(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-07
(54)【発明の名称】変異型ハンチンチンタンパク質を標的とするための化合物及びその使用
(51)【国際特許分類】
A61K 47/60 20170101AFI20220331BHJP
A61P 25/14 20060101ALI20220331BHJP
A61K 47/64 20170101ALI20220331BHJP
A61K 47/54 20170101ALI20220331BHJP
A61K 47/50 20170101ALI20220331BHJP
C12N 15/09 20060101ALN20220331BHJP
【FI】
A61K47/60
A61P25/14 ZNA
A61K47/64
A61K47/54
A61K47/50
C12N15/09 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021549614
(86)(22)【出願日】2020-02-24
(85)【翻訳文提出日】2021-10-20
(86)【国際出願番号】 US2020019537
(87)【国際公開番号】W WO2020176424
(87)【国際公開日】2020-09-03
(32)【優先日】2019-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】511027183
【氏名又は名称】シーエイチディーアイ ファウンデーション,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドミンゲス,セリア
(72)【発明者】
【氏名】バード,ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】リー,マシュー アール.
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ロンビン
(72)【発明者】
【氏名】プライム,マイケル エドワード
(72)【発明者】
【氏名】コー,サミュエル
【テーマコード(参考)】
4C076
【Fターム(参考)】
4C076AA95
4C076CC01
4C076CC41
4C076EE23
4C076EE41
(57)【要約】
本発明は、一般的に、変異型ハンチンチンタンパク質(mHTT)及びユビキチンE3リガーゼの両方と同時に結合する化合物、並びに例えば疾患、例えばmHTTの凝集により引き起こされる神経変性障害の処置における、治療剤としてのそれらの使用に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
W-L-ULM (I)
又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、立体異性体の混合物若しくは同位体濃縮類似体
(式中、
Wは、変異型ハンチンチンタンパク質(mHTT)を標的とする化合物であり、
Lは、結合又はBで場合によって置換されている連結部分であり、
ULMは、E3ユビキチンリガーゼを標的とする部分であり、
Bは、血液脳関門を通過し、且つ/又は細胞透過性を強化する部分であり、
但し、前記化合物が
【化1】
でないことを条件とする)。
【請求項2】
ULMが、マウス二重微小染色体2ホモログ(MDM2)、アポトーシスタンパク質1の細胞阻害剤(cIAP1)、セレブロン(CRBN)、又はフォンヒッペル・リンドウ(VHL)を標的とする部分である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
ULMがVHLリガーゼを標的とする部分である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
ULMがセレブロンリガーゼを標的とする部分である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
ULMがアポトーシスタンパク質1の細胞阻害剤(cIAP1)を標的とする部分である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
ULMが
【化2】
(式中、R
40は水素又はC
1~6アルキルである)
から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
R
40が水素である、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
ULMが
【化3】
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
Wが、式(A)の化合物
【化4】
(式中、
WのL-ULMへの結合点は、式(A)の任意の置換可能な原子であり、
L
1は-CH=CH-であるか、又はL
1は存在せず、
R
1はフェニル若しくはヘテロアリールから選択され、その各々は
シアノ、
ハロ、
ヘテロアリール、
低級アルキル、
ヘテロアリールで置換されている低級アルコキシから独立して選択される1若しくは2個の置換基で置換されている低級アルキル、
-C(O)O-低級アルキル、
ヒドロキシル、
低級アルキニルオキシ、
低級アルコキシ、並びに
ハロ、
ヘテロシクロアルキル、
ヘテロアリール、
低級アルコキシで置換されているヘテロアリール、
場合によって置換されているアミノ、
ヘテロアリールで置換されているアルキル、及び
低級アルコキシで置換されているヘテロアリールで置換されているアルキル
から独立して選択される1又は2個の置換基で置換されている低級アルコキシ
から独立して選択される1、2若しくは3個の基で場合によって置換されており、
又は
R
1は2個の基で置換されているフェニルであり、これらが結合している炭素原子と一緒になってヘテロシクロアルケニル環を形成し、前記フェニルは、
ハロ、
ヘテロアリール、及び
場合によって置換されているアミノ
から選択される置換基でさらに場合によって置換されており、
L
2は-N(R
4)-であるか、又はL
2は存在せず、
R
2は、
水素、
低級アルキル、及び
低級アルコキシ、アミノ、(アルキル)アミノ、(ジアルキル)アミノ又はヒドロキシで置換されている低級アルキル
から選択され、
出現する毎に、R
3は
ハロ、
シアノ、
低級アルコキシ、
アミノ、(アルキル)アミノ又はジ(アルキル)アミノで場合によって置換されている低級アルキル、及び
トリ(アルキル)シリルで場合によって置換されているエチニル
から独立して選択され、
R
4は水素又は低級アルキルであり、
mは0、1又は2である)
である、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
Wが、式(B)の化合物
【化5】
(式中、
WのL-ULMへの結合点は、式(B)の任意の置換可能な原子であり、
Z
1、Z
2、Z
3及びZ
4は、Z
1、Z
2、Z
3及びZ
4の少なくとも2個がCHであることを条件として、CH及びNから独立して選択され、
R
5は、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニル若しくはヘテロシクロアルキルであり、その各々は、シアノ、ハロ、低級アルキル(アミノ、アルキルアミノ若しくはジ(アルキル)アミノで場合によって置換されている)、低級アルコキシで場合によって置換されている低級アルコキシ、場合によって置換されているアミノ、ハロアルキル、ジ(アルキル)アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル及びアミノカルボニルから独立して選択される1若しくは2個の基で場合によって置換されており、
又は
R
5は、シアノ、ヘテロアリール、ハロ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ヘテロアリール、アミノ、(アルキル)アミノ若しくはジ(アルキル)アミノで場合によって置換されている低級アルキル、低級アルコキシ、場合によって置換されているアミノ、ジ(アルキル)アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、及びアミノカルボニルから独立して選択される1若しくは2個の基で場合によって置換されているフェニルであり、
L
3は-O-であり、L
4は-(CR
8R
9)
p-若しくは-(CR
8R
9)
p-O-であり、又は
L
3は-NR
10-であり、L
4は-C(O)-若しくは-(R
8R
9)
p-であり、又は
L
3は-NR
10-であり、L
4は-C(O)(O)(R
8R
9)
p-であり、又は
L
3は-NR
10-であり、L
4は-C(O)(R
8R
9)
p(O)-であり、又は
L
3は-NR
10-であり、L
4は-C(O)(R
8R
9)
p-であり、又は
L
3は-NR
10-であり、L
4は-C(O)CR
8=CR
9-であり、又は
L
3は-C(O)-であり、L
4は-NR
10-であり、又は
L
3は-(R
8R
9)
p-であり、L
4は-NR
10-、-C(O)-又は-O-であり、又は
L
3は存在せず、L
4は存在せず、又は
L
3はL
4と一緒になって-CH=CH-、-C≡C-若しくはヘテロシクリレンであり、
L
5は-CH=CH-であり、若しくはL
5は存在せず、
R
6はヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールから選択され、その各々は
-OC(O)-R
11、
-C(O)O-R
11、
アミノ、
ハロ、
ハロアルキル、
フェニル、
ヘテロアリール、
シアノ、
(低級アルキル)チオ、
フェノキシ、
フェノキシメチル、
ヘテロアリールオキシ、
低級アルキルで置換されているヘテロアリールオキシ、
ヒドロキシル、
低級アルケニルオキシ、
低級アルコキシ、
低級アルコキシ、アミノ、(アルキル)アミノ、(ジアルキル)アミノ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はハロで置換されている低級アルコキシ、
低級アルキル、及び
アミノ、(アルキル)アミノ、(ジアルキル)アミノ、ヒドロキシル又は低級アルコキシで置換されている低級アルキル
から選択される1又は2個の基で場合によって置換され、
X
1はNR
12、O又はSであり、
Y
1はCR
12又はNであり、
R
10は水素又は低級アルキルであり、
R
12は水素、ハロ、シアノ又は低級アルキルであり、
各R
7は、低級アルキル、低級アルコキシ及びハロから独立して選択され、
R
11は低級アルキルであり、
各R
8は、水素、ヒドロキシル、トリフルオロメチル及び低級アルキルから独立して選択され、
各R
9は、水素及び低級アルキルから独立して選択され、
nは0又は1であり、
pは0、1又は2である)
である、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
Wが、式(B)(i)の化合物
【化6】
(式中、波線はL-ULMのLへの結合点を表す)
である、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
Wが、式(B)(i)(a)の化合物
【化7】
(式中、波線はL-ULMのLへの結合点を表す)
である、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
Wが、式(B)(ii)の化合物
【化8】
(式中、波線はL-ULMのLへの結合点を表す)
である、請求項10に記載の化合物。
【請求項14】
Wが、式(B)(ii)(a)の化合物
【化9】
(式中、波線はL-ULMのLへの結合点を表す)
である、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
R
5が、シアノ、ハロ、低級アルキル(アミノ、アルキルアミノ又はジ(アルキル)アミノで場合によって置換されている)、低級アルコキシで場合によって置換されている低級アルコキシ、場合によって置換されているアミノ、ハロアルキル、ジ(アルキル)アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル及びアミノカルボニルから独立して選択される1又は2個の基で場合によって置換されているヘテロアリールである、請求項10から14のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
R
5が、シアノ、ハロ、低級アルキル(アミノ、アルキルアミノ又はジ(アルキル)アミノで場合によって置換されている)、低級アルコキシで場合によって置換されている低級アルコキシ、場合によって置換されているアミノ、ハロアルキル、ジ(アルキル)アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル及びアミノカルボニルから独立して選択される1又は2個の基で場合によって置換されているヘテロシクロアルケニルである、請求項10から14のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
R
5が、シアノ、ハロ、低級アルキル(アミノ、アルキルアミノ又はジ(アルキル)アミノで場合によって置換されている)、低級アルコキシで場合によって置換されている低級アルコキシ、場合によって置換されているアミノ、ハロアルキル、ジ(アルキル)アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル及びアミノカルボニルから独立して選択される1又は2個の基で場合によって置換されているヘテロシクロアルキルである、請求項10から14のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
R
6が5~6員のヘテロアリールであり、その各々が、ハロ;低級アルコキシ;低級アルコキシ、アミノ、(アルキル)アミノ、(ジアルキル)アミノ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はハロで置換されている低級アルコキシ;低級アルキル、及びアミノ、(アルキル)アミノ、(ジアルキル)アミノ、ヒドロキシル又は低級アルコキシで置換されている低級アルキルから選択される1又は2個の基で場合によって置換されている、請求項10から14のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
Wが、式(C)の化合物
【化10】
(式中、
WのL-ULMへの結合点は、式(C)の任意の置換可能な原子であり、
X
2は(CR
16=CR
16)、O、NH又はSであり、
Y
2はCR
16又はNであり、
各R
16は、水素、ハロ、シアノ及び低級アルキルから独立して選択され、
Z
1、Z
2、Z
3及びZ
4は、Z
1、Z
2、Z
3及びZ
4の少なくとも2個がCHであることを条件として、CH及びNから独立して選択され、
R
13はアリール、ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルであり、その各々は、アルキニル、ヘテロアリール、シアノ、場合によって置換されているアミノ、ハロ、及び場合によって置換されているアミノで場合によって置換されている低級アルキルから独立して選択される1又は2個の基で場合によって置換されており、
L
6は存在しないか、C(O)O、O又はNR
17であり、
R
17は水素又は低級アルキルであり、
L
7は(CH
2)
qであり、
R
14は水素、ヒドロキシル、低級アルキル、低級ハロアルキル、ハロ又は低級アルコキシであり、
各R
15は、低級アルキル、低級アルコキシ及びハロから選択され、又は
R
14及びR
15は、任意の間にある原子と一緒になって、5~7員のヘテロシクロアルキル環を形成し、
zは0又は1であり、
qは、0、1又は2である)
である、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
Wが、式(D)の化合物
【化11】
(式中、
WのL-ULMへの結合点は、式(D)の任意の置換可能な原子であり、
Z
1、Z
2、Z
3及びZ
4は、Z
1、Z
2、Z
3及びZ
4の少なくとも2個がCHであることを条件として、CH及びNから独立して選択され、
R
18はアリール、ヘテロアリール又はヘテロシクロアルケニルであり、その各々は、アルキニル、ヘテロアリール、シアノ、場合によって置換されているアミノ、ハロ、低級アルキル、及び場合によって置換されているアミノで置換されている低級アルキルから独立して選択される1又は2個の基で場合によって置換されており、
L
8はO又はNR
21であり、
R
21は水素又は低級アルキルであり、
L
9は(CH
2)
xであり、
R
19は水素、アリール、ヒドロキシル又は低級アルコキシで置換されているアリール、ヘテロアリール、及びヒドロキシル又は低級アルコキシで置換されているヘテロアリールであり、
各R
20は、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロ及びオキソ(ヘテロシクロアルキル環上の置換基として)から独立して選択され、
xは0、1又は2であり、
yは0又は1である)
である、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
Wが、式(E)の化合物
【化12】
(式中、
WのL-ULMへの結合点は、式(E)の任意の置換可能な原子であり、
JはC(=O)又は-CH
2-であり、
X
3はS又はNであり、
Y
3はCH又はNであり、
Z
5はCH又はNであり、
QはN又はSであり、
出現する毎に、R
23はハロ、低級アルコキシ、ヒドロキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ及び低級アルキルから独立して選択され、低級アルコキシ、シクロアルコキシ、低級アルキル、アリール又はヘテロアリールは、低級アルコキシ、アルケニル、-NR
24R
25、ハロ及び1~3個の低級アルコキシで場合によって置換されているヘテロアリールから独立して選択される1、2又は3個の基で各々場合によって置換されており、
R
21は水素又は低級アルキルであり、
R
22は、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリール又はヘテロアラルキルであり、その各々は、ヒドロキシ、低級アルコキシ又はハロで場合によって置換されている低級アルコキシ、ハロで場合によって置換されている低級アルキル、ハロ、ヘテロアリール、-(CH
2)
tNR
24R
25、オキソ、シアノ、及び-C(O)-NR
24R
25から独立して選択される1、2又は3個の基で場合によって置換されているか、又は
R
21及びR
22は、これらが結合している窒素と一緒になって、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキル、ハロ及び-C(O)-NR
24R
25から独立して選択される1、2又は3個の基で場合によって置換されているヘテロシクロアルキル環を形成し、
tは0、1又は2であり、
各R
24は、水素若しくは低級アルキルから独立して選択され、
各R
25は、水素若しくは低級アルキルから独立して選択され、又は
R
24及びR
25は、これらが結合している窒素と一緒になって、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキル、ハロ又は-C(O)-NR
26R
27から独立して選択される1、2若しくは3個の基で場合によって置換されているヘテロシクロアルキル環を形成し、
各R
26は、独立して水素又は低級アルキルであり、
各R
27は、独立して水素又は低級アルキルであり、
sは0、1又は2であり、
rは、1又は2である)
である、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
Wが、式(E)(i)の化合物
【化13】
(式中、波線はL-ULMのLへの結合点を表す)
である、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
R
21が水素であり、R
22がアリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリール又はヘテロアラルキルであり、その各々が、ヒドロキシ、低級アルコキシ又はハロで場合によって置換されている低級アルコキシ、ハロで場合によって置換されている低級アルキル、ハロ、ヘテロアリール、-(CH
2)
tNR
24R
25、オキソ、シアノ、及び-C(O)-NR
24R
25から独立して選択される1、2又は3個の基で場合によって置換されている、請求項21又は22に記載の化合物。
【請求項24】
Wが、式(F)の化合物
【化14】
(式中、
X
3はS又はNであり、
Y
3はCH又はNであり、
Z
5はCH又はNであり、
QはN又はSであり、
R
28は、シアノ、低級アルコキシ、低級アルケニル、-NR
24R
25、ハロ、及び1~3個の低級アルコキシで場合によって置換されているヘテロアリールから独立して選択される1、2又は3個の基で場合によって置換されているヘテロアリールであり、
各R
24は、水素若しくは低級アルキルから独立して選択され、
各R
25は、水素若しくは低級アルキルから独立して選択され、又は
R
24及びR
25は、これらが結合している窒素と一緒になって、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキル、ハロ又は-C(O)-NR
26R
27から独立して選択される1、2又は3個の基で場合によって置換されているヘテロシクロアルキル環を形成し、
各R
26は、独立して水素又は低級アルキルであり、
各R
27は、独立して水素又は低級アルキルであり、
波線は、Wの、L-ULMのLへの結合点を表す)
である、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項25】
R
28が、シアノ、低級アルコキシ、低級アルケニル、-NR
24R
25、ハロ、及び1~3個の低級アルコキシで場合によって置換されているヘテロアリールから独立して選択される1、2又は3個の基で場合によって置換されている二環のヘテロアリールである、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
R
28が、シアノ及び-NR
24R
25から独立して選択される1又は2個の基で場合によって置換されている二環のヘテロアリールである、請求項24に記載の化合物。
【請求項27】
Lが、Bで場合によって置換されている連結部分であり、
ULMが
【化15】
であり、
Wが
(i)式(A)の化合物
【化16】
(ii)式(B)の化合物
【化17】
又は(iii)式(E)の化合物
【化18】
である、請求項9、10及び21のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項28】
Lが結合である、請求項1から26のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項29】
Lが、Bで場合によって置換されている連結部分である、請求項1から26のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項30】
前記連結部分が、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンであり、
各アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレンは、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンを場合によって含むことができ、
さらに各アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、オキソ、ハロ、C
1~4アルキル、C
1~4アルコキシ及びC
1~4ハロアルキルから独立して選択される1~5個の置換基で、独立して場合によって置換されている、請求項27又は28に記載の化合物。
【請求項31】
前記連結部分が、式
-G
1-((CH
2)
a-G
2)
c-(CH
2)
b-G
3-
(式中、
G
1、G
2及びG
3の各々は、独立して、結合、-NR
28-、-O-、-S(O)
0~2-、-NR
28C(O)-、-C(O)NR
28-、-NR
28S(O)
2-、-S(O)
2NR
28-、-CR
29=N-NR
28-、-NR
28-N=CR
29-、又は-C(O)-、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンであり、各アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、オキソ、ハロ、C
1~4アルキル、C
1~4アルコキシ及びC
1~4ハロアルキルから独立して選択される1~5個の置換基で、独立して場合によって置換されており、
各R
28は、独立して、水素、C
1~4アルキル、C
1~4ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル又はヘテロシクリルであり、
R
29は、C
1~4アルキル、C
1~4ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル又はヘテロシクリルであり、
a及びbは、各々独立して、0、1、2、3、4、5、6、7又は8であり、
cは0~20の間の整数であり、
連結部分は、置換可能な原子上で、
(-G
4-(CH
2)
d-G
5-)
e-B
で場合によって置換されており
G
4及びG
5の各々は、独立して、結合、-NR
28-、-O-、-S(O)
0~2-、-NR
28C(O)-、-C(O)NR
28-、-NR
28S(O)
2-、-S(O)
2NR
28-、-CR
29=N-NR
28-、-NR
28-N=CR
29-、又は-C(O)-、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンであり、各アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、オキソ、ハロ、C
1~4アルキル、C
1~4アルコキシ及びC
1~4ハロアルキルから独立して選択される1~5個の置換基で、独立して場合によって置換されており、
d及びeは、各々独立して、0、1、2、3、4、5、6、7又は8である)
のものである、請求項29に記載の化合物。
【請求項32】
前記連結部分が、式
-G
1-((CH
2)
a-G
2)
c-(CH
2)
b-G
3-
(式中、
G
1、G
2及びG
3の各々は、独立して、結合、-NR
28-、-O-、-S(O)
0~2-、-NR
28C(O)-、-C(O)NR
28-、-NR
28S(O)
2-、-S(O)
2NR
28-、-CR
29=N-NR
28-、-NR
28-N=CR
29-、又は-C(O)-、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンであり、各アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、オキソ、ハロ、C
1~4アルキル、C
1~4アルコキシ及びC
1~4ハロアルキルから独立して選択される1~5個の置換基で、独立して場合によって置換されており、
各R
28は、独立して、水素、C
1~4アルキル、C
1~4ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル又はヘテロシクリルであり、
R
29は、C
1~4アルキル、C
1~4ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル又はヘテロシクリルであり、
a及びbは、各々独立して、0、1、2、3、4、5、6、7又は8であり、
cは0~20の間の整数である)
のものである、請求項29に記載の化合物。
【請求項33】
Bが、担体ペプチド、コレステロール又はコレステロールにコンジュゲートされている担体ペプチドである、請求項1から27及び29から32のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項34】
Bが、Angiopep2、ApoE-I、ApoE-II、ApoB、THR、ペプチド-22、L57、TGN、レプチン30、RVG29、コレステロールにコンジュゲートされているニパウイルスエンベロープ(env.)HR領域、コレステロールにコンジュゲートされているニューカッスル病ウイルス、又はコレステロールにコンジュゲートされている麻疹ウイルスペプチドである、請求項1から27及び29から32のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項35】
表2から選択される化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、立体異性体の混合物若しくは同位体濃縮類似体。
【請求項36】
請求項1から35のいずれか一項、及び薬学的に許容される賦形剤又は担体を含む医薬組成物。
【請求項37】
mHTTの分解を誘導する方法であって、治療有効量の請求項1から35に記載の化合物又は請求項36に記載の医薬組成物を投与するステップを含む方法。
【請求項38】
ハンチントン病を処置する方法であって、治療有効量の請求項1から35に記載の化合物又は請求項36に記載の医薬組成物を投与するステップを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条(e)項に基づいて、2019年2月25日に出願された米国仮特許出願第62/810,213号の利益を主張し、当該出願はその全体が参照により組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般的に、変異型ハンチンチンタンパク質(mHTT)及びユビキチンE3リガーゼの両方と同時に結合する化合物、並びに例えば疾患、例えばmHTTの凝集により引き起こされる神経変性障害の治療における、治療剤としてのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
ハンチントン病(HD)は、運動、認知及び精神的障害、並びに線条体及び皮質から始まり他の皮質下脳領域へと広がる神経変性及び脳萎縮を特徴とする遺伝性進行性神経変性障害である。ハンチントン病は、拡大されたCAGリピート配列が、コードされた変異型タンパク質におけるポリグルタミン(polyQ)の長い伸長を生じる、変異により引き起こされる神経変性疾患のファミリーに属する。このファミリーには、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)及び脊髄小脳失調症(SCA)も含まれる。これらのpolyQリピートを別として、関与するタンパク質は無関係であり、これらはすべて中枢神経系及び末梢組織中に広く発現しているにもかかわらず、変性の特徴的なパターンをもたらす。
【0004】
HDでは、多数の他の脳領域におけるニューロンの欠損も報告されているが、線条体のγ-アミノ酪酸放出性有棘投射ニューロンの選択的な神経変性が顕著である。非罹患集団では、HDタンパク質ハンチンチン(HTTタンパク質)をコードするIT15遺伝子中のCAGリピートの数は、6~35で変動する。36以上のCAGリピートによりHD対立遺伝子が定義され、それにより、より長いpolyQ伸長を含有する変異型ハンチンチンタンパク質(mHTT)の翻訳が生じる。このmHTTタンパク質は、ミスフォールディング及び凝集体形成を生じやすい。CAG拡大の長さは疾患発症の年齢と逆相関し、若年発症の場合、60を超えるリピートの拡大を特徴とする。HDは、世界的に100,000人あたり5~10人の有病率を有し、最も一般的な遺伝性神経変性障害となっている。
【0005】
HTTタンパク質は、そのアミノ末端に多形グルタミン/プロリンリッチドメインを含有する、348kDaのマルチドメインタンパク質である。mHTTのより長いpolyQドメインは、タンパク質中に立体構造的な変化を誘発するようであり、これによりタンパク質に、大半の場合に核封入体として現れる細胞内凝集体の形成が引き起こされる。しかし、凝集体はまた、核外でも形成され得る。mHTTタンパク質は、核、細胞体、樹状突起及びニューロンの神経終末に存在しており、ゴルジ装置、小胞体及びミトコンドリアを含めた、いくつかの細胞小器官にも関連する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
HDはmHTTタンパク質の発現により引き起こされるため、mHTTの発現を低下させることは、重要な治療戦略である。HDに罹患した脳内のmHTTタンパク質の量を減少させることは、細胞機能障害、神経変性を予防し、疾患の症状を緩和すると予測される。HDを有効に処置することができる化合物の必要性が、なお存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
mHTT及びユビキチンE3リガーゼの両方に同時に結合するヘテロ二機能性分子が、本明細書において提供される。
【0008】
一部の実施形態では、式(I)の化合物
W-L-ULM (I)
又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、立体異性体の混合物若しくは同位体濃縮類似体が、本発明において提供される
(式中、
Wは、変異型ハンチンチンタンパク質(mHTT)を標的とする化合物であり、
Lは、結合又はBで場合によって置換されている連結部分であり、
ULMは、E3ユビキチンリガーゼを標的とする部分であり、
Bは、血液脳関門を通過し、且つ/又は細胞透過性を強化する部分である)。
【0009】
一部の実施形態は、本明細書において記載されているような化合物、又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、立体異性体の混合物又は同位体濃縮類似体、及び薬学的に許容される賦形剤又は担体を含む医薬組成物を提供する。
【0010】
mHTTの分解を誘導する方法であって、治療有効量の本明細書において記載されているような化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、立体異性体、立体異性体の混合物若しくは同位体濃縮類似体、又は本明細書において記載されている医薬組成物を投与するステップを含む方法も本明細書において提供される。
【0011】
ハンチントン病を処置する方法であって、治療有効量の本明細書において記載されているような化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、立体異性体、立体異性体の混合物、若しくはその同位体濃縮類似体、又は本明細書において記載されているような医薬組成物を投与するステップを含む方法も本明細書において提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】様々なExon1-Qn-EGFP構築物を用いてトランスフェクトされたHeLa細胞における、化合物1を用いたmHTTのHTT分解を示す図である。可溶性mHTT(
図1A)及び凝集HTT(
図1B)についての、MSDアッセイによる分析。
【
図1B】様々なExon1-Qn-EGFP構築物を用いてトランスフェクトされたHeLa細胞における、化合物1を用いたmHTTのHTT分解を示す図である。可溶性mHTT(
図1A)及び凝集HTT(
図1B)についての、MSDアッセイによる分析。
【
図2】Exon1-Q73-EGFPをトランスフェクトされたHeLa細胞における、化合物1及び化合物10を使用したHTT分解を示す図である。mHTT MSDアッセイによる分析。青丸は化合物1を指し、四角は化合物10を指す、n=6(3)の独立した実験。平均+/- SEM、BG=バックグラウンド。
【発明を実施するための形態】
【0013】
定義
以下の記載は、本技術の代表的な実施形態を記載している。しかし、そのような記載は本発明の範囲に対する制限として意図されず、代わりに代表的な実施形態の記載として提供されることが認識されるべきである。
【0014】
本明細書において使用される場合、以下の語、句及び記号は、それらが使用される文脈が他のものを示す場合を除き、一般的に以降に記載されているような意味を有することが意図される。
【0015】
2つの文字又は記号の間にないダッシュ(「-」)は、置換基の結合点を示すために使用される。例えば、-CONH2は、炭素原子を介して結合する。
【0016】
本明細書において使用される場合、「基」、「ラジカル」又は「断片」という用語は、結合又は他の分子の断片に結合可能な、官能基又は分子の断片を指す。
【0017】
値の範囲が与えられる場合(例えばC1~6アルキル)、範囲内の各値及びすべての間にある範囲が含まれる。例えば、「C1~6アルキル」は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C1~6、C2~6、C3~6、C4~6、C5~6、C1~5、C2~5、C3~5、C4~5、C1~4、C2~4、C3~4、C1~3、C2~3、及びC1~2アルキルを含む。
【0018】
部分が場合によって置換されていると定義される場合、部分はそれ自体として、又は別の部分の一部として、置換され得る。例えば、Rxが「C1~6アルキル又はOC1~6アルキルであって、C1~6アルキルが場合によってハロゲンで置換されている」と定義される場合、C1~6アルキル基単独及びOC1~6アルキル基の一部を構成するC1~6アルキルの両方が、ハロゲンで置換され得る。
【0019】
「アルキル」という用語は、示された数の炭素原子、通常1~20個の炭素原子、例えば1~8個の炭素原子、例えば1~6個の炭素原子を有する、直鎖及び分岐鎖部分を包含する。例えば、C1~C6アルキルは、1~6個の炭素原子の直鎖及び分岐鎖アルキルの両方を包含する。C1~C6アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、2-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、3-メチルフェニル等が含まれる。特定の数の炭素を有するアルキル残基が名付けられる場合、その数の炭素を有するすべての幾何異性体を包含することが意図され、よって、例えば「ブチル」は、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルを含むことが意味され、「プロピル」は、n-プロピル及びイソプロピルを含む。「低級アルキル」は、1~6個の炭素を有するアルキル基を指す。
【0020】
「アルキレン」は、上記で定義されたような二価のアルキル基を指す。本明細書において使用される場合、アルキレンは、1~10個の炭素原子(すなわち、C1~10アルキレン)、1~8個の炭素原子(すなわち、C1~8アルキレン)、1~6個の炭素原子(すなわち、C1~6アルキレン)、又は1~4個の炭素原子(すなわち、C1~4アルキレン)を有する。
【0021】
「ヘテロアルキレン」は、炭素原子の1個以上(及び任意の関連する水素原子)が各々独立して同じ又は異なるヘテロ原子基で置き換えられている、アルキレン基を指す。「ヘテロアルキレン」という用語は、炭素及びヘテロ原子を有する非分岐又は分岐飽和鎖を含む。例として、1、2又は3個の炭素原子は、独立して、同じ又は異なるヘテロ原子基で置き換えられていてもよい。ヘテロ原子基には、これらに限定されるものではないが、-NH-、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-等が含まれる。本明細書において使用される場合、ヘテロアルキレンは、1~8個の炭素原子、又は1~4個の炭素原子、及び1~3個のヘテロ原子、1~2個のヘテロ原子、又は1個のヘテロ原子を含む。
【0022】
「アルコキシ」により、酸素橋を介して結合した示された数の炭素原子のアルキル基、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、2-ペンチルオキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、ヘキソキシ、2-ヘキソキシ、3-ヘキソキシ、3-メチルペントキシ等が意味される。アルコキシ基は通常、酸素橋を介して結合した1~6個の炭素原子を有するであろう。「低級アルコキシ」は、1~6個の炭素を有するアルコキシ基を指す。「シクロアルコキシ」により、同様に酸素橋を介して結合したシクロアルキル基が意味される。
【0023】
「アルケニル」は、示された数の炭素原子(例えば2~8個又は2~6個の炭素原子)、及び対応するアルキルの隣接した炭素原子からの1個の水素の分子の除去に由来する少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有する、不飽和分岐鎖又は直鎖アルキル基を指す。アルケニル基には、これらに限定されるものではないが、エテニル、プロペニル(例えばプロパ-1-エン-1-イル、プロパ-2-エン-1-イル)及びブテニル(例えばブタ-1-エン-1-イル、ブタ-1-エン-3-イル、ブタ-3-エン-1-イル)が含まれる。「低級アルケニル」は、2~6個の炭素を有するアルケニル基を指す。
【0024】
「アルケニレン」は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を含有し、2~8個の炭素原子(すなわち、C2~8アルケニレン)、2~6個の炭素原子(すなわち、C2~6アルケニレン)、又は2~4個の炭素原子(すなわち、C2~4アルケニレン)を有する、アルキレン基を指す。
【0025】
「ヘテロアルケニレン」は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を含有し、2~8個の炭素原子、2~6個の炭素原子、又は2~4個の炭素原子、及び1~3個のヘテロ原子、1~2個のヘテロ原子、又は1個のヘテロ原子を有する、ヘテロアルキレン基を指す。
【0026】
「アルケニルオキシ」という用語は-O-アルケニル基を指し、ここでアルケニルは本明細書において記載されているとおりである。
【0027】
「アルキニル」は、示された数の炭素原子(例えば2~8個又は2~6個の炭素原子)、及び対応するアルキルの隣接した炭素原子からの2個の水素の分子の除去に由来する少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を有する、不飽和分岐鎖又は直鎖アルキル基を指す。アルキニル基には、これらに限定されるものではないが、エチニル、プロピニル(例えば、プロパ-1-イン-1-イル、プロパ-2-イン-1-イル)及びブチニル(例えば、ブタ-1-イン-1-イル、ブタ-1-イン-3-イル、ブタ-3-イン-1-イル)が含まれる。「低級アルキニル」は、2~6個の炭素を有するアルキニル基を指す。
【0028】
「アルキニレン」は、少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を含有し、2~8個の炭素原子(すなわち、C2~8アルキニレン)、2~6個の炭素原子(すなわち、C2~6アルキニレン)、又は2~4個の炭素原子(すなわち、C2~4アルキニレン)を有するアルキレン基を指す。「アルキニル」という用語は、1個の三重結合及び1個の二重結合を有する基も含む。
【0029】
「ヘテロアルキニレン」は、少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を含有し、2~8個の炭素原子、2~6個の炭素原子、又は2~4個の炭素原子、及び1~3個のヘテロ原子、1~2個のヘテロ原子、又は1個のヘテロ原子を有する、ヘテロアルキレン基を指す。「アルキニル」という用語は、1個の三重結合及び1個の二重結合を有する基も含む。
【0030】
「アルキニルオキシ」という用語は-O-アルキニル基を指し、ここでアルキニルは本明細書において記載されているとおりである。
【0031】
「アリール」という用語は、示された数の炭素原子、例えば6~12個又は6~10個の炭素原子を有する芳香族炭素環を表す。アリール基は、単環又は多環(例えば、二環、三環)であり得る。一部の場合では、多環アリール基の両方の環は、芳香族である(例えば、ナフチル)。他の場合では、多環アリール基は、多環アリール基が芳香環中の原子を介して親構造に結合していることを条件として、芳香環と縮合した非芳香環(例えばシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル)を含むことができる。よって、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-5-イル基(当該部分は芳香族炭素原子を介して親構造に結合している)はアリール基と考えられ、一方で1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル(当該部分は非芳香族炭素原子を介して親構造と結合している)はアリール基とは考えられない。同様に、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-8-イル基(当該部分は芳香族炭素原子を介して親構造に結合している)はアリール基と考えられ、一方で1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-1-イル基(当該部分は非芳香族窒素原子を介して親構造と結合している)はアリール基とは考えられない。しかし、「アリール」という用語は、結合点に関わらず、「ヘテロアリール」を包含することも、それと重複することもない(例えば、キノリン-5-イル及びキノリン-2-イルの両方は、ヘテロアリール基である)。一部の場合では、アリールは、フェニル又はナフチルである。ある特定の場合では、アリールはフェニルである。
【0032】
「アラルキル」は、「-アルキレン-アリール」を指す。
【0033】
「アリーレン」は、上記で定義されたような二価のアリール基を指す。
【0034】
置換ベンゼン誘導体から形成され、環原子に自由原子価を有する二価のラジカルは、置換フェニレンラジカルと名付けられる。自由原子価を有する炭素原子からの1個の水素原子の除去によりその名前が「-イル」で終わる一価の多環炭化水素ラジカルに由来する二価のラジカルは、対応する一価のラジカルの名前に「-イデン」を加えることにより名付けられ、例えば2個の結合点を有するナフチル基は、ナフチリデンと呼ばれる。
【0035】
「シクロアルキル」は、示された数の炭素原子、例えば3~10個、又は3~8個、又は3~6個の環炭素原子を有する、非芳香族完全飽和炭素環を表す。シクロアルキル基は、単環又は多環(例えば、二環、三環)であり得る。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンテニル及びシクロヘキシル、並びに架橋されケージ化された環基(例えばノルボルナン、ビシクロ[2.2.2]オクタン)が含まれる。加えて、多環シクロアルキル基が非芳香族炭素を介して親構造に結合していることを条件として、多環シクロアルキル基の1個の環は、芳香族であり得る。例えば、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル基(当該部分は非芳香族炭素原子を介して親構造に結合している)はシクロアルキル基であり、一方で1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-5-イル(当該部分は芳香族炭素原子を介して親構造と結合している)はシクロアルキル基とは考えられない。芳香環と縮合したシクロアルキル基からなる多環シクロアルキル基の例を、以下に記載する。
【0036】
「シクロアルキレン」は、上記で定義されたような二価のシクロアルキル基を指す。
【0037】
「シクロアルケニル」は、示された数の炭素原子(例えば3~10個、又は3~8個、又は3~6個の環炭素原子)、及び対応するシクロアルキルの隣接した炭素原子からの1個の水素の分子の除去に由来する少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を含有する、非芳香族炭素環を指す。シクロアルケニル基は、単環又は多環(例えば、二環、三環)であり得る。シクロアルケニル基の例には、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、及びシクロヘキセニル、並びに架橋されケージ化された環基(例えば、ビシクロ[2.2.2]オクテン)が含まれる。加えて、多環アルケニル基が非芳香族炭素原子を介して親構造に結合していることを条件として、多環シクロアルケニル基の1個の環は、芳香族であり得る。例えば、インデン-1-イル(当該部分は非芳香族炭素原子を介して親構造に結合している)はシクロアルケニル基と考えられ、一方でインデン-4-イル(当該部分は芳香族炭素原子を介して親構造と結合している)はシクロアルケニル基とは考えられない。芳香環と縮合したシクロアルケニル基からなる多環シクロアルケニル基の例を、以下に記載する。
【0038】
「シクロアルコキシ」という用語は-O-シクロアルキルを指し、ここでシクロアルキルは本明細書において記載されているとおりである。
【0039】
「シアノ」という用語は、-CNを指す。
【0040】
「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを含み、「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素を含む。
【0041】
「ハロアルキル」は、少なくとも1個のハロゲン原子で置換されている、示された数の炭素原子(例えば、1~6個の炭素原子)を有する直鎖及び分岐鎖の炭素鎖を含む。ハロアルキル基が1個を超えるハロゲン原子を含有する場合では、ハロゲンは同じであってもよく(例えばジクロロメチル)、又は異なってもよい(例えばクロロフルオロメチル)。ハロアルキル基の例には、これらに限定されるものではないが、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,2-ジフルオロエチル、2-クロロエチル、2,2-ジクロロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、1,2-ジクロロエチル、ペンタクロロエチル、及びペンタフルオロエチルが含まれる。
【0042】
「ヘテロアリール」は、N、O及びSから選択される1個以上のヘテロ原子(例えば1、2、3又は4個のヘテロ原子)から構成され、残りの環原子が炭素である、示された数の原子を含有する芳香環(例えば5~12員、又は5~10員のヘテロアリール)を表す。ヘテロアリール基は、隣接したS及びO原子を含有しない。一部の実施形態では、ヘテロアリール基中のS及びO原子の合計数は、2以下である。一部の実施形態では、ヘテロアリール基中のS及びO原子の合計数は、1以下である。特に断りのない限り、ヘテロアリール基は、原子価が許容する場合、炭素又は窒素原子により親構造に結合することができる。例えば、「ピリジル」は、2-ピリジル、3-ピリジル及び4-ピリジル基を含み、「ピロリル」は、1-ピロリル、2-ピロリル及び3-ピロリル基を含む。窒素がヘテロアリール環中に存在する場合、隣接する原子及び基の性質が許容する場合、窒素は酸化状態で存在し得る(すなわち、N+-O-)。加えて、硫黄がヘテロアリール環中に存在する場合、隣接する原子及び基の性質が許容する場合、硫黄は酸化状態で存在し得る(すなわち、S+-O-又はSO2)。ヘテロアリール基は、単環又は多環(例えば、二環、三環)であり得る。
【0043】
一部の場合では、ヘテロアリール基は単環である。例には、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール(例えば、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール)、テトラゾール、フラン、イソオキサゾール、オキサゾール、オキサジアゾール(例えば、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール)、チオフェン、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール(例えば、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール)、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン(例えば、1,2,4-トリアジン、1,3,5-トリアジン)及びテトラジンが含まれる。
【0044】
一部の場合では、多環ヘテロアリール基の両方の環は、芳香族である。例には、インドール、イソインドール、インダゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾフラン、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾチオフェン、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾチアジアゾール、1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン、3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン、3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン、1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン、1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン、1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン、1H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン、1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン、1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン、3H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン、3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-c]ピリジン、1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン、1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン、1H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン、1H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-c]ピリジン、フロ[2,3-b]ピリジン、オキサゾロ[5,4-b]ピリジン、イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン、[1,2,3]オキサジアゾロ[5,4-b]ピリジン、フロ[3,2-b]ピリジン、オキサゾロ[4,5-b]ピリジン、イソオキサゾロ[4,5-b]ピリジン、[1,2,3]オキサジアゾロ[4,5-b]ピリジン、フロ[2,3-c]ピリジン、オキサゾロ[5,4-c]ピリジン、イソオキサゾロ[5,4-c]ピリジン、[1,2,3]オキサジアゾロ[5,4-c]ピリジン、フロ[3,2-c]ピリジン、オキサゾロ[4,5-c]ピリジン、イソオキサゾロ[4,5-c]ピリジン、[1,2,3]オキサジアゾロ[4,5-c]ピリジン、チエノ[2,3-b]ピリジン、チアゾロ[5,4-b]ピリジン、イソチアゾロ[5,4-b]ピリジン、[1,2,3]チアジアゾロ[5,4-b]ピリジン、チエノ[3,2-b]ピリジン、チアゾロ[4,5-b]ピリジン、イソチアゾロ[4,5-b]ピリジン、[1,2,3]チアジアゾロ[4,5-b]ピリジン、チエノ[2,3-c]ピリジン、チアゾロ[5,4-c]ピリジン、イソチアゾロ[5,4-c]ピリジン、[1,2,3]チアジアゾロ[5,4-c]ピリジン、チエノ[3,2-c]ピリジン、チアゾロ[4,5-c]ピリジン、イソチアゾロ[4,5-c]ピリジン、[1,2,3]チアジアゾロ[4,5-c]ピリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、ナフチリジン(例えば、1,8-ナフチリジン、1,7-ナフチリジン、1,6-ナフチリジン、1,5-ナフチリジン、2,7-ナフチリジン、2,6-ナフチリジン)、イミダゾ[1,2-a]ピリジン、1H-ピラゾロ[3,4-d]チアゾール、1H-ピラゾロ[4,3-d]チアゾール及びイミダゾ[2,1-b]チアゾールが含まれる。
【0045】
他の場合では、多環ヘテロアリール基は、多環ヘテロアリール基が芳香環中の原子を介して親構造に結合していることを条件として、ヘテロアリール環と縮合した非芳香環(例えばシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル)を含むことができる。例えば、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル基(当該部分は芳香族炭素原子を介して親構造に結合している)はヘテロアリール基と考えられ、一方で4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-5-イル(当該部分は非芳香族炭素原子を介して親構造と結合している)はヘテロアリール基とは考えられない。
