(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-06
(54)【発明の名称】車両サスペンション用ショックアブソーバ構造及びそのための潤滑剤の使用
(51)【国際特許分類】
F16F 9/58 20060101AFI20220330BHJP
F16F 9/32 20060101ALI20220330BHJP
C10M 169/04 20060101ALI20220330BHJP
C10M 125/30 20060101ALI20220330BHJP
C10M 125/02 20060101ALI20220330BHJP
C10M 125/26 20060101ALI20220330BHJP
C10M 145/26 20060101ALI20220330BHJP
C10N 40/06 20060101ALN20220330BHJP
C10N 30/00 20060101ALN20220330BHJP
【FI】
F16F9/58 B
F16F9/32 R
C10M169/04
C10M125/30
C10M125/02
C10M125/26
C10M145/26
C10N40:06
C10N30:00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021547577
(86)(22)【出願日】2020-02-12
(85)【翻訳文提出日】2021-10-12
(86)【国際出願番号】 EP2020053595
(87)【国際公開番号】W WO2020165247
(87)【国際公開日】2020-08-20
(32)【優先日】2019-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521358224
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ポリウレタンズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100100354
【氏名又は名称】江藤 聡明
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジェ ホン
(72)【発明者】
【氏名】ホルヴィット,ウルリヒ
(72)【発明者】
【氏名】リッティヒ,フランク
【テーマコード(参考)】
3J069
4H104
【Fターム(参考)】
3J069AA69
3J069CC06
3J069DD06
3J069DD26
4H104AA04C
4H104AA21C
4H104AA24C
4H104CB14C
4H104EA02A
4H104LA20
4H104PA04
(57)【要約】
本発明は、ダンパーキャップ(7)とピストンロッド(5)とを有するショックアブソーバ(3)と、前記ショックアブソーバ(3)に対向して前記ピストンロッド(5)に配置され、前記ダンパーキャップ(7)に面する外表面(13)と前記ピストンロッド(5)に面する内表面(21)とを有し、前記ダンパーキャップ(7)に接触したときに、前記ピストンロッド(5)の方向の前記ショックアブソーバ(3)の動きを減衰させるように構成された補助ばねと、を有するショックアブソーバ構造(1)に関する。前記外表面(13)及び/又は前記内表面(21)が、少なくとも部分的に潤滑剤(17)によってコーティングされていることが提案されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両サスペンション用のショックアブソーバ構造(1)であって、
ダンパーキャップ(7)とピストンロッド(5)とを有するショックアブソーバ(3)と、
前記ショックアブソーバ(3)に対向して前記ピストンロッド(5)に配置され、前記ダンパーキャップ(7)に面する外表面(13)と前記ピストンロッド(5)に面する内表面(21)とを有し、前記ダンパーキャップ(7)に接触したときに、前記ピストンロッド(5)の方向の前記ショックアブソーバ(3)の動きを減衰させるように構成された補助ばねと、を有し、
前記外表面(13)及び/又は前記内表面(21)が、少なくとも部分的に潤滑剤(17)によってコーティングされている、ショックアブソーバ構造(1)。
【請求項2】
前記ショックアブソーバは、ダンパー流体(23)を有し、前記潤滑剤は前記ダンパー流体(23)と異なる、請求項1に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項3】
前記潤滑剤(17)は、摩擦低減材料である、請求項1又は2に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項4】
前記潤滑剤(17)は、1つ以上の粉末状の有機及び/又は無機材料を含むか、又はそれからなる、請求項1~3のいずれか1項に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項5】
前記潤滑剤(17)は、ケイ酸塩、特にシート状ケイ酸塩、特に好ましくは、
