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特表2022-521857多者間インセンティブアライメントを最適化するために、オプション性のある無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を対象とする、結合されカスタマイズされた取引のためのシステム、デバイス、および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-12
(54)【発明の名称】多者間インセンティブアライメントを最適化するために、オプション性のある無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を対象とする、結合されカスタマイズされた取引のためのシステム、デバイス、および方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/04 20120101AFI20220405BHJP
【FI】
G06Q40/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560373
(86)(22)【出願日】2020-03-28
(85)【翻訳文提出日】2021-11-17
(86)【国際出願番号】 US2020025559
(87)【国際公開番号】W WO2020205669
(87)【国際公開日】2020-10-08
(31)【優先権主張番号】62/826,390
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】521440884
【氏名又は名称】パーク アベニュー ファイナンス
(74)【代理人】
【識別番号】100097456
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 徹
(72)【発明者】
【氏名】ナサン ピアース
(72)【発明者】
【氏名】ジャレド オルソン
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB51
(57)【要約】
本明細書に記載されている技術は、組織の価値を高め、他の方法では共同作業ができない取引主体(個人、組織、その他のタイプの主体など)の間でインセンティブアライメントを行うために、オプション性のある無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を含む、結合されカスタマイズされた取引を決定、作成、実行、監視、管理するシステムおよび装置(ユーザコンピュータ、サーバ装置、サーバクラスタなど)の実装を可能にする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置であって、
プログラム命令を保存したメモリデバイスと、
該プログラム命令を実行するように構成された1以上のプロセッサであって、
第1のワラント取引と第2のワラント取引を行う第1の企業と第2の企業を特定し、
該第1の企業の能力と目的、および該第2の企業の能力と目的に基づいて、該第1のワラント取引の条件および該第2のワラント取引の条件を決定し、
該第1のワラント取引および該第2のワラント取引を実行して、該第1の企業の利益を該第2の企業に配し、該第2の企業の利益を該第1の企業に配する、該プロセッサと、
を備え、
該第1のワラント取引は、該第2の企業からワラントを購入する該第1の企業を含み、
該第2のワラント取引は、該第1の企業からワラントを購入する該第2の企業を含む、前記サーバ装置。
【請求項2】
前記第1のワラント取引は、前記第2の企業の永久優先株式を対象とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第2のワラント取引は、前記第1の企業の永久優先株式を対象とする、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1のワラント取引の有効期限が、前記第2のワラント取引の有効期限と異なる、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のワラント取引の購入価格が、前記第2のワラント取引の購入価格と異なる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記第1のワラント取引の購入価格および前記第2のワラント取引の購入価格は、それぞれ、前記第2の企業の成長予想レベルに対する前記第1の企業の成長予想レベルに基づいており、前記第1の企業の該成長予想レベルは、前記第2の企業の該成長予想レベルとは異なる、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
サーバ装置に関連付けられた1以上のプロセッサによって実行されるプログラム命令を含むコンピュータ可読媒体であって、
該プロセッサは、該プログラム命令を実行することによって、
第1のワラント取引と第2のワラント取引を行う第1の企業と第2の企業を特定し、
該第1の企業の能力と目的、および該第2の企業の能力と目的に基づいて、該第1のワラント取引の条件および該第2のワラント取引の条件を決定し、
該第1のワラント取引および該第2のワラント取引を実行して、該第1の企業の利益を該第2の企業に配し、該第2の企業の利益を該第1の企業に配し、
該第1のワラント取引は、該第2の企業からワラントを購入する該第1の企業を含み、
該第2のワラント取引は、該第1の企業からワラントを購入する該第2の企業を含む、
前記コンピュータ可読媒体。
【請求項8】
前記第1のワラント取引は、前記第2の企業の永久優先株式を対象とする、請求項7に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項9】
前記第2のワラント取引は、前記第1の企業の永久優先株式を対象とする、請求項7に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記第1のワラント取引の有効期限が、前記第2のワラント取引の有効期限と異なる、請求項7に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記第1のワラント取引の購入価格が、前記第2のワラント取引の購入価格と異なる、請求項7に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記第1のワラント取引の購入価格および前記第2のワラント取引の購入価格は、それぞれ、前記第2の企業の成長予想レベルに対する前記第1の企業の成長予想レベルに基づいており、前記第1の企業の該成長予想レベルは、前記第2の企業の該成長予想レベルとは異なる、請求項7に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項13】
サーバ装置によって実行される方法であって、
第1のワラント取引と第2のワラント取引を行う第1の企業と第2の企業を特定するステップであって、該第1のワラント取引が該第2の企業からワラントを購入する該第1の企業を含み、該第2のワラント取引が該第1の企業からワラントを購入する該第2の企業を含む、前記ステップ;と、
該第1の企業の能力と目的、および該第2の企業の能力と目的に基づいて、該第1のワラント取引の条件および該第2のワラント取引の条件を決定するステップ;と、
該第1のワラント取引および該第2のワラント取引を実行して、該第1の企業の利益を該第2の企業に配し、該第2の企業の利益を該第1の企業に配するステップ;と、
を含む、前記方法。
【請求項14】
前記第1のワラント取引は、前記第2の企業の永久優先株式を対象とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のワラント取引は、前記第1の企業の永久優先株式を対象とする、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のワラント取引の有効期限が、前記第2のワラント取引の有効期限と異なる、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のワラント取引の購入価格が、前記第2のワラント取引の購入価格と異なる、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のワラント取引の購入価格および前記第2のワラント取引の購入価格は、それぞれ、前記第2の企業の成長予想レベルに対する前記第1の企業の成長予想レベルに基づいており、前記第1の企業の該成長予想レベルは、前記第2の企業の該成長予想レベルとは異なる、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
サーバ装置であって、
プログラム命令を保存したメモリデバイスと、
該プログラム命令を実行するように構成された1以上のプロセッサであって、
複数の企業エンティティに対応する取引特性を決定し、
該取引特性に基づいて、該複数の企業エンティティのうちの第1の企業エンティティを、該複数の企業エンティティのうちの第2の企業エンティティとマッチングし、
該第1の企業エンティティと該第2の企業エンティティの取引特性に基づいて、該第1の企業エンティティと該第2の企業エンティティとの間のインセンティブアライメントを最適化するためのワラント取引条件を決定し、
該ワラント取引条件に従って、該第1の企業エンティティと該第2の企業エンティティとの間のワラント取引提案を生成する、前記プロセッサと、
を備える、前記サーバ装置。
【請求項20】
前記1以上のプロセッサが、前記取引特性に基づいて、前記複数の企業エンティティのうちの前記第1の企業エンティティを、前記複数の企業エンティティのうちの第3の企業エンティティおよび第4の企業エンティティとマッチングするようにさらに構成された、請求項19に記載のサーバ装置。
【請求項21】
前記1以上のプロセッサが、前記第2の企業エンティティ、前記第3の企業エンティティ、および前記第4の企業エンティティを、前記第1の企業エンティティに対する取引適合性について評価し、
前記第2の企業エンティティ、前記第3の企業エンティティ、および前記第4の企業エンティティの、前記第1の企業エンティティに関する取引適合性に基づく評価結果を、ユーザに提供するようにさらに構成された、請求項20に記載のサーバ装置。
【請求項22】
前記複数の企業エンティティの各企業エンティティに対応する前記取引特性が、
成長性の属性;
リスクの属性;および
貨幣資産の属性、
を含む、請求項19に記載のサーバ装置。
【請求項23】
前記取引特性が、前記複数の企業のうちの各企業についてのリスクアパタイト属性をさらに含む、請求項22に記載のサーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
システム(例えば、コンピュータネットワーク、テレコミュニケーションネットワークなど)やデバイス(例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、サーバなど)は、さまざまな種類のハードウェアおよびソフトウェアで構成され、システム及び/又はデバイスが1以上のさまざまな機能を提供できるようにする。システム及び/又はデバイスに実装されるハードウェア及び/又はソフトウェアは、能力、複雑性、特性、実用性などの点で大きく異なる場合がある。システムやデバイスの中には、ファイル管理や編集ソリューション、ブラウザやネットワーク機能、データストレージなど、比較的一般的な機能をサポートするように構成されているものもあるが、他のシステムやデバイスは、高度に複雑で専門的な機能をサポートするように構成されているものもある。これらの機能には、要求の厳しいデータ処理や分析操作、専門的で多様なデータセットの生成、高価値の出力の生成などが含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0002】
(図面の簡単な説明)
本明細書に記載されている実施形態は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明によって容易に理解されるであろう。説明を容易にするために、同様の参照数字が同様の構造要素を示す場合がある。実施形態は、添付の図面の図に例示されているが、これに限定されるものではない。
【0003】
図1図1は、本明細書に記載されている1以上のデバイス、システム、および方法に実装される可能性のある例示的な環境である。
図2図2は、本明細書に記載されている1以上の実施形態に従って、企業間の多者間インセンティブアライメントを行うための、オプションのある無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を含む、結合されカスタマイズされた取引を生成し、実行するための例示的なプロセスを示すフローチャート図である。
図3図3は、本明細書に記載されている1以上の実施形態に従って、企業の能力と目的を決定するための例示的なデータ構造を示すブロック図である。
図4図4は、本明細書に記載されている1以上の実施形態に従って、最適化された多者間インセンティブアライメントのための、カスタマイズされ結合されたワラント取引を行うための最適な企業を決定するための例示的なデータ構造示すブロック図である。
図5図5は、本明細書に記載された1以上の実施形態に従って、最適化された多者間インセンティブアライメントのための、オプション性のある結合されカスタマイズされた取引を決定し、実行することによる企業価値の変化の例を示す図である。
