IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ナトゥフィア サウジ アラビア フォー マニュファクチャリング エルエルシーの特許一覧

<>
  • 特表-植物育種のための装置とシステム 図1
  • 特表-植物育種のための装置とシステム 図2
  • 特表-植物育種のための装置とシステム 図3
  • 特表-植物育種のための装置とシステム 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-06
(54)【発明の名称】植物育種のための装置とシステム
(51)【国際特許分類】
   A01G 31/00 20180101AFI20220330BHJP
   A01G 9/029 20180101ALI20220330BHJP
【FI】
A01G31/00 611Z
A01G9/029 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021525293
(86)(22)【出願日】2019-11-06
(85)【翻訳文提出日】2021-07-06
(86)【国際出願番号】 EP2019080424
(87)【国際公開番号】W WO2020099221
(87)【国際公開日】2020-05-22
(31)【優先権主張番号】18206049.1
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521198860
【氏名又は名称】ナトゥフィア サウジ アラビア フォー マニュファクチャリング エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】NATUFIA SAUDI ARABIA FOR MANUFACTURING LLC
【住所又は居所原語表記】Innovation Cluster, King Abdullah University for Science and Technology Thuwwal (SA)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】ルー, グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】カップ, ラウリ
【テーマコード(参考)】
2B314
2B327
【Fターム(参考)】
2B314MA02
2B314NC11
2B314ND14
2B314ND18
2B327NA10
2B327ND20
2B327NE20
2B327QA02
2B327QB02
2B327UA16
(57)【要約】
本明細書では、植物を水耕栽培するための装置及びシステムが開示されている。上面と、底面と、少なくとも1つの側面とを備え、上記側面は上記上面と上記底面とを接続するポッドが開示される。ポッド本体は、凹部を含備える。ポッド本体の上面の輪郭は、本体の底面の輪郭よりも大きい。輪郭形状に加えて又は代わりに、ポッドは、上記凹部の少なくとも一部と周囲の媒体との間にバリアを形成する保護層を備える。本発明の植物栽培システムは、ポッドと、ポッドを受け入れるように構成されたソケットとを備える。上記底面の輪郭は、上記ソケットの開口部の輪郭よりも小さく、上記上面の輪郭は、上記ソケットの開口部の輪郭よりも大きい。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物を水耕栽培するためのポッドであって、
前記ポッドは、本体を備え、
前記本体は、上面、底面、及び少なくとも1つの側面を有し、
前記側面は、前記上面と前記前記底面と接続し、
前記本体は、凹部を備え、
前記本体の前記上面の輪郭は、前記本体の前記底面の輪郭よりも大きい、
ポッド。
【請求項2】
前記側面は、前記上面の輪郭の中心と前記底面の輪郭の中心を結ぶ軸を中心に線分を回転させてできる回転面に実質的に対応しており、
前記線分を構成する線と前記軸とのなす角は、5から60度、好ましくは5から45度である、
請求項1に記載のポッド。
【請求項3】
前記上面の輪郭と前記底面の輪郭の比は、1.2から3、好ましくは1.5から2である、
請求項1又は2に記載のポッド。
【請求項4】
前記本体の前記凹部の少なくとも一部と周囲の媒体との間にバリアを形成する保護層を更に備える、
請求項1から3のいずれかに記載のポッド。
【請求項5】
前記保護層は、水に可溶である、
請求項1から4のいずれかに記載のポッド。
【請求項6】
前記保護層は、実質的に切頂球形円柱に相当する表面積を有する、
請求項1から5のいずれかに記載のポッド。
【請求項7】
前記保護層は、密閉空間を構成する、
請求項1から6のいずれかに記載のポッド。
【請求項8】
前記密閉空間は、分離層周囲の大気パラメータとは独立した少なくとも1つの大気パラメータを含んでいる、
請求項1から7のいずれかに記載のポッド。
【請求項9】
前記保護層は、前記密閉空間内に種子を固定するように構成されている、
請求項1から8のいずれかに記載のポッド。
【請求項10】
前記保護層は、少なくとも0.01N、好ましくは少なくとも0.1Nの分離力に耐えるように構成された前記ポッドの前記本体にフィットされている、
請求項1から9のいずれかに記載のポッド。
【請求項11】
前記支持層は、前記上面に隣接している
請求項1から10のいずれかに記載のポッド。
【請求項12】
植物を栽培するためのシステムであって、
前記システムは、ポッド及びソケットを備え、
前記ポッドは、本体を備え、
前記本体は、上面、底面、及び少なくとも1つの側面を有し、
前記側面は、前記上面と前記底面を接続し、
前記ソケットは、前記ポッドを受け入れるように構成された開口部を備え、
前記底面の輪郭は、前記ソケットの開口部の輪郭よりも小さく、
前記上面の輪郭は、前記ソケットの開口部の輪郭よりも大きい、
システム。
【請求項13】
前記保護層は、前記ポッド本体の凹部にフィットするように構成されている、
請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記保護層は、種子をカプセル化するように構成されたカプセルから構成される、
請求項12又は13に記載のシステム。
【請求項15】
ポッドの一体性を維持するように構成されている支持層を更に備える、
請求項12から14のいずれかに記載のシステム。
【請求項16】
前記支持層は、前記ポッド及び前記ソケットに同時に隣接するように構成されている、
請求項12から15のいずれかに記載のシステム。
【請求項17】
前記支持層は、前記ポッド及び前記ソケットに同時に隣接するように構成されている、
請求項12から16のいずれかに記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物の育成に関するものである。より具体的には、本発明は、植物を水耕栽培で発芽させるための装置とシステムと方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、水耕栽培は様々な分野で利用されるようになってきた。その中でも室内園芸は、需要の増加に伴い急速に発展している分野である。室内で植物を育てる装置やシステムは、飲食店などの事業者で使用したり個人がプライベートで使用したりすることができる。
【0003】
そのような室内植物栽培装置の一つが、本出願人の特許出願EP 3 251499 A1に開示されており、限られた場所で植物を水耕栽培するために、簡単でシンプルな使用方法に最適化された水耕栽培キャビネッ卜が開示されている。
【0004】
また、欧州特許出願EP 3 087 831A1には、室内で植物を栽培するシステムが開示されている。このシステムは、低コストでシンプルなシステムであり、例えば家庭、レストラン、学校などで野菜や花などの植物を栽培するために使用することができる。
【0005】
このような室内植物栽培装置は、一般的に数日から数週間の間に、植物を種から完全に成長するまで育てることができる。有利なことに、これらのプロセスは、ユーザーの介入を最小限に抑えた装置によって行うことができる。
