(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-13
(54)【発明の名称】表面仕上げ品質評価システム及び方法
(51)【国際特許分類】
E04F 21/02 20060101AFI20220406BHJP
E04G 21/20 20060101ALI20220406BHJP
【FI】
E04F21/02 Z
E04G21/20 ESW
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021573132
(86)(22)【出願日】2020-02-21
(85)【翻訳文提出日】2021-08-23
(86)【国際出願番号】 US2020019347
(87)【国際公開番号】W WO2020172617
(87)【国際公開日】2020-08-27
(32)【優先日】2019-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521377144
【氏名又は名称】キャンヴァス コンストラクション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100122563
【氏名又は名称】越柴 絵里
(72)【発明者】
【氏名】オセニン-ジラード ゼルダ
(72)【発明者】
【氏名】デ アルバ ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】テレリア マリア ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】アルバート ケヴィン ビー
(72)【発明者】
【氏名】ディヴィス イレーヌ エム
(72)【発明者】
【氏名】トノヤン ヘンリー
(72)【発明者】
【氏名】ハイン ガブリエル エフ
【テーマコード(参考)】
2E174
【Fターム(参考)】
2E174AA03
2E174DA43
2E174DA51
(57)【要約】
表面の評価中に標的表面データを生成する1つ以上の視覚システムを含む表面評価システムであって、1つ以上の視覚システムは、少なくとも1つのライト、カメラ、構造化ライトカメラ、レーザースキャナ、3Dスキャナの2つ以上を備える。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動乾式壁仕上げシステムであって、
移動式ベースユニットと、
ベース端と遠位端との間に延在するロボットアームであって、前記ロボットアームの前記ベース端において前記移動式ベースユニットに結合される、前記ロボットアームと、
前記ロボットアームの前記遠位端において結合されるエンドエフェクタと、
少なくとも1つのライトと、標的表面データを生成し、壁アセンブリの表面を評価する1つ以上の視覚システムとを備える、表面評価システムと、
計算プランナーを実行するコンピューティングデバイスであって、前記計算プランナーは、
前記標的表面データを前記1つ以上の視覚システムから取得し、
前記エンドエフェクタ、前記ロボットアーム、及び前記ベースユニットを駆動し、前記標的表面データに少なくとも部分的に基づいて、前記エンドエフェクタによって1つ以上の乾式壁作業を行うための命令を生成し、前記エンドエフェクタ、前記ロボットアーム、及び前記ベースユニットを駆動するための命令を前記生成することは、前記標的表面データに少なくとも部分的に基づいて、前記エンドエフェクタ、前記ロボットアーム、及び前記ベースユニットの少なくとも1つのパラメータを調整することを含み、前記1つ以上の乾式壁作業は、仕上げ品質閾値を下回ると評価される前記壁アセンブリの前記表面の少なくとも1つの第1の部分を修整することと、前記仕上げ品質閾値を上回ると評価される仕上げを実現するために前記表面の少なくとも1つの第2の部分を再仕上げすることと、のうちの少なくとも1つを含み、
前記エンドエフェクタ、前記ロボットアーム、及び前記ベースユニットを自動的に駆動し、前記生成された命令に基づいて、前記1つ以上の乾式壁作業を行う、前記コンピューティングデバイスと、
を備える、前記自動乾式壁仕上げシステム。
【請求項2】
前記1つ以上の視覚システムは、3Dスキャナ、レーザースキャナ、及びカメラの1つ以上を備える、請求項1に記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのライトは、前記標的表面データを生成するとき、前記表面評価システムによって制御され、前記制御は、
前記少なくとも1つのライトの強度を変調することと、
前記少なくとも1つのライトの波長を変調することと、
前記少なくとも1つのライトの入射角を変化させることと、
前記少なくとも1つのライトをオン及びオフにすることと、
の1つ以上を含む、請求項1に記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのライト及び前記1つ以上の視覚システムの少なくとも1つは、前記エンドエフェクタに配置される、請求項1に記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのライト及び前記1つ以上の視覚システムの少なくとも1つは、前記エンドエフェクタに配置される、請求項1に記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【請求項6】
前記1つ以上の視覚システムは、前記表面の1つ以上の表面評価画像または表面評価測定値を取得し、
前記1つ以上の表面評価画像または表面評価測定値が取得されたとき、前記自動乾式壁仕上げシステムの過去の位置に対応する位置データは、前記1つ以上の表面評価画像または表面評価測定値に少なくとも部分的に基づいて生成され、
前記計算プランナーは、前記位置データに少なくとも部分的に基づいて、前記自動乾式壁仕上げシステムの位置誤差を決定する、請求項1に記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【請求項7】
前記表面評価システムは前記少なくとも1つのライトを設定し、前記設定は、
室内照明条件をシミュレートすることと、
最も強い照明設定を前記表面に適用し、前記表面の欠陥を強調することと、
の少なくとも1つのために行われる、請求項1に記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【請求項8】
前記計算プランナーは、アップロードされた建築図及びビルディングインフォメーションモデル(BIM)の少なくとも1つから壁アセンブリ情報を使用し、前記使用は、
前記仕上げ品質閾値を達成することと、
前記壁アセンブリ情報または環境照明モデルに基づいて決定された室内照明を表す前記少なくとも1つのライトによって生成される照明を設定することと、
の1つ以上のために行われる、請求項1に記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【請求項9】
表面の評価中に、標的表面データを生成する1つ以上の視覚システムを備え、前記1つ以上の視覚システムは、
少なくとも1つのライト、
カメラ、
構造化ライトカメラ、
レーザースキャナ、及び
3Dスキャナ
の2つ以上を備える、表面評価システム。
【請求項10】
前記表面はコーティングを含み、前記コーティングは、前記表面上の前記コーティングのトポグラフィを強調するために着色され、前記強調されたトポグラフィは前記1つ以上の視覚システムによって観察可能である、請求項9に記載の表面評価システム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのライトは、前記表面のトポグラフィを強調するように構成され、前記強調は、
前記表面に対するある入射角で前記少なくとも1つのライトを照らして、前記表面のトポグラフィを強調することと、
前記表面の画像の各々の第1のセット及び第2のセットをキャプチャするとき、ライトの波長の第1のセット及び第2のセットを前記表面に適用することであって、前記ライトの波長の第1のセット及び第2のセットは、前記画像の第1のセット及び第2のセットの前記表面のトポグラフィを強調するために選択される、前記適用することと、
の少なくとも1つによって行われる、請求項9に記載の表面評価システム。
【請求項12】
前記少なくとも1つのライトは、部屋が建てられた後に、前記部屋の予想される照明条件をシミュレートする方法で、光を前記表面に当てる、請求項9に記載の表面評価システム。
【請求項13】
前記表面評価システムはハンドヘルドユニットに配置され、前記ハンドヘルドユニットは、
複数のライトと、
第1のカメラと、
前記表面に関するフィードバックを提示するように構成されるディスプレイと、
を含む、請求項9に記載の表面評価システム。
【請求項14】
前記複数のライト及びカメラは、前記カメラが前記複数のライトによって生成される制御された照明によって画像を取得することを可能にするライトボックス内に包囲される、請求項13に記載の表面評価システム。
【請求項15】
前記1つ以上の視覚システムは熱探知カメラを備え、前記熱探知カメラによって生成された1つ以上の画像は、
コーティングが前記表面に塗布されている前記表面の一部分を識別することと、
前記表面に塗布された異なるコーティング厚のエリアを識別することと、
前記表面に塗布されたコーティングが乾燥しており、研磨される基準を満たしていることを決定することと、
の1つ以上のために使用される、請求項9に記載の表面評価システム。
【請求項16】
拡張現実システムをさらに含み、前記拡張現実システムは、
前記表面に塗布されたコーティングが仕上げ品質閾値を満たしていない前記表面の少なくとも1つのエリアを示すことと、
前記表面評価システムがユーザによって位置決めされるべき前記表面の場所を示すことと、
の1つ以上を行うように構成され、
前記拡張現実システムは1つ以上のスクリーン、プロジェクター、レーザー、または拡張メガネを備える、請求項9に記載の表面評価システム。
【請求項17】
前記表面評価システムは、アップロードされた建築図及びビルディングインフォメーションモデル(BIM)の少なくとも1つから建築アセンブリ情報を使用し、前記使用は、
仕上げ品質閾値を達成することと、
前記建築アセンブリ情報または環境照明モデルに基づいて決定された室内照明を表す前記少なくとも1つのライトによって生成される照明を設定することと、
の1つ以上のために行われる、請求項9に記載の表面評価システム。
【請求項18】
前記表面評価システムは前記表面の少なくとも一部分の仕上げ品質に関するレポートを作成するために使用される表面品質データを生成する、請求項9に記載の表面評価システム。
【請求項19】
較正データを使用して、前記1つ以上の視覚システムによって生成された画像に少なくとも部分的に基づいて、表面品質を達成する画像分析プログラムを較正し、
前記較正データは、前記表面のトポグラフィ測定値及び人間によってラベル付けされたデータセットの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の表面評価システム。
【請求項20】
前記表面評価システムは、1つ以上の表面仕上げ特徴に少なくとも部分的に基づいて、前記表面の仕上げを評価し、前記1つ以上の表面仕上げ特徴は、
表面テクスチャ、
表面の多孔性、
表面の欠陥のサイズ及び数、
表面反射率、
表面光沢、ならびに
表面平面性、の少なくとも1つを含み、
前記表面の前記評価は、前記1つ以上の表面仕上げ特徴が各々の定義された表面仕上げ品質閾値を満たしているかどうかを決定することを含む、請求項9に記載の表面評価システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2019年2月21日に出願された米国仮特許出願第62/808,631号に対する優先権を主張するものであり、本出願は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
また、本出願は、本明細書と同時に出願された以下の米国非仮出願に関連する。米国非仮出願に関して、代理人整理番号は0111061-001US0、0111061-002US0、0111061-003US0、0111061-004US0、0111061-005US0、0111061-006US0、0111061-007US0、及び0111061-008US0であり、各々の出願番号は、米国特許出願第15/942,158号、米国特許出願第15/942,193号、米国特許出願第15/941,886号、米国特許出願第15/942,318号、米国特許出願第15/942,087号、米国特許出願第15/942,286号、米国特許出願第15/941,974号、及び米国特許出願第16/141,791号であり、各々の発明の名称は、「AUTOMATED DRYWALL PLANNING SYSTEM AND METHOD」、「AUTOMATED DRYWALL CUTTING AND HANGING SYSTEM AND METHOD」、「AUTOMATED DRYWALL MUDDING SYSTEM AND METHOD」、「AUTOMATED DRYWALL SANDING SYSTEM AND METHOD」、「AUTOMATED DRYWALL PAINTING SYSTEM AND METHOD」、「AUTOMATED DRYWALLING SYSTEM AND METHOD」、「AUTOMATED INSULATION APPLICATION SYSTEM AND METHOD」、及び「AUTOMATED WALL FINISHING SYSTEM AND METHOD」である。これらの出願文献は、本明細書によって、参照により及び全ての目的のために、それらの全体が本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】自動表面設置及び仕上げシステムの実施形態を示す例示的な斜視図である。
【
図2】自動壁仕上げシステムの別の実施形態を示す例示的な斜視図である。
【
図3】一実施形態による、自動壁仕上げシステムの複数のシステムを示す例示的なブロック図である。
【
図4】一実施形態による、ロボットアームの端を結合するように構成される複数のエンドエフェクタを含む、自動壁仕上げシステムの複数のシステムを示す例示的なブロック図である。
【
図5】一実施形態による、表面を設置する方法のブロック図を示す。
【
図6】a及びbは、様々な実施形態による、基板の例示的な実施形態を示す。
【
図7】a及びbは、噴霧器を使用して、接合化合物を厚い層に塗布する自動化合物塗布プロセスの実施形態を示す。
【
図8】a及びbは、壁アセンブリを生成するために基板を設置する例示的な方法における一連のステップを示す。
【
図9】a及びbは、壁アセンブリを生成するために基板を設置する例示的な方法における一連のステップを示す。
【
図10】フレームに搭載された1つ以上のカメラ、スキャナ、及びライトから成る表面評価システムの例示的な実施形態を示す。
【
図11a】ライトボックスに配置されるタブレットを含むディスプレイを有する表面評価システムの実施形態の背面斜視図を示す。
【
図11b】ライトボックスキャビティ内に配置される複数のライトを備えるライトボックスによって画定されるライトボックスキャビティを示す、
図11aの表面評価システムの正面斜視図を示す。
【0004】
図は縮尺通りに描かれていないことと、類似する構造または機能の要素は、一般に、全図を通して説明する目的のために同様の参照番号によって表されることとに留意されたい。また、図は、好ましい実施形態の説明を容易にすることだけを意図していることにも留意されたい。図は、説明される実施形態のすべての態様を示すものではなく、本開示の範囲を限定するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0005】
一態様では、本開示は、漆喰、石膏、スタッコ、セメント、塗料、または別の仕上げ面の仕上げ品質を評価するための方法及びシステムに関する。表面品質評価システムの一実施形態は、大型の自律仕上げシステムの一部としてのものであり得る。全システムは、標的表面に対してロボットマニピュレータ及び表面評価システムを位置決めする垂直リフトを有する移動式ベースを備え得る。移動式ベース及びステージには、特に、ライダー、カメラ、GPS、IMU、レーダー、レンジファインダー、エンコーダ、ステレオカメラ、構造化ライトカメラ、光電センサ、ホール効果センサを含むシステムの位置決めを補助するセンサが装備され得る。表面評価エンドエフェクタをシステムで使用して、カメラ、ライト、及び他のセンサを標的表面に対して位置決めし得る。ロボットマニピュレータを使用して、標的表面に対するセンサの角度及び距離を制御し得る。移動式ベースには、表面の仕上げを評価するためのセンサ及びライトが装備され得る。表面は、作業前、作業中、及び作業後に評価され得る。
【0006】
仕上げ品質は、表面粗さ、光沢、反射率、平面性、テクスチャ、多孔性、欠陥の数及びサイズ、または他の適切な測定値によって評価され得る。本方法を使用して、これらの測定値のいずれかと、目に見える視覚的に魅力的なものとの間の相関関係を確立し得る。本方法は、人間の目によって知覚される仕上げ品質を達成する測定値または測定値のセットを発見し得る。様々な実施形態では、本システムは、仕上げ品質を評価するために必要ないずれかの適切なセンサ、光源、機器、制御ユニット、及び位置決め機構を含み得る。
【0007】
仕上げ品質は、限定ではないが、RGBカメラ、ステレオカメラ、構造化ライトカメラ、プロフィロメトリーセンサ、温度カメラ、レーザー測定器、伝導度センサ、3Dスキャナ、反射率センサ、飛行時間センサ等を含む様々なセンサを使用して達成され得る。これらのセンサは、それぞれ、単独でまたはグループとして使用して、表面品質を達成できる。また、1つのセンサを使用して、別個のセンサを較正し得る。いくつかの例では、これは、当該分野において、より安価で、より速く、より頑強で、より広い視野の、または精度の低いセンサを利用するために行われ得る。
【0008】
様々な実施形態では、仕上げ品質評価システムは、ロボットマニピュレータ、位置決めステージ等を備える移動式ベースを含み得る移動式ユニットの一部であり得る。いくつかの例では、システム全体またはシステムの一部をエンドエフェクタとしてロボットマニピュレータに搭載し、ロボットがシステムを標的表面に対して位置決めすることを可能にし得る。