図6図6は、本明細書に記載されている1以上の実施形態に従って、所定のオプションまたはワラント取引で対象とされる可能性のある、企業の例示的な利益を示すブロック図である。
図7図7は、本明細書に記載されている1以上の実施形態に従って、所定のオプションまたはワラント取引で対象とされる可能性のある、企業の例示的な利益を示すブロック図である。
図8図8は、本明細書に記載された1以上の実施形態に従って、最適化された多者間インセンティブアライメントのための、カスタマイズされ結合されたワラント取引の最適条件を決定するための例示的なプロセス800のフローチャート図である。
図9図9は、本明細書に記載されている1以上の実施形態に従って、最適化された多者間インセンティブアライメントのための、カスタマイズされ結合されたワラント取引を記録するための例示的なデータ構造を示すブロック図である。
図10図10は、本明細書に記載されている1以上の実施形態に従って、ワラントを監視、管理、および実行するための例示的なプロセスを示すフローチャート図である。
図11図11は、本明細書に記載されている1つまたは複数の実施形態に従って、ネットワーク仮想化(NFV)をサポートするように構成されたシステムのコンポーネントを示すブロック図である。
図12図12は、本明細書に記載された1以上の実施形態に従って、装置の例示的なコンポーネントを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
(詳細な説明)
以下の詳細な説明では、添付の図面を参照する。異なる図面に記載されている同じ参照符号は、同一または類似の要素を示している場合がある。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用したり、構造的または論理的な変更を行ったりすることができることを理解されたい。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味で捉えられるものではない。
【0005】
経済的参加者には、個人、企業、非営利団体、学術・研究機関、政府機関など、さまざまなエンティティや組織が含まれる。分かり易くするために、このようなエンティティを、個別にまたはまとめて、「企業」(company)または「企業」(companies)と呼ぶことがある。 多くのシナリオで、企業は通貨資産(例えば、現金など)を、株式や、ある種の株式を特定の価格で特定の期日に購入するかどうかを決定する強制力のある権利(ストックオプション、ストックワラントなどとも呼ばれる)を含む、他社の利益と交換することを含む取引を行うことがある。ストックオプションやストックワラントを総称して、ここではワラントと呼び、ワラントを含む取引をここではワラント取引と呼ぶことがある。
【0006】
ワラント取引は、取引企業に一定の利益をもたらすが、典型的なワラント取引は、取引企業間の利益のアライメントを実現するものではない。例えば、第1の企業が第2の企業からワラントを購入した場合、第1の企業の利福は第2の企業の利福に(少なくとも部分的に)依存する可能性があるが、第2の企業はワラントと引き換えに現金を受け取った時点で既にワラント取引からの利益を得ているため、第2の企業の利福は第1の企業の利福に依存しない可能性がある。そのため、典型的なワラント取引では、(a)第1の企業の個別の成功、(b)第2の企業の個別の成功、および(c)両取引企業の相互の成功、に影響を与える利益のアライメントが行われていない。
【0007】
加えて、ほとんどのワラント取引は、普通株式などの価格変動商品の購入を含むため、オプションの価値は、価格変動商品(普通株式など)の現在の市場価値、価格変動商品を取得するためにワラントが行使される可能性のある購入価格、および購入オプションが行使される可能性のある期間に基づいている。このようなシナリオでは、株式の市場価値は分かっていても、ワラントの有効期限または満期日までに株式の価値が変化する可能性が高いため、株式の最終的な価値は不確定となる。社債などの固定利付商品を対象としたワラント取引はあまり一般的ではないが、主に商品の利回りとリスクの要素(価格に反映されるが、基本的には価格ベースではない)に基づいて取引されることがある。例えば、社債の価格は、その社債が指定する利回り(例えば、確定インカム)と、社債の発行者が満期まで社債に関して支払うべき様々な支払いを履行する能力と意思があるかどうかの確率(例えば、リスク)の組み合わせに基づいている場合がある。
【0008】
このように、ワラント取引は、利回りやリスクに基づく商品、特に永久優先株式のような売付企業の無期限の所有者利益をもたらす商品については、一般的に取引されていない。価値が株式の価格に基づいている普通株式とは異なり、永久優先株式の価値(例えば、価格)は、予想される利回り(例えば、予想される配当金の支払い、時間の経過に伴う株式の価値の増加など)と、売付企業が予想される利回りに応じて業績を上げるかどうかの確率(例えば、リスク)に基づいている場合がある。また、社債とは異なり、永久優先株式には、明確な支払いの約束や満期日がない場合がある。その代わりに、永久優先株式は、売付企業の永久的な所有者利益を与え、定期的な配当金の支払いを期待させるが、利回りや時間に応じた資本の還元(例えば、利子や元本の支払いなど)を明確に約束するものではない。このように、永久優先株式は、利回りとリスクに基づいた商品であり、満期や期限のない所有者利益を生み出すため、永久優先株式を含む取引は、ある企業(例えば、買付企業)の長期的な利益を別の企業(例えば、売付企業)の利益に配する方法を提供することができる。しかしながら、このような取引は、買付企業の利益を売付企業の利益に配することができるかもしれないが(買付企業は売付企業の継続的な成功から利益を得る)、売付企業は永久優先株式の発行と引き換えに現金を受け取ることによって既に取引からの利益を得ている実現している可能性があるため、このような取引は売付企業の長期的な利益を買付企業の長期的な利益に配することができない可能性がある。
【0009】
本明細書に記載されている技術は、1)取引企業の価値を高めるため、および2)企業間の長期的なインセンティブアライメントを行うための、オプション性のある無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を含む、結合されカスタマイズされた多者間取引を決定、作成、実行、監視、管理するシステムおよび装置(ユーザコンピュータ、サーバ装置、サーバクラスタなど)の実装を可能にすることができる。例えば、第1のワラント取引は、第1の企業が第2の企業の永久優先株式を対象とするワラントと第1の金額(例えば、現金)を交換することを含み、第2の取引は、第2の企業が第1の企業の永久優先株式を対象とするワラントと第2の金額(例えば、現金)を交換することを含むことができる。永久優先株式には、予想される利回りや推定されるリスクなどが売付企業に特有の、または比較的固有のものである、利回りベースおよびリスクベースの商品が含まれる場合があるため、各ワラント取引の条件(金額、ワラント価格、行使価格など)は、各企業の相対的な能力や機会に応じて高度にカスタマイズされる可能性がある。
【0010】
加えて、本明細書に記載されているシステム及び/又はデバイスは、一方のワラント取引の条件を他方のワラント取引の条件の1以上に基づいて(少なくとも部分的に)決定することにより、各ワラント取引のセットを実質的に結合するように構成されてもよく、またその逆も同様である。企業間の仮想ワラント取引の初期セットを決定すると、本明細書に記載のシステム及び/又は装置は、仮想ワラント取引が各企業の将来の成功確率および成功度合いに与える影響を分析および予測することができる(なぜなら、例えば、仮想ワラント取引を実行すると、各企業が利用可能な通貨資産が変化し、インセンティブアライメントなどが行われ、それによって仮想ワラント取引に適用されるリスクおよび利回りの期待値に大きな影響を与える可能性があるからである)。システム及び/又はデバイスは、追加の仮想ワラント取引(それぞれ異なる条件で)を生成し、仮想ワラント取引の各セットの対応する期待値を決定し、取引企業にとって最適な期待値に関連した仮想ワラント取引を選択することができる。
【0011】
さらに、各ワラント取引の対象資産には永久優先株式が含まれているため、動的に生成され、高度にカスタマイズされた取引は、各ワラント取引の最終的な利回りが売付企業の業績に基づいていることから、企業間のインセンティブアライメントを最適化することができる。より具体的には、第1のワラント取引の買付企業は、売付企業の価値と成功を最大化することで、第1のワラント取引で対象とされる永久優先株式の利回りを最大化することができるため、売付企業の価値と成功を最大化することに直接的なインセンティブが与えられる可能性がある。加えて、第1のワラント取引は、第1の取引と方向性が逆の第2のワラント取引と結合しているため、第2のワラント取引の買付企業も同様に、第2の取引の売付企業の価値と成功を最大化することを支援するインセンティブが与えられ、これによって取引企業間のインセンティブアライメントを行うことができる。さらに、各ワラント取引が永久優先株式を対象とする場合、永久優先株式には有効期限や満期がないため、両社のインセンティブアライメントは継続的かつ無期限となる可能性がある。したがって、本明細書に記載されている技術は、企業間の長期的なインセンティブアライメントを最適化する、カスタマイズされ結合された、オプション性のある利回りベースおよびリスクベースの取引を動的に決定するように構成されたシステムおよびデバイスを含むことができる。本明細書に記載されているシステムおよびデバイスによって可能となる、追加の特徴、プロセス、利益、および利点について、本明細書に提示されている図を参照して以下で詳細に説明する。
【0012】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている技術は、二者間インセンティブアライメント(例えば、2つの企業が関与している場合)または多者間インセンティブアライメント(例えば、2つの企業と1以上の子企業が関与している場合)を行うことができる。例えば、第1の企業が第2の企業にワラントを販売したり、第2の企業の子企業が第1の企業(及び/又は第1の企業の子企業)にワラントを販売したりすることで、2つ以上の参加エンティティの間で直接的および間接的なインセンティブアライメントが行われることがある。このように、本明細書で企業やその他の取引エンティティを対象としている例や実施形態などは、企業やその他の取引エンティティのサブエンティティを含む例や実施形態などにも適用可能である。
【0013】
図1は、本明細書に記載されている1以上のデバイス、システム、および方法に実装される可能性のある例示的な環境100である。図示されているように、環境100は、ユーザデバイス110-1~110-N(集合的に「ユーザデバイス110」、または個別に「ユーザデバイス110」と呼ばれ、ここで、Nは1より大きい整数である)、取引マネージャデバイス115、取引結合・インセンティブアライメント(TCIA)システム120、企業情報リポジトリ130、取引情報リポジトリ140、金融・銀行システム150、および規制・報告システム160を含むことができる。環境100は、1以上のタイプのネットワーク、及び/又はそれらの組み合わせを含むことができ、図1の1以上のシステムおよびデバイスが互いに通信することを可能にするネットワーク170も含むことができる。
【0014】
図1に示されたシステム、デバイス、及び/又はネットワークの数量は、説明のためだけに設けられている。実際には、環境100は、追加のシステム、デバイス、及び/又はネットワーク、より少ないシステム、デバイス、及び/又はネットワーク、異なるシステム、デバイス、及び/又はネットワーク、または図1に示されているのとは異なる配置のシステム、デバイス、及び/又はネットワークを含むことができる。例えば、図示されていないが、環境100は、ルータ、モデム、ゲートウェイ、スイッチ、ハブ、電源など、環境100に示される様々なデバイス/コンポーネント間の通信を促進または可能にするデバイスを含んでいてもよい。代替的に、または追加的に、環境100の1以上のシステム及び/又はデバイスが、環境100の別のシステム及び/又はデバイスによって実行されているように記述された1以上の機能を実行してもよい。例えば、ある機能(またはその一部)がTCIAシステム120によって実行されるものとして本明細書に記載されている場合があるが、代替例及び/又は他のシナリオでは、その機能(またはその一部)は、ユーザデバイス110、取引マネージャデバイス115、金融・銀行システム180など、1以上の他のシステムまたはデバイスによっても実行され、または代替的に実行される場合がある。
【0015】
加えて、環境100のシステム及び/又はデバイスは、有線接続、無線接続、または有線および無線接続の組み合わせを介して、互いに、及び/又は図示されていない他のシステム及び/又はデバイスと相互に接続することができる。いくつかの実装では、環境100の1以上のシステム及び/又はデバイスは、環境100の1以上の他のシステム及び/又はデバイスに物理的に統合されてもよく、及び/又は物理的に取り付けられてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、TCIAシステム120および取引マネージャデバイス115は、同じデバイスとして実装されてもよく、これがユーザデバイス110の一種を含んでもよい。別の例では、ユーザデバイス110は、インターネットなどの非占有型ネットワークを介してTCIAシステム120と通信してもよく、一方、取引マネージャデバイス115は、民間企業や他の組織によって所有または運営される、ローカル無線ネットワークなどの占有型ネットワークを介してTCIAシステム120と通信してもよい。このように、本明細書に記載されている技術は、例示の環境100によって限定されていると解釈されるべきではない。
