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▶ フエースト グループ インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-13
(54)【発明の名称】摩耗ガード付きフットウェア製品
(51)【国際特許分類】
   A43B 23/02 20060101AFI20220406BHJP
【FI】
A43B23/02 102
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021549517
(86)(22)【出願日】2020-02-21
(85)【翻訳文提出日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 US2020019362
(87)【国際公開番号】W WO2020172630
(87)【国際公開日】2020-08-27
(31)【優先権主張番号】62/809,491
(32)【優先日】2019-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516069801
【氏名又は名称】フエースト グループ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】フエースト ロリー ダヴリュ.
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050BC04
4F050BF11
(57)【要約】
アッパーと摩耗ガードとを備えるフットウェア製品を提供する。少なくとも一例において、摩耗ガードは、フットウェア製品の紐構造に沿って配置されたベローズで形成されたオーバーレイを含んでもよく、摩耗ガードはフットウェア製品のアッパーとは異なる材料である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フットウェア製品であって、
アッパーと、
前記フットウェア製品の中足骨指節関節領域に配置されたベローズを含む摩耗ガードとを備え、
前記摩耗ガードは前記フットウェア製品の前記アッパーとは異なる材料である、
フットウェア製品。
【請求項2】
前記ベローズが前記フットウェア製品のバンプの上に延在する、請求項1に記載のフットウェア製品。
【請求項3】
前記ベローズは、前記フットウェア製品の第1側のアウトソールから前記フットウェア製品の第2側のアウトソールまで、前記中足骨指節関節領域を横切って延在する、請求項1に記載のフットウェア製品。
【請求項4】
前記ベローズは、前記フットウェア製品のヒールに向かって湾曲している、請求項3に記載のフットウェア製品。
【請求項5】
前記アッパーは、トウキャップと前記摩耗ガードとの間に露出している、請求項1に記載のフットウェア製品。
【請求項6】
前記摩耗ガードが一体成形構造である、請求項1に記載のフットウェア製品。
【請求項7】
前記フットウェア製品のヒールに配置されたヒールガードをさらに備え、前記ヒールガードは、その場所に形成されたリブを含む、請求項6に記載のフットウェア製品。
【請求項8】
トウキャップ、前記摩耗ガード、及びヒールガードが一体構造である、請求項7に記載のフットウェア製品。
【請求項9】
前記ベローズが、前記フットウェア製品のクォーターパネルと重なる、請求項1に記載のフットウェア製品。
【請求項10】
フットウェア製品であって、
アッパーと、
ベローズで構成された摩耗ガードと、を備え、
前記ベローズは、前記フットウェア製品の紐構造の縁に沿って延在し、前記ベローズは、前記紐構造と前記フットウェア製品のトウとの間に配置されている、
フットウェア製品。
【請求項11】
前記ベローズが1又は複数の横方向溝を含む、請求項10に記載のフットウェア製品。
【請求項12】
前記1又は複数の横方向溝は、前記フットウェア製品のトウと前記フットウェア製品のタングとの間の領域において、前記フットウェア製品のタングに向かって湾曲する、請求項11に記載のフットウェア製品。
【請求項13】
前記摩耗ガードが、前記フットウェア製品のタング上に延在する、請求項10に記載のフットウェア製品。
【請求項14】
前記ベローズは、前記フットウェア製品のクォーターパネルの周りに湾曲する稜線を形成する、請求項10に記載のフットウェア製品。
【請求項15】
前記摩耗ガードが前記アッパーと一体化されている、請求項10に記載のフットウェア製品。
【請求項16】
フットウェア製品であって、
アッパーと、
ベローズを備える摩耗ガードとを備え、
前記摩耗ガードは前記アッパーに連結され、前記ベローズは前記フットウェア製品のタングに隣接して配置されている、
フットウェア製品。
【請求項17】
前記ベローズは、前記フットウェア製品の前記タング上に延在する、請求項16に記載のフットウェア製品。
【請求項18】
前記ベローズは、前記フットウェア製品の紐構造と前記フットウェア製品のトウとの間に配置される、請求項17に記載のフットウェア製品。
【請求項19】
ヒールガードをさらに備え、前記ヒールガードは複数のリブを含む、請求項18に記載のフットウェア製品。
【請求項20】
前記摩耗ガードは、前記フットウェア製品のアウトソールから離間して配置され、前記アッパーは、前記摩耗ガードと前記フットウェア製品の前記アウトソールとの間に前記フットウェア製品の外面の一部を形成する、請求項16に記載のフットウェア製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年2月22日に出願された「FOOTWEAR ARTICLE WITH WEAR GUARD」と題する米国仮特許出願第62/809,541に対する優先権を主張し、その内容は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
フットウェア製品(履物品)は、その使用の間中、相当なストレスを受けることがあり、その結果、フットウェア製品は経時的に劣化する。フットウェア製品を利用するユーザの特定の動きに応じて、フットウェア製品の異なる領域は、異なる速度で劣化し得る。例えば、建設現場や修理現場などでは、ユーザは膝をついて作業したり、ランジングしたり、しゃがんだりと、フットウェア製品のバンプ(vamp, つま革)に頻繁に屈曲させる動作を行うことがある。同様に、ハイキングや様々なスポーツなどの他の活動もまた、フットウェア製品のバンプにおいて頻繁な屈曲が生じることがある。フットウェア製品のバンプにおけるこのような頻繁な屈曲は、特にフットウェア製品のバンプがクォーター(quarter, 腰革)に接する場合、バンプの急速な劣化につながる可能性があるため、問題である。
【0003】
例えば、穴の形成を含む実質的な劣化は、フットウェア製品のバンプとクォーターとが接する部分付近で発生する可能性がある。したがって、劣化は、フットウェア製品の他の部分と比較して、バンプに集中する。
【発明の概要】
【0004】
そこで、本発明者らは、上記課題を少なくとも部分的に解決するフットウェア製品を開発した。特に、本発明者らは、フットウェア製品のバンプに配置された可撓性(柔軟性、フレキシブル)バンプ摩耗ガードを備えるフットウェア製品を開発した。ここで、フレキシブルバンプ摩耗ガードは、本明細書では摩耗ガード又はバンプ摩耗ガードと呼ぶこともできる。
【0005】
少なくとも一例では、フレキシブルバンプ摩耗ガードは、フットウェア製品のアッパーを覆うオーバーレイとして形成されてもよい。しかしながら、1又は複数の例において、フレキシブルバンプ摩耗ガードはフットウェア製品のアッパーと一体であってもよい。フレキシブルバンプ摩耗ガードは、構造的支持と可撓性(しなやかさ)の両方を確保するために、溝やリブを含むベローズを含むように形成されてもよい。さらに、フレキシブルバンプガードは、フットウェア製品のトウキャップと一体化されてもよい。
【0006】
上述したように、フットウェア製品のフレキシブルバンプ摩耗ガードを介して、バンプでの屈曲によってフットウェア製品に加えられる力は、摩耗ガード全体に分散され得、フットウェア製品の劣化を防止することができる。さらに、フレキシブルバンプガードの可撓性は、フットウェア製品がユーザの快適さ及び動きやすさのために十分に柔軟であることを確実にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第1例のフットウェア製品の第1の側面図を示す。
図2】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第1例のフットウェア製品の正面図を示す。
図3】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第1例のフットウェア製品の第2の側面図を示す。
図4】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第2例のフットウェア製品の平面図を示す。
図5】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第3例のフットウェア製品の正面部分図を示す。
図6】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第3例のフットウェア製品の側面部分図を示す。
図7】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第3例のフットウェア製品の背面図を示す。
図8】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第4例のフットウェア製品の正面図を示す。
図9】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第5例のフットウェア製品の側面図を示す。
図10A】本開示の1又は複数の実施形態に係る、種々の可能なベローズの輪郭を示す。
図10B】本開示の1又は複数の実施形態に係る、種々の可能なベローズの輪郭を示す。
図10C】本開示の1又は複数の実施形態に係る、種々の可能なベローズの輪郭を示す。
図10D】本開示の1又は複数の実施形態に係る、種々の可能なベローズの輪郭を示す。
図10E】本開示の1又は複数の実施形態に係る、種々の可能なベローズの輪郭を示す。
図10F】本開示の1又は複数の実施形態に係る、種々の可能なベローズの輪郭を示す。
図11】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第6例のフットウェア製品の側面図を示す。
図12】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第6例のフットウェア製品の背面図を示す。
図13】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第6例のフットウェア製品のベローズ構成を示す。
図14】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第7例のフットウェア製品の側面図を示す。
図15】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第7例のフットウェア製品の背面図を示す。
図16】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第7例のフットウェア製品のベローズ構成を示す。
図17】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第7例のフットウェア製品のベローズ構成の輪郭図を示す。
図18】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第7例のフットウェア製品のベローズ特徴部の概略図を示す。
図19】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第7例のフットウェア製品のベローズ特徴部の概略図を示す。
図20】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第8例のフットウェア製品の側面図を示す。
図21】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第8例のフットウェア製品の背面図を示す。
図22】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第9例のフットウェア製品のベローズ構成を示す。
図23】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第9例のフットウェア製品のベローズ構成の輪郭図を示す。
図24】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第10例のフットウェア製品の側面図を示す。
図25】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第10例のフットウェア製品の背面図を示す。
図26】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第10例のフットウェア製品のベローズ構成を示す。
図27】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第11例のフットウェア製品の側面図を示す。
図28】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第11例のフットウェア製品の背面図を示す。
図29】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第11例のフットウェア製品のベローズ構成を示す。
図30】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第12例のフットウェア製品の側面図を示す。
図31】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第13例のフットウェア製品の側面図を示す。
図32】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第13例のフットウェア製品の背面図を示す。
図33】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第13例のフットウェア製品のベローズ構成を示す。
図34】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第13例のフットウェア製品のベローズ構成のトポグラフィーの概略図を示す。
