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特表2022-521883ネットワークスライス処理方法、システム、デバイスおよびコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-13
(54)【発明の名称】ネットワークスライス処理方法、システム、デバイスおよびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/24 20090101AFI20220406BHJP
   H04W 88/18 20090101ALI20220406BHJP
   H04W 92/24 20090101ALI20220406BHJP
【FI】
H04W28/24
H04W88/18
H04W92/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021540280
(86)(22)【出願日】2020-02-12
(85)【翻訳文提出日】2021-08-03
(86)【国際出願番号】 CN2020074787
(87)【国際公開番号】W WO2020173300
(87)【国際公開日】2020-09-03
(31)【優先権主張番号】201910152800.8
(32)【優先日】2019-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514187420
【氏名又は名称】テンセント・テクノロジー・(シェンジェン)・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ワン,タオ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ユンフェイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067BB04
5K067BB21
5K067DD11
5K067DD17
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067FF02
5K067HH22
5K067JJ12
5K067JJ13
5K067JJ37
(57)【要約】
【要約】
本願の実施例は、ネットワーク管理システムに適用されるネットワークスライス処理方法、システム、デバイスおよび記憶媒体を開示している。前記方法は、モバイル通信ネットワークの機能を仮想化し、複数の相互に分離されたロジックサブネットワークを得て、各ロジックサブネットワークを1つのネットワークスライスとするステップと、各ネットワークスライスのためにスライスレベルのサービス品質QoSパラメータを生成するステップであって、前記スライスレベルのQoSパラメータは、前記ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理するように前記ネットワーク管理システムがスライス処理デバイスに対して指示するために使用されるものであるステップと、前記スライス処理デバイスに前記スライスレベルのQoSパラメータを送信するステップと、を含む。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク管理システムに適用されるネットワークスライス処理方法であって、
モバイル通信ネットワークの機能を仮想化し、複数の相互に分離されたロジックサブネットワークを得て、各ロジックサブネットワークを1つのネットワークスライスとするステップと、
各ネットワークスライスのためにスライスレベルのサービス品質QoSパラメータを生成するステップであって、前記スライスレベルのQoSパラメータは、前記ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理するように前記ネットワーク管理システムがスライス処理デバイスに対して指示する、ために使用されるものであるステップと、
前記スライス処理デバイスに前記スライスレベルのQoSパラメータを送信するステップと、
を含むことを特徴とするネットワークスライス処理方法。
【請求項2】
前記各ネットワークスライスのためにスライスレベルのサービス品質QoSパラメータを生成するステップは、
前記ネットワークスライスに対応するスライスレベルのサービスレベルアグリーメントSLA情報を取得するステップと、
前記スライスレベルのSLA情報に基づいて、前記スライスレベルのQoSパラメータを生成するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記スライスレベルのSLA情報には、地理的領域内で前記ネットワークスライスにアクセスできるユーザの数、シングルユーザのアクセス上りレートが含まれる場合、前記スライスレベルのSLA情報に基づいて、前記スライスレベルのQoSパラメータを生成するステップは、
前記地理的領域内で前記ネットワークスライスにアクセスできるユーザの数と、前記シングルユーザのアクセス上りレートとに基づいて、前記地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を計算し得るステップと、
前記地理的領域をモバイルネットワーク内のユーザ位置情報にマッピングするステップと、
前記ユーザ位置情報に基づいて、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を前記スライスレベルのQoSパラメータとして生成するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザ位置情報に基づいて、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を前記スライスレベルのQoSパラメータとして生成するステップは、
前記ユーザ位置情報とアクセスネットワークデバイスとの対応関係に基づいて、複数のアクセスネットワークデバイスを決定するステップと、
各アクセスネットワークデバイスによってカバーされる領域の範囲の大きさに基づいて、前記地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を前記複数のアクセスネットワークデバイスに割り当てて、各アクセスネットワークデバイスに対応するスライスレベルの上り総帯域幅を得るステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記スライスレベルのSLA情報には、地理的領域内で前記ネットワークスライスにアクセスできるユーザの数、シングルユーザのアクセス下りレートが含まれる場合、前記スライスレベルのSLA情報に基づいて、前記スライスレベルのQoSパラメータを生成するステップは、
前記地理的領域内で前記ネットワークスライスにアクセスできるユーザの数と、前記シングルユーザのアクセス下りレートとに基づいて、前記地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を計算し得るステップと、
前記地理的領域をモバイルネットワーク内のユーザ位置情報にマッピングするステップと、
前記ユーザ位置情報に基づいて、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を前記スライスレベルのQoSパラメータとして生成するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザ位置情報に基づいて、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を前記スライスレベルのQoSパラメータとして生成するステップは、
前記ユーザ位置情報とコアネットワークデバイスとの対応関係に基づいて、複数のコアネットワークデバイスを決定するステップと、
各コアネットワークデバイスによってサービスが提供される領域の範囲の大きさに基づいて、前記地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を前記複数のコアネットワークデバイスに割り当てて、各コアネットワークデバイスに対応するスライスレベルの下り総帯域幅を得るステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記各ネットワークスライスのためにスライスレベルのサービス品質QoSパラメータを生成するステップは、
スライストリガーサーバによって送信されたスライス作成要求を受信するステップであって、前記スライス作成要求には、スライスレベルの優先度パラメータと、地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅と、地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅とが含まれるステップと、
前記地理的領域をモバイルネットワーク内のユーザ位置情報にマッピングするステップと、
前記モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて、前記スライスレベルのQoSパラメータを生成するステップであって、前記スライスレベルのQoSパラメータには、前記スライスレベルの優先度パラメータ、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅、または前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅のうちの少なくとも1つが含まれるステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記モバイルネットワーク内のユーザ位置情報には、ユーザが所在するトラッキングエリアの情報またはユーザがアクセスするセルの情報が含まれる、
ことを特徴とする請求項3~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記スライス処理デバイスに前記スライスレベルのQoSパラメータを送信するステップは、
前記スライス処理デバイスがアクセスネットワークデバイスであり、かつ前記第1のリソースが無線リソースである場合、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を前記アクセスネットワークデバイスに送信するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項3または4に記載の方法。
【請求項10】
前記スライス処理デバイスに前記スライスレベルのQoSパラメータを送信するステップは、
前記スライス処理デバイスがコアネットワークデバイスであり、かつ前記第1のリソースがネットワーク転送リソースである場合、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を前記コアネットワークデバイスに送信するステップを、含む、
ことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
【請求項11】
前記スライス処理デバイスに前記スライスレベルのQoSパラメータを送信するステップは、
前記スライスレベルのQoSパラメータに付けられているモバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて、所定のスライス処理デバイスのセットから、第1のスライス処理デバイスを選択するステップと、
選択された前記第1のスライス処理デバイスに前記スライスレベルのQoSパラメータを送信するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記スライス処理デバイスのセットには、前記ネットワークスライスをサポートする既存のスライス処理デバイスと、前記ネットワークスライスをサポートする新しく作成されたスライス処理デバイスとが含まれる、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
スライス処理デバイスに適用されるネットワークスライス処理方法であって、
ネットワーク管理システムによって送信されたスライスレベルのサービス品質QoSパラメータを受信するステップであって、前記ネットワーク管理システムは、モバイル通信ネットワークの機能を仮想化し、複数の相互に分離されたロジックサブネットワークを得て、各ロジックサブネットワークを1つのネットワークスライスとして、各ネットワークスライスのために前記スライスレベルのQoSパラメータを生成するステップと、
前記スライスレベルのQoSパラメータに基づいて、前記ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理するステップと、
を含むことを特徴とするネットワークスライス処理方法。
【請求項14】
前記スライス処理デバイスがアクセスネットワークデバイスであり、かつ前記第1のリソースが無線リソースである場合、前記スライスレベルのQoSパラメータに基づいて、前記ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理するステップは、
前記アクセスネットワークデバイスが、前記スライスレベルのQoSパラメータからスライスレベルの優先度パラメータと、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅とを取得するステップと、
前記アクセスネットワークデバイスが、前記スライスレベルの優先度パラメータ、および/または前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅に基づいて、前記無線リソースを制御し処理するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記アクセスネットワークデバイスが、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅に基づいて、前記無線リソースを制御し処理するステップは、
前記アクセスネットワークデバイスが、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅に基づいて、前記ネットワークスライスに対応する最大無線リソースを設定するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記アクセスネットワークデバイスが、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅に基づいて、前記無線リソースを制御し処理するステップは、
前記アクセスネットワークデバイスが、前記アクセスネットワークデバイスによってサービスが提供されるすべてのユーザの上りトラフィックが前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を超えないように制限するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記アクセスネットワークデバイスが、前記スライスレベルの優先度パラメータに基づいて、前記無線リソースを制御し処理するステップは、
前記アクセスネットワークデバイスが、前記スライスレベルの優先度パラメータに基づいて、低優先度のネットワークスライスに対応する無線リソースを、高優先度のネットワークスライスにスケジューリングするステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記スライス処理デバイスがコアネットワークデバイスであり、かつ前記第1のリソースがネットワーク転送リソースである場合、前記スライスレベルのQoSパラメータに基づいて、前記ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理するステップは、
前記コアネットワークデバイスが、前記スライスレベルのQoSパラメータからスライスレベルの優先度パラメータと、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅とを取得するステップと、
前記コアネットワークデバイスが、前記スライスレベルの優先度パラメータ、および/または前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅に基づいて、前記ネットワーク転送リソースを制御し処理するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記コアネットワークデバイスが、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅に基づいて、前記ネットワーク転送リソースを制御し処理するステップは、