【0046】
「ヘテロアラルキル」は、「-アルキレン-ヘテロアリール」基を指す。
【0047】
「ヘテロアリーレン」は、上記で定義されたような二価のヘテロアリール基を指す。
【0048】
「ヘテロアリールオキシ」は、「-O-ヘテロアリール」を指す。
【0049】
「ヘテロシクロアルキル」は、N、O及びSから選択される1個以上のヘテロ原子(例えば1、2、3又は4個のヘテロ原子)から構成され、残りの環原子が炭素である、示された数の原子を有する非芳香族完全飽和環(例えば3~10員、又は3~7員のヘテロシクロアルキル)を表す。ヘテロシクロアルキル基は、単環又は多環(例えば、二環、三環)であり得る。
【0050】
単環ヘテロシクロアルキル基の例には、オキシラニル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル及びチオモルホリニルが含まれる。
【0051】
窒素がヘテロシクロアルキル環中に存在する場合、隣接する原子及び基の性質が許容する場合、窒素は酸化状態で存在し得る(すなわち、N+-O-)。例には、ピペリジニルN-オキシド及びモルホリニル-N-オキシドが含まれる。加えて、硫黄がヘテロシクロアルキル環中に存在する場合、隣接する原子及び基の性質が許容する場合、硫黄は酸化状態で存在し得る(すなわち、S+-O-又はSO2-)。例には、チオモルホリンS-オキシド及びチオモルホリンS,S-ジオキシドが含まれる。
【0052】
加えて、多環ヘテロシクロアルキル基が非芳香族炭素又は窒素原子を介して親構造に結合していることを条件として、多環ヘテロシクロアルキル基の1個の環は、芳香族であり得る(例えば、アリール又はヘテロアリール)。例えば、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-1-イル基(当該部分は非芳香族窒素原子を介して親構造に結合している)はヘテロシクロアルキル基と考えられ、一方で1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-8-イル基(当該部分は芳香族炭素原子を介して親構造と結合している)はヘテロシクロアルキル基とは考えられない。
【0053】
「ヘテロシクロアルキレン」は、上記で定義されたような二価のヘテロシクロアルキル基を指す。
【0054】
「ヘテロシクロアルケニル」は、N、O及びSから選択される1個以上のヘテロ原子(例えば1、2、3又は4個のヘテロ原子)から構成され、残りの環原子が炭素であり、対応するヘテロシクロアルキルの隣接した炭素原子、隣接した窒素原子、又は隣接した炭素及び窒素原子からの1個の水素の分子の除去に由来する少なくとも1個の二重結合を有する、示された数の原子を有する非芳香環(例えば3~10員、又は3~7員のヘテロシクロアルキル)を表す。ヘテロシクロアルケニル基は、単環又は多環(例えば、二環、三環)であり得る。窒素がヘテロシクロアルケニル環中に存在する場合、隣接する原子及び基の性質が許容する場合、窒素は酸化状態で存在し得る(すなわち、N+-O-)。加えて、硫黄がヘテロシクロアルケニル環中に存在する場合、隣接する原子及び基の性質が許容する場合、硫黄は酸化状態で存在し得る(すなわち、S+-O-又は-SO2-)。ヘテロシクロアルケニル基の例には、ジヒドロフラニル(例えば、2,3-ジヒドロフラニル、2,5-ジヒドロフラニル)、ジヒドロチオフェニル(例えば、2,3-ジヒドロチオフェニル、2,5-ジヒドロチオフェニル)、ジヒドロピロリル(例えば、2,3-ジヒドロ-1H-ピロリル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロリル)、ジヒドロイミダゾリル(例えば、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾリル、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾリル)、ピラニル、ジヒドロピラニル(例えば、3,4-ジヒドロ-2H-ピラニル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル)、テトラヒドロピリジニル(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロピリジニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル)及びジヒドロピリジン(例えば、1,2-ジヒドロピリジン、1,4-ジヒドロピリジン)が含まれる。加えて、多環ヘテロシクロアルケニル基が非芳香族炭素又は窒素原子を介して親構造に結合していることを条件として、多環ヘテロシクロアルケニル基の1個の環は、芳香族であり得る(例えば、アリール又はヘテロアリール)。例えば、1,2-ジヒドロキノリン-1-イル基(当該部分は非芳香族窒素原子を介して親構造に結合している)はヘテロシクロアルケニル基と考えられ、一方で1,2-ジヒドロキノリン-8-イル基(当該部分は芳香族炭素原子を介して親構造と結合している)はヘテロシクロアルケニル基とは考えられない。
【0055】
「ヒドロキシ」又は「ヒドロキシル」という用語は、-OHを指す。
【0056】
「(低級アルキル)チオ」は、「低級アルキル-S-」基を指す。
【0057】
「オキソ」は、(=O)又は(O)基を指す。
【0058】
「場合による」又は「場合によって」という用語は、その後に記載される事象又は状況が起こる場合もあり、又は起こらない場合もあること、並びに記載が、事象又は状況が起こる場合及び起こらない場合を含むことを意味する。例えば、「場合によって置換されているアルキル」は、本明細書において定義されているような「アルキル」及び「置換されているアルキル」の両方を包含する。1個以上の置換基を含有する任意の基に関して、そのような基は、立体的に実際的でない、合成的に非実現的である、且つ/又は本質的に不安定である、いかなる置換も置換パターンも誘導することを意図しないことが、当業者に理解されるであろう。
【0059】
「置換されている」という用語は、本明細書において使用される場合、指定された原子の正常な価数を超えないことを条件として、指定された原子又は基上の任意の1個以上の水素が、示された基から選択されたもので置き換えられていることを意味する。置換基がオキソ(すなわち、=O)である場合、原子上の2個の水素が置き換えられている。置換基及び/又は可変要素の組合せは、そのような組合せが安定な化合物又は有用な合成中間体を生じる場合にのみ許容される。安定な化合物又は安定な構造は、反応混合物からの単離を乗り切るのに十分にロバストである化合物、及び少なくとも実際的な有用性を有する薬剤としてのその後の製剤を示唆することを意味する。特に指定のない限り、置換基は、コア構造中に名付けられる。例えば、(シクロアルキル)アルキルが可能な置換基として含まれる場合、この置換基のコア構造への結合点は、アルキル部分にあることが理解されるべきである。
【0060】
「置換されている」アルキル(C1~C4アルキルを限定することなく含む)、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、及びヘテロアリールという用語は、別途明確に定義されない限り、1個以上の(例えば最大5個、例えば最大3個の)水素原子が、
-Ra、-ORb、-O(C1~C2アルキル)O-(例えばメチレンジオキシ-)、-SRb、グアニジン(-NHC(=NH)NH2)、グアニジンの水素の1個以上がC1~C4アルキル基で置き換えられているグアニジン、-NRbRc、ハロ、シアノ、オキソ(ヘテロシクロアルキルについての置換基として)、ニトロ、-CORb、-CO2Rb、-CONRbRc、-OCORb、-OCO2Ra、-OCONRbRc、-NRcCORb、-NRcCO2Ra、-NRcCONRbRc、-SORa、-SO2Ra、-SO2NRbRc、及び-NRcSO2Ra
(式中、Raは、C1~C6アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールから選択され、
Rbは、H、C1~C6アルキル、アリール及びヘテロアリールから選択され、
Rcは、水素及びC1~C4アルキルから選択され、又は
Rb及びRc、並びにこれらが結合している窒素は、ヘテロシクロアルキル基を形成し、
各C1~C6アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、場合によってC1~C4アルキル、C3~C6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1~C4アルキル-、ヘテロアリール-C1~C4アルキル-、C1~C4ハロアルキル-、-OC1~C4アルキル、-OC1~C4アルキルフェニル、-C1~C4アルキル-OH、-C1~C4アルキル-O-C1~C4アルキル、-OC1~C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1~C4アルキル-NH2、-N(C1~C4アルキル)(C1~C4アルキル)、-NH(C1~C4アルキル)、-N(C1~C4アルキル)(C1~C4アルキルフェニル)、-N(C1~C4アルキル)(C1~C4アルキルヘテロアリール)、-NH(C1~C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1~C4アルキル、-CON(C1~C4アルキル)(C1~C4アルキル)、-CONH(C1~C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1~C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1~C4アルキル)C(O)(C1~C4アルキル)、-N(C1~C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O)C1~C4アルキル、-C(O)C1~C4フェニル、-C(O)C1~C4ハロアルキル、-OC(O)C1~C4アルキル、-SO2(C1~C4アルキル)、-SO2(アリール)、-SO2(ヘテロアリール)、-SO2(C1~C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1~C4アルキル)、-SO2NH(アリール)、-SO2NH(ヘテロアリール)、-SO2(アリール)、-NHSO2(C1~C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)、-NHSO2(アリール)、-NHSO2(ヘテロアリール)、及び-NHSO2(C1~C4ハロアルキル)から独立して選択される、1個以上、例えば1、2又は3個の置換基で置換されている)
から独立して選択される置換基により置き換えられている、それぞれアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル及びヘテロアリールを指す。
【0061】
「アミノ」という用語は、-NH2基を指す。
【0062】
「(アルキル)アミノ」という用語は-NH(アルキル)基を指し、ここでアルキルは本明細書において記載されているとおりである。
【0063】
「ジ(アルキル)アミノ」という用語は-N(アルキル)(アルキル)基を指し、ここでアルキルは本明細書において記載されているとおりである。
【0064】
「置換されているアミノ」という用語は、-NHRd又は-NRdRd基を指し、各Rdは、場合によって置換されているアルキル、場合によって置換されているシクロアルキル、場合によって置換されているアシル、場合によって置換されているアリール、場合によって置換されているヘテロアリール、場合によって置換されているヘテロシクロアルキル、アルコキシカルボニル、スルフィニル及びスルホニルから独立して選択され、置換されているアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、1個以上の(例えば最大5個、例えば最大3個の)水素原子が、
-Ra、-ORb、-O(C1~C2アルキル)O-(例えば、メチレンジオキシ-)、-SRb、グアニジン、グアニジンの水素の1個以上が低級アルキル基で置き換えられているグアニジン、-NRbRc、ハロ、シアノ、ニトロ、-CORb、-CO2Rb、-CONRbRc、-OCORb、-OCO2Ra、-OCONRbRc、-NRcCORb、-NRcCO2Ra、-NRcCONRbRc、-CO2Rb、-CONRbRc、-NRcCORb、-SORa、-SO2Ra、-SO2NRbRc及び-NRcSO2Ra
(式中、Raは、場合によって置換されているC1~C6アルキル、場合によって置換されているアリール及び場合によって置換されているヘテロアリールから選択され、
Rbは、H、場合によって置換されているC1~C6アルキル、場合によって置換されているアリール及び場合によって置換されているヘテロアリールから選択され、
Rcは、水素及び場合によって置換されているC1~C4アルキルから選択され、
各場合によって置換されている基は、置換されていないか、又はC1~C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1~C4アルキル-、ヘテロアリール-C1~C4アルキル-、C1~C4ハロアルキル-、-OC1~C4アルキル、-OC1~C4アルキレン-アリール、-OC1~C4アルキレン-ヘテロアリール、-C1~C4アルキル-OH、-OC1~C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1~C4アルキル-NH2、-N(C1~C4アルキル)(C1~C4アルキル)、-NH(C1~C4アルキル)、-N(C1~C4アルキル)(C1~C4アルキレンアリール)、-N(C1~C4アルキル)(C1~C4アルキレンヘテロアリール)、-N(C1~C4アルキル)(C1~C4アルキルヘテロアリール)、-NH(C1~C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールについての置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1~C4アルキル、-CON(C1~C4アルキル)(C1~C4アルキル)、-CONH(C1~C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1~C4アルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-N(C1~C4アルキル)C(O)(C1~C4アルキル)、-N(C1~C4アルキル)C(O)(アリール)、-N(C1~C4アルキル)C(O)(ヘテロアリール)、-C(O)C1~C4アルキル、-C(O)C1~C6アリール、-C(O)ヘテロアリール、-C(O)C1~C4ハロアルキル、-OC(O)C1~C4アルキル、-SO2(C1~C4アルキル)、-SO2(アリール)、-SO2(ヘテロアリール)、-SO2(C1~C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1~C4アルキル)、-SO2NH(アリール)、-SO2NH(ヘテロアリール)、-NHSO2(C1~C4アルキル)、-NHSO2(アリール)、-NHSO2(ヘテロアリール)、及び-NHSO2(C1~C4ハロアルキル)から独立して選択されている、1個以上、例えば1、2又は3個の置換基で独立して置換されている)
から独立して選択される置換基で置き換えられている、それぞれ、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールを指す。
【0065】
「置換されているアミノ」という用語も、-NReRf基を指し、Re及びRfは、これらが結合している窒素と一緒になって、窒素、酸素及び硫黄から選択される1又は2個の追加のヘテロ原子を場合によって含有する、場合によって置換されている5~7員の窒素含有非芳香族複素環を形成する。
【0066】
「アミノカルボニル」は、式-(C=O)(場合によって置換されているアミノ)の基を包含し、ここで置換されているアミノは本明細書において記載されているとおりである。
【0067】
「アルキルアミノカルボニル」は、-C(=O)((アルキル)アミノ)を指し、ここで(アルキル)アミノは本明細書において記載されているとおりである。
【0068】
「ジ(アルキル)アミノカルボニル」は、-C(=O)(ジ(アルキル)アミノ)を指し、ここでジ(アルキル)アミノは本明細書において記載されているとおりである。
【0069】
本明細書において記載されている化合物には、これらに限定されるものではないが、これらの光学異性体、ラセミ体、及びこれらの他の混合物が含まれる。これらの状況において、単一の鏡像異性体又はジアステレオマー、すなわち光学的に活性な形態は、不斉合成により、又はラセミ体の分割により得ることができる。ラセミ体の分割は、例えば従来の方法、例えば分割剤の存在下での結晶化、又は例えばキラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)カラムを使用したクロマトグラフィー等により達成することができる。「異性体」という用語は、同じ分子式を有する異なる化合物を指す。「立体異性体」という用語は、原子が空間中に配置される方法のみが異なる異性体を指す。「鏡像異性体」という用語は、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体を指す。鏡像異性体の対の1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。「(±)」という記号は、必要に応じてラセミ混合物を示すために使用されることがある。「ジアステレオ異性体」という用語は、少なくとも2つの不斉原子を有するが、互いに鏡像ではない立体異性体を指す。絶対立体化学は、Cahn-Ingold-Prelog R-Sシステムにより特定される。化合物が純粋な鏡像異性体である場合、各キラル炭素での立体化学は、R又はSのいずれかにより明示することができる。絶対配置が不明である分割化合物は、これらがナトリウムD線の波長で平面偏光を回転させる方向(右旋又は左旋)により、(+)又は(-)と明示することができる。
【0070】
本明細書において記載されている化合物が様々な互変異性体形態で存在する場合、「化合物」という用語は、化合物のすべての互変異性体形態を含む。そのような化合物は、多形体及びクラスレートを含む結晶形態も含む。同様に、「塩」という用語は、化合物のすべての互変異性体形態及び結晶形態を含む。「互変異性体」という用語は、互変異性化により相互変換する、構造的に区別される異性体を指す。互変異性化は、異性化の一形態であり、プロトトロピー又はプロトン移動互変異性化を含み、酸塩基化学の部分集合と考えられる。プロトトロピー互変異性化又はプロトン移動互変異性化には、多くの場合単結合と隣接する二重結合との入れ替えである結合順序の変化を伴う、プロトンの移動が関与する。互変異性化が可能な場合(例えば溶液中)、互変異性体の化学平衡を達成することができる。互変異性化の例は、ケト-エノール互変異性化である。ケト-エノール互変異性化の特定の例は、ペンタン-2,4-ジオンと4-ヒドロキシペンタ-3-エン-2-オン互変異性体との相互変換である。互変異性化の別の例は、フェノール-ケト互変異性化である。フェノール-ケト互変異性化の特定の例は、ピリジン-4-オールとピリジン-4(1H)-オン互変異性体との相互変換である。
【0071】
本明細書において列挙されている化合物の薬学的に許容される形態には、その薬学的に許容される塩及び混合物が含まれる。一部の実施形態では、本明細書において記載されている化合物は、薬学的に許容される塩の形態である。
【0072】
「薬学的に許容される塩」には、これらに限定されるものではないが、無機酸との塩、例えばヒドロクロレート、リン酸塩、二リン酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、スルフィン酸塩、硝酸塩等の塩;及び有機酸との塩、例えばリンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、2ヒドロキシエチルスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、ハロアルカノエート、例えばトリフルオロ酢酸塩、及びアルカノエート、例えば酢酸塩、nが0~4であるHOOC(CH2)n-COOH等の塩が含まれる。同様に、薬学的に許容されるカチオンには、これらに限定されるものではないが、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム及びアンモニウムが含まれる。加えて、本明細書において記載されている化合物が酸付加塩として得られる場合、遊離塩基は、酸塩の溶液を塩基性化することにより得ることができる。逆に、生成物が遊離塩基である場合、付加塩、特に薬学的に許容される付加塩は、主剤から酸付加塩を調製する従来の手順に従って、遊離塩基を好適な有機溶媒中に溶解し、溶液を酸で処理することにより得ることができる。当業者は、非毒性の薬学的に許容される付加塩を調製するために使用することができる様々な合成方法論を認識するであろう。
【0073】
本明細書において示される任意の化合物又は構造は、化合物の標識されていない形態、及び「同位体濃縮類似体」を表すことが意図される。同位体濃縮形態の化合物は、「標識された」とも称することができる。同位体濃縮類似体は、1個以上の原子が、選択された原子量又は質量数を有する同位体が濃縮されていることを除いて、本明細書において示される構造を有する。本明細書において記載されている化合物中に組み入れることのできる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、塩素及びヨウ素の同位体、例えばそれぞれ2H、3H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123I及び125Iが含まれる。一般的に、同位体濃縮類似体には、同位体の天然存在度(例えば地球表面で)を超える任意の同位体濃縮を有する化合物が含まれる。様々な同位体標識化合物、例えば放射性同位体、例えば3H、18F、11C、13C及び14Cが組み込まれるものが、本発明に含まれる。18F、3H又は11Cで標識された化合物は、代謝試験、反応動力学試験、検出若しくは画像化技術、例えば薬物若しくは物質の組織分布アッセイを含む陽電子放射断層撮影(PET)若しくは単一光子放射断層撮影(SPECT)において、又は患者の放射線処置において、有用であり得る。
【0074】
「同位体濃縮類似体」という用語は、1個以上の水素、例えば炭素原子上の水素が重水素で置き換えられている、本明細書において記載されている化合物の「重水素化類似体」を含む。そのような化合物は、増大した代謝抵抗性を呈することができ、よって、哺乳動物、特にヒトに投与するときに、任意の化合物の半減期を増大させるために有用であり得る。例えば、Foster,「Deuterium Isotope Effects in Studies of Drug Metabolism,」Trends Pharmacol. Sci. 5巻(12号):524~527頁(1984年)を参照されたい。そのような化合物は、当該技術分野において周知の手段、例えば1個以上の水素が重水素により置き換えられている出発材料を利用することにより合成される。
【0075】
本発明の重水素で標識又は置換されている化合物は、分布、代謝及び排泄(ADME)に関連する改善されたDMPK(薬物代謝及び薬物動態)特性を有することができる。より重い同位体、例えば重水素での置換は、より大きな代謝安定性に起因するある特定の治療的利益、例えば増大したin vivo半減期、減少した投与要件及び/又は治療指数の改善をもたらし得る。本発明の同位体標識化合物は、一般に、同位体標識されていない試薬の代わりにすぐに利用可能な同位体標識された試薬を用いることによる、以降に記載されているスキーム中又は実施例及び調製中に開示されている手順を実行することにより調製される。化合物が重水素化類似体として記載される場合、化合物は置換基としての重水素とともに描かれることがある。
【0076】
そのようなより重い同位体、具体的には重水素の濃度は、同位体濃縮係数により定義することができる。本発明の化合物中、特定の同位体として具体的に指定されていない任意の原子は、その原子の任意の安定した同位体を表すことを意味する。特に指示のない限り、位置が具体的に「H」又は「水素」として示されるとき、位置は、それらの天然存在度で水素及びその同位体を有すると理解される。
【0077】
本明細書において使用されるβ-アミロイド凝集体としての「ハンチンチンタンパク質」又は「HTTタンパク質」という用語は、第4染色体短(p)腕の16.3位に位置するヒトハンチンチン遺伝子(HTT遺伝子)によりコードされたタンパク質を指す。より正確には、HTTタンパク質をコードするIT15遺伝子は、第4染色体の塩基対3,076,407~塩基対3,245,686に位置する。
【0078】
「β-アミロイド凝集体」という用語は、本明細書において使用される場合、ミスフォールドされたβ-アミロイドタンパク質分子を含む不溶性の繊維状アミロイドを指す。
【0079】
「HTTタンパク質凝集体」という用語は、本明細書において使用される場合、ミスフォールドされたHTTタンパク質分子を含む不溶性の繊維状アミロイドを指す。
【0080】
「変異型ハンチンチンタンパク質」又は「mHTTタンパク質」という用語は、ハンチンチン遺伝子中のCAGリピートの拡大により産生されたポリグルタミン拡大バージョンのHTTタンパク質を指す。このHTTタンパク質の変異形態は、ミスフォールディング及び凝集体形成を生じやすい。
【0081】
「変異型ハンチンチンタンパク質を標的とする化合物」という用語は、mHTTに結合することができる化合物を指す。
【0082】
「ユビキチンリガーゼ」という用語は、ユビキチンの特定の基質タンパク質への転移を促進し、それにより基質タンパク質を分解の標的とする、タンパク質のファミリーを指す。単独又はE2ユビキチン結合酵素との複合体中のE3ユビキチンリガーゼは、標的となるタンパク質へのユビキチンの転移に関与する。一般的に、ユビキチンリガーゼは、第2のユビキチンが第1のユビキチンに結合し、第3のユビキチンが第2のユビキチンに結合する等のようなポリユビキチン化(プロテアソームによる分解のためにタンパク質に印をつける)に関与する。
【0083】
「E3ユビキチンリガーゼを標的とする部分」という用語は、E3ユビキチンリガーゼと結合し、且つ/又はそれをリクルートすることができる分子を指す。
【0084】
「VHLリガーゼを標的とする部分」という用語は、フォンヒッペル・リンドウ(VHL)と結合し、且つ/又はそれをリクルートすることができる分子を指す。
【0085】
「セレブロンリガーゼを標的とする部分」という用語は、セレブロン(CRBN)と結合し、且つ/又はそれをリクルートすることができる分子を指す。
【0086】
「アポトーシスタンパク質1の細胞阻害剤を標的とする部分」という用語は、アポトーシスタンパク質1の細胞阻害剤(cIAP1)と結合し、且つ/又はそれをリクルートすることができる分子を指す。
【0087】
「血液脳関門」又は「BBB」という用語は、分子の脳内への輸送を制限する、末梢循環と脳及び脊髄との間の生理学的な関門を指す。脳内の血液脳関門、脊髄内の血液脊髄関門、及び網膜内の血液網膜関門は、中枢神経系内の連続した毛細血管関門であり、本明細書において合わせて血液脳関門又はBBBと称される。BBBは、毛細管内皮細胞よりもむしろ上衣細胞で構成される血液-CSF関門(脈絡叢)も包含する。
【0088】
「血液脳関門を通過し、且つ/又は細胞透過性を強化する部分」という用語は、BBBを超えて輸送されることが可能な、且つ/又は細胞膜を通過する能力の増大を示す分子又は巨大分子である。BBBを越える輸送は、当該技術分野において公知の様々な機構(例えば膜貫通拡散(transmembrane diffusion)、飽和可能輸送体(saturable transporter)、吸着性エンドサイトーシス及び細胞外経路)により達成することができる。細胞膜を越える輸送も、当該技術分野において公知である(例えば能動輸送機構又は受動輸送機構)。一部の実施形態では、分子又は巨大分子は、BBB及び/又は細胞膜を越える活性薬剤の送達を補助することができる。血液脳関門を通過し、且つ/又は細胞透過性を強化する部分の非限定的な例は、本明細書において記載されているとおりである。
【0089】
「置換可能な原子」という用語は、本明細書において記載されているような基又は部分でさらに置換されることができる原子を指し、一部の実施形態では、そのような置換は、本明細書において記載されている化合物に活性を保持させる。そのような基又は部分は、立体的に実際的でない、合成的に非実現的である、且つ/又は本質的に不安定である、いかなる置換も置換パターンも誘導することを意図しないことが、当業者に理解されるであろう。
【0090】
化合物
mHTT及びユビキチンE3リガーゼの両方に同時に結合する化合物が、本明細書において提供される。そのような化合物がmHTTのユビキチン化及び分解を促進することが企図される。
【0091】
一部の実施形態では、本明細書において記載されている化合物のmHTT及びユビキチンE3リガーゼの両方への同時の結合が三元複合体形成をもたらし、次に複数のユビキチン分子のmHTTへの転移をもたらし、複合体の解離又は分解の後、ポリユビキチン化されたmHTTがプロテアソームにより認識され分解されることが企図される。
【0092】
一部の実施形態は、式(I)の化合物
W-L-ULM (I)
又はその薬学的に許容される塩、立体異性体又は立体異性体の混合物を提供する
(式中、
Wは、変異型ハンチンチンタンパク質(mHTT)を標的とする化合物であり、
Lは、結合又はBで場合によって置換されている連結部分であり、
ULMは、E3ユビキチンリガーゼを標的とする部分であり、
Bは、血液脳関門を通過し、且つ/又は細胞透過性を強化する部分である)。
【0093】
一部の実施形態は、式(I)の化合物
W-L-ULM (I)
又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、立体異性体の混合物若しくは同位体濃縮類似体を提供する
(式中、
Wは、変異型ハンチンチンタンパク質(mHTT)を標的とする化合物であり、
Lは、結合又はBで場合によって置換されている連結部分であり、
ULMは、E3ユビキチンリガーゼを標的とする部分であり、
Bは、血液脳関門を通過する、且つ/又は細胞透過性を強化する部分である)。
【0094】
一部の実施形態では、式(I)の化合物は
【0095】
【0096】
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、Bで場合によって置換されている1個の連結部分を含む。
【0097】
一部の実施形態は、式(I)の化合物の重水素化類似体を提供する。
【0098】
一部の実施形態では、式(I)の化合物のW、L及びULMの各々は、任意の可能な置換基に結合し、式(I)の化合物を形成することができる。一部の実施形態では、Wの置換可能な原子は、Lの置換可能な原子に結合する(例えば共有結合する)。一部の実施形態では、Lの置換可能な原子は、ULMの置換可能な原子に結合する(例えば共有結合する)。
【0099】
一部の実施形態では、式(I)の化合物
W-L-ULM (I)
又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、立体異性体の混合物若しくは同位体濃縮類似体が、本発明において提供される
(式中、
Lは、Bで場合によって置換されている連結部分であり、
ULMは
【0100】
【0101】
【化3】
(式中、WのL-ULMへの結合点は、式(A)の任意の置換可能な原子である)、
(ii)式(B)の化合物
【0102】
【化4】
(式中、WのL-ULMへの結合点は、式(B)の任意の置換可能な原子である)、
又は、(iii)式(E)の化合物
【0103】
【化5】
(式中、WのL-ULMへの結合点は、式(E)の任意の置換可能な原子である)
であり、
式(A)、(B)及び(E)の可変要素は、本明細書において記載されているとおりである)。
【0104】
代表的なW部分
一部の実施形態では、Wは、変異型ハンチンチンタンパク質(mHTT)に結合する化合物である。
【0105】
WがL-ULMにコンジュゲートされた後でさえ、式(I)の化合物は活性を保持し、mHTTに結合することが可能であることが企図される。一部の実施形態では、WがL-ULMにコンジュゲートされた後でさえ、式(I)の化合物は、L-ULMへのコンジュゲート前のWと比較して少なくとも50%の活性、少なくとも60%の活性、少なくとも70%の活性、少なくとも80%の活性、少なくとも90%の活性又は少なくとも95%の活性を保持する。
【0106】
一部の実施形態では、Wは、式(A)の化合物
【0107】
【化6】
(式中、
WのL-ULMへの結合点は、式(A)の任意の置換可能な原子であり、
L
1は-CH=CH-であるか、又はL
1は存在せず、
R
1はフェニル若しくはヘテロアリールから選択され、その各々は
シアノ、
ハロ、
ヘテロアリール、
低級アルキル、
ヘテロアリールで置換されている低級アルコキシ
から独立して選択される1若しくは2個の置換基で置換されている低級アルキル、
-C(O)O-低級アルキル、
ヒドロキシル、
低級アルキニルオキシ、
低級アルコキシ、並びに
ハロ、
ヘテロシクロアルキル、
ヘテロアリール、
低級アルコキシで置換されているヘテロアリール、
場合によって置換されているアミノ、
ヘテロアリールで置換されているアルキル、及び
低級アルコキシで置換されているヘテロアリールで置換されているアルキル
から独立して選択される1又は2個の置換基で置換されている低級アルコキシ
から独立して選択される1、2若しくは3個の基で場合によって置換されており、
又は
R
1は2個の基で置換されているフェニルであり、これらが結合している炭素原子と一緒になってヘテロシクロアルケニル環を形成し、該フェニルは、
ハロ、
ヘテロアリール、及び
場合によって置換されているアミノ
から選択される置換基でさらに場合によって置換されており、
L
2は-N(R
4)-であるか、又はL
2は存在せず、
R
2は、
水素、
低級アルキル、及び
低級アルコキシ、アミノ、(アルキル)アミノ、(ジアルキル)アミノ又はヒドロキシで置換されている低級アルキル
から選択され、
出現する毎に、R
3は
ハロ、
シアノ、
低級アルコキシ、
アミノ、(アルキル)アミノ又はジ(アルキル)アミノで場合によって置換されている低級アルキル、及び
トリ(アルキル)シリルで場合によって置換されているエチニル
から独立して選択され、
R
4は水素又は低級アルキルであり、
mは0、1又は2である)
である。
【0108】
一部の実施形態では、Wは、式(B)の化合物
【0109】
【化7】
(式中、
WのL-ULMへの結合点は、式(B)の任意の置換可能な原子であり、
Z
1、Z
2、Z
3及びZ
4は、Z
1、Z
2、Z
3及びZ
4の少なくとも2個がCHであることを条件として、CH及びNから独立して選択され、
R
5は、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニル若しくはヘテロシクロアルキルであり、その各々は、シアノ、ハロ、低級アルキル(アミノ、アルキルアミノ若しくはジ(アルキル)アミノで場合によって置換されている)、低級アルコキシで場合によって置換されている低級アルコキシ、場合によって置換されているアミノ、ハロアルキル、ジ(アルキル)アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル及びアミノカルボニルから独立して選択される1若しくは2個の基で場合によって置換されており、
又は
R
5は、シアノ、ヘテロアリール、ハロ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ヘテロアリール、アミノ、(アルキル)アミノ若しくはジ(アルキル)アミノで場合によって置換されている低級アルキル、低級アルコキシ、場合によって置換されているアミノ、ジ(アルキル)アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、及びアミノカルボニルから独立して選択される1若しくは2個の基で場合によって置換されているフェニルであり、
L
3は-O-であり、L
4は-(CR
8R
9)
p-若しくは-(CR
8R
9)
p-O-であり、又は
L
3は-NR
10-であり、L
4は-C(O)-若しくは-(R
8R
9)
p-であり、又は
L
3は-NR
10-であり、L
4は-C(O)(O)(R
8R
9)
p-であり、又は
L
3は-NR
10-であり、L
4は-C(O)(R
8R
9)
p(O)-であり、又は
L
3は-NR
10-であり、L
4は-C(O)(R
8R
9)
p-であり、又は
L
3は-NR
10-であり、L
4は-C(O)CR
8=CR
9-であり、又は
L
3は-C(O)-であり、L
4は-NR
10-であり、又は
L
3は-(R
8R
9)
p-であり、L
4は-NR
10-、-C(O)-又は-O-であり、又は
L
3は存在せず、L
4は存在せず、又は
L
3はL
4と一緒になって-CH=CH-、-C≡C-若しくはヘテロシクリレンであり、
L
5は-CH=CH-であり、若しくはL
5は存在せず、
R
6はヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールから選択され、その各々は
-OC(O)-R
11、
-C(O)O-R
11、
アミノ、
ハロ、
ハロアルキル、
フェニル、
ヘテロアリール、
シアノ、
(低級アルキル)チオ、
フェノキシ、
フェノキシメチル、
ヘテロアリールオキシ、
低級アルキルで置換されているヘテロアリールオキシ、
ヒドロキシル、
低級アルケニルオキシ、
低級アルコキシ、
低級アルコキシ、アミノ、(アルキル)アミノ、(ジアルキル)アミノ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はハロで置換されている低級アルコキシ、
低級アルキル、及び
アミノ、(アルキル)アミノ、(ジアルキル)アミノ、ヒドロキシル又は低級アルコキシで置換されている低級アルキル
から選択される1又は2個の基で場合によって置換され、
X
1はNR
12、O又はSであり、
Y
1はCR
12又はNであり、
R
10は水素又は低級アルキルであり、
R
12は水素、ハロ、シアノ又は低級アルキルであり、
各R
7は、低級アルキル、低級アルコキシ及びハロから独立して選択され、
R
11は低級アルキルであり、
各R
8は、水素、ヒドロキシル、トリフルオロメチル及び低級アルキルから独立して選択され、
各R
9は、水素及び低級アルキルから独立して選択され、
nは0又は1であり、
pは0、1又は2である)
である。
【0110】
一部の実施形態では、Wは、式(B)(i)の化合物
【0111】
【化8】
(式中、波線はL-ULMのLへの結合点を表す)である。
【0112】
一部の実施形態では、Wは、式(B)(i)(a)の化合物
【0113】
【化9】
(式中、波線はL-ULMのLへの結合点を表す)である。
【0114】
一部の実施形態では、Wは、式(B)(ii)の化合物
【0115】
【化10】
(式中、波線はL-ULMのLへの結合点を表す)である。
【0116】
一部の実施形態では、Wは、式(B)(ii)(a)の化合物
【0117】
【化11】
(式中、波線はL-ULMのLへの結合点を表す)である。
【0118】
一部の実施形態では、R5は、シアノ、ハロ、低級アルキル(アミノ、アルキルアミノ又はジ(アルキル)アミノで場合によって置換されている)、低級アルコキシで場合によって置換されている低級アルコキシ、場合によって置換されているアミノ、ハロアルキル、ジ(アルキル)アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル及びアミノカルボニルから独立して選択される1又は2個の基で場合によって置換されているヘテロアリールである。
【0119】
一部の実施形態では、R5は、シアノ、ハロ、低級アルキル(アミノ、アルキルアミノ又はジ(アルキル)アミノで場合によって置換されている)、低級アルコキシで場合によって置換されている低級アルコキシ、場合によって置換されているアミノ、ハロアルキル、ジ(アルキル)アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル及びアミノカルボニルから独立して選択される1又は2個の基で場合によって置換されているヘテロシクロアルケニルである。
【0120】
一部の実施形態では、R5は、シアノ、ハロ、低級アルキル(アミノ、アルキルアミノ又はジ(アルキル)アミノで場合によって置換されている)、低級アルコキシで場合によって置換されている低級アルコキシ、場合によって置換されているアミノ、ハロアルキル、ジ(アルキル)アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル及びアミノカルボニルから独立して選択される1又は2個の基で場合によって置換されているヘテロシクロアルキルである。
【0121】
一部の実施形態では、R6は5~6員のヘテロアリールであり、その各々は、ハロ;低級アルコキシ;低級アルコキシ、アミノ、(アルキル)アミノ、(ジアルキル)アミノ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はハロで置換されている低級アルコキシ;低級アルキル、及びアミノ、(アルキル)アミノ、(ジアルキル)アミノ、ヒドロキシル又は低級アルコキシで置換されている低級アルキルから選択される1又は2個の基で場合によって置換されている。
【0122】
一部の実施形態では、Wは、式(C)の化合物
【0123】
【化12】
(式中、
WのL-ULMへの結合点は、式(C)の任意の置換可能な原子であり、
X
2は(CR
16=CR
16)、O、NH又はSであり、
Y
2はCR
16又はNであり、
各R
16は、水素、ハロ、シアノ及び低級アルキルから独立して選択され、
Z
1、Z
2、Z
3及びZ
4は、Z
1、Z
2、Z
3及びZ
4の少なくとも2個がCHであることを条件として、CH及びNから独立して選択され、
R
13はアリール、ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルであり、その各々は、アルキニル、ヘテロアリール、シアノ、場合によって置換されているアミノ、ハロ、及び場合によって置換されているアミノで場合によって置換されている低級アルキルから独立して選択される1又は2個の基で場合によって置換されており、
L
6は存在しないか、C(O)O、O又はNR
17であり、
R
17は水素又は低級アルキルであり、
L
7は(CH
2)
qであり、
R
14は水素、ヒドロキシル、低級アルキル、低級ハロアルキル、ハロ又は低級アルコキシであり、
各R
15は、低級アルキル、低級アルコキシ及びハロから選択され、又は
R
14及びR
15は、任意の間にある原子と一緒になって、5~7員のヘテロシクロアルキル環を形成し、
zは0又は1であり、
qは、0、1又は2である)
である。
【0124】
一部の実施形態では、Wは、式(D)の化合物
【0125】
【化13】
(式中、
WのL-ULMへの結合点は、式(D)の任意の置換可能な原子であり、
Z
1、Z
2、Z
3及びZ
4は、Z
1、Z
2、Z
3及びZ
4の少なくとも2個がCHであることを条件として、CH及びNから独立して選択され、
R
18はアリール、ヘテロアリール又はヘテロシクロアルケニルであり、その各々は、アルキニル、ヘテロアリール、シアノ、場合によって置換されているアミノ、ハロ、低級アルキル、及び場合によって置換されているアミノで置換されている低級アルキルから独立して選択される1又は2個の基で場合によって置換されており、
L
8はO又はNR
21であり、
R
21は水素又は低級アルキルであり、
L
9は(CH
2)
xであり、
R
19は水素、アリール、ヒドロキシル又は低級アルコキシで置換されているアリール、ヘテロアリール、及びヒドロキシル又は低級アルコキシで置換されているヘテロアリールであり、
各R
20は、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロ及びオキソ(ヘテロシクロアルキル環上の置換基として)から独立して選択され、
xは0、1又は2であり、
yは0又は1である)
である。
【0126】
一部の実施形態では、Wは、式(E)の化合物
【0127】
【化14】
(式中、
WのL-ULMへの結合点は、式(E)の任意の置換可能な原子であり、
JはC(=O)又は-CH
2-であり、
X
3はS又はNであり、
Y
3はCH又はNであり、
Z
5はCH又はNであり、
QはN又はSであり、
出現する毎に、R
23はハロ、低級アルコキシ、ヒドロキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ及び低級アルキルから独立して選択され、低級アルコキシ、シクロアルコキシ、低級アルキル、アリール又はヘテロアリールは、低級アルコキシ、アルケニル、-NR
24R
25、ハロ及び1~3個の低級アルコキシで場合によって置換されているヘテロアリールから独立して選択される1、2又は3個の基で各々場合によって置換されており、
R
21は水素又は低級アルキルであり、
R
22は、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリール又はヘテロアラルキルであり、その各々は、ヒドロキシ、低級アルコキシ又はハロで場合によって置換されている低級アルコキシ、ハロで場合によって置換されている低級アルキル、ハロ、ヘテロアリール、-(CH
2)
tNR
24R
25、オキソ、シアノ、及び-C(O)-NR
24R
25から独立して選択される1、2又は3個の基で場合によって置換されているか、又は
R
21及びR
22は、これらが結合している窒素と一緒になって、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキル、ハロ及び-C(O)-NR
24R
25から独立して選択される1、2又は3個の基で場合によって置換されているヘテロシクロアルキル環を形成し、
tは0、1又は2であり、
各R
24は、水素若しくは低級アルキルから独立して選択され、
各R
25は、水素若しくは低級アルキルから独立して選択され、又は
R
24及びR
25は、これらが結合している窒素と一緒になって、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキル、ハロ又は-C(O)-NR
26R
27から独立して選択される1、2若しくは3個の基で場合によって置換されているヘテロシクロアルキル環を形成し、
各R
26は、独立して水素又は低級アルキルであり、
各R
27は、独立して水素又は低級アルキルであり、
sは0、1又は2であり、
rは、1又は2である)
である。
【0128】
一部の実施形態では、Wは、式(E)(i)の化合物
【0129】
【化15】
(式中、波線はL-ULMのLへの結合点を表す)である。
【0130】
一部の実施形態では、R21は水素であり、R22は、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリール又はヘテロアラルキルであり、その各々は、ヒドロキシ、低級アルコキシ又はハロで場合によって置換されている低級アルコキシ、ハロで場合によって置換されている低級アルキル、ハロ、ヘテロアリール、-(CH2)tNR24R25、オキソ、シアノ、及び-C(O)-NR24R25から独立して選択される1、2又は3個の基で場合によって置換されている。
【0131】
一部の実施形態では、Wは、式(F)の化合物
【0132】
【化16】
(式中、
X
3はS又はNであり、
Y
3はCH又はNであり、
Z
5はCH又はNであり、
QはN又はSであり、
R
28は、シアノ、低級アルコキシ、低級アルケニル、-NR
24R
25、ハロ、及び1~3個の低級アルコキシで場合によって置換されているヘテロアリールから独立して選択される1、2又は3個の基で場合によって置換されているヘテロアリールであり、
各R
24は、水素若しくは低級アルキルから独立して選択され、
各R
25は、水素若しくは低級アルキルから独立して選択され、又は
R
24及びR
25は、これらが結合している窒素と一緒になって、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキル、ハロ又は-C(O)-NR
26R
27から独立して選択される1、2若しくは3個の基で場合によって置換されているヘテロシクロアルキル環を形成し、
各R
26は、独立して水素又は低級アルキルであり、
各R
27は、独立して水素又は低級アルキルであり、
波線は、Wの、L-ULMのLへの結合点を表す)
である。
【0133】
一部の実施形態では、R28は、シアノ、低級アルコキシ、低級アルケニル、-NR24R25、ハロ、及び1~3個の低級アルコキシで場合によって置換されているヘテロアリールから独立して選択される1、2又は3個の基で場合によって置換されている、二環のヘテロアリールである。
【0134】
一部の実施形態では、R28は、シアノ及び-NR24R25から独立して選択される1又は2個の基で場合によって置換されている、二環のヘテロアリールである。
【0135】
一部の実施形態では、Wは、任意の置換可能な原子によりL-ULMのLに結合し、
2-(5-フルオロ-1-ベンゾフラン-2-イル)-N-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-アミン;
2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-N-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-アミン;
6-フルオロ-2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-N-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-アミン;
7-フルオロ-2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-N-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-アミン;
2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-[6-フルオロ-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]-1-ベンゾフラン-5-オール;
2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-N-(2-メトキシエチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-アミン;
2-[7-フルオロ-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]-1-ベンゾフラン-5-オール;
2-{3-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル}-1-ベンゾフラン-5-オール;
2-(5-ヒドロキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-[5-(2-フルオロエトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(4-メトキシフェニル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(6-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
7-メトキシ-2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-N-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-アミン;
3-(メチルアミノ)-2-[3-(ピリジン-3-イルメトキシ)フェニル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
3-(メチルアミノ)-2-[4-(ピリジン-3-イルメトキシ)フェニル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
7-クロロ-2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-N-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-アミン;
7-ブロモ-2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-N-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-アミン;
2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-カルボニトリル;
2-(5-ブロモ-1-ベンゾフラン-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
3-(メチルアミノ)-2-[3-(ピラジン-2-イル)フェニル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
3-(メチルアミノ)-2-[4-(ピラジン-2-イル)フェニル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-[(E)-2-(4-メトキシフェニル)エテニル]-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-3-[(2-メトキシエチル)アミノ]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(5-ブロモフラン-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(4-シアノフェニル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(1-ベンゾフラン-5-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
3-(メチルアミノ)-2-[4-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(5-フルオロ-1-ベンゾフラン-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-{3-[(5-メトキシピラジン-2-イル)メトキシ]フェニル}-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-{5-[(5-メトキシピラジン-2-イル)メトキシ]ピリジン-2-イル}-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
3-(ジメチルアミノ)-2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(5-メトキシ-1-メチル-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(5-メトキシ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(5-メトキシ-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(6-メトキシ-1-メチル-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
3-(メチルアミノ)-2-[5-(ピリジン-3-イルメトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
3-アミノ-2-[5-(2-フルオロエトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
3-アミノ-2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-3-(メトキシメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
3-[(ジメチルアミノ)メチル]-2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-{5-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]-1-ベンゾフラン-2-イル}-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
3-(メチルアミノ)-2-{4-[(ピリジン-3-イルメトキシ)メチル]フェニル}イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}-2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル
tert-ブチル2-[7-シアノ-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]-4H,5H,6H,7H-フロ[3,2-c]ピリジン-5-カルボキシレート;