図35】本開示の1又は複数の実施形態に係る、第13例のフットウェア製品のベローズ構成の輪郭図を示す。
【0008】
図1~35は、ほぼ縮尺通りに描かれている。しかしながら、必要に応じて、他の相対的な寸法を用いてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明は、ユーザの快適さのためにフットウェア製品の柔軟性及び動きやすさを維持しつつ、フットウェア製品のアッパーの劣化を防止するための摩耗ガードを含むフットウェア製品に関するものである。
【0010】
図1図9及び図11図14図20図24図27図30及び図31に示すように、フットウェア製品は、フレキシブルバンプ摩耗ガードを備えてもよい。フレキシブルバンプ摩耗ガードは、フットウェア製品の劣化を防止するための力の分散を提供すると共に、フットウェア製品のバンプにおける屈曲を可能にする、リブと溝を含むベローズで形成されたオーバーレイであってもよい。ベローズは、図10A~10Fに示されるような様々な輪郭(profiles)を備えてもよい。
【0011】
図13図16図19図22図23図26図29及び図33図35に示すようなベローズの様々な構成が可能であり、様々な形状や配置が可能である。1又は複数の例において、図1図9及び図12図15図21図25図28、及び図32に示すようなベローズ特徴部は、フットウェア製品のヒール(踵)部分に一体化されてもよい。このようにして、フットウェア製品の劣化を防止しつつ、屈曲を可能にすることができる。1又は複数の表示において、ベローズで形成されたフレキシブルバンプ摩耗ガードは、摩耗ガードの力の分散及び強度を改善するために、他の摩耗ガードの構成要素と一体化されてもよい。例えば、フレキシブルバンプ摩耗ガードは、トウキャップ、ヒールキャップ、及び周辺部の摩耗ガードの構成要素のうちの1又は複数と一体化されてもよい。
【0012】
図1図35は、フットウェア製品の種々の構成要素の相対的な配置を示す。互いに直接接触している、又は直接連結していることが示されている場合、そのような構成要素は、少なくとも一例において、それぞれ、直接接触している、又は直接連結していることを意味してもよい。同様に、少なくとも一例において、互いに近接又は隣接して示される構成要素は、それぞれ互いに近接又は隣接していてもよい。
【0013】
一例として、互いに面を共有する接触状態にある構成要素は、面を共有する接触状態又は互いに物理的に接触している状態を意味してもよい。他の例として、少なくとも一例において、互いに離れて配置され、その間に空間のみを有し、他の構成要素を含まない要素は、このように呼んでもよい。
【0014】
さらに他の例として、互いに上下に、互いに反対側に、又は互いに左右に示された要素は、相互に関連してこのように呼んでもよい。さらに、図に示すように、少なくとも一例では、要素の最上部の要素又は要素の点を構成要素の「上部(top)」と呼び、要素の最下部の要素又は要素の点を構成要素の「下部(bottom)」と称してもよい。本明細書で使用される場合、上部/下部(top/bottom)、上側/下側(upper/lower)、上方/下方(above/below)は、図の垂直軸に対する相対的な表現であり、図の要素の相対的な位置関係を説明するために使用されてもよい。このように、一例では、他の要素の上方に示される要素は、他の要素の上方に垂直に配置される。さらに他の例として、図の中に示される要素の形状は、それらの形状(例えば、円形、直線、平面、湾曲、丸みを帯びている、面取り、角度など)を有することを意味してもよい。さらに、互いに交差するように示された要素は、少なくとも一例において、交差する要素又は互いに交差する要素を意味してもよい。さらに、別の要素内に示された、又は別の要素の外側に示された要素は、一例において、このように呼んでもよい。
【0015】
さらに、様々なフットウェア製品例が様々な特徴を示すために使用されるが、ここで、本明細書に記載する様々なフットウェア製品にわたる特徴を組み合わせてもよいことに留意されたい。例えば、複数のベローズの輪郭及び形状を同じフットウェア製品に含むことができる。したがって、1つのフットウェア製品の図示は、本明細書に図示される他のフットウェア製品に含まれる特徴を排除するものではない。むしろ、様々なフットウェア製品の特徴は交換可能であり、組み合わせ可能である。
【0016】
以下、図2図14をまとめて説明する。図1は、本開示の1又は複数の実施形態に係る、第1例のフットウェア製品100の第1の側面図を示す。
【0017】
1又は複数の例において、第1例のフットウェア製品はワークブーツであってもよい。しかしながら、フットウェア製品100はワークブーツに限定されず、本明細書で説明するフットウェア製品100の特徴が他のタイプのフットウェア製品にも拡張されることに留意されたい。さらに、ワークブーツとして例示的に示すことができる、本明細書に記載の他の例のフットウェア製品の特徴は、他のタイプのフットウェア製品にも拡張することができる。これらの異なるタイプのフットウェア製品は、カジュアルフットウェア、サンダル、様々なスポーツ用フットウェア、及び他のタイプのブーツを含むことができる。
【0018】
第1例のフットウェア製品は、第1例のフットウェア製品のアッパーとは異なる材料である摩耗ガードを備えてもよく、アッパーは通常201で示される。アッパー201は、バンプ206(トウキャップ連結部206aとクォーター連結部206bを含む)、並びに第1クォーター234及び第2クォーター235によって形成される側部を含むことができる。ここで、本明細書では、第1クォーターを第1クォーターパネル、第2クォーターを第2クォーターパネルと呼んでもよい。しかしながら、他の例では、フットウェア製品のアッパーはパネル備えた構造を含まなくてもよい。例えば、アッパーは、代わりに一体型のアッパー又は代替のパネル配置を有するアッパーであってもよい。
【0019】
少なくとも一例において、摩耗ガードは、天然ゴム、加硫ゴム、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)などのポリウレタン、及び同様の特性を有する他の材料のいずれか1つを含んでもよい。ここで、本明細書に記載のベローズ形状又は溝のみの形成を含むガードのいずれも、1又は複数のこれらの材料を含んでもよい。アッパーについては、本明細書に記載される例示的なフットウェア製品のアッパーのいずれも、成形可能な材料、皮革、合成皮革、ニットテキスタイル(knit textiles)、ナイロン、及び類似の特性を有する他の材料のいずれか1つ又は組み合わせで構成されてもよい。
【0020】
摩耗ガードは、特に、アッパーを保護するように成形され配置されてもよく、また、ユーザの快適さを確保するために、バンプ210において十分に可撓性であってもよい。特に、摩耗ガードは、第1例のフットウェア製品を履くユーザによって行われる膝をつく動作及び他の動作を快適にしつつ、第1例のフットウェア製品の材料の摩耗及び劣化を低減するように配置され、成形されてもよい。
【0021】
摩耗ガードの構成は、フレキシブルバンプ摩耗ガード202、トウキャップ204、ヒールキャップ208、及び周囲部222の1又は複数を含む、1又は複数の構成要素を含んでもよい。ここで、フレキシブルバンプ摩耗ガード202は、1又は複数の例においてオーバーレイとして形成されてもよい。このように、フレキシブルバンプ摩耗ガード202は、本明細書では、フレキシブルバンプオーバーレイ又は摩耗ガードとも呼ばれる。さらに、ヒールキャップ208は、本明細書ではヒールガードとも呼ばれる。
【0022】
摩耗ガードの構成の構成要素は、少なくとも一例において成形されてもよい。いくつかの例では、摩耗ガードの構成は、単一の成形ピースであってもよい。しかしながら、他の表示では、摩耗ガードの構成の構成要素は、別々に成形された後、互いに接合されてもよい。
【0023】
1又は複数の摩耗ガードの構成の構成要素は、フットウェア製品のアッパーに直接成形することができる。追加的又は代替的に、1又は複数の摩耗ガードの構成の構成要素を形成し、次いで、第1例のフットウェア製品のアッパーに固定することができる。例えば、第1例のフットウェア製品の少なくとも一つの構成要素を成形し、次いで接着剤を介してアッパーに連結することができる。縫合又は超音波溶接などの、摩耗ガードの1又は複数の構成要素をアッパーに連結するための他の取り付け手段も可能であることが理解される。
【0024】
ベローズで形成されたフレキシブルバンプ摩耗ガード202は、フットウェア製品のバンプ210に配置される。バンプ210は、第1例のフットウェア製品のトウ(爪先部)212と、第1例のフットウェア製品の第1クォーター234及び第2クォーター235との間に延在する領域であってもよい(第2クォーター235は図3及び図4に示す)。特に、バンプ210は、フットウェア製品のレースラインに沿って、レースラインの爪先側にある。バンプ210は、フットウェア製品の中足骨指節関節領域101(図2参照)を含み、これは、フットウェア製品の屈曲領域であって、レースラインの爪先側に隣接する。
【0025】
フレキシブルバンプ摩耗ガード202はベローズ構造を有し、フレキシブルバンプ摩耗ガード202のベローズ構造はプリーツを含む。ベローズ構造のプリーツは、以下にさらに詳細に説明するベローズ構造のリブ202a及び溝202bによって形成することができる。ベローズ構造のプリーツは、伸縮と屈曲の両方を有利に可能にすることができる。
【0026】
したがって、フレキシブルバンプ摩耗ガード202のベローズ構造は、ユーザの足の屈曲点においてフレキシブルバンプ摩耗ガード202の伸縮と屈曲を可能にする。特に、フレキシブルバンプ摩耗ガード202のベローズは、使用中に、ほぼユーザの足の母趾球の領域である中足骨指節関節領域に配置されてもよい。中足骨指節関節は、ユーザの膝をつく動作、ランジング、しゃがむ、及び他の同様の動作中の屈曲点である。このように、フレキシブルバンプ摩耗ガード202は、使用中に中足骨指節関節で屈曲することができ、使用中にユーザと共に動くように形成されているので、ユーザの快適さを達成しつつ、フットウェア製品の劣化を防止することができる。
【0027】
フットウェア製品の中足骨指節関節領域101は、フットウェア製品の紐の爪先側で、紐に隣接する領域である。
【0028】
フットウェア製品に関して続けると、少なくとも一例において、図2に示すように、第1クォーター234及び第2クォーター235は、フットウェア製品の紐226を保持するための構造を含んでもよい。例えば、第1クォーター234及び第2クォーター235は、紐226を受けるための1又は複数の紐穴(アイレット)230を含んでもよい。さらに、第1クォーター234及び第2クォーター235の各々は、紐238をガイドする切り込み(ノッチ)216を含んでもよい。追加的又は代替的に、第1クォーター234及び第2クォーター235は、紐226を受けるためのフック228を含んでもよい。ここでさらに、少なくとも一例において、フットウェア製品は紐を備えていなくてもよい。さらに、フットウェア製品のアッパーは、代替パネル配置、ストラップ、又は一体型構造を含んでもよい。
【0029】
第1クォーター234及び第2クォーター235は、第1例のフットウェア製品の側部を形成し、アッパー201の一部である。図に示されるように、第1クォーター234及び第2クォーター235は、第1例のフットウェア製品のアウトソール218からタング232まで延在するパネルである。アウトソール218は、第1例のフットウェア製品の底面を形成することができる。パネル(例えば、第1クォーター234及び第2クォーター235)は、1又は複数の部品を含むことができる。ステッチ238は、パネルの部品を互いに連結し、及び/又は、第1クォーター234及び第2クォーター235の全体にわたって補強を施すために含まれてもよい。ステッチ238は、例えば、紐構造にさらに含まれてもよい。
【0030】
例えば、第1クォーター234は、側面支持ステッチ238aを備えてもよく、側面支持ステッチ238aは、第1クォーター234の前縁234aから第1クォーター234のヒール縁234bまでのステッチを含む。第1クォーターパネルの前縁234aは、第1例フットウェア製品のトウ212に最も近い第1クォーターパネル234の縁である。第1クォータパネル234のヒール縁234bは、第1例のフットウェア製品のヒールに最も近い第1クォータパネル234の縁である。少なくとも一例において、側面支持ステッチ238aは複数列のステッチを含んでもよい。例えば、側面支持ステッチ238aは、3列のステッチを含んでもよい。側面支持ステッチ238aが複数列のステッチを含む例では、これらのステッチ列は互いに実質的に平行であってもよい。
【0031】
続いて、第1クォーターパネル234は、周囲ステッチ238bをさらに含んでもよい。周囲ステッチ238bは、実質的にパネルの縁に位置し、パネルの縁をトレースするステッチであってもよい。第1クォーター234については、このような周囲ステッチ238bは、第1クォーターパネル234の1又は複数の縁に実質的に配置され、これらの1又は複数の縁に沿って延在してもよい。例えば、第1クォーター234は、第1クォーター234の前縁234a、タング縁234c、及び上縁234dのいずれか1つ又は複数に周囲ステッチ238bを含んでもよい。周囲ステッチ238bは、少なくとも一例において複数列のステッチを含んでもよい。さらに、1又は複数の例において、周囲ステッチ238bの複数の列を同じパネルの縁に沿って変化させてもよい。
【0032】
例えば、第1クォーター234の前縁234aは、前縁234aのおよそ第1の半分の3列の周囲ステッチ238bを含んでもよく、当該前縁234aの第1の半分は、前縁234aの第2の半分よりもアウトソール218に近い。第1クォーターパネルの前縁234aは、さらに、前縁234aのおよそ第2の半分のための周囲ステッチ238bの2列を含んでもよく、当該前縁234aの第2の半分は、前縁234aの第1の半分よりもタング232に近い。したがって、同じパネルの同じ縁は、周囲ステッチ238bの異なる列を有してもよい。
【0033】
同じ縁における周囲ステッチ238bのこのような変化する列は、同じ縁に沿って支持の量を変化させるのに特に有利であり得る。例えば、3列の周囲ステッチ238bを含む前縁234aの第1の半分は、前縁234aの第2の半分よりも多くの支持を有することができ、ここで、第2の半分は2列の周囲ステッチ238bを含む。
【0034】