前記コアネットワークデバイスが、前記コアネットワークデバイスによってサービスが提供されるすべてのユーザの下りトラフィックが前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を超えないように制限するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コアネットワークデバイスが、前記スライスレベルの優先度パラメータに基づいて、前記ネットワーク転送リソースを制御し処理するステップは、
前記コアネットワークデバイスが複数の異なる優先度のネットワークスライスによって共有される場合、前記コアネットワークデバイスが、前記スライスレベルの優先度パラメータに基づいて、前記ネットワーク転送リソースを使用して高優先度のネットワークスライスに対応する下りデータを優先的に転送するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記コアネットワークデバイスには、アクセスモビリティ管理機能デバイス、セッション管理機能デバイス、およびユーザプレーン機能デバイスが含まれる場合、前記コアネットワークデバイスが、前記スライスレベルの優先度パラメータ、および/または前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅に基づいて、前記ネットワーク転送リソースを制御し処理するステップは、
前記アクセスモビリティ管理機能デバイスが、ユーザ機器によって送信された、前記ユーザ機器の位置情報を含むセッション管理要求を受信するステップと、
前記アクセスモビリティ管理機能デバイスは、前記ユーザ機器の位置情報と前記モバイルネットワーク内のユーザ位置情報とが同じ位置にある同一のセッション管理機能デバイスを選択し、前記セッション管理機能デバイスは、前記ユーザ機器の位置情報と前記モバイルネットワーク内のユーザ位置情報とが同じ位置にある同一のユーザプレーン機能デバイスを選択するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項22】
ネットワーク管理システムであって、
命令を記憶するためのメモリと、
前記ネットワーク管理システムに請求項1~12のいずれか1項に記載の方法を実行させるように、前記メモリにおける前記命令を実行するためのプロセッサと、
を含むことを特徴とするネットワーク管理システム。
【請求項23】
スライス処理デバイスであって、
命令を記憶するためのメモリと、
前記スライス処理デバイスに請求項13~21のいずれか1項に記載の方法を実行させるように、前記メモリにおける前記命令を実行するためのプロセッサと、を含む、
ことを特徴とするスライス処理デバイス。
【請求項24】
ネットワークスライス処理システムであって、
請求項1~12のいずれか1項に記載の方法を実行するネットワーク管理システムと、
請求項13~21のいずれか1項に記載の方法を実行するスライス処理デバイスと、を、
含むことを特徴とするネットワークスライス処理システム。
【請求項25】
コンピュータプログラムであって、
請求項1~21のいずれか1項に記載の方法をネットワークスライス処理システムに実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本願は、2019年02月28日に中国特許局へ出願された、出願番号が201910152800.8であり、出願名称が「ネットワークスライス処理方法、デバイスおよびシステム」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が参照により本願に組み込まれる。
[技術分野]
本願は、コンピュータ技術分野に関し、特に、ネットワークスライス処理方法、システム、デバイスおよび記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークスライス技術は、第5世代のモバイル通信技術(5G:fifth-generation)ネットワークの重要な基礎技術であり、ネットワークスライスは、業界の顧客に対して、相互に分離され、機能および性能がカスタマイズされ、品質が保証され、エンドツーエンドになるロジックプライベートネットワークサービスを提供することができる。
【0003】
現在、5Gネットワークにおけるスライスの品質は保証され得て、主にサービス品質(QoS:quality of service)メカニズムによって実現される。ただし、現在のQoSメカニズムは、ユーザ機器(User Equipment)レベル、またはデータストリーム(flow)レベル、あるいはセッションレベルに対してのみ使用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
無線エアインターフェイスのリソース有限性のため、事業者が業界の顧客によるスライスへの要求を満たしにくいことを招いて、業界の顧客が事業者によって提供されるスライスサービスを注文して使用することは困難であり、その結果、スライスは業界の顧客にサービス機能を提供できなくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施例は、ネットワークスライスがスライスレベルのサービス機能を提供できるように、スライスレベルに対するリソース制御処理を実現するためのネットワークスライス処理方法、システム、デバイスおよび記憶媒体を提供する。
【0006】
本願の実施例は、以下の解決策を提供する。
【0007】
一態様では、本願の実施例は、ネットワーク管理システムに適用されるネットワークスライス処理方法を提供し、この方法は、
モバイル通信ネットワークの機能を仮想化し、複数の相互に分離されたロジックサブネットワークを得て、各ロジックサブネットワークを1つのネットワークスライスとするステップと、
各ネットワークスライスのためにスライスレベルのサービス品質QoSパラメータを生成するステップであって、前記スライスレベルのQoSパラメータは、前記ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理するように前記ネットワーク管理システムがスライス処理デバイスに対して指示するために使用されるものであるステップと、
前記スライス処理デバイスに前記スライスレベルのQoSパラメータを送信するステップと、を含む。
【0008】
別の態様では、本願の実施例は、スライス処理デバイスに適用されるネットワークスライス処理方法を提供し、この方法は、
ネットワーク管理システムによって送信されたスライスレベルのサービス品質QoSパラメータを受信するステップであって、前記ネットワーク管理システムは、モバイル通信ネットワークの機能を仮想化し、複数の相互に分離されたロジックサブネットワークを得て、各ロジックサブネットワークを1つのネットワークスライスとして、各ネットワークスライスのために前記スライスレベルのQoSパラメータを生成するステップと、
前記スライスレベルのQoSパラメータに基づいて、前記ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理するステップと、を含む。
【0009】
別の態様では、本願の実施例は、ネットワーク管理システムを提供し、前記ネットワーク管理システムは、命令を記憶するためのメモリと、ネットワーク管理システムに前記の態様に記載の方法を実行させるように、前記メモリにおける前記命令を実行するためのプロセッサと、を含む。
【0010】
別の態様では、本願の実施例は、スライス処理デバイスを提供し、前記スライス処理デバイスは、命令を記憶するためのメモリと、スライス処理デバイスに前記の態様に記載の方法を実行させるように、前記メモリにおける前記命令を実行するためのプロセッサと、を含む。
【0011】
別の態様では、本願の実施例は、ネットワークスライス処理システムを提供し、前記ネットワークスライス処理システムは、
前記の態様に記載のネットワーク管理システムと、前記の態様に記載のスライス処理デバイスと、を含む。
【0012】
別の態様では、本願の実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータ上で動作するときに、コンピュータに前記の各態様に記載の方法を実行させる命令が記憶されている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本願のインスタンス態における解決策をより明確に説明するために、以下では、実施例の説明において必要とされる図面を簡単に紹介し、明らかに、以下の説明における図面は、本願の一部の実施形態にすぎず、当業者にとっては、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
図1】本願の実施例によって提供される、ネットワークスライス処理システムの構成の概略図である。
図2】本願の実施例によって提供される、ネットワーク管理システムとスライス処理デバイスとの間のインタラクションフローの概略図である。
図3a】本願の実施例によって提供される、ネットワーク管理システムによって実行されるネットワークスライス処理方法のフローのブロック概略図である。
図3b】本願の実施例によって提供される、ネットワーク管理システムによって実行されるスライスレベルQoSパラメータを生成するフローのブロック概略図である。
図3c】本願の実施例によって提供される、ネットワーク管理システムによって実行されるスライスレベルQoSパラメータを生成する別のフローのブロック概略図である。
図4】本願の実施例によって提供される、ネットワーク管理システムによって実行される別のネットワークスライス処理方法のフローのブロック概略図である。
図5】本願の実施例によって提供される、アクセスネットワークデバイスによって実行されるネットワークスライス処理方法のフローのブロック概略図である。
図6】本願の実施例によって提供される、コアネットワークデバイスによって実行される別のネットワークスライス処理方法のフローのブロック概略図である。
図7】本願の実施例によって提供される、ネットワーク管理システムの実際のシーンにおけるシステムアーキテクチャの概略図である。
図8】本願の実施例によって提供される、図7に示すシステムアーキテクチャでのインタラクションフローの概略図である。
図9】本願の実施例によって提供される、セッション確立フローの概略図である。
図10】本願の実施例によって提供される、ネットワーク管理システムのモジュール構成の概略図である。
図11】本願の実施例によって提供される、スライス処理デバイスのモジュール構成の概略図である。
図12】本願の実施例によって提供される、別のネットワーク管理システムのモジュール構成の概略図である。
図13】本願の実施例によって提供される、別のスライス処理デバイスのモジュール構成の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本願の実施例は、ネットワークスライスがスライスレベルのサービス機能を提供できるように、スライスレベルに対するリソース制御処理を実現するためのネットワークスライス処理方法、システム、デバイスおよび記憶媒体を提供する。
【0015】
本願の発明の目的、特徴、利点をより明確かつ分かりやすくするために、以下では、本願の実施例における図面を参照して、本願の実施例における解決策に対して明確かつ完全な説明を行うが、明らかに、以下に説明する実施例は、本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本願の実施例に基づいて、当業者によって得られる他のすべての実施例は、いずれも、本願が保護する範囲に属するものである。
【0016】
本願の明細書、特許請求の範囲および上記の図面における「含む」と「有する」という用語、およびそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、これにより、一連のユニットを含むプロセス、方法、システム、製品またはデバイスは、それらのユニットに限定される必要がなく、明示的に列挙されていないもの、またはこれらのプロセス、方法、製品またはデバイスに対して固有の他のユニットを含むようにしてもよい。
【0017】
本願の実施例は、まず、ネットワークスライス処理システムを提供し、図1を参照すると、本願の実施例によって提供されるネットワークスライス処理システム10は、ネットワーク管理システム11と、スライス処理デバイス12とを含む。ここで、ネットワーク管理システム11とスライス処理デバイス12との間では、通信が可能であり、例えば、ネットワーク管理システム11とスライス処理デバイス12との間では、有線ネットワークを確立することができ、これにより、ネットワーク管理システム11は、スライス処理デバイス12にデータまたは情報を送信することができる。また例えば、ネットワーク管理システム11とスライス処理デバイス12との間では、無線ネットワークを確立することができ、これにより、ネットワーク管理システム11は、スライス処理デバイス12にデータまたは情報を送信することができる。
【0018】
本願の実施例では、ネットワーク管理システム11は、NMSと略称され、ネットワーク管理システム11は、ネットワークスライスのパラメータ設定側であり、ネットワーク管理システム11は、ネットワークスライスに関する各ポリシーおよび要求を設定することができ、例えば、このネットワーク管理システムは、エンドツーエンドスライス管理機能サブシステム111と、アクセスネットワーク管理サブシステム112と、コアネットワーク管理サブシステム113とを含むようにしてよい。アクセスネットワーク管理サブシステム112は、具体的には、アクセスネットワークスライス管理サブシステムを含み、コアネットワーク管理サブシステム113は、具体的には、コアネットワークスライス管理サブシステムを含むようにしてよい。
【0019】
スライス処理デバイス12は、ネットワークスライスの処理側であり、スライス処理デバイス12は、ネットワーク管理システムの設定指示に従って、ネットワークスライスに基づく各ポリシーおよび要求を実行する必要がある。スライス処理デバイス12は、具体的には、アクセスネットワークデバイス121およびコアネットワークデバイス122のうちの少なくとも1つを含むようにしてよい。
【0020】
例を挙げて次のように説明し、エンドツーエンドスライス管理機能サブシステム111は、第1のQoSパラメータと第2のQoSパラメータとを含むスライスレベルのQoSパラメータを生成することができる。第1のQoSパラメータがアクセスネットワークデバイスへの管理のために使用される場合、エンドツーエンドスライス管理機能サブシステム111は、第1のQoSパラメータをアクセスネットワーク管理サブシステム112に送信し、例えば、アクセスネットワークスライス管理サブシステムに送信する。アクセスネットワーク管理サブシステムは、第1のQoSパラメータをアクセスネットワークデバイス121に対して設定する。第2のQoSパラメータがコアネットワークデバイスへの管理のために使用される場合、エンドツーエンドスライス管理機能サブシステム111は、第2のQoSパラメータをコアネットワーク管理サブシステム113に送信し、例えば、コアネットワークスライス管理サブシステムに送信する。コアネットワーク管理サブシステムは、第2のQoSパラメータをコアネットワークデバイス122に対して設定する。
【0021】
例えば、アクセスネットワークデバイスは、5Gネットワークにおける基地局(gNBと略称される)、4Gネットワークにおける拡張基地局(eNBと略称される)、5G基地局の集中ユニット(CU:centralized unit)、または分散ユニット(DU:distributed unit)などを含むようにしてよい。コアネットワークデバイスは、アクセスモビリティ管理機能デバイス(AMF:Access and Mobility Management Function)、セッション管理機能デバイス(SMF:Session Management Function)、ユーザプレーン機能デバイス(UPF:User plane function)を含むようにしてよい。
【0022】
本願のネットワークスライス処理方法の一実施例は、具体的には、ネットワークスライスへの設定および実行のシーンに適用され得て、図2を参照すると、例えば図1に示すネットワーク管理システム11のようなネットワーク管理システムに適用され、以下のステップを含むようにしてよく、即ち、200で、モバイル通信ネットワークの機能を仮想化し、複数の相互に分離されたロジックサブネットワークを得て、各ロジックサブネットワークを1つのネットワークスライスとする。
【0023】