【0009】
ベースが表面に沿って移動するとき、システム全体またはシステムの一部は移動式ベースに搭載され得、異なる測定値及び画像を取得し得る。ベースを使用して、標的表面までの距離、表面に対するセンサまたはライトの角度、及び後続の測定間のオーバーラップを制御し得る。移動式ベースは、プラットフォームを床に対して垂直に持ち上げる位置決めステージを含み得る。システム全体またはシステムの一部を、垂直ステージによって移動するプラットフォームに搭載され得、本システムが、表面に沿った異なる高さにおける測定を行うこと、または、天井もしくは他の隆起表面における測定を行うことを可能にする。移動式ベース及び垂直ステージを使用して、表面をスキャンする表面にわたる複数の測定を行い、表面品質の測定を達成し、手直しが必要な特徴、欠陥、及びエリアを識別し得る。移動式ベースを使用して、同じ標的エリアから異なる角度及び距離でシステムを位置決めし得、これらの位置のそれぞれにおける画像及び/または測定値を収集する。センサ及びライトは、追加のステージに個別にまたはグループとして搭載され、互いに対するセンサ及びライトの角度を変更及び制御することを可能にし得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、仕上げ品質評価システムは、オペレータまたは作業者が標的表面に対して位置決めできるハンドヘルドユニットに全体的または部分的に搭載できる。さらなる実施形態では、仕上げ品質評価システムは、オペレータが1つ以上の標的表面の付近に設置できるフロアスタンドに全体的または部分的に搭載できる。またさらなる実施形態では、仕上げ品質評価システムは、個人用保護具、ベスト、またはオペレータが着用する別の物品に全体的または部分的に搭載できる。
【0011】
別の態様では、以下の開示は、自動乾式壁仕上げシステムに関し、いくつかの実施形態では、自動乾式壁仕上げシステムは、壁を生成すること、壁を仕上げすること、壁の仕上げを評価すること等のために使用できる。さらなる例は乾式壁に使用でき、その例は、壁アセンブリ上の乾式壁片の構成及び場所を計画すること、乾式壁片を切断すること、乾式壁片を吊り下げること、吊り下げられた乾式壁片の泥塗り作業を行うこと、泥塗りされた乾式壁片の研磨を行うこと、研磨された乾式壁片を塗装すること、ならびに係る乾式壁片の1つ以上のステージで乾式壁片の仕上げを評価することを含む。
【0012】
本開示の様々な態様は、壁を作成するために多孔質基板材料上に漆喰、スタッコ、パレックス、石膏等を吹き付けるための表面仕上げシステム及び方法に関する。いくつかの例では、基板材料は、メッシュ、紙、布面、ラス、ボタンボード、ロックラス、レインスクリーン、乾式壁ボード、多孔質表面等を含み得る。様々な例では、基板材料は、湾曲した輪郭または複雑な輪郭に従うように可撓性であり得る。本材料は、ロールまたはシートで移送され、軸受構造を装着するために固定され、壁の一部分を生成し得る。また、基板は、まとめられた構造ケーブル、まとめられた電気ケーブル等を含み得る。基板には、湿度、温度、伝導度、音等を測定するセンサが装備でき、センサを使用して、吹き付けプロセス中にフィードバックを提供し、壁における漏れ、部屋の温度及び湿度、環境問題を検出するための壁センサとして機能できる、または他の適切な目的のためにセンサを使用できる。
【0013】
一実施形態の仕上げ方法に従って、基板は、木材、金属、コンクリート、またはいずれかの構造材料に取り付けられ、コーティングは基板上に吹き付けられる。コーティング材は、漆喰、石膏、コンクリート、スタッコ、または他の適切な鉱物配合物を含み得る。コーティングは、また、ラテックス及びアクリル等のポリマー、ならびに接着剤及び他の結合剤を含む接着添加剤を含み得る。コーティングは、パレックス、アクリル合成スタッコ等の合成材料を含み得る。
【0014】
一態様は、基板上でのコーティングの混合、送達、塗布、硬化、及び/または乾燥を自動化するためのシステム及び方法に関する。一実施形態では、自動表面仕上げシステムを使用して、表面の評価と一緒に、多孔質基板上でコーティングを混合、送達、塗布、及び乾燥できる。自動表面仕上げシステムを使用して、基板のエッジの間の継ぎ目にテープを貼り、テープ及び基板の上にコーティングまたは漆喰を塗布し、乾燥プロセスを促進し、またはこれらのプロセスのいずれかの組み合わせを行うことができる。また、自動表面仕上げシステムを使用して、コーティングを塗布し、レベル0~レベル5を含むいずれかのレベルの乾式壁仕上げを実現及び識別できる。自動表面仕上げシステムは、泥として知られる接合化合物または高温泥としても知られる硬化タイプの化合物を利用できる。自動表面仕上げシステムは、また、いくつかの例では、漆喰、石膏、ポリマーコーティング等を利用できる。本明細書で説明される接合化合物は、予混合、トッピング、テーピング、多目的、汎用、及び硬化タイプの化合物を含み得る。また、自動表面仕上げシステムは、乾式壁、ラス、メッシュ、または別の適切な基板に塗布された漆喰、セメント、スタッコ、及び塗料を含む他のコーティングとともに使用できる。自動表面仕上げシステムは、表面の評価と一緒に、コーティングを調合する方法、コーティングを基板上に送達する方法、及びコーティングを硬化、養生、または乾燥する方法を扱うことができる。
【0015】
本開示に説明される方法は、自動システムを使用して、手動または自動で実施できる。自動システムは、ロボットマニピュレータ、視覚システム、基板を切断するためのツール、基板を構造材料に取り付けるためのツール、測定システム、モバイルカート、コーティング材ポンプ、電動仕上げツール、パワースプレー、及びこれらの構成要素のいずれかの組み合わせを含み得る。ロボットアーム及び移動式ベースは、加圧流体、電気モータ、ケーブルドライブ、ベルトドライブ、ソレノイド、ボイスコイル、またはいずれかの適切な電源の組み合わせを使用して駆動できる。自動表面仕上げシステムは、電気またはガスが動力源となり得る。また、自動表面仕上げシステムは、外部源からの加圧流体を利用し得る。また、自動システムはガントリーの形態をとり得る。ガントリーでは、x-y-zステージを使用してツールを位置決めする。ツールホルダは、ツールもしくはエンドエフェクタの向きを変える、またはツールの位置を変更するためのさらなる自由度を有し得る。
【0016】
開示される自動システム及び方法は、基板材料のレイアウトを計画することから、基板を構造部材に取り付けること、コーティングに吹き付けること、コーティングを仕上げること、及びコーティングの仕上げを評価することまで、壁アセンブリまたは構造の他の部分の仕上げの準備、生成、終了、及び評価の全てまたはいずれかのステップを含み得る。仕上げステップは、限定ではないが、こて塗り、研磨、艶出し、ノックダウン、テクスチャ仕上げの適用、平滑化、圧縮、レベリング、フローティング、エッジング、溝または伸縮ギャップの切断、塗装、ステンシル等を含み得る。自動システムを使用して、仕上げツールを制御でき、材料の塗布、除去、仕上げ、及び表面評価を制御することを可能にし得る。
【0017】
視覚システム、測定センサ、及び/または部屋もしくは構造のモデルを使用して、表面を覆うために基板材料をどのように切断すべきかを決定できる。視覚システム(1つ以上のカメラ、ライダー、レーダー、ソナー等を備え得る)を使用して、スタッドを含む構造材料のモデルを作成し、システムを使用して構造を基板及びコーティングでどのように覆うかを決定できる。自動システムは、視覚システムによってキャプチャされたモデル、及び建築プランの一方または両方を利用する計算プランナーを利用して、自動システムが吹き付け壁プロセスの全てまたは一部のステップをどのように行うかを決定できる。自動システムは、基板材料のエッジを切断し、切り取り、及び/または仕上げる。基板のレイアウトを最適化して、基板の切れ目もしくは継ぎ目の数を最小化できる、または継ぎ目の場所を制御できる。基板材料は、手動でまたは自動システムを使用して、構造物に吊り下げまたは取り付けできる。基板は、釘、ネジ、ステープル、接着剤、アンカー、または他の適切な固定構成要素によって取り付けできる。基板材料は、切れ目で重なり得る、または継ぎ目を生成し得る。
【0018】
図1及び
図2を参照すると、ベースユニット120、ロボットアーム140、及びエンドエフェクタ160を含む自動表面仕上げシステム100の例が示される。ベースユニット120は、プラットフォーム122と、プラットフォーム122とカート124との間に配置されるリフト126を有するカート124とを備える。カート124は、地面に配置され、軸X及び軸Yによって定義されたXY平面内を移動するように構成でき、リフト126は、軸X及び軸Yに垂直である軸Zに沿ってプラットフォーム122を上下に持ち上げるように構成できる。
【0019】
図1及び
図2の例では、カート124は複数のホイール128を備え得、複数のホイール128は、XY平面内の地面上でカート124及び表面仕上げシステム100を移動させるために使用できる。係る移動は電動式または非電動式であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、表面仕上げシステム100は、カート124の移動を自動化するように、ユーザからの入力に基づいて移動を電動式で行うように、及び/またはユーザによる物理的移動に基づいて移動を非電動式で行うように構成され得る。さらに、ホイール128を有する例が本明細書のいくつかの例に示されるが、カート124は、いずれかの適切な構造、システム等による移動を電動式及び/または非電動式で行うように構成できることは明らかなはずである。
【0020】
図1及び
図2の例では、リフト126は、軸Zに沿ってカート124に対してプラットフォーム122を上下できるはさみリフトを備えることが示される。係る移動は電動式であり得るまたは非電動式であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、表面仕上げシステム100は、リフト126の移動を自動化するように、ユーザからの入力に基づいてリフト126の移動を電動式で行うように、及び/またはユーザによるリフト126の物理的操作に基づいて移動を非電動式で行うように構成され得る。さらに、はさみリフトの例が本明細書に示されているが、いずれかの適切なリフトシステムが、限定的でなく、リフト126を備え得ることは明らかなはずである。
【0021】
プラットフォーム122は、ロボットアーム140の基端142でロボットアーム140と結合できるハブ130を備え得る。ハブ130は、様々なシステムがハブ130と結合することを可能にする入力インターフェース132を備え得、本明細書でより詳細に説明されるように、入力インターフェース132は、係るシステムによって提供されるリソースをロボットアーム140及び/またはロボットアーム140の遠位端144で結合されるエンドエフェクタ160に提供することを可能にし得る。例えば、空気圧源、電源、真空源、塗料源、コーティング源、または接合化合物源等をハブ130に結合できる。
図1は、ハブ130に結合される空気圧縮機134及び真空源136を有する例を示す。
図2は、ハブ130に結合される空気圧縮機134を有する例を示しており、空気圧縮機134は、ロボットアーム140の空気圧式アクチュエータ146に動力供給するために及び/またはロボットアーム140の遠位端144でエンドエフェクタ160に圧縮空気を提供するために使用できる。
【0022】
様々な実施形態では、ロボットアーム140は、空気圧式アクチュエータ、電気アクチュエータ等を含み得るいずれかの適切なロボットアーム、マニピュレータ、または位置決めステージシステムを備え得る。ロボットアーム140は、いくつかの適切な自由度を有し得る。
図1及び
図2の例では、アームカプラ148によって分離される空気圧式アクチュエータユニット146を有する例が示されているが、この例示的な構成は、本開示の範囲及び主旨の範囲内にある様々なロボットアーム140、マニピュレータ、または位置決めステージを制限すると解釈すべきでない。
【0023】
本明細書でより詳細に説明されるように、エンドエフェクタ160は、ロボットアーム140の遠位端144で結合できる。いくつかの例では、自動表面仕上げシステム100は、モジュール式及び/または多目的のエンドエフェクタ160を含み得、エンドエフェクタ160は、様々な乾式壁、建設、または表面の評価及び/もしくは表面の仕上げ等の他の作業を行うように構成できる。例えば、本明細書で説明されるように、エンドエフェクタ160は、基板計画、基板の吊り下げ、吊り下げられた基板へのコーティングまたは接合化合物の塗布、コーティングの研磨、塗装、表面の評価、表面の仕上げの評価等を行うように構成できる。本明細書の様々な例は乾式壁及び建設に関するが、表面仕上げシステム100のさらなる実施形態は、建設作業、製造作業、園芸作業、農業作業、家事等を含むいずれかの適切な作業を行うように構成できる。したがって、乾式壁及び建設に関連する本明細書の説明は、システム100を構成できる様々な作業を制限するものと解釈すべきでない。
【0024】
図3を参照すると、表面仕上げシステム100のブロック図が示され、表面仕上げシステム100はロボットアーム140に結合されるベースユニット120を含み、ロボットアーム140はエンドエフェクタ160に結合される。ベースユニット120は、視覚システム324、センサ326、及び移動システム328に動作可能に結合される制御システム322を含むことが示される。制御システム322に動作可能に結合されるセンサ346及び移動システム348を含むロボットアーム140が示される。例示的なエンドエフェクタ160は、制御システム322に動作可能に接続される視覚システム364、センサ366、移動システム368、及び1つ以上のエンドエフェクタデバイス370を含むことが示される。
【0025】
様々な実施形態では、制御システム322と、各々の視覚システム324、364、各々のセンサ326、346、366、各々の移動システム328、348、368、及びエンドエフェクタデバイス370との間の接続は、有線接続及び/または無線接続を含むいずれかの適切なタイプの接続を含み得る。例えば、係る接続は、各々の要素間の情報のデジタル通信及び/またはアナログ通信を行うように構成できる。
【0026】
視覚システム324、364は、1つ以上の可視スペクトルカメラ、レーダー、光検出及び測距(ライダー)システム、ソナー、赤外線カメラ、温度カメラ、ステレオカメラ、構造化ライトカメラ、レーザースキャナ等を含む1つ以上の適切な視覚システムを備え得る。視覚システム324、364は、同じまたは異なる要素を含み得る。さらに、いくつかの実施形態では、視覚システム324、364の一方または両方は不在であり得る。いくつかの実施形態では、ロボットアーム140は視覚システムを備え得る。
【0027】
様々な実施形態では、センサ326、346、366はいずれかの適切なセンサを備え得、そのセンサは、湿度センサ、温度センサ、エアフローセンサ、レーザーカーテンセンサ、近接センサ、力センサ及びトルクセンサ、圧力センサ、リミットスイッチ、ロータメータ、ばね流量計及びピストン流量計、超音波流量計、タービン流量計、パドルホイール流量計、可変エリア流量計、容積式流量計、渦流量計、ピトー管流量計または差圧計、磁気流量計、湿度センサ、伝導度センサ、深度センサまたは厚さセンサの1つ以上のセンサを含む。センサ326、346、366は、同じまたは異なる要素を含み得る。さらに、いくつかの実施形態では、センサ326、346、366の1つ以上は不在であり得る。
【0028】
様々な実施形態では、移動システム328、348、368は、電気モータ、空気圧式アクチュエータ、圧電アクチュエータ等の1つ以上を含む、いずれかの適切な移動システムを備え得る。例えば、いくつかの実施形態では、ベースユニット120の移動システム328は、リフト126と、カート124のホイール128を駆動するモータとを備え得る(
図1及び
図2を参照)。別の例では、ロボットアーム140の移動システム348は、
図1及び
図2の例に示されるように、空気圧式アクチュエータ146を備え得る。様々な実施形態では、エンドエフェクタ160の移動システム368は、エンドエフェクタ160を移動、配向を変更、回転、または他の方法でエンドエフェクタ160を設定するように構成されるモータまたは他のシステムを備え得る。いくつかの実施形態では、移動システム328、348、368の1つ以上は不在であり得る。
【0029】
本明細書で説明されるように、1つ以上のエンドエフェクタデバイス370は、切断デバイス、吊り下げデバイス、コーティングデバイス、研磨デバイス、塗装デバイス、真空デバイス、表面評価デバイス等を含む様々な適切なデバイスを備え得る。他の適切なデバイスは、エンドエフェクタ160の一部であり得、エンドエフェクタ160を使用し得るいずれかの所望の作業に基づいて選択できる。
【0030】
本明細書でより詳細に説明されるように、制御システム322は、視覚システム324、364及びセンサ326、346、366からデータを受信でき、移動システム328、348、368及び1つ以上のエンドエフェクタデバイス370を駆動し、基板計画、基板の吊り下げ、吊り下げられた基板へのコーティングまたは接合化合物の塗布、コーティングの研磨、塗装等を含む様々な作業を行うことができる。したがって、制御システム322は、表面仕上げシステム100を駆動し、様々な適切な作業を行うことができ、係る作業の一部または全ての部分が自動化され、ユーザの介在の有無にかかわらず行われる。本明細書で詳細に説明されるように、制御システムは、1つ以上のプロセッサ及び1つ以上のメモリを含む様々な適切なコンピューティングシステムを備え得、1つ以上のメモリは、1つ以上のプロセッサによって実行される場合、自動表面仕上げシステム100による作業の実行を提供する命令を記憶する。さらに、制御システム322はベースユニット120の一部として示されるが、さらなる実施形態では、制御システムは、ロボットアーム140またはエンドエフェクタ160の一部であり得る。また、さらなる例は、ベースユニット120、ロボットアーム140、及び/またはエンドエフェクタ160の1つ以上に適切に配置できる複数の制御システム及び/または制御サブシステムを含み得る。
