(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-14
(54)【発明の名称】変圧器絶縁特性試験装置
(51)【国際特許分類】
H01F 30/10 20060101AFI20220407BHJP
H01F 27/24 20060101ALI20220407BHJP
H01F 27/28 20060101ALI20220407BHJP
H01F 27/30 20060101ALI20220407BHJP
G01R 31/62 20200101ALI20220407BHJP
G01R 31/72 20200101ALI20220407BHJP
【FI】
H01F30/10 Z
H01F30/10 H
H01F27/24 E
H01F27/24 Z
H01F27/28 K
H01F27/30 160
G01R31/62
G01R31/72
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021550079
(86)(22)【出願日】2019-07-19
(85)【翻訳文提出日】2021-08-26
(86)【国際出願番号】 KR2019008976
(87)【国際公開番号】W WO2020196994
(87)【国際公開日】2020-10-01
(31)【優先権主張番号】10-2019-0034099
(32)【優先日】2019-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス、エレクトリック、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LS ELECTRIC CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】127,LS-ro,Dongan-gu,Anyang-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100140822
【氏名又は名称】今村 光広
(72)【発明者】
【氏名】リ、スンウク
【テーマコード(参考)】
2G014
5E043
【Fターム(参考)】
2G014AA15
2G014AB04
2G014AB49
5E043BA04
5E043FA07
(57)【要約】
本発明は変圧器絶縁特性試験装置に関し、互いに同心配置される低圧巻線部および高圧巻線部と、低圧巻線部および高圧巻線部が結合されるものの、低圧巻線部と高圧巻線部の高さに応じて高さの調節が可能な試験用鉄心部と、低圧巻線部の巻線の両端に連結される低圧端子部と、高圧巻線部の巻線の両端に連結される高圧端子部と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに同心配置される低圧巻線部および高圧巻線部;
前記低圧巻線部および高圧巻線部が結合されるものの、前記低圧巻線部と高圧巻線部の高さに応じて高さの調節が可能な試験用鉄心部;
前記低圧巻線部の巻線の両端に連結される低圧端子部;および
前記高圧巻線部の巻線の両端に連結される高圧端子部を含む、変圧器絶縁特性試験装置。
【請求項2】
前記試験用鉄心部の中央鉄心と前記低圧巻線部との間に位置して、前記低圧巻線部との間隔を調節する鉄心シールド部をさらに含む、請求項1に記載の変圧器絶縁特性試験装置。
【請求項3】
前記鉄心シールド部は、
前記中央鉄心の周りに配置される内側絶縁部と、前記内側絶縁部の外面に位置するシールド部と、前記シールド部を包み込む外側絶縁部と、前記シールド部と試験用鉄心部の間の電気的連結のためのバスバーと、を含む、請求項2に記載の変圧器絶縁特性試験装置。
【請求項4】
前記シールド部は、
上下に長い金属バーを含み、前記金属バーの数を調節してシールド部の直径を調節することを特徴とする、請求項3に記載の変圧器絶縁特性試験装置。
【請求項5】
前記試験用鉄心部は、
上部ヨークと、下部ヨークに分割され、
前記上部ヨークと下部ヨークの間で高さの調節が可能な高さ調節部を含む、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の変圧器絶縁特性試験装置。
【請求項6】
前記高さ調節部は上下に多数に分割された構造であり、分割された高さ調節部の使用数量によって試験用鉄心部の高さを調節できることを特徴とする、請求項5に記載の変圧器絶縁特性試験装置。
【請求項7】
