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特表2022-522331流体サンプル用流路を備えるカートリッジ、カートリッジを具備するアセンブリ、および光学装置をカートリッジの流路と位置合わせする方法
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  • 特表-流体サンプル用流路を備えるカートリッジ、カートリッジを具備するアセンブリ、および光学装置をカートリッジの流路と位置合わせする方法 図1
  • 特表-流体サンプル用流路を備えるカートリッジ、カートリッジを具備するアセンブリ、および光学装置をカートリッジの流路と位置合わせする方法 図2
  • 特表-流体サンプル用流路を備えるカートリッジ、カートリッジを具備するアセンブリ、および光学装置をカートリッジの流路と位置合わせする方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-18
(54)【発明の名称】流体サンプル用流路を備えるカートリッジ、カートリッジを具備するアセンブリ、および光学装置をカートリッジの流路と位置合わせする方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/05 20060101AFI20220411BHJP
【FI】
G01N21/05
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544548
(86)(22)【出願日】2019-01-31
(85)【翻訳文提出日】2021-09-16
(86)【国際出願番号】 IB2019050792
(87)【国際公開番号】W WO2020157544
(87)【国際公開日】2020-08-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518188658
【氏名又は名称】ルクミクロ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】RQMICRO AG
(74)【代理人】
【識別番号】100080447
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 恵一
(72)【発明者】
【氏名】シャフハウザー,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】デルマン,ロラン
(72)【発明者】
【氏名】ぺロダン,ジョナタン
(72)【発明者】
【氏名】ラングエ,ジュリアン
【テーマコード(参考)】
2G057
【Fターム(参考)】
2G057AA03
2G057BA05
2G057CB03
2G057DB01
2G057HB01
(57)【要約】
【課題】既存の方法、カートリッジおよびアセンブリと結びついた不都合のうちの少なくともいくつかを軽減する。
【解決手段】本発明は、サンプル流体が流れることのできる流路(1a)、所定の仕方で光を操るように設定される単数または複数の光学素子(3、4)を備えるカートリッジ(1)に関しており、またここで前記単数または複数の光学素子(3、4)は流路(1a)に対する所定位置にある。本発明はさらに、前記カートリッジ(1)および光を放つことのできる光学装置(5)を含むアセンブリと、光学装置(5)が光を放つとき流路(1)内に供給されたどのサンプル流体上にも光が入射することになるように前記単数または複数の光学素子(3、4)を利用して、カートリッジ(1)の流路(1a)の真上に光学装置(5)を一直線にする方法とに関している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートリッジであって、
サンプル流体が流れることのできる流路、
所定の仕方で光を操るように構成される単数または複数の光学素子、
を含み、
また前記単数または複数の光学素子が、流路に対する所定位置にあるカートリッジ。
【請求項2】
前記単数もしくは複数の光学素子が、光を反射するおよび/または光を吸収するおよび/または光を散乱させるように構成される、または単数もしくは複数の光学素子が自家蛍光性であるように構成される、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記単数または複数の光学素子が、直方体形状を有する第一の空洞を少なくとも含む、請求項1または2に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記単数または複数の光学素子が、直方体形状を有する第一の空洞によって定義される第一の光学素子と、直方体形状を有する第二の空洞によって定義される第二の光学素子とを含む、請求項1から3のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記単数または複数の光学素子が、三角柱形状を有する空洞によって定義される光学素子を含む、請求項1から4のいずれか一つに記載のカートリッジ。
【請求項6】
アセンブリであって、
請求項1から5のいずれか一つに記載のカートリッジ、
およびカートリッジ上に入射する光を放つために選択的に操作されることができるように構成される光学装置、
カートリッジを基準として光学装置を動かすための手段、または光学装置を基準として前記カートリッジを動かすための手段、
前記カートリッジから光を受信することができ、前記光は前記光学装置によって放たれたものであり、また受信する光を表す信号を出力することができるセンサ、
を含むアセンブリ。
【請求項7】
前記センサが、フォトダイオードを含む、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
請求項6または7に記載のアセンブリを利用して、カートリッジを基準として所定位置に光学装置を整える方法であって、
アセンブリのカートリッジが流路からの所定距離である光学素子を含み、
方法が以下のステップ、
カートリッジ上に入射する光を放つために光学装置を操作するステップ、
光学装置を、開始位置から、カートリッジの上を通って、そしてカートリッジ上の前記光学素子の上を通って動かすステップ、
光学装置が前記開始位置からカートリッジの上を通ってそしてカートリッジ上の光学素子の上を通って移動するにつれて、開始位置に対する光学装置の位置を記録するステップ、
光学装置についての各位置で前記センサを利用して、光を検出し、そしてセンサによって検出された光を表す信号をセンサから出力して、光学装置の各位置でセンサが検出した光を表す出力信号を供給するステップ、
光学装置が前記光学素子の真上に一直線になった位置を、前記出力信号から決定するステップ、
前記決定された位置と流路に対する光学素子の所定位置とを利用して、光学装置を流路の上に位置合わせするように光学装置の動かし方を決定するステップ、
光学装置が流路の上に位置合わせされるように光学装置を動かすステップ、
を含む方法。
【請求項9】
前記方法が、
前記決定された位置と流路に対する光学素子の所定位置とを利用して、光学装置を流路軸2a上の流路のスタート1bとエンド1cとの間にあるポイントの上に位置合わせするように光学装置の動かし方を決定すること、
そして光学装置が流路軸2a上の流路のスタート1bとエンド1cとの間にあるポイントの上に位置合わせされるように光学装置を動かすことを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法が、
前記決定された位置と流路に対する光学素子の所定位置とを利用して、光学装置を流路軸2a上にあるとともに流路1aのスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイント2cの上に位置合わせするように光学装置の動かし方を決定すること、
そして光学装置が前記ポイント2cの上に位置合わせされるように光学装置を動かすことを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記光学装置が流路の上に位置合わせされるように光学装置を動かすステップが、