- タルク
- 白雲母
- フロゴパイト
- アポフィライト、又は
- カーレトナイト
からなる群から選択されるケイ酸塩を含むか、又はそれからなる、請求項4に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項6】
前記潤滑剤(17)は、グラファイトを含むか、又はそれからなる、請求項4又は5に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項7】
前記潤滑剤(17)は、中粘度又は高粘度の流体を含むか、又はそれからなる、請求項1~3のいずれか1項に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項8】
前記流体は、40℃で270mm
2/s以上の動粘度、好ましくは、40℃で2000mm
2/s以上の動粘度、及び100℃で270mm
2/s以上の動粘度;
特に好ましくは、40℃で16000mm
2/s以上の動粘度、及び100℃で2000mm
2/s以上の動粘度を有する、請求項7に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項9】
前記流体は、樹脂、好ましくはポリアルキレングリコールを含むか、又はそれからなる、請求項7又は8に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項10】
前記潤滑剤(17)は、撥水性及び/又は撥油性材料、特に流体を含むか、又はそれからなる、請求項1~3のいずれか1項に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項11】
前記潤滑剤(17)は、粉末状成分及び流体成分を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項12】
ショックアブソーバ構造のノイズを低減するための潤滑剤の使用であって、前記ショックアブソーバ構造は、ダンパーキャップ(7)とピストンロッド(5)とを有するショックアブソーバ(3)と、前記ショックアブソーバ(3)に対向して配置され、前記ダンパーキャップ(7)に面する外表面(13)と前記ピストンロッド(5)に面する内表面(21)とを有し、前記ダンパーキャップ(7)に接触したときに、前記ピストンロッド(5)の方向の前記ショックアブソーバ(3)の動きを減衰させるように構成された補助ばねと、を有し、前記外表面(13)及び/又は前記内表面(21)が、少なくとも部分的に潤滑剤(17)によってコーティングされている、ショックアブソーバ構造のノイズを低減するための潤滑剤の使用。
【請求項13】
前記潤滑剤(17)は、
- 摩擦低減材料であり、及び/又は
- 1つ以上の粉末状の、特に有機材料又は無機材料を含むか、又はそれからなり、及び/又は
- ケイ酸塩、特にシート状のケイ酸塩、特に好ましくは、
- タルク
- 白雲母
- フロゴパイト
- アポフィライト、又は
- カーレトナイト
からなる群から選択されるケイ酸塩を含むか、又はそれらからなり;及び/又は
- グラファイトを含むか、又はそれからなる、請求項12に記載の使用。
【請求項14】
前記潤滑剤(17)は、
- 中粘度又は高粘度の流体を含むか、又はそれからなり、前記流体は、
- 好ましくは、40℃で270mm
2/s以上の動粘度を有し、好ましくは、
- 40℃で2000mm
2/s以上の動粘度、及び100℃で270mm
2/s以上の動粘度を有し、特に好ましくは、
- 40℃で16000mm
2/s以上の動粘度、及び100℃で2000mm
2/s以上の動粘度を有し;及び/又は、
- 樹脂を含むか、又はそれからなる、請求項13に記載の使用。
【請求項15】
前記潤滑剤(17)は、固体成分と流体成分の組み合わせである、請求項12~14のいずれか1項に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダンパーキャップとピストンロッドとを備えるショックアブソーバと、ショックアブソーバに対向してピストンロッドに配置され、ダンパーキャップに面する外表面とピストンロッドに面する内表面を有し、ダンパーキャップに接触したときに、ピストンロッドの方向にショックアブソーバの動きを減衰するように構成された補助ばねとを有する、車両サスペンション用のショックアブソーバ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
上に示した種類のショックアブソーバは一般的に知られている。車両の作動において、車両のホイールサスペンションのスプリングイン動作は、通常、ダンパーキャップを有するショックアブソーバのピストンロッド方向への移動を生じる。車両のサスペンションの底突き時に、ショックアブソーバ及びサスペンションの他のあり得る構成部品の損傷を避けるために、ショックアブソーバ構造は、特定の程度のサスペンションの圧縮と対応する程度のショックアブソーバの動きの後に、ダンパーキャップと接触してさらなる圧縮動作を減衰させる補助ばねを有していることが多い。幾何学的形状及び/又は体積の圧縮によって材料減衰をもたらす体積圧縮可能材料は、この目的のために有利に用いられる。
