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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-07
(54)【発明の名称】型枠部材および型枠キット
(51)【国際特許分類】
   E04G 9/00 20060101AFI20220331BHJP
   E04G 9/06 20060101ALI20220331BHJP
【FI】
E04G9/00 C
E04G9/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021547869
(86)(22)【出願日】2020-02-18
(85)【翻訳文提出日】2021-10-13
(86)【国際出願番号】 EP2020054271
(87)【国際公開番号】W WO2020169624
(87)【国際公開日】2020-08-27
(31)【優先権主張番号】102019104315.8
(32)【優先日】2019-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591131224
【氏名又は名称】パーシャル-ヴェルク ゲー マイヤー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】PASCHAL-Werk G. Maier GmbH
【住所又は居所原語表記】Kreuzbuehlstrasse 5, 77790 Steinach, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ウーヴェ ヘーゲリヒ
(72)【発明者】
【氏名】ベアント クアト
【テーマコード(参考)】
2E150
【Fターム(参考)】
2E150AA03
2E150BA32
2E150BA54
(57)【要約】
本発明は、コンクリート型枠構造体の技術分野における改良に関する。改良としてとりわけ、型枠部材(1)のフレーム(3)は平鋼から製造されているのに対し、支柱(4)は形鋼から成る型枠部材(1)を提案する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
型枠スキン(2)と、該型枠スキン(2)を支持するフレーム(3)と、該フレーム(3)の内側に配置されかつ前記型枠スキン(2)を支持する支柱(4)とを備えた型枠部材(1)において、
前記フレーム(3)は、未成形の平鋼から製造されており、前記支柱(4)は、開いた形鋼から製造されていることを特徴とする、型枠部材(1)。
【請求項2】
前記形鋼は、前記型枠スキン(2)に対して開いておりかつ/または前記形鋼は、対称的な輪郭、特にハット輪郭を有しておりかつ/または前記形鋼は、その頭側(13)に、少なくとも1つの長手方向波形部(14)を有している、請求項1記載の型枠部材(1)。
【請求項3】
型枠スキン(2)と、該型枠スキン(2)を支持するフレーム(3)と、該フレーム(3)の内側に配置されかつ前記型枠スキン(2)を支持する支柱(4)とを備えており、前記フレーム(3)の内側に、偶数の前記支柱(4)が配置されており、該支柱(4)のうち2本の外側の支柱(4a,4b)は、それぞれアンカー用の少なくとも1つの挿通開口(5)を有している、請求項1または2記載の型枠部材(1)。
【請求項4】
型枠スキン(2)と、該型枠スキン(2)を支持するフレーム(3)と、該フレーム(3)の内側に配置されかつ前記型枠スキン(2)を支持する支柱(4)とを備えており、少なくとも1本の支柱(4)は、少なくとも2つの挿通開口(5)を有しており、前記少なくとも2つの挿通開口(5)の第1の挿通開口(6)の、前記フレーム(3)までの最短距離は、前記少なくとも2つの挿通開口(5)の第2の挿通開口(7)の、前記フレーム(3)までの最短距離よりも短い、請求項1から3までのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項5】
前記フレーム(3)の内側には、前記支柱(4)が2本または4本配置されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項6】
特に2本または4本の前記支柱(4)は、互いに平行に方向付けられておりかつ/または互いに等間隔をあけて配置されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項7】
前記第2の挿通開口(7)は、前記フレーム(3)の互いに隣接する2つのフレーム脚部(8,9)に対して等間隔をあけて配置されている、請求項4から6までのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項8】
前記支柱(4)は、台形輪郭を有する形鋼から製造されておりかつ/または台形の横断面を有している、請求項1から7までのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項9】