本願の実施例では、前記ネットワークスライスとは、モバイル通信ネットワークに基づいて仮想化された、相互に分離された、複数のロジックサブネットワークを指す。各エンドツーエンドのネットワークスライスは、いずれも、無線ネットワーク、伝送ネットワーク、コアネットワークのサブスライスによって組み合わせて構成され、エンドツーエンドのネットワーク管理システムによって統一的に管理される。
【0024】
201で、ネットワーク管理システムは、各ネットワークスライスのためにスライスレベルのサービス品質(QoS:quality of service)パラメータを生成し、該スライスレベルのQoSパラメータは、このネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理するようにネットワーク管理システムがスライス処理デバイスに対して指示する、ために使用されるものである。
【0025】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、まずネットワークスライスに対してスライスレベルのQoSパラメータを生成し、ここで、このネットワークスライスは、作成対象とするネットワークスライスであってもよく、またはこのネットワークスライスは、既に作成されたネットワークスライスを指す。
【0026】
例を挙げて次のように説明し、スライスの購入者は、以前に購入したネットワークスライスを変更する必要があり、このとき、ネットワーク管理システムは、この既に作成されたネットワークスライスのために、1つのスライスレベルのQoSパラメータを生成することができる。スライスレベルとは、ネットワーク管理システムによって生成されたQoSパラメータがネットワークスライスレベルに対して設定されたものである、ということを指し、このスライスレベルのQoSパラメータは、ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理するようにネットワーク管理システムがスライス処理デバイスに対して指示する、ために使用されるものである。
【0027】
ここで、本願の実施例における第1のリソースとは、ネットワークスライスに対応するリソースを指し、異なる実現シーンでは、この第1のリソースの実現形態が様々である。例えば、第1のリソースは、無線リソースおよび/またはネットワーク転送リソースを含むようにしてよく、この無線リソースは、周波数リソースおよびタイムスロットリソースなどを含むが、これらに限定されない。
【0028】
例を挙げて次のように説明し、スライス処理デバイスが、具体的にはアクセスネットワークデバイスである場合、この第1のリソースは、具体的には無線リソースであり、この無線リソースは、アクセスネットワークリソースと呼ばれることもできる。スライス処理デバイスが、具体的にはコアネットワークデバイスである場合、この第1のリソースは、具体的にはネットワーク転送リソースである。
【0029】
本願の実施例では、リソースの動的性と複雑性を考慮して、より具体的なスライスレベルのQoSパラメータを定義し、本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、ネットワークスライスに対してスライスレベルのQoSパラメータを生成し、これにより、ネットワークスライスは、スライスレベルのサービス機能を提供することができる。例えば、本願の実施例では、ネットワークスライスに対して、スライスレベルのQoSパラメータが採用されており、したがって、スライスの業界は、ニーズをより正確に定義し、これによって、事業者は、スライスレベルの品質保証能力および商用能力を備えている。
【0030】
本願の実施例では、スライスレベルのQoSパラメータは、スライスレベルの優先度パラメータ、スライスレベルの上り総帯域幅、スライスレベルの下り総帯域幅のうちの少なくとも1つを含むようにしてよい。ここで、スライスレベルの優先度パラメータとは、異なるネットワークスライスに対して異なる優先度が設定される、ということを指し、スライスレベルの上り総帯域幅とは、地理的位置でネットワークスライスにアクセスするすべてのユーザの上りレート帯域幅の和を指し、スライスレベルの下り総帯域幅とは、地理的位置でネットワークスライスにアクセスするすべてのユーザの下りレート帯域幅の和を指す。スライスレベルの上り総帯域幅とスライスレベルの下り総帯域幅は、スライスレベルの上り下り総帯域幅と総称されることもできる。
【0031】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、優先度パラメータを生成する際に、スライスレベルに対して生成を行い、また、上り下り総帯域幅を生成する際に、スライスレベルに対しても生成を行う。
【0032】
説明すべきものとして、本願の実施例では、スライスレベルのQoSパラメータは、スライスレベルの優先度とスライスレベルの上り下り総帯域幅とを含み、このスライスレベルの上り下り総帯域幅は、スライスレベルの上り総帯域幅とスライスレベルの下り総帯域幅に分けられてもよいが、限定されていないことは、本出願の実施例におけるスライスレベルのQoSパラメータは、上記のスライスレベルの優先度とスライスレベルの上り下り総帯域幅に限定されず、このスライスレベルのQoSパラメータは、ネットワークスライスに対して設定された他のパラメータ、例えばスライスレベルの伝送制御パラメータなどを含むようにしてよい、ということである。
【0033】
202で、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信する。
【0034】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライスレベルのQoSパラメータを生成した後、このネットワーク管理システムはまた、スライス処理デバイスにこのスライスレベルのQoSパラメータを送信することができる。前述のネットワーク管理システムとスライス処理デバイスとの接続関係に対する説明から分かるように、ネットワーク管理システムとスライス処理デバイスとの間では、相互通信が可能になり、これにより、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信し、スライス処理デバイスは、このスライスレベルのQoSパラメータを受信した後、フィードバックメッセージをネットワーク管理システムに送信することもでき、これによって、ネットワーク管理システムは、このフィードバックメッセージに基づいて、スライス処理デバイスがこのスライスレベルのQoSパラメータを成功に受信したかどうかを決定することができる。
【0035】
本願の実施例では、リソースの動的性と複雑性を考慮して、より具体的なスライスレベルのQoSパラメータを定義し、本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを配信(deliver)し、これにより、スライス処理デバイスは、スライスレベルのQoSパラメータに基づいて、ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御して処理し、したがって、スライスレベルのリソーススケジュールが実現され得、スライスレベルに対するリソース制御処理が実現され得て、これによって、ネットワークスライスは、スライスレベルのサービス機能を提供することができる。
【0036】
203で、スライス処理デバイスは、ネットワーク管理システムから送信されたスライスレベルのQoSパラメータを受信する。
【0037】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライスレベルのQoSパラメータを生成した後、このネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにこのスライスレベルのQoSパラメータを送信することもできる。前述のネットワーク管理システムとスライス処理デバイスとの接続関係に対する説明から分かるように、ネットワーク管理システムとスライス処理デバイスとの間では、相互通信が可能になり、これにより、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信し、スライス処理デバイスは、このスライスレベルのQoSパラメータを受信した後、フィードバックメッセージをネットワーク管理システムに送信することもでき、これによって、ネットワーク管理システムは、このフィードバックメッセージに基づいて、スライス処理デバイスがこのスライスレベルのQoSパラメータを成功に受信したかどうかを決定することができる。
【0038】
204で、スライス処理デバイスは、スライスレベルのQoSパラメータに基づいて、このネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理する。
【0039】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、ネットワークスライスのパラメータ設定側であり、ネットワーク管理システムは、ネットワークスライスに関する各ポリシーおよび要求を設定することができ、スライス処理デバイスは、ネットワークスライスの処理側であり、スライス処理デバイスは、ネットワーク管理システムの設定指示に従って、ネットワークスライスに基づく各ポリシーおよび要求を実行する必要がある。実際の適用では、スライス処理デバイスのデバイスタイプと、このスライスレベルのQoSパラメータに含まれるパラメータコンテンツとに基づいて、スライス処理デバイスの具体的な処理フローを詳細に説明することができ、詳細について、後続の実施例において挙げられる例を参照して説明する。
【0040】
本願の実施例では、リソースの動的性と複雑性を考慮して、より具体的なスライスレベルのQoSパラメータを定義し、本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを配信し、これにより、スライス処理デバイスは、スライスレベルのQoSパラメータに基づいて、ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御して処理し、したがって、従来技術においてQoSがセッションレベルまたはユーザ機器レベルのみであることに比べて、本願の実施例は、ネットワークスライスに対応するスライスレベルのQoSパラメータに対して制御処理を実行し、したがって、スライスレベルのリソーススケジュールが実現され得、スライスレベルに対するリソース制御処理が実現され得て、これによって、ネットワークスライスは、スライスレベルのサービス機能を提供することができる。
【0041】
前述の実施例において挙げられた例から分かるように、ネットワーク管理システムは、まず、ネットワークスライスのためにスライスレベルのQoSパラメータを生成し、このスライスレベルのQoSパラメータは、ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理するようにネットワーク管理システムがスライス処理デバイスに対して指示する、ために使用されるものである。その後、ネットワーク管理システムは、スライスレベルのQoSパラメータをスライス処理デバイスに送信する。スライス処理デバイスは、まず、ネットワーク管理システムによって送信されたスライスレベルのサービス品質QoSパラメータを受信し、その後、スライス処理デバイスは、スライスレベルのQoSパラメータに基づいて、ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理する。
【0042】
次に、本願の実施例によって提供されるネットワークスライス処理方法を、ネットワーク管理システムとスライス処理デバイスのそれぞれの観点から詳細に説明する。まず、ネットワーク管理システム側から説明し、図3aを参照すると、例えば図1に示すネットワーク管理システム11のようなネットワーク管理システムが実行するネットワークスライス処理方法は、具体的には、以下のステップを含むようにしてよく、即ち、
301で、ネットワーク管理システムは、このネットワークスライスに対応するスライスレベルのサービスレベルアグリーメント(SLA:service-level agreement)情報を取得する。
【0043】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、まず、スライスレベルのSLA情報を取得し、このスライスレベルのSLA情報は、ネットワークスライスに対して要求される各設定および需要の情報を含むようにしてよく、このスライスレベルのSLA情報は、複数のネットワークスライスの設定パラメータを含むようにしてよいし、ここでは限定されない。
【0044】
本願の実施例におけるスライスレベルのSLA情報は、スライストリガーサーバによってネットワーク管理システムに送信されてもよく、例えば、このスライストリガーサーバは、スライス購入者側のサーバであってもよく、または事業者内部のスライス注文サーバであってもよい。このスライストリガーサーバは、まず、ネットワークスライスに対して形成されたSLA情報を収集し、その後、スライスレベルのSLA情報をネットワーク管理システムに送信する。
【0045】
302で、ネットワーク管理システムは、スライスレベルのSLA情報に基づいて、スライスレベルのQoSパラメータを生成する。
【0046】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライスレベルのSLA情報を取得した後、このスライスレベルのSLA情報に基づいて、前述のスライスレベルのQoSパラメータを生成することができ、即ち、ネットワーク管理システムは、このスライスレベルのSLA情報を解析し、ネットワークスライスの各性能要件を分析することにより、スライスレベルのQoSパラメータを生成することができる。
【0047】
ここで、ネットワーク管理システムは、スライスレベルのSLA情報を取得するとき、スライスレベルのSLA情報から、スライスレベルの優先度パラメータ、地理的領域内でスライスにアクセスできるユーザの数、およびシングルユーザのアクセス上りレート、シングルユーザのアクセス下りレートなどの情報をそれぞれ抽出する。
【0048】
例を挙げて次のように説明し、本願のいくつかの実施例では、前記スライスレベルのSLA情報には、地理的領域内でこのネットワークスライスにアクセスできるユーザの数、シングルユーザのアクセス上りレートが含まれている場合、ネットワーク管理システムがスライスレベルのSLA情報に基づいてスライスレベルのQoSパラメータを生成するステップ302は、図3bに示すように、ネットワーク管理システムに適用され、具体的には、以下のステップを含み、即ち、
ステップ3021で、地理的領域内でネットワークスライスにアクセスできるユーザの数と、シングルユーザのアクセス上りレートとに基づいて、前記地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を計算し得る。
ステップ3022で、地理的領域をモバイルネットワーク内のユーザ位置情報にマッピングする。
【0049】
ここで、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報は、ユーザが所在するトラッキングエリア(TA:tracking area)の情報、またはユーザがアクセスするセルの情報を含む。
【0050】
ステップ3023で、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅をスライスレベルのQoSパラメータとして生成する。
【0051】
ここで、地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅とは、この地理的領域でネットワークスライスにアクセスするすべてのユーザの上りレート帯域幅の和を指す。ネットワーク管理システムは、地理的領域内でネットワークスライスにアクセスできるアクセスユーザの数にシングルユーザのアクセス上りレートを乗じることにより、地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を間接的に取得する。
【0052】
ネットワーク管理システムは、地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を取得した後、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を生成する。
【0053】
