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特表2022-521329乗車ターンテーブルシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-06
(54)【発明の名称】乗車ターンテーブルシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A63G 7/00 20060101AFI20220330BHJP
【FI】
A63G7/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021549400
(86)(22)【出願日】2020-02-18
(85)【翻訳文提出日】2021-08-20
(86)【国際出願番号】 US2020018540
(87)【国際公開番号】W WO2020172107
(87)【国際公開日】2020-08-27
(31)【優先権主張番号】62/809,323
(32)【優先日】2019-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/741,400
(32)【優先日】2020-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100196612
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】アラルコン ルイス カルロス
(72)【発明者】
【氏名】ブラム スティーヴン シー
(72)【発明者】
【氏名】ラッセル マイケル デイビッド ジュニア
(57)【要約】
垂直軸の周りを回転するように構成されたターンテーブルを含むアトラクション乗車システムが提供される。乗物車両は、ターンテーブルの外周の周りに配置された乗車経路に沿って進むように構成される。システムの第1の軌道分岐器は、乗物車両をアトラクション経路から乗車経路の主要部分に導くために、又は、乗物車両を乗車経路の2次部分から乗車経路の主要部分に導くために乗車経路に沿って配置される。システムの第2の軌道分岐器は、乗物車両を乗車経路の主要部分からアトラクション経路に導くために、又は、乗物車両を乗車経路の主要部分から乗車経路の2次部分に導くために乗車経路に沿って配置される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アトラクション乗車システムであって、
垂直軸の周りを回転するように構成されたターンテーブルと、
前記ターンテーブルの外周の周りに配置された乗車経路に沿って進むように構成された乗物車両と、
前記乗車経路に沿って配置され、前記乗物車両をアトラクション経路から前記乗車経路の主要部分に導くために第1の位置に配置されるように構成され、かつ、前記乗物車両を前記乗車経路の2次部分から前記乗車経路の前記主要部分に導くために第2の位置に配置されるように構成された、第1の軌道分岐器と、
前記乗車経路に沿って配置され、前記乗物車両を前記乗車経路の前記主要部分から前記アトラクション経路に導くために第3の位置に配置されるように構成され、かつ、前記乗物車両を前記乗車経路の前記主要部分から前記乗車経路の前記2次部分に導くために第4の位置に配置されるように構成された、第2の軌道分岐器と、
を備える、アトラクション乗車システム。
【請求項2】
前記乗物車両は、前記乗物車両が前記乗車経路に沿って進む間に前記ターンテーブルの縁部上の特定の点から一定の距離を維持するように、前記ターンテーブルの回転速度に合う速度で前記乗車経路に沿って進む、請求項1に記載のアトラクション乗車システム。
【請求項3】
前記ターンテーブル内に同軸に位置決めされ、前記ターンテーブルと共に回転しない固定プラットフォームを備える、請求項1に記載のアトラクション乗車システム。
【請求項4】
前記固定プラットフォームに接続する乗客入口経路を備える、請求項3に記載のアトラクション乗車システム。
【請求項5】
別の乗物車両に対する前記乗物車両の間隔を調整するために、前記乗物車両の速度を前記アトラクション経路内で制御するように構成されたライド制御装置を備える、請求項1に記載のアトラクション乗車システム。
【請求項6】
前記アトラクション経路の末端に配置された可変速ゾーンを備え、前記乗物車両は、可変速ゾーンを通過するように構成され、前記第1の軌道分岐器は、前記乗物車両を前記可変速ゾーンから前記乗車経路の前記主要部分に導くために前記第1の位置に配置されるように構成される、請求項5に記載のアトラクション乗車システム。
【請求項7】
前記ライド制御装置は、前記可変速ゾーンの中で第2の乗物車両に対する前記乗物車両の間隔を調整するために、前記乗物車両が前記可変速ゾーン内にある間に前記乗物車両の速度を制御するように構成される、請求項6に記載のアトラクション乗車システム。
【請求項8】
前記ライド制御装置は、前記可変速ゾーンの中で前記乗物車両と前記第2の乗物車両との間の距離を増大させるために、前記可変速ゾーンの中で、前記乗物車両の速度を制御する、前記第2の乗物車両の第2の速度を制御する、又はその両方を行うように構成される、請求項7に記載のアトラクション乗車システム。
【請求項9】
前記ライド制御装置は、前記可変速ゾーンの中で前記乗物車両と前記第2の乗物車両との間の距離を減少させるために、前記可変速ゾーンの中で、前記乗物車両の速度を制御する、前記第2の乗物車両の第2の速度を制御する、又はその両方を行うように構成される、請求項7に記載のアトラクション乗車システム。