前記フレーム(3)は、3:5の辺の比を有している、請求項1から8までのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項10】
前記フレーム(3)は、内側に突起を有さずに形成されている、請求項1から9までのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項11】
前記フレーム(3)は、好適には打ち抜かれた結合開口(18,19)、特に少なくとも2つの異なる形式の結合開口(18,19)を有しており、特に、異なる前記結合開口(18,19)の、前記型枠スキン(2)に対して横方向の内法幅は、それぞれ一致するように選択されておりかつ/または少なくとも1つの第1の形式の前記結合開口(18)は長孔として形成されておりかつ/または第2の形式の前記結合開口(19)は丸孔として形成されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項12】
前記支柱(4)は、互いに同一に形成されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項13】
型枠キットであって、少なくとも2つの異なる形式の、請求項1から12までのいずれか1項記載の型枠部材(1)を含んでおり、特に、第1の形式の型枠部材(1)の各挿通開口(5,6,7)の2つの交差し合う線(23,24)は、それらの位置を、第2の形式の型枠部材(1)の各挿通開口(5,6,7)の線(25)に合わせられており、かつ/または請求項1から12までのいずれか1項記載の少なくとも1つの形式の型枠部材(1)には、少なくとも1つの結合クリップ(20)が設けられており、特に、該結合クリップ(20)のクリップアーム(21)には、前記型枠部材(1)のフレーム(3)に設けられた結合開口(18,19)に合うように、保持突起(22)が形成されている、型枠キット。
【請求項14】
型枠部材(1)を別の型枠部材に結合するための結合クリップ(20)と挿通ピン(23)とを選択的に取り付けるための、特に請求項1から12までのいずれか1項記載の型枠部材(1)かつ/または請求項13記載の型枠キットのフレーム(3)に設けられた結合開口(18,19)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、型枠スキンと、この型枠スキンを支持するフレームと、フレームの内側に配置されかつ型枠スキンを支持する支柱とを備えた型枠部材に関する。
【0002】
さらに本発明は、このような型枠部材を含みかつ複数の異なる形式の型枠から形成され得る型枠キットにも関する。
【0003】
このような型枠部材は実地から複数の異なる実施形態で従来周知であり、例えばコンクリート型枠構造体に用いられる。
【0004】
このような型枠部材が晒されている荷重に基づき、型枠部材を頑丈に形成することが必要とされている。このことには一般に型枠部材の比較的大きな重量を伴い、これにより、このような型枠部材の取扱いが困難になる場合がある。
【0005】
したがって本発明の課題は、従来周知の型枠部材に比べて使用特性が改良された、冒頭で述べた形式の型枠部材を提供することにある。
【0006】
この課題を解決するために、まず、このような型枠部材を指す独立請求項1記載の特徴を備えた型枠部材を提案する。つまり、特に冒頭で述べた形式の型枠部材において解決するために、型枠部材のフレームは、未成形の平鋼から製造されており、型枠部材の支柱は開いた形鋼から製造されている、ということを提案する。例えば開いた横断面を有する形鋼が、開いた形鋼と見なされてよい。形鋼から成る支柱は、平鋼から成る支柱に比べ、型枠スキンに対する支柱の接触点が互いに大幅に離されている、という利点を有している。このようにして、支柱は、冒頭で述べた形式の従来周知の型枠部材において可能であるよりもやや大きく互いに離されて配置され得、この場合、支柱のより大きな相互間隔にもかかわらず、従来周知の型枠部材の場合と比較可能な、またはそれどころかより高い、型枠部材の耐荷重性および安定性を得ることができる。さらに、形鋼から製造された支柱を使用することにより、型枠部材の総重量が、比較可能な大きさの従来周知の型枠部材と比べて削減され得る。つまり全体として、可能な限り高い耐荷重性と小さな自重との間での適切な妥協案を提供する型枠部材がもたらされる。さらに、開いた形鋼から成る支柱は比較的簡単に、全面を例えば腐食防止剤によりコーティングされ得る。このようにして、これらの支柱が装備された型枠部材の耐食性は、比較的小さな手間で改良され得る。
【0007】
未成形の平鋼は例えば、円筒ローラを用いた製造が可能である、ということを特徴とし得る。
【0008】
型枠部材の1つの実施形態では、支柱は、形鋼が型枠スキンに対して開いているように配置されている、ということが想定されていてよい。このようにして、各支柱の頭側および/または頭部分を固定に利用することができるようになっている。
【0009】