前記光学装置を決定された位置の前にある一時的な位置に後退させること、
前記光学装置を前記一時的な位置から前記決定された位置に相当する位置へ移動させること、
前記光学装置を前記決定された位置、光学素子が流路の中心からである所定距離に相当する距離から動かして、光学装置を流路の上に位置合わせすること、
を含む、請求項8から10のいずれか一つに記載の方法。
【請求項12】
前記一時的な位置が、前記開始位置である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記光学装置が流路の上に位置合わせされるように光学装置を動かすステップが、
前記光学装置をその現在位置から前記決定された位置に相当する位置へ移動させること、
前記光学装置を前記決定された位置、光学素子が流路の中心からである所定距離に相当する距離から動かして、光学装置を流路の上に位置合わせすること、
を含む、請求項8から10のいずれか一つに記載の方法。
【請求項14】
前記決定された位置と、流路に対する光学素子の所定位置とを利用して、光学装置を流路の中心の上に位置合わせするように光学装置の動かし方を決定し、そして次に光学装置が流路の上に位置合わせされるように光学装置を動かすステップが、
前記光学装置の現在位置から前記決定された位置への距離を決定すること、
前記決定された距離を、光学素子が流路の中心からである所定距離から減算して、距離値を供給すること、
前記光学装置を前記現在位置、距離値に相当する距離から動かして、光学装置を流路の中心の上に位置合わせすること、
を含む、請求項8から10のいずれか一つに記載の方法。
【請求項15】
前記アセンブリのカートリッジが流路からの所定距離である第一の光学素子を含む方法であって、
方法が以下のステップ、
カートリッジ上に入射する光を放つために光学装置を操作するステップ、
光学装置を、開始位置から、カートリッジの上を通って、そしてカートリッジ上の前記第一の光学素子の上を通って動かすステップ、
光学装置が前記開始位置からカートリッジの上を通ってそしてカートリッジ上の第一の光学素子の上を通って移動するにつれて、開始位置に対する光学装置の位置を記録するステップ、
光学装置についての各位置で前記センサを利用して、光を検出し、そしてセンサによって検出された光を表す信号をセンサから出力して、光学装置の各位置でセンサが検出した光を表す出力信号を供給するステップ、
センサから出力された第一の出力信号部分を識別するステップであって、ここで前記第一の出力信号部分は、光学装置が前記第一の光学素子の真上に位置決めされた位置に光学装置があったときにセンサから出力された出力信号部分である、
前記識別された第一の出力信号部分から、光学装置が前記第一の光学素子の真上に一直線になった位置を決定するステップ、
前記決定された位置と流路に対する光学素子の所定位置とを利用して、光学装置を流路の軸の上に位置合わせするように光学装置の動かし方を決定するステップ、
光学装置が流路の軸の上に位置合わせされるように光学装置を動かすステップ、
を含む、請求項8から12のいずれか一つに記載の方法。
【請求項16】
前記アセンブリのカートリッジが、三角形の表面をもつ第二の光学素子をさらに含む方法であって、
また方法が以下のステップ、
光学装置をカートリッジ上の第二の光学素子の上を通って動かすステップ、
光学装置がカートリッジ上の第二の光学素子の上を通って移動するにつれて、開始位置に対する光学装置の位置を記録するステップ、
第二の出力信号部分を識別するステップであって、ここで前記第二の出力信号部分は、光学装置が前記第二の光学素子の真上に位置決めされた位置に光学装置があったときにセンサから出力された出力信号部分である、
前記識別された第二の出力信号部分から、光学装置が通過した第二の光学素子の表面の長さを、決定するステップ、
表面の前記決定された長さを利用して、光学装置を流路のスタートと流路のエンドとの間で等距離であるポイントの上に位置合わせするように光学装置の動かし方を決定するステップ、
光学装置が前記ポイントの上に位置合わせされるように光学装置を動かすステップ、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第一および第二の光学素子がカートリッジ上に所定間隔で離れている方法であって、
また方法が前記所定距離に基づいた第一および第二の出力信号部分を識別するステップを含み、
これは、2つの出力信号セクション、光の操りを表す出力信号セクション、カートリッジ上の第一および第二の光学素子間の前記所定距離に等しい距離に相当する間隔で離れている出力信号セクションを識別することによってなされる、請求項1から16のうちのいずれか一つに記載の方法。
【請求項18】
前記識別された第二の出力信号部分から、光学装置が通過した第二の光学素子の表面の長さを決定するステップが、
第二の出力信号部分の幅を測定すること、そして、
測定された幅に倍率を掛けること、ここで倍率は、出力信号部分の幅と、光学装置が通過した第二の光学素子の表面の長さとの間の数学的関係を定義するマルチプルである、
を含む、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記第一の光学素子が、光学装置が上を通って移動する、所定長さを有する表面を含む方法であって、
また方法が、
第一の出力信号部分の幅を測定すること、
所定長さを測定された幅で割って倍率を得ること、
によって前記倍率を決定するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記流路の長さが予め定義され、また流路のスタートと真向いの、第二の光学素子の第一の側面と第二の側面との間の距離が予め定義され、また第一の側面が第二の光学素子の第二の側面とともに所定角度を形成し、また表面の前記決定された長さを利用して、光学装置を流路のスタートと流路のエンドとの間で等距離であるポイントの上に位置合わせするように光学装置の動かし方を決定するステップが、
表面の前記決定された長さと前記所定角度とを利用して、光学装置が通過したのは第二の光学素子のどの部分かを決定すること、
予め定義される流路のスタートと真向いの、第二の光学素子の第一の側面と第二の側面との間の前記所定距離を利用して、流路のスタートからである光学装置の距離を決定すること、
流路の所定長さと、流路のスタートからである光学装置の決定された距離とを利用して、流路のスタートと流路のエンドとの間で等距離である前記ポイントへ光学装置を動かすための距離はどれくらいかを決定すること、
を含む、請求項15から19のいずれか一つに記載の方法。
【請求項21】
前記方法が出力信号処理をさらに含む、請求項1から20のいずれか一つに記載の方法。
【請求項22】
前記出力信号処理ステップが、
出力信号の線形化、
および出力信号のフィルタ処理、
を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記センサから出力される前記出力信号が、一連のデータ点を含み、
また出力信号の線形化ステップが、センサが出力信号を出力し損ねた位置に相当するポイントにおける前記出力信号へのデータ点の追加を含み、
前記データ点の前記値が、センサが出力信号を出力し損ねたそれぞれの位置に相当する前記それぞれのポイントの両側の2つのデータ点から起算した内挿によって決定される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記出力信号をフィルタ処理するステップが、
有限インパルス応答フィルタを使っての前記線形化された信号の平滑化を含む、請求項21から23のいずれか一つに記載の方法。
【請求項25】
前記出力信号処理ステップが、
光学装置が前記単数または複数の光学素子を通過するときに前記センサから出力される信号の理想的な形状を示す標準寸法を定義すること、
標準寸法に最も良く適合する出力信号部分を、光学装置が単数または複数の光学素子の真上に位置決めされた時に相当すると見なすこと、
