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特表2022-521677簡単にされた形状を有する折り畳み可能なパッケージ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-12
(54)【発明の名称】簡単にされた形状を有する折り畳み可能なパッケージ
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/44 20060101AFI20220405BHJP
【FI】
B65D5/44 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021545727
(86)(22)【出願日】2020-02-12
(85)【翻訳文提出日】2021-09-29
(86)【国際出願番号】 EP2020053582
(87)【国際公開番号】W WO2020165241
(87)【国際公開日】2020-08-20
(31)【優先権主張番号】1901563
(32)【優先日】2019-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519104318
【氏名又は名称】ピーエー コット エスエー
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】特許業務法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダミアン リムーザン
(72)【発明者】
【氏名】ロナン アフレ ドゥ サン ローム
(72)【発明者】
【氏名】ドニ ムーラン
(72)【発明者】
【氏名】ピエール ブロー
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB15
3E060BA03
3E060BB03
3E060BC02
3E060DA01
3E060DA25
(57)【要約】
パッケージ(1)は、収納空間を定めるケースと、ケース(2)の収納空間を閉じることを意図されたカバー(3)とを備え、ケース(2)は底部及び周縁部(22)を有し、周縁部(22)は、それが底部と実質的に平行に延在する収納位置と、それが底部に実質的に垂直に延在する使用位置とを取り得る。ケース(22)は、第1パネル(221)及び第3パネルに弾性接続部によって接続された剛性要素を備え、剛性要素は、剛性要素が底部の近くに位置する保管位置と、剛性要素が底部から間隔をあけて配置される使用位置との間で可動であり、弾性接続部は、剛性要素をそれの保管位置からそれの使用位置に変位させる傾向にある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納空間を定めるケース(2)と、前記ケース(2)の前記収納空間を閉じることを意図されたカバー(3)とを備え、前記ケース(2)は底部(21)及び周縁部(22)を有し、前記周縁部(22)は、
第1パネル(221)と、
第2パネル(222)と、
前記第1パネル(221)に対向する第3パネル(223)と、
前記第2パネル(222)に対向する第4パネル(224)と、を備え、
前記第1パネル(221)、前記第2パネル(222)、前記第3パネル(223)、及び前記第4パネル(224)のそれぞれは、
それが前記底部(21)と実質的に平行に延在する収納位置と、
それが前記底部(21)に実質的に垂直に延在する使用位置と、を取り得、
前記ケース(2)は、前記第1パネル(221)及び前記第3パネル(223)に弾性接続部(27)によって接続された剛性要素(26)を備え、前記剛性要素(26)は、
前記剛性要素(26)が前記底部(21)の近くに位置する、前記周縁部(22)のパネル(221)の収納位置に対応する前記ケース(2)の保管位置と、
前記剛性要素(26)が前記底部(21)から間隔をあけて配置される、前記周縁部(22)のパネル(221、222、223、224)の使用位置に対応する前記ケース(2)の使用位置と、の間で可動であり、
前記弾性接続部(27)は、前記剛性要素(26)をそれの保管位置からそれの使用位置に変位させる傾向にあることを特徴とする、パッケージ(1)。
【請求項2】
前記ケース(2)は、少なくとも、
前記周縁部(22)の前記第1パネル(221)と前記第2パネル(222)又は前記第4パネル(224)との間に置かれた第1伝動要素(23)と、
前記周縁部(22)の前記第3パネル(223)と前記第2パネル(222)又は前記第4パネル(224)との間に置かれた第2伝動要素(23)と、をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のパッケージ(1)。
【請求項3】
前記剛性要素(26)は、前記第1パネル(221)及び前記第3パネル(223)の使用位置における前記第1パネル(221)と前記第3パネル(223)の間の距離に等しい長さのプレートであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のパッケージ(1)。
【請求項4】
前記弾性接続部(27)は少なくとも1つの弾性的に変形可能なバンド又はケーブルを備えることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載のパッケージ(1)。
【請求項5】
前記ケース(2)は、前記第1パネル(221)、前記第2パネル(222)、前記第3パネル(223)、及び前記第4パネル(224)をそれらの使用位置に保持する手段(25)をさらに備えることを特徴とする、請求項1から4の何れかに記載のパッケージ(1)。
【請求項6】
前記保持手段(25)は、それぞれ取り外せない方法で前記ケース(2)の前記周縁部(22)に取り付けられた2つの部分を備えることを特徴とする、請求項5に記載のパッケージ(1)。
【請求項7】
前記カバー(3)は、
前記周縁部(22)の前記第1パネル(221)に枢動可能に取り付けられた第1フラップ(31)と、
前記周縁部(22)の前記第3パネル(223)に枢動可能に取り付けられた第2フラップ(32)と、
前記周縁部(22)の前記第2パネル(222)に枢動可能に取り付けられた第3フラップ(33)と、
前記周縁部(22)の前記第4パネル(224)に枢動可能に取り付けられた第4フラップ(34)と、を備え、
