(R40)C(O)N(R40)-からなる群から独立して選択される。
【0077】
より好ましくは、Xは、-C(O)N(R40)-、-O-、-S(O)-、-S(O)2-及び-S(O)2N(R40)-からなる群から独立して選択され、さらにより好ましくは-C(O)N(R40)-及び-O-からなる群から独立して選択され、最も好ましくは-C(O)N(R40)-である。
【0078】
好ましくは、R40は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から選択され、より好ましくは水素又はメチルからなる群から選択される。
【0079】
好ましくは、R41は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から選択され、より好ましくは水素及びメチルからなる群から選択される。
【0080】
好ましくは、R42は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から選択され、より好ましくは水素及びメチルからなる群から選択される。
【0081】
好ましくは、R43は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から選択され、より好ましくは水素及びメチルからなる群から選択される。
【0082】
好ましくは、R44は、C1~C6アルキル及びC1~C6アルコキシからなる群から選択され、より好ましくはメチル及びメトキシからなる群から選択される。
【0083】
好ましくは、R45は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から選択され、より好ましくは水素及びメチルからなる群から選択される。
【0084】
好ましくは、R46は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、C1~C6アルコキシC1~C3アルキル及び以下:
【化8】
の1つからなる群から選択される。
【0085】
一実施形態において、Xが-C(O)-である場合、Y-Zは、Ala、Cys、Asp、Glu、Phe、Gly、His、Ile、Lys、Leu、Met、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、Thr、Val、Trp及びTyrからなる群から独立して選択される1又は2つのアミノ酸部分を含むペプチド部分であり、ここで、前記ペプチド部分は、アミノ酸部分の窒素原子を介して分子の残部に結合されている。
【0086】
より好ましくは、R46は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から選択され、最も好ましくは水素及びメチルからなる群から選択される。
【0087】
Zは、-C(O)OR10、-OH、-CH2OH、-CHO、-C(O)NHOR11、-C(O)NHCN、-OC(O)NHOR11、-OC(O)NHCN、-NR6C(O)NHOR11、-NR6C(O)NHCN、-C(O)NHS(O)212、-OC(O)NHS(O)212、-NR6C(O)NHS(O)212、-S(O)2OR10、-OS(O)2OR10、-NR6S(O)2OR10、-NR6S(O)OR10、-NHS(O)214、-S(O)OR10、-OS(O)OR10、-S(O)2NHCN、-S(O)2NHC(O)R18、-S(O)2NHS(O)212、-OS(O)2NHCN、-OS(O)2NHS(O)212、-OS(O)2NHC(O)R18、-NR6S(O)2NHCN、-NR6S(O)2NHC(O)R18、-N(OH)C(O)R15、-ONHC(O)R15、-NR6S(O)2NHS(O)212、-P(O)(R13)(OR10)、-P(O)H(OR10)、-OP(O)(R13)(OR10)、-NR6P(O)(R13)(OR10)及びテトラゾールからなる群から選択される。
【0088】
好ましくは、Zは、-C(O)OR10、-C(O)NHOR11、-OC(O)NHOR11、-NR6C(O)NHOR11、-C(O)NHS(O)212、-OC(O)NHS(O)212、-NR6C(O)NHS(O)212、-S(O)2OR10、-OS(O)2OR10、-NR6S(O)2OR10、-NR6S(O)OR10、-NHS(O)214、-S(O)OR10、-OS(O)OR10、-S(O)2NHC(O)R18、-S(O)2NHS(O)212、-OS(O)2NHS(O)212、-OS(O)2NHC(O)R18、-NR6S(O)2NHC(O)R18、-N(OH)C(O)R15、-ONHC(O)R15、-NR6S(O)2NHS(O)212、-P(O)(R13)(OR10)、-P(O)H(OR10)、-OP(O)(R13)(OR10)及び-NR6P(O)(R13)(OR10)からなる群から選択される。
【0089】
より好ましくは、Zは、-C(O)OR10、-C(O)NHOR11、-C(O)NHS(O)212、-S(O)2OR10、-OS(O)2OR10、-NR6S(O)2OR10、-NHS(O)214、-S(O)OR10及び-P(O)(R13)(OR10)からなる群から選択される。
【0090】
さらにより好ましくは、Zは、-C(O)OR10、-C(O)NHS(O)212、-S(O)2OR10及び-P(O)(R13)(OR10)からなる群から選択される。
【0091】
さらにより好ましくは、Zは、-C(O)OH、-C(O)OCH3、-C(O)OCH2CH3、-C(O)OCH(CH32、-C(O)OC(CH33、-C(O)OCH265、-C(O)OC65、-C(O)NHS(O)2CH3、-S(O)2OH、-P(O)(OH)(OCH2CH3)及び-P(O)(OCH2CH3)(OCH2CH3)からなる群から選択される。
【0092】
最も好ましくは、Zは、-C(O)OH又は-S(O)2OHである。
【0093】
好ましくは、R10は、水素、C1~C6アルキル、フェニル及びベンジルからなる群から選択される。より好ましくは、R10は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から選択される。最も好ましくは、R10は、水素である。
【0094】
好ましくは、R11は、水素、C1~C6アルキル及びフェニルからなる群から選択される。より好ましくは、R11は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から選択される。さらにより好ましくは、R11は、C1~C6アルキルである。最も好ましくは、R11は、メチルである。
【0095】
好ましくは、R12は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6アルコキシ、-OH、-N(R62及びフェニルからなる群から選択される。より好ましくは、R12は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル及び-N(R62からなる群から選択される。さらにより好ましくは、R12は、メチル、-N(CH32及びトリフルオロメチルからなる群から選択される。最も好ましくは、R12は、メチルである。
【0096】
好ましくは、R13は、-OH、C1~C6アルキル及びC1~C6アルコキシからなる群から選択される。より好ましくは、R13は、-OH及びC1~C6アルコキシからなる群から選択される。さらにより好ましくは、R13は、-OH、メトキシ及びエトキシからなる群から選択される。最も好ましくは、R13は、-OHである。
【0097】
好ましくは、R14は、トリフルオロメチルである。
【0098】
好ましくは、R15は、C1~C6アルキル及びフェニルからなる群から選択される。より好ましくは、R15は、C1~C6アルキルである。最も好ましくは、R15は、メチルである。
【0099】
好ましくは、R16及びR17は、水素及びメチルからなる群から独立して選択されるか、又はR16及びR17は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、N及びOから個々に選択される1個の追加のヘテロ原子を任意に含む5~6員ヘテロシクリル環を形成する。より好ましくは、R16及びR17は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、ピロリジル、オキサゾリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニル又はモルホリニル基を形成する。
【0100】
好ましくは、R18は、水素、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6アルコキシ、-N(R62及びフェニルからなる群から選択される。より好ましくは、R18は、水素、C1~C6アルキル及びC1~C6ハロアルキルからなる群から選択される。さらにより好ましくは、R18は、C1~C6アルキル及びC1~C6ハロアルキルからなる群から選択される。最も好ましくは、R18は、メチル又はトリフルオロメチルである。
【0101】
好ましくは、rは、0又は2である。
【0102】
好ましい実施形態の組では、本発明の式(I)に係る化合物において、
1は、水素又はC1~C6アルキルであり;
2は、水素又はメチルであり;
Yは、(CR1a2bmであり;
mは、1又は2であり;
1a及びR2bは、水素及びC1~C6アルキルからなる群から独立して選択され;
3、R4及びR5は、水素及びC1~C6アルキルからなる群から独立して選択され;
各R6は、水素及びメチルから独立して選択され;
各R7は、C1~C6アルキルであり;
Aは、2個の窒素原子を含む6員ヘテロアリールであり、ここで、ヘテロアリールは、同じであるか又は異なり得る1又は2個のR8置換基によって任意に置換されていてもよく;
各R8は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、-NH2、-NHR7、-N(R72、-OH、-OR7、-S(O)r15、-NR6S(O)215、-C(O)OR10、-C(O)R15、-C(O)NR1617、-S(O)2NR1617、C1~C6アルキル及びC1~C6ハロアルキルからなる群から独立して選択され;
Zは、-C(O)OR10、-C(O)NHS(O)212、-S(O)2OR10及び-P(O)(R13)(OR10)からなる群から選択され;
10は、水素、C1~C6アルキル、フェニル及びベンジルからなる群から選択され;
12は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル及び-N(R62からなる群から選択され;
13は、-OH及びC1~C6アルコキシからなる群から選択され;
15は、C1~C6アルキルであり;
16及びR17は、水素及びメチルからなる群から独立して選択され;及び
rは、0又は2である。
【0103】
より好ましくは、
1は、水素又はメチルであり;
2は、水素又はメチルであり;
Yは、(CR1a2bmであり;
mは、1又は2であり;
1a及びR2bは、水素及びメチルからなる群から独立して選択され;
3、R4及びR5は、水素及びメチルからなる群から独立して選択され;
Aは、式A-I~A-Vからなる群から選択され、且つpは、0、1又は2であり;
各R8は、クロロ、フルオロ、シアノ、-NH2、-NMe2、-OH、-OMe、-S(O)2Me、-C(O)OMe、-C(O)OH、-C(O)Me、-C(O)NH2、-C(O)NHMe、-C(O)NMe2、メチル及びトリフルオロメチルからなる群から独立して選択され;
Zは、-C(O)OH、-C(O)OCH3、-C(O)OCH2CH3、-C(O)OCH(CH32、-C(O)OC(CH33、-C(O)OCH265、-C(O)OC65、-C(O)NHS(O)2CH3、-S(O)2OH、-P(O)(OH)(OCH2CH3)及び-P(O)(OCH2CH3)(OCH2CH3)からなる群から選択される。
【0104】
実施形態の1つの組において、式(I)に係る化合物は、表Aにおいて列挙されている、両端のものを含めて化合物A1~A16から選択される。
【0105】
式(I)の化合物は、「プロシダル(procidal)形態」で存在し/製造され得、ここで、これらは、基「G」を含むことが理解されるべきである。このような化合物は、本明細書において、式(I-IV)の化合物として参照されている。
【0106】
Gは、特に限定されないが、代謝及び化学的分解を含むいずれかの適切なメカニズムによって植物中において除去されて、Zが酸性プロトンを含有する式(I-I)又は(I-II)の化合物がもたらされ得る基である。以下のスキームを参照されたい。
【化9】
【0107】
このようなG基は、「プロシダル」であると見なされ得、従って除去されると有効な除草化合物をもたらし得る一方、このような基を含む化合物は、それら自体が除草活性を示すものでもあり得る。このような事例では、式(I-IV)の化合物において、Z-Gは、特に限定されないが、以下の(G1)~(G7):
【化10】
のいずれか1つを含み得、及びEは、式(I)の化合物に対する結合点を示す。
【0108】
