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特表2022-521522ペット用給餌装置並びにカプセルの供給及び開封方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-08
(54)【発明の名称】ペット用給餌装置並びにカプセルの供給及び開封方法
(51)【国際特許分類】
   A01K 5/02 20060101AFI20220401BHJP
【FI】
A01K5/02
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021549159
(86)(22)【出願日】2020-02-20
(85)【翻訳文提出日】2021-08-18
(86)【国際出願番号】 EP2020054464
(87)【国際公開番号】W WO2020169723
(87)【国際公開日】2020-08-27
(31)【優先権主張番号】223/19
(32)【優先日】2019-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521365093
【氏名又は名称】スマートペットケア アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ダッチス,マルクス
(72)【発明者】
【氏名】ルシェット,ヴァレリアン
(72)【発明者】
【氏名】トマス,クリスティアン
【テーマコード(参考)】
2B102
【Fターム(参考)】
2B102AA04
2B102AA15
2B102AB01
2B102AB21
2B102BB01
2B102BB20
2B102BD10
(57)【要約】

充填容器(12)を供給、開封、廃棄するペット用給餌装置(10)であって、空の容器を平らにし、又は圧縮するプッシャーを備える。
充填容器を供給、開封、廃棄する方法において、空の容器はプッシャーによって平坦化又は圧縮される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空の容器を平坦化し、及び/又は、圧縮し、及び/又は、相互に積み重ねる、少なくとも1つのプッシャーを備える、充填容器を供給及び開封するペット用給餌装置。
【請求項2】
空の容器と接触する前記プッシャーの少なくとも部分は、取り外し可能である、請求項1に記載のペット用給餌装置。
【請求項3】
空の容器を収容するバッグをさらに備え、前記バッグは、好ましくは、取り外し前又は取り外し中に、前記バッグを閉じる手段を有する、請求項1又は2に記載のペット用給餌装置。
【請求項4】
前記バッグは、カバーによって閉じることができる、請求項3に記載のペット用給餌装置。
【請求項5】
前記バッグを閉じる手段は、ジップロックである、請求項3又は4に記載のペット用給餌装置。
【請求項6】
さらに、供給される容器を少なくとも1つの実質的に水平又は垂直な軸を中心に揺動させる、少なくとも1つの揺動手段を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のペット用給餌装置。
【請求項7】
前記容器を収容する少なくとも1つのコンパートメントを移動させることができる、請求項1~6のいずれか一項に記載のペット用給餌装置。
【請求項8】
充填容器及び空の容器は、同一コンパートメント内に収納できる、請求項1~7のいずれか一項に記載のペット用給餌装置。
【請求項9】
前記容器は、1つずつ、前記コンパートメントから放出されることができ、及び/又は、重力及び開封できるか又は拡張できる開封部によって前記コンパートメントに入ることができる、請求項1~8のいずれか一項に記載のペット用給餌装置。
【請求項10】
さらに、前記容器の縁部をくぼませる及び/又は曲げるためのスタンプを備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のペット用給餌装置。
【請求項11】
さらに、前記開封方向とは反対方向に蓋を開封させるレバーを備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のペット用給餌装置。
【請求項12】
充填容器を供給し、かつ開封する方法であって、空の容器を平坦化し、及び/又は、圧縮し、及び/又は、相互に積み重ねる、方法。