をさらに含む、請求項21から24のいずれか一つに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流路と、所定の仕方で光を操るように構成され、流路に対する所定位置にある単数または複数の光学素子を有するカートリッジに関するものである。
本発明はさらに、カートリッジと光学装置とを具備するアセンブリと、光学装置が流路を超えて一直線になるように、カートリッジを基準として光学装置を整える方法を提供している。
【背景技術】
【0002】
フローサイトメータは通常、典型的にはサンプルが流れることになる流路であるインテロゲーションエリアと、サンプルを分析することができるように、流路内に流れるサンプル上に投射されるレーザビームを放つことができるレーザとを備える。
フローサイトメトリーにおける非常に重要な必要条件は、レーザビームがインテロゲーションエリアと一直線にならなければならない(すなわちレーザビームがインテロゲーションエリア上に入射しなければならない)ことであり、さもなければレーザビームは、インテロゲーションエリア内のサンプル上に入射することができないことになる。
レーザの、インテロゲーションエリアとの適切な位置合わせがなければ、インテロゲーションエリアを通るサンプルは、レーザが放つレーザビームによって適切に光を当てられることにならず、非常に弱い光学応答信号をもたらすかまたはさらに悪いことには光学応答信号を全くもたらさない。
これにより最終的に、サンプルの分析ができないという結果になる。
【0003】
インテロゲーションエリアおよびレーザビームのスポットサイズの典型的な寸法は、10ミクロンと100ミクロンとの間である。
レーザビームスポットサイズおよびインテロゲーションエリアの寸法が小さいことから、レーザビームのインテロゲーションエリアとの位置合わせはさらにいっそう困難になる。
このことは、レーザビームをインテロゲーションエリアと正確に位置合わせするための方法の必要性を必然的に伴う。
【0004】
インテロゲーションエリアが交換可能なカートリッジの中に供給されるとき、このことは、新しいカートリッジがフローサイトメータ内に供給されるたびに、レーザビームがインテロゲーションエリアと位置合わせされなければならないこと、言い換えると、レーザが放つレーザビームが新しいカートリッジのインテロゲーションエリア(典型的には流路)に入射するようにレーザが移動しなければならないことを意味する。
このことは、レーザビームをインテロゲーションエリアと位置合わせするための、迅速で、複雑でない方法の必要性を必然的に伴う。
【0005】
不利なことに、レーザビームをインテロゲーションエリアと位置合わせするための既存の方法は、複雑であり、かつ/または時間がかかり、かつ/または正確な位置合わせをしばしば成し遂げることができない。
しかも当然、既存のカートリッジおよびアセンブリは、単純なかつ/または速いかつ/または正確な位置合わせを容易にするように設計されていないということになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既存の方法、カートリッジおよびアセンブリと結びついた不都合のうちの少なくともいくつかを軽減することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、本発明の目的は、独立した請求項において列挙される特徴を有するカートリッジ、アセンブリおよび/または方法によって達成される。ここで従属した請求項は、好ましい実施形態の選択自由の特徴を列挙する。
【0008】
本発明は、例として与えられまた以下のような図によって例示される実施形態の説明のおかげでよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態によるカートリッジの平面図を示している。
図2】本発明の一実施形態によるアセンブリの側面図を示している。
図3】光学装置がカートリッジの第一および第二の光学素子を通過する際に図2のアセンブリ内のセンサによって供給される出力信号の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態によるカートリッジ1の平面図を示している。
カートリッジ1は、サンプル流体が流れることのできる流路1aを備える。
流路は、長さ「L」を有し、また軸2aに沿って伸び、該軸は、以下流路軸2aと呼ばれる。
流路軸2aは、流路1aの中央に沿って伸びる。
流路1aは、スタート1bとエンド1cとを有する。
典型的には、サンプルは使用時に、流路1aのスタート1bから、流路1aの長さLに沿って、流路1aのエンド1cに向かう方向に流されることになる。
【0011】
カートリッジ1は、所定の仕方で光を操るように構成される単数または複数の光学素子3、4をさらに備え、またここで前記単数または複数の光学素子3、4は、流路1aに対する所定位置にある。
この例においてカートリッジ1は、第一の光学素子3と第二の光学素子4とを備えている。
第一の光学素子3は、流路1aからの、流路軸2aと直角に交わる第二の軸2bに沿った、所定距離の所に位置する。
流路軸2aと第二の軸2bとの交点は、流路1aの中心2cを定義する。
この例において、第一の光学素子3は、略直方体形状である。
特にこの例において、第一の光学素子3は、直方体形状の空洞3によって定義されている。
このように第一の光学素子3は、略矩形形状の表面3c(これは直方体形状の空洞3の底面である)を有し、またこの略矩形形状の表面3cは、光を反射するように構成されている。
第一の光学素子3があらゆる適当な形状を有し得ること、例えば第一の光学素子3が、流路1aと向かい合って位置決めされ、また流路1aと平行に方向づけられる部分(つまり側面3a、3b)を有するあらゆる任意の形状を有し得ることに留意すべきである。
【0012】
第二の光学素子4は、流路軸に平行である軸に沿った所定位置にある。
言い換えると第二の光学素子4は、流路軸2aの所定セクションと向かい合って位置する。
この例では第二の光学素子4が、流路1aと向かい合って位置していることを図1から見ることができる。
この例において第二の光学素子4は、略三角柱形状である。
特にこの例において第二の光学素子4は、三角柱形状の空洞4によって定義されている。
このように第二の光学素子4は、略三角形形状の表面4a(これは三角柱形状の空洞4の底面である)を有し、またこの略三角形形状の表面4aは、光を反射するように構成されている。
【0013】
言及されたように第二の光学素子4は、流路1aと向かい合って位置する。
第二の光学素子4は、三角柱形状の第二の光学素子4の第一の側面4bが流路軸2aに平行であるように方向づけられる。
三角柱形状の第二の光学素子4の第二の側面4cは、第一の側面4bとともに、所定の角度「x」を形成する。
流路1aのスタート1bと真向いにある、第一の側面4bと第二の側面4cとの間の第二の軸2bに平行な軸に沿った距離は分かっている。
同様に、流路1aのエンド1cと真向いにある、第一の側面4bと第二の側面4cとの間の第二の軸2bに平行な軸に沿った距離は分かっている。
【0014】
本発明のカートリッジ1が、第一および第二の光学素子3、4の両方を必要とするということに限定されないこと、それどころか別の実施形態においてカートリッジ1が第一の光学素子3しか備えていないことがあり得る(すなわち第二の光学素子4はない)ことを理解すべきである。
【0015】
第一および第二の光学素子3、4があらゆる適当な形状を取り得ること、本発明が、第一の光学素子が直方体形状でありまた第二の光学素子が三角柱形状であることを必要とするということに限定されないこと、を理解すべきである。
さらなる変形例において、三角柱形状の第二の光学素子4の表面4aは、正三角形形状、二等辺三角形形状または直角三角形形状であり得よう。
【0016】
前記光学素子があらゆる適当な仕方で光を操るように構成され得、例えば光学素子が、光を吸収する、光を反射する、かつ/または光を散乱させるように構成されることができようこと、またなおさらなる実施形態において前記単数または複数の光学素子が自家蛍光性であるように構成され得ることもまた理解すべきである。