それぞれのフラップ(31、32、33、34)は、それが前記ケース(2)の前記収納空間へのアクセスを防止する閉位置と、それが前記ケース(2)の前記収納空間へのアクセスを自由なままにしておく開位置との間で可動であることを特徴とする、請求項1から6の何れかに記載のパッケージ(1)。
【請求項8】
前記第1フラップ(31)及び前記第2フラップ(32)は、それらの閉位置において、互いに連続して延在し、前記第3フラップ(33)及び前記第4フラップ(34)は、それらの閉位置において、互いに重なり、前記第1フラップ(31)及び前記第2フラップ(32)に重なって延在することを特徴とする、請求項7に記載のパッケージ(1)。
【請求項9】
前記第3フラップ(33)及び前記第4フラップ(34)は、それらの閉位置において、互いに連続して延在し、前記第1フラップ(31)及び前記第2フラップ(32)は、それらの閉位置において、互いに重なり、前記第3フラップ(33)及び前記第4フラップ(34)に重なって延在することを特徴とする、請求項9に記載のパッケージ(1)。
【請求項10】
前記第1フラップ(31)及び前記第2フラップ(32)、又は前記第3フラップ(33)及び前記第4フラップ(34)は、一列に並び、それぞれ、それらの閉位置において前記収納空間に面する内面を有し、前記内面は、滑り止め被覆物で、及び/又は前記収納空間に収容された物体(O)によって変形され得る可撓性材料で覆われることを特徴とする、請求項10又は11に記載のパッケージ(1)。
【請求項11】
前記プレートは、前記ケース(2)の前記収納空間内における物体(O)の保持を可能にする滑り止め被覆物及び/又は可撓性材料を保持することを特徴とする、請求項4に記載のパッケージ(1)。
【請求項12】
前記ケース(2)の前記周縁部(22)の前記第1パネル(224)、前記第2パネル(222)、前記第3パネル(223)、若しくは前記第4パネル(224)に、又は前記カバー(3)に固定されたデジタル通信パネル(28)を備えることを特徴とする、請求項1から11の何れかに記載のパッケージ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は物流の分野である。より具体的に、本発明は、2つの目的地の間で物体を搬送するための、梱包手段とも呼ばれるパッケージ、即ち容器に関する。
【背景技術】
【0002】
物体を安全に運送するために、プラスチック材料から作られた箱及び段ボール箱のようなパッケージが知られている。一般に、パッケージは、少なくとも1つの運送される物体が収容される収納空間を一緒に定める底部及び周縁部を有するケースを備える。
【0003】
パッケージは、ケースに対して可動である、又はケースに取り付けられたカバーをさらに備え、このカバーは、特に、カバーがケースの収納空間を閉じる閉位置を取ることができる。
【0004】
特に、周縁部は、
-第1パネルと、
-第2パネルと、
-第1パネルに対向する第3パネルと、
-第2パネルに対向する第4パネルと、を備える。
【0005】
従って、それぞれのパネルは、
-それが底部と実質的に平行に延在する収納位置と、
-それが底部に実質的に垂直に延在する使用位置と、を取り得る。
【0006】
物体を運送するために、ユーザは収納位置にあるパッケージを掴む。実際、ほとんどの場合、周縁部のパネルはそれらの収納位置にあり、それはパッケージが平らな形状にあることを暗に意味する。
【0007】
それから、ユーザは、ケースを成形しなければならず、即ち周縁部のそれぞれのパネルをその使用位置に配置することで収納空間を定めなければならない。
【0008】
この目的のために、ユーザは、道具の使用に頼る必要がなく、自身の手を使ってそれぞれのパネルをその使用位置に配置し、必要に応じてパネルを一緒にそれらの使用位置に固定する。
【0009】
ケースの成形を容易にするために、伝動要素が異なるパネル間に設計されている。
【0010】
従って、幾つかのパネルに同時に働きかけることで、伝動要素のおかげで、ユーザが働きかけていないパネルをそれらの使用位置に配置することが可能である。
【0011】
しかし、そのようなシステムは幾つかの欠点を有する。
【0012】
まず、ケースの正しい形状を保証するために、ユーザは特定の仕方で自身の手を置くことを強いられる。
【0013】
より具体的に、ユーザは、どのパネルをその使用位置に配置したいかを選択できるのではなく、伝動要素の存在によって、具体的に特定のパネルに働きかけることを強いられる。
【0014】
それ故、ユーザは正確な成形順序から逸脱することができない。
【0015】
この成形順序からの逸脱の場合、ケースの1つ又は複数のパネルがそれらの収納位置又は収納位置と使用位置の間の中間の位置に留まるため、ユーザは成形を再び始めることを強いられるかもしれない。
【0016】
その上、そのようなシステムは、ユーザの所定の力による働きかけも必要とする。
【0017】
実際、伝動要素は、可能な限り小規模であり、それ故、ユーザに、自身が働きかけたパネルの動きを他の動かしていないパネルに伝達し、その結果、動かしていないパネルがそれらの使用位置を取るように、伝動要素に抵抗することを要求する。
【0018】
従って、ユーザは、ケースを成形することに困難さを有し、それを成形できないかもしれない。さらに、繰り返しの動作及びこの繰り返しの動作に必要な力によって、筋骨格の問題がユーザに起こり得る。
【0019】
さらに、ケースを成形するステップは、特に成形されるべきケースが多い場合(それは物流の分野における実情である)、かなりの時間の無駄になる。
【発明の概要】
【0020】
本発明の目的は、特に従来技術の欠点を克服することにある。
【0021】
より具体的に、本発明の目的は、従来技術に比べて成形が容易な折り畳み式のケースを有するパッケージを提供することにある。
【0022】
さらに、本発明の目的は、パッケージのケースがその成形にユーザから力をほとんど必要としない、そのようなパッケージを提供することにある。
【0023】
さらに、本発明の目的は、パッケージのケースがユーザのために素早く成形される、そのようなパッケージを提供することにある。
【0024】
これらの目的、及び後に現れる他の目的は、パッケージに関する本発明のおかげで達成される。パッケージは、収納空間を定めるケースと、ケースの収納空間を閉じることを意図されたカバーとを備え、ケースは底部及び周縁部を有し、周縁部は、