【請求項13】
前記空の容器はバッグに収容され、前記バッグは取り出し前又は取り出し中に閉じるための手段を備える、請求項12に記載の充填容器を供給し、かつ開封する方法。
【請求項14】
前記空の容器を収容するバッグは、ジップロックにより閉じられる、請求項13記載の充填容器を供給し、かつ開封する方法。
【請求項15】
供給される前記容器は、少なくとも1つの実質的に水平又は揺動軸を中心に揺動させる、請求項12~14のいずれか一項に記載の充填容器を供給し、かつ開封する方法。
【請求項16】
前記容器を収容する少なくとも1つのコンパートメントは、移動することができる、請求項12~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記容器は、1つずつ、前記コンパートメントから放出されることができ、及び/又は、重力及び開封できるか又は拡張できる開封部によって前記コンパートメントに収容されることができる、請求項12~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記容器の縁部を、開封前に、くぼませ、及び/又は曲げる、請求項12~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記容器の蓋は、前記開封方向とは反対方向に開封される、請求項12~18のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペット用給餌装置、並びにカプセルを供給、開封、及び廃棄する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ペット飼育者にとって、ペットに餌を提供することは必ずしも便利でなく、現実的でない。特に、不在時の缶詰食品の提供は課題である。すなわち、自動化が進んだ、例えば、ペットフードが入ったカプセルを開封し、開封されたカプセルをペットに提示することができる、ペット用給餌装置は望ましい。
【0003】
このような装置は、特許文献1に記載されているが、例えば、一般に、空のカプセルが廃棄されるまで、装置内に残存する当該空のカプセルの周囲を常に清潔に保つ保証ができないという課題がある。
【0004】
このことは特許文献2に記載の装置で考慮されているが、当該装置では、容器を取り扱うシステムが比較的複雑である。同様に、上記のように、特許文献3に記載の装置は、特許文献4の発明特定事項でも清潔性を確実に保証することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2015/198222号
【特許文献2】米国特許出願公開第2015/0053138号明細書
【特許文献3】国際公開第2014/013319号
【特許文献4】仏国特許出願公開第2 701 353号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の根幹の目的は、ペット用給餌装置の提供であり、特に、空のカプセルの収集及び廃棄の際に、清潔性及び利便性が改良されたペット用給餌装置の提供である。また、これに対応する方法の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、特許請求の範囲の請求項1に記載のペット用給餌装置によって解決される。
【0008】
従って、本発明によるペット用給餌装置又はペット用給餌装置は、カプセル等の空の容器を平坦化し、及び/又は、圧縮し、及び/又は、相互に積み重ねる、すなわち、ネスティングする少なくとも1つのプッシャーを備える。換言すれば、空の容器は、垂直な高さ方向の寸法を小さくするため、通常平らな容器の底部及び蓋部を、変形及び/又は圧縮及び/又はネスティングする。これにより、廃棄物の量が減るだけでなく、装置全体の高さを低くすることで、ペットにとってもより便利となる。例えば、試験により、元の高さが14mmの容器を、約3mmの高さまで圧縮できることが示されている。多数の容器が回収されることを考慮すると、省スペース効果はさらに高まる。本発明により達成されるこの効果を考慮して、本明細書における「平坦化」とは、同様に、圧縮、相互に積み重ねること、及びネスティングも意味する。
【0009】