【0017】
図2は、図1のカートリッジ1を使用する、本発明の一実施形態によるアセンブリ100の側面図を示している。
【0018】
アセンブリ100は、図1に示されているようなカートリッジ1と、(光ビーム状の)光を放つために選択的に操作されることができるように構成される光学装置5とを備えている。
光学装置5は、放たれる光ビームがカートリッジ1上に入射することになるように整えられる。
この例において光学装置5は、光学装置5の中に具備されるレンズ6を通して光を放つように整えられる。
【0019】
アセンブリ100は、カートリッジを基準として光学装置を動かすための手段、または光学装置を基準として前記カートリッジを動かすための手段をさらに備えている。
この例においてアセンブリ100は、キャリッジ9型の、カートリッジを基準として光学装置を動かすための手段を備えている。
光学装置5は、キャリッジ9上に取り付けられ、そしてキャリッジは、カートリッジ1を基準として光学装置を動かすように移動することができる。
【0020】
アセンブリ100は、前記カートリッジ1から光を受信することができるセンサ12をさらに備えている(前記光は、前記光学装置5によってもともと放たれ、そしてカートリッジにより反射してセンサ12に戻ったものである)。
センサ12は、センサが受信する光を表す信号を出力することができる。
この例においてセンサ12は、フォトダイオード12型である。
しかしながら、センサ12が、あらゆる適当な型を取り得ることを理解すべきである。
【0021】
図2のアセンブリ100は、本発明のさらなる局面によると、カートリッジを基準として所定位置に光学装置を整える方法を行うために利用されることができる。
【0022】
方法は、以下のステップを含む。
カートリッジ1上に入射する光を放つために光学装置5を操作するステップ、
光学装置5を、開始位置から、カートリッジ1の上を通って、そしてカートリッジ上の前記第一および第二の光学素子3、4の上を通って動かすステップ(重要なことには第一および第二の光学素子3、4が、流路1aに対する所定位置を有していることを忘れてはならない)、
光学装置5が前記開始位置からカートリッジ1の上を通って、そしてカートリッジ上の前記第一および第二の光学素子3、4の上を通って移動するにつれて、開始位置に対する光学装置5の位置を記録するステップ、
光学装置についての各位置で前記センサ12を利用して、光を検出し、そしてセンサ12によって検出された光を表す信号をセンサ12から出力して、光学装置5の各位置でセンサが検出した光を表す出力信号を供給するステップ、そして次に、
光学装置5が前記第一および第二の光学素子3、4の真上に一直線になった位置のそれぞれを、前記出力信号から決定するステップ、
次に、前記決定された位置と流路1aに対する前記第一および第二の光学素子3、4の所定位置とを利用して、光学装置が流路1aの上に位置合わせされるように光学装置の動かし方を決定するステップ、そして次に、
光学装置が流路1aの上に位置合わせされるように光学装置を動かすステップ。
【0023】
光学装置が流路1aの上に位置合わせされるように光学装置の動かし方を次に決定するステップに関して、一部の実施形態において方法が、流路軸2a上の流路のスタート1bとエンド1cとの間にある任意のポイントの上に光学装置が位置合わせされるように光学装置の動かし方を決定すること、そして次に流路軸2a上の流路のスタート1bとエンド1cとの間にある任意のポイントの上に光学装置が位置合わせされるように光学装置5を動かすこと、を含むことを理解すべきである。
そのような実施形態についてカートリッジ1は、第一の光学素子3を備えることしか必要としない。
すなわち、第二の光学素子4は必要ない。
このように流路軸2a上の流路のスタート1bとエンド1cとの間にある任意のポイントの上への光学装置の位置合わせにより、流路1aで光学装置によって放たれるレーザビームが流路中を流れるどの試験体上にも入射することができるようになるので、第二の光学素子4はカートリッジ1の絶対必要な構成要素ではない。
【0024】
別の実施形態において方法は、流路軸2a上にあり、また流路のスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイントの上に光学装置が位置合わせされるように光学装置の動かし方を決定すること(この場合流路1aの中心は、流路軸2aと第二の軸2bとが交差するポイント2cである)、そして次に流路軸2a上にありまた流路のスタート1bとエンド1cとの間で等距離である前記ポイントの上に光学装置が位置合わせされるように光学装置5を動かすことを含む。
そのような実施形態についてカートリッジ1は、少なくとも第一および第二の光学素子3、4を有しなければならない。
【0025】
この例において光学装置5は、キャリッジ9を利用して移動することになる。
キャリッジ9は、典型的には、ステッピングモータを有することになり、したがって光学装置5は、開始位置から、カートリッジ1の上を通って、そしてカートリッジ上の前記第一および第二の光学素子3、4の上を通って段階的に移動することになる。
開始位置からカートリッジ1の上を通ってそしてカートリッジ上の前記第一および第二の光学素子3、4の上を通っての光学装置5の動きは、光学装置が第一および第二の光学素子3、4を通過した後に任意のポイントで停止し得る。
典型的には開始位置は、カートリッジ1上の所定位置となり、ここで第一および第二の光学素子3、4は、開始位置と流路1aとの間に位置することになる。
したがって光学装置5が動くとき、光学装置は開始位置から流路1aの方向に動いて、光学装置は開始位置と流路1aとの間に位置する第一および第二の光学素子3、4を通過することになる。
光学装置5が最も好ましくは直線的に、開始位置から第一および第二の光学素子3、4の上を通って流路1aの方向に動くことに留意するべきである。
【0026】
一例において光学装置5は、さらに動いて流路1aもまた通過し得る。
この場合流路1aは典型的には、流路が光学装置から受信する光を操ることになり、そのため光学装置5の各位置でセンサによって検出される光を表す出力信号は、どの位置で光学装置が流路1aの真上に一直線になったのかもまた示すことになる。
しかしながら、流路1aが典型的にはとても小さな寸法を有するので、光学装置5が流路1aの真上に一直線になるときのセンサの出力信号における変化は容易にノイズと間違われてしまう。
【0027】
言及されたように本発明のカートリッジ1は、第一および第二の光学素子3、4の両方を必要とするということに限定されない。
それどころか、別の実施形態においてカートリッジ1は、第一の光学素子3しか備えていないことがあり得る(すなわち第二の光学素子4はない)。
この場合、流路軸2a上の流路1aのスタート1bとエンド1cとの間にあるポイント(任意のポイント)の上への光学装置5の位置合わせが、達成されることができる。
すなわち光学装置は、流路軸2aに沿ったどこかに位置決めされることになるが、流路1aのスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイント2cに必ずしも位置合わせされるとは限らない。
第一の光学素子3が流路軸2aに平行である軸に沿って伸び、また第一の光学素子3が前記軸に沿って伸びる長さが、流路1aが流路軸2aに沿って伸びる長さ「L」以下であるという条件で、そのとき光学装置5は、本発明を利用して、流路軸2a上の流路1aのスタート1bとエンド1cとの間のどこかにあるポイント(任意のポイント)の上に首尾よく位置決めされることができる。
カートリッジはただし、流路軸2a上の流路のスタート1bとエンド1cとの間で等距離である前記ポイント2cの真上に光学装置5を着実に一直線にすることができるためには、第二の光学素子4を有する必要がある。
【0028】
図3は、光学装置5が開始位置からカートリッジ1の上を通って、そしてカートリッジ1上の前記第一および第二の光学素子3、4の上を通って動いてきたときにセンサ12によって供給される出力信号の一例を示している。