さらに、形鋼は、対称的な輪郭、特にハット輪郭を有している、ということが可能である。対称的な輪郭を有する形鋼の使用は、支柱における有利な応力分布を促進することができる。支柱の形鋼の輪郭がハット輪郭である場合、支柱は支持面を提供し、これらの支持面において、支柱は型枠スキンに面状に接触しかつ/または支持面は、例えば予め打ち抜かれた孔においてリベットにより取り付けるために使用され得る。
【0010】
形鋼は、その頭側に少なくとも1つの長手方向波形部を有していてよい。この長手方向波形部には、支柱に固定されるべき取付け部材が後方から係合することができ、これにより、支柱に相対回動不能に固定され得る。
【0011】
前記課題を解決するためにさらに提案する、冒頭で述べた形式の型枠部材は、前記のような型枠部材を指す第2の独立請求項記載の特徴を有している。特にこの型枠部材において前記課題を解決するためには、フレームの内側に、偶数の支柱が配置されており、これらの支柱のうち2本の外側の支柱は、それぞれアンカー用の少なくとも1つの挿通開口を有している、ということを提案する。これらの挿通開口は、型枠部材のいわゆるアンカーポイントを規定している。特に、支柱がフレームの内側に均等に配分されて配置されている場合には、付属部品を任意の支柱に取り付けることが可能である。さらにこれにより、型枠部材は、使用中に型枠部材の取扱いと、特に型枠部材の位置調整とを簡単にする、ある程度の対称性を得ることができる。
【0012】
特に、4本の支柱がフレームの内側に均等に配分されて配置されている場合には、少なくとも2本の外側の支柱の挿通開口により規定されたアンカーポイントが、型枠部材の全長または全高の1/5のところに自動的に配置されていることになる、という利点が生じる。型枠部材および/またはフレームの縁部までのこの距離は、生じる荷重および所望の応力分布に関して、型枠部材におけるアンカーの特に有利な位置を規定する。つまり、アンカー固定部に対する一方の短い方の端部にもたらされる荷重と、一方の長い方の端部または隣り合う2つのアンカーポイントの間において型枠スキンにもたらされる、型枠スキンに対する荷重との間の、特に有利なまたはそれどころか最適なバランスが見いだされている。
【0013】
この場合、アンカーポイントを規定する挿通開口は、好適にはフレームもしくは型枠部材の縁部付近に設けられている。支柱に複数の挿通開口を配置することは、形鋼から製造された支柱の場合、形鋼が同時に、アンカー固定部が型枠スキンと最終的には型枠部材をも保持するプレートまたはワッシャのための支持体をも提供する、という利点を有している。このことは特に、型枠部材の使用位置において隣接する、好適には同じ構成形式の、ただしアンカーは使用されない型枠部材が、流し込まれたコンクリートの圧力によりその位置から押し出され、このとき前記プレートまたはワッシャが旋回することを防ぐために重要である。
【0014】
最後に、冒頭で述べた課題は、前記のような型枠部材を指す第3の独立請求項記載の特徴を有する、冒頭で述べた形式の型枠部材によっても解決される。つまり、特に冒頭で述べた形式の型枠部材において前記課題を解決するために、少なくとも1本の支柱が、少なくとも2つの挿通開口を有しており、この場合、少なくとも2つの挿通開口の第1の挿通開口の、型枠部材のフレームまでの最短距離は、少なくとも2つの挿通開口の第2の挿通開口の、フレームまでの最短距離よりも短い、ということを提案する。このことは、縦置き位置または横置き位置での型枠部材の選択的な使用を可能にする。
【0015】
これに関連して述べておくと、上述した型枠部材と、その他の点において最初の2つの独立請求項により請求される型枠部材とが矩形であると、特に有利である。既に上述したように、アンカー用の挿通開口は、型枠部材のアンカーポイントを規定する。型枠部材の縁部付近に、つまり型枠部材のフレームに対して比較的小さな間隔をあけて配置されたアンカーポイントは、通常、好適には矩形の型枠部材の横置き位置においてアンカー固定には使用され得ない。つまり、型枠部材を用いて別の壁を形成しようする建築物の基礎には、仕切板または仕切部材が流し込まれることが多い。これらの仕切板または仕切部材は、基礎上に新規に流し込まれるべき壁と基礎との間の接合部または空隙を閉じるために用いられる。しかし、仕切板または仕切部材は、基礎の製造時に既に導入されるため、これらは基本的に、横置きの型枠部材におけるアンカーの設置を妨げる。ただし、フレームまでの間隔が、第1の挿通開口のフレームまでの間隔よりも大きな第2の挿通開口に基づき、本発明による型枠部材の場合には、アンカーまたはアンカーバーを設置する型枠部材を横置きで使用または配置した場合でも安全と隣り合わせの確率で到達可能であり続ける、少なくとも1つの挿通開口が提供されている。このことは、仕切板または仕切部材が上述したように、製造されるべき建築物の基礎に流し込まれている場合にも当てはまる。
【0016】
ここで述べておくと、型枠部材のこの実施形態でも、特に独立請求項1および2の一方または両方が指す、上述した型枠部材の特徴が有意に適用され得る。例えば、複数のまたは全ての支柱に上述した挿通開口を設けることが特に有利である。これら複数の挿通開口は、型枠部材のそれぞれ異なる支柱に、1方向において同じ高さにかつ/またはフレームに対して同一の間隔をあけて設けられていてよい。