第1パネルと、
第2パネルと、
第1パネルに対向する第3パネルと、
第2パネルに対向する第4パネルと、を備え、
第1パネル、第2パネル、第3パネル、及び第4パネルのそれぞれは、
それが底部と実質的に平行に延在する収納位置と、
それが底部に実質的に垂直に延在する使用位置と、を取り得、
ケースは、第1パネル及び第3パネルに弾性接続部によって接続された剛性要素を備え、剛性要素は、
-剛性要素が底部の近くに位置する、周縁部のパネルの収納位置に対応するケースの保管位置と、
-剛性要素が底部から間隔をあけて配置される、周縁部のパネルの使用位置に対応するケースの使用位置と、の間で可動であり、
弾性接続部は、剛性要素をそれの保管位置からそれの使用位置に変位させる傾向にあることを特徴とする。
【0025】
弾性接続部のおかげで、剛性要素は、第1パネル及び第2パネルに接して滑るように動き、それらが互いに離れていくことを生じさせる。
【0026】
換言すれば、剛性要素は、弾性接続部のおかげで、第1パネル及び第2パネルがそれらの使用位置にほぼ自動的に徐々に移動することを生じさせる。
【0027】
従って、ユーザにとって、剛性要素はケースの成形の補助として働く。
【0028】
実際、本発明は、
-パッケージ成形時間を低減し、
-パッケージの成形に必要な物理的な力を低減することに寄与する。
【0029】
有利に、ケースは、少なくとも、
-周縁部の第1パネルと第2パネル又は第4パネルとの間に置かれた第1伝動要素と、
-周縁部の第3パネルと第2パネル又は第4パネルとの間に置かれた第2伝動要素と、をさらに備える。
【0030】
伝動要素によって、第2パネル及び第4パネルをそれらの使用位置に第1パネル及び第2パネルと同時に配置することができる。
【0031】
それ故、ユーザが第2パネル及び第4パネルに直接に働きかける必要はない。
【0032】
好ましくは、剛性要素は、第1パネル及び第3パネルの使用位置における第1パネルと第3パネルの間の距離に等しい長さのプレートである。
【0033】
そのような長さによって、第1パネル及び第2パネルを使用位置に配置することを保証でき又はほぼ保証できる。実際、剛性要素は、その使用位置にあるとき、即ちケースの底部から間隔をあけて配置されるとき、第1パネル及び第2パネルの自由端の近くにある。従って、その長さによって、第1パネルとケースの底部の間の垂直性、及び第3パネルとケースの底部の間の垂直性を得ることができる。
【0034】
好ましい実施形態によれば、弾性接続部は少なくとも1つの弾性的に変形可能なバンド又はケーブルを備える。
【0035】
この弾性バンド又はケーブルによって、剛性要素をその使用位置に配置する態様に向かうことができる。
【0036】
好ましくは、ケースは、第1パネル、第2パネル、第3パネル、及び第4パネルをそれらの使用位置に保持する手段をさらに備える。
【0037】
従って、パネル、それ故に周縁部は、ユーザが少なくとも1つの物体を収納空間に挿入することを容易にするように、それらの使用位置に保持される。実際、ユーザは、形成されたケースを保持することを気にしなくてもよく、収納空間内に、特にコネクティングロッド上に1つ又は複数の物体を自由に配置し得る。
【0038】
この場合、保持手段は、それぞれ取り外せない方法でケースの周縁部に取り付けられた2つの部分を備える。
【0039】
そのような保持手段は優れた可逆性を提供する。従って、実際、パネルをそれらの使用位置に保持することは最終的ではなく、ユーザは簡単にケースを折り畳み得る。
【0040】
有利に、カバーは、
周縁部の第1パネルに枢動可能に取り付けられた第1フラップと、
周縁部の第3パネルに枢動可能に取り付けられた第2フラップと、
周縁部の第2パネルに枢動可能に取り付けられた第3フラップと、
周縁部の第4パネルに枢動可能に取り付けられた第4フラップと、を備え、
それぞれのフラップは、それがケースの収納空間へのアクセスを防止する閉位置と、それがケースの収納空間へのアクセスを自由なままにしておく開位置との間で可動である。
【0041】
複数の部分で構成されたカバーによって、ユーザは、一体のカバーの場合における大きな動作とは違って、連続した小さな動作によって簡単にパッケージを閉じることができる。
【0042】
その上、そのようなカバーは1つ又は2つのフラップを有するものよりかさばらず、それにより、狭い空間においてさえパッケージを成形することができる。
【0043】
第1実施形態によれば、第1フラップ及び第2フラップは、それらの閉位置において、互いに連続して延在し、第3フラップ及び第4フラップは、それらの閉位置において、互いに重なり、第1フラップ及び第2フラップに重なって延在する。
【0044】
そのようなフラップの配置によって、運送される物体をパッケージ内に閉じ込めることを保証できる。実際、第3フラップ又は第4フラップを持ち上げても、物体は第1フラップ及び第2フラップのおかげで収納空間内に閉じ込められる。
【0045】
第2実施形態によれば、第3フラップ及び第4フラップは、それらの閉位置において、互いに連続して延在し、第1フラップ及び第2フラップは、それらの閉位置において、互いに重なり、第3フラップ及び第4フラップに重なって延在する。
【0046】
同様に、そのようなフラップの配置によって、第3フラップ又は第4フラップを持ち上げても、運送される物体が第1フラップ及び第2フラップのおかげで収納空間内に閉じ込められるため、運送される物体をパッケージ内に閉じ込めることを保証できる。
【0047】
別の有利な実施形態によれば、第1フラップ及び第2フラップ、又は第3フラップ及び第4フラップは、互いに連続して延在し、それぞれ、それらの閉位置において収納空間に面する内面を有し、内面は、滑り止め被覆物で、及び/又は収納空間に収容された物体によって変形され得る可撓性材料で覆われる。
【0048】
付着性被覆物によって、特に閉じられたパッケージを扱うとき、例えば運送中に、カバーに対する物体の変位も制限又は排除さえすることができる。これにより、パッケージ内の運送される物体の完全性が促進される。
【0049】
可撓性材料、即ち弾性的に変形可能な材料によって、運送中の物体の損傷を避けるように収納空間内に1つ又は複数の物体を保持することが保証される。