【0003】
上述のショックアブソーバ構造の作動中に軋み音が発生することが観察されており、これらはショックアブソーバの機能を損なうものではないが、不快なものとして知覚される。
【0004】
微孔性ポリウレタンからなる成形体を製造するために、型の表面は、しばしば(通常とさえ言える)、離型剤で前処理される。オイル、ワックス、シリコーン及び/又は固体の無機又は有機添加剤、例えばテフロンパウダー、又は型表面へのポリウレタンの接着を低下させるさらなる製品に基づく離型剤が、当業者に知られている。特定の離型剤、特にいくつかの種類のシリコーン含有離型剤は、それ自体で、ノイズの放出を低減又は防止さえすることができることが知られている。しかし、健康や環境保護の理由から、これらの変形は好ましくない。
【0005】
成形体の生産において、離型剤の残留物はほぼ常に成型品の表面に残留する。残留物の種類は離型剤の選択によって影響されるが、残留物の量は製造中の様々な要因に依存する。これらの残留物は、ところどころでノイズの放出を変える。離型剤は製造過程に不可欠な成分であることが多いため、以下本発明に関連して微孔性ポリウレタンからなる成形体に言及する場合、これは常に、純粋なポリウレタン成形体と、表面に離型剤の残留物がまだ付着している成形体の両方を指す。以下で「ドライ」成形体を参照する場合、これは、離型剤が無い成形体と、離型剤の残留物が付着した成形体の両方を指す。
【0006】
上記のようなノイズの放出を抑制するために、従来、製造過程でシリコーン含有離型剤を使用することが試みられている。しかし、いくつかのシリコン含有化合物から生じ得る健康への有害性のために、この解決策は、望ましくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、ショックアブソーバ構造の作動におけるノイズを非常に大幅に減少させる代替可能性を提供することであった。特に、健康に害を及ぼさないそのような解決策を提供することも、本発明の目的であった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述した種類のショックアブソーバ構造において、ダンパー流体とは異なる潤滑剤で少なくとも部分的にコーティングされている補助ばねの外表面及び/又は内表面によって、本発明の目的を達成している。
【0009】
好ましいさらなる発展では、ショックアブソーバはダンパー流体を有し、潤滑剤は該ダンパー流体とは異なる。
【0010】
本発明の特に有利な実施形態では、補助ばねの部分的又は全部的に体積圧縮可能材料で作られている。
【0011】
体積圧縮可能材料(及び、体積圧縮可能構造材料)は、特に好ましくは、多孔性、特に、微孔性ポリイソシアネート重付加生成物、特に微孔性ポリウレタンエラストマー及び/又は熱可塑性ポリウレタン、好ましくはポリウレア構造を含む熱可塑性ポリウレタンに基づくエラストマーである。
【0012】
上記のような体積圧縮可能材料は、ゴムなどの他の材料と比較して、高い耐久性とともに、極めて高い形状の弾性変化に対する能力を有するという特別な利点を有する。
【0013】
ポリイソシアネート重付加生成物は、好ましくは、微孔性ポリウレタンエラストマーに基づくか、熱可塑性ポリウレタンに基づくか、又は任意にポリウレア構造を含み得るこれら2つの材料の組合せで構成される。
【0014】
特に好ましいのは、DIN 53420に従った200kg/m3~1100kg/m3、好ましくは300kg/m3~800kg/m3の密度を有する微孔性ポリウレタンエラストマーである。
【0015】
エラストマーは好ましくは、ポリイソシアネート重付加生成物に基づく微孔性エラストマーであり、好ましくは0.01mm~0.5mmの直径のセルを有する。
【0016】
ポリイソシアネート重付加生成物に基づくエラストマー及びそれらの生産は、よく知られており、広く例えばEP-A 62 835、EP-A 36 994、EP-A 250 969、DE-A 195 48 770及びDE-A 195 48 771に記載されている。
【0017】
生産過程は、通常、イソシアネートと、イソシアネートに対して反応性のある化合物との反応を介して行われる。
【0018】
多孔性ポリイソシアネート重付加生成物に基づくエラストマーは、通常、反応性出発成分が相互に反応する型内で生産される。ここで使用可能な型は、一般的に従来の型、例えば金型であり、その形状によってばね要素の発明的な三次元形状を確かなものにする。一実施形態では、輪郭要素を生産するために発泡用型が使用される。別の実施形態では、それらは同心円状の主要素に続いて組み込まれる。別の考えられる方法は、半製品から製造された部品を使用することである。製造過程は、例えば、ウォータージェットカッティングを使用することができる。
【0019】
