(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-05
(54)【発明の名称】シェルを有する履物
(51)【国際特許分類】
A43B 13/14 20060101AFI20220329BHJP
A43B 13/16 20060101ALI20220329BHJP
【FI】
A43B13/14 A
A43B13/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021517563
(86)(22)【出願日】2019-10-15
(85)【翻訳文提出日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 US2019056333
(87)【国際公開番号】W WO2020081566
(87)【国際公開日】2020-04-23
(32)【優先日】2018-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(32)【優先日】2019-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503204222
【氏名又は名称】ザ ノース フェイス アパレル コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】The North Face Apparel Corp.
【住所又は居所原語表記】3411 Silverside Road,Wilmington,Delaware 19810 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】特許業務法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガイス,ベノイト
(72)【発明者】
【氏名】シェンチン,ウー
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050AA01
4F050BA48
4F050HA23
4F050HA56
4F050HA58
4F050HA70
4F050HA82
4F050JA09
4F050LA01
(57)【要約】
靴は、アッパ(5)とアウトロール(7)に取り付けられたコンフォートソール(9)とを含んでもよく、コンフォートソールは、踵(C)からつま先(D)までの線の任意の点における曲率半径を有し、アウトソール(7)と接し、実質的に水平な基準面(H)上に配置されたときの、重心またはソールのバランス点または靴の自然なバランス点と呼ばれるコンフォートソール(9)およびアウトソール(7)の最も低い点が、コンフォートソールおよびアウトソールの、最大半径を有する足のロール運動の移行ゾーン(Z1)を画定し、重心は中足骨の点(B)の後ろにあり、剛性シェル(13)がアッパ(5)とコンフォートソール(9)との間に介在している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴であって、
アッパ(5)、およびアウトソール(7)に取り付けられたコンフォートソール(9)であって、前記コンフォートソールは、踵(C)からつま先(D)までの線の任意の点で曲率半径を有し、アウトソール(7)と接し、
実質的に水平な基準面(H)上に配置されたときの、重心または前記ソールのバランス点または前記靴の自然なバランス点と呼ばれるコンフォートソール(9)およびアウトソール(7)の最も低い点は、前記コンフォートソールおよび前記アウトソールの、最大半径を有する足のロール運動の移行ゾーン(Z1)を画定し、前記重心は中足骨の点(B)の後ろにある、アッパおよびコンフォートソールと、
前記アッパ(5)と前記コンフォートソール(9)との間に介在し、前記アッパにねじりおよび曲げ剛性を提供するように構成された剛性シェル(13)であって、前記複合シェルの前記剛性と前記コンフォートソールの湾曲がエネルギーの回復を促進し、したがって、着用者はより速くまたはより強力なストライドを得ることができる、剛性シェルと、を備える、靴。
【請求項2】
前記シェルは、衝撃からの弛緩中にエネルギーを放出できるように構成された材料から形成され、それによって、前記コンフォートソールによって放散されるエネルギーの一部を低減する、請求項1に記載の靴。
【請求項3】
前記靴の前記踵と地面との間に衝撃が生じた場合に、前記シェルが動作して前記足の歪みを制限し、前記アッパを締め付け、したがって、前記着用者の安定性に寄与する、請求項1~2のいずれか一項に記載の靴。
【請求項4】
前記シェルは、シェル底部の少なくとも一部の周りに縁を形成するシェル側面部を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の靴。
【請求項5】
前記シェル側面部は、その中に形成された切り欠きを含む、請求項4に記載の靴。
【請求項6】