追加的又は代替的に、周囲ステッチ238bのの同数の列がパネルの縁全体に使用され得ることが理解される。例えば、2列の周囲ステッチ238bを第1クォーター234のタング縁234cに使用することができる。1又は複数の例において、周囲ステッチ238bの複数の列を同じパネルの縁から縁まで変化させてもよい。例えば、第1の縁は、第1の縁全体に対して2列の周囲ステッチ238bを有してもよく、第2の縁は、第2の縁全体に対して3列の周囲ステッチ238bを有してもよい。さらに、1又は複数の表示において、同じ数の周囲ステッチ238bの列をパネルの全ての縁に使用してもよい。ここで、アッパーは一体型のアッパーであってもよく、異なるパネル配置を備えてもよく、又はストラップを有してもよい例では、異なる周囲ステッチを使用してもよく、若しくは周囲ステッチを使用しなくてもよい。
【0035】
上記のステッチ構造に加えて、又は代替的に、第1クォーター234は、紐補強ステッチ238cを含んでもよい。紐補強ステッチ238は、1又は複数の紐受け構造(フック228、紐穴232、ノッチ216)が紐補強ステッチ238cとタング縁234cとの間に位置するように配置されてもよい。このような紐補強ステッチ238は、第1クォーターパネル234の上縁234dに配置された周囲ステッチ238bから第1クォーターパネル234の前縁234aに配置された周囲ステッチ238bまで、第1クォーターパネル234の長さを延在してもよい。紐補強ステッチ238cは、第1クォーター234を紐226の引張力による劣化から保護するのに役立ち得る。しかしながら、他の例では、フットウェア製品は、紐を含んでいなくてもよく、したがって、紐補強ステッチを含んでいなくてもよい。
【0036】
上記に加えて、タング232は、第1クォーター234と第2クォーター235との間に配置されてもよく、タング232は、第1クォーター232と第2クォーター235とによって少なくとも部分的に重なっている。タング232は、図2に関して記載したように、上側部232a及び下側部232bを含むことができる。
【0037】
少なくとも一例において、第1クォーター234及び第2クォーター235は、足首支持部224に更に連結されてもよく、足首支持部224は、ユーザの快適さのために1又は複数の例においてクッション性を有してもよい。足首支持部224は、さらに有利には、例えば、破片の侵入を防止するために、よりタイトにフィットさせてもよい。
【0038】
1又は複数の例において、フレキシブルバンプ摩耗ガード202は、アッパーの上に配置されてもよい。例えば、アッパー201のバンプ部206は、フレキシブルバンプ摩耗ガード202によって部分的に覆われてもよい。バンプ部206は、トウキャップ連結部206aとクォーター連結部206bとを含んでもよい。
【0039】
トウキャップ連結部206aは、トウキャップ204とフレキシブルバンプ摩耗ガード202との間に形成されたギャップ214内に配置され、トウキャップ連結部206aは、トウキャップ204とフレキシブルバンプ摩耗ガード202とを連結する。クォーター連結部206bは、クォーター(例えば、第1クォーター234及び第2クォーター235)においてフレキシブルバンプ摩耗ガード202と連結してもよい。しかしながら、フットウェア製品がパネル構造ではなく一体型のアッパーを備える1又は複数の例では、フレキシブルバンプ摩耗ガード202をバンプに配置して、バンプにおける劣化を防止することができる。代替的に、別の表現では、フレキシブルバンプオーバーレイ202は、アッパー201の上ではなく、アッパーに一体化されてもよい。フレキシブルバンプオーバーレイ202は、ベローズで形成されてもよく、したがって、1又は複数のリブ202a及び1又は複数の溝202bを含み、本明細書では横方向溝とも呼ばれる。1又は複数の溝202bは1又は複数のリブ202aに対して凹んでいる。
【0040】
ベローズを形成する1又は複数のリブ202a及び1又は複数の溝202bは、アッパー201を劣化から保護しつつ、バンプ210における可撓性を高める。フレキシブルバンプ摩耗ガード202の材料は、フレキシブルバンプオーバーレイ202の1又は複数の溝202bにおいて、1又は複数のリブ202aよりも薄くしてもよく、フレキシブルバンプオーバーレイ202が1又は複数の横方向溝202bにおいてより容易に屈曲することを可能にする。一方、リブ202aは、フレキシブルバンプオーバーレイ202の溝202bよりも厚く、バンプ210での屈曲によって生じる力を分散させることによって、アッパー201の劣化防止に役立つことができる。
【0041】
少なくとも一例において、各リブ202aの端部幅は、各リブ202aの中央部よりも各リブ202aの両端部の方が広くてもよい。言い換えると、各リブ202aは、周囲部222及び/又はアウトソール218に隣接するいずれかの端部で広がっている。各リブ202aの中央部は、各リブ202aの中央部が、フットウェア製品の紐構造とトウキャップ204との間に整列して配置されたリブ202aの部分であり、したがって、リブ202aの両端部よりも幅が狭い。また、リブ202aの中央部と溝202bとは互いに実質的に平行である。
【0042】
各リブ202aの幅を、リブ202aの端部よりも各リブ202aの中央部においてより狭くすることにより、フットウェア製品の共通の屈曲領域であるバンプの中央部において、フレキシブルバンプオーバーレイ202の柔軟性をより高めることができる。したがって、フットウェア製品の劣化を防止しつつ、ユーザの快適さ及び動きやすさを改善することができる。
【0043】
リブ202aは、リブ202aの長さにわたって幅が異なるだけでなく、各リブ202aが異なる湾曲を有していてもよい。例えば、図1に示すように、トウキャップ204に最も近いリブ202aの前縁202cは、周囲部222及び/又はアウトソール218に対して実質的に垂直であってもよい。ここで、リブ202aの前縁202cとは、各リブ202aにおけるフットウェア製品のトウに最も近い縁を指す。各リブ202aの前縁202cと、周囲部222及び/又はアウトソール218との間に形成される角度は、リブ202aがヒールキャップ208に近づくほど小さくなる。
【0044】
さらに、各リブ202aの後縁202dとベローズの周囲部222及び/又はアウトソール218との間に形成される角度は、リブ202aがヒールキャップ208に近いほど大きくなる。ここで、各リブ202aの後縁202dは、各リブ202aにおけるフットウェア製品のヒールに最も近い縁を指す。
【0045】
上記の湾曲を有するリブ202aのこのような形状は、フレキシブルバンプオーバーレイ202全体の屈曲を確実にするのに役立ち、その結果、フレキシブルバンプオーバーレイ202は、ユーザの移動に伴ってユーザと共に屈曲する。
【0046】
フレキシブルバンプオーバーレイ202に加えて、摩耗ガードの構成は、トウキャップ204をさらに含む。トウキャップ204は、第1例のフットウェア製品のトウに配置される。少なくとも一例において、トウキャップ204は、フットウェア製品のオーバーレイ201の上に配置されてもよい。しかしながら、他の例では、トウキャップ204は、アッパー201の上に配置されるのではなく、アッパー201と一体であってもよい。
【0047】
トウキャップ204は、ユーザの親指の位置を越えてフットウェア製品内にさらに延在するように有利に成形される。このような形状は、親指の位置においてさらなる保護を有益に提供することができる。トウキャップ204は、トウ212における擦れ、水分及び破片によるフットウェア製品の劣化を更に有利に防止することができる。
【0048】
さらに、トウキャップ204は、フレキシブルバンプガード202に連結することができ、本明細書におけるバンプガードは、摩耗ガードとも呼ばれる。したがって、トウキャップ204及びフレキシブルバンプガード202は、一体構造を形成してもよい。すなわち、トウキャップ204及びフレキシブルバンプガード202は、単一の一体構造である。トウキャップ204とフレキシブルバンプオーバーレイ202とのこのような一体化は、アッパー201の支持及び劣化防止を改善するという利点を達成することができる。ここで、フレキシブルバンプガード202はベローズで形成されてもよいが、トウキャップ204はベローズ無しでは形成されない。
【0049】
第1例のフットウェア製品はさらに、トウキャップ204とフレキシブルバンプガード202との間にギャップ214(図1参照)を含む。具体的には、ギャップ214は、トウキャップ204とフレキシブルバンプオーバーレイ202とによって画定されてもよく、ギャップ214の周縁は、トウキャップ204とフレキシブルバンプオーバーレイ202とによって形成される。
【0050】
トウキャップ204は、フットウェア製品のトウ212がフットウェア製品のバンプ202に移行するように示されているのと同じ位置でフレキシブルバンプガード210に移行する。したがって、ギャップ214は、トウキャップ204及びフレキシブルバンプオーバーレイ202によって完全に囲まれてもよい。アッパー201のバンプ部206は、ギャップ214内に配置され、ギャップ214を介して露出されてもよい。特に、アッパー201のトウキャップ連結部206aは、ギャップ214内に配置され、ギャップ214を介して露出されてもよい。したがって、ギャップ214により、ギャップ214内のアッパー201のバンプ部206はフットウェア製品の外面の一部を形成する。具体的には、トウキャップ連結部206aは、ギャップ214内に位置し、フットウェア製品の外面の一部を形成する。
【0051】
劣化は、典型的には、フットウェア製品のクォーターに隣接するバンプの領域に集中するため、ギャップ214を含むことにより、損傷を受けやすい位置でアッパー201を戦略的に保護する摩耗ガードの構成をもたらすことができる。アッパーを保護するためのこの戦略的アプローチは、材料の不必要な過剰使用を防止しつつ、劣化に対する保護を有利に提供し得る。
【0052】
さらに、ギャップ214を含むことは、バンプ及びトウを完全に覆う場合と比較して、フットウェア製品の全体的な重量を減らすためにさらに有益であり得る。このような軽量化は、ユーザの快適さの全体的な向上に寄与し得る。
【0053】
トウキャップ204に加えて、トウ補強構造を介してさらにトウ保護を提供してもよい。例えば、フットウェア製品は、フットウェア製品のトウにおいてアッパー201の下側にトウ補強構造を含んでもよい。トウ補強構造は、スチール、又は炭素繊維、高密度プラスチック、若しくはケブラー(登録商標)などの複合材で構成されてもよい。しかしながら、他の例では、フットウェア製品は、トウ補強構造を備えていなくてもよい。
【0054】
1又は複数の例において、摩耗ガードの構成は、第1例のフットウェア製品のヒールに配置されたヒールキャップ208をさらに含んでもよい。ヒールキャップ208は、さらなる構造的支持のためのリブ208aを含んでいてもよい。しかしながら、少なくとも一例において、ヒールキャップ208は、フレキシブルバンプ摩耗ガード202よりも硬くてもよい。例えば、ヒールキャップ208の厚さは、フレキシブルバンプ摩耗ガードの厚さよりも厚くてもよい。したがって、ヒールキャップ208は、フレキシブルバンプ摩耗ガード202と同様のリブ208aを含むが、ヒールキャップ208は、フレキシブルバンプ摩耗ガード202と同じ構造を有しておらず、ヒールキャップ208は、フレキシブルバンプ摩耗ガード202よりも低い柔軟性を達成し得ることに留意されたい。
【0055】
少なくとも一つの表示において、ヒールキャップ208は、フットウェア製品のアッパー201の上に配置してもよい。しかし、ヒールキャップ208は、代替的に、アッパー210に一体化されてもよいことが理解される。
【0056】
ヒールキャップ208は、摩耗ガードの構成の周囲部222を介してフレキシブルバンプオーバーレイ202に連結されてもよい。例えば、ヒールキャップ208は、摩耗ガードの構成の周囲部222を介してフレキシブルバンプオーバーレイ202に連結されてもよい。したがって、ヒールキャップ208、フレキシブルバンプオーバーレイ202、及びトウキャップ204は、一体構造としてもよい。
【0057】
ヒールキャップ208、フレキシブルバンプオーバーレイ202、及びトウキャップ204を周囲部222を介して連結することによって、摩耗ガードの構成は、力を効果的に分散して、アッパー201の劣化を防止することができる。さらに、ヒールキャップ208、フレキシブルバンプオーバーレイ202、及びトウキャップ204を一体構造として形成することによって、摩耗ガードの構成自体の構造安定性を改善することができる。
【0058】
少なくとも一例において、摩耗ガードの構成の周囲部222は、フットウェア製品の全周縁に沿って、又はフットウェア製品の実質的に全周縁に沿って配置される構成要素であり得る。摩耗ガードの構成の周囲部222は、アウトソール218とアッパー201との間に配置されてもよい。
【0059】
少なくとも一つの表示において、摩耗ガードの構成の周囲部222は、アウトソール218の一部及びアッパー201の一部の上に配置されてもよい。アウトソール218は、少なくとも一例において、靴底220を含み得る。周囲部222は、アッパー201とアウトソールとが交わる部分におけるフットウェア製品の劣化を有利に防止することができる。
【0060】
さらに、他の摩耗ガードの構成の構成要素を連結して力の分散を改善し、その結果アッパー201の劣化を防止することに加えて、摩耗ガードの構成の周囲部222は、アッパー201のアウトソール218への連結をさらに有利に改善することができる。
【0061】
次に図2を参照すると、第1例のフットウェア製品200の正面図が示されている。図2に示すように、タング232は、上側部232aと下側部232bとを含む。少なくとも一例では、タング232の上側部232aは、ユーザの快適さと把持のためにパッドが付けられてもよい。
【0062】
タング232の下側部232bは、紐226を配置するための紐ガイド233を含んでもよい。さらに、フレキシブルバンプ摩耗ガード202は、タング232の下側部232b上に延在する拡張部306を含んでもよい。拡張部306は、力をさらに分散させ、アッパー201の劣化を防止するのに有利に役立つ。少なくとも一例において、拡張部306は、ユーザの快適さを確保し、アッパーの劣化を防止するために丸みを付けてもよい。
【0063】
拡張部306は、第1クォーター234と第2クォーター235との間に配置することができる。少なくとも一例において、拡張部306が第1クォーター234及び第2クォーター235に接触しないように、拡張部306が配置されてもよい。拡張部306の少なくとも一部が紐226の下に配置されるように、拡張部306がさらに配置されてもよい。
【0064】
拡張部306をタング232の下側部232b上及び少なくとも部分的に紐226の下側に含むことにより、拡張部306は、力を分散させてアッパー201の劣化を防止するだけでなく、タング232のしわ及び劣化を防止する構造的剛性を有利に提供することができる。拡張部306は、フットウェア製品の中足骨指節関節領域101に隣接して形成してもよい。