【0017】
つまり、特にフレームに対して内側に位置し得る第2の挿通開口が相応に配置されている場合には、90°回動させられた型枠部材でも引き続き、挿通開口により規定されたアンカーポイントが同じ高さに位置することになる、ということが保証され得る。このことは、美的な利点を有している。それというのも、この場合は流し込まれたコンクリート中で仕上がった構造部分に認められる、対応し合うアンカーポイントが互いに一直線に並ぶからである。
【0018】
上述した型枠部材の全てにおいて、12mmの太さまたは厚さを有する型枠スキンが使用され得る。これに関連して述べておくと、型枠スキンは、例えば合板から製造されていてよい。型枠部材用の型枠スキンは、様々な太さまたは厚さに製造することが可能である。例えば型枠スキンが互いに異なっている、冒頭に述べた形式の型枠部材の列構造を提供することが可能である。この場合、例えば複数の型枠部材の列構造のうちの1つの型枠部材に、12mmの太さを有する型枠スキンを使用することができる一方で、複数の型枠部材の列構造のうちの別の型枠部材は、例えば15mmの厚さを有する型枠スキンを有していてよい。
【0019】
既に上で示唆したように、上述した型枠部材のフレームの内側に、2本または4本の支柱が配置されていると有利な場合がある。特に4本の、好適にはフレームの内側に均等に配分された支柱を使用することは特に有利である。それというのも、支柱はこの場合、ここでは合計4本の支柱のうち2本の外側の支柱に配置された挿通開口が、フレームおよび/または型枠部材の少なくとも1つの辺に関して、この辺の長さの1/5または4/5に相当する位置に配置されているように配置されているからである。
【0020】
型枠部材の1つの実施形態では、特に2本または4本の支柱が互いに平行に方向付けられておりかつ/または互いに等間隔をあけて配置されている、ということが想定されている。これにより、このように形成された型枠部材の対称的な構造が与えられ、このこともやはり、実地における型枠部材の取扱いと位置調整とを簡単にすることができる。
【0021】
型枠部材の上述した支柱は、台形輪郭を有する形鋼から製造されていてよい。つまり支柱は、台形の横断面を有していてよい。
【0022】
特に有利なのは、型枠部材のフレームが、3:5の辺の比を有している場合である。このことは、特に第3の独立特許請求項記載の型枠部材に関連して、特に有利である。それというのも、このようにして自動的に、型枠部材の横置き式の組立てまたは横置き式での使用に用いられるアンカー用の挿通開口が、型枠部材の全高の1/3に位置することになり、これにより、基礎に仕切板が流し込まれている場合でも、アンカー固定するために接近可能であり続けるからである。特に、前記寸法を有する型枠部材が、均等に配分されて配置された4本の支柱と、1本の支柱に均等に配分された2つの挿通開口とを有していると有利である。それというのも、これにより-型枠部材の向きに関係無く-アンカーバーの均等な配置が達成され得るからである。
【0023】
上述した型枠部材は全て、好適には手で運搬可能な型枠部材として形成されており、2人で運ぶことができる。つまり、型枠部材の50kg以下の自重が達成可能である。
【0024】
このために好適には、型枠部材は把持部を有している。上述した型枠部材の1つの特に有利な実施形態では、型枠部材は、少なくとも1本の補助支柱を有している、ということが想定されている。この補助支柱は、型枠部材の少なくとも1本の支柱に対して横方向または直角に配置または方向付けされていてよい。さらに、型枠部材は、少なくとも1本の補助支柱、特に型枠部材の少なくとも1本の支柱に対して横方向または直角に配置された補助支柱を有しており、補助支柱は、少なくとも1つの把持部および/または少なくとも1つの把持開口を有している、ということが可能である。
【0025】
もちろん、型枠部材/上述した型枠部材の少なくとも1本の支柱が、少なくとも1つの把持部および/または少なくとも1つの把持開口を有している、ということも可能である。
【0026】
好適には、互いに反対の側に位置する2つの辺に把持部および/または把持開口が形成されている。これにより、特に自重が50kg以下の場合は2名での運搬が可能になり得る。
【0027】
ここで述べておくと、型枠部材の上述した把持部および/または把持開口は全て、荷重持上げ手段を取り付けるように形成されていてよく、荷重持上げ手段自体は、型枠部材のクレーン運搬に適している。上述した少なくとも1つの荷重持上げ手段は、型枠部材の1つの実施形態では、型枠部材の構成部品であってよい。このようにして、前記のように形成された型枠部材を使用すると、追加的な部材および/または追加的な取扱いステップが回避される。
【0028】
上述した型枠部材のフレームは、例えば75mm以下の高さを有することができる。さらに述べておくと、型枠部材の支柱と型枠スキンとから成るフレームの内部構造は、全体としてフレームの高さに相当するかまたはフレームの高さよりも小さな高さを有することができる。
【0029】
