(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-06
(54)【発明の名称】回転式焼き機
(51)【国際特許分類】
A47J 37/07 20060101AFI20220330BHJP
【FI】
A47J37/07
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021548709
(86)(22)【出願日】2020-02-04
(85)【翻訳文提出日】2021-08-18
(86)【国際出願番号】 KR2020001617
(87)【国際公開番号】W WO2020171424
(87)【国際公開日】2020-08-27
(31)【優先権主張番号】10-2019-0020325
(32)【優先日】2019-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521364041
【氏名又は名称】パク ジョンウォン
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】パク ジョンウォン
【テーマコード(参考)】
4B040
【Fターム(参考)】
4B040AA02
4B040AC01
4B040AD12
4B040AE14
4B040GD30
(57)【要約】
本発明は、回転式焼き機に関するものであって、より詳細に説明すると、食材をのせて焼く焼き板と、前記焼き板を支えるベース部材と、前記ベース部材に設けられ、前記焼き板を回転させる回転手段と、前記ベース部材の枠部に支持された状態で前記焼き板の上面から所定の間隔を置いて離隔して配置され、前記焼き板が回転するとき、その上に置かれている食材と接触してその食材を裏返す抵抗据置台と、を含む回転式焼き機に関するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食材をのせて焼く焼き板と、
前記焼き板を支えるものであって、前記焼き板の底面に熱を伝達する加熱手段と、前記焼き板を囲む枠部を有するベース部材と、
前記ベース部材に設けられ、前記焼き板を回転させる回転手段と、
前記ベース部材の枠部に支持された状態で前記焼き板の上面から所定の間隔を置いて離隔して配置され、前記焼き板が回転するとき、その上に置かれている食材と接触して前記食材を均一に裏返す抵抗据置台と、を含んで構成されることを特徴とする回転式焼き機。
【請求項2】
前記抵抗据置台は、
前記焼き板の中央に配置されるセンター部と、
前記センター部から放射形または一字形に拡張され、前記焼き板の上に置かれた食材と接触する多数の拡張翼部と、
前記拡張翼部の端部からそれぞれ前記ベース部材の枠部に上下方向に移動可能に支持される末端支持部と、を含む請求項1に記載の回転式焼き機。
【請求項3】
前記抵抗据置台のセンター部には、中心軸が突出し、前記中心軸には、重量を加減できる重量錘が挿入される請求項2に記載の回転式焼き機。
【請求項4】
前記抵抗据置台の末端支持部は、
前記焼き板の環段差部と接触せずに、迂回するように上向き折曲部と下向き折曲部を有する構造からなり、前記ベース部材の枠部には、前記下向き折曲部を上下方向に移動可能に収容する回転阻止溝が形成される請求項2に記載の回転式焼き機。
【請求項5】
前記拡張翼部は、
前記焼き板の回転方向について、中間部位が緩やかに入った湾曲構造で形成され、前記焼き板の上面には、その上に置かれている食材について摩擦力を増加させる摩擦突起が設けられる請求項2に記載の回転式焼き機。
【請求項6】
前記回転手段は、
前記ベース部材に設けられた駆動ギアと、
前記駆動ギアに連結された駆動軸および駆動モーターを含んで構成され、
前記焼き板の底面には、前記駆動ギアに噛合して前記焼き板を回転させるねじトラックが設けられる請求項1に記載の回転式焼き機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転式焼き機に関するものであって、より詳細に説明すると、食材をのせて焼く焼き板と、前記焼き板を支えるベース部材と、前記ベース部材に設けられて前記焼き板を回転させる回転手段と、前記ベース部材の枠部に支持された状態で前記焼き板の上面から所定の間隔を置いて離隔して配置され、前記焼き板が回転するとき、その上に置かれている食材と接触してその食材を裏返す抵抗据置台と、を含んで構成される回転式焼き機に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、経済発展とともに食生活が豊かになるにつれて、様々な食材を用いた料理が開発され、このような傾向に応じて一般家庭や飲食店では、様々な形態の調理器具を使用している。その中で、一般消費者が最も広く使用されている調理器具は、肉類や穀類などの食材を焼いて食べることができる焼き機であると言え、これらの焼き機は、だいたい調理する食材をのせて焼く焼き板と、前記焼き板を支えるベース部材を含んで構成される。
【0003】
前記ベース部材の中央には、例えば、炭火やガスバーナーなどの熱源から提供される熱を集めて前記焼き板に伝達する中央ホールが貫通し、その周辺には、前記焼き板から落ちる油を集める油回収溝が設けられることもある。
【0004】
これらの焼き機において、熱源から提供される熱が温度の偏差なく、焼き板に均一に伝達され、さらに前記焼き板上に置かれている食材を均一に焼くために、前記焼き板を回転させるように構成された回転式焼き機が開発された。