出力信号は、光学装置5の各位置でセンサ12によって検出される光を表すものである(例えば出力信号はセンサ12が受信する光の強さを表す)。
図3中で示されているように、光学装置5の記録された位置はx軸上に示されており、また光学装置5についての各位置で、出力信号は、光学装置5がその位置にあったときにセンサ12によって検出された光を表している(例えば出力信号はセンサ12が受信した光の強さを表している)。
【0029】
第一および第二の光学素子3、4が光の反射によって光を操るように構成されているので、光学装置5がカートリッジ1の他の部分の真上に位置決めされたときの出力信号に比べると、光学装置5がこれらの光学素子3、4の真上に位置決めされたとき多少の変化を示すであろうことが予想できる。
カートリッジ1の他の部分が第一および第二の光学素子3、4と同じ方法で光を操るように構成されてはいないことに留意する必要がある。
この例において第一および第二の光学素子3、4は光を反射するように構成されており、光学装置が第一および/または第二の光学素子3、4の真上に位置決めされるとき、センサ12が受信する光のレベル(例えば光の強さ)が上がるであろうことが予想できる。
または光を吸収するように設計される光学素子3、4については、センサ12が受信する光のレベル(例えば光の強さ)が下がるであろうことが予想できる。
このように、出力信号が、センサ12が受信した上昇した光のレベル(光の強さの増加)を示す、x軸に沿った位置は、光学装置5が第一および第二の光学素子3、4の真上に一直線になった位置に相当する。
開始位置が分かっており、また光学装置がカートリッジに向かってカートリッジを横断した方向(すなわち直線方向。光学装置は好ましくは開始位置から第一および第二の光学素子3、4の上を通って流路1aの方向に直線的に動く)が分かっているので、光学装置が光学素子3、4のどちらを最初に通過したかを決定することができる。
この例において光学装置5は、開始位置から流路1aに向かった方向に最初に第一の光学素子3の上を通って、そして次に第二の光学素子4の上を通って移動した。
このように、図3の出力信号において見ることができるように、1250μmと1400μmとの間(すなわち開始位置から1250μmと1400μmとの間)に発生する出力信号の最初の増加は、光学装置5が第一の光学素子3の真上に一直線になったときに相当する。
そして1950μmと2750μmとの間(すなわち開始位置から1950μmと2750μmとの間)に発生する出力信号の次の増加は、光学装置5が第二の光学素子4の真上に一直線になったときに相当する。
【0030】
第一の光学素子3が流路1aから所定距離のところにあり、また光学装置5が第一の光学素子3の真上に一直線になる位置(すなわち開始位置から1250μmと1400μmとの間)を出力信号から決定することができることから、これらの局面を、流路軸2a上にありまた流路1aのスタート1bとエンド1cとの間にあるポイント(任意のポイント)の上に光学装置が位置合わせされるように光学装置5の動かし方を決定するために利用することができる。
【0031】
例えば、第一の実施形態において、光学装置5は一時的な位置に後退し、ここで一時的な位置は、前記決定された位置の前にある任意の位置である。
最も好ましくは、一時的な位置は開始位置である。
しかしながら一時的な位置は、前記決定された位置(開始位置から決定された位置への動きの方向において)の前に位置する任意の別の位置であり得よう。
例えば一時的な位置はあるいは、開始位置と決定された位置との間にある位置であり得よう。
最も好ましくは一時的な位置は、開始位置と前記決定された位置との両方と交差する軸上に置かれている位置である。
次に光学装置は、一時的な位置(好ましくは開始位置)から前記決定された位置に相当する位置(すなわち、光学装置5が第一の光学素子3の真上に一直線になった、出力信号から決定された位置であって、該位置は図3中に示されているこの例において、開始位置から1250μm(流路1aに対する第一の光学素子3の所定位置が第一の光学素子の第一の側面3aから測定される場合(第一の側面3aは光学装置が最初に通過する第一の光学素子3の側面である))か、または、開始位置から1400μm(流路1aに対する第一の光学素子3の所定位置が第一の光学素子3の第二の側面3bから測定される場合(第二の側面3bは光学装置が第一の光学素子3を通過し終える直前の第一の光学素子の側面である))かのどちらかである)へ移動される。
次に前記光学装置5は、前記決定された位置、第一の光学素子3が流路1aからの所定距離に相当する距離から移動して、流路軸2a上にありまた流路1aのスタート1bとエンド1cとの間にあるポイント(任意のポイント)の上に光学装置が位置合わせされる。
【0032】
第二の実施形態において、光学装置5は例えば、現在位置から前記決定された位置に相当する位置(すなわち、光学装置5が第一の光学素子3の真上に一直線になった、出力信号から決定された位置であって、該位置は図3中に示されているこの例において、開始位置から1250μm(流路1aに対する第一の光学素子3の所定位置が第一の光学素子の第一の側面3aから測定される場合(第一の側面3aは光学装置が最初に通過する第一の光学素子3の側面である))か、または、開始位置から1400μm(流路1aに対する第一の光学素子3の所定位置が第一の光学素子3の第二の側面3bから測定される場合(第二の側面3bは光学装置が第一の光学素子3を通過し終える直前の第一の光学素子の側面である))かのどちらかである)へ移動させる。
次に前記光学装置5は、前記決定された位置、第一の光学素子3が流路1aからの所定距離に相当する距離から移動させ、流路軸2a上にありまた流路1aのスタート1bとエンド1cとの間にあるポイント(任意のポイント)の上に光学装置が位置合わせされる。
【0033】
第三の実施形態において、光学装置5が占める現在位置から前記決定された位置(すなわち、光学装置5が第一の光学素子3の真上に一直線になった、出力信号から決定された位置であって、該位置は図3中に示されているこの例において、開始位置から1250μm(流路1aに対する第一の光学素子3の所定位置が第一の光学素子の第一の側面3aから測定される場合(第一の側面3aは光学装置が最初に通過する第一の光学素子3の側面である))か、または、開始位置から1400μm(流路1aに対する第一の光学素子3の所定位置が第一の光学素子3の第二の側面3bから測定される場合(第二の側面3bは光学装置が第一の光学素子3を通過し終える直前の第一の光学素子の側面である))かのどちらかの)への距離が決定される。
次に前記決定された距離は、第一の光学素子3が流路1aからである所定位置から減算されて、距離値を供給する。
そして次に前記光学装置5は、前記現在位置、距離値に相当する距離から移動され、流路軸2a上にありまた流路1aのスタート1bとエンド1cとの間にあるポイント(任意のポイント)の上に光学装置が位置合わせされる。
【0034】
前述の第一、第二および第三の実施形態においてカートリッジ1が、流路軸2a上にありまた流路1aのスタート1bとエンド1cとの間にあるポイント(任意のポイント)の上に光学装置5を位置合わせするために第二の光学素子4を有する必要がなく、第一の光学素子3だけがこれらの実施形態を施行するのに必要であることに留意すべきである。
続いて説明されるように、さらなる追加ステップが実行され得るが、これらのステップは、流路1aのスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイント2cの上に光学装置5をさらに位置合わせするために、カートリッジ1が第二の光学素子4を有することを必要とする。
このように第一および第二の光学素子の両方を利用することによって光学装置5は、流路軸2a上にありまた流路1aのスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイント2cの上に位置合わせされることができる。
【0035】