【0006】
室内で植物を栽培する装置では、一般的に、種子を植え、発芽させ、苗や植物を支える特定の培地を使用します。
【0007】
ドイツの実用新案DE 20 2014101486 U1は、水耕栽培の園芸装置の内部で使用するカートリッジを開示している。このカートリッジは、上面を覆うように着脱可能に配置されたカバーを具備する成長培地を備え、このカバーは、青色スペクトル、すなわち約400から500nm、及び赤色スペクトル、すなわち約600から700nmに対して不透明な材料である。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、植物を水耕栽培するための、改良された使いやすい装置及びシステムを提供することである。また、本発明の目的は、生分解性で使用しやすい植物育成用の装置を開示することである。また、本発明の目的は、水耕栽培の植物育成キャビネットで使用できる装置を開示することである。
【0009】
第1の実施形態では、植物を水耕栽培するためのポッドが開示される。ポッドは、上面、底面、及び少なくとも1つの側面を含む本体を備える。側面は、上面と底面とを接続する。本体には、凹部が設けられている。本体の上面の輪郭は、本体の底面の輪郭よりも大きい。
【0010】
本明細書に記載されているポッドは、発芽が始まるまで種子を保存したり、発芽した後の苗やその後の植物を支えたりするのに特に有利である。上面の輪郭が底面の輪郭よりも大きいことを特徴とするポッドの形状は、それを開口部に配置し、追加の支持要素なしに支持を維持することを有利に可能にする。言い換えれば、本デバイスでは、プラスチックや同様の非生物分解性材料でできた支持カップを使用する必要がない。また、この形状は、上面の円周の直径が底面の円周の直径よりも大きいことをさらに特徴とすることができる。
【0011】
ポッドの素材が繊維で構成されていて表面が粗いことがあるため、上面、底面、側面の表面は完全に滑らかではなくてもよい。この場合、表面は平均化された滑らかな表面と理解してもよい。
【0012】
側面は2つ以上あってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、本体は、切頂円錐形状及び切頂角錐形状の少なくとも一方を構成することができる。切頂円錐形状の場合、側面は1つの面で構成されていてもよい。逆に、切頂角錐形状の場合、側面は、斜めにつながる複数の面で構成されていてもよい。
【0013】
ポッドを吊り下げた状態で支えることに加えて(根は一般的にポッドの下に自由空間を必要とするので、水耕栽培には好ましい)、本ポッドの形状は、単純な円筒などの直線的な形状に比べて、より少ない移動距離で自由空間に到達することができるので、成長する根にとって有用である。
【0014】
いくつかの実施形態では、側面は、上面の輪郭の中心と底面の輪郭の中心とを結ぶ軸を中心に対称とすることができる。このような対称的なポッド形状は、製造がより簡単で、取り扱いも容易である。
【0015】
いくつかの実施形態では、側面は、上面の輪郭の中心と底面の輪郭の中心とを結ぶ軸を中心に、線分を回転させてできる作成した回転面に実質的に対応することができる。また、線分を構成する線と上記軸とのなす角は、5から60度、好ましくは5から45度とすることができる。言い換えれば、側面は、上記角度を有する切頂円錐の側面に実質的に対応することができる。このような角度は、植物の成長過程に使用するのに最適なコンパクト形状を維持しつつ、ポッドを吊り下げたときに十分な支持力を確保することができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、上面の輪郭と底面の輪郭の比は、1.2から3、好ましくは1.5から2で構成することができる。この比率は、それぞれの表面の円周の直径にも適用できます。このような比率は、ポッドが吊り下げられた状態で自身を支え、種子の貯蔵、発芽、植物の育成のためにコンパクトで最適な形状を保持することも有利に可能にする。
【0017】
いくつかの実施形態では、ポッドは、保護層をさらに含むことができる。保護層は、本体の凹部の少なくとも一部と周囲の媒体との間にバリアを形成することができる。周囲の媒体とは、ポッド付近の環境、言い換えれば、その付近の空気や物体を指すことができる。このようなバリアを形成することで、凹部とその内容物を周囲から分離することが有利にできる。好ましくは、種子を凹部内に配置し、保護層を使用して、早期発芽につながる可能性のあり、湿度が高い可能性がある周囲の空気から種子を分離することができる。好ましくは、保護層は、凹部の内部と周囲との間の空気の交換を防止又は著しく制限するような方法で、凹部の少なくとも一部を横断するように配置される。
【0018】
いくつかの実施形態では、保護層は、液体に可溶であってもよい。好ましくは、保護層は水に可溶であってもよい。このような特性は、種子の発芽が早期に開始されないようにするために特に有用となり得る。水(又は栄養分を含む水)に曝されると、保護層は溶けてなくなり、種子の発芽を開始させることができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、保護層は湿度吸収性であってもよい。上述したように、これは、本体の凹部内に配置された種子の早期発芽を防止するために特に有利となり得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、保護層は、本体の凹部に入れられた種子の発芽を防止するように構成することができる。しかしながら、保護層は、好ましくは溶解しやすく、ポッドが貯蔵庫から植物栽培装置(例えば、植物栽培キャビネットなど)に入れられたときに発芽が始まるようになっていてもよい。保護層が無傷である間は、発芽を防止することができる。これは、ポッドの本体の凹部の近くに配置することに関して保護層の化学構造とそれ自体のトポロジーの両方によって達成することができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、保護層は、実質的に円形の断面を有することができる。いくつかのそのような実施形態では、保護層は、切頂球面円柱に実質的に対応する表面積を有することができる。言い換えれば、保護層は、中空の固体又は半固体を有することができる。例えば、保護層は、種子を入れることができるカプセル又はカプセルの一部を構成することができる。これは、保護層内の種子に対して隔離された物理的条件を作り、維持することができるので特に有利である。
【0022】
いくつかの実施形態では、保護層は、0.01から0.4cmの厚さで構成することができる。これは、種子が早期に発芽を開始しないようにするための最適な厚さであり、一方で、発芽が開始されるべき時に保護層が溶けたり剥がされたりすることが可能である。
【0023】
いくつかの実施形態では、保護層は生分解性であってもよい。これは、植物の栽培に伴う廃棄物を削減し、資源を効率的に利用することができるので、特に有利である。好ましい実施形態では、保護層は、ゼラチンを有することができる。これは、例えば水のような他の水溶性物質を使用するよりもはるかに有利な可能性がある。水では一般的には完全には溶解できず、塊や痕跡が残り、ポッドに引っかかったり、続く成長中の植物に付着したり、水耕栽培装置の敏感な部品に(ポッドがその中に置かれ、発芽が開始された後に)付着し、故障の原因となる。
【0024】