好ましい実施形態は、他の特許請求の範囲に記載されている。すなわち、請求項1の特徴のみならず、互いに独立であるが、場合によっては互いにいかなる組み合わせでよい、すべての従属クレームの特徴は、本開示のさらなる主題を構成することが強調される。これは、本明細書に記載されるさらなる特徴にも適用される。最後に、いかなる装置の特徴も、本明細書に記載される方法にも適用でき、その逆も可能である。
【0010】
特に、空の容器に接触するプッシャーの少なくとも部分は取り外しできるため、洗浄が便利になる。特に、この部分は、本質的に、平坦化される空の容器のフットプリント及び/又はこれらが収容されるコンパートメントに実質的に対応するフットプリントがあるディスクの形状であってよい。ディスク状部品は、ディスクを押すロッドに取り付けることができ、当該ディスク状部品は、ロッドから取り外すことができ、洗浄することができる。以下の詳細から明らかなように、プッシャーは、空の容器を収容するように適合されたコンパートメントに収容されることが好ましい。さらに、コンパートメントにバッグを設けて、空の容器を受け取り、いかなる残渣又は類似の廃棄物による装置の腐敗を防ぐことができる。
【0011】
従って、装置は、使用済み容器を収容するバッグを備えることが好ましい。このバッグは定期的に配置することができるので、使用済みカプセルを収納しているコンパートメント内のうち、こぼれやすい領域を容易に洗浄することができる。本明細書では、使用済みカプセルは空カプセルともいうが、これらは通常閉鎖されておらず、機器を汚染する可能性がある食品又は食品残渣を含む場合がある。一般に、空のカプセルを収容するいかなるタイプの容器を提供することができるが、剛性が極めて低く、容易に変形できるバッグは、包囲するコンパートメントに適合するか、又は連続使用性の点で、より多くの空のカプセルを収容することができるという利点がある。
【0012】
さらに、除去前又は除去中にバッグを閉じる手段が設けられている。例えば、バッグを自動的に閉じる機構を設けてよい。あるいは、ユーザが手動で行ってよい。以下の:はねじり、接着、熱接着、溶接、対向する一体化ストリングの引っ張り、ラッピング接着剤ラベル、ジップロック(登録商標)、特に後者を選択すると、圧力等により閉鎖することができる;ような原理を用いることができるが、これに限定されない。これは、通常、食品を冷蔵又は冷凍するバッグに設けられたジップロックに相当する。特に、バッグ自体は、通常、バッグを閉じる手段を備える。
【0013】
本発明は、一般に容器をいうが、以下のカプセルを参照する。以下に詳述するように、本発明により、カプセルの収集及び廃棄に関して、省スペースかつ清潔性に関する課題が解決される。特に、カプセル内に残存する食物又は他の液体は重力を受けるため、カプセルがペットに提示される位置より下で、適当な措置により、そのような物質を収集することができる。これにより、飼育者の清潔性が大幅に向上し、飼育者の利便が向上する。
【0014】
好ましくは、装置は、装置内の一つの場所から他の場所へ容器を移す手段を備える。
【0015】
単一又は複数の容器が搬送される搬送経路に沿って、容器を開封したり、開封した容器をペットに提示したり、容器を廃棄したり、1つ以上の容器を再度積み込んだりすることができる。これより、当該搬送は、以下により詳細に記載されるように、さらなる機構及び/又は容器の開封工程を始めることができる。
【0016】
当該搬送機構は、供給される容器を少なくとも1つの実質的に水平又は垂直な軸を中心に揺動させる、少なくとも1つの揺動手段を含んでよい。特に、この軸は、揺動されるべき容器の外側にあることが好ましい。さらに、揺動手段は、好ましくは、単一の容器を揺動させるように構成される。換言すれば、本装置は、カプセル又は缶等の充填容器を供給及び開封に共に適合され、当該容器は、開封された容器がペットに提供される位置に供給される場合、少なくとも1つの実質的に水平な軸を中心に揺動される。
【0017】
当該揺動手段は、ボール、グローブ又はシリンダの部分の形状であってよく、以下に説明する空のカプセルを収容するコンパートメントとの間で特に緊密に密閉されるためには、グローブが好ましい。
【0018】
これに対応して、装置全体のケーシングの少なくとも部分、供給位置のスライドしうるカバー、蓋を把持するグリッパ、及び開封方向に対して蓋を指向させるレバー等の装置のさらなる構成要素は、グローブ、シリンダの部分に対応する形状であってよいが、表面が平坦化されていてよい。
