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  • 特表-男性用布製下着 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-06
(54)【発明の名称】男性用布製下着
(51)【国際特許分類】
   A41B 9/02 20060101AFI20220330BHJP
【FI】
A41B9/02 G
A41B9/02 H
A41B9/02 Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538394
(86)(22)【出願日】2019-12-11
(85)【翻訳文提出日】2021-08-03
(86)【国際出願番号】 GB2019053506
(87)【国際公開番号】W WO2020120958
(87)【国際公開日】2020-06-18
(31)【優先権主張番号】1820130.1
(32)【優先日】2018-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521284897
【氏名又は名称】ウーバー ホールディング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100097319
【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 彰
(72)【発明者】
【氏名】パトモア, ダンカン
【テーマコード(参考)】
3B128
【Fターム(参考)】
3B128EA01
3B128EB08
3B128EB13
3B128EB31
3B128EC08
(57)【要約】
着用者の骨盤エリアの周りに着用されるような形状であり、1つ以上の脚開き口(15)を有する男性用布製下着である。当該下着は、1つのコンシール・パネルと、着用者の性器をカバーする形状であり、当該コンシール・パネルの上に部分的に重なる1つの外部の正面部分と、を含む。1つのアクセス(27)は当該正面部分と当該コンシール・パネルとの間に定義される。第1及び第2の直線状のアクセス・エッジ(30,31)は、一緒にV字形状を定義し、当該正面部部の上に提供される。サポート縫い目(33,34)の2つの交差する線も、当該アクセス・エッジに隣接して、当該正面部分の上に提供され、当該線は、X字形状を形成するように、当該アクセス・エッジの角頂部を超えて伸びる。使用時に男性性器の少なくとも一部分のために、当該コンシール・パネルと当該X字形状との間へのアクセスを促進するように、当該正面部分は少なくとも部分的にはね返るように変形可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1人の着用者の骨盤エリアの周りに着用され、1つ以上の脚開き口を有する男性用布製下着であって、
(A)1つのコンシール・パネルと;
(B)着用者の性器をカバーする形状であり、当該コンシール・パネルの上に部分的に重なる、1つの外部の正面部分と;
(C)当該正面部分と当該コンシール・パネルとの間に定義される1つの開き口と;
(D)当該開き口へのアクセスを提供する、当該正面部分の上の第1及び第2の直線状のアクセス・エッジと;ここで、第1及び第2のアクセス・エッジは一緒にV字形状を定義し、
(E)X字形状を形成するように、当該アクセス・エッジの角頂部を超えて伸びる、サポート縫い目の2本の交差する線であって、当該アクセス・エッジに隣接し、かつ、正面部分の上のサポート縫い目の2本の交差する線と;
を含む下着。
ここで、使用時に、外部男性性器の少なくとも一部分のために、コンシール・パネルと当該X字形状との間へのアクセスを促進するように、当該正面部分は少なくとも部分的にはね返るように変形可能である。
【請求項16】
当該インナー・サポート・パネルが着用者の睾丸を支持するために用いられる形状をなす1つのベース・パネルを含む請求項15に記載の布製下着。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、男性用布製下着(a fabric garment for men)に関し、特に、着用者の快適性を増し、かつ、アクセスを便利にするために役立つ、改良された男性用下着に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は一般的に男性用肌着(male undergarments)についての使用のために開発されてきた。それゆえ、当該発明は。本明細書において、アンダーウェアについて特に強調して記載されるが、本発明の布製下着は、ズボン(trousers)や半ズボン(shorts)のような、他のタイプの衣服も同等に含んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
商業的に利用可能な男性用下着の多くのタイプは股に1つの開き口(an opening)を合体させている。しばしば『ズボンのファスナー(fly)』と呼ばれる、当該開き口は排尿用に男性性器のためのアクセスを提供する。しかしながら、これらの下着における当該開き口の位置や形状は、着用者にとって快適ではない傾向があり、性器をアクセスするのを扱いにくくし、かつ、時間消費させる。