いくつかの実施形態では、保護層は、密閉された空間を構成することができる。上述したように、保護層内に種子を封入することは、種子の早期発芽を防止する最も効率的で簡単な方法である。さらに、保護層とポッドを別々に製造及び保管し、計画された発芽開始の直前にのみ組み合わせることができる。このようにして、保護層が溶解又は消滅するまで(好ましくは水やりの開始により)、種子を保護及び隔離することができる。いくつかのそのような実施形態では、密閉空間は、分離層周囲の大気パラメータとは独立した少なくとも1つの大気パラメータを含むことができる。このパラメータは、湿度、気圧、気温、及び/又は同様のパラメータを含むことができる。有利なことに、これにより、保管中及び発芽開始前の種子の物理的パラメータを最適に保つことができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、ポッドは、ミネラルウールから構成することができる。他の実施形態では、ポッドはポリアディック酸から構成することができる。他のいくつかの実施形態では、ジユートから構成することができる。さらに他の実施形態では、ポッドはフローラルフォームから構成することができる。そのような不織布材料は、植物成長培地として特に有利となり得る。それらは、水耕栽培による植物の開発と繁栄を可能にする。
【0026】
いくつかの実施形態では、ポッドは、水溶性接着剤をさらに含むことができる。すなわち、ポッドを部分的に接着したり、その本体の外側の表面(好ましくは側面の表面)に水溶性接着剤を塗布したりすることができる。これにより、保管中のポッドの一体性を維持することができ、ポッドの内部を湿度から分離することで、初期の発芽をさらに防ぐことができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、ポッドは生分解性であってもよい。上述したように、このことは、有利にも、資源の浪費を減らし、製造及び廃棄物管理に関連するエネルギー支出を最適化することを可能にする。
【0028】
いくつかの実施形態では、ポッドは、支持層をさらに含むことができる。支持層は、ポッドの一体性を維持するように構成することができる。すなわち、支持層は、植物の成長のために吊り下げられたポッドが支持されることをさらに確実にする役割を果たすことができる。支持層は、上面に隣接することができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、ポッドは、2つの結合されたシリンダーから構成することができる。上面は第1の円筒の上に、底面は第2の円筒の上に位置することができる。言い換えれば、ポッドは、厚い部分が上にありその下に薄い部分がある固体のT字型を構成することができる。このような形状は、ポッドをその上部で吊り下げることを可能にする。既知の先行技術の実施形態と比較して、本願発明のポッドは、通常はプラスチック製の別個のホルダーを構成する必要がなく、自重で支持することができる。これにより、水耕栽培におけるプラスチックの使用量や余分な部品の必要性を有利に減らすことができる。
【0030】
第2の実施形態では、植物を栽培するためのポッドが開示される。ポッドは、上面、底面、及び少なくとも1つの側面を含む本体を備える。側面は、上面と底面とを接続する。ポッドは、保護層をさらに備える。ポッドの本体には、凹部が設けられている。保護層は、上記凹部の少なくとも一部と周囲の媒体との間にバリアを形成する。
【0031】
この第2の実施形態のポッドでは、有利にも、種子が置かれる可能性のある本体の凹部を、空気や近くの物体などの周囲の媒体から絶縁又は保護することができる。保護層が存在し、かつ無傷である限り、種子の発芽を防止することができる。これは、少なくとも部分的には、種子の湿度への曝露を制限することによって達成することができる。
【0032】
第2の実施形態は、第1の実施形態とは(ポッドの幾何学的制限が任意である点で)異なり、両実施形態及びそのいずれかの任意の実施形態のすべてを組み合わせることができ、したがって、当業者は2つの独立した実施形態のいずれかに適用されると解釈すべきである。
【0033】
いくつかの実施形態では、保護層は、身体の凹部を横断するバリアを形成することができる。これは、保護層が凹部の上部のみを覆うように、部分的なバリアとすることができる。逆に、保護層は、種子を囲うこともできる。両方の実施形態が可能であり、有利である。第1のケースでは、保護層は、好ましくは湾曲していることができ、最大の直径は好ましくは凹部の直径を超えている。
【0034】
いくつかの実施形態では、保護層は、液体に、好ましくは水に可溶である。このようにして、種子の発芽を開始することが望まれると、ユーザーはポッドに散水を行うことができる(又は、自動的に散水を行わせることができる)。
【0035】
いくつかの実施形態では、保護層は湿度を吸収することができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、保護層は、本体の凹部に置かれた種子の発芽を防ぐように構成することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、保護層は、実質的に円形の断面を有することができる。いくつかのそのような実施形態では、保護層は、切頂球面円柱に実質的に対応する表面積を有することができる。例えば、保護層は、カプセル又は切頂カプセルに実質的に対応する表面積を構成することができる。種子は、カプセル内又は切頂カプセルのドームの下に安全に配置することができる。これにより、種子の発芽を防止することができるとともに、ポッド内での種子の移動を防止することができる。
【0038】
保護層は、0.01から0.4cmの厚さを構成することができる。上述したように、これは、早期の発芽を防止し、所望の後にすぐに発芽させるための最適な厚さを構成することができる。
【0039】
保護層は、好ましくは生分解性であってもよい。好ましい実施形態では、保護層はゼラチンから構成することができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、保護層は、密閉された空間を構成することができる。上で概説したように、これにより、種子を周囲から最適に保護することができる。密閉空間は、分離層周囲の大気パラメータとは独立した少なくとも1つの大気パラメータを含むことができる。
【0041】
また、保護層は、種子を密閉空間内に固定するように構成することもできる。言い換えれば、種子は保護層の中に置かれ、その囲まれた空間内以外では動かないようにすることができる。また、保護層は、密閉されていないときにポッド内で種子が移動するのを防ぐこともできる。このような実施形態では、保護層は、種子の上に屋根又はドームを形成し、種子がポッドから離れることやポッド内を移動することを防止することができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、本体の上面の輪郭は、本体の底面の輪郭よりも大きくすることができる。同様に、上面の外接円の直径は、底面の外接円の直径よりも大きくてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、本体は、切頂円錐形及び切頂角錐形の少なくとも1つを構成することができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、側面は、上面の輪郭の中心と底面の輪郭の中心とを結ぶ軸を中心に対称となることができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、側面は、上面の輪郭の中心と底面の輪郭の中心とを結ぶ軸を中心に線分を回転させてできる回転面に実質的に対応することができ、線分を構成する線と上記軸との間の角度は、5から85度、好ましくは5から45度を構成することができる。
【0046】
いくつかの実施形態では、上面の輪郭と底面の輪郭の比は、1.2から3、好ましくは1.5から2で構成されます。
【0047】
いくつかの実施形態では、ポッドは、支持層をさらに備えることができる。支持層は、ポッドの一体性を維持するように構成することができる。支持層は、上面に隣接することができる。
【0048】
ポッドは、接合された2つのシリンダーで構成され、上面は第1のシリンダー上に、底面は第2のシリンダー上に配置することができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、保護層は、少なくとも0.01N、好ましくは少なくとも0.1Nの分離力に耐えるように構成されたポッドの本体にフィットさせることができる。言い換えれば、保護層は、逆さまになったり(重力の影響を受けたり)、(輸送などで)揺れたりしても簡単には分離しないようにポッドの本体に接合することができる。このような保持力は、例えば、保護層の最大径をポッド本体の凹部の径よりもわずかに大きくして、強制的にフィットさせることで実現できる。保護層及び/又はポッドの弾性と摩擦により、十分な保持力を得ることができる。