【0019】
カプセルは、揺動手段を備える複数の水平軸を用いて、常に直立させた状態で操作することができる。例えば、2本のガイドロッドを2本の軸に平行に取り付け、その両端を軸の接続に平行なブリッジで接続することで、2本の揺動軸を中心とした揺動手段を実現することができる。
【0020】
あるいは、リボルバーのように、複数の容器を垂直軸を中心に揺動させることもできる。さらに他の方法として、複数の容器を直線的に搬送して、適当なステーションに順次配置して、そこで上記工程を各々実行することもできる。
【0021】
空のカプセルを収容するバッグの場合、カプセルコンパートメント又はそのバッグが、装置と共に用いられる間はカバーで閉じられる場合、装置内の臭気を抑制し、昆虫を装置から遠ざけ、及びそれらと同様の効果をもたらすことに関して、特に利点がもたらされる。有利には、このカバー又はカバー部分は、揺動手段又はカプセル開封手段の一部を構成するように一体化されるか、又は一体化されてよい。
【0022】
省スペースのため、コンパートメントを作動させて移動させ、作動中に揺動手段を通過させることができる。この移動又は変位は、例えば、垂直方向に行うことができる。しかし、水平方向への移動や、垂直方向と水平方向を組み合わせてもよい。
【0023】
特に、省スペースである、便利な配置に関して、充填カプセル及び空カプセルがともに装置の一つの同じコンパートメント内に収納できる場合はさらなる利点がもたらされうる。換言すれば、このようなコンパートメントの一端では、例えば、充填カプセルが連続的に取り出されて供給位置に供給され、コンパートメントの他端では、空のカプセルが連続的にコンパートメントに収容される。以下に詳述するように、このようなコンパートメントはカプセルの二次パッケージとすることができ、上記バッグは上記コンパートメント及び/又は二次パッケージと一体化することができる。以下の説明からさらに明らかなように、供給位置から離れた約180度及び少なくとも1つの実質的に水平な軸にカプセルが供給されるようにカプセルを揺動させることにより、特に、充填カプセル及び空カプセルを1つの同じコンパートメント内に収容することができる。
【0024】
前記容器は、1つずつ、前記コンパートメントから放出されることができ、及び/又は、重力及び開封できるか又は拡張できる開封部によって前記コンパートメントに入ることができる場合に信頼性の高い効率的な操作が達成される。例えば、カプセルが放出経路から外れると放出され、放出経路に移動するとカプセルを引き止める少なくとも1つのブロック要素でありうる。あるいは、半径方向内側の位置で開封部を塞ぎ、半径方向外側の位置に移動したときに開封部を開くか又は広げる、少なくとも1つのブロック要素により実現することもできる。また、半径方向に移動可能な要素は、例えば、ラッチによって構成することができる。複数の半径方向に移動できる要素がある機構を、アイリス機構という場合がある。
【0025】
このように、搬送手段の半径方向外側の開封部は、再装填、作動、開封、供給、廃棄の際のカプセルの保持及び開封機構として機能することができる。
【0026】
これは、例えば、孔又は孔を有するプレートがより広い孔又は孔を有する他のプレートに接続されて、容器の下部又は中間部を囲む狭い孔から、容器を通過させうることで促進することができる。他の方法は、容器を所定の位置に固定するか又は容器を通過させるのに十分な幅で開いている揺動手段におけるグリップ機構である。
【0027】
通常の蓋付きカプセルの確実な開封に関して、ペット用給餌装置は、好ましくは、縁部、特にカプセルの半径方向の縁部、をくぼませる及び/又は曲げるためのスタンプを備える。これにより、金属含有量の高い材料で作られているカプセルが塑性変形するのに対し、蓋は縁部よりも半径方向に短くなり、初期方向を維持することができる。あるいは、プラスチックの含有量が著しく高く、弾性的に変形し、実質的に元の形状に戻るようになっているものもある。特に、カプセル本体、すなわち、食品を含み、別個の蓋で覆われているカプセルの部分は、例えば数ミリメートル幅の周囲フランジを備えることができる。蓋は、好ましくは半径方向に縁部よりも短く、かつあるいはフランジの外側の頭部の寸法と本質的に同じであってよいが、有利には、少なくとも最外周の数ミリメートルではフランジで密閉されない。