ここで、地理的領域とは、通常の地理的位置情報を指し、例えば、ある地区のある商圏などである。ネットワーク管理システムは、地理的領域をモバイルネットワーク内のユーザ位置情報にマッピングすることができ、このモバイルネットワーク内のユーザ位置情報は、ユーザが所在するトラッキングエリア(TA:tracking area)の情報またはユーザがアクセスするセルの情報を含む。例えば、ネットワーク管理システムは、第1の地理的領域を第1のTA情報または第1のセル情報にマッピングする。ここで、TA情報は、1つまたは複数のTA識別子を含むようにしてよく、セル情報は、1つまたは複数のセル識別子を含むようにしてよい。
【0054】
本願の一実施例では、前記ユーザ位置情報に基づいて、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を生成する上記のステップ3023は、
前記ユーザ位置情報とアクセスネットワークデバイスとの対応関係に基づいて、複数のアクセスネットワークデバイスを決定するステップと、
各アクセスネットワークデバイスによってカバーされる領域の範囲の大きさに基づいて、前記地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を、前記複数のアクセスネットワークデバイスに割り当てて、各アクセスネットワークデバイスに対応するスライスレベルの上り総帯域幅を得るステップと、を含む。
【0055】
例えば、TA情報とアクセスネットワークデバイスとの対応関係に基づいて、ネットワーク管理システムは、1つまたは複数のアクセスネットワークデバイスを決定することができる。あるいは、マッピングされたセル情報とアクセスネットワークデバイスとの対応関係に基づいて、ネットワーク管理システムは、1つまたは複数のアクセスネットワークデバイスを決定することができる。地理的領域が1つのセルにマッピングされた場合、ネットワーク管理システムは、1つのアクセスネットワークデバイスを決定することができ、地理的領域が複数のセルにマッピングされた場合、ネットワーク管理システムは、1つまたは複数のアクセスネットワークデバイスを決定することができる。
ネットワーク管理システムが複数のアクセスネットワークデバイスを決定した場合、複数のアクセスネットワークデバイスによってカバーされる領域の範囲の大きさに基づいて、地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を複数のアクセスネットワークデバイスに割り当てる。例えば、あるアクセスネットワークデバイスによってカバーされる領域の範囲が大きいほど、ネットワーク管理システムによってアクセスネットワークデバイスに割り当てられるスライスレベルの上り総帯域幅が大きくなり、あるアクセスネットワークデバイスによってカバーされる領域の範囲が小さいほど、ネットワーク管理システムによってアクセスネットワークデバイスに割り当てられるスライスレベルの上り総帯域幅が小さくなる。すべてのアクセスネットワークデバイスに割り当てられたスライスレベルの上り総帯域幅の和は、地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅に等しい。
【0056】
ここからわかるように、スライス処理デバイスがアクセスネットワークデバイスであることを例にすると、ネットワーク管理システムがモバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて1つのアクセスネットワークデバイスを決定した場合、ネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅は、地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅に等しい。ネットワーク管理システムがモバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて複数のアクセスネットワークデバイスを決定した場合、すべてのアクセスネットワークデバイスに割り当てられたスライスレベルの上り総帯域幅の和は、地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅に等しい。
本願の他の実施例では、前記スライスレベルのSLA情報には、地理的領域内でこのネットワークスライスにアクセスできるユーザの数、シングルユーザのアクセス下りレートが含まれている場合、前記スライスレベルのSLA情報に基づいて前記スライスレベルのQoSパラメータを生成するステップ302は、図3cに示すように、ネットワーク管理システムに適用され、具体的には、以下のステップを含み、即ち、
ステップ3024で、地理的領域内でこのネットワークスライスにアクセスできるユーザの数と、シングルユーザのアクセス下りレートとに基づいて、地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を計算し得る。
【0057】
ステップ3025で、地理的領域をモバイルネットワーク内のユーザ位置情報にマッピングする。
【0058】
ステップ3026で、ユーザ位置情報に基づいて、ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅をスライスレベルのQoSパラメータとして生成する。
【0059】
ここで、地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅とは、この地理的領域でネットワークスライスにアクセスするすべてのユーザの下りレート帯域幅の和を指す。ネットワーク管理システムは、地理的領域内でネットワークスライスにアクセスできるアクセスユーザの数にシングルユーザのアクセス下りレートを乗じることにより、前記地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を間接的に取得する。
【0060】
ネットワーク管理システムは、地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を取得した後、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を生成する。
【0061】
本願の一実施例では、前記ユーザ位置情報に基づいて、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を生成することは、
前記ユーザ位置情報とコアネットワークデバイスとの対応関係に基づいて、複数のコアネットワークデバイスを決定することと、
各コアネットワークデバイスによってサービスが提供される領域の範囲の大きさに基づいて、前記地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を前記複数のコアネットワークデバイスに割り当てて、各コアネットワークデバイスに対応するスライスレベルの下り総帯域幅を得ることと、を含む。
【0062】
例えば、TA情報とコアネットワークデバイスとの対応関係に基づいて、ネットワーク管理システムは、1つまたは複数のコアネットワークデバイスを決定することができる。あるいは、マッピングされたセル情報とコアネットワークデバイスとの対応関係に基づいて、ネットワーク管理システムは、1つまたは複数のコアネットワークデバイスを決定することができる。地理的領域が1つのセルにマッピングされた場合、ネットワーク管理システムは、1つのコアネットワークデバイスを決定することができ、地理的領域が複数のセルにマッピングされた場合、ネットワーク管理システムは、1つまたは複数のコアネットワークデバイスを決定することができる。
【0063】
ネットワーク管理システムが複数のコアネットワークデバイスを決定した場合、複数のコアネットワークデバイスによってサービスが提供される領域の範囲の大きさに基づいて、地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を複数のコアネットワークデバイスに割り当てる。例えば、あるコアネットワークデバイスによってサービスが提供される領域の範囲が大きいほど、ネットワーク管理システムによってこのコアネットワークデバイスに割り当てられるスライスレベルの下り総帯域幅が大きくなり、あるコアネットワークデバイスによってサービスが提供される領域の範囲が小さいほど、ネットワーク管理システムによってコアネットワークデバイスに割り当てられるスライスレベルの下り総帯域幅が小さくなる。すべてのコアネットワークデバイスに割り当てられたスライスレベルの下り総帯域幅の和は、地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅に等しい。
【0064】
さらに、スライスレベルの優先度とは、異なるネットワークスライスが異なる優先度を有する、ということを指す。本発明のさらに他の実施例では、前記スライスレベルのSLA情報には、このネットワークスライスに対応するスライスレベルの優先度パラメータがさらに含まれている場合、上記の実施例におけるスライスレベルのQoSパラメータには、前記スライスレベルの優先度パラメータがさらに含まれている。
【0065】
ここで、スライスレベルの優先度に対応するネットワークスライスは、シングルネットワークスライス選択補助情報(S-NSSAI:Single Network Slice Selection Assistance Information)で識別される。モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅に対応するネットワークスライスは、S―NSSAIで識別される。モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅に対応するネットワークスライスは、S―NSSAIで識別される。
【0066】
303で、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信する。
【0067】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライスレベルのQoSパラメータを生成した後、このネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスに該スライスレベルのQoSパラメータを送信することもできる。前述のネットワーク管理システムとスライス処理デバイスとの接続関係に対する説明から分かるように、ネットワーク管理システムとスライス処理デバイスとの間では、相互通信が可能になり、これにより、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信し、スライス処理デバイスは、このスライスレベルのQoSパラメータを受信した後、ネットワーク管理システムにフィードバックメッセージを送信することもでき、これによって、ネットワーク管理システムは、このフィードバックメッセージに基づいて、スライス処理デバイスがこのスライスレベルのQoSパラメータを成功に受信したかどうかを決定することができる。
【0068】
前述の実施例において挙げられた例を通して分かるように、本願の実施例では、リソースの動的性と複雑性を考慮して、より具体的なスライスレベルのQoSパラメータを定義し、本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを配信し、これにより、スライス処理デバイスは、スライスレベルのQoSパラメータに基づいて、ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御して処理し、したがって、スライスレベルのリソーススケジュールが実現され得、スライスレベルに対するリソース制御処理が実現され得て、これによって、ネットワークスライスは、スライスレベルのサービス機能を提供することができる。
【0069】
次に、本願の実施例によって提供される他のネットワークスライス処理方法を、ネットワーク管理システム側から説明し、図4を参照すると、例えば図1に示すネットワーク管理システム11のようなネットワーク管理システムが実行するネットワークスライス処理方法は、具体的には、以下のステップを含むようにしてよく、即ち、
401で、ネットワーク管理システムは、スライストリガーサーバによって送信されたスライス作成要求を受信し、このスライス作成要求には、スライスレベルの優先度パラメータと、地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅と、地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅とが含まれている。
【0070】
本願の実施例では、スライス作成要求は、スライストリガーサーバによってネットワーク管理システムに送信されてもよく、例えば、このスライストリガーサーバは、スライス購入者側のサーバ、または事業者内部のスライス注文サーバであってもよい。このスライストリガーサーバは、まず、ネットワークスライスに対して形成されたスライス作成要求を収集し、その後、スライス作成要求をネットワーク管理システムに送信する。
【0071】
ここで、ネットワーク管理システムは、スライス作成要求を取得すると、このスライス作成要求には、スライスレベルの優先度パラメータ、地理的領域のスライスレベルの上り総帯域幅、地理的領域のスライスレベルの下り総帯域幅などの情報が付けられている。ここで、地理的領域とは、通常の地理的位置情報を指し、例えばある地区のある商圏などである。ネットワーク管理システムは、地理的領域をモバイルネットワーク内のアクセスネットワークデバイス情報、あるいはアクセスネットワークデバイスによって管理される1つまたは複数のTAまたはアクセスネットワークデバイスによって管理される1つまたは複数のセルの情報にマッピングすることができる。
【0072】
402で、ネットワーク管理システムは、地理的領域をモバイルネットワーク内のユーザ位置情報にマッピングする。
【0073】
ここで、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報には、ユーザが所在するTAの情報またはユーザがアクセスするセルの情報が含まれる。
【0074】
403で、ネットワーク管理システムは、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて、スライスレベルのQoSパラメータを生成し、このスライスレベルのQoSパラメータには、スライスレベルの優先度パラメータ、ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅、またはユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0075】
ネットワーク管理システムは、地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を取得した後、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を生成する。具体的な生成方式については、上記のステップ3023の説明を参照することができる。
【0076】
モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅に対応するネットワークスライスは、S―NSSAIで識別され、例えば、現在のスライスレベルのQoSパラメータが100Mbps/S―NSSAIである場合、これは、S―NSSAIで識別されたネットワークスライスに対応する上り総帯域幅が100Mbpsである、ということを示す。
【0077】
あるいは、ネットワーク管理システムは、地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を取得した後、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を生成する。具体的な生成方式については、上記のステップ3026の説明を参照することができる。
【0078】
ここで、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅に対応するネットワークスライスはS―NSSAIで識別される。
【0079】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライス作成要求から、スライスレベルの優先度パラメータと、スライスレベルの上り総帯域幅と、スライスレベルの下り総帯域幅とを取得した後、取得した上記のパラメータに基づいて、スライスレベルのQoSパラメータを生成し、スライスレベルのQoSパラメータの具体的なパラメータコンテンツおよびメッセージフォーマットについては、ここでは限定されない。
【0080】
404で、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信する。