【0065】
拡張部306はまた、ベローズで形成されてもよい。したがって、拡張部306はまた、フレキシブルバンプオーバーレイ202と同様に、リブ202a及び溝202bを含んでもよい。しかしながら、拡張部306のリブ202a及び溝202bは、フットウェア製品のバンプ210に沿ったリブ202a及び溝202bの間隔よりもさらに離間されてもよい。すなわち、フレキシブルバンプ摩耗ガード202のベローズのリブ202aと溝202bとの間の距離は、拡張部306のベローズのリブ202aと溝202bとの間の距離より小さくてもよい。
【0066】
拡張部306におけるリブ202aと溝202bとの間のさらなる間隔は、拡張部306がユーザの膝をつく、ランジングする、しゃがむ、又は他の同様の位置を模倣するような方法で屈曲することを可能にする。すなわち、例えば、ユーザが膝をついた姿勢のとき、タング232の下側部232bにおける屈曲は、バンプ210における屈曲よりも小さくて済む。したがって、拡張部306のリブ202a及び溝202bは、タング232の下側部232bにおいて、バンプ210よりもさらに離間され、可能な限り多くの支持を提供すると共に、このようなユーザの動きに対応する。
【0067】
ここで、図10A図10Fを簡単に参照すると、第1例のフットウェア製品のベローズのような、ベローズの例示的な輪郭が示されている。まず図10Aを参照すると、第1例のベローズの輪郭1000が示されている。図10Aに見られるように、第1例のベローズの輪郭1000には、谷部1006及び山部1008がある。山部1008は比較的尖っており、連続する山部1008の間に位置する谷部1006は丸みを帯びている。第1例のベローズの輪郭1000の材料の厚さは、実質的に一定である。このような構成により、屈曲を許容しつつベローズの耐久性を確保することができる。第1例のベローズの輪郭1000は、本明細書で説明するベローズ例のいずれか1つ又は組み合わせと共に使用することができるが、少なくとも一例において、ベローズの輪郭は、図1図9のフットウェア製品例と共に使用できることに留意されたい。
【0068】
図10Bを参照すると、第2例のベローズの輪郭1001が示されている。図10Bに見られるように、第2例のベローズの輪郭1001は、丸みを帯びた谷ではなく、代わりに切欠き1010を含む。各切欠き1010は、有利には、第1のリビングヒンジポイント1012及び第2のリビングヒンジポイント1014を含み、その結果、第2例のベローズの輪郭1001の山部1008が(屈曲線1016を介して示されるように)屈曲したとき、矢印1018によって示されるように、ベローズの山部1008は、互いに向かってより容易に接近する。ここで、少なくとも一例では、膝をついた位置で屈曲が生じ得る。第2例のベローズの輪郭1001は、本明細書で説明するベローズ例のいずれか1つ又は組み合わせと共に使用することができるが、少なくとも一例において、ベローズの輪郭は、図11図13のフットウェア製品例と共に使用することができることに留意されたい。
【0069】
次に図10Cに移り、図10Cは、第3例のベローズの輪郭1002を示す。第3例のベローズの輪郭1002も、屈曲線1016で示されるように、屈曲を受けている。図10Cから分かるように、第3例のベローズの輪郭1002は、薄い谷部1020によって変化した厚さを含む。すなわち、薄い谷部1020は、山部1008におけるベローズの厚さや、山部1008と谷部1020との間に延在する壁部1022の厚さに比べて比較的薄い。さらに、薄い谷部1020は、例えば、第2例のベローズの輪郭1001と比較して比較的幅が大きい。薄い谷部1020を介して、ベローズは、屈曲中に矢印1018で示すように、互いに向かって容易に曲がることができる。第3例のベローズの輪郭1002は、本明細書で説明するベローズ例のいずれか1つ又は組み合わせと共に使用することができるが、少なくとも一例において、ベローズの輪郭は、図11図13のフットウェア製品例と共に使用することができることに留意されたい。
【0070】
次に図10Dを参照する。図10Dは、第4例のベローズの輪郭1003を示す。第4例のベローズの輪郭1003は、隆起したバー(bars)1024(本明細書では山部とも呼ばれる)及びカプセル形状を形成して、屈曲及び構造を提供する。隆起したバー1024は、第4例のベローズの輪郭1003の山部であり、尖った谷部1026が、連続する隆起したバー1024の間に形成される。屈曲されると、谷部1026は動作を可能にし、隆起したバー1024は剛性及び構造を提供する。第4例のベローズの輪郭1003は、本明細書で説明するベローズ例のいずれか1つ又は組み合わせと共に使用することができるが、少なくとも一例において、ベローズの輪郭は、図24図26のフットウェア製品例と共に使用することができることに留意されたい。
【0071】
次に図10Eを参照する。図10Eは、第5例のベローズの輪郭1004を示す。第5例のベローズの輪郭1004は、輪郭の山部を形成するための比較的薄い窪んだリブ1030と、幅が広い谷部1028とを含む。薄い窪んだリブ1030は、断面形状が略C字状である。このような薄い窪んだリブ1030及び幅が広い谷部1028は、本明細書で説明する他の輪郭と比較して、より柔軟なベローズの輪郭とすることができる。第5例のベローズの輪郭1004は、本明細書で説明するベローズ例のいずれか1つ又は組み合わせと共に使用することができるが、少なくとも一例において、ベローズの輪郭は、図27~29のフットウェア製品例と共に使用することができることに留意されたい。
【0072】
図10Fを参照する。図10Fは、屈曲位置1032、平坦位置1034(本明細書ではベース位置とも呼ぶ)、及び拡張位置1036における第6例のベローズの輪郭1005を示す。ここで、屈曲位置1032は、歩行時や膝をついた位置の場合など、フットウェア製品の中足骨指節関節領域での屈曲時に生じ得る。平坦位置1034は、フットウェア製品の湾曲が小さい領域で生じ得る。拡張位置1036は、ユーザの足の上(forefoot)を覆うベローズの伸張が要求される場合に生じ得る。すなわち、フットウェア製品のインステップにおけるアウトソールからフットウェア製品のアウトステップにおけるアウトソールまでベローズが延びるとき、拡張が拡大する。ここで、第6例のベローズの輪郭1005は、少なくとも一例において、図14図19に示すグリッドベローズ構成に対応する。第6例のベローズの輪郭1005は、グリッドを形成するために谷部1040によって分離された四角形1038を含む。屈曲位置1032では、四角形1038は谷部1040を横切って互いに向かって屈曲し、四角形はそれ自体内向きに屈曲する。四角形1038はそれ自体内向きに撓むため、四角形の上面は屈曲線1042と同様に湾曲する。平坦位置1034では、四角形1038の上面は実質的に平坦である。拡張位置1036では、四角形の上面は、屈曲1032の場合とは逆方向に拡張及び湾曲する。これは、図18図19でより詳細に説明されている四角形1038のボイド(隙間)形成によるものではない。四角形1038が動作方向に湾曲する機能(屈曲時につぶれ、拡張時に広がる)によって、フットウェア製品の完全性を維持しつつ、柔軟性が改善される。第6例のベローズの輪郭1004は、本明細書で説明するベローズ例のいずれか1つ又は組み合わせと共に使用することができるが、少なくとも一例において、ベローズの輪郭は、図14図17のフットウェア製品例と共に使用することができることに留意されたい。ここで、図示された輪郭例に加えて、さらなる輪郭も意図されている。例えば、山部と谷部の両方が断面において実質的にV字形である輪郭が可能である。
【0073】
ここで図1に戻ると、本明細書で説明した輪郭のいずれか1つ又は組み合わせを含むフレキシブルバンプ摩耗ガード202を含むことにより、いくつかの利点が得られることに留意されたい。例えば、少なくともバンプ210の中足骨指節関節領域(図2の101参照)を覆うフレキシブルバンプ摩耗ガードを含むことによって、力が摩耗ガード全体に分散し得るので、バンプ210におけるアッパー201の劣化を防止し得る。さらに、フレキシブルバンプ摩耗ガード202からの拡張部306のような拡張部をタング232bの下側部上にさらに含むことは、劣化をさらに防止するのに役立つ。
【0074】
引き続き図2を参照すると、さらに示すように、フレキシブルバンプオーバーレイ202は、第1クォーター234に沿った第1湾曲部302と、第2クォーター235に沿った第2湾曲部304とを含んでもよい。
【0075】
第1湾曲部302及び第2湾曲部304は、第1クォーター234及び第2クォーター235をそれぞれ有利に収容して、摩擦による第1クォーター234及び第2クォーター235の劣化を防止することができる。
【0076】
すなわち、第1クォーター234及び第2クォーター235をフレキシブルバンプ摩耗ガード202に擦り付けると、第1クォーター234及び第2クォーター235においてアッパー201が損傷する可能性がある。したがって、第1湾曲部302及び第2湾曲部304を含むようにフレキシブルオーバーレイ202を成形することは、接触を最小化又は防止できるので、劣化を防止するのに役立つ。
【0077】
図2にさらに示すように、フレキシブルバンプガード202は実質的に対称である。したがって、フレキシブルバンプガード202の第2湾曲部304は、フレキシブルバンプガード202の第1湾曲部302の形状と実質的に対称である。
【0078】
フレキシブルバンプガード202の第1湾曲部302は、連続的に湾曲し、拡張部306の山部305を含む拡張部306に変化する。同様に、フレキシブルバンプガード202の第2湾曲部304も連続的に湾曲し、拡張部306の山部305を含む拡張部306に変化する。第1湾曲部302及び第2湾曲部304におけるフレキシブルバンプガード202と拡張部306との間の連続的な湾曲形状の変化は、アッパーの劣化を防止しつつ、ユーザの快適さを有利に改善することができる。
【0079】
図3を参照する。図3は、第1例のフットウェア製品300の第2の側面図を示す。図3から分かるように、フレキシブルバンプ摩耗ガード202のリブ202a及び溝202bの形状は、第1例のフットウェア製品の第1側と第2側とで実質的に同じ形状及びサイズである。さらに、第2クォーター235は、図3でより明確に示すことができる。ここで、第2クォーター235の前縁235a、ヒール縁235b、タング縁235c及び上縁235dは、第1クォーター234の前縁234a、ヒール縁234b、タング縁234c及び上縁234dに対応する。第1クォーター234の縁、ステッチ、及び紐構造に関する詳細は、第2クォーター235にも同様に適用され、ここではさらに説明しない。
【0080】
図1図3を参照すると、摩耗ガード202がフットウェア製品の第1側のフットウェア製品のアウトソール218からフットウェア製品の反対側のフットウェア製品の第2側のアウトソール218まで延在することが明らかである。特に、摩耗ガード202は、アウトソール218のインステップ側からアウトソールのアウトステップ側に延在しており、摩耗ガード202は、フットウェア製品のバンプ210とフットウェア製品の中足骨指節関節領域101とを横切って延在している。摩耗ガード202は、少なくとも一例において、フットウェア製品のアウトソール218とアッパーとの間に連結されてもよい。しかし、他の例では、摩耗ガード202は、アウトソール218の下に配置されることなく、アウトソール218の上端でアウトソール218に接し得る。このようにして、十分な柔軟性を維持しつつ、フットウェア製品の劣化を防止することができる。
【0081】
図4を参照する。図4は、第2例のフットウェア製品400の平面図を示す。第2例のフットウェア製品400の平面図から分かるように、第2例のフットウェア製品は、第1例のフットウェア製品と実質的に類似している。例えば、第1例のフットウェア製品の場合と同様に、第2例のフットウェア製品400は、フットウェア製品の中足骨指節関節領域101に配置されたフレキシブルバンプ摩耗ガード402を含み、図1図3で説明したものと同様のリブ402a及び溝402bの特徴を含む。さらに、図4のフレキシブルバンプ摩耗ガード402は、フットウェア製品の第1側のアウトソールから、フットウェア製品のバンプを横切って、フットウェア製品の反対側のアウトソールまで延在する。しかしながら、注目すべき相違点として、第2例のフットウェア製品のフレキシブルバンプオーバーレイ402は、第2例のフットウェア製品の第1クォーター434及び第2クォーター435の下に部分的に配置されている。
【0082】
すなわち、第2例のフットウェア製品のフレキシブルバンプ摩耗ガード402が第1クォーター434及び第2クォーター435を収容するように湾曲しているのではなく、第2例のフットウェア製品は、第1クォーター434及び第2クォーター435がフレキシブルバンプ摩耗ガード402の上に配置されるように構成されたフレキシブルバンプ摩耗ガード402を有する。さらに、フレキシブルバンプ摩耗ガード402は、フットウェア製品のバンプに一体化される。第1例と同様に、フレキシブルバンプ摩耗ガード402は、フットウェア製品のバンプよりも寸法的に小さい。したがって、フレキシブルバンプ摩耗ガード402とトウキャップ404との間にギャップ410が存在する。1又は複数の例において、フレキシブルバンプ摩耗ガード402は、トウキャップ404に連結されていなくてもよい。フレキシブルバンプ摩耗ガード402は、第2例のフットウェア製品の第1クォーター434及び第2クォーター435まで延在する。特に、第3例のフットウェア製品のフレキシブルバンプ摩耗ガード402は、第1クォーター234及び第2クォーター235の一部の下に配置される。
【0083】
第2例のフットウェア製品では、ヒールキャップをフレキシブルバンプ摩耗ガード402又はトウキャップ404に連結してはならない。これに対し、第1例のフットウェア製品のヒールキャップは、フレキシブルバンプ摩耗ガード及びトウキャップと一体化されている。
【0084】
さらに、第2例のフットウェア製品のベローズは、第2例のフットウェア製品の第1クォーターパネル234及び第2クォーターパネル235の下に実質的に横方向に延在する。これに対し、第1例及び第2例のフットウェア製品のフレキシブルバンプ摩耗ガードは、第1クォーター及び第2クォーターの周りに湾曲するように成形される。
【0085】