フランジの領域で蓋に印加すると、フランジは変形し、特に蓋から離れる方向に、換言すると、容器の通常の向きで下方に傾斜するが、蓋は変形せず、基本的にその形状が維持されるため、蓋とフランジの間に生じる隙間を、蓋を掴むのに用いることができる。このように、カプセルの変形により、ペット用給餌装置の適当な構成要素によって確実に把持することができる。このことは、例えば蓋に把持用のタブや、蓋を確実な把持に必要なその他の局所的手段が備わっている場合と比較して、蓋を確実に把持する手段が装置自体で行われるという利点は重要である。これは、一般に、カプセルが、使用者が不適当な向きで操作する結果、信頼性の高い把持が損なわれるというリスクを常に伴う、定義された向きで装置に提供されなければならないという結果をもたらす。さらに、信頼性の高い把持が損なわれるような、例えばカプセルの輸送中に必要なタブが変形するリスクもない。対照的に、カプセルをくぼませる及び/又は曲げるためのスタンプを装置に設けるという、上記の特に好ましい手段によって、これは、蓋を把持するいかなる構成要素も、その位置に関して、上記のようにカプセルのくぼみ又は他の変形したフランジを利用するように適当に調整されるように配置することができる。
【0028】
この点、ペット用給餌装置は、有利には、蓋を開封方向とは反対の方向に開封させるレバーを備える。その結果、蓋は開封動作中に張力が維持されるので、しわや類似の変形の形成を最小限に抑制することができる。また、蓋に付着した食品が周囲の環境、特にペット用給餌装置の周囲の部品を汚染するリスクも最小限に抑制することができる。
【0029】
重力を利用した廃棄のため、垂直方向にある程度のスペースが必要である。これは、頻繁な再投入を避けるために、装置内にかなりの数のカプセルを収容することに加えて、有利に利用することができる。これにより、給餌位置を垂直方向に上昇させることができるので、ペット用給餌装置は、ペットが給餌位置に垂直方向に十分に近づくことができるステップ又はプラットフォームを備えるのが好ましい。
【0030】
本明細書に記載されるペット用給餌装置は、装置に接近するペットを識別し、適当な時期に充填カプセルの供給及び開封を開始するように、カメラ及び/又はRFIDリーダーを備えてよい。
【0031】
ペットフードを加熱することが望ましい場合があるので、当該装置は最終的にヒーターを備えることができる。
【0032】
本発明のペット用給餌装置の好ましい実施形態によれば、空のカプセルを収容するバッグを、カプセルが供給されて空になった後に密封することが有利である。これに関連して、好ましくは、カプセルをコンパートメントに廃棄する前に、蓋を空のカプセルの上又は中に戻すことも言及される。
【0033】
カプセルを開封する際に蓋の把持を容易にするため、上記のように、蓋は開封方向と反対方向に開封されるのが好ましい。
【0034】
本発明の基礎をなす上記の目的は、さらに、充填容器を供給し、かつ開封する方法であって、空の容器を平坦化する、方法の提供により達成される。さらに、それらは好ましくはバッグに収容することができ、当該バッグには取り出し前又は取り出し中にバッグを密閉する手段がある。さらに、カプセルは、少なくとも1つの実質的に水平な軸を中心に揺動することができる。この方法は、ペットフードの分野以外でも、あらゆるタイプの容器の作動に用いることができる。例えば、単品で提供される食品や顆粒が充填されたカプセルの取り扱いがあげられる。
【0035】
同じことが、本明細書で記載される容器を供給及び開封する装置にも適用される。
【0036】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を用いて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明のペット用給餌装置の一般的な設計の模式図である。。
図2】1つの揺動軸を備えるペット用給餌装置の中央部を示し、1つの容器が収納部から放出さる図である。
図3図2に対応する部分の揺動中の図である。
図4図2に対応する部分の揺動終了時の図である。
図5図2に対応する部分の空の容器がコンパートメントに置かれた後の図である。
図6】容器を収納した二次パッケージを示す図である。