【0050】
第3の実施形態では、植物を栽培するためのシステムが開示される。このシステムは、上面、底面、及び少なくとも1つの側面を含む本体を具備するポッドを備える。側面は、上面と底面とを接続する。システムは、ポッドを受け入れるように構成された開口部を含むソケットをさらに備える。上記底面の輪郭は、上記ソケットの開口部の輪郭よりも小さく上面の輪郭は、ソケットの開口部の輪郭よりも大きい。
【0051】
本システムは、植物の発芽、成長、繁茂に適した条件を提供するように構成されていることが好ましい。ポッドは、その一部が吊り下げられるような形でソケットにフィットさせることができる。このようにして、好ましくは、ポッドに入れられた種子が発芽し、根が成長するための空間を確保することができる。
【0052】
ソケットは、セラミックカップなどのカップで構成することができる。ポッドとソケットは、植物栽培装置(本出願人の植物栽培キャビネットなど)に入れて、複数のポッドとカップを介して植物を栽培することができる。
【0053】
有利なことに、本システムでは、ポッドを所定の位置に保持するプラスチック製のバスケットなどの支持要素を追加することなく、ソケットにフィットするポッドを提供する。ポッド自体の形状により、ソケットに挿入されたときに支持されるようになっている。上述や後述のような更なる補強要素があってもよいが、本システムは生分解性の部品及び、単回使用ではなく再利用可能だが誤っての廃棄が生じやすい部品で構成されていることが好ましい。
【0054】
いくつかの実施形態では、ソケットは、ソケット開口部を介してアクセス可能なソケットキャビティをさらに含むことができる。すなわち、ソケットキャビティは、より大きな空間に開くことができ、その空間はソケット内に収めることができる。言い換えれば、ソケットキャビティは、ソケット開口部を介した唯一の開口部を有するソケット本体によって囲まれていてもよい。例えば、ソケットは、図4a及び図4bに示すような容器(カップとも呼ばれる)で構成されていてもよい。
【0055】
このような実施形態では、ポッドをソケットに装着する際に、ソケットキャビティに到達する光を制限するようにシステムを構成することができる。これは、ポッドとソケット開口部との間にぴったりとしたフィット感を提供することによって、特に、ぴったりとフィットしてその重量を支えることができるポッドの形状を提供することによって達成することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、ソケット開口部よりも小さい直径のポッド本体部分と、ソケット開口部よりも大きい直径のポッド本体部分の比率は、少なくとも5、好ましくは少なくとも8、例えば少なくとも10である。言い換えれば、ポッド本体の大部分がソケット開口部にフィットし、ポッドとソケットをフィットさせたときにソケット開口部の上に残るのは約5分の1、好ましくは約8分の1、例えば約10分の1である。これにより、ポッドの表面積の大部分を、藻類の繁殖につながる照明から有利に隔離することができる。ポッドは、残りの部分が、吊り下げられたポッドの重量を支えることができるように構成することができる。以下にさらに詳述するように、追加の補強要素もあり得る。
【0057】
いくつかの実施形態では、ポッドをソケットにフィットさせる際に、ポッドの一部が開口部の上に突出するように構成することができる。突出したポッドの部分の最大高さは、ポッドの全高の1mm及び1/10の少なくとも1つを含むことができる。突出部は、ソケットの開口部から吊り下げられたポッドの支持体として機能し、さらに、ポッドに入れられた種子が発芽を開始したときに光に曝されるようにすることができる(発芽前には、種子に対する光の曝露は好ましくは制限される)。
【0058】
いくつかの実施形態では、システムは、保護層をさらに含むことができる。保護層は、ポッド本体の凹部にフィットするように構成することができる。保護層は、ポッド本体の凹部に配置された種子、又は保護層自体に配置された種子を、外部の条件から分離する役割を果たすことができる。例えば、保護層は、早期発芽のきっかけとなる可能性のある周囲の湿度から種子を隔離することができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、保護層は、種子を封入するように構成されたカプセルで構成することができる。すなわち、種子を保護層内に配置し、ポッド及びソケットとは別に保管することができる。特定の植物の栽培を開始したい場合は、種子を含む保護層をポッドに装着し(好ましくはポッドの凹部に装着し)、さらにソケットにフィットさせることができる。さらに、ソケットは、植物を育てるための装置にフィットさせることができ、そこで植物を自動的に又はほぼ自動的に育てることができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、システムは、支持層をさらに備えることができる。支持層は、ポッドの一体性を維持するように構成することができる。支持層は、好ましくは生分解性材料で構成され、ソケット内に吊り下げられているポッドを補強するのに役立つことができる。
【0061】
支持層は、ポッドとソケットに同時に隣接するように構成することができる。言い換えれば、支持層は、ポッドの一部の周囲に又は隣接して配置され、同時にソケットの一部にも隣接することができる。これにより、ポッドの構造的一体性を強化するとともに、ポッドとソケットの間の保持力を高めることができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、支持層は、ポッド本体の輪郭がソケット開口部の輪郭と同じになるところまで、ポッド本体の少なくとも一部を包み込むように構成することができる。すなわち、支持層は、好ましくは、ポッドとソケットが一緒にフィットさせたときに、ソケット開口部の上に突出しているポッドの部分の周りに配置することができる。このようにして、支持層は、周囲の環境、特に光に曝されるポッドの部分での藻類の成長を防止するのに役立つ。
【0063】
いくつかの実施形態では、支持層は、上面の少なくとも一部に隣接する開口部を備えることができる。すなわち、支持層は、ソケットの開口部よりも上に突出したポッドの表面積のすべてを覆い、植物が成長するための開口部を残しておくことができる。
【0064】
いくつかの実施形態では、保護層は、開口部と周囲の媒体との間にバリアを形成するように構成することができる。すなわち、初期の発芽を回避するために、開口部を保護層でさらに覆うことができる。その後、保護層は、発芽の開始が意図されるとき(例えば、散水プロセスの開始を介して)、溶解又は消滅することができる。
【0065】
本システムのポッドは、上記の実施形態で説明した通りとすることができる。
【0066】
また、本システムは、水耕栽培用の植物育成キャビネットと組み合わせて使用することもできる。つまり、ポッドとソケットを組み合わせて、植物栽培用キャビネットの中にフィットさせることができる。ポッドに入れた種子が発芽し、ポッドから植物が成長し、その根系がソケットに伸びるように、適切な光と水の条件を適用することができる。
【0067】
第4の実施形態では、植物を水耕栽培するための、上述の実施形態に記載のポッドの使用が開示される。この使用は、ポッドが水耕栽培植物成長キャビネットに入れられることをさらに含むことができる。
【0068】
また、本発明は、以下の番号の付いた実施形態によって定義される。
【0069】
以下に、デバイスの実施形態を列挙する。それらは「A」の文字で示される。そのような実施形態が参照されるときは、常に「A」の実施形態を参照することによって行われる。
【0070】
A1.