特に、上述した内部構造の高さがフレームの高さに相当する場合、型枠スキンがフレームを越えて突出することはない。つまり、型枠部材のフレームと面一の型枠スキンの配置が達成され得、これにより、このように構成された型枠部材が運搬または保管用に積み重ねられる場合に引っかかるということが防止される。このようにして、積み重ねられた型枠部材の損傷を回避することができる。さらに、複数の型枠部材を重ねて使用する場合には外側からバーの形態の補強材が取り付けられ、これらの補強材は、各型枠部材の支柱と型枠部材のフレームの両方共を支持することが望ましいため、型枠スキンがフレームを越えて突出することを回避することが有意な場合もある。
【0030】
1つの別の実施形態では、型枠部材は、正方形の基本形状を有するフレームを有していてよい。1つのさらに別の実施形態では、型枠部材は、非正方形かつ/または矩形の基本形状を有するフレームを有していてよい。これにより、矩形の型枠部材が生じ得る。特に矩形の型枠部材の場合、支柱は、型枠部材のフレームの矩形の基本形状の短辺に沿って方向付けられていてよい。
【0031】
1つの有利な構成では、フレームは、内側に突起を有さずに形成されている、ということが想定されていてよい。この場合に有利なのは、平鋼に追加的な構造体を備え付けずに済む、という点である。これにより、製造コストを節約することができる。
【0032】
1つの有利な構成では、フレームは、好適には打ち抜かれた複数の結合開口を有している、ということが想定されていてよい。打ち抜かれた結合開口を形成することは、特に比較的少ない個数の場合には形鋼の使用に比べて有利である。なぜならば、圧延工具を調達せずに済むからである。
【0033】
特に有利なのは、少なくとも2つの異なる形式の結合開口が形成されている場合である。これにより、異なる形式の固定手段を形成することができる。
【0034】
この場合、異なる結合開口の、型枠スキンに対して横方向の内法幅は、それぞれ一致するように選択されている、ということが想定されていてよい。これにより、型枠スキンの広がりに対して横方向の、型枠スキン相互の位置調整を、選択される結合開口に左右されずに規定することができる。
【0035】
この場合は択一的または追加的に、少なくとも1つの第1の形式の結合開口が長孔として形成されている、ということが想定されていてもよい。これにより簡単に、所定の方向における、結合される型枠部材同士の位置固定または規定通りの位置調整と、第2の方向における許容差とが可能である。
【0036】
択一的または追加的に、第2の形式の結合開口は丸孔として形成されている、ということが想定されていてもよい。これにより簡単に、2つの方向における、結合される型枠部材同士の位置固定または規定通りの位置調整が可能である。
【0037】
この場合、長孔は、例えば長孔内に横方向または狭幅方向では遊び無しで配置可能な結合手段、例えば挿通ピンが、長手方向では遊びを有している、ということにより特徴付けられてよい。この場合、丸孔は、例えば長孔内に横方向に遊び無しで配置可能な結合手段、例えば挿通ピンが、長手方向にも遊びを有さない、ということにより特徴付けられてよい。
【0038】
1つの有利な構成では、支柱は互いに同一に形成されている、ということが想定されていてよい。これにより、型枠部材を製造するための部品数を削減することができると共に、工具費も削減することができる。支柱は、必ずしも後加工されなくてもよいため、アンカーバー用の追加的な挿通開口の形成も容易になり得る。
【0039】
本発明は、上述した形式のそれぞれ異なる少なくとも2つの形式の型枠部材を含む型枠キットを指す独立請求項記載の型枠キットの提供を可能にする。型枠キットは、特に型枠部材の自重がそれぞれ50kg以下である場合に、いわゆる軽量型枠の製造を支援することができる。この型枠キットの使用は、型枠キットを用いて形成された型枠の組立ておよび/分解にクレーンは必須ではない、という利点を有している。これにより、時間とコストとを節約することができる。
【0040】
この場合、第1の形式の型枠部材の各挿通開口の2つの交差し合う線は、それらの位置を、つまり例えば各使用位置における設置面に対する高さに関して、第2の形式の型枠部材の各挿通開口の線に合わせられていてよい。この場合に有利なのは、特に第1の形式の型枠部材の2つの異なる向きにおいて、アンカーバーを均一な高さに配置することができる、という点である。このことは、露出したコンクリートの処理において特に有利である。それというのも、この場合はアンカーバー用の(閉じられる)孔の均一な外観が生じるからである。
【0041】
少なくとも1つの形式の型枠部材は、本発明に基づき、特に上述したようにかつ/または型枠部材を指す請求項のうちの1つに基づき形成されており、型枠キットには、少なくとも1つの結合クリップが存在している、ということが想定されていてもよい。これにより、各型枠部材は、未成形のフレームにおいて簡単に互いに結合可能である。この場合、結合クリップのクリップアームには、型枠部材のフレームに設けられた結合開口に合うように保持突起が形成されている、ということが想定されていてよい。これにより、結合クリップの滑落を回避することができる。
【0042】