【0016】
さらに、環境100のシステム及び/又はデバイスは、所定のシナリオ、実装、実施形態などに応じて、1以上の個人及び/又は組織が所有及び/又は運営することができる。組織は、本明細書に記載されているように、公共または民間の企業、政府機関または組織、独立した規制機関、学術機関、慈善団体など、1以上の様々な社会的、法的、及び/又は経済的エンティティを含むことができる。実用的な環境として、本明細書に記載されている技術の側面、特徴、例、シナリオなどのいくつかは、1以上の企業の環境で説明されることがある。しかしながら、本明細書に記載されている技術は、他のタイプの組織やシナリオにも適用可能であるため、このような説明は非限定的な例として提供されている。
【0017】
ユーザデバイス110は、デスクトップコンピュータ、コンピュータ端末、コンピュータ化されたワークステーションなどの、持ち運びできないコンピューティングデバイスおよび通信デバイスを含んでもよい。ユーザデバイス110は、また、または代替的に、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、携帯電話、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ウェアラブルデバイス(腕時計などの)などの、ポータブルコンピューティングデバイスおよび通信デバイスを含むことができる。一般的に、ユーザデバイス110は、ユーザからの入力を受け取り、ユーザに出力を通信することによって、ユーザデバイス110がユーザと対話することを可能にする、コンピュータハードウェアとソフトウェアの組み合わせを含むことができる。ユーザデバイス110は、また、または代替的に、1以上の他のデバイスと通信するように構成されてもよく、このデバイスは、他のユーザデバイス110、取引マネージャデバイス115、TCIAシステム120、1以上の他のネットワーク機器(例えば、ルータ、ハブ、データリポジトリなど)などで構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザデバイス110は、1以上の占有型ネットワーク(例えば、個人、企業、または他のタイプの組織によって所有、運営、管理、および維持されるネットワーク)及び/又は非占有型ネットワーク(例えば、インターネット)の一部であるか、またはその他の方法で通信することができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、ユーザデバイス110は、本明細書に記載されているようなワラント取引を調査、分析、有効化、及び/又は参加する組織によって所有および運営することができる。いくつかの実施形態では、ユーザデバイス110は、企業の利益、能力、目的、及び/又は他のタイプの特性を分析する、ワラント取引の条件を決定する、ワラント取引を実行および監視する、オプション性を行使するなどのために、ユーザがTCIAシステム120によって使用される情報をTCIAシステム120に提供することを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、ユーザデバイス110は、TCIAシステム120が、取引の当事者、取引の当事者を代表する管理者または専門家等を含むユーザに情報を伝達する手段を提供することもできる。このように、本明細書に記載されている技術は、ユーザデバイス110に、本明細書に記載されている他のプロセス、特徴、技術などの1以上を補完させる、可能にするなど、1以上の多種多様な特定の及び/又は専門的な方法で構成されるユーザデバイス110を含む。
【0019】
取引マネージャデバイス115は、管理者、取引マネージャ、アナリスト、または他の許可された個人がTCIAシステム120を管理、監視、および構成できるように構成されたユーザデバイス110を含んでもよい。いくつかの実施形態では、取引マネージャデバイス115は、取引マネージャがTCIAシステム120に取引情報(例えば、1以上の当事者、条件、仮定、制約、パラメータなどに関する情報)を提供することを可能にすることができ、取引情報は、TCIAシステム120がワラント取引の条件を決定するため、ワラント取引の適切な相手方当事者を特定するため、ワラント取引が勧告、規制、または規格に準拠することを保証するため、などに使用することができる。また、取引マネージャデバイス115は、取引マネージャが、提案された取引の当事者、提案された取引の条件、取引当事者間の相乗効果の提案レベルなど、TCIAシステム120によって提案された取引をレビュー、検証、修正、および承認することを可能にするユーザインターフェースを提供してもよい。いくつかの実施形態では、取引マネージャデバイス115は、取引マネージャが、提案された取引にフラグを立ててさらに検討すること、提案された取引を別のグループまたは個人による検討のために拡大すること、提案された取引(例えば、欠陥のある取引、内部のガイドラインまたは基準に準拠していない取引など)を拒否すること、および本明細書に記載されているワラント取引作成、実行、監視、およびフィードバックベースの改善技術の1以上の側面に関する他の管理ツールおよび監視情報へのアクセスを取引マネージャに提供すること、を可能にすることができる。
【0020】
TCIAシステム120は、そのハードウェアコンポーネント(プロセッサ、メモリ、ストレージ、通信インターフェースなど)及び/又はソフトウェア(オペレーティングシステム、ソフトウェアツール、機能、およびアプリケーションなど)に従って、データを受信、処理、および生成することができる、サーバまたはサーバデバイスのクラスタなどの1以上のコンピューティングデバイスを含むことができる。また、TCIAシステム120は、TCIAシステム120の全体的な機能およびプロセスに対する様々なタイプの付加価値情報を保存するように構成された1以上のタイプのデータリポジトリ(例えば、データベースおよびストレージデバイス)を含んでもよい。また、TCIAシステム120は、1以上のユーザにTCIAシステム120と通信できるようにする1以上のユーザ端末または別のタイプの管理/マネジメントデバイスを含んでもよい。後続の図を参照して以下に詳細に説明するように、TCIAシステム120は、企業の品質、能力、機会、利益、および特性に関連する情報を受信、分析、および決定すること、ワラント取引の条件およびその他の特性を決定すること、および本明細書に記載されているような結合されカスタマイズされたワラント取引を提案、実行、監視、管理することなどを含む、さまざまな操作、プロセス、および機能を実行するように構成されてもよい。
【0021】
企業情報リポジトリ130は、1以上のコンピューティング及び/又はデータストレージデバイスを含むことができ、これらのデバイスの多くは、1以上のサーバデバイス上に展開された、1以上のデータベース及び/又は他のタイプのデータ組織およびストレージ構造、構成、および対応能力を含む。いくつかの実施形態では、企業情報リポジトリ130は、TCIAシステム120によって生成された、結合されカスタマイズされたワラント取引に参加したか否かに関わらず、異なる企業の特色、能力、機会、利益、及び/又は特徴に関する情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、企業情報リポジトリ130によって保存された情報は、特定の企業に代わって操作し、特定の企業に関する情報を提供することを許可された個人、TCIAシステム120の技術者または管理者、サードパーティのアナリスト、政府または規制当局の職員、または別のタイプのユーザを含む、ユーザから発せられた可能性がある。加えて、または代替的に、企業情報リポジトリ130によって保存された情報は、TCIAシステム120によって実行された操作、プロセス、アルゴリズムなどに基づいてTCIAシステム120によって生成されたデータ(例えば、メトリック、定量化された特性および能力など)を含んでもよい。別の例では、企業情報リポジトリ130によって保存された情報は、政府または規制機関、外部のアナリスト及び/又はデータ収集・分析サービスなどによって利用可能になった情報を含んでおり、外部のシステム及び/又はデバイスから受信され得る。
【0022】
取引情報リポジトリ140は、1以上のコンピューティング及び/又はデータストレージデバイスを含むことができ、これらのデバイスの多くは、1以上のサーバデバイス上に展開された、1以上のデータベース及び/又は他のタイプのデータ組織およびストレージ構造、構成、および対応能力を含む。いくつかの実施形態では、取引情報リポジトリ140は、TCIAシステム120によって生成、提案、実行などされた取引(例えば、オプション性のある無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を含む、結合されカスタマイズされた取引)に対応するデータを含むことができる。いくつかの実施形態では、取引情報リポジトリ140は、取引の詳細(例えば、条件)、取引の当事者、取引の当事者に関する特性、実行前の(例えば、交渉中の)取引の反復および変更などを含むことができる。いくつかの実施形態では、取引情報リポジトリ140は、また、または代替的に、取引企業間の相乗的なインセンティブアライメントを記録した情報、インセンティブアライメント取引に起因する共同経済イベントおよび開発の記録なども含んでもよい。
【0023】
取引記録を維持することで、TCIAシステム120が進行中の取引を監視および管理し、当事者が取引のオプション性を評価、取得、行使することを可能にし、TCIAシステム120が同様または類似の取引(例えば、同様の企業、金額、シナリオ、業界などを含む後続の取引)の条件を決定するための有効性および効率性を高めるための基礎的なデータセットを提供し、及び/又は、TCIAシステム120が機械学習や他のタイプの人工知能および自己最適化技術を適用して、本明細書に記載されているTCIAシステム120の1以上の構成及び/又は操作を強化することができる。加えて、または代替的に、取引記録を維持することで、TCIAシステム120が、あらゆる適用可能な業界基準、当事者の好み、政府および規制当局のコンプライアンス要件または推奨事項(実行後に変更される可能性がある)の範囲内で良好に動作し、政府機関、規制機関、研究機関、および他の企業などの第三者に取引情報を合法的に提供することをより可能にすることができる。
【0024】
金融・銀行システム150は、そのハードウェアコンポーネント(プロセッサ、メモリ、ストレージ、通信インターフェースなど)及び/又はソフトウェア(オペレーティングシステム、ソフトウェアツール、機能、およびアプリケーションなど)に従って、データを受信、処理、および生成することができる、サーバまたはサーバデバイスのクラスタなどの1以上のコンピューティングデバイスを含むことができる。また、金融・銀行システム150は、金融及び/又は銀行サービスを提供する全体的な機能およびプロセスに対する様々なタイプの付加価値情報を保存するように構成された1以上のタイプのデータリポジトリ(例えば、データベースシステム)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、金融・銀行システム150は、様々な金融口座をデジタル的に監視及び/又は管理し、口座と口座保有者との間で通貨資産の転送を実行し、他のタイプの電子銀行サービスを提供するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、金融・銀行システム150およびTCIAシステム120は、本明細書に記載されているように、結合されカスタマイズされた取引の実行において協同するように構成されてもよい。例えば、1組のカスタマイズされた取引を実行する要求を受信すると、TCIAシステム120は、取引が実行されることを金融・銀行システム150に通知し、それを受けて、金融・銀行システム150は、カスタマイズされた取引によって定義された通貨資産の指定された移動を実行することができる。いくつかの実施形態では、取引を実行する前に、金融・銀行システム150は、指定された口座及び/又は取引エンティティが十分な資金を持っていることを検証し、資金移動の監視、セキュリティ、および検証を提供し、指定された取引が成功したとき、及び/又は指定された取引が成功したかどうかをTCIAシステム120に報告してもよい。このように、金融・銀行システム150は、様々な1以上の金融、銀行、及び/又は取引支援サービスをTCIAシステム120に提供することができる。いくつかの実施形態では、金融・銀行システム150の一部または全部が、TCIAシステム120と同じ組織によって所有、運営されてもよい。いくつかの実施形態では、金融・銀行システム150の一部または全部は、1以上の銀行、金融機関の資産管理企業など、1以上の異なる組織によって所有及び/又は運営されてもよい。
【0025】