ポリイソシアネート重付加生成物は、周知の過程によって、例えば、以下の出発物質を使用することによって、一段階又は二段階の処理で生産されることができる:
(a)イソシアネート、
(b)イソシアネートに対して反応性のある化合物、
(c)水、及び任意に、
(d)触媒、
(e)発泡剤及び/又は
(f)補助剤及び/又は添加剤、例えばポリシロキサン及び/又は脂肪酸スルホネート。
【0020】
型の内壁の表面温度は、通常30℃~110℃、好ましくは50℃~100℃である。成型品の生産は、有利には、0.85~1.20のNCO/OH比で、加熱された出発成分を混合し、成型品の所望の密度に対応する量を、好ましくは密閉された加熱された型に導入することによって行われる。成型品は5分から60分後に硬化し、したがって、型から取り外すことができるようになる。型に導入される反応混合物の量は、通常、得られる成形体が上記の密度を有するように計算される。出発成分は、通常15℃~120℃、好ましくは30℃~110℃の温度で型に導入される。成形体を生産するための圧縮度は、1.1~8、好ましくは2~6の範囲である。多孔性ポリイソシアネート重付加生成物は、開放された、好ましくは密閉された型において、高圧技術、低圧技術、又は特に反応射出成形(RIM)技術の助けを借りて「ワンショット」プロセスによって有利に生産される。あるいは、プレポリマープロセスが、多孔性ポリイソシアネート重付加生成物の生産に使用される。反応は、特に、密閉型内で圧縮下で行われる。反応射出成形技術は、例として、H.Piechota及びH.Roehrによる「一体発泡材(Integralschaumstoffe(Integral foamed materials))」、Carl Hanser-Verlag社 ミュンヘン ウィーン 1975年;D.J.Prepelka及びJ.L.Whartonによる「ジャーナル 多孔性プラスチック(Journal of Cellular Plastics)」、1975年3月/4月、87~98頁、及び、U.Knippの「ジャーナル 多孔性プラスチック(Journal of Cellular Plastics)」、1973年3月/4月、76~84頁に記載されている。
【0021】
本発明によれば、「ドライ」ショックアブソーバ構造及び微孔性ポリウレタンフォーム(上記参照)などの体積圧縮可能材料を同時に使用した場合には、ノイズの放出が起こらないか、又は少なくともそれほど不快ではないことが認識された。また、ノイズの放出は、例えば、ダンパー流体がショックアブソーバから出てダンパーキャップ及び/又はピストンロッド上に分散する時に、ダンパー流体(多くは鉱油)が多くの場合本質的に摩擦を低減する特性を通常有しているのにもかかわらず、発生することも認識された。そこから発して、驚くべきことに、該望ましくないノイズは、ダンパー流体とは異なる好ましくは同様に摩擦低減効果のあるさらなる潤滑剤を加えることにより、大幅に低減され得ることが見出された。ダンパー流体自体の流出が不快なノイズを生じるという主張されている矛盾はこのようにして解決され得る。
【0022】
例えば、ショックアブソーバ構造におけるノイズの放出は、ダンパー流体以外の液体、例えば他のオイル又は水によっても生じ得る。例えば粉塵などの粒子状物質でさえも、ノイズの放出を生じ得る。
【0023】
たとえこれらが生じるとしても、ダンパー流体と異なって、潤滑剤を加えることにより、望ましくないノイズの低減を生じる。
【0024】
しかし、好ましくは摩擦低減材料の形で潤滑剤を追加適用することは、ノイズの放出を確実に防止するか、又は少なくともその発生を低減することができ、これにより、ダンパー流体の破壊的な影響がうまく相殺される。これらのノイズは、例えば、スティックスリップ効果による振動の結果として生じる。
【0025】
本発明の好ましい実施形態が以下に説明される;これらのそれぞれ共通する面は、それらがスティックスリップ効果の低減又は排除をもたらすことである。
【0026】
第1の好ましい実施形態では、潤滑剤は、結晶画分を有する1つ以上の粉末状無機材料を含むか、又はそれらからなる。
【0027】
粉末状材料は、好ましくは、ダンパーキャップ及び/又はピストンロッドからダンパー流体を吸収し、また、その粉末構造によってスティックスリップ効果を少なくとも大幅に防止する。驚くべきことに、潤滑剤が外表面及び/又は内表面の全領域に適用されず、単に領域的に塗布されている場合でも、比較的大きなノイズ低減効果は得られる。
【0028】
好ましい実施形態では、潤滑剤は、ケイ酸塩、特にシート状ケイ酸塩、特に好ましくは、
- タルク
- 白雲母
- フロゴパイト
- アポフィライト、又は
- カーレトナイト
からなる群から選択されるケイ酸塩を含むか、又はそれからなる。
【0029】
代替の好ましい実施形態では、潤滑剤はグラファイトを含むか、又はそれからなる。
【0030】