前記切り欠きは、実質的に横方向の線(V10、V11)上で実質的に対向して配設されている、請求項5に記載の靴。
【請求項7】
前記実質的に横方向の線(V10)は、前記踵(C1)および前記つま先の高さに位置する点(M)を通る実質的に縦方向の線(L10)に垂直であり、前記実質的に横方向の線(V11)は、前記踵、および前記シェルの前面の、および点(M)の外側に位置する点(N)上を通る、実質的に縦方向の線(L11)に垂直である、請求項6に記載の靴。
【請求項8】
1つ以上の開口部が、前記シェル底部を通して配設されている、請求項4に記載の靴。
【請求項9】
前記1つ以上の開口部は、前記踵の、またはそれに隣接する前記シェル底部を通って配設された開口部を含む、請求項8に記載の靴。
【請求項10】
前記1つ以上の開口部の少なくとも一部は、前記足の外側輪郭に沿って前記シェル底部に配置されている、請求項8に記載の靴。
【請求項11】
前記1つ以上の開口部は、前記踵と前記つま先との間の前記シェル底部に配設された1つ以上の実質的に縦方向の開口部を含む、請求項8に記載の靴。
【請求項12】
前記シェルは、充填ポリマー樹脂を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の靴。
【請求項13】
前記シェルは、炭素繊維を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の靴。
【請求項14】
前記コンフォートソールは、緩衝材料を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の靴。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の靴を作製する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、靴に関する。本開示はまた、高性能として説明することができる靴に関する。
【背景技術】
【0002】
の靴は、文書EP 3 114 955から知られている。発泡ポリウレタンはソールのクッション効果を高める。
【0003】
文書FR2 898 252も、スポーツシューズについて説明しているが、2つの部分からなる複合材料インサートが、踵でウェアソールおよびコンフォートソールに係合しており、靴のつま先でコンフォートソールおよびアッパに係合しているという事実によって区別される。複合インサートのこの部分は、靴の先端の弾力性を高める。
【0004】
文書US-B1-8 079 159には、つま先と踵との間に延び、アウトソールに取り付けられたアッパを備える靴が説明されている。
【0005】
文書US-8 079 159に説明されている靴は、モジュラーソール構造を有する。
【0006】
文書US-2011/0179669A1には、つま先と踵との間に延び、曲率半径を有するソールを備える靴が説明されている。
【0007】
しかしながら、従来技術に対する改善が必要である。
【発明の概要】
【0008】
本開示の目的は、上記のタイプのアウトソールの性能の改善を提案することであり、特に、スケーラブルな重心により、ガイド、保持、クッション、および再始動効果を有するソール構造を提案することである。
【0009】
この/これらの目標(複数可)は、本開示で主張される靴において達成される。導入部分の説明によると、このアスレチックシューズは、コンフォートソールが踵から先端までの線の任意の点で曲率半径を有し、アウトソールと接していること、および実質的に水平な基準面上に配置されたときの、重心または靴の自然なバランス点と呼ばれるコンフォートソールおよび/またはアウトソールの最も低い点が、最大ソール半径を有する足のロール運動の移行ゾーンであること、および重心が中足骨の点の後ろに位置することを特徴とする。
【0010】
このソールの構造は、ランニングでの使用だけでなく、場合によっては、ウォーキングまたは他の使用にも有益な結果をもたらす。
【0011】
ソールは、シェル底部およびシェル側面部を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなるシェルを含んでいてもよい。
【0012】
シェルおよびコンフォートソールの機械的接続により、力線が安定する。シェル側面部の上昇により、アッパの圧縮による追加の安定効果を得ることができ、これは、シェルをコンフォートソールに接着することに関連する安定効果に追加され、アーチが静的フェーズおよび動的フェーズにおいて足を押し上げるのも防止する。
【0013】
もちろん、上記の構造はレースでの適用に限定されず、他の分野、特にウォーキングおよび他の使用でも非常に有益であり得る。
【0014】
ウォーキング、ランニングなどの身体活動の実践中に求められる目的によれば、本開示は、足の衝撃および屈曲フェーズにおけるコンフォート層の過度の変形を可能にするか、または防止する。
【0015】