図7図7は使用中の図6の二次パッケージを示す図である。図7(a)はジップ又はボンディング領域によって閉じられる空の容器が入ったバッグを示す図である。図7(b)は、埋め込まれた2本の反対側の紐で閉じることができる、空の容器を収容した袋を示す図である。図7(c)は、カバーで袋を閉じるための代替手段を示す図である。
図8】単一容器を開封する手段を示す図である。
図9】容器を放出する代替手段を示す図である。
図10】容器を放出する代替手段を示す図である。
図11】容器の蓋をくぼませる態様を示す図である。
図12】くぼませた加工後の図11で示す容器の部分を示す図である。
図13】容器の蓋を前記開封方向とは反対方向に開封させる手段を示す図である。
図14】容器の蓋を前記開封方向とは反対方向に開封させる手段を示す図である。
図15図13及び図14に示されるレバーをバイアスする手段を示す図である。
図16】1つの容器がコンパートメントから解放されている状態を示す、2つの揺動軸があるペット用給餌装置の中央部を示す図である。
図17図16に対応する部分が揺動している状態を示す図である。
図18図16に対応する部分が揺動している状態を示す図である。
図19図16に対応する部分の揺動終了時の状態を示す図である。
図20図16に対応する部分の空の容器がコンパートメントに置かれた後の状態を示す図である。
図21】空の容器と容器を平坦化するプッシャーとを備えるコンパートメントを示す図である。
図22】プッシャー動作を示す図である。
図23】平坦化された容器を備える図21の状態を示す図である。
図24】空の容器と容器自体を圧縮するプッシャーを備えるコンパートメントを示す図である。
図25】プッシャー動作を示す図である。
図26図21の容器が入れ子である状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1の概略図からわかるように、ペット用給餌装置10は、図示の実施形態では、グローブの一部の全体的な外観である主部28と、プラットフォーム26とを備える。以下に記載するように、ペットフードを収容する容器は、基本的に主部28の頂部に提示されるので、プラットフォーム26は、ペットがこの頂部領域に到達できるように機能する。
【0039】
主部28の本質的な中心には、カプセルの形態で示される実施形態において、容器12を含むコンパートメント20が存在する。本質的に水平な軸Aを中心に揺動し、単一容器を本質的に装置の底部から上部に送出する揺動手段14が設けられている。図1では、揺動手段14は、中間状態で示されている。さらに、本質的に、容器12を搬送する2つのアーム30,32と底部34とから構成されていることが分かる。
【0040】
図2から分かるように、1つの揺動軸を備える容器12は、本質的に「逆方向」状態で提供され、以下に詳述するように、揺動手段によって単一の容器12を係合又は把持させうる手段が提供される。
【0041】
図3からとることができるように、揺動手段14は、図4に示すように、容器12を装置の頂部に持ち込む。以下に詳述するように、当該容器はこの位置で開かれて、ペットが容器の内容物にアクセスできる。
【0042】
その後、充填容器が連続的に用いられると、当該容器はコンパートメント20に入ることができ、コンパートメント20の頂部から空の容器が連続的に収容されることができる。
【0043】
なお、図6は、コンパートメント20が、図6の矩形ボックスとして示される二次パッケージによって形成され得ることを示す。初期状態では、容器は、バッグ16と共に積み重ねられ、後者は、通常、二次パッケージの頂部又は側面の周囲に巻き付けられた廃棄物バッグとして機能する。
【0044】
図7に示すように、ペットに提供される最初の容器、すなわち図6の最も低い容器が空になるとすぐに、バッグ16は、空の容器12と共に、現在最も上にある空の容器12と共に、二次パッケージに入ることができる。全ての充填容器が二次パッケージから取り出されると、空の容器の全数がバッグに入り、バッグは二次パッケージに収容され、バッグはその後取り出される。
【0045】
カバー31は、装置の一部であっても別個であってもよく、二次パッケージ又はそのバッグを閉じる。これにより、臭気の抑制や、虫の侵入の防止をすることができる。これは、二次容器又はそのバッグとカバーとの間のシール33によってさらに強化される。
【0046】