【0031】
図4を参照すると、自動表面仕上げシステム100のシステムを示す例示的なブロック図が示され、自動表面仕上げシステム100は、ロボットアーム140に結合されるベースユニット120を含み、ロボットアーム140の遠位端144に結合するように構成される複数のエンドエフェクタ160を含む。この例では、エンドエフェクタ160は、切断エンドエフェクタ160C、吊り下げエンドエフェクタ160H、コーティングエンドエフェクタ160M、研磨エンドエフェクタ160S、塗装エンドエフェクタ160P、及び表面評価エンドエフェクタ160Eを含む。
【0032】
図4に示されるように、ベースユニット120は、真空源422、塗料源426、コーティング源430、電源432、及び1つ以上のベースユニットデバイス438を備え得る。様々な実施形態では、真空源422、塗料源426、コーティング源430、及び電源432の1つ以上は、ハブ130(
図1及び
図2)と結合し、ロボットアーム140の遠位端144で結合されるエンドエフェクタ160に及び/またはロボットアーム140にリソースを提供できる。例えば、本明細書で説明されるように、真空源422は、ロボットアーム140を介して端424Eまで延在する真空管424と結合でき、端424Eはエンドエフェクタ160と結合できる。本明細書で説明されるように、塗料源426は、ロボットアーム140を介して端432Eまで延在する塗料管432と結合でき、端432Eはエンドエフェクタ160と結合できる。本明細書で説明されるように、コーティング源430は、ロボットアーム140を介して端432Eまで延在するコーティング管432と結合でき、端432Eはエンドエフェクタ160と結合できる。
【0033】
本明細書で説明されるように、電源434は、ロボットアーム140を介して端436Eまで延在する電力線436と結合でき、端436Eはエンドエフェクタ160と結合できる。さらに、電源434は、ロボットアーム140のアームデバイス442(例えば、センサ346及び移動システム348)及びベースユニット120のベースユニットデバイス438(例えば、制御システム322、視覚システム324、センサ326、及び移動システム328)に電力を提供できる。様々な実施形態では、電源は、1つ以上の電池を含み得る及び/または作業現場で壁コンセントに差し込むように構成できる。例えば、電源コードを電源438に結合でき、電源コードによって、壁コンセント、発電機、外部電池等によって、作業現場における局所出力により、表面仕上げシステム100に給電することが可能になる。しかしながら、いくつかの実施形態では、自動表面仕上げシステム100は、完全に自己給電でき、作業現場で外部電源なしで動作するように構成できる。さらなる実施形態では、ロボットアーム140及び/またはエンドエフェクタ160は、ベースユニットの電源438から分離できる別個の電源を備え得る。
【0034】
様々な実施形態では、自動表面仕上げシステム100は、係る表面の評価と一緒に、建設における表面の設置及び仕上げに関連する複数の作業を行うように構成できる。係る実施形態では、ベースユニット120及びロボットアーム140を有することが望ましくあり得、ロボットアーム140は、複数の異なるエンドエフェクタ160と結合して動作させ、乾式壁に関連する1つ以上の作業または作業の一部を行うことができる。例えば、切断エンドエフェクタ160C、吊り下げエンドエフェクタ160H、コーティングエンドエフェクタ160M、研磨エンドエフェクタ160S、塗装エンドエフェクタ160P、及び表面評価エンドエフェクタ160Eは、遠位端144でロボットアーム140と選択的に結合され、表面仕上げ及び/またはその評価に関連する各々の作業または作業の一部を行うことができる。
【0035】
例えば、切断エンドエフェクタ160Cは、ロボットアーム140の遠位端144で結合され、電力線436と結合され、切断エンドエフェクタ160Cの切断デバイス462に給電できる。切断エンドエフェクタ160Cは、自動表面仕上げシステム100によって制御され、基板を切断できる、または他の切断動作を行うことができる。いくつかの例では、切断エンドエフェクタ160Cは、切断エンドエフェクタ160Cによって行われた切断によって発生した破片を取り込むために、真空ライン424を介して真空源422に結合される切断真空室を含み得る。
【0036】
代替として、吊り下げエンドエフェクタ160Hは、ロボットアーム140の遠位端144で結合され、電力線436と結合され、吊り下げエンドエフェクタ160Hの吊り下げデバイス464に給電できる。吊り下げエンドエフェクタ160Hは、自動表面仕上げシステム100によって制御され、基板を吊り下げる、基板の吊り下げを補助する等ができる。
【0037】
代替として、コーティングエンドエフェクタ160Mは、ロボットアーム140の遠位端144で結合され、電力線436と結合され、コーティングエンドエフェクタ160Mのコーティングデバイス466及び/またはコーティング塗布器468に給電できる。コーティングエンドエフェクタ160Mは、自動表面仕上げシステム100によって制御され、吊り下げられた基板片間の接合部への接合化合物(「泥」としても知られる)の塗布を含む、表面仕上げに関連付けられる「泥塗り」または「コーティング作業」等を行うことができる。さらに、コーティングエンドエフェクタは、また、ジョイントテープ等を貼るように構成できる。さらに、コーティングエンドエフェクタ160Mはコーティング真空室469を含み得、コーティング真空室469は、コーティングエンドエフェクタ160Mによって発生した余分な接合化合物またはコーティングを取り込むために、真空ライン424を介して真空源422に結合される。
【0038】
代替として、研磨エンドエフェクタ160Sは、ロボットアーム140の遠位端144で結合され、電力線436と結合され、研磨エンドエフェクタ160Sの研磨デバイス464に給電できる。研磨エンドエフェクタ160Sは、自動表面仕上げシステム100によって制御され、コーティング等を研磨できる。さらに、研磨エンドエフェクタ160Sは、研磨エンドエフェクタ160Sによって行われた研磨によって発生した破片を取り込むために、真空ライン424を介して真空源422に結合される研磨真空室472を含み得る。
【0039】
代替として、塗装エンドエフェクタ160Pは、ロボットアーム140の遠位端144で結合され、電力線436と結合され、塗装エンドエフェクタ160Pの塗料噴霧器474、塗装デバイス476、及び/または塗装真空室478に給電できる。塗装エンドエフェクタ160Pは、自動表面仕上げシステム100によって制御され、乾式壁または他の表面を塗装できる。さらに、塗装エンドエフェクタ160Pは、塗装エンドエフェクタ160Pによって行われた塗装によって発生した余分な塗料吹き付けを取り込むために、真空ライン424を介して真空源422に結合される塗装真空室478を含み得る。
【0040】
代替として、表面評価エンドエフェクタ160Eは、ロボットアーム140の遠位端144で結合され、電力線436と結合され、表面評価エンドエフェクタ160Eの1つ以上の評価デバイス480に給電できる。表面評価エンドエフェクタ160Eは、自動表面仕上げシステム100によって制御され、乾式壁の表面または他の表面を評価できる。例えば、表面評価エンドエフェクタ160Eは、乾式壁または他の表面の仕上げを含む表面の評価を構成できる。
【0041】
いくつかの例では、他のエンドエフェクタ160から分離してロボットアーム140の遠位端144で結合される表面評価エンドエフェクタ160Eを含むが、または他のエンドエフェクタ160がロボットアーム140の遠位端144に結合されていないが、さらなる実施形態では、表面評価エンドエフェクタ160Eはロボットアーム140の遠位端144に結合でき、同時に、別のエンドエフェクタ160はロボットアーム140の遠位端144で結合される。例えば、泥塗りエンドエフェクタ160M、研磨エンドエフェクタ160S、または塗装エンドエフェクタ160Pが表面評価エンドエフェクタ160Eと同時に、ロボットアーム140の遠位端144で結合できることにより、泥塗り作業、研磨作業、及び/または塗装作業は、表面評価エンドエフェクタ160Eによって行うことができ、泥塗りエンドエフェクタ160M、研磨エンドエフェクタ160S、または塗装エンドエフェクタ160Pを先導及び/または追跡し、それにより、泥塗り作業、研磨作業、及び/または塗装作業を、係る作業が行われていると同時に、表面評価エンドエフェクタ160Eによって評価できる。
【0042】
また、いくつかの例は、分離しているエンドエフェクタ(例えば、
図4に示される、泥塗りエンドエフェクタ160M、研磨エンドエフェクタ160S、または塗装エンドエフェクタ160Pから分離している)である表面評価エンドエフェクタ160Eを示しているが、さらなる実施形態では、表面評価エンドエフェクタ160Eの要素は、別個のエンドエフェクタ160の一部であり得る。例えば、泥塗りエンドエフェクタ160M、研磨エンドエフェクタ160S、または塗装エンドエフェクタ160Pの1つ以上は、表面評価エンドエフェクタ160Eのいずれかの適切な要素を含み得る。係る実施形態では、泥塗り、研磨、及び塗装等の作業を行うことを可能にすることが望ましくあり得る一方、それらの作業と同時に、ならびに係る泥塗り作業、研磨作業、及び塗装作業を行う前に、それらの作業中に、及び/またはそれらの作業後に、自動仕上げシステム100に分離しているエンドエフェクタを結合する必要なく、仕上げ評価が行われる。
【0043】
様々な実施形態では、ロボットアーム140は、表面評価エンドエフェクタ160Eと評価される表面との間の距離、表面に対する表面評価エンドエフェクタ160Eの角度、ならびに表面評価エンドエフェクタ160Eによって生成された異なる測定値及び/または画像の重なりを制御し得る。ロボットアーム140を使用して、表面をスキャンすることによって、表面にわたる複数の測定を行い、表面品質の測定を達成し、手直しが必要であり得る特徴、欠陥、及びエリアを識別し得る。ロボットアーム140を使用して、同じ標的エリアから異なる角度及び距離に表面評価エンドエフェクタ160Eを位置決めでき、これらの位置のそれぞれにおける画像及び測定値を収集する。センサ及びライトは、追加のステージに個別にまたはグループとして搭載され、互いに対するセンサ及びライトの角度を変更及び制御することを可能にし得る。
【0044】
表面評価エンドエフェクタ160Eの全体または表面評価エンドエフェクタ160Eの一部は、ロボットアーム140の端に搭載される柔軟ステージに搭載され得る。柔軟ステージを使用して、表面を損傷することなく、表面評価エンドエフェクタ160Eを標的表面または他の基準面と直接接触させ得る。柔軟ステージを装備することで、標的表面との接触がいつ行われたか、及び接触中にステージがどれだけ移動したかまたは曲がったかをキャプチャできる。この情報を使用して、表面の平面性を達成するために、またはロボットアーム140のベース及び移動式ベースに対する表面のシステムの情報を提供し得る。ロボットアーム140は、力制御を使用して、柔軟ステージの有無にかかわらずシステムを位置決めし得る。力制御を使用して、位置決め中に力を超えないことを確実にして、標的表面、隣接表面、作業者、及びシステム自体を保護し得る。
【0045】
柔軟ステージは、その柔軟性を受動的または能動的に制御し得る空気圧システムを含み得る。また、係る柔軟性は、センサの読み取り値を利用して、ステージの位置を能動的に制御し、許容限界値内に接触力を維持する油圧システムまたは電気機械ステージを使用して実現し得る。柔軟ステージには、接触点に圧力センサ、力センサ、伝導度センサ等を含む接触センサが装備され得る。また、柔軟ステージには、ステージとそのベースとの間の距離を測定するセンサが装備され得る。ステージが圧縮または拡張するとき、2つの部分の間の距離が変化する。エンコーダ(例えば、光学エンコーダ、磁気エンコーダ、インクリメンタルエンコーダ、アブソリュートエンコーダ、直交エンコーダ)、ポテンショメータ、リミットスイッチ、ホール効果センサ、油圧ステージ、空気圧ステージ用の流量センサ等を使用して、ベースとステージとの間の距離を測定し得る。柔軟ステージは、ステージが延在し過ぎる、または圧縮し過ぎるのを防ぐための変位制限を含み得る。
【0046】
図4の例示的な自動表面仕上げシステム100には、6つのモジュール式エンドエフェクタ160を有することが示されるが、他の実施形態は、いずれかの適切な複数のモジュール式エンドエフェクタ160を含み得、係るエンドエフェクタ160は、いずれかの適切な構成を有し、いずれかの適切な作業または目的のためのものである。さらなる例では、自動表面仕上げシステム100は、ロボットアーム140に永久的または取り外し可能に結合できる単一のエンドエフェクタ160を備え得る。さらに、いくつかの例では、所与のエンドエフェクタ160は、複数の作業を行うように構成できる。例えば、一実施形態では、エンドエフェクタ160は、コーティング作業、研磨、塗装、及びそれらの評価を行うように構成できる。したがって、
図4の例は、本開示の範囲及び主旨の範囲内にある様々な他の実施形態を制限すると解釈すべきでない。
【0047】
図5を参照すると、乾式壁工法の方法500が示され、方法500は、本明細書で説明されるように、自動表面仕上げシステム100によって全体的または部分的に行うことができる。例示的な方法500または方法500の一部は、ユーザの介在の有無にかかわらず、自動表面仕上げシステム100によって自動的に行うことができる。
【0048】
方法500は510から始まり、基板片の構成及び場所を計画する。本明細書で説明されるように、様々な例では、基板は、メッシュ、紙、布面、ラス、ボタンボード、ロックラス、レインスクリーン、多孔質表面、乾式壁ボード等の1つ以上を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、自動表面仕上げシステム100は、作業現場(例えば、家または建物のフレーム要素)の自動スキャン及び自動マッピングのために、ならびに壁、天井等を生成するための作業現場に配置される基板の形状及びサイズの自動計画を行うように構成できる。係るスキャン及びマッピングは、視覚システム324、364(
図3)等の使用を含み得る。基板の形状及びサイズの計画は、スキャン及びマッピングに少なくとも部分的に基づき得、自動表面仕上げシステム100のコンピューティングデバイス100、または自動表面仕上げシステム100に近接してまたは遠隔にあり得る他の適切なデバイスによって行うことができる。いくつかの実施形態では、係る計画は、自動表面仕上げシステム100によって生成されなかった建築プランまたはマップに少なくとも部分的に基づき得る。
【0049】
方法500は520に進み、基板片が切断される。係る切断は、上記に説明したスキャン、マッピング、及び計画に少なくとも部分的に基づき得る。さらに、係る切断は、作業現場で自動表面仕上げシステム100によって(例えば、切断エンドエフェクタ160Cを介して)行うことができる、または作業現場から離れたシステムによって行うことができ、生成された基板片を作業現場に送達できる。
【0050】
530において、スタッド、梁、支柱、壁板、まぐさ、根太等に吊り下げることを含めて、生成された基板片を作業現場に吊り下げて、壁、天井等の範囲を定めることができる。ネジ、釘、または他の適切な留め具を使用して、基板を吊り下げることができる。いくつかの実施形態では、自動表面仕上げシステム100は、基板を位置決めすることと、基板を所望の場所に結合することとを含む、基板を吊り下げるように構成できる。いくつかの例では、自動表面仕上げシステム100は、ユーザが基板片を所定の位置に固定している間、基板及び/またはツールを所定の位置に保持することを含めて、ユーザが基板を吊り下げるのを補助するように構成できる。様々な例では、吊り下げエンドエフェクタ160Hは、係る基板の吊り下げに使用できる。
【0051】
540において、吊り下げられた基板にコーティング作業を行うことができる。例えば、漆喰、スタッコ、パレックス、石膏等(「泥」としても知られている)等のコーティングを、基板上の隣接する基板片の間の継ぎ目もしくは接合部に塗布できる及び/またはネジ等の留め具の上に塗布できる。様々な例では、コーティングエンドエフェクタ160Mを使用して、係るコーティング作業を行うことができる。
【0052】
550において、コーティングに研磨を行うことができる。例えば、湿った接合化合物が吊り下げられた基板に塗布される場合、接合化合物を乾燥することを可能にし得、次に、自動表面仕上げシステム100の研磨エンドエフェクタ160Sによって研磨できる。様々な例では、研磨を行って、接合化合物を滑らかにして、塗装の準備として、基板片上に平面またはそうでなければ一貫した外形を生成できる。560において、研磨された基板片を塗装できる。例えば、様々な例では、自動表面仕上げシステム100の塗装エンドエフェクタ160Pを使用して、コーティングを塗装できる。
【0053】
いくつかの実施形態では、コーティングを基板上に吹き付けた後、こて、エッジ、及び他の適切なツールを使用して、コーティングを基板上に加工できる。本プロセスは、手動で、または自動システム100を使用して行うことができる。ツールは、電気、圧縮空気、油圧、またはこれらの組み合わせを使用して動力供給し得る。ツールには、湿度、圧力、粘度、粗さ、力、及び光反射率を測定するためのセンサが装備され得る。コーティングが乾燥した後、手動または電動ツールで処理して、所望の仕上げ、テクスチャ、及び材料特性を生じさせ得る。ツールは作業者によって使用され得る、または自動システム100はツールを使用して表面に影響を与え得る。システム100は、研磨機、艶出し機、動力付きこて等のツールを使用し得る。ツールまたは自動システム(複数可)100は、真空システムを利用して、粒子または煙を捕捉し得る。ツールのセンサを使用して、力、圧力、速度を制御し得、それらにより、ツールを表面で使用する。
【0054】