Zが(G1)~(G7)である実施形態において、G、R19、R20、R21、R22及びR23は、本明細書において定義される。
Gは、C1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、-C(R2122)OC(O)R19、フェニル又はフェニル-C1~C4アルキル-であり、ここで、前記フェニル部分は、ハロ、シアノ、ニトロ、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル又はC1~C6アルコキシから独立して選択される1~5個の置換基によって任意に置換されていてもよく、
19は、C1~C6アルキル又はフェニルであり、
20は、ヒドロキシ、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ又はフェニルであり、
21は、水素又はメチルであり、
22は、水素又はメチルであり、
23は、水素又はC1~C6アルキルである。
【0109】
以下の表1~36中の化合物は、本発明の化合物を例示する。当業者は、上記において本明細書に記載されているとおり、式(I)の化合物が農学的に許容可能な塩、双性イオン又は双性イオンの農学的に許容可能な塩として存在し得ることを理解するであろう。
【0110】
表1:
この表は、式(T-1):
【化11】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表1に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の78種の特定の化合物を開示する。
【0111】
【表1-1】
【表1-2】
【0112】
表2:
この表は、式(T-2):
【化12】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表2に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0113】
【表2-1】
【表2-2】
【0114】
表3:
この表は、式(T-3):
【化13】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表3に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0115】
【表3-1】
【表3-2】
【0116】
表4:
この表は、式(T-4):
【化14】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表4において定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0117】
【表4-1】
【表4-2】
【0118】
表5:
この表は、式(T-5):
【化15】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表1において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の78種の特定の化合物を開示する。
【0119】
表6:
この表は、式(T-6):
【化16】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表2において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0120】
表7:
この表は、式(T-7):
【化17】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表3において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0121】
表8:
この表は、式(T-8):
【化18】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表4において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0122】
表9:
この表は、式(T-9):
【化19】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表1において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の78種の特定の化合物を開示する。
【0123】
表10:
この表は、式(T-10):
【化20】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表2において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0124】
表11:
この表は、式(T-11):
【化21】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表3において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0125】
表12:
この表は、式(T-12):
【化22】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表4において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0126】
表13:
この表は、式(T-13):
【化23】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表1において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の78種の特定の化合物を開示する。
【0127】
表14:
この表は、式(T-14):
【化24】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表2において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0128】
表15:
この表は、式(T-15):
【化25】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表3において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0129】
表16:
この表は、式(T-16)
【化26】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表4において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0130】
表17:
この表は、式(T-17):
【化27】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表1において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の78種の特定の化合物を開示する。
【0131】
表18:
この表は、式(T-18):
【化28】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表2において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0132】
表19:
この表は、式(T-19):
【化29】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表3において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0133】
表20:
この表は、式(T-20):
【化30】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表4において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0134】
表21:
この表は、式(T-21):
【化31】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表1において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の78種の特定の化合物を開示する。
【0135】
表22:
この表は、式(T-22):
【化32】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表2において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0136】
表23:
この表は、式(T-23):
【化33】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表3において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0137】
表24:
この表は、式(T-24):
【化34】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表4において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0138】
表25:
この表は、式(T-25):
【化35】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表1において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の78種の特定の化合物を開示する。
【0139】
表26:
この表は、式(T-26):
【化36】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表2において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0140】
表27
この表は、式(T-27):
【化37】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表3において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0141】
表28:
この表は、式(T-28):
【化38】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表4において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0142】
表29:
この表は、式(T-29):
【化39】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表1において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の78種の特定の化合物を開示する。
【0143】
表30:
この表は、式(T-30):
【化40】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表2において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0144】
表31
この表は、式(T-31):
【化41】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表3において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0145】
表32:
この表は、式(T-32):
【化42】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表4において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0146】
表33:
この表は、式(T-33):
【化43】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表1において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の78種の特定の化合物を開示する。
【0147】
表34:
この表は、式(T-34):
【化44】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表2において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0148】
表35
この表は、式(T-35):
【化45】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表3において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0149】
表36:
この表は、式(T-36):
【化46】
(式中、R3、R4、R5、X、Y及びZは、表4において上記に定義されているとおりであり、R1及びR2は、水素である)
の60種の特定の化合物を開示する。
【0150】