【0081】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライスレベルのQoSパラメータを生成した後、このネットワーク管理システムは、このスライスレベルのQoSパラメータをスライス処理デバイスに送信することもできる。前述のネットワーク管理システムとスライス処理デバイスとの接続関係に対する説明から分かるように、ネットワーク管理システムとスライス処理デバイスとの間では、相互通信が可能になり、これにより、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信し、スライス処理デバイスは、このスライスレベルのQoSパラメータを受信した後、ネットワーク管理システムにフィードバックメッセージを送信することもでき、これによって、ネットワーク管理システムは、このフィードバックメッセージに基づいて、スライス処理デバイスがこのスライスレベルのQoSパラメータを成功に受信したかどうかを決定することができる。
【0082】
前述の実施例において挙げられた例を通して分かるように、本願の実施例では、リソースの動的性と複雑性を考慮して、より具体的なスライスレベルのQoSパラメータを定義し、本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを配信し、これにより、スライス処理デバイスは、スライスレベルのQoSパラメータに基づいて、ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御して処理し、したがって、スライスレベルのリソーススケジュールが実現され得、スライスレベルに対するリソース制御処理が実現され得て、これによって、ネットワークスライスは、スライスレベルのサービス機能を提供することができる。
【0083】
本願のいくつかの実施例では、ネットワーク管理システムがスライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信する上記のステップ303またはステップ404は、
スライス処理デバイスが具体的にはアクセスネットワークデバイスであり、かつ第1のリソースが無線リソースである場合、ネットワーク管理システムは、ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅をアクセスネットワークデバイスに送信するステップ、または
スライス処理デバイスが具体的にはコアネットワークデバイスであり、かつ第1のリソースがネットワーク転送リソースである場合、ネットワーク管理システムは、ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅をコアネットワークデバイスに送信するステップ、を含む。
【0084】
スライスレベルのQoSパラメータには、スライスレベルの優先度パラメータがさらに含まれる場合、ネットワーク管理システムは、スライスレベルの優先度と、ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅とをアクセスネットワークデバイスに配信することもでき、これにより、アクセスネットワークデバイスは、このスライスレベルの優先度と、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅とに基づいて、リソース制御処理を行うことができる。
【0085】
スライスレベルのQoSパラメータには、スライスレベルの優先度パラメータがさらに含まれる場合、ネットワーク管理システムは、スライスレベルの優先度と、ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅とをコアネットワークデバイスに配信することもでき、これにより、コアネットワークデバイスは、このスライスレベルの優先度と、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅とに基づいて、リソース制御処理を行うことができる。
【0086】
スライス処理デバイスの違いに対して、ネットワーク管理システムによって送信されるスライスレベルのQoSパラメータの具体的なコンテンツは異なることができ、具体的には、適用シーンに応じて、送信されるスライスレベルのQoSパラメータが決定される。
【0087】
本願のいくつかの実施例では、ネットワーク管理システムがスライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信する上記のステップ303またはステップ404は、
ネットワーク管理システムが、スライスレベルのQoSパラメータに付けられている、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて、予め設定されたスライス処理デバイスのセットから、第1のスライス処理デバイスを選択するステップと、
ネットワーク管理システムが、選択された第1のスライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信するステップと、を含む。
【0088】
ここで、スライス処理デバイスのセットは、ネットワークスライスをサポートする既存のスライス処理デバイスと、ネットワークスライスをサポートする新しく作成されたスライス処理デバイスと、を含むようにしてよい。
【0089】
このスライス処理デバイスのセットには、新しく作成されたスライス処理デバイスが含まれてもよく、既存のスライス処理デバイスが含まれてもよいし、具体的には、シーンに合わせて、どのスライス処理デバイスが上記の第1のスライス処理デバイスとして決定されるかを決定する。例えば、この第1のスライス処理デバイスは、S―NSSAIをサポートするコアネットワークデバイスであってもよい。
【0090】
例を挙げて次のように説明して、ネットワーク管理システムによって生成されたスライスレベルのQoSパラメータに地理的位置が付けられており、この地理的位置に基づいて、モバイルネットワーク内からこの第1のスライス処理デバイスを決定する。スライス処理デバイスがアクセスネットワークデバイスであることを例として、ネットワーク管理システムは、スライスレベルのQoSパラメータに付けられている、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて、アクセスネットワークデバイスのセットから第1のアクセスネットワークデバイスを選択する。アクセスネットワークデバイスのセットには、ネットワークスライスをサポートする既存のアクセスネットワークデバイスと、ネットワークスライスをサポートする新しく作成されたアクセスネットワークデバイスとが含まれる。
【0091】
スライス処理デバイスがコアネットワークデバイスであることを例として、ネットワーク管理システムは、スライスレベルのQoSパラメータに付けられている、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて、コアネットワークデバイスのセットから第1のコアネットワークデバイスを選択し、コアネットワークデバイスのセットには、ネットワークスライスをサポートする既存のコアネットワークデバイスと、ネットワークスライスをサポートする新しく作成されたコアネットワークデバイスとが含まれる。
【0092】
次に、本願の実施例によって提供されるネットワークスライス処理方法を、スライス処理デバイスの観点からそれぞれ詳細に説明し、スライス処理デバイスは、具体的には、アクセスネットワークデバイスと、コアネットワークデバイスとを含むようにしてよく、図5を参照すると、まず、例えば図1に示すアクセスネットワークデバイス121などのアクセスネットワークデバイスが実行するネットワークスライス処理方法を詳細に説明し、具体的には、以下のステップを含むようにしてよく、即ち、
501で、アクセスネットワークデバイスは、ネットワーク管理システムによって送信されたスライスレベルのQoSパラメータを受信する。
【0093】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライスレベルのQoSパラメータを生成した後、このネットワーク管理システムは、アクセスネットワークデバイスにこのスライスレベルのQoSパラメータを送信することもできる。前述のネットワーク管理システムとアクセスネットワークデバイスとの間の接続関係に対する説明から分かるように、ネットワーク管理システムと、アクセスネットワークデバイスとの間では、相互通信が可能になり、これにより、ネットワーク管理システムは、アクセスネットワークデバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信し、アクセスネットワークデバイスは、このスライスレベルのQoSパラメータを受信した後、ネットワーク管理システムにフィードバックメッセージを送信することもでき、これによって、ネットワーク管理システムは、このフィードバックメッセージに基づいて、アクセスネットワークデバイスがこのスライスレベルのQoSパラメータを成功に受信したかどうかを決定することができる。
【0094】
502で、アクセスネットワークデバイスは、スライスレベルのQoSパラメータから、スライスレベルの優先度パラメータと、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅とを取得する。
【0095】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、アクセスネットワークデバイスにスライスレベルの優先度とスライスレベルの上り総帯域幅とを配信することができ、アクセスネットワークデバイスは、スライスレベルのQoSパラメータから、スライスレベルの優先度とスライスレベルの上り総帯域幅とを取得する。
【0096】
503で、アクセスネットワークデバイスは、スライスレベルの優先度パラメータ、および/またはモバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅に基づいて、無線リソースを制御し処理する。
【0097】
本願の実施例では、アクセスネットワークデバイスがスライスレベルの優先度とスライスレベルの上り総帯域幅とを取得した後、アクセスネットワークデバイスは、このスライスレベルの優先度とスライスレベルの上り総帯域幅とに基づいてリソース制御処理を行うようにしてよく、またはアクセスネットワークデバイスは、このスライスレベルの優先度に基づいてリソース制御処理を行うようにしてよいし、あるいはアクセスネットワークデバイスは、スライスレベルの上り総帯域幅に基づいてリソース制御処理を行うようにしてよい。具体的には、適用シーンを組み合わせて、アクセスネットワークデバイスのリソース制御処理の方式を決定することができる。
【0098】
本願のいくつかの実施例では、アクセスネットワークデバイスがスライスレベルの優先度パラメータ、および/またはモバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅に基づいて、無線リソースを制御し処理するステップ503には、
アクセスネットワークデバイスは、スライスレベルの上り総帯域幅に基づいて、ネットワークスライスに対応する最大無線リソースを設定するステップ、または、
アクセスネットワークデバイスは、スライスレベルの上り総帯域幅に基づいて、アクセスネットワークデバイスのすべての無線リソースを複数の無線サブリソースに分割し、リソース割り当てを行うたびに、ネットワークスライスに対して、同じ無線サブリソースを割り当てるステップ、または、
アクセスネットワークデバイスは、スライスレベルの上り総帯域幅に基づいて、アクセスネットワークデバイスのすべての無線リソースを複数の無線サブリソースに分割し、リソースの割り当てを行うたびに、複数の無線サブリソースから、ネットワークスライスに対して、相応の無線サブリソースを動的に割り当てるステップ、または、
アクセスネットワークデバイスは、アクセスネットワークデバイスによってサービスが提供されるすべてのユーザの上りトラフィックがスライスレベルの上り総帯域幅を超えないように制限するステップ、または、
アクセスネットワークデバイスは、スライスレベルの優先度パラメータに基づいて、低優先度のネットワークスライスに対応する無線リソースを、高優先度のネットワークスライスにスケジューリングするステップ、のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0099】
例を挙げて次のように説明して、アクセスネットワークデバイスは、スライスレベルの総上り帯域幅に基づいて、このスライスに対応する最大アクセスネットワークリソースを設定するようにしてよい。アクセスネットワークデバイスによってサービスが提供されるすべてのスライスのアクセスネットワークリソースは、アクセスネットワークの最大割り当て可能なリソース以上になってもよく、すなわち、いくつかのアクセスネットワークリソースは、複数のスライスによって多重化されてもよく、多重化可能な割合は、スライスレベルのSLA情報および事業者の運営戦略によって決定されるものである。
【0100】
また、例えば、アクセスネットワークリソースに余裕がある場合、アクセスネットワークデバイスは、このアクセスネットワークデバイスからアクセスするすべてのユーザの上りトラフィックが、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの総上り帯域幅を超えないように制限する。
【0101】
また、例えば、アクセスネットワークリソースが不足しているか、またはブロックされている場合、一部または全部のスライス優先度の低い無線リソースをリリースすることができ、リリースされた無線リソースは、スライス優先度の高いネットワークスライスに割り当てられて使用されることができ、ここで、リリースされた無線リソースの割合は、スライスレベルのSLA情報において規定されてもよい。
【0102】
また、例えば、アクセスネットワークデバイスは、無線リソースを固定的に異なる部分に分割することができ、各部分は、独立した無線サブリソースである。ここで、無線サブリソースは、周波数および時間によって分割された、スケジュールされ得る、最小のリソースブロックである。各部分の無線サブリソースは、1つのネットワークスライスに割り当てられて使用され、これらの異なる部分の無線サブリソースは、異なるネットワークスライスにおいてオーバーラップしていてもよく、オーバーラップしていなくてもよい。また、オーバーラップしていない無線サブリソースの以外に、無線サブリソースの一部が単独で予約され、異なるスライスの間で共有して使用されるようにしてもよい。これにより、アクセスネットワークデバイスは、ネットワークスライスを粒度(granularity)とする無線リソース制御処理を実現することができ、スライスレベルのリソーススケジュールを実現することができ、これによって、ネットワークスライスは、スライスレベルのサービス機能を提供することができる。
【0103】
次に、本願の実施例によって提供されるネットワークスライス処理方法をスライス処理デバイスの観点からそれぞれ詳細に説明し、スライス処理デバイスは、具体的には、アクセスネットワークデバイスとコアネットワークデバイスとを含むようにしてよく、図6を参照すると、次に、例えば図1に示すコアネットワークデバイス122のようなコアネットワークデバイスが実行するネットワークスライス処理方法から詳細に説明し、具体的には、以下のステップを含むようにしてよく、即ち、
601で、コアネットワークデバイスは、ネットワーク管理システムによって送信されたスライスレベルのQoSパラメータを受信する。
【0104】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライスレベルのQoSパラメータを生成した後、このネットワーク管理システムは、コアネットワークデバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信することもできる。前述のネットワーク管理システムとコアネットワークデバイスとの接続関係に対する説明から分かるように、ネットワーク管理システムとコアネットワークデバイスとの間では、相互通信は可能になり、これにより、ネットワーク管理システムは、コアネットワークデバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信することができ、コアネットワークデバイスは、このスライスレベルのQoSパラメータを受信した後、ネットワーク管理システムにフィードバックメッセージを送信することもでき、これによって、ネットワーク管理システムは、このフィードバックメッセージに基づいて、コアネットワークデバイスがこのスライスレベルのQoSパラメータを成功に受信したかどうかを決定することができる。