植物を水耕栽培するためのポッドであって、
上記ポッドは、本体を備え、
上記本体は、上面、底面、及び少なくとも1つの側面を有し、
上記側面は、上記上面と上記底面と接続し、
上記本体は、凹部を備え、
上記本体の上記上面の輪郭は、上記本体の上記底面の輪郭よりも大きい、
ポッド。
【0071】
A2.
上記本体は、切頂円錐形状及び切頂角錐形状の少なくとも一方を備える、上記実施形態に記載のポッド。
【0072】
A3.
上記側面は、上記上面の輪郭の中心と上記底面の輪郭の中心とを結ぶ軸を中心に対称である、上記実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0073】
A4.
上記側面は、上記上面の輪郭の中心と上記底面の輪郭の中心を結ぶ軸を中心に線分を回転させてできる回転面に実質的に対応しており、
上記線分を構成する線と上記軸とのなす角は、5から60度、好ましくは5から45度である、
上記実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0074】
A5.
上記上面の輪郭と上記底面の輪郭の比は、1.2から3、好ましくは1.5から2である、
上記実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0075】
A6.
保護層をさらに備える、上記実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0076】
A7.
上記保護層は、上記本体の上記凹部の少なくとも一部と周囲の媒体との間にバリアを形成する、
上記実施形態に記載のポッド。
【0077】
A8.
上記保護層は、液体に可溶である、
前2つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0078】
A9.
上記保護層は、水に可溶である、
上記実施形態に記載のポッド。
【0079】
A10.
上記保護層は、湿度吸収性である、
前4つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0080】
A11.
上記保護層は、上記本体の上記凹部に入れられた種子の発芽を防止するように構成されている、
前5つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0081】
A12.
上記保護層は、実質的に円形の断面を有する、
前6つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0082】
A13.
上記保護層は、実質的に切頂球形円柱に相当する表面積を有する、
前7つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0083】
A14.
上記保護層の厚さは、0.01から0.4cmである、
前8つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0084】
A15.
上記保護層は、生分解性である、
前9つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0085】
A16.
上記保護層は、密閉空間を構成する、
実施形態A6の特徴を有する、上記実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0086】
A17.
上記密閉空間は、分離層周囲の大気パラメータとは独立した少なくとも1つの大気パラメータを含んでいる、
上記実施形態に記載のポッドである。
【0087】
A18.
ミネラルウールで構成されている、
上記実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0088】
A19.
ポリアディック酸で構成されている、
上記実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0089】
A20.
ジュートで構成されている、
上記実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0090】
A21.
フローラルフォームで構成されている、
上記実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0091】
A22.
水溶性接着剤を更に含む、
上記実施形態に係るポッド。
【0092】
A23.
上記ポッドは、生分解性である、
上記実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0093】
A24.
支持層をさらに備えている
上記実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0094】
A25.
上記支持層は、上記ポッドの一体性を維持するように構成されている、
上記実施形態に記載のポッド。
【0095】
A26.
上記支持層は、上記上面に隣接している
前2つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0096】
A27.
接合された2つのシリンダーを備え、
上記上面は、第1のシリンダー上にあり、
上記底面は、第2のシリンダー上にある、
上記実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0097】
A28.
植物を栽培するためのポッドであって、
上記ポッドは、本体と保護層を備え、
上記本体は、上面、底面、及び少なくとも1つの側面を備え、
上記側面は、上記上面と上記底面と接続しており、
上記本体は、凹みを備え、
上記保護層は、上記凹部の少なくとも一部と周囲の媒体との間にバリアを形成する、
ポッド。
【0098】
A29.
上記保護層は、上記本体の上記凹部を横断するバリアを形成する、
上記実施形態に記載のポッド。
【0099】
A30.
上記保護層は、液体に可溶である、
前2つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0100】
A31.
上記保護層は、水に可溶である、
上記実施形態に記載のポッド。
【0101】
A32.
上記保護層は、湿度吸収性である、
前4つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0102】
A33.
上記保護層は、上記本体の上記凹部に入れられた種子の発芽を防止するように構成されている、
前5つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0103】
A34.
上記保護層は、実質的に円形の断面を有する、
前6つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0104】
A35.
上記保護層は、実質的に切頂球形円柱に相当する表面積を有する、
前7つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0105】
A36.
上記保護層の厚さは、0.01から0.1cmである、
前8つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0106】
A37.
上記保護層は、生分解性である、
前9つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0107】
A38.
上記保護層は、密閉空間を構成する、
上記実施形態A28からA37のいずれかに記載のポッド。
【0108】
A39.
上記密閉空間は、分離層周囲の大気パラメータとは独立した少なくとも1つの大気パラメータを含んでいる、
上記実施形態に係るポッド。
【0109】
A40.
上記保護層は、上記密閉空間内に種子を固定するように構成されている、
上記実施形態A28からA39のいずれかに記載のポッド。
【0110】
A41.
上記本体の上記上面の輪郭は、上記本体の上記底面の輪郭よりも大きい、
上記実施形態A28からA40のいずれかに記載のポッド。
【0111】
A42.
上記本体は、切頂円錐形状及び切頂角錐形状の少なくとも一方から構成される、
上記実施形態に記載のポッド。
【0112】
A43.
上記側面は、上記上面の輪郭の中心と上記底面の輪郭の中心とを結ぶ軸を中心に対称である、
前2つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0113】
A44.
上記側面は、上記上面の輪郭の中心と上記底面の輪郭の中心とを結ぶ軸を中心に線分を回転させてできる回転面に実質的に対応しており、
上記線分を構成する線と上記軸とのなす角は、5から85度、好ましくは5から45度である
前3つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0114】
A45.
上記上面の輪郭と上記底面の輪郭の比は、1.2から3、好ましくは1.5から2である、
前4つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0115】
A46.