さらに好ましい実施形態では、潤滑剤は、中粘度又は高粘度の流体を含むか、又はそれからなる。流体は、好ましくは、40℃で270mm2/s(cST)以上の動粘度を有する。さらに好ましくは、40℃で2000mm2/s以上の動粘度、又は100℃で270mm2/s以上の動粘度を有する流体である。さらに好ましくは、40℃で16000mm2/s以上の動粘度、又は100℃で2000mm2/s以上の動粘度を有する流体である。
【0031】
流体は、10℃から少なくとも80℃の範囲の温度で耐熱性を有することが好ましい。
【0032】
この文脈における耐熱性とは、技術的に妥当な使用範囲という意味での流体の安定性を指す。使用範囲の限界は、例えば、該温度によって化学分解、酸化などが始まるときに、達する。
【0033】
所望の動粘度を有する種々の流体が可能である。低摩擦係数を有する流体が好ましくは提供される。
【0034】
摩擦係数は、ドライ成形体の摩擦係数に比べて低い。摩擦係数は、例えば、PCS Instruments社(78 Stanley Gardens,London,W3 7SZ,Great Britain)のミニトラクションマシンによって測定される。測定は、スチール-スチールシステムで行われる。本発明の目的のための低摩擦係数は、好ましくは0.05以下、好ましくは0.02以下、特に好ましくは0.01以下の領域である。
【0035】
流体は、特に好ましくは、樹脂を含むか、又はそれによって形成され、好ましくは、開始剤として単官能又は多官能アルコールを用い、エポキシドを添加して生産されたポリエーテルである。エチレンオキシドの高い割合がここでは有利である。流体は、好ましくはポリアルキレングリコールを含むか、又はそれからなる。
【0036】
さらに好ましい実施形態では、流体は、他のアルキレンエポキシド、例えばプロピレンオキシド又はブチレンオキシドなどの1つ以上の添加物を用いて生産される。これらにより、標的化合物は使用範囲において液体になる。
【0037】
エチレングリコール又は短鎖液体ポリアルキレングリコール、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、又はポリエチレングリコール300もしくはポリエチレングリコール400なども同様に潤滑剤として適している。
【0038】
エチレンオキシドとプロピレンオキシドに基づくコポリマーが特に適している。
【0039】
これらのポリアルキレングリコールは、好ましくは添加剤として酸化防止剤を含む。それらはまた、脱イオン、中和、緩衝、及び/又は、特定のpHにされることもできる。
【0040】
ポリアルキレングリコールの適用は、有利には、例えば水溶液での事前の希釈の後に行われることができる。短鎖アルコール、ケトン、エステル、アミド又はそれらの混合物などの有機溶媒、好ましくは有機溶媒と水との混合物も適している。流体は、好ましくは、1つ以上のさらなる表面活性物質を含む。
【0041】
本発明に関連して流体について言及される場合、これは純粋な液体と、流体と同等又は類似の流動特性を有する限りペースト状の材料、の両方を意味すると解されるべきである。
【0042】
本発明は、潤滑剤としての微粒子、すなわち粉末状材料の使用に関して、又は潤滑剤としての流体に関して、上記に記載されている。しかし、好ましい実施形態では、本発明は、上述の好ましい実施形態の1つによる粉末状成分と、上述の好ましい実施形態の1つによる流体成分の両方を含む潤滑剤の使用にも関する。繰り返しを避けるために、この点に関しては、これらの潤滑剤成分の特性に関して上述した内容を参照する。
【0043】
好ましい実施形態では、潤滑剤は、5~9の範囲、特に好ましくは6~8の範囲のpHを有する。使用される潤滑剤に応じて、潤滑剤のアルカリ性に合わせたpH緩衝剤が、所望のpHを達成するために、潤滑剤に添加されることが好ましい。pH緩衝剤は、好ましくは、リン酸緩衝剤を含む。本発明の目的のために、リン酸緩衝剤は、リン酸水素及びリン酸二水素を含む混合物である。リン酸二水素として、リン酸緩衝剤は、リン酸二水素ナトリウム及び/又はリン酸二水素カリウムを含むことが特に好ましく、リン酸水素としては、特にリン酸二水素ナトリウム及び/又はリン酸二水素カリウムを含むことが特に好ましい。
【0044】
本発明は、第1の態様においては、本発明のショックアブソーバ構造に関連して記載されている。さらなる態様においては、本発明は、ショックアブソーバ構造からのノイズを低減するための潤滑剤の使用も提供する。本発明は、上述した好ましい実施形態の1つによるショックアブソーバを有するショックアブソーバ構造において、その根底にある目的を達成するものであって、該ショックアブソーバ構造は、特に、ダンパーキャップと、ダンパー流体と、ピストンロッドと、ショックアブソーバに対向して配置された補助ばねとを備えており、該ばねは、ダンパーキャップに面する外表面とピストンロッドに面する内表面とを有し、ダンパーキャップと接触したときにピストンロッド方向のショックアブソーバの動きを減衰させるように構成されており、本発明は、ダンパー流体とは異なる潤滑剤と、少なくとも部分的に該潤滑剤でコーティングされている外表面及び/又は内表面によって、その根底にある目的を達成するものである。
【0045】