システム100は、センサ(例えば、表面評価エンドエフェクタ160Eまたは他の表面評価システムの一部である)を利用して、異なるステージでコーティングの仕上げまたはテクスチャをキャプチャ及び/または評価し得る。例えば、いくつかの実施形態では、530において、基板が構造要素に結合された後、540において、コーティングが基板に塗布された後、550において、仕上げ動作がコーティングに適用された後、及び/または560において、仕上げられたコーティングが塗装された後、表面評価エンドエフェクタは表面を評価できる。カメラ、レーザーシステム、テクスチャアナライザー、反射率センサ、伝導度測定、及び/または他の接触システムもしくは非接触システムを使用して、構造要素に付着された基板によって定義された平面等の表面、表面に塗布されているコーティング(例えば、接合化合物)によって定義された表面、コーティングが研磨された、またはそうでなければ彫られた後にコーティングによって定義された表面、及び/または表面の1次コーティングの上に塗布された塗料もしくは他の2次コーティングによって定義された表面を評価し得る。
【0055】
係る評価データは、ツールまたはプロセスのフィードバックとして使用できる。例えば、乾式壁片間の接合部を含む構造要素に付着された乾式壁の乾式壁表面を評価して、乾式壁片でさらなる作業ステージ(例えば、泥塗り作業、研磨、及び塗装)を行う前に、係る乾式壁表面が最小閾値を満たしているかを決定できる。同様に、ベース表面(例えば、乾式壁片)に塗布された接合化合物の接合化合物表面を評価して、接合化合物表面でさらなる作業ステージ(例えば、研磨及び塗装)を行う前に、係る接合化合物表面が最小閾値を満たしているかを決定できる。
【0056】
さらに、処理済の接合化合物(例えば、研磨された接合化合物)に塗布された処理済の接合化合物表面を評価して、処理済の接合化合物表面でさらなる作業ステージ(例えば、塗装)を行う前に、係る処理済の接合化合物表面が最小閾値を満たしているかを決定できる。また、塗装面(例えば、接合化合物に塗布された塗料)を評価して、さらなる作業ステージが行われる前に、または塗装面が完全であると考えられる前に、係る塗装面が最小閾値を満たしているかを決定できる。
【0057】
様々な例では、表面が最小閾値を満たしていることを示す表面の評価により、自動仕上げシステムに、壁アセンブリ等を生成する際の後続のステップを行わせることができる。代替として、表面が最小閾値に達していないことを示す表面の評価により、自動仕上げシステムに、後続のステップを行わせない、または動作を停止させる、過去のステップを再度行わせる、表面修復ステップを行わせる、オペレータにアラートを提供させる等ができる。
【0058】
例えば、表面評価エンドエフェクタ160Eが研磨された化合物表面を評価して、研磨された化合物表面が最小品質閾値を満たさないと決定した場合、仕上げシステム100は、研磨作業を再度行うことができる、または最小品質閾値を満たさないと決定されている表面の研磨補正または修復作業を行うことができる。係る作業は、最小品質閾値を満たさないと識別されている表面全体または表面の一部で行うことができる。したがって、様々な実施形態では、所与の表面の一部、部分、または区域は、最小品質閾値を満たしている、または満たしていないとして決定できる。
【0059】
粗さ、光沢、反射率、平面性、テクスチャ、多孔性、欠陥の数及びサイズ等を含む表面の様々な態様に関するデータは、評価エンドエフェクタ160Eまたは他の表面評価システムによって生成できる。係る表面アスペクトデータは、仕上げシステム100によって使用され、仕上げシステムによって行われる後続の仕上げにおいて、所与の表面または表面の一部が処理される方法を決定または修正できる。例えば、研磨された接合化合物を有する表面のエリアが所与の閾値を上回る粗さを有すると識別される場合、表面のその部分または表面全体に追加の塗料の被膜または下塗液を塗布でき、異なる塗料ノズルパラメータを適用でき、異なる塗料の流れを塗布でき、添加剤を塗料に加えること等ができる。したがって、表面アスペクトデータを使用して、表面及び/または表面の一部が仕上げシステム100によって処理される方法を修正または決定できる。
【0060】
また、表面評価システム1000を使用して、標的表面に対する自動仕上げシステム100及び/またはエンドエフェクタ160の位置決めを助け得る。表面評価システム1000は、テクスチャ、多孔性、欠陥の数及びサイズ、粗さ、光沢、反射率等を含む、壁仕上げの以下の特徴のいずれかによって作られたパターンを識別し得る。自動仕上げシステム100は、これらのパターンを使用して、隣接するステップ(例えば、仕上げプロセスのステップ)の間にツール(例えば、エンドエフェクタ160のツール)を特定し、自動仕上げシステム100が、自動仕上げシステム100のパラメータ(例えば、エンドエフェクタ160のツール等のパラメータ)を決定及び調整し、識別された表面仕上げパターンを標的とすることを可能にする。これにより、自動仕上げシステム100は、より短い時間またはより少ない作業で、所望のまたは必要な仕上げレベルを実現することを可能にし得る。例えば、自動仕上げシステム100は、表面評価システム1000による表面評価により欠陥またはテクスチャが非常に小さいことを識別しているとき、表面上で非常に速い軽い研磨パスを行い得、次に、自動仕上げシステム100は圧力、研磨ヘッドの1分あたりの回転数を増加させ、低グリットのサンドペーパーを使用し得る、または表面に対するツールの線速度を減少させ、テクスチャもしくは欠陥の数及びサイズが大きいと識別されているエリアを標的にし得る。自動仕上げシステム100は、仕上げステップの前後に表面評価システム1000によって行われた表面評価測定値を使用して、仕上げパラメータを評価及び調整し得る。
【0061】
表面に塗布されたコーティングは、基板または他の表面への塗布の前及び/または後に、塗料、染料、顔料等と組み合わせられる。また、続いて、コーティングを基板または他の表面に塗布した後、コーティングに塗料またはシーラントを吹き付けて、仕上げ面を作成できる。着色された漆喰、石膏等を吹き付けて、単一のコーティングで着色した表面を作成できる。また、他の添加剤をコーティングに混合して、硬化時間または乾燥時間、表面仕上げ、材料特性等を制御できる。材料特性は、硬度、反射率、遮音、断熱、火災等級、テクスチャ、仕上げ等を含み得る。受動的または能動的であり得る光または温度の活性化によって、コーティングが吹き付けられるときに空気に露出されることによって、混合中の、吹き付け中の、または追加のコーティングとして、化学反応促進剤、硬化剤、または触媒の添加等によって、コーティングの硬化または乾燥の加速を実現できる。
【0062】
基板への塗布前、塗布中、または塗布後に、短繊維及び他の粒子をコーティングに添加して、複合材料を作成できる。繊維は、コーティングの強度を増加するように作用し、基板材料への機械的結合を生じさせ得る。ノズルに投入できる混合物に繊維を直接添加できる、または係る繊維はノズルに付着できる。コーティングが付着できる繊維または特徴において、基板を覆うことができる。
【0063】
硬化ライト、ヒーター、またはブロワー等のツールは、送達を追跡するために噴霧器と同じツールに搭載できる、またはシステム100の別の適切な部分に、もしくはシステム100から分離して搭載できる。さらに、吹き付け後に、ロボットシステム100を使用して、係るヒーター、ブロワー、ライト、または他の適切なツールもしくはデバイスを基板上または表面上に移動できる。ベースユニット120の速度を制御して、ツールのそれぞれに所与の作業時間を設定できる。また、粉末材料を水の代わりに揮発性溶剤と混合することによって、硬化時間または乾燥時間を制御できる。
【0064】
図5の方法500は表面の吊り下げ及び仕上げに関するものであるが、他の吊り下げ及び仕上げの方法は、同様に、自動表面仕上げシステム100によって使用できることが明らかなはずであり、本方法は、パーティクルボード、合板、シートロック、ラミネート、タイル、壁ボード、金属シート、ラス等を吊り下げることに関連する方法を含む。同様に、本方法は、漆喰、ポリマーコーティング、セメント、スタッコ、有機コーティング等を含む異なるコーティングで使用できる。したがって、
図5の方法500は、限定的であると解釈すべきでない。
【0065】
一態様では、本開示は、基板上でコーティングの混合、送達、塗布、硬化、及び/または乾燥を自動化するためのシステム及び方法に関する。一実施形態では、自動表面仕上げシステム100を使用して、基板上でコーティングを混合、送達、塗布、及び乾燥できる。自動表面仕上げシステム100を使用して、基板の間の継ぎ目にテープを貼り、テープ及び基板の上にコーティングまたは漆喰を塗布し、乾燥プロセスを促進し、またはこれらのプロセスのいずれかの組み合わせを行うことができる。また、自動表面仕上げシステム100を使用して、接合テープ及び化合物を塗布し、表面評価システムで乾式壁仕上げのレベルを決定すると共に、レベル0~レベル5を含むいずれかのレベルの乾式壁仕上げを実現できる。自動表面仕上げシステム100は、泥として知られる接合化合物または高温泥としても知られる硬化タイプの化合物を利用できる。本明細書で説明される接合化合物は、予混合、トッピング、テーピング、多目的、及び汎用の化合物を含み得る。また、自動表面仕上げシステム100は、乾式壁、ラス、メッシュ、または別の適切な基板に塗布された漆喰、セメント、スタッコ、及び塗料を含む他のコーティングとともに使用できる。自動表面仕上げシステム100は、コーティングを調合する方法、コーティングを基板上に送達する方法、及びコーティングを硬化、養生、または乾燥する方法を扱うことができる。
【0066】
自動表面仕上げシステム100は、作業の環境条件を達成するために、湿度センサ、温度センサ、エアフローセンサ等を含み得る。係るセンサは、自動表面仕上げシステム100のベースユニット120、ロボットアーム140、及び/またはエンドエフェクタ160のセンサ326、346、366を備え得る(例えば、
図3を参照)。自動コーティングシステムは、これらの環境センサを利用して、最適な接合化合物の混合比を決定し、供給速度、塗布されるコーティング厚、ブレードの外形及び圧力、ならびに噴霧器の設定等のパスパラメータを設定できる。コーティングパラメータと併せて環境情報を使用して、コーティングの乾燥時間及び硬化時間を決定または推定でき、自動表面仕上げシステム100が次のステップをいつ開始すべきかを計画することが可能になる。
【0067】
また、自動表面仕上げシステム100は、熱探知カメラまたは温度計(接触式または非接触式)を使用して覆われた継ぎ目の水含有量、熱伝導率を測定することによって、カメラを使用して色の差を検出すること等によって、コーティングがいつ硬化及び乾燥したかを判定できる。熱測定を使用して、コーティングの温度を周囲材料と比較することによって水含有量を推測でき、水が混合物から蒸発するにつれて、化合物の温度は周囲材料の温度よりも低くなり得る。
【0068】
また、コーティング乾燥プロセスのモデルを使用して、開始条件及び環境に関する情報のセットを考慮して、乾燥または硬化する時間を推定できる。同様に、環境情報及び基板情報と組み合わせたコーティングのモデルを使用して、コーティングの乾燥収縮を推定できる。
【0069】
HVACシステム、ヒーター、エアコン、ファン等と併せて、環境センサを使用して、室内状態を制御できる。センサの読み取り値は、これらのシステムのいずれかまたは組み合わせをトリガして、品質、乾燥時間または硬化時間の短縮、またはオペレータの快適さの所望の状態に部屋を維持できる。いくつかの実施形態では、係る環境制御システムは、自動表面仕上げシステム100の一部であり得る、または作業現場の環境制御システムを含む自動表面仕上げシステム100の外部に位置し得る。したがって、様々な実施形態では、自動表面仕上げシステム100は、有線通信及び/または無線通信を介することを含む、自動表面仕上げシステム100の一部であるまたは外部にある環境制御システムを制御するように構成できる。
【0070】
コーティングシステムは、コーティングシステムがコーティングを混合、送達、塗布、平滑化、乾燥、硬化すること、コーティングによって定義された表面を評価すること、またはこれらの組み合わせのいずれかを可能にする様々なツールから成り得る。係るツールは、ロボットマニピュレータ、ロボットアーム、位置決めステージ、ガントリー、またはこれらの組み合わせのいずれかを使用して位置決め及び制御できる。単一のエンドエフェクタ160またはいずれかの多くのエンドエフェクタ160を使用して、調整されたパスまたは個別のパスによって作業を完了できる。ロボットアーム140またはツールステージは、オペレータによって手動で動力供給または移動できる移動式ベースユニット120を使用して、部屋の中を移動できる。例えば、いくつかの実施形態では、自動表面仕上げシステム100のコーティングシステムは、1つ以上のコーティングエンドエフェクタ160Mと、コーティング源430を含むベースユニット120に関連付けられる要素とを含み得る(
図4を参照)。
【0071】
移動式ベースユニット120、1つ以上のエンドエフェクタ160、及び/または1つ以上のロボットアーム140は、ユーザの隣で安全操作を確実にするために、センサ(例えば、
図3で説明されるようなセンサ326、346、366)を含み得る。安全センサは、限定ではないが、レーザーカーテン、近接センサ、力センサ及びトルクセンサ、圧力センサ、リミットスイッチ等を含み得る。さらに、自動表面仕上げシステム100は、エンドエフェクタ160、ロボットアーム140、及び/または移動式ベースユニット120に対する1人以上のユーザの場所を追跡するためのシステムを含み得、スピードリミッター及び/または視覚システムを含み、視覚システムは、ライダー、レーダー、ソナー、またはこれらのいずれかの組み合わせ等(例えば、
図3の視覚システム324、364)である。
【0072】
本明細書で説明されるように、移動式ベース120は、動力供給できる、または動力供給できない垂直リフト126を含み得る。垂直リフト126を使用して、ロボットアーム140、エンドエフェクタ160、及びコーティングシステムの一部を上昇または下降でき、コーティングシステムの一部は、エンドエフェクタ160、プラットフォーム122、ガントリー等に配置できる。リフトには、リフト126の高さをキャプチャ及び制御するために使用できる位置センサが装備できる。例えば、係るセンサは、
図3に示されるようなセンサ326を備え得る。
【0073】
(例えば、表面評価システム、センサ326、346、366、及び/または視覚システム324、364から)様々な入力を取得する制御システム322を使用して、自動表面仕上げシステム100のコーティングシステムの要素を制御して、カート124、ロボットアーム140、ならびにコーティングエンドエフェクタ160Mのコーティングデバイス468及び/またはコーティング塗布器466に関連するプラットフォーム122のツールパス及び/またはツールパラメータを決定でき、これらは、所望のコーティング特性を実現するために必要である。
【0074】
様々な実施形態では、自動表面仕上げシステム100は、基板片、基板片間の接合部等の標的表面のマップを作成できる。このマップまたはモデルは、ビルディングインフォメーションモデリング(BIM)及び/または2D図、3D図をプランナーシステムにインポートすることによって作成できる。マップは、(例えば、自動表面仕上げシステム100の)コンピュータビジョンまたはマッピングセンサを利用することにより部屋をスキャンすることによって、システムによって直接作成できる。スキャン技術は、ステレオカメラ、構造化ライトカメラ、ライダー、レーダー、ソナー、レーザースキャナ、熱画像、またはこれらの構成要素のいずれかの組み合わせを含む適切なデバイスを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、係るスキャンまたは視覚システムは、視覚システム324、364を含み得る。
【0075】
アップロードされた3D図または2D図は、視野データ(例えば、表面条件データ)と組み合わせて、いくつかの例では、環境のより正確なマップを作成できる。重要な特徴及びユーザ入力を使用して、異なる供給源からのデータを組み合わせられる。マップは、フレームスタッド、基板ジョイント、開口部、突起、ならびに、パイプ、電線管、換気ダクト、及び壁または天井に設置されるいずれかの他の構成要素の場所を含み得る。これらの場所は、アップロードされた図面、部屋のスキャン、ユーザ入力等から導出されている場合がある。マップの作成を容易にするために、ユーザは、画像の分析、物理的またはデジタルによる特徴のタグ付けによって、特徴の識別を助けることができる。ユーザは、限定ではないが、レーザー、タグ、マーカー、またはこれらの組み合わせを含む様々な適切な方法を使用して、構成要素に物理的にタグ付けできる。スキャンシステムまたは視覚システムは、ユーザが部屋の中を移動して特徴を特定するため、これらのタグを感知できる、またはこれらのタグを追跡できる。マッピングシステムまたはプランナーは、また、継ぎ目を特定するために基板片を部屋内でどのように吊り下げるかのレイアウトを入力として取得できる。このレイアウトは、自動表面仕上げシステム100または自動表面仕上げシステムから分離しているシステムからの入力であり得る。フレームの場所、使用されるアンカーのタイプ、及び基板のレイアウトは、ツールパス及びツールパラメータを決定するために使用できる平面性、壁の平坦性、及び高点または低点の場所に関する情報を提供できる。
【0076】
自動表面仕上げシステム100は計算プランナー(例えば、ベースユニット100の制御システム322によって実装される計算プランナー)を含み得、計算プランナーは、システム100にアップロードされたマップまたはシステム100によって作成されたマップを利用して、ツールパス及び/またはツールパラメータを決定して、所望のコーティング塗布を実現できる。プランナーは、部屋のグローバルマップからツールパスを作成し、次に、いったんエンドエフェクタ160、ロボットアーム140、及び/または移動式ベース120が所定の位置に置かれると、更新された局所測定値を考慮して、これらのパスを更新できる。プランナーは、壁の平坦度、ユーザ入力、レイアウトプランナーによって指定された継ぎ目の場所、または基板を塗布した後の部屋のスキャンに関する視覚システムデータ(例えば、視覚システム324、364及び/または表面評価システムの一方または両方によって取得されたデータ)によって通知できる。プランナーはツールパス及び/またはツールパラメータを決定して、自動表面仕上げシステム100がコーティングを塗布し、接合部、継ぎ目、低点、高点、及び他の特徴を滑らかにし、視覚的に平らな壁を作成することを可能にし得る。