本発明はさらに、型枠部材を別の型枠部材に結合するための結合クリップと挿通ピンとを選択的に取り付けるための、特に上述のようなかつ/または型枠部材を指す請求項のうちの1つに基づく型枠部材のフレームに設けられた結合開口の使用を可能にする。これにより、より廉価な挿通ピンまたはより簡単に取り扱うことができる結合クリップが選択的に使用可能である。型枠部材は、例えば上述した型枠キットのものであってよい。
【0043】
次に、本発明を2つの実施例に基づきより詳しく説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。別の実施例は、個々のまたは複数の保護請求項の特徴を相互に組み合わせかつ/または実施例の個々のまたは複数の特徴を組み合わせることにより、明らかである。部分的に、大幅に概略的な表現で図示されている。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】フレーム内に4本の支柱が均等に配分されて配置された型枠部材を後ろから見た等角投影図である。
図2図1に示した型枠部材の型枠スキンを前から見た等角投影図である。
図3】フレーム内に2本の支柱が均等に配分されて配置された別の型枠部材を後ろから見た等角投影図である。
図4図3に示した型枠部材の型枠スキンを前から見た等角投影図である。
図5図1図4に示した2つの型枠部材から構成された型枠ユニットを後ろから見た等角投影図であって、フレーム内に4本の支柱を有する型枠部材は縦置き位置で配置されている。
図6図1図4に示した2つの型枠部材から構成された別の型枠ユニットを後ろから見た等角投影図であって、フレーム内に4本の支柱を有する型枠部材は横置き位置で配置されている。
図7】先行図面に示された各型枠部材のうちの1つを部分的にくり抜いて後ろから見た等角投影図である。
図8】結合クリップにより1つにまとめられる2つの型枠部材の詳細断面図である。
図9図8と同様の原理図であり、各型枠部材は挿通ピンにより1つにまとめられる。
【0045】
本発明のそれぞれ異なる実施形態の以下の説明において、機能が一致する部材は、それぞれ場合により構成または形状が互いに異なっていても、一致する符号を有している。
【0046】
全ての図面には、それぞれ全体を符号1で表す型枠部材が示されている。各型枠部材1は、型枠スキン2と、この型枠スキン2を支持するフレーム3と、フレーム3の内側に配置されかつ型枠スキン2を支持する支柱4とを有している。
【0047】
図示された型枠部材1の全ての実施形態において、フレーム3はそれぞれ平鋼から製造されている。図示の型枠部材1の支柱4自体は、開いた対称的な形鋼から製造されている。つまり型枠部材1の支柱4は、その成形横断面に基づき、支柱4の製造に使用される材料との比較において、従来の型枠部材に使用される未成形の平鋼から製造された支柱よりも高い剛性を得ることになる。支柱4のこのより高い剛性は、一方では各型枠部材1のより高い全体剛性ひいてはより高い耐荷重性を促進する。他方では、形鋼から製造された支柱4の使用に基づく型枠部材1は、その耐荷重性と安定性とに比べ、特に小さな総重量を有している。このことは、型枠部材1の簡単な取扱いを促進する。
【0048】
支柱4の形鋼は、各型枠部材1の型枠スキン2に対して開いている。特に図7に示す断面図にはさらに、支柱4に用いられた形鋼がハット輪郭であるもしくはハット輪郭を有している、ということが示されている。よって支柱4は、型枠スキン2に面状に接触する支持面16を有している。型枠スキン2は、リベット15により支柱4に取り付けられている。支柱4の形鋼はさらにその頭側13に、互いに平行に方向付けられた2つの長手方向波形部14を有している。これらの長手方向波形部14には、取付け部材(図示せず)、例えばアンカーが後方から係合することができ、このようにして支柱4に相対回動不能に固定され得る。
【0049】
図示の型枠部材1はそれぞれ、そのフレーム3の内側に偶数の支柱4を有している。これらの支柱4の少なくとも2本の外側の支柱4aおよび4bは、それぞれアンカー(図示せず)用の複数の挿通開口5,6および7を備えている。
【0050】
それどころか図示の型枠部材1の場合には、全ての支柱4がそれぞれ少なくとも2つの挿通開口5,6および/または7を有している、ということが想定されている。この場合、少なくとも2つの挿通開口5の第1の挿通開口6の、各型枠部材1のフレーム3までの最短距離は、少なくとも2つの挿通開口の第2の挿通開口7の、フレーム3までの最短距離よりも短い。
【0051】
図1および図2に示した型枠部材1の実施例の場合には、フレーム3の内側に合計4本の支柱4が配置されている。図3および図4に示した型枠部材1の実施例の場合には、フレーム3の内側に合計2本の支柱4が配置されている。
【0052】
全ての支柱4は、互いに平行に方向付けられており、さらに互いに等間隔をあけて、各フレーム3の内側に配置されている。この場合、各第2の挿通開口7は、フレーム3の互いに隣接する2つのフレーム脚部8,9に対して等間隔をあけて配置されている。
【0053】