【請求項10】
ライド制御装置を備え、前記ライド制御装置は、前記乗物車両が前記乗車経路の前記主要部分に沿って進む間に前記乗物車両に関連した乗車確認信号を受け取るように構成され、前記ライド制御装置は、前記ライド制御装置が前記乗車確認信号を受け取るか否かに基づいて前記第2の軌道分岐器の位置を調整するように構成される、請求項1に記載のアトラクション乗車システム。
【請求項11】
前記確認信号を受け取ると、前記ライド制御装置は、前記乗物車両を前記乗車経路の前記主要部分から前記アトラクション経路に導くために、前記第2の軌道分岐器を前記第3の位置に位置決めするように構成される、請求項10に記載のアトラクション乗車システム。
【請求項12】
前記確認信号がない場合、前記ライド制御装置は、前記乗物車両を前記乗車経路の前記主要部分から前記乗車経路の前記2次部分に導くために、前記第2の軌道分岐器を前記第4の位置に位置決めするように構成される、請求項10に記載のアトラクション乗車システム。
【請求項13】
乗客を乗物車両の中に乗車させるための方法であって、
乗車経路の第1の位置で乗物車両を前記乗車経路に沿って前記乗車経路の第2の位置の方に導くステップと、
前記乗物車両の占有状態を判定するステップと、
前記乗物車両の前記占有状態に基づいて、前記乗車経路に沿った前記第2の位置で前記車両を前記乗車経路に沿って又はアトラクション経路に沿って導くために軌道分岐器を制御するステップと、
を含む、方法。
【請求項14】
前記占有状態を判定するステップは、前記乗客が前記乗物車両の中に乗車しているか又は前記乗物車両の中に乗車したかを判定するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記軌道分岐器を制御するステップは、前記乗客が前記乗物車両の中に乗車しているとの判定に基づいて、前記第2の位置で前記乗物車両を前記乗車経路に沿って導くために前記軌道分岐器を制御するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記軌道分岐器を制御するステップは、前記乗客が前記乗物車両の中に乗車したとの判定に基づいて、前記第2の位置で前記乗物車両を前記アトラクション経路に沿って導くために前記軌道分岐器を制御するステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の位置で前記乗物車両を前記乗車経路に沿って導くステップは、前記乗物車両を前記乗車経路の2次部分から前記乗車経路の主要部分に沿って又は前記アトラクション経路の可変速ゾーンから前記乗車経路の前記主要部分に沿って導くために、第2の軌道分岐器を制御するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
アトラクション乗車システムであって、
垂直軸の周りを回転するように構成されたターンテーブルと、
前記ターンテーブルの外周の周りに配置された乗車経路であって、乗物車両が前記乗車経路に沿って移動するように構成される、乗車経路と、
前記乗車経路に沿って配置された第1の軌道分岐器であって、該第1の軌道分岐器は、前記乗物車両を、前記乗車経路の2次部分又はアトラクション経路から前記乗車経路の主要部分に導くように構成される、第1の軌道分岐器と、
前記乗車経路に沿って配置された第2の軌道分岐器であって、該第2の軌道分岐器は、前記乗物車両を、前記乗車経路の前記主要部分から前記乗車経路の前記2次部分又はアトラクション経路に導くように構成される、第2の軌道分岐器と、
を備える、アトラクション乗車システム。
【請求項19】
ライド制御装置を備え、該ライド制御装置は、前記乗車経路に沿った前記乗物車両の速度が前記ターンテーブルの回転速度と実質的に一致するように、前記乗車経路に沿った前記乗物車両の速度を制御するように構成される、請求項18に記載のアトラクション乗車システム。
【請求項20】
前記アトラクション経路の末端に配置された可変速ゾーンであって、前記第1の軌道分岐器は、前記乗物車両を、前記乗車経路の前記2次部分又は前記アトラクション経路の前記可変速ゾーンのいずれか一方から前記乗車経路の主要部分に導くように構成される、可変速ゾーンと、
前記乗車経路の前記2次部分に沿って配置された第2の乗物車両の存在に基づいて、前記可変速ゾーンを通る前記乗物車両の速度を調整するように構成されたライド制御装置と、
を備える、請求項18に記載のアトラクション乗車システム。
【請求項21】
コンベアを含む乗車及び/又は降車エリアと、
前記コンベアの外周の周りに配置された乗車経路であって、乗物車両が前記乗車経路に沿って移動するように構成される、乗車経路と、
前記乗車経路に連結されたアトラクション経路と、
前記車両の第1の占有状態に基づいて前記乗物車両を前記乗車経路から前記アトラクション経路上に導くように、又は、前記乗物車両の第2の占有状態に基づいて前記乗車経路を再循環するように前記乗物車両を導くように構成された制御装置と、