【0077】
例えば、ツールパスは、コーティングの塗布、ジョイントテープの貼付、表面評価の実行等を含む所望の作業を行うために移動するように、ベースユニット120、ロボットアーム140、及び/またはエンドエフェクタ160を駆動するための移動システム328、348、368の1つ以上の命令に対応する情報またはその命令を決定するために使用される情報を含み得る。ツールパラメータは、エンドエフェクタ160の構成要素の様々な設定(例えば、コーティング塗布器466、コーティングエンドエフェクタ160Mのコーティングデバイス468、表面評価エンドエフェクタ160Eの評価デバイス180の設定)を含み得、その設定は、本明細書でより詳細に説明されるようなノズル選択、ノズルサイズ設定、コーティング流量等を含む。
【0078】
また、ツールパス及び/またはツールパラメータは、完成したコーティング作業もしくは完成した壁アセンブリの所望のもしくは必要な仕上げに基づいて、及び/または表面評価システムによって生成された表面条件データ等に基づいて決定できる。例えば、変化する光、強い光、または明るい光に露出される壁または天井のエリアは、ツールの平面性、ツールの重なり、塗布される化合物の厚さ及び特性、テクスチャを厳密に制御することで、より高品質の仕上げを得ることができる。係る仕上げ品質は、表面評価システム等により評価できる。
【0079】
表面へのコーティングの塗布は、表面をどのように研磨、平滑化、または艶出しするかを伝えることで、所望の仕上げを実現できる。例えば、コーティング作業中に生成されたツールパス及び/またはツールパラメータと一緒に表面評価システムによって生成された表面条件データは、研磨用のツールパス及び/またはツールパラメータを生成するための入力として機能し、いくつかの例では、表面条件データは、化合物の塗布、特徴、ならびに化合物の乾燥方法、化合物タイプ、化合物硬度、及び塗布された化合物の層等の化合物特性に応じて研磨を調整することを可能にし得る。
【0080】
例えば、自動表面仕上げシステム100は、コーティングエンドエフェクタ160Mで泥塗り作業を行うためのツールパス及び/またはツールパラメータを決定でき、これらの決定されたツールパス、ツールパラメータ、及び/またはそれらに関連付けられるデータを使用して、研磨エンドエフェクタ160Sを使用して自動表面仕上げシステム100によって行われる1つ以上の研磨作業のためのツールパス及び/またはツールパラメータを決定できる。
【0081】
同様に、コーティングエンドエフェクタ160Mでコーティング作業を行うためのツールパス及び/またはツールパラメータを決定することは、ツールパス、ツールパラメータ、及び/または基板の吊り下げもしくは基板が吊り下げられる壁アセンブリに断熱材を付着することに関連付けられるもの等を含む様々な適切な入力に基づき得る。例えば、自動表面仕上げシステム100は、吊り下げエンドエフェクタ160Hで基板の吊り下げを行うためのツールパス及び/またはツールパラメータを決定でき、これらの決定されたツールパス、ツールパラメータ、及び/またはそれらに関連付けられるデータを使用して、コーティングエンドエフェクタ160Mを使用して自動表面仕上げシステム100によって行われる1つ以上のコーティング作業のためのツールパス及び/またはツールパラメータを決定できる。
【0082】
コーティング作業中に、自動表面仕上げシステム100は、研磨システム(例えば、研磨エンドエフェクタ160S)が所望の平面に対して化合物をよく研磨することを可能にするために、人間の作業者によって従来手動で塗布できる厚さよりも大きい化合物の層または外形に塗布できる。例えば、いくつかの例では、手動による接合化合物の塗布泥は、高点から先細になるような外形になり得る。自動表面仕上げシステム100は、通常よりも厚い層に適用でき、研磨システムが、隣接表面に対して水平になるように高点をよく研磨することを可能にする。
【0083】
例えば、本明細書に組み込まれる関連出願には、継ぎ目を形成する一対の乾式壁片の泥塗布外形の一例が示され、その一例では、接合化合物は、接合テープを含み得る連続層上に塗布され、より広いエリアにわたって接合化合物の高点から先細りになる。次に、研磨を使用して最終外形を滑らかにでき、いくつかの例では、最終外形は表面評価システムによって決定できる。接合化合物の高点は、継ぎ目、特徴、隆起したスタッド、欠陥、またはこれらのいずれかの組み合わせを含む様々な特徴によって生じ得、いくつかの例では、その高点は、表面評価システムによって識別できる。いくつかの実施形態では、係る泥塗布は、自動塗布には望ましくない可能性がある。しかしながら、さらなる実施形態では、係る泥塗布外形は、自動表面仕上げシステム100等の自動システムによって使用できる。
【0084】
本明細書で説明されるように、様々なタイプの基板を使用して、メッシュ、紙、布面、ラス、ボタンボード、ロックラス、レインスクリーン、乾式壁ボード、多孔質表面等を含む基板材料を含む壁アセンブリを生成できる。例えば、
図6aは、多孔質層611及び低多孔質層612を含む2層基板610の例を示す。多孔質層611はコーティング材が入り接着できる細孔を有し得る一方、壁またはスタッドに取り付けできる低多孔質層612はコーティング材に対して非多孔性または不浸透性であり得、それにより、コーティング材は低多孔質層612を通って含浸または浸透しない。例えば、低多孔質層612は、コーティング材が基板の反対側に到達するのを阻止できる。さらなる実施形態では、低多孔質層612は、コーティング材が低多孔質層612の少なくとも一部に染み込み、含浸し、または浸透することが可能であるように多孔性であり得る。
【0085】
多孔質層611及び低多孔質層612を含む多層基板610の係る構成は、本明細書に説明されるように、流体コーティング材を基板610に塗布することを可能にするために望ましくなり得、流体コーティング材が剛性または非流体になるまで乾燥するとき、多孔質層611は、乾燥したコーティング材のための支持マトリックスを提供して、乾燥したコーティング材の強度を改善できる、及び/または乾燥したコーティング材を低多孔質層612に結合することを補助し、それによって、低多孔質層612が結合される壁またはスタッドに結合することを補助できる。
【0086】
多孔質層611及び低多孔質層612を含む係る多層基板610は、様々な適切な構成を有し得る。例えば、多孔質層611及び低多孔質層612は、接着剤、溶接等によって結合される物理的に分離している層であり得る。他の例では、多孔質層611の一部は多孔質層611の一部に埋め込まれ得る、または多孔質層611は低多孔質層612の一体部分であり得、低多孔質層612から延在できる。
【0087】
また、多孔質層611及び低多孔質層612の一方または両方は剛性または可撓性であり得る。例えば、低多孔質層612は剛性の乾式壁板または木片を含み得、多孔質層611は可撓性の布または中綿を含み得る。さらなる例では、多孔質層611及び低多孔質層612の両方は可撓性であり得る(例えば、低多孔質層612は、不浸透性または半透性の紙またはプラスチックを含み得、多孔質層611は適切な材料の可撓性で透過性のマトリックスまたはメッシュを含み得る)。多孔質層611及び低多孔質層612の両方が可撓性であることは、係る構成が基板610をロールに保管し、ロールを介してスタッドまたは壁に付着することを可能にし得るために望ましくあり得、これは、基板610の切断を含んでもよく、または含まなくてもよい。
【0088】
様々な例では、多孔質層611及び低多孔質層612が一緒に結合される壁またはスタッドへの基板610の付着が含まれるが、さらなる実施形態では、多孔質層611及び低多孔質層612を別々に付着できる。例えば、最初に、低多孔質層612を付着でき、次に、多孔質層611を低多孔質層612に付着できる。
【0089】
様々な実施形態は、壁または天井等の異なる表面に対処するために、または標的仕上げを制御するために、基板610の特性を選択、構成、または変更することを含み得る。多孔性、吸収性、メッシュサイズ、湿潤性、接着性、アンカーの間隔、基板厚さ、及び材料組成を基板で制御して、所望の仕上げを実現し得、または垂直面対水平面に対処し得、いくつかの例では、基板610に関連付けられる仕上げは表面評価システムによって決定できる。メッシュまたは多孔性表面(例えば、多孔質層611)の後ろで裏当て材料(例えば、低多孔質層612)を使用して、コーティング厚を設定し得る。また、基板610の材料の厚さ及び/または基板610とスタッド等の構造面との間の間隔を使用して、コーティング厚を制御し得る。基板610は、表面の厚さを制御する方法として、2つ以上の異なる材料またはメッシュサイズを含み得る。例えば、基板610は、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ等を含むいずれかの適切な複数の異なる層を含み得る。
【0090】
いくつかの実施形態では、基板610には、湿度、温度、伝導度、音等を測定できる1つ以上のセンサが装備でき、センサを使用して、吹き付けプロセス中にフィードバックを提供し、壁における漏れ、部屋の温度及び湿度、もしくは環境問題を検出するための壁センサとして機能できる、または他の適切な目的のためにセンサを使用できる。例えば、多孔質層611及び低多孔質層612の一方または両方は、いずれかの適切なタイプのセンサを備え得る。いくつかの例では、係るセンサは、それぞれ、システム100と無線で通信できる。他の例では、係るセンサは、壁アセンブリデバイス、ホームオートメーションシステム、または他の適切なシステムに(例えば、無線でまたは有線を介して)動作可能に結合でき、表面仕上げシステム100は、係るシステムまたはデバイスと無線で通信できる。
【0091】
また、
図6aの例では複数の層を有する基板610が示されているが、さらなる例では
図6bに示されるような単一層を有する基板が含まれ得、
図6bは、本質的に、低透過性層612から成る基板610を示す。しかしながら、さらなる実施形態では、基板は、本質的に、多孔質層611または低多孔質層612から成り得る。
【0092】
図7a及び
図7bは、泥しぶき700を生じさせる噴霧器を使用して、コーティング630を厚い層に塗布する接合化合物塗布プロセスの例を示す。様々な実施形態では、係る塗布プロセスは、自動乾式壁システム100によって行うことができる。継ぎ目620を画定する基板610A、610Bの断片に塗布されたコーティング630の厚さは、研磨システムを使用して、コーティング630の高点を研磨して水平面に戻すことを可能にし得る。コーティング630の高点は、継ぎ目620、特徴、隆起スタッド、欠陥、またはこれらのいずれかの組み合わせによって生じ得、いくつかの例では、係る高点は、表面評価システムによって識別できる。
【0093】
基板610及び吹き付けコーティング630は、単一被覆塗布のための独立型壁コーティングシステムとして、または多重被覆壁コーティングシステムの一部として使用できる。多重被覆壁コーティングシステムは、手動で及び/または自動で、塗布された同じまたは異なる材料の2つ以上の層を含み得る。これにより、望ましい構造特性を伴う基板610へのコーティング630の自動塗布に続いて、望ましい美的仕上げ特性を伴うコーティング630の塗布が可能になり得、これは、いくつかの例では、表面評価システムによって識別できる。
【0094】
いくつかの実施形態では、
図7a、
図7bに示されるように、もしくは本明細書で説明される他の適切な方法によって、基板610にコーティング630が塗布され得、及び/または基板630には、吊り下げる前にコーティング材630が事前に含浸し得る、もしくは1つのコーティングの含浸に続いて第2の材料が含浸し得る。基板630は、プリプレグ複合材料と同様の材料で含浸できる。基板610のコーティング材630は、その上に液状物質を吹き付けることによって活性化または湿潤でき、含浸物質を剛性コーティングに変換できる。コーティング630を静電的に帯電させ、基板610を接地して、コーティング粒子を基板630に向けて加速し、接着を改善させ得る及び/またはコーティング630の重ね塗りを減らし得る。コーティング630は静電帯電を容易にするための添加剤を含み得る。
【0095】
自動表面仕上げシステム100によって作成された2Dまたは3Dマップは、ドア、窓、出口、コーナー等の認識可能な特徴を利用して物理的環境に位置合わせられる。また、係る位置合わせは、部屋に設置されるマーカー、タグ、レーザーアウトライン等を使用して行うことができる。自動表面仕上げシステム100の投影及び/または視覚化システムは特徴またはマーカーを発見でき、これらの発見された特徴またはマーカーを使用して作成されたマップを特定できる。自動表面仕上げシステム100は、ユーザインターフェースを利用して、ユーザが環境に関連するマップまたは投影を特定し、いずれかの問題または不一致を解決するのを助けることができる。ユーザは、物理的マーカーを利用して、自動表面仕上げシステム100の重要な特徴を示すことができ、自動表面仕上げシステム100が環境に関連する図面を特定することを可能にする。また、自動表面仕上げシステム100はロボットマニピュレータまたはエンドエフェクタ160を使用して、標的特徴、マーカー、または表面を発見し、位置特定システムを使用して特定できる独自のベースユニット120に対してそれらの特徴を特定し得、位置特定システムは、限定ではないが、レーザー測距器、コンピュータビジョン、ライダー、レーダー、ソナー、ステレオビジョン、オドメトリ、IMU、またはこれらのいずれかの組み合わせを含む。
【0096】
ロボットアーム140は、柔軟性または力制限エンドエフェクタ160を利用して、環境との安全接触を可能にし得、自動表面仕上げシステム100が標的表面、特徴、または構成要素を正確に特定し、基板またはエンドエフェクタ160を損傷することなく位置決め誤差に対応することを可能にする。ロボットアーム140及び柔軟エンドエフェクタ160を利用して物理的構成要素を特定することによって、システム100は、点、線、または平面を確立することによって、環境上の仮想図を特定できる。ツールパスは、仮想面から物理面に更新され得る。接触面上へのツールパスを再適合することによって、システム100がモデル化された環境と物理的環境との誤差及び不一致に対処することを可能にし得る。システム100の係るツール、特徴、または要素は、全体的な部屋全体のマップ及び局所測定を使用して、速いオンサイト較正を可能にし得る。ツールパスを再適合することで、エンドエフェクタ160、移動式ベース120、またはロボットアーム140の位置決め誤差を許容できる。エンドエフェクタ160を含むシステム100は、レーダー、ソナー、熱画像を利用して、基板(例えば、乾式壁)の後ろにあるものを確認でき、この情報を使用して、仮想マップを更新し、基板上または基板の周りの作業中、いずれかの電気器具、配管、または換気装置に損傷がないことを確実にできる。
【0097】
プランナーは、自動表面仕上げシステム100(例えば、エンドエフェクタ160、ロボットアーム140、ベースユニット120のためのシステム)のツールポーズまたはツールパスを出力でき、これは、限定ではないが、ジョイントコマンド、標的ポーズ、及びエンドエフェクタの位置、またはこれらのいずれかの組み合わせを含み得る。システム100は、また、ロボットアーム140及び/もしくはエンドエフェクタ160と併せて使用できる、またはロボットを用いない、ガントリーシステムまたは位置決めステージのためのパスを出力して、コーティングツール(例えば、コーティングエンドエフェクタ160Mのコーティングデバイス466及び/またはコーティング塗布器468)を移動及び位置決めできる。また、プランナーは移動式ベース120のパスを出力し、ガントリー、位置決めステージ、ロボットアーム140、エンドエフェクタ160を位置決めし得る、または仕上げプロセスにおいてユーザを補助するためにツールを移動させ得る、または自動表面仕上げシステム100の一部であってもよい、もしくは一部でなくてもよい可視器具及び照明器具を位置決めし得る。移動式ベース120及び垂直リフト126は、ユーザ、ロボットアーム140、エンドエフェクタ160、またはこれらの組み合わせと協調して動作して、作業を実行し得る。プランナーシステムは、自動表面仕上げシステム100の異なる構成要素(例えば、ベースユニット120、ロボットアーム140、及び/またはエンドエフェクタ160)を制御でき、所定の力及びモーメントの下で、エンドエフェクタ160またはその一部を所望の位置に移動させるという標的目標により、移動及び力の調整を可能にする。移動式ベースユニット120は大まかな位置決めステージとして使用でき、垂直リフト126は、微細な位置決めステージとして機能し得るロボットアーム140及びエンドエフェクタ160の高さを設定する。
【0098】
図8a、
図8b、
図9a、及び
図9bを参照すると、複数の基板部品610A、610B、610C、610Dを含む壁アセンブリ800の例が示される。
図8aに示されるように、壁アセンブリ800はヘッダ810及びフッター820を備え得、複数のスタッド830はヘッダ810とフッター820との間に延在する。
図8bに示されるように、基板610は、基板610を通ってスタッド830に延在する複数の留め具(例えば、乾式壁ねじ)によってスタッド830に結合できる。
図8bの例では、基板610は、垂直継ぎ目620V及び水平継ぎ目620Hを含む1つ以上の継ぎ目620を画定できる。いくつかの実施形態では、
図9aに示されるように、継ぎ目620でコーティング作業を行うことができ、コーティング630なしで基板610の一部を残す。追加的または代替的に、
図9bに示されるように、コーティングは、継ぎ目620の周りに加えて、基板610の一部に塗布され得る。
【0099】
図10は、試験面1001に配置される表面評価システム1000の例示的な実施形態を示す。表面評価システム1000は、フレームベース1012を画定する長方形の配置で結合される複数のベースバー1011を含むフレーム1010を含む。複数のサイドバー1013はフレームベース1012の角から延在し、フレーム側壁1014を画定し、フレーム上部1016を画定するトップバー1015と結合する。