図5を参照する。図5は、第3例のフットウェア製品500の正面部分図を示す。第1例及び第2例の両方のフットウェア製品に対し、第3例のフットウェア製品は、第3例のフットウェア製品のトウキャップ504に連結されていない摩耗ガード502(フレキシブルバンプ摩耗ガード又はバンプガードとも呼ぶ)を含む。さらに、摩耗ガード502は、一方の側のアウトソールから反対側のアウトソールまでフットウェア製品を横切って延在していない。むしろ、摩耗ガード502はアウトソールから切り離されている。摩耗ガード502は、アッパーの上にオーバーレイとして形成されるのではなく、第3例のフットウェア製品のアッパーに一体化されてもよい。前述のフットウェア製品例と同様に、第3例のフットウェア製品は、フットウェア製品の中足骨指節関節領域101上に配置された摩耗ガード502を有する。摩耗ガード502は、前述の摩耗ガード502と同様に、リブ502a及び溝502bを備えるベローズ形状を含む。摩耗ガード502は、さらに、中足骨指節関節領域101からトウキャップ504に向かって延在する拡張部506を含む。このような拡張部506を含むことは、有利には、フットウェア製品全体の力の分散を改善し、劣化を防止することができる。ここで、摩耗ガード502の形状は、少なくとも一例において変更可能である。例えば、摩耗ガード502は、代わりに、より狭く、実質的にM字形の構成を形成してもよい。
【0086】
図6を簡単に参照する。図6は、フットウェア製品のトウ領域における第3例のフットウェア製品600の部分側面図を示す。図6に示すように、摩耗ガード502は、アウトソール218、ミッドソール602、及びトウキャップ504から明確に離間している。ここで、ミッドソール602は、上部特徴部604及び中間部特徴部606を含み、これらは、図7においてさらに説明される。
【0087】
次に図7を参照する。図7は、フットウェア製品のヒール領域を示す第3例のフットウェア製品700の背面図を示す。前述のフットウェア製品と同様に、第3例のフットウェア製品は、複数の構造リブ208aを有するヒールガード208を含む。これらの構造リブ208aは、少なくとも一例では、ユーザがフットウェア製品を脱ぐためのグリップを有利に形成することができる。例えば、フットウェア製品を脱ぐことを補助するため、ユーザは、構造リブ208aを押すために反対の足を使用してもよく、又は別の面を使用して構造リブ208aに下向きの力を生じさせてもよい。
【0088】
ここで、前述の例とは異なり、図7のヒールガード208は、オーバーレイの他の部分に連結されていなくてもよい。むしろ、図7のヒールガード208は、代わりに、本明細書に記載したアプローチのいずれか1つ又は組み合わせによって、フットウェア製品のヒール部分上にオーバーレイとして固定することができる別個の部品である。換言すると、ヒールガード208は、例えば、ヒール部分においてフットウェア製品の外面に接着されてもよい。
【0089】
上記に加えて、図7のフットウェア製品は、図6で説明したように、フットウェア製品のトウ領域に、ミッドソール602をさらに含み、ミッドソールは、上部特徴部614及び中間部特徴部616を含む。さらに、上部特徴部614及び中間部特徴部616に加えて、ミッドソール602は、図7に示すフットウェア製品のヒール領域にテクスチャ付特徴部618をさらに含む。
【0090】
上部特徴部614は、フットウェア製品の中間部特徴部616とアッパーとの間に配置してもよい。中間部特徴部616は、ヒール領域におけるミッドソールの上部特徴部とテクスチャ付特徴部618との間に配置されてもよい。テクスチャ付特徴部618は、フットウェア製品のミッドソールの中間部特徴部616とアウトソール218との間に配置することができる。ミッドソールのテクスチャ付特徴部618は、形状が実質的に円形である複数のディボット620を含む。
【0091】
図8を参照する。図8は、第4例のフットウェア製品800の正面図を示す。ここで、第4例のフットウェア製品の摩耗ガード802は、前述の例よりもフットウェア製品のヒールに向かってさらに後方に延在している。さらに、第4例のフットウェアの摩耗ガード802は、フットウェア製品のクォーターパネルとアウトソールとの間に配置される。摩耗ガード802は、フットウェア製品のアウトソール218の第1側のアウトステップ部分から、フットウェア製品のバンプ(中足骨指節関節領域101を含む)を横切って、第1側と反対側のアウトソール218の第2側であるフットウェア製品のインステップ側まで延在する。摩耗ガード802は、平行な稜線804と谷部808を含む平行なベローズを含み、稜線804及び谷部808は複数の湾曲部を形成している。特に、ベローズ特徴部の稜線804及び谷部808はそれぞれ、フットウェア製品のトウに向かって第1クォーターパネル234の前縁234aの周りを湾曲する第1湾曲部804aを含む。ベローズ特徴部の稜線804及び谷部808は、それぞれ、第1クォーターパネル234と第2クォーターパネル235との間、及び、フットウェア製品のトウとフットウェア製品の紐構造との間の、第2湾曲部804bをさらに含み、フットウェア製品のタング232に向かって湾曲する。ベローズ特徴部の稜線804及び谷部はそれぞれ、第3湾曲部804cをさらに含む。第1湾曲部804a及び第2湾曲部804cは、クォーターパネル234,235がフットウェア製品のトウに向かって延在して山部に達する位置付近でそれぞれ湾曲してもよい。第2湾曲部804bは、フットウェア製品のタング232とトウキャップ806との間に位置する。稜線804及び谷部808におけるこのような湾曲は、フットウェア製品を劣化から保護しつつ快適に屈曲するベローズを有利にもたらす。
【0092】
ベローズの稜線804は、少なくとも一例において、図10A図10Fで説明した山部のようなベローズの輪郭の山部に対応し得る。少なくとも一例において、ベローズの稜線804は、ベローズの2つの連続する谷部808の間に配置されてもよい。ベローズの谷部808は、例えば、図10A図10Fで説明した谷部のようなベローズの輪郭の谷部に対応し得る。
【0093】
次に図9を参照する。図9は、第5例のフットウェア製品900の側面図を示す。図9から分かるように、摩耗ガード902のベローズによって形成された稜線804は、クォーターパネル内の紐ガイドとほぼ一致した屈曲部を有する。したがって、ベローズによって形成された稜線804は、フットウェア製品のタングに向かう湾曲から、クォーターパネルの周りの湾曲へと変化し、ミッドソール924が延在する方向に対して約25度~50度の角度の方向に延在する。ここで、反対側は図示していないが、摩耗ガード902は、中足骨指節関節領域101を横断して、フットウェア製品のアウトステップ側からフットウェア製品のインステップ側まで延在している。特に、摩耗ガード902は、フットウェア製品の両側でミッドソール924と接触している。少なくとも一例において、摩耗ガード902は、フットウェア製品のミッドソール924とアッパーとの間に部分的に配置されてもよく、摩耗ガードがミッドソール924の下に部分的に配置される。
【0094】
図9に示すフットウェア製品例では、トウガードは、第1トウガードパネル904、第2トウガードパネル908、及び、第1トウガードパネル904と第2トウガードパネル908との間に位置する隆起部906を備える。少なくとも一例において、第1トウガードパネル904は第1の材料を含んでもよく、当該第1の材料は、革、TPUなどの可撓性材料である。第2トウガードパネル908は第2の材料を含んでもよく、当該第2の材料は、第1の材料よりも可撓性が低い。少なくとも一例において、第2の材料はゴム又はプラスチック材料であってもよい。さらに、第2の材料は、少なくとも一例において、第1の材料が第2の材料と比較して滑らかであるように、テクスチャ加工された材料であってもよい。隆起部906を含むことに加えて、第2のトウガードパネル908は、グリップ910をさらに含んでもよい。このような構成は、可撓性を維持しつつ、フットウェア製品のトウの劣化防止に役立つことができる。
【0095】
トウガードの特徴に加えて、図9のフットウェア製品は、第1の材料を含んでもよいクォーターパネル234をさらに含む。少なくとも一例において、クォーターパネル234は、ステッチ238から形成された1又は複数の特徴をさらに含んでもよい。このような特徴は、少なくとも一例において、補強的な特徴であってもよい。図9のフットウェア製品の足首には、少なくとも一例において、パッド付き特徴部912があり得る。パッド付き特徴部912は、1又は複数の開口部914を含んでもよい。そのような開口部は、少なくとも一例において、圧縮時に空気がパッド付き特徴部912から押し出されることを有益に可能にする。パッド付き特徴部912に加えて、図9のフットウェア製品は、少なくとも一例において、靴を引っ張るのに有用であり得るヒールタブ916をさらに含む。さらに、アッパーの領域は、領域924及び928などの第3の材料を含んでもよい。ここで、領域924及び928は、少なくとも一例において、アッパーの基部であってもよく、クォーターパネル934、摩耗ガード902、及びトウガードの特徴はすべて、当該基部の上に重ねられてもよい。
【0096】
図9のフットウェア製品は、成形ガード920を含む成形側方ヒールパネル918をさらに含む。成形ガード920は、フットウェア製品が着用されたときに、ユーザの足首関節付近に配置されてもよい。成形ガード920は、フットウェア製品のヒールをさらに包んでもよい。成形ガード920は、少なくとも一例において、付加的な横方向の剛性を提供することができる。
【0097】
さらに示されるように、図9のフットウェア製品は、様々なテクスチャ付特徴部を有するアウトソール218を含む。このようなテクスチャ付特徴部は、フットウェア製品のヒールにリブ922を含む。ここで、リブ922のようなアウトソール218のテクスチャ付特徴部は、フットウェア製品のグリップを有利に改善し得る。
【0098】
次に図11図35を参照する。図11図35は、種々の可能性のあるベローズ構成を示している。ここで、図1図10に示されるベローズ構成のうちの1つ又は複数は、図11図35のベローズ構成のうちのいずれか1つ又は複数と組み合わせて使用できる。あるいは、少なくとも一例において、図11図35に示されるベローズ構成のうちの1又は複数を、図1図10に示される例の代替として使用してもよく、又は、図1図10に示されるベローズ構成のうちの1又は複数を、図11図35に示されるベローズ構成のいずれとも組み合わせずに使用してもよい。ここで、ベローズ構成を組み合わせることは、ベローズ特徴部の輪郭、配置、及び湾曲のうちの1又は複数を組み合わせることを含み得る。さらに、図13図16図22図26図29及び図33のようなベローズ構成を示す表示は、少なくとも一例において、フットウェア製品のアッパーに結合されたオーバーレイであってもよい。あるいは、図13図16図22図26図29及び図33のようなベローズ構成を示す表示は、アッパー自体を含んでもよく、したがって、オーバーレイ及びアッパーが既に一体化されている状態を示している。
【0099】
次に図11を参照する。図11は、第6例のフットウェア製品1100の垂直軸1114と水平軸1115との間の側面図を示す。図11から分かるように、摩耗ガードは、バンプ(中足骨指節関節領域101を含む)、バンプの下のアウトソール、ヒール、及びフットウェア製品のブリッジ領域1112の上にある屈曲摩耗ガード1104のうちの1又は複数に配置されてもよい。なお、図13に示される第2パネル1310は、ブリッジ領域1112の真上に位置している。これらの摩耗ガードは、少なくとも一例において、図10A図10B、及び図10Cのいずれか1つ又は複数に示すような輪郭を有するベローズを含む。追加的又は代替的に、図10D~10Fで説明したベローズの輪郭も、第6例のフットウェア製品において可能である。
【0100】
摩耗ガード1102は、中足骨指節関節領域101を含むバンプに配置してもよい。アウトソール摩耗ガード1108は、バンプの下のフットウェア製品のアウトソールに配置してもよい。ヒール摩耗ガード1106は、フットウェア製品のヒール領域に配置してもよい。屈曲摩耗ガード1104は、フットウェア製品のブリッジ1112に隣接して配置してもよい。なお、屈曲摩耗ガード1104はライニングを有していなくてもよい。第6例のフットウェア製品1200の背面図を示す図12を簡単に見ると、ヒールガード1106は、フットウェア製品のヒールを横切って延在する複数のベローズ特徴部を備える。少なくとも一例において、示されるベローズ特徴部に対する更なる変形が可能である。例えば、ヒール摩耗ガード1106が示されたベローズは、輪郭がほぼV字型であるが、丸みを帯び、輪郭がより狭い追加のリブを含んでもよい。このような追加のリブは、少なくとも一例において、ヒール摩耗ガード1106の上部に含まれてもよい。さらに、少なくとも一例において、ヒールガード1106がフットウェア製品のヒールに一体化されるように、ヒールガード1106をフットウェア製品のアッパーに縫い合わせることができることに留意されたい。例えば、ヒールガード1106の上端をアッパーの上部に縫い付け、パッドをアッパーの下に配置してもよい。少なくとも一例では、上端は、テーパ付きフランジなどのフランジであってもよい。ベローズ形状を含み、上端と下端との間にあるヒールガード1106の部分は、ライニングを含んでもよい。特に、ライニングは、ベローズが形成されるヒールガード1106の部分の後方に配置することができる。
【0101】
さらに、ヒールガード1106の下端には、ヒールガード1106とライニングとの間に内部カウンターが配置されてもよい。ヒールガード1106、内部カウンター及びライニングの両方の上には、フットウェア製品の外面を形成するアッパー材料があってもよい。少なくとも一例において、アッパーは、ヒールガード1106の底端の上部に直接縫い付けられてもよい。ヒールガードの底端は、少なくとも一例において、テーパ付きフランジのようなフランジであってもよい。
【0102】
少なくとも一例において、ヒールガード1106は、クォーターパネルウィングと一体型として形成されてもよい。例えば、ヒールガード1106とクォーターパネルウィングは、本明細書で摩耗ガードについて説明した材料のいずれか1つ又は組み合わせで一体型として成形してもよい。一体型ヒールガード1106とクォーターパネルウィングは、ヒールガード1106部分の長手方向の軸について対称であってもよい。このような例では、ヒールガード1106とクォーターパネルウィングは、フットウェア製品のクォーターパネルの後縁までヒールの上部を包んでもよいし、フットウェア製品のブリッジ1112及び足首1113がほぼ接する領域(図11参照)でフットウェア製品の上部を包んでもよい。このような一体化されたヒールガード1106クォーターパネル部品は、タングの上には延在せず、フットウェア製品の開口部/紐ガイドの間に配置することができる。クォーターパネルウィングには、フットウェア製品の横方向位置に三角形の切欠きを設けてもよい。さらに、一体型ヒールガード1106及びクォーターパネルウィングは、フットウェア製品の後部及び側部のヒールの底部の実質的に全てを、上足首部分の側部と同様に、覆わないままにしておくことができる。このような一体型ヒールガード1106及びクォーターパネルウィングは、フットウェア製品に連結するために、縁にテーパラスティングフランジを含んでもよい。一体型ヒールガード1106及びクォーターパネルウィングの下には、発泡体裏地(フォームライニング、foam lining)のような最小限の裏地を含んでもよい。足首1113のカラーの残りの部分(図11参照)は、発泡体が詰められてもよい。例えば、一体型ヒールガード1106及びクォーターパネルウィングが配置されているフットウェア製品の内側表面には発泡体が含まれていなくてもよい。むしろ、一体型ヒールガード1106及びクォーターパネルウィングが配置されているフットウェア製品の内側表面にはライニングのみが含まれていてもよい。少なくとも一例では、一体型ヒールガード1106及びクォーターパネルウィングは、フットウェア製品の足首1113(図11参照)に縫い付けることができる。例えば、ヒールガード1106の2つの側縁に沿ったステッチを含んでもよい。ステッチは、少なくとも一例において、フットウェア製品の外側及び内側で視認可能である。