を備える、アトラクション乗車システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年2月22日出願の米国特許仮出願第62/809,323号「乗車ターンテーブルシステム及び方法(LOADING TURNTABLE SYSTEMS AND METHODS)」の利益を主張するものであり、この開示内容全体は、全ての目的のために引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は、一般に、遊園地の分野に関する。よりに詳しくは、本開示の実施形態は、遊園地のアトラクションにおいて柔軟な乗客の乗車及び降車時間を実行するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、乗客を遊園地のアトラクションの乗物車両に乗車させる効率の向上に対する関心が高まっている。例えば、一部のアトラクションは、乗客が乗物車両から降車するときに及び/又は新しい乗客が乗物車両に乗車するときに、乗物車両を乗車領域に沿って継続的に移動させる乗車システムを含むことができる。しかしながら、一部の乗客は、乗物車両から出るのに長い時間を要する場合及び/又は乗物車両に乗り込むのに長い時間を要する場合がある。すなわち、乗車乗客は、乗物車両が乗車ゾーンの終端に到達する前に完全に乗車してしっかり固定されない可能性がある。このような事例において、アトラクション及び/又は乗車ゾーンを通る乗物車両の全ての移動は、乗車する乗客に乗物車両に乗車するための余分な時間を与えることに大きく影響される可能性がある。例えば、1つの事象において、各乗物車両は、乗車する乗客に乗車ゾーン内で乗物車両に乗車するための余分な時間を与えるために完全停止になる場合がある。アトラクションを通る乗物車両の移動の減速又は停止は、アトラクションの処理能力に好ましくない影響を及ぼす場合があり、これは、遊園地に対して待機時間の増大及び利益に減少をもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
当初請求された主題の範囲に見合った特定の実施形態を以下に要約する。これらの実施形態は、本開示の範囲を限定することを意図したものではなく、むしろこれらの実施形態は、特定の開示された実施形態の簡単な要約を提供することのみを意図したものである。実際に、本開示は、以下に示す実施形態と類似、又は異なることができる種々な形態を包含することができる。
【0005】
一実施形態において、アトラクション乗車システム(attraction loading system)が提供され、アトラクション乗車システムは、垂直軸の周りを回転するように構成されたターンテーブルと、ターンテーブルの外周の周りに配置され、乗車経路(loading path)に沿って進むように構成された乗物車両(ride vehicle)とを含む。また、システムは、乗車経路に沿って配置され、乗物車両をアトラクション経路から乗車経路の主要部分に導くために第1の位置に配置されるように構成され、かつ、乗物車両を乗車経路の2次部分(secondary portion)から乗車経路の主要部分に導くために第2の位置に配置されるように構成された第1の軌道分岐器(first track switch)、及び、乗車経路に沿って配置され、乗物車両を乗車経路の主要部分からアトラクション経路に導くために第3の位置に配置されるように構成され、かつ、乗物車両を乗車経路の主要部分から乗車経路の2次部分に導くために第4の位置に配置されるように構成された第2の軌道分岐器(second track switch)を含む。
【0006】
一実施形態において、方法が提供され、この方法は、乗車経路の第1の位置で乗物車両を乗車経路に沿って乗車経路の第2の位置の方に導くステップと、乗物車両の占有状態(occupancy status)を判定するステップと、乗物車両の占有状態に基づいて、軌道分岐器を制御して、乗車経路に沿った第2の位置で、車両を乗車経路に沿って又はアトラクション経路に沿って導くためのステップとを含む。
【0007】
一実施形態において、アトラクション乗車システムが提供され、アトラクション乗車システムは、垂直軸の周りを回転するように構成されたターンテーブルを含む。また、システムは、ターンテーブルの外周の周りに配置された乗車経路を含み、乗物車両は、乗車経路に沿って移動するように構成される。また、システムは、乗車経路に沿って配置され、乗物車両を乗車経路の2次部分又はアトラクション経路から乗車経路の主要部分に導くように構成される第1の軌道分岐器と、乗車経路に沿って配置され、乗物車両を乗車経路の主要部分から乗車経路の2次部分又はアトラクション経路に導くように構成される第2の軌道分岐器とを含む。
【0008】
一実施形態において、コンベアを備える乗車及び/又は降車エリアを含むアトラクション乗車システムが提供される。また、システムは、コンベアの外周の周りに配置された乗車経路を含み、乗物車両は、乗車経路及び乗車経路に連結(接続)されたアトラクション経路に沿って移動するように構成される。また、システムは、車両の第1の占有状態に基づいて乗物車両を乗車経路からアトラクション経路上に導くように、又は、乗物車両の第2の占有状態に基づいて乗車経路を再循環する(re-loop)ように乗物車両を導くように構成された制御装置を含む。
【0009】
本開示の上記及び他の特徴、態様、及び利点は、全図を通して同じ符号が同じ要素を示す図面を参照して以下の詳細な説明を読むことでよりよく理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】乗車システムの実施形態の概略平面図である。
図2】乗車システムの実施形態の概略平面図である。
図3】乗車システムを作動させる方法のフローチャートである。