7-(アミノメチル)-2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-N-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-アミン;
3-(メチルアミノ)-2-{3-[(ピリジン-3-イルメトキシ)メチル]フェニル}イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-{4-[(5-メトキシピラジン-2-イル)メトキシ]フェニル}-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-{6-[(5-メトキシピラジン-2-イル)メトキシ]ピリジン-3-イル}-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-N-メチル-7-[2-(トリメチルシリル)エチニル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-アミン;
7-エチニル-2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-N-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-アミン;
2-(4-{[(5-メトキシピリジン-2-イル)メチル]アミノ}フェニル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-(4-{5H,6H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-3-イルメトキシ}フェニル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-{10-メトキシ-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-イル}-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-{11-メトキシ-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-イル}-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;及び
2-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]ピラジン-2-イル}-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル
から選択される化合物である。
【0136】
一部の実施形態では、Wは、任意の置換可能な原子によりL-ULMのLに結合し、
tert-ブチル4-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート、
4-メトキシ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ベンズアミド;
4-メトキシ-N-[2-(ピリジン-4-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ベンズアミド;
N-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-アミン;
2-(3-ブロモピリジン-4-イル)-6-[2-(モルホリン-4-イル)エトキシ]-1,3-ベンゾチアゾール;
5-メトキシ-N-[2-(3-メチルフェニル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
6-メトキシ-N-[2-(3-メチルフェニル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-3-カルボキサミド;
2-メトキシ-N-[2-(3-メチルフェニル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリミジン-5-カルボキサミド;
5-メトキシ-N-[2-(3-メチルフェニル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピラジン-2-カルボキサミド;
4-メトキシ-N-[2-(3-メチルフェニル)-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル]ベンズアミド;
5-(4-メトキシフェニル)-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
N-(4-メトキシフェニル)-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-アミン;
2-(ピリジン-3-イル)-N-{[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3-イル}-1,3-ベンゾオキサゾール-5-アミン;
2-(ピリジン-3-イル)-N-(ピリミジン-4-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-アミン;
2-(ピリジン-3-イル)-N-(ピリミジン-2-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-アミン;
5-(5-メトキシピリジン-2-イル)-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-(2-メトキシピリミジン-5-イル)-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-(5-メトキシピリミジン-2-イル)-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-(6-メトキシピリダジン-3-イル)-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-(5-メトキシピラジン-2-イル)-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
1-メチル-4-[5-(ピリミジン-5-イルメトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル;
4-[5-(ピリミジン-5-イルメトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
4-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1-ベンゾフラン-2-イル}ピリジン-3-カルボニトリル;
4-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1-ベンゾフラン-2-イル}ピリジン;
4-{5-[(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メトキシ]-1-ベンゾフラン-2-イル}ピリジン-3-カルボニトリル;
4-{5-[(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)メトキシ]-1-ベンゾフラン-2-イル}ピリジン-3-カルボニトリル;
5-メトキシ-2-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-1-オン;
3-{6-[(E)-2-(4-メトキシフェニル)エテニル]-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル}ピリジン;
4-[5-(ピリジン-3-イルオキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
6-メトキシ-2-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-オン;
ジメチル({3-[4-({[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)フェノキシ]プロピル})アミン;
5-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メトキシ]-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(4-メトキシフェニル)メトキシ]-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(3-メトキシフェニル)メトキシ]-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
2-(ピリジン-3-イル)-5-(ピリジン-3-イルメトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-{5H,6H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-3-イルメトキシ}-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
1-(ピリジン-2-イル)-2-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]エタン-1-オール;
1-(ピリジン-2-イル)-2-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]エタン-1-オン;
6-メトキシ-2-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-1,2-ジヒドロイソキノリン-1-オン;
2-(ピリジン-3-イル)-N-[2,2,2-トリフルオロ-1-(4-メトキシフェニル)エチル]-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-アミン;
3-{6-[2-(4-メトキシフェニル)エチニル]-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル}ピリジン;
3-{6-[(Z)-2-(4-メトキシフェニル)エテニル]-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル}ピリジン;
5-メトキシ-2-[2-(ピリジン-3-イル)-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-1-オン;
5-[(5-メトキシピラジン-2-イル)メトキシ]-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
3-メトキシ-6-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-5H,6H,7H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-7-オン;
2-(ピリジン-3-イル)-6-(ピリジン-3-イルメトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール;
3-{6-[2-(ピリジン-3-イル)エチニル]-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル}ピリジン;
5-{[(5-メトキシピリジン-2-イル)オキシ]メチル}-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
4-[5-(ピリジン-3-イルメトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
4-{5-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メトキシ]-1-ベンゾフラン-2-イル}ピリジン-3-カルボニトリル;
3-[5-(ピリジン-3-イルメトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]ピリジン-4-カルボニトリル;
3-{5-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メトキシ]-1-ベンゾフラン-2-イル}ピリジン-4-カルボニトリル;
3-{6-[1-(5-メトキシピリジン-2-イル)エトキシ]-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル}ピリジン;
4-{5-[(5-メトキシピラジン-2-イル)メトキシ]-1-ベンゾフラン-2-イル}ピリジン-3-カルボニトリル;
6-({[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-オール;
5-{[5-(プロパ-2-エン-1-イルオキシ)ピラジン-2-イル]メトキシ}-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-({[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)-1,2-ジヒドロピラジン-2-オン;
1-メチル-5-({[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)-1,2-ジヒドロピラジン-2-オン;
5-[4-(5-メトキシピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-イル]-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
3-{6-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル}ピリジン;
5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
3-{6-[(6-メトキシピリジン-3-イル)メトキシ]-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル}ピリジン;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(ピリジン-4-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
[(3-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}フェニル)メチル]ジメチルアミン;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(ピラジン-2-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(1,3-チアゾール-5-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[2-(ピリジン-2-イルオキシ)エトキシ]-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
4-[5-(1H-ピラゾール-4-イルメトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
3-{[(2-{5H,6H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-3-イル}-1-ベンゾフラン-5-イル)オキシ]メチル}ピリジン;
2-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
2-{3H,4H,5H,6H,7H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-5-イル}-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-{2H,4H,5H,6H,7H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル}-1,3-ベンゾオキサゾール;
2-{5H,6H,7H,8H-イミダゾ[1,5-a]ピラジン-7-イル}-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-{5H,6H,7H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル}-1,3-ベンゾオキサゾール;
7-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン;
2-(1H-イミダゾール-1-イル)-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
2-{5H,6H,7H,8H-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-7-イル}-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
4-(5-{[1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル]メトキシ}-1-ベンゾフラン-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
2-[5-(2-メトキシエトキシ)ピリジン-3-イル]-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
N-(5-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}ピリジン-2-イル)アセトアミド;
5-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}ピリジン-2-アミン;
メチル({[4-({[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)フェニル]メチル})アミン;
4-(5-{[1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル]メトキシ}-1-ベンゾフラン-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
ジメチル({2-[4-({[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)フェノキシ]エチル})アミン;
5-{[5-(2-メトキシエトキシ)ピリジン-2-イル]メトキシ}-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
4-[5-({1-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-1H-ピラゾール-4-イル}メトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
5-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-N-メチルピリジン-2-アミン;
3-{[(2-{2-ブロモ-5H,6H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-3-イル}-1-ベンゾフラン-5-イル)オキシ]メチル}ピリジン;
5-[(5-メトキシピラジン-2-イル)メトキシ]-1-メチル-2-(ピリジン-3-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール;
6-[(5-メトキシピラジン-2-イル)メトキシ]-1-メチル-2-(ピリジン-3-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール;
5-[(5-メトキシピラジン-2-イル)メトキシ]-2-(ピリジン-3-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(ピペラジン-1-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
N-メチル-6-({[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-アミン;
3-[5-(ピリジン-3-イルメトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]-5H,6H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-2-カルボニトリル;
5-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-メトキシ-N-{[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピリジン-2-アミン;
4-(5-{5H,6H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-3-イルメトキシ}-1-ベンゾフラン-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
5-({5-[2-(モルホリン-4-イル)エトキシ]ピリジン-2-イル}メトキシ)-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
2-ブロモ-6-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1-ベンゾフラン-2-イル}ベンゾニトリル;
4-{[2-(4-クロロフェニル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバモイル}フェニルアセテート;
N-(2-フェニル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル)ベンズアミド;
4-メトキシ-N-[2-(3-メチルフェニル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ベンズアミド;
2-メトキシ-N-[2-(4-メトキシフェニル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ベンズアミド;
4-メトキシ-N-[2-(4-メトキシフェニル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ベンズアミド;
3-メトキシ-N-[2-(4-メトキシフェニル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ベンズアミド;
3-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}ピリジン-1-イウム-1-オレート;
2-フェノキシ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]アセトアミド;
N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-1-ベンゾフラン-2-カルボキサミド;
N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-カルボキサミド;
N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]キノキサリン-2-カルボキサミド;
6-フェノキシ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-3-カルボキサミド;
N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボキサミド;
3-(ベンジルオキシ)-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ベンズアミド;
3-フェノキシ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ベンズアミド;
N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]キノリン-2-カルボキサミド;
N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-2-カルボキサミド;
5-メチル-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-3-カルボキサミド;
N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]キノキサリン-6-カルボキサミド;
(2E)-3-(4-メトキシフェニル)-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]プロパ-2-エンアミド;
5-メトキシ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
3-シアノ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ベンズアミド;
4-(メチルスルファニル)-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ベンズアミド;
ベンジルN-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバメート、
5-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピラジン-2-オール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(ピリミジン-5-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
2-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-2-イル)-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
2-[(2R)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-2-イル]-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
2-[(2S)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-2-イル]-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[5-(2-メトキシエトキシ)ピリミジン-2-イル]-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(5-メチルピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(2-メチルピリジン-4-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(3-フェノキシフェニル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
6-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-2-メチル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(ピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(ピリダジン-4-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;
5-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-1-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;
5-フェニル-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-カルボキサミド;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(ピリミジン-4-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(5-ブロモピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-(ピリジン-2-イルメトキシ)-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-1-ベンゾフラン-5-カルボキサミド;
2-フェニル-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリミジン-5-カルボキサミド;
N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-4-(ピリミジン-2-イル)ベンズアミド;
1-メチル-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド;
4-[(6-メチルピラジン-2-イル)オキシ]-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ベンズアミド;
4-(フェノキシメチル)-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ベンズアミド;
2-フェノキシ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-3-カルボキサミド;
4-シアノ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ベンズアミド;
6-メトキシ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
2-メチル-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-4-カルボキサミド;
3-メトキシ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
4-メトキシ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
4-ヒドロキシ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
3-メトキシ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-1,2-オキサゾール-5-カルボキサミド;
5-メトキシ-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-3-カルボキサミド;
6-({[2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-オール;
5-[(5-メトキシピラジン-2-イル)メトキシ]-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
2-メトキシ-5-({[2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル]オキシ}メチル)ピラジン;
3-{6-[(5-ブロモピリジン-2-イル)メトキシ]-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル}ピリジン;
3-メトキシ-6-({[2-(ピリジン-3-イル)-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル]オキシ}メチル)ピリダジン;
3-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}ベンゾニトリル;
4-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}ベンゾニトリル;
5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-({[2-(ピリジン-3-イル)-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル]オキシ}メチル)ピリジン;
3-メトキシ-5-({[2-(ピリジン-3-イル)-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル]オキシ}メチル)ピリジン;
4-メトキシ-2-({[2-(ピリジン-3-イル)-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル]オキシ}メチル)ピリジン;
2-({[2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル]オキシ}メチル)ピラジン;
[(3-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}フェニル)メチル](メチル)アミン;
(5-メトキシピリジン-2-イル)メチルN-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバメート;
2-(5-メトキシピリジン-2-イル)-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
2-(1-ベンゾフラン-2-イル)-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-[6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル]-1,3-ベンゾオキサゾール;
2-(1-ベンゾフラン-5-イル)-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
2-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}キノリン;
2-[3-(ベンジルオキシ)フェニル]-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-[4-(ピリミジン-2-イル)フェニル]-1,3-ベンゾオキサゾール;
2-[(E)-2-(4-メトキシフェニル)エテニル]-5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール;
5-メトキシ-2-({[2-(ピリジン-3-イル)-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル]オキシ}メチル)ピリミジン;
6-({[2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-アミン;
5-{5-[(5-ヒドロキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド;
6-{6-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル}-2-メチル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-メチル-6-({[2-(ピリジン-3-イル)-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
2-{6-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル}ピラジン;
5-{6-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル}-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-1-メチル-1,2-ジヒドロピラジン-2-オン;
6-(6-{[5-(2-フルオロエトキシ)ピリジン-2-イル]メトキシ}-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル)-2-メチル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;
5-メトキシ-2-({[2-(ピリジン-3-イル)-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル]オキシ}メチル)ピリジン-1-イウム-1-オレート;
3-{6-[(5-メトキシ-1-オキシドピリジン-1-イウム-2-イル)メトキシ]-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル}ピリジン-1-イウム-1-オレート;
5-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-2-(メチルカルバモイル)ピリジン-1-イウム-1-オレート;
(5-ヒドロキシピリジン-2-イル)メチルN-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバメート;
5-メトキシ-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
5-メトキシ-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-3-カルボキサミド;
4-メトキシ-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;
1-メチル-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボキサミド;
[(5-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}ピリジン-3-イル)メチル](メチル)アミン;
6-{5-[(5-ヒドロキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-2-メチル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;及び
N-(5-メトキシピリジン-3-イル)-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボキサミド
から選択される化合物である。
【0137】
一部の実施形態では、Wは、任意の置換可能な原子によりL-ULMのLに結合し、
6-メトキシ-2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール;
[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メタノール;
4-[5-(メトキシメトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル;
4-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-3-メチルピリジン;
3-ヨード-4-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)ピリジン;
2-[(ジメチルアミノ)メチル]-6-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)ベンゾニトリル;
2-ブロモ-6-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)ベンゾニトリル;
5-ブロモ-2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)ベンゾニトリル;
4-ヨード-6-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)ピリミジン-5-カルボニトリル;
3-(5-ヒドロキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-5H,6H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-2-カルボニトリル;
4-(6-メトキシナフタレン-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
6-メトキシ-2-(2-メトキシフェニル)-1,3-ベンゾチアゾール;
4-(6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)ベンゾニトリル;
4-(6-メトキシ-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
6-メトキシ-2-[3-(1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-4-イル]-1,3-ベンゾチアゾール;
4-(6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-N-メチルピリジン-3-アミン;
4-(6-メトキシキノリン-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
4-(6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
4-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
N-[6-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)ピリジン-2-イル]アセトアミド;
6-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
4-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
2-(6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)ベンゾニトリル;
2-(3-ブロモピリジン-4-イル)-6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール;
2-(3-ブロモピリジン-4-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-6-オール;
2-(3-ブロモピリジン-2-イル)-6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール;
2-(6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
2-(3-フルオロピリジン-4-イル)-6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール;
4-[6-(ジメチルアミノ)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
4-(6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)ピリジン-2-カルボニトリル;
2-(6-メトキシ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)ベンゾニトリル;
N-[4-(6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル]アセトアミド;
2-(3-ブロモピリジン-4-イル)-6-(2-フルオロエトキシ)-1,3-ベンゾチアゾール;
4-[6-(2-フルオロエトキシ)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
4-(5-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
4-[6-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
4-[5-(2-フルオロエトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
3-(6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)ピリジン-4-カルボニトリル;
5-ブロモ-3-{5-ブロモフロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン;
2-{5-メトキシフロ[2,3-c]ピリジン-2-イル}ベンゾニトリル;
2-{5-ブロモフロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}ベンゾニトリル;
2-{5-メトキシフロ[2,3-b]ピリジン-2-イル}ベンゾニトリル;
4-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-1H-インダゾール;
7-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-1H-インダゾール;
4-[5-(メトキシメトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
4-(5-ヒドロキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
4-[5-(2-メトキシエトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
4-{5-メトキシフロ[2,3-c]ピリジン-2-イル}ピリジン-3-カルボニトリル;
4-{6-メトキシフロ[3,2-b]ピリジン-2-イル}ピリジン-3-カルボニトリル;
4-(3-ブロモ-5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)ピリジン;
5-メトキシ-2-(ピリジン-4-イル)-1-ベンゾフラン-3-カルボニトリル;
4-[5-(2-ヒドロキシエトキシ)-1-ベンゾフラン-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
2-{4,6,10-トリオキサ-12-アザトリシクロ[7.3.0.03,7]ドデカ-1(9),2,7,11-テトラエン-11-イル}ベンゾニトリル;
4-{5-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]-1-ベンゾフラン-2-イル}ピリジン-3-カルボニトリル;
2-{2-メトキシフロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル}ベンゾニトリル;
4-(6-メトキシ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
3-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)-5H,6H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾール-2-カルボニトリル;
3-エチニル-4-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)ピリジン;
4-(5-メトキシ-3-メチル-1-ベンゾフラン-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
4-[(ジメチルアミノ)メチル]-2-(5-メトキシ-1-ベンゾフラン-2-イル)ベンゾニトリル;
2-(3-メチルフェニル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-アミン;
2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-アミン;
2-(ピリジン-4-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-アミン;及び
2-(3-メチルフェニル)-[1,3]オキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-アミン
から選択される化合物である。
【0138】
一部の実施形態では、Wは、任意の置換可能な原子によりL-ULMのLに結合し、
2-(5-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
2-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピリジン-3-カルボニトリル;
2-[5-(ピリミジン-5-イルメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
4-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピリジン-3-カルボニトリル;
4-(5-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピリミジン-5-カルボニトリル;
4-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピリミジン-5-カルボニトリル;
4-{5-[(5-ヒドロキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピリジン-3-カルボニトリル;
4-(5-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ピリジン-3-カルボニトリル;
4-[5-(ピリミジン-5-イルメトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピリジン-3-カルボニトリル;
5-[(5-メトキシピラジン-2-イル)メトキシ]-2-(ピリジン-4-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール;
4-[5-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル]ピリミジン-5-カルボニトリル;
4-{5-[(5-ヒドロキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}ピリミジン-5-カルボニトリル;
6-{5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル}-2-メチル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン;及び
5-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-2-(ピリジン-4-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-1-オン
から選択される化合物である。
【0139】
一部の実施形態では、Wは、任意の置換可能な原子によりL-ULMのLに結合し、
10-メトキシ-N-(ピリジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(6-メトキシピリジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(ピリジン-3-イルメチル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-メチル-N-(ピリジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
N-(1-ベンゾフラン-5-イル)-10-メトキシ-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-ヒドロキシ-N-(6-メトキシピリジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
N-(6-メトキシピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-(6-フルオロピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
10-ヒドロキシ-N-(ピリジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(5-メトキシピリジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
N-(6-フルオロピリジン-3-イル)-10-メトキシ-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(ピリジン-3-イル)-7-チア-2,5,9-トリアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(5-メトキシピリジン-3-イル)-7-チア-2,5,9-トリアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-[6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル]-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-4-{1H,2H,3H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-カルボニル}-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン;
10-メトキシ-N-(6-メチルピリジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-4-{1-メチル-1H,4H,5H,6H-ピロロ[3,4-c]ピラゾール-5-カルボニル}-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン;
10-メトキシ-N-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(2-メチルピリミジン-5-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
N-[6-(1H-イミダゾール-1-イル)ピリジン-3-イル]-10-メトキシ-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(ピリミジン-5-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-10-メトキシ-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(2-メトキシエチル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-[5-(ピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル]-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
5-メトキシ-N-(ピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-[6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル]-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-(5-メトキシピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-(6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-(ピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-(3-シアノピリジン-4-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-(5,6-ジメトキシピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
5-メトキシ-N-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
5-メトキシ-11-{1-メチル-1H,4H,5H,6H-ピロロ[3,4-c]ピラゾール-5-カルボニル}-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン;
4-メトキシ-N-(5-メトキシピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