【0105】
602で、コアネットワークデバイスは、スライスレベルのQoSパラメータから、スライスレベルの優先度パラメータと、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅とを取得する。
【0106】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライスレベルの優先度と、スライスレベルの下り総帯域幅とをコアネットワークデバイスに配信することができ、コアネットワークデバイスは、スライスレベルのQoSパラメータから、スライスレベルの優先度とスライスレベルの下り総帯域幅とを取得する。
【0107】
603で、コアネットワークデバイスは、スライスレベルの優先度パラメータ、および/またはモバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅に基づいて、ネットワーク転送リソースを制御し処理する。
【0108】
本願の実施例では、コアネットワークデバイスがスライスレベルの優先度とスライスレベルの下り総帯域幅とを取得した後、コアネットワークデバイスは、このスライスレベルの優先度とスライスレベルの下り総帯域幅とに基づいてリソース制御処理を行うようにしてよく、またはコアネットワークデバイスは、このスライスレベルの優先度に基づいてリソース制御処理を行うようにしてよいし、あるいは、コアネットワークデバイスは、スライスレベルの下り総帯域幅に基づいてリソース制御処理を行うようにしてよい。具体的には、適用シーンを組み合わせて、コアネットワークデバイスのリソース制御処理の方式を決定することができる。
【0109】
本願のいくつかの実施例では、コアネットワークデバイスがスライスレベルの優先度パラメータ、および/またはモバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅に基づいて、ネットワーク転送リソースを制御し処理するステップ603には、
コアネットワークデバイスは、コアネットワークデバイスによってサービスが提供されるすべてのユーザの下りトラフィックがユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を超えないように制限するステップ、または、
コアネットワークデバイスが複数の異なる優先度のネットワークスライスによって共有される場合、コアネットワークデバイスは、スライスレベルの優先度パラメータに基づいて、ネットワーク転送リソースを使用して高優先度のネットワークスライスに対応する下りデータを優先的に転送するステップ、のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0110】
例を挙げて次のように説明して、コアネットワークデバイス(例えば、5GネットワークにおけるUPF)は、スライスレベルの優先度とスライスレベルの下り総帯域幅とを取得した後、スライスレベルの下り総帯域幅によって規定された領域内のスライスユーザの下り総帯域幅を制限するようにしてよく、コアネットワークデバイスが複数のネットワークスライスによって共有される場合、設定に基づいて、高優先度のスライスのユーザの下りデータを優先的に転送するようにしてもよい。したがって、コアネットワークデバイスは、ネットワークスライスを粒度とするリソース制御処理を実現することができ、スライスレベルのリソーススケジュールを実現することができ、これにより、ネットワークスライスは、スライスレベルのサービス機能を提供することができる。
【0111】
本願のいくつかの実施例では、コアネットワークデバイスがアクセスモビリティ管理機能デバイス、セッション管理機能デバイス、およびユーザプレーン機能デバイスを含む場合、コアネットワークデバイスは、スライスレベルの優先度パラメータ、および/またはモバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅に基づいて、ネットワーク転送リソースを制御し処理するステップには、
アクセスモビリティ管理機能デバイスは、ユーザ機器によって送信された、ユーザ機器の位置情報を含むセッション管理要求を受信するステップと、
アクセスモビリティ管理機能デバイスは、ユーザ機器の位置情報とモバイルネットワーク内のユーザ位置情報とが同じ位置にある同一のセッション管理機能デバイスを選択し、セッション管理機能デバイスは、ユーザ装置の位置情報とモバイルネットワーク内のユーザ位置情報とが同じ位置にある同一のユーザプレーン機能デバイスを選択するステップと、が含まれる。
【0112】
ここで、アクセスモビリティ管理機能デバイスは、ユーザ機器によって送信されたセッション確立要求を受信することができ、このセッション確立要求には、ユーザ機器の位置情報が付けられてもよく、例えば、このユーザ機器の位置情報は、ユーザ機器がモバイルネットワーク内に所在するTAまたはセルの情報であってもよい。また、このセッション確立要求には、スライス選択補助情報が付けられてもよいし、アクセスモビリティ管理機能デバイスは、要求を受信した後、例えば、アクセスモビリティ管理機能デバイスは、ユーザ機器の位置情報と、要求者の無線アクセスネットワークノード(RAN(radio access network)node)情報とに基づいて、同じセッション管理機能デバイスを選択し、すなわち、スライスレベルの下り総帯域幅に対応するモバイルネットワーク内のユーザ位置情報からアクセスするユーザに対して、同じセッション管理機能デバイスを選択する。
【0113】
セッション管理機能デバイスは、アクセスモビリティ管理機能デバイスによって送信されたセッション管理要求を受信した後、上記ユーザ機器の位置情報と、要求者の無線アクセスネットワークのノード情報とに基づいて、同じユーザプレーン機能デバイスを選択し、すなわち、スライスレベルの下り総帯域幅によって規定されたモバイルネットワーク内のユーザ位置情報からアクセスするユーザに対して、同じユーザプレーン機能デバイスを選択する。
【0114】
本願の実施例では、セッション管理要求は、ユーザ機器の位置情報を含むが、スライスレベルのQoSパラメータにおけるスライスレベルの下り総帯域幅は、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応しているため、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報のマッチングにより、ユーザ機器に対して、同じユーザプレーン機能デバイスを選択することができ、これにより、このユーザプレーン機能デバイスは、このスライスレベルのQoSパラメータの要求を実行し、ユーザデータに対してスライスレベルの管理を行うことができる。
【0115】
本願の実施例の上記の解決策をよりよく理解して実施するために、以下では、対応する適用シーンを例に挙げて具体的に説明する。
【0116】
本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルの優先度とスライスレベルの上り下り総帯域幅とを送信することができ、本願の実施例は、スライス作成中のスライスレベルのQoSパラメータの配布方法と、スライス運転中のスライスレベルのQoSパラメータのスケジューリングおよび保障の方法と、を提案する。本願の実施例では、スライスの業界がより正確にニーズを定義することにより、事業者は、スライスレベルの品質保証能力および商用能力を備えている。
【0117】
本願の実施例に係るアクセスネットワークデバイス、コアネットワークデバイス、ネットワーク管理システムは、ネットワークスライスの特性をサポートするモバイルネットワークシステムに属し、本願の実施例によって提供されるアクセスネットワークデバイスは、5Gアクセスネットワークデバイスを含むが、これらに限定されなく、本願の実施例によって提供されるコアネットワークデバイスは、5Gコアネットワークデバイスを含むが、これらに限定されないし、本願の実施例によって提供されるネットワーク管理システムは、5Gネットワーク管理システムを含むが、これらに限定されない。
【0118】
本願の実施例によって提供されるスライスレベルのQoSパラメータは、スライスレベルの優先度とスライスレベルの上り下り総帯域幅(またはレート)とを含むようにしてよく、次に、スライスレベルのQoSパラメータを詳細に説明する。
【0119】
スライスレベルの優先度パラメータには、異なるネットワークスライス間の優先度が定義されており、モバイルネットワークは、この優先度の高低に基づいて、高優先度のネットワークスライスが使用するようにリソースを優先的にスケジューリングすることができる。
【0120】
スライスレベルの上り総帯域幅(またはレート)とは、ある地理的領域の範囲内で1つのネットワークスライスがサービスを提供できる上り総帯域幅(またはレート)を指し、即ち、最大上り帯域幅である。この地理的領域は、あるアクセスネットワークデバイスの1つまたは複数のセル、あるアクセスネットワークデバイスの1つまたは複数のトラッキングエリアであってよい。
【0121】
スライスレベルの下り総帯域幅(またはレート)とは、ある地理的領域の範囲内で1つのネットワークスライスがサービスを提供できる下り総帯域幅(またはレート)を指し、即ち、最大下り帯域幅である。この地理的領域は、あるコアネットワークデバイスによってサービスが提供される領域の範囲であってよい。
【0122】
本願の実施例では、スライス作成中のスライスのQoSパラメータの配布方法を提案し、このスライス作成中のスライスQoSパラメータの配布方法は、図7に示すネットワーク管理システム70に基づいてもよく、ネットワーク管理システム70は、エンドツーエンドスライス管理モジュール71と、アクセスネットワークスライス管理モジュール72と、アクセスネットワークデバイス管理モジュール73と、コアネットワークスライス管理モジュール74と、コアネットワークデバイス管理モジュール75と、を含むようにしてよい。ここで、エンドツーエンドスライス管理モジュール71は、それぞれ、アクセスネットワークスライス管理モジュール72、コアネットワークスライス管理モジュール74と接続され、アクセスネットワークスライス管理モジュール72は、アクセスネットワークデバイス管理モジュール73と接続され、コアネットワークスライス管理モジュール74は、コアネットワークデバイス管理モジュール75と接続されている。
【0123】
ネットワーク管理システム70は、業界の顧客のスライスレベルSLA情報を取得し、スライスレベルのQoSパラメータに変換することができ、または、スライスレベルのSLA情報は、スライスレベルのQoSパラメータを直接に含んでもよい。例えば、スライスレベルのSLA情報は、ある領域のスライスの上り帯域幅が1ギガビット/秒(Gbps:Gigabits Per Second )であることを定義し、このパラメータは、1つまたは複数のTA内のスライスの上り帯域幅が1Gbpsであることに変換される。
【0124】
スライスの作成中、ネットワーク管理システム70は、スライスレベルのQoSパラメータを、それぞれ、アクセスネットワークデバイスまたはコアネットワークデバイスに配信または設定し、アクセスネットワークデバイス管理モジュール73によってアクセスネットワークデバイスに配信し、コアネットワークデバイス管理モジュール75によってコアネットワークデバイスに配信する。アクセスネットワークデバイスは、5G基地局(gNBと略称される)、4G拡張基地局(eNBと略称される)、5G基地局のCU、5G基地局のDUなどを含む。コアネットワークデバイスは、UPF、PCF、AMFなどを含む。
【0125】
スライスレベルの優先度について、エンドツーエンドスライス管理モジュール71は、スライスレベルの優先度パラメータを受信した場合、エンドツーエンドスライス管理モジュール71は、それをアクセスネットワークスライス管理モジュール72に配信し、次に、アクセスネットワークデバイス管理モジュール73に配信し、さらに、アクセスネットワークデバイスに配信し、エンドツーエンドスライス管理モジュール71は、それをコアネットワークスライス管理モジュール74に配信し、次に、コアネットワークデバイス管理モジュール75に配信し、さらに、コアネットワークデバイスに配信し、ユーザプレーン機能デバイスなどが含まれている。
【0126】
スライスレベルの上り総帯域幅について、エンドツーエンドスライス管理モジュール71は、スライスレベルの上り総帯域幅を受信するか、または、スライスレベルのSLA情報を受信してスライスレベルのQoSパラメータに変換する。スライスレベルの上り総帯域幅は、スライスレベルのQoSパラメータの1つである。エンドツーエンドスライス管理モジュール71は、スライスレベルの上り総帯域幅をアクセスネットワークスライス管理モジュール72に配信し、次に、アクセスネットワークデバイス管理モジュール73に配信し、さらに、アクセスネットワークデバイスに配信する。
【0127】
スライスレベルの下り総帯域幅について、エンドツーエンドスライス管理モジュール71は、スライスレベルの下り総帯域幅を受信するか、または、受信したスライスレベルのSLA情報をスライスレベルのQoSパラメータに変換し、エンドツーエンドスライス管理モジュール71は、スライスレベルの下り総帯域幅をコアネットワークスライス管理モジュール74に配信し、次に、コアネットワークスライス管理モジュール75に配信し、さらに、コアネットワークデバイスに配信し、UPFなどが含まれている。
【0128】
本願の実施例では、また、スライス動作中のスライスレベルのQoSパラメータの品質保証方法は提案され、具体的には、アクセスネットワーク側の品質保証よびコアネットワーク側の品質保証のメカニズムを含み、具体的には、以下の方式を含むようにしてよい。
【0129】
アクセスネットワークデバイスについて、スライスレベルの優先度パラメータとスライスレベルの上り総帯域幅とを取得した後、アクセスネットワークデバイスは、これらのパラメータに基づいて、スライスレベルのアクセスネットワークリソーススケジューリングを行うことができ、以下のプロセスが含まれており、即ち、
アクセスネットワークデバイスは、スライスレベルの上り総帯域幅に基づいて、このスライスに対応する最大アクセスネットワークリソースを設定することができ、アクセスネットワークデバイスによってサービスが提供されるすべてのスライスのアクセスネットワークリソースは、アクセスネットワークの最大の割り当て可能なリソース以上になってもよく、すなわち、いくつかのアクセスネットワークリソースは、複数のスライスによって多重化されてもよく、多重化可能な割合は、スライスレベルのSLA情報および事業者の運営戦略によって決定されるものである。
【0130】
スライスの業界の顧客は、事業者へネットワークスライスを購入する場合、最大上り帯域幅を知らせる必要がある。アクセスネットワークリソースに余裕がある場合、アクセスネットワークデバイスは、このアクセスネットワークデバイスからアクセスするすべてのユーザの上りトラフィックがモバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を超えないように制限する。
【0131】
アクセスネットワークリソースが不足しているか、またはブロックされている場合、スライスレベルの優先度パラメータの低いスライスリソースの一部または全部はリリースされ、スライスレベルの優先度パラメータの高いスライスが使用するように割り当てられることができる。リリースの割合がスライスレベルのSLA情報に付けられることができる。
【0132】
コアネットワークデバイスについて、スライスレベルの優先度パラメータとスライスレベルの下り総帯域幅とを取得した後、コアネットワークデバイスは、これらのパラメータに基づいて、スライスの下りトラフィックの制御を行うことができ、以下のステップを含み、即ち、
ユーザプレーン機能デバイス(例えば、5G UPF)は、スライスレベルの優先度パラメータとスライスレベルの下り総帯域幅とを取得した後、スライスレベルの下り総帯域幅によって規定された領域内のスライスユーザの下り総帯域幅を制限するようにしてよく、ユーザプレーン機能デバイスが複数のスライスによって共有される場合、高優先度のスライスのユーザの下りデータを優先的に転送するようにしてもよい。
【0133】
図8に示すように、図8は、本願の実施例によって提供される、図7に示すシステムアーキテクチャでのインタラクションフローの概略図である。上記のメカニズムの説明に従って、以下では、インタラクションフローについて詳細に説明する。図8には、スライス作成中のスライスレベルのQoSパラメータの配布フローが説明される。
【0134】
まず、ネットワーク管理システムは、次のような前処理を行う。
【0135】