本発明の化合物は、以下のスキームに従って調製され得、ここで、置換基m、r、A、Q、X、Z、R1、R2、R1a、R2b、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17及びR18は、別段の記載がある場合を除き、本明細書中において上記に定義されているとおりである。既述の表1~15の化合物は、従って、同様に入手され得る。
【0151】
式(I)の化合物は、式(W)(式中、R1、R2、T、X、Y及びZは、式(I)の化合物について定義されているとおりであり、且つLGは、例えば、ハライド又はトリフレート、メシレート若しくはトシレートなどの擬ハロゲンといった好適な脱離基である)の好適なアルキル化剤による、反応スキーム1において記載されている好適な溶剤中、好適な温度における式(X)(式中、R3、R4、R5及びAは、式(I)の化合物について定義されているとおりである)の化合物のアルキル化によって調製され得る。例示的な条件としては、式(W)のアルキル化剤を伴う、アセトン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、1,4-ジオキサン、水、酢酸又はトリフルオロ酢酸などの溶剤又は溶剤の混合物中、-78℃~150℃の温度での式(X)の化合物の撹拌が挙げられる。式(W)のアルキル化剤としては、これらに限定されないが、2-(2-クロロアセタミド)アセテート、メチル2-(2-クロロアセタミド)アセテート、メチル2-[(2-ブロモアセチル)アミノ]アセテート、2-[(2-クロロアセチル)アミノ]酢酸、2-[(2-ブロモアセチル)アミノ]酢酸、(2-ブロモエトキシ)酢酸、2-(2-クロロエトキシ)酢酸、2-クロロエトキシル酢酸エチル、2-クロロエトキシル酢酸メチル、メチル2-(3-クロロプロパノイルアミノ)アセテート、2-(3-クロロプロパノイルアミノ)酢酸、メチル2-((2-クロロエチル)スルホニル)アセテート及びメチル2-(2-クロロエチルスルホニルアミノ)アセテートが挙げられ得る。このようなアルキル化剤及び関連する化合物は、文献において公知であるか、又は公知の文献方法により調製され得る。N-アルキル酸のエステル(これらに限定されないが、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸及びスルフィン酸のエステルが挙げられる)として記載され得る式(I)の化合物は、その後、好適な溶剤中、0℃~100℃の好適な温度における例えば水性塩酸又はトリメチルシリルブロミドといった好適な試薬による処理により、部分的又は完全に加水分解され得る。
反応スキーム1
【化47】
【0152】
さらに、式(I)の化合物は、式(X)(式中、R3、R4、R5及びAは、式(I)の化合物について定義されているとおりである)の化合物と、式(WW)(式中、R1、R2、T、X、Y及びZは、式(I)の化合物について定義されているとおりである)の好適なアルコールとを、Petit et al,Tet.Lett.2008,49(22),3663により報告されているものなどの光延タイプの条件下で反応させることにより調製され得る。反応スキーム2において記載されているとおり、好適なホスフィンとしては、トリフェニルホスフィンが挙げられ、好適なアゾジカルボキシレートとしては、ジイドプロプルアゾジカルボキシレートが挙げられ、好適な酸としては、フルオロ硼酸、トリフリック酸及びビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミンが挙げられる。このようなアルコールは、文献において公知であるか、又は公知の文献方法により調製され得る。
反応スキーム2
【化48】
【0153】
式(I)の化合物は、反応スキーム3において記載されているとおり、式(C)(式中、R3、R4、R5及びAは、式(I)の化合物について定義されているとおりである)の化合物と、式(D)のヒドラジンとを好適な溶剤又は溶剤の混合物中、好適な酸の存在下で-78℃~150℃の好適な温度において反応させることによっても調製され得る。好適な溶剤又はその混合物としては、これらに限定されないが、メタノール、エタノール及びイソプロパノールなどのアルコール、水、水性塩酸、水性硫酸、酢酸及びトリフルオロ酢酸が挙げられる。例えば、2,2-ジメチルプロピル2-ヒドラジノエタンスルホネートといった式(D)のヒドラジン化合物は、文献において公知であるか、又は公知の文献手法により調製され得る。
反応スキーム3
【化49】
【0154】
式(C)の化合物は、反応スキーム4において記載されているとおり、式(G)(式中、R3、R4、R5及びAは、式(I)の化合物について定義されているとおりである)の化合物と酸化剤とを好適な溶剤中、-78℃~150℃の好適な温度、任意に好適な塩基の存在下で反応させることにより調製され得る。好適な酸化剤としては、これらに限定されないが、臭素が挙げられ、好適な溶剤としては、これらに限定されないが、メタノール、エタノール及びイソプロパノールなどのアルコールが挙げられる。好適な塩基としては、これらに限定されないが、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウム及び酢酸カリウムが挙げられる。同様の反応が文献において公知である(例えば、Hufford,D.L.;Tarbell,D.S.;Koszalka,T.R.J.Amer.Chem.Soc.,1952,3014)。式(G)のフランは、文献において公知であるか、又は文献の方法を用いて調製され得る。例示的な方法としては、これらに限定されないが、スティル(例えば、Farina,V.;Krishnamurthy,V.;Scott,W.J.Organic Reactions,Vol.50.1997及びGazzard,L.et al.J.Med.Chem.,2015,5053)、鈴木宮浦(例えば、Ando,S.;Matsunaga,H.;Ishizuka,T.J.Org.Chem.2017,1266-1272及びErnst,J.B.;Rakers,L.;Glorius,F.Synthesis,2017,260)、根岸(例えば、Yang,Y.;Oldenhius,N.J.;Buchwald,S.L.Angew.Chem.Int.Ed.2013,615及びBraendvang,M.;Gundersen,L.Bioorg.Med.Chem.2005,6360)及び熊田(例えば、Heravi,M.M.;Hajiabbasi,P.Monatsh.Chem.,2012,1575)などの遷移金属クロスカップリングが挙げられる。カップリングパートナーは、特定のクロスカップリング反応及び標的生成物を参照して選択され得る。遷移金属触媒、リガンド、塩基、溶剤及び温度は、所望のクロスカップリングを参照して選択され得、及びこれらは、文献において公知である。特にこれらに限定されないが、トリフレート、メシレート、トシレート及びアニソールを含む擬ハロゲンを用いるクロスカップリング反応も、関連する条件下で達成され得る。
反応スキーム4
【化50】
【0155】
他のアプローチにおいて、式(I)(式中、R1、R2、R3、R4、R5、A、T、X、Y及びZは、式(I)の化合物について定義されているとおりである)の化合物は、式(R)の化合物及び酸化剤から、好適な溶剤中、好適な温度において、反応スキーム5において概述されているとおり調製され得る。例示的な酸化剤としては、これらに限定されないが、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン、テトラクロロ-p-ベンゾキノン、過マンガン酸カリウム、二酸化マンガン、2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシ及び臭素が挙げられる。関連する反応は、文献において公知である。
反応スキーム5
【化51】
【0156】
式(R)(式中、R1、R2、R3、R4、R5、A、T、X、Y及びZは、式(I)の化合物について定義されているとおりである)の化合物は、式(S)の化合物及び式(T)(これは、特に限定されないが、有機マグネシウム、有機リチウム、有機銅及び有機亜鉛試薬(M’)を含む)の有機金属から、好適な溶剤中、好適な温度において、任意に追加の遷移金属添加剤の存在下、反応スキーム6において概述されているとおり調製され得る。例示的な条件としては、0.05~100%ヨウ化銅の存在下、テトラヒドロフランなどの溶剤中、-78℃~100℃の温度における式(T)のグリニャールによる式(S)の化合物の処理が挙げられる。式(T)の有機金属は、文献において公知であるか、又は公知の文献方法により調製され得る。式(S)の化合物は、式(I)の化合物の調製に係るものと同様の反応により調製され得る。
反応スキーム6
【化52】
【0157】
式(X)のビアリールピリダジンは、文献において公知であるか、又は文献の方法を用いて調製され得る。例示的な方法としては、これらに限定されないが、式(H)及び式(J)の化合物又は代わりに式(K)及び式(L)の化合物の遷移金属クロスカップリングが挙げられ、この式(J)及び式(L)の化合物は、有機スタナン、有機ボロン酸又はエステル、有機トリフルオロボレート、有機マグネシウム、有機銅又は有機亜鉛(M’)である(反応スキーム7において概述されているとおり)。Halは、ハロゲン又は例えばトリフレート、メシレート及びトシレートといった擬ハロゲンとして定義される。このようなクロスカップリングとしては、スティル(例えば、Sauer,J.;Heldmann,D.K.Tetrahedron,1998,4297)、鈴木宮浦(例えば、Luebbers,T.;Flohr,A.;Jolidon,S.;David-Pierson,P.;Jacobsen,H.;Ozmen,L.;Baumann,K.Bioorg.Med.Chem.Lett.,2011,6554)、根岸(例えば、Imahori,T.;Suzawa,K.;Kondo,Y.Heterocycles,2008,1057)及び熊田(例えば、Heravi,M.M.;Hajiabbasi,P.Monatsh.Chem.,2012,1575)が挙げられる。カップリングパートナーは、特定のクロスカップリング反応及び標的生成物を参照して選択され得る。遷移金属触媒、リガンド、塩基、溶剤及び温度は、所望のクロスカップリングを参照して選択され得、及びこれらは、文献において公知である。式(H)、式(K)及び式(L)の化合物は、文献において公知であるか、又は公知の文献方法により調製され得る。
反応スキーム7
【化53】
【0158】
式(J)の有機金属(これは、有機スタナン、有機ボロン酸又はエステル、有機トリフルオロボレート、有機マグネシウム、有機銅又は有機亜鉛(M’)である)の化合物は、反応スキーム8において概述されているとおり、式(XX)(式中、R3、R4及びR5は、式(I)の化合物について定義されているとおりである)の化合物からメタレーションにより調製され得る。同様の反応が文献において公知である(例えば、Ramphal et al、国際公開第2015153683号、Unsinn et al.,Organic Letters,15(5),1128-1131;2013、Sadler et al.,Organic&Biomolecular Chemistry,12(37),7318-7327;2014)。代わりに、式(J)の有機金属は、式(K)(式中、R3、R4、R5は、式(I)の化合物について定義されているとおりであり、及びHalは、ハロゲン又は例えばトリフレート、メシレート及びトシレートといった擬ハロゲンとして定義される)の化合物から、スキーム9に記載されているとおり調製され得る。式(J)の有機スタナンを調製するための例示的な条件としては、適切な溶剤中、適切な温度におけるリチウムトリブチル錫による式(K)の化合物の処理が挙げられる(例えば、国際公開第2010038465号を参照されたい)。式(J)の有機ボロン酸又はエステルを調製するための例示的な条件としては、適切な遷移金属触媒、適切なリガンド、適切な塩基の存在下、適切な溶剤中、適切な温度におけるビス(ピナコラート)ジボロンによる式(K)の化合物の処理が挙げられる(例えば、韓国特許出願公開第2015135626号明細書)。式(K)及び式(XX)の化合物は、文献において公知であるか、又は公知の方法により調製可能である。
反応スキーム8
【化54】
【0159】
他のアプローチにおいて、式(J)の有機金属(ここで、M’は、有機スタナン又は有機ボロン酸又はエステルのいずれかである)は、式(N)の化合物及び式(O)(式中、R3、R4及びR5は、式(I)の化合物について定義されているとおりである)の化合物から、反応スキーム9において概述されているとおり調製され得る。このような反応の例は、例えば、Helm et al.,Org.and Biomed.Chem.,2006,4(23),4278、Sauer et al.,Eur.J.Org.Chem.,1998,12,2885及びHelm,M.D.;Moore,J.E.;Plant,A.;Harrity,J.P.A.,Angew.Chem.Int.Ed.,2005,3889といった文献において公知である。式(N)及び式(O)の化合物は、文献において公知である。
反応スキーム9
【化55】
【0160】