したがって、示されている例では、靴は、特に起伏の多い地形でのレースを特に目的としている。かなり低いアッパと、緩衝アウトソールとを有しているにもかかわらず、それは、凹凸のある地面または斜面で足の安定性を損なわない程度の低さである。
【0016】
この先行技術によれば、踵を通して、アッパがコンフォートソールと直接接触していることが分かる。本開示の目的は、スポーツシューズの支持フェーズをよりよく制御するためにこの技術を修正することである。
【0017】
この目的のために、本開示の目的は、アッパとコンフォートソールとの間に介在し、踵によって係合されるプラスチックまたは複合材料で作製されたシェルを含むことを特徴とする、導入部に示されたタイプに適合するスポーツシューズである。
【0018】
プラスチックまたは複合シェルは、ロッドにねじれ剛性および曲げ剛性を与え、これにより、靴の踵と地面との間に衝撃が生じた場合に足が歪むのを防止し、支持の安定性に寄与する。弾性的に変形することにより、コンフォートソールによって放散されるエネルギーの一部を低減することにより、衝撃によって放出されるエネルギーの一部を緩和中に放出することもできる。
【0019】
好ましくは、プラスチックまたは複合シェルが介在され、アッパおよびコンフォートソールと先端まで接触している。
【0020】
この配置により、シェルは靴の踵からつま先までのストライド全体で弾性的に変形し、蓄積されたエネルギーを放出することにより、ロッドごとに締め付けられた足の刺激効果を提供する。
【0021】
さらに好ましくは、プラスチックまたは複合シェルが介在され、底部シェルおよび側部シェルを介してアッパおよびコンフォートソールと係合している。シェル側面部は、一方では、シェルが、全ストライドの間、地面に対して、足を安定させることができるようにするために、シェルの底部の周りに外周を形成する。したがって、アッパによって締め付けられた足は、踵が地面に当たったときに靴がとるアラインメントと一致するように維持される。他方では、シェル側面部の外周は、シェルの曲げ剛性およびねじり剛性を高める。この配置は、ロードレースに特に好適である。
【0022】
実行モードでは、シェルフランクは、踵に対応するシェル底部の一部を取り囲み、先端に対応する当該シェル底部の一部に沿って中断されている。
【0023】
シェルフランクの中断により、踵の剛性を維持しながら、靴のつま先に柔軟性を与える。この配置は、より具体的には、すべての道路でのレースに好適である。
【0024】
別の構築方法では、シェル側面部は、当該底部シェルの外周を形成する。
【0025】
シェルフランクは、シェルが、ストライド全体の間、地面に対して足を安定させることができるようにするために、シェルの底部の周りに外周を形成する。したがって、アッパによって締め付けられた足は、踵が地面に当たったときに靴がとるアラインメントと一致するように維持される。他方では、シェル側面部の外周は、シェルの曲げ剛性およびねじり剛性を高める。この配置は、より具体的には、ロードレースに好適である。
【0026】
好ましくは、シェルの側面部にはくぼみが設けられている。
【0027】
この配置により、シェル側面部の剛性部分を区切ることによってシェルの剛性を変化させることが可能となり、それらの間でくぼみによって提供される柔軟性を呈する。より具体的には、「トレイル」として知られるマウンテンランニングに適している。
【0028】
それでも、シェルの底部はくりぬかれていることが好ましい。くりぬきの底部シェルは、シェル側面部によって提供される剛性を維持するとともに摩損のベースと接しながら、シェルの重量を低減する。
【0029】
コンフォートソールの湾曲は、湾曲のないコンフォートソールで感じられる最初の衝撃の余剰性による影響を排除する。衝撃から足の展開への移行は瞬時に行われる。複合シェルの剛性と組み合わされて、コンフォートソールの湾曲は、エネルギーの回復を促進し、したがってより速く、ひいてはより強力なストライドを可能にする。
【0030】
本開示は、スポーツの実践、ランニング、および/またはウォーキングを強化するように設計された靴に関する。靴は、異なる機能を果たすいくつかの層の層状プロファイルに従って作製されたアウトソールの上にアッパを備えている。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本開示は、例としていくつかの非限定的な態様を示す、説明および付随する概略図を使用してより理解し易いであろう。説明および図に基づいて、当業者は、靴の他の有利な特性を推測することができるであろう。
【0032】
本開示の他の利点は、図面によって示される実行方法の説明により、明らかになるであろう。
【0033】
【
図1】本開示の実現の第1のモードのプロファイルビューである。
【
図4】本開示を構成する第2のモードのプロファイルビューである。
【
図7】本開示を構成する第2のモードの第1の変形例のプロファイルビューである。
【
図8】
図7に示す第1の設計変形例のシェルの図である。
【
図9】本開示を構成する第2のモードの第2の変形例のプロファイルビューである。