【0004】
これらの問題に取り掛かるための種々の試みは、横領域に開き口を備えてデザインされた下着に関して行われてきた。しかしながら、存在する下着は、一番よく見ても、利用者が着用するのに快適ではなく、そして、一番悪い場合、利用者がけがをしやすい欠点に苦しむ。このような欠点の1つは開き口の位置に起因する。下着の横領域にその位置がある場合には、着用者は、アクセスするために、不自然で、しばしば快適でない巧みな操作を実行する必要があり、そして、当該位置が中央にある場合には、ボタンのようなファスナーは、露出事故の危険を低減するために、典型的に要求される。このような形状は、援助を必要とする年配者や身体障害者にとって、特に問題となりうる。
【0005】
他の1つの欠点は、従来の伸縮性のある布材料から作られた男性用下着の典型的構造から生ずる。布材料がほぐれるのを防ぐために、下着は、下着を着る時に着用者の脚が通過する、上方及び/又は下方の開口(the upper and/or lower apertures)の周囲に、一般的に厚いヘム(hem)(裁ち端がほつれないように折り返した部分)又は縫い目(seam)、本明細書において一般的に「リブ」あるいは「うね」(rib)という、を有して形成されている。ズボンの下で着用者の肌に適度にきつく着用されるように下着は一般的に設計されているので、着用時にこれらのリブあるいはうねは着用者の性器の皮膚を圧迫し不快感を生じさせる。
【0006】
現存の男性用下着のさらなる欠点は、性器の周りの最も要求される場所のサポートを提供することに専念する傾向にないことである。ペニスを陰嚢から隔離することによって性器エリアへの快適性とサポートを最大にする下着を提供することは有益であろう。
【0007】
本発明は、改良された男性用布製下着を提供することによって、上記の問題点を処理しようと努めるものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、着用者の骨盤エリアの周りに着用されるような形状であり、そして、1つ以上の脚開き口(one or more leg opening)を有する男性用布製下着が提供され、
当該下着は、
(A)1つのコンシール・パネル(a concealing panel)(隠す(縦にはぎ合わせる)布きれ)と;
(B)着用者の性器をカバーする形状であり、そして、当該コンシール・パネルの上に部分的に重なる、1つの外部の正面部分(an external front portion)と;
(C)当該正面部分と当該コンシール・パネルとの間に定義される、1つの開き口と;
(D)当該開き口へのアクセスを提供する、当該正面部分の上の第1及び第2の直線状のアクセス・エッジ(first and second linear access edges)と;ここで、第1及び第2のアクセス・エッジは一緒にV字形状を定義し、
(E)X字形状を形成するように、当該アクセス・エッジに隣接し、当該アクセス・エッジの角頂部(the vertex)を超えて伸びる、当該正面部分のサポート縫い目(support stitching)の2つの交差する線と;
を有し、ここで、使用時に、外部男性性器の少なくとも一部分のために、当該コンシール・パネルと当該X字形状との間へのアクセスを促進するように、当該正面部分は、少なくとも部分的に、はね返るように変形可能である。
【0009】
好ましくは、当該下着は、着用者の各々の脚の1つずつのために、2つの脚開き口を有している。コンシール・パネルの上に重なっている当該正面部分の一部分は、アクセスが始まるまでは当該開き口を隠しているコンシール・パネルに重なるように形成されても良い。当該コンシール・パネルの見える部分は、理想的には、当該下着が着用される時には、当該アクセス・エッジの角頂部の上方に位置している。
【0010】
当該開き口が一般的に上方へ向いている、本発明の重要な点によって、一般的に上方から当該開き口を通して当該内部にアクセスする能力を提供する。V字形のアクセス・エッジを提供することによって、着用者が下着を手で巧みに扱い、アクセスを手に入れるために、当該角頂部に使いやすい1つの点が形成される。理想的には、(まっすぐ立っている着用者に対して、)上方へ当該V字形は向いている。この形状は使用しやすく、かつ、当該下着の内部にアクセスするのに要する時間を大いに改善する。好ましくは、当該アクセス・エッジの角頂部は、当該下着の正面の中央に配置されている。この形状によって、着用者が当該開き口にアクセス可能である、使用しやすく、かつ、快適な位置が提供される。
【0011】
好ましくは、当該サポート縫い目は、正面部分で、当該開き口の下方にある。当該開き口へのアクセスは、当該コンシール・パネルから離れて、下方の方向への正面部分の第1及び第2のアクセス・エッジを巧みに操作することによって、好ましくは開始される。当該サポート縫い目によって、当該布に強度と弾力性が与えられ、そのために、当該アクセス・エッジが解放された時に、当該材料が、最初の引き伸ばされていない位置に向かって、はね返るように引き込まれるのを可能とする。当該サポート縫い目のためのX字形の提供によって、強度を増すために、(当該直線状の縫い目のほぼ端において、)4つの点の固定が提供される。