【0103】
ベローズ特徴部に加えて、摩耗ガード1102は、1又は複数の屈曲特徴部1110をさらに含んでもよい。これらの屈曲特徴部1110は、略ダイヤモンド形状であってもよい。例えば、図13を参照する。図13は、本開示の1又は複数の実施形態に係る、第6例のフットウェア製品1300のベローズ構成例を示す。ここで、図13図16図22図29及び図33に示すようなベローズ部品は、フットウェア製品に一体化され得るベローズ部品を指す。すなわち、図13図16図22図29及び図33のベローズ構成は、接着、縫合、超音波溶接、及びダイレクト成形のうちの1又は複数によってフットウェア製品に一体化され得るベローズ部品を示す。図13から分かるように、屈曲特徴部1110は、折り目1302に沿って接する2つの隣接するパネル1110a、1110bを備える。これらの隣接するパネル1110a、1110bは、それぞれ三角形であり得、ダイヤモンド形の屈曲特徴部を共に形成し得る。
【0104】
2つの隣接する三角形パネル1110a、1110bの各々は、フットウェア製品の上面から離れる方向に下向きの角度をなし、折り目1302で接する。屈曲特徴部1110は、折り目1302での屈曲を可能にし、屈曲特徴部110の形状は、屈曲特徴部1110で屈曲が生じたときに、ベローズの他の部分の望ましくない変形を防止するのに役立つ。このような屈曲特徴部1110を含むことにより、フットウェア製品の柔軟性が有利に改善される。特に、屈曲特徴部1110は、必要に応じて局所的な柔軟性を提供するために、フットウェア製品全体にわたって戦略的に配置され得る。例えば、屈曲特徴部1110は、ウィング1318の長さにわたって、実質的に端から端まで配置されてもよく、関連する折り目1302が端から端まで整列した状態でウィング1320の長さにわたって配置されてもよい。第1ウィング1318における屈曲特徴部1110のこのような配置によって、屈曲特徴部1110が配置されている場所において、特に柔軟性を高めることができる。第2ウィング1320は、第1ウィング1318と同様の構成を含んでもよい。
【0105】
図13に示される屈曲特徴部1110の配置は一つの可能性であるが、屈曲特徴部1110の他の配置も本開示の範囲から逸脱することなく可能であることに留意されたい。例えば、少なくとも一例において、屈曲ガード1104に含まれる屈曲特徴部がより多くても少なくてもよい。例えば、屈曲ガード1104には、2つの屈曲特徴部1110だけではなく、端から端まで整列した3つの屈曲特徴部1110があってもよい。同様の変更を、中間パネル1304、第1ウィング1318、及び第2ウィング1320のうちの1つ又は複数における屈曲特徴部1110の配置に対して行うことができる。追加的に、又は代替的に、屈曲特徴部1110は、少なくとも一例において、ベローズ構成1300全体にわたって異なる位置にあってもよい。
【0106】
少なくとも一例において、ステッチライン1326は、屈曲ガード1104内に形成された屈曲特徴部1110の折り目1302と整列して、タング232の第1パネル1308及び第2パネル1310上に延びることができる。さらに、屈曲ガード1104は、少なくとも一例において、第1パネル1308及び第2パネル1310に縫い付けられてもよいことに留意されたい。例えば、屈曲ガード1104の第1端のフランジ(テーパ状フランジなど)は、第1パネル1308の外層と第1パネル1308の背面の発泡体裏地との間に配置されてもよい。同様に、屈曲ガード1104の第2の反対側の端部におけるフランジは、第2のパネル1310の外層と、第2のパネル1310の背面の発泡体裏地との間に配置されてもよい。
【0107】
摩耗ガード1102に関しては、摩耗ガード1102もまた、縫合によって第2パネル1310に連結されてもよい。少なくとも一例において、摩耗ガードは、第2パネル1310の頂部に縫い付けられてもよい。さらに、1又は複数の例において、第2パネル1310の頂部に縫い合わされた摩耗ガード1102の端部はテーパ状でなくてもよく、摩耗ガード1102の反対側の端部はテーパ状のフランジを含んでもよい。
【0108】
第1ウィング1318及び第2ウィング1320を見ると、第1ウィング1318のベローズ1322の外側縁及び第2ウィング1320のベローズ1324の外側縁は、ベローズ構成1300が結合されているフットウェア製品のミッドソール又はアウトソールの頂部ラインに一致するような形状としてもよいことに留意されたい。特に、いくつかのフットウェア製品はミッドソールを含まない。したがって、そのような例では、外側縁1322、1324は、フットウェア製品のアウトソールに一致するように成形されてもよい。しかしながら、フットウェア製品がミッドソールを含む場合、外側縁1322、1324は、ミッドソールに一致するように成形されてもよい。アウトソール又はミッドソールに一致するように外側縁1322、1324の形状を一致させるということは、外側縁1322、1324の湾曲がミッドソール又はアウトソールに沿って隙間なく調整された状態で適合するように形成されることを意味する。ベローズの外側縁がフットウェア製品のミッドソールと一致するこのような例は、図11の摩耗ガード1102で見ることができる。このようにして、ベローズ構成のベローズは、フットウェア製品の第1側のアウトソールからフットウェア製品の反対側のアウトソールまで延在し得る。
【0109】
少なくとも一例において、フットウェア製品との結合を容易にするために、摩耗ガード1102、屈曲ガード1104、及びヒールガード1106のうちの1又は複数が、テーパー状の縁又はフランジ、例えば、ラスティングフランジを含んでもよいことに留意されたい。
【0110】
タング232に目を向けると、タング232は、第1パネル1308、屈曲摩耗ガード1104、及び第2パネル1310を含む。第1パネル1308及び第2パネル1310は、屈曲摩耗ガードの第2材料とは異なる第1材料を含んでもよい。例えば、第1パネル1308及び第2パネル1310は、革を含んでもよく、屈曲摩耗ガード1104は、TPUなどのプラスチック又はゴム材料を含んでもよい。タング232に形成されたベローズは、ベローズ構成全体の中央に沿ってタング232の頂部に向かってわずかに湾曲している。タング232は、ベローズ構成の中央を中心に対称である、2組の整列した屈曲特徴部1110を含んでもよい。ここで、隆起部1312、谷部1314、及び屈曲特徴部1110を含むベローズ構成全体は、ベローズ構成1300の中央を中心に対称である。さらに、本明細書におけるベローズの隆起部、例えば隆起部1312への言及は、図10A図10Fに示された山部に対応するものと理解され、図10A図10Fで説明された輪郭のいずれか1つ又は組み合わせに従うことができることに留意されたい。同様に、本明細書におけるベローズの谷部、例えば谷部1314への言及は、図10A図10Fに示された谷部に対応するものとして理解され、図10A図10Fで説明された輪郭のいずれか1つ又は組み合わせに従うことができる。
【0111】
第1ウィング1318と第2ウィング1320との間であって、タング232の下に配置されている中間パネル1304に目を向けると、さらなる屈曲特徴部1110がその中に配置される。これらの屈曲特徴部は、第1ウィング1318及び第2ウィング1320の屈曲特徴部1110と同様に、端から端まで整列した関連する折り目1302と共に端から端まで配置されている。
【0112】
1又は複数の例において、ベローズ構成は、第1ウィング1318、第2ウィング1320、中間パネル1304、及びタング232が一体型に形成されてもよい。ここで、第1ウィング1318及び第2ウィング1320は、本明細書では、少なくとも一例においてウィングと呼んでもよい。
【0113】
あるいは、少なくとも一例において、ウィング1318、1320及び中間パネル1304は、単一のバンプ部品として形成されてもよく、タング232上に配置された屈曲摩耗ガード1104は、別個のタングとして形成されてもよく、ヒールガード1106は、さらに別の別個の部品として形成されてもよい。なお、ヒールガード1106は、形状のバリエーションを有していてもよい。例えば、ヒールガード1106は、代替的な形状のバリエーションとして、実質的に砂時計型に形成されてもよい。ここで、タング232に関しては、屈曲ガード1104を含まないタングの部分をパッドで埋めてもよい。すなわち、第1パネル1308と第2パネル1310の一方又は両方にパッドを設けてもよい。いくつかの例では、第1パネル1308及び/又は第2パネル1310におけるそのようなパッドは、革カバーを含んでもよい。屈曲ガード1104は、タング232の上に配置されるのではなく、タング232の方向に一体化されるように、第1パネル1308及び第2パネル1310に縫合されてもよい。さらに、少なくとも一例において、ウィング1318、1320及びタング232を連結する材料が存在してもよい。具体的には、ベローズ構成1300のトウ縁部1316と反対側のウィング1318、1320の縁を、ウィング1318、1320に近いタング232の外側縁に連結するための材料を含んでもよい。このような材料の含有は、フットウェア製品上のベローズ構成の適切な配置を維持するのに役立つ。さらに、図示されたベローズ形状に加えて、リブ及び溝の形状の付加的なベローズが、図13に示されたベローズ構成のスロートにおいて、タング232と中間パネル1304との間に含まれてもよいことに留意されたい。さらに、少なくとも一例において、図13に示すベローズ構成は、フットウェア製品への取り付けのために、その中に形成された開口部をさらに含んでもよい。
【0114】
中間パネル1304の屈曲特徴部1110とウィング部1318、1320の屈曲特徴部1110との間で、ベローズの隆起部1312及び谷部1314は、ベローズ構成1300のトウ縁部1316に向かって湾曲することに留意されたい。これとは対照的に、中間パネル1304の第1側の屈曲特徴部1110と中間パネル1304の第2側の屈曲特徴部との間で、ベローズの隆起部1312及び谷部1314は、ベローズ構成1300のタングに向かって湾曲する。このような湾曲は、フットウェア製品が使用されているときのユーザによるベローズの動きを改善することができる。さらに、図13に示すベローズの隆起部1312及び谷部1314の湾曲は、使用中に摩耗ガードがユーザの足に食い込むのを防止するのに役立つことにより、ユーザの快適さの向上に関する利点をさらに達成する。少なくとも一例において、図13におけるベローズ構成の特徴は、中央軸2210で対称である。
【0115】
次に図14を参照する。図14は、本開示の1又は複数の例に係る、第7例のフットウェア製品1400の側面図を示す。図14から分かるように、フットウェア製品は、中足骨指節関節領域101を含む、バンプに配置され得る摩耗ガード1402を含む。フットウェア製品は、フットウェア製品のタングに配置された屈曲摩耗ガード1404及びフットウェア製品のヒール領域に配置されたヒール摩耗ガード1406のうちの1又は複数をさらに含み得る。第7例のフットウェア製品1500の背面図を示す図15を簡単に見ると、ヒールガード1406は、格子(グリッド)状に形成された複数のベローズ特徴部を含み、グリッドは、フットウェア製品のヒールを横切って延在する複数の四角形1412を含む。グリッドは、フットウェア製品のアウトソール218に向かう湾曲を含む。ここで、少なくとも一例において、ヒールガード1406は、グリッドと同様の湾曲形状に沿う1又は複数のリブ形状をさらに含んでもよい。ヒールガード1406の頂部におけるこれらの付加的なリブ形状を収容するための丸みを帯びた拡張部も含まれ得る。さらに、ヒールガード1406の形状は、少なくとも一例において変更可能であることに留意されたい。例えば、ヒールガード1406は、三角形の各点において丸みを帯びたフランジを有する実質的に三角形の形状であってもよい。丸みを帯びたフランジのうちの1又は複数は、少なくとも一例においてテーパが付けられていてもよい。ここで、少なくとも一例では、ヒールガード1406の縁がフットウェア製品に縫合されていてもよい。例えば、ヒールガード1406の上端は、フットウェア製品のアッパー及び発泡体パッドの上部を含むフットウェア製品の上部に縫い付けられたフランジを含んでもよい。ヒールガード1406の下端部は、フットウェア製品のアッパーと内部カウンターとの間に縫い付けられたフランジ(テーパ付きフランジなど)を含んでもよい。ライニングは、少なくとも一例において、ヒールガード1406のグリッドの真後ろに配置されてもよい。少なくとも一例において、ヒールガード1406の一部又は全ての縁部をテーパ状にして、ヒールガード1406全体を縁取るテーパ状のフランジを形成してもよい。
【0116】
図14にさらに示すように、フットウェア製品は、フットウェア製品のタングの頂部に延在するプルタブ1408をさらに含んでもよい。第7例のフットウェア製品のベローズ構成の輪郭図を示す図17を簡単に見ると、プルタブ1408が屈曲摩耗ガード1404の拡張部であることが分かる。特に、図17に見られるように、屈曲摩耗ガード1404は、タング232の上に配置され、連結される。プルタブ1408は、屈曲摩耗ガード1404からタング232の上まで延在し、その結果、プルタブ1408はタング232に直接結合されない。むしろ、プルタブ1408は、屈曲摩耗ガード1404を介してタング232に間接的に結合される。プルタブ1408は、プルタブ1408の把持を容易にすることができる1又は複数の隆起部1410をさらに含む。プルタブ1408の特徴は、有利には、ユーザがタング232を動かすことを可能にし得る。少なくとも一例において、プルタブ1408は、TPU及び/又はゴム材料を含んでもよい。さらに、プルタブ1408の隆起部1410は、少なくとも一例においてテーパ状の縁を含んでもよい。