式(X)(式中、R3、R4、R5及びAは、既に定義されているとおりである)の化合物は、式(P)及び式(O)の化合物から、適切な溶剤中、適切な温度において、反応スキーム10において概述されているとおり調製され得る。このような反応の例は、例えば、Sauer et al.,Eur.J.Org.Chem.,1998,12,2885といった文献において公知である。式(P)の化合物は、文献において公知であるか、又は公知の方法によって調製され得る。
反応スキーム10
【化56】
【0161】
さらなるアプローチにおいて、式(X)(式中、R3、R4、R5及びAは、式(I)の化合物について定義されているとおりである)の化合物は、式(C)の化合物及びヒドラジンから、適切な溶剤中、適切な温度において、反応スキーム11において概述されているとおり調製され得る。この反応は、任意に、例えば水性硫酸又は水性塩酸といった酸の存在下でも実施され得る。同様の反応が文献において公知である(例えば、独国特許出願公開第102005029094号明細書及びChen,B.;Bohnert,T.;Zhou,X.;Dedon,P.C.Chem.Res.Toxicol.,2004,1406)。式(C)の化合物は、既に概述されているとおり調製され得る。
反応スキーム11
【化57】
【0162】
本発明に従う化合物は、修飾されない形態で除草剤として使用することができるが、一般に、担体、溶媒及び界面活性物質などの製剤補助剤を用いて様々な方法で組成物に配合される。製剤は、種々の物理的形態、例えば散布剤、ゲル、水和剤、水分散性顆粒、水分散性錠剤、発泡性ペレット、乳化性濃縮物、マイクロ乳化性濃縮物、水中油型エマルション、オイルフロアブル剤、水性分散体、油性分散体、サスポエマルション、カプセル懸濁液、乳化性顆粒、可溶性液体、水溶性濃縮物(担体として水又は水混和性有機溶媒を含む)、含浸ポリマーフィルムの形態又は例えばManual on Development and Use of FAO and WHO Specifications for Pesticides,United Nations,First Edition,Second Revision(2010)から知られている他の形態とすることができる。水溶性化合物について、可溶性液体、水溶性濃縮物又は水溶性顆粒が好ましい。このような製剤は、直接使用することができるか、又は使用前に希釈することができる。希釈は、例えば、水、液体肥料、微量栄養素、生物有機体、油又は溶媒を用いて行うことができる。
【0163】
製剤は、例えば、微粉化固体、顆粒、溶液、分散体又はエマルションの形態の組成物を得るために、有効成分を製剤補助剤と混合することによって調製することができる。また、有効成分は、微粉化固体、鉱油、植物又は動物由来の油、植物又は動物由来の変性油、有機溶媒、水、界面活性物質又はこれらの組み合わせなどの他の補助剤と共に配合することができる。
【0164】
また、有効成分は、微細なマイクロカプセル中に含有させることもできる。マイクロカプセルは、多孔質担体中に有効成分を含有する。これは、有効成分が制御された量で環境に放出される(例えば、持続放出)ことを可能にする。マイクロカプセルは、通常、0.1~500ミクロンの直径を有する。マイクロカプセルは、カプセル重量の約25~95重量%の量の有効成分を含有する。有効成分は、モノリシック固体の形態、固体又は液体分散体中の微粒子の形態又は適切な溶液の形態であり得る。カプセル化膜は、例えば、天然又は合成ゴム、セルロース、スチレン/ブタジエンコポリマー、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリ尿素、ポリウレタン又は化学修飾ポリマー及びデンプンキサンテート又は当業者に知られている他のポリマーを含むことができる。代わりに、有効成分が基体の固体マトリックス中に微粉化粒子の形態で含有された微細なマイクロカプセルを形成することができるが、マイクロカプセル自体は、カプセル化されない。
【0165】
本発明に従う組成物の調製に適した製剤補助剤は、それ自体知られている。液体担体としては、水、トルエン、キシレン、石油エーテル、植物油、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酸無水物、アセトニトリル、アセトフェノン、酢酸アミル、2-ブタノン、炭酸ブチレン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノール、酢酸のアルキルエステル、ジアセトンアルコール、1,2-ジクロロプロパン、ジエタノールアミン、p-ジエチルベンゼン、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールアビエタート、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジベンゾアート、ジプロキシトール、アルキルピロリドン、酢酸エチル、2-エチルヘキサノール、炭酸エチレン、1,1,1-トリクロロエタン、2-ヘプタノン、アルファ-ピネン、d-リモネン、乳酸エチル、エチレングリコール、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、ガンマ-ブチロラクトン、グリセロール、酢酸グリセロール、二酢酸グリセロール、三酢酸グリセロール、ヘキサデカン、ヘキシレングリコール、酢酸イソアミル、酢酸イソボルニル、イソオクタン、イソホロン、イソプロピルベンゼン、ミリスチン酸イソプロピル、乳酸、ラウリルアミン、酸化メシチル、メトキシプロパノール、メチルイソアミルケトン、メチルイソブチルケトン、ラウリン酸メチル、オクタン酸メチル、オレイン酸メチル、塩化メチレン、m-キシレン、n-ヘキサン、n-オクチルアミン、オクタデカン酸、オクチルアミン酢酸塩、オレイン酸、オレイルアミン、o-キシレン、フェノール、ポリエチレングリコール、プロピオン酸、乳酸プロピル、炭酸プロピレン、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、p-キシレン、トルエン、トリエチルホスファート、トリエチレングリコール、キシレンスルホン酸、パラフィン、鉱油、トリクロロエチレン、ペルクロロエチレン、酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸ブチル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びより高分子量のアルコール、例えばアミルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ヘキサノール、オクタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、N-メチル-2-ピロリドンなどが使用され得る。
【0166】
適切な固体担体は、例えば、タルク、二酸化チタン、パイロフィライトクレイ、シリカ、アタパルジャイトクレイ、珪藻土、石灰石、炭酸カルシウム、ベントナイト、カルシウムモンモリロナイト、綿実殻、小麦粉、大豆粉、軽石、木粉、粉末クルミ殻、リグニン及び同様の物質である。
【0167】
多数の界面活性物質は、固体及び液体製剤の両方において、特に使用する前に担体により希釈され得る製剤において有利に使用することができる。界面活性物質は、アニオン性、カチオン性、非イオン性又は高分子であり得、乳化剤、湿潤剤若しくは懸濁化剤として又は他の目的のために使用することができる。典型的な界面活性物質には、例えば、アルキル硫酸の塩、例えばラウリル硫酸ジエタノールアンモニウムなど;アルキルアリールスルホン酸の塩、例えばドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムなど;アルキルフェノール/アルキレンオキシド付加生成物、例えばノニルフェノールエトキシレートなど;アルコール/アルキレンオキシド付加生成物、例えばトリデシルアルコールエトキシレートなど;石鹸、例えばステアリン酸ナトリウムなど;アルキルナフタレンスルホン酸の塩、例えばジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムなど;スルホコハク酸塩のジアルキルエステル、例えばジ(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウムなど;ソルビトールエステル、例えばソルビトールオレアートなど;第4級アミン、例えば塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、脂肪酸のポリエチレングリコールエステルなど、例えばステアリン酸ポリエチレングリコールなど;エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロックコポリマー;並びにモノ-及びジ-アルキルリン酸エステルの塩が含まれ、例えばMcCutcheon’s Detergents and Emulsifiers Annual,MC Publishing Corp.,Ridgewood New Jersey(1981)に記載されるさらなる物質も含まれる。
【0168】
農薬製剤において使用することができるさらなる補助剤には、結晶化抑制剤、粘度調整剤、懸濁化剤、染料、酸化防止剤、起泡剤、光吸収剤、混合助剤、消泡剤、錯化剤、中和又はpH調整物質及び緩衝剤、防蝕剤、香料、湿潤剤、吸収増強剤、微量栄養素、可塑剤、流動化剤、潤滑剤、分散剤、増粘剤、凍結防止剤、殺菌剤並びに液体及び固体肥料が含まれる。
【0169】
本発明に従う組成物は、植物又は動物由来の油、鉱油、このような油のアルキルエステル又はこのような油及び油誘導体の混合物を含む添加剤を含むことができる。本発明に従う組成物中の油添加剤の量は、適用される混合物を基準として一般に0.01~10%である。例えば、油添加剤は、スプレー混合物を調製した後、所望の濃度でスプレータンクに添加することができる。好ましい油添加剤は、鉱油又は植物由来の油(例えば、菜種油、オリーブ油又はヒマワリ油)、乳化植物油、植物由来の油のアルキルエステル(例えば、メチル誘導体)又は動物由来の油(例えば、魚油又は牛脂など)を含む。好ましい油添加剤は、C8~C22脂肪酸のアルキルエステル、特にC12~C18脂肪酸のメチル誘導体、例えばラウリン酸、パルミチン酸及びオレイン酸のメチルエステル(それぞれラウリン酸メチル、パルミチン酸メチル及びオレイン酸メチル)を含む。Compendium of Herbicide Adjuvants,10th Edition,Southern Illinois University,2010から多数の油誘導体が知られている。
【0170】
除草組成物は、一般に、0.1~99重量%、特に0.1~95重量%の式(I)の化合物と、好ましくは0~25重量%の界面活性物質を含む1~99.9重量%の製剤補助剤とを含む。本発明の組成物は、一般に、0.1~99重量%、特に0.1~95重量%の本発明の化合物と、好ましくは0~25重量%の界面活性物質を含む1~99.9重量%の製剤補助剤とを含む。市販の製品は、好ましくは、濃縮物として配合され得るが、エンドユーザーは、通常、希釈製剤を使用するであろう。
【0171】
適用率は、広い範囲内で異なり、土壌の性質、適用方法、作物植物、防除される有害生物、優勢な気候条件並びに適用方法、適用の時期及び標的作物に支配される他の要因によって決まる。一般的な指針として、化合物は、1~2000l/ha、特に10~1000l/haの割合で適用され得る。
【0172】
好ましい製剤は、以下の組成(重量%)を有することができる。
【0173】
乳化性濃縮物:
有効成分:1~95%、好ましくは60~90%
界面活性剤:1~30%、好ましくは5~20%
液体担体:1~80%、好ましくは1~35%
【0174】
散布剤:
有効成分:0.1~10%、好ましくは0.1~5%
固体担体:99.9~90%、好ましくは99.9~99%
【0175】
懸濁液濃縮液:
有効成分:5~75%、好ましくは10~50%
水:94~24%、好ましくは88~30%
界面活性剤:1~40%、好ましくは2~30%
【0176】
水和剤:
有効成分:0.5~90%、好ましくは1~80%
界面活性剤:0.5~20%、好ましくは1~15%
固体担体:5~95%、好ましくは15~90%
【0177】
顆粒:
有効成分:0.1~30%、好ましくは0.1~15%
固体担体:99.5~70%、好ましくは97~85%
【0178】
本発明の組成物は、少なくとも1つの付加的な農薬をさらに含み得る。例えば、本発明に従う化合物は、他の除草剤又は植物成長調節剤と組み合わせて使用することもできる。好ましい実施形態では、付加的な農薬は、除草剤及び/又は除草剤薬害軽減剤である。
【0179】