【0005】
例えば、韓国特許公開第10-2004-0091905号(2004年11月03日)には、添付された
図1に示すように、調理する食材をのせて焼く焼き板10と、前記焼き板10を支えるベース部材20と、前記焼き板10を回転させる回転手段を含んで構成される肉焼き機が掲載されている。
【0006】
ここで、前記回転手段は、前記焼き板10の枠底面に形成されたねじ山12と、前記ベース部材20の一側に設けられ、前記ねじ山12と歯合する駆動ギア23と、前記駆動ギア23に設けられる駆動軸24および駆動モーター50からなる。前記
図1において、その他の未説明の図面符号についての説明は省略する。
【0007】
前記
図1の肉焼き機に加えて、韓国登録特許第10-0606462号(2006年07月21日)には、回転可能に設けられた焼き板の上にドーム状のカバーを覆って肉の油が飛び散らず、肉を早く焼くことができ、また焼いた肉がすぐに冷めないように構成された肉焼き機が掲載されている。
【0008】
また、韓国登録特許第10-0549808号(2006年01月31日)には、ベースプレートの上に回転プレートが結合され、前記回転プレートに突出した支え棒の上には、前記回転プレートとともに回転する笠形の焼き板が設けられ、前記回転プレートと焼き板との間には、油回収口が設けられる電動式焼き板が掲載されている。
【0009】
最後に、韓国登録特許第10-0645031号(2006年11月03日)には、食材をのせる焼き板が回転可能ように構成され、また、熱源となる火口が前記焼き板の上方から下方に炎を噴射することにより、前記焼き板の上に置かれている食材の上面が火口の炎によって焼けるように構成された下向きの直火焼き装置が掲載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述のように、従来の回転式焼き機は、食材をのせる焼き板が回転する構造として、熱源から提供される熱が温度の偏差なく、前記焼き板に均一に伝達される効果があるが、前記焼き板の上にのせられた食材が片方だけ焼けるため、前記食材が焦げないように頻繁に裏返しなければならない不便さがある。
【0011】
ここに、本発明の目的は、焼き板が回転する回転式焼き機において、ユーザーが焼き板の上に置かれた肉などの食材をいちいち裏返さなくとも、前記焼き板が回転する過程でその上に置かれた食材が自動的に裏返しになるように構成されており、様々な食材を焦がさずに均一に焼いて調理することができる新しい構造の回転式焼き機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る回転式焼き機は、食材をのせて焼く焼き板と、前記焼き板を支えることで、前記焼き板の底面に熱を伝達する加熱手段と、前記焼き板を囲む枠部を有するベース部材と、前記ベース部材に設けられ、前記焼き板を回転させる回転手段と、前記ベース部材の枠部に支持された状態で前記焼き板の上面から所定の間隔を置いて離隔して配置され、前記焼き板が回転するとき、その上に置かれている食材と接触して前記食材を均一に裏返す抵抗据置台と、を含むことを特徴とする。
【0013】
前記抵抗据置台は、前記焼き板の中央に配置されるセンター部と、前記センター部から放射形または一字形に拡張され、前記焼き板の上に置かれた食材と接触する多数の拡張翼部と、前記拡張翼部の端部からそれぞれ前記ベース部材の枠部に上下方向に移動可能に支持される末端支持部と、を含むことを特徴とする。
【0014】
前記回転手段は、前記ベース部材に設けられた駆動ギアと、前記駆動ギアに連結された駆動軸および駆動モーターを含み、前記焼き板の底面には、前記駆動ギアに噛合して前記焼き板を回転させるねじトラックが設けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る回転式焼き機は、前記焼き板が回転するとき、前記ベース部材に支持された抵抗据置台が前記焼き板の上に置かれている食材と接触して均一に裏返すため、食材を焦がさずに簡単に焼いて調理することができる効果がある。
【0016】
本発明において、回転式焼き機は、肉類の食材を調理するのに適するが、その用途が肉類の食材だけに限定されるものではなく、各種の穀物や海産物、農産物、加工食品などの食材の調理にも効果的に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】本発明の一実施例に係る回転式焼き機の斜視図、
【
図4】前記
図2におけるベース部材と回転手段の斜視図、
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付した図面を用いて本発明を詳細に説明する。ただし、添付した図面は、本発明の好ましい実施例を例示したものであるため、これらの実施例によって本発明の保護範囲が制限されるものではない。また、本発明を実施するために必要な構成であっても、従来の技術に掲載されているか、または通常の技術者が公知技術から容易に行える事項については具体的な説明を省略する。
【0019】
本発明に係る回転式焼き機は、添付した
図2および
図3のように、食材をのせて焼く焼き板10と、前記焼き板10を支えるベース部材20と、前記焼き板10を回転させる回転手段30と、前記焼き板10の上に置かれている食材を裏返す抵抗据置台40と、を含んで構成される。
【0020】