図7aは、空の容器を収容したバッグ16を、取り出す前又は取り出し中に閉じる様子を示す。図示の実施形態では、参照番号52は、バッグ16の上部に設けられるジッパー又は結合部を示し、バッグを取り外す前又は取り外す際にバッグを閉じるために用いられる。その結果、残存するペットフード及び/又は臭気を有利にバッグ内に保持することができる。
図7bは、2つの埋め込まれた反対側のひもを用いる、取り外し前又は取り外し中にバッグを閉じるための機構を示す。
【0047】
図7cは、取り外し前又は取り外し中にバッグを閉じる代替手段を、カバー18の形で示す。しかしながら、この手段は、例えば、装置の使用中に臭気を内部に保持するため、図7のカバー31の代わりに装置の使用中に適用することもできる。
【0048】
図8は、単一の容器12がコンパートメントから(図6による底部から)解放し、又はコンパートメントに(図7の上部から)入らせる機構の第1の代替案を示す。図8に見られるように、この機構は、容器12を通過させるのに十分な幅の孔38があるプレート36を実質的に備える。孔38に隣接して、容器12を保持する凹部40又は小さい孔40がある。その結果、プレート36と容器12を矢印Bに従って相対的に移動させると、残りの積み重ねた容器がコンパートメント内に留まっている間に、容器をコンパートメントから解放することができる。
【0049】
図9及び図10は、コンパートメントから単一容器を除去する代替メカニズムを示す。この場合、複数の、図示の実施形態では6つの半径方向に移動可能な部材42を備えるいわゆるアイリス機構が提供され、当該部材42は、図9の状態では開封部がより小さい開封部40であるのに対し、図10に示すように広い開封部38を提供するために半径方向に変位する。
【0050】
図11は、容器12の縁部46をくぼませるスタンプ44を示す。初期状態では、図12で蓋22について示されているとおり、蓋22と縁部46はともに本質的に水平状態にある。これは、蓋22が半径方向により短いため、スタンプが容器12の縁部46にのみ作用するためである。したがって、容器の縁部46は塑性変形し、図12に示す傾斜状態に留まる。スタンプ44の幅に対応して(図11及び図12の図面の平面に対して垂直に見られるように)、このようにして蓋22と容器12の縁部46との間に隙間48が形成され、この隙間を利用して、図13及び図14に示すように蓋を確実に把持及び開封することができる。
【0051】
あるいは、スタンプ44が、初期状態では本質的に水平である蓋22及び縁部46にともに作用するように、蓋22を半径方向に広く設けることもできる。蓋22は弾性材料で作られているので、図12に示されているのと同様に、スタンプ44が取り除かれた後でも、初期方向に戻る。
【0052】
図13に見られるように、蓋を開けるときに突起50がギャップ48に入り、図14に見られるように、蓋を容器から取り外すことができる。この図にはまた、シワや同様の変形の形成を最小限に抑えるために、開封方向(図13及び14の右側)とは反対方向(図13及び14の左側)に蓋22を開封させるレバーを備えるレバー24も示される。
【0053】
図15はさらに、ばね52によって上記方向にバイアスされるレバー24を示す。
【0054】
図16は、図2と同様に、2つの揺動軸54と、移動可能なコンパートメントとを備える容器を開封する作動原理を示す。ここでは、容器は、蓋が上を向いた状態で供給される。
【0055】
図17及び図18は、図3と同様に、2つの揺動軸54と、移動可能なコンパートメントとを備える容器55を反時計回り及び時計回りに上方に移動させる作動原理を示す。ここでは、容器は、蓋が上を向いた状態で供給される。
【0056】
図19は、図4と同様に、2つの軸と移動可能なコンパートメントとを備える、揺動手段と容器が頂部に位置する状態の作動原理を示す。
【0057】
図20は、2つの揺動軸と移動可能なコンパートメントとを備える容器が図5と同様のコンパートメントに配置された後の動作原理を示す。充填容器と空の容器は同じ方向である。
【0058】
図21は、コンパートメント20を概略的に示し、図示された状態では単一の空の容器12が収容されている。図22から特に取ることができるように、図23に示すように、容器12を平坦化するため、ロッド58とディスク60からなるプッシャー56が設けられている。模式的に示されているように、コンパートメント20の寸法は、ロッド58に垂直な方向で、収容される容器12の寸法と基本的に同じである。これは、ディスク60にも適用され、これにより容器の上記平坦化を確実に達成することができる。