従って、式(I)の化合物を1つ又は複数の他の除草剤と組み合わせて使用して、種々の除草剤混合物を提供することができる。このような混合物の特定の例としては、以下が挙げられる(ここで、「I」は、式(I)の化合物を表す):-I+アセトクロール;I+アシフルオルフェン-ナトリウム;I+アクロニフェン;I+アラクロール;I+アロキシジム;I+アメトリン;I+アミノカルバゾン;I+アミドスルフロン;I+アミノシクロピラクロル;I+アミノピラリド;I+アミトロール;I+アシュラム;I+アトラジン;I+ベンスルフロン-メチル;I+ベンタゾン;I+ビシクロピロン;I+ビフェノックス;I+ビスピリバック-ナトリウム;I+ブロマシル;I+ブロモキシニル;I+ブタフェナシル;I+カフェンストロール;I+カルフェントラゾン-エチル;I+クロリムロン-エチル;I+クロロトルロン;I+シノスルフロン;I+クレトジム;I+クロジナホップ-プロパルギル;I+クロマゾン;I+クロピラリド;I+シハロホップ-ブチル;I+2,4-D(コリン塩及びその2-エチルヘキシルエステルを含む);I+ダイムロン;I+デスメディファム;I+ジカンバ(そのアルミニウム、アミノプロピル、ビス-アミノプロプルメチル、コリン、ジグリコールアミン、ジメチルアミン、ジメチルアンモニウム、カリウム及びナトリウム塩を含む);I+ジクロホップ-メチル;I+ジフェンゾコート;I+ジフルヘニカン;I+ジフルフェンゾピル;I+ジメタクロール;I+ジメテナミド-P;I+ダイコートジブロミド;I+ジウロン;I+エスプロカルブ;I+エトフメセート;I+フェノキサプロップ-P-エチル;I+フェンキノトリオン;I+フラザスルフロン;I+フロラスラム;I+フルアジホップ-P-ブチル;フルカルバゾン-ナトリウム;I+フルフェナセット;I+フルメトラリン;I+フルメツラム;I+フルミオキサジン;I+フルピルスルフロン-メチル-ナトリウム;I+フルロキシピル-メプチル;I+フルチアセット-メチル;I+フォメサフェン;I+ホラムスルフロン;I+グルホシネート(そのアンモニウム塩を含む);I+グリホサート(そのジアンモニウム、イソプロピルアンモニウム及びカリウム塩を含む);I+ハラウキシフェン-メチル;I+ハロスルフロン-メチル;I+ハロキシホップ-メチル;I+ヘキサジノン;I+イマザモックス;I+イマザピック;I+イマザピル;I+イマザキン;I+イマゼタピル;I+インダジフラム;I+イオドスルフロン-メチル-ナトリウム;I+イオフェンスルフロン;I+イオフェンスルフロン-ナトリウム;I+アイオキシニル;I+イプフェンカルバゾン;I+イソキサベン;I+イソキサフルトール;I+ラクトフェン;I+リニュロン;I+メコプロップ-P;I+メフェナセット;I+メソスルフロン;I+メソスルフロン-メチル;I+メソトリオン;I+メタミトロン;I+メトブロムロン;I+メトラクロール;I+メトキシウロン;I+メトリブジン;I+メトスルフロン;I+モリネート;I+ナプロパミド;I+ニコスルフロン;I+ノルフラゾン;I+オルソスルファムロン;I+オキサジアルギル;I+オキサジアゾン;I+オキシフルオルフェン;I+パラコートジクロリド;I+ペンディメタリン;I+ペノキススラム;I+フェンメディファム;I+ピクロラム;I+ピコリナフェン;I+ピノキサデン;I+プレチラクロール;I+プリミスルフロン-メチル;I+プロジアミン;I+プロメトリン;I+プロパクロル;I+プロパニル;I+プロパキザホップ;I+プロファム;I+プロピザミド;I+プロスルホカルブ;I+プロスルフロン;I+ピラスルホトール;I+ピラゾリネート、I+ピラゾスルフロン-エチル;I+ピリベンゾキシム;I+ピリデート;I+ピリフタリド;I+ピリチオバック-ナトリウム;I+ピロキサスルホン;I+ピロキシスラム;I+キンクロラック;I+キンメラック;I+キザロホップ-P-エチル;I+リムスルフロン;I+サフルフェナシル;I+セトキシジム;I+S-メトラクロール;I+スルコトリオン;I+スルフェントラゾン;I+テブチウロン;I+テフリルトリオン;I+テンボトリオン;I+テルブチラジン;I+テルブトリン;I+チエンカルバゾン;I+チフェンスルフロン;I+チアフェナシル;I+トルピラレート;I+トプラメゾン;I+トラルコキシジム;I+トリアファモネ;I+トリアスルフロン;I+トリベヌロン-メチル;I+トリクロピル;I+トリフロキシスルフロン-ナトリウム;I+トリフルジモキサジン及びトリトスルフロン。
【0180】
このような混合物の特に好ましい例としては、:-I+アメトリン;I+アトラジン;I+ビシクロピロン;I+ブタフェナシル;I+クロロトルロン;I+クロジナホップ-プロパルギル;I+クロマゾン;I+2,4-D(そのコリン塩及び2-エチルヘキシルエステルを含む);I+ジカンバ(そのアルミニウム、アミノプロピル、ビス-アミノプロピルメチル、コリン、ジグリコールアミン、ジメチルアミン、ジメチルアンモニウム、カリウム及びナトリウム塩を含む);I+ジメタクロール;I+ダイコートジブロミド;I+フルアジホップ-P-ブチル;I+フルメトラリン;I+フォメサフェン;I+グルホシネート-アンモニウム;I+グリホサート(そのジアンモニウム、イソプロピルアンモニウム及びカリウム塩を含む);I+メソトリオン;I+モリネート;I+ナプロパミド;I+ニコスルフロン;I+パラコートジクロリド;I+ピノキサデン;I+プレチラクロール;I+プリミスルフロン-メチル;I+プロメトリン;I+プロスルホカルブ;I+プロスルフロン;I+ピリデート;I+ピリフタリド;I+ピラゾリネート、I+S-メトラクロール;I+テルブチラジン;I+テルブトリン;I+トラルコキシジム;I+トリアスルフロン及びI+トリフロキシスルフロン-ナトリウムが挙げられる。
【0181】
穀類(特にコムギ及び/又はオオムギ)における雑草防除に好ましい除草剤混合生成物としては、-I+アミドスルフロン;I+アミノピラリド;I+ブロモキシニル;I+カルフェントラゾン-エチル;I+クロロトルロン;I+クロジナホップ-プロパルギル;I+クロピラリド;I+2,4-D(そのコリン塩及び2-エチルヘキシルエステルを含む);I+ジカンバ(そのアルミニウム、アミノプロピル、ビス-アミノプロピルメチル、コリン、ジグリコールアミン、ジメチルアミン、ジメチルアンモニウム、カリウム及びナトリウム塩を含む);I+ジフェンゾコート;I+ジフルヘニカン;I+フェノキサプロップ-P-エチル;I+フロラスラム;I+フルカルバゾン-ナトリウム;I+フルフェナセット;フルピルスルフロン-メチル-ナトリウム;I+フルロキシピル-メプチル;I+ハラウキシフェン-メチル;I+イオドスルフロン-メチル-ナトリウム;I+イオフェンスルフロン;I+イオフェンスルフロン-ナトリウム;I+メソスルフロン;I+メソスルフロン-メチル;I+メトスルフロン;I+ペンディメタリン;I+ピノキサデン;I+プロスルホカルブ;I+ピラスルホトール;I+ピロキサスルホン;I+ピロキシスラム;I+トプラメゾン;I+トラルコキシジム;I+トリアスルフロン及びI+トリベヌロン-メチルが挙げられる。
【0182】
コーンにおける雑草防除に好ましい除草剤混合生成物としては、-I+アセトクロール;I+アラクロール;I+アトラジン;I+ビシクロピロン;I+2,4-D(そのコリン塩及び2-エチルヘキシルエステルを含む);I+ジカンバ(そのアルミニウム、アミノプロピル、ビス-アミノプロピルメチル、コリン、ジグリコールアミン、ジメチルアミン、ジメチルアンモニウム、カリウム及びナトリウム塩を含む);I+ジフルフェンゾピル;I+ジメテナミド-P;I+フルミオキサジン;I+フルチアセット-メチル;I+ホラムスルフロン;I+グルホシネート(そのアンモニウム塩を含む);I+グリホサート(そのジアンモニウム、イソプロピルアンモニウム及びカリウム塩を含む);I+イソキサフルトール;I+メソトリオン;I+ニコスルフロン;I+プリミスルフロン-メチル;I+プロスルフロン;I+ピロキサスルホン;I+リムスルフロン;I+S-メトラクロール、I+テルブチラジン;I+テンボトリオン;I+チエンカルバゾン及びI+チフェンスルフロンが挙げられる。
【0183】
イネにおける雑草防除に好ましい除草剤混合生成物としては、-I+2,4-D;I+2,4-Dコリン塩;I+2,4-D-2-エチルヘキシルエステル;I+ベンスルフロン-メチル;I+ビスピリバック-ナトリウム;I+カフェンストロール;I+シノスルフロン;I+クロマゾン;I+シハロホップ-ブチル;I+ダイムロン;I+ジカンバ(そのアルミニウム、アミノプロピル、ビス-アミノプロピルメチル、コリン、ジグリコールアミン、ジメチルアミン、ジメチルアンモニウム、カリウム及びナトリウム塩を含む);I+エスプロカルブ;I+フェノキサプロップ-P-エチル;I+フロラスラム;I+ハラウキシフェン-メチル;I+ハロスルフロン-メチル;I+イオフェンスルフロン;I+イプフェンカルバゾン;I+メフェナセット;I+メソトリオン;I+メトスルフロン;I+モリネート;I+オルソスルファムロン;I+オキサジアルギル;I+オキサジアゾン;I+ペンディメタリン;I+ペノキススラム;I+プレチラクロール;I+ピラゾリネート、I+ピラゾスルフロン-エチル;I+ピリベンゾキシム;I+ピリフタリド;I+キンクロラック;I+テフリルトリオン;I+トリアファモネ及びI+トリアスルフロンが挙げられる。
【0184】
ダイズにおける雑草防除に好ましい除草剤混合物としては、-I+アシフルオルフェン-ナトリウム;I+アメトリン;I+アトラジン;I+ベンタゾン;I+ビシクロピロン;I+ブロモキシニル;I+カルフェントラゾン-エチル;I+クロリムロン-エチル;I+クレトジム;I+クロマゾン;I+2,4-D(そのコリン塩及び2-エチルヘキシルエステルを含む);I+ジカンバ(そのアルミニウム、アミノプロピル、ビス-アミノプロピルメチル、コリン、ジグリコールアミン、ジメチルアミン、ジメチルアンモニウム、カリウム及びナトリウム塩を含む);I+ダイコートジブロミド;I+ジウロン;I+フェノキサプロップ-P-エチル;I+フルアジホップ-P-ブチル;I+フルフェナセット;I+フルミオキサジン;I+フォメサフェン;I+グルホシネート(そのアンモニウム塩を含む);I+グリホサート(そのジアンモニウム、イソプロピルアンモニウム及びカリウム塩を含む);I+イマゼタピル;I+ラクトフェン;I+メソトリオン;I+メトラクロール;I+メトリブジン;I+ニコスルフロン;I+オキシフルオルフェン;I+パラコートジクロリド;I+ペンディメタリン;I+ピロキサスルホン;I+キザロホップ-P-エチル;I+サフルフェナシル;I+セトキシジム;I+S-メトラクロール及びI+スルフェントラゾンが挙げられる。
【0185】
また、式(I)の化合物の混合パートナーは、例えば、The Pesticide Manual,Fourteenth Edition,British Crop Protection Council,2006において言及されるように、エステル又は塩の形態であり得る。
【0186】
また、式(I)の化合物は、殺真菌剤、殺線虫剤又は殺虫剤などの他の農業化学品(その例は、The Pesticide Manualに示される)との混合物で使用することもできる。
【0187】
式(I)の化合物の混合パートナーに対する混合比は、好ましくは、1:100~1000:1である。
【0188】
混合物は、上記の製剤(この場合、「有効成分」は、式(I)の化合物と混合パートナーとのそれぞれの混合物に関する)において有利に使用することができる。
【0189】
本発明の式(I)の化合物は、除草剤毒性緩和剤とも組み合わされ得る。好ましい組み合わせ(ここで、「I」は、式(I)の化合物を表す)としては、-I+ベノキサコール、I+クロキントセット-メキシル;I+シプロスルファミド;I+ジクロルミド;I+フェンクロラゾール-エチル;I+フェンクロリム;I+フルキソフェニム;I+フリラゾール;I+イソキサジフェン-エチル;I+メフェンピル-ジエチル;I+N-(2-メトキシベンゾイル)-4-[(メチルアミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド及びI+オキサベトリニルが挙げられる。
【0190】
式(I)の化合物と、シプロスルファミド、イソキサジフェン-エチル、クロキントセット-メキシル及び/又はN-(2-メトキシベンゾイル)-4-[(メチル-アミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドとの混合物が特に好ましい。
【0191】
また、式(I)の化合物の薬害軽減剤は、例えば、The Pesticide Manual,14th Edition(BCPC),2006において言及されるように、エステル又は塩の形態であり得る。クロキントセット-メキシルへの言及は、国際公開第02/34048号に開示されるように、そのリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄、アンモニウム、第4級アンモニウム、スルホニウム又はホスホニウム塩にも適用され、及びフェンクロラゾール-エチルへの言及は、フェンクロラゾールにも適用されるなどである。
【0192】
好ましくは、式(I)の化合物の薬害軽減剤に対する混合比は、100:1~1:10、特に20:1~1:1である。
【0193】
混合物は、上記の製剤(この場合、「有効成分」は、式(I)の化合物と薬害軽減剤とのそれぞれの混合物に関する)において有利に使用することができる。
【0194】
本発明の式(I)の化合物は、除草剤として有用である。従って、本発明は、不要な植物を防除する方法をさらに含み、本方法は、有効量の本発明の化合物又は前記化合物を含む除草組成物を前記植物又はそれを含む生息地に適用することを含む。「防除」は、死滅、成長の低減若しくは遅延又は発芽の防止若しくは低減を意味する。一般に、防除される植物は、不要な植物(雑草)である。「生息地」は、植物が成長している領域又は成長する予定の領域を意味する。