前記上部ヨークと前記高さ調節部、前記高さ調節部と前記下部ヨークは互いに凹凸構造によって結合されることを特徴とする、請求項6に記載の変圧器絶縁特性試験装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は変圧器絶縁特性試験装置に関し、さらに詳細には変圧器の製造工程中に巻線部の絶縁特性をテストできる変圧器絶縁特性試験装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の変圧器開発の話題は高効率および軽量化である。変圧器に使われる主材料である銅、鉱油、炭素鋼を変更していない状態で軽量化のためには、主材料の使用量を増やすか、絶縁距離を減らさなければならない。特に軽量化のために絶縁距離を減らすことは絶縁特性を低下させる原因となる。
【0003】
変圧器の試験は基本試験、絶縁試験、特性試験、制御盤試験、その他試験を含む。特性試験で最も重要な試験の一つである絶縁試験は雷衝撃、開閉衝撃、常用周波数耐電圧試験、誘導耐電圧試験、部分放電試験を含み、変圧器の安全性に関連した事項をテストすることになる。
【0004】
従来の変圧器絶縁特性試験装置は、変圧器の製作を完了した後になされる。すなわち、巻線部と鉄心部をそれぞれ製造して巻線部と鉄心部を互いに組み立て、真空乾燥および筐体に入れて組み立てた後、絶縁特性をテストすることになる。
【0005】
超高圧変圧器は仕様により約3~6ヶ月の製作期間が必要とされる。
【0006】
従来のように変圧器の絶縁特性試験を変圧器の製作が完了した後に実行する場合、絶縁特性試験を通過できないと設計を変更しなければならない。
【0007】
したがって、絶縁特性試験を通過するまで、それまでの製作工程を繰り返して超高圧変圧器を製作しなければならないため、費用と時間の損失が大きいという問題点があった。
【0008】
このような問題点を解決するために、したがって変圧器メーカーは絶縁設計の整合性を高めるためにCAE(Computer Aided Engineering)を活用した絶縁解析技法や絶縁材料試験を通じて絶縁基準を確保し、絶縁を補強するための方法を導き出すのに多くの資源を投入している。
【0009】
しかし、このような方法も、製作後に試験を通じて点検することができるが、製作過程中には絶縁に対する問題を事前に点検することができない、という短所を有している。
【0010】
特に、最近変圧器が高効率、軽量化のためによりコンパクトな絶縁設計を求められているため、さらに絶縁事故の発生頻度が高まっている。
【0011】
既存の、製作過程での絶縁に対する点検は、設計案による絶縁厚さおよび距離を測定することで製造上のエラーは減らすことはできるものの、設計上のエラーは減らすことはできない短所を有している。
【0012】
また、サンプル試料を活用した試験は変圧器の巻線と鉄心間のキャパシタンスによる電位の振動現象を反映できないため、絶縁設計の健全性を確認できないという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】中国公開特許CN108414876A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
前記のような問題点を勘案した本発明が解決しようとする課題は、変圧器の製作過程で絶縁特性をテストできる絶縁特性試験装置を提供することにある。
【0015】
また、本発明の他の課題は巻線部の多様な大きさに適用できる絶縁特性試験装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記のような技術的課題を解決するための本発明の変圧器の絶縁特性試験装置は、互いに同心配置される低圧巻線部および高圧巻線部と、前記低圧巻線部および高圧巻線部が結合されるものの、前記低圧巻線部と高圧巻線部の高さに応じて高さの調節が可能な試験用鉄心部と、前記低圧巻線部の巻線の両端に連結される低圧端子部と、前記高圧巻線部の巻線の両端に連結される高圧端子部と、を含む。
【0017】
本発明の実施例において、前記試験用鉄心部の中央鉄心と前記低圧巻線部との間に位置して前記低圧巻線部との間隔を調節する鉄心シールド部をさらに含むことができる。
【0018】
本発明の実施例において、前記鉄心シールド部は、前記中央鉄心の周りに配置される内側絶縁部と、前記内側絶縁部の外面に位置するシールド部と、前記シールド部を包み込む外側絶縁部と、前記シールド部と試験用鉄心部の間の電気的連結のためのバスバーと、を含むことができる。
【0019】
本発明の実施例において、前記シールド部は、上下に長い金属バーを含み、前記金属バーの数を調節してシールド部の直径を調節することができる。
【0020】