流路1aのスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイント2cの上に光学装置を位置合わせするための光学装置5の動かし方の決定が、より詳細に以下に説明されるように、複数の様々なやり方で実行されることができることを理解すべきである。
【0036】
光学装置5が第二の光学素子4の真上に一直線になったときに相当する出力信号部分(すなわち開始位置から1950μmと2750μmとの間)に関して、これは、流路1aのスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイント2cの上に光学装置を位置合わせするための流路軸2aに沿った光学装置5の動かし方を決定するために利用することができる。
このように第一の光学素子3は、光学装置が流路軸2a上にあるように光学装置5をどのように動かしたらいいかを決定するために利用され、また第二の光学素子4は、流路1aのスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイント2cの上に光学装置5が位置合わせされるように光学装置を流路軸2aに沿ってどのように動かしたらいいかを決定するために利用される。
【0037】
光学装置5が第二の光学素子4の真上に一直線になったときに相当する出力信号部分は、光学装置5が通過した、第二の光学素子4の三角形形状の表面4aの長さを決定するために利用される。
この例において1950μmの位置のところで光学装置5は、第二の光学素子を通過し始めた(すなわち光学装置5は第二の光学素子4の第二の側面4cの上に一直線になった)。
2750μmの位置のところで光学装置5は、第二の光学素子4の第一の側面4bの上に一直線になった(すなわち光学装置5が第二の光学素子を完全に通過し終える直前)。
ゆえに光学装置5が通過した第二の光学素子5の三角形形状の表面4aの長さは「800μm」であった(すなわち2750μm-1950μm)。
それから三角柱形状の第二の光学素子4の第一の側面4bは、流路軸2aに平行であり、また三角柱形状の第二の光学素子4の第二の側面4cは、第一の側面4bとともに所定角度「x」を形成している。
またそれから流路1aのスタート1bと真向いにある、第一の側面4bと第二の側面4cとの間の第二の軸2bに平行な軸に沿った距離は分かっており、また流路1aのエンド1cと真向いにある、第一の側面4bと第二の側面4cとの間の第二の軸2bに平行な軸に沿った距離は分かっている。
また光学装置が開始位置から流路に向かって直線的に動いたと仮定すると、光学装置が通過した第二の光学素子4の三角形形状の表面4aの長さ(すなわち800μmであり、これは出力信号から決定されているものである)を利用して、流路1aのスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイント2cの上に光学装置5を位置合わせするための、流路軸2aに沿った、光学装置5の動かし方を決定することができる。
次に光学装置5は、流路1aのスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイント2cの上に光学装置5を位置合わせするために、流路軸2aに沿って動かされる。
【0038】
さらなる実施形態において、所定倍率が供給され、ここで倍率は、光学装置が第二の光学素子4を通過していたときに相当する出力信号部分の幅を、第二の光学素子4の三角形形状の表面4aの物理的長さに変換することになるマルチプルである。
例えば、図3中に示されている出力信号を考慮すると、x軸上の1950μmとx軸上の2750μmとの間の出力信号部分の幅が測定される。
次にこの測定された幅に所定倍率を乗じて、光学装置5が通過した第二の光学素子4の三角形形状の表面4aの長さを得る。
それから三角柱形状の第二の光学素子4の第一の側面4bは、流路軸2aに平行であり、また三角柱形状の第二の光学素子4の第二の側面4cは、第一の側面4bとともに所定角度「x」を形成している。
またそれから流路1aのスタート1bと真向いにある、第一の側面4bと第二の側面4cとの間の第二の軸2bに平行な軸に沿った距離は分かっており、また流路1aのエンド1cと真向いにある、第一の側面4bと第二の側面4cとの間の第二の軸2bに平行な軸に沿った距離は分かっている。
また光学装置が開始位置から流路に向かって直線的に動いたと仮定すると、光学装置が通過した第二の光学素子4の三角形形状の表面4aの長さ(該長さは、測定された幅に所定倍率を乗じることによって決定されているものである)を利用して、流路1aのスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイント2cの上に光学装置5を位置合わせするための、流路軸2aに沿った、光学装置5の動かし方を決定することができる。
次に光学装置5は、流路1aのスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイント2cの上に光学装置5を位置合わせするために、流路軸2aに沿って動かされる。
【0039】
典型的に倍率は較正ステップにおいて決定され、それによって光学装置5は、三角形形状の表面4aの異なる既知の長さを通過して、異なる幅をもつ対応出力信号を有する異なる出力信号を得る。
信号の幅と三角形形状の表面4aの物理的長さとの間の数学的関係を決定することができる。
この数学的関係の逆数を次に倍率を使って定義することができ、倍率には第二の光学素子4の三角形形状の表面4aを光学装置5が通過するときに得られる出力信号の幅が乗じられて、三角形形状の表面4aの物理的長さが供給されることができる。
【0040】
さらなる実施形態において、方法は、光学装置5が第一の光学素子3の真上にあったときにセンサから出力される出力信号部分に基づいた倍率の決定を含む。
この実施形態において、光学装置が通過する表面3cの長さは、予め定義されている。
例えば、光学装置が、第一の光学素子の表面3cの上を通って流路軸2aと垂直な方向に移動するであろうと仮定すれば、第一の光学素子3の第一の側面3aと第二の側面3bとの間の距離は予め定義されている。
言い換えると、第一の光学素子3の第一の側面3aと第二の側面3bとの間の距離は事前に分かっている。
倍率は次に、光学装置が第一の光学素子の真上に位置決めされるとき光学装置から出力される、第一の出力信号部分の幅を測定することによって、したがって図3中に示される例において、それはx軸上の1250μmの位置とx軸上の1400μmの位置との間にある出力信号の幅を測定することで成されることになり、そして次に光学装置が通過する表面3cの前記所定長さを測定された幅で割ることによって決定され得る。
すなわち、第一の光学素子3の第一の側面3aと第二の側面3bとの間の距離を、測定された幅で割って倍率を提供する。
このように倍率は単純に、光学素子の物理的寸法を得るために、光学装置が光学素子の真上に位置決めされたときに相当する出力信号部分の幅に掛けることができるマルチプルである。
この倍率は次に、光学装置5が第二の光学素子4の真上に位置決めされるときセンサによって出力される光学信号の幅から、光学装置5が通過した第二の光学素子4の表面4aの長さを決定するために利用されることができる。
したがって図3中に示される例において、これはx軸上の1950μmの位置とx軸上の2750μmの位置との間にある出力信号の幅を測定することによって、そして次にその幅に前述の倍率(第一の光学素子3から決定されたもの)を掛けることによって成されることになり、光学装置5が通過した第二の光学素子4の表面4aの長さが供給される。
【0041】
さらなる実施形態において、第二の光学素子4の所定部分は、流路のスタート1bと位置合わせされ、またここで第二の光学素子の前記所定部分は、第一および第二の側面4b、4c間の表面4aの所定長さを有する。
これは例えば、流路1aのスタート1bと真向いにある位置における第二の光学素子4の第一および第二の側面4b、4c間の表面4aの長さの測定を含む較正ステップにおいて単純に成されることができる。
流路1aは、所定長さ「L」を有する。