潤滑剤は、本発明のショックアブソーバ構造においても、また本発明による使用においても、シリコーンを含まない潤滑剤である。
【0046】
本発明による使用は、本発明のショックアブソーバ構造として同じ利点と同じ好ましい実施形態を利用する。ショックアブソーバ構造の好ましい実施形態は、したがって、同時に本発明による使用の好ましい実施形態でもあり、その逆もまた同様である。
【0047】
本使用は、特に、
- 摩擦低減材料である潤滑剤、及び/又は、
- 1つ以上の粉末状の、特に有機材料又は無機材料の潤滑剤、及び/又は
- ケイ酸塩、特にシート状のケイ酸塩、特に好ましくは、
- タルク
- 白雲母
- フロゴパイト
- アポフィライト
- カーレトナイト、又は
- グラファイト
からなる群から選択されるケイ酸塩を含むか、又はそれらからなる潤滑剤、
によってさらに有利に展開される。
【0048】
代替として、本発明による使用は、
- 中粘度又は高粘度の流体を含むか、又はそれからなる潤滑剤を提供し、該流体は好ましくは、
- 40℃で270mm2/s(cST)以上の動粘度を有し、
- 特に好ましくは、40℃で2000mm2/s以上の、及び100℃で270mm2/s以上の動粘度を有し、
- 非常に好ましくは、40℃で16000mm2/s以上の、及び100℃で2000mm2/s以上の動粘度を有し;及び/又は、
- 低摩擦係数を有する化合物、好ましくは、開始剤として単官能又は多官能アルコールを用い、エポキシドを添加して生産されるポリエーテルを含むか、又はそれからなる。
【0049】
エチレンオキシドの高い割合がここでは有利である。流体は、好ましくはポリアルキレングリコールを含むか、又はそれからなる。
【0050】
さらに好ましい実施形態では、流体は他のアルキレンエポキシド、例えばプロピレンオキシド又はブチレンオキシドなどの1つ以上の添加物を含む。これらにより、標的化合物は使用範囲において液体になる。
【0051】
エチレングリコール又は短鎖液体ポリアルキレングリコール、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、又はポリエチレングリコール300もしくはポリエチレングリコール400なども同様に潤滑剤として適している。
【0052】
エチレンオキシドとプロピレンオキシドに基づくコポリマーが特に適している。
【0053】
これらのポリアルキレングリコールには、好ましくは添加剤として酸化防止剤を含む。それらは、生産過程の結果として、7と異なるpHを有することもあるため、続いて、好ましくはpH緩衝系を用いて、特定のpHにされ得る。
【0054】
ポリアルキレングリコールの適用は、有利には、例えば水溶液での事前の希釈の後に行われることができる。短鎖アルコール、ケトン、エステル、アミド又はそれらの混合物などの有機溶媒、好ましくは有機溶媒と水との混合物も適している。流体は、好ましくは、1つ以上のさらなる表面活性物質を含む。
【0055】
摩擦係数は、ドライ成形体の摩擦係数に比べて低い。摩擦係数は、例えば、PCS Instruments社(78 Stanley Gardens,London,W3 7SZ,Great Britain)のミニトラクションマシンによって測定される。測定は、スチール-スチールシステムで行われる。本発明の目的のための低摩擦係数は、好ましくは0.05以下、好ましくは0.02以下、特に好ましくは0.01以下の領域である。
【0056】
本発明による使用では、潤滑剤は、例えば、補助ばね上にスプレー及び/又はブラシッング又は塗装されることができ、又は、代替的に又は追加的に、浸漬によって適用されることができる。潤滑剤は、必要ならばこの方法で複数回適用されたり、所定期間後に繰り返されたりすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
本発明は、好ましい実施例を用いて、添付の図面を参照して以下に説明される。図は以下を示す。
【
図1】
図1a、bは、異なる作動状態における好ましい実施例によるショックアブソーバ構造を示す図である。
【
図2】
図1a、bのショックアブソーバの詳細を示す図である。
【
図3】
図3a~cは、異なる作動状態における
図1a、b及び
図2によるショックアブソーバ構造のさらなる詳細を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
図1は、ショックアブソーバ構造1を示す。ショックアブソーバ構造1は、ダンパーキャップ7を有するショックアブソーバ3と、ダンパーキャップ7を貫通して延びるピストンロッド5とを備えている。
【0059】
ダンパーキャップ7に対向して、ピストンロッド5に沿って補助ばね9が配置されている。補助ばね9は、ベース11に受け入れられている。
【0060】
補助ばね9は、ダンパーキャップ7の外表面15と向き合う外表面13を有している。
【0061】
ショックアブソーバ構造1の作動中、