【
図10】
図9に示す第2の設計変形例のシェルの図である。本開示の実現の第1のモード、
図1~
図3によれば、スポーツシューズは、つま先1と踵3との間に延び、コンフォートソール9を介してウェアソール7と係合するアッパ5を含む。
【
図12】シェルを含む本開示の一態様の側面(内側)図である。
【
図13】切り欠きのあるシェルを含む本開示の一態様の側面(内側)図である。
【
図14】切り欠きのあるシェルを含む本開示の一態様の側面(内側)図である。
【
図16】シェル底部全体に空洞があるシェルの上部の図である。
【
図17】一変形例で主張されているような、シェル底部全体に空洞があるシェルの上部の図である。
【
図18】別の変形例で主張されているような、シェル底部全体に実質的に縦方向の空洞があるシェルの上部の図である。
【
図19】
図4の断面線F1とB1とに沿った一態様の2つの断面を示す。
【
図20】
図4の断面線F1とB1とに沿った一態様の2つの断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
アウトソール7は、ゴムなどの接着性材料で作製されており、良好な接地グリップおよび耐摩耗性を提供するように設計されている。コンフォートソール9は、衝撃吸収材として作用し、靴が地面に接触したとき、特に踵3を通して衝撃を吸収する。また、ねじれおよび曲げによる制御された剛性特性も有する。アッパ5は、靴の中で足をしっかりと保つために使用され、靴ひもまたはクイックリリースファスナによる締結システム11が装備されている。アウトソール7とコンフォートソール9は、つま先1から踵3まで、例えば接着によって相互に係合されている。アウトソール7は、靴の先端1につま先キャップ71を装備することができる。
【0035】
本開示によれば、スポーツシューズは、アッパ5とコンフォートソール9との間に介在し、踵3によって係合されるプラスチックまたは複合材料で作製されたシェル13を含む。靴の踵3に対応して、アッパ5の後部51は、例えば、シェル13の後部17に接着され、同様に、当該後部17は、コンフォートソール9の後部91に接着される。相互接着接続は、溶接接続に置き換えることができる。
【0036】
図1~3に示される設計では、シェル13は、踵3に対応する後部17から、先端1に対応する前部19まで延びる。しかしながら、シェル13は、踵3とつま先1との間の距離よりも短い、ある距離にわたってのみ延びることができる。参照番号21は、後部17から、靴の踵3とつま先1との間の距離よりも短い距離にある、シェル13の前部19の一端の点線を示す。この場合、アッパ5は、シェル13が介在されていない靴の先端1の部分において、コンフォートソール9と直接接触している。
【0037】
シェル13は、アッパ5とコンフォートソール9との間に介在し、これらの2つの要素とともに踵3によって取り込まれ、上記のように、アッパにねじり剛性および曲げ剛性を与える。
【0038】
靴の踵3と地面との間に衝撃が生じた場合、シェル13は、足が歪むのを防止し、アッパ5を締め付け、したがって、支持の安定性に寄与する。他方では、シェルは、衝撃によって放出されたエネルギーの一部を弛緩中に放出できるように、プラスチックまたは材料複合物で作製されており、コンフォートソール9によって放散されるエネルギーの一部を低減する。
【0039】
シェル13は、底部シェル23および側部シェル25を介してアッパ5およびコンフォートソール9と係合している。
この第1の構造モードでは、シェル側面部は、踵1に対応するシェル13の後部17に沿ってシェル23の底部を取り囲む。
【0040】
前述のように、シェルフランク25の中断により、踵3の剛性を維持しながら、靴のつま先1に柔軟性を与える。
【0041】
この配置は、より具体的には、すべての道路でのレースに好適である。
【0042】
図4~
図6に示される第2の実行モードは、シェル側面部25がシェル23の底部の周りに外周を形成するという事実によって前のモードと区別される。
【0043】
前述のように、シェル側面部25は、シェル13が、完全なストライドの間、地面に対して足を安定させることができるように、シェル23の底部の周りに外周を形成する。したがって、アッパ5によって締め付けられた足は、踵3が地面に当たったときに靴がとるアラインメントと一致するように維持される。他方では、シェル側面部25の外周は、シェルねじり13の曲げおよび曲げ剛性を増加させる。この配置は、ロードレースに特に好適である。
【0044】
実装形態の第2のモードの第1の変形例、
図7および
図8によれば、シェル側面部25には、くぼみ27が設けられている。
【0045】
上に示したように、この配置により、剛性のシェル側面部25のセクションを区切ることによって、それら27の間のくぼみによって提供される柔軟性でシェル13の剛性を変化させることが可能となる。くぼみ27は、シェル13の前部19において、シェル13の底部の外周に沿って配置されている。それらは、例えば、足の中足骨と指骨との間、および指骨とつま先との間の関節の位置に対応する。この設計変形例は、「トレイル」と呼ばれる山でのストロークに特に好適である。