特に図7に示す型枠部材1の断面図には、支柱4が台形成形材から成っていることが明確に示されている。少なくとも図1および図2に示した型枠部材1は、辺の比が3:5のフレーム3を有している。
【0054】
各型枠部材1はさらに、複数の補助支柱10を有している。これらの補助支柱10は、各型枠部材1の支柱4に対して横方向に、より正確に言うと直角に配置されている。さらに、これらの補助支柱10には各1つの保持開口11が形成されている。各型枠部材1が有している保持開口11は、型枠部材1の取扱いを簡単にする。保持開口11は、2人の手による型枠部材1の運搬を可能にする。
【0055】
さらに、各型枠部材1のフレーム3の隣接するフレーム脚部8および9の間には、補強部材12が設けられている。
【0056】
とりわけ、内側に位置する挿通開口5,6,7は長孔として形成されており、このことは、アンカーバーまたはコンクリートアンカーの挿入を容易にすることができる。
【0057】
図6には、左側に配置された正方形の型枠部材1の支柱4が、これらの支柱4に形成された挿通開口5,6と第2の矩形の型枠部材1の支柱4に設けられた第2の挿通開口7とが一直線に並ぶように配置されている、ということが具体的に示されている。
【0058】
矩形の型枠部材1を対象とする全ての図面には、これらの矩形の型枠部材1の支柱4が各型枠部材1のフレーム3の矩形の基本形状の短辺に沿って方向付けられている、ということが具体的に示されている。
【0059】
図5および図6は、上述した形式のそれぞれ異なる少なくとも2つの形式の型枠部材1を含む型枠キットを具体的に示すためにも用いられる。図5および図6が示すように、型枠キットは、複数の型枠部材1から形成される1つの型枠の可変の構成を可能にする。
【0060】
図8には、結合クリップ20による2つの型枠部材1の結合が示されている。このためにはフレームに結合開口18,19が打ち抜かれており、結合開口18,19内には結合クリップ20の保持突起22とクリップアーム21とが係合している。この場合、保持突起22は、-少なくともクリップアーム21に沿って実際には遊び無しで-結合開口18,19内に係合するように寸法設定されかつクリップアーム21に配置されており、これにより、型枠部材1同士が相対して整列することになる。
【0061】
この場合は2つの形式の結合開口18,19が形成されている。
【0062】
第1の形式の結合開口18(図7参照)は長孔として形成されているため、遊びの無い位置固定は、型枠スキン2に対して横方向にのみ、つまり長孔の横方向または狭幅方向にのみ行われる。
【0063】
これに対して第2の形式の結合開口19(図7参照)は(引き続き以下でより正確に説明するように挿通ピン23の翼部24用の切抜き部を備えた)丸孔として形成されている。丸孔に基づき、型枠部材1同士は結合開口19付近のフレーム3に沿っても整列することになる。それというのも、挿通ピン23または保持突起22が完全に位置固定されているからである。
【0064】
全体として、フレーム3の内面17は、突起無しで平らな未成形の平鋼から形成されている、ということが明らかである。
【0065】
この場合、打ち抜かれた結合開口18,19はアンダカットを形成しており、これらのアンダカットには、結合クリップ20が滑落しないように係合することができる。
【0066】
図9には、2つの型枠部材1の択一的な結合形式が示されている。この場合、直径が保持突起22の直径と同じであってよい挿通ピン23が、2つの結合開口18,19のうちの1つに挿通される。この場合、翼部24は、丸孔の切抜き部25と長孔の両方を通過するように寸法設定されている。この場合、挿通ピン23は90°回動させられると位置固定された状態になる。
【0067】
型枠スキン2に対して横方向に遊びが無いことを保障するために、それぞれ異なる結合開口18,19の、型枠スキン2に対して横方向の内法幅は同じである。
【0068】
これに対して、結合開口18,19内の、保持突起22を配置するためのスペースは、長孔、つまり結合開口18の場合、型枠スキン2に沿って、結合開口19の丸孔の場合よりも大きくなっている。
【0069】
図面からはさらに、型枠部材1の内側の支柱4は互いに同一に形成されている、ということが明らかである。
【0070】
図1図6の比較により、図2に示す型枠部材1では、挿通開口5,6,7により、交差し合う2つの線が形成されている、ということが明らかである。つまり、挿通開口7が1つの鉛直方向線を形成しており、挿通開口6は(別の挿通開口と共に)それぞれ鉛直方向線と交差するまたは交わる2つの水平方向線を形成している。
【0071】
この場合、型枠部材1を基礎または設置面に設置する縁部の上側のこれらの線の高さは、それぞれ一致するように同じ高さに選択されており、図4に示す型枠部材1における、対応する1つの線の高さと同じである。つまり、2つの型枠部材を並べて設置した場合には、それらの空間的な向きに左右されずに、アンカーバーが位置する1つの水平方向線が生じることになる。
【0072】
本発明は、コンクリート型枠構造体の技術分野における改良に関する。改良としてとりわけ提案する型枠部材1のフレーム3は平鋼から製造されているのに対し、この型枠部材1の支柱4は形鋼から成っている。