5-メトキシ-N-(5-メトキシピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-[6-(1H-イミダゾール-1-イル)ピリジン-3-イル]-5-メトキシ-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-(3-シアノピリジン-4-イル)-5-メトキシ-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-(6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-(3-シアノ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
5-メトキシ-N-(6-メトキシピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(5-メトキシピリジン-2-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
N-(5-メトキシピリジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(ピリジン-4-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(ピラジン-2-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
3-{10-メトキシ-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-アミド}ピリジン-1-イウム-1-オレート;
10-(2-フルオロエトキシ)-N-(ピリジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(8),3,5,9,11-ペンタエン-4-カルボキサミド;
N-({10-メトキシ-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-イル}メチル)ピリジン-3-アミン;
10-[(5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ]-N-(5-メトキシピリジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
N-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
11-ブロモ-N-(5-メトキシピリジン-3-イル)-7-チア-2,5,9-トリアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
N-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-10-(プロパ-2-エン-1-イルオキシ)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(5-メトキシピリジン-3-イル)-5-チア-2,7-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,6,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-5-チア-2,7-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,6,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-(2-メチルピリミジン-5-イル)-5-チア-2,7-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(8),3,6,9,11-ペンタエン-4-カルボキサミド;
N-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリミジン-5-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
11-メトキシ-N-(5-メトキシピリジン-3-イル)-7-チア-2,5,9-トリアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
11-メトキシ-N-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-7-チア-2,5,9-トリアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-メトキシ-N-{3-[(メチルアミノ)メチル]フェニル}-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(8),3,5,9,11-ペンタエン-4-カルボキサミド;
10-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(5-メトキシピリジン-3-イル)-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
N-(5-メトキシピリジン-3-イル)-10-フェニル-7-チア-2,5-ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ-1(12),3,5,8,10-ペンタエン-4-カルボキサミド;
N,5-ビス(5-メトキシピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N,4-ビス(5-メトキシピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;
N-[5-(2-メトキシエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド;及び
N-[6-(2-メトキシエトキシ)ピリジン-3-イル]-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7),3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド
から選択される化合物である。
【0140】
一部の実施形態では、Wは
【0141】
【化17】
(式中、波線はL-ULMのLへの結合点を表す)
から選択される。
【0142】
代表的なULM部分
一部の実施形態では、ULMは、ユビキチン経路タンパク質を認識する部分である。一部の実施形態では、ユビキチン経路タンパク質はE3ユビキチンリガーゼである。一部の実施形態では、ULMは、E3ユビキチンリガーゼに結合する部分である。一部の実施形態では、ULMは、E3ユビキチンリガーゼを標的とするE3リガーゼユビキチンリクルーターである。
【0143】
代表的なULMは、当該技術分野において公知である(例えばWO2018/102067、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0144】
一部の実施形態では、ULMは、マウス二重微小染色体2ホモログ(mouse double minute two homolog)(MDM2)、アポトーシスタンパク質1の細胞阻害剤(cIAP1)、セレブロン(CRBN)、又はフォンヒッペル・リンドウ(VHL)に結合する分子である。そのような代表的な分子は、当該技術分野において公知である(例えばGuら、BioEssays、2018年4月、40巻(4号):e170024頁、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0145】
一部の実施形態では、ULMは、式(VIII)の化合物である
【0146】
【化18】
(aは1、2又は3であり、
X
A及びX
Bは、各々独立して、結合、O、NR
B、CR
BR
C、C=O、C=S、SO及びSO
2から選択され、
R
B及びR
Cは、各々独立して、水素、C
1~6アルキル、C
1~6ハロアルキル及びC
1~6アルコキシから選択され、
各R
Aは、H、ハロ、OH及びC
1~3アルキルから独立して選択され、
W
Aは、-T(NR
D1R
D2)、場合によって置換されている-T(NR
D1R
D2)X
C、-T-アリール、場合によって置換されているT-ヘテロアリール、場合によって置換されている-T-複素環、場合によって置換されている-NR
D-T-アリール、場合によって置換されている-NR
D-T-ヘテロアリール又は-NR
D-T-複素環であり、TはX
Aに共有結合しており、
X
CはC=O、R
D、R
D1又はR
D2であり、
R
D、R
D1及びR
D2は、各々独立して、水素、1~3個のハロ又はOHで場合によって置換されているC
1~6アルキル、R
BC=O、R
BC=S、R
BSO、R
BSO
2、N(R
BR
C)C=O、N(R
BR
C)C=S、N(R
BR
C)SO及びN(R
BR
C)SO
2から選択され、
Tは、結合又は1~5個のハロ若しくはOH基で場合によって置換されているC
1~12アルキル、又は場合によって置換されているアミノ酸側鎖であり、
W
Bは、場合によって置換されている-NR
D4-T-アリール、場合によって置換されている-NR
D4-T-ヘテロアリール又は-NR
D4-T-複素環であり、-NR
D4はX
Bに共有結合しており、
R
D4は水素又はC
1~3アルキルであり、
ULMは、ULM及びLの任意の置換可能な原子でW-Lに結合している)。
【0147】
一部の実施形態では、ULMは、式
【0148】
【化19】
の化合物である
(W
Cは、CH
2、CHR
E、C=O、SO
2、NH又はN-アルキルであり、
各X
Dは、O、S及びH
2から独立して選択され、
Y
Aは、CH
2、-C=CR
F、NH、N-アルキル、N-アリール、N-ヘテロアリール、N-シクロアルキル、N-ヘテロシクリル、O又はSであり、
Z
Aは、X
D及びZ
Aの両方がH
2ではあり得ないことを条件として、O、S又はH
2であり、
G
A及びG
Bは、各々独立して、H、R
Fで場合によって置換されているアルキル、OH、R
FOCOOR
E、R
FOCONR
ER
G、R
Fで場合によって置換されている-CH
2-ヘテロシクリル、及びR
Fで場合によって置換されているベンジルから選択され、
Q
A、Q
B、Q
C及びQ
Dは、各々独立して、CR
F、N又はN-オキシドであり、
Aは、H、アルキル、シクロアルキル、Cl又はFであり、
R
Eは、-CONR
FR
G、-OR
F、-NR
FR
G、-SR
F、-SO
2R
F、-SO
2NR
FR
G、-CR
FR
G、-CR
FNR
FR
G、アリール、ヘテロアリール、場合によって置換されているアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、-P(O)(OR
F)(R
G)、-P(O)R
FR
G、-OP(O)(OR
F)(R
G)、-OP(O)R
FR
G、ハロ、-CF
3、-CN、-NR
FSO
2NR
FR
G、-NR
FCONR
FR
G、-CONR
FCOR
G、-NR
FC(=N-CN)NR
FR
G、-C(=N-CN)NR
FR
G、-NR
FC(=N-CN)R
G、-NR
FC(=C-NO
2)NR
FR
G、-SO
2NR
FCOR
G、-NO
2、-CO
2R
F、-C(C=N-OR
F)R
G、-CR
F=CR
FR
G、-CCR
F、-S(C=O)(C=N-R
F)R
G、-SF
5、又は-OCF
3;であり、
R
F及びR
Gは、各々独立して、結合、H、N,N-オキシド、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル又は-C(O)R
Hから選択され、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルは場合によって置換されており、
R
Hは、水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキルであり、
Z
Bは官能基又は原子であり、場合によって、その1個は式(I)の化合物の残部に共有結合的に連結されるように修飾されている)。
【0149】
一部の実施形態では、ZBは、式(I)のULMとW-Lとを連結する結合である。
【0150】
一部の実施形態では、ULMは、マウス二重微小染色体2ホモログ(MDM2)、アポトーシスタンパク質1の細胞阻害剤(cIAP1)、セレブロン(CRBN)、又はフォンヒッペル・リンドウ(VHL)を標的とする部分である。
【0151】
一部の実施形態では、ULMは、VHLリガーゼを標的とする部分である。
【0152】
一部の実施形態では、ULMは、セレブロンリガーゼを標的とする部分である。
【0153】
一部の実施形態では、ULMは、アポトーシスタンパク質1の細胞阻害剤(cIAP1)を標的とする部分である。
【0154】
一部の実施形態では、ULMは
【0155】
【化20】
(式中、R
40は水素又はC
1~6アルキルである)
から選択される。
【0156】
一部の実施形態では、R40は水素である。
【0157】
一部の実施形態では、ULMは
【0158】
【0159】
代表的なL部分
一部の実施形態では、Lは結合である。
【0160】
一部の実施形態では、LはBで場合によって置換されている連結部分である。
【0161】
一部の実施形態では、連結部分は、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンであり、
各アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレンは、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンを場合によって含むことができ、
さらに各アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、オキソ、ハロ、C1~4アルキル、C1~4アルコキシ及びC1~4ハロアルキルから独立して選択される1~5個の置換基で、独立して場合によって置換されている。
【0162】
一部の実施形態では、連結部分は、式
-G1-((CH2)a-G2)c-(CH2)b-G3-
(式中、
G1、G2及びG3の各々は、独立して、結合、-NR28-、-O-、-S(O)0~2-、-NR28C(O)-、-C(O)NR28-、-NR28S(O)2-、-S(O)2NR28-、-CR29=N-NR28-、-NR28-N=CR29-、又は-C(O)-、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンであり、各アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、オキソ、ハロ、C1~4アルキル、C1~4アルコキシ及びC1~4ハロアルキルから独立して選択される1~5個の置換基で、独立して場合によって置換されており、
各R28は、独立して、水素、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル又はヘテロシクリルであり、
R29は、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル又はヘテロシクリルであり、
a及びbは、各々独立して、0、1、2、3、4、5、6、7又は8であり、
cは0~20の間の整数であり、
連結部分は、置換可能な原子上で、
(-G4-(CH2)d-G5-)e-B
で場合によって置換されており
G4及びG5の各々は、独立して、結合、-NR28-、-O-、-S(O)0~2-、-NR28C(O)-、-C(O)NR28-、-NR28S(O)2-、-S(O)2NR28-、-CR29=N-NR28-、-NR28-N=CR29-、又は-C(O)-、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンであり、各アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、オキソ、ハロ、C1~4アルキル、C1~4アルコキシ及びC1~4ハロアルキルから独立して選択される1~5個の置換基で、独立して場合によって置換されており、
d及びeは、各々独立して、0、1、2、3、4、5、6、7又は8である)
のものである。
【0163】
一部の実施形態では、連結部分は、式
-G1-((CH2)a-G2)c-(CH2)b-G3-
(式中、
G1、G2及びG3の各々は、独立して、結合、-NR28-、-O-、-S(O)0~2-、-NR28C(O)-、-C(O)NR28-、-NR28S(O)2-、-S(O)2NR28-、-CR29=N-NR28-、-NR28-N=CR29-、又は-C(O)-、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンであり、各アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、オキソ、ハロ、C1~4アルキル、C1~4アルコキシ及びC1~4ハロアルキルから独立して選択される1~5個の置換基で、独立して場合によって置換されており、
各R28は、独立して、水素、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル又はヘテロシクリルであり、
R29は、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル又はヘテロシクリルであり、
a及びbは、各々独立して、0、1、2、3、4、5、6、7又は8であり、
cは0~20の間の整数である)
のものである。
【0164】
一部の実施形態では、連結部分は、式
(-G1-(CH2)a-G2-(CH2)b-G3-)c
(式中、
G1、G2及びG3の各々は、独立して、結合、-NR28-、-O-、-S(O)0~2-、-NR28C(O)-、-C(O)NR28-、-NR28S(O)2-、-S(O)2NR28-、-CR29=N-NR28-、-NR28-N=CR29-、又は-C(O)-、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンであり、各アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、オキソ、ハロ、C1~4アルキル、C1~4アルコキシ及びC1~4ハロアルキルから独立して選択される1~5個の置換基で、独立して場合によって置換されており、
各R28は、独立して、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル又はヘテロシクリルであり、
R29は、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル又はヘテロシクリルであり、
a、b及びcは、各々独立して、0、1、2、3、4、5、6、7又は8であり、
連結部分は、置換可能な原子上で、
(-G4-(CH2)d-G5-)e-B
で場合によって置換されており
G4及びG5の各々は、独立して、結合、-NR28-、-O-、-S(O)0~2-、-NR28C(O)-、-C(O)NR28-、-NR28S(O)2-、-S(O)2NR28-、-CR29=N-NR28-、-NR28-N=CR29-、又は-C(O)-、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンであり、各アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、オキソ、ハロ、C1~4アルキル、C1~4アルコキシ及びC1~4ハロアルキルから独立して選択される1~5個の置換基で、独立して場合によって置換されており、
d及びeは、各々独立して、0、1、2、3、4、5、6、7又は8である)
のものである。
【0165】
一部の実施形態では、連結部分は、式
(-G1-(CH2)a-G2-(CH2)b-G3-)c
(式中、
G1、G2及びG3の各々は、独立して、結合、-NR28-、-O-、-S(O)0~2-、-NR28C(O)-、-C(O)NR28-、-NR28S(O)2-、-S(O)2NR28-、-CR29=N-NR28-、-NR28-N=CR29-、又は-C(O)-、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンであり、各アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンは、オキソ、ハロ、C1~4アルキル、C1~4アルコキシ及びC1~4ハロアルキルから独立して選択される1~5個の置換基で、独立して場合によって置換されており、
各R28は、独立して、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル又はヘテロシクリルであり、
R29は、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル又はヘテロシクリルであり、
a、b及びcは、各々独立して、0、1、2、3、4、5、6、7又は8である)
のものである。
【0166】
一部の実施形態では、連結部分は、式
【0167】
【化22】
(式中、波線はW及びULMへの結合点を表し、
fは1~20の間の整数であり、
任意の置換可能な原子は、さらに場合によってL-Bで置換されていてもよく、Lは本明細書において記載されているような任意の連結部分である)
のものである。
【0168】
一部の実施形態では、連結部分は、式
【0169】
【化23】
(式中、波線はW及びULMへの結合点を表し、
fは1~20の間の整数である)
のものである。
【0170】
代表的なB部分
一部の実施形態では、Lは、Bで場合によって置換されている連結部分であり、Bは血液脳関門を通過する部分である。
【0171】
一部の実施形態では、血液脳関門を通過する部分は、血液脳関門を通る輸送のための受容体を標的とすることにより血液脳関門を通過することができる分子又は巨大分子である。そのような部分には、当該技術分野において公知のものが含まれる。
【0172】
一部の実施形態では、Bは担体ペプチド、コレステロール、又は(例えば本明細書において記載されているような連結部分又は共有結合により)コレステロールにコンジュゲートされている担体ペプチドである。
【0173】
一部の実施形態では、担体ペプチドは、約5~35個の残基を有し、細胞膜を通過することが可能なペプチドである。代表的な担体ペプチドは、当該技術分野において公知である。
【0174】
一部の実施形態では、Bは、Angiopep2、ApoE-I、ApoE-II、ApoB、THR、ペプチド-22、L57、TGN、レプチン30、RVG29、コレステロールにコンジュゲートされているニパウイルスエンベロープ(env.)HR領域、コレステロールにコンジュゲートされているニューカッスル病ウイルス、又はコレステロールにコンジュゲートされている麻疹ウイルスペプチドである。
【0175】
代表的なB部分についてのペプチド配列を、以下の表1に提示する。
【0176】
【0177】
代表的な化合物
一部の実施形態では、表2から選択される化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体若しくは立体異性体の混合物が提供される。一部の実施形態では、表2から選択される化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、立体異性体の混合物若しくは同位体濃縮類似体が提供される。
【0178】
【0179】
処置方法及び使用
「処置」又は「処置すること」は、臨床結果を含む有益な又は所望の結果を得るための手法である。有益な又は所望の臨床結果には、以下:a)疾患又は状態を防止すること(例えば、疾患若しくは状態に起因する1種類以上の症状を低減させること、及び/又は疾患若しくは状態の程度を減少させること)、b)疾患又は状態に関連する1種類以上の臨床症状の発現を遅延又は停止させること(例えば、疾患若しくは状態を安定させること、疾患若しくは状態の悪化若しくは進行を予防若しくは遅延させること、及び/又は疾患若しくは状態の広がり(例えば転移)を予防若しくは遅延させること)、及び/又はc)疾患を緩和する、すなわち、臨床症状の軽減を引き起こすこと(例えば、病態を改善すること、疾患若しくは状態の部分若しくは完全寛解をもたらすこと、他の薬物治療の効果を強化すること、疾患の進行を遅延させること、生活の質を増大させること、及び/又は生存を延長すること)の1個以上が含まれ得る。
【0180】
「予防」又は「予防すること」は、疾患又は状態の臨床症状が発現しないようにする、疾患又は状態の任意の処置を意味する。化合物は、一部の実施形態では、疾患又は状態のリスクがある、又は家族歴を有する対象(ヒトを含む)に投与することができる。
【0181】
「対象」は、処置、観察又は実験の対象であった、又はそれらの対象となる、動物、例えば哺乳動物(ヒトを含む)を指す。本明細書において記載されている方法は、ヒトの治療及び/又は獣医学的用途において有用であり得る。一部の実施形態では、対象は哺乳動物である。一実施形態では、対象はヒトである。
【0182】
本明細書において記載されている化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、若しくは立体異性体の混合物の「治療有効量」又は「有効量」という用語は、治療利益、例えば症状の改善又は疾患進行の遅延をもたらすために対象に投与される場合に、処置を有効とするのに十分な量を意味する。例えば、治療有効量は、HDの疾患又は状態の症状を低減させるのに十分な量であり得る。治療有効量は、対象、及び処置されている疾患又は状態、対象の重量及び年齢、疾患又は状態の重症度、並びに投与の様式に依存して変動してもよく、当業者により容易に決定することができる。
【0183】
本明細書において記載されている方法は、in vivo又はex vivoの細胞集団に適用することができる。「in vivo」は、動物又はヒト内のような生物個体内を意味する。この文脈では、本明細書において記載されている方法は、個体において治療的に使用することができる。「ex vivo」は、生物個体外を意味する。ex vivoの細胞集団の例には、in vitroの細胞培養、及び個体から得られた体液又は組織試料を含む生体試料が含まれる。そのような試料は、当該技術分野において周知の方法により得ることができる。代表的な生体体液試料には、血液、脳脊髄液、尿、及び唾液が含まれる。この文脈では、本明細書において記載されている化合物及び組成物は、治療及び実験目的を含む多様な目的に使用することができる。例えば、本明細書において記載されている化合物及び組成物は、所定の症状、細胞の種類、個体及び他のパラメーターに対する、本発明の化合物の投与の最適なスケジュール及び/又は服用量を決定するために、ex vivoで使用することができる。そのような使用から収集された情報は、実験目的又は診療所内でin vivo処置のプロトコールを設定するために使用することができる。本明細書において記載されている化合物及び組成物が適合し得る他のex vivoの使用は、以降に記載されており、又は当業者に明らかとなるであろう。選択された化合物は、ヒト又は非ヒト対象における安全性又は耐容量を調査するために、さらに特徴付けることができる。そのような特性は、当業者に一般的に公知の方法を使用して調査することができる。
【0184】
一部の実施形態では、本明細書において提供されている化合物は、標的となるタンパク質、mHTT及びE3ユビキチンリガーゼ複合体を結合する。この三元複合体形成が、複数のユビキチン分子のmHTTへの転移をもたらすことが企図される。複合体の解離の際、ポリユビキチン化されたmHTTは、プロテアソームにより認識され分解される。
【0185】
一部の実施形態は、mHTTの分解を誘導する方法であって、治療有効量の本明細書において記載されている化合物又は本明細書において記載されている医薬組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
【0186】
一部の実施形態では、mHTTの分解は、mHTTの凝集により引き起こされる疾患の処置を提供する。
【0187】
本明細書において開示されている化合物は、神経変性疾患の処置に有用である。
【0188】
一部の実施形態では、神経変性疾患は、mHTTの凝集体により引き起こされる。
【0189】
一部の実施形態では、神経変性疾患は、ハンチントン病(HD)、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)又はポリグルタミン(polyQ)病である。
【0190】
一部の実施形態では、ポリグルタミン(polyQ)病は、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、HD、球脊髄性筋萎縮症(ABMA)、脊髄小脳失調症1型、脊髄小脳失調症2型、脊髄小脳失調症3型、脊髄小脳失調症6型、脊髄小脳失調症7型又は脊髄小脳失調症17型である。
【0191】
一部の実施形態は、ハンチントン病を処置する方法であって、治療有効量の本明細書において記載されている化合物又は本明細書において記載されている医薬組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
【0192】
併用療法
一部の実施形態では、本明細書において開示されている化合物は、神経変性疾患を処置するために使用且つ/又は開発されている1個以上の追加の治療剤と組み合わせて使用することができる。
【0193】
一部の実施形態では、本明細書において開示されている化合物は、HDを処置するために使用且つ/又は開発されている1個以上の追加の治療剤と組み合わせて使用することができる。
【0194】
一部の実施形態では、1個以上の追加の治療剤は、それなしではmHTTにより下方制御され得るE3酵素を活性化する化合物であり得る。
【0195】
一部の実施形態では、1個以上の追加の治療剤は、細胞取り込みを強化するための阻害剤、例えばp-糖タンパク質1(pgp)、又は乳がん耐性タンパク質(BCRP)排出阻害剤、例えばエラクリダールであり得る。
【0196】
キット
本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体若しくは立体異性体の混合物、及び好適な包装を含むキットも、本明細書において提供される。一部の実施形態では、キットは、使用の説明書をさらに含む。一部の実施形態では、キットは、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体若しくは立体異性体の混合物、並びにラベル及び/又は本明細書において記載されている疾患又は状態を含む症状の処置における化合物の使用の説明書を含む。
【0197】
本明細書において記載されている化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体若しくは立体異性体の混合物を好適な容器中に含む製品も、本明細書において提供される。容器は、バイアル、瓶、アンプル、予め充填されたシリンジ及び点滴静注バッグであり得る。
【0198】
医薬組成物及び投与の様式
本明細書において提供されている化合物は、通常、医薬組成物の形態で投与される。よって、本明細書において記載されている化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体若しくは立体異性体の混合物の1個以上、並びに担体、アジュバント及び賦形剤から選択される1個以上の薬学的に許容されるビヒクルを含有する医薬組成物も、本明細書において提供される。好適な薬学的に許容されるビヒクルには、例えば不活性な固形の希釈剤及び充填剤、滅菌水溶液及び様々な有機溶媒を含む希釈剤、浸透強化剤、可溶化剤並びにアジュバントが含まれ得る。そのような組成物は、医薬品分野において周知の方法で調製される。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences、Mace Publishing Co.、Philadelphia, Pa.第17版、(1985年)、及びModern Pharmaceutics、Marcel Dekker, Inc.第3版、(G.S. Banker及びC.T. Rhodes編)を参照されたい。
【0199】
医薬組成物は、単回又は複数回用量のいずれかで投与することができる。医薬組成物は、例えば直腸、口腔、鼻腔内及び経皮経路を含む様々な方法により投与することができる。ある特定の実施形態では、医薬組成物は、動脈内注射、静脈内、腹腔内、非経口、筋肉内、皮下、経口、局所により、又は吸入剤として投与することができる。
【0200】
1つの投与様式は、非経口、例えば注射によるものである。本明細書において記載されている医薬組成物が注射による投与のために組み込まれ得る形態には、例えば、ゴマ油、トウモロコシ油、綿実油又は落花生油及びエリキシル剤、マンニトール、デキストロース又は滅菌水溶液を有する水性若しくは油懸濁液又はエマルション、及び類似の薬学的ビヒクルが含まれる。
【0201】
経口投与は、本明細書において記載されている化合物の別の投与経路であり得る。投与は、例えばカプセル剤又は腸溶錠によるものであり得る。少なくとも1個の本明細書において記載されている化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体若しくは立体異性体の混合物を含む医薬組成物の作製において、活性成分は通常、賦形剤により希釈され、且つ/又はカプセル剤、サシェ剤、紙若しくは他の容器の形態であり得る担体中に封入される。賦形剤が希釈剤の役割を有する場合、賦形剤は、固形、半固形、又は液体材料の形態であり得、活性成分のビヒクル、担体、又は媒体として作用する。よって、組成物は、錠剤、丸剤、粉末、ロゼンジ、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁剤、エマルション、溶液、シロップ剤、エアロゾル(固形として、又は液体媒体中)、最大10重量%の活性化合物を含む軟膏剤、軟質及び硬質ゼラチンカプセル剤、滅菌された注射可能な溶液、及び滅菌された包装された粉末の形態であり得る。
【0202】
好適な賦形剤の一部の例には、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアガム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップ、及びメチルセルロースが含まれる。製剤は、潤滑剤、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム及び鉱物油;湿潤剤;乳化剤及び懸濁化剤;保存剤、例えばメチル及びプロピルヒドロキシベンゾエート;甘味剤;及び香料を追加で含むことができる。
【0203】
少なくとも1個の本明細書において記載されている化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体若しくは立体異性体の混合物を含む組成物は、当該技術分野において公知の手順を採用することにより、対象への投与後に活性成分の急速な、徐放性又は遅延放出をもたらすために、製剤化することができる。経口投与のための徐放性薬物送達システムには、ポリマー被覆リザーバー又は薬物-ポリマーマトリックス製剤を含有する浸透圧ポンプシステム及び溶解システムが含まれる。制御放出システムの例は、米国特許第3,845,770号、第4,326,525号、第4,902,514号及び第5,616,345号に示されている。本明細書において開示されている方法における使用のための別の製剤は、経皮送達デバイス(パッチ)を採用する。そのような経皮パッチは、本明細書において記載されている化合物の制御された量での連続的又は断続的な注入をもたらすために使用することができる。薬剤の送達のための経皮パッチの構築及び使用は、当該技術分野において周知である。例えば、米国特許第5,023,252号、第4,992,445号及び第5,001,139号を参照されたい。そのようなパッチは、薬剤の連続的、拍動的又は応需型送達のために構築することができる。
【0204】
固形組成物、例えば錠剤を調製するために、主な活性成分を医薬賦形剤と混合して、本明細書において記載されている化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体若しくは立体異性体の混合物の均質な混合物を含有する固形予備処方組成物を形成することができる。これらの予備処方組成物を均質と称するとき、組成物を等しい有効な単位剤形、例えば錠剤、丸剤及びカプセル剤に容易に小分けすることができるように、活性成分は均一に組成物全体に分散され得る。
【0205】
本明細書において記載されている化合物の錠剤又は丸剤は、長期作用の利点を与える剤形を提供するため、又は胃の酸性状態から保護するため、コーティングする、また別の方法で調合することができる。例えば、錠剤又は丸剤は、内部投与及び外部投与構成成分を含むことができ、後者は前者を覆う外皮の形態である。2つの構成成分は、胃での分解に耐えるのに役立ち、内部構成成分が十二指腸内を無傷で通過するか又は遅延放出することを可能にする腸溶性層により、分離することができる。多様な材料を、そのような腸溶層又はコーティングに使用することができ、そのような材料には、多数のポリマー酸及びポリマー酸と材料、例えばシェラック、セチルアルコール、及び酢酸セルロースのとの混合物が含まれる。
【0206】
吸入又はガス注入のための組成物には、薬学的に許容される水性若しくは有機溶媒又はそれらの混合物中の溶液及び懸濁液、並びに粉末が含まれ得る。液体又は固形の組成物は、本明細書において記載されているような好適な薬学的に許容される賦形剤を含有することができる。一部の実施形態では、組成物は、局所又は全身性効果のために、経口又は鼻呼吸経路(nasal respiratory route)により投与される。他の実施形態では、薬学的に許容される溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用により噴霧することができる。噴霧溶液は、噴霧装置から直接吸入することができるか、又は噴霧装置はフェイスマスクテント又は間欠的陽圧呼吸機に取り付けることができる。溶液、懸濁液又は粉末の組成物は、好ましくは経口又は経鼻で、製剤を適切な方法で送達する装置から投与することができる。
【0207】
投与
任意の特定の対象についての本出願の化合物の特定の用量レベルは、採用された特定の化合物の活性、治療を受けている対象の年齢、体重、健康全般、性別、食事、投与時間、投与経路及び排出速度、薬物の組合せ及び特定の疾患の重症度を含む、様々な因子に依存するであろう。例えば投薬量は、対象の体重(mg/kg)のキログラムあたりの本明細書において記載されている化合物のミリグラム数として表すことができる。約0.1と150mg/kgとの間の投薬量が、適切であり得る。一部の実施形態では、約0.1及び100mg/kgが適切であり得る。他の実施形態では、0.5と60mg/kgとの間の投薬量が適切であり得る。投薬量を広く異なるサイズの対象間で調節する場合、例えば小児及び成人のヒトの両方において薬物を使用する場合、又は非ヒト対象、例えばイヌにおける有効投薬量をヒト対象に好適な投薬量へと変換する場合、対象の体重による正規化は特に有用である。
【0208】
1日投与量は、用量あたり又は1日あたり投与される、本明細書において記載されている化合物の合計量として記載することもできる。本明細書において記載されている化合物の1日投薬量は、約1mgと4,000mgとの間、約2,000~4,000mg/日の間、約1~2,000mg/日の間、約1~1,000mg/日の間、約10~500mg/日の間、約20~500mg/日の間、約50~300mg/日の間、約75~200mg/日の間、又は約15~150mg/日であり得る。
【0209】
経口投与の場合、ヒト対象についての合計1日投薬量は、1mgと1,000mgとの間、約1,000~2,000mg/日の間、約10~500mg/日の間、約50~300mg/日の間、約75~200mg/日の間、又は約100~150mg/日であり得る。
【0210】
本出願の化合物又はその組成物は、上記のような任意の好適な様式を使用して、1日1回、2回、3回又は4回投与することができる。また、化合物を用いた投与又は処置は数日継続することができ、例えば一般的に、処置は、処置の1サイクルについて少なくとも7日、14日又は28日継続され得る。
【0211】
処置サイクルを使用することができ、サイクルの間、約1~28日、一般的には約7日又は約14日の休息期間が頻繁に交互に行われる。処置サイクルは、他の実施形態では持続的であり得る。
【0212】
化合物の合成
化合物は、本明細書において開示されている方法、及び本明細書における開示があれば明らかであろうその慣習的な修正物、及び当該技術分野において周知の方法を使用して調製することができる。従来の及び周知の合成方法を、本明細書における教示に加えて使用することができる。本明細書において記載されている典型的な化合物の合成は、以下の実施例に記載されているように達成することができる。利用可能な場合、例えばSigma Aldrich又は他の化学物質供給業者から試薬を購入することができる。
【0213】
一般的合成
本明細書において記載されている化合物の典型的な実施形態は、以下に記載されている一般的な反応スキームを使用して合成することができる。一般的なスキームを、出発材料を、類似の構造を有する他の材料で置換することにより変更し、それに応じて異なる生成物をもたらすことができることが、本明細書における記載があれば明らかであろう。対応する生成物をもたらすために出発材料を変動させ得る方法についての無数の実施例を提供するために、続けて合成を記載する。置換基が定義されている所望の生成物を考えると、必要な出発材料は、一般的に検査により決定することができる。出発材料は典型的に、商業的供給源から得られるか、公開されている方法を使用して合成される。本発明において記載されている実施形態である化合物を合成するために、合成される化合物の構造の検査は、各置換基のアイデンティティーを提供するであろう。本明細書における実施例があれば、最終生成物のアイデンティティーから、一般的に、単純な精査プロセスにより、必要な出発材料のアイデンティティーが明らかになるであろう。一般的に、本明細書において記載されている化合物は、室温及び室圧で典型的に安定且つ単離可能である。
【0214】
式(I)の化合物は、以下の代表的な合成経路により合成することができる。
【0215】
【0216】
スキーム1では、PGは保護基を指し、W、L及びULMは本明細書において定義されているとおりである。スキーム1で示されるように、一部の実施形態では、化合物1-1及び化合物1-2を適切な条件下で(例えば光延反応により)カップリングし、化合物1-3を形成する。化合物1-3の好適な脱保護により、化合物1-4を得る。式(I)の化合物を、(例えばHATU及び塩基の存在下での)化合物1-4とULMとのカップリングから製造する。
【0217】
【0218】
スキーム2では、LGは脱離基を指し、W、L及びULMは本明細書において定義されているとおりである。スキーム2で示されるように、一部の実施形態では、化合物2-1及び化合物2-2を適切な条件下で(例えば塩基の存在下で)カップリングし、化合物2-3を形成する。式(I)の化合物を、(例えば塩基の存在下での)化合物2-3とWとのカップリングから製造する。
【0219】
【0220】
スキーム3では、LA及びLBは各々独立して本明細書において記載されているようなLであり、W、ULM及びBは、本明細書において記載されているとおりである。スキーム3で示されるように、一部の実施形態では、式(I)(i)の化合物は、化合物3-1及び化合物3-2を標準的なカップリング条件により(例えば化合物3-1のアジド置換LAと3-2のアルキニル置換LBとの間のクリック化学反応により)カップリングすることにより達成することができる。
【実施例】
【0221】
以下の実施例は、本発明の特定の実施形態を表すために含まれる。以下の実施例において開示されている技術は、本発明の実践において良好に機能するための技術を表し、よってその実践の特定の様式を構成すると考えることができることが、当業者により理解されるべきである。しかし、当業者は、本発明に照らして、開示されている特定の実施形態における多数の変更を行うことができ、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく同様の又は類似した結果をなお得られることを理解するべきである。
【0222】
一般的合成手順。市販の試薬及び溶媒(HPLCグレード)を、さらに精製せずに使用した。1H NMRスペクトルを、重溶媒中、Bruker DRX 500MHz分光計又はBruker DPX 250MHz分光計で記録した。化学シフト(δ)は百万分率である。薄層クロマトグラフィー(TLC)分析をKieselgel 60 F254(Merck)プレートを用いて行い、UV光を使用して可視化した。
【0223】
分析的HPLC-MSを、Shimadzu LCMS-2010EVシステム上で、逆相Atlantis dC18カラム(3μm、2.1×50mm)、3分間にわたる勾配5~100% B(A=水/0.1%ギ酸、B=アセトニトリル/0.1%ギ酸)、注入体積3μL、流量=1.0mL/分を使用して行った。UVスペクトルを、Waters 2788二波長UV検出器を使用して、215nmで記録した。秒あたり2スキャンのサンプリング速度で、Waters LCT又は逆相Waters Atlantis dC18カラム(3μm、2.1×100mm)、7分間にわたる勾配5~100% B(A=水/0.1%ギ酸、B=アセトニトリル/0.1%ギ酸)、注入体積3μl、流量=0.6mL/分を使用したShimadzu LCMS-2010EVシステム上での分析的HPLC-MSを使用して、質量スペクトルをm/z 150~850の範囲にわたり得た。UVスペクトルを、Waters 2996フォトダイオードアレイを使用して、215nmで記録した。データを、Shimadzu Psiportソフトウェアを使用して統合及び記録した。
【0224】
代替的に、以下を使用した:プロトン核磁気共鳴スペクトルを、Bruker ASCEND 500分光計で500MHzで得た。スペクトルをppm(δ)で示し、結合定数、J値をヘルツ(Hz)で記録した。テトラメチルシランを、プロトン核磁気共鳴についての内部標準として使用した。質量スペクトル及びLCMS分析を、Varian 1200Lシングル四重極質量分析計(ESI、HP-LCMS)、Waters Acquity SQD(ESI、UP-LCMS)又はShimadzu 2020シングル四重極質量分析計(DUIS、UP-LCMS)を使用して得た。HPLC分析を、溶媒勾配法1による溶離を伴うPhenomenex Luna C18(2)カラム、5μm、(4.6×150mm)を使用して、又は溶媒勾配法2による溶離を伴うPhenomenex C18 Kinetexカラム、5μm(4.6×150mm)のいずれかを使用して得た。検出は、254nmでのUV吸光度によるものであった。
【0225】
【0226】
【0227】
略語
AcOH - 酢酸
aq - 水性
Boc - tert-ブチルオキシカルボニル
CMBP - シアノメチルトリブチルホスホラン
DCM - ジクロロメタン
DIAD - ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DIPEA - ジイソプロピルエチルアミン
DMF - N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO - ジメチルスルホキシド
EDC - N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
ESI - エレクトロスプレーイオン化
Et - エチル
EtOAc - 酢酸エチル
EtOH - エタノール
FCC - フラッシュカラムクロマトグラフィー
h - 時間
HATU - 1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート
HOBT - ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC- 高速液体クロマトグラフィー
IPA - イソプロパノール
LCMS - 液体クロマトグラフィー質量分析法
Me - メチル
MeCN - アセトニトリル
MeOH - メタノール
分 - 分
Ms - メチルスルホニル
m/z - 質量対電荷比
NMR - 核磁気共鳴
O/N - 終夜
Ph - フェニル
ppm - 百万分率
rt- 室温
sat. - 飽和
TBME - tert-ブチルメチルエーテル
tBu - tert-ブチル
TFA - トリフルオロ酢酸
THF - テトラヒドロフラン
TLC - 薄層クロマトグラフィー
Ts - p-トルエンスルホニル
UV - 紫外線
【0228】
[合成実施例]
[実施例1]
実施例1についてのスキーム
【0229】
【0230】
ステップ1:メチル5-(2-{2-[2-(2-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)ピリジン-2-カルボキシレート
THF(7.5mL)中のメチル5-ヒドロキシピリジン-2-カルボキシレート(100mg、0.65mmol)及びtert-ブチルN-(2-{2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}エチル)カルバメート(211mg、0.72mmol)の撹拌溶液を0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(257mg、0.98mmol)で処理した。反応混合物を5分撹拌し、次にTHF(2.5mL)中のDIAD(192μL、0.98mmol)の溶液の滴下で5分にわたり処理した。混合物を0℃でさらに10分、次に室温で終夜、撹拌した。反応混合物を濃縮して体積を減少させ、次に水(20mL)で希釈し、DCM(4×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を酸性逆相クロマトグラフィー(C-18、0~100% MeCN/水+0.1%ギ酸)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δ 8.40 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.37 - 7.21 (m, 1H), 5.00 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 4.23 (dd, J = 5.7, 3.7 Hz, 2H), 3.95 (s, 3H), 3.90 - 3.83 (m, 2H), 3.78 - 3.56 (m,8H), 3.51 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.27 (q, J = 5.4 Hz, 2H), 1.41 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.03分, (ES+) [M+H]+ 429.
【0231】
ステップ2:メチル5-(2-{2-[2-(2-アザニウミルエトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)ピリジン-2-カルボキシレートクロリド
ジオキサン(4mL)中の4N HCl中のメチル5-(2-{2-[2-(2-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)ピリジン-2-カルボキシレート(170mg、0.38mmol)の混合物を、室温で3時間撹拌した。この後、反応物を蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 8.58 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.39 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.06 (dd, J = 8.9, 2.8 Hz, 1H), 4.48 - 4.42 (m, 2H), 4.05 (s, 3H), 3.98 - 3.88 (m, 2H), 3.76 - 3.67 (m, 10H), 3.13 (t, J = 5.1 Hz, 2H). Tr(METCR1410) = 0.71分, (ES+) [M+H]+ 329.
【0232】
ステップ3:メチル5-{2-[2-(2-{2-[(2S)-2-[(2S,3R)-3-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}-2-ヒドロキシ-4-フェニルブタンアミド]-4-メチルペンタンアミド]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-カルボキシレート
DIPEA(407μL、2.34mmol)を、0℃に冷却した、メチル5-(2-{2-[2-(2-アザニウミルエトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)ピリジン-2-カルボキシレートクロリド(138mg、0.36mmol)、(2S)-2-[[(2S,3R)-3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-2-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタノイル]アミノ]-4-メチル-ペンタン酸(160mg、0.36mmol)、HOBT(124mg、0.81mmol)及びEDC.HCl(276mg、1.44mmol)の懸濁液に滴下添加し、0℃に冷却した。混合物を0℃で15分撹拌し、終夜室温に加温した。反応物を濃縮乾固し、粗製の油状物を、水とEtOAcとの間で分配した。水性層をさらに1回抽出し、次に、合わせた抽出物を10%クエン酸(aq)、飽和NaHCO3(aq)及びブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 8.45 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.34 (dd, J = 8.7, 2.9 Hz, 1H), 7.32 - 7.28 (m, 3H), 7.25 - 7.21 (m, 2H), 6.82 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 5.69 (s, 1H), 5.16 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.51 (td, J = 9.1, 5.0 Hz, 1H), 4.32 - 4.27 (m, 2H), 4.19 - 4.16 (m, 1H), 4.11 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.01 (s, 3H), 3.97 - 3.93 (m, 2H), 3.81 - 3.75 (m, 2H), 3.73 - 3.68 (m, 2H), 3.66 - 3.59 (m, 4H), 3.56 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 3.48 - 3.40 (m, 2H), 3.11 - 3.02 (m, 2H), 1.79 - 1.57 (m, 3H), 1.42 (s, 9H), 0.96 (d, J = 6.2 Hz, 3H), 0.94 (d, J = 6.2 Hz, 3H). Tr(METCR1410) = 1.11分, (ES+) [M+H]+ 719.
【0233】
ステップ4:5-{2-[2-(2-{2-[(2S)-2-[(2S,3R)-3-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}-2-ヒドロキシ-4-フェニルブタンアミド]-4-メチルペンタンアミド]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-カルボン酸
2:1のMeOH:水混合物(7.5mL)中のメチル5-{2-[2-(2-{2-[(2S)-2-[(2S,3R)-3-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}-2-ヒドロキシ-4-フェニルブタンアミド]-4-メチルペンタンアミド]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-カルボキシレート(250mg、0.35mmol)及びK2CO3(144mg、1.04mmol)の溶液を、室温で24時間撹拌した。混合物を濃縮して体積を減少させ、次に10%クエン酸溶液でpH4/5まで酸性化した。水性相をDCM(4×15mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δ 8.32 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.40 (dd, J = 8.7, 2.8 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 8.8 Hz, 5H), 6.86 - 6.72 (m, 1H), 5.08 (s, 1H), 4.59 - 4.40 (m, 1H), 4.28 (dd, J = 5.6, 3.6 Hz, 2H), 4.15 (d, J = 2.6 Hz, 3H), 3.99 - 3.84 (m, 2H), 3.81 - 3.34 (m, 10H), 2.95 (s, 2H), 1.80 - 1.52 (m, 3H), 1.37 (s, 9H), 0.90 (t, J = 6.4 Hz, 6H). Tr(METCR1410) = 1.10分, (ES+) [M+H]+ 705.