【0050】
有利に、プレートは、ケースの収納空間内における物体の保持を可能にする滑り止め被覆物及び/又は可撓性材料を有する。
【0051】
付着性被覆物によって、特に閉じられたパッケージを扱うとき、例えば運送中に、プレート上における物体の滑りも制限又は排除さえすることができる。これにより、パッケージ内の運送される物体の完全性が促進される。
【0052】
また、可撓性材料、即ち弾性的に変形可能な材料によって、運送中の物体の損傷を避けるように、収納空間内に、より具体的にプレート上に1つ又は複数の物体を保持することが保証される。
【0053】
好ましくは、パッケージは、ケースパネルの1つに又はカバーに固定されたデジタル通信パネルを備える。
【0054】
このデジタル通信パネルによって、ユーザは、例えば画面又はダイナミックラベルに表示された配達情報を知ることができ、配達情報の変更をリアルタイムに表示することができる。
【0055】
本発明の他の特徴及び利点は、説明に役立つ非限定的な例として与えられた本発明のいろいろな好ましい実施形態の以下の説明、及び添付図面を理解すると、より明瞭にわかってくるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】本発明によるパッケージの斜視上面図である。
図2】平らな形態における、即ちパッケージの全ての構成要素が同一平面に位置する、本発明によるパッケージの分解上面図である。
図3】保管形態における本発明によるパッケージの上面図である。
図4】パッケージを成形するステップに従う本発明によるパッケージの斜視上面図である。
図5図4に示されるような本発明によるパッケージの縦断面図である。
図6】パッケージに物体を挿入する前の本発明によるパッケージの斜視上面図である。
図7図6に示されるような本発明によるパッケージの縦断面図である。
図8】第1実施形態による、本発明によるパッケージパネル保持手段の概略図である。
図9】第2実施形態による、本発明によるパッケージパネル保持手段の概略図である。
図10】第3実施形態による、本発明によるパッケージパネル保持手段の概略図である。
図11】第4実施形態による、本発明によるパッケージパネル保持手段の概略図である。
図12】使用形態における本発明によるパッケージの縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
図1を参照すると、本発明によるパッケージ1が示されている。
【0058】
このパッケージ1は、収納空間を定めるケース2と、ケース2の収納空間を閉じることを意図されたカバー3とを備える。
【0059】
ケース2は特に底部21及び周縁部22を有し、周縁部22は、
-第1パネル221と、
-第2パネル222と、
-第1パネル221に対向する第3パネル223と、
-第2パネル222に対向する第4パネル224と、を備える。
【0060】
第1パネル221、第2パネル222、第3パネル223、及び第4パネル224のそれぞれは、底部21に対して可動に取り付けられ、即ち、
-それが底部21と実質的に平行に延在する収納位置と、
-それが底部21に実質的に垂直に延在する使用位置と、を取り得る。
【0061】
ケース2は、以下に説明されるように、2つのパネル221、222、223、224の間に置かれた少なくとも1つの伝動要素23をさらに備え、それらの収納位置からそれらの使用位置へのそれらの同時の切り替え、及びその逆の切り替えを容易にする。
【0062】
より具体的に、図2に示されるように、ケース2は、
-第1伝動要素231と、
-第2伝動要素232と、
-第3伝動要素233と、
-第4伝動要素234と、を備える。
【0063】
特に、第1伝動要素231は、周縁部22の第1パネル221から延在する第1部分231aと、ヒンジ231cによって第1部分231aに対して枢動する第2部分231bとを備える。第1伝動要素の第2部分231bは、例えば超音波溶接によって、周縁部22の第2パネル222に固定されることが意図されている。
【0064】
第2伝動要素232は、周縁部22の第3パネル223から延在する第1部分232aと、ヒンジ232cによって第1部分232aに対して枢動する第2部分232bとを備える。第2伝動要素の第2部分232bは、例えば超音波溶接によって、周縁部22の第2パネル222に固定されることが意図されている。
【0065】
第3伝動要素233は、周縁部22の第3パネル223から延在する第1部分233aと、ヒンジ233cによって第1部分233aに対して枢動する第2部分233bとを備える。第3伝動要素233の第2部分233bは、例えば超音波溶接によって、周縁部22の第4パネル224に固定されることが意図されている。
【0066】
最後に、第4伝動要素234は、周縁部22の第1パネル221から延在する第1部分234aと、ヒンジ234cによって第1部分234aに対して枢動する第2部分234bとを備える。第4伝動要素234の第2部分234bは、例えば超音波溶接によって、周縁部22の第4パネル224に固定されることが意図されている。
【0067】
周縁部のパネル221、222、223、224をそれらの使用位置に保持するために、ケース2は、パネル221、222、223、224を互いに対して保持する手段25を備える。
【0068】
特に、保持手段25によって、
-第2パネル222に対して第1パネル221を、
-第3パネル223に対して第2パネル222を、
-第4パネル224に対して第3パネル223を、
-第1パネル221に対して第4パネル224を、使用位置に保持することが可能になる。
【0069】
保持手段25は、有利に、次の群、
-磁気保持手段、
-挿入物、
-変形可能な保持手段、
-支持を用いた保持手段、に属する。
【0070】
好ましくは、保持手段25は、以下に説明されるように、それぞれケース2の周縁部22に取り外せない方法で取り付けられ又は固定された2つの部分を備える。
【0071】
図8から図11は保持手段のいろいろな変形例を示している。
【0072】
図8は、支持による又は所謂干渉による保持手段25を示す。
【0073】
より具体的に、第2パネル222及び第4パネル224のそれぞれは、第1パネル221又は第3パネル223に向かって突出した少なくとも1つのフック251を備える。
【0074】