【0195】
式(I)の化合物の適用率は、広い範囲内で異なり、土壌の性質、適用方法(出芽前;出芽後;まき溝への適用;非耕作適用など)、作物植物、防除される雑草、優勢な気候条件並びに適用方法、適用の時期及び標的作物に支配される他の要因によって決まり得る。本発明に従う式(I)の化合物は、一般に、10~2000g/ha、特に50~1000g/haの割合で適用される。
【0196】
適用は、一般に、通常広い領域のためにトラクターに取り付けられた噴霧器によって組成物を噴霧することによって行われるが、散布(粉末用)、滴下又は灌注などの他の方法を使用することもできる。
【0197】
本発明に従う組成物を使用することができる有用な植物には、穀物、例えば大麦及び小麦、綿、アブラナ、ヒマワリ、トウモロコシ、米、大豆、テンサイ、サトウキビ及び芝生などの作物が含まれる。
【0198】
また、作物植物は、果樹、ヤシの木、ココヤシの木又は他のナッツなどの木も含むことができる。また、ブドウなどのつる植物、果実の低木、果実植物及び野菜も含まれる。
【0199】
作物は、従来の育種方法又は遺伝子操作によって除草剤又は除草剤の種類(例えば、ALS-、GS-、EPSPS-、PPO-、ACCase-及びHPPD-抑制剤)に対して耐性にされた作物も含むと理解されるべきである。従来の育種方法によってイミダゾリノン、例えばイマザモックスに対して耐性にされた作物の一例は、Clearfield(登録商標)夏ナタネ(キャノーラ)である。遺伝子操作方法によって除草剤に対して耐性にされた作物の例としては、例えば、商品名RoundupReady(登録商標)及びLibertyLink(登録商標)で市販されているグリホサート耐性及びグルホシネート耐性のトウモロコシ品種が挙げられる。
【0200】
また、作物は、遺伝子操作方法によって害虫に対して耐性にされたもの、例えばBtトウモロコシ(ヨーロッパアワノメイガに耐性)、Bt綿(綿花ゾウムシに耐性)及びさらにBtジャガイモ(コロラドハムシに耐性)でもあると理解されるべきである。Btトウモロコシの例は、NK(登録商標)(Syngenta Seeds)のBt176トウモロコシハイブリッドである。Bt毒素は、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)土壌細菌によって天然に形成されるタンパク質である。毒素又はこのような毒素を合成することができるトランスジェニック植物の例は、欧州特許出願公開第451878号明細書、欧州特許出願公開第374753号明細書、国際公開第93/07278号、国際公開第95/34656号、国際公開第03/052073号及び欧州特許出願公開第427529号明細書に記載されている。殺虫剤耐性をコードし、1つ又は複数の毒素を発現する1つ又は複数の遺伝子を含むトランスジェニック植物の例は、KnockOut(登録商標)(トウモロコシ)、Yield Gard(登録商標)(トウモロコシ)、NuCOTIN33B(登録商標)(綿)、Bollgard(登録商標)(綿)、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)、NatureGard(登録商標)及びProtexcta(登録商標)である。植物作物又はその種子材料は、いずれも除草剤に対して耐性であり、同時に昆虫の摂取に対しても耐性であり得る(「積層」トランスジェニック事象)。例えば、種子は、殺虫性Cry3タンパク質を発現する能力を有し、同時にグリホサートに対して耐性である。
【0201】
また、作物は、従来の育種方法又は遺伝子操作方法によって得られ、いわゆる出力形質(output trait)(例えば、改善された貯蔵安定性、より高い栄養価及び改善された風味)を含有するものも含むことが理解されるべきである。
【0202】
他の有用な植物には、例えば、ゴルフ場、芝地、公園及び沿道における芝草又は芝生のために商業的に栽培された芝草並びに花又は低木などの観賞植物が含まれる。
【0203】
本発明の式(I)の化合物及び組成物は、通常、様々な種類の単子葉及び双子葉雑草種を防除するために使用することができる。通常防除することができる単子葉種の例としては、アロペクルス・ミオスロイデス(Alopecurus myosuroides)、アベナ・ファツア(Avena fatua)、ブラキアリア・プランタギネア(Brachiaria plantaginea)、ブロムス・テクトルム(Bromus tectorum)、キペルス・エスクレンツス(Cyperus esculentus)、ディギタリア・サングイナリス(Digitaria sanguinalis)、エキノクロア・クルスガリ(Echinochloa crus-galli)、ロリウム・ペレンネ(Lolium perenne)、ロリウム・マルチフロラム(Lolium multiflorum)、パニクム・ミリアケウム(Panicum miliaceum)、ポア・アヌア(Poa annua)、セタリア・ビリディス(Setaria viridis)、セタリア・ファベリ(Setaria faberi)及びソルガム・ビコロ(Sorghum bicolor)が挙げられる。防除することができる双子葉種の例としては、アブティロン・テオフラスティ(Abutilon theophrasti)、アマランサス・レトロフレクサス(Amaranthus retroflexus)、ビデンス・ピローサ(Bidens pilosa)、ケノポディウム・アルブム(Chenopodium album)、ユーフォルビア・ヘテロフィラ(Euphorbia heterophylla)、ガリウム・アパリネ(Galium aparine)、イポモエア・ヘデラケア(Ipomoea hederacea)、コキア・スコパリア(Kochia scoparia)、ポリゴヌム・コンボルブルス(Polygonum convolvulus)、シダ・スピノサ(Sida spinosa)、シナピス・アルベンシス(Sinapis arvensis)、ソラヌム・ニグルム(Solanum nigrum)、ステラリア・メディア(Stellaria media)、ベロニカ・ペルシカ(Veronica persica)及びキサンチウム・ストルマリウム(Xanthium strumarium)が挙げられる。
【0204】
式(I)の化合物は、例えば、特にこれらに限定されないが、ジャガイモ、ダイズ、ヒマワリ及び綿といった作物における収穫前の乾燥にも有用である。収穫前の乾燥は、作物自体に顕著な損傷を与えることなく作物の群葉を乾燥させて、収穫を容易とするために用いられている周知のプロセスである。本発明の化合物/組成物は、非選択的なバーンダウン適用に特に有用であり、従って自生植物又は放生植物の防除にも用いられ得る。
【0205】
本発明の種々の態様及び実施形態は、ここで、例としてさらに詳細に説明されるであろう。本発明の範囲から逸脱することなく詳細の変更がなされ得ることが認識されるであろう。
【実施例
【0206】
以下の実施例は、本発明を例示するためのものであり、限定するものではない。
【0207】
配合例
【表5】
【0208】
組み合わせを補助剤と十分に混合し、混合物を好適なミル中において十分に粉砕して、水で希釈して所望の濃度の懸濁液とすることが可能である水和剤が得られる。
【0209】
乳化性濃縮物
有効成分 10%
オクチルフェノールポリエチレングリコールエーテル 3%
(4~5molのエチレンオキシド)
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 3%
ヒマシ油ポリグリコールエーテル(35molのエチレンオキシド) 4%
シクロヘキサノン 30%
キシレン混合物 50%
【0210】
植物の保護に使用可能であるいずれかの要求される希釈率のエマルジョンを、この濃縮物から水による希釈によって得ることが可能である。
【0211】
【表6】
【0212】
直ちに使用可能な粉剤は、組み合わせとキャリアとを混合し、混合物を好適なミル中において粉砕することにより得られる。
【0213】
押出し機顆粒
有効成分 15%
リグノスルホン酸ナトリウム 2%
カルボキシメチルセルロース 1%
カオリン 82%
【0214】
組み合わせを補助剤と混合及び粉砕し、混合物を水で湿らせる。混合物を押し出し、次いで空気流中で乾燥させる。
【0215】
被被覆顆粒
有効成分 8%
ポリエチレングリコール(mol.wt.200) 3%
カオリン 89%
【0216】
ミキサ中において、微細に粉末化した組み合わせを、ポリエチレングリコールで湿らせたカオリンに均一に適用する。これにより、粉剤を含まない被覆顆粒が得られる。
【0217】
懸濁液濃縮物
有効成分 40%
プロピレングリコール 10%
ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル(15molのエチレンオキシド)6%
リグノスルホン酸ナトリウム 10%
カルボキシメチルセルロース 1%
シリコーン油(75 %水中エマルジョンの形態) 1%
水 32%
【0218】
微細に粉砕した組み合わせを補助剤と完全に混合し、これにより懸濁液濃縮物を得、これから、いずれかの所望の希釈率の懸濁液を、水による希釈によって得ることが可能である。
【0219】
緩効性カプセル懸濁液
28部の組み合わせを2部の芳香族溶剤及び7部のトルエンジイソシアネート/ポリメチレン-ポリフェニルイソシアネート-混合物(8:1)と混合する。この混合物を、1.2部のポリビニルアルコール、0.05部の脱泡剤及び51.6部の水の混合物中において、所望される粒径が達成されるまで乳化させる。このエマルジョンに5.3部の水中の2.8部の1,6-ジアミノヘキサンの混合物を添加する。混合物を重合反応が完了するまで撹拌する。
【0220】
得られたカプセル懸濁液を、0.25部の増粘剤及び3部の分散剤を添加することにより安定化させる。カプセル懸濁液配合物は、28%の有効成分を含有する。中度のカプセル直径は、8~15ミクロンである。
【0221】
得られる配合物を目的に好適な装置中において水性懸濁液として種子に適用する。
【0222】
略語リスト:
Boc=t-ブチルオキシカルボニル
br=幅広
CDCl3=クロロホルム-d
CD3OD=メタノール-d
℃=摂氏度
2O=水-d
DCM=ジクロロメタン
d=二重項
dd=二重の二重項
dt=二重の三重項
DMSO=ジメチルスルホキシド
EtOAc=酢酸エチル
h=時間
HCl=塩酸
m=多重項
M=モル数
min=分
MHz=メガヘルツ
mL=ミリリットル
mp=融点
ppm=百万分率
q=四重項
quin=五重項
rt=室温
s=一重項
t=三重項
THF=テトラヒドロフラン
LC/MS=液体クロマトグラフィー質量分光測定
【0223】
調製例
実施例1:2-[[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)アセチル]アミノ]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートA1の調製
【化58】
ステップ1:トリブチル(ピリダジン-4-イル)スタナンの調製
【化59】
リチウムジイソプロピルアミドの溶液(テトラヒドロフラン中に1M溶液、125mL)に-78℃、窒素雰囲気下でピリダジン(10g)及びトリ-n-ブチル錫クロリド(44.6g)のTHF(100mL)中の溶液を滴下した。反応混合物を-78℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に温め、飽和水性塩化アンモニウム(100mL)で失活させ、酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、ヘキサン中の30%酢酸エチルで溶離するシリカにおけるクロマトグラフィーにより精製して、トリブチル(ピリダジン-4-イル)スタナンを薄い茶色の液体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)9.17(t,1H)9.02(dd,1H)7.54(dd,1H)1.57-1.49(m,6H)1.37-1.29(m,6H)1.19-1.13(m,6H)0.92-0.86(m,9H).
【0224】
ステップ2:2-ピリダジン-4-イルピリミジンの調製
【化60】
2-ブロモピリミジン(2.50g)及びトリブチル(ピリダジン-4-イル)スタナン(5.80g)のテトラヒドロフラン(25mL)溶液をアルゴンで20分間脱気した。反応混合物にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.80g)を室温で加えた後、マイクロ波を120℃で30分間照射した。反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を濃縮し、ヘキサン中80%酢酸エチルで溶離するシリカ上でのクロマトグラフィーによって精製して、2-ピリダジン-4-イルピリミジンをベージュ色の固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)10.17(dd,1H)9.39(dd,1H)8.92(d,2H)8.43(dd,1H)7.39(t,1H).