エンドツーエンドスライス管理モジュールは、スライス作成要求を受信する。このスライス作成要求は、スライスインスタンス割り当て動作要求と呼ばれてもよい。スライス作成要求には、スライスレベルのSLA情報またはスライスレベルのQoSパラメータが付けられている。
【0136】
要求にはスライスレベルのSLA情報が付けられている場合、要求には、スライスレベルの優先度パラメータ、ある地理的領域のスライスレベルの上り総帯域幅、またはある地理的領域内でスライスにアクセスできるユーザの数およびシングルユーザのアクセス上りレート、ある地理的領域のスライスレベルの下り総帯域幅、またはある地理的領域内でスライスにアクセスできるユーザの数およびシングルユーザのアクセス下りレート、のうちの1つまたは複数が付けられている。
【0137】
要求にはスライスレベルのQoSパラメータが付けられている場合、要求には、スライスレベルの優先度パラメータ、ある地理的領域のスライスレベルの上り総帯域幅、ある地理的領域のスライスレベルの下り総帯域幅などの情報が付けられている。
ここで、上記要求における地理的領域とは、通常の地理的位置情報を指し、例えば、ある区のある商圏などである。
【0138】
エンドツーエンドスライス管理モジュールは、上記の情報に基づいて、スライスレベルの優先度パラメータを取得し、地理的領域をモバイルネットワーク内のユーザ位置情報にマッピングし、そして、このモバイルネットワーク内のユーザ位置情報をアクセスネットワークデバイスの情報、あるいはアクセスネットワークデバイスが管理する1つまたは複数のTAまたはアクセスネットワークデバイスが管理する1つまたは複数のセルの情報にマッピングして、前記地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅と下り総帯域幅を直接に取得し、あるいは、ある領域のアクセスユーザの数にシングルユーザの上り下りレートを乗じることにより、スライスレベルの優先パラメータ、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅と下り総帯域幅を間接的に取得する。
【0139】
ステップ1a―1で、エンドツーエンドスライス管理モジュールは、スライスレベルの優先度パラメータおよびスライスレベルの上り総帯域幅などの情報をスライス作成要求(またはスライス割り当て要求)に付けて、アクセスネットワークスライス管理モジュールに送信する。
【0140】
ステップ1a―2で、アクセスネットワークスライス管理モジュールは、既存のアクセスネットワークデバイスを選択して新しく作成されたスライスをサポートし、ここで、このスライスは、S―NSSAIによって識別されてもよく、S―NSSAI情報は、エンドツーエンドスライス管理モジュールにおいて生成されてもよいし、あるいは、仮想化技術によってアクセスネットワークデバイスを新しく作成し、例えば、管理およびオーケストレーション(MANO:Management and Orchestration)機能を呼び出すことによって、アクセスネットワークデバイスを新しく作成するようにしてもよい。
【0141】
アクセスネットワークスライス管理モジュールは、スライス提供要求をアクセスネットワークデバイス管理モジュールに送信することにより、スライスレベルの優先度パラメータとスライスレベルの上り総帯域幅とを、アクセスネットワークデバイス管理モジュールに配信する。
【0142】
ステップ1a―3で、アクセスネットワークデバイス管理モジュールは、スライスレベルの優先度パラメータとスライスレベルの上り総帯域幅とを、S―NSSAIをサポートするアクセスネットワークデバイスに配信する。
【0143】
ステップ1b―1で、エンドツーエンドスライス管理モジュールは、スライスレベルの優先度パラメータおよびスライスレベルの下り総帯域幅などの情報をスライス作成(または割り当て)要求に付けて、コアネットワークスライス管理モジュールに送信する。
【0144】
ステップ1b―2で、コアネットワークスライス管理モジュールは、既存のコアネットワークスライスインスタンスを選択して新しく作成されたスライスをサポートし、ここで、このスライスは、S―NSSAIによって識別されてもよく、このS―NSSAI情報は、エンドツーエンドスライス管理モジュールにおいて生成されてもよいし、あるいは、仮想化技術によってコアネットワークデバイスを新しく作成し、例えば、MANOの機能によって、コアネットワークデバイスを新しく作成するようにしてもよい。
【0145】
コアネットワークスライス管理モジュールは、スライス提供要求をコアネットワークデバイス管理モジュールに送信することにより、スライスレベルの優先度パラメータとスライスレベルの下り総帯域幅とを、コアネットワークデバイス管理モジュールに配信する。
【0146】
ステップ1b―3で、コアネットワークデバイス管理モジュールは、スライスレベルの優先度パラメータとスライスレベルの下り総帯域幅とを、新しく作成されたS―NSSAIをサポートするコアネットワークデバイスに配信し、コアネットワークデバイスは、例えば、スライスにおけるAMF、SMF、UPFなどである。
【0147】
説明すべきものとして、前述のフローでは、ステップ1b―1および1a―1は、エンドツーエンドスライス管理モジュールによって同時に開始されてもよく、ステップ1a―3が終わったら、ステップ1b―1における要求が送信されてもよいし、またはステップ1b―3が終わったら、ステップ1a―1における要求が送信されてもよい。ステップ1a―1における要求の応答、即ち、アクセスネットワークスライス管理モジュールによってエンドツーエンドスライス管理モジュールに送信される応答メッセージは、ステップ1a―2および1a―3が終わったら送信されてもよい。ステップ1b-1における要求は、受信後すぐに応答されてもよく、ステップ1b-2および1b-3が終わったら応答されてもよい。
【0148】
スライスのコアネットワークデバイス(例えば、ユーザプレーン機能デバイス)が下り総帯域幅および優先度への制御を行うことをサポートするために、スライスレベルの下り総帯域幅によって規定されたネットワーク内の位置について、この位置からアクセスするユーザに対して、同じユーザプレーン機能デバイス(例えば、5G UPF)を選択する必要があり、図9に示すように、図9は、本願の実施例によって提供されるセッション確立フローの概略図であり、主に、以下のフローを含み、即ち、
1.UEは、アクセスモビリティ管理機能デバイスにセッション確立要求を送信し、このセッション確立要求には、スライス選択補助情報、ユーザ機器の位置情報が含まれる。
【0149】
ここで、UEは、セッション確立要求を開始し、このセッション確立要求には、スライス選択補助情報S―NSSAIおよびユーザ機器の位置情報が付けられており、ユーザ機器の位置情報は、セルの識別子またはトラッキングエリアの識別子であってもよい。
【0150】
2.アクセスモビリティ管理機能デバイスは、セッションコンテキスト要求を作成してセッション管理機能デバイスに送信し、このセッションコンテキスト要求には、スライス選択補助情報、ユーザ機器の位置情報が含まれる。
【0151】
ここで、アクセスモビリティ管理機能デバイスは、要求を受信した後、上記のユーザ機器の位置情報と、要求者の無線アクセスネットワークのノード(RAN node)情報とに基づいて、同じセッション管理機能デバイスを選択し、即ち、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報からアクセスするユーザに対して、同じセッション管理機能デバイスを選択する。
【0152】
3.セッション管理機能デバイスは、スライスレベルのQoSパラメータに対応する地理的領域に基づいて、同じ領域のユーザに対して、同じユーザプレーン機能デバイスを選択する。
【0153】
セッション管理機能デバイスは、要求を受信し、ポリシー管理機能デバイスまたはユーザデータ管理機能デバイスと通信する以外に、上記のユーザ機器の位置情報と、要求者のRAN node情報とに基づいて、同じユーザプレーン機能デバイスを選択し、即ち、スライスレベルの下り総帯域幅によって規定されたモバイルネットワーク内のユーザ位置情報からアクセスするユーザに対して、同じユーザプレーン機能デバイスを選択する。
【0154】
ここで、上記の3つのステップを実行した後、セッション確立フローを続けて実行する。
【0155】
本願のいくつかの実施例では、アクセスネットワークデバイスは、スライスレベルの優先度パラメータ、スライスレベルの上り総帯域幅を受信した後、スライスレベルのQoSパラメータを、現在アクセスしているのユーザまたはストリームレベルのQoSパラメータと組み合わせて、連携スケジューリングを行い、具体的には、以下のステップを含むが、これらに限定されなく、即ち、
アクセスネットワークデバイスは、無線リソース(周波数リソース、タイムスロットリソースを含むが、これらに限定されない)を固定的に異なる部分に分割することができ、各部分は、1つのネットワークスライスに割り当てられて使用され、これらの異なる部分の無線サブリソースは、異なるネットワークスライスにおいてオーバーラップしていてもよく、オーバーラップしていなくてもよい。オーバーラップしていない無線サブリソースの以外に、無線サブリソースの一部が単独で予約され、異なるスライスの間で共有して使用されるようにしてもよい。
【0156】
アクセスネットワークデバイスは、ある無線リソース(周波数リソース、タイムスロットリソースを含むが、これらに限定されない)をあるスライスに固定的に割り当てて使用しなくてもよいが、あるスライスが使用するために無線リソースを動的にスケジューリングしてもよい。
【0157】
アクセスネットワークデバイスは、スライスレベルの優先度パラメータに基づいて、高優先度のスライスのデータを優先的にスケジューリングするようにしてよく、無線リソースは、優先的に高優先度のスライスのデータを保証するようにしてよく、設定に基づいて、高優先度のスライスが使用するように一部の低優先度のスライスのリソースをスケジューリングするようにしてもよい。
【0158】
アクセスネットワークデバイスは、スライスレベルの上り総帯域幅に基づいて、このパラメータに対応するネットワーク内の位置の領域においてスライスにアクセスするユーザの総上りレートが、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅全体を超えないように制限する。
【0159】
説明すべきものとして、ここで記載されている、無線リソースをあるスライスに割り当てて使用することは、これらの無線リソースに対応する無線データにおいて、スライスユーザのストリームデータをキャリーし伝送することを意味する。
【0160】
本願のいくつかの実施例では、ユーザプレーン機能デバイスは、スライスレベルの優先度パラメータとスライスレベルの下り総帯域幅とに基づいて、データパケットの処理を行い、具体的には、以下のフローを含み、即ち、
ユーザプレーン機能デバイス(例えば、5G UPF)は、スライスレベルの優先度パラメータとスライスレベルの下り総帯域幅とを取得した後、スライスレベルの下り総帯域幅によって規定された領域内のスライスユーザの下り総帯域幅を制限するようにしてもよく、ユーザプレーン機能デバイスが複数のスライスによって共有される場合、設定に基づいて、高優先度のスライスのユーザの下りデータを優先的に転送するようにしてもよい。
【0161】
上記の実施例において挙げられた例から分かるように、ネットワークスライス技術は、業界の顧客にサービスを提供するための5G時代の重要な技術であり、現在の業界の顧客によるモバイルネットワークへの要件は比較的緩く、幅広いであるとともに、リソースの動的性と複雑性を考慮して、より具体的なスライスレベルネットワーク要求パラメータを定義する必要があり、本願の実施例は、スライスレベルのQoSパラメータを定義するとともに、配布方法および品質保証方法を提供し、これは、モバイルネットワークがネットワークリソースをよりよくスケジューリングし、業界の顧客のニーズを満足して、ネットワークスライス技術の商業化の応用を促進するのに役立つ。
【0162】
説明すべきものとして、本願の上記実施例では、本発明が提案するスライスレベルの上り下り総帯域幅の最大の地理的範囲は、シングルアクセスネットワークデバイスによってカバーされる範囲であり、地域的領域がシングルアクセスネットワークデバイスのカバレッジ範囲を超える場合、新たな解決策を追加する必要がある。しかし、この新しいシーンは、シングルアクセスネットワークデバイスによってカバーされるシーンに分解して解決することができる。
【0163】
説明すべきものとして、前述の各方法の実施例について、簡単に説明するために、これらを一連の動作の組み合わせとして表現するが、当業者であれば、記載された動作の順序によって本願が制限されていないのは、本願によれば、いくつかのステップが他の順序でまたは同時に行われてもよいからである、ということを理解すべきである。次に、当業者であれば、本明細書に記載された実施例は、いずれも、好ましい実施例に属するものであり、かかる動作やモジュールが、必ずしも本願に必要なものではない、ということも理解すべきである。
【0164】
本願の実施例における上記の解決策のよりよい実施を容易にするために、以下では、上記の解決策を実施するための関連装置も提供される。
【0165】
図10を参照すると、本願の実施例によって提供されるネットワーク管理システム1000は、スライス生成モジュール1001と、パラメータ生成モジュール1002と、送信モジュール1003とを含むようにしてよく、ここで、
スライス生成モジュール1001は、モバイル通信ネットワークの機能を仮想化し、複数の相互に分離されたロジックサブネットワークを得て、各ロジックサブネットワークを1つのネットワークスライスとする。
【0166】
パラメータ生成モジュール1002は、各ネットワークスライスのために、スライスレベルのサービス品質QoSパラメータを生成し、前記スライスレベルのQoSパラメータは、このネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理するように前記ネットワーク管理システムがスライス処理デバイスに対して指示する、ために使用されるものである。
【0167】
送信モジュール1003は、前記スライス処理デバイスに前記スライスレベルのQoSパラメータを送信する。
【0168】
本願のいくつかの実施例では、前記パラメータ生成モジュール1002は、具体的には、このネットワークスライスに対応するスライスレベルのサービスレベルアグリーメントSLA情報を取得し、前記スライスレベルのSLA情報に基づいて、前記スライスレベルのQoSパラメータを生成するために使用される。
【0169】
本願のいくつかの実施例では、前記スライスレベルのSLA情報には、地理的領域内でこのネットワークスライスにアクセスできるユーザの数、シングルユーザのアクセス上りレートが含まれている場合、前記パラメータ生成モジュール1002は、具体的には、前記地理的領域内でこのネットワークスライスにアクセスできるユーザの数および前記シングルユーザのアクセス上りレートに基づいて、前記地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を計算し得て、前記地理的領域をモバイルネットワーク内のユーザ位置情報にマッピングし、前記ユーザ位置情報に基づいて、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を前記スライスレベルのQoSパラメータとして生成するために使用される。
【0170】
本願のいくつかの実施例では、前記パラメータ生成モジュール1002は、具体的には、前記ユーザ位置情報とアクセスネットワークデバイスとの対応関係に基づいて、複数のアクセスネットワークデバイスを決定し、各アクセスネットワークデバイスによってカバーされる領域の範囲の大きさに基づいて、前記地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を前記複数のアクセスネットワークデバイスに割り当てて、各アクセスネットワークデバイスに対応するスライスレベルの上り総帯域幅を得るために使用される。
【0171】
本願のいくつかの実施例では、前記スライスレベルのSLA情報には、地理的領域内でこのネットワークスライスにアクセスできるユーザの数、シングルユーザのアクセス下りレートが含まれている場合、前記パラメータ生成モジュール1002は、具体的には、前記地理的領域内で前記ネットワークスライスにアクセスできるユーザの数および前記シングルユーザのアクセス下りレートに基づいて、前記地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を計算し得て、前記地理的領域をモバイルネットワーク内のユーザ位置情報にマッピングし、前記ユーザ位置情報に基づいて、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を前記スライスレベルのQoSパラメータとして生成するために使用される。