【0234】
ステップ5:tert-ブチルN-[(1S,2R)-1-ヒドロキシ-1-{[(1S)-3-メチル-1-({2-[2-(2-{2-[(6-{[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバモイル}ピリジン-3-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エチル}カルバモイル)ブチル]カルバモイル}-3-フェニルプロパン-2-イル]カルバメート
HATU(71mg、0.19mmol)を、0℃に冷却したTHF(2mL)中のDIPEA(82μL、0.47mmol)、5-{2-[2-(2-{2-[(2S)-2-[(2S,3R)-3-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}-2-ヒドロキシ-4-フェニルブタンアミド]-4-メチルペンタンアミド]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-カルボン酸(110mg、0.16mmol)及び2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-アミン(33mg、0.16mmol)の溶液に添加した。1.5時間後、反応物を蒸発乾固し、次にEtOAcと10%クエン酸との間で分配した。有機層を、飽和NaHCO3(aq)(2×)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δ 9.97 (s, 1H), 9.48 - 9.38 (m, 1H), 8.74 (dd, J = 4.9, 1.7 Hz, 1H), 8.49 (dt, J = 8.1, 1.9 Hz, 1H), 8.32 - 8.18 (m, 3H), 7.74 (dd, J = 8.8, 2.1 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.45 (dd, J = 8.0, 4.8 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 8.7, 2.9 Hz, 2H), 7.25 - 7.12 (m, 5H), 6.91 - 6.79 (m, 1H), 5.72 (s, 1H), 5.19 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.46 (td, J = 8.8, 3.4 Hz, 1H), 4.25 (dd, J = 5.7, 3.5 Hz, 2H), 4.15 - 4.04 (m, 2H), 3.89 (dd, J = 5.6, 3.5 Hz, 2H), 3.76 - 3.48 (m, 10H), 3.38 (q, J = 5.2 Hz, 2H), 3.03 - 2.92 (m, 2H), 1.71 - 1.54 (m, 3H), 1.34 (s, 9H), 0.98 - 0.83 (m, 6H). Tr(METCR1603) = 4.81分, (ES)+ [M+H]+ 899.
【0235】
ステップ6:5-{2-[2-(2-{2-[(2S)-2-[(2S,3R)-3-アザニウミル-2-ヒドロキシ-4-フェニルブタンアミド]-4-メチルペンタンアミド]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}-N-[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミドジホルメート
ジオキサン(2.0mL、8.00mmol)中の4N HClを、MeOH(1mL)中のtert-ブチルN-[(1S,2R)-1-ヒドロキシ-1-{[(1S)-3-メチル-1-({2-[2-(2-{2-[(6-{[2-(ピリジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバモイル}ピリジン-3-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エチル}カルバモイル)ブチル]カルバモイル}-3-フェニルプロパン-2-イル]カルバメート(138mg、0.15mmol)の溶液に添加した。反応物を室温で1時間撹拌し、次に蒸発乾固した。粗製物を水中に溶解し、Et2Oで抽出した。水性層を固形NaHCO3で中和し、次にEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。粗製の残渣を酸性逆相クロマトグラフィー(C-18、0~100% MeCN/水+0.1%ギ酸)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 9.38 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.75 (dd, J = 4.9, 1.6 Hz, 1H), 8.62 (dt, J = 8.1, 1.9 Hz, 1H), 8.39 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.29 (s, 2H), 8.18 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.76 (dd, J = 8.8, 2.1 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.66 (dd, J = 8.0, 4.9 Hz, 1H), 7.57 (dd, J = 8.7, 2.9 Hz, 1H), 7.37 - 7.26 (m, 5H), 4.38 (dd, J = 8.6, 6.3 Hz, 1H), 4.35 - 4.27 (m, 2H), 4.12 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 3.94 - 3.85 (m, 2H), 3.76 (td, J = 7.5, 3.1 Hz, 1H), 3.73 - 3.70 (m, 2H), 3.68 - 3.65 (m, 2H), 3.64 - 3.61 (m, 2H), 3.59 - 3.56 (m, 2H), 3.52 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.44 - 3.34 (m, 1H), 3.35 - 3.29 (m, 1H), 3.10 (dd, J = 13.9, 7.9 Hz, 1H), 2.91 (dd, J = 13.9, 7.1 Hz, 1H), 1.73 - 1.56 (m, 3H), 0.99 - 0.92 (m, 6H). Tr(MET-uPLC-AB-101) = 2.31分, (ES+) [M+H]+ 798.
【0236】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0237】
【0238】
[実施例2]
実施例2についてのスキーム
【0239】
【0240】
ステップ1:5-ヒドロキシ-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
6-(5-アミノ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-2-メチル-ピリダジン-3-オン(200mg、0.83mmol)及び5-ヒドロキシピリジン-2-カルボン酸(115mg、0.83mmol)をDMF(5mL)中に合わせ、0℃に冷却した。N-エチル-N-(プロパン-2-イル)プロパン-2-アミン(160μL、0.91mmol)を添加し、HATU(380mg、0.99mmol)を続けて添加した。反応物を、終夜室温に加温した。水をゆっくりと添加し、沈殿を誘導した。結果として生じた沈殿物を濾紙で分離し、真空下で乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.65 (s, 1H), 8.45 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.97 (dd, J = 8.9, 2.0 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.38 (dd, J = 8.6, 2.7 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H).
【0241】
ステップ2:tert-ブチル2-{2-[(6-{[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバモイル}ピリジン-3-イル)オキシ]エトキシ}アセテート
5-ヒドロキシ-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド(282mg、0.78mmol)及びtert-ブチル2-(2-ヒドロキシエトキシ)アセテート(140mg、0.78mmol)を、THF(10mL)中に懸濁した。トリフェニルホスフィン(300mg、1.16mmol)を一度に添加し、懸濁液を10分撹拌した。この後、DIAD(230μl、1.16mmol)を添加し、懸濁液を終夜撹拌した。固体を濾紙で分離し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, DMSO-d6) δ 10.75 (s, 1H), 8.49 - 8.41 (m, 2H), 8.22 - 8.14 (m, 2H), 8.00 (dd, J = 9.0, 2.1 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.66 (dd, J = 8.7, 2.9 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 4.33 (d, J = 4.5 Hz, 2H), 4.09 (s, 2H), 3.88 (s, 2H), 3.82 (s, 3H), 1.44 (s, 8H).
【0242】
ステップ3:2-{2-[(6-{[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバモイル}ピリジン-3-イル)オキシ]エトキシ}酢酸
tert-ブチル2-{2-[(6-{[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバモイル}ピリジン-3-イル)オキシ]エトキシ}アセテート(150mg、0.29mmol)を、THF:水(5mL:2mL)中に懸濁した。K2CO3(80mg、0.58mmol)を添加し、反応物を室温で終夜、急速に撹拌した。所望の生成物への変換は、観察されなかった。反応物を濃縮し、DCM(10mL)中に懸濁し、TFA(2mL)を添加し、反応物を終夜撹拌した。反応物を濃縮し、次に酸性prep-HPLCにより直接精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.75 (s, 1H), 8.45 (dd, J = 14.4, 2.4 Hz, 2H), 8.18 (dd, J = 15.4, 9.2 Hz, 2H), 8.00 (dd, J = 8.9, 2.1 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.66 (dd, J = 8.8, 2.9 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 4.39 - 4.30 (m, 2H), 4.11 (s, 2H), 3.89 (dd, J = 5.2, 3.6 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H).
【0243】
ステップ4:5-[2-({[(2R)-1-[(2R,4S)-4-ヒドロキシ-2-({[4-(4-メチル-1,3-チアゾール-5-イル)フェニル]メチル}カルバモイル)ピロリジン-1-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル]カルバモイル}メトキシ)エトキシ]-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド(化合物51)
(2R,4S)-1-[(2R)-2-アミノ-3,3-ジメチルブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-{[4-(4-メチル-1,3-チアゾール-5-イル)フェニル]メチル}ピロリジン-2-カルボキサミド(11mg、0.03mmol)及び2-{2-[(6-{[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバモイル}ピリジン-3-イル)オキシ]エトキシ}酢酸(12mg、0.03mmol)を、DMF(1mL)中に合わせた。DIPEA(15μL、0.08mmol)を添加し、HATU(12mg、0.03mmol)を続けて添加した。反応物を終夜撹拌し、次に塩基性prep-HPLCにより直接精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.67 (s, 1H), 8.94 (s, 1H), 8.59 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.50 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.41 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.19 - 8.15 (m, 1H), 8.13 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.93 (dd, J = 8.9, 2.1 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.70 (dd, J = 8.8, 2.8 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.39 - 7.35 (m, 2H), 7.14 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 5.17 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 4.62 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.51 - 4.26 (m, 6H), 4.09 (s, 2H), 3.92 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 3.81 (s, 3H), 3.70 (dd, J = 10.6, 4.0 Hz, 1H), 3.62 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 2.40 (s, 3H), 2.12 - 2.04 (m, 1H), 1.92 (ddd, J = 13.0, 8.8, 4.5 Hz, 1H), 0.96 (d, J = 9.4 Hz, 9H). Tr(METCR1603 高pH 7分) = 3.82分, (ES+) (M+H)+ 878.
【0244】
[実施例3]
実施例3についてのスキーム
【0245】
【0246】
ステップ1:tert-ブチルN-{2-[2-(2-{[6-({[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-イル]オキシ}エトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート
DIAD(68μL、0.344mmol)を、DMF(0.8mL)中のtert-ブチルN-{2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート(57mg、0.229mmol)、6-{5-[(5-ヒドロキシピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-2-メチル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(110mg、0.229mmol)及びPh3P(90mg、0.344mmol)の溶液に添加した。結果として生じた混合物を室温で36時間撹拌し、次に蒸発乾固し、シリカに吸着させ、FCC(シリカ、DCM中0~10% MeOH)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 8.34 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.49 - 7.41 (m, 2H), 7.33 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.29 - 7.26 (m, 1H), 7.11 (dd, J = 9.0, 2.5 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 5.20 (s, 2H), 5.03 (s, 1H), 4.19 (dd, J = 5.6, 3.9 Hz, 2H), 3.94 (s, 3H), 3.89 - 3.83 (m, 2H), 3.77 - 3.50 (m, 6H), 3.31 (q, J = 5.7 Hz, 2H), 1.42 (s, 9H). Tr(METCR1603) = 4.13分, (ES)+ [M+H]+ 582.
【0247】
ステップ2:6-{5-[(5-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-2-メチル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン
HCl(ジオキサン中4N、1.50mL、6.00mmol)を、MeOH(0.5mL)中のtert-ブチルN-{2-[2-(2-{[6-({[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-イル]オキシ}エトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート(19%、256mg、0.084mmol)の溶液に添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次にDCMと2N HCl(aq)との間で分配した。有機層を、2N HClでさらに1回抽出した。合わせた水性層をNa2CO3で中和し、次にDCM(3×)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δ 8.34 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.31 - 7.24 (m, 1H), 7.12 (dd, J = 9.0, 2.5 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 5.20 (s, 2H), 4.27 - 4.15 (m, 2H), 3.95 (s, 3H), 3.88 (dd, J = 5.6, 3.8 Hz, 2H), 3.79 - 3.50 (m, 6H), 2.94 - 2.83 (m, 2H). Tr(METCR1410) = 0.90分, (ES)+ [M+H]+ 482.
【0248】
ステップ3:(2S)-4-メチル-N-{2-[2-(2-{[6-({[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-イル]オキシ}エトキシ)エトキシ]エチル}-2-(4-フェニルブタンアミド)ペンタンアミド(化合物52)
DIPEA(61μL、0.351mmol)を、0℃に冷却した6-{5-[(5-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-2-メチル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(65%、40mg、0.054mmol)、N-(4-フェニルブタノイル)-L-ロイシン(15mg、0.054mmol)、EDC.HCl(41mg、0.216mmol)及びHOBT(19mg、0.121mmol)の溶液に添加した。反応物を、LCMSによりモニタリングしながら、室温で撹拌した。7時間後、反応物を、水とEtOAcとの間で分配した。有機層を、10%クエン酸溶液(aq)、飽和NaHCO3(aq)及びブラインで洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。結果として生じた残渣を酸性prep HPLCにより精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 8.28 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 8.6, 2.9 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.27 - 7.09 (m, 7H), 5.19 (s, 2H), 4.38 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.25 - 4.20 (m, 2H), 3.91 (s, 3H), 3.86 - 3.82 (m, 2H), 3.70 - 3.65 (m, 2H), 3.64 - 3.57 (m, 2H), 3.52 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.40 - 3.32 (m, 2H), 2.63 - 2.53 (m, 2H), 2.24 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 1.96 - 1.83 (m, 2H), 1.64 (dp, J = 13.3, 6.6 Hz, 1H), 1.54 (dd, J = 8.0, 6.6 Hz, 2H), 0.93 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.90 (d, J = 6.6 Hz, 3H). Tr(METCR1603)
= 4.41分, (ES)+ [M+H]+ 741.
【0249】
[実施例4]
実施例4についてのスキーム
【0250】
【0251】
ステップ1:(2S)-4-メチル-N-{2-[2-(2-{[6-({[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-イル]オキシ}エトキシ)エトキシ]エチル}-2-(4-フェニルブタンアミド)ペンタンアミド
DIPEA(61μL、0.350mmol)を、0℃に冷却した6-{5-[(5-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-2-メチル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(74%、35mg、0.054mmol)、(2S)-2-[[(2S,3R)-3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-2-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタノイル]アミノ]-4-メチル-ペンタン酸(23mg、0.054mmol)、EDC.HCl(41mg、0.215mmol)及びHOBT(19mg、0.121mmol)の溶液に添加した。溶液を、次に18時間室温に加温した。この後、反応混合物を、水とEtOAcとの間で分配した。有機層を、10%クエン酸溶液(aq)、飽和NaHCO3(aq)及びブラインで洗浄し、その後MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。粗製の残渣を酸性prep HPLCにより精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 8.37 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.33 - 7.16 (m, 8H), 7.10 (dd, J = 8.9, 2.5 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 6.83 (s, 1H), 5.84 (s, 1H), 5.38 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.16 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.45 (td, J = 9.0, 5.2 Hz, 1H), 4.28 - 4.16 (m, 2H), 4.13 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 4.03 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.85 (ddt, J = 5.0, 4.0, 1.8 Hz, 2H), 3.68 (dd, J = 5.2, 3.9 Hz, 2H), 3.65 - 3.58 (m, 2H), 3.54 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.41
(t, J = 5.4 Hz, 2H), 3.16 - 3.07 (m, 1H), 3.01 - 2.94 (m, 1H), 1.72 - 1.53 (m, 3H), 1.36 (s, 9H), 0.90 (d, J = 6.2 Hz, 3H), 0.86 (d, J = 6.2 Hz, 3H). Tr(MET-uHPLC-AB-101) = 3.52分, (ES)+ [M+H]+ 872.
【0252】
ステップ2:(2S)-2-[(2S,3R)-3-アザニウミル-2-ヒドロキシ-4-フェニルブタンアミド]-4-メチル-N-{2-[2-(2-{[6-({[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-イル]オキシ}エトキシ)エトキシ]エチル}ペンタンアミドホルメート(化合物49)
HCl(ジオキサン中4N、200μL、0.800mmol)を、室温で撹拌したMeOH(0.15mL)中の(2S)-4-メチル-N-{2-[2-(2-{[6-({[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-イル]オキシ}エトキシ)エトキシ]エチル}-2-(4-フェニルブタンアミド)ペンタンアミド(12mg、0.014mmol)の溶液に滴下添加した。3.5時間後、反応物を蒸発乾固し、残渣をEtOAcと飽和NaHCO3(aq)との間で分配した。水性層をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。粗製物を酸性prep HPLCにより精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 8.43 (s, 1H), 8.29 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 8.6, 2.9 Hz, 1H), 7.38 - 7.23 (m, 6H), 7.17 (dd, J =9.0, 2.5 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 5.18 (s, 2H), 4.37 (dd, J = 8.6, 6.3 Hz, 1H), 4.26 - 4.19 (m, 2H), 4.12 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.85 (dd, J = 3.9, 2.3 Hz, 2H), 3.75 (td, J = 7.6, 3.1 Hz, 1H), 3.71 - 3.65 (m, 2H), 3.64 - 3.57 (m, 2H), 3.52 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.42 - 3.35 (m, 1H), 3.34 - 3.31 (m, 1H), 3.09 (dd, J = 13.9, 7.9 Hz, 1H), 2.90 (dd, J = 13.9, 7.1 Hz, 1H), 1.88 - 1.47 (m, 3H), 0.94 (d, J = 6.3 Hz, 3H), 0.
92 (d, J = 6.4 Hz, 3H). Tr(METCR1603) = 4.01分, (ES)+ [M+H]+ 772.
【0253】
[実施例5]
実施例5についてのスキーム
【0254】
【0255】
ステップ1:6-オキソ-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボン酸
メチル6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(2.00g、12.98mmol)を乾燥DMF(17.5mL)中に溶解し、0℃に冷却し、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散、779mg、19.46mmol)を少しずつ添加した。反応物を0℃で5分撹拌し、次に[2-(クロロメトキシ)エチル]トリメチルシラン(2.76mL、15.57mmol)を5分にわたり添加し、結果として生じた混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を次に氷冷水に注ぎ、DCMで抽出した。水性層を約pH4に酸性化し、DCM(3×)で抽出した。両方の抽出物からの有機層を合わせ、蒸発乾固し、暗赤色の粗製の油状物を得て、水:MeOH混合物(1:1、30mL)中に溶解し、LiOH.H2O(653mg、15.57mmol)で処理した。反応物を室温で1時間撹拌し、次に濃縮して体積を減少させ、クエン酸(aq)の10%溶液でpH約4に酸性化した。水性相をDCMで抽出し、合わせた抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, DMSO-d6) δ 7.84 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 5.38 (s, 2H), 3.77 - 3.55 (m, 2H), 0.97 - 0.81 (m, 2H), -0.04 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.03分, (ES+) [M+Na]+ 293.
【0256】
ステップ2:N-(2-ヒドロキシ-5-ニトロフェニル)-6-オキソ-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボキサミド
2-アミノ-4-ニトロフェノール(500mg、3.244mmol)及び1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボン酸(1.06g、13.569mmol)をピリジン(8mL)中に合わせ、溶解するまで撹拌した。EDC-HCl(808mg、4.22mmol)を一度に添加し、反応物を終夜撹拌した。水を反応混合物に添加し、沈殿した固体を濾過し、水で洗浄した。粗製の残渣を、水とEtOAcとの間で分配した。水性層を、EtOAc(3×15mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。固体をFCC(シリカ、DCM中0~10% MeOH)によりさらに精製し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δ 9.34 (s, 1H), 8.41 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.06 (dd, J = 9.0, 2.7 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 5.59 (s, 2H), 3.95 - 3.64 (m, 2H), 1.13 - 0.88 (m, 2H), 0.02 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.16分, ES+においてイオン化せず.
【0257】
ステップ3:6-(5-ニトロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-2-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン
N-(2-ヒドロキシ-5-ニトロフェニル)-6-オキソ-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボキサミド(600mg、1.476mmol)、トリフェニルホスフィン(774mg、2.952mmol)及びヘキサクロロエタン(874mg、3.690mmol)を、DCM(30mL)中に室温で懸濁した。トリエチルアミン(823μL、5.904mmol)を添加し、反応物を室温で1.5時間撹拌した。反応物をDCMで希釈し、水及びブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、シリカに吸着させた。粗製物をFCC(シリカ、ヘプタン中0~50% EtOAc)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δ 8.70 (dd, J = 2.3, 0.5 Hz, 1H), 8.40 (dd, J = 9.0, 2.3 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 7.76 (dd, J = 9.0, 0.5 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 5.63 (s, 2H), 3.89 - 3.66 (m, 2H),1.15 - 0.90 (m, 2H), 0.01 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.34分, (ES+) [M+Na]+ 411.
【0258】
ステップ4:6-(5-ニトロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン
TFA(1.00mL、13.06mmol)を、DCM(10mL)中の6-(5-ニトロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-2-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(100mg、0.257mmol)の溶液に滴下添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。反応物を、NaHCO3(aq)の飽和溶液でクエンチした。有機溶媒を真空中で除去し、沈殿した黄色の固体を水溶液中で5分粉砕し、次に濾取した。固体を次に40℃の真空下で5時間乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, DMSO-d6) δ 13.80 (s, 1H), 8.72 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.39 (dd, J = 9.0, 2.4 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 9.9 Hz, 1H). Tr(METCR1600) = 2.38分, (ES)+ [M+H]+ 259.
【0259】
ステップ5:tert-ブチルN-[2-(2-{2-[3-(5-ニトロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-1-イル]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート
K2CO3(33mg、0.241mmol)を、DMF(1.5mL)中のtert-ブチルN-{2-[2-(2-ヨードエトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート(75mg、0.209mmol)及び6-(5-ニトロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(41mg、0.161mmol)の懸濁液に一度に添加した。反応混合物を室温で22時間撹拌し、次に水とEtOAcとの間で分配した。層を分離し、水性相をEtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。粗製物をFCC(シリカ、DCM中0~5% MeOH)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δ 8.67 (dd, J = 2.3, 0.5 Hz, 1H), 8.37 (dd, J = 9.0, 2.3 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.75 (dd, J = 9.0, 0.5 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 5.01 (s, 1H), 4.54 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 3.98 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 3.68 - 3.53 (m, 4H), 3.47 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.25 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.41 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.15分, (ES)+ [M-BOC]+ 390.
【0260】
ステップ6:tert-ブチルN-[2-(2-{2-[3-(5-アミノ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-1-イル]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート
鉄粉(96mg、1.716mmol)を、EtOH(10mL)及び水(1mL)中のNH4Cl(115mg、2.145mmol)及びtert-ブチルN-[2-(2-{2-[3-(5-ニトロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-1-イル]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート(210mg、0.429mmol)の溶液に添加した。混合物を3時間加熱還流し、次に室温に冷却し、セライトを通して濾過した。濾液を蒸発乾固し、残渣をEtOAc/水で希釈し、EtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δ 8.10 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.15 - 6.89 (m, 2H), 6.77 (dd, J = 8.7, 2.3 Hz, 1H), 5.05 (s, 1H), 4.53 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.98 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.65 - 3.43 (m, 6H), 3.27 (q, J = 4.5, 3.2 Hz, 2H), 1.43 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 0.93分, (ES)+ [M+H]+ 460.
【0261】
ステップ7:tert-ブチルN-{2-[2-(2-{3-[5-(5-メトキシピリジン-2-アミド)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-1-イル}エトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート
0℃のTHF(6mL)中のDIPEA(197μL、1.132mmol)、tert-ブチルN-[2-(2-{2-[3-(5-アミノ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-1-イル]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート(204mg、0.377mmol)及び5-メトキシピリジン-2-カルボン酸(61mg、0.377mmol)の撹拌溶液に、HATU(172mg、0.453mmol)を添加した。混合物を室温で6時間撹拌した。その後、反応物をEtOAc(15mL)中に抽出し、10%クエン酸(aq)溶液、NaHCO3(aq)飽和溶液及びブラインで連続して洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。粗製物をFCC(シリカ、DCM中0~4% MeOH)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 9.99 (s, 1H), 8.38 - 8.23 (m, 3H), 8.16 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.76 (dd, J = 8.9, 2.1 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 8.7, 2.9 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 5.06 (s, 1H), 4.55 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 4.00 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.70 - 3.66 (m, 2H), 3.59 (dd, J = 5.8, 3.5 Hz, 2H), 3.50 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.27 (dd, J = 8.7, 4.7 Hz, 2H), 1.43 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.18分, (ES)+ [M+H]+ 595.
【0262】
ステップ8:N-[2-(1-{2-[2-(2-アザニウミルエトキシ)エトキシ]エチル}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-5-メトキシピリジン-2-カルボキサミドクロリド
HCl(ジオキサン中4N、1.50mL、6.00mmol)を、MeOH(0.5mL)中のtert-ブチルN-{2-[2-(2-{3-[5-(5-メトキシピリジン-2-アミド)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-1-イル}エトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート(65mg、0.109mmol)の溶液に滴下添加し、室温で4時間撹拌した。その後、反応物を蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.74 (s, 1H), 8.47 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.41 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.00 (dd, J = 8.9, 2.1 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.80 (s, 3H), 7.64 (dd, J = 8.7, 2.9 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 4.40 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 3.95 (s, 3H), 3.87 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 3.70 - 3.51 (m, 6H), 2.91 (q, J = 5.5 Hz, 2H). Tr(METCR1410) = 0.92分, (ES)+ [M+H]+ 494.
【0263】
ステップ9:tert-ブチルN-[(1S,2R)-1-ヒドロキシ-1-{[(1S)-1-({2-[2-(2-{3-[5-(5-メトキシピリジン-2-アミド)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-1-イル}エトキシ)エトキシ]エチル}カルバモイル)-3-メチルブチル]カルバモイル}-3-フェニルプロパン-2-イル]カルバメート
DIPEA(160μL、0.918mmol)を、0℃で撹拌したN-[2-(1-{2-[2-(2-アザニウミルエトキシ)エトキシ]エチル}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]-5-メトキシピリジン-2-カルボキサミドクロリド(75mg、0.141mmol)、(2S)-2-[[(2S,3R)-3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-2-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタノイル]アミノ]-4-メチル-ペンタン酸(60mg、0.141mmol)、EDC.HCl(108mg、0.565mmol)及びHOBT(49mg、0.318mmol)の懸濁液に添加した。結果として生じた混合物を0℃で撹拌し、次に2時間にわたり室温に加温した。反応物を、水とEtOAcとの間で分配した。有機層を、10%クエン酸溶液(aq)、NaHCO3(aq)の飽和溶液及びブラインで連続して洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 10.00 (s, 1H), 8.33 - 8.24 (m, 3H), 8.16 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.76 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 8.7, 2.9 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.25 - 7.15 (m, 5H), 7.06 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 6.88 (s, 1H), 5.51 (s, 1H), 5.08 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.61 - 4.43 (m, 3H), 4.20 - 4.07 (m, 2H), 4.02 - 3.92 (m, 5H), 3.61 (d, J = 4.4 Hz, 2H), 3.56 - 3.41 (m, 5H), 3.35 - 3.25 (m, 1H), 3.12 - 2.96 (m, 2H), 1.74 (td, J = 8.7, 4.4 Hz, 1H), 1.63 - 1.52 (m, 2H), 1.36 (s, 9H), 0.93 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 0.90 (s, 3H). Tr(MET-uHPLC-AB-101) = 3.79分, (ES)+ [M+H]+ 885.
【0264】
ステップ10:N-(2-{1-[2-(2-{2-[(2S)-2-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブタンアミド]-4-メチルペンタンアミド]エトキシ}エトキシ)エチル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル}-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル)-5-メトキシピリジン-2-カルボキサミド(化合物50)
HCl(ジオキサン中4N、2.00mL、8.00mmol)を、MeOH(1.0mL)中のtert-ブチルN-[(1S,2R)-1-ヒドロキシ-1-{[(1S)-1-({2-[2-(2-{3-[5-(5-メトキシピリジン-2-アミド)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-1-イル}エトキシ)エトキシ]エチル}カルバモイル)-3-メチルブチル]カルバモイル}-3-フェニルプロパン-2-イル]カルバメート(98mg、0.099mmol)の撹拌懸濁液に滴下添加した。混合物を、室温で2.5時間撹拌した。その後、反応物を蒸発乾固し、キラルprep HPLC(メタノール、Chiralcel OJ-H 25cmカラムを15mL/分で用いる)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 8.38 (t, J = 2.5 Hz, 2H), 8.23 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.77 (dd, J = 8.8, 2.1 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 8.7, 2.9 Hz, 1H), 7.31 - 7.10 (m, 6H), 4.50 (dd, J = 6.2, 4.9 Hz, 2H), 4.40 (dd, J = 9.1, 5.5 Hz, 1H), 4.01 - 3.95 (m, 5H), 3.93 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 3.69 - 3.59 (m, 2H), 3.57 - 3.49 (m, 2H), 3.45 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.28 (td, J = 5.4, 2.5 Hz, 3H), 2.89 (dd, J = 13.4, 6.9 Hz, 1H), 2.65 (dd, J = 13.4, 7.8 Hz, 1H), 1.68 - 1.51 (m, 3H), 0.93 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 0.91 (d, J = 6.2 Hz, 3H). Tr(METCR1603) = 4.20分, (ES)+ [M+H]+ 785.
【0265】
[実施例6]
実施例6についてのスキーム
【0266】
【0267】
ステップ1:メチル5-(2-{2-[3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロポキシ]エトキシ}エトキシ)ピリジン-2-カルボキシレート
THF(15.0mL)中のメチル5-ヒドロキシピリジン-2-カルボキシレート(400mg、2.61mmol)、tert-ブチル3-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]プロパノエート(673mg、2.87mmol)の溶液を0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(1.03g、3.92mmol)で処理した。反応混合物を20分撹拌し、次にDIAD(0.77mL、3.92mmol)の滴下で処理した。混合物を0℃でさらに30分、次に室温で終夜、撹拌した。その後、反応混合物を濃縮乾固し、粗製物をEtOAc(100mL)中に溶解した。有機層を水(30mL)及びブライン(30mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させ、茶色の油状物を得て、FCC(シリカ、ヘプタン中10~45% EtOAc)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 8.41 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.28 (dd, J = 8.7, 2.9 Hz, 1H), 4.25 - 4.21 (m, 2H), 3.97 (s, 3H), 3.90 - 3.87 (m, 2H), 3.73 - 3.69 (m, 4H), 3.63 (dd, J = 5.7, 3.5 Hz, 2H), 2.49 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 1.44 (s, 9H). Tr (METCR1410) = 1.08分, (ES+) [M+H]+ 370.
【0268】
ステップ2:5-(2-{2-[3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロポキシ]エトキシ}エトキシ)ピリジン-2-カルボン酸
THF(3mL)及びMeOH(3mL)中の2-(アミノメチル)-5-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェノール(400mg、0.563mmol)の溶液に1M NaOH(1.13mL、1.13.mmol)を添加し、反応物を室温で2.5時間撹拌した。反応物を1M HCl(1.13mL)で0℃で中和し、次に溶媒を真空中で除去した。MeCN(2.0mL)を添加し、次に粗生成物を逆相クロマトグラフィー(C-18、10~100% MeCN/水+0.1%ギ酸)により精製した。純粋な画分を合わせ、溶媒を真空中で除去し、表題化合物を得た。Tr (METCR1410) = 0.96分, (ES+) [M+H]+ 356.
【0269】
ステップ3:tert-ブチル3-(2-{2-[(6-{[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバモイル}ピリジン-3-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)プロパノエート
0℃の窒素下の、DMF(5mL)中の5-(2-{2-[3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロポキシ]エトキシ}エトキシ)ピリジン-2-カルボン酸(175mg、0.49mmol)、HATU(224mg、0.59mmol)の撹拌溶液を、DIPEA(0.19mL、1.08mmol)の滴下添加で処理した。反応混合物を0℃で15分撹拌し、次に6-(5-アミノ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-2-メチル-ピリダジン-3-オン(120mg、0.49mmol)で処理した。結果として生じた混合物を、0℃で1時間、次に室温で週末にわたり、撹拌した。その後、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を水(30mL)中に懸濁し、懸濁液を室温で30分撹拌した。固体を濾過し、水及びTBME(10mL)で洗浄し、次に高真空オーブン中40℃で終夜乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.70 (s, 1H), 8.48 - 8.37 (m, 2H), 8.19 - 8.10 (m, 2H), 7.97 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 4.29 (s, 2H), 3.85 - 3.77 (m, 5H), 3.63 - 3.50 (m, 6H), 2.41 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 1.38 (s, 9H). Tr (METCR1410) = 1.19分, (ES+) [M+H]+ 580.
【0270】
ステップ4:3-(2-{2-[(6-{[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバモイル}ピリジン-3-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)プロパン酸
DCM(5.0mL)中のtert-ブチル3-(2-{2-[(6-{[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバモイル}ピリジン-3-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)プロパノエート(215mg、0.36mmol)の撹拌溶液をTFA(0.14mL、1.8mmol)で処理し、混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を次にTFA(0.28mL、3.6mmol)で再処理し、室温でさらに24時間撹拌した。その後、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を水(10mL)で希釈し、NaHCO3(aq)の飽和溶液で0℃で中和した。沈殿した固体を濾取し、水で洗浄し、次に高真空オーブン中40℃で4時間乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.72 (s, 1H), 8.48 - 8.40 (m, 2H), 8.17 (dd, J = 14.1, 9.2 Hz, 2H), 7.99 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 8.6, 2.5 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 4.30 (m, 2H), 3.81 (m, 5H), 3.67 - 3.58 (m,4H), 3.54 (m, 2H), 2.45 (t, J = 6.3 Hz, 2H). Tr (METCR1410 一般 2分) = 0.97分, (ES+) [M+H]+ 524.
【0271】
ステップ5:5-{2-[2-(2-{[(2S)-1-[(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-({[4-(4-メチル-1,3-チアゾール-5-イル)フェニル]メチル}カルバモイル)ピロリジン-1-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル]カルバモイル}エトキシ)エトキシ]エトキシ}-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
DMF(2.5mL)中の3-(2-{2-[(6-{[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバモイル}ピリジン-3-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)プロパン酸(80mg、0.15mmol)、HATU(87mg、0.23mmol)の撹拌溶液を、0℃の窒素下で撹拌し、DIPEA(0.066mL、0.38mmol)の滴下添加で処理した。反応混合物を0℃で15分撹拌し、次に(2S,4R)-1-[(2S)-2-アミノ-3,3-ジメチルブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-{[4-(4-メチル-1,3-チアゾール-5-イル)フェニル]メチル}ピロリジン-2-カルボキサミド(78mg、0.17mmol)で処理した。結果として生じた混合物を、0℃で1時間、次に室温で週末にわたり、撹拌した。その後、反応混合物を低pH prep-HPLCにより直接精製した。純粋な画分を合わせ、沈殿した固体を濾取し、真空オーブン中50℃で数時間さらに乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) 10.73 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 8.55 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 8.46 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.99 (dd, J = 8.9, 2.1 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.64 (dd, J = 8.8, 2.9 Hz, 1H), 7.44 - 7.36 (m, 4H), 7.15 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 5.13 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 4.56 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 4.47 - 4.39 (m, 2H), 4.38 - 4.34 (m, 1H), 4.32 - 4.27 (m, 2H), 4.23 (dd, J = 15.8, 5.5 Hz, 1H), 3.84 - 3.78 (m, 5H), 3.70 - 3.50 (m, 8H), 2.59 - 2.53 (m, 1H), 2.44 (s, 3H), 2.41 - 2.33 (m, 1H), 2.08 - 2.00 (m, 1H), 1.94 - 1.88 (m, 1H), 0.94 (s, 9H). Tr(METCR1603) = 3.87分, (ES+) (M+H)+ 936.7.
【0272】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0273】
【0274】
[実施例7]
実施例7についてのスキーム
【0275】
【0276】
ステップ1:2-[2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]エチル4-メチルベンゼンスルホネート
THF(2mL)中の2,2'-[オキシビス(エタン-2,1-ジイルオキシ)]ジエタノール(7.28g、37.5mmol)の撹拌溶液を0℃に冷却し(氷/水)、細かく砕いた水酸化ナトリウム(0.23g、5.72mmol)で処理し、THF(20mL)中の4-メチルベンゼンスルホニルクロリド(0.69g、3.62mmol)の溶液を続けて10分にわたり滴下した。結果として生じた混合物を0℃で3時間撹拌した。その後、反応混合物を氷/水の混合物(75mL)中に注ぎ、混合物を溶融した。層を分離し、水性相をDCM(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(2×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をシリカに予め吸収させ、FCC(シリカ、ヘプタン中0~100% EtOAc)により精製した。きれいな画分を合わせ、真空中で濃縮し、高真空下でさらに乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.78 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.48 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 4.55 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 4.11 (dd, J = 5.1, 3.7 Hz, 2H), 3.60 - 3.54 (m, 2H), 3.52 - 3.46 (m, 6H), 3.45 (s, 4H), 3.40 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.42 (s, 3H). Tr(METCR1410)= 0.97分, (ES+) (M+H)+ 349.
【0277】
ステップ2:2-[2-[2-(2-ヨードエトキシ)エトキシ]エトキシ]エタノール
アセトン(10mL)中の2-[2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]エチル4-メチルベンゼンスルホネート(447mg、1.28mmol)の撹拌溶液を、ヨウ化ナトリウム(971mg、6.41mmol)で処理し、70℃で1.5時間撹拌した。その後、反応混合物を室温に冷却し、セライトを通して濾過し、ケーキをアセトン(10mL)で洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、残渣をDCM(15mL)中に溶解し、水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、高真空下でさらに乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 4.55 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.66 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.56 (dd, J = 5.5, 2.9 Hz, 2H), 3.54 - 3.51 (m, 6H), 3.49 (q, J = 5.1 Hz, 2H), 3.42 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.33 (s, 2H). Tr(METCR1410) = 0.81分, (ES+) (M+H)+ 305.