【0225】
ステップ3:2-[[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)アセチル]アミノ]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートA1の調製
2-ピリダジン-4-イルピリミジン(0.2g)、アセトニトリル(6mL)及び2-[(2-クロロアセチル)アミノ]酢酸(0.23g)の混合物を80℃で42時間加熱した。生成した沈殿物をろ別して、分取逆相HPLC(溶離液中にトリフルオロ酢酸を存在させた)により精製して、2-[[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)アセチル]アミノ]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートを茶色の固体として得た。
1H NMR(400MHz,D2O)10.20(dd,1H),9.83(dd,1H),9.29(dd,1H),9.02-8.99(m,2H),7.65(t,1H),5.81(s,2H),4.04(s,2H)(NH及びCO2Hのプロトンが欠けている)
【0226】
表A(以下)中の追加の化合物を適切な出発材料から同様の手法により調製した。当業者は、上記において本明細書に記載されているとおり、式(I)の化合物が農学的に許容可能な塩、双性イオン又は双性イオンの農学的に許容可能な塩として存在し得ることを理解するであろう。記載されている場合、特定の対イオンは、限定的であると解釈されず、及び式(I)の化合物は、いずれかの好適な対イオンと共に形成され得る。
【0227】
本明細書に含まれているNMRスペクトルは、別段の定めがある場合を除き、Bruker SMARTプローブを備える400MHz Bruker AVANCE III HDのいずれかで記録した。化学シフトは、TMS又は残存溶剤シグナルの内部標準を伴ってTMSの低磁場側にppmで表記されている。以下の多重項がピークの記載に用いられる:s=一重項、d=二重項、t=三重項、dd=二重の二重項、dt=二重の三重項、q=四重項、quin=五重項、m=多重項。さらにbr.が幅広いシグナルの記載に用いられ、app.が見かけ上の多重項の記載に用いられる。
【0228】
実施例2:4-オキソ-5-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)ペンタン酸クロリドA9の調製
【化61】
ステップ1:メチル4-オキソ-5-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)ペンタノエート2,2,2-トリフルオロアセテートA40の調製
【化62】
2-ピリダジン-4-イルピリミジン(0.2g)、メチル5-ブロモ-4-オキソ-ペンタノエート(0.317g)及びアセトニトリル(6mL)の混合物を80℃で一晩加熱した。得られた沈殿物をろ別し、分取逆相HPLC(溶離液中にトリフルオロ酢酸を存在させた)により精製して、メチル4-オキソ-5-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)ペンタノエート2,2,2-トリフルオロアセテートを得た。
1H NMR(400MHz,D2O)10.18(s,1H),9.63(dd,1H),9.30-9.23(m,1H),9.03-8.97(m,2H),7.67-7.61(m,1H),6.08-6.00(m,1H),3.60-3.57(m,3H),3.09-2.98(m,2H),2.74-2.64(m,2H)(CH2のプロトンの交換が生じた)
【0229】
ステップ2:4-オキソ-5-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)ペンタン酸クロリドA9の調製
メチル4-オキソ-5-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)ペンタノエート2,2,2-トリフルオロアセテート(0.06g)の2M水性塩酸(2mL)溶液を80℃で4時間加熱した。混合物を室温に冷却し、凍結乾燥させることにより、4-オキソ-5-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)ペンタン酸クロリドを得た。
1H NMR(400MHz,D2O)10.23-10.14(m,1H),9.65(d,1H),9.28(dd,2.32Hz,1H),9.06-8.99(m,2H),7.70-7.59(m,1H),3.07-2.96(m,2H),2.78-2.62(m,2H)(CH2C(O)のプロトンが欠けている)
【0230】
実施例3:2-[メチル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)アセチル]アミノ]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートA8の調製
【化63】
ステップ1:2-[(2-クロロアセチル)-メチル-アミノ]酢酸の調製
【化64】
2-(メチルアミノ)酢酸(1g)及び4Mの水酸化ナトリウム水溶液(3.37mL)の混合物を約0℃に冷却し、2-クロロアセチルクロリド(0.982mL)及びさらなる4Mの水酸化ナトリウム水溶液(3.09mL)を同時に加え、温度を15分間5℃未満に維持した。次いで反応物を室温で3時間撹拌した。混合物をエーテル(40mL)及び水(10mL)間で分割した。水層を2Mの水性塩酸でpH2に酸性化し、ジクロロメタン(5×60mL)で抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、シリカ上のクロマトグラフィーにより精製して、2-[(2-クロロアセチル)-メチル-アミノ]酢酸を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)4.19(s,2H),4.16(s,2H),3.19ppm(s,3H)(CO2Hのプロトンが欠けている)
【0231】
ステップ2:2-[メチル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)アセチル]アミノ]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートA8の調製
2-ピリダジン-4-イルピリミジン(0.2g)、2-[(2-クロロアセチル)-メチル-アミノ]酢酸(0.26g)及びアセトニトリル(6mL)の混合物を80℃で48時間加熱した。得られた沈殿物をろ別し、分取逆相HPLC(溶離液中にトリフルオロ酢酸を存在させた)により精製して、2-[メチル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)アセチル]アミノ]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートを得た。NMRから回転異性体の存在が示された。
1H NMR(400MHz,D2O)10.24-10.12(m,1H),9.81-9.68(m,1H),9.32-9.24(m,1H),9.02-8.97(m,2H),7.69-7.60(m,1H),6.19(s,1.4H,異性体A),5.92(s,0.6H,異性体B),4.31(s,0.6H,異性体B),4.15(s,1.4H,異性体A),3.18(s,2.1H,異性体A),2.94(0.9H,異性体B)(CO2Hのプロトンが欠けている)
【0232】
実施例4:2-[メチルスルホニル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチル]アミノ]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートA19の調製
【化65】
ステップ1:tert-ブチル2-(2-ヒドロキシエチルアミノ)アセテートの調製
【化66】
2-アミノエタノール(3.326mL)のテトラヒドロフラン(13.30mL)溶液を約0℃に冷却し、tert-ブチル2-ブロモアセテート(1mL)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を20分間かけて滴下した。滴下終了後、混合物を室温まで加温し、さらに3時間撹拌した。反応物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈し、tert-ブチルメチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮することにより、粗tert-ブチル2-(2-ヒドロキシエチルアミノ)アセテートを黄色液体として得、これをさらに精製することなく使用した。
1H NMR(400MHz,CDCl3)3.58-3.63(m,2H),3.30(s,2H),2.73-2.80(m,2H),1.46(s,9H)(OH及びNHのプロトンが欠けている)
【0233】
ステップ2:tert-ブチル2-[メチルスルホニル(2-メチルスルホニルオキシエチル)アミノ]アセテートの調製
【化67】
tert-ブチル2-(2-ヒドロキシエチルアミノ)アセテート(0.8g)及びトリエチルアミン(1.79mL)のジクロロメタン(16mL)溶液を約0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.777mL)のジクロロメタン(1mL)溶液を加えた。添加終了後、混合物を室温まで加温し、さらに1時間撹拌した。反応物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を濃縮し、酢酸エチルのシクロヘキサン中の混合物で溶離するシリカ上のクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル2-[メチルスルホニル(2-メチルスルホニルオキシエチル)アミノ]アセテートを白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)4.36-4.44(m,2H),4.10(s,2H),3.57-3.65(m,2H),3.06(s,3H),3.03(s,3H),1.48(s,9H)
【0234】
ステップ3:tert-ブチル2-[メチルスルホニル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチル]アミノ]アセテート2,2,2-トリフルオロアセテートA16の調製
【化68】
2-ピリダジン-4-イルピリミジン(0.23g)及びtert-ブチル2-[メチルスルホニル(2-メチルスルホニルオキシエチル)アミノ]アセテート(0.964g)のアセトニトリル(4.6mL)中の混合物を85℃で24時間加熱した。混合物を濃縮し、tert-ブチルメチルエーテル倍散し、分取逆相HPLC(溶離液中にトリフルオロ酢酸を存在させた)により精製して、tert-ブチル2-[メチルスルホニル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチル]アミノ]アセテート2,2,2-トリフルオロアセテートを得た。
1H NMR(400MHz,D2O)10.29(d,1H),10.01(d,1H),9.31(dd,1H),9.09(d,2H),7.73(t,1H),5.12(t,2H),4.19(s,2H),4.05(t,2H),3.02(s,3H),1.48(s,9H)
【0235】
ステップ4:2-[メチルスルホニル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチル]アミノ]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートA19の調製
tert-ブチル2-[メチルスルホニル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチル]アミノ]アセテート2,2,2-トリフルオロアセテート(0.075g)及び6M水性塩酸(1.88mL)の混合物を室温で18時間加熱した。混合物を濃縮し、分取逆相HPLC(溶離液中にトリフルオロ酢酸を存在させた)により精製して、2-[メチルスルホニル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチル]アミノ]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートを得た。
1H NMR(400MHz,D2O)10.28(d,1H),10.04(d,1H),9.31(dd,1H),9.09(d,2H),7.74(t,1H),5.14(t,2H),4.20(s,2H),4.05(t,2H),3.02(t,3H)(CO2Hのプロトンが欠けている)
【0236】
実施例5:2-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エトキシ]エチルスルフェートA21の調製
【化69】
ステップ1:2-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エトキシ]エタノール2,2,2-トリフルオロアセテートA17の調製
【化70】
2-ピリダジン-4-イルピリミジン(0.5g)、ヨウ化ナトリウム(0.04g)及び2-(2-ブロモエトキシ)エタノール(0.64g)のアセトニトリル(10mL)中の混合物を80℃で48時間加熱した。混合物を濃縮し、ジクロロメタン及び水間で分割した。水層を分取逆相HPLC(溶離液中にトリフルオロ酢酸を存在させた)により精製して、2-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エトキシ]エタノール2,2,2-トリフルオロアセテートを茶色のガムとして得た。
1H NMR(400MHz,D2O)10.14-10.22(m,1H),9.77(dd,1H),9.16-9.23(m,1H),9.00(d,2H),7.61-7.68(m,1H),5.00-5.09(m,2H),4.08-4.15(m,2H),3.50-3.59(m,4H)(OHのプロトンが欠けている)
【0237】
ステップ2:2-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エトキシ]エチルスルフェートA21の調製
2-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エトキシ]エタノール2,2,2-トリフルオロアセテート(0.10g)及び塩化スルホン酸(0.5mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。水を反応混合物に加えた後、濃縮し、分取逆相HPLCにより精製して、2-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エトキシ]エチルスルフェートを灰色の固体として得た。
1H NMR(400MHz,D2O)10.13-10.20(m,1H),9.70-9.81(m,1H),9.14-9.22(m,1H),8.97-9.01(m,2H),7.58-7.68(m,1H),5.00-5.09(m,2H),4.09-4.16(m,2H),3.89-3.98(m,1H),3.66-3.73(m,1H),3.51-3.57(m,2H)
【0238】
実施例6:2-[(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)メチルスルファニル]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートA33の調製
【化71】
ステップ1:エチル2-(クロロメチルスルファニル)アセテートの調製
【化72】