【0117】
図16を参照する。図16は、第7例のフットウェア製品1600のベローズ構成を示す。図16から分かるように、ベローズ構成は、複数の四角形1412を含むグリッド構成である。ベローズ構成のウィング1318、1320、中間パネル1304、及びタング232は、少なくとも一例において、一体型として形成されてもよく、ヒールガード1406は、別個の部品として形成されてもよい。グリッドの四角形1412のサイズは様々であり得る。グリッドの四角形1412の各々は、以下でさらに詳細に説明するように、同様の上面形状を含むように成形されてもよい。さらに、グリッドは、ベローズ構成1600の中央軸2210で対称であってもよい。少なくとも一例において、四角形1412の高さは、グリッド内で変えてもよい。例えば、中間パネル1304に沿って配置された四角形1412は、ウィング1318、1320上に配置された四角形1412よりも短くてもよい。少なくとも一例において、ウィング1318、1320が中間パネル1304と接する接合部は、高さを変えてもよく、中間パネル1304の四角形1412は、接合部においてウィング1318、1320の四角形1412よりも短い。図13例と同様に、四角形1412によって形成されるグリッドの外側縁1318、1320は、ミッドソールの頂部ラインの形状に一致するように湾曲してもよい。又は、ミッドソールが存在しない例では、四角形1412によって形成されたグリッドの外側縁1318、1320は、アウトソールの頂部ラインに一致するように湾曲してもよい。このようにして、外側縁1318、1320は、ミッドソール又はアウトソールに隣接して、隙間なく整列して配置されてもよい。
【0118】
少なくとも一例において、ベローズグリッドのタング232部分は、タングの後部からベローズグリッドのタング232部分の上部まで包む材料を介してフットウェア製品のタング部に取り付けてもよい。この材料は、ベローズグリッドの縁でタング232部分の上部に縫合されてもよい。材料は、四角形1412の上部に縫合されない。少なくとも一例において、発泡体は、パッド用に材料とベローズグリッドとの間に配置されてもよい。このようなフランジは、以下を含むフットウェア製品のタングを包んでもよい。
【0119】
図示されているようなグリッドベローズ構成を含むことは、あらゆる位置での屈曲を有利に改善することができる。例えば、本明細書で説明する他のベローズ構成は、内側から外側にかけて足の前部を横切る屈曲に適していてもよいが、グリッド構成は、ユーザが任意の位置で屈曲できるものであってもよい。グリッドの四角形1412は、谷部1602(本明細書ではボイド(隙間)とも呼ぶ)によって分離されていることにさらに留意されたい。このような谷部1602を含むことで、四角形1412の各々の形状と組み合わせた屈曲を可能にし、屈曲位置及び拡張位置の両方で屈曲できる。少なくとも一例において、四角形1412は、図10Fの四角形に対応してもよく、谷部1602は、図10Fの谷部に対応し得る。摩耗ガードがスロートの基部で屈曲することを確実にするために、特に、タング232と中間パネル1304との間のスロート1604に谷部1604(本明細書ではボイド(隙間)とも呼ぶ)があることに留意されたい。
【0120】
図18を簡単に参照する。図18は、本開示の1又は複数の実施形態に係る、第7例のフットウェア製品のベローズ特徴部の概略図1800を示す。図18から分かるように、四角形の上面1418は、動作方向に沿って形成されている。例えば、四角形1412の上面1418は、上面1418が屈曲1414を受けたときに凹形状を形成するように形成される。すなわち、上面1418は、矢印1414で示すように、屈曲するように動作したときに、クレーター(crater)を含む。これに対して、四角形の上面1418は、拡張1416を受けるときに上面が凸となるように形成される。すなわち、上面1418は、矢印1416で示すように、拡張部1416に応じて外側に隆起する。第7例のフットウェア製品のベローズ特徴部の概略図1900を示す図19から分かるように、四角形1412の上面1418は、それらのホームポジションとして凹形である。すなわち、屈曲又は拡張を受けていない場合、四角形1412の上面1418は凹形である。
【0121】
次に図20を参照する。図20は、本開示の1又は複数の例に係る、第8例のフットウェア製品2000の側面図を示す。図20から分かるように、フットウェア製品は、中足骨指節関節領域101を含む、バンプに配置され得る摩耗ガード2002を含む。摩耗ガード2002は、図14図19で説明したものと同様のガード構成を含み得る。フットウェア製品は、フットウェア製品のタングに配置された屈曲摩耗ガード2004と、フットウェア製品のヒール領域に配置されたヒール摩耗ガード2006とのうちの1又は複数をさらに含み得る。第8例のフットウェア製品2100の背面図を示す図21を簡単に見ると、ヒールガード2006は、湾曲したスリット構造の複数のベローズ特徴部を含み、アウトソール2104に最も近いスプライン2102がアウトソールから離れる方向に湾曲している。スプライン2102がアウトソールからさらに離れるにつれて、スプライン2102の湾曲は徐々に逆転し、最終的にアウトソール2104に向かう方向に湾曲する。図20から分かるように、スプライン2102は、2008によって示されるように、屈曲されたときにヒールガード2006の屈曲を可能にしつつ、構造を提供するのに役立つことができる。屈曲摩耗ガード2004は、図22で詳細に説明されるスプライン構成を含んでもよい。
【0122】
図22を参照すると、本開示の1又は複数の実施形態に係る、第9例のフットウェア製品2200のベローズ構成を示す。図22から分かるように、ベローズ構成は、様々なサイズ及び湾曲の複数のスプライン2102を含む。さらに、ベローズ構成に複数のスリット2202、2204、2206、2208が形成され、複数のスリットは複数のスプライン2102の少なくとも一部に対して実質的に垂直である。ここで、スリット及びスプラインは、ベローズ構成の中央軸2210で対称である。スリット2202、2204、2206、2208の各々は、タング232の長さに沿って延在し、中央軸2210に向かって内方向に湾曲している。さらに、スプライン2102の長さ及び湾曲、並びに複数のスプライン間の間隔は、フットウェア製品の特定の動きに対応するように変更されることに留意されたい。すなわち、図22におけるスプライン2102の間隔、長さ、及び特定の湾曲は、特定の運きの利点を達成する。例えば、図23は、第9例のフットウェア製品2300のベローズ構成の輪郭図を示す。図23に見られるように、領域2302におけるスプライン2102間の間隔は、図22におけるベローズ構成のトウ側縁部1316の近くであり、タング232上に位置する領域2304におけるスプライン2102間の間隔に比べて小さい。これは、少なくとも、領域2302では、領域2304よりも大きな柔軟性が必要とされる。さらに、図22の中間パネル1304における湾曲の程度は、タング232上のより高い湾曲とは異なり、屈曲の増大を可能にしている。
【0123】
次に図24を参照する。図24は、第10例のフットウェア製品2400の側面図を示す。図24に見られるように、フットウェア製品は、中足骨指節関節領域101を含むバンプに配置され得る摩耗ガード2402を含む。さらに、フットウェア製品は、第1屈曲摩耗ガード2404と第2屈曲摩耗ガード2406とを含み、両者はフットウェア製品のタング232上に位置する。さらに、第1ヒールガード2408、第2ヒールガード2410、及び第3ヒールガード2412が、図24のフットウェア製品に含まれてもよい。図25を簡単に参照する。図25は、第10例のフットウェア製品2500の背面図を示す。
【0124】
図25から分かるように、第1ヒールガード2408、第2ヒールガード2410及び第3ヒールガード2412は、それぞれ異なるベローズ形状を備えている。しかしながら、1又は複数の例において、ベローズの輪郭及び/又はヒールガードの一部のみを使用することが考えられる。少なくとも一例において、第1ヒールガード2408は、フットウェア製品の他のベローズと比較して比較的狭く、互いに非常に接近しているベローズを備えてもよい。すなわち、第1ヒールガード2408におけるベローズの山部2502及び谷部2504は、フットウェア製品の残りの部分のベローズと比較して比較的狭くてもよい。さらに、第1ヒールガード2408の隆起部(山部2502)及び谷部2504は、アウトソール2506の底部に対して実質的に直線状かつ平行に延在している。各ベローズ特徴の長さ(各ベローズ特徴は2つの谷部とその間の山部形状とを備える)は、足首の上部で最も狭く、アウトソール2506に近い位置で最も広い。第1ヒールガード2408のベローズの形成は、第2ヒールガード2410及び第3ヒールガード2412の柔軟性に比べてより柔軟であり得る。フットウェア製品の足首の上部にある第1ヒールガード2408におけるこのような柔軟性の増加は、フットウェア製品をより容易に着脱することを可能にし得る。
【0125】
第2ヒールガード2410は、山部2508の形状が互いに異なり得るベローズ構成を備える。例えば、第1ヒールガード2408に直接隣接している最上部の山部2508は、第2ヒールガード2410の残りの山部2508よりも幅が広い。また、図24に見られるように、第2ヒールガード2410の最上部の山部(図25の符号2508)の側面の輪郭は、第2摩耗ガード2410の残りの山部2508と比較して、形状及び湾曲が異なる。特に、最上部の山部は、最上部の山部が残りの山部に向かって下方に圧縮されやすい形状であってもよい。このような形状は、構造及び柔軟性を作り出すための、コスト効率の良い縫合及び層のオプションであり得る。
【0126】
第3ヒールガード2412に関しては、第3ヒールガード2412は、谷部2514の間の隆起したバー構成の山部2512を有するベローズを含む。
【0127】
なお、図24図26で説明したベローズのいずれも、例えば、本開示の図10Dで説明した隆起したバーベローズの輪郭と同様の輪郭を有してもよい。隆起したバーの輪郭は、柔軟性及び安定性をもたらすカプセル形状を有してもよい。
【0128】
例えば、図24に戻ると、摩耗ガード2402、第1屈曲ガード2404、第2屈曲ガード2406、及びヒールガード2408、2410、2412のいずれか1つ又は組み合わせは、図10Dに示されるような隆起したバー構成を含み得る。フットウェア製品は、フットウェア製品のタング上に配置された屈曲摩耗ガード2004と、フットウェア製品のヒール領域に配置されたヒール摩耗ガード2006とのうちの1又は複数をさらに含み得る。
【0129】
引き続き図24を参照すると、図から分かるように、ウィング1318は、少なくとも一つの周辺溝2414aと、1又は複数の横方向溝2414bとを含む凹状の溝を備える領域とし得る。さらに、アッパーの足首の屈曲領域に溝2414を形成してもよい。ウィング1318は、さらに、屈曲を補助するための隆起したバーが無く、したがって、凹状の溝のみを含むように構成されてもよい。特に、第10例のフットウェア製品2600のベローズ構成を示す図26に見られるように、溝2414a、2414bは、バー無しでウィング1318内に配置される。
【0130】
図26からさらに分かるように、ベローズ構成は、タング232の第1パネル2602及び第2パネル2604を含んでもよく、これらはその中にいかなるベローズ形状も含まない。さらに、第1屈曲ガード2404は、山部2606及び谷部2608を有するベローズ構成を備えることが分かる。
【0131】
次に図27を参照する。図27は、第11例のフットウェア製品2700の側面図を示す。図27から分かるように、フットウェア製品は、中足骨指節関節領域101(図29参照)を含む、バンプに配置され得る摩耗ガード2702を含む。さらに、屈曲摩耗ガード2704がフットウェア製品のタング上に位置し、ヒールガード2706がフットウェア製品のヒールに位置する。第11例のフットウェア製品2800の背面図を示す図28を簡単に参照すると、ヒールガード2706は、少なくとも一例において一体型ヒールガードであってもよい。図27に戻る。アウトソール摩耗ガード2708がさらに含まれてもよいことに留意されたい。
【0132】
図27における摩耗ガード(2702、2704、2706、2708)のベローズ形状は、少なくとも一例において、図10Eにおけるベローズの輪郭に類似し得る山部2710及び谷部2712を含む。図27の各摩耗ガード部品は、全てが実質的に同じ角度で延在するベローズを含むことに留意されたい。例えば、図28から分かるように、ヒールガード2706ベローズは全て同じ角度で延在しており、同じ部品の一部である。さらに、第11例のフットウェア製品2900のベローズ構成を示す図29から分かるように、ベローズは全て同じ角度で延在しており、一体型の一部である。摩耗ガードは、ベローズの形状が凸状になるように成形されていてもよい。図27~29におけるベローズ形状は、少なくとも一例において、可撓性チューブと同様であり得る。さらに、フットウェア製品は、アッパーの一部がベローズ形状を備えていない状態で示されているが、少なくとも一例では、アッパー全体が図27図29に示すベローズ形状で作られていてもよいことに留意されたい。
【0133】
次に図30を参照する。図30は、第12例のフットウェア製品3000の側面図を示す。図30から分かるように、フットウェア製品は、バンプ(中足骨指節関節領域を含む)に配置され得る摩耗ガード3002と、屈曲摩耗ガード3004と、ヒール摩耗ガード3006とを含む。ヒールのベローズは、図30のフィンの形態であってもよく、フィンの厚さや深さは、フットウェア製品の柔軟性を増減するために調整される。例えば、ヒールガード3006の第1領域3008を見ると、フィン3014(本明細書ではバーとも呼ぶ)は、外側に延在してプルタブを形成する。したがって、第1領域3008は、プルゾーンとも呼ばれる。
【0134】
ここで、ヒールガード3006の第2領域3010を見ると、フィン3014は内側に設置されており、材料の厚さを減らし柔軟性を高めている。したがって、第2領域3008は、本明細書ではフレックスゾーンとも呼ばれる。
【0135】
ヒールガード3006の第3領域3012に関しては、フィン3014が外側に延在しており、ヒールガード3006の他のフィンと比較して厚さが増している。フィン3014は、第3領域3012自体の中で、アウトソール3016のフィン3014に近いほど厚さが厚くなる。このような厚さの増加は、フットウェア製品に構造を有利に付加する。したがって、第3領域3012は、少なくとも一例において、構造ゾーンとも呼ばれ得る。
【0136】