本発明の実施例において、前記試験用鉄心部は、上部ヨークと、下部ヨークに分割され、前記上部ヨークと下部ヨークの間で高さの調節が可能な高さ調節部を含むことができる。
【0021】
本発明の実施例において、前記高さ調節部は上下に多数に分割された構造であり、分割された高さ調節部の使用数量によって試験用鉄心部の高さを調節することができる。
【0022】
本発明の実施例において、前記上部ヨークと前記高さ調節部、前記高さ調節部と前記下部ヨークは互いに凹凸構造によって結合されるものであり得る。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、変圧器の絶縁特性試験を変圧器の製作過程で遂行できるようにすることによって、絶縁特性試験を通過できない場合にも変圧器の製作費用と時間を節減できる効果がある。
【0024】
より具体的には、本発明は試験用鉄心部を別途に製作して巻線部を製作した状態で、試験用鉄心部と巻線部を結合した状態で絶縁特性試験を遂行できるようにすることによって、巻線部と鉄心部間のキャパシタンスによる電位の振動現象を反映した絶縁特性試験を遂行できる効果がある。
【0025】
併せて、本発明は巻線部の設計仕様に符合するように鉄心部の構造を容易に変更して適用するとともに、鉄心部と巻線部の間の間隔を調節できるシールド部を適用することによって、多様な設計仕様の巻線部に対する絶縁特性試験を可能にする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の好ましい実施例に係る変圧器絶縁特性試験装置の構成図である。
【
図2】本発明の好ましい実施例に係る変圧器の絶縁特性試験装置の試験用鉄心部の結合状態構成図である。
【
図4】本発明に適用される試験用鉄心部の分解斜視図である。
【
図5】鉄心シールド部を説明するための例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の構成および効果を十分に理解するために、添付した図面を参照して本発明の好ましい実施例を説明する。しかし、本発明は以下で開示される実施例に限定されるものではなく、多様な形態で具現され得、多様な変更を加えることができる。ただし、本実施例に対する説明は本発明の開示を完全なものとし、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。添付された図面で構成要素は説明の便宜のためにその大きさを実際より拡大して図示したものであり、各構成要素の比率は誇張または縮小され得る。
【0028】
「第1」、「第2」等の用語は多様な構成要素の説明に使われ得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われ得る。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく「第1構成要素」は「第2構成要素」と命名され得、同様に「第2構成要素」も「第1構成要素」と命名され得る。また、単数の表現は文脈上明白に異なって表現しない限り、複数の表現を含む。本発明の実施例で使われる用語は異なって定義されない限り、該当技術分野で通常の知識を有する者に通常的に知られている意味で解釈され得る。
【0029】
以下では、図面を参照して本発明の一実施例に係る変圧器の絶縁特性試験装置について詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明の好ましい実施例に係る変圧器の絶縁特性試験装置の構成図である。
【0031】
図1を参照すると、本発明の好ましい実施例に係る変圧器の絶縁特性試験装置は、互いに同心配置される低圧巻線部200および高圧巻線部300と、前記低圧巻線部200および高圧巻線部300が結合されるものの、前記低圧巻線部200と高圧巻線部300の高さに応じて高さの調節が可能な試験用鉄心部100と、前記低圧巻線部200の巻線の両端に連結される低圧端子部410、420と、前記高圧巻線部300の巻線の両端に連結される高圧端子部430、440を含んで構成される。
【0032】
前記低圧巻線部200と高圧巻線部300はコイルが巻線されているものであって、全体として円筒状であり、高圧巻線部300と低圧巻線部200はそれぞれ変圧器の1次側と2次側となるか、その反対に2次側と1次側となり得る。
【0033】
このように、高圧巻線部300と低圧巻線部200にそれぞれ電流を供給したり、誘導電流を引き出したりするための端子部が形成されている。すなわち、低圧巻線部200の両端には低圧端子部410、420が連結され、高圧巻線部300の両端には高圧端子部430、440が連結されている。