【0046】
実装形態の第2のモードの第2の変形例、
図9および
図10によれば、シェル23の底部がくりぬかれている。軽量部29は、シェル側面部25によって提供される剛性を維持しながら、シェル13の重量を低減する。
【0047】
第1または第2の実行モードでは、コンフォートソール9は、踵3からつま先1までの線Lの任意の点Pで曲率半径Rを有する。
図1および
図4において、線Lの点P1およびP2は、曲率半径R1およびR2を有する。
【0048】
前に示したように、コンフォートソール9の湾曲は、湾曲のないコンフォートのソールで感じられる、最初の衝撃の冗長性の影響を排除する。衝撃から足の展開への移行は瞬時に行われる。複合シェル13の剛性と組み合わされて、コンフォートソール9の湾曲は、エネルギーの回復を促進し、したがって、より速く、ひいてはより強力なストライドを可能にする。
【0049】
シェルは、好ましくは、ガラスまたは炭素繊維を充填したポリマー樹脂で作製されている。また、熱可塑性または熱硬化性材料の射出によって製造することもできる。ねじり剛性および曲げ剛性は、所与の材料について、その厚さおよび形状、特にシェルフランクの高さに従って調整される。コンフォート層は、EVAで作製されていることが好ましいが、粘弾性材料またはポリウレタンフォームで作製することもできる。
【0050】
本開示による靴の構造は、ソールの各要素が、ロードレース、ロードレース、またはマウンテンレースであろうと、異なるスポーツの実践に対応可能とする修正を含む、異なる機能を果たすという概念に基づいている。それは足の支持および誘導に寄与し、クッション性およびストライドの再始動を組み合わせている。
【0051】
図11および
図12は、本開示で主張されている靴の一態様を示している。靴は従来、ユーザの足を受け入れるアッパ(5)と、アッパの下に配置されたアウトソールとで構成されている。外部ソールの取り付けは、異なる機能を果たすいくつかの層で構成される層状プロファイルに従って実行される。従来、アウトソール(7)とコンフォートソール(9)とで構成されていた。
【0052】
アウトソールと接触しているコンフォートソールの下側は、実質的に凸状の湾曲を有する。コンフォートソールの側面部は、踵からつま先までの線のすべての点で曲率半径を有して、アウトソールとの境界面を生成する。はっきりと水平な基準面上に配置されたときに、重心または靴の自然なバランス点と呼ばれるコンフォートソールの最も低い点は、最大ソール半径を有する足のロール運動の移行ゾーンである。重心はスケーラブルであり、中足骨の点の後ろに位置する。
【0053】
足のロール運動を促進するために、足の例を
図11および
図12に示す。ソールはいくつかのゾーン(Z)に分割されている。したがって、5つのゾーン(Z1~Z5)を
図11および
図12に表す。ゾーン(Z1)は、重心に対応するゾーンである。ゾーン(Z2)は、半径がゾーン(Z1)の半径よりも小さい踵に向かう移行ゾーンである。ゾーン(Z3)は、半径がゾーン(Z2)の半径よりも小さい踵の衝撃ゾーンである。ゾーン(Z4)は、半径がゾーン(Z1)の半径よりも小さい足のつま先に向かって展開する領域である。ゾーン(Z5)は、半径がゾーン(Z4)の半径よりも大きい最終的な展開ゾーンである。
【0054】
静的フェーズでは、平坦な部分の安定性を知るために、十分に開いているゾーン(Z1)の半径が選択される。したがって、コンフォート層(9)のゾーン(Z1)の部分は、ユーザの体重によって圧潰される。ゾーン(Z1)の半径が350mm~3000mmであることが有利である。もちろん、ゾーン(Z1)の半径のこの範囲の値は単なる指標であり、当業者は必要に応じて半径の他の値を選択する方法を知っている。
【0055】
重心と中足骨の下に位置するゾーン(Z4)のより顕著な傾斜とのおかげで、衝撃と足のロール運動との間の移行フェーズは即時であり、エネルギーの損失はない。これにより、足のロール運動を増やすとともに容易にし、より広い可動域と最適化されたプッシュオフフェーズとを得ることができる。ストライドはより速く、より強力になる。
【0056】
もちろん、上記の半径の絶対値および相対値は単なる目安であることは明らかである。実際、想定される応用分野および/または身体活動、ならびに足のタイプとサイズ、体重、ストライドのタイプなど、潜在的なユーザの異なる形態も、ゾーンの半径(Z1~Z5)の選択に影響を与える可能性がある。したがって、当業者は、5未満または5を超えるいくつかのゾーンを想定してもよい。
【0057】
ただし、靴には少なくとも3つのゾーンが含まれる。重心に対応するゾーン(Z1)の両側にある2つのゾーンは、重心の半径よりも小さい半径を有する。
【0058】