少なくとも一例では、摩耗ガード3002は、図8及び図9に示すようなベローズ形状を含む。しかしながら、少なくとも一例において、フィン3014を含む、本明細書で説明するベローズ構成の組み合わせを、摩耗ガード3002に組み込んでもよい。
【0137】
次に図31を参照する。図31は、第13例のフットウェア製品3100の側面図を示す。図31から分かるように、フットウェア製品は、中足骨指節関節領域(図33の符号101)を含む、バンプに配置され得る摩耗ガード3102を含む。ヒールガード3104が追加的に含まれてもよい。摩耗ガード3102及びヒールガード3104は、柔軟性を保持しつつ、構造的支持のために、複数の指突起3106の形状のベローズ構成を備えてもよい。例えば、図32に見られるように、複数の指突起3106は、柔軟性を維持しつつ、追加の構造的支持のためにヒールの周りを包む構成で配置される。
【0138】
指突起3106の各々は、約0.0mmの高さを含む様々な高さを有してもよい。高さが約0.0mmである場所において、指突起3106は屈曲可能である。したがって、高さが約0.0mmであるそのような位置は、指突起3106の屈曲点(図34~35の3108参照)と呼ばれる。
【0139】
図34及び図35を簡単に参照する。図34は、第13例のフットウェア製品3400のベローズ構成のトポグラフィーの概略図を示し、図35は、第13例のフットウェア製品3500のベローズ構成の輪郭図を示す。図から分かるように、各指突起3106は、1又は複数の屈曲点3108を含んでもよい。さらに、指突起3106は、指突起3106の山部である構造点3402を含み得る。少なくとも一例において、指突起3106の山部高さは約3.0mmであってよい。しかし、他の山部高さも可能である。例えば、約5.0mm~8.0mmの山部高さも可能である。
【0140】
図34から分かるように、指突起3106の高さ(本明細書では厚さとも呼ばれる)が高くなるにつれて、指突起3106の幅は大きくなる(図35に示す高さ)。このようにして、最大の構造安定性が構造点3402で提供され、最大の柔軟性が屈曲点3108で提供される。
【0141】
少なくとも一例において、屈曲点3108は、フットウェア製品の屈曲領域3110を形成するように位置合わせされてもよい。例えば、図31に示すように、第1屈曲領域3110a及び第2屈曲領域3110bは、複数の屈曲点3108の位置合わせを経て、矢印に沿って形成される。同様に、図33は、屈曲領域3110が矢印に沿って示されている第13例のフットウェア製品3300のベローズ構成を示している。指突起3106の幅が増加するにつれて指突起3106の高さが増加すると、構造点3402の位置合わせによって形成されるさらなる構造領域があることにも留意されたい。
【0142】
したがって、本明細書では、靴の柔軟性を可能にしつつ、アッパーの劣化を防止する摩耗ガードの構成を含むフットウェア製品が提供される。特に、フットウェア製品は、フレキシブルバンプ摩耗ガードを含み得る。このようにして、ユーザの快適さ及び動きやすさを維持しつつ、フットウェア製品の劣化を低減するという技術的効果を達成することができる。本開示に係るフットウェア製品は、アッパーと、フットウェア製品の中足骨指節関節領域に配置されたベローズを含む摩耗ガードとを備えてもよく、摩耗ガードはフットウェア製品のアッパーとは異なる材料である。第1例のフットウェア製品では、ベローズがフットウェア製品のバンプの上に延在する。任意に第1例を含むフットウェア製品の第2例では、ベローズは、フットウェア製品の第1側のアウトソールからフットウェア製品の第2側のアウトソールまで、中足骨指節関節領域を横切って延在する。第1例及び第2例の一方又は両方を任意に含むフットウェア製品の第3例では、ベローズは、フットウェア製品のヒールに向かって湾曲している。第1例~第3例のうちの1又は複数を任意に含むフットウェア製品の第4例では、アッパーは、トウキャップと摩耗ガードとの間に露出している。第1例~第4例のうちの1又は複数を任意に含むフットウェア製品の第5例では、摩耗ガードが一体成形構造である。第1例~第5例のうちの1又は複数を任意に含むフットウェア製品の第6例では、ヒールガードがフットウェア製品のヒールに配置され、ヒールガードはその場所に形成されたリブを含む。第1例~第6例のうちの1又は複数を任意に含むフットウェア製品の第7例では、トウキャップ、摩耗ガード、及びヒールガードが一体構造である。第1例~第7例を任意に含む第8例のフットウェア製品では、ベローズが、フットウェア製品のクォーターパネルと重なる。
【0143】
上述のフットウェア製品の1又は複数の特徴を含むことができる第2のフットウェア製品は、アッパーと、ベローズで構成された摩耗ガードとを備え、ベローズは、フットウェア製品の紐構造の縁に沿って延在し、ベローズは、紐構造とフットウェア製品のトウとの間に配置されている。第2のフットウェア製品の第1例では、ベローズが1又は複数の横方向溝を含む。任意に第1例を含む第2のフットウェア製品の第2例では、1又は複数の横方向溝は、フットウェア製品のトウとフットウェア製品のタングとの間の領域において、フットウェア製品のタングに向かって湾曲する。第1例及び第2例の一方又は両方を任意に含む第2のフットウェア製品の第3例では、摩耗ガードが、フットウェア製品のタング上に延在する。第1例~第3例のうちの1又は複数を任意に含む第2のフットウェア製品の第4例では、ベローズは、フットウェア製品のクォーターパネルの周りに湾曲する稜線を形成する。第1例~第4例を任意に含む第2のフットウェア製品の第5例では、摩耗ガードがアッパーと一体化されている。
【0144】
本開示に係る第3のフットウェア製品は、上述のフットウェア製品に記載された特徴のうちのいずれか1つ又は複数を含むことができ、アッパーと、ベローズを備える摩耗ガードとを備え、ベローズはフットウェア製品のタングに隣接して配置されている。第3のフットウェア製品の第1例では、ベローズは、フットウェア製品のタング上に延在する。任意に第1例を含む第3のフットウェア製品の第2例では、ベローズは、フットウェア製品の紐構造とフットウェア製品のトウとの間に配置される。第1例及び第2例の一方又は両方を任意に含む第3のフットウェア製品の第3例では、ヒールガードをさらに備え、ヒールガードは複数のリブを含む。第1例~第3例のうちの1又は複数を任意に含む第3のフットウェア製品の第4例では、摩耗ガードは、フットウェア製品のアウトソールから離間して配置され、アッパーは、摩耗ガードとフットウェア製品のアウトソールとの間にフットウェア製品の外面の一部を形成する。
【0145】
上述したフットウェア製品の特徴の1又は複数を任意に含む第4のフットウェア製品では、フットウェア製品は、アッパー及び摩耗ガードの構成を備えてもよく、摩耗ガードの構成は、フットウェア製品のトウに配置されたトウキャップと、フットウェア製品のバンプに配置されたベローズを有するフレキシブルバンプオーバーレイとを含み、摩耗ガードの構成は、フットウェア製品のアッパーとは異なる材料である。フットウェア製品のバンプに位置するベローズを有するフレキシブルバンプオーバーレイを含むことにより、フットウェア製品のアッパーの劣化を有利に低減できると同時に、ユーザに十分な動きやすさを提供することができる。さらに、第1例のフットウェア製品におけるオーバーレイであるフレキシブルバンプ摩耗ガードは、アッパーに一体化されているのではなく、フレキシブルバンプ摩耗ガードをアッパーに一体化した場合と比較して、ユーザの快適さを改善することができる。第4のフットウェア製品の第1例では、ベローズは、1又は複数の例において、リブ及び溝を含むプリーツを含んでもよい。第4のフットウェア製品の第1例を任意に含む第2例では、フレキシブルバンプオーバーレイは、フットウェア製品のバンプよりも寸法的に小さい。このようにして、フットウェア製品に過度の追加の重量が加わることを防止することができる。
【0146】
第4のフットウェア製品の第1例及び第2例のうちの1つ又は複数を任意に含む第3例において、摩耗ガード構成は、トウキャップとバンプオーバーレイとの間に配置されたギャップをさらに含む。第4のフットウェア製品の第1~第3例のうちの1つ又は複数を任意に含む第4例では、摩耗ガードの構成は成形構造である。第4のフットウェア製品の第1例~第4例のうちのいずれか1つ又は複数を任意に含む第5例では、摩耗ガードの構成は、フットウェア製品のヒールに配置されたヒールガードをさらに含む。
【0147】
第4のフットウェア製品の第1例~第5例のいずれか1つ又は複数を任意に含む第6例では、トウキャップ、ベローズを有するフレキシブルバンプオーバーレイ、及びヒールガードは一体構造であってもよい。トウキャップ、フレキシブルバンプオーバーレイ、及びヒールガードのこのような一体化は、フットウェア製品に加えられる力(例えば、フットウェア製品のバンプにおける屈曲)を分散させ、フットウェア製品の劣化を防止することができる。さらに、トウキャップ、フレキシブルバンプオーバーレイ、及びヒールガードのこのような一体化は、これらの構成要素自体の劣化を防止することができる。
【0148】
第4のフットウェア製品の第1例~第6例のうちのいずれか1つ又は複数を任意に含む第7例では、トウキャップ、フレキシブルバンプオーバーレイ、及びヒールガードは、フットウェア製品のアッパーとアウトソールとの間のフットウェア製品の周囲に配置されたフットウェア製品の部分を介して互いに連結される。フットウェア製品の周囲に配置された摩耗ガード構成の部分は、本明細書では摩耗ガード構造の周囲部(例えば、周囲部222)とも呼ばれ、有利にはフットウェア製品のアッパーとアウトソールとの間の連結を強化することができる。
【0149】
第4のフットウェア製品の第1例~第7例のうちの1又は複数を任意に含む第4のフットウェア製品の第8例では、第4のフットウェア製品は、アッパーと、フットウェア製品のバンプにおいてベローズを有するバンプ摩耗ガード構造と、フットウェア製品のトウに配置されたトウキャップと、バンプ摩耗ガードと一体化したトウキャップと、バンプ摩耗ガードとトウキャップとの間に配置されたギャップとをさらに備え、バンプ摩耗ガード及びトウキャップは、アッパーとは異なる材料である。第1例~第8例のうちの1又は複数を任意に含む第4のフットウェア製品の第9例では、バンプ摩耗ガードベローズは1又は複数の横方向溝を備える。第1例~第9例のうちの1又は複数を任意に含む第10例のフットウェア製品では、さらにヒールキャップを備え、フレキシブルバンプ摩耗ガード、トウキャップ、及びヒールキャップが一体型部品を形成する。第1例~第10例のうちの1又は複数を任意に含む第11例のフットウェア製品では、アッパーは、摩耗ガード構成のギャップ内に配置されてもよく、アッパーは、ギャップにおいてフットウェア製品の外面を形成する。第1例~第11例のうちの1又は複数を任意に含む第4のフットウェア製品の第12例では、ベローズで構成されたバンプ摩耗ガードは、アッパーの上にオーバーレイとして形成されてもよい。
【0150】
第1例~第12例のうちの1又は複数を任意に含む第4のフットウェア製品の第13例では、摩耗ガード構成は、フットウェア製品のバンプからフットウェア製品のタングに延在する拡張部をさらに備え、当該拡張部はさらにベローズで構成される。上述したように、このような拡張部は、有利には、アッパーの劣化を防止するのにさらに役立つことができる。拡張部は、少なくとも一例において、フレキシブルバンプ摩耗ガードと一体に連結され、形成されてもよい。第1例~第13例のうちの1又は複数を任意に含む第14例のフットウェア製品では、フットウェア製品のタングに配置された摩耗ガード拡張部は、フットウェア製品のクォーターによって覆われることなく、フットウェア製品のクォーターに垂直に重なることができる。第1例~第14例のうちの1又は複数を任意に含む第15例のフットウェア製品では、ベローズで構成されたバンプ摩耗ガードをアッパーと一体化してもよい。
【0151】
第1例~第15例のうちの1又は複数を任意に含む第4のフットウェア製品の第16例では、フットウェア製品は、ベローズを備えるフレキシブルバンプ摩耗ガードと、フレキシブルバンプ摩耗ガードに連結されたトウキャップと、フレキシブルバンプ摩耗ガード及びトウキャップによって画定されるギャップとを備える。第1例~第16例のうちの1又は複数を任意に含む第17例のフットウェア製品では、フットウェア製品は、アッパーを備え、アッパーのバンプ部分がギャップ内に配置される。第1例~第17例のうちの1又は複数を任意に含む第18例のフットウェア製品では、フットウェア製品はさらにタングを備え、フレキシブルバンプ摩耗ガードは拡張部と一体であってもよく、拡張部はフレキシブルバンプ摩耗ガードからタングの下側部まで延在してもよい。フレキシブルバンプ摩耗ガードからタングの下側部に延在する拡張部を含むことは、紐を結ぶ間のタングのしわを有利に防止することができる。このようなしわ防止は、ユーザの快適さを向上させることができ、さらに、しわの結果として起こり得る下側の劣化を防止することができる。拡張部は、力を分散させることをさらに補助して、アッパー、特にバンプにおける劣化を防止するのに役立つ。
【0152】
第1例~第18例のうちの1又は複数を任意に含む第4のフットウェア製品の第19例では、フレキシブルバンプ摩耗ガード及び拡張部の両方がベローズで形成されてもよく、したがって、その中に1又は複数のリブ及び1又は複数の溝が形成されてもよい。第1例~第19例のうちの1又は複数を任意に含むフットウェア製品の第20例では、フレキシブルバンプガードの1又は複数のリブは、拡張部の1又は複数のリブよりも互いに近接して配置される。第20例におけるようなベローズのリブ及び溝のこのような変化した間隔は、有利には、実質的な構造を提供しつつ、フットウェア製品がユーザの動きに応じた形で屈曲及び動作することを確実にすることができる。
【0153】
このように、上述したようなフレキシブルバンプ摩耗ガードを含むフットウェア製品は、フットウェア製品のバンプ領域におけるフットウェア製品の劣化を防止しつつ、バンプにおける可撓性を達成することができるという技術的効果を達成することができる。さらに、ユーザの快適さ及び動きやすさを維持しつつ、フットウェア製品の長寿命化という利点も達成することができる。
【0154】
本明細書に記載される構成及び/又はアプローチは、本質的に例示的であり、これらの特定の実施形態又は例は、多くのバリエーションが可能であるため、限定的な意味で考慮されないことが理解されるであろう。本開示の発明特定事項には、本明細書に開示された種々の特徴、機能、作用、及び/又は特性、並びにそれらの任意の及びすべての等価物の、すべての新規及び非自明な組合せ及び部分的組合せを含む。
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【国際調査報告】