規制・報告システム160は、そのハードウェアコンポーネント(プロセッサ、メモリ、ストレージ、通信インターフェースなど)及び/又はソフトウェア(オペレーティングシステム、ソフトウェアツール、機能、およびアプリケーションなど)に従って、データを受信、処理、および生成することができる、サーバまたはサーバデバイスのクラスタなどの1以上のコンピューティングデバイスを含むことができる。また、規制・報告システム160は、金融商品取引に関連する規制または基準に一致する様々なタイプの情報を保存するように構成された、1以上のタイプのデータリポジトリ(例えば、データベースシステム)を含むことができる。いくつかの実施形態では、規制・報告システム160は、政府機関、規制機関、指定された業界監督組織、及び/又は1以上の他のタイプのグループによって所有、運営されてもよい。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、規制・報告システム160と通信し、特定の企業が特定の取引に参加できるかどうかを検証し、提案された取引の条件が1以上の基準、規制、及び/又は勧告と一致するかどうかを検証し、正式に実行された取引(その中の1以上の詳細を含む)を報告し、指定された企業、産業、日付、日付範囲、金額(例えば、指定された閾値以上または以下)などを含む実行された取引の記録を提供することにより、規制・報告システム160から合法的な情報要求を受け取り、それに応答してもよい。このように、本明細書に記載されている技術は、オプション性のある無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を含む、結合されカスタマイズされたワラント取引に関して、高度な基準遵守と規制当局の協力、監視、透明性を確保するためのソリューションを含む。
【0026】
ネットワーク170は、1以上の有線及び/又は無線ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク170は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンネットワーク(MAN)、公衆交換電話網(PSTN)、アドホックネットワーク、管理されたインターネットプロトコル(IP)ネットワーク、仮想プライベートネットワーク(VPN)、イントラネット、インターネット、光ファイバベースのネットワーク、及び/又は、これらまたは他のタイプのネットワークの組み合わせを含んでもよい。加えて、または代替的に、ネットワーク170は、電気通信ネットワーク(例えば基本的な電話ネットワーク、第2世代(2G)ネットワーク、第3世代(3G)ネットワーク、第4世代(4G)ネットワーク、LTE(Long-Term Evolution)ネットワーク、第5世代(5G)ネットワーク、NR(New Radio)ネットワーク、GSM(Global System for Mobile)ネットワーク、CDMA(Code Division Multiple Access)ネットワーク、EVDO(Evolution-Data Optimization)ネットワークなど)、PLMN(Public Land Mobile Network)、及び/又は別のタイプのネットワーク)を含んでもよい。
【0027】
図1の1以上のシステム及び/又はデバイスは、1以上の物理デバイス及び/又はサーバとして実装されてもよい。加えて、または代替として、図1の1以上のシステム及び/又はデバイスは、仮想デバイスとして実装されてもよく、1以上のシステム及び/又はデバイスの1以上の機能が、VNF及び/又は別のタイプの仮想、抽象、及び/又は機能的な実装および表現として実装されてもよい。例えば、ユーザデバイス110、取引マネージャデバイス115、TCIAシステム120などは、物理的なコンピューティングデバイスによって実装されてもよい。加えて、または代替的に、1以上のデバイス(例えば、ユーザデバイス110、取引マネージャデバイス115、TCIAシステム120など)、及び/又はその1以上の機能または特徴は、仮想デバイス、VNF、及び/又は他のタイプの動的ネットワーク配置および実装を実装するための適切なリソース(例えば、処理能力、メモリ容量、ストレージ容量など)を有する、例えばクラウドコンピューティング環境に配置されたVNFとして実装されてもよい。このように、本明細書に記載されている技術は、オプション性のある無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品の、結合されカスタマイズされた取引を決定、実行、監視、管理、分析、最適化するための全く新しいデジタルプラットフォームおよび技術環境を構築するために特別に設計されたコンピュータシステム、ネットワーク、デバイスの様々な実装を含むことができる。
【0028】
図2は、企業間の多者間インセンティブアライメントを行うための、オプション性のある無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を含む、結合されカスタマイズされた取引を生成し、実行するための例示的なプロセス200を示すフローチャート図である。いくつかの実施形態では、プロセス200は、TCIAシステム120によって実施されてもよい。いくつかの実施形態では、プロセス200の一部または全部は、図1の1以上のデバイスを含む、1以上の他のシステムまたはデバイスによって実行されてもよい。図2は、プロセス200を一連の操作として表しているが、操作の順序や配置などは、本明細書に記載されている技術の範囲を限定するものではない。
【0029】
図示されているように、プロセス200は、インセンティブアライメントのために第1の企業と第2の企業を特定することを含んでもよい(ブロック210)。例えば、TCIAシステム120は、インセンティブアライメントを目的とした結合された取引に関わるのに適した企業を特定することができる。結合された取引には、それぞれの企業が相手企業の無期限の利回りベースおよびリスクベースの利益(永久優先株式など)を対象とするワラントを購入することが含まれてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、各企業の特性、能力、および目的を他の企業に関して評価することにより、結合された取引に適した企業を特定することができる。特性、能力、目的の例としては、企業のリスク許容度、他社への投資能力、一定期間に企業の価値が上昇する度合いや可能性、経済的またはその他のタイプの企業の目標や好みなどが含まれる。TCIAシステム120は、1以上のアルゴリズム、データ処理機能などを実行してもよく、それにより、企業の1以上の質的及び/又は量的な特性、能力、及び/又は目的が、比較、分析、索引付け、測定、および処理のために(例えば、ワラント取引が異なる企業間の多者間インセンティブアライメントを確立するのに有効であるかどうかを判断するために)数値化されてもよい。いくつかの実施形態では、結合されたインセンティブアライメント取引に適した企業を特定するために、追加及び/又は代替のメカニズム、測定、ツールなどを使用することができる。そのような企業を特定することについて、以下、図3-4を参照してさらに詳細に説明する。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、多数の企業の特性、能力、及び/又は目的を決定し、各企業の記録を作成し、企業情報リポジトリ130などの集中型リポジトリに記録を保存してもよい。そうすることで、TCIAシステム120は、本明細書に記載されているようなカスタマイズされ結合されたワラント取引のためにマッチングされる企業のデータベースを提供することができる。
【0031】
プロセス200は、第1および第2の企業の特性、能力、および目的に基づいて、第1および第2の企業間のインセンティブアライメントを最適化するために、第1のワラント取引および第2のワラント取引を決定することを含んでもよい(ブロック220)。例えば、TCIAシステム120は、各企業の特性、能力、および目的に基づいて、各企業の利益を配することができる、結合された取引の条件を決定してもよい。例えば、第1の企業の購入能力メトリックは、高水準の通貨資産、重要な及び/又は期待される利益、収益の増加などの理由で相対的に高くなることがあり、第2の企業の目的メトリックも、第2の企業の価値を高める可能性のある予測および予見可能な事象のために相対的に高くなることがある。このように、TCIAシステム120は、第1の企業の相対的に高い購入能力メトリック、第2の企業の相対的に高い機会メトリック、及び/又は第1の企業と第2の企業の1以上の他の特性、能力、および目的に基づいて、第1の取引の条件を決定してもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、企業の機会メトリックを決定してもよく、これは、予見可能な将来において、企業が価値生成のイベント、開発、または他の事柄を経験する可能性と度合いを表してもよい。また、TCIAシステム120は、企業の購入能力メトリックを決定してもよく、これは、他の企業の無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を含む、ワラントまたはオプションを購入するための企業の能力を表してもよい。例えば、通貨資産(例えば、現金)が増加している、最近キャピタルゲインを実現した、近い将来キャピタルゲインを実現する見込みがあるなどの場合、その企業の購入能力メトリックは相対的に高くなる可能性がある。TCIAシステム120は、異なる企業間のインセンティブアライメント可能性及び/又は度合いメトリックを決定してもよく、これは、相手企業から無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を購入するオプションを含む結合された取引に関わることにより、各企業のインセンティブが配される可能性及び/又は度合いを示し、表している可能性がある。
【0033】
例えば、第1の企業が第2の企業のクライアントや顧客になるために有利な立場にある場合、企業間のインセンティブアライメントの可能性および度合いのメトリックが比較的高くなる可能性がある。同様に、第1の企業が、第2の企業が提供する製品やサービスの潜在的な顧客を構成する業界や経済分野において、知名度や評判が高い場合(例えば、第1の企業が、第2の企業に紹介やその他のタイプの顧客開拓の紹介を提供するのに有利な立場にある場合)、企業間のインセンティブアライメント可能性メトリックは相対的に高くなる可能性がある。このように、別の企業の永久優先株式を後で購入するためのワラントまたはオプションを単に購入するだけでは、買付企業の利益を売付企業に一方的に配することができるが、TCIAシステム120は、取引自体に内在しない要因、条件、及び/又は特性に基づいて、企業の利益を配する可能性をさらに決定するように構成されていてもよく、そうすることによって、TCIAシステム120は、インセンティブアライメントのための最適な企業を決定することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、ワラント取引条件は、ワラント目標値、対象資産価値、リスクフリーレート、発効日、満了日、満期までの期間、変動率、およびワラント配当率を含むことができる。ワラント目標値は、企業のワラントの想定値または事前に指定された値である場合がある。対象資産価値には、ワラントによって対象とされる資産価値が含まれることがある。いくつかの実施形態では、第1の取引企業の対象資産価値は、第1の取引企業の目標ワラント対象資産価値に、想定または事前に指定された倍数を適用して決定されてもよい。加えて、または代替的に、第2の取引企業の対象資産価値は、第1の取引企業の対象資産価値に、想定または事前に指定された比率またはパーセンテージを適用して決定されてもよい。
【0035】
リスクフリーレートは、リスクなしで、あるいは非常に低いリスクで達成される可能性のある、想定または事前に指定されたパーセントリターンを含むことがある。発効日は、結合およびカスタマイズされた取引につき、各企業が相手企業のオプションまたはワラントを購入する1以上の日付を含むことがある。満了日には、対応するワラントやオプション(例えば、指示された対象資産によるもの)が失効する日が含まれることがある。変動率は、対象資産価値の予想または認識された変動性(頻度と量の両方)に対応する、想定または事前に選択されたレベルの変動率が含まれることがある。ワラント配当率は、ワラントまたはオプションの予想される有効期間中の、未発行の対象資産を通じて予想される配当金の支払の「リーキング」を表す場合がある。対象資産の条件(配当停止、取締役選任権、証券登録権、発行者の表明、誓約などを含む)、永久優先商品(PPI)の条件、フォワード契約の条件、オプション行使価格など、その他の条件も想定及び/又は事前に選択することができ、その例としては、対象資産(永久優先株など)の配当率、対応する永久優先商品の支払率、先物契約の適用融資率などが挙げられる。
【0036】
いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、上述した1以上の条件または値を1以上の数学的、統計的、及び/又はモデリングツールに適用して、1以上の追加の取引条件を決定してもよい。例えば、TCIAシステム120は、上述した1以上の条件または値を、変動率ベースの価格推定モデル(例えば、ブラックショールズモデル)、または主観的な確率ベースの価格推定モデル(例えば、2項式オプション価格モデル)、またはその他の価格推定ツール(例えば、割引キャッシュフローまたは相対価値または本質的価値フレームワーク)に適用して、各企業のワラントまたはオプションのコールオプション値を決定してもよい。加えて、TCIAシステム120は、各ワラントまたはオプションについて決定されたコールオプション値に基づいて、各ワラントまたはオプションの交渉プレミアムを決定してもよく、これは、コールオプション値の切り上げまたは切り下げを含んでもよい。