【0059】
図24は、コンパートメント20を模式的に示し、図示された状態では2つの空の容器12が収容されている。図25から特に取ることができるように、図26に示すように、容器を互いに積み重ねるために、ロッド58とディスク60とからなるプッシャー56が設けられている。模式的に示されているようにコンパートメント20の寸法は、ロッド58に垂直な方向で、収容される容器12の寸法と基本的に同じである。これは、ディスク60にも適用され、これにより容器の上記積み重ねを確実に達成することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図7a
図7b
図7c
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
【手続補正書】
【提出日】2020-07-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空の容器を平坦化し、及び/又は、圧縮し、及び/又は、相互に積み重ねる、少なくとも1つのプッシャーを備える、充填容器を供給し、開封し、及び前記開封された容器をペットに提示する、ペット用給餌装置。
【請求項2】
空の容器と接触する前記プッシャーの少なくとも部分は、取り外し可能である、請求項1に記載のペット用給餌装置。
【請求項3】
空の容器を収容するバッグをさらに備え、前記バッグは、好ましくは、取り外し前又は取り外し中に、前記バッグを閉じる手段を有する、請求項1又は2に記載のペット用給餌装置。
【請求項4】
前記バッグは、カバーによって閉じることができる、請求項3に記載のペット用給餌装置。
【請求項5】
前記バッグを閉じる手段は、ジップロック(登録商標)である、請求項3又は4に記載のペット用給餌装置。
【請求項6】
さらに、供給される容器を少なくとも1つの実質的に水平又は垂直な軸を中心に揺動させる、少なくとも1つの揺動手段を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のペット用給餌装置。
【請求項7】
前記容器は、1つずつ、前記コンパートメントから放出されることができ、及び/又は、重力及び開封できるか又は拡張できる開封部によって前記コンパートメントに入ることができる、請求項1~のいずれか一項に記載のペット用給餌装置。
【請求項8】
さらに、前記容器の縁部をくぼませる及び/又は曲げるためのスタンプを備える、請求項1~のいずれか一項に記載のペット用給餌装置。
【請求項9】
さらに、前記開封方向とは反対方向に蓋を開封させるレバーを備える、請求項1~のいずれか一項に記載のペット用給餌装置。
【請求項10】
充填容器を供給し、かつ開封し、及び前記開封された容器をペットに提示する方法であって、空の容器を平坦化し、及び/又は、圧縮し、及び/又は、相互に積み重ねる、方法。
【請求項11】
前記空の容器はバッグに収容され、前記バッグは取り出し前又は取り出し中に閉じるための手段を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記空の容器を収容するバッグは、ジップロックにより閉じられる、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
供給される前記容器は、少なくとも1つの実質的に水平又は揺動軸を中心に揺動させる、請求項1~1のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記容器は、1つずつ、前記コンパートメントから放出されることができ、及び/又は、重力及び開封できるか又は拡張できる開封部によって前記コンパートメントに収容されることができる、請求項1~1のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記容器の縁部を、開封前に、くぼませ、及び/又は曲げる、請求項1~1のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記容器の蓋は、前記開封方向とは反対方向に開封される、請求項1~1のいずれか一項に記載の方法。
【国際調査報告】