靴が5つを超えるゾーンを含む場合、(Z1)以外の各ゾーンの半径は、隣接または非隣接ゾーンと等しいかまたは異なる半径を有し得る。もちろん、コンフォートソールの側面部は、踵からつま先までの線のすべての点で曲率半径を有し、アウトソールとの境界面を生成し、重心に対応するそのゾーン(Z1)が隣接する2つのゾーンよりも大きい半径を有することが不可欠である。
【0059】
同様に、足のロール運動を促進し、最初の衝撃と重心(A)との間の移行フェーズを最小限に抑えるために、アウトソールおよび/またはコンフォートソール(9)の踵に対応する点(C)は、重心から最も遠いアッパの部分より、セットバックするか、または同じレベルに設定される。接触点をゾーン(A)にできるだけ進める効果を有するこの原理は、平坦な地面および傾斜面での歩行の動的フェーズに有利に働く。
【0060】
この構成により、アウトソール(7)は、足の自然なロール運動中に、最初の接触ゾーンを重心に向かってできるだけ遠くに前進させ、地面への衝撃の最初のフェーズ中に接触したままにすることができる。これは、足が配置される場所に関係なく、2回目の衝撃を発生させることなく、足のロール運動の全フェーズで発生する。
【0061】
図12~
図14に示すように、靴は、十分に剛性であるシェル(13)を含んでもよく、これは、アーチが静的フェーズおよび動的フェーズにおいて足を押し上げるのを防止する。シェル(13)はコンフォートソールの上に位置決めされ、その表面全体にわたってしっかりと接着されている。シェルは、このコンフォートソールとこの重心との拘束デバイスを表している。
【0062】
コンフォートソール(9)は、快適性を確保し、足を所定の位置に保つ材料で作製されている。それは、ゴムまたはEVAなどの緩衝材料で作製されている。コンフォートソールは、PU(ポリウレタン)、または任意の他の天然もしくは合成発泡体でもよい。PUはより硬いため、EVAよりも早く快適性を提供することはない。ただし、より耐久性が高く、時間の経過とともに柔軟性がより高まる。ゴムは非常に柔らかく、非常に柔軟であるが、より重い。コンフォート層の緩衝材料はまた、エラストマーなどの弾性または粘弾性特性を有する材料でもよい。
【0063】
図11~
図14では、最初の衝撃フェーズを重心(A)にできるだけ近くに移動させてストライクゾーンおよび自然な足のロール運動に有利に働かせるため、コンフォートソールは、線(F)の前に配置されている。線(F)は、靴が配置される、実質的に水平な面(H)に垂直な線である。線(F)は、重心(A)から最も遠い踵のゾーンにある点(J)を通過する。
【0064】
前述のように、アウトソール(7)に隣接するコンフォートソール(9)の下部は、踵からつま先までの線上の任意の点で曲率半径を有し、重心(A)の両側で連続性を生成する。この構成により、アウトソール(7)は、シェル(13)とコンフォートソール(9)との力線を安定させる機械的接続のおかげで、足が配置される場所に関係なく、2回目の衝撃を発生させることなく、足のロール運動のフェーズ全体で、衝撃の最初のフェーズにおいて地面と常に接触したままになる。
【0065】
アウトソール(7)は、接着性および耐摩耗性など、アウトソールに必要な特性を提供する合成材料または天然材料で作製されている。アウトソールに使用されている材料の性質は、靴の分野での通常の材料に限定されない。それは、靴の想定される使用、地面の性質、接着性、および望ましい耐摩耗性などに従って選択される。
【0066】
図12~
図14に示すように、靴は、アッパ(5)とコンフォートソール(9)との間に配置された十分に剛性のあるシェル(13)を含んでいてもよい。シェル(13)はコンフォートソール(9)の上に位置決めされ、その表面全体にしっかりと接着されている。このコンフォートソールとこの重心との拘束デバイスを表すシェル(13)は、静的フェーズおよび動的フェーズで、足のアーチが足の上部に向かって押されるのを防止することを可能にする。したがって、シェル(13)は、アーチを変形させることなく徐々に圧潰することにより、重心と足のロール運動との安定性を促進する。
【0067】
靴の最後の形状を有する成形シェル(13)は、支持フェーズにある間の衝撃およびエネルギーの損失を減少させる。ストライドを最適に実行するために、労力をかけずに体を正しく位置決めする。
【0068】
シェル(13)はまた、アーチを変形させることなく重心の圧潰を促進するのにも役立つ。加えて、このシェルはアッパにねじれと曲げ剛性とを与え、靴の踵と地面との間に衝撃が生じている間に足の変位を打ち消して支持の安定性に寄与し、コンフォートソールの曲げ剛性を高める。
【0069】
シェル(13)は、シェル底部、およびアッパ(5)に向かって上昇するシェル側面部を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる。シェル側面部の上昇により、アッパの圧縮により追加の安定効果を得ることが可能になり、これは、シェル(13)のコンフォートソールへの接着に関連する安定効果に追加される。
【0070】
別の態様では、