流路の所定長さ「L」は、例えば較正ステップにおいて決定され得、ここでスタート1bとエンド1cとの間の流路1a長さが測定される。
光学装置5が通過した三角形形状の表面4aの部分と、流路1aのスタート1bと位置合わせされている第二の光学素子4の所定部分との間の距離が決定される。
そして前記決定された距離と流路の所定長さ「L」とに基づいて、流路1aのスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイント2cの上に光学装置を位置合わせするための流路軸2aに沿った光学装置5の動かし方を決定する。
【0042】
さらなる実施形態において、第一および第二の光学素子3、4は、カートリッジ1上に所定間隔で離れている。
この所定間隔は、出力信号のどの増加が第一の光学素子3によって引き起こされたのか、また出力信号のどの増加が第二の光学素子4によって引き起こされたのかを識別するために利用される。
ひいてはこの実施形態は、光の操りを表す信号を含む、出力信号のセクション、カートリッジ上の第一および第二の光学素子間の距離に相当する(x軸に沿った)間隔である、出力信号のセクションの識別をさらに含む。
例えば、図3中の出力信号を参照するとカートリッジ上の第一の光学素子3の第二の側面3bと第二の光学素子4の第一の側面4bとの間の距離が1350μmであることが分かり、それに基づいて図3を参照すると、(x軸上の)2750μmの位置を追跡する出力信号の増加が第二の光学素子4に起因していること、また(x軸上の)1400μmの位置と、(x軸上の)2750μmの位置を追跡する出力信号の増加との間で発生する出力信号のいかなる増加もノイズであることを決定することができる。
このようにカートリッジ1上の第一および第二の光学素子3、4間の距離を知ることにより、ユーザが第一および第二の光学素子3、4に起因する出力信号の増加をより確実に識別できることが容易になり、またひいてはノイズに起因する出力信号の増加をより確実に識別することもまた可能となる。
【0043】
上記の説明中、光学装置が上を通って移動する表面の長さが、光学装置が上を通って移動する前記表面を横切った距離であることに留意すべきである。
したがって例えば、光学装置が上を通って移動する第一の光学素子3の表面3c(矩形形状の表面3c)の長さは、光学装置が上を通って移動する前記表面3c(矩形形状の表面3c)を横切った距離であり、同様に、光学装置が上を通って移動する表面4a(三角形形状の表面4a)の長さは、光学装置が上を通って移動する前記表面4a(三角形形状の表面4a)を横切った距離である。
【0044】
本発明の方法が、出力信号を処理するステップをさらに含み得ることに注目すべきである。
そのような場合好ましくは、(もともとの出力信号ではない)処理済の出力信号は次に、本発明の上記の方法を行うときに利用される。
出力信号処理は、以下のような単数または複数のステップを含み得る。
【0045】
出力信号処理は、例えば、出力信号の線形化および/または出力信号のフィルタ処理を含み得る。
前記出力信号をフィルタ処理するステップは、例えば、有限インパルス応答フィルタを使っての前記線形化された信号の平滑化を含み得る。
【0046】
出力信号処理は、例えば、センサ12が前記カートリッジ1および/または光学素子3、4から受信した光をセンサが記録し損ねた位置に相当するポイントでの前記出力信号へのデータ点の追加を含み得る。
一実施形態において各データ点の前記値は、センサが前記カートリッジ1および/または光学素子3、4から受信した光をセンサが記録し損ねたそれぞれの位置に相当する前記それぞれのポイントの両側の2つのデータ点から起算した内挿によって決定される。
【0047】
出力信号処理は、例えば、光学装置5が光学素子3、4を通過するときに前記センサ12から出力される出力信号の理想的な形状を示す標準寸法を定義すること、そして次にその標準寸法に最も良く適合する出力信号部分を、光学装置5が該当光学素子3、4の真上に位置決めされた時に相当すると見なすことを含み得る。
出力信号処理は、最も好ましくは、カートリッジ上の各光学素子それぞれについて、光学装置5がその光学素子を通過するときに前記センサ12から出力される出力信号の理想的な形状を示す標準寸法を定義し、そして次に各標準寸法について、その標準寸法に最も良く適合する出力信号部分を、光学装置5が該当光学素子3、4の真上に位置決めされた時に相当すると見なすことを含む。
その標準寸法に最も良く適合する出力信号部分の識別ステップが、標準寸法を連続する出力信号部分と比較して、標準寸法に最も良く適合する出力信号部分を識別することを含み得ることに留意すべきである。
標準寸法と連続する出力信号部分との比較は、自己相関または畳み込みを利用することによって実行し得る。
【0048】
本発明の説明された実施形態へのさまざまな修正例や変形例は、添付の請求項中に定義されるような本発明の範囲から逸脱することなく当業者には明らかであるだろう。
本発明は好ましい特定実施形態に関連して記述されてはきたが、請求されるような本発明が、そのような特定実施形態に過度に限定されてはならないことを理解すべきである。
【符号の説明】
【0049】
1 カートリッジ
1a 流路
1b スタート
1c エンド
2a 流路軸
2b 第二の流路軸
2c 中心
3 第一の光学素子
3a 第一の側面
3b 第二の側面
3c 表面
4 第二の光学素子
4a 表面
4b 第一の側面
4c 第二の側面
5 光学装置
6 レンズ
9 キャリッジ
12 センサ
100 アセンブリ
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2021-10-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル流体が流れることのできる流路(1a)、所定の仕方で光を操るように構成される単数または複数の光学素子(3、4)、またここで前記単数または複数の光学素子は流路(1a)に対する所定位置にある、を備えるカートリッジ(1)と、
カートリッジ(1)上に入射する光を放つために選択的に操作されることができるように設定される光学装置(5)と、
カートリッジ(1)を基準として光学装置(5)を動かすための手段、または光学装置(5)を基準として前記カートリッジ(1)を動かすための手段と、
前記カートリッジ(1)から光を受信することができ、前記光は前記光学装置(5)によって放たれたものであり、また受信する光を表す信号を出力することができるセンサ(12)とを具備するアセンブリ(100)を利用して、
カートリッジ(1)を基準として所定位置に光学装置を整える方法であって
法が
ートリッジ(1)上に入射する光を放つために光学装置(5)を操作するステップ、
光学装置(5)を、開始位置から、カートリッジ(1)の上を通って、そしてカートリッジ(1)上の前記光学素子(3、4)の上を通って動かすステップ、
光学装置(5)が前記開始位置からカートリッジ(1)の上を通ってそしてカートリッジ(1)上の光学素子(3、4)の上を通って移動するにつれて、開始位置に対する光学装置(5)の位置を記録するステップ、
光学装置(5)についての各位置で前記センサ(12)を利用して、光を検出し、そしてセンサ(12)によって検出された光を表す信号をセンサ(12)から出力して、光学装置(5)の各位置でセンサ(12)が検出した光を表す出力信号を供給するステップ、
光学装置(5)が前記光学素子(3、4)の真上に一直線になった位置を、前記出力信号から決定するステップを含み
方法が、
前記決定された位置と流路(1a)に対する光学素子(3、4)の所定位置とを利用して、光学装置を流路(1a)の上に位置合わせするように光学装置(5)の動かし方を決定するステップ、
光学装置が流路(1a)の上に位置合わせされるように光学装置(5)を動かすステップ、
さらに含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記方法が、
前記決定された位置と流路に対する光学素子の所定位置とを利用して、光学装置を流路軸2a上の流路のスタート1bとエンド1cとの間にあるポイントの上に位置合わせするように光学装置の動かし方を決定すること、