図4】乗車システムの実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の様々な実施形態の要素を説明する場合に、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、要素の1又は2以上があることを意味することが意図されている。用語「~を備える」、「~を含む」、及び「~を有する」は、包括的であり、かつ、記載された要素以外のさらなる要素がある場合があることを意味することが意図されている。加えて、本開示の「1つの実施形態」又は「一実施形態」への言及は、記載された特徴部も組み込むさらなる実施形態の存在を除外すると解釈されることは意図されていないことを理解されたい。
【0012】
開示される実施形態は、一般に、乗客の乗物車両の中への利用可能な乗車時間の可変量を可能にするように構成された乗車システムに関する。より具体的には、開示される実施形態は、特定の乗物車両への乗客の可変の乗車時間を可能にすると同時に、他の乗物車両が乗車ゾーン及びアトラクションを通って公称速度で進み続けることを可能にする。例えば、開示される乗車システムは、中心垂直軸に周りで連続的に回転するように構成されたターンテーブルを有する乗車ゾーンを含むことができる。乗車ゾーンは、ターンテーブルの外周に沿って第1の半径方向の位置(例えば、中心垂直軸に対して)で占有乗物車両(例えば、乗客によって占有された車両)を受け入れるように構成される。一部の実施形態において、第1の半径方向の位置は、第1の軌道分岐器を含むことができる。乗物車両及びターンテーブルは、ターンテーブルの外周に沿って第1の半径方向の位置から第2の半径方向の位置(例えば、中心垂直軸に対して)まで連動して回転するように構成される。一部の実施形態において、第1の半径方向の位置は、第1の軌道分岐器を含むことができる。乗物車両の回転速度は、乗物車両とターンテーブルとの相対的移動が実質的に認知できないようにターンテーブルの回転速度に実質的に一致することができる。換言すると、ターンテーブルの縁部は、乗物車両とターンテーブルとの間の静的物理的接合部又は仮想接合部をもたらすために、乗物車両の縁部に対して不動とすることができる。
【0013】
乗客は、乗物車両からターンテーブル上に降車することができる。乗客が乗物車両から降車すると、新しい乗客は、ターンテーブルから乗物車両に乗車するように指示される。一般的に、アトラクションを通じたユーザーの処理能力を向上させるために、ターンテーブル及び乗物車両は、乗客が乗物車両を降車している及び乗車しているときに公称速度で連続的に回転することができる。乗物車両は、乗物車両が第2の半径方向の位置に到達するまでターンテーブルと連動して移動し続けることができる。乗物車両が第2の半径方向の位置に到達するときまでに乗物車両が乗車した乗客で占有される場合、乗物車両は、アトラクションのライドサイクルを開始するためにアトラクション経路に沿って導くことができる。しかしながら、乗物車両が第2の半径方向の位置に到達するまでに乗物車両が空いており、乗客が依然として乗物車両に乗車しようとしている場合、乗物車両は、回転し続ける(例えば、乗車経路を通って再循環する)ように導くことができ、ターンテーブルは、第1の半径方向の位置に戻る。乗客は、乗物車両の進行が第2の半径方向の位置から第1の半径方向の位置に、さらに再度、第1の半径方向の位置から第2の半径方向の位置に再循環される際に乗物車両への乗車を試み続けることができる。乗客が乗物車両に上手く乗車し、乗物車両が第2の半径方向の位置に到達すると、乗物車両をアトラクション経路に沿って導くことができる。このように、各乗物車両は、他の乗物車両の占有状態に関係なく、公称速度で移動し続けて乗車ゾーンを通過するので、ゆっくりと乗車する乗客が、他の乗客の混乱を引き起こすことはない。従って、乗客には、乗物車両に乗車するための長い利用可能な時間を有することができる。
【0014】
ここで図面を参照すると、図1は、乗車システム12の乗車ゾーン10の実施形態の概略平面図である。図示するように、乗車ゾーン10は、ライドシステム14全体(例えば、アトラクション)の一部とすることができる。例えば、乗客は、乗車ゾーン10で乗物車両16に乗車することができ、ライドシステム14のアトラクション経路18に沿って進むことができ、乗車ゾーン10に戻って乗物車両16から降車することができる。アトラクション経路18に沿って進む間に、乗客は、仮想現実、代替現実、環境相互作用、複数のライド経路、水特徴部、特殊効果などの様々な経験に晒され得る。例えばアトラクション経路18などのライドシステム14の複数の部分は、乗車システム12の態様に焦点を合わせるために意図的に簡素化されていることに留意されたい。
【0015】
乗車システム12は、ターンテーブル20、進入路22、第1の軌道分岐器24、第2の軌道分岐器26、及び可変速ゾーン28を含む。ターンテーブル20は、軸40の周りで実質的に一定の回転速度で回転するように構成される。この実施形態において、ターンテーブル20は、実質的に円形であり、時計回りの方向41に回転する。しかしながら、ターンテーブル20は、ライドシステム14のテーマに対応することができる何らかの適切な形状とすることができ、さらに反時計回り方向に回転することができる。一部の実施形態において、ターンテーブル20は、回転部分44の内部に配置された固定部分42を含むことができる。すなわち、回転部分44は、固定部分42の周りで回転するように構成することができるが、固定部分42は、動かないままである。進入路22は、何らかの適切な傾斜経路とすることができ、進入路22は、階段、実質的に平坦な傾斜面、エスカレーター、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。一般的に、ユーザーは、入口50から乗車ゾーン10に入り、進入路22をターンテーブル20の中間部分(例えば、固定部分42)に向って下り、乗物車両16に乗車することができる。同様に、ユーザーは、進入路22を入口50に向って上り、乗車ゾーン10から出ることができる。