【0172】
本願のいくつかの実施例では、前記パラメータ生成モジュール1002は、具体的には、前記ユーザ位置情報とコアネットワークデバイスとの対応関係に基づいて、複数のコアネットワークデバイスを決定し、各コアネットワークデバイスによってサービスされる領域の範囲の大きさに基づいて、前記地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を前記複数のコアネットワークデバイスに割り当てて、各コアネットワークデバイスに対応するスライスレベルの下り総帯域幅を得るために使用される。
【0173】
本願のいくつかの実施例では、前記パラメータ生成モジュール1002は、具体的には、スライストリガーサーバによって送信された、スライスレベルの優先度パラメータと、地理的領域に対応するスライスレベルの上り総帯域幅と、地理的領域に対応するスライスレベルの下り総帯域幅とを含むスライス作成要求を受信し、前記地理的領域をモバイルネットワーク内のユーザ位置情報にマッピングし、前記モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて、前記スライスレベルの優先度パラメータ、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅、または前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅のうちの少なくとも1つを含む前記スライスレベルのQoSパラメータを生成するために使用される。
【0174】
本願のいくつかの実施例では、前記モバイルネットワーク内のユーザ位置情報には、ユーザが所在するトラッキングエリアの情報またはユーザがアクセスするセルの情報が含まれる。
【0175】
本願のいくつかの実施例では、前記送信モジュール1003は、具体的には、前記スライス処理デバイスがアクセスネットワークデバイスであり、かつ前記第1のリソースが無線リソースである場合、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を前記アクセスネットワークデバイスに送信するために使用される。
【0176】
本願のいくつかの実施例では、前記送信モジュール1003は、具体的には、前記スライス処理デバイスがコアネットワークデバイスであり、かつ前記第1のリソースがネットワーク転送リソースである場合、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を前記コアネットワークデバイスに送信するために使用される。
【0177】
本願のいくつかの実施例では、前記送信モジュール1003は、具体的には、前記スライスレベルのQoSパラメータに付けられているモバイルネットワーク内のユーザ位置情報に基づいて、所定のスライス処理デバイスのセットから、第1のスライス処理デバイスを選択し、選択された前記第1のスライス処理デバイスに前記スライスレベルのQoSパラメータを送信するために使用される。
【0178】
本願のいくつかの実施例では、前記スライス処理デバイスのセットには、このネットワークスライスをサポートする既存のスライス処理デバイスと、このネットワークスライスをサポートする新しく作成されたスライス処理デバイスとが含まれる。
【0179】
図11を参照すると、本願の実施例によって提供されるスライス処理デバイス1100は、受信モジュール1101と、制御処理モジュール1102とを含む。
【0180】
受信モジュール1101は、ネットワーク管理システムによって送信されたスライスレベルのサービス品質QoSパラメータを受信し、ここで、前記ネットワーク管理システムは、モバイル通信ネットワークの機能を仮想化し、複数の相互に分離されたロジックサブネットワークを得て、各ロジックサブネットワークを1つのネットワークスライスとして、各ネットワークスライスのために前記スライスレベルのQoSパラメータを生成するために使用される。
【0181】
制御処理モジュール1102は、前記スライスレベルのQoSパラメータに基づいて、このネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理するために使用される。
【0182】
本願のいくつかの実施例では、前記スライス処理デバイスがアクセスネットワークデバイスであり、かつ前記第1のリソースが無線リソースである場合、前記制御処理モジュール1102において、具体的には、前記アクセスネットワークデバイスは、前記スライスレベルのQoSパラメータからスライスレベルの優先度パラメータと、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り帯域幅とを取得し、前記アクセスネットワークデバイスは、前記スライスレベルの優先度パラメータ、および/または前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅に基づいて、前記無線リソースを制御し処理する。
【0183】
本願のいくつかの実施例では、前記制御処理モジュール1102において、具体的には、前記アクセスネットワークデバイスは、前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅に基づいて、このネットワークスライスに対応する最大無線リソースを設定する。
【0184】
本願のいくつかの実施例では、前記制御処理モジュール1102において、具体的には、前記アクセスネットワークデバイスは、前記アクセスネットワークデバイスによってサービスが提供されるすべてのユーザの上りトラフィックが前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの上り総帯域幅を超えないように制限する。
【0185】
本願のいくつかの実施例では、前記制御処理モジュール1102において、具体的には、前記アクセスネットワークデバイスは、前記スライスレベルの優先度パラメータに基づいて、低優先度のネットワークスライスに対応する無線リソースを高優先度のネットワークスライスにスケジューリングする。
【0186】
本願のいくつかの実施例では、前記スライス処理デバイスがコアネットワークデバイスであり、かつ第1のリソースがネットワーク転送リソースである場合、前記制御処理モジュール1102において、具体的には、前記コアネットワークデバイスは、前記スライスレベルのQoSパラメータからスライスレベルの優先度パラメータと、モバイルネットワーク内のユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅とを取得し、前記コアネットワークデバイスは、前記スライスレベルの優先度パラメータ、および/または前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅に基づいて、前記ネットワーク転送リソースを制御し処理する。
【0187】
本願のいくつかの実施例では、前記制御処理モジュール1102において、具体的には、前記コアネットワークデバイスは、前記コアネットワークデバイスによってサービスが提供されるすべてのユーザの下りフローが前記ユーザ位置情報に対応するスライスレベルの下り総帯域幅を超えないように制限する。
【0188】
本願のいくつかの実施例では、前記制御処理モジュール1102において、具体的には、前記コアネットワークデバイスが複数の異なる優先度のネットワークスライスによって共有される場合、前記コアネットワークデバイスは、前記スライスレベルの優先度パラメータに基づいて、前記ネットワーク転送リソースを使用して高優先度のネットワークスライスに対応する下りデータを優先的に転送する。
【0189】
本願のいくつかの実施例では、前記コアネットワークデバイスには、アクセスモビリティ管理機能デバイス、セッション管理機能デバイス、およびユーザプレーン機能デバイスが含まれる場合、前記制御処理モジュール1102は、具体的には、ユーザ機器によって送信された、前記ユーザ機器の位置情報が含まれるセッション管理要求を受信し、前記ユーザ機器の位置情報と前記モバイルネットワーク内のユーザ位置情報とが同じ位置にある同一のセッション管理機能デバイスを選択し、前記セッション管理機能デバイスによって、前記ユーザ機器の位置情報と前記モバイルネットワーク内のユーザ位置情報とが同じ位置にある同一のユーザプレーン機能デバイスを選択するために使用される。
【0190】
前述の実施例の例によると、ネットワーク管理システムは、まず、ネットワークスライスのためにスライスレベルのQoSパラメータを生成し、このスライスレベルのQoSパラメータは、ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理するようにネットワーク管理システがスライス処理デバイスに対して指示するために使用されるものである。その後、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを送信する。スライス処理デバイスは、まず、ネットワーク管理システムによって送信されたスライスレベルのサービス品質QoSパラメータを受信し、その後、スライス処理デバイスは、スライスレベルのQoSパラメータに基づいて、ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御し処理する。本願の実施例では、リソースの動的性と複雑性を考慮して、より具体的なスライスレベルのQoSパラメータを定義し、本願の実施例では、ネットワーク管理システムは、スライス処理デバイスにスライスレベルのQoSパラメータを配信し、これにより、スライス処理デバイスは、スライスレベルのQoSパラメータに基づいて、ネットワークスライスに対応する第1のリソースを制御して処理し、したがって、スライスレベルのリソーススケジュールが実現され得、スライスレベルに対するリソース制御処理が実現され得て、これによって、ネットワークスライスは、スライスレベルのサービス機能を提供することができる。
【0191】
図12は、本願の実施例によって提供されるネットワーク管理システムの構成の概略図であり、このネットワーク管理システム1200は、設定または性能が異なることにより比較的に大きな差異が生じる可能性があり、1つまたは1つ以上の中央プロセッサ(CPU:central processing units)1222(例えば、1つまたは1つ以上のプロセッサ)とメモリ1232、1つまたは1つ以上のアプリケーションプログラム1242またはデータ1244を記憶する記憶媒体1230(例えば、1つまたは1つ以上の大容量記憶デバイス)を含むようにしてよい。ここで、メモリ1232および記憶媒体1230は、一時的な記憶または永続的な記憶であってもよい。記憶媒体1230に記憶されているプログラムは、1つまたは1つ以上のモジュール(図示せず)を含むようにしてよく、各モジュールは、ネットワーク管理システムに対する一連の命令動作を含むようにしてよい。さらに、中央プロセッサ1222は、記憶媒体1230と通信し、ネットワーク管理システム1200上で記憶媒体1230における一連の命令動作を実行するように設定されてもよい。
【0192】
ネットワーク管理システム1200は、1つまたは1つ以上の電源1226、1つまたは1つ以上の有線または無線ネットワークインターフェース1250、1つまたは1つ以上の入出力インターフェース1258、および/または、1つまたは1つ以上のオペレーティングシステム1241(例えば、Windows Server(登録商標)、Mac OS X(登録商標)、Unix(登録商標)、Linux(登録商標)、FreeBSD(登録商標)など)を含むようにしてよい。
【0193】
上記の実施例では、ネットワーク管理システムによって実行される方法ステップは、図12に示すネットワーク管理システムの構成に基づいてもよい。
【0194】
図13は、本願の実施例によって提供されるスライス処理デバイスの構成の概略図であり、このスライス処理デバイス1300は、設定または性能が異なることにより比較的に大きな差異が生じる可能性があり、1つまたは1つ以上の中央プロセッサ(CPU:central processing units)1322(例えば、1つまたは1つ以上のプロセッサ)とメモリ1332、1つまたは1つ以上のアプリケーションプログラム1342またはデータ1344を記憶する記憶媒体1330(例えば、1つまたは1つ以上の大容量記憶デバイス)を含むようにしてよい。ここで、メモリ1332および記憶媒体1330は、一時的な記憶または永続的な記憶であってもよい。記憶媒体1330に記憶されたプログラムは、1つまたは1つ以上のモジュール(図示せず)を含むようにしてよく、各モジュールは、スライス処理デバイスに対する一連の命令動作を含むようにしてよい。さらに、中央プロセッサ1322は、記憶媒体1330と通信し、スライス処理デバイス1300上で記憶媒体1330における一連の命令動作を実行するように設定されてもよい。
【0195】
スライス処理デバイス1300は、1つまたは1つ以上の電源1326、1つまたは1つ以上の有線または無線ネットワークインターフェース1350、1つまたは1つ以上の入出力インターフェース1358、および/または、1つまたは1つ以上のオペレーティングシステム1341(例えば、Windows Server(登録商標)、Mac OS X(登録商標)、Unix(登録商標)、Linux(登録商標)、FreeBSD(登録商標)など)を含むようにしてよい。
【0196】
上記の実施例では、スライス処理デバイスによって実行される方法ステップは、図13に示すスライス処理デバイスの構成に基づいてもよい。
【0197】
説明すべきもう一つのものとして、上記の装置の実施例は、単に概略的なものであり、分離手段として説明されたユニットは、物理的に分離されたものであってもよく、物理的に分離されたものではなくてもよいし、ユニットとして表示された部品は、物理的なユニットであってもよく、物理的なユニットではなくてもよいし、一箇所に位置されてもよく、複数のネットワークユニットに分布されてもよい。本実施例の解決策の目的を達成するために、実際の必要に応じて、これらのモジュールの中の一部または全部を選択することができる。また、本願により提供される装置の実施例の図面では、モジュール間の接続関係は、それらの間に通信接続があるということを示しており、具体的には、1つまたは複数の通信バスまたは信号線として実現されてもよい。当業者は、創造的な労働をしない場合、それを理解して実施することができる。
【0198】
以上の実施例の説明により、当業者は、本願が、必要な汎用ハードウェアをソフトウェアに付加することによって実現されてもよいが、勿論、専用集積回路、専用CPU、専用メモリ、専用部品などを含む専用ハードウェアによって実現されてもよい、ということを明確に理解することができる。一般的には、コンピュータプログラムによって完成された機能は、相応のハードウェアで容易に実現され、また、同じ機能を実現するための具体的なハードウェア構成は、様々な種類があり得、例えば、アナログ回路、デジタル回路、または専用回路などである。しかし、本願にとって、より多くの場合には、ソフトウェアプログラムの実現は、よりよい実施形態である。このような理解に基づいて、本願の解決策の本質的な部分または既存の技術に寄与する部分は、ソフトウェア製品の形で具現化されることができ、このコンピュータソフトウェア製品は、コンピュータのフロッピーディスク、USBディスク、ポータブルハードディスク、リードオンリーメモリ(ROM:Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、磁気ディスクまたは光ディスクなどのような読み取り可能な記憶媒体に記憶されており、若干の命令を含むことにより、1台のコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスなどであってもよい)に、本願の各実施例に記載の方法を実行させる。
【0199】
以上のように、上記の実施例は、本願の解決策を説明するためにのみ用いられ、これに限定されるものではない。上記の実施例を参照して本願を詳細に説明したが、当業者は、上記の各実施例に記載された解決策を依然として修正したり、その中の一部の技術的特徴を均等に置換したりすることができる、ということを理解すべきである。これらの修正または置換は、相応の解決策の本質を本願の各実施例の解決策の精神および範囲から逸脱させない。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】