上記支持層をさらに備える、
上記実施形態A28からA45のいずれかに記載のポッド。
【0116】
A47.
上記支持層は、上記ポッドの一体性を維持するように構成されている、
上記実施形態に記載のポッド。
【0117】
A48.
上記支持層は、上記上面に隣接している
前2つの実施形態のいずれかに記載のポッド。
【0118】
A49.
接合された2つのシリンダーを備え、
上記上面は、第1のシリンダー上にあり、
上記底面は、第2のシリンダー上にある、
上記実施形態A28からA48のいずれかに記載のポッド。
【0119】
A50.
上記保護層は、少なくとも0.01N、好ましくは少なくとも0.1Nの分離力に耐えるように構成された上記ポッドの上記本体にフィットされている、
上記実施形態A28からA49のいずれかに記載のポッド。
【0120】
以下に、システムの実施形態のリストを示す。これらは、「S」の文字で示されている。そのような実施形態が参照されるときは、常に「S」の実施形態を参照することによって行われる。
【0121】
S1
植物を栽培するためのシステムであって、
上記システムは、ポッド及びソケットを備え、
上記ポッドは、本体を備え、
上記本体は、上面、底面、及び少なくとも1つの側面を有し、
上記側面は、上記上面と上記底面を接続し、
上記ソケットは、上記ポッドを受け入れるように構成された開口部を備え、
上記底面の輪郭は、上記ソケットの開口部の輪郭よりも小さく、
上記上面の輪郭は、上記ソケットの開口部の輪郭よりも大きい、
システム。
【0122】
S2.
上記ソケットは、上記ソケットの開口部を介してアクセス可能なソケットキャビティをさらに備える、
上記実施形態に記載のシステム。
【0123】
S3.
上記ポッドは、上記ソケットに配置されたときに、上記ソケットキャビティに到達する光を制限するように構成された、上記実施形態に係るシステム。
【0124】
S4.
上記ソケットの開口部よりも小さい直径を有するポッド本体部分と、上記ソケットの開口部よりも大きい直径を有するポッド本体部分との比率は、少なくとも5、好ましくは少なくとも8、例えば少なくとも10である、
前2つのシステム実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0125】
S5.
上記ポッドを上記ソケットにフィットさせる際に、上記ポッドの一部が上記開口部の上に突出するように構成されている、
前3つの実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0126】
S6.
突出した上記ポッド部分の最大高さは、ポッド全高の1mm及び1/10の少なくとも1つを構成する、
上記実施形態に記載のシステム。
【0127】
S7.
保護層をさらに備えている、
上記システムの実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0128】
S8.
上記保護層は、上記ポッド本体の凹部にフィットするように構成されている、
上記実施形態に記載のシステム。
【0129】
S9.
上記保護層は、種子をカプセル化するように構成されたカプセルから構成される、
前2つの実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0130】
S10.
支持層をさらに備える、
上記実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0131】
S11.
上記支持層は、ポッドの一体性を維持するように構成されている、
上記実施形態に記載のシステム。
【0132】
S12.
上記支持層は、上記ポッド及び上記ソケットに同時に隣接するように構成されている、
前2つの実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0133】
S13.
上記支持層は、上記本体の輪郭が上記ソケット開口部の輪郭と等しくなる点まで、上記ポッド本体の少なくとも一部を包み込むように構成されている、
前3つの実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0134】
S14.
上記支持層は、上記上面の少なくとも一部に隣接する開口部を備える、
上記実施形態に記載のシステム。
【0135】
S15.
上記保護層は、上記開口部と周囲の媒体との間にバリアを形成するように構成されている、
実施形態S7の特徴を有する、上記実施形態に記載のシステム。
【0136】
S16.
上記ポッドは、実施形態A1からA50のいずれかによるものである、
上記システムの実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0137】
S17.
水耕栽培の植物育成キャビネットと一緒に使用するように構成された、上記システムの実施形態のいずれかに記載のシステム。
【0138】
以下に、使用形態のリストを示す。これらは、「U」の文字で示される。そのような実施形態が参照されるときは、常に「U」の実施形態を参照することによって行われる。
【0139】
U1.
植物を水耕栽培するための、実施形態A1からA50のいずれかに記載の装置の使用。
【0140】
U2.
上記装置は、水耕栽培植物成長キャビネットに配置される、
上記実施形態に記載の使用。
【0141】
以下に、添付の図面を参照しながら、本技術を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0142】
図1図1a及び図1bは、植物を育てるためのポッドの一実施形態を示しており、図1aは側面図、図1bは底面図である。
図2図2a及び図2bは、保護層を備えた植物栽培用ポッドのさらなる実施形態を示している。
図3図3a図3bは、植物を育てるためのポッドをソケットにフィットした状態を側面から見た図である。
図4図4a及び図4bは、植物を栽培するためのポッドとポッドをフィットさせるためのソケットの実施形態を示しており、図4aではポッドとソケットを並べて示し、図4bでは一緒にフィットさせている。
【発明を実施するための形態】
【0143】
実施形態の説明
図1a及び図1bは、植物栽培用ポッドの一例を、それぞれ側面及び底面から見た図である。
【0144】
ポッド1は、本体2を備える。ポッド1は、本体2の上部に位置する上面4を備えている。また、ポッド1は、本体2の下部に位置する底面6を備えている。側面8は、上面4と底面6とを結合し、本体2の周りに延在する。側面は、1つ以上の面で構成されていてもよい。例えば、側面は、1つの滑らかな円錐面で構成されていてもよい。別の例では、側面8は、切頂角錐面のような複数の接合された面から構成されてもよい。
【0145】
互いに直接接合されていない複数の側面8があってもよい。例えば、ポッド1は、直径の異なる2つの円柱を接合してなる固体の「T」字型で構成されていてもよい。本実施形態では、側面8は、2つの円筒の両方の側面を構成していてもよい。そして、上面4は、一方の円筒の上面を構成し、底面6は、他方の円筒の底面を構成してもよい。
【0146】
上面4は、底面6よりも大きな輪郭で構成されている。すなわち、上面4のトレースは、底面6のトレースよりも大きい。一般に、上面4の表面積は、また、底面6の表面積よりも大きい。しかし、この表面積は、一般的に上面4に配置される凹部10の面積を含めて計算する必要がある。
【0147】
ポッドの凹部10は、円形又は異なる形状の凹部とすることができる。それは、ポッド1の高さの少なくとも1/10の高さを有することができる。凹部10は、ポッド1に種子を入れるために使用することができる。