【0278】
ステップ3:メチル5-[2-[2-[2-(2-ヨードエトキシ)エトキシ]エトキシ]エトキシ]ピリジン-2-カルボキシレート
THF(8mL)中のメチル5-ヒドロキシピリジン-2-カルボキシレート(52mg、0.34mmol)、2-[2-[2-(2-ヨードエトキシ)エトキシ]エトキシ]エタノール(113mg、0.37mmol)の撹拌溶液を0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(134mg、0.51mmol)で処理した。反応混合物を10分撹拌し、次にTHF(5mL)中のDIAD(100μL、0.51mmol)の溶液の滴下で10分にわたり処理した。混合物を0℃でさらに43分、次に室温で終夜、撹拌した。その後、反応物を濃縮乾固し、生成物を得て、次に酸性逆相クロマトグラフィー(C-18、10~100% MeCN/水+0.1%ギ酸)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.39 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.7, 2.9 Hz, 1H), 4.31 - 4.25 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.81 - 3.76 (m, 2H), 3.65 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.60 (dd, J = 5.9, 3.2 Hz, 2H), 3.54 (ddq, J = 7.5, 5.4, 2.8 Hz, 6H), 3.29 (s, 2H). Tr(METCR1410) = 1.04分, (ES+) (M+H)+ 439.
【0279】
ステップ4:5-[2-[2-[2-(2-ヨードエトキシ)エトキシ]エトキシ]エトキシ]ピリジン-2-カルボン酸
THF(2mL)中のメチル5-[2-[2-[2-(2-ヨードエトキシ)エトキシ]エトキシ]エトキシ]ピリジン-2-カルボキシレート(96.4mg、0.22mmol)の撹拌溶液を、1M LiOH(0.98mL)の溶液で処理した。混合物を、室温で4時間撹拌した。その後、反応混合物を真空中で濃縮し、残存した水性物質をエーテル(3×5mL)で抽出した。水性相を、次に、10%クエン酸(1.5mL)の溶液の添加によりpH4に酸性化した。混合物をEtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(15mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、次に高真空オーブン中、50℃から室温で終夜さらに乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.71 (s, 1H), 8.38 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.52 (dd, J = 8.7, 2.9 Hz, 1H), 4.30 - 4.24 (m, 2H), 3.81 - 3.76 (m, 2H), 3.65 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.60 (dd, J = 6.1, 3.4 Hz, 2H), 3.54 (ddq, J = 7.4, 5.3, 2.8 Hz, 6H), 3.30 (s, 2H). Tr(METCR1410) = 0.93分, (ES+) (M+H)+ 426.
【0280】
ステップ5:5-[2-[2-[2-(2-ヨードエトキシ)エトキシ]エトキシ]エトキシ]-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
DMF(2mL)中の5-[2-[2-[2-(2-ヨードエトキシ)エトキシ]エトキシ]エトキシ]ピリジン-2-カルボン酸(74mg、0.17mmol)及びN-[(ジメチルアミノ)(3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イルオキシ)メチリデン]-N-メチルメタンアミニウムヘキサフルオロリン酸塩(84mg、0.22mmol)の撹拌溶液を0℃に冷却し、N-エチル-N-(プロパン-2-イル)プロパン-2-アミン(70μL、0.40mmol)で処理した。結果として生じた混合物を8分撹拌し、次に6-(5-アミノ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-2-メチル-ピリダジン-3-オン(44mg、0.18mmol)で処理した。混合物を0℃で1時間、次に室温で終夜、撹拌した。その後、反応混合物を真空中で濃縮し、次に水(10mL)とDCM(10mL)との間で分配した。層を分離し、水性相をDCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相を、NaHCO3(10mL)の飽和溶液で洗浄した。層を分離し、水性相をDCM(10mL)で抽出した。合わせた有機相を、ブライン(10mL)で洗浄した。層を分離し、水性相をDCM(10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料をFCC(シリカ、ヘプタン中0~100% EtOAc、続けてDCM中10% MeOHのフラッシュ)により精製し、酸性逆相クロマトグラフィー(C-18、10~100% MeCN/水+0.1%ギ酸)を続けた。きれいな画分を合わせ、真空中で濃縮し、真空オーブン中50℃で終夜さらに乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.74 (s, 1H), 8.46 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.99 (dd, J = 8.9, 2.1 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 8.8, 2.9 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 4.34 - 4.28 (m, 2H), 3.81 (s, 5H), 3.66 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.62 (dd, J = 6.1, 3.4 Hz, 2H), 3.59 - 3.56 (m, 2H), 3.55 (dq, J = 4.7, 2.7, 1.9 Hz, 4H), 3.30 (s, 2H). Tr(METCR1410) = 1.18分, (ES)+ (M+H)+ 650.
【0281】
ステップ6:5-{2-[2-(2-{2-[2-({[(2S,4R)-4-ヒドロキシ-1-[(2S)-3-メチル-2-(1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-2-イル)ブタノイル]ピロリジン-2-イル]ホルムアミド}メチル)-5-(4-メチル-1,3-チアゾール-5-イル)フェノキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
封管を、DMF(1mL)中の(4R)-4-ヒドロキシ-N-[[2-ヒドロキシ-4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]-1-[3-メチル-2-(1-オキソイソインドリン-2-イル)ブタノイル]ピロリジン-2-カルボキサミド(45.75mg、0.08mmol)の溶液で充填し、K2CO3(19.21mg、0.14mmol)を添加した。懸濁液を室温で10分撹拌し、次にDMF(1.5mL)中の5-[2-[2-[2-(2-ヨードエトキシ)エトキシ]エトキシ]エトキシ]-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド(36mg、0.06mmol)の溶液で処理した。結果として生じた懸濁液を70℃で5時間撹拌し、次に室温に達させた。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を水(10mL)とDCM(10mL)との間で分配した。層を分離し、水性相をDCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機物を、ブライン(10mL)で洗浄した。層を分離し、水性物質をDCM(10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を酸性逆相クロマトグラフィー(C-18、10~100% MeCN/水+0.1%ギ酸)により精製し、きれいな画分をエーテルで粉砕し、次に酸性逆相クロマトグラフィー(C-18、10~100% MeCN/水+0.1%ギ酸)により再精製した。きれいな画分を終夜凍結乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) 10.72 (s, 1H), 8.97 (s, 1H), 8.45 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.41 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.35 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.98 (dd, J = 8.9, 2.0 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.67 - 7.57 (m, 3H), 7.49 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.00 (dd, J = 7.8, 1.4 Hz, 1H), 5.08 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 4.71 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 18.1 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 18.4 Hz, 1H), 4.41 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 4.36 - 4.31 (m, 1H), 4.31 - 4.20 (m, 4H), 4.21 - 4.15 (m, 2H), 3.86 - 3.74 (m, 8H), 3.69 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 3.66 - 3.60 (m, 2H), 3.62 - 3.57 (m, 2H), 3.59 - 3.54 (m, 4H), 2.46 (s, 3H), 2.36 - 2.26 (m, 1H), 2.09 - 2.00 (m, 1H), 1.97 - 1.87 (m, 1H), 0.96 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.73 (d, J = 6.6 Hz, 3H). Tr(MET-uHPLC-AB-101) = 3.2分, (ES+) (M+H)+ 1070.
【0282】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0283】
【0284】
[実施例8]
実施例8についてのスキーム
【0285】
【0286】
ステップ1:tert-ブチル2-[2-[2-[[6-[[2-(1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシメチル]-3-ピリジル]オキシ]エトキシ]エトキシ]アセテート
THF(10mL)及びDMF(2mL)の混合物中の6-[5-[(5-ヒドロキシ-2-ピリジル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]-2-メチル-ピリダジン-3-オン(160mg、0.46mmol)、tert-ブチル2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]アセテート(101mg、0.46mmol)の撹拌懸濁液を0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(180mg、0.69mmol)で処理した。反応混合物を10分撹拌し、次にTHF(5mL)中のDIAD(134μL、0.69mmol)の溶液の滴下で10分にわたり処理した。混合物を0℃でさらに16分、次に室温で終夜、撹拌した。その後、反応混合物を真空中で濃縮し、DMF(2mL)中のtert-ブチル2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]アセテート(101mg、0.46mmol)の溶液で処理し、0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(180mg、0.69mmol)で処理した。反応混合物を5分撹拌し、次にDMF(1mL)中のDIAD(134μL、0.69mmol)の溶液の滴下で2分にわたり処理した。混合物を0℃でさらに23分、次に室温で終夜、撹拌した。その後、反応混合物を、DMF(1mL)中のtert-ブチル2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]アセテート(50mg、0.23mmol)の溶液で処理し、0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(90mg、0.34mmol)で処理した。反応混合物を10分撹拌し、次にDMF(1mL)中のDIAD(67μL、0.34mmol)の溶液の滴下で3分にわたり処理した。混合物を0℃でさらに15分、次に室温で終夜、撹拌した。その後、反応混合物を濃縮乾固し、粗製の材料を塩基性逆相クロマトグラフィー(C-18、10~100% MeCN/H2O+0.1% NH4OH)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.31 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.45 (dd, J = 8.6, 2.9 Hz, 1H), 7.16 (dd, J = 9.0, 2.5 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 5.18 (s, 2H), 4.24 - 4.15 (m, 2H), 3.99 (s, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.78 - 3.75 (m, 2H), 3.62 - 3.57 (m, 4H), 1.41 (s, 9H). Tr(METCR1603) = 4.28分, (ES+) (M+H)+ 553.
【0287】
ステップ2:2-[2-[2-[[6-[[2-(1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシメチル]-3-ピリジル]オキシ]エトキシ]エトキシ]酢酸
DCM(5.0mL)中のtert-ブチル2-[2-[2-[[6-[[2-(1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシメチル]-3-ピリジル]オキシ]エトキシ]エトキシ]アセテート(111mg、0.2mmol)の撹拌溶液をTFA(0.08mL、1.01mmol)で処理し、混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を次にTFA(0.15mL、1.96mmol)で再処理し、室温でさらに6時間撹拌し、その後、反応混合物を真空中で濃縮し、DCM(2×10mL)と共沸し、真空オーブン中50℃で数時間さらに乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.35 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.57 - 7.47 (m, 3H), 7.17 (dd, J = 9.0, 2.5 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 5.21 (s, 2H), 4.24 - 4.18 (m, 2H), 4.01 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.78 - 3.74 (m, 2H), 3.61 (s, 4H). Tr(METCR1410) = 0.96分, (ES+) (M+H)+ 497.
【0288】
ステップ3:(2S,4R)-1-[(2S)-3,3-ジメチル-2-{2-[2-(2-{[6-({[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-イル]オキシ}エトキシ)エトキシ]アセトアミド}ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-{[4-(4-メチル-1,3-チアゾール-5-イル)フェニル]メチル}ピロリジン-2-カルボキサミド
DMF(2mL)中の2-[2-[2-[[6-[[2-(1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシメチル]-3-ピリジル]オキシ]エトキシ]エトキシ]酢酸(50mg、0.1mmol)及びHATU(46mg、0.12mmol)の撹拌溶液を氷上で冷却し、DIPEA(88μL、0.5mmol)で処理した。結果として生じた溶液を16分撹拌し、次に(2S,4R)-1-[(2S)-2-アミノ-3,3-ジメチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]メチル]ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(47mg、0.1mmol)で処理した。混合物を0℃で1時間、次に室温で終夜、撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を水(10mL)とDCM(10mL)との間で分配した。層を分離し、水性相をDCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO3(aq)(10mL)の飽和溶液及びブライン(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、塩基性逆相クロマトグラフィー(C-18、10~100% MeCN/水+0.1% NH4OH)により精製し、エーテル粉砕(5mL)を続け、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) 8.95 (s, 1H), 8.60 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.50 - 7.46 (m, 2H), 7.45 - 7.40 (m, 2H), 7.40 - 7.34 (m, 4H), 7.18 - 7.11 (m, 2H), 5.16 (s, 2H), 5.14 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 4.56 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.44 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 4.37 (dd, J = 15.9, 6.2 Hz, 2H), 4.26 (dd, J = 15.7, 5.8 Hz, 1H), 4.20 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 4.03 - 3.92 (m, 2H), 3.84 - 3.75 (m, 5H), 3.71 - 3.57 (m, 6H), 2.41 (s, 3H), 2.11 - 2.01 (m, 1H), 1.94 - 1.86 (m, 1H), 0.90 (s, 9H). Tr(MET-uHPLC-AB-101) = 2.85分, (ES+) (M)+ 909.3; (M+2H)/2+ 455.
【0289】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0290】
【0291】
[実施例9]
実施例9についてのスキーム
【0292】
【0293】
ステップ1:メチル5-{2-[2-(2-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-カルボキシレート
THF(25.0mL)中のメチル5-ヒドロキシピリジン-2-カルボキシレート(500mg、3.26mmol)、tert-ブチルN-{2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート(814mg、3.26mmol)の溶液を0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(1.28g、4.90mmol)で処理した。反応混合物を20分撹拌し、次にDIAD(0.96μL、4.90mmol)の滴下で10分にわたり処理した。混合物を0℃でさらに30分、次に室温で終夜、撹拌した。その後、反応混合物をtert-ブチルN-{2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート(407mg、1.63mmol)で再処理し、0℃に冷却した。PPh3(0.64g、2.45mmol)を添加し、反応混合物を20分撹拌し、次にDIAD(0.48mL、2.45mmol)で処理した。混合物を0℃でさらに30分、次に室温でさらに24時間、撹拌した。その後、反応混合物を濃縮乾固し、粗製物をEtOAc(50mL)中に溶解した。有機層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させ、粗生成物を得て、FCC(シリカ、ヘプタン中10~45% EtOAc、続けてDCM中1~8% MeOH)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 8.42 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.29 (dd, J = 8.7, 2.9 Hz, 1H), 4.95 (s, 1H), 4.28 - 4.23 (m, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.90 (dd, J = 5.3, 4.1 Hz, 2H), 3.71 (dd, J = 5.7, 3.5 Hz, 2H), 3.64 (dd, J = 5.7, 3.5 Hz, 2H), 3.54 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.35 - 3.27 (m, 2H), 1.43 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.00分, (ES+) (M+H)+ 385.
【0294】
ステップ2:tert-ブチルN-{2-[2-(2-{[6-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル]オキシ}エトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート
メチル5-{2-[2-(2-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-カルボキシレート(1.32g、3.02mmol)の溶液にLiAlH4(1.89mL、4.53mmol)を-10℃で滴下添加した。反応物を1時間にわたり室温まで加温した。反応物を0℃に冷却し、次に1M NaOHで、ガスがもはや生成しなくなるまでクエンチした。NaHCO3(20mL)の飽和溶液を添加した。結果として生じた懸濁液をセライトのパッドを通して濾過し、固体をEtOAcで洗浄し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗製の材料を、FCC(シリカ、ヘプタン中10~45% EtOAc、続けて0~100%{DCM中10% MeOH}/DCM)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 8.29 (s, 1H), 7.26 (m, 1H), 7.18 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.02 (s, 1H), 4.70 (s, 2H), 4.22 - 4.17 (m, 2H), 3.90 - 3.84 (m, 2H), 3.71 (dd, J = 5.8, 3.3 Hz, 2H), 3.64 (dd, J = 5.6, 3.4 Hz, 2H), 3.54 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.37 (s, 1H), 3.31 (d, J = 5.0 Hz, 2H), 1.43 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 0.81分, (ES+) (M+H)+ 357.
【0295】
ステップ3:tert-ブチルN-(2-{2-[2-({6-[(メタンスルホニルオキシ)メチル]ピリジン-3-イル}オキシ)エトキシ]エトキシ}エチル)カルバメート
tert-ブチルN-{2-[2-(2-{[6-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル]オキシ}エトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート(350mg、0.66mmol)をDCM(8.0mL)中に溶解し、次にトリエチルアミン(0.18mL、1.32mmol)を添加し、溶液を0℃に冷却した。メタンスルホニルクロリド(0.06mL、0.79mmol)を滴下添加し、混合物を0℃で2時間撹拌した。メタンスルホニルクロリド(0.06mL、0.79mmol)を滴下添加し、混合物を0℃でさらに2時間撹拌した。水(20mL)を、冷却した溶液に慎重に添加した。反応混合物を30分にわたり室温に加温し、相を分離し、水性相をDCM(2×10mL)で抽出した。有機相を合わせ、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、表題化合物を得て、次のステップに直接使用した。Tr(METCR1410) = 1.04分, (ES+) (M+H)+ 435.
【0296】
ステップ4:tert-ブチルN-{2-[2-(2-{[6-({[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-イル]オキシ}エトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート
6-(5-ヒドロキシ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-2-メチル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(150mg、0.617mmol)をDMF(6.0mL)中に溶解し、次にCs2CO3(508mg、1.54mmol)を一度に添加した。反応物を室温で1時間撹拌した。DMF(2.0mL)中のtert-ブチルN-(2-{2-[2-({6-[(メタンスルホニルオキシ)メチル]ピリジン-3-イル}オキシ)エトキシ]エトキシ}エチル)カルバメート(281mg、0.65mmol)の溶液を滴下添加し、反応混合物を次に室温で2時間撹拌した。反応混合物を45℃でさらに18時間撹拌し、次に溶媒を真空中で除去した。残渣を水(50mL)中に懸濁した。生成物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させた。結果として生じた残渣を、FCC(シリカ、ヘプタン中0~50% EtOAc、次にDCM中0~10% MeOH)により精製し、塩基性逆相クロマトグラフィー(C-18、10~100% MeCN/水+0.1% NH4OH)を続け、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.32 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.53 - 7.43 (m, 3H), 7.17 (dd, J = 9.0, 2.6 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 6.74 (s, 1H), 5.19 (s, 2H), 4.19 (dd, J = 5.3, 3.8 Hz, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.76 (dd, J = 5.3, 3.8 Hz, 2H), 3.59 (dd, J = 5.9, 3.5 Hz, 2H), 3.52 (dd, J = 5.8, 3.6 Hz, 2H), 3.38 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.06 (q, J = 5.9 Hz, 2H), 1.36 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.11分, (ES+) (M+H)+ 582.
【0297】
ステップ5:6-{5-[(5-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-2-メチル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン
tert-ブチルN-{2-[2-(2-{[6-({[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-イル]オキシ}エトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート(185mg、0.318mmol)をDCM(5.0mL)中に溶解し、次にTFA(0.06mL、0.79mmol)を0℃で滴下添加した。反応物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を、NaHCO3(aq)の飽和溶液で0℃でクエンチした。水性相をDCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させ、灰白色の固体(出発材料)を得た。白色の固体をジオキサン(4mL)中に溶解し、次にジオキサン(1.45mL、5.80mmol)中の4M HClを滴下添加し、懸濁液を室温で4時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣を水(20mL)中に溶解し、NaHCO3(aq)の飽和溶液で塩基性化した。水性相をDCM:MeOH(5:1、3×15mL)の溶液で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させ、表題化合物を得た。Tr(METCR1410) = 0.88分, (ES+) (M+H)+ 482.5.
【0298】
ステップ6:2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-({2-[2-(2-{[6-({[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]オキシ}メチル)ピリジン-3-イル]オキシ}エトキシ)エトキシ]エチル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-1,3-ジオン
封管を、DMF(2mL)及びDIPEA(36μL、0.208mmol)中の6-{5-[(5-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-イル)メトキシ]-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル}-2-メチル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(50mg、0.104mmol)、2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-1,3-ジオン(29mg、0.104mmol)で充填した。管を窒素でフラッシュし、予め加熱した90℃の加熱ブロック上に4時間置いた。反応混合物を、2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-1,3-ジオン(29mg、0.104mmol)及びDIPEA(36μL、0.208mmol)で再処理し、90℃でさらに4時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、生成物を低pH-prepにより精製した。純粋な画分を合わせ、終夜凍結乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 11.09 (s, 1H), 8.29 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.56 (dd, J = 8.4, 7.2 Hz, 1H), 7.52 - 7.45 (m, 2H), 7.42 (dd, J = 8.6, 2.9 Hz, 1H), 7.19 - 7.10 (m, 3H), 7.03 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 6.60 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 5.17 (s, 2H), 5.05 (dd, J = 12.8, 5.5 Hz, 1H), 4.20 - 4.14 (m, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.78 - 3.74 (m, 2H), 3.66 - 3.56 (m, 6H), 3.46 (q, J = 5.5 Hz, 3H), 2.92 - 2.82 (m, 1H), 2.61 - 2.55 (m, 1H), 2.05 - 1.97 (m, 1H). Tr(METCR1603) = 4.21分, (ES+) (M+H)+ 738.4.
【0299】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0300】
【0301】
[実施例10]
実施例10についてのスキーム
【0302】
【0303】
ステップ1:メチル5-{2-[2-(2-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-カルボキシレート
THF(20.0mL)中のメチル5-ヒドロキシピリジン-2-カルボキシレート(500mg、3.26mmol)、tert-ブチルN-{2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート(895mg、3.59mmol)の撹拌溶液を0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(1.28g、4.90mmol)で処理した。反応混合物を20分撹拌し、次にDIAD(0.96μL、4.90mmol)の滴下で10分にわたり処理した。混合物を0℃でさらに30分、次に室温で終夜、撹拌した。トリフェニルホスフィン(428mg、1.63mmol)を添加し、反応混合物を20分撹拌し、次にDIAD(0.32mL、1.63mmol)の滴下で10分にわたり処理した。混合物を0℃でさらに30分、次に室温でさらに6時間、撹拌した。反応混合物を濃縮乾固し、粗製物を水(50mL)中に懸濁した。水性物質をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させ、茶色の油状物を得て、FCC(シリカ、ヘプタン中10~45% EtOAc、続けてDCM中1~8% MeOH)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δ 8.42 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.29 (dd, J = 8.8, 3.0 Hz, 1H), 4.95 (s, 1H), 4.30 - 4.21 (m, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.94 - 3.86 (m, 2H), 3.71 (dd, J = 5.8, 2.7 Hz, 2H), 3.64 (dd, J = 5.9, 2.8 Hz, 2H), 3.54 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.37 - 3.25 (m, 2H), 1.43 (s, 9H). Tr (METCR1410 一般 2分) = 1.00分, (ES+) [M+H]+ 385.
【0304】
ステップ2:5-{2-[2-(2-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-カルボン酸
THF(5mL)及びMeOH(5mL)中のメチル5-{2-[2-(2-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-カルボキシレート(81%、260mg、0.55mmol)の溶液に1M NaOH(aq)(1.37ml、1.37mmol)を室温で添加し、反応物を3時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、水性相を1M HClで酸性化し、0℃でpHを2~3に調節した。水性相をDCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させ、表題化合物を得た。Tr (METCR1410 一般 2分) = 0.92分, (ES+) [M+H]+ 371.
【0305】
ステップ3:tert-ブチルN-[2-(2-{2-[(6-{[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバモイル}ピリジン-3-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート
DMF(2.5mL)中の5-{2-[2-(2-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-2-カルボン酸(90mg、0.21mmol)、HATU(94mg、0.25mmol)の撹拌溶液を0℃の窒素下で撹拌し、DIPEA(0.079mL、0.45mmol)の滴下添加で処理した。反応混合物を0℃で15分撹拌し、次に6-(5-アミノ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-2-メチル-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン(50mg、0.21mmol)で処理した。結果として生じた混合物を0℃で1時間撹拌し、次に室温で4時間撹拌した。その後、反応混合物を、2回に分けて高pH prep-HPLCに直接かけた。純粋な画分を合わせ、溶媒を真空中で除去した。得られた固体を高真空オーブン中40℃で終夜乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.73 (s, 1H), 8.46 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.99 (dd, J = 8.9, 2.1 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 8.8, 2.9 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 6.75 (s, 1H), 4.33 - 4.27 (m, 2H), 3.83 - 3.79 (m, 5H), 3.61 (dd, J = 5.9, 3.6 Hz, 2H), 3.53 (dd, J = 5.8, 3.6 Hz, 2H), 3.39 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.07 (q, J = 5.8 Hz, 2H), 1.36 (s, 9H). Tr (METCR1410 一般 2分) = 1.13分, (ES+) [M+H]+ 595.
【0306】
ステップ4:5-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ}-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
tert-ブチルN-[2-(2-{2-[(6-{[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]カルバモイル}ピリジン-3-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート(90mg、0.15mmol)をジオキサン(4.0mL)中に溶解し、ジオキサン(0.38mL、1.51mmol)中の4M HClを室温で滴下添加した。反応物を室温で3時間撹拌し、次に室温で終夜放置した。溶媒を真空中で除去し、残渣を水(15mL)中に溶解し、NaHCO3(aq)の飽和溶液で塩基性化した。水性相をDCM-MeOH(5:1、2×15mL)の混合物で抽出し、IPA-CHCl3(4:1、2×10mL)の溶液で続けて抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させ、表題化合物を得て、次のステップにおいて精製することなく使用した。Tr (METCR1410 一般 2分) = 0.90分, (ES+) [M+H]+ 495.
【0307】
ステップ5 (5-{2-[2-(2-{[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-4-イル]アミノ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド
封管を、DMF(2mL)及びDIPEA(36mg、0.28mmol)中の5-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ}-N-[2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド(70mg、0.14mmol)、2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-1,3-ジオン(38.7mg、0.14mmol)で充填した。管を窒素でフラッシュし、予め加熱した90℃の加熱ブロック上に8時間置いた。反応物を室温に冷却し、混合物を2回に分けて低pH-prep HPLCに直接かけた。純粋な画分を合わせ、溶媒を凍結乾燥により除去し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) 11.08 (s, 1H), 10.69 (s, 1H), 8.45 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.39 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.98 (dd, J = 8.9, 2.1 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 8.8, 2.9 Hz, 1H), 7.57 (dd, J = 8.5, 7.2 Hz, 1H), 7.17 - 7.11 (m, 2H), 7.02 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 6.60 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 5.05 (dd, J = 12.8, 5.4 Hz, 1H), 4.30 - 4.25 (m, 2H), 3.84 - 3.79 (m, 5H), 3.67 - 3.58 (m, 6H), 3.50 - 3.44 (m, 2H), 2.92 - 2.82 (m, 1H), 2.60 - 2.53 (m, 2H), 2.05 - 1.98 (m, 1H). Tr(METCR1603 高pH 7分)= 3.9分, (ES+) (M+H)+ 751.
【0308】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0309】
【0310】
[実施例11]
実施例11についてのスキーム
【0311】
【0312】
ステップ1:エチル7-メトキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-カルボキシレート
1,4-ジオキサン(150mL)中の6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン(15.00g、83.00mmol)及びエチル3-ブロモ-2-オキソプロパノエート(10.5mL、16.3g、84.0mmol)の混合物を、90℃で14時間加熱した。この後、エチル3-ブロモ-2-オキソプロパノエートの別の部分(2.5mL、3.9g、20mmol)を添加し、加熱をさらに24時間継続した。揮発性物質を次に減圧で除去し、得られた残渣を飽和重炭酸ナトリウム(200mL)及び酢酸エチル(300mL)で処理した。混合物を50℃で1時間撹拌し、室温に冷却し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。結果として生じた酢酸エチル溶液をシリカゲル(100mL)で処理し、減圧で濃縮し、クロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタンから酢酸エチル、勾配溶離)により精製し、2つの生成物画分を得た。よりきれいな画分を95:5ヘプタン/酢酸エチルで粉砕し、濾過して生成物を得た。あまりきれいでない画分を酢酸エチル(800mL)中に溶解し、溶液を0.1N HCl(3×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧で濃縮し、生成物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.97 (s, 1H), 8.09 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.16 (dd, J = 8.8, 3.0 Hz, 1H), 4.29 (q, J = 7.5 Hz, 2H), 3.84 (s, 3H), 1.31 (t, J = 7.0 Hz, 3H).
【0313】
ステップ2:(7-メトキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)メタノール
THF(6.15mL、6.15mmol)中の水素化リチウムアルミニウムの1M溶液を、-78℃に冷却したTHF(118mL)中のエチル7-メトキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-カルボキシレート(2.00g、7.24mmol)の溶液に10分にわたり滴下添加した。添加の完了後、懸濁液を加温した。混合物が0℃に達した場合、混合物は透明になり、TLC分析は出発材料の消費の完了を示した。溶液を慎重に飽和アンモニウム塩化物(150mL)中に注ぎ、珪藻土を通して濾過した。濾過ケーキを酢酸エチル(3×75mL)ですすぎ、濾液層を分離した。水性層を酢酸エチル(3×35mL)で抽出し、有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧で濃縮した。得られた残渣をクロマトグラフィーにかけ(シリカゲル、酢酸エチルから95:5酢酸エチル/メタノール、勾配溶離)、(7-メトキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)メタノールを得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.05 (s, 1H), 7.91 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.10 (dd, J = 9.0, 2.5 Hz, 1H), 5.10 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 4.47 (dd, J = 5.8, 1.0 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H).
【0314】
ステップ3:(7-メトキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)ペンタエン-4-カルバルデヒド
(7-メトキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)メタノール(80mg、0.31mmol)をジクロロメタン(5mL)中に溶解し、デス-マーチンペルヨージナン(156mg、0.37mmol)で処理した。混合物を、室温で64時間撹拌した。反応物を、次に飽和水性Na2S2O3(2mL)及び飽和水性NaHCO3(2mL)の添加によりクエンチした。混合物を5分撹拌し、大半の沈殿の溶解を引き起こした。混合物を水(10mL)及びジクロロメタン(10mL)で希釈した。層を分離し、水性物質をジクロロメタン(2×10mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、脱水し(MgSO4)、濾過し、濃縮し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 9.83 (s, 1H), 9.06 (s, 1H), 8.08 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.18 (dd, J = 8.9, 2.5 Hz, 1H), 3.85 (s, 3H). Tr(METCR1673) = 1.10分, (ES+) (M+H)+ 233.
【0315】
ステップ4:2-(7-メトキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)-3-(メチル-アミノ)イミダゾ-[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル
(7-メトキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)ペンタエン-4-カルバルデヒド(65mg、0.28mmol)及び2-アミノイソニコチノニトリル(33mg、0.28mmol)を、メタノール(5mL)中に懸濁した。AcOH(0.5mL)及びメチルイソシアニド(22μl、0.42mmol)を添加し、混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を濾過し、収集した固体を吸引下で乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO) 8.96 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.35 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 8.05 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.16 (dd, J = 8.9, 2.5 Hz, 1H), 7.11 (dd, J = 7.1, 1.6 Hz, 1H), 5.63 (q, J = 5.8 Hz, 1H), 3.84 (s, 3H), 2.90 (d, J = 5.9 Hz, 3H). Tr(MET-uHPLC-AB-101)= 3.12分, (ES+) (M+H)+ 375.
【0316】
ステップ5:2-(7-ヒドロキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)-3-(メチルアミノ)-イミダゾ-[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル
ジクロロメタン(8.2mL、8.2mmol)中の3臭化ホウ素の1M溶液を、-78℃に冷却したジクロロメタン(80mL)中の2-(7-メトキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)-3-(メチル-アミノ)イミダゾ-[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル(0.601g、1.63mmol、当該技術分野において公知の方法により(7-メトキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)メタノールから調製)の懸濁液に滴下添加し、混合物を室温に加温し、18時間撹拌した。この後、粗生成物混合物を、激しく撹拌した飽和重炭酸ナトリウムの溶液(400mL)中に少しずつ注いだ。固体の重炭酸ナトリウムを定期的に添加し、pHおよそ8を維持した。添加の完了後、粗生成物を橙色の固体として濾取した。濾液を酢酸エチル(5×100mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧で濃縮した。得られた残渣を、単離した固体生成物と合わせ、全体をメタノール(100mL)及びアセトニトリル(50mL)の混合物中で50℃に加熱した。シリカゲル(75mL)を添加し、混合物を濃縮乾固し、高真空中で乾燥し、クロマトグラフィーにかけ(シリカゲル、ジクロロメタンから91:9ジクロロメタン/メタノール、勾配溶離)、2-(7-ヒドロキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリルを得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 9.91 (s, 1H), 8.66 (s, 1H), 8.35 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.93 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.11 (dd, J = 7.0, 1.5 Hz, 1H), 6.96 (dd, J = 8.8, 2.5 Hz, 1H), 5.65 (q, J = 6.0 Hz, 1H), 2.89 (d, J = 6.0 Hz, 3H).
【0317】
ステップ6:tert-ブチル14-((2-(7-シアノ-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)ベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-7-イル)オキシ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデカン-1-オエート
2-(トリブチル-l5-ホスファニリデン)アセトニトリル(0.290mL、0.267g、1.11mmol)を、トルエン(10mL)中の2-(7-ヒドロキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)-3-(メチルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル(0.184g、0.511mmol)及びtert-ブチル14-ヒドロキシ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデカン-1-オエート(0.317g、1.03mmol)の懸濁液に添加し、混合物を100℃で6時間加熱した。この後、混合物を冷却し、減圧で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルに吸着させ、クロマトグラフィーにかけた(シリカゲル、酢酸エチルから98:2酢酸エチル/メタノール、勾配溶離)。生成物画分を合わせ、再度クロマトグラフィーにかけ(シリカゲル、ジクロロメタンから96:4ジクロロメタン/メタノール、勾配溶離)、tert-ブチル14-((2-(7-シアノ-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)ベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-7-イル)オキシ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデカン-1-オエートを得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.73 (s, 1H), 8.35 (dd, J = 7.0, 1.0 Hz, 1H), 8.16-8.15 (m, 1H), 8.04 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.18 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 7.3, 2.0 Hz, 1H), 5.64 (q, J = 6.0 Hz, 1H), 4.19-4.17 (m, 2H), 3.97 (s, 2H), 3.80-3.78 (m, 2H), 3.62-3.60 (m, 2H), 3.57-3.52 (m, 10H), 2.90 (d, J = 5.5 Hz, 3H), 1.40 (s, 9H); MS (ESI) m/z 651 [M + H]+.
【0318】
ステップ7:(2S,4R)-1-((S)-2-(tert-ブチル)-17-((2-(7-シアノ-3-(メチルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)ベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-7-イル)オキシ)-4-オキソ-6,9,12,15-テトラオキサ-3-アザヘプタデカン-1-オイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)-ピロリジン-2-カルボキサミド
トリフルオロ酢酸(0.50mL、0.75g、35mmol)を、ジクロロメタン(8mL)中のtert-ブチル14-((2-(7-シアノ-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)ベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-7-イル)オキシ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデカン-1-オエート(0.120g、0.184mmol)の溶液に滴下添加し、混合物を室温で撹拌した。4時間後、TLC分析は不完全な反応を示したため、トリフルオロ酢酸の追加の部分(0.50mL、0.75g、35mmol)を添加し、反応をさらに2時間継続した。この後、揮発性物質を減圧で除去した。得られた残渣を、ジクロロメタン(2×20mL)、次にトルエン(2×20mL)及び再びジクロロメタン(2×20mL)と共沸し、粗製の14-((2-(7-シアノ-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)ベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-7-イル)オキシ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデカン-1オイック酸を得た。
【0319】
粗製のN,N-ジメチルホルムアミド(8mL)中の14-((2-(7-シアノ-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)ベンゾ-[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-7-イル)オキシ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデカン-1オイック酸(0.184mmol)及び(2S,4R)-1-((S)-2-アミノ-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチル-チアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド(0.0840g、0.195mmol、Galdeanoら、J. Med. Chem. 2014年、57巻、8657~8663頁を参照されたい)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.128mL、0.0950g、0.733mmol)を添加し、混合物を室温で5分撹拌した。HATU(0.084g、0.23mmol)を次に添加し、混合物を室温で30分撹拌した。この後、水(15mL)を添加し、水性層を塩化ナトリウムで飽和させ、酢酸エチル(6×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(4×30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧で濃縮した。得られた残渣をクロマトグラフィーにかけ(シリカゲル、ジクロロメタンから92:8ジクロロメタン/メタノール、勾配溶離)、表題化合物を得た。この材料をジクロロメタン(3mL)中に溶解し、ヘプタン(25mL)への添加により沈殿させた。結果として生じた固体を濾取し、50:50アセトニトリル/水(9mL)から凍結乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6, 回転異性体の94:6混合物として認められる; 主異性体の化学シフトを示す) δ 8.97 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.60 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.35 (dd, J = 7.0, 0.5 Hz, 1H), 8.15 (br s, 1H), 8.03 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.42-7.37 (m, 5H), 7.16 (dd, J = 9.0, 2.5 Hz, 1H), 7.11 (dd, J = 7.0, 1.5 Hz, 1H), 5.64 (q, J = 5.5 Hz, 1H), 5.15 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 4.56 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.46-4.35 (m, 3H), 4.24 (dd, J = 16.0, 5.5 Hz, 1H), 4.17-4.15 (m, 2H), 3.96 (s, 2H), 3.77-3.75 (m, 2H), 3.67 (dd, J = 10.5, 3.5 Hz, 1H), 3.61-3.52 (m, 13H), 2.89 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 2.43 (s, 3H), 2.07-2.04 (m, 1H), 1.93-1.87 (m, 1H), 0.94 (s, 9H); MS (ESI) m/z 1007 [M + H]+; HPLC: 方法1, tR = 6.01分.