【0034】
図2は本発明の好ましい実施例に係る変圧器の絶縁特性試験装置の試験用鉄心部の結合状態構成図であり、
図3は
図2の分解斜視図である。
【0035】
図2と
図3をそれぞれ参照すると、本発明の試験用鉄心部100は、上部ヨーク110、下部ヨーク120および前記上部ヨーク110と下部ヨーク120を連結し、高さの調節が可能な高さ調節部130を含んで構成される。
【0036】
前記上部ヨーク(yoke、110)は例えば、水平な基材の中央と両側端から下向きに突出した突出部を有することができ、具体的には、地面と水平な第1水平基材111と、第1水平基材111の中央部から下向きに延びる第1中央鉄心112と、第1水平基材111の両側端から下向きに延びるガイド鉄心113、114を含むことができる。
【0037】
これと同様に、下部ヨーク120は地面と水平な第2水平基材121と、第2水平基材121の中央部から上向きに延びる第2中央鉄心122と、第2水平基材121の両側端から上向きに延びるガイド鉄心123、124を含む。
【0038】
前記第1中央鉄心112と第2中央鉄心122は前記低圧巻線部200と高圧巻線部300の同心軸に該当するものである。すなわち、第1中央鉄心112と第2中央鉄心122は円筒形構造の前記低圧巻線部200の内側の中央に位置することになる。
【0039】
前記高さ調節部130は第1中央鉄心112と第2中央鉄心122の間を連結する第3中央鉄心131と、それぞれ上部ヨーク110のガイド鉄心113、114と下部ヨーク120のガイド鉄心123、124の間を上下に連結するガイド鉄心132、133を含む。
【0040】
前記第3中央鉄心131とガイド鉄心132、133は上下に多数に分割された構造で提供され得る。すなわち、第3中央鉄心131とガイド鉄心132、133は上下に配置される多数の構造物の結合からなり、その数の調節によって全体の試験用鉄心部100の高さを調節することができる。
【0041】
このような試験用鉄心部100の高さの調節は低圧巻線部200と高圧巻線部300の設計仕様のうち高さに対応するためのものであり、低圧巻線部200および高圧巻線部300の高さに符合するように試験用鉄心部100の高さを調節することができる。
【0042】
したがって、本発明では正式の鉄心部を製作する前に、低圧巻線部200と高圧巻線部300を製造した後、試験用鉄心部100を使って絶縁試験を遂行することとする。
【0043】
特に、試験用鉄心部100は上部ヨーク110、下部ヨーク120および高さ調節部130で分割構成し、製作された低圧巻線部200および高圧巻線部300を下部ヨーク120の上部に位置させるものの、第2中央鉄心122が低圧巻線部200の中央に挿入された状態で位置させる。
【0044】
その後、高さ調節部130をなす第3中央鉄心131とガイド鉄心132、133を低圧巻線部200および高圧巻線部300の高さに符合するように下部ヨーク120上に装着し、最後に上部ヨーク110を覆って
図1に図示した絶縁試験が可能な試験装置の構造を作る。
【0045】
図4は、本発明の他の実施例に係る試験用鉄心部の構成図である。
【0046】
図4を参照すると、本発明の他の実施例に係る試験用鉄心部は、上部ヨーク110、下部ヨーク120、高さ調節部130を含む。
【0047】
高さ調節部130は前述した通り、それぞれ上下に多数に分割された構造の第3中央鉄心131とガイド鉄心132、133を含む。
【0048】
前記高さ調節部130は上部が上部ヨーク110に接し、下部は下部ヨーク120に接するものであって、堅固な結合のために相対面と凹凸構造によって物理的に結合される構造を提供することができる。
【0049】
すなわち、凹溝bが上部ヨーク110の高さ調節部130の接触面に形成され、高さ調節部130の第3中央鉄心131とガイド鉄心132、133の上部には凹溝bに挿入される突出部aが設けられて互いに安定した結合が可能となる。
【0050】
これと同様に、高さ調節部130の第3中央鉄心131とガイド鉄心132、133の下部ヨーク120と接する面には凹溝bが形成され、下部ヨーク120の突出部aが結合され得る構造を提供する。
【0051】
このように、本発明は試験用鉄心部100を上部ヨーク110、高さ調節部130、下部ヨーク120の構造で分割して、製造された低圧巻線部200と高圧巻線部300を容易に装着することができ、低圧巻線部200と高圧巻線部300が装着された状態で分割された試験用鉄心部100の結合安全性を高めて絶縁試験時の動きの発生を防止することによって試験の安定性を確保することができる。
【0052】