【0012】
当該布製下着の正面部分が知覚できるリブあるいはうねを有さないように、サポート縫い目は、好ましくは、フラットロックの重ね縫い目(a flatlock over-seam)から成る。語句「知覚できる(perceptible)」は、当該布製下着を着用した時に、肌に接触する当該正面部分のサポート縫い目によって使用者に不快感を生じさせないことをこの文脈では意味する。このタイプの縫い目は、いらだたされることを回避するのに役立つフラット・シーム(a flat seam)を生み出す。当該下着を着用した時に、理想的には、使用者は肌を通して当該サポート縫い目を実質的に感じることができない。
【0013】
当該布製下着は、第1及び第2の直線状のアクセス・エッジの角頂部に伸びる、1つの掴むためのつまみあるいはグリッピング・タブ(a griping tab)を有している。グリッピング・タブが存在することによって、正面パネル(the front panel)が速く、かつ、容易に手で操作することが可能となる。外部性器への容易なアクセスのため、ズボンのファスナー領域を備えた、例えばズボンや他の衣服の下に当該下着が着用されている実例において、これは特に有益であろう。
【0014】
本布製下着は骨盤エリアの周りに着用されるようにデザインされた、いかなる品目の衣服であっても良い。理想的には、当該下着は肌に接して着用されるようにデザインされている。当該下着(garment)は着用者の肌に触れ、かつ、外部の衣服の下に着用されるようにデザインされた肌着(an undergarment)であっても良い。より好ましくは、当該下着は男性用肌着を含む。当該肌着はボクサー用ブリーフス(boxer briefs)又は用トランクス(trunks)を含んでも良く、当該ボクサー用トランクスはウエストに低く着用されるようにデザインされている。
【0015】
当該コンシール・パネルは、好ましくは、当該布製下着の内部の中に伸びている、1つの下方エッジ(a lower edge)を有している。当該正面部分は、着用者の皮膚の露出事故を防ぐために、十分な程度までコンシール・パネルの上に重なっていることが要求され、また、必要な時に、当該開き口を通しての容易なアクセスを促進することが要求されている。当該アクセス・エッジの角頂部と当該角頂部のまさに下方のコンシール・パネルの下方エッジとの間の距離が、隠すこととアクセスの容易性の要求を満たすのを確かなものとするために極めて重要であることを本発明者は発見した。当該距離は布の伸縮性(the stretch of the fabric)及び下着のタイプに依存する。当該距離は、好ましくは30mmと45mmの間である。当該布製下着がボクサー用ブリーフである場合には、当該コンシール・パネルの角頂部と下方エッジとの間の距離は35mmと45mmの間であろう。このケースにおいて、好ましくは、当該距離はほぼ40mmである。他方、当該布製下着がトランクスである場合には、当該コンシール・パネルの角頂部と下方エッジとの間の距離は30mmと40mmとの間であろう。このケースにおいて、好ましくは、当該距離はほぼ35mmである。これらは標準的な大人用衣服に適切であるが、より小さな、あるいは、より大きな着用者のためには、それなりに調整されるであろう。
【0016】
当該コンシール・パネルの頂点と第1及び第2の直線状のエッジの角頂部との間の距離もまた1つの重要なファクターである。当該距離は、好ましくは20mmと25mmの間である。当該布製下着がボクサー用ブリーフスである場合には、当該コンシール・パネルの頂点と当該角頂部との間の距離は25mmと35mmとの間である。このケースにおいて、好ましくは、当該距離はほぼ30mmである。他方、布製下着がトランクスである場合には、当該コンシール・パネルと当該角頂部との間の距離は20mmと30mmとの間であっても良い。このケースにおいて、好ましくは、当該距離はほぼ25mmである。さらに、これらは標準的な大人用衣服のサイズには適切であるが、より小さな、あるいは、より大きな着用者のためには、それなりに調整されるであろう。
【0017】
好ましくは、当該布製下着は、当該コンシール・パネル及び当該正面パネルに接続されている、1本の伸縮性のあるウエスト・バンド(an elasticated waist band)を含んでいる。この配置によって、着用者の快適性を増し、かつ、ウエストや骨盤エリアの周りにぴったりとフィットすることを確実にする。そのため、当該正面部分の当該アクセス・エッジを下方に、当該コンシール・パネルから遠ざけて、引くことによって、当該布製下着をうかつにも引き下げない。当該伸縮性のあるウエスト・バンドは、下着のサイズに応じて、適切なサイズにされても良い。ウエスト・バンドの適切な幅は、およそ40mmであっても良い。
【0018】