【0148】
図1aは、上面4と底面6が実質的に円形である場合の、それぞれの直径に対応する線AとBを示している。実質的に円形でない場合、線AとBは、それぞれその周囲に外接する円の直径に対応することができる。線Aの長さは線Bの長さよりも大きい。これは、上面4の輪郭が底面6の輪郭よりも大きいことに対応している。
【0149】
図1bは、ポッド1の底面図である。底面6と上面4を見ることができる。図1bでは円で示されているが、これは例示的なものであり、多角形などの異なる形状で構成することもできる。また、上面と底面の形状も異なっていても構わない。底面図にも線分AとBが示されている。上述同様、A>Bである。
【0150】
図2a、2bは、保護層12を備えた植物育成用ポッドの実施形態を示す。
【0151】
図2aは、凹部10を有するポッド1を示している(ここでは、例示的な目的のために図1aとは異なる形状をしている)。保護層12は、ポッドの凹部10と周囲の媒体との間にバリアを形成する。言い換えれば、保護層12は、凹部10の内部を周囲の環境から分離する。保護層12によって保護された凹部10の中には、1又は複数の種子16が示されている。保護層12は、一般に、植物を成長させることができる水耕栽培の植物成長キャビネット内にポッド1が配置される前に、種子16の早期発芽を防止するのに適していることができる。これは主に、種子16が凹部内に留まることを保護層12が保証し、周囲の媒体による制限及び湿度の暴露を意味することができる。
【0152】
保護層12は、図2aでは半円で示されている。これは、保護層の一実施形態とすることができる。しかしながら、保護層12は、凹部10のすベて及び/又は上面4のすべてを横断するように延在する層を構成することもできる。
【0153】
好ましくは、保護層は、水溶性の材料から製造される。例えば、保護層は、ゼラチンカプセルなどのゼラチン、又はゼラチンカプセルの一部から構成されていてもよい。
【0154】
図2bでは、保護層は、種子16をカプセル化又は密閉している。これは、種子16をポッド1とは別に保管し、種子16を発芽させる直前にポッド内に配置することを有利に可能にすることができるため、好ましい一実施形態である。言い換えれば、種子16を構成するカプセル化保護層12は、ポッド1とは別に保管されてもよい。このようにして、ポッド1は、複数の異なる種子をカプセル化保護層12内のその凹部10に配置することができるため、交換可能とすることができる。そして、種子16を有するポッド1及び保護層12を製造し、発芽を開始するための組み合わせを行うまで別々に保管することができる。
【0155】
また、カプセル化保護層12は、種子16を周囲の媒体から完全に隔離又は分離することができるため、早期発芽を防止する上でより効率的である。
【0156】
図3a及び図3bは、ソケット100をフィットさせたポッド1の実施形態を示している。
【0157】
図3aは,ソケット100にフィットした略円錐形のポッド1を示している。ソケット100には、ポッド1が挿入されるソケット開口部102が設けられている。底面6の円周の直径に対応する線分Bは、ソケット開口部102の長さよりも短い。逆に、上面4の円周の直径に対応する線分Aは、ソケット開口部102の長さよりも長い。このようにして、ポッド1の切頂円錐形(又は切頂角錐形)の形状は、有利には、ソケット100によって支持されることを可能にする。
【0158】
ソケット100にフィットすると、ポッド1の一部が開口部102の上に残る。この部分は、ポッド1の高さの約1/10程度であってもよい。この部分は、追加的又は代替的に、約1mmで構成されていてもよい。上面4の開口部10は、開口部102の上に残っている。これは、苗が開口部10から上方に成長することを可能にするためである。
【0159】
図3bは、上述したポッド1とは別の形状を示している。この形状は、直径の異なる2つの円筒を重ねたものである。上部シリンダーの直径(円形シリンダーの場合、線分Aの長さに対応)は、下部シリンダーの直径(円形シリンダーの場合、線分Bの長さに対応)よりも大きい。線分Cは、ソケット開口部102の長さに相当する。この長さは、線分Bの長さよりも大きく、線分Aの長さよりも小さいため、A>C>Bの関係が成り立つ。
【0160】
また、図3bには、ポッドの凹部10の上に配置された保護層12が示されている。保護層12は、一般的に、ポッド1がソケット開口部102の内部に配置されたときに、ソケット開口部102の上に残る。凹部10の深さは、このシナリオでは、第1のシリンダーの高さに対応する必要はなく、より小さくても大きくてもよい。
【0161】
さらに示されているのは、支持層20である。支持層20は、ポッドの一体性を支持し、また、ソケット開口部102の上に突出しているポッド本体2の部分を周囲の媒体から分離する役割を果たすことができる。これは、例えば、ポッド1上での藻類の成長を避けるために有用であり得る。
【0162】
また、支持層20は、ポッド1がソケット開口部102からずれたり、崩壊したりしないようにする役割を果たしていてもよい。支持層20は、生分解性の材料で構成されていてもよい。
【0163】
図4a及び図4bは、ポッド1及びソケット100の実施形態を示す。図4aでは、ポッド1とソケッ卜100を並べて示している。図4bは、ポッド1をソケット100に入れた状態を示している。
【0164】
ソケット100は、例えば、本出願人の特許出願EP 3 251499 A1に記載されている、植物を育てるためのカップに対応することができる。このような複数のカップを植物育成キャビネット内に配置し、その中で植物を育成することができる。カップ100のそれぞれにポッド1を入れることができ、植物育成キャビネット内で複数の異なる植物を同時に栽培することができる。
【0165】
ソケット100は、ソケット開口部102を備えている。ソケット開口部102の内部には、ソケットキャビティ104が設けられている。ポッド1がソケット100にフィットさせると、その大部分がキャビティ104内にフィットすることができる。キャビティ104の深さは、キャビティ104内に収まるポッド1の部分の高さよりも大きいことが好ましい。これは、苗やそれ以降の植物の根をキャビティ104内で吊り下げられたままにするためである。
【0166】
ポッド1は、好ましくは、ソケット開口部102内にフィットする。このようにして、ソケットキャビティに到達する光を厳しく制限し、ポッド1から成長する植物の根をそこから保護することができる。これは、図4bに示されており、ソケット開口部102は、ポッド1がキャビティ104に挿入されると、ポッド1によって完全に覆われる。
【0167】
ソケット100は、ソケットチャネル106をさらに備える。ソケットチャネル106は、ポッド1がソケット100にフィットさせたときに、液体(好ましくは栄養分を含んだ水)が開口部102の内部(つまりキャビティ104)に到達することを可能にする。このようにしても、ポッド1から成長する植物の根に水や栄養分が届く可能性がある。
【0168】
本明細書では、「約」、「実質的に」、「およそ」などの相対的な用語が使用されている場合、そのような用語は正確な用語も含むように解釈されるべきである。すなわち、例えば、「実質的に真っ直ぐ」は「(正確に)真っ直ぐ」も含むと解釈されるべきである。
【0169】