【0016】
乗物車両16は、可変速ゾーン28を通って乗車ゾーン10に入ることができ、可変速ゾーン28は、アトラクション経路18の末端に位置する。以下でさらに詳細に説明するように、乗物車両16の速度は、乗物車両16が可変速ゾーン28を通って進むときに増大させること及び/又は変えることができる。例えば、一部の実施形態において、乗物車両16の速度は、乗物車両16の間に間隙(例えば、バブル)を生成するように、又は乗物車両16の間の間隙を除去するように調整することができる。実際には、各乗物車両16は、各乗物車両16が移動時間の少なくとも一部にわたって異なる速度で進むことができるように独立して制御することができる。
【0017】
可変速ゾーン28から、乗物車両16は、乗車経路56に入ることができ、乗車経路56は、ターンテーブル20の外周の周りに配置される。第1の軌道分岐器24は、1つの構成において、乗物車両16がアトラクション経路18からの乗車経路56内の利用可能な空間に入り込むことを可能にし、代替的に又は付加的に、別の構成で乗車経路16に沿って再循環した乗物車両16が第1の軌道分岐器24を通って乗車経路16に沿って進むことに可能にするために位置を変える。
【0018】
乗物車両16が乗車経路56に沿って移動している間に、乗客は、乗物車両16に乗車すること及びそこから降車することができる。乗車経路56は、軌道又はコンベアを含むこと又は乗物車両16が進む無軌道ライドシステムの仮想経路とすることができる。一部の実施形態において、乗車経路56は、乗物車両16がターンテーブル20と連動して(すなわち、ターンテーブル20と一緒に又は同時に)回転しながら進む経路である。図示するように、乗車経路56に沿って進んでいる間に、乗物車両16は、ターンテーブル20と実質的に同じ回転速度で回転することができる。このように、ターンテーブル20の外周に沿った複数の乗物車両のうちの各乗物車両16の位置及び向きは、実質的に一定のままとすることができる。換言すると、各乗物車両16は、乗車経路56を通って進む間に、及びターンテーブル20がその中心点の周りで回転する間に、ターンテーブル20の周縁部に対して一時的に一定の位置を維持することができ、乗物車両16に対するターンテーブル20の向きが、実質的に維持されるようになっている(例えば、座席が中心に向いた状態又はターンテーブル20の縁部に平行な状態)。例えば、実質的に円形のターンテーブル20を有するこの実施形態において、複数の乗物車両のうちの各乗物車両16は、乗物車両16が乗車経路56に沿って進む場合にターンテーブル20の軸40に継続的に向かうことができる。特定の実施形態において、ターンテーブル20の回転速度、並びに乗車経路56内の車両の速度は、アトラクション経路18における乗物車両16の平均速度を下回る。
【0019】
乗物車両16は、可変速ゾーン28から第1の軌道分岐器24を進んで乗車経路56に入ることができる。実際には、以下でさらに詳細に説明するように、第1の軌道分岐器24は、乗物車両16を第1の方向58(例えば、反時計回りの方向)に沿って可変速ゾーン28から乗車経路56に導くために、第1の位置にすることができる。もしくは、第1の軌道分岐器24は、乗車経路56に沿って進むように乗物車両16を乗車経路56の他の部分から第2の方向60(例えば、時計回りの方向)に沿って導くために、第2の位置にすることができる。同様に、第2の軌道分岐器26は、乗物車両16を乗車経路56から第3の方向62(例えば、反時計回りの方向)に沿ってアトラクション経路18の始点へ導くために、第3の位置にすることができる。もしくは、第2の軌道分岐器26は、さらに乗車経路56に沿って第1の軌道分岐器24の方に進むように乗物車両16を第4の方向64(例えば、時計回りの方向)に沿って導くために、第4の位置にすることができる。
【0020】
図示する実施形態において、乗物車両16は、乗車ゾーン10に入り、乗車経路56に沿って第1の軌道分岐器24から第2の軌道分岐器26の方に時計回り41に進むように構成される(例えば、乗車経路56の主要部分65)。第1の乗物車両16が乗車経路56に沿って進む際に、乗客は、第1の乗物車両16から降車することができる。乗客が第1の乗物車両16から降車すると、新しい乗客は、第1の乗物車両に乗車するように指示を受けることができる。新しい乗客は、第1の乗物車両16が主要部分65に沿って進む際に第1の乗物車両16への乗車を試みることができる。新しい乗客が第1の乗物車両16が第2の軌道分岐器26に到着する前に第1の乗物車両16に上手く乗車した場合、第1の乗物車両16は、第2の軌道分岐器26を通って乗車経路56からアトラクション経路18に導くことができる。しかしながら、新しい乗客が第1の乗物車両16が第2の軌道分岐器26に到達する前に第1の乗物車両16に上手く乗車できなかった場合、第1の乗物車両16は、第2の軌道分岐器26を通って乗車経路56に沿って(例えば、乗車経路56の2次部分に沿って)進み続けるように導くことができる。実際には、図示のように、乗車経路56の2次部分66は、進入路22の真下に位置することができる。すなわち、乗客及び第1の乗物車両16は、乗客が第1の乗物車両16に乗車しようと試み続ける間に進入路22の真下を進むことができる。従って、進入路22は、進入路22の下の空間距離が、乗物車両16、及び進入路22の下を第2の軌道分岐器26の位置から第1の軌道分岐器24へ進む何らかの乗車していない乗客の空間距離を許容するのに十分であるように配置される。