【0037】
TCIAシステム120は、適用されたモデルおよびツールによって生成されたコールオプション値が、以前に想定されたまたは事前に指定されたワラント目標値と同じであるか、事前に選択された閾値の差内であるか等を判断してもよい。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、コールオプション値および想定または事前に指定されたワラント目標値に関して、1以上の追加及び/又は代替の検証及び/又は確認ツール、メカニズム、規則などを使用してもよい。いくつかの実施形態では、コールオプション値と想定または事前に指定されたワラント目標値との間の差が大きすぎる場合(例えば、閾値の差を超える場合)、TCIAシステム120は、コールオプション値と想定または事前に指定されたワラント目標値とが同じになるまで、事前に選択された閾値の差内などで、1以上のユーザ入力、規則などに従って、1以上の想定または事前に指定された条件を修正してもよい。
【0038】
TCIAシステム120は、ワラント取引の行使プロファイルを決定してもよい。行使プロファイルには、ワラントの想定元本、配当率、年間配当の量、行使価格および行使価格の配当利回り、ワラントプレミアム、総コスト、総価格の配当利回りなど、1以上のさまざまな条件、属性、値などが含まれてもよい。想定元本には、対象資産(永久優先株式など)の表示価格の合計が含まれてもよい。配当率には、対象資産の予想年間配当が含まれてもよく、これは想定元本のパーセンテージ、または想定元本と配当利回りパーセンテージの積として決定または表現されてもよい。行使価格には、対象資産を購入するためのワラントやオプションを行使する際の価格が含まれてもよい。行使価格の配当利回りには、対象資産の配当率と行使価格の比率が含まれてもよい。ワラントプレミアムには、対応するワラントまたはオプションの交渉によるプレミアムが含まれてもよい。ワラントの総コストは、行使価格と交渉プレミアムの組み合わせを含んでもよく、総コストの配当利回りは、対象資産の配当率と総コストの比率であってもよい。
【0039】
加えて、または代替的に代わりに、TCIAシステム120は、1以上の個別の条件を含む、ワラント取引を検証、確認などしてもよい。例えば、TCIAシステム120は、(例えば、ユーザ入力、ユーザ入力及び/又は他の情報の分析、1以上の規則または基準の適用などに基づいて)ある企業のワラントの1以上の条件が他の企業のワラントの条件とどのように関連するべきか(例えば、条件を同じにするのか、1つの企業のために特定の条件を他の企業の対応する条件よりも大きくするのか、企業の条件の差が事前に選択された閾値の差(条件を特定するものであってよく、またなくてもよい)の範囲内であるのかなど)を決定してもよい。例えば、TCIAシステム120は、企業のワラントがより大きな想定元本を持つべきであると判断し、計算された想定元本を比較して、相対的な想定元本が正しいことを確認してもよい。加えて、TCIAシステム120は、想定元本を比較して、想定元本の差が事前に選択された想定元本の閾値差内であることを確認してもよい。別の例では、TCIAシステム120は、どの企業のワラントが大きな行使価格配当利回りを有しているかを判断し、算出された行使価格配当利回りを比較して、相対的な行使価格配当利回りが正しいことを確認してもよい。加えて、TCIAシステム120は、行使価格配当利回りを比較して、行使価格配当利回りの差が予め選択された行使価格配当利回りの閾値の差内であることを確認してもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、条件検証手順の結果をユーザに通知してもよい(例えば、どの条件が事前に選択された規則、基準、期待などに準拠しているかを示すことによって)。いくつかの実施形態では、1以上の条件が1以上の規則、基準、期待などと矛盾している場合、TCIAシステム120は、ワラントおよび対象資産の条件が以前に違反した規則、基準、期待などに準拠するように、1以上の条件をどのように修正することができるかを決定するために、様々なシミュレーションを実行し、シミュレーションの結果をユーザに通知してもよい(例えば、特定の条件を修正するための提案を含む)。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、また、または代替的に、ワラントおよび対象資産が以前に違反した規則、基準、期待などに準拠するように、1以上の条件を修正してもよい。例えば、TCIAシステム120は、どの条件が自動的に修正されてもよいか、及び/又は各条件が修正されてもよい度合いまたは量を示す命令で構成されてもよい。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、特定の条件が修正目的で優先され、特定の条件の修正、及び/又は許容される修正の量または度合いが、どの条件、条件の組み合わせなどが事前に選択された基準に違反しているか(その違反の度合いまたは量を含んでもよい)に基づいて行われる指示で構成されてもよい。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、条件がTCIAシステム120によって自動的に修正された場合、ユーザに通知してもよく、これは、修正を受け入れるか拒否するかのプロンプトを含んでもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、また、または代替的に、ワラント取引の条件および対応する対象資産に基づいて行使価格レポートを生成してもよい。行使価格レポートには、将来の異なるリスクレート(例えば、起こるかもしれないし、起こらないかもしれないリターンレート)のもとで、特定の条件およびその他の価値が変化する様子と、その度合いを示してもよい。例えば、行使価格レポートには、将来のリスクレートシナリオ(例えば、年率5%、10%、20%のリスクレート)のもとでのワラント取引の想定元本、配当率、年間配当、例示的な現在価格、行使価格、例示的な行使価格を含んでもよい。TCIAシステム120は、また、または代替的に、各ワラント取引のサマリーを生成してもよく、このサマリーは、上述した1以上の条件や価格を含んでもよい。TCIAシステム120は、また、または代替的に、ワラント取引のPPI値に関するサマリー、報告書、条件シートなどを生成してもよく、これにはワラントの想定元本、年間支払パーセンテージ、支払状況(例えば、累積)、支払期間(例えば、毎月、毎年など)、満期期間(例えば、永久)、ジュニア決済ストッパーの有無、支払条件の不履行などが含まれてもよい。
【0042】
TCIAシステム120は、また、または代替的に、ワラント取引の対象資産(永久優先株など)に関するサマリー、報告書、条件シートなどを生成することもでき、これには、想定元本、配当率、支払状況(例えば、累積または非累積)、配当期間(例えば、毎月、四半期、毎年など)、満期期間(例えば、永久)、ジュニア決済ストッパーの有無、申告漏れ問題に関する情報などが含まれてもよい。TCIAシステム120は、また、または代替的に、ワラント取引の先物購入契約に関するサマリー、レポート、条件シートなどを生成することもでき、これには、ワラント取引の推定購入価格、融資率、対応する金融商品、フォワード期間、売り手、買い手、資本化係数、フロア係数、決済オプション、担保要件(例えば、担保付、非担保など)が含まれてもよい。
【0043】
プロセス200は、第1および第2のワラント取引を第1および第2の企業に提供し、第1および第2の企業から第1および第2の取引に対する同意を得ることを含んでもよい(ブロック230)。例えば、TCIAシステム120が第1および第2のワラント取引の条件を決定する際に、TCIAシステム120は、第1および第2のワラント取引を表すデータセット(その条件を含む)を生成し、そのデータセットを第1および第2の企業に(例えば、第1および第2の企業が所有及び/又は運営するユーザデバイス、アカウントなどに)伝達してもよい。いくつかの実施形態では、データセットは、各取引の当事者、条件、およびその他の詳細を詳述した電子契約書を含んでもよい(結合された取引の他の取引への参照に加えて)。データセットは、企業同士をマッチングさせるためにTCIAシステム120によって使用されたたデータ(特徴、能力、目的、相互インセンティブアライメントの理由や適性など)、各ワラント取引の条件を決定するために使用されたデータなどのほか、条件の説明や、企業やワラント取引に関するその他の詳細が示されてもよい。
【0044】
TCIAシステム120は、TCIAシステム120が提供するワラント取引を受諾及び/又は辞退するための指示を各企業に提供してもよい(例えば、電子契約に署名することにより)。TCIAシステム120は、また、または代替的に、オプション取引の条件に異議を唱えたり、さらに交渉したりする方法を各企業に提供してもよく、これには、ワラント取引(およびその条件)の根拠となる情報を修正することも含まれる。この場合、TCIAシステム120は、ワラント取引に関する両企業からの同意をTCIAシステム120が受け取って確認するまで、企業間の交渉を可能にし、ワラント取引を修正するための1以上のツール、ユーザインターフェース機能、および機能性を提供してもよい。
【0045】
プロセス200は、第1および第2のワラント取引を実行すること、およびその記録を作成することも含むことができる(ブロック240)。例えば、TCIAシステム120は、2つの企業の間で、無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を含む、結合されカスタマイズされた取引を実行するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、結合されたオプション取引の第1のワラント取引に従って、第1の企業の口座から第2の企業に通貨資産を移動する(または移動させる)ことができる。同様に、TCIAシステム120は、結合されたワラント取引の第2のワラント取引に従って、第2の企業の口座から第1の企業に通貨資産を移動する(または移動させる)ことができる。
【0046】
TCIAシステム120は、また、または代替的に、取引の実行、各企業へのワラントまたはオプションの譲渡、実行ワラント取引のコピーなどを記録した文書を生成してもよい。また、TCIAシステム120は、ワラント取引、ワラント取引の実行、及び/又はそれに対応する文書を表す電子記録、エントリ、または他のタイプのデータセットを生成してもよい。TCIAシステム120は、後の使用、参照、分析などのために、電子記録、エントリ、または他のタイプのデータセットを指定のデータリポジトリ(例えば、企業情報リポジトリ130、取引情報リポジトリ140など)に保存してもよい。
【0047】
プロセス200は、第1および第2のワラント取引を監視すること、および解決のために管理することを含むことができる(ブロック250)。例えば、1組のワラント取引が実行され、その記録が生成された場合、TCIAシステム120は、どのワラント取引がまだ有効であるか(例えば、どのワラント取引がまだ行使可能であり、どのワラント取引が失効したか)を(例えば、記録の中で)示してもよい。TCIAシステム120は、各ワラント取引の存続期間を監視し、特定のワラント取引の存続期間が満了した場合、TCIAシステム120は、オプションが満了したことを示すためにワラント取引の記録を更新してもよい。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、ワラント取引の満了に関して、1以上の取引企業に通知してもよい。
【0048】
まだ有効なワラント取引については、TCIAシステム120は、企業がワラント取引内で示された永久優先株式を購入するオプションを行使することを選択したという指示を、ワラント取引の買付企業から受け取ってもよい。このようなシナリオでは、TCIAシステム120は、買付企業がオプションを行使して永久優先株式を購入することを決定したことに関して、ワラント取引の売付企業に通知してもよい。TCIAシステム120は、また、または代替的に、永久優先株式の購入を実行してもよく、これには、買付企業から売付企業へ通貨資産を移動すること(または移動させること)、オプションを行使する決定及び/又はその実行の文書を生成すること、取引に関与した各企業へ通知することなどを含んでもよい。
【0049】
図3は、本明細書に記載されている1以上の実施形態に従って、企業の能力と目的を決定するための一例300のデータ構造310-330を示すブロック図である。図示されているように、データ構造310は、特定の企業である企業Aに係る情報を含んでいてもよく、データ構造320は、異なるタイプの企業の能力に係る情報を含んでいてもよく、データ構造330は、異なるタイプの企業の目的に係る情報を含んでいてもよい。
【0050】