図12に示すように、シェル側面部は、屈曲ゾーンのより大きな剛性のために、当該シェル底部の周りに縁を形成する。
【0071】
シェルはまた、足を保持するのに役立つように非対称である。外側ゾーンでは、アーチの安定化に有利に働くように、シェル側面部がつま先に向かってより高く、かつより長くなっている。
【0072】
図15~
図18に示すように、足のロール運動を可能にしながら足を完全に保持するために、切り欠きは、実質的に横方向の線(V10、V11)上で顕著に互いに対向して配置される。実質的に横方向の線(V10)は、踵(C1)とつま先の高さに位置する点(M)とを通る実質的に縦方向の線(L10)に垂直である。実質的に横方向の線(V11)は、踵を通る実質的に縦方向の線(L11)に垂直であり、点(N)はシェルの前面に位置し、外側の点(M)は内側の端に向かっている。
【0073】
もちろん、切り欠きの数は可変である。それらは必ずしも偶数ではなく、完全に対向していない。
【0074】
シェル側面部もアウトソールと接触する表面に接着されている。シェル(13)は、アッパに、縦方向および横方向のねじり剛性および曲げ剛性も与える。
【0075】
シェルの好ましい製造材料は、負荷または非負荷のポリウレタン(PUR、TPU)、負荷または非負荷のポリアミド(PA)、ポリエチレン(PE)、および一般にすべての負荷または非負荷の合成材料である。
【0076】
例えば、ガラス繊維/炭素繊維および合成樹脂をベースにした複合材料もまた選択肢である。
【0077】
また、例えばアルミニウム合金などの金属材料、または竹もしくは他の木質繊維などの天然材料の使用も検討できる。
【0078】
各シェルについて、厚さは、選択した材料の所望の弾力性度とヤング率との関数になる。
【0079】
所望の用途に応じて、シェルおよびコンフォートソールは、同様、または異なる剛性を有してもよい。後者の場合、コンフォートソール(9)よりも剛性の高いシェル(13)を選択でき、またはその逆も可能である。
【0080】
図19および
図20によると、シェルおよびシェル側面部は、
図19および
図20(F1 F2)の断面の上部で踵と接触している。
図19による断面B1 B2は、足の前部の切り欠きがシェル側面部を有さないことを示している。
【0081】
別の態様では、シェル(13)は、シェル底部の異なる領域に埋め込まれている(
図16~
図18)。これらの開口部は、支持フェーズまたは凹凸のある表面でコンフォートソール(9)の圧潰を促進し、また、シェルの重量を限定する。
【0082】
したがって、
図16は、踵に配置された開口部を示している。
【0083】
図17は、内側の端に沿って配置されたいくつかの開口部を示している。
図16および
図17による開口部は、円形であってもよいか、または円形でなくてもよい。当業者は、シェルの所望の特性および/または製造要件に従って、開口部の適切な形状を選択することができるであろう。
【0084】
図18では、ほぼ踵とつま先との間に延びるいくつかの縦方向の開口部が示されている。縦方向の開口部の数は、もちろん、図に示されている4つに限定されない。それらは対称的または非対称的に分布し、様々な長さを有していてもよい。それらは直線または曲線であってもよい。縦方向の開口部はまた、切り離してもよい。この場合、開口部の異なる縦断面は整列されていてもよいか、または整列されていなくてもよい。
【0085】
本開示は、特に好ましい態様に関して説明してきたが、図および説明に説明されているこれらの態様が本質的に限定的ではないことは、当業者には明らかである。請求項に定義されている本開示の範囲から逸脱することなく、説明され、示されているもの以外の変形例が企図され得ることは、当業者には明らかである。
【0086】
態様A
A1.つま先(1)と踵(3)との間に延び、コンフォートソール(9)を介してウェアソール(7)と係合するアッパ(5)を備え、アッパ(5)とコンフォートソール(9)との間に5介在し、踵(3)によって係合されるプラスチックまたは複合材料で作製されたシェル(13)を含むことを特徴とする、スポーツシューズ。
【0087】
態様B
B1.つま先(1)と踵(3)との間に延び、プラスチックまたは複合材料で作製されたコンフォートソール(9)およびシェル(13)を介してウェアソール(7)と係合し、アッパ(5)とソール(9)との間に介在し、底部シェル(23)および側部シェルを介して踵(3)によって先端(1)まで把持されるシャフト(5)を備える、スポーツシューズ。
【0088】
B2.プラスチックまたは複合材料で作製されたシェル(13)が、アッパ(5)およびコンフォートソール(9)と10点(1)まで介在するとともに係合している、態様B1に記載のスポーツシューズ。
【0089】
B3.プラスチックまたは複合材料で作製されたシェル(13)が、底部シェル(23)および側部シェル(25)を介することによって、アッパ(5)およびコンフォートソール(9)に介在するとともに係合している、態様B2に記載のスポーツシューズ。
【0090】
態様C