水素化ナトリウム(60%、鉱油中、0.72g)をシクロヘキサン(×2)で洗浄した後、窒素雰囲気下で乾燥テトラヒドロフラン(10mL)中に懸濁させた。これにチオグリコール酸エチル(2.163g)の乾燥テトラヒドロフラン(2.6mL)溶液を室温で40分間かけて滴下した。30分間撹拌した後、これを、冷却(約0℃)したブロモクロロメタン(5.9mL)に40分間かけて加えた。混合物を約0℃で18時間撹拌した。混合物をペンタン(5mL)で希釈し、セライトでろ過し、さらなるペンタン(5mL)で洗浄した。ろ液を慎重に濃縮し、粗エチル2-(クロロメチルスルファニル)アセテートを得、これをさらに精製することなく使用した。
1H NMR(400MHz,CDCl3)4.84(s,2H),4.22(q,2H),3.47(s,2H),1.30(t,3H)
【0239】
ステップ2:エチル2-[(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)メチルスルファニル]アセテートヨージドA28の調製
【化73】
2-ピリダジン-4-イルピリミジン(1.5g)、ヨウ化ナトリウム(1.28g)及びエチル2-(クロロメチルスルファニル)アセテート(2.06g)のアセトニトリル(19mL)中の混合物を室温で72時間撹拌した。混合物を濃縮し、分取逆相HPLCにより精製し、凍結乾燥させることにより、エチル2-[(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)メチルスルファニル]アセテートヨージドを得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)10.33(d,1H),10.14(d,1H),9.42(dd,1H),9.21(d,2H),7.84(t,1H),6.18(s,2H),4.02(q,2H),3.84(s,2H),1.15(t,3H)
【0240】
ステップ3:2-[(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)メチルスルファニル]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートA33の調製
エチル2-[(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)メチルスルファニル]アセテートヨージド(0.1g)及び2M水性塩酸(3mL)の混合物を室温で96時間撹拌した。混合物を分取逆相HPLC(溶離液中にトリフルオロ酢酸を存在させた)によって精製して、2-[(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)メチルスルファニル]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートを琥珀色のガムとして得た。
1H NMR(400MHz,D2O)10.19-10.14(m,1H),9.99(dd,1H),9.23(dd,1H),9.00(d,2H),7.65(t,1H),6.02(s,2H),3.63(s,2H)(CO2Hのプロトンが欠けている)
【0241】
実施例7:2-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチルスルホニルアミノ]-酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートA29の調製
【化74】
ステップ1:tert-ブチル2-(ビニルスルホニルアミノ)アセテートの調製
【化75】
tert-ブチル2-アミノアセテート(3g)及びトリエチルアミン(3.51mL)のジクロロメタン(100mL)溶液を-10℃に冷却し、2-クロロエタンスルホニルクロリド(2.5mL)のジクロロメタン(4mL)溶液を15分間かけて加えた。得られた混合物を約0℃で8時間撹拌した後、室温で一晩撹拌した。生成物の混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチルのイソヘキサン中の混合物で溶離するシリカ上のクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル2-(ビニルスルホニルアミノ)アセテートを白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)6.56(dd,1H),6.26(d,1H),5.94(d,1H),3.73(d,2H),1.47(s,9H)
【0242】
ステップ2:2-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチルスルホニルアミノ]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートA29の調製
2-ピリダジン-4-イルピリミジン(0.6g)、tert-ブチル2-(ビニルスルホニルアミノ)アセテート(1.2g)、2-(2-ブロモエトキシ)エタノール(0.64g)、トリフルオロ酢酸(6mL)及び水(6mL)の混合物を80℃で48時間加熱した。混合物を濃縮し、ジクロロメタン及び水間で分割した。水層を分取逆相HPLC(溶離液中にトリフルオロ酢酸を存在させた)により精製して、2-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチルスルホニルアミノ]酢酸2,2,2-トリフルオロアセテートを白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,D2O)10.15-10.25(m,1H),9.85-9.90(m,1H),9.22(dd,1H),8.97-9.03(m,2H),7.61-7.67(m,1H),5.30-5.38(m,2H),4.01-4.11(m,2H),3.85(s,2H)(NH及びCO2Hのプロトンが欠けている)
【0243】
実施例8:2-[メチル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチル]-スルファモイル]酢酸クロリドA30の調製
【化76】
ステップ1:メチル2-[2-ヒドロキシエチル(メチル)スルファモイル]アセテートの調製
【化77】
メチル2-クロロスルホニルアセテート(1g)のジクロロメタン(20mL)溶液を約0℃に冷却し、2-(メチルアミノ)エタノール(2.176g)のジクロロメタン(1mL)溶液を加えた。反応混合物を室温まで加温し、さらに1時間撹拌した。混合物をジクロロメタン(100mL)で希釈し、0.5M水性塩酸及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機相を濃縮して、メチル2-[2-ヒドロキシエチル(メチル)スルファモイル]アセテートを得、これをさらに精製することなく使用した。
【0244】
ステップ2:メチル2-[メチル(2-メチルスルホニルオキシエチル)スルファモイル]アセテートの調製
【化78】
メチル2-[2-ヒドロキシエチル(メチル)スルファモイル]アセテート(0.3g)及びトリエチルアミン(0.398mL)のジクロロメタン(6mL)中の混合物を約0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.165mL)のジクロロメタン(1mL)溶液を加えた。反応混合物を室温まで加温し、さらに1時間撹拌した。混合物をジクロロメタン(100mL)で希釈し、0.5M水性塩酸及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で順次洗浄した。有機相を濃縮して、メチル2-[メチル(2-メチルスルホニルオキシエチル)スルファモイル]アセテートを得、これをさらに精製することなく使用した。
【0245】
ステップ3:メチル2-[メチル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチル]スルファモイル]アセテート2,2,2-トリフルオロアセテートA41の調製
【化79】
2-ピリダジン-4-イルピリミジン(0.09g)及びメチル2-[メチル(2-メチル-スルホニルオキシエチル)-スルファモイル]アセテート(0.214g)のアセトニトリル(1.8mL)中の混合物を85℃で24時間加熱した。混合物を濃縮し、分取逆相HPLC(溶離液中にトリフルオロ酢酸を存在させた)により精製して、メチル2-[メチル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチル]スルファモイル]アセテート2,2,2-トリフルオロアセテートを得た。
1H NMR(400MHz,D2O)10.30(s,1H),9.89(d,1H),9.32-9.33(m,1H),9.09-9.10(m,2H),7.73-7.76(m,1H),5.15-5.17(m,2H),4.32(s,2H),3.95-4.05(m,2H),3.78(s,3H),3.11(s,3H)
【0246】
ステップ4:2-[メチル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチル]スルファモイル]酢酸クロリドA30の調製
メチル2-[メチル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチル]スルファモイル]アセテート2,2,2-トリフルオロアセテート(0.015g)及び2M水性塩酸(0.375mL)の混合物を50℃で5時間加熱した。混合物を濃縮し、残渣をアセトンで洗浄して、2-[メチル-[2-(4-ピリミジン-2-イルピリダジン-1-イウム-1-イル)エチル]スルファモイル]酢酸クロリドを得た。
1H NMR(400MHz,D2O)10.29(m,1H),9.87-9.89(m,1H),9.32-9.34(m,1H),9.09(d,2H),7.72-7.75(m,1H),5.13-5.16(m,2H),4.22(s,2H),3.97-4.00(m,2H),3.10(s,3H)(CO2Hのプロトンが欠けている)
【0247】
実施例9:エチル2-(クロロメトキシ)アセテートの調製
【化80】
ホルムアミド(4.039g)、エチル2-ヒドロキシアセテート(7g)及びトルエン(175mL)の混合物を窒素雰囲気下で-20℃に冷却し、塩化水素ガスを30分間通気した。硫酸ナトリウム(14.618g)を反応混合物に加え、これを-10℃で8時間撹拌し、次いで室温で一晩撹拌した。沈殿物をろ別し、ろ液を濃縮して、エチル2-(クロロメトキシ)アセテートを無色油状物として得、これをさらに精製することなく使用した。
1H NMR(400MHz,CDCl3)5.64(s,2H),4.37(s,2H),4.33(q,2H),1.38(t,3H)
【0248】
実施例10:tert-ブチル2-[アセチル(2-メチルスルホニルオキシエチル)アミノ]アセテートの調製
【化81】
ステップ1:tert-ブチル2-[2-アセトキシエチル(アセチル)アミノ]アセテートの調製
【化82】
tert-ブチル2-(2-ヒドロキシエチルアミノ)アセテート(2.5g)及びトリエチルアミン(6.4mL)のジクロロメタン(25mL)溶液を約0℃に冷却し、塩化アセチル(3.2mL)のジクロロメタン(2mL)溶液を加えた。添加終了後、混合物を室温まで加温し、さらに1時間撹拌した。反応物をジクロロメタン(250mL)で希釈し、0.5M水性塩酸及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で順次洗浄した。有機相を濃縮し、酢酸エチルのシクロヘキサン中の混合物で溶離するシリカ上のクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル2-[2-アセトキシエチル(アセチル)アミノ]アセテートを黄色液体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)4.21(t,2H),4.00-4.01(m,2H),3.62-3.67(m,2H),2.05-2.09(m,6H),1.47-1.50(m,9H)
【0249】
ステップ2:tert-ブチル2-[アセチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]アセテートの調製
【化83】
tert-ブチル2-[2-アセトキシエチル(アセチル)アミノ]アセテート(0.94g)、水(9.4mL)、1,4-ジオキサン(9.4mL)及び水酸化ナトリウム(0.152g)の混合物を室温で15時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を水に溶解し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、tert-ブチル2-[アセチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]アセテートを得、これをさらに精製することなく使用した。
【0250】
ステップ3:tert-ブチル2-[アセチル(2-メチルスルホニルオキシエチル)アミノ]アセテートの調製
tert-ブチル2-[アセチル(2-ヒドロキシエチル)アミノ]アセテート(0.64g)及びトリエチルアミン(0.743mL)のジクロロメタン(12.8mL)溶液を約0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.342mL)のジクロロメタン(1mL)溶液を加えた。添加終了後、混合物を室温まで加温し、さらに1時間撹拌した。反応物をジクロロメタン(100mL)で希釈し、0.5M水性塩酸及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で順次洗浄した。有機相を濃縮して、tert-ブチル2-[アセチル(2-メチルスルホニルオキシエチル)アミノ]アセテートを得、これをさらに精製することなく使用した。
【0251】
【表7-1】
【表7-2】
【表7-3】
【表7-4】
【表7-5】
【表7-6】
【0252】
生物学的実施例
発芽後の効力
多様なテスト種の種子をポット中の標準的な土壌中に播種した。温室内の制御された条件下(24/16℃、昼/夜;14時間の光;65%湿度)で14日間栽培した後(発芽後)、少量のアセトン及び特別な溶剤及びIF50(11.12% Emulsogen EL360 TM+44.44%N-メチルピロリドン+44.44% Dowanol DPMグリコールエーテル)と称される乳化剤混合物中に技術的な有効成分式(I)を溶解させて50g/l溶液を形成し、次いでこれを、希釈剤として水中の0.25%又は1% Empicol ESC70(ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)+1%硫酸アンモニウムの溶液を用いて必要とされる濃度に希釈して得られるスプレー水溶液を植物に噴霧した。
【0253】
次いで、テスト植物を制御された条件下(24/16℃、昼/夜;14時間の光;65%湿度)の温室中で育て、1日2回水を与えた。13日後、テストを評価した(100=植物に対する全損傷;0=植物に対する損傷なし)。
【0254】
テスト植物:
イポモエア・ヘデラケア(Ipomoea hederacea)(IPOHE)、(ショウジョウソウ(Euphorbia heterophylla)(EPHHL)、シロザ(Chenopodium album)(CHEAL)、オオホナガアオゲイトウ(Amaranthus palmeri)(AMAPA)、ホソムギ(Lolium perenne)(LOLPE)、デジタリアサングイナリス(Digitaria sanguinalis)(DIGSA)、オヒシバ(Eleusine indica)(ELEIN)、イヌビエ(Echinochloa crus-galli)(ECHCG)、アキノエノコログサ(Setaria faberi)(SETFA)
【0255】
結果を表B(以下)に示す。「該当なし」の値は、雑草とテスト化合物とのこの組み合わせをテスト/評価しなかったことを示す。
【0256】
【表8】
【国際調査報告】