本明細書に記載されているように、TCIAシステム120は、企業に関する情報を受信、取得、入手、生成などし、その情報を使用して、多者間インセンティブアライメントを活用して企業間の相乗的な価値と成長を最大化する方法で、企業の能力および目的を別の企業の能力および目的と一致させる。本明細書に記載されているように、企業能力とは、他社のワラントまたはオプション権を購入する能力、関心、意欲などに関連する特性、及び/又は他社との相乗効果を実現する能力、関心、意欲などに関連する特性を含んでもよい。企業能力の例としては、ワラントやオプションなどの購入に利用できる金融資本(例えば、現金)を持っている企業が含まれてもよい。企業能力の別の例としては、近い将来に成長を遂げることができる企業の能力が含まれ得る。その他の能力の例としては、特定の専門分野における専門知識、1以上の業界での尊敬される評判、仕事上の提携やビジネス関係の貴重なネットワークなどが含まれ得る。本明細書に記載されているように、企業の目的には、企業のニーズ、選択、目標、または欲求が含まれることがある。企業の目的の例としては、金融資本を増やすニーズ、企業の成長機会を多様化する選択、新たな産業や市場に進出する目標、企業の大きな成長に密接に関連する専門的なサービスの欲求、などがある。
【0051】
本明細書に記載の技術によれば、TCIAシステム120は、特定の企業に関する情報を取得してもよく、この情報は、企業から直接受け取った情報、取引マネージャデバイス115及び/又はTCIAシステム120のユーザからの入力、企業情報リポジトリ130から取得された情報などを含んでもよい。加えて、TCIAシステム120は、企業情報を、異なる企業能力を定義する事前定義されたデータ構造と照合してもよい。例えば、例300は、MRメトリック(例えば、MR_1、MR_2など)を1以上の基準(例えば、MRC l、MRC 2など)に関連付ける貨幣資産(Monetary Resources)データ構造を含む。
【0052】
このように、各MRメトリックは、そのMRメトリックによって表される企業のコンピタンスの説明(例えば、余分な現金)など、他のタイプの情報と関連付けられていてもよい。加えて、または代替的に、各メトリックは、所定のデータ構造において互いに関連付けられた属性のレコードまたはエントリを一意に識別するように機能し、及び/又は、メトリックが対応する能力に対する度合いまたは性質を示すことができる(例えば、MR_1は、ワラントを購入するための十分な現金を示すために使用できる定量的な値と関連付けられてもよく、これは、ワラント取引に対する企業の全体的な候補性を評価するためにTCIAシステム120によって使用されてもよく、及び/又は、ある企業を別の企業とマッチングするために使用されてもよい)。
【0053】
このように、TCIAシステム120は、企業に関する情報を、特定のタイプの企業の能力に関連する基準と照合することにより、企業の能力を決定してもよい。企業情報が、特定の企業の能力に関連する基準に対応する場合、TCIAシステム120は、企業を表すデータ構造に企業の能力を含めてもよい。例えば、TCIAシステム120が、企業Aに関する企業情報が基準MRC_1、MRC_2、およびMRC_3を満たすと判断した場合、TCIAシステム120は、対応する属性MR_1および「余分な現金」を企業Aと一緒に含んでもよく、これは、企業Aが他の企業の権利を購入するための十分な現金を持っていることを表していると考えられる。TCIAシステム120は、他の企業の能力(例えば、著しい成長の可能性、アドバイザーの専門性など)を企業Aに関連付けるために同様の手順を踏んでもよい。
【0054】
また、TCIAシステム120は、企業Aを1以上の企業目的に関連付けるために同様の手順を踏んでもよい。例えば、TCIAシステム120が、企業Aの企業情報が、投資選好データ構造のIPC 1、IPC 2、IPC 3を満たすと判断したと仮定する。そのため、TCIAシステム120は、そのIPエントリの1以上の属性を企業Aと関連付けることができる(例えば、リスクの分散(IP_1)」)。同様の手順で、TCIAシステム120が、1以上の追加の企業目標、例えば図3に示すような「新規産業への参入」という企業目標を企業に関連付けていると仮定する。このように、TCIAシステム120は、企業に関する情報を取得し、企業情報を異なる能力および目的に関連する事前定義された基準と照合することにより、企業の能力および目的を決定してもよい。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、また、または代替的に、1以上の追加の、代替の、及び/又は異なる方法で、企業の能力および目的を決定することもできる。例えば、いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、企業の権限のある個人からの直接の入力に基づいて、カスタマイズされ結合されたワラント取引に参加する企業の関心、能力、および意思を評価し決定することができる。
【0055】
図4は、本明細書に記載された1以上の実施形態に従って、最適化された多者間インセンティブアライメントのための、カスタマイズされ結合されたワラント取引に関わるための最適な企業を決定するための例400データ構造310および410-430のブロック図である。図示されているように、データ構造310および410-430は、それぞれ、企業A、企業X、企業Y、および企業Zに対応してもよい。加えて、データ構造310は、図3を参照して詳細に上述したが、データ構造410-430は、それぞれ、データ構造310と同様の方法で配置されているが、各データ構造310および410-430は、そのデータ構造が対応するエンティティ(例えば、企業)に特有の情報を含んでいる。
【0056】
図4を説明するために、企業Aと企業Bが異なる市場で活動している新興企業だと仮定する。各企業とも、当面は大きな成長の可能性を秘めているが、それにもかかわらず、他企業へ所有者利益を分散することで失敗のリスクを軽減したいと考えている。加えて、企業Aは比較的多額の現金を持っているが、業界での評判や知識が不足しているため、新たなターゲット業界(業界X)に進出することができていない。一方、企業Xは業界Xに関する取引関係や知識を持っているが、現金は比較的少なく、企業Aがすでに事業を行っている専門性の高い分野(分野X)の専門家によるアドバイザリーサービスから利益を得ることができる。
【0057】
本明細書に記載されているように、TCIAシステム120は、複数の企業(例えば、企業A、X、Y、Z)に関する情報を受信、回復、及び/又は取得し、その情報を分析および処理して、各企業の能力および目的を決定してもよい。このように、TCIAシステム120が、図4に示すように、企業Aの能力(例えば、大きな成長の可能性、余分な現金、分野Aのアドバイザーの専門知識など)と目的(例えば、リスクを軽減することの欲求、業界Xに進出することの欲求など)を判断したと仮定する。同様に、TCIAシステム120が、企業X、Y、Zの能力と目的を決定したと仮定する。ここで、企業Xは、図4にも示されているように、大きな成長の可能性、業界Xの知識などの能力と、リスクの軽減、現金の増加、分野Aのアドバイザリーサービスの取得などの目的を含む。
【0058】
企業Aのための、結合されカスタマイズされた取引を決定するために(本明細書に記載されているように)、TCIAシステム120は、企業Aの能力および目的を、それぞれ企業X、企業Y、および企業Zの能力および目的に照らし合わせて分析、比較、測定、評価などを行い、インセンティブアライメントを行うための、オプション性のある無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を含む、結合されカスタマイズされた取引において、企業Aと関わることに最も適した(及び/又は、あらかじめ定義された閾値メトリックを超えて適した)企業を決定することができる。その結果、TCIAシステム120は、企業Aと企業Xの間の高い相乗効果の可能性を判断することができる。例えば、TCIAシステム120は、各企業が当面大きな成長の可能性があり(能力 ID CID_1)、そのため、相手企業からオプション性のある無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を購入することで、多様性によるリスクの軽減という各企業の目的(目的 ID O_1)を満たすことができる、と判断してもよい。また、TCIAシステム120は、現金を増やすという企業Xの目的(目的 ID O_2)により、企業Xが企業Aの株を購入する能力が制限されていると判断してもよい。しかし、TCIAシステム120は、企業Aが余分な現金を持っている(能力 ID CID_2)と判断してもよく、これは企業Aが企業Xの株を購入するのに適した状態であることを意味する。TCIAシステム120は、さらに、企業Aが企業Xの株を購入することで、企業Xの現金が増加し、その結果、企業Xが企業Aの株を購入することで、分散によるリスクの軽減という目的(目的 ID O_1)を達成するための企業Xの能力が増加すると判断してもよい。
【0059】
例300をさらに説明する目的で、TCIAシステム120が、最初に、企業Aと企業Xの能力と目的は、それぞれの企業の能力が他の企業の目的を満たすように見える限り、大部分が補完的であると判断する場合があると仮定する。しかし、さらなる分析の結果、TCIAシステム120が、現金を増やしつつ多様性によってリスクを軽減するという企業Xの目的に潜在的なパラドックスがあると判断したと仮定する(例えば、企業Xが追加の現金を得た場合、企業Xは多様化という目的を達成するために現金を使うか、現金を増やすという目的を達成するために現金を使わないかを選択しなければならない)。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、そのようなパラドックスまたはコンフリクトが、企業Aと企業Xが互いに取引することを除外すると判断し、企業Aが別の企業(例えば、企業Y、企業Zなど)と取引することの潜在的な利益を判断することに進んでもよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、パラドックスまたはコンフリクトのために企業AおよびXの分析を中止する代わりに、TCIAシステム120は、各企業の能力および目的の間の他の関係がパラドックスまたはコンフリクトに取って代わる可能性があるかどうかを判断するために、企業AおよびXの企業データをさらに分析、比較、処理などしてもよい(例えば、企業の能力および目的の間の追加の相乗効果が、TCIAシステム120がパラドックスおよびコンフリクトを解決する取引条件を生成することを可能にするレベルにある場合など)。例えば、TCIAシステム120は、企業Aの成長および成功は、少なくとも部分的には、産業Xに参入するという目的(目的 ID O_2)を達成するための企業Aの能力に依存する可能性があり、それは産業Xに関する企業Xの能力(能力 ID CID_2)によって(例えば、成功の確率、成功の度合いなどの観点から)増強されるであろうと判断してもよい。同様に、TCIAシステム120は、企業Xの成長と成功は、少なくとも部分的には、分野Aにおけるアドバイザリーサービスを得るという目的(目的 ID O_3)を達成するための企業Xの能力に依存する可能性があり、それは分野Aに関する企業Aの能力(能力 ID CID_3)によって(成功の確率、成功の度合いなどの観点から)増強されるであろうと判断してもよい。言い換えれば、TCIAシステム120は、更なる分析により、企業Aと企業Xのインセンティブを配することで、各企業内に十分な価値を生み出すことができると判断してもよい。その場合、第1の金額で企業Xの株を購入することが企業Aの最善の利益であり(例えば、企業Aの多様化を実現するため)、第2の金額で企業Xの株を購入することが企業Xの最善の利益であり(例えば、企業Xの多様化も実現するため)、第1の金額を第2の金額よりも幾分少なくして、企業Xが現金の増加も達成できるようにする(このことは、企業Aが企業Xの株を購入するときに、企業Xが企業Aの株式を購入するときよりも相対的に多額の現金を支払ったにもかかわらず、企業Aは企業Xの所有者利益を有し、企業Xの成功によって十分な利益を得ることができるため、一周回って企業Aに間接的な価値を生み出すことになる)。
【0061】
図5は、本明細書に記載された1以上の実施形態に従って、最適化された多者間インセンティブアライメントのための、オプション性のある結合されカスタマイズされた取引を決定し、実行することによる企業価値の変化の例500を示す図である。図示されているように、例500は、第1の企業510と第2の企業520のチャートを含む。各チャートは、横軸が論理的時間軸(T、ここでT=1、2、3は、論理的時間軸Tに沿っている)、縦軸が価値に対応しており、Cは通貨資産(例えば、現金)、OIは他社のオプション権、Clは協力インセンティブ、CVは企業全体の価値(例えば、C+OI+Cl)を表している。例500を説明する目的で、第1の企業510および第2の企業520のそれぞれの能力(例えば、専門知識、評判、市場での地位など)が相乗的な性質を持ち、各企業が他方の企業の成功および価値を促進するのに適した立場にある、と仮定する。
【0062】
T=1では、第1の企業510と第2の企業520の間でワラント取引が決定または実行されていないと仮定する。第1の企業510は、適度な通貨資産(C)をもち、他社のオプション権(OI)はなく、他社への協力インセンティブ(Cl)もない。このように、第1の企業510のT=1での企業価値(CV)はCに等しい。第2の企業520はT=1で同様に評価されているが、第1の企業510よりも通貨資産が少ない。
【0063】