C1.つま先(1)と踵(3)との間に延び、プラスチックまたは複合材料で作製されたコンフォートソール(9)およびシェル(13)を介してウェアソール(7)と係合し、アッパ(5)とソール(9)との間に介在し、底部シェル(23)および側部シェルを介して踵(3)によって先端(1)まで把持されるシャフト(5)を備える、スポーツシューズ。
【0091】
C2.プラスチックまたは複合材料で作製されたシェル(13)が、アッパ(5)およびコンフォートソール(9)と10点(1)まで介在するとともに係合している、態様C1に記載のスポーツシューズ。
【0092】
C3.靴のコンフォート(9)のソールが、踵(3)からつま先(1)までの線(L)の任意の点(P1、P2)において曲率半径(R1、R2)を有し、ウェアソール(7)と接している、態様C1に記載のスポーツシューズ。
【0093】
C4.フランクシェル(25)が、踵(3)に対応するシェル(13)の部分(17)でシェル(23)の底部を取り囲み、先端(1)に対応する部分(19)において、当該底部シェル(25)に沿って中断している、態様C3に記載のスポーツシューズ。
【0094】
C5.フランク20シェル(25)が当該底部シェル(23)の周囲を形成する、態様C3に記載のスポーツシューズ。
【0095】
C6.フランクシェル(25)にくぼみ(27)が設けられている、態様C5に記載のスポーツシューズ。
【0096】
C7.シェル(23)の底部がくりぬかれている、態様C3に記載のスポーツシューズ。
【0097】
C8.コンフォートソール(9)が、踵(3)からつま先(1)まで延びる線(L)の全点(P1、P2)において曲率半径(R1、R2)を有し、ウェアソール(7)と接する、態様C1に記載のスポーツシューズ。
【0098】
C9.ランニング、高速ウォーキング、または通常のウォーキングなどの身体活動の実践において利点を提供することを意図し、つま先(D)と踵(C)との間に延び、アウトソール(7)に取り付けられたアッパ(5)およびコンフォートソール(9)を含む、特に、高度なスポーツ用の靴であって、コンフォートソールは、踵(C)からつま先(D)までの線の任意の点で曲率半径を有し、アウトソール(7)と接し、実質的に水平な基準面(H)上に配置されたときの、重心またはソールのバランス点または靴の自然なバランス点と呼ばれるコンフォートソール(9)およびアウトソール(7)の最も低い点が、コンフォートソールおよびアウトソールの最大半径を有する足のロール運動の移行ゾーン(Z1)であり、重心は中足骨の点(B)の後ろにある、靴。
【0099】
C10.コンフォートソールおよびアウトソールの踵(C)からつま先(D)までの線の任意の点での曲率半径は、異なる曲率半径を有するいくつかのゾーン(Z)に分割される、態様C9に記載の靴。
【0100】
C11.コンフォートソールおよびアウトソールの踵(C)からつま先(D)までの線の任意の点での曲率半径は、異なる曲率半径を有する5つのゾーン(Z1)~(Z5)を有利に含む、態様C10に記載の靴。
【0101】
C12.ゾーン(Z1~Z5)は、コンフォートソールの最大半径を有する重心に対応するゾーン(Z1)と、半径がゾーン(Z1)の半径よりも小さい踵に向かう移行ゾーンであるゾーン(Z2)と、半径がゾーン(Z2)の半径よりも小さい踵の衝撃ゾーンであるゾーン(Z3)と、半径がゾーン(Z1)の半径よりも小さい足の先端に向けて延びるロール運動ゾーンであるゾーン(Z4)と、半径がゾーン(Z4)の半径よりも大きい最終ロール運動ゾーンであるゾーン(Z5)と、である、態様C11に記載の靴。
【0102】
C13.アッパ(5)とコンフォートソール(9)との間に配置された重心の圧潰の促進にも関与するシェル(13)を備える、態様C9~C12のいずれか1つに記載の靴。
【0103】
C14.シェルは、シェル底部の周りに縁を形成するシェル側面部を備える、C13に記載の靴。
【0104】
C15.側部シェルが切り欠きを有する、態様C14に記載の靴。
【0105】
C16.切り欠きは、実質的に横方向の線(V10、V11)上で実質的に対向して配置されている、態様C15に記載の靴。
【0106】
C17.実質的に横方向の線(V10)は、踵(C1)およびつま先の高さに位置する点(M)を通る実質的に縦方向の線(L10)に垂直であり、実質的に横方向の線(V11)は、踵、およびシェルの前面に位置する点(N)ならびに点(M)の外側にある点(N)上を通る、実質的に縦方向の線(L11)に垂直である、態様C16に記載の靴。
【0107】
C18.1つ以上の開口部が、シェル底部上に配置されている、態様C14に記載の靴。
【0108】
C19.開口部は、踵のシェル底部に配置されている、態様C18に記載の靴。
【0109】
C20.いくつかの開口部は、足の外側輪郭に沿ってシェル底部に配置されている、態様C18に記載の靴。
【0110】
C21.1つ以上の実質的に縦方向の開口部は、踵とつま先との間のシェル底部に配置されている、態様C18に記載の靴。
【国際調査報告】