好ましくは、第2パネル222のフック251は第1パネル221に向けられ、第4パネル224のフック251は第3パネル223に向けられ、又は逆が当てはまる。
【0075】
換言すれば、少なくとも1つのフック251は第1パネル221と協働することを意図され、別のフック251は第3パネル223と協働することを意図されている。
【0076】
そして、フック251は第2パネル222又は第4パネル224の縁と共に空間252を形成し、この空間252は第1パネル221又は第3パネル223を収容することを意図されている。
【0077】
それぞれのフック251は弾性的に変形可能であり、第1パネル221及び第3パネル223が成形される際に、それらはそれぞれのフック251を弾性的に変形して第2パネル222又は第4パネル224の縁に接触する。
【0078】
それから、それぞれのフック251は、第1パネル221又は第3パネル223を第2パネル222又は第4パネル224の縁に押し付けて保持するように、その最初の形状を取り戻す。
【0079】
図示されない変形例において、保持手段25は、第1パネル221及び第3パネル223に固定されたタブの形を取り得る。これらのタブは、第2パネル222及び第4パネル224に作られたスロットに収容されることを意図されている。タブとスロットの間の協働は、有利に、タブがスロットに挿入された際、タブをスロットから外すために第1前面パネル221及び第3パネル223にかなりの牽引力をかけることを必要とするようにしっかりなされる。
【0080】
図9は、挿入物253による、即ち挿入物253を用いて周縁部22の2つのパネルを組み立てることによる保持手段を示している。
【0081】
より具体的に、ピン又はスタッドのような挿入物253が、第1パネル221、第2パネル222、第3パネル223、第4パネル224のそれぞれに、及び伝動要素23のそれぞれに、特にそれらの第1部分に作られた開口部に挿入される。
【0082】
さらに、挿入物253は、パネル221、222、223、224、及び伝動要素の開口部を通ることを意図された中央部分と、中央部分の両側に位置する2つの折り曲げ可能な爪とを備える。
【0083】
そして、周縁部22の形状は、パネル221、222、223、224、及び伝動要素23の開口部に挿入物253の中央部分を挿入してから、周縁部22のパネル221、222、223、224、及び伝動要素23が挿入物253の2つの折り曲げ可能な爪の間に挟まれるように、折り曲げ可能な爪を折り曲げることで保持される。
【0084】
図10は磁力による保持手段25を示している。この目的のために、周縁部22のそれぞれのパネル221、222、223、224は磁石254を設けられる。
【0085】
同様に、伝動要素23のそれぞれ、特にそれらの第1部分は、磁石254を保持する。
【0086】
それらの協働を可能にするために、磁石254は逆の極性を有する対を成す。
【0087】
換言すれば、パネル221、222、223、224の磁石254は負の極性を有し、伝動要素23の磁石254は正の極性を有し、又は逆が当てはまる。
【0088】
伝動要素23に位置する磁石254は、パネル221、222、223、224の1つに位置する別の対向する磁石254と協働することを意図されている。
【0089】
周縁部22のパネル221、222、223、224の使用位置において、伝動要素の第1部分は第2パネル222又は第4パネルに押し付けられるため、それらのそれぞれの磁石254は協働し得る。
【0090】
図11は変形による保持手段225を示している。
【0091】
そして、第2パネル222及び第4パネル224は第1パネル221及び第3パネル223に向けられた突起部255を有する。
【0092】
そして、第1パネル221及び第3パネル223は、それぞれ突起部255と協働することを意図された凹部256を有する。そして、突起部255が対応する凹部256に挿入されることで、突起部255は、弾性的に変形し、その変形していない状態に戻ろうとすることで、凹部256に力をかける。そして、これにより、パネル221、222、223、224は互いに対して適所に保持され、従って、周縁部22は、形状の点で、即ち底部21に垂直に保持される。
【0093】
さらに、ケース2は、周縁部22の第1パネル221と第3パネル223の間に置かれた剛性要素26をさらに備える。
【0094】
剛性要素26は、周縁部22の第1パネル221と第3パネル223の間に延在するプレートの形を取り、第1パネル221及び第3パネル223の使用位置における第1パネル221と第3パネル223の間の距離に等しい長さを有する。
【0095】
剛性要素26、即ちプレートは、特に、弾性接続部27によってカバーに又は第1パネル221及び第3パネル223に接続される。
【0096】
図において、弾性接続部はカバー3に固定されている。
【0097】
そして、剛性要素26、即ちプレートは、2つの位置、即ち、
-剛性要素26が底部21の近く位置する、周縁部22のパネル221、222、223、224の収納位置に対応するケース21の保管位置と、
-剛性要素26が底部21から間隔をあけて配置される、周縁部22のパネル221、222、223、224の使用位置に対応するケース2の使用位置と、の間で底部21に対して平行移動できる。
【0098】
従って、弾性接続部27は、剛性要素26、即ちプレートを使用位置に戻す手段を形成する。
【0099】
弾性接続部27は少なくとも1つの弾性的に変形可能なバンド又はケーブルを備える。
【0100】
より具体的に、図に示されるように、弾性接続部は弾性的に変形可能なケーブルによって形成される。弾性的に変形可能なケーブルは、周縁部22の第1パネル221又はカバー3の第1フラップ31、周縁部22の第3パネル223又はカバーの第2フラップ32と、プレート、即ち剛性要素26との両方に単一の部分で固定される。
【0101】
そして、弾性ケーブルは、周縁部22の第1パネル221又はカバー3の第1フラップ31を横切り、それからプレートを横切ってプレートに沿って延び、それから再びプレートを横切って周縁部22の第3パネル223又はカバー3の第2フラップ32を2箇所で横切り、再びプレートを横切り、プレートに沿って、再び横切る周縁部22の第1パネル221又はカバー3の第1フラップ31へ延び、それに固定され又は弾性的に変形可能なケーブルの第1端に繋がれて固定される。