T=2では、第1のワラント取引(本明細書に記載されているように)が決定され、企業510および520の間で実行され、それにより第1の企業510が第2の企業520のOIにCを投資したと仮定する。その結果、第1の企業510においてC=0であるのに対し、OIとClが第1の企業510において適度に増加している。第2の企業520の通貨資産は、第1の企業510による第2の企業520のOIの購入によって、OIの減少によって相殺されるレベルまで増加し、第2の企業520は、第1の企業510が第2の企業520の成功と価値を促進するためのインセンティブを受けているため、CVの不均衡な増加を観る。第2の企業520のCVが増加し、第1の企業510のOIとClの両方が増加したにもかかわらず、第1の企業510のClが第2の企業520によって交換されていないため、第1の企業510のCVはOIと等しくしかならない。
【0064】
T=3では、第2のワラント取引(本明細書に記載されているように)が決定され、企業510および520の間で実行され、それにより第2の企業520がCの一部を第1の企業510のOIに投資したと仮定する。その結果、第1の企業510ではCが増加し、第2の企業520ではCが減少する。第2の企業520のCの減少は、それに対応するOIの増加によって相殺され、結果として第2の企業520のClも増加する。加えて、第1の企業510と第2の企業520の間でClが相互的になったため、各企業のCVはT=1でのCVをはるかに超えて増加する。言い換えれば、結合されたオプション取引(例えば、インセンティブアライメントを行うための、オプション性のある無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品を含む、結合されカスタマイズされた取引)を決定し実行することにより、各企業のインセンティブを配することにより、各企業の価値が向上し、それにより両社の相乗効果を利用することが可能になる。
【0065】
図6-7は、本明細書に記載された1以上の実施形態に従って、所定のオプションまたはワラント取引で対象とされる企業の利益の例600および700のブロック図である。本明細書に記載されているように、カスタマイズされ結合された取引には、特定の企業の永久優先株式を購入するオプションが含まれることがある。ただし、永久優先株式の条件は、取引ごとに異なる場合がある。いくつかの実施形態では、永久優先株式の所有者は、他の企業の価値及び/又は価値生成能力に対する優先的な所有者利益を生み出すことができる。
【0066】
優先される所有者利益は、相手企業の価値及び/又は価値生成能力に対応するパーセンテージまたはパーセンテージの範囲で表される場合がある。例えば、図6に示すように、永久優先株式は、企業の価値及び/又は価値生成能力の上位60~70%といった、比較的単純な所有者利益を他の企業に生み出すことができる。対照的に、永久優先株式は、別の企業に対してより複雑で微妙な利害関係を生み出す可能性がある。例えば、図7に示すように、企業の上位60~70%の価値及び/又は価値生成能力の利益は、上位60~70%の価値の一部のみを対象とする永久優先株式が特定の企業に売却できるように、別個の株式(例えば、I_1、I_2など)に分割されてもよい。このように、TCIAシステム120は、オプション性のある無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品の売買に関与する企業の様々なニーズ、好み、基準等に基づいて、本明細書に記載されているように、結合されカスタマイズされた取引の条件をカスタマイズすることができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、オプションまたはワラント取引で対象とする適切な所有者利益を決定する際に、TCIAシステム120は、適切な所有者利益が対象とされていることを保証するのに役立つ1以上の基準、規則、テンプレート、閾値などを適用してもよい。例えば、図7にも示すように、TCIAシステム120は、適切な所有者利益を決定する際に、例外的に高い所有者利益(例えば、上位80~100%の間)及び/又は例外的に低い所有者利益(例えば、下位0~50%の間)を無視するように構成されてもよい。優先順位の高い所有者利益を対象とするワラントやオプションを売却することは、ワラントやオプションの権利を売却する企業にとって好ましくなく、優先順位の低い所有者利益を対象とするワラントやオプションを購入することは、ワラントやオプションの権利を購入する企業にとって好ましくない。このように、TCIAシステム120は、1以上の基準、規則、テンプレート、閾値などを適用すると、適切な所有者利益が対象とされた、結合されカスタマイズされた取引を確認するのに役立つ。
【0068】
図8は、本明細書に記載された1以上の実施形態に従って、カスタマイズされ結合されたワラント取引の最適な条件を決定するための例示的なプロセス800のフローチャート図である。いくつかの実施形態では、プロセス800は、TCIAシステム120によって実施されてもよい。いくつかの実施形態では、プロセス800の一部または全部は、図1の1以上のデバイスを含む、1以上の他のシステムまたはデバイスによって実行されてもよい。図8は、プロセス800を一連の操作として表しているが、操作の順序や配置などは、本明細書に記載されている技術の範囲を限定するものではない。さらに、プロセス800の1以上の操作は、本明細書に記載された技術の1以上の他の操作、特徴、側面などと組み合わせたり、増強したり、置き換えたり、環境の中で実行されてもよい。
【0069】
図示されるように、プロセス800は、第1の企業と第2の企業との間の第1のワラント取引および第2のワラント取引の条件を決定することを含んでもよい。例えば、本明細書に記載されているように、TCIAシステム120は、2つの企業の間でインセンティブアライメントを行うために、それぞれが無期限の利回りベースおよびリスクベースの商品(例えば、それぞれが永久優先株を対象とする)を対象とする、結合されカスタマイズされたワラント取引の条件を決定してもよい。このような条件の例としては、ワラント目標値、コールオプション値、ネゴシエーションプレミアム、対象資産価値と配当率、行使価格などが含まれる。
【0070】
プロセス800は、第1および第2の取引の実行を仮定して、企業価値およびパフォーマンスメトリックの変化を決定することを含んでもよい(ブロック820)。例えば、TCIAシステム120は、第1および第2の取引が第1および第2の企業のそれぞれに及ぼす可能性のある影響を(例えば、選択された確信度で)決定するように構成された、1以上のモデリング、予測、シミュレーション、及び/又は測定ツールまたは技術を使用してもよい。一例として、TCIAシステム120は、ワラント取引を相互に実行する前に、第1の企業と第2の企業の成功の確率と度合いを決定するために、第1の企業と第2の企業の特性、能力、目的、及び/又は他のタイプの情報を分析してもよい。企業間のワラント取引の条件を決定すると(本明細書に記載されているように)、TCIAシステム120は、ワラント取引が各企業の価値や業績をどのように変化させるか(もしそうであれば)を推定、予測、測定等することができる。本明細書に記載されているように、TCIAシステム120は、モデリング、予測、シミュレーションなどに使用するための定性的な属性、条件、およびその他の要因を正確に定量化するために、1以上のツール、技術、基準、指標など(それは過去の企業業績情報を含む場合がある)を適用するように構成されてもよい。
【0071】
プロセス800は、異なる取引条件を用いて多極競合シミュレーションを生成することも含むことができる(9ブロック830)。例えば、TCIAシステム120は、最初に決定された取引の1以上の条件を変更し、1以上のモデリング、予測、シミュレーション、及び/又は測定ツールまたは技術を使用して、新たに指定された取引条件を与えられた第1の企業および第2の企業の成功の確率および度合いを決定し、第1のセットの取引条件の価値生成の影響を第2のセットの取引の条件と比較できるようにしてもよい。TCIAシステム120は、1以上の条件を再び変更して、さらに別の競合シミュレーションを生成してもよく、TCIAシステム120は、異なる取引条件のセットと異なる企業価値およびパフォーマンスメトリックのセットとを関連付ける、多数のインスタンスを生成するまで、このような作業を繰り返す。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120が、同じ取引条件のセットに対して複数の性能シミュレーションを実行し、性能シミュレーションの結果のいくつかの組み合わせ(各平均値)を、その取引条件のセットの価値およびパフォーマンスメトリックとして使用することにより、所定の取引条件のセットの価値およびパフォーマンスメトリックの精度が向上する場合がある。
【0072】
プロセス800は、最適な企業価値およびパフォーマンスのために第1および第2の取引条件を決定することも含むことができる(ブロック840)。例えば、TCIAシステム120は、各性能シミュレーションを分析して比較し、どの取引条件のセットが企業間の価値およびパフォーマンスの最大の増加に対応するかを決定してもよい。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、どの取引条件が企業価値およびパフォーマンスの全体的な増加に最も関連するかに基づいて、最適な取引条件を決定してもよい。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、いずれかの企業の価値およびパフォーマンスの低下に関連するシナリオを無視することによって、最適な取引条件を決定してもよい。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、いずれかの企業が価値およびパフォーマンスの最小閾値の増加を達成できないことに関連する、あらゆるシナリオを無視することによって、最適な取引条件を決定してもよい。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、各企業に異なる要件、閾値などを適用して、最適な取引条件を決定してもよい。
【0073】
プロセス800は、第1および第2の取引条件を承認および実行のために提供することを含んでもよい(ブロック850)。例えば、TCIAシステム120は、提案された取引条件を受け入れるか拒否するか、取引条件を変更するか、追加のシミュレーションを要求するかなどのプロンプトとともに、第1および第2の取引条件をTCIAシステム120の取引マネージャに伝達してもよい。承認を受けると、TCIAシステム120は、提案された取引条件を各取引企業の指定された代表者に、提案された取引条件を受け入れる、拒否する、及び/又は変更を提案するプロンプトとともに提供してもよい。TCIAシステム120各企業が提案された取引条件に同意した場合/同意したとき、TCIAシステム120は、取引を実行するための電子契約および支援取引文書を生成し、実行のための契約および支援取引文書を各企業に提供し、各企業が電子契約を実行したことの確認を受け取り、取引を実行させる。これには、企業間の通貨資産の適切な移動を行ったり、購入したワラントの文書を生成して各企業に提供したりすることなどを含んでもよい。
【0074】
図9は、本明細書に記載された1以上の実施形態に従って、最適化されたインセンティブアライメントのための、カスタマイズされ結合されたワラント取引を記録するための例示的なデータ構造910および920のブロック図である。図示されているように、各データ構造910および920は、取引ID(例えば、TXN_1、TXN_2など)、企業名(例えば、Company 1、Company 2など)、取引における各企業の役割(例えば、買主または売主など)、取引に関わる資産(例えば、永久優先株式を購入するオプションや通貨資産など)、取引条件(例えば、T1.1、T1.2など)、および対象取引識別子(TXN_1、TXN_2など)を含むことができ、これによって各取引は他の取引と論理的に関連付けられる。データ構造9910および920は、例示目的でのみ提供されている。実際には、本明細書に記載されているように、結合されカスタマイズされた取引は、1以上の様々なフォーマット、配置、および構造で保存、記録などを行うことができ、これらには、図9に示したものよりも少ない、追加の、代替の、及び/又は異なる情報(タイトル、属性、値などを含む)を含むことができる。
【0075】
図10は、本明細書に記載された1以上の技術に従って、ワラントを監視、管理、および実行するための例示的なプロセス1000のフローチャート図である。いくつかの実施形態では、プロセス1000は、TCIAシステム120によって実施されてもよい。いくつかの実施形態では、プロセス1000の一部または全部は、図1の1以上のデバイスを含む、1以上の他のシステムまたはデバイスによって実行されてもよい。図10は、プロセス1000を一連の操作として表しているが、操作の順序や配置などは、本明細書に記載されている技術の範囲を限定するものではない。さらに、プロセス1000の1以上の操作は、本明細書に記載された技術の1以上の他の操作、特徴、側面などと組み合わせたり、増強したり、置き換えたり、環境の中で実行されてもよい。
【0076】