着用者の快適性をさらに増すために、当該布製下着はさらにインナー・サポート・パネル(an inner support panel)を含んでも良い。当該インナー・サポート・パネルは、柔軟性のあるメッシュ又はメッシュのような布を含んでも良い。このタイプの材料は、皮膚が呼吸するのを促進し、かつ、感染及び/又は悪臭につながる、汗が蓄積されるのを防ぐ。1つの好ましい構成において、当該インナー・サポート・パネルは、ペニス用の開口を定義する形状であり、それによって、ペニスを睾丸から分離している。この形状によって、ペニスの隔離を効果的に促進する区画が形成されている。これは、着用者に大いなる風通しを提供するので、快適性のみならず衛生を改善する。さらに、当該インナー・サポート・パネルを提供することによって、骨盤エリアの知覚されるサイズを増すのに役立ち、着用者の自尊心に有益であろうし、また、他人に対しアピールするであろう。
【0019】
当該インナー・サポート・パネルは、ペニス用の開口の底(the bottom)を義する、1つのベース・パネル(a base panel)をさらに含んでも良い。好ましくは、当該ベース・パネルは、当該下着が着用されている時に、着用者の睾丸を支持するためのプラットフォームを形成する。この形状によって、着用者の快適性がかなり増す。
【0020】
本発明の下着は、より増した快適性を提供し、公衆衛生のための男性性器への便利で迅速なアクセスを提供する。当該下着はあらゆる適切な布から作られても良い。好ましくは、当該布は快適であり、かつ、当該下着の長寿命を確保するため、あるレベルのはね返り性を提供する。
【0021】
当該下着は、特に男性による使用のためにデザインされてきたが、本発明は、この意味で、それ自体に限定されずに、本発明の趣旨から逸脱することなしに、他の人によって着用され得ることを理解していただきたい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
例として、本発明の実施態様は、ここで、詳細に記載され、そして、次の添付図面が参照される。
【0023】
図1】 本発明の第1の実施態様による1対の男性用のボクサー用ブリーフスの正面図である。
図2図1のボクサー用ブリーフスの背面図である。
図3】 本発明の第2の実施態様による1対の男性のトランクスの正面図である。
図4図3のボクサー用ブリーフスの背面図である。
図5】 本発明の布製下着の内部の部分の断面図である。
図6】 正面部分の内部と外部の部分との間の関係をより明らかに示す、本発明の布製下着の内部の部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
初めに、図1から図4を参照し、2つの形態の布製下着、すなわち、図1及び図2に符号10で一般的に示されている、1対のボクサー用ブリーフスと、図3及び図4に符号11で一般的に示されている、1対のトランクスがある。当該ボクサー用ブリーフス10及びトランクス11は、それぞれ、着用者のウエストのための1つの上方の開口(an upper aperture)14を定義する、1つの伸縮性のある、ウエスト・バンド(an elasticated waist band)と、着用者の脚を受け入れる、脚領域(leg regions)16によって定義される、2つの下方の開口(two lower apertures)15とを有する、布製構造(a fabric construction)を含んでいる。当該トランクス11の当該ウエスト・バンド13は、当該ボクサー用ブリーフス10の当該ウエスト・バンド13より少し低く着用されることを意図しており、そして、当該トランクス11の当該脚領域16の長さは、当該ボクサー用ブリーフス10のそれよりも短い。これらの違い以外、当該ボクサー用ブリーフス10及び当該トランクス11の形状は、ほぼ同じであり、そして、別に特別に記載されない限り、他の特徴は両者に適用可能であるとみなされ、そして、「下着10、11」と言及され、集合的に、記載される。
【0025】
次に、すべての図を参照して、当該下着10,11は、着用者の性器部分をカバーするようにデザインされている、正面部分18と、着用者の臀部(the wearer’s buttocks)をカバーするように準備されている、後面部分(a rear portion)19とを、備えている。正面部分18及び後面部分19はフラットロック縫い目(flatlock stitching)20によって定義され、そして、正面部分18及び後面部分19が別々の材料断片(separate material sections)からなる場合には、フラットロック縫い目20は骨盤エリア及び臀部エリアに強度を増すために機能し、また、接合機能に貢献する。当該フラットロック縫い目20によって、当該継ぎ目が知覚できるリブあるいはうねを持たないようにすることができる。
【0026】
ほぼ長方形のコンシール・パネル23は、長手方向エッジ(a longitudinaledge)24に沿って、当該ウエスト・バンド13から伸び、そして、各々のサイド・エッジ(side edge)25において当該脚領域16に接続されている。当該コンシール・パネル23の他の長手方向エッジ26は、少なくとも自由な非接続エッジ(a free unconnected edge)である。当該コンシール・パネル23は、着用者の快適性を増すために、シェル布(a shell fabric)を原料として作られても良い。当該下着が着用されている時に、性器が隠された状態を保持するために、当該正面部分18は部分的に当該コンシール・パネル23に重なっている。