図1Bに示すような状態が、ダンパーの移動の結果として生じ得る。この状態では、補助ばね9の外表面13はダンパーキャップの端面15に接触している。ショックアブソーバ3が移動し続けると、補助ばね9は回避運動を行い、その結果、端面15に沿った外表面13の相対的な移動が生じる。次に生じる本発明による動作原理は、
図2及び3a~cでより詳細に説明されている。
【0062】
図2では、補助ばね9が、まず、部分的に切断された状態で示されている。
図2に示す状態では、補助ばね9は圧縮されていない。
【0063】
外表面13には、補助ばね9は、少なくとも部分的に潤滑剤17でコーティングされており、該潤滑剤17は、特に好ましくは、タルカム粉末又は上述した好ましい実施形態の他の材料などの摩擦低減材料である。潤滑剤17は、示される実施例では、例として、補助ばね9の内表面21に沿って少なくとも部分的に適用されており、該内表面21はピストンロッド5に面している。内表面21とピストンロッド5との間には、隙間19が存在する。
【0064】
図1bに例示されているように、補助ばねの圧縮が生じると、補助ばね9は半径方向、すなわちピストンロッド5に対して横断方向に、外向き方向と内向き方向に伸びる。そして、内表面21は、ピストンロッド5と接触する。ここでも、潤滑剤17は、本発明による利点をもたらす。ノイズ低減効果は、外表面13への潤滑剤17の適用の場合ほど顕著ではないが、ノイズ低減効果がそれにもかかわらず、存在しており、本発明により有利である。
【0065】
図2の実施例は、内表面21のみのコーティング(少なくとも部分的に)、及び外表面13のみの排他的コーティング(少なくとも部分的に)が、別個に好ましい実施形態を包含すると考えられる範疇で、例示的であると考えられるべきである。
【0066】
図3a~cは、異なる動作状態における潤滑剤17の挙動を示している。簡単な説明のために、ここでは、外表面13のコーティングのみが示されている。しかし、この概念は、ピストンロッド5に関するコーティングされた内表面21の挙動に同様に当てはめることができる(
図2参照)。
【0067】
図3aでは、まず、補助ばね9は外表面13に潤滑剤17をコーティングされているが、ダンパーキャップ7とはまだ接触していない状態が示されている。ダンパー流体23が、
ショックアブソーバの動作の結果、ダンパーキャップ7の端面15上に溜まっている。
図3aから進行して、補助ばね9がダンパーキャップ7に接触させられると、外表面13はダンパー流体23の一部を取り上げる。ダンパー流体23と、(潤滑剤が粉体材料を含むかそれからなる場合は必ずしもそうである必要はないが)好ましくは部分的又は完全にダンパー流体23を結合する潤滑油17との両方が、その後外表面13上に存在する。
【0068】
潤滑剤17の付加的な存在により、望ましくないスティックスリップ効果が、続く作動の間、確実に減少される。
【0069】
図3cは、長時間作動した後の状態、又は外表面13に潤滑剤17による湿潤が非常に少ない場合の状態を示している。外表面13上のダンパー流体23及び潤滑剤17の量は、
図3bに示された状態に比べて全体的に非常に少なくなっている。それにもかかわらず、ダンパー流体23が存在するが、ダンパー流体23以外に、異なる性質の追加の潤滑剤17が外表面13に存在しない状態と比較して、このような構成の場合には、著しいノイズ低減が依然として達成される。
【0070】
本発明が既存のダンパーシステムにほとんど費用をかけずに遡及的に実施できることは、本発明の特有の利点である。潤滑剤17による補助ばね9の部分的及び/又は非常に薄いコーティングが信頼性の高いノイズ低減のために十分であるため、コーティングを更新するために想定されるメンテナンス間隔を、それに応じて長くすることができる。
【0071】
潤滑剤として粉体材料を想定する好ましい実施形態では、潤滑剤の適用量は1kg/m2以下、好ましくは250g/m2以下、特に好ましくは1g/m2~150g/m2の以下の範囲内である。
【0072】
潤滑剤としてポリアルキレングリコールが使用されるさらに好ましい実施形態では、適用される潤滑剤の量は、好ましくは500g/m2以下、好ましくは100g/m2以下、特に好ましくは0.1g/m2から40g/m2の範囲内である。
【0073】
多くの実際的な場合、例えば、潤滑剤17としてタルカム粉末を使用する場合、成形ポリウレタン本体の表面積に基づいて、使用されるタルカム粉末約100g/m2の量のみで十分であることが見出された。ポリアルキレングリコールを使用した場合、所望の効果は、約15g/m2の使用量でさえ得られることが見出された。
【手続補正書】
【提出日】2021-04-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両サスペンション用のショックアブソーバ構造(1)であって、
端面(15)を有するダンパーキャップ(7)を有し、ピストンロッド(5)を有するショックアブソーバ(3)と、