【0320】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0321】
【0322】
[実施例12]
実施例12についてのスキーム
【0323】
【0324】
ステップ1:2-(2-(((2S,4R)-4-ヒドロキシ-1-((S)-3-メチル-2-(1-オキソイソインドリン-2-イル)ブタノイル)ピロリジン-2-カルボキサミド)メチル)-5-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェノキシ)-エチル4-メチル-ベンゼンスルホネート
アセトニトリル(10mL)中の(2S,4R)-4-ヒドロキシ-N-(2-ヒドロキシ-4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)-1-((S)-3-メチル-2-(1-オキソイソインドリン-2-イル)ブタノイル)ピロリジン-2-カルボキサミド(0.150g、0.273mmol)、エタン-1,2-ジイル ビス(4-メチル-ベンゼンスルホネート)(0.506g、1.37mmol)及び炭酸セシウム(0.136g、0.417mmol)の混合物を、60℃で2時間加熱した。この後、混合物を室温に冷却し、ガラスフリットを通して濾過した。濾過ケーキをジクロロメタン(3×5mL)及び酢酸エチル(3×5mL)ですすぎ、濾液を減圧で濃縮した。得られた残渣をクロマトグラフィーにかけ(シリカゲル、ジクロロメタンから95:5ジクロロメタン/メタノール、勾配溶離)、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6, 回転異性体の混合物, 主回転異性体の化学シフトを記載する): δ 8.98 (s, 1H), 8.36 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.82-7.80 (m, 2H), 7.72 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.64-7.60 (m, 2H), 7.51 (ddd, J = 7.7, 5.8, 2.5 Hz, 1H), 7.46-7.44 (m, 2H), 7.32 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.00 (dd, J = 8.0, 1.5 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.72 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.56 (d, J = 18.0 Hz, 1H), 4.47 (d, J = 18.0 Hz, 1H), 4.42 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 4.39-4.34 (m, 3H), 4.27-4.25 (m, 2H), 4.14-4.05 (m, 2H), 3.79 (dd, J = 10.8, 4.5 Hz, 1H), 3.70 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 2.44 (s, 3H), 2.36 (s, 3H), 2.34-2.32 (m, 1H), 2.09-2.05 (m, 1H), 1.95 (ddd, J = 12.8, 8.0, 5.0 Hz, 1H), 0.97 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.74 (d, J = 6.5 Hz, 3H); MS (ESI) m/z 769 [M + Na]+, 747 [M + H]+.
【0325】
ステップ2:(2S,4R)-N-(2-(2-((2-(7-シアノ-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)ベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-7-イル)オキシ)エトキシ)-4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)-4-ヒドロキシ-1-((S)-3-メチル-2-(1-オキソイソインドリン-2-イル)ブタノイル)ピロリジン-2-カルボキサミド
N,N-ジメチルホルムアミド(8mL)中の2-(2-(((2S,4R)-4-ヒドロキシ-1-((S)-3-メチル-2-(1-オキソイソインドリン-2-イル)ブタノイル)-ピロリジン-2-カルボキサミド)メチル)-5-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェノキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(0.112g、0.150mmol)、2-(7-ヒドロキシベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル(0.056g、0.16mmol)及び炭酸セシウム(0.099g、0.30mmol)の混合物を、60℃で2時間加熱した。この後、混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(15mL)、水(15mL)及びブライン(15mL)を添加した。形成された橙褐色の沈殿を濾過により除去し、濾液層を分離した。水性層を酢酸エチル(4×20mL)で抽出し、有機層を合わせ、ブライン(4×20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。抽出前に収集した固体をジクロロメタン/メタノール中に溶解し、酢酸エチル抽出物に添加し、その後全体を減圧で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルに吸着させ、クロマトグラフィーにかけ(シリカゲル、ジクロロメタンから93:7ジクロロメタン/メタノール、勾配溶離)、表題化合物を得た。得られた生成物を塩化メチレン及びメタノール(92:8、4.0mL)の混合物中に溶解し、溶液をヘプタン及び酢酸エチル(95:5、20mL)の撹拌混合物に滴下添加した。懸濁液を室温でおよそ30分撹拌し、濾過した。濾過ケーキをヘプタン及び酢酸エチル(95:5、2×3mL)の混合物で洗浄し、減圧下で乾燥し、2:1アセトニトリル/水(10mL)から凍結乾燥し、真空中、55℃で2時間乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6, 回転異性体の混合物, 主回転異性体の化学シフトを記載する) δ 8.99 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.37-8.34 (m, 2H), 8.14 (s, 1H), 8.05 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 7.50-7.47 (m, 1H), 7.35 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.24 (dd, J = 9.0, 2.5 Hz, 1H), 7.12-7.10 (m, 2H), 7.04 (dd, J = 8.0, 1.5 Hz, 1H), 5.64 (q, J = 6.0 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.55-4.38 (m, 7H), 4.31-4.21 (m, 3H), 3.77 (dd, J = 10.5, 4.5 Hz, 1H), 3.67 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.90 (d, J = 3.0 Hz, 3H), 2.48 (s, 3H), 2.34-2.26 (m, 1H), 2.04-2.00 (m, 1H), 1.92-1.87 (m, 1H), 0.94 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.71 (d, J = 6.5 Hz, 3H); MS (ESI) m/z 957 [M + Na]+; HPLC tR = 6.41分.
【0326】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0327】
【0328】
[実施例13]
実施例13についてのスキーム
【0329】
【0330】
ステップ1:N-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボキサミド
EDC(0.774g、4.03mmol)を、無水ピリジン(4mL)中の2-アミノベンゼン-1,4-ジオール塩酸塩(0.500g、3.09mmol)及び1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボン酸(0.526g、3.41mmol)の混合物に添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。この後、溶媒を減圧下で除去し、得られた残渣を2:2:1塩化メチレン/酢酸エチル/メタノール混合物(20mL)で粉砕した。固体の生成物を濾取し、冷メタノール(3×5mL)ですすぎ、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 9.49 (s, 1H), 9.46 (s, 1H), 8.85 (s, 1H), 7.97 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 6.72 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.38 (dd, J = 8.5, 3.0 Hz, 1H), 3.76 (s, 3H); MS (ESI) m/z 262 [M + H]+.
【0331】
ステップ2:6-(5-ヒドロキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン
氷酢酸(2.5mL)中のN-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボキサミド(0.150g、0.574mmol)の懸濁液を、200℃で3.5時間、マイクロ波照射下で加熱した。この後、溶媒を減圧下で除去し、得られた残渣を2:2:1塩化メチレン/酢酸エチル/メタノール混合物(10mL)で粉砕し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 9.63 (s, 1H), 8.12 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.14-7.12 (m, 2H), 6.92 (dd, J = 9.0, 2.5 Hz, 1H), 3.79 (s, 3H); MS (ESI) m/z 244 [M + H]+.
【0332】
ステップ3:6-(5-((5-(アリルオキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-2-メチル-ピリダジン-3(2H)-オン
水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散、0.280g、6.99mmol)を、無水N,N-ジメチルアセトアミド(16mL)中の6-(5-ヒドロキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(0.567g、2.33mmol)、5-(アリルオキシ)-2-(クロロメチル)ピリジン(0.856g、4.66mmol)、及びヨウ化カリウム(0.387g、2.33mmol)の混合物に添加した。結果として生じた反応混合物を室温で10分撹拌し、その後80℃で2時間加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却し、水(100mL)でクエンチした。生成物を塩化メチレン(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル、塩化メチレンから95:5塩化メチレン/メタノール、勾配溶離)により精製した。得られた生成物を再びクロマトグラフィー(シリカゲル、塩化メチレンから酢酸エチル、勾配溶離)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.32 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.55-7.46 (m, 2H), 7.35-7.29 (m, 2H), 7.14 (dd, J = 8.9, 2.5 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 6.11-5.97 (m, 1H), 5.48-5.33 (m, 2H), 5.25 (s, 2H), 4.61 (d, J = 5.3 Hz, 2H), 3.96 (s, 3H).
【0333】
ステップ4:6-(5-((5-ヒドロキシピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン
無水メタノール(30mL)中の6-(5-((5-(アリルオキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-2-メチル-ピリダジン-3(2H)-オン(0.295g、0.756mmol)及び1,3-ジメチルピリミジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(0.118g、0.756mmol)の混合物を窒素で5分パージした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.021g、0.019mmol)を添加し、混合物を窒素で追加で5分パージし、次に50℃で2時間加熱した。この後、固体の生成物を濾取し、メタノールですすぎ、シリカゲルに吸着させ、クロマトグラフィー(シリカゲル、塩化メチレンから90:10塩化メチレン/メタノール、勾配溶離)により精製し、6-(5-((5-ヒドロキシピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-2-メチルピリダジン-3(2H)-オンを得た。単離した生成物をDMSOから再結晶し、凍結乾燥し、きれいな生成物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 9.96 (s, 1H), 8.14-8.12 (m, 2H), 7.74 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 8.4, 2.9 Hz, 1H), 7.16-7.12 (m, 2H), 5.12 (s, 2H), 3.80 (s, 3H); MS (ESI) m/z 351 [M + H]+; HPLC: tR = 7.84分.
【0334】
ステップ5:(2S,4R)-4-ヒドロキシ-1-((S)-3-メチル-2-(1-オキソイソインドリン-2-イル)ブタン-オイル)-N-(2-(2-((6-(((2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)オキシ)メチル)ピリジン-3-イル)オキシ)エトキシ)-4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド
炭酸セシウム(0.086g、0.27mmol)を、マイクロ波反応管中のN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)中の2-(2-(((2S,4R)-4-ヒドロキシ-1-((S)-3-メチル-2-(1-オキソイソインドリン-2-イル)ブタノイル)ピロリジン-2-カルボキサミド)-メチル)-5-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェノキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(0.099g、0.13mmol)及び6-(5-((5-ヒドロキシピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-2-メチル-ピリダジン-3(2H)-オン(0.056g、0.16mmol)の懸濁液に添加した。管を密封し、予め加熱したアルミニウムブロック中に置き、混合物を60℃で4.5時間撹拌した。この後、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルに吸着させ、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタンから86:14ジクロロメタン/メタノール、勾配溶離)により精製し、(2S,4R)-4-ヒドロキシ-1-((S)-3-メチル-2-(1-オキソイソインドリン-2-イル)ブタノイル)-N-(2-(2-((6-(((2-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)オキシ)メチル)ピリジン-3-イル)オキシ)エトキシ)-4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミドを得た。この材料を別のロットと合わせ、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロ-メタンから86:14ジクロロメタン/メタノール、勾配溶離)により精製した。得られた生成物を96:4ジクロロメタン/メタノール(1mL)の溶液中に溶解し、88:12ヘプタン/酢酸エチル(13mL)の撹拌溶液に添加した。懸濁液を5分撹拌し、20分放置し、濾過した。濾過ケーキを、88:12ヘプタン/酢酸エチル(2×5mL)で洗浄し、次に1:1アセトニトリル/水(17mL)の溶液中に溶解し、凍結乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6; 回転異性体の混合物, 主異性体のデータを記載する) δ 9.00 (s, 1H), 8.38 (t, J = 1.5 Hz, 1H), 8.35 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.62-7.60 (m, 2H), 7.54-7.53 (m, 2H), 7.51-7.48 (m, 2H), 7.35 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 9.0, 2.5 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 7.5, 1.5 Hz, 1H), 5.20 (s, 2H), 5.07 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 18.0 Hz, 1H), 4.50-4.48 (m, 2H), 4.46-4.41 (m, 3H), 4.39 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.32-4.19 (m, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.75 (dd, J = 10.5, 4.5 Hz, 1H), 3.68 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.48 (s, 3H), 2.34-2.26 (m, 1H), 2.04-2.00 (m, 1H), 1.92-1.87 (m, 1H), 0.94 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.71 (d, J = 6.5 Hz, 3H); MS (ESI) m/z 947 [M + Na]+; HPLC: 方法1, tR = 5.71分.
【0335】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0336】
【0337】
[実施例14]
実施例14についてのスキーム
【0338】
【0339】
ステップ1:(5-(アリルオキシ)ピリジン-2-イル)メタノール
水(4mL)中の炭酸カリウムの溶液(1.65g、11.9mmol)を無水アセトン(10mL)中6-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-オール(1.00g、7.99mmol)及び臭化アリル(0.80mL、9.3mmol)の混合物に15分にわたり滴下添加し、反応混合物を60℃で2時間、封管中で加熱した。この後、混合物を室温に冷却し、生成物をMTBE(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、表題化合物を得て、次のステップにおいてさらに精製せずに使用した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.19 (dd, J = 2.5, 0.5 Hz, 1H), 7.49-7.35 (m, 2H), 6.07-5.99 (m, 1H), 5.40 (dq, J = 17.5, 1.5 Hz, 1H), 5.29-5.25 (m, 2H), 4.63 (dt, J = 5.0, 1.5 Hz, 2H), 4.48 (d, J = 5.5 Hz, 2H).
【0340】
ステップ2:5-(アリルオキシ)-2-(クロロメチル)ピリジン
塩化チオニル(1.27mL、17.6mmol)を、0℃で、無水塩化メチレン(30mL)中の(5-(アリルオキシ)ピリジン-2-イル)メタノール(1.45g、8.78mmol)の溶液に滴下添加した。結果として生じた混合物を、0℃で30分、及び室温で2時間、撹拌した。この後、混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩化メチレン(100mL)中に溶解し、飽和水性重炭酸ナトリウム(75mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.27 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.50-7.40 (m, 2H), 6.11-5.98 (m, 1H), 5.41 (dq, J = 17.1, 2.5 Hz, 1H), 5.29 (dq, J = 17.5, 2.5 Hz, 1H), 4.73 (s, 2H), 4.67 (dt, J = 9.0, 2.5 Hz, 2H).
【0341】
ステップ3:5-((5-(アリルオキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)-2-メチルベンゾ[d]オキサゾール
水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散、0.263g、6.57mmol)を、N,N-ジメチルアセトアミド(60mL)中の5-(アリルオキシ)-2-(クロロメチル)ピリジン(1.06g、4.73mmol)、2-メチルベンゾ[d]-オキサゾール-5-オール(0.700g、4.69mmol)及びヨウ化カリウム(0.156g、0.939mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で7.75時間撹拌した。この後、反応混合物を氷/水浴中0℃に冷却し、水(150mL)でゆっくりと処理した。結果として生じた混合物を撹拌水(500mL)中に注ぎ、1Lの総体積へと水で希釈し、5分撹拌した。結果として生じた懸濁液を氷/水浴中に置き、30分放置し、濾過した。濾過ケーキを水(2×20mL)で洗浄し、真空下で乾燥し、表題化合物を得た。上記からの濾液を酢酸エチル(4×100mL)で抽出し、合わせた有機層を水(2×100mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタンから60:40ヘプタン/酢酸エチル、勾配溶離)により精製し、追加の表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.30 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.43 (dd, J = 8.5, 3.0 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.99 (dd, J = 9.0, 2.5 Hz, 1H), 6.08-6.01 (m, 1H), 5.41 (dq, J = 17.5, 1.5 Hz, 1H), 5.29 (dq, J = 10.5, 1.5 Hz, 1H), 5.13 (s, 2H), 4.66 (t, J = 1.5 Hz, 1H), 4.65 (t, J = 1.5 Hz, 1H), 2.57 (s, 3H).
【0342】
ステップ4:4-((5-(アリルオキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)-2-アミノフェノール
2M 塩酸(5.5mL、11mmol)を、エタノール(11mL)中の5-((5-(アリル-オキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)-2-メチルベンゾ[d]オキサゾール(0.538g、1.82mmol)の撹拌溶液に室温で添加し、結果として生じた懸濁液を予め加熱したアルミニウムブロック中に置き、105℃で6時間撹拌した。この後、反応混合物を室温に冷却し、エタノールを減圧下で除去した。得られた残渣を、飽和水性重炭酸ナトリウム(100mL)とジクロロメタン(50mL)との間で分配した。層を分離し、水性層をジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.48 (s, 1H), 8.26 (dd, J = 2.5, 1.0 Hz, 1H), 7.41 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 7.38 (dd, J = 8.5, 1.0 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.27 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 6.09-6.00 (m, 2H), 5.41 (dq, J = 17.5, 1.5 Hz, 1H), 5.28 (dq, J = 10.5, 1.5 Hz, 1H), 4.90 (s, 2H), 4.65 (t, J = 1.5 Hz, 1H), 4.62 (t, J = 1.5 Hz, 1H), 4.54 (br s, 2H).
【0343】
ステップ5:5-((5-(アリルオキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)-2-(5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ベンゾ[d]オキサゾール
ジクロロジフェノキシメタン(0.3g、1.0mmol)を、トルエン(7.0mL)及び1,2-ジクロロエタン(1.0mL)中の4-((5-(アリルオキシ)-ピリジン-2-イル)メトキシ)-2-アミノフェノール(0.27g、0.98mmol)、5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ-[1,2-a]ピラジン(0.1g、1.0mmol)及びトリエチルアミン(0.1mL、1.0mmol)の溶液に添加し、結果として生じた反応混合物を80℃で24時間加熱した。この後、混合物をゆっくりと室温に冷却し、ジクロロメタン(15mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム(15mL)でクエンチした。混合物を5分激しく撹拌し、相を分離し、水性相をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタンから90:10ジクロロメタン/メタノール、勾配溶離)により表題化合物へと精製した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.29 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.42 (dd, J = 8.5, 3.0 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 6.70 (dd, J = 9.0, 1.0 Hz, 1H), 6.08-6.00 (m, 1H), 5.41 (dq, J = 17.5, 1.5 Hz, 1H), 5.28 (dq, J = 11.0, 2.0 Hz, 1H), 5.08 (s, 2H), 4.79 (s, 2H), 4.65 (dt, J = 5.5, 1.5 Hz, 2H), 4.15 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 4.05 (t, J = 5.5 Hz, 2H).
また、5-((5-(アリルオキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)-2-フェノキシベンゾ[d]オキサゾールもクロマトグラフィーから単離した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.29 (dd, J = 2.0, 0.5 Hz, 1H), 7.53-7.46 (m, 6H), 7.41 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 7.38-7.35 (m, 1H), 7.18 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.93 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 6.07-6.00 (m, 1H), 5.41 (dq, J = 17.5, 1.5 Hz, 1H), 5.28 (dq, J = 11.0, 2.0 Hz, 1H), 5.10 (s, 2H), 4.65 (dt, J = 5.5, 1.5 Hz, 2H).
【0344】
ステップ6:5-((5-(アリルオキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)-2-(5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ベンゾ[d]オキサゾール
炭酸セシウム(0.305g、0.935mmol)を、N,N-ジメチルホルムアミド(15mL)中の5-((5-(アリルオキシ)-ピリジン-2-イル)メトキシ)-2-フェノキシベンゾ[d]オキサゾール(0.14g、0.37mmol)及び5,6,7,8-テトラ-ヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン(0.115g、0.935mmol)の溶液に添加し、反応混合物を50℃で24時間加熱した。この後、混合物を室温に冷却し、水(30mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(3×50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタンから90:10ジクロロ-メタン/メタノール、勾配溶離)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.29 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.42 (dd, J = 8.5, 3.0 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 6.70 (dd, J = 9.0, 1.0 Hz, 1H), 6.08-6.00 (m, 1H), 5.41 (dq, J = 17.5, 1.5 Hz, 1H), 5.28 (dq, J = 11.0, 2.0 Hz, 1H), 5.08 (s, 2H), 4.79 (s, 2H), 4.65 (dt, J = 5.5, 1.5 Hz, 2H), 4.15 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 4.05 (t, J = 5.5 Hz, 2H).
【0345】
ステップ7:6-(((2-(5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)オキシ)メチル)ピリジン-3-オール
無水メタノール(96mL)中の5-((5-(アリルオキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)-2-(5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ベンゾ[d]オキサゾール(0.97g、2.4mmol)及び1,3-ジメチルバルビツル酸バルビツル酸(0.45g、2.9mmol)の混合物をアルゴンで30分パージした。テトラキス-(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.14g、0.12mmol)を添加し、混合物を50℃で1時間撹拌した。この後、混合物を室温に冷却し、水(100mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタンから90:10ジクロロメタン/メタノール、勾配溶離)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 9.94 (s, 1H), 8.11 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.36-7.33 (m, 2H), 7.19-7.15 (m, 2H), 7.01 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 6.69 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 5.02 (s, 2H), 4.79 (s, 2H), 4.15 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 4.05 (t, J = 5.5 Hz, 2H).
【0346】
ステップ8:2-(2-(2-(2-((6-(((2-(5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ベンゾ-[d]オキサゾール-5-イル)オキシ)メチル)ピリジン-3-イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)酢酸
水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散、0.040g、1.1mmol)を、N,N-ジメチルアセトアミド(9mL)中の6-(((2-(5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)オキシ)-メチル)ピリジン-3-オール(0.2g、0.5mmol)及びtert-ブチル2-(2-(2-(2-((メチルスルホニル)オキシ)-エトキシ)エトキシ)エトキシ)アセテート(0.23g、0.66mmol)の溶液に0℃で添加した。10分後、混合物を50℃で4.5時間加熱した。この後、混合物を水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。水性相を真空中で濃縮し、得られた残渣を珪藻土に吸着させ、逆相クロマトグラフィー(C18、95:5水/アセトニトリルからアセトニトリル、勾配溶離)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.25 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.19 (dd, J = 8.5, 3.0 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 6.68 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 5.07 (s, 2H), 4.91 (s, 2H), 4.15-4.09 (m, 6H), 3.81 (br s, 4H), 3.68-3.53 (m, 8H).
【0347】
ステップ9:(2S,4R)-1-((S)-2-(tert-ブチル)-14-((6-(((2-(5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)オキシ)メチル)ピリジン-3-イル)オキシ)-4-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラ-デカン-1-オイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)-ピロリジン-2-カルボキサミド
HATU(0.058g、0.15mmol)を、N,N-ジメチルホルムアミド中の2-(2-(2-(2-((6-(((2-(5,6-ジヒドロ-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)オキシ)メチル)ピリジン-3-イル)オキシ)エトキシ)-エトキシ)エトキシ)酢酸(0.085g、0.15mmol)、(2S,4R)-1-((S)-2-アミノ-3,3-ジメチル-ブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド(0.060g、0.14mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.146mL、0.836mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で30分撹拌した。この後、飽和炭酸ナトリウム(20mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(3×30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロ-メタンから90:10ジクロロメタン//9:1メタノール/水酸化アンモニウム、勾配溶離)により精製し、得られた生成物を1:1水/アセトニトリルから凍結乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.96 (s, 1H), 8.59 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.44-7.33 (m, 8H), 7.15 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 6.69 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 5.15 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.07 (s, 2H), 4.79 (s, 2H), 4.56 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.45-4.34 (m, 3H), 4.24 (dd, J = 16.0, 3.0 Hz, 1H), 4.16-4.14 (m, 4H), 4.04 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.96 (s, 2H), 3.73-3.71 (m, 2H), 3.67-3.55 (m, 10H), 2.43 (s, 3H), 2.08-2.03 (m, 1H), 1.92-1.87 (m, 1H), 0.93 (s, 9H); MS (ESI) m/z 966 [M + H]+; HPLC: 方法2, tR = 4.80分.
【0348】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0349】
【0350】
[実施例15]
実施例15についてのスキーム
【0351】
【0352】
ステップ1:tert-ブチル4-(5-((5-(アリルオキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート
テトラメトキシメタン(0.42mL、3.2mmol)を、クロロホルム(9mL)中の4-((5-(アリルオキシ)-ピリジン-2-イル)メトキシ)-2-アミノフェノール(0.426g、1.56mmol)、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.584g、3.14mmol)及び酢酸(0.36mL、6.3mmol)の溶液に添加し、混合物を60℃で20時間撹拌した。この後、反応混合物を室温に冷却し、クロロホルム(100mL)で希釈した。有機相を水(40mL)、1M水性水酸化ナトリウム(40mL)及びブライン(40mL)で洗浄し、次に硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタンから酢酸エチル、勾配溶離)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.29 (dd, J = 3.0, 0.5 Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 8.5, 0.5 Hz, 1H), 7.42 (dd, J = 8.5, 3.0 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.66 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 6.08-6.00 (m, 1H), 5.41 (dq, J = 17.5, 1.5 Hz, 1H), 5.29 (dq, J = 10.5, 1.5 Hz, 1H), 5.07 (s, 2H), 4.66 (t, J = 1.5 Hz, 1H), 4.65 (t, J = 1.5 Hz, 1H), 3.57-3.55 (m, 4H), 3.47-3.45 (m, 4H), 1.42 (s, 9H); MS (ESI) m/z 467 [M + H]+.
【0353】
ステップ2:tert-ブチル4-(5-((5-ヒドロキシピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート
無水N,N-ジメチルホルムアミド(30mL)中のtert-ブチル4-(5-((5-(アリルオキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.347g、0.744mmol)及び1,3-ジメチルバルビツル酸(0.139g、0.893mmol)の混合物を、アルゴンで30分パージした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.043g、0.037mmol)を添加し、混合物を室温で6時間、アルゴン下で撹拌した。この後、反応混合物を水(150mL)で希釈し、酢酸エチル(3×60mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタンから95:5ジクロロメタン/メタノール、勾配溶離)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.20 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.39-7.34 (m, 2H), 7.17 (dd, J = 8.5, 3.0 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.70 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 5.13 (s, 2H), 3.65-3.63 (m, 4H), 3.56-3.54 (m, 4H), 1.48 (s, 9H); MS (ESI) m/z 427 [M + H]+.
【0354】
ステップ3:tert-ブチル4-(5-((5-((3-オキソ-2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-イル)オキシ)-ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート
トルエン(15mL)中のtert-ブチル4-(5-((5-ヒドロキシピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.197g、0.462mmol)、メチル2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)-エトキシ)アセテート(0.226g、1.02mmol)及び2-(トリブチル-l5-ホスファニリデン)アセトニトリル(0.260g、1.08mmol)の溶液を、100℃で15時間撹拌した。この後、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチルから94:6酢酸エチル/メタノール、勾配溶離)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.30 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.24 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.69 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 5.13 (s, 2H), 4.19-4.17 (m, 2H), 4.16 (s, 2H), 3.88-3.87 (m, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.73-3.68 (m, 8H), 3.66-3.64 (m, 4H), 3.56-3.54 (m, 4H), 1.49 (s, 9H); MS (DUIS) m/z 631 [M + H]+.
【0355】
ステップ4:2-(2-(2-(2-((6-(((2-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)ベンゾ[d]-オキサゾール-5-イル)オキシ)メチル)ピリジン-3イル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)酢酸
水(10mL)中の水酸化リチウム(0.031g、1.3mmol)の溶液を、メタノール(40mL)中のtert-ブチル4-(5-((5-((3-オキソ-2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-イル)オキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.175g、0.277mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で5.5時間撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を逆相クロマトグラフィー(C18、95:5水/アセトニトリルからアセトニトリル、勾配溶離)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.58 (br s, 1H), 8.29 (dd, J = 2.5, 1.0 Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 8.5, 1.0 Hz, 1H), 7.42 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.66 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 5.07 (s, 2H), 4.19-4.17 (m, 2H), 4.00-3.99 (m, 2H), 3.77-3.75 (m, 2H), 3.60-3.52 (m, 12H), 3.47-3.45 (m, 4H), 1.43 (s, 9H); MS (DUIS) m/z 617 [M + H]+.
【0356】
ステップ5:tert-ブチル4-(5-((5-(((S)-13-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-14,14-ジメチル-11-オキソ-3,6,9-トリオキサ-12-アザペンタデシル)オキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート
HATU(0.090g、0.24mmol)を、N,N-ジメチルホルムアミド(6.5mL)中の2-(2-(2-(2-((6-(((2-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)オキシ)メチル)ピリジン-3-イル)オキシ)エトキシ)-エトキシ)エトキシ)酢酸(0.145g、0.235mmol)、(2S,4R)-1-((S)-2-アミノ-3,3-ジメチル-ブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド(0.101g、0.235mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.15mL、0.86mmol)の懸濁液に添加し、混合物を室温で30分撹拌した。この後、反応混合物を飽和水性炭酸ナトリウム(60mL)及びブライン(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタンから90:10ジクロロメタン/メタノール、勾配溶離)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6, 回転異性体の混合物, 主回転異性体の化学シフトを記載する) δ 8.97 (s, 1H), 8.60 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.45-7.37 (m, 7H), 7.28 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.66 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 5.15 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 5.06 (s, 2H), 4.56 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.46-4.42 (m, 1H), 4.41-4.35 (m, 2H), 4.25 (dd, J = 16.0, 5.5 Hz, 1H), 4.16-4.14 (m, 2H), 3.96 (s, 2H), 3.73-3.72 (m, 2H), 3.67 (dd, J = 10.5, 3.5 Hz, 1H), 3.62-3.55 (m, 13H), 3.46-3.44 (m, 4H), 2.43 (s, 3H), 2.08-2.03 (m, 1H), 1.93-1.87 (m, 1H), 1.42 (s, 9H), 0.94 (s, 9H); MS (DUIS) m/z 1029 [M + H]+.
【0357】
ステップ6:(2S,4R)-1-((S)-2-(tert-ブチル)-4-オキソ-14-((6-(((2-(ピペラジン-1-イル)ベンゾ-[d]オキサゾール-5-イル)オキシ)メチル)ピリジン-3-イル)オキシ)-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド
トリフルオロ酢酸(4.0mL、52mmol)を、ジクロロメタン(4.0mL)中のtert-ブチル4-(5-((5-(((S)-13-((2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-((4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボニル)-14,14-ジメチル-11-オキソ-3,6,9-トリオキサ-12-アザペンタデシル)オキシ)ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.113g、0.110mmol)の溶液に0℃で添加し、混合物を0℃で1時間、及び室温で1時間、撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を逆相クロマトグラフィー(C18、95:5水/アセトニトリルからアセトニトリル、0.1%トリフルオロ酢酸添加剤、勾配溶離)により精製した。生成物画分を飽和水性重炭酸ナトリウム(75mL)に添加し、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をさらに逆相クロマトグラフィー(C18、95:5水/アセトニトリルからアセトニトリル、添加剤なし、1:1テトラヒドロフラン/水中に充填、勾配溶離)により精製した。生成物画分を凍結乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6, 回転異性体の混合物, 主回転異性体の化学シフトを記載する) δ 8.97 (s, 1H), 8.60 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.45-7.37 (m, 7H), 7.25 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.63 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 5.15 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 5.06 (s, 2H), 4.56 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.46-4.43 (m, 1H), 4.41-4.35 (m, 2H), 4.25 (dd, J = 16.0, 6.0 Hz, 1H), 4.16-4.14 (m, 2H), 3.96 (s, 2H), 3.74-3.72 (m, 2H), 3.67 (dd, J = 11.0, 4.0 Hz, 1H), 3.62-3.56 (m, 9H), 3.49-3.47 (m, 4H), 2.78-2.76 (m, 4H), 2.43 (s, 3H), 2.08-2.04 (m, 1H), 1.93-1.87 (m, 1H), 0.94 (s, 9H);MS (ESI) m/z 929 [M + H]+; HPLC: 方法1, tR = 4.66分.
【0358】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0359】
【0360】
[実施例16]
実施例16についてのスキーム
【0361】
【0362】
ステップ1:tert-ブチル4-(5-((5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート
クロロホルム(15mL)中の2-アミノ-4-((5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ)フェノール(0.466g、1.89mmol)の溶液に、tert-ブチル ピペラジン-1-カルボキシレート(0.705g、3.78mmol)、酢酸(0.433mL、7.57mmol)及びテトラメトキシメタン(0.504mL、3.78mmol)を添加し、混合物を60℃で終夜加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン(30mL)で希釈し、水(30mL)、1M水性水酸化ナトリウム(20mL)及びブライン(30mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタンから酢酸エチル、勾配溶離)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.28 (dd, J = 2.5, 0.5 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.41 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.66 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 5.08 (s, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.57-3.55 (m, 4H), 3.47-3.44 (m, 4H), 1.43 (s, 9H).
【0363】
ステップ2:5-((5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ)-2-(ピペラジン-1-イル)ベンゾ[d]-オキサゾール
1,4-ジオキサン(4mL)中のtert-ブチル4-(5-((5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.060g、0.14mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン(0.25mL、1.0mmol)中の4M塩化水素を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣をジクロロメタン(10mL)と10%水性重炭酸ナトリウム(10mL)との間で分配した。層を分離し、水性層をジクロロメタン(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.28 (dd, J = 3.0, 0.5 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.41 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.63 (dd, J = 8.5, 3.0 Hz, 1H), 5.07 (s, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.50-3.48 (m, 4H), 2.78-2.76 (m, 4H).
【0364】
ステップ3:tert-ブチル2-(2-(2-(2-(4-(5-((5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ-[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)アセテート
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.21mL、1.2mmol)を、アセトニトリル(3.5mL)中の5-((5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ)-2-(ピペラジン-1-イル)ベンゾ[d]オキサゾール(0.150g、0.410mmol)及びtert-ブチル2-(2-(2-(2-((メチルスルホニル)オキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)アセテート(0.178g、0.520mmol)の溶液に添加し、混合物を還流状態で18時間撹拌した。この後、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタンから80:20ジクロロメタン/メタノール、勾配溶離)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.29 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.67 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 5.14 (s, 2H), 4.02 (s, 2H), 3.86 (s, 3H), 3.73-3.63 (m, 14H), 2.65 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 2.63-2.61 (m, 4H), 1.47 (s, 9H); MS (DUIS) m/z 587 [M + H]+.
【0365】
ステップ4:(2S,4R)-1-((S)-2-(tert-ブチル)-14-(4-(5-((5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-イル)-4-オキソ-6,9,12-トリオキサ-3-アザテトラデカノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド
トリフルオロ酢酸(1.0mL、13mmol)を、ジクロロメタン(1.5mL)中のtert-ブチル2-(2-(2-(2-(4-(5-((5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)-エトキシ)アセテート(0.156g、0.266mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で80分撹拌した。この後、反応混合物を濃縮乾固し、溶媒をジクロロメタン(2×25mL)と交換し、粗製の2-(2-(2-(2-(4-(5-((5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)酢酸、トリフルオロ酢酸塩を得た。MS (DUIS) m/z 531 [M + H]+.
【0366】
粗製の2-(2-(2-(2-(4-(5-((5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピペラジン-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)酢酸、トリフルオロ酢酸塩(0.266mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(3.5mL)中に溶解し、(2S,4R)-1-((S)-2-アミノ-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド(0.115g、0.266mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.24mL、1.4mmol)及びHATU(0.111g、0.293mmol)で処理し、混合物を室温で30分撹拌した。この後、反応混合物を1:1水/飽和水性重炭酸ナトリウム(80mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタンから80:20ジクロロメタン/メタノール、勾配溶離)により精製した。生成物画分を減圧下で濃縮し、2:1アセトニトリル/水(7mL)で凍結乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, MeOD; 回転異性体の混合物, 主回転異性体の化学シフトを記載する) δ 8.86 (s, 1H), 8.21 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.45-7.39 (m, 5H), 7.19 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.70 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 5.09 (s, 2H), 4.69 (s, 1H), 4.58-4.49 (m, 3H), 4.34 (d, J = 15.5 Hz, 1H), 4.08-4.01 (m, 2H), 3.88-3.85 (m, 4H), 3.79 (dd, J = 11.0, 4.0 Hz, 1H), 3.72-3.62 (m, 14H), 2.68-2.62 (m, 6H), 2.46 (s, 3H), 2.24-2.19 (m, 1H), 2.11-2.05 (m, 1H), 1.04 (s, 9H); MS (ESI) m/z 943 [M + H]+; HPLC: 方法1, tR = 5.17分.
【0367】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0368】
【0369】
[実施例17]
実施例17についてのスキーム
【0370】
【0371】
ステップ1:tert-ブチルN-[2-(2-{2-[(5-ニトロピリジン-2-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート
DMF(1mL)中の2-クロロ-5-ニトロピリジン(100mg、0.63mmol)、tert-ブチルN-{2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート(173mg、0.69mmol)及びカリウムtert-ブトキシド(85mg、0.76mmol)の懸濁液を、周囲温度で3時間撹拌した。混合物を、水とEtOAcとの間で分配し、3回抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。粗製物をシリカに吸着させ、FCC(シリカ、ヘプタン中20~100% EtOAc)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 9.06 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.35 (dd, J = 9.1, 2.8 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 4.97 (s, 1H), 4.65 - 4.56 (m, 2H), 3.93 - 3.85 (m, 2H), 3.74 - 3.67 (m, 2H), 3.67 - 3.60 (m, 2H), 3.55 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.36 - 3.26 (m, 2H), 1.44 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.12分, (ES+) [M+Na]+ 394.
【0372】
ステップ2:tert-ブチルN-[2-(2-{2-[(5-アミノピリジン-2-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート
鉄粉(120mg、2.15mmol)を、EtOH(10mL)及び水(1mL)中のNH4Cl(144mg、2.69mmol)及びtert-ブチルN-[2-(2-{2-[(5-ニトロピリジン-2-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート(200mg、0.54mmol)の溶液に添加した。混合物を90分加熱還流し、次に室温に冷却し、セライトを通して濾過した。濾液を蒸発乾固し、水とEtOAcとの間で分配した。水性層をEtOAcでさらに1回抽出した。合わせた層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δ 7.62 (dd, J = 3.0, 0.7 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 8.7, 3.0 Hz, 1H), 6.64 (dd, J = 8.7, 0.7 Hz, 1H), 5.04 (s, 1H), 4.43 - 4.36 (m, 2H), 3.86 - 3.79 (m, 2H), 3.74 - 3.60 (m, 4H), 3.54 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.47 - 3.24 (m, 4H), 1.43 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 0.87分, (ES+) [M+H]+ 342.