まず、前記焼き板10は、通常の焼き板と同様に円板状の金属材質からなることが好ましく、例えば、肉類のような食材を調理する過程で流れ出る油を下に排出する油排出孔11とともに、前記食材が焼き板10の外に離脱しないように防ぐ環段差部12が設けられ得る。
【0021】
次に、前記ベース部材20は、前記焼き板10の底面に熱を伝達する加熱手段と、前記焼き板10を収容して囲む枠部22を有する。前記加熱手段は、ベース部材20に一体として設けられ得、中央ホール21を介して炭火やガスバーナーのような熱源から提供される熱を前記焼き板10の底面に伝達することもできる。そして、前記中央ホール21と枠部22との間には、前記油排出孔11から落ちる油を受ける油受け溝23が形成され、前記枠部22の両側には、取手24が設けられ得る。
【0022】
前記回転手段30は、前記ベース部材20に設けられるものとして、前記焼き板10を前記ベース部材20の上で水平に回転させる手段であれば、どのような構造でも可能である。
【0023】
本発明の一実施例によると、前記回転手段30は、
図3および
図4に示すように、前記ベース部材20に設けられた駆動ギア31と、前記駆動ギア31に連結された駆動軸32および駆動モーター33を含み得る。そして、前記焼き板10の底面には、
図5に示すように、駆動ギア31に噛合して前記焼き板10を回転させるねじトラック13が設けられ得る。
【0024】
その他にも、前記ベース部材20には、前記焼き板10がノイズなくスムーズに回転するように、前記焼き板10の底面を支えるアイドルローラ(Idle Roller)を適所に設け得る。ただし、添付図面において、前記アイドルローラは示していない。
【0025】
最後に、前記抵抗据置台40は、前記ベース部材20の枠部22に支持された状態で前記焼き板10の上面から所定の間隔を置いて離隔して配置されるものとして、前記焼き板10が回転するとき、前記焼き板10の上に置かれている食材と接触して前記食材を裏返す機能をする。
【0026】
本発明の好ましい実施例によると、前記抵抗据置台40は、
図3に示すように、センター部41と拡張翼部42および末端支持部43を含んで構成される。まず、前記センター部41は、前記拡張翼部42の中心となる部分であり、前記焼き板10の中央に配置される。
【0027】
次に、前記の拡張翼部42は、前記センター部41からまるでスポークのように放射形に拡張されるか、または両翼のように一字形に拡張されたものであって、前記焼き板10の上面から所定の間隔を置いて離隔して配置される。したがって、前記焼き板10が回転すると、その上に置かれている食材が前記拡張翼部42にかかって回転が阻止されながら裏返したり、前記拡張翼部42を乗り越えながら裏返されることになる。
【0028】
本発明では、前記拡張翼部42が120度の間隔で3つ配置された構造を例示したが、前記の拡張翼部42は、例えば、180度の間隔で2つ配置され得、90度の間隔で4つ配置され得る。
【0029】
最後に、前記の末端支持部43は、前記拡張翼部42の端部からそれぞれ前記ベース部材20の枠部22に支持されるものであって、上下方向には移動できるが、円周方向への移動は制限される。したがって、前記焼き板10が回転するとき、前記抵抗据置台40が焼き板10に沿って回らないように押さえる機能をする。
【0030】
一方、
図3に示すように、前記抵抗据置台40の中心部41には、中心軸44が突出し、前記中心軸44には、前記センター部41を押す重量錘45が挿入される。前記中心軸44の端部には、前記の重量錘45の離脱を防止する仕上げボルト46が備えられることが好ましい。
【0031】
前記重量錘45は、前記拡張翼部42が焼き板10上の食材をより効果的に裏返すことができるように、前記抵抗据置台40に適切な荷重を付加する機能を有するものであって、前記食材の種類に応じてその重さを加減できるように構成される。
【0032】
また、本発明の好ましい実施例によると、前記抵抗据置台40の末端支持部43は、前記焼き板10の環段差部12と接触しないように、これを迂回する上向き折曲部43aと下向き折曲部43bを含み、前記ベース部材20の枠部22には、
図3および
図4に示したように、前記下向き折曲部43bを上下方向にのみ移動できるように収容する回転阻止溝25が形成される。
【0033】
また、前記の拡張翼部42は、焼き板10が回転するとき、その上に置かれている食材が焼き板10の端に押されないように、前記焼き板10の回転方向について中間部位が緩やかに入った湾曲構造を有し、特に、食材が接触する湾曲部の前面は、前記食材が容易に乗り越えられるように斜面をなすことが好ましい。
【0034】
前記焼き板10の上面には、前記焼き板10と食材との間に摩擦力を提供するとともに、焼き板10上に置かれている食材が焦げ付かないようにする摩擦突起14が突出していることが好ましい。前記摩擦突起14は、単純な突起形状であり得るが、前記焼き板10の中心から放射形に配置されることが好ましく、前記拡張翼部42が焼き板10に沿って回転する食材をより効果的に裏返すことができるように役立つ機能をする。
【符号の説明】
【0035】
10:焼き板 11:油排出孔
12:環段差部 13:ねじトラック
14:摩擦突起
20:ベース部材 21:中央ホール
22:枠部 23:油受け溝
30:回転手段 31:駆動ギア
32:駆動軸 33:駆動モーター
40:抵抗据置台 41:センター部
42:拡張翼部 43、43a、43b:末端支持部
44:中心軸 45:重量錘
46:仕上げボルト
【国際調査報告】