【符号の説明】
【0073】
1 型枠部材
2 型枠スキン
3 フレーム
4 支柱
4a 外側の支柱
4b 外側の支柱
5 挿通開口
6 第1の挿通開口
7 第2の挿通開口
8 フレーム脚部
9 フレーム脚部
10 補助支柱
11 保持開口
12 補強部材
13 頭側
14 長手方向波形部
15 リベット
16 支持面
17 内面
18 結合開口(第1の形式)
19 結合開口(第2の形式)
20 結合クリップ
21 クリップアーム
22 保持突起
23 挿通ピン
24 翼部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2021-10-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
型枠スキン(2)と、該型枠スキン(2)を支持するフレーム(3)と、該フレーム(3)の内側に配置されかつ前記型枠スキン(2)を支持する支柱(4)とを備えた型枠部材(1)であって、前記フレーム(3)は、未成形の平鋼から製造されており、前記支柱(4)は、開いた形鋼から製造されている、型枠部材(1)において
前記フレーム(3)の内側に、偶数の前記支柱(4)が配置されており、該支柱(4)のうち2本の外側の支柱(4a,4b)は、それぞれアンカー用の少なくとも1つの挿通開口(5)を有しており、少なくとも1本の前記支柱(4)は、少なくとも2つの挿通開口(5)を有しており、前記少なくとも2つの挿通開口(5)の第1の挿通開口(6)の、前記フレーム(3)までの最短距離は、前記少なくとも2つの挿通開口(5)の第2の挿通開口(7)の、前記フレーム(3)までの最短距離よりも短く、前記フレーム(3)は、3:5の辺の比を有していることを特徴とする、型枠部材(1)。
【請求項2】
前記形鋼は、前記型枠スキン(2)に対して開いておりかつ/または前記形鋼は、対称的な輪郭、特にハット輪郭を有しておりかつ/または前記形鋼は、その頭側(13)に、少なくとも1つの長手方向波形部(14)を有している、請求項1記載の型枠部材(1)。
【請求項3】
前記フレーム(3)の内側には、前記支柱(4)が2本または4本配置されている、請求項1または2記載の型枠部材(1)。
【請求項4】
特に2本または4本の前記支柱(4)は、互いに平行に方向付けられておりかつ/または互いに等間隔をあけて配置されている、請求項1からまでのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項5】
前記第2の挿通開口(7)は、前記フレーム(3)の互いに隣接する2つのフレーム脚部(8,9)に対して等間隔をあけて配置されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項6】
前記支柱(4)は、台形輪郭を有する形鋼から製造されておりかつ/または台形の横断面を有している、請求項1からまでのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項7】
前記フレーム(3)は、内側に突起を有さずに形成されている、請求項1からまでのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項8】
前記フレーム(3)は、好適には打ち抜かれた結合開口(18,19)、特に少なくとも2つの異なる形式の結合開口(18,19)を有しており、特に、異なる前記結合開口(18,19)の、前記型枠スキン(2)に対して横方向の内法幅は、それぞれ一致するように選択されておりかつ/または少なくとも1つの第1の形式の前記結合開口(18)は長孔として形成されておりかつ/または第2の形式の前記結合開口(19)は丸孔として形成されている、請求項1からまでのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項9】
前記支柱(4)は、互いに同一に形成されている、請求項1からまでのいずれか1項記載の型枠部材(1)。
【請求項10】
型枠キットであって、少なくとも2つの異なる形式の、請求項1からまでのいずれか1項記載の型枠部材(1)を含んでおり、特に、第1の形式の型枠部材(1)の各挿通開口(5,6,7)の2つの交差し合う線(23,24)は、それらの位置を、第2の形式の型枠部材(1)の各挿通開口(5,6,7)の線(25)に合わせられており、かつ/または請求項1からまでのいずれか1項記載の少なくとも1つの形式の型枠部材(1)には、少なくとも1つの結合クリップ(20)が設けられており、特に、該結合クリップ(20)のクリップアーム(21)には、前記型枠部材(1)のフレーム(3)に設けられた結合開口(18,19)に合うように、保持突起(22)が形成されている、型枠キット。
【請求項11】
型枠部材(1)を別の型枠部材に結合するための結合クリップ(20)と挿通ピン(23)とを選択的に取り付けるための、請求項1からまでのいずれか1項記載の型枠部材(1)かつ/または請求項10記載の型枠キットのフレーム(3)に設けられた結合開口(18,19)の使用。
【国際調査報告】