【0021】
第1の乗物車両16は、新しい乗客が第1の乗物車両16に乗車を完了するまでこのように乗車経路56に沿って移動し続けることができる。乗客が第1の乗物車両16に乗車を完了し、第1の乗物車両16が第2の軌道分岐器26に到着した場合に、第1の乗物車両16は乗車経路56からアトラクション経路18に導くことができる。従って、乗客には、第1の乗物車両16に乗車するためのさらなる時間を有することができる。
【0022】
図1は、ターンテーブル20を使用する軌道式乗車システム12を参照して説明されるが、本技術と関連する他の乗車/降車配置を使用することができることを理解されたい。例えば、無軌道式乗車システム12は、事前にプログラムされた又は可変の経路に沿って進む無軌道式車両16を使用することができる。特定の実施形態において、図2に示すように、システム12は、コンベア72を有する乗車ステーション70を含むことができ、コンベア72は、不規則な乗車エリア(例えば、半島形状、細長い形状、又は他の形状)に対応するように形作ることができ、軌道式又は無軌道式車両16が進むプログラムされた乗車経路56に対して移動する。乗車経路56は、乗客がコンベア72上に位置する間に乗物車両16に乗車することができるように、コンベア72の方向と一致する。乗物車両16は、コンベア72の速度にほぼ等しい速度で乗車経路16に沿って進むことができる。乗車にさらなる時間を要する可能性がある乗客に対応するために、車両は、第2の軌道分岐器26通って、乗客の乗車のために再循環する乗車経路56の2次部分66上に導くことができる。
【0023】
アトラクション経路18上へ戻り移動及び/又は乗車経路56に戻る再循環は、本明細書で提示するように占有状態に基づいて制御信号を個別の乗物車両16の車両制御装置に送る、乗車システムの制御装置(図4参照)によって制御することができる。受け取った制御信号に基づいて、個別の乗物車両は、制御信号の指示に従って、アトラクション経路18に入るか又は乗車経路56上に再循環する。
【0024】
このことを考慮して、図3は、乗車システム12が利用することができる乗車プロセス80の実施形態のフローチャートである。従って、以下で説明する内容は、図3と同時に図1-2を参照することができる。さらに、以下の説明は、乗車プロセス80による特定の乗物車両16の進行に言及する。
【0025】
ブロック82において、第1の乗物車両16は、アトラクション経路18から乗車ゾーン10に入ることができる。より具体的には、アトラクション経路18に沿って進んだ後、乗物車両16は、可変速ゾーン28を通って進み、第1の軌道分岐器24を横切ることができる。
【0026】
ブロック84において、第1の乗物車両16は、第1の軌道分岐器24を通って乗車経路56の主要部分65に沿って導くことができる。特に、第1の軌道分岐器24は、第1の乗物車両16を可変速ゾーン28から第1の方向58に導くためにデフォルトで第1の位置にすることができる。第1の軌道分岐器24を通過して乗車経路56に入った後、アトラクション経路18を進むことでアトラクションを完了した乗物車両上に存在する乗客は、第1の乗物車両16が乗車経路56の主要部分65に沿って移動し続ける間に、第1の乗物車両16から降車することができる。しかしながら、乗物車両16上の乗客は、二者択一的に、アトラクション経路18にまだ入っていない乗客及び乗物車両16に不完全に乗車した状態の乗客である乗車段階の乗客を表し得ることを理解されたい。ブロック88において、ライドオペレータは、第1の乗物車両16が乗車経路56の主要部分65に沿って移動し続ける間に新しい乗客に第1の乗物車両16に乗車するように指示することができる。
【0027】
第1の乗物車両16は、乗客が第1の乗物車両16に乗車し続ける間に乗車経路56に沿って第1の軌道分岐器24から第2の軌道分岐器26に進むことができる。ブロック90において、第1の乗物車両16は、第2の軌道分岐器26に到着することができる。より具体的には、ブロック90において、第1の乗物車両は、第2の軌道分岐器26に接近することができる。ブロック92において、第1の乗物車両16が第2の軌道分岐器26に接近する際に、制御装置及び/又はオペレータは、乗客が上手く第1の乗物車両16に乗車したか否かを判定することになる。例えば、一部の実施形態において、第1の乗物車両16が乗車経路56の主要部分65に沿って進む際に(例えば、ブロック84、ブロック86、ブロック88、及びブロック90の間に)、オペレータは、乗客が第1の乗物車両16から降車する及びそこに乗車するのを観察することができる。乗客が第1の乗物車両16に上手く乗車すると、オペレータは、第1の乗物車両16の占有状態(例えば、完全に乗車、空、又は、部分的に乗車)を確認する乗車確認信号を乗車システム12に供給することができる。特定の実施形態において、再循環は、ルールに基づくことができ、完全な乗車の車両は、常にアトラクション経路上へ移動され、空の車両は、常に再循環され、部分的な乗車の乗物車両は、依然として乗車を試みている乗客を示す信号に基づいて再循環される、又は車両16に空席があったとしても全ての有効な乗客が乗車したという信号に基づいてアトラクション上へ移動されるようになっている。特定の実施形態において、占有状態は、アトラクション経路に入ることが許可された車両に関連する第1の状態、又は乗車経路56上に再循環するように指示された車両に関連する第2の状態とすることができる。