図10には、台形または直方体の形状を有する例示的なフレーム1010が示される。しかしながら、さらなる実施形態は、様々な適切な形状を有し得、そして様々な適切な方法で構成できる。
【0100】
試験面1001の照明を制御するためのライトボックスを作成するために、シールド及び/またはシェードを取り付け得る(分かり易くする目的のために、係るシールド及び/またはシェードは
図10に示されない)。例えば、平面シールド及び/または平面シェードは、フレーム側壁1014またはフレームトップ1016に結合できる。フレーム及びシェードは、表面評価システム1000の保管及び移送を容易にするために折り畳み可能であり得る。
【0101】
表面評価システム1000は、試験面1001を照らすために、同じまたは異なる配向の1つ以上のライト1020を含み得る。例えば、
図10の例に示されるように、表面評価システム1000は、一対の対向する平行なトップバー1015の間に延在するフレームトップ1016で結合される第1のライト1020Aを備え得る。第1のライト1020Aは、フレームベース1012で試験面1001を照明するように構成できる。第2のライト1020Bは、フレーム1010のトップバー1015とベースバー1011との間に延在するフレーム側壁1014で結合できる。第2のライト1020Bは、フレームベース1012で試験面1001を照明するように構成できる。第1のライト1020A及び第2のライト1020Bは共通面内に配置できる。
【0102】
様々な実施形態では、ライト1020によって生成される波長(複数可)及び/または光の強度を制御できる。例えば、いくつかの実施形態では、ライトを選択的に薄暗く/明るくでき、光の色は非可視波長の範囲内に収まるように変更できる。いくつかの実施形態では、ライト1020は、ライト1020として集合的に制御されるライトの配列を含み得る。例えば、ライト配列のいくつかの電球を選択的に照明すると、ライト配列の強度及び/またはライト配列によって生成された波長(複数可)を制御できる。
図10には2つの細長いライト1020を有する例が示されているが、さらなる例は、様々な適切な場所に様々な適切なタイプのいくつかの適切なライト1020を有し得る。
【0103】
さらに、様々な実施形態では、試験面1001に対するライト1020の相対距離及び相対角度を制御できる。例えば、ライト1020は、フレーム1010に回転可能に結合できる(例えば、ライト1020の主軸の周りを回転するように構成される)。いくつかの例では、ライト1020は、(例えば、フレームのレール上等で)移動するように構成でき、これにより、試験面1001からの距離及び/または角度を選択的に変更することを可能にし得る。ライト1020は、フレーム1010の周りを並進して、ライト1020の中心軸の周りの配向を維持しながら、試験面1001までの距離を変更するように構成できる。例えば、第1のライト1020Aの中心軸は試験面1001に平行に配置でき、試験面1001に平行に、試験面1001の近くに、または試験面1001から遠くに、フレーム1010の周りを移動するように構成できる一方、ライト1020Aの中心軸は試験面1001に平行のままである。
【0104】
表面評価システム1000は、さらに、試験面1001に対して位置決めるための1つ以上の距離センサ1030及び/または1つ以上の接触センサ1040を含み得る。例えば、係る距離センサ1030及び/または接触センサ1040から取得されたデータは、自動表面仕上げシステム100によって使用され、(例えば、表面評価エンドエフェクタ160Eとして)表面評価システム1000によって作業を位置決め及び行うことができる。距離センサ1030及び接触センサ1040は、
図10の例に示されるように、フレームベース1012でフレーム1010の角に近接して位置決めできる。しかしながら、さらなる例では、距離センサ1030及び接触センサ1040は、いずれかの適切な場所に位置し、いずれかの適切な数で存在し得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の距離アクチュエータ1070をフレームベース1012に配置でき、距離アクチュエータ1070は、試験面1001と係合し、試験面1001と表面評価システム1000との間の距離を制御できる。
【0105】
表面評価システム1000は、標的表面1001の画像をキャプチャするための1つ以上のカメラ1050と、標的表面1001の3次元トポグラフィをキャプチャするために使用できる1つ以上のスキャナ1060等を含み得る。カメラ1050及びスキャナ1060は移動するように構成できる。例えば、
図10に示されるように、カメラ1050及びスキャナ1060は、フレーム1010に結合されるレール上に移動可能に配置できる。しかしながら、さらなる例では、カメラ1050及びスキャナ1060は、いずれかの適切な方法で移動可能であり得る、または静的であり得る。アクチュエータを使用して、試験面1001に対するカメラ1050及びスキャナ1060の距離及び角度を制御し得る。
【0106】
いくつかの実施形態では、表面評価システム1000は、ロボット仕上げシステム100等に結合できる表面評価エンドエフェクタ160Eの一部であり得る。しかしながら、さらなる実施形態では、表面評価システム1000は、適切な位置決めステージ、移動式ベース、ドローン、スタンドに配置できる、またはハンドヘルドであり得る。例えば、
図10に示されるように、表面評価システム1000は1つ以上のハンドル1080を備え得、ハンドル1080を使用して、表面評価システム1000のオペレータによって、表面評価システム1000を標的表面まで保持できる。さらに、オペレータがハンドルを使用して、表面評価システム1000をスタンド上、ロボット仕上げシステム100等に搭載しながら、表面評価システムを保持及び位置決めできる。係る搭載は様々な適切な搭載特徴によって行うことができる。
【0107】
図11aに示されるように、いくつかの実施形態では、表面評価システム1000は、様々なデータまたは画像(例えば、画像分析の結果)をユーザに提示するように構成される表示デバイス1110を備え得る。オペレータは、試験面1001の品質、再仕上げが必要な試験面1001のエリアに関するフィードバック、表面仕上げを改善するために仕上げパラメータを変更する方法に関する命令等を受信し得る。表面評価システム1000は、仕上げ作業が行われている間、画像またはビデオを継続的に取得し得、所望のまたは指定された仕上げが実現すると、オペレータに警告し得る。同様に、表面評価システム1000は、ロボット仕上げシステム100に継続的にフィードバックを提供し得る。
【0108】
図11aは表面評価システム1000の実施形態の背面斜視図を示し、表示デバイス1110は、ベース端1122及び後部端1124を有するライトボックス1120に配置されるタブレットを備える。
図11bは
図11aの表面評価システム1000の正面斜視図を示し、ライトボックスキャビティ1130の内部に配置される複数のライト1020を備えるライトボックス1120によって画定されるライトボックスキャビティ1130を示す。
【0109】
様々な実施形態では、1つ以上のライト1020は、様々な適切な方法でキャビティ1130の内部のライトボックス1120に搭載され、複数の配向で試験面1001に光を照らすことができる。一実施形態では、1つのライト1020は光を水平に照らすために搭載され、第2のライト1020は光を垂直に照らすために搭載される。1つ以上のライト1020は独立して制御され得る(例えば、オン及びオフにするために制御され、光(複数可)の強度1020、光(複数可)の波長等を変化させるために制御される)。移送及び保管を容易にするために、表面評価システム1000を折り畳み得る。いくつかの実施形態では、ハンドヘルド式表面評価システム1000は、1つ以上のライト1020及び表示デバイス1110を折り畳み可能な収納ボックスまたはライトボックス1120に搭載することによって作成され得る。したがって、様々な実施形態では、ライトボックス1120はいずれかの適切な方法で折り畳むことができ、本方法は、複数の折り畳み可能な剛性パネルを備えることによる方法、複数のシート(例えば、布)を含むことによる方法等を含む。
【0110】
図11aの例ではタブレットコンピュータを含む表示デバイス1110が示されているが、さらなる例では、表示デバイス1110は、視覚情報、音声情報、及び/もしくは触覚情報をユーザに提示するように構成されるいずれかの適切なデバイス、またはスマートフォン、ラップトップコンピュータ、コンピュータモニター等の他のコンピューティングデバイスを含み得る。様々な実施形態では、表面評価システム1000は、表示デバイス1110のカメラを使用して、表面1001の画像及び/またはビデオを取得し得る。例えば、いくつかの実施形態では、既製の平面タブレットコンピュータを使用でき、平面タブレットコンピュータは、前面にスクリーンと、反対面に1つ以上のカメラとを備え得る。係るタブレットをライトボックス1120に結合できることにより、ユーザによって画面が見え、タブレットの1つ以上のカメラが表面評価システム1000のキャビティ1130内に向けられ、標的表面を見ることができる。したがって、様々な実施形態では、ライトボックス1120は、標的表面を評価するためにタブレットまたは他の適切なデバイスの1つ以上のカメラを使用することを可能にする適切な開口部を有し得、タブレットのスクリーンは外部から見える及び/またはオペレータによって使用可能である。
【0111】
表示デバイス1110は、また、オペレータが、表面評価システム1000によって取得された測定値またはデータに関する情報を記録することを可能にし得、例えば、オペレータは、ライブラリを作成し、システム改善のために測定値にラベル付けるために欠陥の分類を記録し得る。表面評価システム1000は、処理ボードを使用して、画像をリアルタイムで評価し、品質結果を提供し、ならびに、オペレータのフィードバックを記録及び処理し得る。
【0112】
いくつかの例では、表示デバイス1110は、(例えば、有線接続または無線接続を介して)自動仕上げシステム100に動作可能に結合でき、コントローラシステム322等のシステムからデータを受信できる(
図3を参照)。様々な例では、表示デバイス1110は評価デバイス480であり得る(
図4を参照)。
【0113】
本明細書で説明されるように、表面評価システム1000は様々な適切な構成を有し得るため、
図10、
図11a、及び
図11bの例は限定的であると解釈すべきでない。さらに、さらなる実施形態では、いずれかの適切な要素は、
図10、
図11a、及び
図11bの間で交換可能であり得る、または、係る要素は不在であり得る。
【0114】
一実施形態では、試験面1001の仕上げまたは他の状態は、ある入射角で標的表面1001にライト1020を照らすことによって評価できる。標的表面1001に対するライト1020の配向は、様々な欠陥、特徴、または他の仕上げパラメータを含み得る標的表面1001のトポグラフィを強調できる。一実施形態では、ライト1020は試験面1001に対して調節可能な角度で照らされ、カメラ1050及び/またはスキャナ1060は、ライト1020によって照明されるように、試験面1001の1つ以上の画像をキャプチャする。試験面1001に対するライト1020の角度ならびに試験面1001またはライト1020に対するカメラ1050及び/またはスキャナ1060の角度は、手動で、またはアクチュエータを利用することによって制御できる(例えば、表面評価システム1000によって及び/または自動仕上げシステム100のコントローラによって自動的に制御される)。係るアクチュエータは、サーボモータ、ステップモータ、油圧または空気圧シリンダー、線形ステージ、回転ステージ等を含み得る。
【0115】
いくつかの実施形態に従って、異なる波長の光を使用して、試験面1001のトポグラフィを強調し得る。さらに、様々な実施形態では、異なる照明条件及び異なる角度の条件で、カメラ1050及び/またはスキャナ1060によって複数の画像をキャプチャできる。例えば、いくつかの例では、表面評価システム1000は、試験面1001に投影された光及び光の入射角を変調することによって、異なる周囲照明条件をシミュレートできる。表面評価システム1000は、上、下、いずれかの側、またはそれらの間のいずれかの適切な角度からの照明をシミュレートするために、複数のライト1020を含み得る。
【0116】
表面評価システム1000によって(例えば、1つ以上のカメラ1050及び/またはスキャナ1060によって)収集された画像及び/またはビデオは、トポグラフィ、特徴、欠陥、パターン等を強調するために処理できる。画像の色相、彩度、コントラスト、色等を調節し得る。いくつかの例では、グレースケール画像及びエッジ検出を使用し得る。また、いくつかの例では、テクスチャ分析を使用して、光パターンを試験面1001に投影することによってトポグラフィ特徴をキャプチャし得、高解像度カメラ1050を使用して、測定される試験面1001からの反射パターンの画像をキャプチャし、変形を判定し得る。一実施形態では、表面評価システム1000は、センサとして複数のカメラ1020及びLEDマトリックスの組み合わせを使用し得る。いくつかの例では、表面評価システム1000は、また、赤外線(IR)カメラまたはフィルタを使用して、画像キャプチャのためにいずれかの波長のスペクトルカメラをシミュレートできる。さらなる例では、表面評価システム1000は、表面測定のためにマルチスペクトル画像またはハイパースペクトル画像を使用できる。
【0117】
いくつかの例では、表面評価システム1000は接触及び/または非接触プロフィロメトリーセンサを利用して、試験面1001の外形及びトポグラフィをキャプチャできる。これらのセンサは、試験面1001の表面形状を直接キャプチャする接触センサ(例えば、TalySurf表面形状測定機)を含み得る。いくつかの例では、光学プロフィロメータ等の非接触センサを使用できる。いくつかの例で使用し得る光学形状測定法は、レーザー三角測量、共焦点顕微鏡法、低コヒーレンス干渉法、デジタルホログラフィー等を含み得る。
【0118】
いくつかの実施形態では、着色されたコーティング(例えば、接合化合物、塗装等)を使用して、標的表面1001のトポグラフィを強調するのを助けることができる。例えば、係るコーティングは、表面仕上げシステム100によって表面に塗布でき、乾式壁等の基板の一部であり得、手動で、または他のいずれかの適切な方法で塗布できる。一実施形態では、コーティングは、コーティングが研磨または艶出しされるときにコーティングの色が変わるように着色される。例えば、色の変化は、着色された最上層を除去することによって実現し得る。いくつかの例では、係る色の変化は、また、コーティングが乾燥するにつれてコーティングの最上層に上昇する色合いによって実現し得る。
【0119】
様々な実施形態では、画像化システム(例えば、1つ以上のカメラ1050及び/またはスキャナ1060)を使用して、異なる色のエリアを識別することによって、処理、研磨、または艶出しされていないエリアを検出できる。表面評価システム1000は、ライト1020が試験面1001に対して浅い角度で設置されるシャドウ研磨を使用でき、これにより、影を投じる高所及び低所等の特徴をもたらし得、係る影は表面評価システム1000によって識別できる。試験面1001が処理されるとき、影を監視して、高所及び低所を減少または排除する際の処理の効果を示すことができる。
【0120】
例えば、表面仕上げシステム100は、(例えば、研磨エンドエフェクタ160Sによって)乾燥した接合化合物の表面を研磨でき、係る研磨の命令は、研磨が行われている間、(例えば、表面評価システム1000による)表面の影及び/または色の監視に基づき得る。表面評価システム1000から取得されたデータを使用して、研磨エンドエフェクタ160Sを、よく研磨する必要がある高所に向け、利点をもたらさないであろう低所をよく研磨することを避け、研磨される表面が、表面粗さ、光沢、反射率、平面性、テクスチャ、多孔性、欠陥の数及びサイズ、または他の適切な測定値もしくは表面条件に基づいて、表面品質に関する閾値を満たしているまたは超えていると決定されたとき、研磨作業を終了できる。同様の方法を表面の処理中または生成中に適用でき、本方法は、乾式壁をスタッドに結合すること、接合化合物を乾式壁片の継ぎ目及び/または表面に塗布すること、接合化合物が乾燥するときに接合化合物を監視すること、乾燥した接合化合物を研磨すること、表面を塗装すること等を含む。
【0121】
いくつかの実施形態では、表面評価システム1000は、熱画像、接触式温度計及び/または赤外線温度計の読み取り値を使用して、試験面1001の仕上げをキャプチャできる。例えば、コーティングが壁に塗布された後、コーティングされた壁の温度は、コーティング中の水分または他の溶剤により、さらに冷たくなり得る。熱測定を使用して、既にコーティングされている壁のエリアを検出でき、熱測定を使用して、より薄いコーティングがあるエリアを検出でき、熱測定を使用して、湿った継ぎ目または継ぎ目が覆われたエリア等を検出できる。温度測定を使用して、温度をコーティング厚に対応し得、いくつかの例では、周囲測定及び較正を使用して、厚さ推定の精度を高め得る。
【0122】
いくつかの実施形態では、コーティングが周囲材料よりも高温になることによって、コーティングを検出することが望ましい場合、(例えば、表面への塗布中または塗布後に、コーティングの発熱反応によって、コーティングを加熱することによって)コーティングを加熱できる。いくつかの例では、表面評価システム1000は、熱測定を使用して発熱過程を検出し、発熱過程に対応する高温エリアを発見できる。係る発熱過程は、漆喰、高温接合化合物または硬化接合化合物、断熱材、シーラント等を含み得る。係る発熱反応は、コーティングだけ、コーティングとコーティングが塗布される表面との反応、コーティングとコーティングに塗布された材料との反応等によって発生し得る。様々な例では、熱測定を使用して、コーティングがどれだけ乾燥または硬化したか、及びコーティングがいつ乾燥または硬化したかを検出及び確認できる。
【0123】