以上で説明した通り、本発明は分割構成された試験用鉄心部100を提供して、先に製作された低圧巻線部200と高圧巻線部300の高さにかかわらず絶縁試験を遂行することができる。
【0053】
絶縁試験において、低圧巻線部200と高圧巻線部300の絶縁特性が要求値に及ばない場合、低圧巻線部200と高圧巻線部300の設計を変更して再度製作をしなければならない。
【0054】
この時、従来とは異なって鉄心部まで設計変更をする必要がないため、費用と時間の消耗量を減らすことができる。
【0055】
また、本発明は鉄心部と巻線部の間の正確な距離を維持するために、試験用鉄心と低圧巻線部の間の間隔を維持できる鉄心シールド部をさらに含むことができる。
【0056】
図5は、鉄心シールド部の概念を説明するための例示図である。
【0057】
図5を参照すると、本発明に適用された試験用鉄心部100は、中央鉄心400と、中央鉄心400を挟んで互いに対称となる位置に位置するガイド鉄心500を含む。
【0058】
この時、中央鉄心400は前述した第1~第3中央鉄心112、122、131が結合されたものと理解され得、ガイド鉄心500は上部ヨーク110のガイド鉄心113、114、下部ヨーク120のガイド鉄心123、124、高さ調節部130のガイド鉄心132、133が積層された構造と理解されるべきである。
【0059】
前記中央鉄心400を中心として低圧巻線部200と高圧巻線部300が結合されている。この時、低圧巻線部200と高圧巻線部300は円筒形の構造であり、設計上直径が決定されている。
【0060】
しかし、本発明に適用される試験用鉄心部100は、高さ調節部130の適用によって高さの調節は可能であるものの、中央鉄心400の直径を調節する手段がないため中央鉄心400と低圧巻線部200の間の間隔を一定に維持し難い特徴がある。
【0061】
これを補完するために前記中央鉄心400と低圧巻線部200の間に鉄心シールド部600をさらに含むことができる。
【0062】
図6は、鉄心シールド部600の一部を切開した斜視図である。
【0063】
図6を参照すると、鉄心シールド部600は、前記中央鉄心400の周りから所定距離離隔して位置する円筒形の内側絶縁部610と、前記内側絶縁部610の外面に多数で設置された金属バー621を含むシールド部620と、前記シールド部620の外面を覆う外側絶縁部630と、前記シールド部620と中央鉄心400の電気的な連結のためのバスバー640と、を含んで構成される。
【0064】
前記内側絶縁部610と外側絶縁部630は板状の構造を円筒形に巻いて使うものとし、したがって、直径の調節が可能であるものとする。
【0065】
また、シールド部620は垂直方向の金属バー621の結合で金属バー621の数を調節して、同様に直径の調節が可能なものとすることができる。
【0066】
このように、
図5に図示した通り、中央鉄心400と低圧巻線部200の間に設置される円筒形の鉄心シールド部600の直径を調節することができる。
【0067】
したがって、鉄心シールド部600と低圧巻線部200の間の間隔を一定に調節および維持することができるようになる。
【0068】
また、鉄心シールド部600のシールド部620にはバスバー640が連結されており、バスバー640は前記試験用鉄心部100と電気的に連結される。
【0069】
したがって、本発明は実質的に中央鉄心400の直径を拡張する効果を示し、低圧巻線部200の直径に対応して一定の間隔を維持することができるため、絶縁試験の信頼性を向上させることができるようになる。
【0070】
以上で本発明に係る実施例が説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該分野で通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形および均等な範囲の実施例が可能であることが理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は次の特許請求の範囲によって定められるべきである。
【産業上利用の可能性】
【0071】
本発明は自然法則を利用して再使用および大きさの調節が可能な絶縁特性試験装置の構造に関する技術であり、産業上の利用可能性がある。
【符号の説明】
【0072】
100:試験用鉄心部
110:上部ヨーク
120:下部ヨーク
130:高さ調節部
200:低圧巻線部
300:高圧巻線部
400:中央鉄心
500:ガイド鉄心
600:鉄心シールド部
610:内側絶縁部
620:シールド部
630:外側絶縁部
640:バスバー
【国際調査報告】