【0373】
ステップ3:tert-ブチルN-[2-(2-{2-[(5-{1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-アミド}ピリジン-2-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート
1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7)、3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボン酸(108mg、0.51mmol)及びHATU(212mg、0.56mmol)を、DMF(4mL)中に溶解した。DIPEA(206μL、1.18mmol)を添加し、混合物を室温で5分撹拌した。DMF(1mL)中のtert-ブチルN-[2-(2-{2-[(5-アミノピリジン-2-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート(173mg、0.51mmol)の溶液を添加し、溶液を室温、N2下で3時間撹拌し、次に水(5mL)で希釈した。混合物から沈殿した濃黄色の固体を5分粉砕し、濾取し、水で洗浄した。固体を真空オーブン中40℃で終夜乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (250 MHz, クロロホルム-d) δ 9.89 (s, 1H), 8.99 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.51 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.15 (dd, J = 8.9, 2.7 Hz, 1H), 8.08 (dd, J = 8.3, 1.0 Hz, 1H), 7.99 (dd, J = 8.2, 1.0 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.68 (ddd, J = 8.3, 7.2, 1.0 Hz, 1H), 7.53 (ddd, J = 8.2, 7.2, 1.0 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 5.04 (s, 1H), 4.65 - 4.40 (m, 2H), 3.95 - 3.84 (m, 2H), 3.77 - 3.62 (m, 4H), 3.56 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 3.32 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 1.44 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.09分, (ES+) [M+H]+ 537.
【0374】
ステップ4:N-(6-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド
TFA(1mL)を、0℃に冷却したDCM(10mL)中のtert-ブチルN-[2-(2-{2-[(5-{1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-アミド}ピリジン-2-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート(200mg、0.373mmol)の溶液に滴下添加した。混合物を2時間にわたり室温に加温し、次に飽和NaHCO3(aq)とDCMとの間で分配した。水性層を分離し、DCMで3回、及びDCM中5% MeOHで1回、抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 11.05 (s, 1H), 9.77 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.69 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.22 (dd, J = 8.9, 2.7 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.64 (dd,J = 8.2, 7.9 Hz, 1H), 7.52 (dd, J = 8.2, 7.9 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.47 - 4.32 (m, 2H), 3.82 - 3.67 (m, 2H), 3.65 - 3.52 (m, 4H), 3.43 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 2.74 (t, J = 5.5 Hz, 2H). Tr(METCR1410) = 0.82分, (ES+) [M+H]+ 437.
【0375】
ステップ5:tert-ブチルN-[(1S,2R)-1-ヒドロキシ-1-{[(1S)-3-メチル-1-{[2-(2-{2-[(5-{1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-アミド}ピリジン-2-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバモイル}ブチル]カルバモイル}-3-フェニルプロパン-2-イル]カルバメート
DMF(1mL)中のN-(6-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド(36mg、0.081mmol)、(2S)-2-[[(2S,3R)-3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-2-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタノイル]アミノ]-4-メチル-ペンタン酸(36mg、0.081mmol)、HOBT(28mg、0.182mmol)及びDIPEA(63μL、0.364mmol)の混合物に、EDC.HCl(62mg、0.323mmol)を0℃で添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を、水(10mL)とEtOAc(10mL)との間で分配した。相を分離し、水性層をさらなるEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、10%クエン酸(aq)(10mL)、飽和NaHCO3(aq)(2×10mL)、ブライン(1×10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。粗製物をFCC(シリカ、DCM中0~6% MeOH)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 9.50 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.62 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.24 (dd, J = 8.2, 1.0 Hz, 1H), 8.15 (dd, J = 8.9, 2.7 Hz, 1H), 7.92 (dd, J = 8.3, 1.0 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.66 (ddd, J = 8.3, 7.1, 1.0 Hz, 1H), 7.53 (td, J = 8.2, 7.1, 1.0 Hz, 1H), 7.29 - 7.11 (m, 5H), 6.86 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.52 - 4.40 (m, 3H), 4.15 (td, J = 7.7, 2.3 Hz, 1H), 4.07 - 3.96 (m, 1H), 3.90 - 3.80 (m, 2H), 3.68 (dd, J = 5.9, 3.3 Hz, 2H), 3.65 - 3.59 (m, 2H), 3.53 (t
, J = 5.5 Hz, 2H), 3.42 - 3.34 (m, 2H), 2.94 - 2.79 (m, 2H), 1.77 - 1.50 (m, 2H), 1.33 (s, 9H), 0.99 - 0.81 (m, 6H). Tr(MET-uPLC-AB-101) = 3.46分, (ES+) [M+H]+ 827.
【0376】
ステップ6:N-{6-[2-(2-{2-[(2S)-2-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブタンアミド]-4-メチルペンタンアミド]エトキシ}エトキシ)エトキシ]ピリジン-3-イル}-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミド
ジオキサン(4N、1.00ml、4.00mmol)中のHCl中のtert-ブチルN-[(1S,2R)-1-ヒドロキシ-1-{[(1S)-3-メチル-1-{[2-(2-{2-[(5-{1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-アミド}ピリジン-2-イル)オキシ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバモイル}ブチル]カルバモイル}-3-フェニルプロパン-2-イル]カルバメート(47.6mg、0.57mmol)の混合物を、室温で撹拌した。混合物を室温で10分超音波処理し、次に室温で4時間撹拌した。反応物をMeOHで希釈し、次に蒸発乾固した。粗製物を、飽和NaHCO3(25mL)とDCM(25mL)との間で分配した。相を分離し、水性層をさらなるDCM(4×15mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。粗製物をシリカに吸着させ、FCC(シリカ、DCM中0~20% MeOH)により精製した。合わせた画分を蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 9.50 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.62 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.25 (dd, J = 8.4, 1.0 Hz, 1H), 8.15 (dd, J = 8.8, 2.7 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.67 (ddd, J = 8.3, 7.1, 1.1 Hz, 1H), 7.54 (ddd, J = 8.2, 7.1, 1.0 Hz, 1H), 7.34 - 7.10 (m, 5H), 6.86 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.50 - 4.37 (m, 3H), 3.95 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 3.87 - 3.78 (m, 2H), 3.71 - 3.64 (m, 2H), 3.63 - 3.58 (m, 2H), 3.52 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.39 - 3.32 (m, 3H), 2.90 (dd, J = 13.4, 6.9 Hz, 1H), 2.66 (dd, J = 13.4, 7.8 Hz, 1H), 1.69 - 1.59 (m, 3H), 0.95 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 0.93 (d, J = 6.2 Hz, 3H). Tr(METCR1603) = 4.00分, (ES)+ [M+H]+ 727.
【0377】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0378】
【0379】
[実施例18]
実施例18についてのスキーム
【0380】
【0381】
ステップ1:tert-ブチルN-[2-(2-{2-[(5-ニトロピリジン-2-イル)アミノ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート
トリエチルアミン(198μl、1.42mmol)を、MeCN(1.5mL)中の2-クロロ-5-ニトロピリジン(150mg、0.95mmol)及びtert-ブチルN-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート(282mg、1.14mmol)の溶液に滴下添加した。混合物を封管中で還流状態で4時間撹拌し、次に室温に冷却し、EtOAcと水との間で分配した。水性層を2回抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。粗製物をシリカに吸着させ、FCC(シリカ、ヘプタン中25~100% EtOAc)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 9.02 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.16 (s, 1H), 6.57 - 6.36 (m, 1H), 6.08 (s, 1H), 5.52 (s, 1H), 3.74 - 3.49 (m, 10H), 3.35 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 1.45 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.09分, (ES+) [M+H]+ 371.
【0382】
ステップ2:tert-ブチルN-[2-(2-{2-[(5-アミノピリジン-2-イル)アミノ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート
鉄粉(175mg、0.79mmol)を、EtOH(10mL)及び水(1mL)中のNH4Cl(210mg、3.93mmol)及びtert-ブチルN-[2-(2-{2-[(5-ニトロピリジン-2-イル)アミノ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート(291mg、0.54mmol)の溶液に添加した。混合物を2時間加熱還流した。さらなるNH4Cl(100mg)及び鉄粉(50mg)を添加し、反応物を還流状態で1時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、EtOHで洗浄しながらセライトを通して濾過した。濾液を蒸発乾固し、次にFCC(シリカ、DCM中0~20% MeOH)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 9.02 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.16 (s, 1H), 6.57 - 6.36 (m, 1H), 6.08 (s, 1H), 5.52 (s, 1H), 3.74 - 3.49 (m, 10H), 3.35 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 1.45 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 0.80分, (ES)+ [M+H]+ 341.
【0383】
ステップ3:tert-ブチルN-[2-(2-{2-[(5-{1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-アミド}ピリジン-2-イル)アミノ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート
1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2(7)、3,5,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボン酸(137mg、0.64mmol)及びHATU(270mg、0.71mmol)を、DMF(4mL)中に溶解した。DIPEA(262μL、1.51mmol)を添加し、反応物を5分撹拌した。DMF(1mL)中のtert-ブチルN-[2-(2-{2-[(5-アミノピリジン-2-イル)アミノ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート(220mg、0.64mmol)の溶液を添加し、溶液を18時間、室温、N2下で撹拌した。水(10mL)を混合物に添加し、生成物の沈殿を誘導した。結果として生じた懸濁液を室温で10分撹拌し、濾取し、さらなる水で洗浄した。固体を、真空オーブン中、終夜40℃で表題化合物へと乾燥した。1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 9.84 (s, 1H), 8.99 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.55 (s, 1H), 8.07 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.00 - 7.98 (m, 2H), 7.90 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.68 (ddd, J = 8.3, 7.1, 1.1 Hz, 1H), 7.54 (td, J = 8.2, 7.1, 1.1 Hz, 1H), 6.67 (s, 1H), 5.78 (s, 1H), 5.28 (s, 1H), 3.75 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.69 - 3.63 (m, 4H), 3.61 - 3.56 (m, 4H), 3.35 (s, 2H), 1.44 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 0.94分, (ES+) [M+H]+ 536.
【0384】
ステップ4:2-(2-{2-[(5-{1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-アミド}ピリジン-2-イル)アミノ]エトキシ}エトキシ)エタン-1-アミニウムクロリド
tert-ブチルN-[2-(2-{2-[(5-{1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-アミド}ピリジン-2-イル)アミノ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバメート(250mg、0.45mmol)をHCl(ジオキサン中4N、5mL、20mmol)中に溶解し、結果として生じた混合物を室温で4時間撹拌した。反応物を蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 11.38 (s, 1H), 9.90 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 9.02 (s, 1H), 8.63 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.51 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.37 (dd, J = 9.7, 2.5 Hz, 1H), 8.06 - 7.95 (m, 4H), 7.89 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.70 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.59 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 3.69 - 3.53 (m, 10H), 2.96 (q, J = 5.6 Hz, 2H). Tr(METCR1410) = 0.78分, (ES+) [M+H]+ 436.
【0385】
ステップ5:tert-ブチルN-[(1S,2R)-1-ヒドロキシ-1-{[(1S)-3-メチル-1-{[2-(2-{2-[(5-{1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-アミド}ピリジン-2-イル)アミノ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバモイル}ブチル]カルバモイル}-3-フェニルプロパン-2-イル]カルバメート
DMF(2mL)中の2-(2-{2-[(5-{1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-アミド}ピリジン-2-イル)アミノ]エトキシ}エトキシ)エタン-1-アミニウムクロリド(100mg、0.21mmol)、(2S)-2-[[(2S,3R)-3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-2-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタノイル]アミノ]-4-メチル-ペンタン酸(94mg、0.21mmol)、HOBT(73mg、0.48 m mol)及びDIPEA(240μL、1.38mmol)の混合物に、EDC.HCl(162mg、0.85mmol)を0℃で添加した。反応混合物を、室温で7時間撹拌した。反応物を、水(50mL)とEtOAc(50mL)との間で分配した。相を分離し、水性層をさらなるEtOAc(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層を、10%クエン酸(1×30mL)、飽和NaHCO3(2×30mL)及びブライン(30mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。粗製物をFCC(シリカ、DCM中0~10% MeOH)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 9.42 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.90 - 7.84 (m, 2H), 7.77 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.62 (ddd, J = 8.3, 7.1, 1.1 Hz, 1H), 7.49 (ddd, J = 8.2, 7.1, 1.0 Hz, 1H), 7.28 - 7.12 (m, 5H), 6.58 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.25 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.48 (dd, J = 9.3, 5.5 Hz, 1H), 4.23 - 4.09 (m, 1H), 4.09 - 3.93 (m, 1H), 3.70 - 3.57 (m, 6H), 3.53 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 3.45 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 3.41 - 3.32 (m, 2H), 2.87 (dd, J = 13.4, 7.7 Hz, 1H), 2.82 (dd, J = 13.4, 7.7 Hz, 1H), 1.71 - 1.52 (m, 3H), 1.33 (s, 9H), 0.93 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 0.90 (d, J = 6.4 Hz, 3H). Tr(MET-uPLC-AB-101) = 2.51分, (ES+) [M+H]+ 826.
【0386】
ステップ6:N-(6-{[2-(2-{2-[(2S)-2-[(2S,3R)-3-アザニウミル-2-ヒドロキシ-4-フェニルブタンアミド]-4-メチルペンタンアミド]エトキシ}エトキシ)エチル]アミノ}ピリジン-3-イル)-1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-カルボキサミドホルメート
ジオキサン(4N、1.00mL、4.068mmol)中のHCl中のtert-ブチルN-[(1S,2R)-1-ヒドロキシ-1-{[(1S)-3-メチル-1-{[2-(2-{2-[(5-{1,8,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-2,4,6,8,10,12-ヘキサエン-11-アミド}ピリジン-2-イル)アミノ]エトキシ}エトキシ)エチル]カルバモイル}ブチル]カルバモイル}-3-フェニルプロパン-2-イル]カルバメート(96mg、0.116mmol)の混合物を、室温で4時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、DCM(25mL)と飽和NaHCO3(50mL)との間で分配した。水性層を、DCM(4×25mL)で抽出し、合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。粗製物をFCC(シリカ、DCM中0~15% MeOH)により、及び酸性逆相クロマトグラフィー(C-18、0~100% MeCN/水+0.1%ギ酸)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ 9.50 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.47 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.38 (s, 1H), 8.25 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.94 - 7.88 (m, 2H), 7.82 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.67 (ddd, J = 8.3, 7.1, 1.1 Hz, 1H), 7.54 (ddd, J = 8.2, 7.0, 1.0 Hz, 1H), 7.32 - 7.22 (m, 5H), 6.64 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.39 (dd, J = 8.6, 6.3 Hz, 1H), 4.17 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 3.81 (td, J = 7.5, 3.1 Hz, 1H), 3.68 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.64 - 3.58 (m, 4H), 3.53 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.48 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 3.42 - 3.33 (m, 2H), 3.11 (dd, J = 13.9, 7.9 Hz, 1H), 2.92 (dd, J = 13.9
, 7.0 Hz, 1H), 1.82 - 1.54 (m, 3H), 0.93 (s, 6H). Tr(MET-uHPLC-AB-101) = 1.53分, (ES)+ [M+H]+ 726.
【0387】
以下の化合物を、上記のように調製した。
【0388】
【0389】
[実施例19]
実施例19についてのスキーム
【0390】
【0391】
ステップ1:tert-ブチルN-[2-[2-[2-[7-シアノ-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]イミダゾ[2,1-b][1,3]ベンゾチアゾール-6-イル]オキシエトキシ]エチル]カルバメート
CMBP(0.33mL、1.23mmol)を、トルエン(5mL)中2-(6-ヒドロキシイミダゾ[2,1-b][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル(192mg、0.533mmol)及びtert-ブチルN-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル]カルバメート(219mg、1.07mmol)の懸濁液に添加した。反応物を、100℃で2時間撹拌した。反応物を次に室温に冷却し、形成された沈殿を濾過し、トルエンで洗浄し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.70 (s, 1H), 8.34 (dd,J = 7.1, 0.7 Hz, 1H), 8.14 (d,J = 0.9 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 8.9, 2.4 Hz, 1H), 7.11 (dd, J = 7.1, 1.6 Hz, 1H), 6.79 (s, 1H), 5.63 (q, J = 5.8 Hz, 1H), 4.29 - 4.09 (m, 2H), 3.80 - 3.68 (m, 2H), 3.47 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.11 (q, J = 5.9 Hz, 2H), 2.89 (d, J = 5.9 Hz, 3H), 1.37 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.20分, (ES+) (M+H)+ 548.
【0392】
ステップ2:2-[6-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]イミダゾ[2,1-b][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル]-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル塩酸塩
ジオキサン(0.83mL、3.33mmol)中の4M HClを、1,4-ジオキサン(5mL)及びMeOH(2.5mL)中のtert-ブチルN-[2-[2-[2-[7-シアノ-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]イミダゾ[2,1-b][1,3]ベンゾチアゾール-6-イル]オキシエトキシ]エチル]カルバメート(198mg、0.333mmol)の溶液に滴下添加した。混合物を室温で24時間撹拌し、その後さらなるジオキサン(0.20ml)中の4N HClを添加し、混合物を室温でさらに24時間撹拌した。反応物を蒸発乾固し、表題化合物を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.78 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.07 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.88 (s, 3H), 7.72 (s, 1H), 7.40 - 7.12 (m, 2H), 4.26 - 4.18 (m, 2H), 3.90 - 3.80 (m, 2H), 3.69 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.02 (q, J = 5.5 Hz, 2H), 2.90 (s, 3H). Tr(METCR1410) = 0.87分, (ES+) (M+H)+ 448.
【0393】
ステップ3:2-[6-[2-[2-[[2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-1,3-ジオキソ-イソインドリン-4-イル]アミノ]エトキシ]エトキシ]イミダゾ[2,1-b][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル]-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル(化合物9)
DIPEA(0.072mL、0.413mmol)を、DMF(2.5mL)中の2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-4-フルオロ-イソインドリン-1,3-ジオン(57mg、0.207mmol)及び2-[6-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]イミダゾ[2,1-b][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル]-3-(メチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-カルボニトリル;塩酸塩(100mg、0.207mmol)の懸濁液に添加した。溶液を90℃で48時間加熱した。反応物を蒸発乾固し、低pH prep HPLCにより精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) d 11.10 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.35 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.99 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.60 - 7.54 (m, 1H), 7.18 - 7.13 (m, 2H), 7.11 (dd, J = 7.1, 1.6 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 6.64 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 5.63 (q, J = 5.8 Hz, 1H), 5.04 (dd, J = 12.8, 5.4 Hz, 1H), 4.29 - 4.07 (m, 2H), 3.95 - 3.76 (m, 2H), 3.72 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 3.51 (q, J = 5.4 Hz, 2H), 2.95 - 2.81 (m, 4H), 2.71 - 2.54 (m, 1H), 2.53 - 2.51 (m, 1H), 2.08 - 1.95 (m, 1H). Tr(MET-uHPLC-AB-101) = 3.36分 m/z (ES+) (M+H)+ 704.3.
【0394】
[実施例20]
実施例20についてのスキーム
【0395】
【0396】
ステップ1:2-[2-[2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]エトキシ]エチルメタンスルホネート
0℃のDCM(5mL)中のtert-ブチルN-{2-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル}カルバメート(250mg、1.00mmol)及びNEt3(181μL、1.3mmol)の撹拌溶液を、MsCl(93μL、1.2mmol)の滴下添加で処理した。添加後、混合物を0℃で1.5時間、次に室温で3時間、撹拌した。反応混合物を、DCM(10mL)で希釈し、飽和NaHCO3(15mL)の溶液及びブライン(15mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、高真空ラインで2時間さらに乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 6.78 - 6.70 (m, 1H), 4.35 - 4.25 (m, 2H), 3.70 - 3.65 (m, 2H), 3.55 (dd, J = 5.9, 3.2 Hz, 2H), 3.51 (dd, J = 5.9, 3.3 Hz, 2H), 3.38 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.17 (s, 3H), 3.06 (q, J = 6.0 Hz, 2H), 1.37 (s, 9H). Tr (METCR1410) = 0.97分, (ES+) [MH-Boc]+ 228.
【0397】
ステップ2:tert-ブチルN-[2-[2-(2-ヨードエトキシ)エトキシ]エチル]カルバメート
乾燥アセトン(8mL)中のtert-ブチルN-(2-{2-[2-(メタンスルホニルオキシ)エトキシ]エトキシ}エチル)カルバメート(333mg、1.02mmol)の撹拌溶液に、KI(675mg、4.06mmol)を添加した。結果として生じた懸濁液を、50℃で終夜撹拌した。その後、反応混合物を室温に冷却し、乾燥アセトン(10mL)で希釈し、KI(675mg、4.06mmol)で処理した。反応混合物を、50℃で終夜撹拌した。その後、反応混合物をKI(300mg、1.81mmol)で処理し、3時間加熱を継続した。その後、反応混合物を室温に冷却し、水(10mL)とEtOAc(10mL)との間で分配した。層を分離し、水性相をEtOAc(4×15mL)で抽出した。合わせた有機相を、飽和Na2S2O3(aq)(20mL)の溶液及びブライン(20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカに予め吸収させ、FCC(シリカ、ヘプタン中0~100% EtOAc)により精製した。純粋な画分を合わせ、真空中で濃縮し、高真空ラインで2時間さらに乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 6.72 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.66 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.55 (dd, J = 5.8, 3.2 Hz, 2H), 3.51 (dd, J = 5.8, 3.3 Hz, 2H), 3.39 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.35 - 3.31 (m, 2H), 3.06 (q, J = 6.0 Hz, 2H), 1.37 (s, 9H). Tr (METCR1410) = 1.13分, (ES+) [MH-Boc]+ 260.0
【0398】
ステップ3:メチル2-アニリノピリミジン-4-カルボキシレート
封管に、ジオキサン(2mL)中のメチル2-クロロピリミジン-4-カルボキシレート(250mg、1.45mmol)を入れ、アニリン(135μL、1.45mmol)及び酢酸(158μL、2.9mmol)を続けて入れた。管を窒素でフラッシュし、100℃に設定した予め加熱した加熱ブロック上に置き、1時間撹拌し、次に室温で終夜撹拌した。反応混合物を100℃でさらに5時間加熱し、次に室温で週末にわたり放置した。反応混合物をさらに6時間加熱し、次に放置し、室温に達させた。赤色の溶液を、次に飽和NaHCO3(8mL)の溶液で希釈し、結果として生じた混合物をEtOAc(4×15mL)で抽出した。合わせた有機物を、ブライン(15mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、粗生成物を得た。粗製の材料をシリカに予め吸収させ、FCC(ヘプタン中0~100% EtOAc)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.03 (s, 1H), 8.73 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.32 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 7.31 - 7.26 (m, 2H), 6.98 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 3.91 (s, 3H). Tr (METCR1603) = 3.93分, (ES+) [M+H]+ 230.1.
【0399】
ステップ4:2-[N-[2-[2-[2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]エトキシ]エチル]アニリノ]ピリミジン-4-カルボン酸
封管を、DMF(2mL)中のメチル2-(フェニルアミノ)ピリミジン-4-カルボキシレート(103mg、0.45mmol)で充填し、0℃に冷却した(氷/水)。水素化ナトリウム(60%、20mg、0.49mmol)を一度に添加し、混合物を15分撹拌した。DMF(2mL)中のtert-ブチルN-[2-[2-(2-ヨードエトキシ)エトキシ]エチル]カルバメート(241mg、0.67mmol)の溶液を次に2分にわたり添加し、混合物を、さらに0℃で10分、室温で1.5時間、50℃で4時間、及び80℃で終夜、撹拌した。その後、反応混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮し、生成物を得た。生成物をTHF(2mL)で懸濁し、1M LiOH(1mL)で処理した。混合物を短時間超音波処理し、室温で2.5時間撹拌した。その後、反応混合物を真空中で濃縮し、残存した水性物質をエーテル(3×5mL)で抽出した。水性相を、次に10%クエン酸(aq)(2mL)の溶液の添加により、pH4に酸性化した。混合物をEtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、ブライン(15mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、真空オーブン中でさらに乾燥し、粗生成物を得た。粗製の残渣を、酸性逆相Biotage(C-18、0~100% MeCN/水+0.1%ギ酸)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.50 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.40 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.33 (dd, J = 8.4, 1.2 Hz, 2H), 7.25 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 6.70 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 4.12 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.62 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.47 (dd, J = 5.8, 3.3 Hz, 2H), 3.43 (dd, J = 5.7, 3.2 Hz, 2H), 3.34 (s, 2H), 3.02 (q, J = 5.9 Hz, 2H), 1.35 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.12分, (ES+) [M+H]+ 447.2.
【0400】
ステップ5:tert-ブチルN-[2-[2-[2-(N-[4-[(6-メトキシ-3-ピリジル)カルバモイル]ピリミジン-2-イル]アニリノ)エトキシ]エトキシ]エチル]カルバメート
DMF(2mL)中の2-[N-[2-[2-[2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]エトキシ]エチル]アニリノ]ピリミジン-4-カルボン酸(57mg、0.1mmol)、N-[(ジメチルアミノ)(3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イルオキシ)メチリデン]-N-メチルメタンアミニウム ヘキサフルオロリン酸塩(58mg、0.15mmol)の撹拌溶液を、0℃の窒素下で撹拌し、N-エチル-N-(プロパン-2-イル)プロパン-2-アミン(24μL、0.14mmol)の滴下添加で処理した。反応混合物を0℃で10分撹拌し、次にDMF(1mL)中の6-メトキシピリジン-3アミン(15.79mg、0.13mmol)の溶液で処理した。結果として生じた混合物を、0℃で2時間、次に室温で終夜、撹拌した。その後、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をDCM(10mL)と水(10mL)との間で分配した。層を分離し、水性相をDCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機物を、ブライン(15mL)で洗浄した。層を分離し、水性相をDCM(10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、粗製の残渣を得た。粗製の残渣をシリカに予め吸収させ、FCC(シリカ、ヘプタン中0~100% EtOAc)により精製し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.11 (s, 1H), 8.56 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.00 (dd, J = 8.9, 2.7 Hz, 1H), 7.47 - 7.42 (m, 2H), 7.42 - 7.36 (m, 2H), 7.32 - 7.25 (m, 2H), 6.88 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.68 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 4.29 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.85 (s, 3H), 3.66 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.49 (dd, J = 5.8, 3.7 Hz, 2H), 3.42 (dd, J = 5.8, 3.7 Hz, 2H), 3.30 (s, 2H), 3.01 (q, J = 6.0 Hz, 2H), 1.34 (s, 9H). Tr(METCR1410) = 1.31分, (ES+) [M+H]+ 553.
【0401】
ステップ6:2-[N-[2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エチル]アニリノ]-N-(6-メトキシ-3-ピリジル)ピリミジン-4-カルボキサミド塩酸塩
tert-ブチルN-[2-[2-[2-(N-[4-[(6-メトキシ-3-ピリジル)カルバモイル]ピリミジン-2-イル]アニリノ)エトキシ]エトキシ]エチル]カルバメート(59.5mg、0.11mmol)を、ジオキサン(1.12mL)中の4M HClで処理し、MeOH(2mL)で希釈し、結果として生じた溶液を室温で5時間撹拌した。その後、反応混合物を真空中で濃縮し、真空オーブン中50℃でさらに乾燥し、表題化合物を得た。表題化合物とO-脱メチル化生成物の1:1混合物として得た。Tr(METCR1410) = 0.95分, (ES+) [M+H]+ 453.1.
【0402】
ステップ7:2-[N-[2-[2-[2-[[(2S)-2-[[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタノイル]アミノ]-4-メチル-ペンタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]エチル]アニリノ]-N-(6-メトキシ-3-ピリジル)ピリミジン-4-カルボキサミド
DMF(2mL)中の2-[N-[2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エチル]アニリノ]-N-(6-メトキシ-3-ピリジル)ピリミジン-4-カルボキサミド;塩酸塩(46%、61mg、0.06mmol)、(2S)-2-[[(2S,3R)-3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-2-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタノイル]アミノ]-4-メチル-ペンタン酸(51mg、0.12mmol)及び1H-ベンゾトリアゾール-1-オール水和物(1:1)(42mg、0.27mmol)の混合物を、短時間超音波処理し、次に氷上で冷却し、DIPEA(65μL、0.37mmol)で処理し、EDC HCl(49mg、0.26mmol)で続けて処理した。混合物を、0℃で12分、次に室温で週末にわたり、撹拌した。その後、反応混合物を真空中で濃縮し、結果として生じた油性の残渣を、EtOAc(10mL)と水(5mL)との間で分配した。層を分離し、水性相をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、10%クエン酸(aq)(10mL)の溶液、NaHCO3(aq)(10mL)の飽和溶液、ブライン(10mL)で連続して洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、生成物を得た。粗生成物をMeOH(2mL)中に再溶解し、ジオキサン(373μL)中の4M HClで処理し、室温で2時間撹拌した。混合物をジオキサン(373μL)中の4M HClで再処理し、室温でさらに1.5時間撹拌した。その後、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を水(5mL)中に溶解し、固体NaHCO3(720mg)で処理し、DCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、ブライン(15mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を塩基性逆相クロマトグラフィー(C-18、0~100% MeCN/水+0.1% NH4OH)により精製した。きれいな画分を合わせ、真空中で濃縮し、終夜凍結乾燥し、表題化合物を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.11 (s, 1H), 8.56 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.18 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 8.00 (dd, J = 8.9, 2.7 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 7.41 - 7.35 (m, 2H), 7.32 - 7.23 (m, 4H), 7.20 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 7.19 - 7.15 (m, 1H), 6.88 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.47 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.28 (q, J = 8.9, 7.3 Hz, 3H), 3.85 (s, 3H), 3.74 (s, 1H), 3.65 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.46 (dd, J = 5.9, 3.7 Hz, 2H), 3.39 (dd, J = 5.8, 3.6 Hz, 2H), 3.33 - 3.31 (m, 2H), 3.19 - 3.07 (m, 3H), 2.76 (dd, J = 13.2, 6.5 Hz, 1H), 2.52 (s, 1H), 1.64 - 1.52 (m, 1H), 1.46 (dtt, J = 22.1, 8.3, 4.2 Hz, 2H), 1.36 (d, J = 35.5 Hz, 2H), 0.84 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.81 (d, J = 6.5 Hz, 3H). Tr(MET-uHPLC-AB-101) = 2.53分, (ES+) [M+H]+ 743.2.
【0403】
生物学的アッセイ
[実施例21]
Q46_RBAアッセイ
WのmHTTへの結合。放射性リガンド結合アッセイを、予め形成したpolyQ46又はExon1-polyQ46(Q46_RBA)凝集体から、他の箇所において詳述されている(例えば米国特許出願公開第2017/0292150号を参照されたい)放射性リガンドを有効に置き換えることができる化合物をスクリーニングするために開発した。
【0404】
polyQペプチドの凝集を、GST-polyQ46又はMBP-Exon1-polyQ46融合タンパク質からのタグの切断により開始する。予め形成した凝集体を、次に、凝集体への結合について[3H]放射性標識されたリガンドと競合する化合物とともにインキュベートする。読出しは、凝集体に結合した放射性リガンドのシンチレーションに基づくMicroBeta測定である。活性を、+++は<100nM、++は100~500nM、+は>500nMとして示した。
【0405】
【0406】
[実施例22]
SPRアッセイ
表面プラズモン共鳴(SPR)アッセイを、VHL又はCRBNベースの化合物の、それぞれの組換えリガーゼ複合体/ドメインへの親和力(KD)を試験するために開発した。
【0407】
アッセイは表面プラズモン共鳴(SPR)に基づき、これは結合事象が生じた場合に金チップ表面上の、及び流動システム中の分子質量の変化による局所の屈折率の変化を測定することが可能である。両方のパートナーの間の結合を検出するために、それぞれのE3リガーゼをチップ表面に固定し、一方で試験化合物をチップ表面上に一定の速度で流す。RU応答中で検出された変化は結合事象を示し、濃度依存的である。
【0408】
SPR実験のために、Cul2サブユニットでhisタグを呈する市販のVHL複合体(Merck、23-044、5単位から構成される:VHL、エロンギンB、エロンギンC、Cul2及びRbx1)、又は内部で製造したビオチン標識マウスCRBNサリドマイド結合ドメイン(mCRBN-TBD)のいずれかを使用した。これらのタグは、NTA又はストレプトアビジンで被覆されたチップ表面のいずれかへの捕捉過程のためのアンカーを提供する(3,000~5,000RUの固定レベル)。VHL複合体は、やや複雑な構造であるため、アミノカップリングによりチップ表面にさらに結合し、流動システム中の複合体の崩壊によるいかなるタンパク質の損失も防止する。
【0409】
化合物の結合を検出し、固定されたE3リガーゼに対する試験化合物の解離定数KDを得るため、化合物の濃度反応曲線を記録した。化合物を、通常10pt希釈で、アッセイ緩衝液中最大20μMの最終濃度で試験し、チップ上に30μL/分で流した。各サイクルについての接触時間は、化合物の会合について90秒、及び解離について200秒を含める。すべての試験サイクルを、標的となるタンパク質が存在しないセンサー表面を参照したセンサーグラムとして読み出した。
【0410】
以下の表では、Kd値を、+++は<100nM、++は100~500nM、+は>500nMとして示した。
【0411】
【0412】
【0413】
[実施例23]
HTT分解アッセイ
本明細書において記載されている化合物を、HTT-Exon1-polyQnタンパク質を一過性で過剰発現しているヒトHeLa細胞におけるHTT低下の有効性について試験した。HTT分解実験について、異なるpolyQ長(HTT-exon1-Q23/73/145-EGFP)のHTT-Exon1タンパク質の一過性発現のために、HeLa細胞にpcDNA3.1(+)-hHTT-E1mixQn-EGFPプラスミドを一過性トランスフェクトした。トランスフェクションの2時間後、細胞を、0.01μM~10μM(最終アッセイ濃度)の7つの濃度での試験化合物+DMSO対照で処理した。試験化合物を伴う22時間のインキュベーションの後、細胞を1×PBSで洗浄し、MSD溶解緩衝液(150mM NaCl、20mM Tris ph7.5、1mM EDTA、1mM EGTA、1% Triton X-100、1×ホスファターゼ阻害剤カクテル2、1×ホスファターゼ阻害剤カクテル3、1×プロテアーゼ阻害剤カクテル、10mm NaF、1mm PMSF)中に30分氷上で溶解した。
【0414】
Meso Scale Discovery(MSD)アッセイによるHTTタンパク質レベルの分析のために、MSD384-ウェルプレートを、ウェルあたり、炭酸-重炭酸塩コーティング緩衝液(15mM Na2CO3、35mm NaHCO3、pH9.6)中の10μLのそれぞれのコーティング抗体(可溶性のmHTT-アッセイ6:2B7(5μg/mL)、凝集HTT-アッセイ-45:MW8、4μg/mL)で、終夜4℃でコーティングした。プレートを、次にウェルあたり35μLの洗浄緩衝液(PBS中0.2% Tween-20)で3回洗浄し、ウェルあたり35μLのブロッキング緩衝液(PBS中2%プロブミン(probumin)、0.2% Tween-20)で1時間室温で回転振盪しながらブロッキングした。
【0415】
mHTT凝集体特異的MSDアッセイのために、細胞ライセートを、ブロッキング緩衝液中1mg/mlの総タンパク質の最終濃度に希釈した。可溶性mHTT MSDアッセイのために、細胞ライセートを最初に溶解緩衝液中0.2mg/mlの総タンパク質の濃度に希釈し、次にブロッキング緩衝液中0.1mg/mlの総タンパク質の濃度にさらに希釈した。
【0416】
追加の洗浄ステップの後、試料あたり10μLを抗体でコーティングされたMSDプレートの各ウェルに移し、振盪しながら1時間室温でインキュベートした。試料の廃棄及び各々35μLの洗浄緩衝液を用いた3回の洗浄サイクルの後、10μLの一次SULFO-TAG(ST)標識検出抗体(可溶性のHTT:MW1(5μg/mL)、凝集HTT:4C9(1μg/mL))を各ウェルに添加し、振盪しながら1時間室温でインキュベートした。洗浄緩衝液を用いた3回の洗浄後、界面活性剤を有する35μLの読取緩衝液T(Meso Scale Discovery)を、各ウェルに添加した。プレートを、Sector Imager 6000(Meso Scale Discovery)上で、製造者の指示及び384ウェルプレートについて推奨される設定に従って画像化した。得られた読出しは、各ウェルについてのMSDシグナル強度である。バックグラウンド値を各試料から引いた。相対的mHTTレベルを、最も高いmHTTタンパク質ロード量を含有するDMSOのみの対照試料に対して正規化した。
【0417】
化合物1による可溶性及び凝集mHTT Exon1-Q73レベルの減少を、MSDアッセイにより確認した(
図1A、1B及び2)。不活性な鏡像異性体のリガーゼ結合ドメインを有する化合物10は、あまり活性でないことが判明した。
【0418】
別途定義されない限り、本明細書において使用されているすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有する。
【0419】
例示的に本明細書において記載されている本発明は、本明細書において具体的に記載されていない任意の要素又は要素(複数)、制限又は制限(複数)の不在下で、好適に実践することができる。よって、例えば「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含有する(containing)」等の用語は、広く制限なしに読まれるであろう。加えて、本明細書において採用されている用語及び表現は、説明の用語として使用され、制限ではなく、そのような用語及び表現の使用において示され記載されている特性の任意の均等物又はその一部を除外することは意図されないが、特許請求されている本発明の範囲内で様々な修正が可能であることが認識される。
【0420】
本明細書で言及されるすべての刊行物、特許出願、特許、及び他の参照文献は、各々が個々に参照により組み込まれるのと同じ程度に、それらの全体が参照により明示的に組み込まれる。矛盾が生じた場合、定義を含め、本明細書が優先される。
【配列表】
【国際調査報告】