【0102】
このように、弾性的に変形可能なケーブルは、ケース2又はカバーとプレートの両方を横切る輪を形成する。
【0103】
従って、周縁部22のパネル221、222、223、224の使用位置において、弾性接続部は、プレートをその使用位置に戻すための部材を形成する。
【0104】
従って、ケース2の底部21の方向にプレートに加えられた力は、弾性的に変形可能なケーブルを弾性的に変形し、周縁部22の第1パネル221及び第3パネル223をケース2の底部21の方に牽引する効果を発揮する。
【0105】
パネル221、222、223、224を使用位置に保持する手段25によって、パネル221、222、223、224がそれらの収納位置を戻ることを防止できる。
【0106】
剛性要素26、即ちプレートは、カバー3が収納空間を閉じたときにカバー3に対向することを意図された上面を有し、この上面は、ケース2の収納空間内における物体の保持を可能にする滑り止め被覆物及び/又は可撓性材料を保持する。
【0107】
滑り止め被覆物は、剛性要素26に、即ちプレート上に貼り付けられた材料で作られた追加の層であり得る。
【0108】
この場合、追加の材料は、粗い部分及び/又は接着剤のような接着性被覆物を備えてもよい。
【0109】
もちろん、接着性被覆物が使用される場合、それはパッケージ1の再利用可能な性質と両立できるように選択される。
【0110】
換言すれば、接着性被覆物は、運送される物体Oをパッケージ1内に保持することを向上させることができるが、ユーザが運送される物体Oをパッケージ1から取り出したいとき、運送される物体Oから分離される能力を有するべきである。
【0111】
追加の材料は、特に、ケース2に収容された運送される物体5に接着できる特性を有する革又は合成素材であり得る。
【0112】
しかし、パッケージ1の再利用可能な性質を維持するために、追加の材料の層が、剛性要素26、即ちプレート上に、運送される物体Oを接着することを妨げるだろう、埃、砂、又は他の要素のような汚れを許容しないことが不可欠である。
【0113】
可撓性材料の場合、発泡体が使用され得る。この発泡体は、特に、1つ又は複数の運送される物体Oの輪郭に最も良く合致するように変形可能でなければならない。
【0114】
さらに、パッケージ1、特にケース2は、ケース2の周縁部22のパネル221、222、223、224の1つに固定されたデジタル通信パネル28を備える。適用可能な場合、デジタルパネル28はカバー3に固定され得る。
【0115】
特に図1に示されるように、デジタル通信パネル28は周縁部22の第1パネル221に固定される。
【0116】
このデジタル通信パネルは、特に、画面281によって、パッケージ1の運送に関連する情報、例えば、目的地、又は、供給網、概して物流網のオペレータによって読み取られることを意図されたバーコードのような信号を表示することができる。
【0117】
特に図2及び図6に示されるように、カバー3は、
-周縁部22の第1パネル221に回転可能に取り付けられた第1フラップ31と、
-周縁部22の第3パネル223に回転可能に取り付けられた第2フラップ32と、
-周縁部22の第2パネル222に回転可能に取り付けられた第3フラップ33と、
-周縁部22の第4パネル224に回転可能に取り付けられた第4フラップ34と、を備える。
【0118】
換言すれば、周縁部22の第1パネル221、第2パネル222、第3パネル223、第4パネル224のそれぞれは、底部21とカバー3の間に置かれる。
【0119】
従って、それぞれのフラップ31、32、33、34は、それがケース22の収納空間へのアクセスを防止する閉位置と、それがケース22の収納空間へのアクセスを自由なままにしておく開位置との間で可動である。
【0120】
カバー3の様々なフラップ31、32、33、34は、ケース2が図1に示されるように成形されたとき、対になって互いに対向するか、互いに重なることを意図されている。
【0121】
より具体的に、ケース2が成形されたとき、カバー3の第1フラップ31及び第2フラップ32は互いに連続して延在し、カバー3の第3フラップ33及び第4フラップ34は、互いに重なり、第1フラップ31及び第2フラップ32と重なって延在する。
【0122】
換言すれば、第1フラップ31及び第2フラップ32は、収納空間、より具体的に剛性要素26、即ちプレートに面し、一方の第3フラップ33及び第4フラップ34と、他方の剛性要素26即ちプレートとの間に挟まれる。
【0123】
有利に、第1フラップ31及び第2フラップ32は、それぞれ、以下に説明されるように、少なくとも1つの運送される物体Oをパッケージ1内で適所に保持するために、可撓性材料及び/又は滑り止め被覆物で覆われた内面を有する。
【0124】
滑り止め被覆物は、剛性要素26に、即ちプレート上に貼り付けられた材料で作られた追加の層であり得る。
【0125】
この場合、追加の材料は、粗い部分及び/又は接着剤のような接着性被覆物を備えてもよい。
【0126】
もちろん、接着性被覆物が使用される場合、それはパッケージ1の再利用可能な性質と両立できるように選択される。
【0127】
換言すれば、接着性被覆物は、運送される物体Oをパッケージ1内に保持することを向上させることができるが、ユーザが運送される物体Oをパッケージ1から取り出したいとき、運送される物体Oから分離される能力を有するべきである。
【0128】
追加の材料は、特に、ケース2に収容された運送される物体5に接着できる特性を有する革又は合成素材であり得る。
【0129】
しかし、パッケージ1の再利用可能な性質を維持するために、追加の材料の層が、運送される物体Oをカバー3に対して接着することを妨げるだろう、埃、砂、又は他の要素のような汚れを許容しないことが不可欠である。
【0130】
可撓性材料の場合、発泡体が使用され得る。この発泡体は、特に、1つ又は複数の運送される物体Oの輪郭に最も良く合致するように変形可能でなければならない。
【0131】
図12に示される実施形態によれば、剛性要素26、即ちプレートは、滑り止め被覆物を保持し、カバー3は、可撓性材料、例えば発泡体を保持する。
【0132】