上記又は添付の特許請求の範囲にステップが記載されていた場合、この文章でステップが記載されている順序は好ましい順序であるかもしれないが、記載されている順序でステップを実行することは必須ではないかもしれないことに留意すべきである。つまり、特に明記されていない限り、又は当業者に明らかでない限り、ステップが記載されている順序は必須ではないかもしれない。すなわち、本明細書において、例えば、ある方法がステップ(A)及び(B)から構成されると記載されている場合、これは必ずしもステップ(A)がステップ(B)に先行することを意味するものではなく、ステップ(A)がステップ(B)と(少なくとも部分的に)同時に実行されることや、ステップ(B)がステップ(A)に先行することもあり得る。さらに、あるステップ(X)が他のステップ(Z)に先行していると言っても、ステップ(X)と(Z)の間にステップがないことを意味するものではない。つまり、ステップ(Z)に先行するステップ(X)は、ステップ(X)がステップ(Z)の前に直接実行される状況だけでなく、(X)が1つ以上のステップ(Y1)、...、の前に実行され、その後にステップ(Z)が続く状況も包含している。また、"後"や"前"といった用語が使われる場合にも、同様の考慮が必要である。
【符号の説明】
【0170】
1-ポッド
2-本体
4-上面
6-底面
8-側面
10-ポッド凹部
12-保護層
14-保護層の密閉空間
16-種
20-支持層
22-支持層の開口部
100-ソケット
102-ソケット開口部
104-ソケットキャビティ
106-ソケットチャネル
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2021-07-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
いくつかの実施形態では、保護層は生分解性であってもよい。これは、植物の栽培に伴う廃棄物を削減し、資源を効率的に利用することができるので、特に有利である。好ましい実施形態では、保護層は、ゼラチンを有することができる。これは、他の水溶性物質を使用するよりもはるかに有利な可能性がある。完全には溶解できず、塊や痕跡が残り、ポッドに引っかかったりする他の物質は、続く成長中の植物に付着したり、水耕栽培装置の敏感な部品に(ポッドがその中に置かれ、発芽が開始された後に)付着し、故障の原因となる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
いくつかの実施形態では、保護層は、密閉された空間を構成することができる。上述したように、保護層内に種子を封入することは、種子の早期発芽を防止する最も効率的で簡単な方法である。さらに、保護層とポッドを別々に製造及び保管し、計画された発芽開始の直前にのみ組み合わせることができる。このようにして、保護層が溶解又は消滅するまで(好ましくは水やりの開始により)、種子を保護及び隔離することができる。いくつかのそのような実施形態では、密閉空間は、保護層周囲の大気パラメータとは独立した少なくとも1つの大気パラメータを含むことができる。このパラメータは、湿度、気圧、気温、及び/又は同様のパラメータを含むことができる。有利なことに、これにより、保管中及び発芽開始前の種子の物理的パラメータを最適に保つことができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
いくつかの実施形態では、保護層は、密閉された空間を構成することができる。上で概説したように、これにより、種子を周囲から最適に保護することができる。密閉空間は、保護層周囲の大気パラメータとは独立した少なくとも1つの大気パラメータを含むことができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0086】
A17.
上記密閉空間は、保護層周囲の大気パラメータとは独立した少なくとも1つの大気パラメータを含んでいる、
上記実施形態に記載のポッドである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0108
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0108】
A39.
上記密閉空間は、保護層周囲の大気パラメータとは独立した少なくとも1つの大気パラメータを含んでいる、
上記実施形態に係るポッド。
【手続補正6】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物を水耕栽培するためのポッドであって、
前記ポッドは、本体を備え、
前記本体は、上面、底面、及び少なくとも1つの側面を有し、
前記側面は、前記上面と前記前記底面と接続し、
前記本体は、凹部を備え、
前記本体の前記上面の輪郭は、前記本体の前記底面の輪郭よりも大きい、
ポッド。
【請求項2】
前記側面は、前記上面の輪郭の中心と前記底面の輪郭の中心を結ぶ軸を中心に線分を回転させてできる回転面に実質的に対応しており、
前記線分を構成する線と前記軸とのなす角は、5から60度、好ましくは5から45度である、
請求項1に記載のポッド。
【請求項3】
前記上面の輪郭と前記底面の輪郭の比は、1.2から3、好ましくは1.5から2である、
請求項1又は2に記載のポッド。
【請求項4】
前記本体の前記凹部の少なくとも一部と周囲の媒体との間にバリアを形成する保護層を更に備える、
請求項1から3のいずれかに記載のポッド。
【請求項5】
前記保護層は、水に可溶である、
請求項1から4のいずれかに記載のポッド。
【請求項6】
前記保護層は、実質的に切頂球形円柱に相当する表面積を有する、
請求項1から5のいずれかに記載のポッド。
【請求項7】
前記保護層は、密閉空間を構成する、
請求項1から6のいずれかに記載のポッド。
【請求項8】
前記密閉空間は、保護層周囲の大気パラメータとは独立した少なくとも1つの大気パラメータを含んでいる、
請求項1から7のいずれかに記載のポッド。
【請求項9】
前記保護層は、前記密閉空間内に種子を固定するように構成されている、
請求項1から8のいずれかに記載のポッド。
【請求項10】
前記保護層は、少なくとも0.01N、好ましくは少なくとも0.1Nの分離力に耐えるように構成された前記ポッドの前記本体にフィットされている、
請求項1から9のいずれかに記載のポッド。
【請求項11】
前記支持層は、前記上面に隣接している
請求項1から10のいずれかに記載のポッド。
【請求項12】
植物を栽培するためのシステムであって、
前記システムは、ポッド及びソケットを備え、
前記ポッドは、本体を備え、
前記本体は、上面、底面、及び少なくとも1つの側面を有し、
前記側面は、前記上面と前記底面を接続し、
前記ソケットは、前記ポッドを受け入れるように構成された開口部を備え、
前記底面の輪郭は、前記ソケットの開口部の輪郭よりも小さく、
前記上面の輪郭は、前記ソケットの開口部の輪郭よりも大きい、
システム。
【請求項13】
前記保護層は、前記ポッド本体の凹部にフィットするように構成されている、
請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記保護層は、種子をカプセル化するように構成されたカプセルから構成される、
請求項12又は13に記載のシステム。
【請求項15】
ポッドの一体性を維持するように構成されている支持層を更に備える、
請求項12から14のいずれかに記載のシステム。
【請求項16】
前記支持層は、前記ポッド及び前記ソケットに同時に隣接するように構成されている、
請求項12から15のいずれかに記載のシステム。
【請求項17】
前記支持層は、前記ポッド及び前記ソケットに同時に隣接するように構成されている、
請求項12から16のいずれかに記載のシステム。
【国際調査報告】