乗車確認信号を供給することは、操作パネル上のボタンを押すこと、キーを利用すること、短距離通信デバイス(例えば、RFIDタグ)を利用すること、又は何らかの他の適切な入力を利用することを含むことができる。代替的に又は付加的に、第1の乗物車両16の乗車確認は、自動とすることができ、第1の乗物車両16の中の乗客のセンサー検出に基づくことができる。制御装置(例えば、アトラクション制御装置及び/又は第1の乗物車両16のそれぞれの制御装置)は、乗車確認信号を受け取り、乗車確認信号に基づいて、第1の乗物車両16に第3の方向62へアトラクション経路18まで進ませるために第2の軌道分岐器26を第3の位置に調整することができる。すなわち、一般に、ブロック92において、乗客が上手く第1の乗物車両16に乗車して制御装置が乗車確認信号を受け取った場合、第1の乗物車両16は、第2の軌道分岐器26を通ってアトラクション経路18の方に導くことができる(ブロック94)。その後、第1の乗物車両16は、アトラクション経路18に沿って進み、最終的には乗車ゾーン10に戻ることができる(ブロック82)。
【0028】
しかしながら、ブロック90において、制御装置及び/又はオペレータが、乗客が第1の乗物車両16に上手く乗車していないと判定した場合、ブロック96において、第1の乗物車両16は、乗車経路56に沿って第2の軌道分岐器26から第1の軌道分岐器24の方に(例えば、乗車経路56の2次部分66に沿って)導くことができる。例えば、一部の実施形態において、乗車システム12は、第1の乗物車両16の乗車を確認するオペレータから入力を受け取らない場合に、デフォルトで第1の乗物車両16を乗車経路56の2次部分66に沿って導くことができる。より具体的には、第2の軌道分岐器26は、第1の乗物車両16を第4の方向64に導くためにデフォルトで第4の位置にすることができる。制御装置が乗車確認信号を受け取らない場合、第2の軌道分岐器26は、第4の位置のままとすることができる。乗車経路56の2次部分66に沿って進んだ後、第1の乗物車両16は、再度、乗車経路56の主要部分65に沿って導くことができる(ブロック84)。制御装置は、乗車経路56の主要部分65上の利用可能空間の中に再循環するために、乗物車両16の合流を管理するように動作することができる。
【0029】
乗車経路56の主要部分65に沿って移動する乗物車両16は、一般に、一定の間隔で乗車経路56に沿って移動することができる。従って、各乗物車両16が、同様に第2の軌道分岐器26からアトラクション経路18に沿って導かれる仮定すると、乗物車両16は、同様に一定の間隔でアトラクション経路18に沿って進むことができる。しかしながら、ブロック96の実施形態で説明したように、乗客が上手く第1の乗物車両16に乗車しなかった場合、アトラクション経路18に沿って導かれるのではなく、第1の乗物車両16は、第2の軌道分岐器26から2次部分66に沿って導くことができる。乗車経路56の2次部分66に沿って進む乗物車両16が第1の軌道分岐器24に到着すると、第1の軌道分岐器24は、第2の位置に置いて、乗車経路56の主要部分65に沿って進むように乗物車両16を第2の方向60に沿って導くことができる。すなわち、2次部分66から第1の軌道分岐器24に到着すると、ブロック84の実施形態で説明したように、乗物車両16は、再度、乗車経路56に沿って導くことができる。
【0030】
このような実施形態において、拡大された間隔(例えば、間隙、バブル空間)は、第1の乗物車両16が乗車経路56に沿って一対の隣接する乗物車両16の間に配置され、アトラクション経路18ではなく第1の軌道分岐器24に導かれることに起因して、アトラクション経路18に沿って進む2つの隣接する乗物車両16の間で生じることができる。従って、ブロック100において、拡大された間隔でアトラクション経路18に沿って進む一対の隣接する乗物車両16が可変速ゾーン28に到着した場合に一対の隣接する乗物車両16の間の拡大された間隔は、正常化することができる。すなわち、隣接する乗物車両16の間の間隔は、可変速ゾーン28を通って進む他の乗物車両16の間の間隔と実質的に等しくすることができる。これは、可変速ゾーン28を通って進む1又は2以上の乗物車両16の速度を増減することによって達成することができる。また、間隔の調整は、乗車経路56の2次部分66から乗車経路56の主要部分65への到来する車両16の再循環に連係することができる。
【0031】
ブロック100において、可変速ゾーン28を通って進む第2の乗物車両16の速度は、2次部分66に沿って第1の軌道分岐器24の方に進む第1の乗物車両16のために空間を生成するように調整することができる。一般的に、乗物車両16は、乗車経路56に移動する前にアトラクション経路18から可変速ゾーン28に到着することができる。可変速ゾーン28にある間に、乗物車両16は、規則的な間隔で乗車経路56に移行するために公称速度で進むことができる。しかしながら、第1の乗物車両16が、第2の軌道分岐器26から乗車経路56の2次部分66に沿って導かれると(例えば、確認信号を受け取らないために)、可変速ゾーン28の1又は2以上の車両16(例えば、第2の乗物車両)の速度は、一対の隣接する乗物車両16の間の間隔が約2倍になるように調整することができる。このように、第2の軌道分岐器26から進む第1の乗物車両16は、可変速ゾーン28の一対の乗物車両16が乗車経路56に移行する際に一対の隣接する乗物車両16の間に位置決めする(positioned)ことができる。実際には、第1の乗物車両16を第2の軌道分岐器24から2次部分66に沿って導く動作は、ブロック98で合流を管理する制御装置に送る(feed)ことができる。