そして光学装置が流路軸2a上の流路のスタート1bとエンド1cとの間にあるポイントの上に位置合わせされるように光学装置を動かすことを含む、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記方法が、
前記決定された位置と流路に対する光学素子の所定位置とを利用して、光学装置を流路軸2a上にあるとともに流路1aのスタート1bとエンド1cとの間で等距離であるポイント2cの上に位置合わせするように光学装置の動かし方を決定すること、
そして光学装置が前記ポイント2cの上に位置合わせされるように光学装置を動かすことを含む、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記光学装置が流路の上に位置合わせされるように光学装置を動かすステップが、
前記光学装置を決定された位置の前にある一時的な位置に後退させること、
前記光学装置を前記一時的な位置から前記決定された位置に相当する位置へ移動させること、
前記光学装置を前記決定された位置、光学素子が流路の中心からである所定距離に相当する距離から動かして、光学装置を流路の上に位置合わせすること、
を含む、請求項1から3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
前記一時的な位置が、前記開始位置である、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記光学装置が流路の上に位置合わせされるように光学装置を動かすステップが、
前記光学装置をその現在位置から前記決定された位置に相当する位置へ移動させること、
前記光学装置を前記決定された位置、光学素子が流路の中心からである所定距離に相当する距離から動かして、光学装置を流路の上に位置合わせすること、
を含む、請求項1から3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
前記決定された位置と、流路に対する光学素子の所定位置とを利用して、光学装置を流路の中心の上に位置合わせするように光学装置の動かし方を決定し、そして次に光学装置が流路の上に位置合わせされるように光学装置を動かすステップが、
前記光学装置の現在位置から前記決定された位置への距離を決定すること、
前記決定された距離を、光学素子が流路の中心からである所定距離から減算して、距離値を供給すること、
前記光学装置を前記現在位置、距離値に相当する距離から動かして、光学装置を流路の中心の上に位置合わせすること、
を含む、請求項1から3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
前記アセンブリのカートリッジが流路からの所定距離である第一の光学素子を含む方法であって、
方法が以下のステップ、
カートリッジ上に入射する光を放つために光学装置を操作するステップ、
光学装置を、開始位置から、カートリッジの上を通って、そしてカートリッジ上の前記第一の光学素子の上を通って動かすステップ、
光学装置が前記開始位置からカートリッジの上を通ってそしてカートリッジ上の第一の光学素子の上を通って移動するにつれて、開始位置に対する光学装置の位置を記録するステップ、
光学装置についての各位置で前記センサを利用して、光を検出し、そしてセンサによって検出された光を表す信号をセンサから出力して、光学装置の各位置でセンサが検出した光を表す出力信号を供給するステップ、
センサから出力された第一の出力信号部分を識別するステップであって、ここで前記第一の出力信号部分は、光学装置が前記第一の光学素子の真上に位置決めされた位置に光学装置があったときにセンサから出力された出力信号部分である、
前記識別された第一の出力信号部分から、光学装置が前記第一の光学素子の真上に一直線になった位置を決定するステップ、
前記決定された位置と流路に対する光学素子の所定位置とを利用して、光学装置を流路の軸の上に位置合わせするように光学装置の動かし方を決定するステップ、
光学装置が流路の軸の上に位置合わせされるように光学装置を動かすステップ、
を含む、請求項1から5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
前記アセンブリのカートリッジが、三角形の表面をもつ第二の光学素子をさらに含む方法であって、
また方法が以下のステップ、
光学装置をカートリッジ上の第二の光学素子の上を通って動かすステップ、
光学装置がカートリッジ上の第二の光学素子の上を通って移動するにつれて、開始位置に対する光学装置の位置を記録するステップ、
第二の出力信号部分を識別するステップであって、ここで前記第二の出力信号部分は、光学装置が前記第二の光学素子の真上に位置決めされた位置に光学装置があったときにセンサから出力された出力信号部分である、
前記識別された第二の出力信号部分から、光学装置が通過した第二の光学素子の表面の長さを、決定するステップ、
表面の前記決定された長さを利用して、光学装置を流路のスタートと流路のエンドとの間で等距離であるポイントの上に位置合わせするように光学装置の動かし方を決定するステップ、
光学装置が前記ポイントの上に位置合わせされるように光学装置を動かすステップ、
をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記第一および第二の光学素子がカートリッジ上に所定間隔で離れている方法であって、
また方法が前記所定距離に基づいた第一および第二の出力信号部分を識別するステップを含み、
これは、2つの出力信号セクション、光の操りを表す出力信号セクション、カートリッジ上の第一および第二の光学素子間の前記所定距離に等しい距離に相当する間隔で離れている出力信号セクションを識別することによってなされる、請求項1から9のうちのいずれか一つに記載の方法。
【請求項11】
前記識別された第二の出力信号部分から、光学装置が通過した第二の光学素子の表面の長さを決定するステップが、
第二の出力信号部分の幅を測定すること、そして、
測定された幅に倍率を掛けること、ここで倍率は、出力信号部分の幅と、光学装置が通過した第二の光学素子の表面の長さとの間の数学的関係を定義するマルチプルである、
を含む、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記第一の光学素子が、光学装置が上を通って移動する、所定長さを有する表面を含む方法であって、
また方法が、
第一の出力信号部分の幅を測定すること、
所定長さを測定された幅で割って倍率を得ること、
によって前記倍率を決定するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記流路の長さが予め定義され、また流路のスタートと真向いの、第二の光学素子の第一の側面と第二の側面との間の距離が予め定義され、また第一の側面が第二の光学素子の第二の側面とともに所定角度を形成し、また表面の前記決定された長さを利用して、光学装置を流路のスタートと流路のエンドとの間で等距離であるポイントの上に位置合わせするように光学装置の動かし方を決定するステップが、
表面の前記決定された長さと前記所定角度とを利用して、光学装置が通過したのは第二の光学素子のどの部分かを決定すること、
予め定義される流路のスタートと真向いの、第二の光学素子の第一の側面と第二の側面との間の前記所定距離を利用して、流路のスタートからである光学装置の距離を決定すること、
流路の所定長さと、流路のスタートからである光学装置の決定された距離とを利用して、流路のスタートと流路のエンドとの間で等距離である前記ポイントへ光学装置を動かすための距離はどれくらいかを決定すること、
を含む、請求項8から12のいずれか一つに記載の方法。
【請求項14】
前記方法が出力信号処理をさらに含む、請求項1から13のいずれか一つに記載の方法。
【請求項15】
前記出力信号処理ステップが、
出力信号の線形化、
および出力信号のフィルタ処理、
を含む、請求項14に記載の方法。
【国際調査報告】