いくつかの実施形態では、表面評価システム1000は、伝導度測定を使用して、試験面1001の仕上げ品質を判定できる。様々な実施形態では、伝導度測定を使用して、導電面上に塗布されたコーティング厚を測定できる。例として乾式壁及び壁アセンブリの構造を使用して、スタッドに結合される乾式壁ボードの厚さと、乾式壁ボードに塗布されたコーティングとを確立するために、スタッドで伝導度測定を行うことができる。いくつかの実施形態では、導電性コーティングを使用でき、伝導度センサ等によって、表面上の係る導電性コーティングの厚さを測定できる。いくつかの実施形態では、導電性添加剤をコーティングに添加して、仕上げを改善できる及び/または伝導度測定を可能にし得る。様々な実施形態では、伝導度センサを使用して、コーティングの水分または他の溶剤容量を測定できる。例えば、コーティング中の水分が蒸発してコーティングが乾燥するにつれて、コーティングの伝導度が減少し得、表面伝導度を監視及び測定することによって、コーティングが乾燥する時間(例えば、「乾燥」していると定義された水分の閾値に達した時間)の決定を行うことができる。
【0124】
いくつかの実施形態では、表面評価システム1000は、1つ以上の構造化ライトカメラ(例えば、ライト1020、カメラ1050及び/またはスキャナ1060を備える)を使用して、試験面1001のトポグラフィを決定できる。例えば、光のパターン(例えば、ライト1020、カメラ1050及び/またはスキャナ1060による光のパターン)を試験面1001に投影でき、カメラ(例えば、カメラ1050及び/またはスキャナ1060)を使用して、結果のパターンをキャプチャできる。パターンの変形は、試験面1001の3次元特徴に対応でき、相対変形を使用して、試験面1001の係る特徴または欠陥の形状、突起、高さ、及びサイズを達成できる。いくつかの実施形態では、表面評価システム1000は、スキャナ1060等を利用して、作業が完了する前、作業中、及び作業が完了した後の試験面1001のトポグラフィをキャプチャできる。スキャナ1060は、レーザー三角測量、ストラクチャードライト、写真測量法、接触走査、レーザーパルス等の1つ以上を含む様々な適切な技術を使用できる。
【0125】
いくつかの実施形態では、表面品質の評価は、較正システム及び照合システムの使用を含み得る。例えば、照合システムは基準として機能できる1つ以上の照合センサの第1のセットを含み得、較正システムは基準に較正できる1つ以上の較正センサの第2のセットを含み得る。
【0126】
いくつかの例では、較正システムは、大きすぎる、あまりに高価である、あまりに壊れやすい、遅すぎる、視野が小さすぎる、または視野操作で使用するには過剰な量の電力を消費するセンサを備え得る。したがって、いくつかの例では、較正システムは、照合システム、表面評価システム1000、表面仕上げシステム100等と比較して遠隔に位置し得る。
【0127】
1つ以上の照合センサのセットを使用して、1つ以上の視野センサからの測定値を較正できる。例えば、一実施形態では、カメラ1050は、3Dスキャナまたはプロフィロメータによって取得された測定値に較正される視野センサであり得る。較正システムを使用して、異なる特徴や欠陥を含む様々なサンプルからデータを収集できる。カメラが照らされた特徴の画像をキャプチャしている間、3Dスキャナは特徴または欠陥のトポグラフィを提供できる。トポグラフィ測定は画像の影と相関関係があり得る。本方法は、プロフィロメータからのデータを使用して画像のデータセットにラベル付ける場合、機械学習システムの一部であり得る。カメラ画像を使用して特徴または欠陥を認識するために、ラベル付けされた画像を使用して機械学習モデルをトレーニングできる。入射光の角度及び光の波長を制御して、所与の特徴または欠陥に対して最良のコントラストを与えるパラメータを発見し得る。表面の同じエリアの複数の画像を異なる角度及び異なる照明条件で取得し、特徴の識別を容易にし得る。異なる照明条件で、トレーニング面の画像のトレーニングセットを収集して、異なる照明条件で視野面の特徴を識別し得るモデルを作成し得る。また、モデルのデータセットは、仕上げ作業の経験がある人によってラベル付けされ得る。
【0128】
様々な実施形態では、表面評価システム1000及びそれに関連付けられる方法は、ステップまたはプロセス(例えば、乾式壁作業)の完了前、実行中、及び完了後に使用できる。本明細書で説明されるように、表面評価システム1000は、乾式壁、石膏、スタッコ、セメント、塗装等の仕上げ等の仕上げ作業を自動化するために使用される自動乾式壁システム100の一部であり得る。様々な例では、表面評価システム1000によって収集されたデータを使用して、自動仕上げシステム100に通知し得る。例えば、試験面1001から収集されたデータは、所望のコーティング厚、艶出し、及び/または外形の研磨を実現するために追加のパスが必要であるかを通知できる。表面評価システム1000を使用して、自動仕上げシステム100が作業中に表面品質データをキャプチャできることを通知し得、これにより、自動仕上げシステム100は、特に、力、滞留時間、速度、加速度、オーバーラップ、圧力、1分あたりの回転数、ツールのアプローチ角等のパラメータを調節して、プロセスの仕上げを改善し得る。また、収集または生成された仕上げ品質の測定値を考慮して、自動仕上げシステム100のツールパスを更新できる。表面評価システム1000を使用して、ツール(例えば、泥塗りツール、研磨ツール、塗装ツール等)が既に存在する場所をキャプチャでき、これにより、自動仕上げシステム100が位置決め誤差を補正することを可能にし得る。一実施形態では、自動仕上げシステム100の移動式ベース及び/または垂直ステージを再位置決めし、表面評価システム1000を使用して、過去のツールパスに対する現在の位置の測定値を取得できる。この情報を使用して、過去のワークスペースに対する自動仕上げシステム100の移動式ベースまたはマニピュレータの位置を推定できる。ライトまたはレーザーを自動仕上げシステム100のベースまたはマニピュレータに搭載して、表面評価システム1000の基準点として機能させ、表面評価システム1000によって検出されたツールパス及び特徴に対する現在のベースまたはマニピュレータの位置を比較できる。
【0129】
いくつかの実施形態では、機械/深層学習モデルを使用して、表面評価システム1000によってキャプチャされたデータを処理できる。例えば、仕上げ品質及び処理パラメータ(その処理パラメータを使用して、仕上げが完了した)に従って、係るデータをラベル付けできる。次に、機械学習モデルを使用して、異なるプロセス及びシステムパラメータを仕上げ品質と相関関係があるプロセスモデルを作成できる。収集されたデータ及び機械学習モデルからの結果を使用して、自動仕上げシステム100のプロセス及びシステムパラメータを調整し、ならびに自動仕上げシステム100のツールパス、動作の順序、及び/または最適なベース位置を変更し得る。同様に、表面評価システム1000及び関連の方法は、自動仕上げシステム100からのデータを利用して、表面品質測定値を通知できる。一実施形態では、自動仕上げシステム100は、仕上げ作業中のツールの配向をレポートし、表面評価システム1000は、この情報を使用して、最悪の照明の状態を強調するために(例えば、1つ以上のライト1020を制御するために)入射光の角度及び配向をいつ使用するかを決めることができる。表面評価システム1000は、自動仕上げシステム100が動作している部屋に関する情報、表面の計画された照明条件に関する情報等を使用でき、表面評価システム1000による試験面1001の評価中にその状態を(例えば、ライト1020によって)再現できる。例えば、いくつかの実施形態では、表面評価システム1000は、異なる季節の間、部屋の照明の有無にかかわらず等、一日全体、一日の一部の照明条件をシミュレートする照明条件を再現して、表面品質が予想される条件でいつでも所定の許容値を満たすことを確実にできる。また、予想される照明条件では、ツールパスと、自動仕上げシステムによって行われる動作の順序とが決定され、これにより、最良または望ましい表面仕上げをもたらし得る。
【0130】
いくつかの実施形態では、表面評価システム1000は、表面を仕上げる方法について作業者に通知する大型のシステムの一部であり得る。例えば、表面評価システム1000は、(例えば、視覚的または電子的に)作業者及び/または自動仕上げシステム100に、手直しのエリアを強調し得る。表面評価システム及び後続の分析によって試験面1001から収集されたデータは、手直しまたはさらなる評価のエリアを含むオペレータのための作業リストの生成を提供できる。いくつかの例では、拡張現実システムを使用して、作業者の評価エリア及び手直しエリアを識別するのを助け得る。係る拡張現実システムは、スクリーン、プロジェクター、レーザー、拡張メガネ等を使用して、所望の仕上げを実現するために、表面評価システム1000を表面1001の上に、もしくは表面1001の近くに位置決めすべき場所、または作業者が表面1001で追加作業を行うべき場所を指摘するまたは示す。いくつかの例では、光を表面上の標的エリアに向けることができ、光の色が変化することで、表面のエリアにおいて所望の仕上げ品質がいつ実現されたかを示すことができる。同様に、いくつかの実施形態では、表面評価システム1000は、所望の仕上げが実現すると、音を発する、振動する、または作業工具をオフにする等ができる。様々な実施形態では、表面評価システム1000は、表面の仕上げを継続的に監視できる。
【0131】
フィードバックはタブレットまたは他の適切なデバイスを介して与えられ得、タブレットまたは他の適切なデバイスは、環境の特徴を利用して、表面評価システムの結果をタブレット上のカメラによってキャプチャされた現在の画像に対応させることができる。これらの特徴は、限定ではないが、エッジ、コーナー、穴、窓、ドア、電気ボックス、パイプ、天井、または床等の特徴を含み得る。また、表面評価システム1000は標的表面のテクスチャを使用して、位置特定を行い得る。表面評価システム1000は、テクスチャの特定のパターンを識別し、これらのパターンを使用して同じ地点を識別し得る。例えば、オペレータがタブレットで表面をスキャンするとき、システムからの結果(注釈付きの画像であり得る)をライブフィードにオーバーレイできる。このように、オペレータは手直しが必要なエリアを特定することが可能であり得る。オペレータは、参照特徴を環境に導入して、画像間の相関関係をもたらすのを容易にし得る。これらの特徴は、限定ではないが、線または他の特徴等の突起、表面または物体に貼られたステッカー、床または天井のマーク等を含み得る。また、表面評価システム1000は、トータルステーションのような外部位置照合システムを使用して、ベースユニットに対してタブレットを特定し得る。ベースユニットを使用して、表面評価システム1000がデータを収集している間、表面評価システム1000の場所を追跡でき、これにより、タブレットディスプレイが、測定値または画像が収集された場所にフィードバックを対応させることを可能にし得る。同様に、ベースステーションを使用して、壁を仕上げるために使用されるツールを追跡でき、ツールは手動ツール及びロボットツールの一方または両方を含み得る。次に、表面上の特定の地点におけるツールパス及び仕上げパラメータは、表面評価システム1000によって取得された測定値及び画像と位置的に相関関係があり得る。
【0132】
表面に関連付けられる作業(例えば、仕上げ作業、コーティング作業、乾式壁作業等)の実行前、実行中、及び実行後に、表面評価システム1000を使用して、表面品質を評価し得る。作業前に表面評価システム1000によって収集されたデータを使用して、自動仕上げシステム100にツールパス及びパラメータを通知し、所定の表面仕上げを満たすために必要に応じて表面を処理し得る。作業中及び作業後に表面評価システム1000によって収集されたデータを使用して、自動仕上げシステム100のパラメータ及びツールパスを更新する必要があるかを決定し得る、及び/または自動仕上げシステム100のオペレータにフィードバックを提供し得る。オペレータへのフィードバックは、所定の表面仕上げ許容値を満たさない表面のエリアを強調すること等を含む様々な適切な方法で提供され得る。また、フィードバックが自動仕上げシステム100に直接与えられ、自動仕上げシステム100を調整して、所望の仕上げを実現し得る。
【0133】
表面評価システム1000は、建築図及び仕様、間取図、BIMモデル等からの情報を使用して、異なる標的表面の指定されたまたは義務付けられた表面仕上げを決定し得る。表面評価システム1000は、特定の表面に関する情報にアクセスして、自律仕上げシステム100が表面における作業をどのように標的にするかまたは行うかを指示し得、ならびに、表面評価システム1000の標的仕上げ品質を設定し得る。表面評価システム1000及び自律仕上げシステム100は、建築図、間取図、BIMモデル等に示される照明条件に基づいて、必要な表面仕上げ及び表面仕上げツールパス及びパラメータを自動的に決定し得る。この情報は、限定ではないが、ドア、窓、天窓、照明器具の場所、ならびに環境に対する建物及び開口部の場所及び配向を含み得る。建物及び開口部(例えば、ドア、窓、天窓等)の配向及び場所によって、1日及び/または1年を通して周囲照明から予想される照明条件が決まり得る。
【0134】
表面評価システム1000及び自動仕上げシステム100は、1日中及び/または1年間を通して照明条件のモデルを使用して、物または表面をどのように処理するか及び所望の及び必要な仕上げ品質を実現するために仕上げ品質に必要なことを決定し得る。自律仕上げシステム100のツールパス及び仕上げパラメータはモデルを考慮して調整され得、同様に、この環境照明モデルを使用して、表面評価システムの設定及び許容値を設定し得る。したがって、様々な実施形態では、仕上げられる部屋の異なる表面は、異なる表面または表面の一部の異なる照明条件に基づいて、異なる方法で(例えば、自動仕上げシステム100によって)仕上げることができる。例えば、異なる照明条件の予想がある2つの壁を有する部屋では、異なる照明条件の予想に少なくとも部分的に基づいて、2つの壁を異なって仕上げることができる。
【0135】
様々な実施形態では、表面品質評価システム1000は、インターネット、データを記憶できるローカルクラウドまたはサーバーまたはメモリ等に接続できる。例えば、一実施形態では、データは、作業現場の近くにあるまたは作業現場から離れたセントラルリポジトリにアップロードされ得、いくつかの例では、係るデータを使用して、複数の作業者及び/または自動仕上げシステム100からの作業を調整し得る。例えば、1つのシステム100からの仕上げデータを使用して、別個のシステム100のパラメータを更新し得る、または別個のシステム100によって行われる作業をトリガし得る。様々な例では、サードパーティーが表面仕上げデータをリモートで監視し、1つ以上の作業現場でパラメータ及び作業の進行状況を制御し得る。表面評価システム1000及び関連の方法を使用して、表面で行われる作業の様々なエリアの仕上げ品質に関するレポートを作成し得る。例えば、ユーザは、壁、部屋、床面高さ等における仕上げデータを要求し得る。様々な例で、ユーザは、作業現場、表面、壁等のゾーン全体の特徴または欠陥の集計値及び/または平均値を要求及び取得できる。また、表面評価データは、BIMモデルまたはプロジェクトプランの注釈として提示され得る。表面評価システム1000は、所与の測定値が計画またはモデルで取られたときの表面評価システム1000の場所を相関させることによって、プランまたはBIMモデル内の表面を自動的にラベル付け得る。
【0136】
様々な実施形態では、表面評価システム1000を含み得る自動仕上げシステム100は、乾式壁のテーピング及び仕上げ、袋及び継ぎ布、粉砕及び艶出しを含むセメント仕上げ、断熱材の塗布、表面テクスチャの塗布、塗装、コーティング、艶出し、漆喰塗布、壁紙塗布等を含む塗布において、石膏ボード、乾式壁、セメント、スタッコ、漆喰を仕上げるために使用できる。
【0137】
本明細書のいくつかの例では、自動仕上げシステム100の一部である、または自動仕上げシステム100と結合されるように構成される表面評価システム1000が含まれるが、さらなる例では、自動仕上げシステム100と結合されることなく使用される表面評価システム1000が含まれ得る、または、自動仕上げシステム100の周りに及び/もしくは自動仕上げシステム100の外部に分配される表面評価システム1000の要素を伴う表面評価システム1000が含まれ得る。
【0138】
例えば、いくつかの実施形態では、表面評価システム1000は、オペレータまたは作業者が試験面1001に対して位置決めできるハンドヘルドユニットに全体的または部分的に搭載できる。いくつかの実施形態では、表面評価システム1000は、フレーム1010と接触面1001との間に搭載されたホイール、ローラー、ボールキャスター等を利用して、表面1001に沿った仕上げ評価システム1000の移動を容易にし、表面1001への損傷を回避し得る。いくつかの例では、係るハンドヘルドユニットは、表面評価システム1000の内部で互いに対して、または表面評価システム1000のフレーム1010に対して、個々のセンサ、ライト等を位置決めるための位置決めステージを含み得る。
【0139】
いくつかの例では、センサ及び/またはライトは、また、位置決めステージでグループとして搭載され得る。係る位置決めステージは手動で及び/またはアクチュエータによって調節され得、アクチュエータは、モータ、サーボモータ、回転ステージ、油圧ステージ、及び空気圧ステージ、磁気ステージ等を含み得る。位置決めステージは、位置の制御を可能にするためにエンコードまたはマーク付けされ得る。位置決めステージを使用して、センサ及びライトを移動させ、表面までの異なる角度及び距離から同じエリアの複数の測定値及び画像を収集し得る。
【0140】