【0027】
開き口27が、当該下着10,11の内部の中に、当該コンシール・パネル23と当該正面部分18との間に定義されるように、当該正面部分18は当該コンシール・パネル23の一部分に重なっている。当該正面部分18の重なり部分は、V字形を形成する形状を成す、2つの直線状のアクセス・エッジ30,31によって、外部的に、終結されている。V字形のアクセス・エッジ30,31の角頂部29は、下着10,11の当該正面部分18に中央に位置している。1つのグリッピング・タブ32は、当該開き口27への迅速で容易なアクセスを可能とするために、当該アクセス・エッジ30,31の角頂部29に設けられている。
【0028】
当該アクセス・エッジ30,31の当該角頂部29(グリッピング・タブ32によって表示されている。)と当該コンシール・パネル23の当該下方エッジ(a lower edge)26との間の距離は、当該下着が着用されている時に性器が隠される状態にあり、しかし、必要な時に当該開き口27を通してのアクセスが容易に行われることを確保するために、大変に重要である。当該角頂部29(グリッピング・タブ32によって表示されている。)と当該コンシール・パネル23の当該下方エッジ26との距離はおよそ30―45mmであり、布製材料の弾性及び下着のタイプに依存する。
【0029】
サポート縫い目は、当該アクセス・エッジ30,31にまさに隣接した、2つの交差する線33,34によって提供され、当該サポート縫い目33,34は当該アクセス・エッジ30,31の角頂部を超えて伸びており、X字形状を形成する。当該サポート縫い目の交差する線33,34によって定義される当該X字形状の末端領域35は、正面部分18を定義する当該サポート縫い目20において終了している。これら4つの関連する点35はX字形状の領域に効果的に支持を与え、そして、増強された強さを実現している。
【0030】
図5及び図6に最も好ましい実施例が示されているが、当該下着10,11の内部は、1つの内部サポート・パネル(an inner support panel)を含んでいる。当該正面部分18を定義する当該サポート縫い目20によって、当該脚領域16に接続されている、1つの柔軟なメッシュ布であって、かつ、当該コンシール・パネル23の下方エッジ26の一部分に接続されている、1つの柔軟なメッシュ布を、当該内部サポート・パネルは含んでいる。当該内部サポート・パネルは、1つのベース・パネル(a base panel)37によって、それらの下方端まで一緒に接続されている、2つのサポート・スリング(two support slings)を含んでいる。開口40は当該サポート・スリング36と当該ベース・パネル37との間に定義されている。着用者のペニスを受け入れるようにデザインされている1つの区画であって、内部サポート・パネルと正面部分18との間に定義される1つの区画へのアクセスを当該開き口40は許容し、それによって、睾丸から男性性器のこの部分を分離している。当該ベース・パネル37は睾丸を支持するための棚(a shelf)として効果的に機能している。
【0031】
当該下着が着用されている時に、当該アクセス・エッジ30,31の角頂部29が当該コンシール・パネル23の下方エッジ26を通過するまでの期間、当該グリッピング・タブ30を下方の方向に引くことによって、着用者は当該開き口を開き、アクセスすることができる。この動作によって、当該下着10,11の内部の中央に隠されていた開き口27はあらわにさせられる。着用者は、公衆衛生の機能を実行するために、当該開き口27から外へペニスを容易に迅速に移動させることが可能である。その後は、性器が当該下着10,11の内部へ戻された時に、当該下着の材料の弾力によって、かつ、当該サポート縫い目33,34の存在及び形状によって、当該正面部分18のアクセス・エッジ31,32は、その当初の隠し配置(their original concealing arrangement)に戻ることができる。
【0032】
添付図面及び以上の記載から理解できるように、当該下着10,11は、迅速かつ効果的なやり方で求められる時に、内部へのアクセスを向上することを追及している。当該形状によって、衛生学的据え付けが維持されるとともに、常に慎み深さが確保される。着用者の快適性のレベルは大いに向上され、そして、けがの危険性は大いに減少される。
【符号の説明】
【0033】
10 ボクサー用ブリーフス
11 トランクス
13 ウエスト・バンド
14 開口
15 開口
16 脚部分
18 正面部分
19 後面部分
20 フラットロック縫い目
20 サポート縫い目
23 コンシール・パネル
24 長手方向エッジ
25 サイド・エッジ
26 下方エッジ
26 長手方向エッジ
27 開き口
29 角頂部
30 アクセス・エッジ
30 グリッピング・タブ
31 アクセス・エッジ
32 グリッピング・タブ
33 交差する線
33 サポート縫い目
34 交差する線
34 サポート縫い目
35 末端領域
35 点
37 ベース・パネル
40 開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】