図示されない異なる実施形態によれば、互いに連続して延在するのは第3フラップ33及び第4フラップ34であり、カバー3の第1フラップ31及び第2フラップ32は、互いに重なり、カバー3の第3フラップ33及び第4フラップ34に重なって延在する。そして、この異なる実施形態において、可撓性材料及び/又は滑り止め被覆物は第3フラップ33及び第4フラップ34によって保持される。
【0133】
パッケージ1を縦断面で示す図12を参照すると、第3フラップ33及び第4フラップ34のうちの一方のみが運送される物体Oと接触して変形した発泡体を保持し、第4フラップ34は第1フラップ31と重なる。この形態において、プレート、即ち剛性要素26は、弾性接続部27によってカバー3の第3フラップ33及び第4フラップ34に接続される。
【0134】
物体Oの安全な運送を可能にするために、本発明によるパッケージ1が使用され得る。
【0135】
この目的のために、パッケージ1は、初めに保管されるために折り畳まれた形態にあるが、収納空間を定めるために成形されなければならない。
【0136】
その折り畳まれた形態において、図3に示されるように、周縁部のパネル221、222、223、224はそれらの収納位置にあり、伝動要素23の2つの部分は互いに折り畳まれる。
【0137】
より具体的に、周縁部22の第1パネル221及び第3パネル223はケース2の底部21に重なって延在し、周縁部22の第2パネル222及び第4パネル224はケース2の底部21に連続して延在する。
【0138】
この収納形態において、カバーのフラップ31、32、33、34は次のように配置される。即ち、
カバー3の第1フラップ31及び第2フラップ32は、それぞれ周縁部22の第1パネル221及び第3パネル223に連続して延在し、互いに重なって配置され、
第3フラップ33及び第4フラップ34は、それぞれ周縁部22の第2パネル222及び第4パネル224に重なって延在し、実質的に互いに連続して延在する。
【0139】
次に、プレートはその保管位置にあり、即ち、それはケース2の底部21の近くに位置する。
【0140】
パッケージ1を折り畳まれた態様に維持する手段4は、カバー3の第3フラップ33及び第4フラップ34に配置され得、これらの折り畳まれた態様の維持手段4は、例えば、機械的な接着物の形を取ることができる。これらの維持手段によって、特に、ケース2の不必要な成形を防止することができる。
【0141】
従って、この収納形態において、パッケージ1は、その使用中の厚みに比べて薄い厚みを有する。
【0142】
ケース2、それ故にパッケージ1を成形するために、ユーザは、カバーの第3フラップ33及び第4フラップ34に働きかけ、それらを枢動し、周縁部22の第1パネル221及び第3パネル223にアクセスできるようにする。
【0143】
それから、ユーザは、周縁部22の第1パネル221及び第3パネル223を掴み、ケース2の外側、即ち底部21の反対側に向けて牽引力をかけることで、それらをそれらの使用位置に配置する。
【0144】
この動作中、伝動要素23は、牽引力によって働き、周縁部22の第2パネル222及び第4パネル224の変位動作を使い、それらをそれらの使用位置に配置する。
【0145】
より具体的に、伝動要素23の第1部分及び第2部分はヒンジのおかげで互いに対して回転する。
【0146】
従って、第1部分は、周縁部22の第1パネル221又は第3パネル223に固定され、その作用をヒンジによって伝動要素23の第2部分に伝達し、第2部分は、それ自体、周縁部22の第2パネル222又は第4パネル224に留められ又は固定され、それにより、周縁部22の第2パネル222及び第4パネル224が変位する。
【0147】
ケース2が成形されると、即ち、周縁部22の第1パネル221、第2パネル222、第3パネル223、第4パネル224のそれぞれがその使用位置にあるとき、保持手段25は、パネル221、222、223、224をそれらの使用位置に留めるように働く。
【0148】
特に、周縁部22の第2パネル222又は第4パネル224に固定された保持手段25の第1部分は、それぞれの伝動要素23の第1部分に固定された保持手段25の第1部分と協働する。
【0149】
第1パネル221及び第3パネル223の収納位置から使用位置への推移は弾性接続部27によって促進される。
【0150】
実際、周縁部22の第1パネル221及び第3パネル223に、又はカバー3に、剛性要素26、即ちプレートを接続する弾性接続部27の張力によって、それはケースの底部21から間隔をあけて配置される。そして、剛性要素26は、第1パネル221及び第3パネル223に擦れ、第3パネル223から間隔をあけて第1パネル221を自動的に配置する。従って、これにより、ユーザから必要とされる力が制限される。
【0151】
ケース2が成形されると、ユーザは、台上に、即ち剛性要素26上に、運送される物体Oを配置し得る。
【0152】
それから、ユーザは、カバー3の下面、特にカバー3の第3フラップ33及び第4フラップ34に固定された可撓性材料を、プレートに対向させて、即ち運送される物体Oに当てて配置し得る。図12の実施形態において、第3フラップ33のみが可撓性材料を保持し、従ってそれが運送される物体Oと接触して変形する。
【0153】
図12に見られるように、物体Oは、第3フラップ33と、プレート、即ち剛性要素26との間にうまく保持される。従って、物体Oは、もはやパッケージ1の収納空間内で変位し得ない。この適所での保持は、特に、プレート上、即ち剛性要素16上の滑り止め被覆物の存在によって向上する。
【0154】
まだ図12に示されているように、弾性接続部27はわずかに張力をかけられ、即ち、剛性要素26、特に弾性部材は、束縛された状態にある。
【0155】
換言すれば、弾性接続部27は、プレートをカバー3の方に戻す傾向にあり、従って物体Oを可撓性材料に接触させることを強い、それも特に摩擦によって物体Oの変位を防止する。
【0156】
それから、ユーザは、パッケージ1を恒久的に閉じるために、第3フラップ33及び第4フラップ34の上に、第2フラップ32を、次に第1フラップ31を折り畳み得る。
【0157】
周縁部22のパネル221、222、223、224の少なくとも1つ、例えば周縁部22の第2パネル222及び/又は第3パネル223及び/又は第4パネル224上に第1フラップ31を保持するための特別の手段が特に提供されてもよい。
【0158】
それから、このように閉じられたパッケージ1は現行の流通網経由で送付され得、送付データはロードされてデジタル通信パネル28に表示され得る。