【0032】
図4は、乗車システム12のブロック図である。図4から分かるように、乗車システムは、ターンテーブル20の回転をモーター108及びターンテーブル制御装置110を介して駆動するターンテーブル組立体106を含む。ターンテーブル制御装置110は、中央ライド制御装置120に接続することができ、無線ネットワーク(例えば、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、無線広域ネットワーク(WWAN)、近距離通信(NFC))を介して、及び/又は、有線ネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN))を介して通信することができる。制御システム120は、プロセッサ124及びメモリー126を含む。乗車システム12の他の開示される構成要素は、メモリー及びプロセッサを含むこともでき、メモリー内に記憶されたプロセッサベースの命令を実行するように動作することができることを理解されたい。
【0033】
また、中央ライド制御装置120は、車両移動、可変の車両移動(例えば、可変速ゾーン28を通る)、再循環の間の2次部分66からの乗車経路56の合流を制御することができ、さらに、第1の軌道分岐器24及び第2の軌道分岐器26及びこれらのそれぞれの制御装置130、132と通信して、アトラクション経路18と乗車経路56との間の乗物車両16の移動を導くことができる。例えば、1つの実施形態において、制御装置120は、第2の軌道分岐器26に接近する1又は2以上の乗物車両16がアトラクション経路18上に移動されることに関連している占有状態を有するという信号又はデータを受け取ることができる。1又は複数の乗物車両16が第2の軌道分岐器26に接近する際に、第2の軌道分岐器26は、アトラクション経路位置に切り替わる(又は、留まる)信号を受け取る。別の実施例において、ライドシステム14が動作状態で、乗車経路56を通過する乗物車両16が降車状態である場合、第2の軌道分岐器26は、制御装置120から乗物車両16を再循環する位置に移動する(又は、留まる)信号を受け取る。制御装置120は、乗車経路56上又はアトラクション経路18上のライドシステム14の全ての車両16及びそれらのそれぞれの位置を追跡することができる。さらに、制御装置120は、所望の又は一定の数の車両16をアトラクション経路18内に保持するために、空の車両16の再循環、又は、メンテナンス若しくは保持経路への進入を制御することができる。すなわち、制御装置120は、アトラクション経路18上への車両18の進入を記録することができ、空間が空くまで再循環するように車両16を指示して、アトラクション経路18上に多すぎる車両16が存在するのを防止することができる。
【0034】
中央制御装置120は、ディスプレイ142を含むことができるオペレータインターフェース140を用いたオペレータ入力を可能にすることができる。一部の実施形態において、オペレータは、本明細書で説明するように、オペレータインターフェース140を用いて、乗車システム12を動作させる1又は2以上の信号を中央制御装置120に送ることができる。
【0035】
全体として、本明細書で開示される実施形態は、乗物車両に乗車する乗客のための可変の乗車時間を提供するように構成されたシステム及び方法を含む。例えば、開示される実施形態は、乗客が乗物車両を降車及び乗車する間にターンテーブルと共に回転するように構成された乗物車両を有する乗車ゾーンを備えるアトラクションを含む。一般的に、乗客は、乗物車両が乗車ゾーンを通って進む際に乗物車両に乗車するために設定された時間を有する。しかしながら、乗客が乗物車両に乗車するために設定された時間を超える時間を費やした場合、乗客及び乗物車両は、乗車ゾーンの開始場所に再循環することができる。具体的には、乗物車両の再循環は、乗車ゾーンを通る又はアトラクションを通る他の乗物車両の進行に悪影響を与えることなく実行することができる。このように、乗客は、他の乗物車両の移動を妨げることなく、かつ、ライドシステム14全体が通常の動作を続行することを可能にしながら、乗物車両に乗車するための長い又は可変の時間が与えられる。アトラクションを通る乗物車両の連続した進行によって、アトラクションは、アトラクションを通して多数の来園者を循環させることができ、その結果、アトラクションの効率が向上する。
【0036】
本明細書では本発明の実施形態の特定の特徴のみを図示して説明したが、当業者であれば多くの修正例及び変更例を想定できるはずである。従って、特許請求の範囲は、本開示の真の精神に該当する全ての当該修正例及び変更例を包含することが意図されていると理解される。さらに、本開示の実施形態の特定の要素は、互いに結合すること又は置き換えることができることを理解されたい。
【0037】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0038】
10 乗車ゾーン
12 乗車システム
14 ライドシステム
16 乗物車両
18 アトラクション経路
20 ターンテーブル
22 進入路
24 第1の軌道分岐器
26 第2の軌道分岐器
28 可変速ゾーン
40 ターンテーブル軸
41 時計回りの方向
42 固定部分
44 回転部分
50 入口
56 乗車経路
58 第1の方向
60 第2の方向
62 第3の方向
65 主要部分
66 2次部分
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】