ハンドヘルド式表面評価システム1000は、ハンドル1080と、試験面1001と接触する表面評価システム1000の一部(例えば、フレームベース1012、アクチュエータ1070等)との間に柔軟ステージを含み得る。柔軟ステージを使用して、表面を損傷することなく、表面評価システム1000を試験面1000または他の基準面と直接接触させることができる。様々な例では、柔軟ステージを装備することで、試験面1001との接触がいつ行われたか、及び試験面1001との接触中にステージがどれだけ移動したかまたは曲がったかをキャプチャできる。いくつかの例では、この情報を使用して、試験面1001の平面性を達成し得る、またはハンドヘルドユニット、接触点、及び/もしくはシステムフレーム1010に対する表面1001に関する情報を表面評価システム1000に提供し得る。また、接触から得られた情報を使用して、システムが標的表面から所望の距離及び角度に位置決めされているかどうかについて、ユーザにフィードバックを提供し得る。接触フィードバックを使用して、いったん所望の位置に到達すると、表面評価システム1000による測定値を自動的にトリガし得る。例えば、表面評価作業中に、表面評価システム1000が標的表面1001を評価するために適切な位置にあるかどうかの決定を行うことができ、決定されれば、(例えば、標的表面1001の画像及び/またはビデオを取得すること等によって)表面評価システム1000を自動的にトリガして、標的表面1001の評価を開始できる。
【0141】
さらなる実施形態では、表面評価システム1000は、オペレータが標的表面の付近に設置できるフロアスタンドに全体的または部分的に搭載できる。いくつかの例では、表面評価システム1000は、1つ以上の仕上げステップ中、部屋にあるままであり、異なるステップまたは作業が表面の仕上げをどのように変えるかをキャプチャできる、または表面評価システム1000をプロセスの最後に使用して、標的表面(複数可)の最終品質を測定できる。いくつかの例では、フロアスタンドは、仕上げ評価のために一貫した照明条件を設定するライトだけを含み得る。いくつかの例では、フロアスタンドはホイールに搭載され、位置決めを容易にし得、ホイールはロック機構等を含み得る。いくつかの例では、表面評価システム1000は、天井または他の頭上の特徴から吊り下げできるフレームに全体的または部分的に搭載され得る。表面評価システム1000を数時間または数日間にわたってエリアに放置して、異なる環境照明条件で(例えば、異なる時間帯の間、室内照明がある等)、1つ以上の表面の表面品質をキャプチャできる。
【0142】
いくつかの実施形態では、評価システム1000は、個人用保護具、ベスト、またはオペレータもしくは他のユーザが着用する別の物品に全体的または部分的に搭載できる。いくつかの例では、オペレータが1つ以上の表面に対して移動するとき、表面評価システム1000は、1つ以上の表面に関連する画像及びデータをキャプチャでき、画像及びデータを処理して表面の仕上げを評価できる。オペレータは、フロアスタンドユニットを利用して、1つ以上の表面を照明し、オペレータが1つ以上の表面を検査するときにデータをキャプチャし得る。
【0143】
いくつかの実施形態では、表面評価システム1000は、光、レーザー、ディスプレイ、振動、音等を使用して、表面評価システム1000または自動仕上げシステム100のオペレータにフィードバックまたは命令を提供できる。一例では、表面評価システム1000が標的表面1001に十分に近づくまで赤色光を照射し、その時点で、光は緑色に変化して、表面の評価を行うために、表面評価システム1000が標的表面1001に十分に近いことを視覚的に示す。表面評価システム1000は、距離センサ1030、接触センサ1040等を使用して、標的表面1001までの距離を測定でき、表面評価システム1000を使用して、ユーザまたは自動仕上げシステム100に通知できる。一実施形態では、グリッドは、表面評価システム1000の標的位置をユーザに提供するために、別個のユニットから表示され得る。いくつかの例では、メガネ、プロジェクター、スクリーン等の拡張現実システムを使用して、表面評価システム1000の標的位置または表面1001の場所に関するガイダンスをユーザに与えることができる。
【0144】
本明細書で説明されるように、1つ以上の柔軟ステージは、表面評価システム1000及び/または自動仕上げシステム100の一部となり得る。いくつかの例では、柔軟ステージは空気圧システムを含み得、その柔軟性は受動的または能動的に制御され得る。いくつかの例では、係る柔軟性は、センサの読み取り値を使用して、柔軟ステージの位置を能動的に制御し、許容限界値内に接触力を維持できる油圧システム及び/または電気機械ステージを使用して実現し得る。いくつかの例では、柔軟ステージには、表面評価システム1000の接触点に圧力センサ、力センサ、伝導度センサ等を含む接触センサを装備できる。また、柔軟ステージには、ステージの両端の間の距離を測定するセンサを装備できる。例えば、柔軟ステージが圧縮または拡張するとき、ステージの両端間の距離が変化し得る。エンコーダ(例えば、光学エンコーダ、磁気エンコーダ、インクリメンタルエンコーダ、アブソリュートエンコーダ、直交エンコーダ等)、ポテンショメータ、リミットスイッチ、ホール効果センサ、油圧ステージ、空気圧ステージ用の流量センサ等を使用して、両端間の距離を測定できる。いくつかの例では、柔軟ステージは、ステージが延在し過ぎる、または圧縮し過ぎるのを防ぐための変位制限を含み得る。
【0145】
様々な実施形態では、表面評価システム1000は、標的表面1001の評価エリアの周りにライトボックスを作成するためのカバーまたはシールドを含み得る。例えば、係るカバーまたはシールドはフレーム1010に結合できる。ライトボックスを使用して、固定の照明条件を作成し、異なる標的表面1001の比較を可能にし、異なるセンサ(例えば、1つ以上のカメラ1050、スキャナ160等)の理想的または望ましい照明条件を作成できる。カバーまたはシールドを使用して、外部光を遮断でき、いくつかの例では、係るカバーまたはシールドは取り外し可能及び調節可能であり得る。カバーまたはシールドは、作業者または他のシステムを妨害することなく、表面評価システム1000によって明るい光を使用することを可能にし得る。いくつかの例では、表面評価システム1000は、フォトセンサ、カメラ等を使用して、周囲照明条件を検出及び記録でき、これにより、周囲照明は、キャプチャされた画像において除去もしくは補償され得る、または周囲照明を使用して、異なるセンサ(例えば、1つ以上のカメラ1050、スキャナ160等)の較正を調節し得る。
【0146】
様々な例では、表面評価システム1000は、制御面または参照サンプルを使用して、表面評価システム1000を較正できる。例えば、一実施形態では、制御面または参照サンプルを部屋に設置し、表面評価システム1000の較正ルーチン中に基準として使用できる。いくつかの実施形態では、参照サンプルまたは制御面は、表面評価システム1000の永久的な固定具であり得る。例えば、一実施形態では、参照サンプルはフレームベース1012の角に設置され、それにより、センサ及び/またはカメラ(例、カメラ1050及び/またはスキャナ160)は、標的表面1001及び参照サンプルの両方をキャプチャする。これにより、既知の参照サンプル及び標的表面を同じ条件で評価することを可能にし得る。いくつかの例では、既知の参照サンプルからのデータ及び画像を使用して、標的表面1001の測定におけるノイズ及び照明表面1001の異なる照明条件について明確にし得る。既知の参照サンプルは、標的表面の測定値及び/または標的表面の画像から引かれ、相対的な仕上げ評価を達成し得る。いくつかの例では、既知の参照サンプルを使用して、表面評価システム1000を再較正する必要があるかを決定し得る。
【0147】
様々な実施形態では、表面評価システム1000、自動仕上げシステム100、または他のコンピューティングシステムは、標的表面1001の別個の画像を一緒にスティッチして、対応するトポグラフィデータを有するより大きい画像を作成できる。係るスティッチは、表面全体をユーザに表示する、または表面評価システム1000、自動仕上げシステム100、もしくは他のコンピューティングシステムによって表面全体を取り込むことを可能にし得る。いくつかの例では、標的表面1001またはその一部の複数の画像を含むワークスペースデータは、データと画像セットとの対応する特徴を発見することによって一緒にスティッチできる。また、視覚オドメトリ、制御点、GPS、特徴タグ、または他の適切な方法を使用して、係るスティッチを行い得る。いくつかの例では、表面評価システム1000は、画像及び/またはデータをキャプチャしながら、標的表面1001の上にパターンを投影または表示して、対応させるために外部パターンを使用することによって、ワークスペースのスティッチを容易にできる。いくつかの例では、自動仕上げシステム100の移動式ベース、垂直ステージ、ロボットマニピュレータ、または他の要素の動きを使用して、センサ読み取り値及び/または画像の相対距離の推定値を与えることができる。
【0148】
本開示の実施形態は、以下の条項を考慮して説明できる。
1.自動乾式壁仕上げシステムであって、
移動式ベースユニットと、
ベース端と遠位端との間に延在するロボットアームであって、前記ロボットアームの前記ベース端において前記移動式ベースユニットに結合される、前記ロボットアームと、
前記ロボットアームの前記遠位端において結合されるエンドエフェクタと、
少なくとも1つのライトと、標的表面データを生成し、壁アセンブリの表面を評価する、1つ以上の視覚システムとを備える、表面評価システムと、
計算プランナーを実行するコンピューティングデバイスであって、前記計算プランナーが、
前記標的表面データを前記1つ以上の視覚システムから取得し、
前記エンドエフェクタ、前記ロボットアーム、及び前記ベースユニットを駆動し、前記標的表面データに少なくとも部分的に基づいて、前記エンドエフェクタによって1つ以上の乾式壁作業を行うための命令を生成し、前記エンドエフェクタ、前記ロボットアーム、及び前記ベースユニットを駆動するための命令を前記生成することは、前記標的表面データに少なくとも部分的に基づいて、前記エンドエフェクタ、前記ロボットアーム、及び前記ベースユニットの少なくとも1つのパラメータを調整することを含み、前記1つ以上の乾式壁作業は、仕上げ品質閾値を下回ると評価される前記壁アセンブリの前記表面の少なくとも1つの第1の部分を修整することと、前記仕上げ品質閾値を上回ると評価される仕上げを実現するために前記表面の少なくとも1つの第2の部分を再仕上げすることと、のうちの少なくとも1つを含み、
前記エンドエフェクタ、前記ロボットアーム、及び前記ベースユニットを自動的に駆動し、前記生成された命令に基づいて、前記1つ以上の乾式壁作業を行う、前記コンピューティングデバイスと、
を備える、前記自動乾式壁仕上げシステム。
【0149】
2.前記1つ以上の視覚システムは、3Dスキャナ、レーザースキャナ、及びカメラの1つ以上を備える、条項1に記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【0150】
3.前記少なくとも1つのライトは、前記標的表面データを生成するとき、前記表面評価システムによって制御され、前記制御は、
前記少なくとも1つのライトの強度を変調することと、
前記少なくとも1つのライトの波長を変調することと、
前記少なくとも1つのライトの入射角を変化させることと、
前記少なくとも1つのライトをオン及びオフにすることと、
の1つ以上を含む、条項1または2に記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【0151】
4.前記少なくとも1つのライト及び前記1つ以上の視覚システムの少なくとも1つは、前記エンドエフェクタに配置される、条項1~3のいずれかに記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【0152】
5.前記少なくとも1つのライト及び前記1つ以上の視覚システムの少なくとも1つは、前記エンドエフェクタに配置される、条項1~4のいずれかに記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【0153】
6.前記1つ以上の視覚システムは、前記表面の1つ以上の表面評価画像または表面評価測定値を取得し、
前記1つ以上の表面評価画像または表面評価測定値が取得されたとき、前記自動乾式壁仕上げシステムの過去の位置に対応する位置データは、前記1つ以上の表面評価画像または表面評価測定値に少なくとも部分的に基づいて生成され、
前記計算プランナーは、前記位置データに少なくとも部分的に基づいて、前記自動乾式壁仕上げシステムの位置誤差を決定する、条項1~5のいずれかに記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【0154】
7.前記表面評価システムは前記少なくとも1つのライトを設定し、前記設定は、
室内照明条件をシミュレートすることと、
最も強い照明設定を前記表面に適用し、前記表面の欠陥を強調することと、
の少なくとも1つのために行われる、条項1~6のいずれかに記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【0155】
8.前記計算プランナーは、アップロードされた建築図及びビルディングインフォメーションモデル(BIM)の少なくとも1つから壁アセンブリ情報を使用し、前記使用は、
前記仕上げ品質閾値を達成することと、
前記壁アセンブリ情報または環境照明モデルに基づいて決定された室内照明を表す前記少なくとも1つのライトによって生成される照明を設定することと、
の1つ以上のために行われる、条項1~7のいずれかに記載の自動乾式壁仕上げシステム。
【0156】
9.表面の評価中に、標的表面データを生成する1つ以上の視覚システムを備え、前記1つ以上の視覚システムは、
少なくとも1つのライト、
カメラ、
構造化ライトカメラ、
レーザースキャナ、及び
3Dスキャナ
の2つ以上を備える、表面評価システム。
【0157】
10.前記表面はコーティングを含み、前記コーティングは、前記表面上の前記コーティングのトポグラフィを強調するために着色され、前記強調されたトポグラフィは前記1つ以上の視覚システムによって観察可能である、条項9に記載の表面評価システム。
【0158】
11.前記少なくとも1つのライトは、前記表面のトポグラフィを強調するように構成され、前記強調は、
前記表面に対するある入射角で前記少なくとも1つのライトを照らして、前記表面のトポグラフィを強調することと、
前記表面の画像の各々の第1のセット及び第2のセットをキャプチャするとき、ライトの波長の第1のセット及び第2のセットを前記表面に適用することであって、前記ライトの波長の第1のセット及び第2のセットは、前記画像の第1のセット及び第2のセットの前記表面のトポグラフィを強調するために選択される、前記適用することと、
の少なくとも1つによって行われる、条項9または10に記載の表面評価システム。
【0159】
12.前記少なくとも1つのライトは、部屋が建てられた後に、前記部屋の予想される照明条件をシミュレートする方法で、光を前記表面に当てる、条項9~11のいずれかに記載の表面評価システム。
【0160】
13.前記表面評価システムはハンドヘルドユニットに配置され、前記ハンドヘルドユニットは、
複数のライトと、
第1のカメラと、
前記表面に関するフィードバックを提示するように構成されるディスプレイと、
を含む、条項9~12のいずれかに記載の表面評価システム。
【0161】
14.前記複数のライト及びカメラは、前記カメラが前記複数のライトによって生成される制御された照明によって画像を取得することを可能にするライトボックス内に包囲される、条項13に記載の表面評価システム。
【0162】
15.前記1つ以上の視覚システムは熱探知カメラを備え、前記熱探知カメラによって生成された1つ以上の画像は、
コーティングが前記表面に塗布されている前記表面の一部分を識別することと、
前記表面に塗布された異なるコーティング厚のエリアを識別することと、
前記表面に塗布されたコーティングが乾燥しており、研磨される基準を満たしていることを決定することと、
の1つ以上のために使用される、条項9~14のいずれかに記載の表面評価システム。
【0163】
16.拡張現実システムをさらに含み、前記拡張現実システムは、
前記表面に塗布されたコーティングが仕上げ品質閾値を満たしていない前記表面の少なくとも1つのエリアを示すことと、
前記表面評価システムがユーザによって位置決めされるべき前記表面の場所を示すことと、
の1つ以上を行うように構成され、
前記拡張現実システムは1つ以上のスクリーン、プロジェクター、レーザー、または拡張メガネを備える、条項9~15のいずれかに記載の表面評価システム。
【0164】
17.前記表面評価システムは、アップロードされた建築図及びビルディングインフォメーションモデル(BIM)の少なくとも1つから建築アセンブリ情報を使用し、前記使用は、
仕上げ品質閾値を達成することと、
前記建築アセンブリ情報または環境照明モデルに基づいて決定された室内照明を表す前記少なくとも1つのライトによって生成される照明を設定することと、
の1つ以上のために行われる、条項9~16のいずれかに記載の表面評価システム。
【0165】
18.前記表面評価システムは前記表面の少なくとも一部分の仕上げ品質に関するレポートを作成するために使用される表面品質データを生成する、条項9~18のいずれかに記載の表面評価システム。
【0166】
19.較正データを使用して、前記1つ以上の視覚システムによって生成された画像に少なくとも部分的に基づいて、表面品質を達成する画像分析プログラムを較正し、
前記較正データは、前記表面のトポグラフィ測定値及び人間によってラベル付けされたデータセットの少なくとも1つを含む、条項9~19のいずれかに記載の表面評価システム。
【0167】
20.前記表面評価システムは、1つ以上の表面仕上げ特徴に少なくとも部分的に基づいて、前記表面の仕上げを評価し、前記1つ以上の表面仕上げ特徴は、
表面テクスチャ、
表面の多孔性、
表面の欠陥のサイズ及び数、
表面反射率、
表面光沢、ならびに
表面平面性、の少なくとも1つを含み、
前記表面の前記評価は、前記1つ以上の表面仕上げ特徴が各々の定義された表面仕上げ品質閾値を満たしているかどうかを決定することを含む、条項9~20のいずれかに記載の表面評価システム。
【0168】
説明される実施形態は、様々な修正及び代替形態が可能であり、その具体例は、図面に例として示されており、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、説明される実施形態は、開示される特定の形態または方法に限定されるべきではなく、逆に、本開示は、全ての修正、均等物、及び代替物を含むことを理解されたい。
【国際調査報告】