【0159】
有利に、パッケージ1、特にそのケース2及びそのカバー3は、特に、製造業者DS SMITHからの商品名Akylux(登録商標)、Akyplein(登録商標)、及びAkyboard(登録商標)のような押出ポリプロピレン、又は、Storopack社が販売しているような、発泡ポリプロピレン、即ち発泡体の形を取るものから製造され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2022-03-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納空間を定めるケース(2)と、前記ケース(2)の前記収納空間を閉じることを意図されたカバー(3)とを備え、前記ケース(2)は底部(21)及び周縁部(22)を有し、前記周縁部(22)は、
第1パネル(221)と、
第2パネル(222)と、
前記第1パネル(221)に対向する第3パネル(223)と、
前記第2パネル(222)に対向する第4パネル(224)と、を備え、
前記第1パネル(221)、前記第2パネル(222)、前記第3パネル(223)、及び前記第4パネル(224)のそれぞれは、
それが前記底部(21)と実質的に平行に延在する収納位置と、
それが前記底部(21)に実質的に垂直に延在する使用位置と、を取り得、
前記ケース(2)は、前記第1パネル(221)及び前記第3パネル(223)に弾性接続部(27)によって接続された剛性要素(26)を備え、前記剛性要素(26)は、
前記剛性要素(26)が前記底部(21)の近くに位置する、前記周縁部(22)のパネル(221)の収納位置に対応する前記ケース(2)の保管位置と、
前記剛性要素(26)が前記底部(21)から間隔をあけて配置される、前記周縁部(22)のパネル(221、222、223、224)の使用位置に対応する前記ケース(2)の使用位置と、の間で可動であり、
前記弾性接続部(27)は、前記剛性要素(26)をそれの保管位置からそれの使用位置に変位させる傾向にあることを特徴とする、パッケージ(1)。
【請求項2】
前記ケース(2)は、少なくとも、
前記周縁部(22)の前記第1パネル(221)と前記第2パネル(222)又は前記第4パネル(224)との間に置かれた第1伝動要素(23)と、
前記周縁部(22)の前記第3パネル(223)と前記第2パネル(222)又は前記第4パネル(224)との間に置かれた第2伝動要素(23)と、をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のパッケージ(1)。
【請求項3】
前記剛性要素(26)は、前記第1パネル(221)及び前記第3パネル(223)の使用位置における前記第1パネル(221)と前記第3パネル(223)の間の距離に等しい長さのプレートであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のパッケージ(1)。
【請求項4】
前記弾性接続部(27)は少なくとも1つの弾性的に変形可能なバンド又はケーブルを備えることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載のパッケージ(1)。
【請求項5】
前記ケース(2)は、前記第1パネル(221)、前記第2パネル(222)、前記第3パネル(223)、及び前記第4パネル(224)をそれらの使用位置に保持する手段(25)をさらに備えることを特徴とする、請求項1から4の何れかに記載のパッケージ(1)。
【請求項6】
前記保持手段(25)は、それぞれ取り外せない方法で前記ケース(2)の前記周縁部(22)に取り付けられた2つの部分を備えることを特徴とする、請求項5に記載のパッケージ(1)。
【請求項7】
前記カバー(3)は、
前記周縁部(22)の前記第1パネル(221)に枢動可能に取り付けられた第1フラップ(31)と、
前記周縁部(22)の前記第3パネル(223)に枢動可能に取り付けられた第2フラップ(32)と、
前記周縁部(22)の前記第2パネル(222)に枢動可能に取り付けられた第3フラップ(33)と、
前記周縁部(22)の前記第4パネル(224)に枢動可能に取り付けられた第4フラップ(34)と、を備え、
それぞれのフラップ(31、32、33、34)は、それが前記ケース(2)の前記収納空間へのアクセスを防止する閉位置と、それが前記ケース(2)の前記収納空間へのアクセスを自由なままにしておく開位置との間で可動であることを特徴とする、請求項1から6の何れかに記載のパッケージ(1)。
【請求項8】
前記第1フラップ(31)及び前記第2フラップ(32)は、それらの閉位置において、互いに連続して延在し、前記第3フラップ(33)及び前記第4フラップ(34)は、それらの閉位置において、互いに重なり、前記第1フラップ(31)及び前記第2フラップ(32)に重なって延在することを特徴とする、請求項7に記載のパッケージ(1)。
【請求項9】
前記第3フラップ(33)及び前記第4フラップ(34)は、それらの閉位置において、互いに連続して延在し、前記第1フラップ(31)及び前記第2フラップ(32)は、それらの閉位置において、互いに重なり、前記第3フラップ(33)及び前記第4フラップ(34)に重なって延在することを特徴とする、請求項に記載のパッケージ(1)。
【請求項10】
前記第1フラップ(31)及び前記第2フラップ(32)、又は前記第3フラップ(33)及び前記第4フラップ(34)は、一列に並び、それぞれ、それらの閉位置において前記収納空間に面する内面を有し、前記内面は、滑り止め被覆物で、及び/又は前記収納空間に収容された物体(O)によって変形され得る可撓性材料で覆われることを特徴とする、請求項又はに記載のパッケージ(1)。
【請求項11】
前記プレートは、前記ケース(2)の前記収納空間内における物体(O)の保持を可能にする滑り止め被覆物及び/又は可撓性材料を保持することを特徴とする、請求項に記載のパッケージ(1)。
【請求項12】
前記ケース(2)の前記周縁部(22)の前記第1パネル(22)、前記第2パネル(222)、前記第3パネル(223)、若しくは前記第4パネル(224)に、又は前記カバー(3)に固定されたデジタル通信パネル(28)を備えることを特徴とする、請求項1から11の何れかに記載のパッケージ(1)。
【国際調査報告】