前記ショックアブソーバ(3)に対向して前記ピストンロッド(5)に配置された補助ばねを備え、前記ダンパーキャップ(7)に面する外表面(13)と前記ピストンロッド(5)に面する内表面(21)を有し、前記ダンパーキャップ(7)に接触して、前記ピストンロッド(5)の方向の前記ショックアブソーバ(3)の動きを減衰させるように構成されており、
補助ばね(9)の外表面(13)がダンパーキャップの前記端面(15)に当接し、前記ショックアブソーバ(3)が移動し続けると、前記補助ばね(9)が回避移動して、その結果、前記外表面(13)が前記端面(15)に沿って相対移動し、
前記補助ばね(9)は、補助ばねの圧縮により前記ピストンロッド(5)を横切る内向き方向及び外向き方向に拡張すると、前記内面(21)が前記ピストンロッド(5)に接触し、
前記ダンパーキャップ(7)に面する前記外表面(13)及び/又は前記ピストンロッド(5)に面する前記内表面(21)が、少なくとも部分的に潤滑剤(17)でコーティングされている、ショックアブソーバ構造(1)。
【請求項2】
前記ショックアブソーバはダンパー流体(23)を含み、前記潤滑剤は前記ダンパー流体(23)とは異なる、請求項1に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項3】
前記潤滑剤(17)は、摩擦低減材料である、請求項1又は2に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項4】
前記潤滑剤(17)は、1つ以上の粉末状の有機及び/又は無機材料を含むか、又はそれからなる、請求項1~3のいずれか1項に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項5】
前記潤滑剤(17)は、ケイ酸塩、特にシート状ケイ酸塩、特に好ましくは、
- タルク
- 白雲母
- フロゴパイト
- アポフィライト、又は
- カーレトナイト
からなる群から選択されるケイ酸塩を含むか、又はそれからなる、請求項4に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項6】
前記潤滑剤(17)は、グラファイトを含むか、又はそれからなる、請求項4又は5に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項7】
前記潤滑剤(17)は、中粘度又は高粘度の流体を含むか、又はそれからなる、請求項1~3のいずれか1項に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項8】
前記流体は、40℃で270mm
2/s以上の動粘度、好ましくは、40℃で2000mm
2/s以上の動粘度、及び100℃で270mm
2/s以上の動粘度;特に好ましくは、40℃で16000mm
2/s以上の動粘度、及び100℃で2000mm
2/s以上の動粘度を有する、請求項7に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項9】
前記流体は、樹脂、好ましくはポリアルキレングリコールを含むか、又はそれからなる、請求項7又は8に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項10】
前記潤滑剤(17)は、撥水性及び/又は撥油性材料、特に流体を含むか、又はそれからなる、請求項1~3のいずれか1項に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項11】
前記潤滑剤(17)は、粉末状成分及び流体成分を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載のショックアブソーバ構造。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載のショックアブソーバ構造の騒音を低減するための潤滑剤の使用。
【請求項13】
前記潤滑剤(17)は、
- 摩擦低減材料であり、及び/又は
- 1つ以上の粉末状の、特に有機材料又は無機材料を含むか、又はそれからなり、及び/又は
- ケイ酸塩、特にシート状のケイ酸塩、特に好ましくは、
- タルク
- 白雲母
- フロゴパイト
- アポフィライト、又は
- カーレトナイト
からなる群から選択されるケイ酸塩を含むか、又はそれらからなり;及び/又は
- グラファイトを含むか、又はそれからなる、請求項12に記載の使用。
【請求項14】
前記潤滑剤(17)は、
- 中粘度又は高粘度の流体を含むか、又はそれからなり、前記流体は、
- 好ましくは、40℃で270mm
2/s以上の動粘度を有し、好ましくは、
- 40℃で2000mm
2/s以上の動粘度、及び100℃で270mm
2/s以上の動粘度を有し、特に好ましくは、
- 40℃で16000mm
2/s以上の動粘度、及び100℃で2000mm
2/s以上の動粘度を有し;及び/又は、
- 樹脂を含むか、又はそれからなる、請求項13に記載の使用。
【請求項15】
前記潤滑剤(17)は、固体成分と流体成分の組み合わせである、請求項12~14のいずれか1項に記載の使用。
【国際調査報告】