図示されているように、プロセス1000は、第1および第2のワラント取引を監視および管理することを含むことができる(ブロック1010)。例えば、本明細書に記載されているような、カスタマイズされ結合された取引を実行すると、TCIAシステム120は、取引の記録を保存し、取引に関する監視および管理サービスを提供することができる。例えば、TCIAシステム120は、(例えば、企業を代表することを許可された個人から)ワラントを実行する要求を受信したかどうかを定期的に判断してもよい(ブロック1020)。いくつかの実施形態では、要求が受信されたかどうかを定期的に確認する代わりに、TCIAシステム120は、ワラント取引を監視および管理し、ワラントを実行する要求を受信すると、ワラントが期限切れになっていないことを検証し、ワラントの実行に進むなどの構成をとる。加えて、または代替的に、ワラント取引の監視および管理の一部として、TCIAシステム120は、どのワラントが期限切れになったかを定期的に判断し、対応する記録の更新、対応する当事者への通知などを進めるように構成されてもよい。
【0077】
再び図10を参照すると、要求が受信されていない場合(ブロック1020-No)、TCIAシステム120は、ワラントが期限切れになったかどうかを判断し(ブロック1030)、ワラントが期限切れになっていない限り(ブロック1030-No)、ワラントの監視および管理サービスを提供し続ける。ワラントが期限切れになった場合(ブロック1030-Yes)、TCIAシステム120は、対応する取引記録を更新し(ブロック1050)、図1000に示すように進んでもよい。ワラントを実行する要求を受信した場合(ブロック1020-Yes)、TCIAシステム120は、要求に従ってワラントを実行させてもよい(ブロック1040)。いくつかの実施形態では、これには、TCIAシステム120が、買付企業が実行価格に応じた通貨資産を売付企業に移動するように促すこと、可能にすること、及び/又はその他引き起こすこと、取引完了のための適切な文書を生成すること、およびその文書を適切な当事者に提供すること、を含んでもよい。
【0078】
プロセス1000は、TCIAシステム120がワラント取引の記録を更新すること(ブロック1050)を含んでもよく、これには、ワラントが実行されたこと、支払が受領されたこと、文書が生成され、適切な当事者に伝達されたことなどを示すために記録を更新することを含んでもよい。図示されているように、ワラント取引記録が更新されると(ワラントが失効しているか、実行されているかに拘わらず)、TCIAシステム120は、ワラント取引記録が更新されたことを対応する企業に通知してもよく、これには、更新の理由およびワラント取引の現在のステータスの表示を含んでもよい(ブロック1060)。いくつかの実施形態では、TCIAシステム120は、TCIAシステム120の取引管理者、政府機関、規制機関等を含む、1以上の追加、代替、及び/又は異なる個人または組織に、実行、失効、または他の取引ステータス変更に関する文書、通知等を提供してもよい。
【0079】
図11は、本明細書に記載されている1以上の実施形態に従って、ネットワーク仮想化(NFV)をサポートするように構成されたシステム1100のコンポーネントを示すブロック図である。図示するように、システム1100は、仮想化インフラストラクチャマネージャ(VIM)1150、ネットワーク仮想化インフラストラクチャ(NFVI)1120、VNFマネージャ(VNFM)1130、仮想化ネットワーク(VNF)1140、エレメントマネージャ(EM)1150、NFVオーケストレータ(NFVO)1160、およびネットワークマネージャ(NM)1170を含んでもよい。
【0080】
VIM1150は、NFVI1120のリソースを管理するように構成されてもよく、これは、システム1100を実行するために使用される物理的または仮想的なリソース(例えば、プロセッサ容量、メモリ容量、ストレージ容量など)およびアプリケーションを含んでもよい。VIM1150は、NFVI1120による仮想リソースのライフサイクルの管理(例えば、1以上の物理リソースに関連付けられた仮想マシン(VM)の作成、保守、及び/又は撤収)、VMインスタンスの追跡、VMインスタンスおよび関連する物理リソースのパフォーマンス、障害、およびセキュリティの追跡及び/又は管理、ならびにVMインスタンスおよび関連する物理リソースを1以上の他の管理システムに公開するように構成されてもよい。
【0081】
VNFM1130は、VNF1140を管理するように構成されてもよく、これは、1以上のタイプのネットワークデバイスに関連する、1以上の機能を実行するように構成されてもよい。VNFM1130は、VNF1140のライフサイクルを管理し、VNF1140の仮想面のパフォーマンス、障害、およびセキュリティを追跡及び/又は管理してもよい。EM1150は、VNF1140の機能面の性能、障害、およびセキュリティを追跡及び/又は管理してもよい。VNFM1130およびEM1150からの追跡データは、例えば、VIM1150及び/又はNFVI1120がそれぞれの機能を実行する際に使用することができる、パフォーマンス測定(PM)データを構成してもよい。VNFM1130およびEM1150は、システム1100のVNF1140の数量を増加及び/又は減少させるように構成されてもよい。
【0082】
NFVO1160は、例えば、要求されたサービスを提供するために、NFVI 1120のリソースを調整し、認可し、解放し、および予約するように構成されてもよい。NM1170は、ネットワークの管理責任を有するエンドユーザ機能のパッケージを提供するように構成されてもよく、これは、VNF1140を有するネットワーク要素、非仮想化ネットワーク、またはその両方を含んでもよい。いくつかの実施形態では、VNF1140の管理は、EM1150を介して行われてもよい。
【0083】
図12は、本明細書に記載された1以上の実施形態に従って、装置1200の例示的なコンポーネントを示す図である。図1に例示されているデバイスの各々は、1以上のデバイス1200を含んでもよい。デバイス1200は、1以上のプロセッサ1210、メモリデバイス1220、入力コンポーネント1230、出力コンポーネント1240、通信インターフェース1250、及び/又は1以上の他のタイプのデバイスコンポーネント(電源など)を含んでもよい。加えて、デバイス1200の1以上のコンポーネントは、バスまたは他のタイプのデバイス通信システムを介して相互に接続されてもよい。別の実装では、デバイス1200は、図示されているものよりも、追加の、より少ない、異なる、または異なる配置のコンポーネントを含むことができる。本明細書に記載されているように、コンポーネントは、ハードウェア回路、ソフトウェアロジック、およびそれらの組み合わせによって実装することができる。
【0084】
プロセッサ1210は、装置1200内の1以上の場所に保存され、及び/又は外部ソースから装置1200によって受信され得る命令を解釈および実行し得る、プロセッサ、マイクロプロセッサ、または処理ロジックを含んでもよい。メモリデバイス1220は、プロセッサ1210によって実行可能なことによって情報および命令を保存することができる任意のタイプの動的ストレージデバイス、及び/又はプロセッサ1210による使用のために情報を保存することができる任意のタイプの不揮発性ストレージデバイスを含むことができる。
【0085】
入力コンポーネント1230は、デバイス1200のユーザが情報を直接入力できるように構成されたデバイスまたは別のタイプの機構を含んでもよい。入力コンポーネントの例としては、キーボード、マイク、キーパッド、ボタン、スイッチ、センサー、加速度計、コンパスなどを含んでもよい。出力コンポーネント1240は、情報を出力するか、または他の方法でユーザに伝達するように構成されたデバイスまたは他のタイプの機構を含んでもよい。出力コンポーネント1240の例としては、ディスプレイ、スピーカ、1以上の発光ダイオード(LEDs)、振動デバイスなどを含んでもよい。いくつかの実施形態では、出力コンポーネント1240は、別のデバイスを介してユーザに情報を出力するように構成されたデバイスを含んでもよい。
【0086】
通信インターフェース1250は、デバイス1200が1以上の他のネットワーク、システム、またはデバイスと通信することを可能にするように構成された、任意のトランシーバのようなデバイスまたは機構を含んでもよい。例えば、通信インターフェース1250は、イーサネットインターフェース、光インターフェース、同軸インターフェース、及び/又は、物理的(例えば、有線)媒体上で通信するように構成された別のタイプのインターフェースデバイスを含んでもよい。通信インターフェース1250は、赤外線(IR)トランシーバ、セルラー無線、Bluetooth無線、及び/又は、無線媒体を介して通信するように構成された別のタイプのインターフェースデバイスなどの無線通信デバイスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、無線通信デバイスは、リモートコントロール、ワイヤレスキーボード、携帯電話などの外部デバイスに結合されてもよい。いくつかの実施形態では、デバイス1200は、光インターフェース、イーサネットインターフェース、およびセルラーインターフェースなど、複数の通信インターフェース1250を含んでもよい。
【0087】
デバイス1200は、上述した特定の操作を実行することができる。例えば、装置1200は、プロセッサ1210が、メモリ1220などのコンピュータ可読媒体に保存されたソフトウェア命令を実行することに応答して、これらの操作を実行してもよい。コンピュータ可読媒体は、非一時的な記憶デバイスとして定義することができる。メモリデバイスは、単一の物理メモリデバイス内の空間や、複数の物理メモリデバイスにまたがる共有メモリを含んでもよい。ソフトウェア命令は、別のコンピュータ可読媒体から及び/又は別のデバイスからメモリ1220に読み込まれてもよい。メモリ1220に保存されたソフトウェア命令は、本明細書に記載された技術に従って、プロセッサ1210に1以上の操作、プロセスなどを実行させることができる。本明細書で説明した操作やプロセスを実行するために、ソフトウェア命令の代わりに、またはソフトウェア命令と組み合わせて、ハードウェア回路を使用することもできる。したがって、本明細書に記載されている実装は、ハードウェアとソフトウェアの特定の組み合わせや配置に限定されるものではない。
【0088】
これまでの説明では、いくつかの図を参照しながら、さまざまな好ましい実施形態を説明してきた。しかしながら、本明細書に記載されている全体的な技術によって定められた広い範囲から逸脱することなく、これに様々な修正や変更を加えたり、追加の実施形態を実装することができることは明らかであろう。このように、本明細書に記載されている図や対応する説明は、本明細書に記載されている技術の広い範囲を制限するものではなく、例示するものとみなされ、解釈されるべきものである。
【0089】
例えば、図2-4および図8-10について、一連の線、矢印、及び/又はブロックを説明してきたが、ブロックの順序、線及び/又は矢印の配置は、他の実装では変更することができる。さらに、独立していないブロックを並行して実行してもよい。同様に、いくつかの図について一連の通信を説明してきたが、他の実装では通信の順序や性質を変更することができる。例えば、図2図4図8図10について、一連の信号及び/又は操作を説明してきたが、他の実装では、信号、操作、プロセスなどの順序を変更することができる。さらに、独立していないブロックを並行して実行してもよい。
【0090】
上述したような例示的な側面は、図に示された実装において、ソフトウェア、ファームウェア、およびハードウェアの多くの異なる形態で実装することができることが明らかであろう。これらの側面を実装するために使用される実際のソフトウェアコードまたは特殊な制御ハードウェアは、限定的なものとして解釈されるべきではない。このように、操作と挙動の側面は、特定のソフトウェアコードを参照することなく説明したが、ここでの説明に基づいて該側面を実装するためにソフトウェアと制御ハードウェアを設計できることが理解されるであろう。加えて、ある部分は1以上の機能を実行する「ロジック」として実装されている場合もある。このロジックには、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェアが含まれる場合もあれば、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせが含まれる場合もある。
【0091】
機能の特定の組み合わせが特許請求の範囲及び/又は本明細書に記載されていても、これらの組み合わせは限定的であることを意図していない。実際、これらの特徴の多くは、特許請求の範囲に具体的に記載されていない、及び/又は本明細書に表現されていない方法で組み合わせることができる。さらに、本アプリケーションで使用されているいかなる要素、行為、または指示も、そのように明示されていない限り、重要または必須であると解釈されるべきではない。本明細書では「および」という用語を使用しているが、その例では「及び/又は」というフレーズが意図されているという解釈を必ずしも排除するものではない。同様に、本明細書では「または」という用語を使用しているが、その例では「及び/又は」というフレーズが意図されているという解釈を必ずしも排除するものではない。また、本明細書では、冠詞「a」は1以上の項目を含むことを意図しており、「1以上の」(one or more)というフレーズと入れ替えて使用することができる。 1つのアイテムのみを意図している場合は、「1つ」(one)、「シングル」(single)、「のみ」(only)または同様の用語が使用される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】